(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0005】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、フィルムの剥離時に、バリからなる長い糸状体が発生することを抑制することができる医療用容
器を提供することを目的とする。
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の医療用容器は、容器本体と、前記容器本体内に収容された液体と、前記容器本体に設けられ、前記容器本体内と外部とを連通する口部と、前記口部の内側に保持されるとともに前記口部を封止する栓体と、前記口部に溶着され、前記栓体のうち前記口部から露出した部分を覆うフィルムと、を備え、前記口部の、前記容器本体とは反対側の端部には、前記フィルムが溶着された環状部が設けられ、
前記環状部の外周部又は内周部には、前記フィルムの溶着時に前記外周部又は前記内周部に沿って発生した周方向に延在するバリが形成されており、前記環状部の
前記外周部又
は前記内周部には、前記環状部の径方向に高さを有する凹部又は凸部からなり
、前記バリを前記フィルムの剥離時に切断するための径方向形状部が複数設けられる、ことを特徴とする。
【0007】
上記のように構成された本発明に係る医療用容器によれば、凹部又は凸部からなる径方向形状部が環状部に複数設けられるため、環状部に沿って形成されたバリは、フィルムの剥離時、径方向形状部の箇所で急激に角度変化しながら環状部から剥がされる。このような急激な角度変化によって、周方向の複数個所でバリが切れる。従って、フィルムの剥離時に、バリからなる長い糸状体が発生することを抑制することができる。
【0008】
上記の医療用容器において、隣接する前記径方向形状部間の距離は、20mm以下であってもよい。これにより、バリからなる長い糸状体が発生することを一層好適に抑制することができる。
【0009】
上記の医療用容器において、前記凹部の径方向の底部又は前記凸部の径方向の頂部は、湾曲していてもよい。この構成により、フィルムの剥離時に凹部の底部又は凸部の頂部に過大な応力がフィルムに集中することがないため、フィルムの破れを防止できる。
【0010】
上記の医療用容器において、前記凹部と前記凸部とが周方向に交互に連続的に形成されていてもよい。この構成により、フィルムの剥離時に多くの箇所でバリが切れるため、バリからなる長い糸状体の発生を一層効果的に抑制することができる。
【0011】
上記の医療用容器において、前記径方向形状部は、周方向に間隔をおいて形成されてもよい。この構成によっても、バリからなる長い糸状体の発生を抑制できる。
【0012】
上記の医療用容器において、前記径方向形状部の輪郭形状は、周方向に非対称に形成されてもよい。この構成により、フィルムの剥離時に、バリの離脱方向に急激な角度変化が生じやすいため、バリが切れやすい。
【0013】
上記の医療用容器において、前記径方向形状部は、前記外周部に形成されているとよい。環状部の外周側のバリの方が長く繋がった糸状体になりやすいため、外周部に径方向形状部が設けられると、外周側での長い糸状体の発生を抑制できるため好ましい。
【0018】
また、本発明の医療用容器は、容器本体と、前記容器本体内に収容された液体と、前記容器本体に設けられ、前記容器本体内と外部とを連通する口部と、前記口部の内側に保持されるとともに前記口部を封止する栓体と、前記口部に溶着され、前記栓体のうち前記口部から露出した部分を覆うフィルムと、を備え、前記口部の、前記容器本体とは反対側の端部には、前記フィルムが溶着された環状部が設けられ、
前記環状部の内周部又は外周部には、前記フィルムの溶着時に前記内周部又は前記外周部に沿って発生した周方向に延在するバリが形成されており、前記環状部の
前記内周部又は
前記外周部には、前記フィルムの溶着時に生じた
前記バリと一体化され、前記フィルムの剥離時に前記環状部から前記バリが剥がれることを抑制する傾斜部が設けられ、前記内周部又は前記外周部には、前記環状部の径方向に高さを有する凹部又は凸部からなり
、前記バリを前記フィルムの剥離時に切断するための径方向形状部が複数設けられている。この構成によれば、凹部又は凸部からなる径方向形状部が環状部に複数設けられるため、環状部に沿って形成されたバリは、フィルムの剥離時、径方向形状部の箇所で急激に角度変化しながら環状部から剥がされる。このような急激な角度変化によって、周方向の複数個所でバリが切れる。従って、フィルムの剥離時に、バリからなる長い糸状体が発生することを抑制することができる。
【0019】
上記の医療用容器において、前記外周部には前記径方向形状部が設けられ、前記内周部には前記傾斜部が設けられていてもよい。長い糸状体は環状部の外周部において発生しやすいが、環状部の外周部に径方向形状部が設けられることにより、バリからなる長い糸状体の発生を好適に抑制することができる。また、環状部の内周部では、傾斜部が設けられることにより、バリが剥がれることを好適に抑制することができる。
【0022】
本発明の医療用容
器によれば、フィルムの剥離時に、バリからなる長い糸状体が発生することを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る医療用容器10の全体斜視図である。医療用容器10は、内部に液室15を有する容器本体としてのバッグ14と、バッグ14の下端部14bに取り付けられた口部16と、口部16の内側に配置された栓体12と、口部16に溶着されたフィルム24とを備える。バッグ14は筒状に成形されている。
【0026】
バッグ14は、例えば、インフレーション成形法により成形することができる。また、バッグ14は、2枚の樹脂製シートを重ね、液室15を形成するように所定領域を周回してシールしたものや、1枚のシートを2つ折りにして所定領域をシールして袋状にしたものであってもよい。
【0027】
バッグ14の上端部14aには、折り曲げ可能なタブ18が設けられる。タブ18を折り曲げ、ハンガー等に引っ掛けることにより、医療用容器10をハンガー等に吊り下げることができる。なお、タブ18に代えて、ハンガー等に設けられるフック部が挿入可能な穴が設けられてもよい。
【0028】
バッグ14の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、環状ポリオレフィンのようなポリオレフィン類が挙げられる。また、これらのポリオレフィン類に、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマー、あるいはエチレン−プロピレン共重合体やエチレン−ブテン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマーをブレンドし、柔軟化させた軟質樹脂が挙げられる。
【0029】
バッグ14の液室15には、予め所定の液体11が収容されている。液室15に収容される液体11としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖液等が挙げられる。この液体11は、後述する薬剤を希釈するために使用される。なお、液室15に収容される液体11としては、後述する薬剤を希釈するための液体以外に、そのまま投与される薬剤や、他の薬剤を混合して用いられる薬剤等でもよい。このような薬剤としては、例えば、高カロリー輸液剤、アミノ酸製剤、疼痛緩和剤、制吐剤、リンゲル液、血流改善剤、フリーラジカル除去剤等が挙げられる。
【0030】
医療用容器10において、口部16は、流体の出入口を形成する部分である。
図2に示すように、口部16は、バッグ14内(液室15)と連通する内腔21が形成された口部本体20と、バッグ14とは反対側で口部本体20に固定されたキャップ22とを有する。
【0031】
口部本体20は、両端が開口した中空筒状(本実施形態では、中空円筒状)の部材であり、その一端部がバッグ14の下端部14bに結合されている。口部本体20の構成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の硬質樹脂が挙げられる。
【0032】
キャップ22は、口部本体20との間に栓体12を保持することにより、栓体12を口部16に対して固定する。キャップ22は、バッグ14とは反対側で栓体12を露出させる開口部23と、栓体12を囲む環状の側周壁34と、側周壁34の下端(バッグ14側とは反対側の端部)から内方に突出した径方向壁36と、径方向壁36の内端から上方(口部本体20側)に突出した環状の係合突部38とを有する。側周壁34と係合突部38との間に環状の係合溝40が形成される。
【0033】
側周壁34の上端には、外方に膨出するフランジ42が設けられる。キャップ22に設けられたフランジ42と、口部本体20の外周面に膨出形成されたフランジ44とが接合されることにより、キャップ22が口部本体20に対して固定されている。キャップ22と口部本体20との接合方法は、特に限定されず、例えば、融着(熱融着、超音波融着)、接着、嵌合等が挙げられる。
【0034】
口部16の、バッグ14とは反対側の端部には、フィルム24が溶着された環状部46が設けられる。本実施形態に係る医療用容器10の場合、具体的には、環状部46は、キャップ22の径方向壁36の、バッグ14とは反対側の面から突出して形成される。環状部46は、開口部23を囲んで、キャップ22の周方向に一周延在する円形状に形成される。
【0035】
図3は、キャップ22を環状部46側から軸方向に見た図であり、
図4は、キャップ22の斜視図である。なお、
図3及び
図4では、フィルム24が溶着される前のキャップ22を示している。
図3及び
図4に示すように、環状部46の外周部には、環状部46の径方向(口部16の径方向)に高さを有する凹部48又は凸部49からなる径方向形状部47が複数設けられる。本実施形態の場合、複数の径方向形状部47として、外周部の周方向に交互に連続的に形成された複数の凹部48と凸部49が設けられる。すなわち、環状部46の外周部は、全周にわたって、径方向に振幅を有する波形状に構成される。
【0036】
このように環状部46の外周部が波形状に構成される場合、環状部46の大きさにもよるが、凹部48(凸部49)は、例えば、4〜72個設けられ、好ましくは、8〜45個設けられる。凹部48(凸部49)が設けられる間隔は、4個の場合は90°間隔であり、8個の場合は45°間隔であり、45個の場合は8°間隔であり、72個の場合は5°間隔である。なお、
図3及び
図4の構成では、凹部48(凸部49)は10°間隔で36個設けられている。
【0037】
図3に示すように、環状部46側から軸方向に見て、凹部48の底部48a及び凸部49の頂部49aは、滑らかに湾曲しているとよい。換言すれば、凹部48の底部48a及び凸部49の頂部49aは、V字状に屈曲しておらず、弧状に曲がっているとよい。これにより、フィルム24を剥離する際に、凹部48の底部48a及び凸部49の頂部49aにより局所的な負荷がかかってフィルム24が破れる(裂ける)ことを防止できる。なお、この場合、凹部48の底部48a及び凸部49の頂部49aの曲率半径は、例えば、0.1〜15mmに設定され、好ましくは、0.2〜10mmに設定される。
【0038】
図5は、フィルム24が溶着される前のキャップ22の拡大断面図であり、
図6は、フィルム24が溶着された後のキャップ22の拡大断面図である。なお、
図5及び
図6において、図の左側がキャップ22の内径側であり、図の右側がキャップ22の外径側である。環状部46の内周部には、口部16の軸線に垂直な面に対して傾斜した傾斜部52が設けられる。傾斜部52は、口部16の軸線周りに環状に延在する。
【0039】
製造工程において、環状部46にフィルム24を溶着する際、フィルム24の溶着側の面(後述する溶着層24b)の一部と、環状部46のフィルム24と接触する部分とが溶融し、溶融した材料の一部が環状部46の内周側と外周側にそれぞれはみ出し、はみ出した状態で材料が固化する。これにより、
図6のように、環状部46の内周側と外周側のそれぞれにバリ54、56が発生する。これらのバリ54、56は、環状部46に沿って周方向に一周する。すなわち、内周側のバリ54と外周側のバリ56は、それぞれ円環状に形成される。
【0040】
傾斜部52は、フィルム24の溶着時に生じる内周側のバリ54と一体化され、フィルム24の剥離時に環状部46からバリ54が剥がれることを抑制する。換言すれば、傾斜部52は、フィルム24とバリ54との結合力よりも大きい結合力で、バリ54と結合している。環状部46からのフィルム24の剥離時には、フィルム24とバリ54とが優先的に分離し、結果として、バリ54は傾斜部52に残る。
【0041】
傾斜部52は、フィルム24と環状部46との溶着面51の内径側に隣接して設けられ、環状部46の突出方向とは反対方向(バッグ14側)に向かうにつれて内径が減少するように傾斜している。本発明における傾斜部52は、直線状の勾配だけでなく、曲線状の勾配も含み得る。従って、
図5において、傾斜部52は、キャップ22の縦断面で見て直線状であるが、変形例においては、緩やかな曲線状に形成されてもよい。
【0042】
傾斜部52は、バリ54の径方向の幅W2の大部分においてバリ54と一体化されている。換言すれば、傾斜部52は、バリ54の外周部側から内周部側にわたって、バリ54と一体化されている。この場合、例えば、傾斜部52とバリ54とが一体化した部分の幅W1は、バリ54の径方向の幅W2の3分の2以上であるとよい。
【0043】
口部16(キャップ22)の軸線に垂直な面に対する傾斜部52の傾斜角度θが小さすぎると、フィルム24の溶着時に溶融する材料に対してフィルム24と傾斜部52との間の空間容積が小さくなりすぎるため、傾斜部52からはみ出すバリ54の体積が大きくなり、フィルム24の剥離時にバリ54が環状部46から剥がれやすくなる。逆に、傾斜部52の傾斜角度θが大きすぎると、フィルム24の溶着時にはみ出した材料と傾斜部52との接触面積が小さくなりすぎるため、フィルム24の剥離時にバリ54が環状部46から剥がれやすくなる。
【0044】
そこで、フィルム24の溶着時に環状部46の内周側にはみ出る材料(バリ54)の体積や、傾斜部52の幅(フィルム24が溶着された後の傾斜部52の幅)等とも関係するが、傾斜部52の傾斜角度θは、例えば、15〜40°に設定され、好ましくは、15〜35°に設定され、より好ましくは、15〜25°に設定される。
【0045】
なお、本実施形態では、口部16は、別部品として製作された口部本体20とキャップ22とが接合されて構成され、口部本体20とキャップ22との間に栓体12が配置される構成であるが、変形例として、次のような構成が採用されてもよい。すなわち、口部16が単一の中空状部材により構成され、このような中空状部材の内側に栓体12が圧入状態で配置されてもよい。
【0046】
図2において、栓体12は、口部本体20の他端側(バッグ14とは反対側)を封止する部材である。栓体12は、シリンジに設けられた針、及び輸液ラインに設けられた瓶針を刺すことができ、且つ当該針及び瓶針を抜いた後も液密性及び気密性を維持できるように、弾性材料により構成される。すなわち、栓体12は、いわゆるゴム栓である。
【0047】
栓体12は、上記針及び瓶針が刺される刺通部26(栓体12の本体)と、刺通部26の外周部に沿って周方向に延在する係合環28と、刺通部26と係合環28とを連結する連結部30とを有しており、全体として円盤状に構成される。また、栓体12の一端面と他端面には、刺通部26と係合環28との間に第1環状溝31と第2環状溝32とが形成される。第1環状溝31に口部本体20の下端が嵌合する。キャップ22に設けられた係合溝40に栓体12の係合環28が嵌合し、栓体12に設けられた第2環状溝32にキャップ22の係合突部38が嵌合する。
【0048】
栓体12の構成材料としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等が挙げられる。
【0049】
医療用容器10の初期状態(使用前状態)において、フィルム24はキャップ22の端部に剥離可能に溶着され、栓体12の表面(刺通部26の表面27)がフィルム24によって覆われており、これにより、外部環境による栓体12の汚染が防止されるとともに、使用済みかどうかを見分けることができる。フィルム24とキャップ22との溶着部は、キャップ22の端部に沿って環状に形成される。医療用容器10を使用する際には、キャップ22からフィルム24が剥離される。
【0050】
図6に示すように、フィルム24は、例えば、基材層24aと溶着層24bとが積層された構造を有する。基材層24aの構成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂、あるいはアルミニウム等の金属が挙げられる。溶着層24bの構成材料は、基材層24aよりも融点の低い材料が用いられる。なお、フィルム24は、溶着層24bを含む3以上の層が積層された構造を有してもよい。
【0051】
医療用容器10の製造方法(以下、「容器製造方法」と称する)は、以下のように、複数の構成要素(バッグ14等)を提供する要素提供ステップと、液体11を注入する注入ステップと、栓体12を固定する固定ステップと、フィルム24を溶着する溶着ステップとを含む。また、フィルム24を溶着する工程(フィルム溶着方法)は、環状部46が設けられたキャップ22を提供するキャップ提供ステップと、上記溶着ステップとを含む。
【0052】
医療用容器10は、いくつかの方法で製造することができ、それらの方法を大まかに分けると、例えば、バッグ14をブロー成形で作製し、口部本体20を介して液体11を注入する第1のパターンと、バッグ14をシートから作製し、口部本体20を介して液体11を注入する第2のパターンと、バッグ14をシートから作製し、口部本体20とは別にバッグ14に形成された注入口を介して液体11を注入する第3のパターンとがある。
【0053】
第1のパターンでは、まず、要素提供ステップとして、バッグ14と、口部本体20と、キャップ22と、栓体12と、フィルム24とを提供する。この場合、バッグ14の提供においては、口部本体20が付いたバッグ14をブロー成形で作製する。
【0054】
次に、注入ステップでは、口部本体20を上方に向けた状態で、口部本体20を介してバッグ14に液体11を注入する。
【0055】
その後、固定ステップでは、口部本体20とキャップ22との間に栓体12を挟み込み、融着、接着、嵌合等の適宜の接合手段によって口部本体20とキャップ22とを接合し、これにより栓体12を口部本体20に対して固定する。
【0056】
溶着ステップでは、傾斜部52が設けられた環状部46にフィルム24を溶着する。具体的には、フィルム24の基材層24a側(キャップ22とは反対側)から図示しない押圧部材(溶着用金型)をフィルム24に押し当て、所定圧力を掛けながら、当該押圧部材を所定温度に加熱する。
【0057】
そうすると、フィルム24の溶着層24bの一部と、環状部46のフィルム24と接触する部分とが溶融し、溶融した材料の一部が環状部46の内周側と外周側にそれぞれはみ出す。その後、はみ出した材料は固化し、
図6のように、環状部46の内周側と外周側のそれぞれに円環状のバリ54、56が発生する。この場合、内周側のバリ54は、キャップ22の環状部46に設けられた傾斜部52と一体化される。また、外周側のバリ56は、環状部46の外周部の形状に沿って形成される。本実施形態の場合、外周側のバリ56は波形状に形成される。
【0058】
なお、第1のパターンにおいて、固定ステップの実施は、溶着ステップの前でもよく、後でもよい。
【0059】
第2のパターン(バッグ14をシートから作製し、口部本体20を介して液体11を注入するパターン)では、まず、要素提供ステップとして、バッグ14と、口部本体20と、キャップ22と、栓体12と、フィルム24とを提供する。この場合、バッグ14の提供においては、1以上のシートからバッグ14を作製する。その後、バッグ14に口部本体20を取り付ける取付ステップと、バッグ14の液室15内に液体11を注入する注入ステップと、口部本体20に対して栓体12を固定する固定ステップと、キャップ22の環状部46にフィルム24を溶着する溶着ステップとを行う。
【0060】
取付ステップにおいて、バッグ14への口部本体20の取付けは、融着、接着等の適宜の接合手段により行い得る。固定ステップ及び溶着ステップは、それぞれ、第1のパターンにおける固定ステップ及び溶着ステップと同様に実施し得る。注入ステップの実施は、取付ステップの後でもよく、前でもよい。取付ステップの後に注入ステップを実施する場合、バッグ14に取り付けられた口部本体20を介して、バッグ14内に液体11を注入する。溶着ステップの実施は、キャップ22とフィルム24とが提供された後であれば、いつでも実施し得る。従って、溶着ステップの実施は、固定ステップの後でもよく、前でもよい。
【0061】
第2のパターンでは、例えば、取付ステップ、注入ステップ、固定ステップ、溶着ステップの順で実施してよく、取付ステップ、注入ステップ、溶着ステップ、固定ステップの順でもよく、注入ステップ、取付ステップ、固定ステップ、溶着ステップの順でもよく、あるいは、注入ステップ、取付ステップ、溶着ステップ、固定ステップの順でもよい。
【0062】
第3のパターン(バッグ14をシートから作製し、口部本体20とは別にバッグ14に形成された注入口を介して液体11を注入するパターン)では、まず、要素提供ステップとして、バッグ14と、口部本体20と、キャップ22と、栓体12と、フィルム24とを提供する。この場合、バッグ14の提供においては、1以上のシートから、注入口が形成されたバッグ14を作製する。
【0063】
その後、バッグ14に口部本体20を取り付ける取付ステップと、口部本体20に対して栓体12を固定する固定ステップと、キャップ22の環状部46にフィルム24を溶着する溶着ステップと、バッグ14の液室15内に液体11を注入する注入ステップと、バッグ14に形成された注入口を封止する封止ステップとを行う。
【0064】
取付ステップは、第2のパターンにおける取付ステップと同様に実施し得る。固定ステップ及び溶着ステップは、それぞれ、第1のパターンにおける固定ステップ及び溶着ステップと同様に実施し得る。溶着ステップの実施は、キャップ22とフィルム24とが提供された後であれば、いつでも実施し得る。従って、溶着ステップの実施は、固定ステップの後でもよく、前でもよい。
【0065】
注入ステップでは、バッグ14に形成された注入口を介してバッグ14の液室15内に液体11を注入する。口部本体20がバッグ14に取り付けられる側と同じ側に注入口が設けられている場合、注入ステップの実施は、固定ステップの後でもよく、前でもよい。注入口が口部本体20と異なる側(例えば、バッグ14の側部)に設けられている場合、注入ステップよりも先に固定ステップを実施する必要がある。封止ステップは、注入ステップの後に実施する。封止ステップでは、バッグ14に形成された注入口を、例えば熱溶着等で封止することによって閉じる。
【0066】
第3のパターンでは、例えば、取付ステップ、固定ステップ、溶着ステップ、注入ステップ、封止ステップの順で実施してよく、取付ステップ、溶着ステップ、固定ステップ、注入ステップ、封止ステップの順でもよく、取付ステップ、固定ステップ、注入ステップ、封止ステップ、溶着ステップの順でもよい。
【0067】
本実施形態に係る医療用容器10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。
【0068】
医療用容器10の使用にあたり、まず、栓体12の表面27を露出させるために、口部16のキャップ22からフィルム24を剥がす。この場合、内周側のバリ54は、環状部46に設けられた傾斜部52に一体化されているため、フィルム24の剥離時、環状部46からバリ54が剥がれることが抑制される。すなわち、フィルム24の剥離時、バリ54はフィルム24によって引っ張られるが、傾斜部52と一体化されたバリ54は傾斜部52に留まる。従って、フィルム24の剥離時に、バリ54からなる長い糸状体が発生することを抑制することができる。
【0069】
特に、傾斜部52の場合、バリ54の外周部側から内周部側にわたって、バリ54と一体化されている。この構成により、バリ54と傾斜部52との結合面積を大きくでき、バリ54と傾斜部52との結合力が高められる。よって、環状部46からバリ54が剥がれることを一層効果的に抑制することができる。
【0070】
このような本実施形態に対し、
図6において仮想線で示す環状部46aのように、内周部に傾斜部52が設けられていない場合、フィルム24の溶着時に、環状部46aの内方に大きくはみ出したバリ54aが発生する。このバリ54aは、キャップ22からのフィルム24の剥離時に環状部46aから剥がれ、バリ54aからなる長い糸状体が発生する。
【0071】
一方、外周側のバリ56は、
図7Aのように、環状部46の周方向(矢印A方向)に対して非平行な箇所を多数有する。このため、矢印X方向にフィルム24を剥がす場合、破線で示す矢印のように、径方向形状部47の箇所(
図7Aの場合、具体的には、凹部48の底部48aと凸部49の頂部49a)で急激に角度変化しながらバリ56が環状部46から剥がされる。このような急激な角度変化によって、周方向の複数個所でバリ56は切れる。従って、フィルム24の剥離時に、バリ56からなる長い糸状体が発生することを抑制することができる。
【0072】
また、環状部46の場合、凹部48の底部48aと凸部49の頂部49aは湾曲しているため、フィルム24の剥離時に凹部48の底部48aと凸部49の頂部49aに過大な応力がフィルム24に集中することがなく、フィルム24の破れを防止できる。
【0073】
また、環状部46の場合、外周部の周方向に交互に連続的に形成された複数の凹部48と凸部49とを有する形状、すなわち波形状に形成されているため、フィルム24の剥離時に多くの箇所でバリ54が切れる。よって、バリ56からなる不適切に長い糸状体の発生を一層効果的に抑制することができる。
【0074】
本実施形態のように、径方向形状部47が環状部46の外周部に設けられていると、バリ56からなる長い糸状体の発生を好適に抑制することができる。環状部46の外周側のバリ56の方が長く繋がった糸状体が発生しやすいからである。すなわち、フィルム24をキャップ22から剥離する際、外周側のバリ56がフィルム24に引っ張られ、外周側のバリ56と環状部46との境界部に負荷がかかってバリ56が環状部46から外れる。バリ56の一部はフィルム24と結合していない部分又は結合が弱い部分があるため、径方向形状部47がない場合、バリ56がフィルム24からも外れて長い糸状体となる。一方、フィルム24をキャップ22から剥離する際、環状部46はフィルム24に引っ張られないため、内周側のバリ54と環状部46との境界部に負荷がかかりにくく、内周側のバリ54が環状部46から外れにくい。なお、フィルム24の剥離開始側とは反対側までフィルム24を剥がすと、当該反対側で内周側のバリ54はフィルム24により引っ張られるが、フィルム24を引っ張る方向とバリ54が繋がっている方向が逆であるため、バリ54が外れたとしても、長く繋がることはない。
【0075】
上述した本実施形態に対し、
図7Bのように、外周部に凹凸形状がない環状部46bの場合、フィルム24の溶着時に、環状部46bの周方向(矢印A方向)に平行なバリ56aが発生する。このため、
図7Bのように、環状部46bの周方向に平行なバリ56aは、フィルム24を矢印X方向に剥離する際、環状部46bの周方向に平行に環状部46bから剥がれる。この場合、バリ56aは急激な角度変化なく環状部46bから剥がれるため、バリ56aからなる不適切に長い糸状体が発生する。
【0076】
なお、上記のようにしてフィルム24を剥離したら、次に、薬剤が充填された図示しないシリンジの針を栓体12に刺し、1種類以上の薬剤を医療用容器10内に注入する操作(混注)を行う。必要な種類の薬剤が混注されることにより、所望の成分及び濃度に調製された薬液が得られる。次に、図示しない輸液ラインの端部に設けられた瓶針を栓体12に刺し、薬液の排出(輸液)を行う。薬液は、バッグ14から排出され、輸液ラインを介して患者に供給される。
【0077】
図8Aに示す第1変形例に係る環状部61、及び
図8Bに示す第2変形例に係る環状部62のように、環状部61、62の外周部には、周方向に間隔をおいて、径方向形状部47としての凹部65、66が形成されてもよい。この場合、隣り合う凹部65間(凹部66間)に存在する外周面70の長さは、例えば、1〜20mmに設定されるのが好ましく、5〜10mmに設定されるのがより好ましい。
【0078】
図8A及び
図8Bの構成によっても、フィルム24の剥離時、凹部65、66の箇所で急激に角度変化しながらバリ56(
図6参照)が剥がれるため、周方向の複数個所でバリ56が切れる。よって、フィルム24の剥離時に、バリ56が繋がったまま環状部61、62から剥がれて不適切に長い糸状体が発生することを抑制することができる。
【0079】
図8Bに示す凹部66は、
図8Aに示す凹部65よりもキャップ22の径方向の深さが深い。このように深い凹部66の場合、フィルム24の剥離時、凹部66の底部66aにおいてバリ56の剥がれ方向の角度が一層急激に変化する。このため、フィルム24の剥離時のバリ56の切断がより促進される。
【0080】
図8Aに示す凹部65の輪郭形状は、周方向に対称に形成されているのに対し、
図8Bに示す凹部66の輪郭形状は、周方向に非対称に形成されている。このため、フィルム24の剥離時に、凹部66の箇所で、バリ56が剥がれる方向について急激な角度変化が生じやすく、バリ56が一層切れやすい。
【0081】
図9Aに示す第3変形例に係る環状部63、及び
図9Bに示す第4変形例に係る環状部64のように、環状部63、64の外周部には、周方向に間隔をおいて、径方向形状部47としての凸部67、68が形成されてもよい。この場合、隣り合う凸部67間(凸部68間)に存在する外周面71の長さは、例えば、1〜20mmに設定されるのが好ましく、5〜10mmに設定されるのがより好ましい。
【0082】
図9A及び
図9Bの構成によっても、フィルム24の剥離時、凸部67、68の箇所で急激に角度変化しながら外周側のバリ56(
図6参照)が剥がれるため、周方向の複数個所で外周側のバリ56が切れる。よって、フィルム24の剥離時に、バリ56が繋がったまま剥がれて不適切に長い糸状体が発生することを抑制することができる。
【0083】
図9Bに示す凸部68は、
図9Aに示す凸部67よりも、キャップ22の径方向における高さが高い。このように高く突出する凸部68の場合、フィルム24の剥離時、凸部68の頂部68aにおいてバリ56の剥がれ方向の角度が一層急激に変化する。このため、フィルム24の剥離時のバリ56の切断がより促進される。
【0084】
図9Aに示す凸部67の輪郭形状は、周方向に対称に形成されているのに対し、
図9Bに示す凸部68の輪郭形状は、周方向に非対称に形成されている。このため、フィルム24の剥離時に、凸部68の箇所で、バリ56が剥がれる方向について急激な角度変化が生じやすく、バリ56が一層切れやすい。
【0085】
なお、上述した実施形態では、環状部46、61〜64の内周部に傾斜部52が設けられ、環状部46、61〜64の外周部に径方向形状部47が設けられたが、変形例として、環状部46、61〜64の内周部だけでなく、外周部にも傾斜部が設けられてもよい。例えば、
図5において仮想線で示すように、環状部46の外周部には、径方向形状部47に加えて、バリ56の剥がれを抑制する傾斜部72が設けられてもよい。この場合、環状部46の外周部に設けられる傾斜部72は、フィルム24の溶着時に生じたバリ56と一体化され、フィルム24の剥離時に環状部46からバリ56が剥がれることを抑制するものであり、バッグ14側に向かうにつれて外径が増大する。径方向形状部47に加えて傾斜部72が設けられることにより、フィルム24の剥離時に外周側のバリ56が剥がれることが抑制されるため、不適切に長い糸状体が発生することをより確実に抑制することができる。なお、環状部46の外周部に、径方向形状部47に代えて、傾斜部72を設けてもよい。
【0086】
あるいは、別の変形例として、環状部46、61〜64の外周部だけでなく、内周部にも凹部又は凸部からなる径方向形状部が複数設けられてもよい。この場合、環状部46の内周部に設けられる径方向形状部は、
図3の径方向形状部47と同様の波形状、すなわち周方向に連続して形成された複数の凹部と凸部とを有してもよい。
【0087】
環状部46の内周部に設けられる径方向形状部は、
図8A及び
図8Bの凹部65、66と同様に、周方向に間隔をおいて形成された凹部を有してもよい。あるいは、環状部46の内周部に設けられる径方向形状部は、
図9A及び
図9Bの凸部67、68と同様に、周方向に間隔をおいて形成された凸部を有してもよい。なお、環状部46の内周部に、傾斜部52に代えて、径方向形状部を設けてもよい。
【0088】
さらに別の変形例として、環状部46の内周部に凹部又は凸部からなる複数の径方向形状部が設けられ、環状部46の外周部にバリ56の剥がれを抑制する傾斜部が設けられてもよい。
【0089】
上記の説明から以下の発明が把握できる。
(a) 容器本体(14)と、前記容器本体(14)内に収容された液体(11)と、前記容器本体(14)に設けられ、前記容器本体(14)内と外部とを連通する口部(16)と、前記口部(16)の内側に保持されるとともに前記口部(16)を封止する栓体(12)と、前記口部(16)に溶着され、前記栓体(12)のうち前記口部(16)から露出した部分を覆うフィルム(24)と、を備え、前記口部(16)の、前記容器本体(14)とは反対側の端部には、前記フィルム(24)が溶着された環状部(46、61〜64)が設けられ、前記環状部(46、61〜64)の内周部又は外周部には、前記フィルム(24)の溶着時に生じたバリ(54、56)と一体化され、前記フィルム(24)の剥離時に前記環状部(46、61〜64)から前記バリ(54、56)が剥がれることを抑制する傾斜部(52、72)が設けられている、医療用容器(10)。この医療用容器によれば、環状部に設けられた傾斜部にバリが一体化されているため、フィルムの剥離時、環状部からバリが剥がれることが抑制される。すなわち、フィルムの剥離時、バリはフィルムによって引っ張られるが、傾斜部と一体化されたバリは傾斜部に留まる。従って、フィルムの剥離時に、バリからなる長い糸状体が発生することを抑制することができる。
(b) 上記の医療用容器(10)において、前記傾斜部(52、72)は、前記バリ(54、56)の外周部側から内周部側にわたって、前記バリ(54、56)と一体化されている、医療用容器(10)。この構成により、バリと傾斜部との結合面積を大きくでき、バリと傾斜部との結合力が高められることで、環状部からバリが剥がれることを一層効果的に抑制することができる。
(c) 上記の医療用容器(10)において、前記傾斜部(52、72)は、前記バリ(54、56)の径方向の幅の3分の2以上の幅で、前記バリ(54、56)と一体化されている、医療用容器(10)。この構成により、バリと傾斜部との結合力が高められることで、環状部からバリが剥がれることを一層効果的に抑制することができる。
(d) 内部に液体(11)を収容可能な液室(15)が設けられた容器本体(14)と、前記液室(15)と連通する内腔が形成された口部本体(20)と、前記口部本体(20)の前記容器本体(14)と反対側を封止する栓体(12)とを有する医療用容器(10)用のキャップ(22)にフィルム(24)を溶着するフィルム(24)溶着方法であって、前記キャップ(22)は、前記容器本体(14)と反対側で前記口部本体(20)に固定され、前記口部本体(20)と前記キャップ(22)との間で前記栓体(12)を保持するものであり、前記フィルム(24)は、前記栓体(12)のうち前記キャップ(22)から露出した部分を覆うものであり、内周部又は外周部に傾斜部(52、72)が設けられた環状部(46、61〜64)を有する前記キャップ(22)を提供するキャップ提供ステップと、前記環状部(46、61〜64)に、前記フィルム(24)を溶着する溶着ステップと、を含み、前記溶着ステップでは、前記フィルム(24)の溶着時に生じたバリ(54、56)と前記傾斜部(52、72)とが一体化され、前記傾斜部(52、72)は、前記フィルム(24)の剥離時に前記環状部(46、61〜64)から前記バリ(54、56)が剥がれることを抑制する、フィルム(24)溶着方法。
(e) 医療用容器(10)を製造する容器製造方法であって、前記医療用容器(10)は、内部に液体(11)を収容可能な液室(15)が設けられた容器本体(14)と、前記液室(15)と連通する内腔を有する口部本体(20)と、前記容器本体(14)と反対側で前記口部本体(20)に固定され、前記口部本体(20)とは反対側に位置する環状部(46、61〜64)を有するキャップ(22)と、前記口部本体(20)と前記キャップ(22)との間に保持され、前記口部本体(20)の前記容器本体(14)と反対側を封止する栓体(12)と、前記環状部(46、61〜64)に溶着され、前記栓体(12)のうち前記キャップ(22)から露出した部分を覆うフィルム(24)と、前記液室(15)内に収容された液体(11)と、を備え、前記口部本体(20)と前記キャップ(22)とから口部(16)が形成され、前記環状部(46、61〜64)の内周部又は外周部に傾斜部(52、72)が設けられ、前記容器製造方法は、前記容器本体(14)と、前記口部本体(20)と、前記キャップ(22)と、前記栓体(12)と、前記フィルム(24)とを提供する要素提供ステップと、前記容器本体(14)の前記液室(15)内に前記液体(11)を注入する注入ステップと、前記環状部(46、61〜64)が前記口部本体(20)とは反対側に位置するように向き合わされた前記キャップ(22)と前記口部本体(20)との間に前記栓体(12)を挟み込み、前記口部本体(20)と前記キャップ(22)とを接合することにより、前記栓体(12)を前記口部本体(20)に対して固定する固定ステップと、前記傾斜部(52、72)が設けられた前記環状部(46、61〜64)に、前記フィルム(24)を溶着する溶着ステップと、を含む、容器製造方法。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。