特許第6496850号(P6496850)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6496850
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月10日
(54)【発明の名称】出力プログラム、及び、出力装置
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20190401BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20190401BHJP
   F25D 11/00 20060101ALI20190401BHJP
   G08B 23/00 20060101ALI20190401BHJP
   A47B 31/02 20060101ALI20190401BHJP
【FI】
   F25D23/00 301G
   H04Q9/00 301Z
   F25D11/00 101B
   H04Q9/00 311H
   G08B23/00 530A
   A47B31/02 A
   A47B31/02 D
【請求項の数】2
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2018-22049(P2018-22049)
(22)【出願日】2018年2月9日
(62)【分割の表示】特願2014-189690(P2014-189690)の分割
【原出願日】2014年9月18日
(65)【公開番号】特開2018-124052(P2018-124052A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2018年2月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 千恵
(72)【発明者】
【氏名】土川 浩司
【審査官】 山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−318643(JP,A)
【文献】 特開2013−073908(JP,A)
【文献】 特開平11−101543(JP,A)
【文献】 特開平09−288511(JP,A)
【文献】 特開平9−288511(JP,A)
【文献】 特開2003−122428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫と通信可能に接続されているコンピュータに、
前記収納庫及び前記収納庫との通信系の少なくとも一方でエラーが発生するとエラーが発生していることを出力部に出力させ、その後に前記エラーが解消するとエラーが発生していることの出力を終了させるエラー発生出力処理と、
エラーが発生したことを出力させる警報レベルの範囲の設定を受け付ける警報レベル設定処理と、
前記エラーが発生するとエラーが発生したことを前記出力部に出力させ、その後に前記エラーが解消してもエラーが発生したことを継続して出力させるエラー継続出力処理であって、発生したエラーの警報レベルが、エラーが発生したことを出力させる警報レベルの範囲内である場合に、エラーが発生したことを前記出力部に出力させるエラー継続出力処理と
を実行させる、出力プログラム。
【請求項2】
冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫と通信する通信部と、
出力部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記収納庫及び前記収納庫との通信系の少なくとも一方でエラーが発生するとエラーが発生していることを前記出力部に出力させ、その後に前記エラーが解消するとエラーが発生していることの出力を終了させるエラー発生出力処理と、
エラーが発生したことを出力させる警報レベルの範囲の設定を受け付ける警報レベル設定処理と、
前記エラーが発生するとエラーが発生したことを前記出力部に出力させ、その後に前記エラーが解消してもエラーが発生したことを継続して出力させるエラー継続出力処理であって、発生したエラーの警報レベルが、エラーが発生したことを出力させる警報レベルの範囲内である場合に、エラーが発生したことを前記出力部に出力させるエラー継続出力処理と、
を実行する、出力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫の庫内温度あるいは異常を監視する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫と通信可能に接続され、収納庫から受信した庫内温度を出力装置に出力するコンピュータが知られている。例えば特許文献1には、表示器を備えるコントローラ(コンピュータに相当)、各貯蔵庫(収納庫)内の温度を測定する測定器、コントローラと各測定器を接続する伝送線路からなり、伝送線路を経てコントローラで受信した温度データが表示器に表示されるシステムが開示されている。
【0003】
また、従来、収納庫の一つとして、食事を冷蔵保存したのち、再加熱して取り出すことができる冷温蔵装置が知られている(例えば特許文献2参照)。冷温蔵装置は食事を冷蔵保存する冷却ステップ、食事を再加熱する加熱ステップの順に運転ステップを切り替え、冷却ステップのときは庫内温度を冷却ステップに応じた設定温度に制御し、加熱ステップのときは庫内温度を加熱ステップに応じた設定温度に制御する。すなわち、冷温蔵装置は運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する収納庫である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−106725号公報
【特許文献2】特開2011−43310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1に記載のシステムは収納庫の運転ステップが切り替わるものではない。一般に運転ステップが切り替わらない場合は庫内の設定温度は変化しないので、庫内温度が正常であるか否かを庫内温度と設定温度とを比較して判断する監視者にとっては、表示器に温度データしか表示されなくても問題はないといえる。これに対し、冷温蔵装置のように運転中に設定温度が切り替わる収納庫の場合は、庫内温度だけでは正常であるか否かを判断することが困難であった。
【0006】
また、庫内温度しか表示されないと、庫内温度が異常であると判断してもその原因まで判断できず、異常の原因を特定することが困難であるという問題があった。
【0007】
本明細書では、庫内温度が正常であるか否かを庫内温度と設定温度とを比較して判断する監視者が、運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する収納庫の庫内温度が正常であるか否かを容易に判断でき、更に、異常であると判断した場合にその原因を容易に特定できる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書によって開示される出力プログラムは、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫であって運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する収納庫と通信可能に接続されているコンピュータに、前記収納庫から庫内温度、当該庫内温度を検出したときの運転ステップを表す運転ステップ情報、及び、発生したエラーを表すエラー情報を受信する受信処理と、前記受信処理によって受信した前記庫内温度、前記運転ステップ情報、及び、前記エラー情報を出力部に出力させる出力処理と、を実行させる。
【0009】
上記の出力プログラムによると、庫内温度に加えて当該庫内温度を検出したときの運転ステップを表す運転ステップ情報も出力させるので、監視者は庫内温度を検出したときの設定温度を運転ステップ情報から特定することができる。これにより、庫内温度が正常であるか否かを庫内温度と設定温度とを比較して判断する監視者は、運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する収納庫の庫内温度が正常であるか否かを容易に判断できる。更に、上記の出力プログラムによると、発生したエラーを表すエラー情報も出力するので、監視者は庫内温度が異常であると判断した場合にその原因を容易に特定できる。
【0010】
また、前記収納庫には運転ステップに応じた設定温度が個別に設定されている複数の運転コースがあり、前記受信処理において、前記収納庫から前記庫内温度を検出したときの運転コースを表す運転コース情報を更に受信し、前記出力処理において、前記受信処理によって受信した運転コース情報を更に出力させる。
【0011】
運転ステップに応じた設定温度が個別に設定されている複数の運転コースがある場合は運転コースが判らないと運転ステップに応じた設定温度を一つに特定できない。上記の出力プログラムによると、運転コースを表す運転コース情報を更に出力するので、運転ステップに応じた設定温度を一つに特定することができる。
【0012】
また、前記出力処理において、前記庫内温度を検出したときの運転ステップに応じた設定温度を更に出力させる。
【0013】
上記の出力プログラムによると、監視者は運転ステップと設定温度との関係を把握していなくても設定温度を特定することができる。
【0014】
また、本明細書によって開示される出力プログラムは、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫と通信可能に接続されているコンピュータに、前記収納庫が運転中であるか否かによらず前記収納庫から庫内温度を時系列で受信する受信処理と、前記受信処理で受信した時系列の庫内温度から運転中の庫内温度を抽出し、抽出した庫内温度を表す帳票を出力部に出力させる出力処理と、
を実行させる。
【0015】
上記の出力プログラムによると、時系列の庫内温度から運転中の庫内温度を抽出し、抽出した庫内温度を表す帳票を出力させるので、運転中の庫内温度であるか否かによらず受信した全ての庫内温度を表す帳票を出力する場合に比べ、監視者が帳票から運転中の庫内温度を読み取ることが容易になる。
【0016】
また、前記収納庫は運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御するものであり、前記出力処理において、前記受信処理で受信した時系列の庫内温度のうち運転中の庫内温度から運転ステップ毎に代表温度を抽出し、抽出した運転ステップ毎の代表温度を表す帳票を出力させる。
【0017】
上記の出力プログラムによると、監視者が帳票から運転ステップ毎の代表温度を読み取ることが容易になる。
【0018】
また、前記収納庫は冷却器及び加熱器を備え、前記収納庫の運転ステップには前記冷却器を動作させて庫内を冷却する冷却ステップと前記加熱器を動作させて庫内を加熱する加熱ステップとがあり、冷却ステップの代表温度は冷却ステップが終了する直前の庫内温度であり、加熱ステップの代表温度は加熱ステップ中の最高温度である。
【0019】
上記の出力プログラムによると、運転ステップ毎に適切な代表温度を出力できる。
【0020】
また、前記収納庫の運転中に異常が発生した場合は、前記出力処理において、運転中に異常が発生したことを示す異常発生情報が表されている帳票を出力させる。
【0021】
例えば代表温度として印刷される庫内温度が検出されるときに異常が発生していて庫内温度が検出されない場合は、帳票にその代表温度が印刷されないため監視者は異常が発生したことに気付き易いといえる。これに対し、代表温度として印刷される庫内温度が検出されるとき以外のときに異常が発生している場合は、帳票には代表温度が印刷されているので監視者は途中で異常が発生していたことに気付かない虞がある。異常発生情報が表されている帳票を印刷させるようにすると、途中で異常が発生していても代表温度が印刷されている場合に、途中で異常が発生していたことに監視者が気付き易くなる。
【0022】
また、前記異常には前記収納庫の運転が途中で停止した途中停止と、前記収納庫及び前記収納庫との通信系の少なくとも一方でエラーが発生したエラー発生とがあり、前記異常発生情報は途中停止及びエラー発生のいずれか一方を表す情報である。
【0023】
上記の出力プログラムによると、監視者は途中で発生した異常が途中停止であるかエラー発生であるかを容易に知ることができる。
【0024】
また、本明細書によって開示される出力プログラムは、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫であって運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する収納庫と通信可能に接続されているコンピュータに、前記収納庫から庫内温度と当該庫内温度を検出したときの運転ステップを表す運転ステップ情報とを時系列で受信する受信処理と、前記受信処理によって受信した時系列の庫内温度のグラフであって運転ステップが切り替わった時点が視認可能に表されているグラフを出力部に出力させる出力処理と、を実行させる。
【0025】
上記の出力プログラムによると、監視者はどの時点で運転ステップが切り替わったのか判るので、庫内温度が正常であるか否かを判断することが容易である。
【0026】
また、本明細書によって開示される出力プログラムは、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫と通信可能に接続されているコンピュータに、前記収納庫及び前記収納庫との通信系の少なくとも一方でエラーが発生するとエラーが発生していることを出力部に出力させ、その後に前記エラーが解消するとエラーが発生していることの出力を終了させるエラー発生出力処理と、前記エラーが発生するとエラーが発生したことを前記出力部に出力させ、その後に前記エラーが解消してもエラーが発生したことを継続して出力させるエラー継続出力処理と、を実行させる。
【0027】
上記の出力プログラムによると、現在エラーが発生中であるか否かを監視者が知ることができる。また、監視者がコンピュータから離れているときにエラーが発生して監視者がコンピュータに戻る前にそのエラーが解消されても、監視者はエラーが発生したことを知ることができる。
【0028】
また、前記コンピュータにはエラーが発生したことを出力させる警報レベルの範囲が設定されており、当該出力プログラムは、前記エラー継続出力処理において、発生したエラーの警報レベルが、エラーが発生したことを出力させる警報レベルの範囲内である場合に、エラーが発生したことを前記出力部に出力させる。
【0029】
上記の出力プログラムによると、通知の必要性が低いエラーの場合はエラーが発生したことを出力部に出力させないようにすることができる。これにより、監視者に無用なエラーを通知しないようにすることができる。
【0030】
また、本明細書によって開示される出力プログラムは、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫と通信可能に接続されているコンピュータで実行される出力プログラムであって、前記コンピュータには前記収納庫が通信を行わない通信停止期間が記憶されており、当該出力プログラムは、前記通信停止期間中は前記収納庫との通信を停止する通信停止処理と、前記通信停止処理によって通信を停止していない前記収納庫と通信できなくなるとエラーが発生していることを出力部に出力させる出力処理と、を前記コンピュータに実行させる。
【0031】
上記の出力プログラムによると、収納庫が通信停止期間中のときはその収納庫との通信を停止するので、収納庫の電源が切られていてもエラーは発生しない。このため監視者はエラーが発生した原因を特定するための作業を行わなくてよい。一方、通信停止期間中ではない収納庫については通信できなくなるとエラーが発生したことを表示するので、監視者は収納庫と通信できないエラーが発生していることを知ることができる。
【0032】
なお、本明細書で開示する技術はプログラムの発明として特定できるだけでなく、装置の発明としても、プログラムを記録した記録媒体の発明としても、方法の発明としても特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】実施形態1に係る温度表示システムの全体構成を示す模式図。
図2】PCの電気的構成を簡略化して示すブロック図。
図3】冷温蔵装置の斜視図。
図4】庫内温度を時系列で示すグラフ。
図5】温度表示画面の模式図。
図6】エラーが発生したときの温度表示画面の模式図。
図7】従来の帳票を示す模式図。
図8】実施形態2に係る冷温蔵装置の帳票を示す模式図。
図9】庫内温度を時系列で示すグラフ。
図10】異常が発生した場合の冷温蔵装置の帳票を示す模式図。
図11】食器消毒保管庫の帳票を示す模式図。
図12】冷温蔵装置の従来のグラフ。
図13】実施形態3に係る冷温蔵装置のグラフ。
図14】実施形態4に係る警報レベル設定画面を示す模式図。
図15】温度表示画面の模式図。
図16】実施形態5に係る通信停止設定画面の模式図。
図17】温度表示画面の模式図。
図18】従来の入力操作の流れを示す模式図。
図19】関連技術1に係る入力操作の流れを示す模式図。
図20】関連技術2に係るメール送信設定画面の模式図。
図21】従来のエラー発生中画面の模式図。
図22】関連技術3に係るエラー発生中画面の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0034】
<実施形態1>
実施形態1を図1ないし図6によって説明する。
(1−1)温度表示システムの構成
図1を参照して、実施形態1に係る温度表示システム1の全体構成について説明する。温度表示システム1は複数の冷温蔵装置20(20A〜20N)、複数のプロトコル変換装置25、及び、パーソナルコンピュータ(PC)10を備えて構成されている。
【0035】
冷温蔵装置20は冷却器及び加熱器を備える収納庫であって運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する収納庫の一例である。各冷温蔵装置20はプロトコル変換装置25を介してLAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク30に接続されている。
【0036】
PC10は通信ネットワーク30を介して各冷温蔵装置20と通信可能に接続されている。PC10は実施形態1に係る出力プログラムを実行することにより、冷温蔵装置20から庫内温度などを受信して表示部15(図2参照)に表示する。PC10は出力装置の一例である。また、表示は出力の一例である。
【0037】
なお、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫には冷温蔵装置20の他にも冷蔵庫、冷凍庫、食器消毒保管庫、スチームコンベクションオーブン、ブラストチラー(急速冷却機)などがある。温度表示システム1はそれらの庫内温度なども表示するものであるが、ここではそれらについての説明は省略する。
【0038】
(1−2)PCの電気的構成
次に、図2を参照して、PC10の電気的構成について説明する。PC10は制御部11、操作部12、記憶部13、通信部14、表示部15などを備えている。
【0039】
制御部11はCPU11A、ROM11B、RAM11Cなどを備えて構成されている。CPU11AはROM11Bや記憶部13に記憶されているプログラムを実行することによってPC10の各部を制御する。ROM11BにはCPU11Aによって実行されるプログラムなどが記憶されている。RAM11CはCPU11Aが各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。制御部11はコンピュータの一例である。
【0040】
操作部12はキーボードやマウスなどの入力機器、それらの入力機器が接続されるコネクタなどを備えている。
記憶部13はハードディスクなどの不揮発性の記憶媒体を用いて各種のプログラムやデータを記憶する外部記憶装置である。記憶部13にはOS(オペレーティングシステム)、実施形態1に係る出力プログラムなどが記憶されている。
【0041】
通信部14はPC10を通信ネットワーク30に接続するためのハードウェアインタフェースである。
表示部15は液晶ディスプレイなどの表示装置、表示装置を駆動する駆動回路などを備えている。表示部15は出力部の一例である。
【0042】
(1−3)冷温蔵装置
次に、図3を参照して、冷温蔵装置20について概略的に説明する。冷温蔵装置20は病院などにおいて食事の提供に用いられるものである。なお、冷温蔵装置20は一般に再加熱カートと呼ばれている。
【0043】
冷温蔵装置20は冷却器及び加熱器を有するステーション21、断熱扉22Bが設けられている断熱箱22Aを有するカート本体22、及び、複数のトレイ40が前後上下に収容されるフレームカート23を備えている。また、冷温蔵装置20は図示しない制御部、後述する加熱室の庫内温度を検出する図示しないサーミスタ、及び、後述する冷蔵室の庫内温度を検出する図示しないサーミスタも備えている。
【0044】
フレームカート23は断熱性の仕切壁23Aによって左右に仕切られている。仕切壁23Aには切れ込みが設けられており、食事が盛りつけられているトレイ40はフレームカート23の前後からその切れ込みに差し込まれるようにしてフレームカート23の左右に亘って収容される。
【0045】
フレームカート23がカート本体22に収容されると仕切壁23Aによって断熱箱22Aの内部が加熱室と冷蔵室とに仕切られる。加熱室は加熱のみが行われる空間ではなく、冷却及び加熱の両方が行われる空間である。
【0046】
食事を提供する作業者はフレームカート23が収容されたカート本体22をステーション21に格納し、ステーション21に設けられている運転スイッチをオンにする。冷温蔵装置20の制御部は運転スイッチがオンにされると冷温蔵装置20の運転を開始する。
【0047】
(1−3−1)加熱室及び冷蔵室の庫内温度
図4を参照して、運転中の加熱室及び冷蔵室の庫内温度について説明する。図4において実線51は加熱室の庫内温度を示しており、点線52は冷蔵室の庫内温度を示している。
【0048】
冷温蔵装置20の制御部は、加熱室の場合は冷却器を動作させて食事を冷却するチルドステップ(冷却ステップ)、加熱器を動作させて食事を加熱する加熱ステップ、加熱器を停止して食事を蒸らす蒸らしステップ、カート本体22がステーション21から取り出されるまで加熱器を動作させて食事を温かい状態に維持する保温ステップの4つの運転ステップをこの順に切り替え、加熱室の庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する。これにより加熱室の庫内温度が実線51で示すように変化する。
ここで、チルドステップから加熱ステップへの切り替えは予め設定されている運転終了時刻(配膳時刻)から逆算した所定時刻に達したタイミングで行われる。
【0049】
また、制御部は、冷蔵室の場合は冷却器を動作させて食事を冷却するチルドステップ、カート本体22がステーション21から取り出されるまで冷却器を動作させて食事を冷却された状態に維持する保冷ステップの2つの運転ステップをこの順に切り替え、冷蔵室の庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する。これにより冷蔵室の庫内温度が点線52で示すように変化する。
【0050】
(1−3−2)運転コース
冷温蔵装置20には朝食コース、昼食コース、夕食コース、及び、手動コースの4つの運転コースがある。そして、運転ステップに応じた設定温度は運転コース毎に設定される。例えばチルドステップを例に説明すると、朝食コース、昼食コース、夕食コース、及び、手動コースのそれぞれについてチルドステップの設定温度が個別に設定される。
【0051】
(1−4)PCにおける庫内温度などの表示
PC10と冷温蔵装置20との通信はJEHC(一般社団法人日本エレクトロヒートセンター)によって定義された通信仕様に従って行われる。この通信仕様ではデータが機種情報、データフォーマット、モニタデータ、エラーデータ、設定データの5種類に分類されている。
【0052】
機種情報はメーカ、機種コード,製造番号などからなる情報である。
データフォーマットはモニタデータのフォーマットを示すテーブルである。
モニタデータは現在の運転情報を示す情報である。モニタデータのデータ形式は上述したデータフォーマットによって示される。モニタデータのフォーマットはメーカが定義することができるものであり、本実施形態では少なくとも加熱室の庫内温度、冷蔵室の庫内温度、これらの庫内温度を検出したときの運転ステップを表す運転ステップ情報、これらの庫内温度を検出したときの運転コースを表す運転コース情報、及び、エラーコードが格納される。エラーコードはエラー情報の一例である。
【0053】
エラーデータは各機器が持つエラーのエラーコード、エラー名称、警報レベル、対応方法などの情報の一覧である。異常が発生した場合はその異常を表すエラーコードがモニタデータに格納され、異常が発生していない場合は異常なしを表すエラーコードがモニタデータに格納される。
【0054】
設定データはPC10から機器に送信されるデータである。本実施形態では運転コース毎にPC10から冷温蔵装置20に各運転ステップの設定温度や運転終了時刻(配膳時刻)などが送信される。
【0055】
データの受信はPC10から冷温蔵装置20にデータの送信を要求することによって開始される。PC10は機種情報、データフォーマット、及び、エラーデータの受信、並びに、設定データの送信を行った後、一定時間間隔で冷温蔵装置20にモニタデータの送信を要求する。
【0056】
冷温蔵装置20はモニタデータの送信が要求されると加熱室の庫内温度や冷蔵室の庫内温度などを検出し、モニタデータに格納してPC10に送信する。PC10はそのモニタデータを受信することによって上述した加熱室の庫内温度や冷蔵室の庫内温度、エラーコードなどを受信する(受信処理の一例)。そして、PC10は受信したそれらの情報を表示部15に表示する(出力処理の一例)。
【0057】
図5を参照して、表示部15に表示される温度表示画面55について説明する。温度表示画面55には冷温蔵装置20毎の表示欄があり、各表示欄にその冷温蔵装置20から受信した運転コース情報、運転ステップ情報、加熱室の庫内温度、及び、冷蔵室の庫内温度が表示される。具体的には、冷温蔵装置20Aを例に説明すると、「昼食」は運転コース情報、「両室チルド中」は運転ステップ情報、「加熱室:3℃」は加熱室の庫内温度、「冷蔵室:5℃」は冷蔵室の庫内温度である。
【0058】
また、PC10は庫内温度を検出したときの運転ステップに応じた設定温度を図示しない別画面に表示する。具体的には、PC10は設定データとして送信した設定温度を運転コース情報毎に運転ステップ情報と対応付けて記憶部13に記憶しておき、モニタデータに格納されている運転コース情報と一致する運転コース情報に対応付けられている設定温度のうちモニタデータに格納されている運転ステップ情報と一致する運転ステップ情報に対応付けられている設定温度を記憶部13から読み出して別画面に表示させる。なお、設定温度は温度表示画面55に表示されてもよい。
【0059】
次に、図6を参照して、冷温蔵装置20でエラーが発生したとき、又は、冷温蔵装置20との通信系でエラーが発生したときの温度表示画面55について説明する。PC10は冷温蔵装置20又は冷温蔵装置20との通信系でエラーが発生すると、エラーが発生した冷温蔵装置20の表示欄を囲む矩形枠55Aを点滅表示させることにより、エラーが発生したことを表示する。そして、PC10はそのエラーが解消すると矩形枠55Aを非表示にする。
【0060】
冷温蔵装置20のエラーとは、サーミスタの異常、加熱器を動作させているのに庫内温度が上昇しない昇温異常、冷却器を動作させているのに庫内温度が下降しない降温異常、運転中の断熱扉22Bの開放などである。PC10は異常を表すエラーコードを受信すると、異常なしを表すエラーコードを受信するまで矩形枠55Aを点滅表示させる。
【0061】
通信系のエラーはモニタデータなどを受信できなくなるエラーである。PC10はモニタデータなどの送信を要求してから一定時間以内にデータを受信しなかった場合は再送を要求し、再送の要求を所定回数繰り返してもデータを受信しなかった場合は通信系でエラーが発生したと判断する。PC10は通信系でエラーが発生するとデータを受信できるようになるまで矩形枠55Aを点滅表示させる。
【0062】
また、PC10はエラーが発生すると発生したエラーを前述した図示しない別画面に表示する。具体的には、PC10はモニタデータに含まれているエラーコードに対応するエラー名称をエラーデータから取得して別画面に表示する。通信系のエラーの場合はエラーコード自体を受信しないので別途記憶されているエラー名称を表示するものとする。なお、エラー名称は温度表示画面55に表示されてもよい。
【0063】
(1−5)実施形態の効果
以上説明した実施形態1に係る出力プログラムによると、庫内温度に加えてその庫内温度を検出したときの運転ステップを表す運転ステップ情報も表示させるので、監視者は庫内温度を検出したときの設定温度を運転ステップ情報から特定することができる。これにより、庫内温度が正常であるか否かを庫内温度と設定温度とを比較して判断する監視者は、冷温蔵装置20の庫内温度が正常であるか否かを容易に判断できる。また、実施形態1に係る出力プログラムによると、発生したエラーのエラー名称も表示させるので、監視者は庫内温度が異常であると判断した場合にその原因を容易に特定できる。
【0064】
更に、出力プログラムによると、運転コースを表す運転コース情報を更に表示させるので、監視者は運転ステップに応じた設定温度が個別に設定されている複数の運転コースがあっても運転ステップに応じた設定温度を一つに特定することができる。
【0065】
更に、出力プログラムによると、庫内温度を検出したときの運転ステップに応じた設定温度を表示させるので、監視者は運転ステップと設定温度との関係を把握していなくても設定温度を特定することができる。
【0066】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図7ないし図11によって説明する。
従来、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫として、冷温蔵装置や食器消毒保管庫などが知られている。食器消毒保管庫は食器を消毒して保管するための収納庫である。具体的には、食器消毒保管庫は運転を開始すると庫内温度を設定温度まで上昇させることによって食器を消毒する。運転が終了すると食器はそのまま食器消毒保管庫に保管される。
【0067】
そして、従来、このような収納庫と通信可能に接続されているPCにおいて、収納庫が運転中であるか否かによらず収納庫から庫内温度を時系列で受信し(受信処理の一例)、受信した庫内温度を表す帳票を印刷することが行われている。印刷は出力の一例である。
【0068】
図7を参照して、冷温蔵装置の従来の帳票について説明する。図7では運転中の庫内温度しか示していないが、実際には従来の帳票は運転中の庫内温度であるか停止中の庫内温度であるかによらず受信した庫内温度が全て印刷されていた。このため、運転中の庫内温度が正常であるか否かを設定温度と比較して判断する監視者は、印刷された全ての庫内温度の中から運転中の庫内温度を自身で読み取っていた。しかしながら、印刷された多くの庫内温度の中から運転中の庫内温度を読み取ることは監視者にとって負担であり、それを運転毎に行うことは監視者にとって大きな負担であった。
【0069】
そこで、実施形態2に係るPCは、実施形態2に係る出力プログラムを実行することにより、受信した時系列の庫内温度から運転中の庫内温度を抽出し、抽出した庫内温度を表す帳票を印刷させる(出力処理の一例)。
より具体的には、実施形態2に係るPCは受信した時系列の庫内温度のうち運転中の庫内温度から運転ステップ毎に代表温度を抽出し、抽出した運転ステップ毎の代表温度を表す帳票を印刷させる。
【0070】
(2−1)温度表示システムの全体構成
実施形態2に係る温度表示システムは実施形態1に係る温度表示システム1の構成に加えてプリンタを備えている。プリンタはLANに接続されていてもよいし、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどによってPC10に接続されていてもよい。また、実施形態2に係るPC10の記憶部13には実施形態1に係る出力プログラムに替えて実施形態2に係る出力プログラムが記憶されている。また、実施形態2ではプリンタと通信する通信部14が出力部の一例である。
【0071】
(2−2)帳票
次に、実施形態2に係る帳票について説明する。実施形態2に係る帳票は実施形態2に係る出力プログラムを実行するPC10によって印刷されるものである。
【0072】
(2−2−1)冷温蔵装置の帳票
図8及び図9を参照して、冷温蔵装置20の帳票について説明する。図8に示す帳票60において1行は1回の運転に対応している。以下、帳票60に印刷される各項目について説明する。ここで、以下に説明する各項目のデータはモニタデータなどに格納されているものとする。
【0073】
年月日は運転が行われた年月日である。
機器名は運転が行われた機器名である。
コースは運転コースである。
運転開始時刻は冷温蔵装置20の運転が開始された時刻である。
再加熱開始時刻は加熱ステップが開始された時刻である。
加熱前加熱室温度は加熱室の庫内温度であってチルドステップが終了する直前の庫内温度(図9の温度A)である。加熱前加熱室温度は加熱室のチルドステップの代表温度の一例である。
加熱前冷蔵室温度は冷蔵室の庫内温度であってチルドステップが終了する直前の庫内温度(図9の温度B)である。加熱前冷蔵室温度は冷蔵室のチルドステップの代表温度の一例である。
加熱室最高温度は加熱室の庫内温度であって加熱ステップ中の最高温度(図9の温度C)である。加熱室最高温度は加熱ステップの代表温度の一例である。
終了前加熱室温度は加熱室の庫内温度であって蒸らしステップが終了する直前の庫内温度(図9の温度D)である。
終了前冷蔵室温度は冷蔵室の庫内温度であって蒸らしステップが終了する直前の庫内温度(図9の温度E)である。
再加熱終了時刻は蒸らしステップが終了した時刻である。
取出時刻はカート本体22がステーション21から取り出された時刻である。
取出前加熱室温度は加熱室の庫内温度であってカート本体22がステーション21から取り出される直前の庫内温度(図9の温度F)である。取出前加熱室温度は保温ステップの代表温度の一例である。
取出前冷蔵室温度は冷蔵室の庫内温度であってカート本体22がステーション21から取り出される直前の庫内温度(図9の温度G)である。取出前加熱室温度は保冷ステップの代表温度の一例である。
再加熱時間は加熱ステップが開始されてから蒸らしステップが終了するまでの時間である。
【0074】
エラーは運転中に発生した異常を表す異常発生情報が印刷される欄である。冷温蔵装置20の異常には運転中に作業者が故意に運転を停止させる途中停止と、運転中に冷温蔵装置20又は冷温蔵装置20との通信系でエラーが発生したエラー発生とがある。運転が途中で停止せず、且つ、運転中にエラーが発生しなかった場合は「正常終了」という文字列が印刷される。
【0075】
図10を参照して、運転が途中で停止した場合や運転中にエラーが発生した場合の帳票61について説明する。運転が途中で停止した場合はモニタデータに運転を途中停止したことを表すエラーコードが含まれる。PC10はモニタデータにそのエラーコードが格納されている場合はエラーの欄に「途中停止」という文字列を印刷させる。「途中停止」は異常発生情報の一例である。運転中にエラーが発生した場合もそのエラーを表すエラーコードがモニタデータに格納される。運転を途中停止したことを表すエラーコード以外のエラーコードの場合はエラーの欄に「エラー発生」という文字列が印刷される。「エラー発生」は異常発生情報の一例である。
【0076】
(2−2−2)食器消毒保管庫の帳票
図11を参照して、実施形態2に係る食器消毒保管庫の帳票について説明する。図11に示す帳票70において1行は1回の運転に対応している。以下、帳票70に印刷される各項目について説明する。ここで、以下に説明する各項目のデータはモニタデータなどに含まれているものとする。
【0077】
年月日は運転が行われた年月日である。
機器名は運転が行われた機器名である。
厨房名は機器が設置されている厨房の厨房名である。
開始時刻は食器消毒保管庫の運転が開始された時刻である。
処理時間は運転時間である。
最高温度は運転中の最高温度である。最高温度は代表温度の一例である。
設定温度は庫内温度を上昇させるときの設定温度である。
運転時間設定は食器消毒保管庫の運転時間である。
【0078】
(2−3)実施形態の効果
以上説明した実施形態2に係る出力プログラムによると、冷温蔵装置20の場合は受信した時系列の庫内温度のうち運転中の庫内温度から運転ステップ毎に代表温度を抽出し、抽出した運転ステップ毎の代表温度を表す帳票60を印刷させるので、運転中の庫内温度であるか否かによらず受信した全ての庫内温度を表す帳票を出力する場合に比べ、監視者が帳票から運転ステップ毎の代表温度を読み取ることが容易になる。
【0079】
また、食器消毒保管庫の場合は受信した時系列の庫内温度のうち運転中の庫内温度から代表温度を抽出し、抽出した代表温度を表す帳票70を印刷させるので、運転中の庫内温度であるか否かによらず受信した全ての庫内温度を表す帳票を出力する場合に比べ、監視者が帳票から運転中の代表温度を読み取ることが容易になる。
【0080】
更に、出力プログラムによると、チルドステップの代表温度はチルドステップが終了する直前の庫内温度であり、加熱ステップの代表温度は加熱ステップ中の最高温度であるので、運転ステップ毎に適切な代表温度を印刷できる。
【0081】
更に、出力プログラムによると、収納庫の運転中に異常が発生した場合は運転中に異常が発生したことを示す異常発生情報が表されている帳票を印刷させる。例えば代表温度として印刷される庫内温度が検出されるときに異常が発生していて庫内温度が検出されなかった場合は、図10に示す帳票61のようにその代表温度が印刷されないため監視者は異常が発生したことに気付き易いといえる。これに対し、代表温度として印刷される庫内温度が検出されるとき以外のときに異常が発生した場合は、異常が発生していても帳票には代表温度が印刷されるので監視者は異常が発生していたことに気付かない虞がある。異常発生情報が表されている帳票を印刷させるようにすると、異常が発生していても代表温度が印刷される場合に、異常が発生していたことに監視者が気付き易くなる。
【0082】
更に、出力プログラムによると、監視者は途中で発生した異常が途中停止であるかエラー発生であるかを容易に知ることができる。
【0083】
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3を図12ないし図13によって説明する。
従来、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫であって運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御する収納庫として冷温蔵装置が知られている。
【0084】
そして、従来、冷温蔵装置と通信可能に接続されているPCにおいて、冷温蔵装置から庫内温度を時系列で受信し、受信した時系列の庫内温度のグラフを表示させることが行われている。表示は出力の一例である。
【0085】
図12を参照して、冷温蔵装置の従来のグラフについて説明する。図12において実線65は加熱室の温度を示しており、点線66は冷蔵室の庫内温度を示している。従来のグラフでは運転ステップが切り替わった時点は表示していなかった。このため従来のグラフではどの時点で運転ステップが切り替わったのか判らず、庫内温度が正常であるか否かを庫内温度と設定温度とを比較して判断する監視者は庫内温度が正常であるか否かを判断することが困難であった。
【0086】
そこで、実施形態3に係るPCは、実施形態3に係る出力プログラムを実行することにより、冷温蔵装置から庫内温度と当該庫内温度を検出したときの運転ステップを表す運転ステップ情報とを時系列で受信する(受信処理の一例)。そして、実施形態3に係るPCは受信した時系列の庫内温度のグラフであって運転ステップが切り替わった時点が視認可能に表されているグラフを表示させる(出力処理の一例)。
【0087】
(3−1)温度表示システムの全体構成
実施形態3に係る温度表示システムの構成は実施形態1に係る温度表示システム1の構成と同じであるが、実施形態3に係るPC10の記憶部13には実施形態1に係る出力プログラムに替えて実施形態3に係る出力プログラムが記憶されている。
【0088】
(3−2)冷温蔵装置のグラフ
図13を参照して、実施形態3に係る冷温蔵装置20のグラフについて説明する。図13に示すグラフにおいて縦に伸びる直線81は運転が開始された時点、直線82は加熱ステップに切り替わった時点、直線83は蒸らしステップに切り替わった時点、直線84は保温ステップに切り替わった時点、直線85はカート本体22がステーション21から取り出された時点を示している。
【0089】
運転ステップが切り替わった時点はモニタデータから判断される。具体的には、PC10は前回受信したモニタデータに格納されている運転ステップ情報とは異なる運転ステップ情報が格納されているモニタデータを受信した時点、あるいはそのモニタデータに格納されている時刻によって示される時点を、運転ステップが切り替わった時点とする。
また、図13に示すように実施形態3に係るグラフでは各運転ステップの設定温度も表示される。
【0090】
(3−3)実施形態の効果
以上説明した実施形態3に係る出力プログラムによると、運転ステップが切り替わった時点が視認可能に表されているグラフを表示するので、監視者はどの時点で運転ステップが切り替わったのか判る。これにより、監視者は冷温蔵装置20の庫内温度が正常であるか否かを判断することが容易になる。
【0091】
<実施形態4>
次に、本発明の実施形態4を図14ないし図15によって説明する。
従来、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫として、冷蔵庫、冷凍庫、食器消毒保管庫、冷温蔵装置、スチームコンベクションオーブン、ブラストチラーなどが知られている。
【0092】
そして、従来、このような収納庫と通信可能に接続されているPCにおいて、収納庫及び収納庫との通信系の少なくとも一方でエラーが発生するとエラーが発生していることを表示部に表示させ、その後にエラーが解消するとエラーが発生していることの表示を終了させることが行われている。表示は出力の一例である。
【0093】
ところで、監視者がPCから離れているときにエラーが発生し、監視者がPCに戻る前にそのエラーが解消される場合もある。従来はエラーが解消するとエラーが発生していることの表示を終了させていたので、上述したような場合にエラーが発生していたことに監視者が気付かないという問題があった。
【0094】
そこで、実施形態4に係るPCは、実施形態4に係る出力プログラムを実行することにより、エラーが発生するとエラーが発生したことを表すメッセージを表示部に表示させ、エラーが解消してもそのメッセージの表示を継続する(エラー継続出力処理の一例)。
【0095】
ここで、実施形態4に係るPCは、エラーが発生すると上述したメッセージを表示するだけではなく、従来と同様にエラーが発生していることを表示部に表示させ、その後にエラーが解消するとエラーが発生していることの表示を終了させることも行うものとする(エラー発生出力処理の一例)。
【0096】
また、実施形態4に係るPCにはエラーが発生したことを表示させる警報レベルの範囲が設定されている。PCは、発生したエラーの警報レベルが、エラーが発生したことを表示させる警報レベルの範囲内である場合に、エラーが発生したことを表すメッセージを表示部に表示させる。エラーが発生したことを表示させる警報レベルの範囲は後述する警報レベル設定画面で監視者が設定することができる。
【0097】
(4−1)温度表示システムの全体構成
実施形態4に係る温度表示システムの構成は実施形態1に係る温度表示システム1の構成と同じであるが、実施形態4に係るPC10の記憶部13には実施形態1に係る出力プログラムに替えて実施形態4に係る出力プログラムが記憶されている。実施形態4に係る出力プログラムは実施形態1に係る出力プログラムに更にエラー継続表示機能を実装したものである。
【0098】
(4−2)警報レベル設定画面
図14を参照して、警報レベル設定画面90について説明する。本実施形態では警報レベルが0から5まであり、1が最も警報レベルが高く、5が最も警報レベルが低い。0は異常なしを表している。本実施形態では警報レベル1は無条件に警報レベルの範囲に含まれており、監視者は警報レベル1からどの警報レベルまでを警報レベルの範囲にするかを設定する。
【0099】
(4−3)温度表示画面55
次に、図15を参照して、実施形態4に係る温度表示画面55について説明する。PC10は警報レベル1〜5のエラーコードを受信すると、又は、収納庫との通信系でエラーが発生すると、実施形態1に係るPC10と同様に、エラーが発生した収納庫の表示欄を囲む矩形枠55Aを点滅表示させる。
【0100】
これに加えて、エラーコードの警報レベルが、エラーが発生したことを表示させる警報レベルの範囲内である場合は、PC10はエラーが発生したことを示すメッセージ91を表示部15に表示させる。なお、通信系のエラーの場合はエラーコード自体を受信しないので、通信系のエラーの場合は警報レベルが別途設定されているものとする。
【0101】
そして、PC10は異常なしを表すエラーコードを受信すると、あるいは通信ができるようになると、矩形枠55Aについては非表示にする。一方、メッセージ91については、PC10は異常なしを表すエラーコードを受信しても、あるいは通信ができるようになっても表示を継続する。つまり、矩形枠55Aが点滅表示されるのはエラーが発生している間だけであるのに対し、メッセージ91はエラーが解消した後も表示され続ける。そして、PC10はメッセージ91のOKボタンがマウスでクリックされるとメッセージ91を閉じる。
【0102】
(4−4)実施形態の効果
以上説明した実施形態4に係る出力プログラムによると、エラーの発生中は矩形枠55Aを点滅表示させるので、監視者は現在エラーが発生中であるか否かを知ることができる。また、監視者がコンピュータから離れているときにエラーが発生して監視者がコンピュータに戻る前にそのエラーが解消されても、メッセージ91が表示されていることによって監視者はエラーが発生したことを知ることができる。
【0103】
更に、出力プログラムによると、通知の必要性が低いエラーの場合は警報レベルの範囲に含めないようにすることによってエラーが発生したことを表示部15に表示させないようにすることができる。これにより、監視者に無用なエラーを通知しないようにすることができる。
【0104】
<実施形態5>
次に、本発明の実施形態5を図16ないし図17によって説明する。
従来、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫として、冷蔵庫、冷凍庫、食器消毒保管庫、冷温蔵装置、スチームコンベクションオーブン、ブラストチラーなどが知られている。
【0105】
そして、従来、このような収納庫と通信可能に接続されているPCにおいて、収納庫と通信できなくなるとエラーが発生したことを表示部に表示したりエラー履歴に記録したりすることが行われている。表示は出力の一例である。
【0106】
ところで、スチームコンベクションオーブンやブラストチラーは決まった曜日や決まった時間帯などの決まった期間中に故意に電源が切られる場合がある。例えばスチームコンベクションオーブンはある決まった曜日は調理に用いられないため電源が切られる場合がある。ブラストチラーについても同様である。言い換えると、これらの収納庫は決まった期間中は通信を行わない場合がある。
【0107】
従来は収納庫と通信できなくなると収納庫が通信を行わない期間中であるか否かによらずエラーが発生したことを表示部15に表示したりエラー履歴に記録したりしていた。このため、従来は収納庫の電源が切られていることが原因で通信できなくなった場合も監視者はその原因を特定するための作業を行わなければならなかった。
【0108】
そこで、実施形態5に係るPCは、実施形態5に係る出力プログラムを実行することにより、収納庫が通信を行わない期間(以下、「通信停止期間」という)中は収納庫との通信を停止する(通信停止処理の一例)。そして、PCは通信を停止していない収納庫と通信できなくなるとエラーが発生していることを表示部に表示する(出力処理の一例)。
また、実施形態5に係るPCは、後述する通信停止設定画面で監視者が収納庫毎に通信停止期間を設定することができる。
【0109】
(5−1)温度表示システムの全体構成
実施形態5に係る温度表示システムの構成は実施形態1に係る温度表示システム1の構成と同じであるが、実施形態5に係るPC10の記憶部13には実施形態1に係る出力プログラムに替えて実施形態5に係る出力プログラムが記憶されている。実施形態5に係る出力プログラムは実施形態1に係る出力プログラムに更に通信エラー表示機能を実装したものである。
【0110】
(5−2)通信停止設定画面
図16を参照して、通信停止設定画面100について説明する。ここでは収納庫はある決まった曜日は1日中電源が切られるものとする。すなわち収納庫はある決まった曜日は1日中通信を行わないものとする。監視者は通信停止設定画面100で収納庫が通信を行わない曜日のチェックボックスをオンにすることにより、収納庫の通信停止期間を設定することができる。
【0111】
(5−3)温度表示画面55
次に、図17を参照して、実施形態5に係る温度表示画面55について説明する。PC10は現在通信停止期間中である収納庫についてはモニタデータなどの送信を要求しない。すなわち通信を停止する。そして、PC10は通信を停止している収納庫の表示欄に「通信停止中」という文字列を表示する。
【0112】
一方、通信停止期間が設定されていない収納庫、あるいは通信停止期間が設定されていても現在その期間外である収納庫については、PC10はモニタデータなどの送信を要求し、要求したデータを受信できないとエラーが発生したと判断する。エラーが発生したと判断した場合は、PC10は実施形態1と同様に矩形枠55Aを点滅表示させる。
【0113】
(5−4)実施形態の効果
以上説明した実施形態5に係る出力プログラムによると、収納庫が通信停止期間中のときはその収納庫との通信を停止するので、収納庫の電源が切られていてもエラーは発生しない。このため監視者はエラーが発生した原因を特定するための作業を行わなくてよい。一方、通信停止期間が設定されていない収納庫、あるいは通信停止期間が設定されていても現在その期間外である収納庫については通信できなくなるとエラーが発生したことを表示するので、監視者は収納庫と通信できないエラーが発生していることを知ることができる。
【0114】
<関連技術1>
次に、関連技術1を図18ないし図19によって説明する。
関連技術1は冷温蔵装置20のトレイ40に盛りつけられている食材の温度をハンディターミナルに入力するものである。
【0115】
図18を参照して、従来のハンディターミナルに食材の温度を入力するときの入力操作の流れについて説明する。従来は1つの食材の温度を入力するとき、データ種別を選択する画面(「冷温蔵装置20」を選択する画面)、担当者を入力する画面、機器(冷温蔵装置20の識別情報)を入力する画面、トレイ40を入力する画面、品目名を入力する画面、食材温度を入力する画面が順に出力され、最後に確認操作を受け付ける確認画面が表示されていた。そして、従来はトレイ40の食材が6品目であるとすると、上述した7画面を用いた入力操作を6回繰り返さなければならなかった。
【0116】
そこで、関連技術1に係るハンディターミナルは、関連技術1に係る入力プログラムを実行することにより、2品目目以降の食材の温度の入力を受け付けるとき、データ種別、担当者、機器、及び、トレイ40については1品目目の食材で入力されたデータを再利用する。
【0117】
図19を参照して、関連技術1に係る入力操作の流れについて説明する。関連技術1に係る入力操作では、1品目目の食材については従来と同様に7画面を用いて入力される。これに対し、2品目目以降の食材については、データ種別を選択する画面、担当者を入力する画面、機器を入力する画面、及び、トレイ40を入力する画面は省略され、品目名を入力する画面、食材温度を入力する画面、及び、確認画面が表示される。すなわち、2品目目以降の食材については、入力作業者は品目名の入力、食材温度の入力、及び、確認操作だけを行えばよい。
【0118】
以上説明した関連技術1に係るハンディターミナルよると、食材の温度を入力する作業の効率を向上させることができる。
【0119】
<関連技術2>
次に、関連技術2を図20によって説明する。
関連技術2は冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫でエラーが発生した場合にPC10が収納庫の管理者にエラーの発生を通知する電子メールを送信するものである。以降の説明ではエラーの発生を通知する電子メールのことをエラー通知メールという。
【0120】
冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫とは、冷蔵庫、冷凍庫、食器消毒保管庫、冷温蔵装置、スチームコンベクションオーブン、ブラストチラーなどである。
【0121】
従来はエラー通知メールを送信するようPC10に設定すると、PC10はエラーが発生したとき、そのエラーが発生した時間帯によらずエラー通知メールを送信していた。しかしながら、例えば収納庫が店舗に設置されている場合、営業時間内はその収納庫を管理している管理者が店舗内にいるのでエラー通知メールを送信する必要はないといえる。なぜなら、エラーが発生すれば収納庫に設けられている表示装置にその旨が表示されるので、管理者はエラー通知メールが送信されなくてもエラーが発生したことを知ることができるからである。
【0122】
そこで、関連技術2に係るPC10は、関連技術2に係るエラー通知メール送信プログラムを実行することにより、エラー通知メールを送信する時間帯の設定を受け付け、エラー通知メールを送信するよう設定されていてもエラーが発生した時間がエラー通知メールを送信する時間帯でない場合はエラー通知メールを送信しない。
【0123】
図20を参照して、PC10によって表示されるメール送信設定画面110について説明する。メール送信設定画面110には送信先設定欄111、メール送信設定欄112、及び、時間帯設定欄113が表示される。
【0124】
送信先設定欄111はエラー通知メールの送信先を設定する欄であり、チェックボックスをオンにするとそのチェックボックスに対応する送信先がエラー通知メールの送信先として設定される。
メール送信設定欄112はエラー通知メールを送信するか否かを設定する欄である。メール送信設定欄112のチェックボックスをオフにした場合は送信先設定欄111で送信先が設定されていてもエラー通知メールは送信されない。
【0125】
時間帯設定欄113はエラー通知メールを送信する時間帯を指定する欄である。時間帯設定欄113はエラー通知メールを送信する時間帯を設定するか否かを設定するチェックボックス114と、エラー通知メールを送信する時間帯を設定する時間帯設定欄115とを有する。チェックボックス114をオンにした場合は、エラーが発生した時間が設定された時間帯である場合にのみエラー通知メールが送信される。チェックボックス114をオフにした場合は、エラーが発生すると時間帯によらずエラー通知メールが送信される。
【0126】
以上説明した関連技術2に係るエラー通知メール送信プログラムによると、エラー通知メールの送信が不要な時間帯はエラー通知メールを送信しないことにより、監視者に無用なエラー通知メールが送信されてしまわないようにすることができる。
【0127】
<関連技術3>
次に、関連技術3を図21ないし図22によって説明する。
関連技術3は、冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫でエラーが発生した場合に、収納庫と通信可能に接続されているPC10の表示部15にエラーを表示するものである。
【0128】
冷却器及び加熱器の少なくとも一方を備える収納庫とは、冷蔵庫、冷凍庫、食器消毒保管庫、冷温蔵装置、スチームコンベクションオーブン、ブラストチラーなどである。
【0129】
図21は従来のエラー発生中画面120を示している。エラー発生中画面120において「庫内温センサ異常」はエラー名称である。従来はエラーコードをエラー名称に変換してエラー発生中画面120に表示し、エラーコード自体は表示していなかった。しかしながら、顧客が収納庫の製造メーカに修理依頼をするときにエラー名称を伝えると、エラーコードでエラーを管理している製造メーカにとっては修理対応の効率が下がるという問題があった。
【0130】
そこで、関連技術3に係るPC10は、関連技術3に係るエラー表示プログラムを実行することにより、エラーコードとエラー名称との両方をエラー発生中画面に表示する。
【0131】
図22を参照して、関連技術3に係るエラー発生中画面121について説明する。エラー発生中画面121において「E−5」はエラーコードである。このように、関連技術3に係るエラー発生中画面121ではエラーコードとエラー名称との両方が表示される。
【0132】
以上説明した関連技術3に係るエラー表示プログラムによると、エラーコードとエラー名称との両方が表示されるので、エラーコードでエラーを管理している製造メーカにおいては修理対応の効率が向上し、顧客においてはどのようなエラーが発生しているかをエラー名称から容易に把握することができる。
【0133】
<他の実施形態>
本明細書で開示した技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0134】
(1)上記実施形態1及び3では収納庫として冷温蔵装置20を例に説明した。しかしながら、収納庫は運転中に運転ステップを順に切り替えて庫内温度を現在の運転ステップに応じた設定温度に制御するものであれば冷温蔵装置20に限定されない。例えば収納庫は冷蔵庫、冷凍庫、食器消毒保管庫、スチームコンベクションオーブン、ブラストチラーなどであってもよい。
【0135】
(2)上記実施形態2では受信した時系列の庫内温度のうち運転中の庫内温度から運転ステップ毎に代表温度を抽出し、抽出した運転ステップ毎の代表温度を表す帳票を印刷する場合を例に説明した。これに対し、受信した時系列の庫内温度から運転中の庫内温度を抽出し、運転中の庫内温度が全て表されている帳票を印刷させてもよい。
【0136】
(3)上記実施形態2では収納庫として冷温蔵装置20及び食器消毒保管庫を例に説明したが、収納庫は運転と停止とを繰り返すものであればこれらに限定されない。例えば収納庫はスチームコンベクションオーブン、ブラストチラーなどであってもよい。
【0137】
(4)上記実施形態2では帳票をプリンタに印刷させる場合を例に説明したが、帳票は表示部15に表示されてもよい。
【0138】
(5)上記実施形態3ではグラフを表示部15に表示させる場合を例に説明したが、グラフはプリンタによって印刷されてもよい。
【0139】
(6)上記実施形態5では出力部として表示部15を例に説明したが、出力部は例えばスピーカやランプであってもよい。その場合はスピーカから警報音を発音することにより、又は、ランプを点灯させることにより、通信できなくなるエラーが発生したことが出力される。
【符号の説明】
【0140】
1・・・温度表示システム、10・・・パーソナルコンピュータ(PC)、11・・・制御部、15・・・表示部、20A〜20N・・・冷温蔵装置、30・・・通信ネットワーク、55・・・温度表示画面、55A・・・矩形枠、60・・・帳票、61・・・帳票、70・・・帳票、90・・・警報レベル設定画面、91・・・メッセージ、100・・・通信停止設定画面、110・・・メール送信設定画面、121・・・エラー発生中画面
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