特許第6496548号(P6496548)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6496548
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】二酸化炭素吸収装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/14 20060101AFI20190325BHJP
【FI】
   B01D53/14 100
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-263632(P2014-263632)
(22)【出願日】2014年12月25日
(65)【公開番号】特開2016-120475(P2016-120475A)
(43)【公開日】2016年7月7日
【審査請求日】2017年12月20日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390010342
【氏名又は名称】エア・ウォーター防災株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000221546
【氏名又は名称】東電設計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075557
【弁理士】
【氏名又は名称】西教 圭一郎
(72)【発明者】
【氏名】土井 卓士
(72)【発明者】
【氏名】尾田 久典
(72)【発明者】
【氏名】後藤 秀晃
(72)【発明者】
【氏名】飯田 亮次
(72)【発明者】
【氏名】松岡 圭吾
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 大蔵
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭51−142047(JP,U)
【文献】 特開昭63−069525(JP,A)
【文献】 特開2010−119958(JP,A)
【文献】 特開平08−252421(JP,A)
【文献】 特開2011−072873(JP,A)
【文献】 特開2002−228506(JP,A)
【文献】 特開2007−263435(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0196259(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/02−18、34−96
B01J 20/00
C01B 32/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化炭素吸収剤を有し、外部空間から空気を吸い込んで、前記二酸化炭素吸収剤によって二酸化炭素を吸収した空気を外部空間へ排出する二酸化炭素吸収装置であって、
内部空間が形成されるとともに、該内部空間へ連なる吸気側開口および排気側開口が形成され、該内部空間に前記二酸化炭素吸収剤が収容される吸収剤収容容器と、
前記吸気側開口に連通するとともに、外部空間に連通した流路を形成する吸気側流路形成部と、
前記排気側開口に連通するとともに、外部空間に連通した流路を形成する排気側流路形成部と、
前記吸気側流路形成部または排気側流路形成部に設けられる送風手段と、
前記吸気側流路形成部によって形成される前記流路を液体によって満たして閉鎖する吸気側閉鎖部と、
前記排気側流路形成部によって形成される前記流路を液体によって満たして閉鎖する排気側閉鎖部とを備え
前記各閉鎖部は、
前記外部空間と前記内部空間との間の流路に沿って互いに離間して設けられ、該流路を開閉可能な2つの閉鎖部用開閉弁と、
前記2つの閉鎖部用開閉弁間の流路へ液体を注入するための注入部と、
前記2つの閉鎖部用開閉弁間の流路へ注入されている液体を、該流路から排出するための排液用流路を形成する排液用管路、および前記排液用流路を開閉可能な排液用開閉弁を備える排液部とを有することを特徴とする二酸化炭素吸収装置。
【請求項2】
前記各閉鎖部は、前記2つの閉鎖部用開閉弁間の流路内を満たした液体が、該閉鎖部用開閉弁から漏出したことを検出するための漏出検出手段をさらに有し、
前記漏出検出手段によって漏出が検出されたことを報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の二酸化炭素吸収装置。
【請求項3】
前記送風手段、前記各閉鎖部における前記2つの閉鎖部用開閉弁、および前記排液用開閉弁の動作を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項またはに記載の二酸化炭素吸収装置。
【請求項4】
前記送風手段は、前記吸気側流路形成部に設けられ、
前記吸気側閉鎖部は、前記送風手段と前記吸気側開口との間に設けられ、
二酸化炭素を吸収させる動作を開始させる開始信号を入力するための入力手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記入力手段から入力された前記開始信号に応答して、前記吸気側閉鎖部における2つの閉鎖部用開閉弁と、前記排気側閉鎖部における2つの閉鎖部用開閉弁のうちの前記吸収剤収容容器側に設けられた閉鎖部用開閉弁とを開動作させるとともに、または開動作させた後に、前記各閉鎖部における前記排液用開閉弁を開動作させ、その後、前記送風手段に送風動作を開始させ、その後、前記排気側閉鎖部における2つの閉鎖部用開閉弁のうちの外部空間側に設けられた閉鎖部用開閉弁を開動作させることを特徴とする請求項に記載の二酸化炭素吸収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素吸収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人間は、呼吸によって、大気中から取り込んだ酸素を消費し、二酸化炭素を排出している。したがって、外気と遮断された居室内に多数の人間が収容されると、その居室空間では、収容されている人間の呼吸によって、時間の経過とともに、酸素濃度が低下し、また二酸化炭素濃度が上昇してしまう。
【0003】
現在、大気中の酸素濃度は約20.95%、また二酸化炭素濃度は約400ppmであり、酸素欠乏症等防止規則では、空気中の酸素の濃度が18%未満である状態を酸素欠乏と定めている。また、日本産業衛生学会の勧告値によれば、二酸化炭素の許容濃度は5000ppmとされている。
【0004】
通常、外気と遮断された居室空間が酸素欠乏の状態とならないように維持するためには、酸素を居室空間へ補給することにより、酸素濃度を上げることが行われる。一方、居室空間における二酸化炭素濃度が許容濃度を超えないように維持するためには、居室空間の二酸化炭素を除去することにより、二酸化炭素濃度を下げることが行われる。
【0005】
しかしながら、居室の容積が大きい場合には、居住人数および居住時間などにより、酸素の補給が必要でない場合もある。例えば、居室の容積が1000mであり、居室空間における酸素濃度および二酸化炭素濃度の初期値が大気中の濃度に等しいとした場合に、その居室内で30名が10時間、作業(エネルギー代謝率2程度の身体活動強度:例えば時速約3kmの歩行、酸素消費量約0.6L/分、二酸化炭素排出量約0.55L/分)を行うと仮定すると、居室空間の酸素濃度は、約19.8%まで低下するが、酸素欠乏の状態とはならず、この場合、酸素の補給は特に必要とはならない。一方、居室空間の二酸化炭素濃度は、約1.0%まで上昇するため、この場合、居室内を十分に安全な状態の許容濃度以下に維持するためには、居室空間中の二酸化炭素を除去しなければならない。
【0006】
従来から、このような居室空間における二酸化炭素を除去する方式としては、装置の構造を簡単にすることができ、また、装置の質量や容積を小さくすることができるといった理由から、アルカリ剤を用いた化学吸収方式が一般的に採用されている。このようなアルカリ剤としては、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、および水酸化バリウムなどを主剤にした粒剤がよく用いられている(たとえば、特許文献1参照)。
【0007】
また、化学吸収方式を採用した二酸化炭素吸収装置は、吸気口と、二酸化炭素吸収剤が貯留されるCOキャニスターと、吸気口から居室空間の空気を吸い込み、吸い込んだ空気をCOキャニスターへ送出するためのブロアと、COキャニスターを通過した空気を居室空間へ排出するための排気口とを備えて構成される。二酸化炭素吸収装置は、ブロアを作動することにより、居室空間から空気を吸い込み、吸い込んだ空気をCOキャニスターへ導き、COキャニスター内に貯留した二酸化炭素吸収剤層空間内を通過させて吸い込んだ空気中の二酸化炭素を除去し、二酸化炭素が除去された空気を居室空間へ排出するように動作する。この吸い込み、排出を連続、あるいは断続的に行い、居室空間中の二酸化炭素除去し、居室空間の二酸化炭素濃度を下げる。
【0008】
このように構成される二酸化炭素吸収装置では、二酸化炭素吸収剤が貯留されるCOキャニスターが密閉されないままに放置されると、ブロアを作動させなくても、二酸化炭素吸収剤の吸収能力が劣化してしまう。これは、二酸化炭素吸収装置が設置される環境の気圧変動、温度変化、および湿度変化などによって、吸気口や排気口から空気が出入りすることで、空気中の二酸化炭素を吸収したり、二酸化炭素吸収剤が乾燥して含有水分量が低下したりすることに起因する。
【0009】
そこで、二酸化炭素吸収剤の劣化を防止するために、従来から、二酸化炭素吸収装置には、COキャニスターを密閉するためのバルブが、ブロアとCOキャニスターとの間の配管およびCOキャニスターと排気口との間の配管にそれぞれ介装され、このようなバルブとして、電動バタフライ弁や電動ボール弁などが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2011−125763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来の二酸化炭素吸収装置では、ブロアの吐出圧力の制約上、圧力損失を抑えるため、COキャニスターとの間の配管およびCOキャニスターと排気口との間の配管の管径が大きく(例えば、直径30mmや100mmなど)せざるを得ない。したがって、バルブによる弁部のシール長さも長くなる。このため、シール部分に粉末などが付着してしまうと、密閉性が損なわれるおそれがある。この場合、微小な隙間から空気が出入りすることで、二酸化炭素吸収剤の吸収能力が劣化してしまうおそれがある。
【0012】
本発明の目的は、二酸化炭素吸収剤の吸収能力が劣化してしまうことを確実に防止することができる二酸化炭素吸収装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、二酸化炭素吸収剤を有し、外部空間から空気を吸い込んで、前記二酸化炭素吸収剤によって二酸化炭素を吸収した空気を外部空間へ排出する二酸化炭素吸収装置であって、
内部空間が形成されるとともに、該内部空間へ連なる吸気側開口および排気側開口が形成され、該内部空間に前記二酸化炭素吸収剤が収容される吸収剤収容容器と、
前記吸気側開口に連通するとともに、外部空間に連通した流路を形成する吸気側流路形成部と、
前記排気側開口に連通するとともに、外部空間に連通した流路を形成する排気側流路形成部と、
前記吸気側流路形成部または排気側流路形成部に設けられる送風手段と、
前記吸気側流路形成部によって形成される前記流路を液体によって満たして閉鎖する吸気側閉鎖部と、
前記排気側流路形成部によって形成される前記流路を液体によって満たして閉鎖する排気側閉鎖部とを備え
前記各閉鎖部は、
前記外部空間と前記内部空間との間の流路に沿って互いに離間して設けられ、該流路を開閉可能な2つの閉鎖部用開閉弁と、
前記2つの閉鎖部用開閉弁間の流路へ液体を注入するための注入部と、
前記2つの閉鎖部用開閉弁間の流路へ注入されている液体を、該流路から排出するための排液用流路を形成する排液用管路、および前記排液用流路を開閉可能な排液用開閉弁を備える排液部とを有することを特徴とする二酸化炭素吸収装置である。
【0015】
また本発明は、前記各閉鎖部は、前記2つの閉鎖部用開閉弁間の流路内を満たした液体が、該閉鎖部用開閉弁から漏出したことを検出するための漏出検出手段をさらに有し、
前記漏出検出手段によって漏出が検出されたことを報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記送風手段、前記各閉鎖部における前記2つの閉鎖部用開閉弁、および前記排液用開閉弁の動作を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記送風手段は、前記吸気側流路形成部に設けられ、
前記吸気側閉鎖部は、前記送風手段と前記吸気側開口との間に設けられ、
二酸化炭素を吸収させる動作を開始させる開始信号を入力するための入力手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記入力手段から入力された前記開始信号に応答して、前記吸気側閉鎖部における2つの閉鎖部用開閉弁と、前記排気側閉鎖部における2つの閉鎖部用開閉弁のうちの前記吸収剤収容容器側に設けられた閉鎖部用開閉弁とを開動作させるとともに、または開動作させた後に、前記各閉鎖部における前記排液用開閉弁を開動作させ、その後、前記送風手段に送風動作を開始させ、その後、前記排気側閉鎖部における2つの閉鎖部用開閉弁のうちの外部空間側に設けられた閉鎖部用開閉弁を開動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、二酸化炭素吸収装置において、二酸化炭素吸収剤の吸収能力が劣化してしまうことを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10の一例を示す外観図である。
図2】二酸化炭素吸収装置10の構造を概略的に示す系統図である。
図3】開始用入力ボタンが操作されたときの二酸化炭素吸収装置10の動作手順を示すフローチャートである。
図4】他の実施形態に係る閉鎖部50を拡大して示す図である。
図5】さらに他の実施形態に係る閉鎖部60を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10の一例を示す外観図であり、図2は、二酸化炭素吸収装置10の構造を概略的に示す系統図である。
【0021】
本実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10は、二酸化炭素吸収剤11を用いて二酸化炭素を化学吸収するように構成された装置であり、たとえば有害なガス等の発生により人体にとって危険となった環境から緊急に避難するために設けられた避難棟などに常設され、緊急避難が実施された場合に、避難者が収容される居室空間内の空気から二酸化炭素を除去するために使用される。このように、非常時にのみ使用されることを目的として設置される二酸化炭素吸収装置10は、実際に使用される時までに、十分な能力を発揮し得る状態を維持しておく必要があり、そのためには、設置場所へ設置されてから実際に使用されるまでの間に、二酸化炭素吸収剤11の吸収能力が劣化してしまうことを防止する必要がある。
【0022】
本実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10は、内部空間S1に二酸化炭素吸収剤11が設けられ、その内部空間S1に連なる吸気側の開口12aと排気側の開口12bとが形成されたCOキャニスター12(吸収剤収容容器)と、一端でCOキャニスター12における吸気側の開口12aに連通し、他端に形成された吸気口13aにおいて外部空間S2に連通する流路13bを形成する吸気側の流路形成部13と、一端でCOキャニスター12における排気側の開口12bに連通し、他端に形成された排気口14aにおいて外部空間S2に連通する流路14bを形成する排気側の流路形成部14とを含んで構成される。
【0023】
COキャニスター12に収容される二酸化炭素吸収剤11としては、二酸化炭素を化学吸収する性質を有するものが用いられ、たとえば、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、および水酸化バリウムなどを主剤にした粒剤が用いられる。
【0024】
なお、吸気側の流路形成部13における吸気口13aには、塵埃などが流路13b内へ侵入することを防止するためのフィルター(図示せず)が設けられる。また、排気側の流路形成部14における排気口14aには、図1に示すように、流路14b内への塵埃の侵入を防止する防塵カバー14cが設けられる。
【0025】
また、吸気側の流路形成部13には、COキャニスター12における吸気側の開口12aに向けて送風するブロア15(送風手段)が、吸気口13aに隣接して設けられる。このブロア15が作動することにより、外部空間S2の空気が、吸気口13aを介して流路13bに取り込まれ、吸気側の開口12aへ送出される。
【0026】
本実施形態では、ブロア15は、図2に示すように、防振台15a上に設置される。また、ブロア15としては、遠心式のものが用いられ、たとえ3m/minの風量で送風可能なものが用いられる。しかしながら、これに限らず、ブロア15は、二酸化炭素吸収装置10のサイズや処理能力などに応じて適宜選定すればよい。
【0027】
そして、吸気側の流路形成部13には、ブロア15とCOキャニスター12における吸気側の開口12aとの間に、外部空間S2とCOキャニスター12における内部空間S1との間の流路13bを液体19によって閉鎖する閉鎖部16が設けられている。また、ブロア15と閉鎖部16との間には、ブロア15を作動させた時に発生する振動が閉鎖部16へ伝達されるのを防止するために防振継手17が設けられている。
【0028】
一方、排気側の流路形成部14には、排気口14aとCOキャニスター12における排気側の開口12bとの間に、外部空間S2とCOキャニスター12における内部空間S1との間の流路14bを液体19によって閉鎖する閉鎖部18が設けられている。
【0029】
以下、閉鎖部16,18の構成について詳細に説明する。なお、本実施形態では、閉鎖部16と閉鎖部18とは同様に構成されているので、閉鎖部16についてのみ説明することとし、閉鎖部18については、閉鎖部16と対応する構成に同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。
【0030】
閉鎖部16は、大略的にU字状に形成され、横断面が円形状である第1の管状部材31と、第1の管状部材31における吸気口13a側の端部31aと防振継手17との間に設けられ、横断面が円形状である第2の管状部材32と、第1の管状部材31における排気口14a側の端部31bとCOキャニスター12との間に設けられ、横断面が円形状である第3の管状部材33とを有している。
【0031】
閉鎖部16では、これらの管状部材31〜33における内部空間41〜43によって、流路13bの一部が形成される。具体的には、一端で防振継手17に連通し、他端でCOキャニスター12における吸気側の開口12aに連通する流路が形成される。
【0032】
なお、閉鎖部18の場合には、これらの管状部材31〜33における内部空間41〜43によって、流路14bの一部が形成される。具体的には、一端でCOキャニスター12における排気側の開口12bに連通し、他端で排気口14aに連通する流路が形成される。
【0033】
図2に示すように、第1の管状部材31は、その吸気口13a側の端部31aおよび排気口14a側の端部31bが鉛直上方に向かって開口するように配設され、第2の管状部材32は、その排気口14a側の端部32aが、第1の管状部材31における吸気口13a側の端部31aに対向し、かつ鉛直下方に向かって開口するように配設され、第3の管状部材33は、その吸気口13a側の端部33aが、第1の管状部材31における排気口14a側の端部31bに対向し、かつ鉛直下方に向かって開口するように配設される。
【0034】
また、第2の管状部材32は、その排気口14a側の端部32aに連なる部分32bが直円筒状に形成されており、その直円筒状部分32bが鉛直方向に沿って延びるように配設されている。同様に、第3の管状部材33は、その吸気口13a側の端部33aに連なる部分33bが直円筒状に形成されており、その直円筒状部分33bが鉛直方向に沿って延びるように配設されている。
【0035】
本実施形態では、各管状部材31〜33は、いずれも直径100mmの管径を有するものが用いられている。また、第1の管状部材31は、各端部31a,31bの開口を鉛直上方に向かって開口する姿勢にしたときに、各端部31a,31bが同一の高さ位置に配置されるように形成されており、また、その最下部における流路の横断面の上端部と各端部31a,31bとの間の高さ寸法L1が、100mmに選択されている。また、第2および第3の管状部材32,33は、同一形状に形成され、各直円筒状部分32b,33bの軸線方向の長さは、少なくとも50mm以上に選択されている。
【0036】
また、本実施形態では、閉鎖部16には、第1の管状部材31における吸気口13a側の端部31aと第2の管状部材32における排気口14a側の端部32aとの間に、流路13bを開閉可能な第1の電動バルブ34(閉鎖部用開閉弁)が介装され、また、第1の管状部材31における排気口14a側の端部31bと第3の管状部材33における吸気口13a側の端部33aとの間に、流路13bを開閉可能な第2の電動バルブ35(閉鎖部用開閉弁)が介装されている。第1および第2の電動バルブ34,35は、たとえば電動バタフライ弁、電動ボール弁などによって実現される。
【0037】
さらに、閉鎖部16は、第1の管状部材31に設けられ、第1の管状部材31の内部空間41へ液体19を注入するための注入部36と、第1の管状部材31内の液体19を、その内部空間41から排出するための排液部37とを有している。液体19としては、たとえば水が用いられる。
【0038】
注入部36は、内部空間41に連なる、液体19の注入用の流路を形成する注入用管路36aと、その注入用管路36aを開閉する注入用バルブ36bとを有している。また、排液部37は、内部空間41に連なる、液体19の排液用の流路を形成する排液用管路37aと、その排液用管路37aを開閉する排液用バルブ37b(排液用開閉弁)とを有し、排液用管路37aは、第1の管状部材31の下端部に設けられている。
【0039】
さらに、閉鎖部16は、第2の管状部材32における直円筒状部分32bにおいて、排気口14a側の端部32aからの軸線方向の距離がL2となる位置に、水分センサ38が設けられており、この水分センサ38によって、第2の管状部材32の内部空間42において、液体19の上面がその高さ位置まで到達したことが検出されるように構成されている。
【0040】
同様に、閉鎖部16は、第3の管状部材33における直円筒状部分33bにおいて、吸気口13a側の端部33aからの軸線方向の距離がL2となる位置に、水分センサ39が設けられており、この水分センサ39によって、第3の管状部材33の内部空間43において、液体19の上面がその高さ位置まで到達したことが検出されるように構成されている。
【0041】
これらの水分センサ38,39は、第1の管状部材31に注入された液体19が、第1の電動バルブ34、第2の電動バルブ35から漏出したことを検出するための漏出検出手段として機能する。本実施形態では、距離L2は、50mmに選択されている。
【0042】
二酸化炭素吸収装置10は、稼動する前の初期段階では、各閉鎖部16,18において、第1および第2の電動バルブ34,35は、それぞれ流路を閉鎖する閉状態にあり、注入用バルブ36bおよび排液用バルブ37bもまた、それぞれ流路を閉鎖する閉状態にある。そして、第1の電動バルブ34と第2の電動バルブ35との間の流路、すなわち第1の管状部材31の内部空間41は、注入部36を介して注入された液体19によって満たされ、これにより、第2の管状部材32の内部空間42と第3の管状部材33の内部空間43との連通が阻止されている。このようにして、COキャニスター12における内部空間S1と外部空間S2との間の流路13b,14bがそれぞれ液体19によって閉鎖されている。
【0043】
本実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10は、図1に示すように、ユーザによる入力操作を受け付ける入力手段20と、ブロア15の動作を制御するとともに、各閉鎖部16,18における、第1および第2の電動バルブ34,35の開閉動作、注入用バルブ36bの開閉動作、および、排液用バルブ37bの開閉動作を制御する制御手段21と、各閉鎖部16,18における水分センサ38,39によって、液体19が第1の電動バルブ34あるいは第2の電動バルブ35から漏出したことをユーザに報知する報知手段22と、入力手段20と制御手段21と報知手段22とを収容するコントロールボックス23と、COキャニスター12、ブロア15、各閉鎖部16,18、およびコントロールボックス23などを支持するフレーム24とをさらに備えている。
【0044】
入力手段20は、二酸化炭素吸収装置10に二酸化炭素を吸収させる動作を開始させるための開始操作を受け付ける開始用入力ボタンを備え、ユーザによって開始用入力ボタンが操作されることにより、動作開始信号が入力される。
【0045】
制御手段21は、本実施形態では、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などを含んで構成され、ROMに予め格納されている制御プログラムに従って、二酸化炭素吸収装置10の動作を制御するように構成されている。
【0046】
報知手段22は、たとえばランプによって実現され、水分センサ38,39によって、液体19が第1の電動バルブ34、第2の電動バルブ35から漏出したことが検出されると、制御手段21は、その検出信号に応答して、ランプを点灯させることによって、液体19の漏出をユーザに報知する。
【0047】
図3は、開始用入力ボタンが操作されたときの二酸化炭素吸収装置10の動作手順を示すフローチャートである。前記初期段階における二酸化炭素吸収装置10において、ユーザによって開始用入力ボタンが操作されることにより動作開始信号が入力されると、その動作開始信号に応答して、ステップs1に進む。
【0048】
ステップs1で、制御手段21は、閉鎖部16における第1および第2の電動バルブ34,35を閉状態から開状態となるように動作させるとともに、閉鎖部18において吸気口13a側に配置される第1の電動バルブ34を閉状態から開状態となるように動作させ、ステップs2に進む。
【0049】
ステップs2で、制御手段21は、各閉鎖部16,18における排液用バルブ37bをそれぞれ閉状態から開状態となるように動作させ、ステップs3に進む。なお、このステップs2の処理は、ステップs1の処理と同時に行われてもよい。
【0050】
ステップs3で、制御手段21は、ブロア15に送風動作を開始させ、ステップs4に進む。各閉鎖部16,18に注入されていた液体19が全て排出されると、ステップs4で、制御手段21は、閉鎖部18において排気口14a側に配置される第2の電動バルブ35を閉状態から開状態となるように動作させるとともに、各閉鎖部16,18における排液用バルブ37bをそれぞれ開状態から閉状態となるように動作させて、処理を終了する。
【0051】
これにより、COキャニスター12における吸気側の開口12aが、流路13bを介して外部空間S2に連通し、COキャニスター12における排気側の開口12bが、流路14bを介して外部空間S2に連通する。
【0052】
これにより、二酸化炭素吸収装置10による二酸化炭素を吸収させる動作が開始される。すなわち、ブロア15による送風動作によって吸気口13aから流路13b内へ取り込まれた外部空間S2の空気が、COキャニスター12における吸気側の開口12aまで導かれ、COキャニスター12に設けられた二酸化炭素吸収剤11を通過する際に、二酸化炭素吸収剤11によって二酸化炭素が化学吸収され、二酸化炭素が除去された空気が、流路14bによって案内されて、排気口14aから排出されることとなる。
【0053】
このように、本実施形態によれば、二酸化炭素吸収装置10は、実際に使用される前の初期段階において、二酸化炭素吸収剤11が収容されるCOキャニスター12の内部空間S1と外部空間S2とを連通する各流路13b,14bが、閉鎖部16,18によって液体19で閉鎖されているので、外部空間S2から内部空間S1への空気の流入を確実に防止することができる。したがって、二酸化炭素吸収装置10が実際に使用される前に、二酸化炭素吸収剤11の吸収能力が劣化してしまうことを確実に防止することができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、各閉鎖部16,18が、第1および第2の電動バルブ34,35を有しているので、各電動バルブ34,35を閉状態にすることで、液体19が注入されている内部空間41と、外部空間S2との間の流路およびCOキャニスター12の内部空間S1との間の流路を閉鎖することができる。これにより、注入された液体19が、蒸発することによって、あるいは、COキャニスター12内の二酸化炭素吸収剤11によって吸湿されることによって、その量が減少してしまい、液体19による流路13b,14bの閉鎖機能が損なわれることを確実に防止することができる。なお、本実施形態では、各閉鎖部16,18は、それぞれ2つの電動バルブ34,35を有しているが、電動バルブの数は3つ以上であってもよい。
【0055】
また、本実施形態によれば、各閉鎖部16,18は、水分センサ38,39によって、第1の管状部材31に注入された液体19が、第1の電動バルブ34、第2の電動バルブ35から漏出したことを検出可能に構成され、水分センサ38,39によって液体19の漏出が検出されると、その事実が報知手段22によって報知されるように構成されているので、装置のメンテナンスをユーザに促すことができる。これにより、非常時に装置を稼動させることができないといった事態が生じてしまうことを未然に防止することができる。
【0056】
また、本実施形態によれば、第1の管状部材31に注入されている液体19を、第1の管状部材31内から排出する際に、先ず、閉鎖部16における第1および第2の電動バルブ34,35を開動作させるとともに、閉鎖部18において吸気口13a側に配置される第1の電動バルブ34を開動作させ、それと同時にあるいはその後に、各閉鎖部16,18における排液用バルブ37bをそれぞれ開動作させ、その後、閉鎖部18において排気口14a側に配置される第2の電動バルブ35を閉状態に保持したまま、ブロア15に送風動作を開始させるように構成されているので、ブロア15の静圧(約6kPa)を液体19に負荷させることによって、液体19を第1の管状部材31の内部空間41から迅速に排出することができ、排出に要する時間を短縮することができる。また、排液用バルブ37bの口径を小さく(約直径8mmに)することができる。
【0057】
なお、本実施形態では、第1の管状部材31に注入された液体19を、排液部37を介して装置外へ排出するように構成されているが、他の実施形態では、第1の管状部材31に注入された液体19を、装置外ではなく、COキャニスター12内へ排出するように構成されてもよい。
【0058】
この場合、閉鎖部16における排液部37は、省略されるか、あるいは常時閉状態が維持され、また、閉鎖部18における排液部37は、その排液用の流路がCOキャニスター12の内部空間S1に連通するように、排液用管路37aが設けられる。
【0059】
この場合の液体排出動作は、動作開始信号に応答して、先ず、閉鎖部16における第1および第2の電動バルブ34,35を開動作させるとともに、閉鎖部18において吸気口13a側に配置される第1の電動バルブ34を開動作させ、それと同時にあるいはその後に、閉鎖部18における排液用バルブ37bを開動作させ、その後、閉鎖部18において排気口14a側に配置される第2の電動バルブ35を閉状態に保持したまま、ブロア15に送風動作を開始させることにより行われる。
【0060】
この実施形態の場合には、ブロア15の静圧(約6kPa)を、閉鎖部16における液体19に負荷させることにより、閉鎖部16における液体19がバブリングされながら、水分が付加された空気がCOキャニスター12内へ流れ込むので、COキャニスター12内へは多湿空気が供給され、二酸化炭素吸収剤11による二酸化炭素吸収効率を上昇(約2%)させることができる。また、液体19を装置外へ排出しないので、排出された液体19を受けるためのドレンボックスが不要となる。
【0061】
なお、上記の第1の実施形態では、送風手段であるブロア15は、吸気側の流路形成部13において、吸気口13aに隣接して設けられているが、他の実施形態では、排気側の流路形成部14において、排気口14aに隣接して設けられてもよい。
【0062】
また、上記の第1の実施形態では、水分センサ38が、第2の管状部材32に設けられているが、他の実施形態では、水分センサ38は、第1の電動バルブ34に対して、対象となる第1の管状部材31の位置に設けられてもよい。
【0063】
同様に、上記の第1の実施形態では、水分センサ39が、第3の管状部材33に設けられているが、他の実施形態では、水分センサ39は、第2の電動バルブ35に対して、対象となる第1の管状部材31の位置に設けられてもよい。
【0064】
また、上記の第1の実施形態では、閉鎖部16,18が、第2の管状部材32と第3の管状部材33との間を、U字状に形成された第1の管状部材31で連結することにより構成されていたが、閉鎖部16,18の形状としては、このような形状に限定されることはない。
【0065】
図4は、他の実施形態に係る閉鎖部50を拡大して示す図である。図4に示す閉鎖部50は、第1の実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10の閉鎖部16および/または閉鎖部18に代えて用いることができる。閉鎖部50は、その構造が、閉鎖部16の構造と部分的に異なっている。具体的には、閉鎖部50は、第1の管状部材31に相当する部分の構造が閉鎖部16と異なっており、他の部分については、閉鎖部16と同様に構成されている。したがって、閉鎖部50において、閉鎖部16と同様に構成されている部分については同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。
【0066】
図4に示す閉鎖部50は、第1の管状部材31に相当する部分が、直円筒状に形成された2本の連結管51,52と、略直方体状に形成された中空の貯留容器53とによって構成されている。閉鎖部50では、第2および第3の管状部材32,33における内部空間42,43と、連結管51,52および貯留容器53における内部空間44とによって、流路13bの一部が形成される。
【0067】
連結管51は、その中心軸線が鉛直方向に延びるような姿勢で、その長手方向の一方側の端部51aが、第2の管状部材32の排気口14a側の端部32aに対向し、他方側の端部51bが、貯留容器53内に配置されるように設けられる。同様に、連結管52は、その中心軸線が鉛直方向に延びるような姿勢で、その長手方向の一方側の端部52aが、第3の管状部材33の吸気口13a側の端部33aに対向し、他方側の端部52bが、貯留容器53内に配置されるように設けられる。すなわち、連結管51,52は、貯留容器53を貫通して設けられる。
【0068】
また、連結管51における端部51aと第2の管状部材32における排気口14a側の端部32aとの間に、流路13bを開閉可能な第1の電動バルブ34が介装され、また、連結管52における端部52aと第3の管状部材33における吸気口13a側の端部33aとの間に、流路13bを開閉可能な第2の電動バルブ35が介装されている。
【0069】
そして、稼動する前の初期段階では、連結管51,52および貯留容器53における内部空間44が、不図示の注入部によって注入された液体19によって満たされている。なお、貯留容器53と連結管51,52との連結部は、液体19が漏れないように密封されているものとする。
【0070】
このように構成される閉鎖部50を、第1の実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10の閉鎖部16および/または閉鎖部18に代えて用いた場合であっても、第1の実施形態と同様の効果を達成することができる。
【0071】
図5は、さらに他の実施形態に係る閉鎖部60を拡大して示す図である。図5に示す閉鎖部60は、第1の実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10の閉鎖部16および/または閉鎖部18に代えて用いることができる。閉鎖部60は、その構造が、閉鎖部16の構造と部分的に異なっている。具体的には、閉鎖部60は、第1〜第3の管状部材31〜33に相当する部分の構造が閉鎖部16と異なっており、他の部分については、閉鎖部16と同様に構成されている。したがって、閉鎖部60において、閉鎖部16と同様に構成されている部分については同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。
【0072】
図5に示す閉鎖部60は、直線状に延び、中央部に、両端部61a,61bに比べて径大の内部空間を形成する径大部61cを有する第1の管状部材61と、第1の管状部材61における吸気口13a側の端部61aと防振継手17との間に設けられ、横断面が円形状である第2の管状部材62と、第1の管状部材61における排気口14a側の端部61bとCOキャニスター12との間に設けられ、横断面が円形状である第3の管状部材63とを有している。閉鎖部60では、これらの管状部材61〜63における内部空間45〜47によって、流路13bの一部が形成される。
【0073】
第1の管状部材31は、その吸気口13a側の端部61aおよび排気口14a側の端部61bが水平な方向に開口するように配設され、第2の管状部材62は、その排気口14a側の端部62aが、第1の管状部材61における吸気口13a側の端部61aに対向し、かつ水平な方向に開口するように配設され、第3の管状部材63は、その吸気口13a側の端部63aが、第1の管状部材61における排気口14a側の端部61bに対向し、かつ水平な方向に開口するように配設される。
【0074】
また、第2の管状部材62は、その排気口14a側の端部62aに連なる部分62bが直円筒状に形成されており、その直円筒状部分62bが水平な方向に沿って延びるように配設されている。同様に、第3の管状部材63は、その吸気口13a側の端部63aに連なる部分63bが直円筒状に形成されており、その直円筒状部分63bが水平な方向に沿って延びるように配設されている。
【0075】
また、第1の管状部材61における吸気口13a側の端部61aと第2の管状部材62における排気口14a側の端部62aとの間に、流路13bを開閉可能な第1の電動バルブ34が介装され、また、第1の管状部材61における排気口14a側の端部61bと第3の管状部材63における吸気口13a側の端部63aとの間に、流路13bを開閉可能な第2の電動バルブ35が介装されている。そして、稼動する前の初期段階では、第1の管状部材61における内部空間45が、不図示の注入部によって注入された液体19によって満たされている。
【0076】
このように構成される閉鎖部60を、第1の実施形態に係る二酸化炭素吸収装置10の閉鎖部16および/または閉鎖部18に代えて用いた場合であっても、第1の実施形態と同様の効果を達成することができる。
【符号の説明】
【0077】
10 二酸化炭素吸収装置
11 二酸化炭素吸収剤
12 COキャニスター
13,14 流路形成部
13a 吸気口
14a 排気口
15 ブロア
16,18 閉鎖部
19 液体
20 入力手段
21 制御手段
22 報知手段
31〜33 管状部材
34,35 電動バルブ
36 注入部
37 排液部
38,39 水分センサ
図1
図2
図3
図4
図5