特許第6497797号(P6497797)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6497797
(24)【登録日】2019年3月22日
(45)【発行日】2019年4月10日
(54)【発明の名称】畳表折り曲げ装置
(51)【国際特許分類】
   E04F 15/02 20060101AFI20190401BHJP
【FI】
   E04F15/02 102K
   E04F15/02 102T
【請求項の数】16
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2014-148717(P2014-148717)
(22)【出願日】2014年7月22日
(65)【公開番号】特開2016-23481(P2016-23481A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2017年6月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000163121
【氏名又は名称】極東産機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103218
【弁理士】
【氏名又は名称】牧村 浩次
(72)【発明者】
【氏名】吉田 哲士
(72)【発明者】
【氏名】石井 雅章
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−314953(JP,A)
【文献】 特開平10−102738(JP,A)
【文献】 特開2014−020014(JP,A)
【文献】 特開2010−168830(JP,A)
【文献】 実開昭53−068525(JP,U)
【文献】 実開昭53−150017(JP,U)
【文献】 特開2002−070295(JP,A)
【文献】 特開2001−170729(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 15/02
D05B 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
畳表の側辺を内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置であって、
前記畳表を所定の位置に載置するための載置テーブルと、
前記載置テーブルの折り曲げ側端部と対峙するように配置された折り曲げ部材と、
前記畳表の被折り曲げ側辺を折り曲げる際に、折り曲げ線を支持するための折り曲げ支持部材とから構成される畳表折り曲げユニットを備え、
前記折り曲げ部材が、
前記畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げるための立ち上げ部と、
前記立ち上げ部から下方に延設され、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したプレス面とを備え、
前記折り曲げ部材の上面が、載置テーブルの上面に対して、同一または下方の位置にある状態で、載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置し、
前記折り曲げ支持部材が、畳表の折り曲げ線に位置するように配置し、
前記載置テーブルの上面に対して、折り曲げ部材の立ち上げ部が上方の位置となるように移動することにより、折り曲げ部材の立ち上げ部によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げ、
前記載置テーブルと折り曲げ部材とが接近する方向に移動することによって、畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とを当接させて、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、内側に折り曲げるように構成するとともに、
前記畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面との当接による折り曲げ後に、折り曲げ支持部材を畳表の被折り曲げ側辺から離間する方向に移動させて、
前記折り曲げ部材が載置テーブルに対してさらに下方の位置となるように移動することにより、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点としてさらに内側に折り曲げるように構成したことを特徴とする畳表折り曲げ装置。
【請求項2】
畳表の側辺を内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置であって、
前記畳表を所定の位置に載置するための載置テーブルと、
前記載置テーブルの折り曲げ側端部と対峙するように配置された折り曲げ部材と、
前記畳表の被折り曲げ側辺を折り曲げる際に、折り曲げ線を支持するための折り曲げ支持部材とから構成される畳表折り曲げユニットを備え、
前記折り曲げ部材が、
前記畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げるための立ち上げ部と、
前記立ち上げ部から下方に延設され、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したプレス面とを備え、
前記折り曲げ部材の上面が、載置テーブルの上面に対して、同一または下方の位置にある状態で、載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置し、
前記折り曲げ支持部材が、畳表の折り曲げ線に位置するように配置し、
前記載置テーブルの上面に対して、折り曲げ部材の立ち上げ部が上方の位置となるように移動することにより、折り曲げ部材の立ち上げ部によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げ、
前記載置テーブルと折り曲げ部材とが接近する方向に移動することによって、畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とを当接させて、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、内側に折り曲げるように構成するとともに、
前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したテーパー傾斜面から構成され、
前記折り曲げ支持部材が、板形状の折り曲げ支持部材から構成され、折り曲げ支持部材の先端部に、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜した傾斜案内面が形成され、
前記折り曲げ部材のテーパー傾斜面と水平面のなす角度αと、折り曲げ支持部材の傾斜案内面と水平面のなす角度βが、α>βの関係になるように設定されていることを特徴とする畳表折り曲げ装置。
【請求項3】
前記畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面との当接による折り曲げ後に、折り曲げ支持部材を畳表の被折り曲げ側辺から離間する方向に移動させて、
前記折り曲げ部材が載置テーブルに対してさらに下方の位置となるように移動することにより、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点としてさらに内側に折り曲げるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項4】
前記折り曲げ部材の立ち上げ部が、載置テーブルの上面に対して垂直な方向に形成された畳表立ち上げ面を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項5】
前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したテーパー傾斜面から構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項6】
前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜した複数のテーパー傾斜面から構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項7】
前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したR面から構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項8】
前記折り曲げ支持部材が、板形状の折り曲げ支持部材から構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項9】
前記折り曲げ支持部材が、線状または棒状の折り曲げ支持部材から構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項10】
前記折り曲げ部材には、折り曲げ部材を加熱するヒーターを備えることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項11】
前記折り曲げ部材には、畳表の被折り曲げ側辺に対して、折り曲げ促進剤を噴射する促進剤噴射手段を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項12】
前記載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置した状態で、畳表の被折り曲げ側辺を折り曲げる折り曲げ線に沿って、折り曲げを容易にする折りぐせ線を形成する折りぐせ線形成手段を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項13】
前記折りぐせ線形成手段が、けびき部材、もしくは、加熱けびき部材、または、その両方から構成されていることを特徴とする請求項12に記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項14】
前記載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置した状態となるように、畳表を載置テーブルに載置した状態で、畳表の被折り曲げ側辺を切断する切断手段を備えることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項15】
前記畳表折り曲げユニットと畳表の幅方向に対応する反対側に、畳表の位置決めを行うストッパー機構を備えることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【請求項16】
前記畳表折り曲げユニットが、畳表の幅方向両側に対応するように設けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の畳表折り曲げ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縁無し畳に使用する畳表の側辺を内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置に関し、より詳細には、縁無し畳に使用する畳表の側辺を、畳表のイ草の茎を畳床に沿う方向に、内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、畳に関して、畳縁を有する通常の畳に代わり、昨今では、マンションなどにおいて、意匠性などを考慮して、畳縁を備えていない、いわゆる「縁無し畳」が、広範に用いられるようになっている。
【0003】
この場合、図24に示したように、このような縁無し畳300を製造するためには、畳床302の側辺304に沿って、畳表306を畳床302の側面308に沿うように、略90°以上の角度で折り曲げる必要がある。
【0004】
すなわち、図24に示したように、畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)Aに、畳表306の側辺310を畳床302の側面308に沿うように折り曲げて、折り曲げた側辺310を、畳床302の側面308、または、裏面312に縫着したり、接着剤で固着することが行われる。
【0005】
この場合、畳表306の側辺310の折り曲げを容易にするために、図示しない噴射ノズルを介して、水または高熱の蒸気を、折り曲げようとする畳表306の側辺310の全長にわたって吹き付けたり、高浸透性の界面活性剤などを折り曲げようとする畳表306の側辺310の全長にわたって塗布するなどしている。
【0006】
しかしながら、畳表306の框314のように、畳表306を、図24の矢印Bの方向に折り曲げる場合に比較して、畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)、すなわち、図24の矢印Cの方向に、畳表306の側辺310を折り曲げる場合には、折り目(折り癖)がしっかりと付かず、角が丸くなってしまうことがある。
【0007】
このため、畳表306の折り曲げた側辺310を、畳床302の側面308に縫着して固定したり、接着剤で固定する際に、畳表306の折り曲げた側辺310が、畳床302の側面308から、いわゆる浮いた状態となって、見栄えが悪くなり商品価値が低下することになり、また、その修正作業にも手間がかかることになる。
【0008】
また、畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)、すなわち、図24の矢印Cの方向に、畳表306の側辺310を折り曲げる場合に折り曲げ過ぎたり、無理に折り曲げると、畳表306のイ草が破損損傷して、商品価値が低下することになる。
【0009】
このため、このような手作業による折り曲げの際の問題を解消するために、特許文献1(特許第4375511号公報)、特許文献2(特許第5481745号公報)には、框縫いの終了した畳表と同時に、畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)、すなわち、図24の矢印Cの方向に、畳表306の側辺310を折り曲げる畳表折り曲げ装置が開示されている。
【0010】
すなわち、特許文献1の畳表折り曲げ装置400は、図25に示したような構成となっている。
【0011】
図25に簡略して図示したように、特許文献1の畳表折り曲げ装置400は、上下に昇降可能な載置テーブル402を備えており、この載置テーブル402上に、框縫いの終了した畳表306と畳床302と一体になった畳300を、天地逆さまな状態(すなわち、畳表306の表面側を下にした状態)で載置するように構成されている。
【0012】
この場合、載置テーブル402の側端404から、折り曲げようとする畳表306の側辺310を突出した状態で位置決め載置するようになっている。
【0013】
また、図25に示したように、載置テーブル402の上方には、載置テーブル402上に載置した畳300を固定し、載置テーブル402の昇降と同期して昇降する固定手段406が設けられている。
【0014】
さらに、図25に示したように、載置テーブル402の側端404の側方には、上下に昇降不能に固定された折り曲げ板408が設けられている。
【0015】
このように構成される特許文献1の畳表折り曲げ装置400では、前述のように、載置テーブル402上に、框縫いの終了した畳表306と畳床302と一体になった畳300を、天地逆さまな状態で載置する。
【0016】
そして、載置テーブル402の上方に配置した固定手段406を降下させて畳300を固定する。この状態で、載置テーブル402と固定手段406を同期して降下させることによって、折り曲げ板408によって、折り曲げようとする畳表306の側辺310が、畳床302の側面308に沿うように略垂直に折り曲げられるように構成されている。
【0017】
また、特許文献2の畳表折り曲げ装置500は、図26に示したような構成となっている。
【0018】
図26に簡略して図示したように、特許文献2の畳表折り曲げ装置500は、載置テーブル502を備えており、この載置テーブル502上に、框縫いの終了した畳表306と畳床302と一体になった畳300を、天地逆さまな状態(すなわち、畳表306の表面側を下にした状態)で載置するように構成されている。
【0019】
この場合、載置テーブル502の側端504から、折り曲げようとする畳表306の側辺310を突出した状態で位置決め載置するようになっている。
【0020】
また、図26に示したように、載置テーブル502の上方には、載置テーブル502上に載置した畳300を固定するための上下動可能な固定手段506が設けられている。
【0021】
さらに、図26に示したように、載置テーブル502の側端504の側方には、旋回折り曲げ手段508が設けられている。この旋回折り曲げ手段508は、断面略扇形状の旋回ガイド510を備えており、旋回中心Pである円弧形状の旋回ガイド溝514が形成されている。
【0022】
そして、載置テーブル502のフレーム512に、旋回ガイド溝514に嵌合する複数のベアリング516が形成されている。これにより、旋回ガイド510の外周に設けたギア518と噛合する図示しない歯車などの駆動機構によって、ベアリング516に旋回ガイド溝514が案内されて、図26の矢印で示したように、旋回ガイド510が旋回できるようになっている。
【0023】
このように構成される特許文献2の畳表折り曲げ装置500では、前述のように、載置テーブル502上に、框縫いの終了した畳表306と畳床302と一体になった畳300を、天地逆さまな状態で載置する。
【0024】
そして、載置テーブル502の上方に配置した固定手段506を降下させて畳300を固定する。この状態で、旋回折り曲げ手段508を作動させて、旋回中心Pを中心に旋回ガイド510を旋回させることによって、折り曲げようとする畳表306の側辺310が、畳床302の側面308に沿うように略垂直に折り曲げられるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】特許第4375511号公報
【特許文献2】特許第5481745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
しかしながら、特許文献1の畳表折り曲げ装置400、特許文献2の畳表折り曲げ装置500は、いずれも、框縫いの終了した畳表306と畳床302と一体になった畳300に対して、畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)Aに、畳表306の側辺310を畳床302の側面308に沿うように折り曲げる畳表折り曲げ装置である。
【0027】
このため、畳床302と畳表306の組み合わせ、サイズなどが限定されてしまい不便である。このため、畳表306のみを予め、所定のサイズに切断して、畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)Aに折り曲げることができれば、様々な種類、畳床302と畳表306の組み合わせ、サイズに対応することができ、非常に便利である。
【0028】
しかしながら、従来、手作業で畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)Aに折り曲げることが行われており、前述したように、畳表306のイ草の織目方向Aに対して、垂直な方向に畳表306の側辺310を折り曲げる場合には、折り目(折り癖)がしっかりと付かず、角が丸くなってしまうことがある。
【0029】
このため、畳表306の折り曲げた側辺310を、畳床302の側面308に縫着したり、接着剤で固定する際に、畳表306の折り曲げた側辺310が、畳床302の側面308から、いわゆる浮いた状態となって、見栄えが悪くなり商品価値が低下することになり、また、その修正作業にも手間がかかることになる。
【0030】
また、畳表306のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)に畳表306の側辺310を折り曲げる場合に折り曲げ過ぎたり、無理に折り曲げると、畳表306のイ草が破損損傷して、商品価値が低下することになる。
【0031】
本発明は、このような現状に鑑み、畳表のみを予め、イ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)に折り曲げることができ、しかも、折り目(折り癖)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがなく、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することのできる畳表折り曲げ装置を提供することを目的とする。
【0032】
また、本発明は、様々な種類の畳床と畳表の組み合わせ、サイズに対応することができ、非常に便利な畳表折り曲げ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の畳表折り曲げ装置は、
畳表の側辺を内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置であって、
前記畳表を所定の位置に載置するための載置テーブルと、
前記載置テーブルの折り曲げ側端部と対峙するように配置された折り曲げ部材と、
前記畳表の被折り曲げ側辺を折り曲げる際に、折り曲げ線を支持するための折り曲げ支持部材とから構成される畳表折り曲げユニットを備え、
前記折り曲げ部材が、
前記畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げるための立ち上げ部と、
前記立ち上げ部から下方に延設され、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したプレス面とを備え、
前記折り曲げ部材の上面が、載置テーブルの上面に対して、同一または下方の位置にある状態で、載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置し、
前記折り曲げ支持部材が、畳表の折り曲げ線に位置するように配置し、
前記載置テーブルの上面に対して、折り曲げ部材の立ち上げ部が上方の位置となるように移動することにより、折り曲げ部材の立ち上げ部によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げ、
前記載置テーブルと折り曲げ部材とが接近する方向に移動することによって、畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とを当接させて、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、内側に折り曲げるように構成するとともに、
前記畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面との当接による折り曲げ後に、折り曲げ支持部材を畳表の被折り曲げ側辺から離間する方向に移動させて、
前記折り曲げ部材が載置テーブルに対してさらに下方の位置となるように移動することにより、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点としてさらに内側に折り曲げるように構成したことを特徴とする。
【0034】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、
畳表の側辺を内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置であって、
前記畳表を所定の位置に載置するための載置テーブルと、
前記載置テーブルの折り曲げ側端部と対峙するように配置された折り曲げ部材と、
前記畳表の被折り曲げ側辺を折り曲げる際に、折り曲げ線を支持するための折り曲げ支持部材とから構成される畳表折り曲げユニットを備え、
前記折り曲げ部材が、
前記畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げるための立ち上げ部と、
前記立ち上げ部から下方に延設され、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したプレス面とを備え、
前記折り曲げ部材の上面が、載置テーブルの上面に対して、同一または下方の位置にある状態で、載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置し、
前記折り曲げ支持部材が、畳表の折り曲げ線に位置するように配置し、
前記載置テーブルの上面に対して、折り曲げ部材の立ち上げ部が上方の位置となるように移動することにより、折り曲げ部材の立ち上げ部によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げ、
前記載置テーブルと折り曲げ部材とが接近する方向に移動することによって、畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とを当接させて、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、内側に折り曲げるように構成するとともに、
前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したテーパー傾斜面から構成され、
前記折り曲げ支持部材が、板形状の折り曲げ支持部材から構成され、折り曲げ支持部材の先端部に、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜した傾斜案内面が形成され、
前記折り曲げ部材のテーパー傾斜面と水平面のなす角度αと、折り曲げ支持部材の傾斜案内面と水平面のなす角度βが、α>βの関係になるように設定されていることを特徴とする。
【0035】
このように、折り曲げ部材の上面が、載置テーブルの上面に対して、同一または下方の位置にある状態で、載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置した状態で、折り曲げ支持部材が、畳表の折り曲げ線に位置するように配置する。
この状態で、載置テーブルの上面に対して、折り曲げ部材の立ち上げ部が上方の位置となるように移動することにより、折り曲げ部材の立ち上げ部によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げることができる。
【0036】
そして、載置テーブルと折り曲げ部材とが接近する方向に移動することによって、畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とを当接させて、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、内側に折り曲げることができる。
【0037】
従って、折り曲げ部材の立ち上げ部によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げるので、畳表のみを予め、イ草の茎を畳床に沿う方向に予めある程度折り曲げることができる。
【0038】
しかも、その後、畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とが当接するので、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、内側にさらに折り曲げることができ、折り目(折り癖)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがない。
【0039】
従って、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、しかも、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷することなく、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0040】
また、畳表のみを予め、イ草の茎を畳床に沿う方向に折り曲げるので、様々な種類の畳床と畳表の組み合わせ、サイズに対応することができ、非常に便利である。
【0041】
このように、折り曲げ支持部材を畳表の被折り曲げ側辺から離間する方向に移動させて、折り曲げ部材が載置テーブルに対してさらに下方の位置となるように移動することにより、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点としてさらに内側に折り曲げることができる。
従って、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側にさらに折り曲げることができ、折り目(折りぐせ)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがない。
【0042】
これにより、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0043】
このように、折り曲げ部材のテーパー傾斜面と水平面のなす角度αと、折り曲げ支持部材の傾斜案内面と水平面のなす角度βが、α>βの関係になるように設定されていれば、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げる際に、折り曲げ部材のテーパー傾斜面によって、折り曲げ支持部材の傾斜案内面との間に畳表の被折り曲げ側辺が強固に挟み込まれることがない。
また、上記のように角度がα>βの関係になるように設定されていれば、テーパー傾斜面によって、畳表の折り曲げの圧力が折り曲げ支持部材の先端に確実にかかることとなるので、寸法精度の良い畳表の折り曲げが可能となる。
【0044】
従って、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げる際に、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0045】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ部材の立ち上げ部が、載置テーブルの上面に対して垂直な方向に形成された畳表立ち上げ面を備えることを特徴とする。
【0046】
このように構成することによって、折り曲げ部材の立ち上げ部を構成する畳表立ち上げ面によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げるので、畳表の表面を損傷することなく、畳表のみを予め、イ草の茎を畳床に沿う方向に予めある程度折り曲げることができる。
【0047】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したテーパー傾斜面から構成されている。
【0048】
このように構成することによって、畳表の被折り曲げ側辺と、折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とが当接するので、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、テーパー傾斜面によって、内側に容易に折り曲げることができる。
【0049】
従って、折り目(折り癖)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがなく、これにより、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0050】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜した複数のテーパー傾斜面から構成されていることを特徴とする。
【0051】
このように、折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜した複数のテーパー傾斜面から構成されているので、複数のテーパー傾斜面の傾斜角度を相違するように構成して、載置テーブルに対して、折り曲げ部材の上下の相対位置を変更することによって、畳表の材料に応じて、畳表の折り曲げ線を支点として、様々な角度に畳表の被折り曲げ側辺を、内側に容易に折り曲げることができる。
【0052】
従って、折り目(折り癖)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがなく、これにより、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0053】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したR面から構成されていることを特徴とする。
【0054】
このように、折り曲げ部材のプレス面が、載置テーブルの折り曲げ側端部から離間する方向に傾斜したR面から構成しても良い。
【0055】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ支持部材が、板形状の折り曲げ支持部材から構成されていることを特徴とする。
【0056】
このように、折り曲げ支持部材が、板形状の折り曲げ支持部材から構成されていれば、折り曲げ支持部材の先端を、畳表の折り曲げ線に位置するように配置することによって、板形状の折り曲げ支持部材が畳表の固定部材として機能するとともに、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げることが容易になる。
【0057】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ支持部材が、線状または棒状の折り曲げ支持部材から構成されていることを特徴とする。
【0058】
このように、折り曲げ支持部材が、線状または棒状の折り曲げ支持部材から構成されていても良い。この場合、線状または棒状の折り曲げ支持部材を、畳表の折り曲げ線に位置するように配置するのが容易となる。また、線状または棒状の折り曲げ支持部材が畳表の固定部材として機能するとともに、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げることが容易になる。
【0059】
また、この場合、別途、畳表の固定部材を設けるようにすることによって、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げることがさらに容易になる。
【0063】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ部材には、折り曲げ部材を加熱するヒーターを備えることを特徴とする。
【0064】
このように構成することによって、ヒーターによって加熱された折り曲げ部材により、例えば、樹脂製のイ草からなる畳表の場合や天然のイ草からなる畳表を気温が低い時に折り曲げる場合に、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げる際に折り曲げが容易となり、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0065】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折り曲げ部材には、畳表の被折り曲げ側辺に対して、折り曲げ促進剤を噴射する促進剤噴射手段を備えることを特徴とする。
【0066】
このように構成することによって、促進剤噴射手段を介して、例えば、水、高温の水蒸気、高浸透性の界面活性剤などからなる折り曲げ促進剤を、畳表の被折り曲げ側辺に対して噴射することによって、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げる際に折り曲げが容易となり、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0067】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置した状態で、畳表の被折り曲げ側辺を折り曲げる折り曲げ線に沿って、折り曲げを容易にする折りぐせ線を形成する折りぐせ線形成手段を備えることを特徴とする。
【0068】
このように構成することによって、畳表の被折り曲げ側辺を折り曲げる折り曲げ線に沿って、折り曲げを容易にする折りぐせ線を形成する折りぐせ線形成手段を備えるので、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として内側に折り曲げる際に、この折りぐせ線形成手段で形成した折りぐせ線に沿って折り曲げが容易となり、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0069】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記折りぐせ線形成手段が、けびき部材、もしくは、加熱けびき部材、または、その両方から構成されていることを特徴とする。
【0070】
このように、折りぐせ線形成手段が、けびき部材、もしくは、加熱けびき部材、または、その両方から構成されていれば、折りぐせ線を容易に形成することができる。
【0071】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置した状態となるように、畳表を載置テーブルに載置した状態で、畳表の被折り曲げ側辺を切断する切断手段を備えることを特徴とする。
【0072】
このように構成することによって、畳表を載置テーブルに載置した状態で、畳表の被折り曲げ側辺を切断する切断手段によって、載置テーブル上に、畳表の被折り曲げ側辺が、載置テーブルの折り曲げ側端部から、折り曲げ部材の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表を載置した状態とすることができる。
【0073】
これにより、所定の折り曲げ幅分だけ、畳表の被折り曲げ側辺を畳床の側面に沿うように折り曲げて、折り曲げた側辺を、畳床の側面、または、裏面に縫着したり、接着剤で固着するのを確実に行うことができる。
【0074】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記畳表折り曲げユニットと畳表の幅方向に対応する反対側に、畳表の位置決めを行うストッパー機構を備えることを特徴とする。
【0075】
このように構成することによって、ストッパー機構によって、載置テーブルの折り曲げ側端部に対して、畳表の被折り曲げ側辺の位置決めを行うことができ、所定の折り曲げ幅分だけ、畳表の被折り曲げ側辺を畳床の側面に沿うように折り曲げて、折り曲げた側辺を、畳床の側面、または、裏面に縫着したり、接着剤で固着するのを確実に行うことができる。
【0076】
また、本発明の畳表折り曲げ装置は、前記畳表折り曲げユニットが、畳表の幅方向両側に対応するように設けられていることを特徴とする。
【0077】
このように構成することによって、一度に幅方向両側の畳表の被折り曲げ側辺を畳床の側面に沿うように折り曲げることができ、効率的で便利である。
【発明の効果】
【0078】
本発明によれば、折り曲げ部材の立ち上げ部によって、畳表の折り曲げ線を支点として、畳表の被折り曲げ側辺を鉛直方向に立ち上げるので、畳表のみを予め、イ草の織目方向(イ草の向き)に対して垂直な方向に予めある程度折り曲げることができる。
【0079】
しかも、その後、畳表の被折り曲げ側辺と折り曲げ部材のプレス面を構成するテーパー傾斜面とが当接するので、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表の折り曲げ線を支点として、内側にさらに折り曲げることができ、折り目(折り癖)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがない。
【0080】
従って、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、しかも、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷することなく、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0081】
また、畳表のみを予め、イ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)に折り曲げるので、様々な種類の畳床と畳表の組み合わせ、サイズに対応することができ、非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
図1図1は、本発明の畳表折り曲げ装置の正面図である。
図2図2は、図1の畳表折り曲げ装置の上面図である。
図3図3は、図1の畳表折り曲げ装置の背面図である。
図4図4は、図1の畳表折り曲げ装置のC方向の側面図である。
図5図5は、図1の畳表折り曲げ装置のD方向の側面図である。
図6図6は、図1の畳表折り曲げ装置の要部のみを示した図1の部分拡大図である。
図7図7は、図6の部分拡大図で、折り曲げ支持部材の旋回移動状態を説明する部分拡大図である。
図8図8は、本発明の畳表折り曲げ装置の折り曲げ部材30の部分拡大図である。
図9図9は、畳表の折り曲げ状態を説明する斜視図である。
図10図10は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図11図11は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図12図12は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図13図13は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図14図14は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図15図15は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図16図16は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図17図17は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図18図18は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図19図19は、本発明の畳表折り曲げ装置の作動を示す部分拡大図である。
図20図20は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図17と同様な部分拡大図である。
図21図21は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図8と同様な部分拡大図である。
図22図22は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図8と同様な部分拡大図である。
図23図23は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図17と同様な部分拡大図である。
図24図24は、縁無し畳300を製造する方法を説明する斜視図である。
図25図25は、従来の畳表折り曲げ装置400を説明する概略図である。
図26図26は、従来の畳表折り曲げ装置500を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0083】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
【0084】
図1は、本発明の畳表折り曲げ装置の正面図、図2は、図1の畳表折り曲げ装置の上面図、図3は、図1の畳表折り曲げ装置の背面図、図4は、図1の畳表折り曲げ装置のC方向の側面図、図5は、図1の畳表折り曲げ装置のD方向の側面図、図6は、図1の畳表折り曲げ装置の要部のみを示した図1の部分拡大図、図7は、図6の部分拡大図で、折り曲げ支持部材の旋回移動状態を説明する部分拡大図、図8は、本発明の畳表折り曲げ装置の折り曲げ部材30の部分拡大図、図9は、畳表の折り曲げ状態を説明する斜視図である。
【0085】
図1図8において、符号10は、全体で本発明の畳表折り曲げ装置を示している。
【0086】
本発明の畳表折り曲げ装置10は、いわゆる「縁無し畳」を製造するためのものであって、図9に示したように、畳表200のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)Aに、畳表200の側辺202を畳床の側面に沿うように折り曲げるためのものである。
なお、図9においては、説明の便宜上、畳表200のイ草の織目は省略して示している。
【0087】
なお、図示しないが、畳床は、通常、表面側が広く、裏面側が狭く形成されている。
【0088】
また、本発明の畳表折り曲げ装置10において、畳表200の被折り曲げ側辺である畳表200の側辺202とは、畳表200が、1畳用の場合には、畳表200の長手方向の辺を、半畳用では、框側の辺204と直角または略直角な辺を言う。
【0089】
また、本発明の畳表折り曲げ装置10の対象とする畳表200は、例えば、天然のイ草からなる畳表200、和紙製のイ草からなる畳表200、また、樹脂製のイ草からなる畳表200など全ての畳表に適用することができる。
【0090】
図1図6に示したように、畳表折り曲げ装置10は、架台フレーム12を備えており、この架台フレーム12上に、図4図6に示したように、畳表折り曲げユニット14が、前後方向に(図4図6において左右方向に)、移動可能に備えられている。
【0091】
すなわち、図1図6に示したように、架台フレーム12上には、前後方向に(図4図6において左右方向に)、2本の案内レール16が設けられている。そして、畳表折り曲げユニット14のフレーム18の下端には、この案内レール16に沿って移動可能な、例えば、LMガイドなどからなる案内部材20が設けられている。
【0092】
そして、図2に示したように、ボールネジなどからなる駆動機構22の駆動によって、案内部材20を介して、この案内レール16に沿って、畳表折り曲げユニット14が、前後方向に(図4図6において左右方向(矢印E方向に))に移動可能に構成されている。
【0093】
これにより、様々な幅を有する畳床に応じて、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を折り曲げることができるようになっている。
【0094】
また、図6図7の拡大図に示したように、畳表折り曲げユニット14には、フレーム18の上方に、畳表200を所定の位置に載置するための載置テーブル24が、固定された状態で設けられている。
【0095】
そして、フレーム18の上方には、載置テーブル24の折り曲げ側端部26と対峙するように、折り曲げ側端部26の側方に、折り曲げ機構28が設けられている。この折り曲げ機構28には、折り曲げ部材30が備えられている。
【0096】
この折り曲げ部材30は、図6図7の拡大図に示したように、フレーム18の上方において、図示しないが、例えば、LMガイドなどからなる案内機構によって、駆動シリンダー32の駆動によって、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、接離する方向に移動できるように構成されている。
【0097】
また、折り曲げ部材30は、図6図7の拡大図に示したように、フレーム18の上方において、昇降駆動シリンダー34の駆動によって、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、上下方向に移動できるように構成されている。
【0098】
この折り曲げ部材30は、図8の拡大図に示したように、断面視において、折り曲げ作用部36と、折り曲げ作用部36の下方に形成され、折り曲げ作用部36の幅よりも幅が狭くなった中間部38を備えている。さらに、この中間部38の下方には、中間部38の幅よりも幅が広くなった基端部40を備えている。これにより、中間部38の載置テーブル24側に、進入用凹部42が形成されている。
【0099】
また、図8の拡大図に示したように、折り曲げ作用部36は、平坦に形成された上端面44を備えている。そして、折り曲げ部材30の折り曲げ作用部36の載置テーブル24側には、立ち上げ部を構成する畳表立ち上げ面46が、載置テーブル24の上面に対して垂直な方向に(鉛直方向に)形成されている。
【0100】
なお、この場合、図8の拡大図に示したように、端面44と畳表立ち上げ面46との間の隅角部は丸くR部44aが形成されており、後述する立ち上げの際に、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を損傷しないよう構成されている。
【0101】
なお、この実施例では、立ち上げ部を構成する畳表立ち上げ面46を、載置テーブル24の上面に対して垂直な方向に(鉛直方向に)形成したが、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を損傷しないように立ち上げる面であれば良く、傾斜面やR面で形成することも可能である。
すなわち、この立ち上げ面46では、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を損傷しないように立ち上げることが出来ればよく、上記した形状以外でも様々な他の形状を採用することもできる。
【0102】
また、折り曲げ部材30の折り曲げ作用部36には、この畳表立ち上げ面46の下方に、畳表立ち上げ面46から下方に延設され、載置テーブル24の折り曲げ側端部26から離間する方向に傾斜した、プレス面を構成するテーパー傾斜面48が形成されている。
【0103】
また、折り曲げ部材30の基端部40には、折り曲げ部材30を加熱するための、例えば、シーズヒーターなどからなるヒーター50を備えている。
【0104】
このヒーター50は、畳表200が、例えば、樹脂製のイ草から構成されている場合に、後述するように、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を折り曲げる際に、折り曲げ線206の近傍を加熱して柔らかくして、この折り曲げ線206からの折り曲げを容易にするためのものである。
【0105】
なお、このヒーター50としては、特に限定されるものではなく、公知のヒーターを採用することができる。この場合、加熱温度も特に限定されるものでなく、樹脂製のイ草の種類に応じて適宜設定すればよく、例えば、120℃に設定することができる。
【0106】
なお、このように構成される折り曲げ部材30は、図1に示したように、畳表200の側辺202に沿うように、畳表折り曲げ装置10の横方向(図1において左右方向)に延びている。
【0107】
また、図1図6に示したように、畳表折り曲げユニット14には、フレーム18の両端から上方に延設されたサイドフレーム52に、折り曲げ支持機構54が設けられている。この折り曲げ支持機構54は、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を折り曲げる際に、折り曲げ線を支持するための略板形状の折り曲げ支持部材56を備えている。
【0108】
図6図7の拡大図に示したように、折り曲げ支持部材56は、駆動シリンダー58の駆動軸60の先端に連結されており、駆動シリンダー58の作動によって、駆動軸60の先端に連結された折り曲げ支持部材56が、図7の矢印Fで示したように、昇降するように構成されている。
【0109】
また、図6図7の拡大図に示したように、この駆動シリンダー58は、駆動シリンダー58を支持する支持フレーム62(図2参照)のフランジ62aのピボット軸64で、サイドフレーム52に旋回可能に軸支されている。
【0110】
そして、フランジ62aの後端が、リンク機構66に連結されており、このリンク機構66の作動によって、ピボット軸64を中心に、図6図7の矢印Gで示したように、駆動シリンダー58が回動するようになっている。この駆動シリンダー58の回動に伴って、折り曲げ支持部材56が、図6図7の矢印Gで示したように、旋回するように構成されている。
【0111】
すなわち、図6図7の拡大図に示したように、リンク機構66は、駆動シリンダー68を備えており、駆動シリンダー68の駆動軸68aに、略L字形状の第1のリンク70がピボット72によって連結されている。また、第1のリンク70の先端が、ピボット74によって、サイドフレーム52に軸支されている。
【0112】
さらに、第1のリンク70の屈曲部と、フランジ62の後端が、第2のリンク76に、ピボット78、80により連結されている。また、駆動シリンダー68は、サイドフレーム52の上部に設けられた結合フランジ82に、ピボット84によって回動可能に連結されている。
【0113】
このように構成することによって、駆動シリンダー68を作動させることによって、駆動シリンダー68の駆動軸68aが伸縮して、リンク機構66を介して、駆動シリンダー58が回動するようになっている。この駆動シリンダー58の回動に伴って、折り曲げ支持部材56が、図7の矢印Gで示したように、旋回するように構成されている。
【0114】
また、図6図7図16の拡大図に示したように、折り曲げ支持部材56は、折り曲げ支持部材本体56aと、載置テーブル24の折り曲げ側端部26側に形成された傾斜支持部56bとを備えている。この傾斜支持部56bには、折り曲げ側端部26側に傾斜した、すなわち、折り曲げ側端部26から離間する方向に傾斜した傾斜案内面56cが形成されている。
【0115】
また、後述するように、図17の拡大図に示したように、折り曲げ部材30のテーパー傾斜面48と水平面のなす角度αと、折り曲げ支持部材56の傾斜案内面56cと水平面のなす角度βが、α>βの関係になるように設定されている。
【0116】
なお、折り曲げ支持部材56は、図1に示したように、畳表200の側辺202に沿うように、畳表折り曲げ装置10の横方向(図1において左右方向)に延びている。
【0117】
また、図2図6に示したように、畳表折り曲げ装置10の後方(図2において上側、図3において左側)には、架台フレーム12上に、ストッパー機構86が設けられている。
【0118】
このストッパー機構86は、図6の拡大図に示したように、架台フレーム12に固定された後端フレーム88を備えている。この後端フレーム88には、畳表折り曲げユニット14の載置テーブル24の上面と水平位置が同一となるように、後端側載置テーブル90が形成されている。
【0119】
そして、後端側載置テーブル90上には、ストッパー92が固定されている。このストッパー92は、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の一方の側辺202)の位置決めを行うためのものである。
【0120】
また、ストッパー92は、後述するように、畳表200の被折り曲げ側辺である畳表200の一方の側辺202の内側への折り曲げが完了した後、他方の側辺202の内側への折り曲げを行うために設けられている。
【0121】
すなわち、後述するように、畳表200の一方の側辺202の内側への折り曲げが完了した後、畳表200を180°回転させて、折り曲げが完了した一方の側辺202をストッパー92に当接させて、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、他方の側辺202の位置決めを行うためのものでもある。
【0122】
さらに、図6の拡大図に示したように、後端フレーム88の後方には、上方に略L字形状に延設された押えフレーム94が設けられている。そして、この押えフレーム94の上部に、畳表端部固定機構96が設けられている。
【0123】
畳表端部固定機構96は、図6の拡大図に示したように、畳表200の被折り曲げ側辺である側辺202を折り曲げる際に、畳表200の他方の側辺202を固定支持するための略板形状の固定部材98を備えている。
【0124】
図6の拡大図に示したように、折り曲げ支持部材56は、押えフレーム94に固定された駆動シリンダー100の駆動軸102の先端に連結されている。そして、駆動シリンダー100の作動によって、駆動軸102の先端に連結された固定部材98が、図6の矢印Gで示したように、昇降するように構成されている。これにより、畳表200の他方の側辺202を固定支持することができるように構成されている。
【0125】
なお、後述するように、図6の拡大図では、畳表200の一方の側辺202の内側への折り曲げが完了した後、畳表200を180°回転させて、折り曲げが完了した一方の側辺202を、90°立ち上げた状態としている。この状態で、ストッパー92に当接させるようにして、駆動シリンダー100を作動して、固定部材98で畳表200の他方の側辺202を固定支持している。
【0126】
なお、このように構成されるストッパー92、固定部材98は、図2に示したように、畳表200の側辺202に沿うように、畳表折り曲げ装置10の横方向(図1において左右方向)に延びている。
【0127】
このように構成される本発明の畳表折り曲げ装置10について、以下に、図6図20に基づいて説明する。
なお、図1図2において、符号130は、本発明の畳表折り曲げ装置10の制御を行うための制御盤を示している。
(1)畳表の配置工程
【0128】
先ず、図6図10に示したように、畳表200を畳表200の裏面が上方に位置するように、載置テーブル24の上面に配置する。すなわち、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の一方の側辺202)が、載置テーブル24の上面に位置するとともに、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に位置するようにする。
【0129】
なお、この際には、折り曲げ機構28の昇降駆動シリンダー34を駆動することによって、図6に示したように、載置テーブル24の上面と、折り曲げ部材30の上端面44が水平方向の高さ位置が一致するようにしておく。
【0130】
また、この際、畳床の側面の高さに応じて、予め設定された畳表200の折り曲げ線206が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に位置するとともに、載置テーブル24の折り曲げ側端部26から、折り曲げ部材30の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表200を載置するようにする。
【0131】
この調整は、まだ折り曲げられていない状態の畳表200の他方の被折り曲げ側辺(畳表200の他方の側辺202)を、後端側載置テーブル90上に配置されたストッパー92に当接させて、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の一方の側辺202)の位置決めを行えば良い。すなわち、畳表200の折り曲げ線206が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に位置するように設定すればよい。
【0132】
また、この場合、予め、畳表200の折り曲げ線206が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に位置するように、駆動機構22の駆動によって、案内部材20を介して、案内レール16に沿って、畳表折り曲げユニット14を、前後方向に(図4図6において左右方向(矢印E方向に))に移動させて位置調整しておく。
【0133】
これにより、様々な幅を有する畳床に応じて、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を折り曲げることができるようになっている。
なお、最初に折り曲げる側は畳の上前側であり、畳のくせはついていないため、畳表200の折り曲げたい所望の位置(イ草の折り目位置)が折り曲げ線206になるように、折り曲げ支持部材56の先端56dなどを目安に位置合わせし、特にストッパー92を使用せずにセットすることも可能である。
【0134】
また、このように駆動機構22の駆動によって、畳表折り曲げユニット14を、前後方向に(図4図6において左右方向(矢印E方向に))に移動させて位置調整する代わりに、例えば、載置テーブル24の側面に目盛を刻印しておき、これに合わせて、手動で畳表200の折り曲げ線206が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に位置するようにしても良い。
【0135】
なお、この場合、図示しないが、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202、特に、畳表200の折り曲げ線206の近傍)に対して、折り曲げ促進剤を塗布、浸漬、または、噴射(吹付け)るようにすれば、折り曲げが容易になり好ましい。
【0136】
このような折り曲げ促進剤としては、例えば、水、高温の水蒸気、高浸透性の界面活性剤などを用いることができる。これにより、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げる際に折り曲げが容易となり、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
(2)折り曲げ準備工程
【0137】
次に、この状態で、図6図11に示したように、折り曲げ支持機構54の駆動シリンダー58を作動させて、駆動シリンダー58の駆動軸60を伸長して、折り曲げ支持部材56を下降させる。そして、折り曲げ支持部材56の傾斜支持部56bの先端56dが、畳表200の折り曲げ線206に位置するようにする。これにより、折り曲げ支持部材56の下面と載置テーブル24の上面との間で、畳表200を挟持して、畳表200の位置ずれが発生しないように固定する。
【0138】
なお、この際には、図6図11に示したように、予め、リンク機構66を作動させて、駆動シリンダー68の駆動軸68aを縮めることにより、折り曲げ支持部材56の下面と載置テーブル24の上面とを平行にしておく。
【0139】
また、この際、畳表端部固定機構96の駆動シリンダー100を作動させて、駆動軸1駆動軸102を伸長して、固定部材98を降下させて、固定部材98の下面と後端側載置テーブル90の上面との間で、畳表200を挟持して、畳表200の位置ずれが発生しないように固定する。
【0140】
この場合、図示しないが、載置テーブル24上に、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26から、折り曲げ部材30の方向に所定の折り曲げ幅分突出するように畳表200を載置した状態となるように、畳表200を載置テーブル24に載置した状態で、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を切断する切断手段を備えてもよい。
【0141】
これにより、所定の折り曲げ幅分だけ、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を畳床の側面に沿うように折り曲げて、折り曲げた側辺を、畳床の側面、または、裏面に縫着したり、接着剤で固着するのを確実に行うことができる。
【0142】
なお、これらの折り曲げ支持部材56と、固定部材98による畳表200の固定は、同時に行ってもよく、また、いずれか一方を先に行ってもよい。
【0143】
このように、折り曲げ支持部材56と、固定部材98によって畳表200を固定した状態で、図11に示したように、必要に応じて、折りぐせ線形成手段104を設けておき、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を折り曲げる折り曲げ線206に沿って、折り曲げを容易にする折りぐせ線を形成するようにしても良い。
【0144】
図11の実施例では、折りぐせ線形成手段104として、図1に示したように、例えば、けびきローラからなるけびき部材108a、例えば、電熱ごてからなる加熱けびき部材108bを設けている。
【0145】
図1に示したように、けびき部材108a、加熱けびき部材108bは、駆動モーター110a、チェーン110bなどから構成される移動機構110によって、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)に沿って移動でき、折り曲げ線206に沿って、折り曲げを容易にする折りぐせ線が形成できるようになっている。
【0146】
この場合、畳表200が、例えば、天然のイ草からなる畳表200、和紙製のイ草からなる畳表200の場合には、けびき部材108aによる折りぐせ線の形成で十分であるが、樹脂製のイ草からなる畳表200などでは、けびき部材108aと加熱けびき部材108bを併用するのが望ましい。
【0147】
このように構成することによって、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げる際に、この折りぐせ線形成手段で形成した折りぐせ線に沿って折り曲げが容易となり、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0148】
また、この場合、図8図11に示したように、折り曲げ部材30の基端部40には、折り曲げ部材30を加熱するための、例えば、シーズヒーターなどからなるヒーター50を備えているのが望ましい。
【0149】
このように構成することによって、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を折り曲げる際に、折り曲げ線近傍を加熱して柔らかくして、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げる際に、折り曲げが容易となり、畳表200の被折り曲げ側辺が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
(3)立ち上げ工程
【0150】
次に、このように必要に応じて、ヒーター50による加熱、折りぐせ線を形成した後、図12の矢印で示したように、折り曲げ機構28の昇降駆動シリンダー34を駆動させて、折り曲げ部材30を上昇させて、これに伴って、折り曲げ部材30の立ち上げ部を構成する畳表立ち上げ面46を上昇させる。
【0151】
これにより、図12図16の拡大図に示したように、畳表立ち上げ面46によって、畳表200の折り曲げ線206を支点として、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)が鉛直方向に立ち上げる。
【0152】
これによって、畳表200の表面を損傷することなく、畳表200のみを予め、イ草の織目方向(イ草の向き)に対して垂直な方向に予めある程度折り曲げることができる。
【0153】
なお、この場合、図16の拡大図に示したように、載置テーブル24の折り曲げ側端部26と、折り曲げ部材30の立ち上げ部を構成する畳表立ち上げ面46との間の幅Hは、畳表200の厚さと同じか、僅かに小さく設定するのが望ましい。これによって、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)が鉛直方向に立ち上げるのが容易となる。
【0154】
この場合の幅Hの調整は、駆動シリンダー32の駆動によって、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、折り曲げ機構28を接離する方向に移動することによって行われる。
【0155】
また、この場合、折り曲げ機構28の昇降駆動シリンダー34駆動による、折り曲げ部材30の上昇程度は、折り曲げ部材30の畳表立ち上げ面46を超えて、プレス面を構成するテーパー傾斜面48の途中の高さ位置に、載置テーブル24の折り曲げ側端部26が位置する程度である。
【0156】
このように、折り曲げ部材30の畳表立ち上げ面46による畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)の鉛直方向への立ち上げが完了した後、図13図17の拡大図に示したように、折り曲げ機構28の駆動シリンダー32を駆動する。
【0157】
すなわち、図13図17の矢印で示したように、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、折り曲げ部材30を接近する方向に移動する。この場合、折り曲げ部材30の中間部38の載置テーブル24側に、進入用凹部42が形成されているので、載置テーブル24の折り曲げ側端部26が進入用凹部42内に進入して、この移動が阻害されることがないように構成されている。
【0158】
これによって、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)と折り曲げ部材30のプレス面を構成するテーパー傾斜面48とを当接させて、畳表200の被折り曲げ側辺を、畳表200の折り曲げ線206を支点として、内側に折り曲げる。
【0159】
この場合、図17の拡大図に示したように、折り曲げ部材30のテーパー傾斜面48と水平面のなす角度αと、折り曲げ支持部材56の傾斜案内面56cと水平面のなす角度βが、α>βの関係になるように設定されている。
【0160】
このような関係に折り曲げ部材30のテーパー傾斜面48と水平面のなす角度αと、折り曲げ支持部材56の傾斜案内面56cと水平面のなす角度βが設定されていれば、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げる際に、折り曲げ部材30のテーパー傾斜面48によって、折り曲げ支持部材56の傾斜案内面56cとの間に、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)が強固に挟み込まれることがない。
また、上記のように角度がα>βの関係になるように設定されていれば、テーパー傾斜面48によって、畳表200の折り曲げの圧力が折り曲げ支持部材56の先端56dに確実にかかることとなるので、寸法精度の良い畳表の折り曲げが可能となるのである。
【0161】
従って、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げる際に、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
(5)折り曲げ支持部材56の離間工程
【0162】
次に、この状態から、図14図18の拡大図に示したように、折り曲げ支持部材56を畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)から離間する方向に移動させる(図14図18の矢印参照)。
【0163】
すなわち、図14図18に示したように、折り曲げ支持機構54のリンク機構66の駆動シリンダー68を作動させて、駆動シリンダー68の駆動軸68aを伸長させる。
【0164】
これにより、図14図18の矢印で示したように、駆動シリンダー58が回動し、この駆動シリンダー58の回動に伴って、折り曲げ支持部材56を、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)から離間する方向に旋回させる。
【0165】
また、これと同時に、折り曲げ支持機構54の駆動シリンダー58を作動させて、駆動シリンダー58の駆動軸60を縮める。これによって、図14図18の矢印で示したように、駆動軸60の先端に連結された折り曲げ支持部材56を、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)から離間する方向に移動させる。
【0166】
この場合、折り曲げ支持部材56の移動量は、次のプレス工程において、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)と折り曲げ部材30のプレス面を構成するテーパー傾斜面48とのプレスの邪魔にならない程度に構成している。
(6)プレス工程
【0167】
次に、この状態で、図15図19の拡大図に示したように、折り曲げ機構28の昇降駆動シリンダー34を駆動させて、折り曲げ部材30を下降させる。
【0168】
すなわち、折り曲げ部材30が載置テーブル24に対してさらに下方の位置となるように移動することにより、図15図19の矢印で示したように、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、畳表200の折り曲げ線206を支点としてさらに内側に折り曲げる。
【0169】
このように構成することによって、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側にさらに折り曲げることができ、折り目(折り癖)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがない。
【0170】
これにより、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0171】
なお、この実施例では、(5)折り曲げ支持部材56の離間工程、(6)プレス工程
を実施するように構成したが、(1)〜(4)の工程のみを行うようにすることも可能である。
【0172】
また、この実施例では、載置テーブル24を固定して、折り曲げ部材30を移動させる構成にしたが、折り曲げ部材30を固定して、載置テーブル24側を移動するように構成することも可能である。さらには、載置テーブル24と折り曲げ部材30を移動可能に構成することも可能である。
【0173】
このように畳表200の一方の側辺202の内側への折り曲げが完了した後、畳表200を180°回転させて、折り曲げが完了した一方の側辺202をストッパー92に当接させて、載置テーブル24の折り曲げ側端部26に対して、他方の側辺202の位置決めを行う。
【0174】
すなわち、図6図7の拡大図に示したように、畳表200の一方の側辺202の内側への折り曲げが完了した後、畳表200を180°回転させて、折り曲げが完了した一方の側辺202を、90°立ち上げた状態とする。この状態で、ストッパー92に当接させるようにして、駆動シリンダー100を作動して、固定部材98で畳表200の他方の側辺202を固定支持する。
【0175】
そして、この状態で、上記(1)〜(6)の工程が繰り返され、他方の側辺202の折り曲げが行われる。
(実施例2)
【0176】
図20は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図17と同様な部分拡大図である。
【0177】
この実施例の畳表折り曲げ装置10は、図1図19に示した畳表折り曲げ装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0178】
この実施例の畳表折り曲げ装置10では、折り曲げ部材30の中間部38に、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)に対して、折り曲げ促進剤を噴射する促進剤噴射手段106を備えている。
【0179】
すなわち、図20に示したように、折り曲げ部材30の中間部38には、促進剤供給配管112が形成されており、図示しない、折り曲げ促進剤供給源に接続されている。
【0180】
そして、促進剤供給配管112は、折り曲げ部材30の中間部38の内部に、折り曲げ部材30の長手方向に配設された供給管114と連通されている。また、折り曲げ部材30の中間部38には、載置テーブル24の折り曲げ側端部26側に、折り曲げ部材30の長手方向に一定間隔離間して形成された複数の促進剤噴射口116が形成され、供給管114と連通されている。
なお、この複数の促進剤噴射口116は、畳表200の折り曲げ線206に向いていることが望ましい。
【0181】
これにより、折り曲げ促進剤が、促進剤供給配管112、供給管114、促進剤噴射口116を介して、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)に対して、折り曲げ促進剤が噴射されるように構成されている。
【0182】
このように構成することによって、促進剤噴射手段106を介して、折り曲げ促進剤を、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)に対して噴射することによって、畳表の被折り曲げ側辺を、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げる際に折り曲げが容易となり、畳表の被折り曲げ側辺が破損損傷するのが防止でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
【0183】
なお、折り曲げ促進剤としては、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を容易にするものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、水、高温の水蒸気、高浸透性の界面活性剤などからなる折り曲げ促進剤を利用することができる。
【0184】
なお、この実施例では、促進剤噴射手段106を介して、折り曲げ促進剤を、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)に対して噴射したが、前述したように、もちろん、予め、手で折り曲げ促進剤を噴霧、塗布、浸漬するようにしても良い。
【0185】
図21は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図8と同様な部分拡大図である。
【0186】
この実施例の畳表折り曲げ装置10は、図1図19に示した畳表折り曲げ装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0187】
この実施例の畳表折り曲げ装置10では、折り曲げ部材30のプレス面が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26から離間する方向に傾斜した複数の略階段形状に形成されたテーパー傾斜面48aから構成されている。
【0188】
このように、折り曲げ部材30プレス面が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26から離間する方向に傾斜した複数の略階段形状に形成されたテーパー傾斜面48aから構成して、複数のテーパー傾斜面48aの傾斜角度を相違するように構成すればよい。
【0189】
これによって、載置テーブル24に対して、折り曲げ部材30の上下の相対位置を変更することによって、畳表の材料に応じて、畳表200の折り曲げ線206を支点として、様々な角度に畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、内側に容易に折り曲げることができる。
【0190】
従って、折り目(折り癖)がしっかりと付き、角が丸くなってしまうことがなく、これにより、畳床の側面に折り曲げた部分を固定する際にも、いわゆる浮いた状態となることなくしっかりと固定でき、見栄えが良好で商品価値が高い縁無し畳を製造することができる。
(実施例4)
【0191】
図22は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図8と同様な部分拡大図である。
【0192】
この実施例の畳表折り曲げ装置10は、図1図19に示した畳表折り曲げ装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0193】
この実施例の畳表折り曲げ装置10では、折り曲げ部材30のプレス面が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26から離間する方向に傾斜したR面48bから構成されている。
【0194】
このように、折り曲げ部材30のプレス面が、載置テーブル24の折り曲げ側端部26から離間する方向に傾斜したR面48bから構成しても、上記実施例1の畳表折り曲げ装置10と同様な折り曲げ効果が得られる。
(実施例5)
【0195】
図23は、本発明の畳表折り曲げ装置10の別の実施例の図17と同様な部分拡大図である。
【0196】
この実施例の畳表折り曲げ装置10は、図1図19に示した畳表折り曲げ装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0197】
この実施例の畳表折り曲げ装置10では、折り曲げ支持部材が、線状または棒状の折り曲げ支持部材118から構成されている。
【0198】
このように、折り曲げ支持部材が、線状または棒状の折り曲げ支持部材118から構成されていても良い。この場合、線状または棒状の折り曲げ支持部材118を、畳表200の折り曲げ線206に位置するように配置するのが容易となる。また、線状または棒状の折り曲げ支持部材118が畳表200の固定部材として機能するとともに、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げることが容易になる。
【0199】
また、この場合、別途、畳表200の固定部材120を設けるようにすることによって、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、畳表200の折り曲げ線206を支点として内側に折り曲げることがさらに容易になる。
【0200】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、特に限定していないが、本発明の畳表折り曲げ装置10を半畳用、1畳用のいずれにも対応するように構成することができる。
【0201】
例えば、本発明の畳表折り曲げ装置10を半畳用の長さに対応するようにして、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を半畳ずつ折り曲げるようにすることも可能である。また、この場合、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を半畳ずつ折り曲げて、1畳用に対応することもできる。
【0202】
さらに、本発明の畳表折り曲げ装置10を1畳用の長さに対応するように、半畳用のものを連接して、一度に1畳の畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を折り曲げるようにしても良い。
【0203】
また、畳床の敷居側では、畳床の側面が内側に傾斜している場合があるので、これに対応するように、図示しないが、畳表折り曲げユニット14を上面視で回転させるくせ取り機構を設けて、いわゆる「くせとり」を行うようにすることも可能である。
【0204】
さらに、図示しないが、ストッパー機構86の代わりに、畳表折り曲げユニット14が、畳表200の幅方向両側に対応するように設けられているように構成することも可能である。
【0205】
このように構成することによって、一度に幅方向両側の畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を畳床の側面に沿うように折り曲げることができ、効率的で便利である。
【0206】
さらに、上記実施例では、本発明の畳表折り曲げ装置を、畳表200の被折り曲げ側辺(畳表200の側辺202)を、イ草の織目方向(イ草の向き)に対して垂直な方向に折り曲げる場合について説明したが、畳表200の框側の辺204を折り曲げる場合にも適用できるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0207】
本発明は、縁無し畳に使用する畳表の側辺を内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置に関し、より詳細には、縁無し畳に使用する畳表の側辺を、畳表のイ草の茎を畳床に沿う方向(イ草の向き)に、内側に折り曲げるための畳表折り曲げ装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0208】
10 畳表折り曲げ装置
12 架台フレーム
14 畳表折り曲げユニット
16 案内レール
18 フレーム
20 案内部材
22 駆動機構
24 載置テーブル
26 側端部
28 折り曲げ機構
30 折り曲げ部材
32 駆動シリンダー
34 昇降駆動シリンダー
36 作用部
38 中間部
40 基端部
42 進入用凹部
44 上端面
44a R部
46 畳表立ち上げ面
48 テーパー傾斜面
48a テーパー傾斜面
48b R面
50 ヒーター
52 サイドフレーム
54 折り曲げ支持機構
56 折り曲げ支持部材
56a 支持部材本体
56b 傾斜支持部
56c 傾斜案内面
56d 先端
58 駆動シリンダー
60 駆動軸
62 支持フレーム
62a フランジ
64 ピボット軸
66 リンク機構
68 駆動シリンダー
68a 駆動軸
70 第1のリンク
72 ピボット
74 ピボット
76 第2のリンク
78 ピボット
82 結合フランジ
84 ピボット
86 ストッパー機構
88 後端フレーム
90 後端側載置テーブル
92 ストッパー
94 押えフレーム
96 畳表端部固定機構
98 固定部材
100 駆動シリンダー
102 駆動軸
104 折りぐせ線形成手段
106 促進剤噴射手段
108a けびき部材
108b 加熱けびき部材
110 移動機構
110a 駆動モーター
110b チェーン
112 促進剤供給配管
114 供給管
116 促進剤噴射口
118 折り曲げ支持部材
120 固定部材
130 制御盤
200 畳表
202 側辺
204 辺
206 折り曲げ線
300 縁無し畳
302 畳床
304 側辺
306 畳表
308 側面
310 側辺
312 裏面
314 框
400 畳表折り曲げ装置402 載置テーブル
404 側端
406 固定手段
408 折り曲げ板
500 畳表折り曲げ装置
502 載置テーブル
504 側端
506 固定手段
508 旋回折り曲げ手段
510 旋回ガイド
512 フレーム
514 旋回ガイド溝
516 ベアリング
518 ギア
A 織目方向
H 幅
P 旋回中心
α 角度
β 角度
図1
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