特許第6496776号(P6496776)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6496776
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】模擬カードスクイーズシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20130101AFI20190325BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20190325BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20190325BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20190325BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20190325BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20190325BHJP
【FI】
   G06F3/0488 130
   G06F3/0484 150
   G06F3/041 522
   G06F3/041 595
   A63F13/2145
   A63F13/80 F
   A63F13/80 C
   A63F13/426
【請求項の数】18
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-103170(P2017-103170)
(22)【出願日】2017年5月25日
(65)【公開番号】特開2018-109934(P2018-109934A)
(43)【公開日】2018年7月12日
【審査請求日】2017年5月25日
(31)【優先権主張番号】105144130
(32)【優先日】2016年12月30日
(33)【優先権主張国】TW
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516306175
【氏名又は名称】續 天曙
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】續 天曙
【審査官】 菊池 伸郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/043655(WO,A2)
【文献】 特開2001−290585(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/190766(WO,A1)
【文献】 特開2008−217143(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0149283(US,A1)
【文献】 特表2016−519811(JP,A)
【文献】 特開2008−272090(JP,A)
【文献】 特開2008−272089(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/185548(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
13/00−13/98
G06F 3/01
3/03
3/041−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーが伏せられた電子カードに対してスクイーズを模擬するために用いる模擬カードスクイーズシステムであって、タッチスクリーンと、処理ユニットを含み、
前記タッチスクリーンが前記電子カードを表示し、かつ前記プレイヤーが前記電子カード上で操作ジェスチャーを入力するために用いられ、前記操作ジェスチャーが、第1段階ジェスチャーと、第2段階ジェスチャーを備え、前記第1段階ジェスチャーが一定距離相互に隔てられた2つのタッチポイントを生成し、前記2つのタッチポイントを結ぶことで仮想接続線が形成され、前記仮想接続線の中点が垂直の中線を備え、前記第2段階ジェスチャーが前記2つのタッチポイントに相対的変位を生じさせ、前記相対的変位は、前記2つのタッチポイントにおける一つのタッチポイントの固定と他のタッチポイントの移動、及び、前記2つのタッチポイントの同時移動を複数種類含み、
前記処理ユニットは、判断ユニットと画像処理ユニットを備え、
前記判断ユニットは、前記相対的変位の種類のそれぞれに対応する複数の操作信号を有し、前記画像処理ユニットは、前記複数の操作信号のそれぞれに対応する複数のフィードバック画像を有し、
前記判断ユニットは、前記第1段階ジェスチャー及び前記第2段階ジェスチャーにおける前記相対的変位の種類を判断し、前記相対的変位の種類に対応する前記操作信号を生成し、前記操作信号を前記画像処理ユニットに送信し、
前記画像処理ユニットは、前記操作信号を受信した後に、前記操作信号に基づいて前記電子カードに対し画像処理を行い、対応するフィードバック画像を生成し、かつ前記タッチスクリーンに前記フィードバック画像を即時に表示させることを特徴とする、模擬カードスクイーズシステム。
【請求項2】
前記2つのタッチポイントの前記相対的変位が、同じ方向への回動であり、対応する前記フィードバック画像が同じ方向に前記電子カードを回動させることを特徴とする、請求項1に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項3】
前記2つのタッチポイントの前記相対的変位が、前記2つのタッチポイントのうちの1つを固定されたもう1つに向かって移動させ、対応する前記フィードバック画像が同じ方向に前記電子カードを折り返し、カードを徐々に表示してスクイーズを行うことを特徴とする、請求項1に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項4】
前記2つのタッチポイントの前記相対的変位が、2点同時の逆方向への移動であり、相対的に近づくのか、または相対的に離れるのかに基づいて、対応する前記フィードバック画像で前記電子カードが縮小または拡大されることを特徴とする、請求項1に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項5】
前記2つのタッチポイントの前記相対的変位が、2点同時の同じ方向への移動であり、対応する前記フィードバック画像が同じ方向に前記電子カードを移動させることを特徴とする、請求項1に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項6】
前記画像処理ユニットがさらにマスクレイヤーを生成し、前記マスクレイヤーが前記フィードバック画像の少なくとも1つの局部的区域を覆うことを特徴とする、請求項1に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項7】
前記2つのタッチポイントの前記相対的変位が、いずれか1点を固定された他方の1点に向かって移動させ、かつ前記2つのタッチポイントの中線を越えると、対応する前記フィードバック画像が前記電子カードを直接表示することを特徴とする、請求項1に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項8】
前記2つのタッチポイントが、前記電子カードの相対する両側の辺縁区域内に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項9】
前記2つのタッチポイントが、前記電子カードの辺縁から1.5cm内に配置されることを特徴とする、請求項8に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項10】
プレイヤーが伏せられた電子カードに対してスクイーズを模擬するために用いる模擬カードスクイーズシステムであって、ジェスチャー検出ユニットと、ディスプレイユニットと、処理ユニットを含み、前記ジェスチャー検出ユニットが検出区域への前記プレイヤーによる操作ジェスチャーの入力に用いられ、前記操作ジェスチャーが第1段階ジェスチャーと第2段階ジェスチャーを備え、前記第1段階ジェスチャーが少なくとも2つの検出ポイントを生成し、前記第2段階ジェスチャーが前記少なくとも2つの検出ポイントのうちの少なくとも1つを移動させて少なくとも1つの変位ポイントを生成し、少なくとも2つの前記検出ポイントの変位は、前記2つの検出ポイントにおける一つの検出ポイントの固定と他の検出ポイントの移動、及び、前記2つの検出ポイントの同時移動を複数種類含み、前記少なくとも1つの変位ポイントが折り返し直線を形成し、前記ディスプレイユニットに前記電子カードが表示され、
前記処理ユニットは、象限ユニット、判断ユニットと画像処理ユニットを備え、
前記象限ユニットが前記ジェスチャー検出ユニットの前記検出区域を4つの象限に区分し、かつ前記プレイヤーの前記第1段階ジェスチャーが異なる象限で前記少なくとも2つの検出ポイントを生成し、
前記判断ユニットは、前記第2段階ジェスチャーにおける前記変位の方向のそれぞれに対応する複数の変位区域信号を有し、
前記画像処理ユニットは、前記複数の変位区域信号のそれぞれに対応する複数のフィードバック画像を有し、
前記判断ユニットは、前記第1段階ジェスチャー及び前記第2段階ジェスチャーにおける前記変位の種類を判断し、前記変位の種類に対応する前記変位区域信号を生成し、前記変位区域信号を前記画像処理ユニットに送信し、
前記画像処理ユニットは、前記変位区域信号を受信した後に、前記変位区域信号に基づいて、前記電子カードに対し画像処理を行い、フィードバック画像を生成し、かつ前記ディスプレイユニットに前記フィードバック画像を即時に表示させることを特徴とする、模擬カードスクイーズシステム。
【請求項11】
前記画像処理ユニットがさらに前記ディスプレイユニットにマスクレイヤーを生成し、前記マスクレイヤーが前記フィードバック画像の少なくとも1つの局部的区域を覆うことを特徴とする、請求項10に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項12】
前記処理ユニットがさらにノイズ処理ユニットを含み、前記第1段階ジェスチャーが同じ象限内で複数の接触ポイントを生成したとき、前記ノイズ処理ユニットが前記複数の接触ポイントを正規化し、単一のポイントとして前記検出ポイントとすることを特徴とする、請求項10に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項13】
前記処理ユニットがさらにノイズ処理ユニットを含み、前記第1段階ジェスチャーが複数の接触ポイントを生成したとき、前記ノイズ処理ユニットが移動された前記複数の接触ポイントを正規化し、単一のポイントとして前記変位ポイントとし、移動されない前記複数の接触ポイントを正規化し、単一のポイントとして別の前記検出ポイントとすることを特徴とする、請求項10に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項14】
前記変位ポイントが固定された前記検出ポイントに向かって移動され、対応する前記フィードバック画像が同じ方向に前記電子カードを折り返し、カードを徐々に表示してスクイーズを行うことを特徴とする、請求項13に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項15】
前記第1段階ジェスチャーは、異なる象限のそれぞれに、少なくとも一つの接触ポイントを生成し、
前記処理ユニットがさらにノイズ処理ユニットを含み、前記ノイズ処理ユニットは、前記象限のそれぞれにおける前記少なくとも一つの接触ポイントを正規化し単一のポイントとして前記変位ポイントとし、前記象限のそれぞれにおける前記変位ポイントが同時に同じ方向に移動すると、対応する前記フィードバック画像が同じ方向に前記電子カードを移動させることを特徴とする、請求項10に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項16】
さらにメモリユニットを含み、前記メモリユニットに前記変位区域信号の動態変化の照合データが保存されることを特徴とする、請求項10に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項17】
前記変位区域信号の動態変化の照合データが旋回とスクイーズを含むことを特徴とする、請求項16に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの変位ポイントがそれぞれ境界輪郭を備え、前記折り返し直線が前記少なくとも1つの変位ポイントの境界輪郭の接線であり、かつ前記変位の進行方向から遠い一側に位置することを特徴とする、請求項10に記載の模擬カードスクイーズシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカードの電子スクイーズに関し、特に、模擬カードスクイーズシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
カードゲームにはさまざまな遊び方があり、例えばバカラ、ブラックジャック、ファイブスタッドポーカー等、ゲーム産業で最も人気があるゲームである。人件費の上昇に伴い、また人為的ミス、イカサマにより生じる損失を回避するため、ディーラーが実体のテーブルでカードを配る方式はすでに機械によるディールに徐々に取って代わられており、例えば台湾特許公告第M340084号の「スクイーズ効果を備えたゲーム装置」は、自動ディールが可能で、かつプレイヤーにスクイーズの感覚を与えられるゲーム装置であり、このゲーム装置の自動ディールとスクイーズ機能により、刺激と楽しさが得られ、その公衆の信用を確保することができる。
【0003】
別の電子ゲーム機も、バカラ、ブラックジャック、ファイブスタッドポーカー等のゲームを提供でき、プレイヤーが単独で使用することができる。空間環境の制限を打破し、ゲーム機の数を大幅に増加することができ、設置コストが抑えられるため、業者に広く歓迎されているが、そのゲームの進行とベットの過程が全面的に電子化された方式で進められ、実体のカードをスクイーズすることはできず、プレイヤーのスクイーズの楽しみが奪われている。
【0004】
このため、電子カードを使用するときにプレイヤーにスクイーズの楽しみを提供するさまざまな技術がすでに開示されている。米国特許公告第US8962335B2号は、片手スクイーズ技術を開示しており、プレイヤーが伏せられたカードに片手で触れると、伏せられたカードが折り返されてスクイーズされる方式でカードが露わになる。以上の説明では、電子カードのさまざまなスクイーズ技術を開示したが、リアルの紙のカードのスクイーズ手法とは相当の違いがあり、リアルの紙のカードを使用したスクイーズが好きなプレイヤーのニーズを満たすことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】台湾特許公告第M340084号
【特許文献2】米国特許公告第US8962335B2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このため、本発明の主な目的は、プレイヤーがリアルのカードのスクイーズに近い手法を体験でき、使用上のニーズを満たすことができる、模擬カードスクイーズシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的に基づき、本発明の模擬カードスクイーズシステムは、プレイヤーが伏せられた電子カードに対してスクイーズを模擬するために用いられ、そのうち、実施例1の方式は、タッチスクリーンと、処理ユニットを含み、前記タッチスクリーンが電子カードを表示し、かつ前記タッチスクリーンがプレイヤーにより前記電子カード上に操作ジェスチャーを入力するために用いられ、前記操作ジェスチャーが、第1段階ジェスチャーと、第2段階ジェスチャーを備え、前記第1段階ジェスチャーが一定距離相互に隔てられた2つのタッチポイントを生成し、前記第2段階ジェスチャーが、前記2つのタッチポイントに相対的変位を生じさせ、前記処理ユニットが、判断ユニットと画像処理ユニットを備え、前記判断ユニットが前記相対的変位の種類を判断して対応する操作信号を生成し、前記画像処理ユニットが前記操作信号に基づいて前記電子カードに対し画像処理を行い、対応するフィードバック画像を生成し、かつ前記タッチスクリーンに前記フィードバック画像を即時に表示させる。
【0008】
本発明の実施例2の方式は、ジェスチャー検出ユニットと、ディスプレイユニットと、処理ユニットを含み、前記ジェスチャー検出ユニットが、前記プレイヤーによる操作ジェスチャーの入力に用いられ、前記操作ジェスチャーが、第1段階ジェスチャーと第2段階ジェスチャーを備え、前記第1段階ジェスチャーが少なくとも2つの検出ポイントを生成し、前記第2段階ジェスチャーが、前記少なくとも2つの検出ポイントのうちの少なくとも1つを移動させて少なくとも1つの変位ポイントを生成し、前記少なくとも1つの変位ポイントが折り返し直線を形成し、前記ディスプレイユニットが前記電子カードを表示するとともに、前記処理ユニットが、判断ユニットと画像処理ユニットを備え、前記判断ユニットが前記少なくとも1つの変位ポイントの変位後の動態位置を判断して変位区域信号を生成し、前記画像処理ユニットが前記変位区域信号の動態変化と前記電子カードの伏せられたカードに基づいてフィードバック画像を動態的に生成し、前記ディスプレイユニットに前記フィードバック画像を即時に表示させる。
【0009】
これにより、本発明の実施例1の方式は、その操作ジェスチャーが2つのタッチポイントと前記2つのタッチポイントの相対的変位を生成し、前記判断ユニットが前記相対的変位の種類を判断して、前記画像処理ユニットが画像処理を行い、対応するフィードバック画像を生成する。このためプレイヤーが異なる操作を行うことで、前記画像処理ユニットが異なるフィードバック画像を生成し、プレイヤーにスクイーズを模擬する効果を提供することができる。
【0010】
本発明の実施例2の方式は、ジェスチャー検出ユニットで操作ジェスチャーを入力し、前記操作ジェスチャーが前記2つの検出ポイントと前記2つの検出ポイントの変位を生成し、かつ前記判断ユニットが前記2つの検出ポイントの変位後の動態位置を判断して変位区域信号を生成し、前記画像処理ユニットが前記変位区域信号の動態変化と前記電子カードの伏せられたカードに基づいてフィードバック画像を動態的に生成し、前記ディスプレイユニットに前記フィードバック画像を即時に表示させ、同様にプレイヤーにスクイーズを模擬する効果を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例1のブロック図である。
図2】本発明の実施例1のフローチャートである。
図3】本発明の実施例1のタッチポイント生成を示す概略図である。
図4】本発明の実施例1の手法を示す概略図である。
図5A】本発明の実施例1の手法を示す概略図である。
図5B】本発明の実施例1の手法を示す概略図である。
図6】本発明の実施例1の手法を示す概略図である。
図7】本発明の実施例1の手法を示す概略図である。
図8】本発明の実施例1の手法を示す概略図である。
図9】本発明の実施例2のブロック図である。
図10】本発明の実施例2のジェスチャー検出ユニットを示す概略図である。
図11】本発明の実施例2のディスプレイユニットを示す概略図である。
図12A】本発明の実施例2の手法を示す概略図である。
図12B】本発明の実施例2の手法を示す概略図である。
図12C】本発明の実施例2の手法を示す概略図である。
図12D】本発明の実施例2の手法を示す概略図である。
図12E】本発明の実施例2の手法を示す概略図である。
図12F】本発明の実施例2の手法を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の詳細な内容及び技術について、以下で実施例を挙げてさらに説明する。
【実施例1】
【0013】
図1図2図3に示すように、本発明の実施例1の模擬カードスクイーズシステムは、プレイヤーが伏せられた電子カード11に対してスクイーズを模擬するために用いられ、タッチスクリーン10と、処理ユニット20を含む。その流れをS1〜S7に示す。まず、工程S1:カードが配られる。前記タッチスクリーン10上に伏せられた前記電子カード11が表示される。
【0014】
続いて、工程S2:操作ジェスチャーを入力する。前記タッチスクリーン10で前記プレイヤーが操作ジェスチャーを入力する。 前記操作ジェスチャーは、第1段階ジェスチャーと第2段階ジェスチャーを備え、前記第1段階ジェスチャーは一定距離相互に隔てられた2つのタッチポイント12を生成する。前記2つのタッチポイント12を結ぶことで仮想接続線15が形成され、そのうち、前記仮想接続線15の中点が垂直の中線16を備える。前記第2段階ジェスチャーは、前記2つのタッチポイント12に相対的変位を生じさせる。
【0015】
続いて、工程S3:判読を行う。前記処理ユニット20は判断ユニット21と、画像処理ユニット22を備え、前記判断ユニット21が前記相対的変位の種類を判断して対応する操作信号を生成する。
【0016】
続いて、工程S4:旋回、工程S5:スクイーズ、工程6:移動、工程S7:ズームのいずれかを選択する。前記画像処理ユニット22は前記操作信号に基づいて前記電子カード11に対して画像処理を行い、対応するフィードバック画像13を生成し(図4参照)、かつ前記タッチスクリーン10に前記フィードバック画像13を即時に表示させる。前記フィードバック画像13は、旋回、移動、スクイーズ、ズーム(縮小/拡大)の4つのカテゴリに大別できる。
【0017】
これら4つのカテゴリについて、図面を組み合わせ、以下で説明する。
【0018】
まず図4に示すように、前記2つのタッチポイント12の前記相対的変位が同じ方向への回動であるとき、対応する前記フィードバック画像13は同じ方向に前記電子カード11を回動させる。
【0019】
次に図5A図5Bに示すように、前記2つのタッチポイント12の前記相対的変位が前記2つのタッチポイント12のうちの1点が固定されたもう1つの点に向かって移動されたとき、対応する前記フィードバック画像13は、同じ方向で前記電子カード11を折り返し、カードを徐々に見せてスクイーズを行う。図5A図5Bはそれぞれ2種類の異なる移動方向のスクイーズ経路を示しており、スクイーズ経路の移動方向は前記タッチポイント12の移動方向である。そのうち、図5Aは上から下へ、図5Bは左下から右上へとなっている。
【0020】
さらに図6に示すように、前記2つのタッチポイント12の前記相対的変位が2点同時の逆方向への移動であるとき、相対的に近づくのか、または相対的に離れるのかに基づいて、対応する前記フィードバック画像13で前記電子カード11が縮小または拡大される。図6は相対的に近づけられており、即ち、前記フィードバック画像13は縮小されることを説明している。
【0021】
さらに図7に示すように、前記2つのタッチポイント12の前記相対的変位が2点同時の同じ方向への移動であるとき、対応する前記フィードバック画像13は同じ方向に前記電子カード11を移動させる。
【0022】
このほか、図8に示すように、類似のリアルなスクイーズの手法をさらに表現するために、前記画像処理ユニット22はさらにマスクレイヤー14を生成する。前記マスクレイヤー14は前記フィードバック画像13の少なくとも1つの局部的区域を覆う。例えば、前記フィードバック画像13の隅区域を覆い、プレイヤーが前記フィードバック画像13の側辺区域をスクイーズできるようにすることができる。これはカードのサイド区域をスクイーズしたとき、ノーサイド(カードがA、2、3)、ツーサイド(カードが4、5)、スリーサイド(カードが6、7、8)、フォーサイド(カードが9、10)、絵(カードがJ、Q、K)の5種類に分けることができ、実体カードで中心区域をスクイーズしたとき、マークなし(blow)とマークあり(butt)の2つに分けることができ、スクイーズのより高度な要求を満たすことができる。
【0023】
つまり、プレイヤーが必要なトランプのカードが4のとき、スクイーズしたい場合、サイド区域は「ツーサイド」がベストであり、中心区域は「マークなし」がベストである。このため、サイド区域をスクイーズするとき、「ツーサイド」が見えることを願いながらゆっくりスクイーズする。スクイーズ結果がツーサイドのとき、カードは4か5である。続いて中心区域をスクイーズするとき、「マークなし」が見えることを願いながらゆっくりスクイーズし、マークがなく、4のカードの獲得を期待する。
【0024】
また、カードが重要でないときは、スクイーズを行いたくないため、前記2つのタッチポイント12の前記相対的変位がいずれか1点を固定された他方の1点に向かって移動させ、かつ前記2つのタッチポイント12の中線16を越えると、対応する前記フィードバック画像13が前記電子カード11を直接表示する。実際の実施時は、判読の利便性と誤判定回避のために、前記2つのタッチポイント12は前記電子カード11の相対する両側の辺縁区域内に配置することができ、かつ、前記2つのタッチポイント12は前記電子カード11の辺縁から1.5cm内に配置する。
【実施例2】
【0025】
図9図10図11に示す実施例2は、同様にプレイヤーが伏せられた電子カード11に対してスクイーズを模擬するために用いられ、ジェスチャー検出ユニット30、ディスプレイユニット40、処理ユニット20を含み、そのうち、前記ジェスチャー検出ユニット30が前記プレイヤーによる操作ジェスチャーの入力に用いられ、前記操作ジェスチャーが第1段階ジェスチャーと第2段階ジェスチャーを備え、前記第1段階ジェスチャーが少なくとも2つの検出ポイント31を生成し、前記第2段階ジェスチャーが、前記少なくとも2つの検出ポイント31のうちの少なくとも1つを移動させて少なくとも1つの変位ポイント31aを生成し、前記少なくとも1つの変位ポイント31aが折り返し直線32を形成し、かつ前記少なくとも1つの変位ポイント31aがそれぞれ境界輪郭311を備え、前記折り返し直線32が前記少なくとも1つの変位ポイント31aの境界輪郭311の接線であり、かつ前記変位の進行方向から遠い一側に位置する。このほか、前記少なくとも1つの変位ポイント31aが1点のとき、前記折り返し直線は前記変位ポイント31aの移動方向に垂直である。
【0026】
前記ディスプレイユニット40が前記電子カード11を表示し、かつ操作をガイドするため、前記ディスプレイユニット40はさらに前記検出ポイント31、変位ポイント31a、前記折り返し直線32を対応して表示する。前記ジェスチャー検出ユニット30は2Dセンサー素子、3Dイメージセンサー素子等とすることができる。つまり、プレイヤーはセンサー素子の検知範囲内に前記少なくとも2つの検出ポイント31を形成する、または仮想平面/空間に前記少なくとも2つの検出ポイント31を形成することができる。前記2Dセンサー素子は、接触式または非接触式のタッチパネルとすることができ、例えば、抵抗膜式、静電容量式、投影型静電容量式、表面弾性波方式、感圧式または光学式等とすることができ、3Dイメージセンサー素子は、3Dデプスセンサー技術、構造光スキャン技術、時間差分測距技術及び三角測距技術等とすることができるが、以上は例を挙げたのみであり、これらに限定されない。
【0027】
また、前記処理ユニット20が、判断ユニット21と画像処理ユニット22を備え、前記判断ユニット21が前記少なくとも1つの変位ポイント31aの変位後の動態位置を判断して変位区域信号を生成し、前記画像処理ユニット22が前記変位区域信号の動態変化と前記電子カード11の伏せられたカードに基づいてフィードバック画像13を動態的に生成し、前記ディスプレイユニット40に前記フィードバック画像13を即時に表示させる。
【0028】
同様に、高度なスクイーズの要求に対応するため、前記画像処理ユニット22はさらに前記ディスプレイユニット40においてマスクレイヤー14を生成することができ、前記マスクレイヤー14は前記フィードバック画像13の少なくとも1つの局部的区域を覆う。また、前記処理ユニット20はさらに象限ユニット23を含むことができ、前記象限ユニット23は前記ジェスチャー検出ユニット30の検出区域を4つの象限33に区分し、かつ前記プレイヤーの前記第1段階ジェスチャーが異なる象限33で前記少なくとも1つの検出ポイント31を生成する。かつ前記処理ユニット20はさらにノイズ処理ユニット24を含むことができ、前記第1段階ジェスチャーが同じ象限33内で前記複数の検出ポイント31を生成するとき、前記ノイズ処理ユニット24が前記複数の検出ポイント31を正規化して単一のポイントにする。
【0029】
さらに、図12A図12Fの本実施例の手法を示す概略図を参照する。まず、図12Aに示すように、先に2つの前記検出ポイント31を生成する。1つの前記検出ポイント31をもう1つの前記検出ポイント31に向かって移動し、前記変位ポイント31aを形成する。前記変位ポイント31aの端に前記折り返し直線32が形成され、対応する前記フィードバック画像13が同じ方向に前記電子カード11を折り返し、カードを徐々に表示してスクイーズを行う。
【0030】
図12Bに示すように、先に4つの前記検出ポイント31を生成する。そのうち2つの前記検出ポイント31を移動させて前記2つの変位ポイント31aを形成する。前記2つの変位ポイント31aの端に前記折り返し直線32が形成され、前記検出ポイント31に向かって移動される。対応する前記フィードバック画像13が同じ方向に前記電子カード11を折り返し、カードを徐々に表示してスクイーズを行う。
【0031】
図12Cに示すように、複数の前記検出ポイント31を生成する。そのうち2つの前記検出ポイント31を移動させて前記2つの変位ポイント31aを形成する。前記2つの変位ポイント31aの端に前記折り返し直線32が形成され、前記検出ポイント31に向かって移動される。対応する前記フィードバック画像13が同じ方向に前記電子カード11を折り返し、カードを徐々に表示してスクイーズを行う。
【0032】
図12D図12Eに示すように、先に前記象限ユニット23を利用して前記ジェスチャー検出ユニット30の検出区域(前記電子カード11)を4つの象限33に分ける。続いて、前記4つの象限33に前記少なくとも1つの検出ポイント31をそれぞれ生成する。そのうち同一象限33内の前記少なくとも1つの検出ポイント31を正規化して単一のポイントにし、前記検出ポイント31とする。そのうち図12Dは正規化した前記検出ポイント31を動かさず、図12Eは正規化した前記検出ポイント31を移動して前記変位ポイント31aとしている。図12Fに示すように、前記少なくとも1つの変位ポイント31aを同時に同じ方向に移動すると、対応する前記フィードバック画像13が同じ方向に前記電子カード11を移動する。
【0033】
前記ノイズ処理ユニット24は移動された前記複数の接触ポイントを正規化し、単一のポイントとして前記検出ポイントとし、移動されない前記複数の接触ポイントを正規化し、単一のポイントとして別の前記検出ポイントとする。本発明はさらにメモリユニット50を含むことができ、前記メモリユニット50に前記変位区域信号の動態変化の照合データを保存する。前記変位区域信号の動態変化の照合データは、旋回とスクイーズを含むことができ、多様化した前記フィードバック画像13を生成して使用上のニーズに対応する。
【0034】
上述のように、本発明には少なくとも次のような利点がある。1、前記タッチスクリーンまたはジェスチャー検出ユニットで操作ジェスチャーを入力すると、処理ユニットにより対応するフィードバック画像が生成されて同時に前記タッチスクリーンまたはディスプレイユニットに前記フィードバック画像が即時表示されることで、スクイーズの操作方式を模擬し、プレイヤーのスクイーズのニーズを満たすことができる。2、前記タッチスクリーンまたはジェスチャー検出ユニットに多種類の操作ジェスチャーを入力でき、前記タッチスクリーンまたはディスプレイユニットに前記フィードバック画像を即時に表示することで、操作上のニーズを満たすことができる。3、前記マスクレイヤーの設置により、前記電子カードの表示を遅らせ、高度なスクイーズのニーズを満たすことができる。4、象限ユニットユニット、ノイズ処理ユニット、メモリユニットの設置により、ディスプレイユニットとジェスチャー検出ユニットを分離して設置したとき、スクイーズ作業の進行を補助することができる。
【符号の説明】
【0035】
10 タッチスクリーン
11 電子カード
12 タッチポイント
13 フィードバック画像
14 マスクレイヤー
15 仮想接続線
16 中線
20 処理ユニット
21 判断ユニット
22 画像処理ユニット
23 象限ユニット
24 ノイズ処理ユニット
30 ジェスチャー検出ユニット
31 検出ポイント
311 境界輪郭
31a 変位ポイント
32 折り返し直線
33 象限
40 ディスプレイユニット
50 メモリユニット
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F