特許第6497599号(P6497599)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6497599
(24)【登録日】2019年3月22日
(45)【発行日】2019年4月10日
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 41/02 20060101AFI20190401BHJP
   A01D 41/12 20060101ALI20190401BHJP
   A01F 12/00 20060101ALI20190401BHJP
【FI】
   A01D41/02 G
   A01D41/12 H
   A01F12/00 J
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-248983(P2017-248983)
(22)【出願日】2017年12月26日
【審査請求日】2018年2月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 賢一朗
(72)【発明者】
【氏名】宮本 章史
(72)【発明者】
【氏名】水島 淳
(72)【発明者】
【氏名】上加 郁朗
(72)【発明者】
【氏名】上村 孝彦
【審査官】 吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−27337(JP,A)
【文献】 特開2016−185128(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 41/02
A01D 41/12
A01F 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀稈を刈取る刈取装置(3)の後方左側に穀稈を脱穀する脱穀装置(4)を設け、前記刈取装置(3)の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部(5)を設け、該操縦部(5)の下部にエンジン(E)を内蔵するエンジンルーム(6)を設け、前記操縦部(5)の後側に脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク(7)を設けたコンバインにおいて、
前記脱穀装置(4)とグレンタンク(7)の間に、前記エンジン(E)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(20)を設け、該排気浄化装置(20)を、前記エンジン(E)から排出される排気ガス中の粒子状物質を除去するDPF(21)と、該DPF(21)通過後の排気ガス中の窒素酸化物質を尿素水から発生するアンモニアで還元して浄化するSCR触媒(22)で構成し、
前記脱穀装置(4)の機体内側の第1右壁(4B)の下部とグレンタンク(7)の左壁(7A)の上部を、脱穀された穀粒を搬送する第1揚穀筒(18)で連通し、
前記脱穀装置(4)の右側上部に2番処理胴を内蔵する2番処理室(9)を設け、該2番処理室(9)の右側部を覆う第2右壁(9B)に掃除口(81)を形成し、
前記第1右壁(4B)の下部と第2右壁(9B)の上部を、脱穀された2番物を搬送する第2揚穀筒(19)で連通し、
機体側面視において、前記掃除口(81)を前記排気浄化装置(20)の後側に配置したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
機体側面視において、前記掃除口(81)を第1揚穀筒(18)の筒部(18A)の前側に配置した請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
機体側面視において、前記掃除口(81)を第2揚穀筒(19)の還元口(19A)の前側に配置した請求項1又は2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記排気浄化装置(20)の前部を、エンジンルーム(6)の上部に形成された電気基盤を収容する収容室(60)の内部に侵入させた請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
【請求項5】
前記DPF(21)の流出口とSCR触媒(22)の流入口を接続する接続管(23)に尿素水を噴射する噴射装置(24)と、該噴射装置(24)に尿素水を供給する供給装置(26)と、該供給装置(26)によって供給される尿素水を貯留する尿素水タンク(28)を設け、
前記尿素水タンク(28)をグレンタンク(7)の右底壁(7G)の下方空間に着脱自在に配置し、前記尿素水タンク(28)の下側に前後方向に延在するガイドレール(85)を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気浄化装置を備えたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインには、脱穀装置で脱穀・選別処理された2番物から枝梗を取除く2番処理胴を備えた2番処理室を設けたものがある。また、特許文献1に例示するように、脱穀装置とグレンタンクの間に形成される空間の上部に、エンジンの排気ガス中の不純物を浄化する排気浄化装置を備える技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−185128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の従来の技術を単に組み合わせ、2番処理室の右壁に形成された掃除口の側部に排気浄化装置が設けられる構成とした場合、2番処理室内に詰まった2番物を外部に除去するのが困難となる問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明の課題は、脱穀装置とグレンタンクの間に排気浄化装置を設けながらも、2番処理室内に詰まった2番物を、2番処理室の掃除口から容易に除去することができるコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、穀稈を刈取る刈取装置(3)の後方左側に穀稈を脱穀する脱穀装置(4)を設け、前記刈取装置(3)の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部(5)を設け、該操縦部(5)の下部にエンジン(E)を内蔵するエンジンルーム(6)を設け、前記操縦部(5)の後側に脱穀された穀粒を貯留するグレンタンク(7)を設けたコンバインにおいて、
前記脱穀装置(4)とグレンタンク(7)の間に、前記エンジン(E)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(20)を設け、該排気浄化装置(20)を、前記エンジン(E)から排出される排気ガス中の粒子状物質を除去するDPF(21)と、該DPF(21)通過後の排気ガス中の窒素酸化物質を尿素水から発生するアンモニアで還元して浄化するSCR触媒(22)で構成し、前記脱穀装置(4)の機体内側の第1右壁(4B)の下部とグレンタンク(7)の左壁(7A)の上部を、脱穀された穀粒を搬送する第1揚穀筒(18)で連通し、前記脱穀装置(4)の右側上部に2番処理胴を内蔵する2番処理室(9)を設け、該2番処理室(9)の右側部を覆う第2右壁(9B)に掃除口(81)を形成し、前記第1右壁(4B)の下部と第2右壁(9B)の上部を、脱穀された2番物を搬送する第2揚穀筒(19)で連通し、機体側面視において、前記掃除口(81)を前記排気浄化装置(20)の後側に配置したことを特徴とするコンバインである。
【0007】
請求項2記載の発明は、機体側面視において、前記掃除口(81)を第1揚穀筒(18)の筒部(18A)の前側に配置した請求項1記載のコンバインである。
【0008】
請求項3記載の発明は、機体側面視において、前記掃除口(81)を第2揚穀筒(19)の還元口(19A)の前側に配置した請求項1又は2記載のコンバインである。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記排気浄化装置(20)の前部を、エンジンルーム(6)の上部に形成された電気基盤を収容する収容室(60)の内部に侵入させた請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記DPF(21)の流出口とSCR触媒(22)の流入口を接続する接続管(23)に尿素水を噴射する噴射装置(24)と、該噴射装置(24)に尿素水を供給する供給装置(26)と、該供給装置(26)によって供給される尿素水を貯留する尿素水タンク(28)を設け、前記尿素水タンク(28)をグレンタンク(7)の右底壁(7G)の下方空間に着脱自在に配置し、前記尿素水タンク(28)の下側に前後方向に延在するガイドレール(85)を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンバインである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、脱穀装置(4)とグレンタンク(7)の間に、エンジン(E)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(20)を設け、排気浄化装置(20)を、エンジン(E)から排出される排気ガス中の粒子状物質を除去するDPF(21)と、DPF(21)通過後の排気ガス中の窒素酸化物質を尿素水から発生するアンモニアで還元して浄化するSCR触媒(22)で構成し、脱穀装置(4)の機体内側の第1右壁(4B)の下部とグレンタンク(7)の左壁(7A)の上部を、脱穀された穀粒を搬送する第1揚穀筒(18)で連通し、脱穀装置(4)の右側上部に2番処理胴を内蔵する2番処理室(9)を設け、2番処理室(9)の右側部を覆う第2右壁(9B)に掃除口(81)を形成し、第1右壁(4B)の下部と第2右壁(9B)の上部を、脱穀された2番物を搬送する第2揚穀筒(19)で連通し、機体側面視において、掃除口(81)を排気浄化装置(20)の後側に配置したので、排気浄化装置(20)の後側から2番処理室(9)内に滞留した2番物を容易に除去することができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、機体側面視において、掃除口(81)を第1揚穀筒(18)の筒部(18A)の前側に配置したので、排気浄化装置(20)の後側で第1揚穀筒(18)の筒部(18A)の前側の位置から2番処理室(9)内に滞留した2番物を容易に除去することができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明による効果に加えて、機体側面視において、掃除口(81)を第2揚穀筒(19)の還元口(19A)の前側に配置したので、排気浄化装置(20)の後側、且つ、第1揚穀筒(18)の筒部(18A)の前側で第2揚穀筒(19)の還元口(19A)の前側から2番物を容易に除去することができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、排気浄化装置(20)の前部を、エンジンルーム(6)の上部に形成された電気基盤を収容する収容室(60)の内部に侵入させたので、排気浄化装置(20)の後側に大きな空間を形成することができる。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、DPF(21)の流出口とSCR触媒(22)の流入口を接続する接続管(23)に尿素水を噴射する噴射装置(24)と、噴射装置(24)に尿素水を供給する供給装置(26)と、供給装置(26)によって供給される尿素水を貯留する尿素水タンク(28)を設け、尿素水タンク(28)をグレンタンク(7)の右底壁(7G)の下方空間に着脱自在に配置し、尿素水タンク(28)の下側に前後方向に延在するガイドレール(85)を設けたので、尿素水タンク(28)をガイドレール(85)に沿って前後方向に移動させてグレンタンク(7)の底部のメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】コンバインの左側面図である。
図2】コンバインの平面図である。
図3】エンジンと排気浄化装置を説明する左側面図である。
図4】エンジンと排気浄化装置を説明する右側面図である。
図5】エンジンと排気浄化装置を説明する平面図である。
図6】グレンタンクの凹部に設けられた排気浄化装置を説明する正面図である。
図7】グレンタンクの凹部に設けられた排気浄化装置を説明する背面図である。
図8】グレンタンクの凹部に設けられた排気浄化装置を説明する平面図である。
図9】2番処理室の掃除口と、排気浄化装置、第1揚穀筒及び第2揚穀筒の位置を説明する右側面図である。
図10】排気浄化装置と、第1揚穀筒と、第2揚穀筒の位置を説明する正面図である。
図11】グレンタンクに設けられた尿素水タンクを説明する右側面図である。
図12】グレンタンクに設けられた尿素水タンクを説明する背面図である。
図13図11の拡大図である。
図14図12の拡大図である。
図15】他の吊下げ部材の説明する右側面図である。
図16】さらに他の吊下げ部材の説明する右側面図である。
図17】さらに他の吊下げ部材の説明する背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1,2に示すように、コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラ2Aからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を刈取る刈取装置3が設けられ、刈取装置3の後方左側に刈取られた穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられ、刈取装置3の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられている。
【0018】
操縦部5の下側にはエンジンEを搭載するエンジンルーム6が設けられ、操縦部5の後側には脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7の後側に穀粒を外部に排出する上下方向に延在する縦排出オーガ8Aと前後方向に延在する横排出オーガ8Bからなる排出オーガ8が設けられている。
【0019】
図3〜5に示すように、エンジンEの吸気口には、浄化された空気を供給する吸気管(図示省略)が接続され、エンジンEの排気口には、エンジンEで燃焼された排気ガスを外部に排気する前側排気管10が接続されている。
【0020】
前側排気管10の流出口には、排気ガス中の不純物を浄化する排気浄化装置20が接続されている。排気浄化装置20は、排気ガス中の粒子状物質を除去するDPF21と、DPF21から排気される排気ガス中の窒素酸化物質(NOx)を尿素水から発生するアンモニアで還元して浄化するSCR触媒22から構成されている。
【0021】
DPF21の流出口とSCR触媒22の流入口を接続する可撓性の接続管23の後部には、接続管23を介してSCR触媒22に尿素水を噴射する弁である噴射装置24が接続され、噴射装置24には、可撓性のホース25を介して尿素水を供給するポンプである供給装置26が接続され、供給装置26には可撓性のホース27を介して尿素水を貯留する尿素水タンク28が接続されている。また、SCR触媒22の流出口には、浄化後の排気ガスを外部に排出する可撓性の後側排気管11が接続されている。
【0022】
排気浄化装置20の前部は、エンジンルーム6の後部左側に臨み、エンジンルーム6の後部左側に設けられた電気基板を収納する収容室60の内部に侵入して設けられている。これにより、後述するグレンタンク7の凹部30の切込みを小さくして、グレンタンク7の貯留容量の減少を抑制することができる。また、排気浄化装置20の後方下側に大きな空間を確保することができる。
【0023】
排気浄化装置20の前部の前側には、所定の間隔を隔てて遮熱体61が設けられている。これにより、電気基板が過度に高温になるのを防止し、また、操縦部5の操縦席5Aの周囲温度の上昇を防止することができる。また、本実施形態では、遮熱体61を排気浄化装置20の前部の前側に立設しているが、収容室60の内部に侵入する排気浄化装置20の前部を覆うように、排気浄化装置20の前部の上側と、左側と、右側に遮熱体61を設けるのが好ましく、さらに、遮熱体61を2重構造に形成するのがより好ましい。
【0024】
接続管23は、DPF21とSCR触媒22の間の上部に前後方向に略直線状に延在して設けられ、接続管23の後側には、噴射装置24が接続されている。また、噴射装置24は、SCR触媒22の後部に設けられた支持部材(図示省略)に固定されている。これにより、接続管23を介して噴射装置24からSCR触媒22に尿素水を効率良く噴射することができる。
【0025】
供給装置26は、排気浄化装置20を固定する横フレーム16を支持する右前縦フレーム14と右後縦フレーム15の間に連結された補強プレート17に取付けられ、平面視において、供給装置26は、排気浄化装置20の前後方向の中間部の下側に設けられている。これにより、噴射装置24と供給装置26を接続するホース25の長さを短くし、供給装置26から噴射装置24に尿素水を効率良く供給することができる。なお、後述するように尿素水タンク28は、グレンタンク7の右底壁7Gの後部に設けられている。また、グレンタンク7に貯留された穀粒の収量測定時には、尿素水タンク28の重量は除かれる。
【0026】
図6〜8に示すように、後側排気管11は、平面視においてSCR触媒22の流出口から後方に向かって延在し、凹部30における噴射装置24の右側で左側に略90度屈曲した後に左側に向かって延在し、脱穀装置4の右部で後側に略90度屈曲した後に後側に向かって延在して、第1揚穀筒18の左側に至っている。また、後側排気管11は、正面視においてSCR触媒22の中心部から脱穀装置4の上方右側部に向かって延在し、後側排気管11の中央部は横フレーム16から後側に向かって延在するステー(図示省略)に固定されている。これにより、操縦席5Aの後方に排気ガスを排気して、操縦席5Aの周囲環境を所定以上に維持することができる。
【0027】
排気浄化装置20のDPF21とSCR触媒22は、脱穀装置4とグレンタンク7の間に長手方向を機体前後方向に沿って設けられ、機体フレーム1から上側に向かって延在する左前縦フレーム13と、右前縦フレーム14と、右後縦フレーム15の上部に固定された横フレーム16に載置されている。なお、DPF21が脱穀装置4側である左側に設けられ、SCR触媒22がグレンタンク7側である右側に設けられている。
【0028】
脱穀装置4の上壁4Eは、グレンタンク7の上壁7Eよりも下側に位置し、上壁4Eの右部前側には、グレンタンク7側に向かって下り傾斜し前後方向に延在する傾斜部4Gが形成されている。また、正面視において、DPF21とSCR触媒22の上端部は、上壁4Eよりも下側に偏倚して設けられている。これにより、DPF21とSCR触媒22の上側に、脱穀装置4の傾斜部4Gから右上側に向かって延在するステー45と、グレンタンク7の左壁7Aから左側に向かって延在する上下位置規制部材(図示省略)を設け、上下位置規制部材をステー45に係合させて、グレンタンク7の上下位置を規制することができる。
【0029】
グレンタンク7は、左壁7Aと、右壁7Bと、前壁7Cと、後壁7Dと、上壁7Eと、左底壁7Fと、右底壁7Gから形成されている。第1揚穀筒18よりも前側に位置する左壁7Aの部位には、前側と左側が開放された凹部30が形成され、第1揚穀筒18よりも後側に位置する左壁7Aの部位には、脱穀装置4に向かって膨出して形成された凸部50が形成されている。
【0030】
正面視において、SCR触媒22は凹部30内に入り込み、DPF21は凹部30の外側に設けられている。これにより、脱穀装置4とグレンタンク7の間にDPF21とSCR触媒22を左右方向に並設して設けることができ、また、凹部30を小さくしてグレンタンク7の貯留容量の減少を抑制することができる。
【0031】
また、排気浄化装置20が比較的低い位置に設けられている。これにより、エンジンEから排気浄化装置20までの距離が短くなり、排気浄化装置20の排気浄化作用の低下を少なくすることができる。また、脱穀装置4の機体内側の右壁(請求項における「第1右壁」)4Bの上部とグレンタンク7の凹部30の存在によってDPF21とSCR触媒22の雰囲気温度が低下しにくくなり、排気浄化作用の低下を少なくすることができる。
【0032】
第1揚穀筒18よりも前側に位置する左壁7Aの部位は、正面視において、上壁7Eの左端から下方に向かって延在する上左壁31と、上左壁31の下端から右側下方に向かって延在する上傾斜壁32と、上傾斜壁32の下端から下方に向かって延在する中間左壁33と、中間左壁33の下端から左側下方に向かって延在する下傾斜壁34と、下傾斜壁34の下端から下方に向かって延在する下左壁35で形成されている。また、下左壁35の下端部は、グレンタンク7の左底壁7Fの左側端まで延在し、左底壁7Fと右底壁7Gの底部には、縦排出オーガ8Aに穀粒を搬送する前後方向に延在する搬送螺旋36が設けられている。
【0033】
上傾斜壁32の下り傾斜角度は、下傾斜壁34の下り傾斜角度よりも急勾配に形成されている。これにより、第1揚穀筒18によってグレンタンク7に搬送された穀粒をグレンタンク7の下部にスムーズに落下させ、穀粒を搬送螺旋36によって効率良く搬送させることができる。上傾斜壁32の下り傾斜角度は、穀粒が自重で落下可能である安息角度よりも急勾配に形成するのが好ましく、本実施形態では、傾斜壁32の下り傾斜角度を機体フレーム1の上面に対して右下がり傾斜角度45度に形成している。下傾斜壁34の下り傾斜角度は、グレンタンク7の貯留容量を大きくするために、機体フレーム1の上面に対して左下がり傾斜角度30度に形成している。また、上傾斜壁32と下傾斜壁34を繋ぐ中間左壁33は、搬送螺旋36の上側よりも右側に偏倚した位置に形成されている。これにより、第1揚穀筒18によってグレンタンク7に搬送された穀粒をグレンタンク7の下部によりスムーズに落下させることができる。
【0034】
排気浄化装置20の外周部は、カバー40で覆われ、カバー40は、SCR触媒22よりも右側に位置する横フレーム16の部位から上側に向かって延在する右カバー41と、右カバー41の上端から左側上方に向かって延在する右上傾斜カバー42と、右上傾斜カバー42の左端から左側下方に向かって延在する左上傾斜カバー43と、左上傾斜カバー43の左端から下側に向かって延在してDPF21よりも左側に位置する横フレーム16の部位に至る左カバー44で形成されている。これにより、排気浄化装置20のDPC等の外周部に藁屑等の堆積を防止し、藁屑等の発火を防止することができる。
【0035】
また、正面視において右上傾斜カバー42と左上傾斜カバー43は、略山形形状に形成され、本実施形態では、右上傾斜カバー42の右側下り傾斜を左上傾斜カバー43の左側下り傾斜よりも緩勾配に形成しているが、これとは逆に、右上傾斜カバー42の右側下り傾斜を左上傾斜カバー43の左側下り傾斜よりも急勾配に形成することができる。これにより、排出オーガ8から排出される穀粒に混在する籾等の右上傾斜カバー42への堆積を防止することができる。
【0036】
図9,10に示すように、脱穀装置4の右側上部には、2番処理室9が設けられ、2番処理室9の右側部を覆う右壁(請求項における「第2右壁」)9Bには、2番処理室9内に滞留した2番物を除去する掃除口91が形成されている。なお、2番処理室9には、第2揚穀筒19から搬送されてくる刺さり粒等の2番物の枝梗を取除く2番処理胴が内蔵されている。これにより、2番処理室9内に滞留した2番物を除去することができる。
【0037】
機体右側面視において、掃除口81の前方上側には、排気浄化装置20が設けられている。すなわち、掃除口81は、DPF21の投影面よりも後方下側に配置され、また、SCR触媒22の投影面よりも後方下側に配置されている。これにより、掃除口81を開放して、2番処理室9内に滞留した2番物を容易に除去することができる。
【0038】
機体右側面視において、掃除口81の後側には、脱穀装置4で脱穀・選別処理された穀粒をグレンタンク7に搬送する第1揚穀筒18が設けられている。すなわち、掃除口81は、第1揚穀筒18の上下方向に延在する筒部18Aの投影面よりも前側に配置されている。これにより、掃除口81を開放して、2番処理室9内に滞留した2番物を容易に除去することができる。
【0039】
第1揚穀筒18の下部は、脱穀装置4の右壁4Bにおける唐箕80の後側に設けられた1番螺旋82に連結され、第1揚穀筒18の上部は、グレンタンク7の左壁7Aの上部に連結されている。
【0040】
機体右側面視において、掃除口81の後側には、脱穀装置4で脱穀・選別処理された2番物を2番処理胴の後部に搬送する第2揚穀筒19が設けられている。すなわち、掃除口81は、第2揚穀筒19の還元口19Aの投影面よりも前方下側に配置されている。これにより、掃除口81を開放して、2番処理室9内における多くの2番物が滞留する還元口19Aの前側の近傍から2番物を効率良く除去することができる。
【0041】
第2揚穀筒19は、脱穀装置4の右壁4Bと第1揚穀筒18の間に設けられている。第2揚穀筒19の下部は、脱穀装置4の右壁4Bにおける1番螺旋82の後側に設けられた2番螺旋83に連結され、第2揚穀筒19の上部は、2番処理室9の右壁9Bの後部に連結されている。
【0042】
図11,12に示すように、グレンタンク7の右底壁7Gの後部の右側には、尿素水タンク28が設けられている。尿素水タンク28は、吊下げ部材90を介してグレンタンク7の右底壁7Gと、グレンタンク7の右壁7Bの下部に固定され下側に延在する第1カバー67に着脱自在に吊下げられている。これにより、グレンタンク7の前部の重量を軽減して、グレンタンク7を収納位置から開放位置に、また、開放位置から収納位置にスムーズに移動することができる。
【0043】
尿素水タンク28の給水口28Aは、尿素水タンク28の上壁の後部に形成され、グレンタンク7の後壁7Dにおける尿素水タンク28に対向する部位には、略5角形形状に切欠かれた切欠き部65が形成されている。これにより、グレンタンク7の後側から尿素水を尿素水タンク28に容易に補水することができる。
【0044】
尿素水タンク28の下壁に形成された排水口28Bは、走行装置2の右側のクローラ2Aよりも右側上方に配置されている。これにより、尿素水タンク28の排水口28Bの下側に大きな空間を確保でき、排水口28Bから使用後の尿素水を排水用タンクに容易に排水処理することができる。
【0045】
第1カバー67の下側には、第1カバー67の下部に着脱自在に取付けられた第2カバー68が設けられている。第2カバー68は、第1カバー67の下端部から下側に延在する第1延在部と、第1延在部の下端部から下方左側に延在する第2延在部と、第2延在部の下端部から尿素水タンク28の下方を左側に延在して右底壁7Gの下部に至る第3延在部から形成されている。これにより、コンバインの走行中に尿素水タンク28が土壌に衝突して破損することを防止することができる。
【0046】
尿素水タンク28の下側には、尿素水タンク28が摺接する左右方向に所定の間隔を有して前後方向に延在するガイドレール85が設けられている。ガイドレール85の左部は、グレンタンク7の右底壁7Gに固定されている。
【0047】
<吊下げ部材>
図13,14に示すように、吊下げ部材90は、丸鋼等から形成された略U字形状の前側吊下げ部91と、丸鋼等から形成された略U字形状の後側吊下げ部92と、前側吊下げ部91の右部と後側吊下げ部92の右部に着脱自在に連結された平鋼等から形成された前後方向に延在する連結部93から形成されている。
【0048】
前側吊下げ部91は、上下方向に延在する左側垂直部と、上下方向に延在する右側垂直部と、左側垂直部の下部と右側垂直部の下部を連結する左右方向に延在する水平部から形成されている。水平部の左右方向の略中間部には、尿素水タンク28の前壁を固定する平鋼等から形成された前側連結部94が設けられ、前側連結部94の左右方向の中央部には、上下方向に所定の間隔を隔ててボルト等の締結手段を挿通する貫通孔が形成されている。
【0049】
前側吊下げ部91の左側垂直部の上部は、グレンタンク7の右底壁7Gに設けられたピン等の係合部材に係合され、前側吊下げ部91の右側垂直部の上部は、第1カバー67設けられたピン等の係合部材に係合されている。
【0050】
後側吊下げ部92は、上下方向に延在する左側垂直部と、上下方向に延在する右側垂直部と、左側垂直部の下部と右側垂直部の下部を連結する左右方向に延在する水平部から形成されている。また、水平部の左右方向の略中間部には、尿素水タンク28の後壁を固定する平鋼等から形成された後側連結部95が設けられ、後側連結部95の左右方向の中央部には、上下方向に所定の間隔を隔ててボルト等の締結手段を挿通する貫通孔が形成されている。
【0051】
後側吊下げ部92の左側垂直部の上部は、グレンタンク7の右底壁7Gに設けられたボルト等の固定部材に固定され、後側吊下げ部92の右側垂直部の上部は、第1カバー67設けられたボルト等の固定部材に固定されている。
【0052】
前側吊下げ部91の左側垂直部と右底壁7Gの係合を解除し、前側吊下げ部91の右側垂直部と第1カバー67の係合を解除し、前側吊下げ部91の右側垂直部と連結部93の前部の連結を解除し、尿素水タンク28の後壁と後側連結部95の固定を解除して、前側吊下げ部91と尿素水タンク28をガイドレール85に沿って前側に移動させることができる。これにより、尿素水タンク28を前側に移動させて、グレンタンク7の底部の右側に大きな空間を形成して、グレンタンク7の底部に設けられた機器のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0053】
後側吊下げ部92の左側垂直部の上下方向の長さは、前側吊下げ部91の左側垂直部の上下方向の長さと同一長さに形成され、後側吊下げ部92の右側垂直部の上下方向の長さは、前側吊下げ部91の右側垂直部の上下方向の長さよりも長く形成されている。これにより、尿素水タンク28が前後方向に傾くことなく水平な姿勢を維持して吊下げ部材90を介してグレンタンク7の右底壁7Gと第1カバー67の間に吊下げることができる。
【0054】
<他の吊下げ部材>
次に、他の吊下げ部材について説明する。なお、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。図15に示すように、他の吊下げ部材90Aは、丸鋼等から形成された上下方向に延在する前側吊下げ部91Aと、丸鋼等から形成された上下方向に延在する後側吊下げ部92Aと、前側吊下げ部91Aの下部に固定された平鋼等から形成された前側連結部94Aと、後側吊下げ部92Aの下部に固定された平鋼等から形成された後側連結部95Aと、前側連結部94Aの右端部と後側連結部95Aの右端部を連結する平鋼等から形成された前後方向に延在する連結部93Aから形成されている。なお、前側連結部94Aには尿素水タンク28の前壁がボルト等の締結手段によって固定され、後側連結部95Aには尿素水タンク28の後壁が締結手段によって固定されている。
【0055】
前側吊下げ部91Aの上部は、第1カバー67から左側に延在する前側ステーに回転自在に固定され、後側吊下げ部92Aの上部は、第1カバー67から左側に延在する後側ステーに係合している。
【0056】
後側吊下げ部92Aの上部と第1カバー67の後側ステーの係合を解除して、前側吊下げ部91Aの軸芯視において、後側吊下げ部92Aを機体外側に回転させることができる。これにより、尿素水タンク28の後部を機体外側に移動させて、グレンタンク7の底部の右側に大きな空間を形成して、グレンタンク7の底部に設けられた機器のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0057】
図15に示した実施形態は、前側吊下げ部91Aを第1カバー67の前側ステーに回転自在に固定し、後側吊下げ部92Aの上部を第1カバー67の後側ステーに係合させているが、前側吊下げ部91Aを第1カバー67の前側ステーに係合させ、後側吊下げ部92Aの上部を第1カバー67の後側ステーに回転自在に固定することもできる。
【0058】
前側吊下げ部91Aの上部と第1カバー67の前側ステーの係合を解除して、後側吊下げ部92Aの軸芯視において、前側吊下げ部91Aを機体外側に回転させることができる。これにより、尿素水タンク28の前部を機体外側に移動させて、グレンタンク7の底部の右側に大きな空間を形成して、グレンタンク7の底部に設けられた機器のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0059】
<さらに他の吊下げ部材>
次に、さらに他の吊下げ部材について説明する。なお、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。図16,17に示すように、吊下げ部材90Bは、丸パイプ等から形成された略U字形状の前側吊下げ部91Bと、丸パイプ等から形成された略U字形状の後側吊下げ部92Bと、前側吊下げ部91Bの右部と後側吊下げ部92Bの右部に着脱自在に連結された平鋼等から形成された前後方向に延在する連結部93Bから形成されている。
【0060】
前側吊下げ部91Bは、左前側吊下げ部96Aと右前側吊下げ部96Bに左右方向に分割して形成されている。左前側吊下げ部96Aは、上下方向に延在する左側垂直部と、左側垂直部の下部から右側に延在する左側水平部から形成され、右前側吊下げ部96Bは、上下方向に延在する右側垂直部と、右側垂直部の下部から左側に延在する右側水平部から形成されている。
【0061】
左前側吊下げ部96Aの左側垂直部の上部は、グレンタンク7の右底壁7Gに固定され、右前側吊下げ部96Bの右側垂直部の上部は、第1カバー67の係合部材に係合され、左前側吊下げ部96Aの左側水平部の右部に形成された挿入孔に、右前側吊下げ部96Bの右側水平部の左部の挿入部が挿設されている。また、右前側吊下げ部96Bの右側水平部には、尿素水タンク28の前壁をボルト等の締結手段によって固定する前側連結部94Bが設けられている。
【0062】
後側吊下げ部92Bは、左後側吊下げ部97Aと右後側吊下げ部97Bに左右方向に分割して形成されている。左後側吊下げ部97Aは、上下方向に延在する左側垂直部と、左側垂直部の下部から右側に延在する左側水平部から形成され、右後側吊下げ部97Bは、上下方向に延在する右側垂直部と、右側垂直部の下部から左側に延在する右側水平部から形成されている。
【0063】
左後側吊下げ部97Aの左側垂直部の上部は、グレンタンク7の右底壁7Gに固定され、右後側吊下げ部97Bの右側垂直部の上部は、第1カバー67の係合部材に係合され、左後側吊下げ部97Aの左側水平部の右部に形成された挿入孔に、右後側吊下げ部97Bの右側水平部の左部の挿入部が挿設されている。また、右後側吊下げ部97Bの右側水平部には、尿素水タンク28の前壁をボルト等の締結手段によって固定する前側連結部94Bが設けられている。
【0064】
尿素水タンク28の下側には、尿素水タンク28が摺接する左右方向に延在するガイドレール85Aが設けられている。ガイドレール85Aの左部は、グレンタンク7の右底壁7Gに固定されている。
【0065】
右前側吊下げ部96Bの上部と第1カバー67の係合部材の係合を解除し、右後側吊下げ部97Bの上部と第1カバー67の係合部材の係合を解除して、右前側吊下げ部96Bと右後側吊下げ部97Bを右側に移動させる。これにより、尿素水タンク28を機体外側に移動させて、グレンタンク7の底部の右側に大きな空間を形成して、グレンタンク7の底部に設けられた機器のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0066】
<機体フレームの傾斜調整>
機体フレーム1の前後方向の傾きは、機体フレーム1と走行装置2の間に設けられたピッチングシリンダを駆動して調整され、機体フレーム1の左右方向の傾きは、機体フレーム1と走行装置2の間に設けられた左右1対のローリングシリンダを駆動して調整される。
【0067】
機体フレーム1の後部を下降し、前部を上昇させる場合には、左右一対のローリングシリンダによって機体フレーム1の左部の高さと右部の高さの差が所定以下になった後に、ピッチングシリンダを駆動する。これにより、特に、グレンタンク7内に多量の穀粒が貯留された場合に、機体のグレンタンク7側が下がった状態で機体の前側が上昇するのを防止し、操縦者が操作時に感じる違和感を少なくすることができる。
【0068】
<機体フレームの傾斜調整>
エンジンEの出力回転速度は、グレンタンク7に設けられた穀粒センサによって、穀粒がグレンタンク7の貯留容量の50%以上に達していることが検出された場合には、最高出力回転速度から定格出力回転速度に減速する。これにより、グレンタンク7に貯留された穀粒の増加重量に伴うエンジンEのトルク不足を回避することができる。
【0069】
また、エンジンEの出力回転速度は、走行装置2に設けられた速度センサによって、走行装置2の速度が所定以上に達していることが検出され、且つ、グレンタンク7に設けられた穀粒センサによって、穀粒がグレンタンク7の貯留容量の50%以上に達していることが検出された場合には、最高出力回転速度から定格出力回転速度に減速する。これにより、走行装置2の走行速度が速く、且つ、グレンタンク7に貯留された穀粒の増加重量に伴うエンジンEのトルク不足を回避することができる。
【符号の説明】
【0070】
3 刈取装置
4 脱穀装置
4B 右壁(第1右壁)
5 操縦部
6 エンジンルーム
7 グレンタンク
7A 左壁
7G 右底壁
9 2番処理室
9B 右壁(第2右壁)
18 第1揚穀筒
18A 筒部
19 第2揚穀筒
19A 還元口
20 排気浄化装置
21 DPF
22 SCR触媒
23 接続管
24 噴射装置
26 供給装置
28 尿素水タンク
60 収容室
81 掃除口
E エンジン
【要約】
【課題】脱穀装置とグレンタンクの間に排気浄化装置を設けながらも、2番処理室内に詰まった2番物を、2番処理室の掃除口から容易に除去することができるコンバインを提供する。
【解決手段】脱穀装置(4)とグレンタンク(7)の間に、エンジン(E)の排気ガスを浄化する排気浄化装置(20)を設け、脱穀装置(4)の機体内側の第1右壁(4B)の下部とグレンタンク(7)の左壁(7A)の上部を、脱穀された穀粒を搬送する第1揚穀筒(18)で連通し、脱穀装置(4)の右側上部に2番処理胴を内蔵する2番処理室(9)を設け、2番処理室(9)の右側部を覆う第2右壁(9B)に掃除口(81)を形成し、第1右壁(4B)の下部と第2右壁(9B)の上部を、脱穀された2番物を搬送する第2揚穀筒(19)で連通し、機体側面視において、掃除口(81)を排気浄化装置(20)の後側に配置した。
【選択図】図9
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17