特許第6496846号(P6496846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6496846温度監視アセンブリを有する電池モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6496846
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月10日
(54)【発明の名称】温度監視アセンブリを有する電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20190401BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20190401BHJP
   H01M 2/20 20060101ALI20190401BHJP
【FI】
   H01M2/10 S
   H01M10/48 301
   H01M10/48 P
   H01M2/20 Z
   H01M2/20 A
   H01M2/10 M
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-566137(P2017-566137)
(86)(22)【出願日】2016年5月24日
(65)【公表番号】特表2018-523269(P2018-523269A)
(43)【公表日】2018年8月16日
(86)【国際出願番号】US2016033860
(87)【国際公開番号】WO2016209466
(87)【国際公開日】20161229
【審査請求日】2018年2月6日
(31)【優先権主張番号】62/184,636
(32)【優先日】2015年6月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/157,771
(32)【優先日】2016年5月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399132320
【氏名又は名称】ティーイー・コネクティビティ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Corporation
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】レイン,デイヴィッド ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ドレッセル,アンドレ マルティン
【審査官】 渡部 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−277420(JP,A)
【文献】 特開2006−324350(JP,A)
【文献】 特開2014−212026(JP,A)
【文献】 特開2015−230778(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/137289(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/20
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された構成で並んで配置され、正のセル端子および負のセル端子を有する複数の電池セル(102)と、
前記電池セルを横断して延び、前記電池セルに結合されたカバーアセンブリ(104)とを備え、前記カバーアセンブリは、ハウジング(110)と、前記ハウジングによって保持されており、前記電池セルの対応する正のセル端子および負のセル端子に係合して、隣接する電池セルを電気的に接続するバスバー(112)とを含み、前記カバーアセンブリは、前記電池セルに面している前記カバーアセンブリの取付け表面(156)に取り付けられ、前記取付け表面(156)に沿って延びる温度監視アセンブリ(158)をさらに含み、前記温度監視アセンブリは、電気ケーブル(160)と、前記電気ケーブルに取り付けられて電気的に接続された温度感知デバイス(162)と、前記温度感知デバイスを覆う熱伝導インターフェース部材(164)とを含み、前記熱伝導インターフェース部材は、前記電池セルの少なくとも1つに係合し、前記温度監視アセンブリは、前記熱伝導インターフェース部材が係合する前記少なくとも1つの電池セルの温度を監視する、
電池モジュール(100)。
【請求項2】
前記温度監視アセンブリ(158)は、前記温度監視アセンブリ上の接着剤層(190)を介して前記カバーアセンブリ(104)の前記取付け表面(156)に取り付けられている、請求項1に記載の電池モジュール(100)。
【請求項3】
前記電気ケーブル(160)は平坦であり、対向する第1の面(176)および第2の面(178)を含み、前記温度感知デバイス(162)は、前記第1の面に取り付けられ、前記温度監視アセンブリ(158)は、前記電気ケーブルの前記第2の面に固定された付勢部材(166)をさらに含み、前記付勢部材は、前記カバーアセンブリ(104)の前記取付け表面(156)に係合し、前記付勢部材は、圧縮可能または撓み可能のうちの少なくとも1つであり、前記温度監視アセンブリの前記熱伝導インターフェース部材(164)を付勢して、前記熱伝導インターフェース部材が係合する前記少なくとも1つの電池セル(102)に持続的に係合させる、請求項1に記載の電池モジュール(100)。
【請求項4】
前記付勢部材(166)は、微孔性のプラスチック発泡材料から少なくとも部分的に形成されている、請求項3に記載の電池モジュール(100)。
【請求項5】
前記付勢部材(166)は圧縮可能なものであり、前記付勢部材は、前記電気ケーブル(160)と前記カバーアセンブリ(104)の前記取付け表面(156)との間で弾性変形する、請求項3に記載の電池モジュール(100)。
【請求項6】
前記電気ケーブル(160)は、前記電気ケーブルの幅にわたって並んで配置された少なくとも2つの電気導体(180)を有するフレキシブルフラットケーブルまたはフレキシブルプリント回路基板のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の電池モジュール(100)。
【請求項7】
前記熱伝導インターフェース部材(164)は、熱伝導性のエポキシ材料から形成されている、請求項1に記載の電池モジュール(100)。
【請求項8】
前記カバーアセンブリ(104)の前記取付け表面(156)と前記電池セル(102)の外面(200)との間にチャネル(198)が画定され、前記温度監視アセンブリ(158)は、前記チャネル内に配置され、前記電気ケーブル(160)は、取付け端部(161)から電気コネクタ(116)まで複数の電池セルを横断して延びている、請求項1に記載の電池モジュール(100)。
【請求項9】
前記温度監視アセンブリ(158)は、前記電池セル(102)にかかる電圧を監視するように前記バスバー(112)に電気的に接続された電圧監視電気ケーブル(168)に直接取り付けられ、前記電圧監視電気ケーブルは、前記カバーアセンブリ(104)の前記取付け表面(156)を画定している、請求項1に記載の電池モジュール(100)。
【請求項10】
前記バスバー(112)は、端子部分(130)および基礎部分(128)を含み、前記端子部分は、前記電池セル(102)の前記対応する正のセル端子および負のセル端子に係合し、前記温度監視アセンブリ(158)は、前記バスバーのうちの1つの前記基礎部分に直接取り付けられ、前記バスバーの前記基礎部分は、前記カバーアセンブリ(104)の前記取付け表面(156)を画定している、請求項1に記載の電池モジュール(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の主題は、一般に、電池モジュールに関する。電気車両またはハイブリッド車両向けのものなどの電池モジュールは、典型的には、電池モジュールを形成するようにともにグループ化された複数のセルを含む。電池モジュールは、ともにカバーアセンブリに接続されて、電池パックを形成する。これらのセルはそれぞれ、カバーアセンブリを介してともに電気的に接続された正のセル端子および負のセル端子を含む。異なるタイプのセルを使用して、異なるタイプの電池モジュールが形成される。たとえば、1つのタイプの電池モジュールは、袋型の電池モジュールとして知られており、別のタイプの電池モジュールは、角柱状の電池モジュールとして知られており、第3のタイプの電池モジュールは、円筒形の電池モジュールとして知られている。角柱状の電池モジュールは、ともに積層された角柱状の電池セルを使用する。正のセル端子および負のセル端子は、バスバーを使用して接続される。
【背景技術】
【0002】
知られている電池パックは、典型的には、これらのセルに関連する電圧、圧力、および温度などの電池モジュールの電池セルの動作パラメータを監視するように構成された電気構成要素を含む。たとえば、いくつかの電池パックは、カバーハウジングにモールドされた機構を含む温度監視システムを含む。モールドされた機構は、温度感知デバイス、および感知デバイスを電池セルの方へ付勢するコイルばねなど、温度監視システムの電気構成要素および機械構成要素を収容する。モールドされた機構は、カバーハウジングにモールドされているため、温度監視システムは、モールドされた機構が位置する場所の温度しか監視することができない。したがって、それぞれの電池モジュール内の温度を監視するために利用可能な場所の数が制限される。加えて、知られている温度監視システムは、比較的かさばり、電池モジュール内で利用可能な空間の相当量を消費し、他の電気システムのためのスペースをほとんど残さない。さらに、いくつかの知られている温度監視システムは、温度感知デバイスとの間で電気信号を伝えるために使用される丸形ケーブルを含む。丸形ケーブルには、電池モジュール内の挟む力、擦る力、および他の接触する力のため、損傷のリスクがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電池モジュール内の様々な場所に選択的に位置決め可能な温度監視システムが依然として求められている。低背型で付随する電気ケーブルの損傷のリスクを低減させる温度監視システムが依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この問題に対する解決策は、複数の電池セルおよびカバーアセンブリを含む本明細書に開示する電池モジュールである。これらの電池セルは、積層された構成で並んで配置される。電池セルは、正のセル端子および負のセル端子を有する。カバーアセンブリは、電池セルを横断して延び、これらの電池セルに結合される。カバーアセンブリは、ハウジング、バスバー、および温度監視アセンブリを含む。バスバーは、ハウジングによって保持されており、電池セルの対応する正のセル端子および負のセル端子に係合して、隣接する電池セルを電気的に接続する。温度監視アセンブリは、電池セルに面しているカバーアセンブリの取付け表面に取り付けられ、この取付け表面に沿って延びる。温度監視アセンブリは、電気ケーブルと、電気ケーブルに取り付けられて電気的に接続された温度感知デバイスと、温度感知デバイスを覆う熱伝導インターフェース部材とを含む。熱伝導インターフェース部材は、電池セルの少なくとも1つに係合する。温度監視アセンブリは、熱伝導インターフェース部材が係合する少なくとも1つの電池セルの温度を監視する。
【0005】
本発明について、添付の図面を参照して例として次に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に従って形成された電池モジュールの上面斜視図である。
図2】一実施形態に従って形成された電池モジュールのカバーアセンブリの底面斜視図である。
図3】一実施形態によるカバーアセンブリの一部分の拡大底面斜視図である。
図4】一実施形態による温度監視アセンブリの分解斜視図である。
図5】一実施形態による電池モジュールの一部分の断面図である。
図6】代替実施形態に従って形成された電池モジュールのカバーアセンブリの底面斜視図である。
図7図6に示す代替実施形態による電池モジュールの一部分の断面図である。
図8】代替実施形態による電池モジュールの一部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、一実施形態に従って形成された電池モジュール100の上面斜視図である。電池モジュール100は、電気車両またはハイブリッド電気車両などの車両内で電池システムの一部として使用することができる。代替実施形態では、電池モジュール100を他の応用例でも使用することができる。
【0008】
電池モジュール100は、複数の電池セル102を含む。電池セル102は、積層された構成で積層軸103に沿って並んで配置される。一実施形態では、電池セル102は角柱状の電池セルであるが、他の実施形態では、他のタイプの電池セルとすることができる。任意選択で、電池モジュール100は、電池セル102を積層された構成で保持するケース105を含むことができる。電池セル102のそれぞれの上部を横断して延びるカバーアセンブリ104が提供される。カバーアセンブリ104は、電池セル102に結合する。
【0009】
電池モジュール100は、正の電池端子106および負の電池端子108を含む。電池端子106、108は、外部の電力ケーブルに結合するように構成され、または別法として、電池モジュール100に類似している別の電池モジュールの電池端子にバス接続することができる。電池モジュール100の電池セル102はそれぞれ、正のセル端子(図示せず)および負のセル端子(図示せず)を含む。各電池セル102のセル端子は、概して、電池セル102の外縁部付近で、隣接する電池セル102に対応するセル端子と位置合わせされる。一実施形態では、電池セル102は、1つの電池セル102の正のセル端子が、2つの隣接する電池セル102の負のセル端子間に位置し、1つの電池セル102の負のセル端子が、2つの隣接する電池セル102の正のセル端子間に位置するように配置される。したがって、セル端子は、積層された電池セル102の長さに沿って交互に正−負−正−負のパターンを有することができる。
【0010】
カバーアセンブリ104は、電池セル102を横断してある長さで延びるハウジング110を含む。たとえば、ハウジング110は、積層軸103に対して平行に延びるように向けることができる。カバーアセンブリ104は、ハウジング110によって保持された複数のバスバー112をさらに含む。バスバー112は、図2により詳細に示されている。バスバー112はそれぞれ、互いに隣り合わせに積層された2つの隣接する電池セル102に係合してこれら2つの電池セル102を電気的に接続するように構成される。バスバー112はそれぞれ、2つの隣接する電池セル102間に電流路を提供する。たとえば、各バスバー112は、1つの電池セル102の正のセル端子および隣接する電池セル102の負のセル端子に係合して電気的に接続する。バスバー112により、電気エネルギー(たとえば、電流および電圧)は、1つの電池セル102に制限されずに、電池モジュール100の複数の電池セル102を通ってそれらの間を伝搬することが可能になる。バスバー112は、ハウジング110の上部カバー124と電池セル102との間に垂直に配置される。本明細書では、「上部」、「底部」、「前面」、「後面」、「左」、および「右」などの相対的または空間的な用語は、参照する要素を区別するために使用しており、電池モジュール100内または電池モジュール100の周辺環境内における特定の位置または向きを必ずしも必要とするわけではない。
【0011】
任意選択で、カバーアセンブリ104は、ハウジング110の上部カバー124上に取り付けられた少なくとも1つの電気コネクタ116をさらに含む。図1に示す電気コネクタ116は、一方の端部で対応するワイヤハーネス122に電気的に終端され、別の端部でセンサに電気的に終端されている。センサは、ハウジング110の上部カバー124と電池セル102との間に配置することができる。センサは、電池セル102の少なくとも1つの動作パラメータを監視するように構成される。たとえば、センサは、温度センサ、電圧センサ、圧力センサなどとすることができる。ワイヤハーネス122は、電気コネクタ116から中央コントローラ(図示せず)に向かう電気信号経路を提供するように構成することができる。中央コントローラは、温度、圧力、電圧などの電池セル102の動作パラメータを分析および監視するために使用されるコンピュータ、プロセッサ、または別の処理デバイスとすることができる。したがって、電気コネクタ116および付随するワイヤハーネス122は、カバーアセンブリ104内またはカバーアセンブリ104上のセンサと中央コントローラとの間で電気信号を伝えることができる。
【0012】
図2は、一実施形態に従って形成された電池モジュール100(図1に示す)のカバーアセンブリ104の底面斜視図である。カバーアセンブリ104の見えている底面126は、電池セル102(図1に示す)の外面(たとえば、上面)を横断して延びるように構成される。カバーアセンブリ104は、長手方向軸191に沿って第1の端部136と第2の端部138との間に、ある長さで延びる。カバーアセンブリ104は、横方向軸192に沿って第1の面140と第2の面142との間に、ある幅で延びる。長手方向軸191は、横方向軸192に直交する。
【0013】
ハウジング110は、バスバー112に結合してバスバー112をハウジング110に対して定位置で保持する枠を提供する。たとえば、ハウジング110は、バスバー112に係合してバスバー112をハウジング110に機械的に固定する撓み可能なラッチ、干渉バーブなどの保持機構144を含む。バスバー112は、長手方向軸191に沿って延びる平行な第1の列146および第2の列148に配置される。第1の列146および第2の列148は、カバーアセンブリ104の幅に沿って互いに隔置される。たとえば、第1の列146は、カバーアセンブリ104の第1の面140の近傍に位置し、第2の列148は、第2の面142の近傍に位置する。バスバー112はそれぞれ、下面150と、対向する上面152(図1に示す)とを含む。下面150は、電池セル102(図1に示す)に面するように構成される。上面152は、ハウジング110の上部カバー124(図1に示す)に面する。
【0014】
各バスバー112は、基礎部分128と、基礎部分128から延びる端子部分130とを含む。各バスバー112は、概して横方向軸192に沿って延びるように向けられ、基礎部分128は、(端子部分130より)カバーアセンブリ104の幅を2等分する中心長手方向軸154の近傍に配置される。第1の列146内のバスバー112の端子部分130は、対応する基礎部分128からカバーアセンブリ104の第1の面140へ延びる。同様に、第2の列148内のバスバー112の端子部分130は、対応する基礎部分128からカバーアセンブリ104の第2の面142へ延びる。各バスバー112の端子部分130は、スロット134によって互いに分離された2つの脚部132を画定し、それによりバスバー112は、フォーク形状を有する。端子部分130は、電池セル102(図1に示す)の正のセル端子および負のセル端子(図示せず)に係合してそれぞれのバスバー112を電池セル102に電気的に接続するように構成される。たとえば、対応するバスバー112の脚部132の一方は、第1の電池セル102の正のセル端子に係合し、同じバスバー112の他方の脚部132は、第1の電池セル102に隣接している第2の電池セル102の負のセル端子に係合する。したがって、バスバー112は、隣接する第1の電池セル102と第2の電池セル102との間に電流路を提供する。
【0015】
カバーアセンブリ104はまた、少なくとも1つの温度センサを含み、本明細書ではこれを温度監視アセンブリ158と呼ぶ。図示の実施形態では、3つの温度監視アセンブリ158が示されている。各温度監視アセンブリ158は、カバーアセンブリ104の取付け表面156に取り付けられ、取付け表面156に沿って延びる。カバーアセンブリ104が電池セル102に結合されたとき、カバーアセンブリ104の取付け表面156は、電池セル102(図1に示す)に面する。各温度監視アセンブリ158は、電池モジュール100(図1に示す)の1つまたは複数の電池セル102の温度を測定するように構成される。図2に示すように、温度監視アセンブリ158は、カバーアセンブリ104の長さおよび/またはカバーアセンブリ104の幅に沿って互いに隔置することができる。したがって、電池モジュール100内の隔置された様々な場所で、温度測定値を得ることができる。
【0016】
各温度監視アセンブリ158は、電気ケーブル160を含み、電気ケーブル160は、ケーブル160の取付け端部161から電気コネクタに電気的に終端されるコネクタ端部(図示せず)へ延びる。電気コネクタは、ハウジング110の上部カバー124(図1に示す)に沿って配置された電気コネクタ116の1つとすることができる。代替実施形態では、電気ケーブル160のコネクタ端部は、カバーアセンブリ104から、上部カバー124に沿って配置されていない電気コネクタへ離れて延びることができる。温度監視アセンブリ158は、ケーブル160の取付け端部161でカバーアセンブリ104の取付け表面156に結合することができる。しかし、ケーブル160は、温度監視アセンブリ158の介在する構成要素を介して取付け表面156に間接的に係合することができることが理解される。1つまたは複数の温度監視アセンブリ158の電気ケーブル160は、取付け端部161とコネクタ端部との間を複数のバスバー112(および複数の電池セル102)を横断して延びることができる。電気ケーブル160は、ケーブル160の取付け端部161または少なくともその近傍とすることができる温度感知場所と、対応する電気コネクタ116との間に、電流路を提供するように構成される。したがって、電気ケーブル160は、それぞれの温度感知場所と中央コントローラ(図示せず)との間の電気信号経路の一部分を画定することができる。
【0017】
図3は、一実施形態によるカバーアセンブリ104の一部分の拡大底面斜視図である。カバーアセンブリ104のこの部分は、共通の列に沿って配置されたバスバー112を示し、この列は、図2に示す第1の列146または第2の列148とすることができる。図3はまた、バスバー112Aの1つに取り付けられた温度監視アセンブリ158を示す。たとえば、温度監視アセンブリ158は、基礎部分128に沿ってバスバー112Aの下面150に直接取り付けられる。したがって、図示の実施形態では、基礎部分128に沿って位置するバスバー112の下面150は、カバーアセンブリ104の取付け表面156(温度監視アセンブリ158が取り付けられる)を画定する。一実施形態では、温度監視アセンブリ158は、接着剤を介してバスバー112Aの下面150に取り付けられるが、他の実施形態では、温度監視アセンブリ158は、溶接、はんだ付けなどを介して取り付けることができる。温度監視アセンブリ158の電気ケーブル160は、バスバー112Aに隣接しているバスバー112Bを横断して延びる。
【0018】
一実施形態では、温度監視アセンブリ158は、電気ケーブル160、温度感知デバイス162、および熱伝導インターフェース部材164を含む。温度感知デバイス162は、電気ケーブル160に取り付けられて電気的に接続される。温度感知デバイス162は、ケーブル160の取付け端部161(またはその近傍)で電気ケーブル160に取り付けることができる。温度感知デバイス162は、サーミスタまたは関連する電気構成要素など、温度を測定するために使用される電気構成要素である。
【0019】
熱伝導インターフェース部材164は、温度感知デバイス162を覆う。たとえば、温度感知デバイス162は、温度感知デバイス162が熱伝導インターフェース部材164によって覆われているため、図示の実施形態では破線で示されている。一実施形態では、熱伝導インターフェース部材164は、電気ケーブル160に直接取り付けられ(その上に付着されるなど)、温度感知デバイス162を完全に包む。熱伝導インターフェース部材164は、温度感知デバイス162の機能および動作寿命を保つために、温度感知デバイス162を衝撃力、汚染物質などから保護するように構成される。一実施形態では、熱伝導インターフェース部材164は、電池セル102(図1に示す)の少なくとも1つに係合するように構成される。たとえば、カバーアセンブリ104が電池セル102に結合して電池モジュール100(図1に示す)を形成するとき、温度監視アセンブリ158は、熱伝導インターフェース部材164が電池セル102の少なくとも1つに係合して物理的に接触するように位置決めされる(図5により詳細に示す)。熱伝導インターフェース部材164は、インターフェース部材164を横断して電池セル102と温度感知デバイス162との間で熱伝達を可能にするために、熱伝導性を有する。したがって、温度監視アセンブリ158は、インターフェース部材164によって係合されている少なくとも1つの電池セル102の温度を監視するように構成される。
【0020】
一実施形態では、温度監視アセンブリ158は、付勢部材166をさらに含む。付勢部材166は、熱伝導インターフェース部材164を付勢して、熱伝導インターフェース部材164が係合する少なくとも1つの電池セル102(図1に示す)に持続的に係合させるように構成される。たとえば、本明細書により詳細に説明するように、付勢部材166は、圧縮可能および/または撓み可能なものとすることができ、そのような圧縮または撓みにより、付勢部材166は、電池セル102の方への付勢力を熱伝導インターフェース部材164に提供する。したがって、熱伝導インターフェース部材164は、振動、熱膨張および/または収縮、電池モジュール100(図1に示す)が配置された車両が横断する平坦でない地形などによる力を受けたときでも、電池セル102との係合を保持することができる。
【0021】
任意選択で、カバーアセンブリ104は、電圧センサとして動作する電圧監視電気ケーブル168をさらに含むことができる。電圧監視電気ケーブル168は、複数のバスバー112に電気的に接続されて、これらのバスバー112によって係合された電池セル102(図1に示す)にかかる電圧を監視する。たとえば、電圧監視電気ケーブル168は、バスバー112を横断して延びる。電圧監視電気ケーブル168は、複数の電気導体170を含み、各導体170は、バスバー112のうちの異なる1つに係合して電気的に接続される。図示の実施形態では、電圧監視電気ケーブル168は、バスバー112の基礎部分128に沿ってバスバー112の上面152(図1に示す)とハウジング110の上部カバー124(図1)との間に延びる。したがって、電圧監視電気ケーブル168は、温度監視アセンブリ158に対してバスバー112の反対側に沿って配置される。代替実施形態では、電圧監視電気ケーブル168は、バスバー112の下面150に沿って延びて下面150に係合することができ、それにより電圧監視電気ケーブル168および温度監視アセンブリ158は、バスバー112の共通の側に沿って配置される。図示の実施形態では、電圧監視電気ケーブル168は、ケーブル168内の対応する開口174を通って延びるポスト172を介して、ハウジング110に機械的に固定することができる。
【0022】
図4は、一実施形態による温度監視アセンブリ158の分解斜視図である。温度監視アセンブリ158の構成要素は、垂直軸193に沿って隔置されている。一実施形態では、電気ケーブル160は平坦であり、第1の面176と、対向する第2の面178とを含む。たとえば、電気ケーブル160は、ケーブル160の幅にわたって並んで配置された少なくとも2つの電気導体180を有するフレキシブルフラットケーブルとすることができる。電気導体180は、平板状の金属帯とすることができる。電気ケーブル160は、導体180を取り囲みながら導体180間に延びて導体180を互いに電気的に分離する誘電絶縁体182をさらに含む。誘電絶縁体182は、電気絶縁性の高分子材料から形成することができる。任意選択で、誘電絶縁体182は、誘電絶縁体182を形成するように、導体180の周りにモールドまたは押出し成形することができる。別の実施形態では、電気ケーブル160は、ケーブル160の幅にわたって並んで配置された少なくとも2つの電気導体を有するフレキシブルプリント回路基板とすることができる。電気導体は、誘電体基板によって保持された電気トレースとすることができる。さらに別の実施形態では、電気ケーブル160は、少なくとも1つの誘電体層によって取り囲まれた少なくとも1つの導体を含む丸形ワイヤとすることができる。
【0023】
温度感知デバイス162は、サーミスタ、抵抗温度検出器、または別の電気式の温度測定構成要素とすることができる。図示の実施形態では、温度感知デバイス162は、箱状の本体186を含むが、他の実施形態では、温度感知デバイス162は、他の形状を有することができる。
【0024】
温度感知デバイス162は、電気ケーブル160の第1の面176に取り付けられる。たとえば、電気ケーブル160は、導体180のうち誘電絶縁体182を通して露出される露出部184を画定する。温度感知デバイス162を少なくともいくつかの電気導体180の露出部184に表面実装して、温度感知デバイス162を電気ケーブル160に電気的に接続することができる。たとえば、温度感知デバイス162は、ケーブル160の導体180の少なくとも1つにはんだ付けまたは他のやり方で固定された電気コンタクト(図示せず)を含むことができる。任意選択で、誘電絶縁体182の一部分は、電気ケーブル160を形成した後、導体180の露出部184を外部環境に露出させるために、誘電絶縁体182のレーザ切断などを介して除去される。別法として、露出部184は、電気ケーブル160の形成と同時に形成することができる。図示の実施形態では、露出部184は、電気ケーブル160の取付け端部161まで延びる。しかし、代替実施形態では、露出部184は、取付け端部161から隔置することができる。電気導体180は、温度感知デバイス162が導体180に電気的に接続された場所と、ケーブル160の取付け端部161との間で打ち抜くことができ、それにより導体180の一部分が除去され、伝導回路は、ケーブル160の取付け端部161まで完全には延びない。打抜きは、回路を分離するために記載されている方法であるが、切断などの他のプロセスを使用して、導体180の一部分を除去して回路を分離することもできる。
【0025】
熱伝導インターフェース部材164は、電気ケーブル160の第1の面176に付着されて温度感知デバイス162を覆い、温度感知デバイス162を取り囲む。インターフェース部材164は熱伝導性を有し、それによりインターフェース部材164は、熱を容易に伝達する。一実施形態では、インターフェース部材164は電気絶縁性を有し、それによりインターフェース部材164は、電気エネルギー(たとえば、電流)を容易に伝達しない。したがって、インターフェース部材164は、電気導体180と温度感知デバイス162との間の電気信号の伝導に干渉することなく、電気導体180の露出部184に付着させることができる。一実施形態では、熱伝導インターフェース部材164は、熱伝導性のエポキシ材料から形成される。エポキシ材料は、電気絶縁性を有する。エポキシ材料は、電気ケーブル160および/または温度感知デバイス162に接合してインターフェース部材164を取り付けることができる。
【0026】
任意選択で、熱伝導インターフェース部材164は、液相または成形可能な固相(たとえば、粘性のある状態)で、電気ケーブル160の第1の面176に付着させることができる。熱伝導インターフェース部材164は、温度感知デバイス162を覆い、温度感知デバイス162の周りを流れて、温度感知デバイス162を取り囲み、温度感知デバイス162を完全に包む。したがって、温度感知デバイス162の本体186のどの部分も、熱伝導インターフェース部材164から外方に突出しない。熱伝導インターフェース部材164はまた、導体180を分割するケーブル160の打ち抜かれた部分を充填することができ、それにより回路を分離する。熱伝導インターフェース部材164は、剛性の凸面状の構造へ乾燥、硬化、または他のやり方で遷移させることができる。別法として、熱伝導インターフェース部材164は、液体または粘性のある状態で付着されるのではなく、剛性のドーム形状に形成してから、温度感知デバイス162を覆うように電気ケーブル160に付着させて取り付けることができる。ドーム状のインターフェース部材164は、温度感知デバイス162を受け取る空胴(図示せず)を画定することができる。
【0027】
一実施形態では、付勢部材166は、電気ケーブル160の第2の面178に固定される。図示の実施形態では、付勢部材166は、圧縮可能なパッド188である。パッド188は、矩形の箱または立方形の形状を有するが、他の実施形態では、パッド188は、他の形状を画定することができる。パッド188は、パッド188の内側の面194と外側の面196との間に延びる厚さを有する。パッド188の内側の面194は、電気ケーブル160の第2の面178に係合する。付勢部材166は、テープ、ゲル、またはペーストなどの接着剤を介して、電気ケーブル160に固定することができる。別法として、付勢部材166は、ピン、ねじ、または別の留め具を介して、ケーブル160に機械的に固定することができる。付勢部材166は、微孔性のプラスチック発泡材料から少なくとも部分的に形成することができる。発泡材料により、付勢部材166は、付勢部材166にかかる衝撃力に応答して少なくとも部分的に圧縮し、それに応答して反対の付勢力を作用させることが可能になる。たとえば、温度監視アセンブリ158がカバーアセンブリ104に取り付けられ、電池セル102に係合したとき、付勢部材は、電気ケーブル160とカバーアセンブリ104の取付け表面156との間で弾性変形する。この衝撃力が除去されたとき、付勢部材166は、元の位置の形状の方へ弾性復帰するように構成される。元の形状とは、付勢部材166に衝撃力が作用する前の付勢部材166の形状である。1つまたは複数の代替実施形態では、圧縮可能なパッド188ではなく、付勢部材166は、撓み可能なビーム、圧縮可能なコイルばねなどとすることができる。
【0028】
一実施形態では、温度監視アセンブリ158は、接着剤層190をさらに含む。接着剤層190は、カバーアセンブリ104(図3)の取付け表面156(図3に示す)に接合して温度監視アセンブリ158をカバーアセンブリ104に取り付けるように構成される。接着剤層190は、テープ、ペースト、ゲルなどの形態を有することができる。接着剤層190の接着特性は、温度または圧力で活性化することができる。接着剤層190は、1つまたは複数の接着性エポキシ樹脂材料から形成することができる。
【0029】
図示の実施形態では、接着剤層190は、付勢部材166の外側の面196に係合および接合するように構成される。接着剤層190は、付勢部材166とカバーアセンブリ104の取付け表面156との両方に接着して、温度監視アセンブリ158をカバーアセンブリ104に取り付けることができる。付勢部材166は、介在する接着剤層190を介して、カバーアセンブリ104の取付け表面156に間接的に係合するように構成することができる。図4では、接着剤層190は、付勢部材166とは別個の構成要素として示されているが、接着剤層190は、任意選択で、付勢部材166とは別個の個別層として存在するのではなく、付勢部材166に付着させることができることが理解される。たとえば、付勢部材166は、温度監視アセンブリ158をカバーアセンブリ104に取り付けるための接着剤層190を外側の面196上に含むことができ、付勢部材166はまた、電気ケーブル160を付勢部材166に固定するための別の接着剤層(図示せず)を内側の面194上に含むことができる。温度監視アセンブリ158が付勢部材166を含まない代替実施形態では、接着剤層190は、電気ケーブル160の第2の面178に直接付着させることができる。
【0030】
一実施形態では、接着剤層190により、カバーアセンブリ104の取付け表面156に沿って利用可能な様々な場所のうちの1つに温度監視アセンブリ158を取り付けることが可能になる。たとえば、温度監視アセンブリ158の場所は、カバーアセンブリのハウジング110(図3に示す)内に画定された特定の取付け場所に限定されるものではない。任意選択で、温度監視アセンブリ158は、接着剤層190を置き直すか否かにかかわらず、温度監視場所を変化させるために、取付け表面156に沿って移動可能とすることができる。
【0031】
図5は、一実施形態による電池モジュール100の一部分の断面図である。電池モジュール100の図示の部分は、カバーアセンブリ104の取付け表面156に取り付けられた温度監視アセンブリ158を含む。より具体的には、温度監視アセンブリ158は、カバーアセンブリ104の取付け表面156を画定するバスバー112の下面150に直接取り付けられている。電圧監視電気ケーブル168が、バスバー112の上面152に沿ってバスバー112とハウジング110の上部カバー124との間に配置される。
【0032】
温度監視アセンブリ158は、接着剤層190を介して付勢部材166の外側の面196に沿ってバスバー112に取り付けられる。電気ケーブル160は、付勢部材166の内側の面194に固定される。温度感知デバイス162は、電気ケーブル160の導体180に表面実装されて電気的に接続される。温度感知デバイス162は、熱伝導インターフェース部材164によって覆われる。熱伝導インターフェース部材164は、温度感知デバイス162を完全に包む。インターフェース部材164は、電気ケーブル160に付着され、図示の実施形態に示すように、インターフェース部材164の一部分は、付勢部材166の内側の面194に係合することができる。
【0033】
電池モジュール100は、カバーアセンブリ104と電池セル102との間にチャネル198を画定する。たとえば、チャネル198は、カバーアセンブリ104の取付け表面156と各電池セル102の外面200との間に画定された高さを有する。外面200は、それぞれの電池セル102の上面とすることができる。温度監視アセンブリ158は、チャネル198内に配置される。たとえば、電気ケーブル160は、ケーブル160の取付け端部161(図2に示す)とケーブル160が終端する電気コネクタ116(図1に示す)との間の複数の電池セル102を横断して、チャネル198を通って延びることができる。温度監視アセンブリ158は、チャネル198の高さにおよび、それにより温度監視アセンブリ158は、カバーアセンブリ104の取付け表面156と、温度監視アセンブリ158が係合する電池セル102の外面200との両方に係合する。図示の実施形態では、温度監視アセンブリ158の熱伝導インターフェース部材164は、単一の電池セル102に係合する。インターフェース部材164の頂点202は、対応する電池セル102の外面200に物理的に接触するように係合する。頂点202は、インターフェース部材164のうち電気ケーブル160の第1の面176から最も遠い部分である。付勢部材166は、電気ケーブル160とカバーアセンブリ104の取付け表面156との間で弾性変形する。付勢部材166は、インターフェース部材164と電池セル102との間の係合を持続させるように、電池セル102の方への付勢力をインターフェース部材164に作用させる。
【0034】
図6は、代替実施形態に従って形成された電池モジュール100(図1に示す)のカバーアセンブリ104の底面斜視図である。図7は、図6に示す代替実施形態による電池モジュール100の一部分の断面図である。図6に示すように、カバーアセンブリ104は、カバーアセンブリ104の長さに沿って延びる少なくとも2つの電圧監視電気ケーブル168を含む。図示の実施形態では、電圧監視電気ケーブル168は、対応するバスバー112の下面150(図3に示すように、上面152ではない)に沿って配置され、下面150に係合する。カバーアセンブリ104は、電圧監視電気ケーブル168に沿って延びる3つの温度監視アセンブリ158をさらに含む。温度監視アセンブリ158はそれぞれ、バスバー112ではなく、電圧監視電気ケーブル168のうちの1つに直接取り付けられる。図7に示すように、図示の温度監視アセンブリ158は、接着剤層190を介して電圧監視電気ケーブル168に直接取り付けられている。電圧監視電気ケーブル168は、温度監視アセンブリ158とバスバー112との間に配置される。図示の実施形態では、電圧監視電気ケーブル168は、カバーアセンブリ104の取付け表面156を画定する。温度監視アセンブリ158は、チャネル198の高さにわたって電圧監視電気ケーブル168と電池セル102との間に延び、熱伝導インターフェース部材164は、電池セル102の外面200に係合する。
【0035】
図8は、代替実施形態による電池モジュール100の一部分の断面図である。図示の実施形態では、温度監視アセンブリ158は、電池セル102のうちの1つの温度を、この電池セル102に電気的に接続されたバスバー112のうちの1つを介して間接的に監視するように構成される。バスバー112は、熱伝導性と電気伝導性との両方を有し、電池セル102に係合しており、したがって電池セル102からの熱はバスバー112へ伝達される。バスバー112の温度の監視を使用して、電池セル102の温度を間接的に監視することができる。
【0036】
図示の実施形態では、カバーアセンブリ104の取付け表面156は、ハウジング110によって画定される。温度監視アセンブリ158の付勢部材166は、バスバー112に面しているハウジング110の内面204に取り付けられる。たとえば、取付け表面156と対応するバスバー112の上面152との間に、ポケット206が画定される。温度監視アセンブリ158は、ポケット206内に配置され、それにより付勢部材166は、取付け表面156に係合し、熱伝導インターフェース部材164は、バスバー112の上面152に係合する。付勢部材166は、インターフェース部材164とバスバー112との間の係合を持続させるように、バスバー112の方への付勢力をインターフェース部材164に作用させる。バスバー112に係合することによって、温度監視アセンブリ158は、バスバー112の温度を監視し、バスバー112が電気的に接続された1つまたは複数の電池セル102の温度を間接的に監視することが可能になる。付勢部材166は、接着剤層190を介して取付け表面156に取り付けることができ、接着剤層190は、付勢部材166の要素または付勢部材166とは別個の個別の構成要素とすることができる。
【0037】
代替実施形態では、取付け表面156は、電池セルにかかる電圧を監視するようにバスバー112に電気的に接続された電圧監視電気ケーブル168など、カバーアセンブリ104の別の構成要素によって画定することができる。しかし、図示の実施形態では、電圧監視電気ケーブル168は、バスバー112に沿って温度監視アセンブリ158に対して横方向に隔置されている。
【0038】
上記の説明は、限定ではなく例示が意図されることを理解されたい。たとえば、前述の実施形態(および/またはそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために、本発明の範囲から逸脱することなく多くの修正を加えることができる。本明細書に記載する寸法、材料のタイプ、様々な構成要素の向き、ならびに様々な構成要素の数および位置は、特定の実施形態のパラメータを定義することが意図され、何ら限定的ではなく、単なる例示的な実施形態である。特許請求の範囲の精神および範囲内の多くの他の実施形態および修正形態は、上記の説明を読めば当業者には明らかになるであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲に与えられる均等物の完全な範囲とともに判定されるべきである。
図1
図2
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図4
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図7
図8