(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、空気調和装置の冷媒冷却回路を利用した冷却方式では、インバータと冷媒との温度差が大きいために効率的な冷却が可能になる一方で、外気温度以下の温度で冷却されるため、インバータにおいて結露が発生するという問題がある。そのため、インバータにおいて電気的な短絡経路が形成されてしまう可能性がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電気部品の冷却において結露の発生を抑制することが可能な冷却装置および当該冷却装置を備えた空気調和装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る冷却装置(4)は、電気部品(5)を冷却する冷却装置である。前記冷却装置(4)は、冷却部材(21)と、冷媒配管(10)と、収容部材(11)と、を備える。前記冷却部材(21)は、前記電気部品(5)がマウントされる搭載面(21A)を含み、伝熱性を有する。前記冷媒配管(10)は、前記冷却部材(21)の内部に配置され、冷媒流路(10A)を構成する。前記収容部材(11)は、前記冷却部材(21)に付設され、前記電気部品(5)が収容される内部空間(S)を前記冷却部材(21)とともに構成する。前記冷却部材(21)の内部には、前記内部空間(S)と外部空間とを連通させる通気路(30)が形成されている。
【0007】
上記冷却装置(4)では、搭載面(21A)にマウントされた電気部品(5)から冷却部材(21)を介して冷媒配管(10)内の冷媒に伝熱させることにより、当該電気部品(5)を冷却することができる。また上記冷却装置(4)では、前記外部空間から前記通気路(30)を経由して前記内部空間(S)に空気を侵入させることができる。そのため、前記通気路(30)内に侵入した空気中の水分を冷媒冷却により凝縮させて前記冷媒配管(10)の管壁に結露させ、その後、水分量が低下した空気を前記内部空間(S)に侵入させることができる。そのため、上記冷却装置(4)によれば、前記通気路(30)を経由せずに前記内部空間(S)に空気が直接侵入する場合に比べて、前記内部空間(S)における結露の発生を抑制することができる。なお「伝熱性」とは、冷却部材(21)を介して電気部品(5)から冷媒配管(10)内の冷媒への伝熱が可能な程度の性質を意味する。
【0008】
上記冷却装置(4)において、前記冷媒配管(10)と前記通気路(30)とは、前記冷却部材(21)の内部において互いに沿うように延びていてもよい。
【0009】
これにより、前記通気路(30)内に侵入した空気を前記冷媒流路(10A)内の冷媒により効率的に冷却することができる。その結果、前記内部空間(S)における結露の発生を効果的に抑制することができる。
【0010】
上記冷却装置(4)において、前記冷媒配管(10)および前記通気路(30)は、直線部分(10B,10D,31)を含んでいてもよい。また前記冷媒配管(10)の前記直線部分(10B)と前記通気路(30)の前記直線部分(31)とは、平行に隣接して配置されていてもよい。
【0011】
これにより、前記通気路(30)内に侵入した空気を前記冷媒流路(10A)内の冷媒によりさらに効率的に冷却することができる。その結果、前記内部空間(S)における結露の発生をさらに効果的に抑制することができる。
【0012】
上記冷却装置(4)において、前記冷却部材(21)は、互いに対向する第1の端面(21B)および第2の端面(21C)を含んでいてもよい。前記第1の端面(21B)には、前記外部空間側に開口する第1の開口部(33)が形成されていてもよい。前記第2の端面(21C)には、前記外部空間側に開口する第2の開口部(34)が形成されていてもよい。前記搭載面(21A)には、前記第1の端面(21B)と前記第2の端面(21C)との中間部分において前記内部空間(S)側に開口する第3の開口部(35)が形成されていてもよい。前記通気路(30)は、前記第1の開口部(33)および前記第2の開口部(34)から前記冷却部材(21)の内部を通って前記第3の開口部(35)に至るように形成されていてもよい。
【0013】
これにより、前記第1の開口部(33)および前記第2の開口部(34)から前記第3の開口部(35)に至るまでの前記通気路(30)の距離を十分に確保することができる。その結果、前記通気路(30)内に侵入した空気を前記内部空間(S)に放出される前に十分に冷媒冷却することができる。なお「中間部分」は、前記第1の端面(21B)と前記第2の端面(21C)との間の完全な中間位置だけでなく、その周辺部分も含む。
【0014】
上記冷却装置(4)において、前記収容部材(11)は、シール部材(40)を介して前記冷却部材(21)に接続されていてもよい。
【0015】
これにより、前記収容部材(11)と前記冷却部材(21)との隙間から前記内部空間(S)に空気が直接侵入することを抑制することができる。その結果、冷媒冷却されていない空気が直接前記内部空間(S)に侵入することが抑制されるため、前記内部空間(S)における結露の発生を一層効果的に抑制することができる。
【0016】
上記冷却装置(4)において、前記冷却部材(21)は、金属材料からなっていてもよい。
【0017】
これにより、伝熱性が高い金属製の前記冷却部材(21)を介して電気部品(5)から冷媒への効率的な伝熱が可能になり、また前記通気路(30)内に侵入した空気から冷媒への効率的な伝熱が可能になる。その結果、電気部品(5)の効率的な冷却および通気路(30)内に侵入した空気の効率的な冷却が可能になる。
【0018】
本発明の一局面に係る空気調和装置(1)は、上記本発明の一局面に係る冷却装置(4)を備える。そのため、上記空気調和装置(1)によれば、冷媒冷却回路を利用した電気部品(5)の冷却において結露の発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、電気部品の冷却において結露の発生を抑制することが可能な冷却装置および当該冷却装置を備えた空気調和装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
【0022】
<空気調和装置の構成>
まず、本実施形態に係る空気調和装置1の構成について説明する。
図1を参照して、空気調和装置1は、冷房運転および暖房運転を行う空気調和装置であり、室外に設置して使用される室外機2と、室内に設置して使用される室内機3と、を主に有している。室外機2と室内機3とは、冷媒配管10により互いに接続されている。
【0023】
室外機2には、圧縮機12と、油分離器13と、室外熱交換機14と、室外ファン14Aと、第1の膨張弁15と、アキュムレータ16と、四方切替弁17と、冷却装置4と、が主に配置されている。圧縮機12は、冷媒の吸入ポート12Aおよび吐出ポート12Bを有しており、吸入ポート12Aから吸入した低圧の冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧の冷媒を吐出ポート12Bから吐出する。圧縮機12は、スクロール式またはロータリ式の圧縮機構を有し、圧縮機モータにより駆動する。圧縮機モータの回転数は、インバータにより制御される。
【0024】
油分離器13は、圧縮機12の吐出ポート12Bより吐出された冷媒から潤滑油を分離するためものである。潤滑油が分離された後の冷媒は四方切替弁17側に送られ、また潤滑油は圧縮機12側へ戻される。
【0025】
室外熱交換機14は、冷媒と室外空気との熱交換を行うためのものであり、フィン・アンド・チューブ熱交換機である。室外熱交換機14の近傍には室外ファン14Aが設置されており、室外ファン14Aを駆動させることにより室外熱交換機14側へ室外空気が送られる。室外ファン14Aは、ファンモータおよびプロペラファンを有し、ファンモータによりプロペラファンを回転させることにより駆動する。
【0026】
第1の膨張弁15は、冷媒配管10から流入した冷媒を膨張させて減圧するためものであり、開度可変の電子膨張弁である。アキュムレータ16は、冷媒配管10から流入した冷媒を気液分離させるものであり、圧縮機12の吸入ポート12Aと四方切替弁17との間に配置されている。アキュムレータ16において分離されたガス冷媒は、吸入ポート12Aから圧縮機12へ吸入される。
【0027】
四方切替弁17は、第1〜第4ポートP1〜P4を有している。第1ポートP1は、圧縮機12の吐出ポート12B側に接続されている。第2ポートP2は、圧縮機12の吸入ポート12A側に接続されている。第3ポートP3は、室外熱交換機14側に接続されている。第4ポートP4は、室内機3側に接続されている。四方切替弁17は、第1ポートP1と第3ポートP3とが連通し、かつ第2ポートP2と第4ポートP4とが連通した状態(第1の状態:
図1中実線により示される状態)と、第1ポートP1と第4ポートP4とが連通し、かつ第2ポートP2と第3ポートP3とが連通した状態(第2の状態:
図1中破線により示される状態)とを切り替える。四方切替弁17は、空気調和装置1の冷房運転時において上記第1の状態に切り替えられ、また暖房運転時において上記第2の状態に切り替えられる。
【0028】
冷却装置4は、圧縮機モータの回転数を制御するインバータなど、空気調和装置1の動作制御に用いられる電気部品を冷却する装置であり、冷媒配管10の一部に配置されている。冷却装置4の構成については後に詳述する。
【0029】
室内機3には、室内熱交換機18と、室内ファン(図示しない)と、が主に配置されている。室内熱交換機18は、冷媒と室内空気との熱交換を行うためものであり、フィン・アンド・チューブ熱交換機である。室内熱交換機18の近傍には室内ファンが設置され、当該室内ファンを駆動させることにより室内熱交換機18側へ室内空気が送られる。
【0030】
このように、空気調和装置1には、圧縮機12、室外熱交換機14、第1の膨張弁15および室内熱交換機18と、これらを互いに接続する冷媒配管10とにより構成される冷媒冷却回路が形成されている。そして、上記冷媒冷却回路において冷媒を循環させることにより、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
【0031】
<空気調和装置の動作>
次に、上記空気調和装置1の主な動作である冷房運転および暖房運転について説明する。
【0032】
(冷房運転)
冷房運転時には、四方切替弁17が上記第1の状態(
図1中実線)に切り替えられる。また冷房運転時には、室外熱交換機14を凝縮器、室内熱交換機18を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。
【0033】
まず、圧縮機12において圧縮された後の高温高圧の冷媒が冷媒配管10を通って室外熱交換機14側へ送られる。また室外ファン14Aを駆動させることにより、室外空気が室外熱交換機14側へ送られる。そして、室外熱交換機14において室外空気と冷媒との間の熱交換が行われ、冷媒が凝縮する。
【0034】
凝縮した冷媒は第1の膨張弁15により減圧された後に室内熱交換機18側へ送られる。また室内ファンを駆動させることにより、室内熱交換機18側へ室内空気が送られる。そして、室内熱交換機18において室内空気と冷媒との熱交換が行われる。このとき、冷媒は室内空気からの吸熱により蒸発し、一方で室内空気は冷媒により冷却される。そして、冷却された空気が室内機3に設けられた吹出口(図示しない)から室内に送り出される。また蒸発した冷媒は再び室外機2側へ送られ、吸入ポート12Aから圧縮機12へ吸入される。このようにして空気調和装置1の冷房運転が行われる。
【0035】
(暖房運転)
暖房運転時には、四方切替弁17が第2の状態(
図1中破線)に切り替えられる。また暖房運転時には、室外熱交換機14を蒸発器、室内熱交換機18を凝縮器として冷凍サイクルが行われる。
【0036】
まず、圧縮機12において圧縮された高温高圧の冷媒が冷媒配管10を通って室内熱交換機18側へ送られる。また室内ファンを駆動させることにより、室内熱交換機18側へ室内空気が送られる。そして、室内熱交換機18において室内空気と冷媒との熱交換が行われる。このとき、冷媒は室内空気への放熱により凝縮し、一方で室内空気は冷媒により加熱される。加熱された空気は、室内機3に設けられた吹出口(図示しない)から室内に送り出される。また凝縮した冷媒は第1の膨張弁15において減圧され、その後室外熱交換機14側へ送られる。また室外ファン14Aを駆動させることにより、室外熱交換機14側へ室外空気が送られる。そして、室外熱交換機14において冷媒と室外空気との熱交換が行われる。このとき、冷媒は室外空気からの吸熱により蒸発し、再び吸入ポート12Aから圧縮機12へ吸入される。このようにして空気調和装置1の暖房運転が行われる。
【0037】
<冷却装置の構成>
次に、上記冷却装置4の構成について、
図2〜
図4を参照して詳細に説明する。
図2は、冷却装置4の全体構成を概略的に示す斜視図である。
図3は、冷却装置4の断面構造を示している。
図4は、冷却装置4の冷媒ジャケット21に設けられた冷媒流路10Aおよび通気路30の構成を示している。なお、
図2および
図4では、インバータ5の図示が省略されている。
【0038】
図2および
図3を参照して、冷却装置4は、圧縮機モータの回転数を制御するインバータ5など、空気調和装置1の動作制御に用いられる電気部品を冷却する装置である。冷却装置4は、インバータ5がマウントされる平坦な搭載面21Aを含む冷媒ジャケット21(冷却部材)と、冷媒ジャケット21の内部に配置される冷媒配管10と、搭載面21A上において冷媒ジャケット21に付設される蓋部材11(収容部材)と、を主に有している。またインバータ5は、搭載面21A上にマウントされるパワーデバイス51,52と、パワーデバイス51,52を接続するバスバー53と、バスバー53上に配置されるコンデンサー54と、複数の基板55,56,57と、を有している。
【0039】
冷媒ジャケット21は、アルミニウムまたは銅などの伝熱性を有する金属材料から構成されている。冷媒ジャケット21は、上記搭載面21Aおよびその反対面と、互いに対向する第1の端面21Bおよび第2の端面21Cを含む4つの側面とからなる矩形の板状部材である。冷媒ジャケット21は、長手方向の幅W3および短手方向の幅W2を有している。冷媒ジャケット21の形状は上記形状に限定されるものではなく、任意の形状を採用することができる。
【0040】
冷媒ジャケット21は、一枚の板状部材の内部において第1の端面21Bから第2の端面21Cに向かって貫通する孔部が形成されている。そして、当該孔部には冷媒配管10が挿通されている。また他の実施形態として、冷媒ジャケット21が冷媒配管10の配管形状に沿った溝部が形成された二枚の板状部材を組み合わせることにより構成され、当該二枚の板状部材により冷媒配管10が挟み込まれる態様を例示することができる。
【0041】
図4を参照して、冷媒配管10は、円筒形状を有する銅製の配管であり、その内周側領域において冷媒流路10Aを構成している。冷媒配管10は、第1の端面21Bと第2の端面21Cとが対向する方向に直線状に延びる二つの直線部分10B,10Dと、当該二つの直線部分10B,10D同士を接続する接続部分10Cと、を有している。二つの直線部分10B,10Dは、
図4に示すように所定の間隔を空けて略平行に配置されている。接続部分10Cは、第2の端面21C側において当該第2の端面21Cから突出するU字型に湾曲した配管部分である。冷媒配管10内の冷媒は、
図4中矢印に示すように、直線部分10Bにおいて第1の端面21Bから第2の端面21Cに向かって流れた後、接続部分10Cにおいて折り返し、直線部分10Dにおいて第2の端面21Cから第1の端面21Bに向かって流れることにより、冷媒ジャケット21の内部を往復するように流れる。
【0042】
図3を参照して、蓋部材11は、開口端11Aを含む箱形状を有し、当該開口端11Aを冷媒ジャケット21側に向けた状態で搭載面21A上に配置されている。これにより、
図3に示すように蓋部材11の内面および冷媒ジャケット21の搭載面21Aにより取り囲まれる内部空間Sが構成されている。冷却対象であるインバータ5は、当該内部空間Sに収容される。蓋部材11は、冷媒ジャケット21の外周形状に沿った直方体形状を有し、そのサイズは搭載面21Aよりも小さくなっている(
図2参照)。蓋部材11の深さD1は、インバータ5の高さH1よりも大きくなっている(
図3参照)。蓋部材11は、冷媒ジャケット21と同様に長手方向および短手方向における幅を有している。蓋部材11の短手方向の幅W1は、冷媒配管10の直線部分10B,10D間の距離よりも大きく、かつ冷媒ジャケット21の短手方向の幅W2よりも小さくなっている(
図4参照)。なお、蓋部材11はインバータ5を収容するための内部空間Sを構成可能なものであればよく、上記形状に限定されるものではない。
【0043】
蓋部材11は、
図3に示すようにシール部材40を介して冷媒ジャケット21に接続されている。より具体的には、シール部材40は、蓋部材11の開口端11Aと冷媒ジャケット21との間に配置されることにより、蓋部材11と冷媒ジャケット21との隙間をシールする。シール部材40は、ゴムなどのシール性能に優れた材料から構成されることが好ましい。なお、シール部材40は本発明の冷却装置において必須の構成ではないがこれを採用することにより、蓋部材11と冷媒ジャケット21との隙間から内部空間Sへの外気の侵入を抑制することができる。
【0044】
上記構成により、冷却装置4では、冷却対象であるインバータ5が冷媒ジャケット21の搭載面21A上にマウントされ、内部空間Sに収容される。また冷媒配管10を通過して冷媒ジャケット21の内部に冷媒が流れる。これにより、インバータ5から冷媒ジャケット21を介して冷媒に伝熱され、インバータ5が冷却される。
【0045】
図4を参照して、冷媒ジャケット21の内部には、内部空間Sと外部空間とを連通させる通気路30が形成されている。通気路30は、冷媒ジャケット21の内部において第1の端面21Bと第2の端面21Cとが対向する方向に直線状に延びる直線部分31と、第1の端面21Bと第2の端面21Cとの中間部分において直線部分31から分岐し、搭載面21A側に向かって直線部分31と直交する方向に延びる分岐部分32と、を有している。通気路30は、冷媒ジャケット21の長手方向に沿って、第1の端面21Bから第2の端面21Cまで冷媒ジャケット21の内部を貫通するように形成されている。
【0046】
より具体的には、通気路30は、第1の端面21Bに形成された第1の開口部33および第2の端面21Cに形成された第2の開口部34から、冷媒ジャケット21の内部を通り、搭載面21Aに形成された第3の開口部35に至るように形成されている。第1および第2の開口部33,34は外部空間側に開口し、直線部分31の両端に位置している。第3の開口部35は内部空間S側に開口し、第1の端面21Bと第2の端面21Cとの中間部分において搭載面21Aに形成されている。分岐部分32の一方端は第3の開口部35であり、他方端は直線部分31に連通している。
【0047】
冷媒配管10と通気路30とは、冷媒ジャケット21の内部において第1の端面21Bと第2の端面21Cとが対向する方向に互いに沿うように延びている。より具体的には、冷媒配管10の直線部分10Bと通気路30の直線部分31とは、所定の間隔を空けて平行に隣接して配置されている。冷媒配管10と通気路30との間隔は特に限定されないが、通気路30内の空気を冷媒配管10内の冷媒により十分に冷却し、当該通気路30において結露が発生する程度に両者が近接して配置されることが好ましい。
【0048】
上記構成により、第1および第2の開口部33,34から通気路30内に侵入した空気は冷媒流路10A内を流れる冷媒により冷却され、その結果通気路30の内壁面に結露が発生する。そして、結露の発生により水分量が低下した空気が第3の開口部35から内部空間Sに放出される。そのため、内部空間Sに直接空気が侵入する場合に比べて内部空間Sにおける結露の発生が抑制される。
【0049】
なお、上述のように通気路30における結露の発生に対応するため、上記冷却装置4は、通気路30の延在方向が水平面に対する鉛直方向に沿った状態で使用されることが好ましい。これにより、通気路30において発生した水滴を重力によって当該通気路30の外に適宜排出することができる。
【0050】
<作用効果>
次に、上記冷却装置4による作用効果について説明する。
【0051】
上記冷却装置4では、インバータ5から冷媒ジャケット21を介して冷媒配管10内を流れる冷媒に伝熱させることにより、当該インバータ5を冷却することができる。これにより、強制空冷や水冷などの冷却方式に比べて冷却効果を大きく向上させることができる。
【0052】
また上記冷却装置4では、例えば内部空間Sの温度が低下する機会に外部空間から通気路30を経由して内部空間Sに空気を侵入させることができる。そのため、通気路30内に侵入した空気中の水分を冷媒冷却により凝縮させて冷媒配管10の管壁に結露させ、その後、水分量が低下した空気を内部空間Sに侵入させることができる。そのため、上記冷却装置4によれば、通気路30を経由せずに内部空間Sに空気が直接侵入する場合に比べて、内部空間Sにおける結露の発生を抑制することができる。
【0053】
なお、インバータ5の冷却の際に結露の発生を抑制するための方策としては、インバータ5を完全密閉されたケース部材内に収容し、外部空間から内部空間への空気の侵入を完全に遮断する方策がある。しかし、この場合にはケース部材の内圧が温度変化により変動した場合にケース部材が破損する懸念がある。またケース部材に通気口を設けた場合には当該通気口から直接内部空間に空気が侵入するため、結露の発生を十分に抑制することが困難である。これに対して、上記冷却装置4では、上述のように通気路30により内部空間Sと外部空間とが互いに連通しているため、温度変化により内部空間Sにおける圧力が変化した場合でも、蓋部材11および冷媒ジャケット21の破損を抑制することができる。また通気路30内において冷媒により冷却された後の空気が内部空間Sに侵入するため、内部空間Sに直接空気が侵入する場合に比べて結露の発生を効果的に抑制することができる。
【0054】
上記冷却装置4において、冷媒配管10と通気路30とは、冷媒ジャケット21の内部において互いに沿うように延びている。また冷媒配管10の直線部分10Bと通気路30の直線部分31とは、平行に隣接して配置されている。これにより、通気路30内に侵入した空気を冷媒配管10内の冷媒により効率的に冷却することができる。その結果、内部空間Sにおける結露の発生をより効果的に抑制することができる。
【0055】
上記冷却装置4において、通気路30は、第1の端面21Bに形成された第1の開口部33および第2の端面21Cに形成された第2の開口部34から冷媒ジャケット21の内部を通って第3の開口部35に至るように形成されている。また第3の開口部35は、第1の端面21Bと第2の端面21Cとの中間部分において形成されている。これにより、第1の開口部33および第2の開口部34から第3の開口部35に至るまでの通気路30の長さを十分に確保することができ、通気路30に侵入した空気を十分に冷媒により冷却することができる。
【0056】
上記冷却装置4において、蓋部材11は、シール部材40を介して冷媒ジャケット21に接続されている。これにより、蓋部材11と冷媒ジャケット21との隙間から内部空間Sに空気が直接侵入することを抑制することができる。その結果、内部空間Sにおける結露の発生をさらに効果的に抑制することができる。
【0057】
上記冷却装置4において、冷媒ジャケット21は、アルミニウムや銅などの金属材料から構成されている。これにより、伝熱性が高い金属製の冷媒ジャケット21を介してインバータ5から冷媒への効率的な伝熱が可能になり、また通気路30内に侵入した空気から冷媒への効率的な伝熱が可能になる。その結果、インバータ5の効率的な冷却および通気路30内に侵入した空気の効率的な冷却が可能になる。
【0058】
<変形例>
最後に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0059】
上記実施形態において、通気路30は、冷媒ジャケット21の内部において任意の位置に形成されていてもよいが、冷媒配管10に沿って形成することにより通気路30内の空気を効率的に冷却することができる。このような観点から、通気路30は、直線部分31が冷媒配管10の直線部分10Bと平行に隣接するように形成される場合に限定されず、直線部分10Dと平行に隣接するように形成されてもよい。
【0060】
上記実施形態において、通気路30が形成される数は特に限定されず、冷媒配管10の直線部分10Bおよび直線部分10Dの両方に対して平行に隣接するように複数(二つ)形成されてもよい。
【0061】
上記実施形態において、冷媒配管10は、
図4に示すように冷媒ジャケット21の内部を長手方向に一往復する場合に限定されず、当該長手方向に複数回往復していてもよい。
【0062】
上記実施形態において、内部空間S側に開口する第3の開口部35が形成される数は特に限定されず、複数の開口部が形成されていてもよい。
【0063】
上記実施形態において、冷却装置4は、インバータ5などの空気調和装置1の動作制御に用いられる電気部品を冷却する場合に限定されず、他の電気部品の冷却においても同様に適用することができる。
【0064】
上記実施形態において、圧縮機12、室外熱交換機14、第1の膨張弁15および室内熱交換機18と、これらを互いに接続する冷媒配管10とにより構成される冷媒冷却回路の一部に冷却装置4が配置される場合(
図1参照)に限定されず、
図5に示すように上記冷媒冷却回路を構成する冷媒配管10から分岐した分岐配管60の一部に冷却装置4が配置されてもよい。この場合、冷却装置4から見て冷房運転時の上流側に第2の膨張弁61が配置され、下流側に第3の膨張弁62が配置される。
【0065】
今回開示された実施形態およびその変形例は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。