(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記外部アンテナ装置と前記端末装置とは、前記送信信号、前記受信信号及び前記表示パターンの指示信号を2つの装置を接続するケーブルを介して送受信する請求項1に記載の無線通信装置。
前記外部アンテナ装置は、前記電波強度表示部への表示を有効化すると共に、電波環境の適否判定の開始を前記端末装置に指示する動作スイッチを更に有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0011】
以下で説明する無線通信装置は、無線信号により親機或いは基地局と通信を行う例について説明するが、通信方式としては、IEEE802.11n、IEEE802.11ac等の無線LAN規格、3G(Third Generation)回線、LTE(Long Term Evolution)回線等を適用できる。
【0012】
まず、
図1に実施の形態1にかかる無線通信装置1のブロック図を示す。
図1に示すように、実施の形態1にかかる無線通信装置1は、端末装置10、外部アンテナ装置20を有する。外部アンテナ装置20は、無線信号の送受信を行う装置であって、端末装置10とは別の筐体として設けられる。端末装置10は、無線信号として送信する送信信号を外部アンテナ装置10に出力すると共に、外部アンテナ装置10が受信した無線信号に基づき生成する受信信号を受けて所定の処理を行う。実施の形態1にかかる無線通信装置1では、端末装置10と外部アンテナ装置20は、送受信信号伝達ケーブル31を介して送信信号及び受信信号を伝達し、制御信号伝達ケーブル32を介して端末装置10が外部アンテナ装置20を制御するための制御信号を伝達する。なお、送受信信号伝達ケーブル31と制御信号伝達ケーブル32は、1本のケーブルであっても構わない。
【0013】
端末装置10は、制御部11、メモリ12、電波測定部13、判定部14を有する。制御部11は、端末装置10が有する機能を発揮するための処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプログラムを実行可能な機能回路である。また、制御部11は、処理に基づき生成されるデータに対応する送信信号の生成と、外部アンテナ装置20から得られる受信信号に対する復調処理も行うものとする。さらに、制御部11は、メモリ12、電波測定部13及び判定部14を用いて、外部アンテナ装置20の受信強度のモニタ及び当該モニタ結果の電波強度表示部21への表示を制御する。
【0014】
メモリ12は、外部アンテナ装置20の受信強度のモニタ及び当該モニタ結果の電波強度表示部21への表示を制御を行う際に生じるデータの格納場所である。電波測定部13は、制御部11が受信した受信信号の信号レベルから外部アンテナ装置20の受信強度を示す値を算出する。判定部14は、受信強度のレベルを判定する。判定部14は、受信電波判定部14a、タイマ(例えば、カウンタ14b)を有する。そして、受信電波判定部14aは、電波測定部13で算出された受信強度に基づき外部アンテナ装置20が設置された場所の電波環境の適否レベルを判定する。カウンタ14bは、端末装置10が外部アンテナ装置20の受信感度を監視する際に用いられる所定の時間を計測するために用いられる。具体的にはカウンタ14bは、電波環境の適否レベルが良好と判断されるレベルを維持する時間を計測する。
【0015】
外部アンテナ装置20は、アンテナANT、電波強度表示部21を有する。アンテナANTは、無線信号を、送受信信号伝達ケーブル31を介して伝達される受信信号に変換すると共に、端末装置10が出力する送信信号を無線信号に変換する。電波強度表示部21は、無線信号の受信強度を示す。電波強度表示部21は、例えば、LEDであって、発光色、点灯と点滅の切り替え、点滅間隔等の違いにより複数の点灯パターンが準備される。
【0016】
続いて、実施の形態1にかかる無線通信装置1の動作について説明する。ここでは、無線通信装置1の特徴の1つである、外部アンテナ装置20の周辺の電波環境の適否を判断する電波環境測定処理について説明する。なお、無線通信装置1のその他の動作については、一般的な無線通信装置の動作に準ずるものとする。そこで、
図2に実施の形態1にかかる無線通信装置の電波環境測定処理の流れを示すフローチャートを示す。
【0017】
図2に示すように、実施の形態1にかかる無線通信装置1の電波環境測定処理は、外部アンテナ装置20の設置作業の1つとして行われる。そのため、実施の形態1にかかる電波環境測定処理では、まず、外部アンテナ装置20を所定の位置に設置する(ステップS1)。次いで、実施の形態1にかかる電波環境測定処理では、無線通信装置1を起動する、又は、無線通信装置1に通信不能状態が発生したことに応じて、具体的な電波環境測定処理を開始する(ステップS2)。無線通信装置1が起動することで、端末装置10及び外部アンテナ装置20は動作を開始する。
【0018】
次いで、実施の形態1にかかる電波環境測定処理では、外部アンテナ装置20の周辺の電波受信状況を観測する(ステップS3)このステップS3では、外部アンテナ装置20が受信した無線信号から生成された受信信号に基づき前記外部アンテナ装置の受信強度を電波測定部13が算出する。
【0019】
次いで、実施の形態1にかかる電波環境測定処理では、電波強度表示部21に備えられたLEDの点灯パターンを決定する(ステップS4)。このステップS4では、受信電波判定部14aが電波測定部13により算出された受信強度に基づき受信レベルを判定し、制御部11が判定された受信レベルに応じた点灯パターンを決定する。ここで、この点灯パターンの一例を
図3を用いて説明する。
図3は実施の形態1にかかる無線通信装置における電波強度レベル毎の表示パターンの一例を示す図である。
図3に示すように、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、受信強度が通信が出来ない圏外となるレベルであるときは、LEDを色b(例えば、赤)の点灯状態とする。また、受信強度が通信が低速かつ不安定なレベルである低レベルであるときは、LEDを色a(例えば、緑)にして、1秒間隔で点滅させる状態とする。また、受信強度が通信が高速であるものの不安定なレベルである中レベルであるときは、LEDを色aにして、0.5秒間隔で点滅させる状態とする。また、受信強度が通信が高速かつ安定なレベルである高レベルであるときは、LEDを色aの点灯状態とする。そして、ステップS4において、決定された点灯パターンに基づき、制御部11は、外部アンテナ装置20の電波強度表示部21に点灯指示を与える(ステップS5)。
【0020】
次いで、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、制御部11が決定したLEDの点灯パターンが受信強度が予め設定した電波安定範囲(例えば、中レベル以上の受信強度)を超えているか否かを判定する(ステップS6)。このステップS6の処理は、制御部11において行われるものとする。
【0021】
そして、ステップS6において、受信強度が電波安定範囲を下回っていると判定された場合、制御部11は、カウンタ14bをリセットすることで電波安定受信タイマを初期化する(ステップS12)。また、このような場合、無線通信装置1の設置作業者が外部アンテナ装置20の位置をより受信強度が高まるであろうと考えられる位置に移動させる(ステップS11)。そして、無線通信装置1は、受信強度が電波安定範囲を上回るまでステップS3からステップS6を繰り返す。
【0022】
一方、ステップS6において、受信強度が電波安定範囲を超えたと判断された場合、無線通信装置1の制御部11は、カウンタ14bを動作させて電波安定受信タイマをカウントアップする(ステップS7)。そして、制御部11は、カウンタ14bのカウント値をモニタしながら、一定時間以上の期間、受信強度が電波安定範囲を超えた状態を維持しているか否かを判定する(ステップS8)。
【0023】
このステップS8において、一定時間以上の期間、受信強度が電波安定範囲を維持できなかったと判断された場合、無線通信装置1は、ステップS12及びステップS11の処理を経てステップS3からの処理を繰り返す。一方、ステップS8において、一定時間以上の期間、受信強度が電波安定範囲を維持できたと判断された場合、無線通信装置1の制御部11は、電波強度表示部21にLEDの消灯を指示する(ステップS9)。また、制御部11は、カウンタ14bのカウント値を初期化することで、電波安定受信タイマを初期化する(ステップS10)。そして、ステップS10の処理が完了することで、電波環境測定処理は終了し、無線通信装置1は通常の動作を開始する。
【0024】
上記説明より、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、外部アンテナ装置20の周辺電波環境の良否を判断するための表示を行う電波強度表示部21を外部アンテナ装置20が有する。これにより、実施の形態1にかかる無線通信装置1は、端末装置10から見通せない位置であっても、外部アンテナ装置20を電波環境が良好な位置に設置することができる。
【0025】
また、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、電波環境測定処理において、外部アンテナ装置20の周辺電波環境が良好な最適な設置位置が見つかった際には、電波強度表示部21の表示を消灯する。これにより、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、電波環境測定処理後に電波環境の測定に要する電力を削減することができる。
【0026】
また、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、電波強度表示部21が受信強度の適否レベルをランプの発光色及び点灯パターンの違いにより表示する。このような簡易な表示を行うことで、無線通信装置1では消費電力を低減する。
【0027】
また、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、一定期間の間、受信強度が電波安定範囲を超えたことに応じて、外部アンテナ装置20の周辺電波環境が良好であると判断する。これにより、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、継続して良好な電波環境が得られる位置を外部アンテナ装置20の最適な設置位置として判定することができる。このことは、定常的に設置される無線通信装置1においては大きなメリットとなる。
【0028】
実施の形態2
実施の形態2では、実施の形態1にかかる無線通信装置1の別の形態となる無線通信装置2について説明する。そこで、
図4に実施の形態2にかかる無線通信装置2のブロック図を示す。
【0029】
図4に示すように、無線通信装置2は、端末装置10に代えて端末装置10aを有する。端末装置10aは、端末装置10に端末側電波強度表示部(例えば、電波強度表示部15)を加えたものである。電波強度表示部15は、外部アンテナ装置の前記電波強度表示部と同じ構成のものであり、制御信号伝達ケーブル32を介して電波強度表示部21に与えられる制御信号に基づき動作する。
【0030】
集合住宅等では、複数の無線通信装置が固定設置される場合、ある特定の無線通信装置が電波干渉等の原因により通信状態が悪化することが発生する。実施の形態1にかかる無線通信装置1を設置した場合、外部アンテナ装置20を装置から離れた場所に設置することで電波干渉を回避できる。しかし、複数の無線通信装置が設置されている場合、外部アンテナ装置20も複数個設置されることになり、複数の外部アンテナ装置20の中から通信状態が悪化した端末装置を特定することが難しい。
【0031】
しかしながら、実施の形態2にかかる無線通信装置2では、端末装置10側にも外部アンテナ装置20の電波強度表示部21と同様の電波強度表示部15が備えられているため、当該電波強度表示部15の表示を頼りに、通信状態が悪化した端末装置10を特定することができる。
【0032】
実施の形態3
実施の形態3では、実施の形態1にかかる無線通信装置1の別の形態となる無線通信装置3について説明する。そこで、
図5に実施の形態3にかかる無線通信装置3のブロック図を示す。
【0033】
図5に示すように、実施の形態3にかかる無線通信装置3は、端末装置10を端末装置10bに置き換え、外部アンテナ装置20を外部アンテナ装置20aに置き換えたものである。
【0034】
端末装置10bは、制御部11を制御部11bに置き換えたものである。制御部11bは、外部アンテナ装置20aからの動作指示信号に基づき電波環境測定処理を開始する機能を追加したものである。
【0035】
外部アンテナ装置20aは、外部アンテナ装置20に動作スイッチ22を追加したものである。動作スイッチ22は、電波強度表示部21への表示を有効化すると共に、電波環境の適否判定の開始を端末装置10bに指示する。
【0036】
続いて、実施の形態3にかかる無線通信装置3の動作について説明する。
図3に示すように、実施の形態3にかかる無線通信装置3の電波環境測定処理では、
図2で説明したステップS2の処理をステップS22の処理に置き換えたものである。ステップS22では、実施の形態3にかかる無線通信装置3は、無線通信装置3の起動に加えて、動作スイッチ22が押し下げられたことにより生成される制御信号により、電波環境測定処理の具体的処理(例えば、ステップS3〜S12の処理)を実行する。
【0037】
上記説明より、実施の形態3にかかる無線通信装置3では、動作スイッチ22の押し下げに起因して電波環境測定処理を実行することができる。これにより、実施の形態3にかかる無線通信装置3では、無線通信装置3が起動していれば、設置作業者の任意のタイミングで電波環境測定処理を実施することができる。
【0038】
具体的には、無線通信装置の運用中、自然災害や事故等何らかの事情によりアンテナの位置を修正する事象が発生した場合、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、無線通信装置が完全に通信できなくなるか装置の電源断を発生させるかいずれかの方法でないと周辺電波の観測を開始することができない。例えば、無線通信装置が通信可能な状態であっても通信性能が低下したためメンテナンスを実施したい場合、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、装置を通信不可能とするためにアンテナの大幅な移動や、電波を遮断するためにアンテナを一時的に遮断壁で覆う等の方法により、電波環境測定処理を開始すること考えられる。しかし、電波環境測定処理を開始するためだけに工事作業を増やすこととなり、電波環境測定処理を開始させる方法として合理的でない。また、無線通信装置の電源を遮断することは運用に必要なデータや設定が失われる可能性があるため容易に実行できない。
【0039】
しかしながら、実施の形態3にかかる無線通信装置3では、外部アンテナ装置20に動作スイッチ22を設置し、動作スイッチ22の押下にて電波環境測定処理を開始することができる。つまり、実施の形態3にかかる無線通信装置3では、アンテナや無線通信装置の状況を変えることなく電波環境測定処理を開始することが可能となり、工事作業の効率化を実現する。
【0040】
また、実施の形態1では、無線通信装置が通信不可能となった場合に電波環境測定処理を開始するため、作業者が修理作業を開始するまで電波環境測定処理を続けることとなり消費電力増加の原因となる。しかしながら、実施の形態3にかかる無線通信装置3では、電波環境測定処理の開始を動作スイッチ22にて制御することで電波環境測定処理の実施期間を抑制し、消費電力を削減することができる。
【0041】
実施の形態4
実施の形態4では、実施の形態3にかかる無線通信装置3の別の形態となる無線通信装置4について説明する。そこで、
図7に実施の形態4にかかる無線通信装置4のブロック図を示す。
【0042】
図7に示すように、実施の形態4にかかる無線通信装置4は、端末装置10bを端末装置10cに置き換え、外部アンテナ装置20aを外部アンテナ装置20bに置き換えたものである。
【0043】
端末装置10cは、制御部11bを制御部11cに置き換えたものである。制御部11cは、外部アンテナ装置20bからの加速度情報に基づきアンテナ移動通知処理を行う機能を追加したものである。
【0044】
外部アンテナ装置20bは、外部アンテナ装置20aに加速度センサ23を追加したものである。加速度センサ23、外部アンテナ装置20bに加えられる加速度を検出する。加速度センサ23は、物体の加速度を計測するための装置であり、物体の振動や物体に加えられる衝撃、或いは、物体にかかる重力を計測できる。また、加速度センサ23には、アナログ出力センサと、デジタル出力センサとがあるがいずれを用いても構わない。
【0045】
実施の形態4にかかる無線通信装置4では、この加速度センサ23から得られる加速度情報に基づきアンテナ移動通知処理を行う。そこで、以下でこのアンテナ移動通知処理について説明する。
【0046】
図8に実施の形態4にかかる無線通信装置4において外部アンテナ装置に所定値以上の加速度が加わった場合に行われるアンテナ移動通知処理を示すフローチャートを示す。
【0047】
図8に示すように、実施の形態4にかかる無線通信装置4でじゃ、加速度センサ23により、外部アンテナ装置20bに対する規定値以上の加速度が、制御部11cで検出されたことに応じてアンテナ移動通知処理を実施する(ステップS31)。
【0048】
このアンテナ移動通知処理では、ステップS31の検出結果に応じて、まず、無線通信装置4が無線通信が可能な状態であるか否かを判定する(ステップS32)。このステップS32において無線通信が可能と判断された場合、無線通信装置4は、無線通信を用いて端末装置10cから管理者へアンテナが移動したことを通知する(ステップS33)。一方、ステップS32において無線通信が不可能と判断された場合、無線通信装置4は、基地局や他の無線通信端末との通信が出来なくなる。そのため、管理者は基地局等を介して無線通信装置4との通信が途絶えたことを認知する(ステップS34)。ただし、無線通信に加えて電話回線等、他の通信手段を搭載した無線通信装置4であれば、無線以外の手段を使用して基地局や他の接続先端末へアンテナ移動の通知をすることも可能である。
【0049】
ステップS33、又は、ステップS34の処理が完了すると、実施の形態4にかかる無線通信装置4の制御部11cは、電波強度表示部21にLEDを所定のパターンで点灯させることを指示し(ステップS35)、無線信号の出力レベルが所定の出力レベル以下となるように固定する(ステップS36)。
【0050】
上記説明より、実施の形態4にかかる無線通信装置4は、外部アンテナ装置20bが移動した可能性を加速度センサ23により検知すると、そのことを管理者へ通知する。これにより、管理者は、即座に外部アンテナ装置20bの設置位置の修正の必要性を知ることができる。また、実施の形態4にかかる無線通信装置4は、外部アンテナ装置20bが移動した可能性がある無線通信装置を外部アンテナ装置20cに設けられた電波強度表示部15により知ることができる。そのため、実施の形態4にかかる無線通信装置4を用いることで移動した可能性がある外部アンテナ装置20bを即座に特定することができる。また、実施の形態4にかかる無線通信装置4は、外部アンテナ装置20bが移動した可能性を検知した後に無線信号の出力レベルを一定の範囲以下となるように制限する。これにより、実施の形態4にかかる無線通信装置4は、他の通信装置との間の電波干渉を低減することができる。
【0051】
より具体的には、無線通信装置の運用中、自然災害や事故等何らかの事情によりアンテナの位置を修正する事象が発生した場合、修正の必要があると認知する方法としては実施の形態1〜3にかかる無線通信装置では無線通信端末が完全に通信不可能となり、基地局にて該当の無線通信端末と通信できないことを確認する方法が考えられる。しかし、通信を遮断しては運用に支障をきたすような用途で使用している場合、通信不可能となる事態は回避すべきである。そこで、実施の形態4にかかる無線通信装置4を用いることで、通信が不安定な無線通信装置4を特定し、通信不能となる前に外部アンテナ装置の位置を修正して、システムの安定性を向上させることができる。
【0052】
また、アンテナの移動によってこれまで受信していた電界強度が低下した場合、無線通信端末は通信性能が低下すると性能を保つため無線出力レベルを上げてしまい、電波干渉の原因となる。管理者の作業によりアンテナの位置を再修正されれば再び電波環境が安定するため、受信性能が低下してもまだ通信可能な状態であれば無線出力を上げずに現状維持している方が他の無線通信端末に与える影響が軽減される。
【0053】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。