特許第6496787号(P6496787)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6496787皮膚疾患を治療するためのホルミルペプチド受容体2アゴニストの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6496787
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】皮膚疾患を治療するためのホルミルペプチド受容体2アゴニストの使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/197 20060101AFI20190325BHJP
   A61K 31/164 20060101ALI20190325BHJP
   A61K 31/41 20060101ALI20190325BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20190325BHJP
   A61K 38/05 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20190325BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
   A61K31/197
   A61K31/164
   A61K31/41
   A61K31/42
   A61K38/05
   A61P17/00
   A61P17/02
   A61P17/04
   A61P17/06
   A61P17/10
   A61P17/14
   A61P29/00
   A61P31/12
   A61P35/00
【請求項の数】4
【外国語出願】
【全頁数】67
(21)【出願番号】特願2017-157336(P2017-157336)
(22)【出願日】2017年8月17日
(62)【分割の表示】特願2015-561540(P2015-561540)の分割
【原出願日】2014年3月4日
(65)【公開番号】特開2017-214417(P2017-214417A)
(43)【公開日】2017年12月7日
【審査請求日】2017年9月19日
(31)【優先権主張番号】61/773,778
(32)【優先日】2013年3月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591018268
【氏名又は名称】アラーガン、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100168631
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 康匡
(72)【発明者】
【氏名】ヴィスワナス ヴィーナ
(72)【発明者】
【氏名】ベアード リチャード エル
(72)【発明者】
【氏名】ドネッロ ジョン イー
(72)【発明者】
【氏名】シア エドワード シー
【審査官】 岩下 直人
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0142726(US,A1)
【文献】 特表2005−538152(JP,A)
【文献】 特表2015−502924(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/076055(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/197
A61K 31/164
A61K 31/41
A61K 31/42
A61K 38/05
A61P 17/00
A61P 17/02
A61P 17/04
A61P 17/06
A61P 17/10
A61P 17/14
A61P 29/00
A61P 31/12
A61P 35/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式IIで表される化合物、或いはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、光学異性体又はジアステレオマーを含む、皮膚炎症および/または皮膚疾患を治療するための医薬組成物:
(式中、
aは1およびbは0、或いは
aは0およびbは1、或いは
aは1およびbは1であり、
1は、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、複素環、C3-8シクロアルキル、C6-10アリール、C3-8シクロアルケニル、−NR1112または−OR13
2は、C1-8アルキルまたはC6-10アリール、
3は、水素、C1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、複素環、C3-8シクロアルキル、C6-10アリールまたはC3-8シクロアルケニル、
4は、水素、C1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、複素環、C3-8シクロアルキル、C6-10アリールまたはC3-8シクロアルケニル、
5は、ハロゲン、−CF3または−S(O)n14
nは、0、1または2、
6は、水素、C1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、複素環、C3-8シクロアルキル、C6-10アリールまたはC3-8シクロアルケニル、
7は、水素、C1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、複素環、C3-8シクロアルキル、C6-10アリールまたはC3-8シクロアルケニル、
8は、水素、C1-8アルキルまたはC6-10アリール、
9は、水素、C1-8アルキルまたはC6-10アリール、
10は、水素、C1-8アルキルまたはC6-10アリール、
9aは、水素、C1-8アルキルまたはC6-10アリール、
10aは、水素、C1-8アルキルまたはC6-10アリール、
11は、水素またはC1-8アルキル、
12は、水素またはC1-8アルキル、
13は、水素またはC1-8アルキル、
14は、水素、CF3またはC1-8アルキル、および
15は、水素またはC1-8アルキル、であり、
上記R1〜R15の定義において、
アルキル基の1つのメチレン(−CH2)基は、酸素、硫黄、スルホキシド、窒素、カルボニル、カルボキシル、スルホニル、スルフェート、スルホネート、アミド、スルホンアミドによって、または二価のC3-8シクロアルキルによって、または二価の複素環によって、または二価のアリール基によって置き換えられていてもよく、及び/又は、アルキル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シクロアルキル基、アミノ基、複素環基、アリール基、カルボン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ニトロ基,アミド基、及び/又はスルホンアミド基で置換されていてもよく、
シクロアルキル基は、ハロゲン原子、スルホニルC1-8アルキル基、スルホキシドC1-8アルキル基、スルホンアミド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-8アルキル基、−SC1-8アルキル基、−C1-8アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基、アルキルアミノ基、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、
シクロアルケニル基は、ハロゲン原子、スルホニル基、スルホキシド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-6アルキル基、−SC1-6アルキル基、−C1-6アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基、アルキルアミノ基、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、
アリール基は、ハロゲン原子、スルホニルC1-6アルキル基、スルホキシドC1-6アルキル基、スルホンアミド基、カルボン酸基、C1-6アルキルカルボキシラートエステル基、アミド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-6アルキル基、−SC1-6アルキル基、−C1-6アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基、アルデヒド、アルキルアミノ基、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、
複素環は、ハロゲン原子、スルホニル基、スルホキシド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-6アルキル基、−SC1-6アルキル基、−C1-8アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基、アルキルアミノ基、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。)。
【請求項2】
前記式IIで表される化合物は、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}酢酸、
{[(2S,3S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S,3S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタン酸、
2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}−2−メチルプロパン酸、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−オキサゼパン−3−イル)−3−フェニルプロパンアミド、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−フェニルプロパノイル]アミノ}酢酸、
3−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−フェニルプロパノイル]アミノ}プロパン酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルプロパンアミド、
{[(2S,3S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S,3S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタンアミド、
(2S,3S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタンアミド、
(2S,3S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチル−N−(2−オキソプロピル)ペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−オキソプロピル)−3−フェニルプロパンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルプロパンアミド、
メチル{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}アセテート、
プロパン−2−イル{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}アセテート、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチル−N−(2−オキソプロピル)ペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチル−N−(2−オキソプロピル)ペンタンアミド、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}プロパン酸、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}プロパン酸、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}−3−メチルブタン酸、
(2S)−N−[(2S)−1−アミノ−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−4−メチルペンタンアミド、
tert−ブチル(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}ペンタノエート、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}ペンタン酸、
(2S)−N−[(2S)−1−アミノ−1−オキソペンタン−2−イル]−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}(フェニル)エタン酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチル−N−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)ペンタンアミド、
[(2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,4−ジメチルペンタノイル)アミノ]酢酸、
[(2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2−エチルブタノイル)アミノ]酢酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−[(3−ヒドロキシ−1,2−オキサゾール−5−イル)メチル]−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルペンタンアミド、
{[(2S)−4−メチル−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}酢酸、
{[(2S)−4−メチル−2−({[4−(メチルサルファニル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S)−4−メチル−N−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタンアミド、
2−メチル−2−{[(2S)−4−メチル−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}プロパン酸、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−(メチルサルファニル)ブタノイル]アミノ}酢酸、
{[2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−(1H−インドール−3−イル)プロパノイル]アミノ}酢酸、
tert−ブチル{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル](メチル)アミノ}アセテート、および
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル](メチル)アミノ}酢酸
から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記皮膚炎症および/または皮膚疾患は、皮膚創傷治癒、肥厚性瘢痕、ケロイド、やけど、酒さ、アトピー性皮膚炎、にきび、乾癬、脂漏性皮膚炎、光線角化症、基底細胞がん、扁平上皮細胞がん、メラノーマ、ウイルス性いぼ、光老化、光損傷、肝斑、炎症後色素沈着過剰症、色素沈着障害、瘢痕性および非瘢痕性の脱毛症から選択される、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記式IIで表される化合物は、下記化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2013年3月6日に出願された米国特許仮出願第61/773,778号の利益を主張するものであり、前記仮出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ホルミルペプチド受容体2(FPR2)の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む、局所的または全身的な輸送による皮膚炎症および皮膚疾患の治療が必要な対象における、局所的または全身的な輸送による皮膚炎症および皮膚疾患の治療方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ホルミルペプチド受容体(FPR)ファミリーは、7回膜貫通型Gタンパク質共役受容体(GPCR)ファミリーに属する。このファミリーには、ヒトにおいて3要素が含まれ、このファミリーFPR2の1要素(FPRL−1、ALXA4としても知られる)は、主に単球および好中球などの炎症細胞、ならびにT細胞において発現し、炎症時の白血球輸送および人体病理学において重要な役割を示している(Chiang N, Serhan CN, Dahlen, S, Drazen JM, Hay DWP, Rovati E, Shimizu T, Yokomizo T, Brink, C. The lipoxin receptor ALX: Potent ligand−specific and stereoselective actions in vivo. Pharmacological Reviews 2006; 58: 463−519)。FPR2は、血清アミロイドA(SAA)、ケモカインバリアントsCKβ8−1、神経保護ペプチドであるヒューマニン、抗炎症エイコサノイドであるリポキシンA4(LXA4)およびグルココルチコイドによって調節されたタンパク質であるアネキシンA1を含む、構造的に多様な種々の外因性および内因性のリガンドに応答する、例外的に無差別受容体である(Chiang N, Serhan CN, Dahlen, S, Drazen JM, Hay DWP, Rovati E, Shimizu T, Yokomizo T, Brink, C. The lipoxin receptor ALX: Potent ligand−specific and stereoselective actions in vivo. Pharmacological Reviews 2006; 58: 463−519)。
FPR2は、アラキドン酸由来リポキシンA4(LXA4)の抗炎症効果を多くの系に導入することが示されており、炎症の解明に重要な役割をすることが示されている(Dufton N, Perretti M. Therapeutic anti−inflammatory potential of formyl peptide receptor agonists. Pharamcology & Therapeutics 2010; 127: 175−188)。FPR2がノックアウトされたマウスは、受容体の生物学的役割によって予想される通り、疾患状態において炎症の悪化を示す(Dufton N, Hannon R, Brancaleone V, Dalli J, Patel HB, Gray M, D’Aquisto F, Buckingham JC, Perretti M, Flower RJ. Anti−inflammatory role of the murine formyl−peptide receptor 2: Ligand−specific effects on leukocyte responses and experimental inflammation. Journal of Immunology 2010; 184: 2611−2619. Gavins FNE, Hughes EL, Buss NAPS, Holloway PM, Getting SJ, Buckingham JC. Leukocyte recruitment in the brain in sepsis: involvement of the annexin1 FPR2/ALX anti−inflammatory system. FASEB 2012; 26: 1−13)。
【0004】
リポキシンA4またはその類似物によるおよびアネキシンIタンパク質によるFPR2の活性化は、多形核好中球(PMN)の阻害および好酸球遊走を含む積極的な炎症の解消を促進することによって抗炎症作用をもたらすこと、および、アポトーシス性細胞の炎症部位からの非炎症的な(in a nonphlogistic manner)除去が可能な単球遊走を刺激することが示されている(Gavins FNE, Hughes EL, Buss NAPS, Holloway PM, Getting SJ, Buckingham JC. Leukocyte recruitment in the brain in sepsis: involvement of the annexin1 FPR2/ALX anti−inflammatory system. FASEB 2012; 26: 1−13, Maderna P, Cottell DC, Toivonen T, Dufton N, Dalli J, Perretti M, Godson C. FPR2/ALX receptor expression and internalization are critical for lipoxin A4 and annexin−derived peptide−stimulated phagocytosis. FASEB 2010; 24: 4240−4249)。加えて、FPR2は、ナチュラルキラー(NK)細胞毒性を阻害し、組織を損傷させる炎症シグナルのダウンレギュレーションにさらに寄与するT細胞の活性化を促進することが示されている。FPR2のLXA4およびアネキシンとの相互作用は、皮膚炎症、血管形成、上皮移動、浮腫、脱毛症および角膜創傷治療の実験モデルにおいて有益であることが示されている(Reville K, Cream JK, Vivers S, Dransfield I, Godson C. Lipoxin A4 redistributes Mysoin IIA and Cdc42 in macrophages: Implications for phagocytosis of apoptotic leukocytes. Journal of Immunology 2006; 176: 1878−1888; Serhan C. Resolution phase of inflammation: Novel endogenous anti−inflammatory and proresolving lipid mediators and pathways. Annual reviews of Immunology 2007; 25: 101−137.; Takano T, Fiore S, Maddox JF, Brady HR, Petasis NA, Serhan CN. Asprin−triggered 15−epi−lipoxin A4 and LXA4 stable analogues are potent inhibitors of acute inflammation: evidence for anti−inflammatory receptors. Journal of Experimental Medicine 1997; 185: 1693−1704.; Leoni G, Alam A, Neumann PA, Lambeth JD, Cheng G, McCoy J, Hilgarth RS, Kundu K, Murthy N, Kusters D, Reutelingsperger C, Perretti M, Parkos CA, Neish AS, Nusrat A. Annexin A1, formyl peptide receptor, and NOX1 orchestrate epithelial repair. Journal of Clinical Investigation. 2013;123:443−54; Leedom A, Sullivan AB, Dong B, Lau D, Gronert K. Endogenous LXA4 circuits are determinants of pathological angiogenesis in response to chronic injury. American Journal of Pathology 2010; 176: 74−84; Tsuruki T, Takahata K, Yoshikawa M. Mechanism of the protective effect of intraperitoneally administered agonists for formyl peptide receptors against chemotherapy−induced alopecia. Biosci Biotechnology Biochemistry. 2007;71:1198−202)。
【0005】
標的FPR2選択性はまた、その強力な抗炎症および上皮修復促進(pro−epithelial repair)における役割を考慮すると、皮膚創傷治療において有益であろう。加えて、いくつかの皮膚疾患では、LL37の異常発現、FPR2のナチュラルリガンドであることが示されている炎症促進性カテリシジン、が示されている。慢性炎症疾患である酒さにおいて、LL37は高度に発現しており、病理発生において重要な役割をするとされている(Yamasaki K, Di Nardo A, Bardan A, Murakami M, Ohtake T, Coda A, Dorschner RA, Bonnart C, Descargues P, Hovnanian A, Morhenn VB, Gallo RL. Increased serine protease activity and cathelicidin promotes skin inflammation in rosacea. Nature Medicine. 2007;13:975−80)。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、ホルミルペプチド受容体2(FPR2)の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む、局所的または全身的な輸送による皮膚炎症および皮膚疾患の治療が必要な対象における、局所的または全身的な輸送による、皮膚炎症および皮膚疾患の治療方法に関する。
【0007】
LXA4−FPR2の抗炎症性という軸を考慮し、我われは、FPR2アゴニストが酒さなどのLL−37を介した炎症性疾患の阻害に有用であろうということを提案する。リポキシンA4およびその類似物の薬剤的な有用性は天然ポリオレフィン天然産物(natural poly−olefinic natural product)に固有の物理化学的性質によって阻まれる。したがって、FPR2の低分子抗炎症アゴニストは、特に皮膚における炎症性障害においてさまざまな治療上の利点があるだろう。FPR2は、ヒトの皮膚およびその付属物において広く発現している。このように、FPR2は、過剰炎症反応を伴う皮膚疾患の新治療薬開発のための重要な新規炎症終息(pro−resolutionary)分子標的である。
【0008】
本発明は、FPR2アゴニストの、化学的に安定で局所的皮膚薬輸送(topical dermal delivery)に適した皮膚抗炎症活性を示す能力に関連する。これらFPR2化合物は、受容体において優れた有効性を示し、また重要なことに、FPR2化合物は局所的に活性であり、したがって多くの形態、クリーム、ローション、ゲル、溶液、スプレーおよび泡を含むがそれらに限られない、で投与されうる。これらの化合物はまた、筋肉注射、髄腔内、皮下、経口または腹腔内投与されてもよい。これらの化合物は、皮膚疾患、酒さ、劇症酒さ、日焼け、乾癬、更年期障害関連ホットフラッシュ、ホットフラッシュに関連した顔面紅潮および発赤、ホットフラッシュに関連した紅斑、精巣摘除によるホットフラッシュ、アトピー性皮膚炎、虫刺されによる発赤およびかゆみの治療、光老化、脂漏性皮膚炎、にきび、アレルギー性皮膚炎、顔面の毛細血管拡張症(以前から存在していた小血管の拡張)、血管拡張症、鼻瘤、(濾胞拡張を伴う鼻の肥大)、にきび様皮膚発疹(滲出する(ooze)または外皮で覆われ(crust)てもよい)、焼けるようなまたは刺すような感覚、皮膚紅斑、皮膚の血管拡張を伴う皮膚の過敏、ライエル症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、局所的掻痒および痔、多形滲出性紅斑軽症型、多形滲出性紅斑重症型、結節性紅斑、目のむくみ(eye puffiness)、蕁麻疹、心因性掻痒症、紫斑病、静脈瘤、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、貨幣状皮膚炎、全身性剥脱性皮膚炎、うっ滞性皮膚炎、慢性単純性苔癬、口囲皮膚炎、鬚毛部仮性毛包炎、環状肉芽腫、日光角化症、基底細胞がん、扁平上皮細胞がん、湿疹、皮膚創傷治療、肥厚性瘢痕、ケロイド、やけど、酒さ、アトピー性皮膚炎、にきび、乾癬、脂漏性皮膚炎、光線角化症、基底細胞がん、扁平上皮細胞がん、メラノーマ、ウイルス性いぼ、光老化、光損傷、肝斑、炎症後色素沈着過剰症、その他色素沈着障害、および脱毛症(瘢痕性および非瘢痕性形状)に伴う不快感を含むがそれらに限られない、の治療に有用であろう。下記の化合物は、様々な種類の肌の疾患に対し治療効果があることが期待されるが、皮膚創傷治療モデルのマウスにおける創傷治療活性の促進(図1)ならびにマウス(図2)およびヒトケラチノサイト(図2)におけるLL−37誘発炎症の減少を示すことにより例示されている。LL−37誘発酒さマウスモデルにおける抗炎症活性は、3つのFPR2アゴニスト、{[(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、{[(2S,3S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸とともに例示されている。局所投与後のFPR2アゴニストの皮膚浸透もまた示されている(図3)。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】FPR2アゴニストは、パンチ皮膚創傷(punch dermal wound)のマウスモデルにおいて、強力な創傷治療を示す。
図2】FPR2アゴニストは、LL−37により誘発される炎症を、マウスの耳において、全ての時点で、ビヒクルに対しp<0.05でブロックする。
図3】インビトロヒト皮膚浸透モデルにおける、FPR2アゴニストの吸収。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、ホルミルペプチド受容体2(FPR2)の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む、皮膚炎症および皮膚疾患の治療が必要な対象における、皮膚炎症および皮膚疾患の治療方法に関する。
【0011】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、FPR2の少なくとも一つのアゴニストの使用を提供する。
【0012】
別の態様において、本発明は、皮膚炎症疾患の治療方法を提供し、前記方法は、米国特許出願第13/668,835号に開示されているようにFPR2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含み、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0013】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/668,835号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0014】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/668,835号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0015】
前記米国特許出願第13/668,835号に開示されている化合物は、化学式Iで表され、
【化1】
式中、
1は、sec−ブチル、C6-10アリール、−CH2−(C6-10)アリール、−CH2−複素環、C4-8シクロアルキルもしくはC3-8シクロアルケニルまたは複素環;
2は、ハロゲンまたはメチル;
3は、ハロゲン;
4は、H、メチルまたはハロゲン;
5は、OR6またはNH2
6は、HまたはC2-4アルキル
である。
【0016】
別の態様において、本発明は、米国特許出願第13/523,579号に開示されている、FPR2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む皮膚炎症疾患の治療方法を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0017】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/523,579号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0018】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための、米国特許出願第13/523,579号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0019】
前記米国特許出願第13/523,579号に開示されている化合物は、化学式IIで表され、
【化2】
式中、
aは1およびbは0;
aは0およびbは1;
aは1およびbは1;
1は、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、−NR1112または−OR13
2は、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール;
3は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル;
4は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル;
5は、ハロゲン、−CF3または-S(O)n14
nは、0、1または2;
6は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、− NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル;
7は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル;
8は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール;
9は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール;
10は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール;
9aは、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール;
10aは、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール;
11は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル;
12は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル;
13は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル;
14は、水素、CF3または置換されていてもよいC1-8アルキル;
15は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル;
である。
【0020】
別の態様において、本発明は、米国特許出願第13/673,800号に開示されている、FPR2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む皮膚炎症疾患の治療方を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0021】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/673,800号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0022】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための、米国特許出願第13/673,800号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0023】
前記米国特許出願第13/673,800号に開示されている化合物は、化学式IIIで表され、
【化3】
1は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
2は、ハロゲン、置換されていてもよいC1-8アルキル、CF3、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
3は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよい複素環である、またはR5と共に置換されていてもよい10または11員多環を形成する;
4は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、
【化4】
置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよい複素環である、またはR5と共に、スピロ単環もしくは多環で、炭素環もしくは複素環の、飽和もしくは不飽和の置換されていてもよい5〜10員環を形成する、
5は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよい複素環である、またはR4と共に、スピロ単環もしくは多環で、炭素環もしくは複素環の、飽和もしくは不飽和の置換されていてもよい5〜10員環を形成する、もしくはR3と共に置換されていてもよい5または6員環を形成する、R6は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
7は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
8は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
9は、水素、C(O)(C1-8アルキル)または置換されていてもよいC1-8アルキル、R10は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、O(C1-8アルキル)、NR1112またはOH、
11は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
12は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
13は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
14は、水素、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよいC1-8アルキル、C(O)(C1-8アルキル)またはSO2(C1-8アルキル)、
15は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたはO(C1-8アルキル)、
16は、OH、O(C1-8アルキル)、(C1-8アルキル)またはNR1112
17は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
18は、水素、C(O)(C1-8アルキル)、置換されていてもよいC6-10アリール、または置換されていてもよいC1-8アルキル、
19は、水素、C(O)(C1-8アルキル)、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
20は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
21は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
nは、1、2、3、4、または5、
mは、1、2、3、4、または5である。
【0024】
別の態様において、本発明は、米国特許出願第13/765,527号に開示されている、FPR2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む皮膚炎症疾患の治療方法を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0025】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/765,527号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0026】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための、米国特許出願第13/765,527号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0027】
前記米国特許出願第13/765,527号に開示されている化合物は、化学式IVで表され、
【化5】
式中、
1は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよい複素環または置換されていてもよいC6-10アリールである、またはR2と共に置換されていてもよいシクロブチルを形成することができる;
2は、イソプロピルである、またはR3と共に置換されていてもよい3〜6員複素環形成することができる、またはR1と共に置換されていてもよいシクロブチル、クロロプロピルを形成することができる、および
3は、水素、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC6-10アリールである、またはR2と共に置換されていてもよい3〜6員複素環を形成することができる。
【0028】
別の態様において、本発明は、米国特許出願第13/409,228号に開示されている、FPR2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む皮膚炎症疾患の治療方法を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0029】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/409,228号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0030】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための、米国特許出願第13/409,228号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持ち、
【化6】
式中、

1は、H、ハロゲン、−S(O)R10、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルケニルまたはヒドロキシル;
2は、H、ハロゲン、−S(O)R10、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルケニルまたはヒドロキシル;
3は、H、ハロゲン、−S(O)R10、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルケニル、C6-10アリールまたはヒドロキシル;
4は、HまたはC(O)R12
5は、H、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニルまたは−C2-6アルキニル;
6は、H、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニルまたは−C2-6アルキニル;
Yは、OまたはS;
Xは、O、NR、またはCH2
aは、C6-10アリール、
【化7】
ヘテロアリール、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルケニルまたはH;
bは、ハロゲン;
cは、0、1または2;
【化8】
7は、H、ハロゲン、−S(O)R10、−S(O)211、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルケニルまたはC3-8シクロアルキル;
8は、H、ハロゲン、−S(O)R10、−S(O)211、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルケニルまたはC3-8シクロアルキル;
9は、H、−S(O)211、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、C3-8シクロアルケニルまたはC3-8シクロアルキル;
10は、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、またはC3-8シクロアルケニル;
11は、H、ヒドロキシル、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたはC3-8シクロアルケニル;
12は、H、ヒドロキシル、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルケニル、NR1314または−OC1-6アルキル;
13は、H、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルケニル、SO211またはC(O)R15
14は、H、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルケニル、アリール、複素環またはC3-8シクロアルキル;
15は、H、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルケニルまたはC3-8シクロアルキル、および
Rは、H、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルケニルまたはC3-8シクロアルキルであり、
ただし、

【0031】
別の態様において、本発明は、米国特許出願第13/370,472号に開示されている、FPR2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む、皮膚炎症疾患の治療方法を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0032】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/370,472号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0033】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための、米国特許出願第13/370,472号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0034】
前記米国特許出願第13/370,472号に開示されている化合物は、化学式VIで表され、
【化9】
式中、
Aは、C6-10アリール、複素環、C3-8シクロアルキルまたはC3-8シクロアルケニル;
17は、C1-6アルキルまたは
【化10】
Bは、C6-10アリール、複素環、C3-8シクロアルキルまたはC3-8シクロアルケニル;
1は、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
2は、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
3は、H、C1-6アルキルまたはC3-8シクロアルキル;
4は、H、C1-6アルキルまたはC3-8シクロアルキル;
5aは、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
5bは、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
5cは、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、 −OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、− C2-6アルキニル、 C(O)R12、NR1314、 C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
5dは、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、 −OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、− C2-6アルキニル、 C(O)R12、NR1314、 C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
6は、H、−S(O)211、−C1-6アルキル、−(CH2nNR1314、−(CH2m複素環、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキル、C6-10アリール、または複素環;
7は、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
8は、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、 −OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、− C2-6アルキニル、 C(O)R12、NR1314、 C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
9は、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、 −OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、− C2-6アルキニル、 C(O)R12、NR1314、 C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル;
10は、H、ハロゲン、−S(O)R15、−S(O)211、ニトロ、シアノ、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−C1-6アルキル、−C2-6アルケニル、−C2-6アルキニル、C(O)R12、NR1314、C3-8シクロアルキルまたはヒドロキシル
XはO又はS;
YはO又はS;
11は、H、ヒドロキシル、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、または、NR1314
12は、H、ヒドロキシル、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、NR1314または−OC1-6アルキル;
13は、H、−C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、SO211またはC(O)R16;R14は、H、−C1-6アルキルまたはC3-8シクロアルキル;
15は、−C1-6アルキル、またはC3-8シクロアルキル;
16は、H、−C1-6アルキルまたはC3-8シクロアルキル;
nは、1〜4、および
mは、1〜4である。
【0035】
別の態様において、本発明は、米国特許出願第13/863,934号に開示されている、FPR2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む皮膚炎症疾患の治療方法を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0036】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための薬剤の製造のための、米国特許出願第13/863,934号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0037】
別の態様において、本発明は、哺乳類における、FPR2に仲介される皮膚炎症疾患または状態の治療のための、米国特許出願第13/863,934号に開示されている、少なくとも1つの化合物の使用を提供し、ただし前記組成物は、FPR2受容体に結合活性を持つ。
【0038】
前記米国特許出願第13/863,934号に開示されている化合物は、化学式VIIで表され、
【化11】
式中、
nは、0または1;
1は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、−SR11 、−C(O)R12、CNまたはNO2
2は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21 −SR11、−C(O)R12、CNまたはNO2
3は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、−SR11、−C(O)R12、CN、NO2、CF3、S(O)R15またはS(O)216
4は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、−SR11、−C(O)R12、CNまたはNO2;R5は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20,−OR10、−OC(O)R21、SR11、−C(O)R12、CNまたはNO2
6は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニルまたは−CH219
7は、置換されていてもよい複素環、−SR11、−NR89 、−N(H)C(O)N(H)S(O)219、−BR1314、−S(O)R15、−C(O)N(H)(CN)、−C(O)N(H)S(O)219、−S(O)(N)(PO32)−、−S(O)216または−P(O)R1718
8は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環,または置換されていてもよいC6-10アリール;R9は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環,または置換されていてもよいC6-10アリール;R10は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル;
11は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは−CF3
12は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ヒドロキシル、−OR24または−NR89
13は、−OR22
14は、−OR23
15は、置換されていてもよいC1-8アルキル;
16は、置換されていてもよいC1-8アルキル、−NR89、−NHS(O)219またはヒドロキシル;
17は、OR10またはNR89
18は、OR10またはNR89
19は、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル;
20は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環,または置換されていてもよいC6-10アリール;R21は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環,または置換されていてもよいC6-10アリール;R22は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルである、またはR23と共に環を形成することができる;
23は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルである、またはR22と共に環を形成することができる;
24は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環,または置換されていてもよいC6-10アリール、である。
【0039】
本明細書で使用される用語「アルキル」は、直鎖部または分岐部またはそれらの組み合わせをもち、1〜8個の炭素原子を含む、飽和で一価または二価ハイドロカーボン部を指す。前記アルキル基の1つのメチレン(−CH2−)基は、酸素、硫黄、スルホキシド、窒素、カルボニル、カルボキシル、スルホニル、スルフェートスルホネート、アミド、スルホンアミドによって、二価C3-8シクロアルキルによって、二価複素環によって、または二価アリール基によって置き換えることができる。アルキル基は1つ以上のキラル中心をもつことができる。アルキル基は、独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シクロアルキル基、アミノ基、複素環基、アリール基、カルボン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ニトロ基、アミド基、スルホンアミド基によって置換することができる。
【0040】
本明細書で使用される用語「シクロアルキル」は、飽和環状ハイドロカーボン由来の3〜8個の炭素原子からなる一価または二価の基を指す。シクロアルキル基は、単環または多環でありうる。シクロアルキルは、独立して、ハロゲン原子、スルホニルC1-8アルキル基、スルホキシドC1-8アルキル基、スルホンアミド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-8アルキル基、−SC1-8アルキル基、−C1-8アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基,アルキルアミノ基、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基またはヒドロキシル基によって置換することができる。
【0041】
本明細書で使用される用語「シクロアルケニル」は、飽和シクロアルキル由来の3〜8個の炭素原子からなり少なくとも1つの二重結合をもつ一価または二価の基を指す。シクロアルケニル基は、単環または多環でありうる。シクロアルケニル基は、独立して、ハロゲン原子、スルホニル基、スルホキシド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-6アルキル基、−SC1-6アルキル基、−C1-6アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基,アルキルアミノ基、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基またはヒドロキシル基によって置換することができる。
【0042】
本明細書で使用される用語「ハロゲン」は、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素原子を指す。
【0043】
本明細書で使用される用語「アルケニル」は、飽和アルキル由来の2〜6個の炭素原子からなり、少なくとも1つの二重結合をもつ一価または二価ハイドロカーボンラジカルを指す。前記アルケニルの1つのメチレン(−CH2−)基は、酸素、硫黄、スルホキシド、窒素、カルボニル、カルボキシル、スルホニル、硫酸塩、スルホン酸塩、アミド、スルホンアミドによって、二価C3-8シクロアルキルによって、二価複素環によって、または二価アリール基によって置き換えることができる。C2-6アルケニルは、EまたはZコンフィギュレーションでありうる。アルケニル基は、上で定義されたアルキル基またはによって、またはハロゲン原子によって置換することができる。
【0044】
本明細書で使用される用語「アルキニル」は、2〜6個の炭素原子からなり、飽和アルキルに由来し、少なくとも1つの三重結合をもつ一価または二価のハイドロカーボンラジカルを指す。前記アルキニルの1つのメチレン(−CH2−)基は、酸素、硫黄、スルホキシド、窒素、カルボニル、カルボキシル、スルホニル、硫酸塩、スルホン酸塩、アミド、スルホンアミドによって、二価C3-8シクロアルキルによって、二価複素環によって、または二価アリール基によって置き換えることができる。アルキニル基は、上で定義されたアルキル基によって、またはハロゲン原子によって置換することができる。
【0045】
本明細書で使用される用語「複素環」は、芳香族または非芳香族、飽和または不飽和でありえて、酸素、窒素、硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはそれらの2つ以上の組み合わせを含み、炭素環構造を阻害する3〜10員環を指す。前記複素環には、C=Oが介在することができ、SおよびNヘテロ原子は酸化することができる。複素環は、単環または多環でありうる。複素環部は、ハロゲン原子、スルホニル基、スルホキシド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-6アルキル基、−SC1-6アルキル基、−C1-8アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基,アルキルアミノ、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基またはヒドロキシル基によって置換することができる。
【0046】
本明細書で使用される用語「アリール」は、1つの水素原子を取り除くことによる、6〜10個の炭素原子を含む環からなる芳香族ハイドロカーボンに由来する有機部を指す。
アリールハロゲン原子、スルホニルC1-6アルキル基、スルホキシドC1-6アルキル基、スルホンアミド基、カルボン酸基、C1-6アルキルカルボキシレート(エステル)基、アミド基、ニトロ基、シアノ基、−OC1-6アルキル基、−SC1-6アルキル基、−C1-6アルキル基、−C2-6アルケニル基、−C2-6アルキニル基、ケトン基、アルデヒド,アルキルアミノ基、アミノ基、アリール基、C3-8シクロアルキル基またはヒドロキシル基によって置換することができる。アリールは、単環または多環でありうる。
【0047】
本明細書で使用される用語「ヒドロキシル」は、化学式「-OH」のグループを表す。
【0048】
本明細書で使用される用語「カルボニル」は、化学式「−C(O)−」のグループを表す。
【0049】
本明細書で使用される用語「ケトン」は、−(CO)Rxなどの炭素原子に結合したカルボニル基をもつ有機化合物を表し、ここでRxは、上で定義されたアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環とすることができる。
【0050】
本明細書で使用される用語「アミン」は、化学式「−NRxy」のグループを表し、ここでRxおよびRyは同じとすることができ、また独立して上で定義されたH,アルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環とすることができる。
【0051】
本明細書で使用される用語「カルボキシル」は、化学式「−C(O)O−」のグループを表す。
【0052】
本明細書で使用される用語「スルホニル」は、化学式「−SO2-」のグループを表す。
【0053】
本明細書で使用される用語「硫酸塩」は、化学式「−O−S(O)2−O−」のグループを表す。
【0054】
本明細書で使用される用語「スルホン酸塩」は、」は、化学式「−S(O)2−O−」のグループを表す。
【0055】
本明細書で使用される用語「カルボン酸」は、化学式「−C(O)OH」のグループを表す。
【0056】
本明細書で使用される用語「ニトロ」は、化学式「-NO2」のグループを表す。
【0057】
本明細書で使用される用語「シアノ」は、化学式「−CN」のグループを表す。
【0058】
本明細書で使用される用語「アミド」は、化学式「−C(O)NRxy」のグループを表し、ここでRxおよびRyは同じとすることができ、また独立して上で定義されたH,アルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環とすることができる。
【0059】
本明細書で使用される用語「スルホンアミド」は、化学式「−S(O)2NRxy」のグループを表し、ここでRxおよびRyは同じとすることができ、また独立して上で定義されたH,アルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環とすることができる。
【0060】
本明細書で使用される用語「スルホキシド」は、化学式「−S(O)−」のグループを表す。
【0061】
本明細書で使用される用語「ホスホン酸」は、化学式「−P(O)(OH)2」のグループを表す。
【0062】
本明細書で使用される用語「リン酸」は、化学式「−OP(O)(OH)2」のグループを表す。
【0063】
本明細書で使用される用語「スルホン酸」は、化学式「−S(O)2OH」のグループを表す。
【0064】
本明細書で使用される化学式「H」は、水素原子を表す。
【0065】
本明細書で使用される化学式「O」は、酸素原子を表す。
【0066】
本明細書で使用される化学式「N」は、窒素原子を表す。
【0067】
本明細書で使用される化学式「S」は、硫黄原子を表す。
【0068】
別の態様において、FPR2アゴニストは、表1から選択される化合物である。
【表1】

US2005/0137230A1およびUS7820673により、第Xa凝固因子阻害剤が開示されており、血栓塞栓性疾患の予防および/または治療ならびに/または腫瘍の治療に用いることができる。2−({[(4−クロロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、(2S)−2−({[(4−メトキシフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、(2S)−3−フェニル−2−[({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]プロパン酸、メチル2−({[(4−ヨードフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパノエート、(2S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、(2R)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸は、活性血液凝固因子X(Fxa)阻害剤としての尿素誘導体の合成における中間体である。
【0069】
JP63232846により、N−(p−ブロモフェニルカルバミル)誘導体である、((2S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、(2S,3S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−メチルペンタン酸、2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)プロパン酸、(2S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−メチルブタン酸)の、新規クロマトグラフィー用キラル固定相を備えたHPLCカラム上での分解が開示されている。
【0070】
Journal of Chromatography (1987), 404(1), 117−22およびChromatographia (1987), 23(10), 727−30には、鏡像異性タンパク質アミノ酸p−ブロモフェニルカルバミル誘導体である、((2R)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、(2S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸)の、水性移動相を用いた溶出による新規キラル固定相上での分解が記載されている。
【0071】
Biochimica et Biophysica Acta, Nucleic Acids and Protein Synthesis (1972), 272(4), 667−71には、パラニトロフェニル−カルバミル−フェニルアラニルtRNAのポリウリジル酸に依存した結合において、化合物(2S)−2−({[(4−ニトロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸)が記載されている。
【0072】
別の態様において、FPR2アゴニストは、表2から選択される化合物である。
【表2】
表2の化合物はAurora Fine Chemicals社などの化学ライブラリーから入手可能である。
【0073】
別の態様において、FPR2アゴニストは、表3から選択される。
【表3】


表3の化合物はChemical Block Ltd社などの化学ライブラリーから入手可能である。
【0074】
本発明のさらに別の実施形態において、N−ホルミルペプチド受容体様1受容体の調節に関連した障害の治療方法が提供される。
【0075】
当該方法は、例えば本発明の少なくとも1つの化合物を治療上有効な量含む医薬組成物を、その必要のある対象に投与することにより、実施することができる。
【0076】
N−ホルミルペプチド受容体様1受容体モジュレーターの治療的有用性は、皮膚炎症および疾患であり、皮膚創傷治療、肥厚性瘢痕、ケロイド、やけど、酒さ、アトピー性皮膚炎、にきび、乾癬、脂漏性皮膚炎、光線角化症、基底細胞がん、扁平上皮細胞がん、メラノーマ、ウイルス性いぼ、光老化、光損傷、肝斑、炎症後色素沈着過剰症、その他色素沈着障害、および脱毛症(瘢痕性および非瘢痕性形状)を含むがこれらに限定されない。
【0077】
これらの化合物は、ヒトを含む哺乳類に対する、N−ホルミルペプチド受容体様1受容体調節により緩和される一連の状態および疾患、つまり皮膚炎症および疾患であり、皮膚創傷治療、肥厚性瘢痕、ケロイド、やけど、酒さ、アトピー性皮膚炎、にきび、乾癬、脂漏性皮膚炎、光線角化症、基底細胞がん、扁平上皮細胞がん、メラノーマ、ウイルス性いぼ、光老化、光損傷、肝斑、炎症後色素沈着過剰症、その他色素沈着障害、および脱毛症(瘢痕性および非瘢痕性形状)を含むがこれらに限定されない、の治療に有用である。
【0078】
本発明のなおも別の実施形態において、FPRL−1受容体の調節に関連した障害の治療方法が提供される。当該方法は、例えば治療上有効な量の本発明の少なくとも1つの化合物またはそれらの組み合わせ、またはそれらの薬剤的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、結晶形および各異性体、光学異性体、ジアステレオマーを含む医薬組成物を、その必要のある対象に投与することにより、実施することができる。
【0079】
任意のケースにおいて、実際の化合物の投与量は、状態の深刻度、対象の年齢および体重、対象の全体的な身体状況、状態の原因ならびに投与経路などの周辺状況を考慮のうえ医師によって決定されるであろう。
【0080】
対象は、錠剤、液体、カプセル、粉末などの任意の許容される形態で化合物を経口投与され、特に対象が吐き気を催している場合は、その他の経路が望ましいもしくは必要な場合がある。そのようなその他の経路には、経皮、非経口、皮下、鼻腔内、インプラントステント経由、髄腔内、硝子体内、眼へ局所的、眼の後ろ、筋肉内、静脈内、および直腸内の方式の送達が、必ず含まれる。さらには、製剤は、活性化合物の放出を所与の期間にわたり遅らせるか、または治療過程の間の所与の時間に放出される薬剤の量を注意深く制御するように設計してもよい。
【0081】
別の本発明の実施形態では、薬学的に許容可能なキャリア中に少なくとも1つの本発明の化合物を含む医薬組成物が提供される。語句の「薬学的に許容可能な」は、キャリア、希釈剤または賦形剤が、他の製剤成分と適合し、そのレシピエントに有害であってはならないことを意味する。
【0082】
本発明の医薬組成物は、固体、溶液、乳剤、分散液、パッチ、ミセル、リポソーム、などの形態で使用でき、得られた組成物は、腸内または非経口の適用に適する有機または無機担体または賦形剤を含む混合物中に有効成分として、1つ以上の本発明化合物を含む。
発明化合物は、例えば、錠剤、ペレット、カプセル剤、坐剤、溶液剤、乳剤、懸濁剤、および他のいずれかの使用に適する形態のための、通常の非毒性の薬学的に許容できる担体と組み合わせてもよい。使用可能な担体には、グルコース、ラクトース、アカシアゴム、ゼラチン、マンニトール、デンプンペースト、マグネシウム三珪酸塩、タルク、コーンスターチ、ケラチン、コロイド状シリカ、ジャガイモデンプン、尿素、中程度の鎖長のトリグリセリド、デキストラン、および製剤の製造での使用に適する固体、半固体、または液体形態の他の担体が含まれる。追加の助剤には、安定化剤、濃化剤および着色料ならびに香料を使用できる。発明化合物は、プロセスまたは疾患状態に対する所望の効果を生み出すのに十分な量として、医薬組成物中に含まれる。
【0083】
発明化合物を含む医薬組成物は、経口使用に適する形態、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散可能粉末または粒剤、乳剤、硬もしくは軟カプセル剤、またはシロップ剤またはエリキシル剤であってもよい。経口使用を目的とする組成物は、任意の当技術分野で既知の医薬組成物製造方法により調製でき、このような組成物は、薬学的に上品で口当たりがいい製剤を提供するために、ショ糖、ラクトース、またはサッカリンなどの甘味料、ペパーミント、冬緑油またはチェリー油などの調味料、着色料および保存剤からなる群より選択される1つ以上の薬剤を含んでもよい。非毒性の薬学的に許容できる賦形剤と混合された発明化合物を含む錠剤も、既知の方法で製造可能である。
使われる賦形剤は、例えば、(1)不活性の希釈剤、例えば、カルシウム炭酸塩、ラクトース、リン酸カルシウムまたはナトリウムリン酸塩、(2)造粒および崩壊剤、例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプンまたはアルギン酸、(3)結合剤、例えば、トラガントガム、コーンスターチ、ゼラチンまたはアラビアゴム、および(4)潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸または滑石であってよい。錠剤は、未コートであっても、または既知の技術でコートし、消化管中での崩壊と吸収を遅らせて、それにより、長期にわたる持続作用を付与してもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはグリセリルジステアラートなどの時間遅延材料を採用してもよい。
【0084】
一部のケースでは、経口使用製剤は、硬ゼラチンカプセル剤の形態であってもよく、この場合、本発明の化合物は、不活性の固体希釈剤、例えば、カルシウム炭酸塩、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合される。それらは、軟ゼラチンカプセル剤の形態であってもよく、この場合、本発明化合物は、水または油状媒体、例えば、ピーナッツオイル、液体パラフィンまたはオリーブ油と混合される。
【0085】
発明化合物を含む医薬組成物は、例えば、油性懸濁液として、溶液または水性液体もしくは非水性液体中の懸濁液として、または水中油もしくは油中水液体乳液として、局所的使用に適した形態であってもよい。
【0086】
医薬組成物は、無菌の注射可能懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、適切な分散または湿潤剤および懸濁剤を使って既知の方法に従って処方できる。また、無菌注射可能製剤は、非毒性で非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液としての無菌の注射可能溶液または懸濁液であってもよい。無菌の不揮発性油は、溶媒または懸濁剤として従来から採用されている。このために、合成モノまたはジグリセリド、脂肪酸(オレイン酸を含む)、ゴマ油、ヤシ油、ピーナッツオイル、綿実油、などの天然植物油、またはエチルオレアートのような合成脂肪質媒体、などの任意の無菌性の不揮発性油を採用できる。緩衝剤、防腐剤、抗酸化剤、などを、必要に応じ、組み込むことができる。
【0087】
また、本発明の化合物は、薬剤の直腸投与用として、坐剤の形態で投与してもよい。これらの組成物は、本発明の化合物を、常温で固体であるが、直腸腔中で液化、および/または溶解して薬剤を放出する適切な非刺激性賦形剤、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコールの合成グリセリドエステルと混合して調製できる。
【0088】
個別対象の症状の重症度は、広い範囲で変動し、各薬剤は、その独特の治療特性を有する場合があるので、各対象に対し採用される正確な投与方式および投与量は、施術者の裁量に委ねられる。
【0089】
本明細書記載の化合物および医薬組成物は、ヒトを含む哺乳動物の、N−ホルミルペプチド受容体様1(FPRL−1)受容体アゴニストまたは機能的アンタゴニストによる治療に応答する疾患の治療、および/または状態の軽減のための薬物として有用である。従って、さらなる本発明の実施形態では、N−ホルミルペプチド受容体様1(FPRL−1)受容体の調節に関連する疾患の治療方法が提供される。このような方法は、例えば、治療有効量の少なくとも1つの発明化合物を含む医薬組成物を、それを必要としている対象に投与することにより、行うことができる。本明細書で使用される用語「治療有効量」は、研究者、獣医、医師または他の臨床医により探究されている生物学的または医学的応答を、医薬組成物を必要としている対象が誘発する医薬組成物の量を意味する。一部の実施形態では、医薬組成物を必要としている対象は、哺乳動物である。一部の実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。
【0090】
試料および方法
FPR2アゴニストは、様々な種類の肌の疾患に対し治療効果があることが期待されるが、パンチ皮膚創傷のマウスモデルにおける創傷治療(図2)を示すことにより例示されている。このモデルにおける抗炎症活性は、表4に記載のFPR2アゴニストによって例示されている。
【0091】
FLIPR ヒトFPR2受容体を安定的に発現したHEK−Gα16細胞を使用した。
使用の前日に、18,000細胞/ウエルを384ウエルポリ−D−リシンコートプレート中に置いた。成長培地は、10%ウシ胎児血清(FBS)、1%抗菌・抗真菌抗生物質(antibiotic−antimycotic)、50μg/mlヒグロマイシンおよび400μg/mlジェネテシンを追加したDMEM培地であった。実験当日、細胞を二回20mMHEPES(HBSS/hepesバッファー)を追加したハンクス平衡塩溶液で洗浄した。細胞は次いでHBSS/Hepesバッファーで希釈した2μMのFluo−4で着色し、37℃で40分間培養した。細胞プレートを4回洗浄して細胞外染料を取り除き、FLIPR(蛍光イメージングプレートリーダー(Fluorometric Imaging Plate Reader)、Molecular Devices社)に置いた。リガンドはHBSS/Hepesバッファーで希釈し、384−ウエルマイクロプレートで準備した。Ca+2応答データを相対蛍光単位で得た。
【表4】




















【0092】
免疫細胞化学 通常のヒトの皮膚における局在性を示すために、FPR2に特異な抗体での蛍光免疫細胞化学検査が使用された。FPR2タンパク質を検出するのに1:200で希釈された抗FPR2抗体(Abcam社製)が使用された。
【0093】
皮膚創傷治療モデル 5匹のICR系、オス、体重24〜28gのマウスのグループが使用された。実験中、試験動物は個別のケージに収容された。ヘキソバルビタール麻酔(90mg/kg、i.p.)の下、各動物の肩および背中部分の毛を剃った。輪郭のはっきりしたパンチ(内径12mm)を施し、皮筋層および付着した組織を含む皮膚を取り除いた。プラスチックプレートに写し取られた創傷部位は、1、3、5、7、9および11日目にImage-ProPlus(Media Cybernetics社、バージョン4.5.0.29)を用いて測定された。試験物質及びビヒクル(プラセボ、20μL/マウス)を、1日1回、皮膚パンチ後連続する10日間、局所投与(TOP)した。0.5%CMC/PBS中のCGS−21680、pH7.4の正のコントロールを、同じ投与計画で、局所的に与えた。創傷閉鎖率(%)を計算し、創傷の半閉鎖時間(CT50)を、Graph−Prism(Graph Software USA社)を用いて線形回帰法により解析した。治療群とビヒクル群との比較のため、各測定時点で、一方向ANOVA、次いでDunnettテストを行った。差異は、P<0.05で有意とする。
【0094】
マウスにおける酒さのLL37誘発モデル 投与の前に、動物たちにイソフルランで軽度に麻酔をかけ、基準となる左右の耳の厚み測定をデジタルキャリパー(ミツトヨ、293−340)を用いて行う。t=−1時間において、動物たちにイソフルランで軽度に麻酔をかけ、PBS:エタノール(50:50)からなるビヒクル中に処方された10μLのFPR2アゴニストまたはビヒクルコントロールを両耳に局所投与できるようにする(背面)。t=0時間において、マウスに再度麻酔をかける。耳の厚み測定の後、20uLのLL−37(100μM)を右耳に注射し、PBSを左耳に注射する。さらに耳の厚み測定をt=3および6時間において行う。最後の時点の後、マウスはCO2吸入によって安楽死させ、耳部分は追加の分析のため回収される。
【0095】
インビトロヒト皮膚浸透モデル 簡単に、2ドナーからの分層ヒト腹部皮膚(約0.50mm)部分をフロー型拡散セル(PermeGear社)にのせた。FPR2アゴニストを、10μLの投薬量で0.64cm2の面積に塗布する(化合物あたりn=7)。PBSは約42μL/分の一定流量で皮膚の直下に送り込まれる。受容体の液体サンプルは、1、3、6、12および24時間の時点で回収され、LC/MS/MSで分析される。
また、本発明としては、以下の態様も好ましい。
〔1〕 ホルミルペプチド受容体2の少なくとも一つのアゴニストを治療上有効な量含む医薬組成物を投与することを含む、局所的または全身的な輸送による皮膚炎症および皮膚疾患の治療が必要な対象における、局所的または全身的な輸送による皮膚炎症および皮膚疾患の治療方法。
〔2〕 前記皮膚炎症および皮膚疾患は、皮膚創傷治療、肥厚性瘢痕、ケロイド、やけど、酒さ、アトピー性皮膚炎、にきび、乾癬、脂漏性皮膚炎、光線角化症、基底細胞がん、扁平上皮細胞がん、メラノーマ、ウイルス性いぼ、光老化、光損傷、肝斑、炎症後色素沈着過剰症、色素沈着障害、瘢痕性および非瘢痕性形状の脱毛症から選択される、〔1〕に記載の方法。
〔3〕 前記FPR2アゴニストは化学式Iで表される、〔1〕に記載の方法
(式中、
1は、sec−ブチル、C6-10アリール、−CH2−(C6-10)アリール、−CH2−複素環、C4-8シクロアルキルもしくはC3-8シクロアルケニルまたは複素環、
2は、ハロゲンまたはメチル、
3は、ハロゲン、
4は、H、メチルまたはハロゲン、
5はOR6またはNH2、および
6は、HまたはC2-4アルキルである)。
〔4〕 前記FPR2アゴニストは、
(2S,3S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタン酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタン酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタン酸、
(2S)−2−{[(4−ヨードフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタン酸、および
(2S)−4−メチル−2−({[4−(メチルサルファニル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタン酸
から選択される、〔3〕に記載の方法。
〔5〕 前記FPR2アゴニストは化学式IIで表される、〔1〕に記載の方法
(式中、
aは1およびbは0、
aは0およびbは1、
aは1およびbは1、
1は、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、−NR1112または−OR13
2は、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール、
3は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、
4は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、
5は、ハロゲン、−CF3または−S(O)n14
nは、0、1または2、
6は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、
7は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−COOR15、−OR13、−NR1112、NO2、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、
8は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール、
9は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール、
10は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール、
9aは、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール、
10aは、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは置換されていてもよいC6-10アリール、
11は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル、
12は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル、
13は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル、
14は、水素、CF3または置換されていてもよいC1-8アルキル、および
15は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル、である)。
〔6〕 前記FPR2アゴニストは、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}酢酸、
{[(2S,3S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S,3S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタン酸、
2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}−2−メチルプロパン酸、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−オキサゼパン−3−イル)−3−フェニルプロパンアミド、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−フェニルプロパノイル]アミノ}酢酸、
3−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−フェニルプロパノイル]アミノ}プロパン酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルプロパンアミド、
{[(2S,3S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S,3S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタンアミド、
(2S,3S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタンアミド、
(2S,3S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチル−N−(2−オキソプロピル)ペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−オキソプロピル)−3−フェニルプロパンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−フェニルプロパンアミド、
メチル{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}アセテート、
プロパン−2−イル{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}アセテート、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチル−N−(2−オキソプロピル)ペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタンアミド、
(2S)−N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチル−N−(2−オキソプロピル)ペンタンアミド、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}プロパン酸、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}プロパン酸、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}−3−メチルブタン酸、
(2S)−N−[(2S)−1−アミノ−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−4−メチルペンタンアミド、
tert−ブチル(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}ペンタノエート、
(2S)−2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}ペンタン酸
(2S)−N−[(2S)−1−アミノ−1−オキソペンタン−2−イル]−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}(フェニル)エタン酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチル−N−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)ペンタンアミド、
[(2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,4−ジメチルペンタノイル)アミノ]酢酸、
[(2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2−エチルブタノイル)アミノ]酢酸、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−[(3−ヒドロキシ−1,2−オキサゾール−5−イル)メチル]−4−メチルペンタンアミド、
(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルペンタンアミド、
{[(2S)−4−メチル−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}酢酸、
{[(2S)−4−メチル−2−({[4−(メチルサルファニル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}酢酸、
(2S)−4−メチル−N−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタンアミド、
2−メチル−2−{[(2S)−4−メチル−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}プロパン酸、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−(メチルサルファニル)ブタノイル]アミノ}酢酸、
{[2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−(1H−インドール−3−イル)プロパノイル]アミノ}酢酸、
tert−ブチル{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル](メチル)アミノ}アセテート、および
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル](メチル)アミノ}酢酸
から選択される、〔5〕に記載の方法。
〔7〕 前記FPR2アゴニストは化学式IIIで表される、〔1〕に記載の方法
(式中、
1は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
2は、ハロゲン、置換されていてもよいC1-8アルキル、CF3、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
3は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよい複素環である、またはR5と共に置換されていてもよい10または11員多環を形成する、
4は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、
置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよい複素環である、またはR5と共に、スピロ単環もしくは多環で、炭素環もしくは複素環の、飽和もしくは不飽和の置換されていてもよい5〜10員環を形成する、
5は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよい複素環である、またはR4と共に、スピロ単環もしくは多環で、炭素環もしくは複素環の、飽和もしくは不飽和の置換されていてもよい5〜10員環を形成する、もしくはR3と共に置換されていてもよい5または6員環を形成する、R6は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
7は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
8は、ハロゲン、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、OR9、C(O)R10、NO2、NR1314、CN、SR15またはSO216
9は、水素、C(O)(C1-8アルキル)または置換されていてもよいC1-8アルキル、R10は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、O(C1-8アルキル)、NR1112またはOH、
11は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
12は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
13は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
14は、水素、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよいC1-8アルキル、C(O)(C1-8アルキル)またはSO2(C1-8アルキル)、
15は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたはO(C1-8アルキル)、
16は、OH、O(C1-8アルキル)、(C1-8アルキル)またはNR1112
17は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
18は、水素、C(O)(C1-8アルキル)、置換されていてもよいC6-10アリール、または置換されていてもよいC1-8アルキル、
19は、水素、C(O)(C1-8アルキル)、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
20は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
21は、水素、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC1-8アルキル、
nは、1、2、3、4、または5、
mは、1、2、3、4、または5である)。
〔8〕 前記FPR2アゴニストは、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[4−エチル−2,5−ジオキソ−4−(2−フェニルエチル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[4−エチル−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4,4−ジエチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)尿素、
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−(4,4−ジエチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−(2,4−ジオキソ−1,3−ジアザスピロ[4.5]デカ−3−イル)尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[4−メチル−2,5−ジオキソ−4−(2−フェニルエチル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[4−メチル−2,5−ジオキソ−4−(2−フェニルエチル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−[4−エチル−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[2,5−ジオキソ−4,4−ジ(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−(4,4−ジシクロプロピル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[4−エチル−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[4−エチル−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−[4−エチル−2,5−ジオキソ−4−(2−フェニルエチル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(フラン−2−イル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−メチル−2,5−ジオキソ−4−[2−(チオフェン−2−イル)エチル]イミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−{4−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−メチル−4−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エチル]−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−{4−[2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−{4−[2−(2−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−{4−[2−(3−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(3−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(2−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、
1−(4−ブロモフェニル)−3−[4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
2−[1−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−4−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド、
メチル2−[2−(1−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−エチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル)エチル]ベンゾエート、
2−[1−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−4−イル]−N−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)アセトアミド、
2−[2−(1−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−エチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル)エチル]安息香酸、
2−[2−(1−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−エチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル)エチル]安息香酸、
3−({[1−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−4−イル]アセチル}アミノ)プロパン酸、
2−[1−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−4−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド、
2−{2−[1−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−4−イル]エチル}安息香酸、
ジエチル[2−({[1−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−4−イル]アセチル}アミノ)エチル]ホスホネート、
エチル3−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,4−ジオキソ−1,3−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート、
1−(4−ブロモフェニル)−3−{4−[2−(2−フルオロフェニル)エチル]−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル}尿素、および
3−({[1−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}−2,5−ジオキソ−4−(プロパン−2−イル)イミダゾリジン−4−イル]アセチル}アミノ)プロパン酸
から選択される、〔7〕に記載の方法。
〔9〕 前記FPR2アゴニストは化学式VIIで表される、〔1〕に記載の方法
(式中、
nは、0または1、
1は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、−SR11、−C(O)R12、CNまたはNO2、R2は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、−SR11、−C(O)R12、CNまたはNO2、R3は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、−SR11、−C(O)R12、CN、NO2、CF3、S(O)R15またはS(O)216
4は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、−SR11、−C(O)R12、CNまたはNO2、R5は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ハロゲン、−NR89、−NC(O)R20、−OR10、−OC(O)R21、SR11、−C(O)R12、CNまたはNO2
6は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリール、置換されていてもよいC3-8シクロアルケニルまたは−CH219
7は、置換されていてもよい複素環、−SR11、−NR89、−N(H)C(O)N(H)S(O)219、−BR1314、−S(O)R15、−C(O)N(H)(CN)、−C(O)N(H)S(O)219、−S(O)(N)(PO32)−、−S(O)216または−P(O)R1718
8は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環、または置換されていてもよいC6-10アリール、R9は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環、または置換されていてもよいC6-10アリール、R10は、水素または置換されていてもよいC1-8アルキル、
11は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルまたは−CF3
12は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、ヒドロキシル、−OR24または−NR89
13は、−OR22
14は、−OR23
15は、置換されていてもよいC1-8アルキル、
16は、置換されていてもよいC1-8アルキル、−NR89、−NHS(O)219またはヒドロキシル、
17は、OR10またはNR89
18は、OR10またはNR89
19は、置換されていてもよい複素環、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいC6-10アリールまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルケニル、
20は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環、または置換されていてもよいC6-10アリール、R21は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環、または置換されていてもよいC6-10アリール、R22は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルである、またはR23と共に環を形成する、
23は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキルである、またはR22と共に環を形成する、
24は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよい複素環、または置換されていてもよいC6-10アリールである。)
〔10〕 前記FPR2アゴニストは、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}酢酸、
2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−N−(2−オキサゼパン−3−イル)−3−フェニルプロパンアミド、
エチル水素({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
ジエチル({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
ジエチル({[(2S,3S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
エチル水素({[(2S,3S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−メチルペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
ジエチル({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
ジエチル({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−フェニルプロパノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
ジエチル(2−{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}エチル)ホスホネート、
エチル水素({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
ジプロパン−2−イル({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
エチル水素({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−3−フェニルプロパノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
{[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}メタンスルホン酸、
プロパン−2−イル水素{[(2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]メチル}ホスホネート、
ジプロパン−2−イル({[(2S)−2−{[(4−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
ジエチル({[(2S)−4−メチル−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
エチル水素({[(2S)−4−メチル−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート、
{[(2S)−4−メチル−2−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}メタンスルホン酸、および
ジエチル({[(2S)−4−メチル−2−({[4−(メチルサルファニル)フェニル]カルバモイル}アミノ)ペンタノイル]アミノ}メチル)ホスホネート
から選択される、〔9〕に記載の方法。
〔11〕 前記FPR2アゴニストは、
2−({[(4−クロロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、
(2S)−2−({[(4−メトキシフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、
(2S)−3−フェニル−2−[({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]プロパン酸、
(2S)−2−({[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、
(2S)−2−({[(4−ニトロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、
3−フェニル−2−[({[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]プロパン酸、
2−({[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、
メチル2−({[(4−ヨードフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパノエート、
(2S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、
(2R)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−フェニルプロパン酸、
3−フェニル−2−{[(ピリジン−3−イルアミノ)カルボニル]アミノ}プロパン酸、
(2S,3S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−メチルペンタン酸、
(2S)−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)(フェニル)酢酸、
2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)プロパン酸、
(2S)−2−({[(4−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−メチルブタン酸、
(2S)−2−({[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−3−メチルブタン酸、
1−(4−クロロフェニル)−3−(2,4−ジオキソ−1,3−ジアザスピロ[4,5]デカン−3−イル)尿素、
1−(4−クロロフェニル)−3−(4−エチル−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)尿素、
1−[4−メチル−2,5−ジオキソ−4−(2−フェニルエチル)イミダゾリジン−1−イル]−3−フェニル尿素、
1−(8−メチル−2,4−ジオキソ−1,3−ジアザスピロ[4,5]デカン−3−イル)−3−(p−トリル)尿素、
1−(2−フルオロフェニル)−3−[4−メチル−2,5−ジオキソ−4−(2−フェニルエチル)イミダゾリジン−1−イル]尿素、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(4,4−ジメチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)アセトアミド、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(4,4−ジエチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)アセトアミド、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(2,4−ジオキソ−1,3−ジアザスピロ[4、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(2,5−ジオキソ−4,4−ジプロピルイミダゾリジン−1−イル)アセトアミド、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(4−エチル−2,5−ジオキソ−4−フェニルイミダゾリジン−1−イル)アセトアミド、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(4−クロロプロピル−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)アセトアミド、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(2,4−ジオキソ−1,3−ジアザスピロ[4、
N−(4−ブロモフェニル)−2−(4−エチル−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)アセトアミド、
N−(4−クロロフェニル)−2−(4,4−ジエチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)アセトアミド、
2−(4,4−ジエチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)−N−(4−フルオロフェニル)アセトアミド、
N−(4−ブロモフェニル)−2−[4−メチル−2,5−ジオキソ−4−(2−フェニルエチル)イミダゾリジン−1−イル]アセトアミド、
N−(4−ブロモフェニル)−1,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−4,7−メタノ−2H−イソインドール−2−アセトアミド、および
N−(4−ブロモフェニル)−1,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−アセトアミド
から選択される、〔1〕に記載の方法。
図1
図2
図3