【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題は、本発明の場合に、意外にも、一般式:
【化1】
[式中、A、B及びDは、それぞれ相互に無関係に、脂肪族(シクロ)アルキレン基を表し、Rは、C
1〜C
10−アルキル基を表し、xは3〜10である]の本発明によるコポリマーにより解決される。(シクロ)アルキレン基とは、この場合に、同等にシクロアルキレン基及びアルキレン基であると解釈される。シクロアルキレン基は、非環式アルキレン基とは反対に、非芳香族炭化水素環を有するか又は非芳香族炭化水素環からなる二価の炭化水素基である。好ましくは、基A、B及びDは、アルキレン基、つまり二価の非環式炭化水素基である。コポリマーについて複数の基Aは、同じ又は異なる(シクロ)アルキレン基を表すことができる。しかしながら、コポリマー中の複数の基Aは、好ましくは同じ(シクロ)アルキレン基を表す。コポリマーについて複数の基Bは、同じ又は異なる(シクロ)アルキレン基を表すことができる。しかしながら、コポリマー中の全ての基Bは、好ましくは同じ(シクロ)アルキレン基を表す。コポリマーについて複数の基Dは、同じ又は異なる(シクロ)アルキレン基を表すことができる。しかしながら、コポリマー中の全ての基Dは、好ましくは同じ(シクロ)アルキレン基を表す。同様に、基Rは同じC
1〜C
10−アルキル基を表すか、又は異なるC
1〜C
10−アルキル基を表すことができる。C
1〜C
10−アルキル基とは、ここでは並びにこれ以後、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であると解釈される。しかしながら、好ましくは全ての基Rは同じC
1〜C
10−アルキル基を表す。
【0007】
いずれの基Aも、線状C
1〜C
10−アルキレン基の群から選択される場合に特に良好な特性が生じる。C
1〜C
10−アルキレン基とは、この場合、ここでは並びにこれ以後、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であると解釈される。いずれの基Aも、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基又はn−ブチレン基である場合に、特に極めて好ましい特性が生じる。いずれのAもn−プロピレン基であるのが特に極めて好ましい。
【0008】
更に、いずれの基Rも、メチル、エチル、及びi−プロピルからなる群から選択されるのが好ましい。いずれのRもメチル基であるのが特に好ましい、というのも生じる化合物が、特に反応性であるためである。
【0009】
相応する基R及びAを、相応して選択されたイソシアナトアルキルトリアルコキシシランによって本発明によるコポリマー中に導入することができる。このように、相応する基を、化合物のイソシアナトメチルトリメトキシシラン、イソシアナトメチルトリエトキシシラン、イソシアナトメチルトリイソプロポキシシラン、2−イソシアナトエチルトリメトキシシラン、2−イソシアナトエチルトリエトキシシラン、2−イソシアナトエチルトリイソプロポキシシラン、3−イソシアナト−n−プロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナト−n−プロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナト−n−プロピルトリイソプロポキシシラン、4−イソシアナト−n−ブチルトリメトキシシラン、4−イソシアナト−n−ブチルトリエトキシシラン及び4−イソシアナト−n−ブチルトリイソプロポキシシランによって導入することができる。この化合物が3−イソシアナト−n−プロピルトリメトキシシランであるのが極めて好ましい。
【0010】
いずれの基Bも、線状、分枝状又は環状のC
1〜C
12−アルキレン基の群から選択される場合に、特に良好な特性が生じる。好ましい基Bは、n−ペンチレン、n−ヘキシレン、n−ドデシレン、2,4,4−トリメチルヘキシレン、2,2,4−トリメチルヘキシレン、2,2,3−トリメチルプロピレン、1,1,3−トリメチルプロピレン、1,2,3−トリメチルプロピレン、2,2−メチル−3−イソプロピル−プロピレン、2−エチル−3−n−プロピル−プロピレン、2,2−ジメチル−3−n−プロピル−プロピレン、3−メチル−ペンチレン、2−メチル−ペンチレン、2,2−メチル−プロピレン、又はシス/トランス−1,4−シクロヘキシレンである。Bは、n−ペンチレン基であるのが特に極めて好ましい、というのも生じる化合物が最良の結果を生じるためである。
【0011】
相応する基Bは、相応するジオールの選択によってコポリマー中へ導入することができる。好ましくは、このために、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,12−ドデカンジオール、2,2,4−トリメチルヘキサンジオール−1,6、2,4,4−トリメチルヘキサンジオール−1,6、2,2−ジメチル−ブタンジオール−1,3、2−メチル−ペンタンジオール−2,4、3−メチル−ペンタンジオール−2,4、2,2,4−トリメチル−ペンタンジオール1,3、2−エチルヘキサンジオール−1,3、2,2−ジメチルヘキサンジオール−1,3、3−メチルペンタンジオール−1,5、2−メチル−ペンタンジオール−1,5、2,2−ジメチルプロパンジオール−1,3(ネオペンチルグリコール)及びシス/トランス−1,4−シクロヘキサンジオールが(それぞれ単独で又は任意の混合物で)使用される。
【0012】
更に、いずれの基Dも(環式)脂肪族C
6〜C
15−アルキレン基である場合が、特に良好な結果を生じさせる。相応する基は、相応するジイソシアナートの選択によってコポリマー中へ導入することができる。特に好ましいコポリマーを生じさせる好ましいジイソシアナートは、ジイソシアナートのイソホロンジイソシアナート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、4,4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(H12MDI)、ノルボナンジイソシアナート(NBDI)並びに2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアナート及び2,4,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアナート(1:1混合物として、TMDIといわれる)である。相応する基Dは次に示す構造式を有する:
【化2】
【0013】
基Dが、イソホロンジイソシアナートから誘導されている、つまり構造式
【化3】
を示す場合に、最良の結果が達成される。
【0014】
xについての値は、3〜10の値から選択された値である。好ましくはこの値は4〜6の値である。相応する値は、ジイソシアナートをジオールと反応させる際の反応条件により調節することができる。この場合、溶剤割合の低減、ジイソシアナート添加の促進、高い温度及びジイソシアナートの装入は、比較的長い鎖長又は値xの増大を引き起こす。
【0015】
本発明によるコポリマーは、少なくとも1種のジオールを、少なくとも1種のジイソシアナートと反応させてウレタン中間生成物にし、これを引き続き少なくとも1種のイソシアナトアルキルトリアルコキシシランと反応させる方法によって製造することができる。
【0016】
少なくとも1種のジオールと少なくとも1種のジイソシアナートとの反応は、一般に、溶剤不含で又は非プロトン性溶剤の使用下で行われる。好ましい溶剤は、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、1−メトキシプロピル−2−アセタート、3−メトキシ−n−ブチルアセタート、アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、石油ベンジン、高級の置換された芳香族化合物(例えば、ソルベントナフサ、Deutsche EXXON CHEMICAL GmbH社のSolvesso(登録商標)、Isopar(登録商標)及びNappar(登録商標)又はDeutsche Shell Chemie GmbH社のShellsol(登録商標)の商品名で市販されている)、炭酸エステル(特にジメチルカルボナート、ジエチルカルボナート、1,2−エチレンカルボナート及び1,2−プロピレンカルボナート)、ラクトン(特にプロピオラクトン、ブチロラクトン、カプロラクトン及びメチルカプロラクトン)、プロピレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセタート、N−メチルピロリドン及びN−メチルカプロラクタムである。上述の溶剤は、単独でも任意の混合物でも使用することができる。特に好ましくは、酢酸ブチルが使用される。この反応は、好ましくは水の排除下で実施される。
【0017】
この反応は、不連続的又は連続的に行うことができる。この反応は、室温で、つまり20〜25℃の範囲内の温度で行うことができるが、好ましくは30〜150℃の範囲内の、特に50〜150℃の範囲内の高めた温度が用いられる。この反応を促進するために、好ましくはウレタン化学において公知の触媒を使用することができる。好ましくは、触媒として、少なくとも1種の第3級アミン又は芳香族アミン(特に、トリエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、ベンジルジメチルアミン、N,N−エンドエチレンピペラジン、N−メチルピペリジン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノシクロヘキサン、N,N′−ジメチルピペラジン)及び/又は少なくとも1種の金属塩(特に、塩化鉄(II)、アルミニウムトリ(エチルアセトアセタート)、塩化亜鉛、亜鉛(II)−n−オクタノアート、亜鉛(II)−2−エチル−1−ヘキサノアート、亜鉛(II)−2−エチルカプロアート、亜鉛(II)−ステアラート、亜鉛(II)−ナフテナート、亜鉛(II)−アセチルアセトナート、スズ(II)−n−オクタノアート、スズ(II)−2−エチル−1−ヘキサノアート、スズ(II)−エチルカプロアート、スズ(II)−ラウラート、スズ(II)−パルミタート、ジブチルスズ(IV)−オキシド、ジブチルスズ(IV)−ジクロリド、ジブチルスズ(IV)−ジアセタート、ジブチルスズ(IV)−ジマレアート、ジブチルスズ(IV)−ジラウラート、ジオクチルスズ(IV)−ジアセタート、モリブデングリコラート)が使用される。触媒を使用する場合には、この触媒は、反応体の全質量を基準として、好ましくは0.001〜2質量%の範囲内、好ましくは0.005〜0.5質量%の範囲内の濃度で使用される。
【0018】
好ましいジオールは、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,12−ドデカンジオール、2,2,4−トリメチルヘキサンジオール−1,6及び2,4,4−トリメチルヘキサンジオール−1,6を単独で又はこの異性体の任意の混合物で、2,2−ジメチル−ブタンジオール−1,3、2−メチル−ペンタンジオール−2,4、3−メチル−ペンタンジオール−2,4、2,2,4−トリメチル−ペンタンジオール−1,3、2−エチルヘキサンジオール−1,3、2,2−ジメチルヘキサンジオール−1,3、3−メチルペンタンジオール−1,5、2−メチル−ペンタンジオール−1,5、2,2−ジメチルプロパンジオール−1,3(ネオペンチルグリコール)及びシス/トランス−1,4−シクロヘキサンジオールである。好ましくは、このジオールは、76〜314g/molの、更に好ましくは90〜206g/molの分子量を有する。
【0019】
好ましいジイソシアナートは、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、4,4′−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(H12MDI)、ノルボナンジイソシアナート(NBDI)、並びに2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレン−ジイソシアナート及び2,4,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアナート(1:1混合物として、TMDIといわれる)である。
【0020】
ウレタン中間生成物を生成するための、少なくとも1種のジオールと少なくとも1種のジイソシアナートとの反応は、この場合、好ましくは、ジオールのOH基の、ジイソシアナートのNCO基の合計に対する比が1:1〜5:1、更に好ましくは1.5:1〜3:1となるように行われる。特に極めて好ましくはこの反応比は2:1である。従って、特に好ましくは、ジオールのOH基によるジイソシアナートの全てのNCO基の完全な反応が行われる。
【0021】
得られたウレタン中間生成物は、引き続き、少なくとも1種のイソシアナトアルキルトリアルコキシシランと反応させる。この場合、ウレタン中間生成物は、予め単離を行って又は単離を行わずに使用することができる。好ましくは、このウレタン中間生成物は予め単離又は後処理を行わずに使用される。好ましいイソシアナトアルキルトリアルコキシシランは、イソシアナトメチルトリメトキシシラン、イソシアナトメチルトリエトキシシラン、イソシアナトメチルトリイソプロポキシシラン、2−イソシアナトエチルトリメトキシシラン、2−イソシアナトエチルトリエトキシシラン、2−イソシアナトエチルトリイソプロポキシシラン、3−イソシアナト−n−プロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナト−n−プロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナト−n−プロピルトリイソプロポキシシラン、4−イソシアナト−n−ブチルトリメトキシシラン、4−イソシアナト−n−ブチルトリエトキシシラン及び4−イソシアナト−n−ブチルトリイソプロポキシシランである。3−イソシアナト−n−プロピルトリメトキシシランが、特に極めて好ましい。
【0022】
本発明によるコポリマーを生成するための、ウレタン中間生成物とイソシアナトアルキルトリアルコキシシランとの反応は、更に好ましくは、ウレタン中間生成物のOH基の、イソシアナトアルキルトリアルコキシシランのNCO基に対する割合が、好ましくは0.8:1〜1.2:1、更に好ましくは0.9:1〜1.1:1となるように行われる。化学量論的反応が特に極めて好ましい。従って、殊に、イソシアナトアルキルトリアルコキシシランの化合物のNCO基によるジオールの全てのOH基の完全な反応が行われるのが特に極めて好ましい。
【0023】
上述の反応の際に、イソシアナトアルキルトリアルコキシシランのNCO基はジオールのOH基と、−NH−CO−O−基の形成下で反応し、この基は、これらの化合物を相互に結合する。
【0024】
少なくとも1種のイソシアナトアルキルトリアルコキシシランとウレタン中間生成物との反応は、一般に、少なくとも1種のジオールと少なくとも1種のジイソシアナートとの反応について記載した条件と同じ条件下で行う。
【0025】
本発明によるコポリマーは、特に20℃を超える温度で液状である。両方の反応体の選択された化学量論に依存して、反応生成物は、まだ遊離ヒドロキシル基又は遊離イソシアナート基を有することができる。しかしながら、好ましくは、本発明による付加物は、主にヒドロキシル基を有しない。本発明による付加物は、好ましくは溶剤不含の形で、中〜高粘性であり、20℃で液状である。しかしながら、取り扱い性を改善するために、生成物にプロトン性でない溶剤を添加してもよい。この種の調製物の固体含有率は、50〜100質量%、好ましくは>80質量%であり、この場合、好ましくは2〜80Pas(DIN EN/ISO 3219 23℃)の粘度を有する。
【0026】
本発明によるコポリマーは、好ましくは、引掻抵抗性でかつ柔軟な透明塗料のための架橋性成分として使用される。この場合、本発明によるコポリマーは、塗料メカニズムを最適化するために、架橋可能な官能基を有することもできるポリマーの結合剤と混合される。しかしながら、本発明によるコポリマーの反応性は、周囲温度での硬化速度にとって十分ではない。従って、架橋速度の向上のために、好ましくは触媒を添加する及び/又は周囲温度を超える温度で硬化を実施することができる。
【0027】
このために、金属又は遷移金属のキレート、塩又は粒子、例えばチタン錯体、アルミニウム錯体、スズ錯体又はジルコニウム錯体、スルホン酸、リン酸又は亜リン酸及びこれらの誘導体、60℃を超える融点を有するカルボン酸、第4級アンモニウムカルボキシラート又は上述の化合物の組み合わせを基礎とするものも適している。
【0028】
本発明による使用で使用されるべき塗料は、溶剤不含であるか又は溶剤を含有してもよい。使用されるべき塗料は、非水性であるのが特に好ましい。本発明の範囲内で、非水性とは、塗料中の水の含有率が、塗料を基準として1.0質量%を越えない、好ましくは0.5質量%を越えないことを意味する。特に、二成分調製物の場合には、上述の僅かな量の水を、硬化の促進のために使用することができる。使用される塗料系は、水不含(水最大500ppm)であるのが特に好ましい。
【0029】
本発明による付加物を用いて得られた塗料は、特に、木材、紙、プラスチック、ガラス、繊維又は金属の被覆のために使用することができる。このように、高い引掻抵抗でかつ既に100℃未満の温度で架橋する塗料が得られる。
【0030】
従って、本発明の他の主題は、被覆剤としての又は被覆剤の成分としての、特に引掻抵抗でかつ柔軟な透明塗料を製造するための、本発明によるコポリマーの使用である。0℃を超える温度で液状のコポリマーが特に好ましい。
【0031】
上述の被覆剤を基礎として得られた被覆は、機械的応力に対して高い抵抗性を特徴とし、特に高い引掻抵抗を有する。意外にも、得られた被覆は、同時に特に高い柔軟性及び更に高い光沢を有する。
【0032】
本発明の他の主題は、好ましくは20〜150℃の温度で硬化可能であり、
A) 少なくとも1種の本発明によるコポリマー、
B) 1種又はそれ以上の結合剤成分、
C) 任意に、4質量%までの少なくとも1種の触媒、
D) 任意に、助剤及び添加物、
E) 任意に、有機溶剤
を有する被覆剤である。
【0033】
本発明による被覆剤中での成分A)としての本発明によるコポリマーの割合は、被覆剤を基準として、好ましくは30〜90質量%、特に好ましくは20〜80質量%である。
【0034】
更に、本発明による被覆剤は、任意に、1種又はそれ以上の結合剤成分Bを含有してもよい。基本的に、結合剤成分として、当業者に公知の全ての種類の結合剤、例えば、通常では>10000g/molの平均分子量を有する、熱可塑性の、つまり架橋性でない結合剤が適している。しかしながら、酸性の水素原子を有する反応性の官能基を有する結合剤を使用するのが好ましい。上述の種類の適切な結合剤は、例えば少なくとも1個の、しかしながら好ましくは2個又はそれ以上のヒドロキシル基を有する。結合剤の他の適切な官能基は、例えばトリアルコキシシラン官能基である。
【0035】
官能基を有する結合剤として、好ましくはヒドロキシル基含有のポリマー、特に、20〜500mg KOH/gのOH価及び250〜6000g/Molの平均分子量を有する、ヒドロキシル基含有のポリエステル、ポリエーテル、ポリ(メタ)アクリラート、ポリカルボナート及びポリウレタンが使用される。特に好ましくは、本発明の範囲内で、20〜150mg KOH/gのOH価及び500〜6000g/molの平均分子量を有する、ヒドロキシル基含有のポリエステル又はポリ(メタ)アクリラートが、結合剤成分として使用される。ポリ(メタ)アクリラートとは、この場合、ポリアクリラートともポリメタクリラートとも解釈される。ヒドロキシル価(OH価)は、DIN53240−2によって測定される。この方法の場合、触媒として4−ジメチルアミノピリジンの存在で、試料を酢酸無水物と反応させ、その際、ヒドロキシル基はアセチル化される。この場合、ヒドロキシル基1個当たり1分子の酢酸が生じ、引き続く過剰の酢酸無水物の加水分解が2分子の酢酸を供給する。酢酸の消費量を主要値と並行して実施されるブラインド値との差異から滴定により算出する。分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定される。試料の特性決定は、DIN55672−1により溶離剤としてテトラヒドロフラン中で行った。
【0036】
ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリル共重合体として、WO 93/15849(第8頁、25行〜第10頁、5行)又はDE 195 29124に記載されているようなモノマー組成を有する樹脂を使用することができる。この場合、モノマーとしての(メタ)アクリル酸の部分的な使用により調節される、(メタ)アクリル共重合体の酸価は、0〜30、好ましくは3〜15mg KOH/gであるのが好ましい。(メタ)アクリル共重合体の数平均分子量(ポリスチレン標準に対してゲル浸透クロマトグラフィーにより測定される)は、好ましくは2000〜20000g/molであり、ガラス転移温度は、好ましくは−40℃〜+60℃である。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラートの部分的な使用により調節される、本発明により使用されるべき(メタ)アクリル共重合体のヒドロキシル価は、好ましくは70〜250mg KOH/g、特に好ましくは90〜190mg KOH/gである。
【0037】
本発明による適切なポリエステルポリオールは、例えばStoye/Freitag著, Lackharze, C. Hanser Verlag, 1996,第49頁又はWO 93/15849に記載されているようなジカルボン酸及びポリカルボン酸とジオール及びポリオールとのモノマー組成を有する樹脂である。ポリエステルポリオールとして、例えばCAPA(Prestorp)の商品名で入手可能な、カプロラクトンの、低分子のジオール及びトリオールへの重付加生成物も使用することができる。計算上で決定された数平均分子量は、好ましくは500〜5000g/mol、特に好ましくは800〜3000g/molであり、平均官能価は、好ましくは2.0〜4.0、好ましくは2.0〜3.5である。
【0038】
本発明により使用されるべきウレタン基及びエステル基含有のポリオールとして、原則としてEP 140 186に記載されているようなポリオールも使用される。好ましくは、製造のためにHDI、IPDI、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(TMDI)又はH
12−MDIが用いられるウレタン基及びエステル基含有のポリオールが使用される。数平均分子量は、好ましくは500〜2000g/molであり、平均官能価は特に2.0〜3.5の範囲内にある。
【0039】
トリアルコキシシラン官能性の結合剤も、成分Bとして使用するために適している。この種の樹脂は、アクリラートモノマー又はメタクリラートモノマーと、例えばWO 92/11328に記載されているようなアクリル官能性又はメタクリル官能性のアルキル−トリアルコキシシラン誘導体(例えば、Evonik Industries AG社のDynasylan(登録商標) MEMO)との共重合により得ることができる。別の合成経路は、ヒドロキシル基含有のポリエーテル、ポリエステル、ポリカルボナート−ジオール又はポリアクリラートの、例えばWO 2008/131715の実施例3及び4に記載されているようなイソシアナトプロピルトリアルコキシシランによる誘導化である。
【0040】
もちろん、上述の結合剤の混合物も使用することができる。好ましい結合剤は、ヒドロキシル基含有ポリエステル及びポリアクリラート(単独又は混合物の形で)ある。
【0041】
本発明による被覆剤中でのB)の割合は、結合剤を基準として、好ましくは10〜80質量%、特に20〜80質量%である。
【0042】
成分A)対成分B)の質量比は、本発明による被覆剤中で、好ましくは3:7〜7:3である。
【0043】
100℃未満の硬化温度で十分な硬化速度を達成するために、好ましくは触媒C)が使用される。適切な触媒は、特に、ルイス酸、金属又は遷移金属のキレート、塩又は粒子、例えばチタン錯体、アルミニウム錯体、スズ錯体又はジルコニウム錯体を基礎とするもの、遊離形、中和された形又は付加された形のスルホン酸、例えばDE 2356768に記載されているもの、リン酸又は亜リン酸及びその誘導体(WO 2008/074491、第18頁、1〜17行)、高沸点の酸、第4級アンモニウムカルボキシラート又は上述の化合物の組み合わせである。好ましくは、遷移金属のキレート又は塩、高沸点の酸、第4級アンモニウムカルボキシラート又は上述の化合物の組み合わせが使用される。
【0044】
特に好ましくは、成分C)は、C1)60℃を超える沸点を有する有機カルボン酸の群及び/又はC2)テトラアルキルアンモニウムカルボキシラートの群から選択された少なくとも1種の触媒である。
【0045】
60℃を超える沸点(常圧で)を有する適切な有機カルボン酸は、室温で不揮発性の化合物である。好ましく使用されるべきカルボン酸の例は、サリチル酸、安息香酸、クエン酸、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸及び/又はトリメリト酸である。好ましくは、本発明の範囲内で、サリチル酸及び安息香酸が使用される。
【0046】
触媒C2)として、テトラアルキルアンモニウムカルボキシラートが使用される。これについての例は、テトラメチルアンモニウムホルマート、テトラメチルアンモニウムアセタート、テトラメチルアンモニウムプロピオナート、テトラメチルアンモニウムブチラート、テトラメチルアンモニウムベンゾアート、テトラエチルアンモニウムホルマート、テトラエチルアンモニウムアセタート、テトラエチルアンモニウムプロピオナート、テトラエチルアンモニウムブチラート、テトラエチルアンモニウムベンゾアート、テトラプロピルアンモニウムホルマート、テトラプロピルアンモニウムアセタート、テトラプロピルアンモニウムプロピオナート、テトラプロピルアンモニウムブチラート、テトラプロピルアンモニウムベンゾアート、テトラブチルアンモニウムホルマート、テトラブチルアンモニウムアセタート、テトラブチルアンモニウムプロピオナート、テトラブチルアンモニウムブチラート及び/又はテトラブチルアンモニウムベンゾアートである。上記のテトラアルキルアンモニウムカルボキシラートは、単独で又は混合して添加することができる。好ましくはテトラエチルアンモニウムベンゾアート及び/又はテトラブチルアンモニウムベンゾアートが使用される。
【0047】
本発明による被覆剤中の触媒成分C)は、単独で、上述の選択肢C1)又はC2)からなることができるが、触媒C1)及びC2)の任意の混合物を使用することもできる。この種のC1)及びC2)の混合物は、特に9:1〜1:9(m/m)の比率を示す。好ましくは触媒C)の割合は、被覆剤を基準として、4質量%まで、好ましくは0.1〜4質量%である。
【0048】
本発明による被覆剤は、付加的に、塗料工業において公知の助剤及び/又は添加物D)、例えば安定剤、光保護剤、触媒、充填剤、顔料、レベリング剤又はレオロジー剤、例えばいわゆる「垂れ調節剤(sag control agents)」、ミクロゲル又は熱分解二酸化ケイ素を、典型的な濃度で含むことができる。必要な場合には、本発明による被覆剤の成分D)中に、塗料工業において常用の無機又は有機着色顔料及び/又は効果顔料を混入することもできる。
【0049】
この成分D)は、顔料不含の被覆剤、つまり透明塗料の場合に、被覆剤を基準として、好ましくは0.5〜8質量%、特に1〜6質量%の量で、本発明による被覆剤中に含まれている。顔料及び/又は充填剤を含有する被覆剤の場合に、成分D)の含有率は、被覆剤を基準として、5〜80質量%、特に10〜70質量%であってもよい。
【0050】
更に、本発明による被覆剤は、成分E)として有機溶剤を含有してもよい。適切な溶剤は、例えば、ケトン、エステル、アルコール又は芳香族化合物である。
【0051】
成分E)は、被覆剤を基準として、好ましくは、20〜60質量%、特に20〜50質量%の量で、本発明による被覆剤中に含まれていている。成分E)の量は、被覆剤の調節されるべき適用粘度に合わせられる。
【0052】
成分A)〜E)の全ての割合の合計は100質量%となる。好ましくは、本発明による被覆剤は、上記の成分A)〜E)からなる。
【0053】
本発明の他の主題は、好ましくは、
I) 少なくとも1種の本発明によるコポリマー
II) 任意に、少なくとも1種のイソシアナトシランと、少なくとも1種のヒドロキシ官能性化合物との少なくとも1種の付加物
III) 少なくとも1種のスズ含有化合物及び
IV) 少なくとも1種のアミノシラン
を含有する、0〜40℃の温度で硬化可能な被覆剤である。
【0054】
従って、本発明による被覆剤は、少なくとも1種の本発明によるコポリマー、少なくとも1種のスズ含有化合物及び少なくとも1種のアミノシランを含有することができる。この被覆剤は、更に好ましくは、少なくとも1種の本発明によるコポリマー、少なくとも1種のイソシアナトシランと少なくとも1種のヒドロキシ官能性化合物との少なくとも1種の付加物、少なくとも1種のスズ含有化合物及び少なくとも1種のアミノシランを含有することができる。好ましくは、本発明による被覆剤は、少なくとも1種の本発明によるコポリマー、少なくとも1種のスズ含有化合物及び少なくとも1種のアミノシランからなるか、又は少なくとも1種の本発明によるコポリマー、少なくとも1種のイソシアナトシランと少なくとも1種のヒドロキシ官能性化合物との少なくとも1種の付加物、少なくとも1種のスズ化合物及び少なくとも1種のアミノシランとからなる。特に好ましくは、本発明による被覆剤は、本発明によるコポリマー、スズ含有化合物及びアミノシランからなるか、又は本発明によるコポリマー、少なくとも1種のイソシアナトシランと少なくとも1種のヒドロキシ官能性化合物との付加物、スズ含有化合物及びアミノシランとからなる。
【0055】
意外にも、これらの成分からなる被覆剤は、既に0℃で安定な被覆を生じることが判明した。この場合、この本発明による被覆剤は、簡単に適用できる一成分系である。更に、これは、被覆剤の低分子の割合に基づき後の適用の観点で、付加的な有機溶剤なしで調整可能及び加工可能であるという利点を有する。従って、特に、100g/l未満のVOC含有率を実現することが可能である。本発明による被覆剤中の成分I)及びII)の量は、被覆剤の全質量を基準としてそれぞれ、好ましくは10〜90質量%、特に好ましくは10〜80質量%である。
【0056】
本発明による被覆剤の成分III)は、スズ含有化合物、好ましくは有機スズ化合物である。特に好ましくは、式R
14-aSnX
aの少なくとも1種の有機スズ化合物であり、前記式中、aは、1、2又は3であり、R
1は、無関係に、線状又は分枝状の、場合により置換されたC
1〜C
30−アルキル基、C
5〜C
14−シクロアルキル基又はC
6〜C
14−アリール基、トリオルガニルシリル基並びにC
1〜C
30−ジオルガニルアルコキシシリル基からなる群から選択され、かつXは、ハロゲン、−OR
2、−OC(O)R
3、−OH、−SR
4、−NR
52、−NHR
6、−OSiR
73、−OSi(OR
8)
3からなる群から選択され、その際、置換基R
2〜R
8は、それぞれ互いに無関係に、場合により置換されたC
1〜C
8−アルキル基、C
6〜C
14−アリール基及び/又はC
2〜C
8−アルケニル基から選択される。
【0057】
上述の有機スズ化合物の定義において述べられた線状又は分枝状の、場合により置換されたC
1〜C
30−アルキル基は、例えばメチル、エチル、クロロエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エチルヘキシル、オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルなどのような1〜30個の炭素原子を有するアルキル基を含む。好ましくは、ブチル、ヘキシル又はオクチルである。
【0058】
上述の有機スズ化合物の定義において述べられたC
5〜C
14−シクロアルキル基は、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルエチル、シクロオクチル、デカリニル、ヒドリンダニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[4.2.3]ノニルのような単環式又は多環式アルキル基を含む。
【0059】
C
6〜C
14−アリール基は、例えばフェニル基、ナフテニル基又はフルオレニル基を含む。
【0060】
成分III)の適切なスズ含有化合物の好ましい例は、アルキルスズクロリド及びその混合物、例えばジ−n−ブチルスズジクロリド並びにジ−n−オクチルスズジクロリド、又はアルキルスズオキシド及びその混合物、例えばジ−n−ブチルスズオキシド並びにジ−n−オクチルスズオキシド、ジブチルスズカルボキシラート、例えばジ−n−ブチルスズジアセタート、ジ−n−ブチルスズジラウラート、ジ−n−ブチルスズマレアート、ジ−n−ブチルスズ−ビス−2−エチルヘキサノアート並びにジ−n−ブチルスズジネオデカノアート、ジオクチルスズカルボキシラート、例えばジ−n−オクチルスズジアセタート、ジ−n−オクチルスズジラウラート、ジ−n−オクチルスズマレアート、ジ−n−オクチルスズ−ビス−2−エチルヘキサノアート又はジ−n−オクチルスズジネオデカノアート、更にジアルキルスズ錯体、例えばジ−n−ブチルスズジアセチルアセトナートである。本発明による混合物中で、一般に、本発明による被覆剤中に即座に又は加熱後に溶解するスズ化合物が、特に好ましくは使用可能である。成分III)の特に極めて好ましい化合物は、スズ−ケトナートである。本発明による被覆剤中のスズ含有化合物III)の量は、被覆剤を基準としてそれぞれ、好ましくは0.01〜1.0質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
【0061】
本発明による被覆剤の成分IV)は、少なくとも1種のアミノシランである。特に、この少なくとも1種のアミノシランは、一般式A
mSiY
nであり、前記式中、Aは、置換又は非置換のアミノアルキル基、置換又は非置換のジアミノジアルキル基又は置換又は非置換のトリアミノトリアルキル基を表し、基Yは、同じ又は異なり、Yは、OH、ONa、OK、OR′、OCOR′、OSiR′
3、Cl、Br、I又はNR′
2を表し、mは、1又は2であり、及びnは1、2又は3であるが、ただし、m+n=4であり、その際、基R′は、無関係に、水素、線状又は分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、これらの基はそれぞれ1〜18個のC原子を有することができかつそれぞれ場合により置換されていてもよい。好ましくは、mは1であり、かつnは3である。更に好ましくは、Yは、OH又はOR′から選択され、その際、OR′が特に好ましい。この場合に、R′は、特に、メチル基又はエチル基から選択され、この場合、メチル基が特に好ましい。
【0062】
好ましいアミノシランは、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル(ジエトキシメトキシシラン)、3−アミノプロピル(トリプロポキシシラン)、3−アミノプロピル(ジプロポキシメトキシシラン)、3−アミノプロピル(トリドデカノキシシラン)、3−アミノプロピル(トリテトラデカノキシシラン)、3−アミノプロピル(トリヘキサデカノキシシラン)、3−アミノプロピル(トリオクタデカノキシシラン)、3−アミノプロピル(ジドデカノキシ)テトラデカノキシシラン、3−アミノプロピル(ドデカノキシ)−テトラデカノキシ(ヘキサデカノキシ)シラン、3−アミノプロピル(ジメトキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(メトキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ヒドロキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ジエトキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(エトキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ジプロポキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(プロポキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ジイソプロポキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(イソプロポキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ジブトキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(ブトキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ジイソブトキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(イソブトキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ジドデカノキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(ドデカノキシジメチルシラン)、3−アミノプロピル(ジテトラデカノキシメチルシラン)、3−アミノプロピル(テトラデカノキシジメチルシラン)、2−アミノエチル(トリメトキシシラン)、2−アミノエチル(トリエトキシシラン)、2−アミノエチル(ジエトキシメトキシシラン)、2−アミノエチル(トリプロポキシシラン)、2−アミノエチル(ジプロポキシメトキシシラン)、2−アミノエチル(トリドデカノキシシラン)、2−アミノエチル(トリテトラデカノキシシラン)、2−アミノエチル(トリヘキサデカノキシシラン)、2−アミノエチル(トリオクタデカノキシシラン)、2−アミノエチル(ジドデカノキシ)テトラデカノキシシラン、2−アミノエチル(ドデカノキシ)テトラデカノキシ(ヘキサデカノキシ)シラン、2−アミノエチル(ジメトキシメチルシラン)、2−アミノエチル(メトキシジメチルシラン)、2−アミノエチル(ジエトキシメチルシラン)、2−アミノエチル(エトキシジメチルシラン)、1−アミノメチル(トリメトキシシラン)、1−アミノメチル(トリエトキシシラン)、1−アミノメチル(ジエトキシメトキシシラン)、1−アミノメチル(ジプロポキシメトキシシラン)、1−アミノメチル(トリプロポキシシラン)、1−アミノメチル(トリメトキシシラン)、1−アミノメチル(ジメトキシメチルシラン)、1−アミノメチル(メトキシジメチルシラン)、1−アミノメチル(ジエトキシメチルシラン)、1−アミノメチル(エトキシジメチルシラン)、 3−アミノブチル(トリメトキシシラン)、3−アミノブチル(トリエトキシシラン)、3−アミノブチル(ジエトキシメトキシシラン)、3−アミノブチル(トリプロポキシシラン)、3−アミノブチル(ジプロポキシメトキシシラン)、3−アミノブチル(ジメトキシメチルシラン)、3−アミノブチル(ジエトキシメチルシラン)、3−アミノブチル(ジメチルメトキシシラン)、3−アミノブチル(ジメチルエトキシシラン)、3−アミノブチル(トリドデカノキシシラン),3−アミノブチル(トリテトラデカノキシシラン)、3−アミノブチル(トリヘキサデカノキシシラン)、3−アミノブチル(ジドデカノキシ)テトラデカノキシシラン、3−アミノブチル(ドデカノキシ)テトラ−デカノキシ(ヘキサデカノキシ)シラン、3−アミノ−2−メチル−プロピル(トリメトキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(トリエトキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジエトキシメトキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(トリプロポキシシラン)、3−アミノ−2−メチルプロピル(ジプロポキシメトキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(トリドデカノキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(トリテトラデカノキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(トリヘキサデカノキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(トリオクタデカノキシシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジドデカノキシ)テトラデカノキシシラン、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ドデカノキシ)テトラデカノキシ(ヘキサデカノキシ)シラン、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジメトキシメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(メトキシジメチルシラン)、3−メルカプト−2−メチル−プロピル(ジエトキシメチルシラン)、3−メルカプト−2−メチル−プロピル(エトキシジメチルシラン)、3−メルカプト−2−メチル−プロピル(ジプロポキシメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(プロポキシジメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジイソプロポキシメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(イソプロポキシジメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジブトキシメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ブトキシジメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジイソブトキシメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(イソブトキシジメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジドデカノキシメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ドデカノキシ−ジメチルシラン)、3−アミノ−2−メチル−プロピル(ジテトラデカノキシメチルシラン)又は3−アミノ−2−メチル−プロピル(テトラデカノキシジメチル−シラン)、トリアミノ官能性プロピルトリメトキシシラン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)−アミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−アミン、N−ベンジル−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン−ヒドロクロリド、N−ベンジル−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン−ヒドロアセタート、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−ビニルベンジル−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルポリシロキサン及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランからなる群から選択される。好ましいアミノシラン又はアミノアルキルシランは、置換又は非置換のアミノシラン化合物、特に3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノエチル−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン及びN−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランである。
【0063】
特に好ましくは、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(DYNASYLAN(登録商標)AMMO)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(DYNASYLAN(登録商標)AMEO)、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(DYNASYLAN(登録商標)1505)、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(DYNASYLAN(登録商標)1189)及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(DYNASYLAN(登録商標)DAMO)、(H
3CO)
3Si(CH
2)
3NH(CH
2)
3Si(OCH
3)
3(Bis−AMMO)、(H
5C
2O)
3Si(CH
2)
3NH(CH
2)
3Si(OC
2H
5)
3(Bis−AMEO)、(H
3CO)
3Si(CH
2)
3NH(CH
2)
2NH(CH
2)
2NH(CH
2)
3Si(OCH
3)
3(Bis−DAMO)(それぞれEvonik Industries AG社のもの)からなる群から選択される1つのアミノシランである。
【0064】
本発明による被覆剤中の成分IV)の量は、被覆剤を基準としてそれぞれ、好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
【0065】
本発明による被覆剤の製造は、上述の成分の混合により行われる。この混合は、当業者に公知の混合機、例えば撹拌容器、ディソルバー、パールミル及び混合ロールなど中で行うことができるが、スタティックミキサによって連続的にも行うこともできる。
【0066】
本発明の主題は、同様に、本発明によるコポリマー又は被覆剤を含む金属被覆組成物、特に自動車ボディ、モーターサイクル及び自転車用の、建築部材及び家庭用機器のための金属被覆組成物である。
【0067】
本発明による付加物又は被覆剤を含む、ガラス、プラスチック、紙、繊維又は木材被覆用の被覆組成物、特に透明塗料は、同様に本発明の主題である。本発明による被覆剤は、多層塗装のため、例えば自動車オンライン塗装での透明塗料としても適している。
【0068】
更なる説明がなくても、当業者が、上述の記載を最も広い範囲で利用できることを前提としている。従って、好ましい実施態様及び実施例は、単に記載された開示と解釈され、何らかの様式で限定する開示とは解釈されない。次に、本発明を、実施例によって詳細に説明する。本発明の別の実施態様も同じように得られる。