特許第6500441号(P6500441)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6500441
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】パージ・冷却機構部
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/54 20060101AFI20190408BHJP
   G01N 30/04 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
   G01N30/54 C
   G01N30/04 C
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-290(P2015-290)
(22)【出願日】2015年1月5日
(65)【公開番号】特開2016-125912(P2016-125912A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2017年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】米山 謙二郎
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 栄司
【審査官】 大瀧 真理
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−256265(JP,A)
【文献】 特開2012−078192(JP,A)
【文献】 実開平07−038962(JP,U)
【文献】 特開平06−186218(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0057361(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 30/00 − 30/96
G01N 25/00
F25B 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導入された計装空気を、パージ用計装空気あるいは冷却用計装空気として一つの出力端から出力するパージ・冷却機構部であって、
供給された空気を冷風と温風とに分離するボルテックスチューブと、
パージ用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブを介さずに前記一つの出力端に導き、冷却用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブに導くとともに、前記ボルテックスチューブが出力する冷風を前記一つの出力端に導く流路制御機構と、
を備えたことを特徴とするパージ・冷却機構部。
【請求項2】
前記パージ用計装空気として出力する場合に流量調整を行なうための機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のパージ・冷却機構部。
【請求項3】
前記ボルテックスチューブの冷風出力端と前記一つの出力端との間に、逆流阻止機構が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のパージ・冷却機構部。
【請求項4】
前記逆流阻止機構は、逆止弁あるいは2方向弁であることを特徴とする請求項3に記載のパージ・冷却機構部。
【請求項5】
導入された計装空気を、常温パージ用計装空気、暖温パージ用計装空気、冷却用計装空気のいずれかとして一つの出力端から出力するパージ・冷却機構部であって、
供給された空気を冷風と温風とに分離するボルテックスチューブと、
常温パージ用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブを介さずに前記一つの出力端に導き、
暖温パージ用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブに導くとともに、前記ボルテックスチューブが出力する温風を前記一つの出力端に導き、
冷却用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブに導くとともに、前記ボルテックスチューブが出力する冷風を前記一つの出力端に導く流路制御機構と、
を備えたことを特徴とするパージ・冷却機構部。
【請求項6】
前記流路制御機構は、3個の3方向弁で構成されることを特徴とする請求項5に記載のパージ・冷却機構部。
【請求項7】
常温パージ用計装空気および暖温パージ用計装空気として出力する場合に流量調整を行なうための機構をさらに備えていることを特徴とする請求項5または6に記載のパージ・冷却機構部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロセスガスクロマトグラフに係り、特に、カラムオーブンにパージ用あるいは冷却用の計装空気を供給するパージ・冷却機構部に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセスガスクロマトグラフにおいて、内圧防爆型のカラムオーブンでは、内圧を高めるとともに、計装空気等をカラムオーブン内に導入することで危険ガスをパージする。また、常温以下の定値制御や分析後の強制冷却等を行なうために、冷風をカラムオーブン内に導入する機能を備えているものもある。
【0003】
このようなパージ・冷却動作を行なうため、図9に示すようなパージ・冷却機構部320を備えたプロセスガスクロマトグラフ300が実用化されている。本図に示すように、パージ・冷却機構部320は、計装空気を導入し、カラムオーブン310にパージ用計装空気あるいは冷却用計装空気を供給する機構部である。計装空気は、コンプレッサ等によって所定の圧力に調整されているものとする。
【0004】
カラム311が取り付けられたカラムオーブン310は、ヒータ312を備えており、恒温分析、昇温分析を行なえるようになっている。また、パージ・冷却機構部320から供給された計装空気は、パージ・冷却の用に供した後、排気ベント313から排気される。
【0005】
パージ・冷却機構部320は、T字管321、3方向弁322、減圧弁323、ボルテックスチューブ324を備えている。導入された計装空気はT字管321で分岐し、一方は直接3方向弁322に流れ、他方は減圧弁323を介して3方向弁322に流れる。3方向弁322の共通ポートは、供給された圧縮空気を冷風と温風とに分離して出力するボルテックスチューブ324に接続されており、冷風がカラムオーブン310に供給されるようになっている。
【0006】
分析中のカラムオーブン310に、パージ用計装空気を供給する場合には、矢印Aの経路で計装空気が流れるように3方向弁322を設定する。すなわち、パージ・冷却機構部320に導入された計装空気は、減圧弁323で流量調整され、ボルテックスチューブ324に導かれる。パージ用計装空気では流量調整が必要であるため、減圧弁323で流量調整するようにしている。
【0007】
分析後の強制冷却等を行なうために、カラムオーブン310に冷却用計装空気を供給する場合には、矢印Bの経路で計装空気が流れるように3方向弁322を設定する。すなわち、パージ・冷却機構部320に導入された計装空気は、減圧弁323を通らずにボルテックスチューブ324に導かれる。冷却用計装空気では流量調整が不要であるため、減圧弁323を経由しないようにしている。また、計装空気を減圧せずにボルテックスチューブ324に導くことで、ボルテックスチューブ324が出力する冷風比率を高めている。
【0008】
矢印A、矢印Bのいずれの経路を流れる計装空気ともボルテックスチューブ324に導かれた後は、分離された冷風がカラムオーブン310に供給される。そして、パージ用計装空気を供給した場合は、カラムオーブン310内をパージして、排気ベント313から排気され、冷却用計装空気を供給した場合は、カラムオーブン310内を急速冷却して、排気ベント313から排気され、一方、ボルテックスチューブ324で分離された温風は、カラムオーブン310に導かれることなく排気される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2012−78192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のパージ・冷却機構部は、冷却用計装空気、パージ用計装空気にかかわらず、ボルテックスチューブ324が分離した冷風をカラムオーブン310に供給していた。
【0011】
このため、常温以上の定値制御や昇温制御で分析を行なう際にパージ用計装空気を供給するときは、常温よりも低い温度の計装空気が供給されることから、常温の計装空気をパージ用計装空気として用いる場合よりも、ヒータ312が温度調整に要する消費電力が大きくなる。
【0012】
そこで、本発明は、導入された計装空気をパージ用計装空気あるいは冷却用計装空気として出力するパージ・冷却機構部において、パージ用計装空気の供給時における電力消費量を削減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様であるパージ・冷却機構部は、導入された計装空気を、パージ用計装空気あるいは冷却用計装空気として出力端から出力するパージ・冷却機構部であって、供給された空気を冷風と温風とに分離し、冷風が前記出力端に出力されるボルテックスチューブと、パージ用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブを介さずに前記出力端に導き、冷却用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブに導く流路制御機構と、を備えたことを特徴とする。
ここで、前記パージ用計装空気として出力する場合に流量調整を行なうための機構をさらに備えることができる。
また、前記ボルテックスチューブの冷風出力端と前記出力端との間に、逆流阻止機構が設けられていてもよい。
このとき、前記逆流阻止機構は、逆止弁あるいは2方向弁とすることができる。
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様であるパージ・冷却機構部は、導入された計装空気を、常温パージ用計装空気、暖温パージ用計装空気、冷却用計装空気のいずれかとして出力端から出力するパージ・冷却機構部であって、供給された空気を冷風と温風とに分離するボルテックスチューブと、常温パージ用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブを介さずに前記出力端に導き、暖温パージ用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブに導くとともに、前記ボルテックスチューブが出力する温風を前記出力端に導き、冷却用計装空気として出力する場合に、導入された計装空気を前記ボルテックスチューブに導くとともに、前記ボルテックスチューブが出力する冷風を前記出力端に導く流路制御機構と、を備えたことを特徴とする。
ここで、前記流路制御機構は、3個の3方向弁で構成されることができる。
また、常温パージ用計装空気および暖温パージ用計装空気として出力する場合に流量調整を行なうための機構をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、パージ用計装空気の供給時における電力消費量を削減するとともに、計装空気の使用効率を高めるパージ・冷却機構部が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係るパージ・冷却機構部の第1実施例を示す図である。
図2】分析中のカラムオーブンに、パージ用計装空気を供給する場合の計装空気の経路を示す図である。
図3】分析中のカラムオーブンに、冷却用計装空気を供給する場合の計装空気の経路を示す図である。
図4】本発明に係るパージ・冷却機構部の第1実施例の変形例を示す図である。
図5】本発明に係るパージ・冷却機構部の第2実施例を示す図である。
図6】分析中のカラムオーブンに、常温のパージ用計装空気を供給する場合の計装空気の経路を示す図である。
図7】分析中のカラムオーブンに、温風のパージ用計装空気を供給する場合の計装空気の経路を示す図である。
図8】分析中のカラムオーブンに、冷却用計装空気を供給する場合の計装空気の経路を示す図である。
図9】従来のパージ・冷却機構部の構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るパージ・冷却機構部の第1実施例を示す図である。本図に示すように、パージ・冷却機構部120は、例えば、カラムオーブン310を備えたプロセスガスクロマトグラフ100に用いられる。
【0017】
本図に示すように、パージ・冷却機構部120は、入力端から計装空気を導入し、出力端からカラムオーブン310にパージ用計装空気あるいは冷却用計装空気を供給する。計装空気は、コンプレッサ等によって所定の圧力に調整されているものとする。
【0018】
カラム311が取り付けられたカラムオーブン310は、ヒータ312を備えており、恒温分析、昇温分析を行なえるようになっている。また、パージ・冷却機構部320から供給された計装空気は、パージ・冷却の用に供した後に排気ベント313から排気される。
【0019】
パージ・冷却機構部120は、3方向弁121、減圧弁122、ボルテックスチューブ123、逆止弁124、T字管125を備えている。導入された計装空気は、3方向弁121でいずれかのポートに分岐される。一方のポートから出力された計装空気は、減圧弁122、T字管125を介してカラムオーブン310に供給される。他方のポートから出力された計装空気は、ボルテックスチューブ123に導かれる。ボルテックスチューブ123で分離された冷風は、逆止弁124、T字管125を介してカラムオーブン310に供給される。なお、流路を制御する機構であれば3方向弁121に限られない。また、流量を調整する機構であれば、減圧弁122に限られない。
【0020】
逆止弁124は、減圧弁122を通過した計装空気が、ボルテックスチューブ123側に流れないようにするために設けられている。また、ボルテックスチューブ123で分離された温風は、カラムオーブン310に導かれることなく排気される。
【0021】
分析中のカラムオーブン310に、パージ用計装空気を供給する場合には、図2の破線矢印が示す経路で計装空気が流れるように3方向弁121を設定する。すなわち、パージ・冷却機構部120に導入された計装空気は、減圧弁122で流量調整され、T字管125を介してそのままカラムオーブン310に供給される。そして、カラムオーブン310内の危険ガスをパージして、排気ベント313から排気さる。パージ用計装空気では流量調整が必要であるため、減圧弁122で流量調整するようにしている。
【0022】
分析後の強制冷却等を行なうために、カラムオーブン310に冷却用計装空気を供給する場合には、図3の破線矢印が示す経路で計装空気が流れるように3方向弁121を設定する。すなわち、パージ・冷却機構部120に導入された計装空気は、3方向弁121によりボルテックスチューブ123に導かれる。冷却用計装空気では流量調整が不要であるため、減圧弁122を経由しないようにしている。また、計装空気を減圧せずにボルテックスチューブ123に導くことで、ボルテックスチューブ123が出力する冷風比率を高めるようにしている。
【0023】
ボルテックスチューブ123に導かれた計装空気は、冷風と温風とに分離され、冷風が逆止弁124、T字管125を介してカラムオーブン310に供給される。そして、カラムオーブン310内を急速冷却して、排気ベント313から排気される。なお、分離された温風はカラムオーブン310外で排気される。
【0024】
このように、本発明の第1実施例のパージ・冷却機構部120は、パージ用計装空気を供給する場合に、計装空気がボルテックスチューブ123を通らないため、常温のままカラムオーブン310に供給される。このため、冷風が供給されていた従来よりも、ヒータ312が温度調整に要する電力消費量を削減することができる。
【0025】
また、パージ用計装空気を供給する場合には、従来のようにボルテックスチューブ123で分離された冷風のみを供給するのではなく、パージ・冷却機構部120に供給された計装空気をすべてカラムオーブン310に供給するため、計装空気の使用効率を高めることができる。
【0026】
図4は、本発明に係るパージ・冷却機構部120の第1実施例の変形例を示す図である。第1実施例の変形例では、第1実施例における逆止弁124に代えて、2方向弁126を用いている。他の構成については第1実施例と同様である。
【0027】
第1実施例の変形例では、3方向弁121は、第1実施例と同様の制御を行ない、2方向弁126に関して、パージ用計装空気を供給する場合に2方向弁126を遮断し、分析後の強制冷却等を行なう場合に2方向弁126を開く制御を行なう。これにより、第1実施例と同様の動作を行なうことなるため、ヒータ312が温度調整に要する電力消費量を削減することができるとともに、計装空気の使用効率を高めることができる。さらに、2方向弁126は、一般に逆止弁より配管抵抗が小さいため、分析後の強制冷却等を行なう場合に供給できる冷風量が多くなり、冷却時間を短縮することが可能となる。
【0028】
図5は、本発明に係るパージ・冷却機構部の第2実施例を示す図である。第2実施例では、パージ用計装空気を供給する際に、常温の計装空気の供給に加え、常温よりも温度の高い計装空気を供給できるようになっている。
【0029】
例えば、高い温度での定値制御や昇温制御を行なう場合等に、暖気を供給することで、ヒータ312での加熱量を減らすことができる。このため、パージ用計装空気の供給時における電力消費量をさらに削減することができる。一方、ヒータ312での加熱がそれほど必要とされない定値制御や昇温制御を行なう場合には、常温の計装空気を供給すればよい。
【0030】
本図に示すように、パージ・冷却機構部130は、第1実施例と同様に、カラムオーブン310を備えたプロセスガスクロマトグラフ100等に用いられる。以下、第1実施例と同様の部分については説明を簡略にする。
【0031】
パージ・冷却機構部130は、第1の3方向弁131、第1の減圧弁132、ボルテックスチューブ133、第1のT字管134、第2の3方向弁135、第2の減圧弁136、第2のT字管137、第3の3方向弁138を備えている。
【0032】
導入された計装空気は、第1の3方向弁131でいずれかのポートに分岐される。一方のポートから出力された計装空気は、第1の減圧弁132、第1のT字管134、第2のT字管137を介してカラムオーブン310に供給される。
【0033】
第1の3方向弁131で他方のポートから出力された計装空気は、ボルテックスチューブ133に導かれる。ボルテックスチューブ133で分離された冷風は、第2の3方向弁135に導かれる。そして、第2の3方向弁135により、第1のT字管134、第2のT字管137を介してカラムオーブン310に供給される経路か、排気かに分岐される。
【0034】
ボルテックスチューブ133で分離された温風は、第2の減圧弁136を介して第3の3方向弁138に導かれる。そして、第3の3方向弁138により、第2のT字管137を介してカラムオーブン310に供給される経路か、排気かに分岐される。
【0035】
分析中のカラムオーブン310に、常温のパージ用計装空気を供給する場合には、図6の破線矢印が示す経路で計装空気が流れるように第1の3方向弁131、第2の3方向弁135、第3の3方向弁138を設定する。すなわち、パージ・冷却機構部130に導入された計装空気は、第1の減圧弁132で流量調整され、第1のT字管134、第2のT字管137を介してそのままカラムオーブン310に供給される。そして、カラムオーブン310内の危険ガスをパージして、排気ベント313から排気さる。
【0036】
分析中のカラムオーブン310に、暖温のパージ用計装空気を供給する場合には、図7の破線矢印が示す経路で計装空気が流れるように第1の3方向弁131、第2の3方向弁135、第3の3方向弁138を設定する。すなわち、パージ・冷却機構部130に導入された計装空気は、第1の3方向弁131によりボルテックスチューブ133に導かれる。
【0037】
ボルテックスチューブ133に導かれた計装空気は、冷風と温風とに分離され、温風は第2の減圧弁136で流量調整され、第3の3方向弁138により、第2のT字管137を介してカラムオーブン310に供給される。そして、カラムオーブン310内の危険ガスをパージして、排気ベント313から排気さる。一方、ボルテックスチューブ133で分離された冷風は第2の3方向弁135により、カラムオーブン310に導かれることなく排気される。
【0038】
分析後の強制冷却等を行なうために、カラムオーブン310に冷却用計装空気を供給する場合には、図8の破線矢印が示す経路で計装空気が流れるように第1の3方向弁131、第2の3方向弁135、第3の3方向弁138を設定する。すなわち、パージ・冷却機構部130に導入された計装空気は、第1の3方向弁131によりボルテックスチューブ133に導かれる。
【0039】
ボルテックスチューブ133に導かれた計装空気は、冷風と温風とに分離され、冷風は、第2の3方向弁135により、第1のT字管134、第2のT字管137を介してカラムオーブン310に供給される。そして、カラムオーブン310内を急速冷却して、排気ベント313から排気される。一方、ボルテックスチューブ133で分離された温風は第2の減圧弁136を通過し、第3の3方向弁138により、カラムオーブン310に導かれることなく排気される。
【符号の説明】
【0040】
100…プロセスガスクロマトグラフ、120…パージ・冷却機構部、121…3方向弁、122…減圧弁、123…ボルテックスチューブ、124…逆止弁、125…T字管、126…2方向弁、130…パージ・冷却機構部、131…第1の3方向弁、132…第1の減圧弁、133…ボルテックスチューブ、134…第1のT字管、135…第2の3方向弁、136…第2の減圧弁、137…字管、138…第3の3方向弁、310…カラムオーブン、311…カラム、312…ヒータ、313…排気ベント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9