(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力する地図出力装置が存在しなかった。
【0005】
つまり、従来技術では、例えば、移動に合わせて地図上の現在地点のマークが移動する場合、出発地点を確認しながら、移動することが困難であった。
【0006】
そのため、従来技術では、例えば、出発地点に戻らなければならない場合等では、安心して出発地点から遠く離れて、移動できなかった。
【0007】
また、従来技術では、例えば、出発地点に予定の時刻までに戻らなければならない場合等では、安心して出発地点から遠く離れて、移動できなかった。
【0008】
さらに、従来技術では、出発地点から現在地点までの、直線距離等の距離情報が表示されなかった。そのため、例えば、出発地点に戻らなければならない場合等では、安心して出発地点から遠く離れて、移動できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本第一
の開示の地図出力装置は、出発地点を示す位置情報である出発位置情報を取得する出発位置情報取得部と、現在地点を示す位置情報である現在位置情報を連続して取得する現在位置情報取得部と、出発位置情報が示す出発地点と現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を取得する地図情報取得部と、地図情報取得部が取得した地図情報を用いて、地図を出力する地図情報出力部とを具備し、地図情報取得部は、出発地点と現在位置情報取得部が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点とが、予め決められた位置関係でなくなった場合、出発地点と最新の現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を新たに取得し、地図情報出力部は、地図情報取得部が取得した新たな地図情報を用いて、地図を出力する地図出力装置である。
【0010】
かかる構成により、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力する地図出力装置を提供できる。
【0011】
また、本第二
の開示の地図出力装置は、第一
の開示に対して、地図情報取得部は、出発地点または現在位置情報取得部が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点が、地図情報出力部が出力する地図に含まれなくなった場合、出発地点と最新の現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を新たに取得し、地図情報出力部は、地図情報取得部が取得した新たな地図情報を用いて、地図を出力する地図出力装置である。
【0012】
かかる構成により、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力する地図出力装置を提供できる。
【0013】
また、本第三
の開示の地図出力装置は、第一または第二
の開示に対して、地図情報出力部は、地図の出力を更新する場合にも、現在位置情報取得部が連続して取得する現在位置情報が示す現在地点を、地図上に明示する態様で出力する地図出力装置である。
【0014】
かかる構成により、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力でき、かつ現在地点を地図上に明示できる地図出力装置を提供できる。
【0015】
また、本第四
の開示の地図出力装置は、第一から第三いずれか1つ
の開示に対して、地図情報出力部は、地図の出力を更新する場合にも、出発地点を、地図上に明示する態様で出力する地図出力装置である。
【0016】
かかる構成により、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力でき、かつ出発地点を地図上に明示できる地図出力装置を提供できる。
【0017】
また、本第五
の開示の地図出力装置は、第一から第四いずれか1つ
の開示に対して、地図情報取得部は、出発位置情報が示す出発地点と現在位置情報が示す現在地点とを含む地図の縮尺を決定する縮尺決定手段と、縮尺決定手段が決定した縮尺に対応する地図情報であり、出発地点および現在地点を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、出発地点または現在位置情報取得部が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点が、地図情報出力部が出力する地図情報に含まれるか否かを判断する判断手段とを具備し、縮尺決定手段は、判断手段が含まれないと判断した場合に、新たに取得される地図情報の縮尺を決定する地図出力装置である。
【0018】
かかる構成により、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力する地図出力装置を提供できる。
【0019】
また、本第六
の開示の地図出力装置は、第一から第五いずれか1つ
の開示に対して、出発位置情報および現在位置情報取得部が取得した現在位置情報を用いて、出発地点から現在地点までの距離に関する距離情報を取得する距離情報取得部と、距離情報を出力する距離情報出力部とをさらに具備する地図出力装置である。
【0020】
かかる構成により、出発地点と現在地点の距離を出力できる地図出力装置を提供できる。
【0021】
また、本第七
の開示の地図出力装置は、第一から第六いずれか1つ
の開示に対して、水上移動体用として用いられる地図出力装置である。
【0022】
かかる構成により、出発地点と現在地点の距離を出力できる水上移動体用の地図出力装置を提供できる。
【0023】
また、本第八
の開示の地図出力装
置を具備するナビゲーション装置は、第一から第六いずれか1つ
の開示に対して、徒歩用として用いられる地図出力装置を具備するナビゲーション装置である。
【0024】
かかる構成により、出発地点と現在地点の距離を出力できる徒歩用の地図出力装置を提供できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明による地図出力装置によれば、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力する地図出力装置を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、地図出力装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0028】
(実施の形態1)
本実施の形態において、出発地点と現在地点とを含む地図を自動的に出力する地図出力装置について説明する。なお、本実施の形態における地図出力装置は、例えば、徒歩用、水上移動体用として利用される。
【0029】
また、本実施の形態において、現在地点および出発地点を明示する地図出力装置について説明する。
【0030】
また、本実施の形態において、出発地点から現在位置の距離に関する距離情報を出力する地図出力装置について説明する。なお、ここでの距離情報は、通常、直線距離である。
【0031】
図1は、本実施の形態における地図出力装置1のブロック図である。地図出力装置1は、格納部11、処理部12、出力部13を備える。
【0032】
地図出力装置1は、人が保持していても良いし、移動体に設置されていても良い。移動体は、水上移動体であることが好適である。水上移動体とは、海や湖や池等の水上を走行する移動体である。水上移動体は、例えば、ウォータージェット、マリン用ジェット、水上オートバイ、ヨット、船、ジェットスキー等である。移動体は、水上移動体等、出発地点に戻る必要性がある移動体であることは好適である。
【0033】
格納部11は、地図情報格納部111、出発位置情報格納部112を備える。
【0034】
処理部12は、出発位置情報取得部121、現在位置情報取得部122、地図情報取得部123、距離情報取得部124を備える。
【0035】
地図情報取得部123は、縮尺決定手段1231、地図情報取得手段1232、判断手段1233を備える。
【0036】
出力部13は、地図情報出力部131、距離情報出力部132を備える。
【0037】
格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、後述する地図情報、出発位置情報である。
【0038】
地図情報格納部111は、地図情報を格納し得る。地図情報とは、地図を構成する情報である。地図情報は、例えば、地図画像(地図図柄情報と言っても良い)、地図上に表示される1以上のオブジェクト、当該オブジェクトの種類を有する。地図情報は、例えば、KIWIフォーマットである。ただし、地図情報のフォーマット、内容等は問わない。地図情報は、例えば、地図の図柄を示す地図図柄情報と、用語と当該用語の地図上での位置を示す位置情報を有する用語情報を有する。地図図柄情報は、例えば、地図を構成するビットマップまたはベクトルデータなどである。用語とは、地図上に表記されているオブジェクト(文字列)を有する。また、位置情報は、地図上の緯度経度を有する情報や、二次元平面上のX,Y座標値などである。また、地図情報は、好ましくは、縮尺ごとに地図図柄情報と、用語情報を有する。なお、オブジェクトとは、地図上に表示されている地名や建物や名勝や場所の名称や公園や山や海の名称や領海の名称や湖の名称や池の名称や海溝の名称などをいう。
【0039】
また、地図は、例えば、地形図、海洋図、地勢図、地質図、土地利用図、住宅地図、路線図、道路地図、ガイドマップ、地形や道路等が把握可能な航空写真や衛星写真、当該写真に記号や文字等が記入されたものなどである。地図は、陸上の地図だけではなく、海や湖等の水上の地図でも良く、空上の地図でも良く、建物内の地図等でも良い。なお、ここでの地図は、移動体が通過する経路が決まらない地図、移動体が通過する経路が明示できない地図、移動体が通過可能な領域が閾値より広い地図、移動体が通過可能な領域が、道ではなく、閾値より広い領域である地図等であることは好適である。
【0040】
出発位置情報格納部112は、出発位置情報を格納し得る。出発位置情報は、出発位置を示す情報である。出発位置情報は、通常、緯度と経度の情報を有する。ただし、出発位置情報は、出発位置を特定できれば、その形式、構造等は問わない。
【0041】
処理部12は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、後述する出発位置情報取得処理、現在位置情報取得処理、地図情報取得処理、距離情報取得処理等である。
【0042】
出発位置情報取得部121は、出発位置情報取得処理を行う、出発位置情報取得処理とは、出発地点を示す位置情報である出発位置情報を取得する処理である。出発位置情報取得部121は、例えば、GPS受信機を具備し、当該GPS受信機が、出発時に、現在位置情報を取得する。ただし、出発位置情報取得部121が位置情報を取得する方法は問わない。出発位置情報取得部121は、例えば、3以上の携帯電話の基地局からの電波を用いて、位置情報を取得しても良い。なお、出発位置情報取得部121が取得する現在位置情報は、出発位置情報である。また、出発位置情報取得部121が出発位置情報を取得するトリガーは問わない。出発位置情報取得部121は、例えば、地図出力装置1が搭載された移動体のエンジンがONになった際に、現在位置情報である出発位置情報を取得しても良い。また、出発位置情報取得部121は、例えば、ユーザの指示に応じて、現在位置情報である出発位置情報を取得しても良い。さらに、出発位置情報取得部121は、地図出力装置1が搭載された携帯端末が、予め決められた場所にセットされたことをトリガーにして、出発位置情報を取得しても良い。
【0043】
なお、出発位置情報取得部121は、取得した出発位置情報を、通常、出発位置情報格納部112に蓄積する。
【0044】
現在位置情報取得部122は、現在地点を示す位置情報である現在位置情報を連続して取得する。現在位置情報取得部122は、例えば、GPS受信機を具備し、当該GPS受信機が、出発時に、現在位置情報を取得する。なお、出発位置情報取得部121が位置情報を取得する動作と、現在位置情報取得部122が位置情報を取得する動作とは、通常、同じである。
【0045】
ここで、連続して現在位置情報を取得することとは、2回以上、現在位置情報を取得することである。現在位置情報取得部122は、定期的に現在位置情報を取得しても良いし、不定期に現在位置情報を取得しても良い。
【0046】
なお、現在位置情報取得部122が位置情報を取得する方法は、出発位置情報取得部121と同様、問わない。
【0047】
地図情報取得部123は、出発地点と現在位置情報取得部122が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点とが、予め決められた位置関係でなくなった場合、出発地点と最新の現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を新たに取得する。
【0048】
地図情報取得部123は、出発地点と最新の現在位置情報が示す現在地点とが、予め決められた位置関係でなくなった場合、出力中の地図の縮尺とは異なる縮尺の地図の地図情報を新たに取得することは好適である。
【0049】
ここで、予め決められた位置関係とは、通常、出発地点と現在地点との距離に関する関係である。また、予め決められた位置関係とは、通常、出発地点と現在地点との距離が予め決められた関係を満たすほど近いことである。また、予め決められた位置関係とは、例えば、出発地点と現在地点の両方が、出力中の地図に含まれるほど近いことである。また、予め決められた位置関係とは、例えば、現在地点を地図の中心になるように地図を出力している場合に、当該地図上に出発地点が存在するほど、出発地点と現在地点との距離が近いことである。また、予め決められた位置関係とは、例えば、出発地点を地図の中心になるように地図を出力している場合に、当該地図上に現在地点が存在するほど、出発地点と現在地点との距離が近いことである。
【0050】
つまり、地図情報取得部123は、通常、常に、出発位置情報が示す出発地点と現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を取得する。
【0051】
地図情報取得部123は、出発地点または現在位置情報取得部122が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点が、地図情報出力部131が出力する地図情報に含まれなくなった場合、出発地点と最新の現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を新たに取得することは好適である。
【0052】
ここでの地図情報は、通常、地図情報格納部111に格納されている。ただし、地図情報取得部123は、図示しないサーバ装置から地図情報を受信しても良い。地図情報取得部123が図示しないサーバ装置から地図情報を受信する場合、通常、地図情報取得部123は、サーバ装置に出力する地図情報を要求し、当該要求に応じた地図情報をサーバ装置から受信する。なお、要求した地図情報をサーバ装置から受信する技術は公知技術であるので、詳細な説明を省略する。また、地図情報の要求方法や要求コマンドの構成等は問わない。
【0053】
なお、地図情報取得部123は、通常、縮尺決定手段1231、地図情報取得手段1232、および判断手段1233により、地図情報を取得する。ただし、地図情報取得部123は、縮尺決定手段1231、地図情報取得手段1232、判断手段1233によらない他の方法により、地図情報を取得しても良い。例えば、地図情報格納部111に広域を1枚の地図情報が格納されている場合、地図情報取得部123は、出発位置情報が示す出発地点と現在位置情報が示す現在地点とを含む領域を前記1枚の地図情報から切り出し、当該切り出した地図情報を、ディスプレイのサイズに合わせて拡大または縮小して、出力される地図情報を取得する等しても良い。
【0054】
地図情報取得部123を構成する縮尺決定手段1231は、出発位置情報が示す出発地点と現在位置情報が示す現在地点とを含む地図の縮尺を決定する。縮尺を決定する処理は、縮尺に対応する地図のIDを取得する処理でも良いし、縮尺を示す情報を取得する処理等でも良い。
【0055】
なお、2点(出発地点、現在地点)の位置情報を与えた場合に、当該2点を含む地図の地図情報を決定する処理、および2点を含む地図の縮尺を決定する処理は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0056】
縮尺決定手段1231は、判断手段1233が含まれないと判断した場合に、新たに取得される地図情報の縮尺を決定することは好適である。ただし、縮尺決定手段1231は、現在位置情報が取得されるごとに、地図情報の縮尺を決定しても良い。その他、縮尺決定手段1231が縮尺決定処理を行うタイミングは問わない。
【0057】
地図情報取得手段1232は、縮尺決定手段1231が決定した縮尺に対応する地図情報であり、出発地点および現在地点を含む地図情報を取得する。地図情報取得手段1232の処理は公知技術である。
【0058】
判断手段1233は、出発地点と現在位置情報取得部122が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点とが、予め決められた位置関係であるか否かを判断する。
【0059】
判断手段1233は、例えば、現在位置情報取得部122が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点が、地図情報出力部131が出力する地図情報に含まれるか否かを判断する。
【0060】
判断手段1233は、例えば、出発地点が、地図情報出力部131が出力する地図情報に含まれるか否かを判断しても良い。
【0061】
また、判断手段1233は、例えば、出発地点および現在位置情報取得部122が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点が、地図情報出力部131が出力する地図情報に含まれるか否かを判断しても良い。
【0062】
距離情報取得部124は、出発位置情報および現在位置情報取得部122が取得した現在位置情報を用いて、出発地点から現在地点までの距離に関する距離情報を取得する。距離情報は、直線距離であることは好適である。ただし、距離情報は、出発地点から通過した経路の距離であり、現在地点までの距離でも良い。
【0063】
出力部13は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、地図情報、距離情報、出発地点を示す目印である出発地点目印、現在地点を示す目印である現在地点目印等である。なお、出発地点目印、現在地点目印は、通常、地図上に出力される。また、目印は、通常、マーク、図柄である。
【0064】
出力部13は、地図出力装置1が搭載されている移動体(図示しない)の移動の軌跡を出力しても良い。つまり、出力部13は、出発位置情報取得部121が取得した出発位置情報が示す位置から、現在位置情報取得部122が連続して取得していく2以上の現在位置情報が示す2以上の位置の遷移により構成される軌跡を出力しても良い。なお、出力部13は、通常、軌跡を、線を用いて出力する。ただし、出力部13は、軌跡を、2以上の点を用いて、出力しても良い。
【0065】
なお、ここで出力とは、通常、ディスプレイへの表示であるが、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0066】
地図情報出力部131は、地図情報取得部123が取得した地図情報を用いて、地図を出力する。なお、地図情報を用いた地図の出力を、地図情報の出力と言っても良い。
【0067】
地図情報出力部131は、地図情報取得部123が取得した新たな地図情報を用いて、地図を出力する。
【0068】
地図情報出力部131は、地図の出力を更新する場合にも、現在位置情報取得部122が連続して取得する現在位置情報が示す現在地点を、地図上に明示する態様で出力することは好適である。なお、地図情報出力部131は、現在地点の明示に、通常、現在地点目印を用いる。現在地点目印は、地図情報出力部131が予め保持している。現在地点目印の形状、データ構造、内容等は問わない。
【0069】
地図情報出力部131は、地図の出力を更新する場合にも、出発地点を、地図上に明示する態様で出力することは好適である。なお、地図情報出力部131は、出発地点の明示に、通常、出発地点目印を用いる。出発地点目印は、地図情報出力部131が予め保持している。出発地点目印の形状、データ構造、内容等は問わない。また、出発地点目印は、移動軌跡の先頭の点等でも良い。
【0070】
距離情報出力部132は、距離情報取得部124が取得した距離情報を出力する。距離情報の出力態様は問わない。距離情報の出力態様は、数字でも良いし、バー等の図柄等でも良い。
【0071】
格納部11、地図情報格納部111、出発位置情報格納部112は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0072】
処理部12、出発位置情報取得部121、現在位置情報取得部122、地図情報取得部123、距離情報取得部124、縮尺決定手段1231、地図情報取得手段1232、判断手段1233は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出発位置情報取得部121の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0073】
出力部13、地図情報出力部131、距離情報出力部132は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部13は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0074】
次に、地図出力装置1の動作について、
図2のフローチャートを用いて説明する。
【0075】
(ステップS201)出発位置情報取得部121は、出発位置情報取得処理を行うタイミングであるか否かを判断する。出発位置情報取得処理を行うタイミングであればステップS202に行き、出発位置情報取得処理を行うタイミングでなければステップS201に戻る。
【0076】
(ステップS202)出発位置情報取得部121は、出発位置情報を取得する。そして、出発位置情報取得部121は、当該出発位置情報を出発位置情報格納部112に蓄積する。
【0077】
(ステップS203)地図情報取得部123は、出発位置情報を含む地図情報を取得する。なお、地図情報取得部123は、ここでは、通常、デフォルトの縮尺の地図情報を地図情報格納部111から取得する。地図情報取得部123は、デフォルトの縮尺の情報を予め保持している。デフォルトの縮尺は、縮尺の初期値でも良いし、最後に表示されていた地図の縮尺等でも良い。
【0078】
(ステップS204)地図情報出力部131は、ステップS203で取得された地図情報を用いて、地図を出力する。
【0079】
(ステップS205)出力部13は、出発位置情報が示す地図上の位置に、出発地点目印を出力する。なお、出発地点目印は、出発地点を示す目印である。
【0080】
(ステップS206)現在位置情報取得部122は、現在位置情報を取得する。
【0081】
(ステップS207)判断手段1233は、ステップS206で取得された現在位置情報が示す現在地点および出発位置情報が示す出発地点が、予め決められた位置関係にあるか否かを判断する。予め決められた位置関係にある場合はステップS212に行き、予め決められた位置関係にない場合はステップS208に行く。
【0082】
なお、判断手段1233は、例えば、ステップS206で取得された現在位置情報が示す現在地点、または/および出発位置情報が示す出発地点が、ステップS204で取得された地図上に存在するか否かを判断しても良い。かかる場合、地図上に存在すればステップS212に行き、地図上に存在しなければステップS208に行く。
【0083】
(ステップS208)縮尺決定手段1231は、現在位置情報が示す現在地点および出発位置情報が示す出発地点が含まれる地図の縮尺を決定する。
【0084】
(ステップS209)地図情報取得手段1232は、ステップS208で決定された縮尺に対応する地図情報であり、現在位置情報が示す現在地点および出発位置情報が示す出発地点が含まれる地図の地図情報を地図情報格納部111から取得する。
【0085】
(ステップS210)地図情報出力部131は、ステップS209で取得された地図情報を用いて、地図を出力する。
【0086】
(ステップS211)出力部13は、ステップS210で出力された地図上に、出発地点目印を出力する。
【0087】
(ステップS212)出力部13は、ステップS210で出力された地図上に、現在地点目印を出力する。
【0088】
(ステップS213)距離情報取得部124は、出発位置情報および現在位置情報取得部122が取得した現在位置情報を用いて、距離情報を取得する。
【0089】
(ステップS214)距離情報出力部132は、ステップS213で取得された距離情報を出力する。
【0090】
(ステップS215)処理部12は、処理を終了するか否かを判断する。処理を終了すると判断した場合は処理を終了し、処理を終了しない場合はステップS206に戻る。なお、例えば、出発地点に到着したことを判断した場合、または電源OFFの指示を受け付けた場合に、処理部12は、処理を終了すると判断する。
【0091】
なお、
図2のフローチャートにおいて、地図情報取得部123は、出力する地図の縮尺を決定してから、地図情報を取得した。しかし、地図情報取得部123は、出発地点と現在地点の両方が含まれる地図が出力されるように、地図情報を更新すれば良い。
【0092】
以下、本実施の形態における地図出力装置1の具体的な動作について説明する。
【0093】
今、地図出力装置1は、水上移動体用の地図出力装置であるとする。そして、地図出力装置1は、出発地点と現在地点を常に含む地図を出力する第一のモードを有する、とする。なお、地図出力装置1は、第一のモード以外の他のモードでは、出発地点と現在地点との両方を出力する必要はない。また、モードの切り替えは、ユーザの指示による、とする。
【0094】
さらに、地図情報格納部111は、2以上の段階の縮尺の地図を格納している、とする。
【0095】
かかる状況において、ユーザは、地図出力装置1を搭載している水上移動体のエンジンをONにした、とする。
【0096】
すると、出発位置情報取得部121は、出発位置情報取得処理を行うタイミングである、と判断する。
【0097】
次に、出発位置情報取得部121は、具備しているGPS受信機により、現在の位置情報(x
1,y
1)を取得する。この位置情報(x
1,y
1)は、出発位置情報である。そして、出発位置情報取得部121は、出発位置情報(x
1,y
1)を出発位置情報格納部112に蓄積する。
【0098】
次に、地図情報取得部123は、出発位置情報(x
1,y
1)を含む地図情報であり、デフォルトの縮尺の地図情報を地図情報格納部111から取得する。
【0099】
次に、地図情報出力部131は、取得された地図情報を用いて、
図3に示す地図を出力する。
【0100】
次に、出力部13は、出発位置情報が示す地図上の位置に、出発地点目印31を出力する。なお、32は、水上移動体を示す。ここで、出発地点目印31は、現在地点目印である、とも言える。また、32も現在地点目印である、と言っても良い。
【0101】
次に、ユーザは、水上移動体を運転し、海の上を走行した、とする。そして、現在位置情報取得部122は、現在位置情報(x
2,y
2)を取得した、とする。
【0102】
次に、判断手段1233は、取得された現在位置情報(x
2,y
2)が示す現在地点、および出発位置情報(x
1,y
1)が示す出発地点が、予め決められた位置関係にあるか否かを判断する。ここで、判断手段1233は、現在位置情報が示す現在地点および出発位置情報が示す出発地点が出力されている地図上に存在するか否かを判断する、とする。そして、判断手段1233は、現在位置情報(x
2,y
2)が示す現在地点および出発位置情報(x
1,y
1)が示す出発地点が、出力されている地図上に存在する(予め決められた位置関係を満たす)と判断した、とする。
【0103】
次に、出力部13は、出力されている地図上に、現在地点目印を出力する。ここで、現在地点目印は、31と同様の形状である。
【0104】
次に、距離情報取得部124は、出発位置情報(x
1,y
1)および現在位置情報(x
2,y
2)を用いて、出発地点と現在地点との距離情報を取得する。ここでの距離情報は、直線距離である。
【0105】
次に、距離情報出力部132は、取得された距離情報を出力する。かかる出力例は、
図4の401である。
【0106】
そして、ユーザは、水上移動体を運転し、海の上をどんどん進んでいく、とする。そして、現在位置情報取得部122は、新たな現在位置情報を、連続して、次々と取得する。そして、判断手段1233は、現在位置情報が取得される毎に、現在位置情報が示す現在地点および出発位置情報が示す出発地点が、予め決められた位置関係にあるか否かを判断していく。
【0107】
そして、予め決められた位置関係にある状況が続く場合、出力される地図は更新されない。そして、出力部13は、出力された地図上に、現在地点目印を進めていき、現在地点目印を出力する。また、出力部13は、水上移動体の移動軌跡を線で出力する。かかる水上移動体の移動軌跡は、例えば、
図4の402である。
【0108】
次に、現在位置情報取得部122は、新たな現在位置情報(x
n,y
n)を取得した、とする。
【0109】
次に、判断手段1233は、取得された現在位置情報(xn,yn)が示す現在地点および出発位置情報(x1,y1)が示す出発地点が、予め決められた位置関係
にないと判断する。つまり、判断手段1233は、現在、出力中の地図では、現在地点と出発地点の両方が表示されない、と判断する。
【0110】
次に、縮尺決定手段1231は、現在位置情報(x
n,y
n)が示す現在地点および出発位置情報(x
1,y
1)が示す出発地点が含まれる地図の縮尺を決定する。
【0111】
次に、地図情報取得手段1232は、決定された縮尺に対応する地図情報であり、現在位置情報が示す現在地点および出発位置情報が示す出発地点が含まれる地図の地図情報を地図情報格納部111から取得する。
【0112】
次に、地図情報出力部131は、取得された地図情報を用いて、地図を出力する。かかる地図の出力例は
図5である。
【0113】
次に、出力部13は、出力された地図上に、出発地点目印を出力する。なお、ここでは、出発地点目印は、移動軌跡の始点501である。
【0114】
次に、出力部13は、出力された地図上の現在位置情報(x
n,y
n)が示す位置に、現在地点目印を出力する。ここで、現在地点目印は502である。また、出力部13は、水上移動体の移動軌跡を線で出力する。かかる水上移動体の移動軌跡は、例えば、
図5の503である。
【0115】
次に、距離情報取得部124は、出発位置情報(x
1,y
1)および現在位置情報取得部122が取得した現在位置情報(x
n,y
n)との直線距離である距離情報「10.2km」を取得する。
【0116】
次に、距離情報出力部132は、取得された距離情報を出力する。かかる出力例は、
図5の504である。
【0117】
以上、本実施の形態によれば、現在地点が移動する場合、出発地点と現在地点の両方を含む地図を自動的に取得し、出力する地図出力装
置1を提供できる。
【0118】
また、本実施の形態における地図出力装
置1は、特に、出発地点に戻らねばならない場合に有効である。
【0119】
また、本実施の形態における地図出力装
置1は、特に、出発地点に限られた時間内に戻らねばならない場合に有効である。
【0120】
さらに、本実施の形態における地図出力装
置1は、特に、通過可能な領域が、空間的に区分されていない水上や平原や広大な駐車場や広大な広場等に有効である。
【0121】
なお、本実施の形態の具体例によれば、地図出力装置は、ジェットスキーやヨット等の水上移動体用の地図出力装
置1であった。しかし、地図出力装置は、徒歩用のナビゲーション装置に搭載されていても良い。ナビゲーション装
置のナビゲーション機能は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0122】
また、本実施の形態において、出力部13は、水上において、水上移動体を運転可能な領域を地図上に明示することは好適である。かかる出力例は、
図6の601である。
【0123】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、出発地点を示す位置情報である出発位置情報を取得する出発位置情報取得部と、現在地点を示す位置情報である現在位置情報を連続して取得する現在位置情報取得部と、前記出発位置情報が示す出発地点と前記現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を取得する地図情報取得部と、前記地図情報取得部が取得した地図情報を用いて、地図を出力する地図情報出力部として機能させるプログラムであって、前記地図情報取得部は、前記出発地点と前記現在位置情報取得部が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点とが、予め決められた位置関係でなくなった場合、前記出発地点と前記最新の現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を新たに取得し、前記地図情報出力部は、前記地図情報取得部が取得した新たな地図情報を用いて、地図を出力するものとしてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0124】
また、上記プログラムにおいて、前記地図情報取得部は、前記出発地点または前記現在位置情報取得部が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点が、前記地図情報出力部が出力する地図に含まれなくなった場合、前記出発地点と前記最新の現在位置情報が示す現在地点とを含む地図情報を新たに取得し、前記地図情報出力部は、前記地図情報取得部が取得した新たな地図情報を用いて、地図を出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0125】
また、上記プログラムにおいて、前記地図情報出力部は、地図の出力を更新する場合にも、前記現在位置情報取得部が連続して取得する現在位置情報が示す現在地点を、前記地図上に明示する態様で出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0126】
また、上記プログラムにおいて、前記地図情報出力部は、地図の出力を更新する場合にも、前記出発地点を、前記地図上に明示する態様で出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0127】
また、上記プログラムにおいて、前記地図情報取得部は、前記出発位置情報が示す出発地点と前記現在位置情報が示す現在地点とを含む地図の縮尺を決定する縮尺決定手段と、前記縮尺決定手段が決定した縮尺に対応する地図情報であり、前記出発地点および前記現在地点を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、前記出発地点または前記現在位置情報取得部が取得した最新の現在位置情報が示す現在地点が、前記地図情報出力部が出力する地図情報に含まれるか否かを判断する判断手段とを具備し、前記縮尺決定手段は、前記判断手段が含まれないと判断した場合に、新たに取得される地図情報の縮尺を決定するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0128】
また、上記プログラムにおいて、前記出発位置情報および前記現在位置情報取得部が取得した現在位置情報を用いて、出発地点から現在地点までの距離に関する距離情報を取得する距離情報取得部と、前記距離情報を出力する距離情報出力部として、コンピュータをさらに機能させるプログラムであることは好適である。
【0129】
また、
図7は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の地図出力装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図7は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図8は
、コンピュータシステム300のブロック図である。
【0130】
図7において、コンピュータシステム300は、CD−ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0131】
図8において、コンピュータ301は、CD−ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、MPU3013、CD−ROMドライブ3012に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0132】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の地図出力装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101に記憶されて、CD−ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0133】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の地図出力装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0134】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0135】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0136】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。