【実施例】
【0214】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味する。
実施例で用いた測定方法は、下記の通りである。
【0215】
(NMRスペクトル測定)
ベンゾビスチアゾール化合物について、NMRスペクトル測定装置(Agilent社(旧Varian社)製、「400MR」、および、Bruker社製、「AVANCE 500」)を用いて、NMRスペクトル測定を行った。
【0216】
(高分解能マススペクトル測定)
ベンゾビスチアゾール化合物について、質量分析装置(Bruker Daltnics社製、「MicrOTOF」)を用いて、高分解能マススペクトル測定を行った。
【0217】
(ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC))
ベンゾビスチアゾール化合物について、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い、分子量測定を行った。測定に際しては、ベンゾビスチアゾール化合物を0.5g/Lの濃度となるように移動相溶媒(クロロホルム)に溶解して、下記条件で測定を行い、ポリスチレンを標準試料として作成した較正曲線に基づいて換算することによって、ベンゾビスチアゾール化合物の数平均分子量、重量平均分子量を算出した。測定におけるGPC条件は、下記の通りである。
移動相:クロロホルム流速:0.6mL/min
装置:HLC−8320GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgel(登録商標)、SuperHM−H’2 + TSKgel(登録商標)、SuperH2000(東ソー社製)
【0218】
IRスペクトル
ベンゾビスチアゾール化合物について、赤外分光装置(JASCO社製、「FT/IR−6100」)を用い、IRスペクトル測定を行った。
【0219】
紫外可視吸収スペクトル
0.03g/Lの濃度になる様に、得られたベンゾビスチアゾール化合物をクロロホルムに溶解し、紫外・可視分光装置(島津製作所社製、「UV−2450」、「UV−3150」)、および、光路長1cmのセルを用いて紫外可視吸収スペクトル測定を行った。
【0220】
融点測定
ベンゾビスチアゾール化合物について、融点測定装置(Buchi社製、「M−560」)を用い、融点測定を行った。
【0221】
イオン化ポテンシャル測定
ガラス基板上にベンゾビスチアゾール化合物を50nm〜100nmの厚みになるように成膜した。この膜について、常温常圧下、紫外線光電子分析装置(理研計器社製、「AC−3」)によりイオン化ポテンシャルを測定した。
【0222】
実施例1
2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DMOTH)の合成
【化71】
【0223】
100mLフラスコに2,6−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DI、3g、6.76mmol)、トリブチル[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]スタンナン(DMOT−Sn、12.1g、22.6mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(188mg、0.81mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(420mg、0.41mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)を加えて120℃で21時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DMOTH)が2.0g、黄色固体として得られた(収率46%)。
【0224】
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.38 (s, 2H), 7.50 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 6.84 (d, J= 3.8 Hz, 2H), 2.89 (m, 4H), 1.76 (m, 2H), 1.54 (m, 6H), 1.33 (m, 6H), 1.15 (m, 6H), 0.92 (d, J= 5.6 Hz, 6H), 0.87 (d, J = 6.4 Hz, 12H).
【0225】
実施例2
2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−EHTH)の合成
【化72】
【0226】
100mLフラスコに2,6−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DI、2.7g、6.03mmol)、トリブチル[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]スタンナン(EHT−Sn、10.2g、21.11mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(140mg、0.60mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(156mg、0.15mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(55mL)を加えて120℃で22時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−EHTH、が1.38g、薄黄色固体として得られた(収率39%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0227】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.39 (s, 2H), 7.53 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 6.83 (d, J= 3.8 Hz, 2H), 2.81 (m, 4H), 1.63 (m, 2H), 1.38 (m, 4H), 1.31 (m, 12H), 0.91 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0228】
実施例3
2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−BOTH)の合成
【化73】
【0229】
50mLフラスコに2,6−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DI、0.86g、1.93mmol)、トリブチル[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]スタンナン(BOT−Sn、3.4g、6.37mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(72mg、0.31mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(8mg、0.08mol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)を加えて120℃で24時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−BOTH)が0.68g、薄黄色固体として得られた(収率51%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0230】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.42(s, 2H), 7.59 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 6.82 (d, J= 3.8 Hz, 2H), 2.81 (m, 4H), 1.66 (m, 2H), 1.37-1.24 (m, 32H), 0.91 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0231】
実施例4
2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−HDTH)の合成
【化74】
【0232】
300mLフラスコに2,6−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DI、5.2g、11.7mmol)、トリブチル[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]スタンナン(HDT−Sn、23.2g、38.6mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(443mg、1.87mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(490mg、0.47mol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(115mL)を加えて120℃で23時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−HDTH)が5.62g、薄黄色固体として得られた(収率60%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0233】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.39 (s, 2H), 7.53 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.81 (m, 4H), 1.66 (m, 2H), 1.37-1.24 (m, 48H), 0.90 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0234】
実施例5
2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TDTH)の合成
【化75】
【0235】
200mLフラスコに2,6−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DI、5.2g、11.6mmol)、トリブチル[5−(2−ドデシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]スタンナン(TDT−Sn、60.8g、38.0mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(448mg、2.09mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(493mg、0.46mol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(112mL)を加えて120℃で23時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TDTH)が6.12g、薄黄色固体として得られた(収率51%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0236】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.40 (s, 2H), 7.56 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.80 (m, 4H), 1.69 (m, 2H), 1.35-1.20 (m, 80H), 0.87 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.86 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0237】
実施例6
2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−DMOTH)の合成
【化76】
【0238】
50mLフラスコに2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DMOTH、1.4g、2.12mmol)およびテトラヒドロフラン(27mL)を加えて−40℃に冷却した後にリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、2.3mL、4.66mmol)を滴下して30分攪拌した。次いで、ヨウ素(1.6g、6.36mmol)を加えた後に室温で2時間反応した。反応終了後、10%亜硫酸水素ナトリウムを加えクロロホルムで抽出して、得られた有機層を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−DMOTH)が1.32g、黄色固体として得られた(収率70%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0239】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ7.51 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 6.83 (d, J= 3.8 Hz, 2H), 2.88 (m, 4H), 1.76 (m, 2H), 1.56 (m, 6H), 1.33 (m, 6H), 1.15 (m, 6H), 0.93 (d, J = 5.6 Hz, 6H), 0.87 (d, J = 6.4 Hz, 12H).
【0240】
実施例7
2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−EHTH)の合成
【化77】
【0241】
50mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−EHTH、1.3g、2.24mmol)およびテトラヒドロフラン(26mL)を加えて−40℃に冷却した後にリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、2.2mL、4.48mmol)を滴下して30分攪拌した。次いで、ヨウ素(1.7g、6.72mmol)を加えた後に室温で2時間反応した。反応終了後、10%亜硫酸水素ナトリウムを加えクロロホルムで抽出して、得られた有機層を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−EHTH)が0.66g、黄色固体として得られた(収率36%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0242】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.51 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.80 (m, 4H), 1.66 (m, 2H), 1.38 (m, 4H), 1.35-1.25 (m, 12H), 0.91 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0243】
実施例8
2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−BOTH)の合成
【化78】
【0244】
100mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−BOTH、1.5g、2.16mmol)およびテトラヒドロフラン(30mL)を加えて−40℃に冷却した後にリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、2.4mL、4.75mmol)を滴下して30分攪拌した。次いで、ヨウ素(1.7g、6.48mmol)を加えた後に室温で2時間反応した。反応終了後、10%亜硫酸水素ナトリウムを加えクロロホルムで抽出して、得られた有機層を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−BOTH)が1.15g、黄色固体として得られた(収率56%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0245】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.52 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 6.80 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.80 (m, 4H), 1.69 (m, 2H), 1.34-1.23 (m, 32H), 0.89 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.86 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0246】
実施例9
2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−HDTH)の合成
【化79】
【0247】
100mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−HDTH、4g、4.97mmol)およびテトラヒドロフラン(80mL)を加えて−40℃に冷却した後にリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、5.5mL、10.9mmol)を滴下して30分攪拌した。次いで、ヨウ素(3.8g、14.9mol)を加えた後に室温で2時間反応した。反応終了後、10%亜硫酸水素ナトリウムを加えクロロホルムで抽出して、得られた有機層を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−HDTH)が2.66g、黄色固体として得られた(収率51%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0248】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.53 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.80 (m, 4H), 1.70 (m, 2H), 1.36-1.24 (m, 48H), 0.89 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.86 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0249】
実施例10
2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−TDTH)の合成
【化80】
【0250】
200mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TDTH、4.1g、3.97mmol)およびテトラヒドロフラン(80mL)を加えて−40℃に冷却した後にリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、4.4mL、8.8mmol)を滴下して30分攪拌した。次いで、ヨウ素(3.1g、24.0mol)を加えた後に室温で2時間反応した。反応終了後、10%亜硫酸水素ナトリウムを加えクロロホルムで抽出して、得られた有機層を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=5/95)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−TDTH)が3.98g、黄色固体として得られた(収率69%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0251】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.53 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 6.80 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.80 (m, 4H), 1.70 (m, 2H), 1.38-1.20 (m, 80H), 0.89 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.86 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0252】
実施例11
2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−DMOTH)の合成
【0253】
【化81】
【0254】
30mLフラスコに2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−DMOTH、335mg、0.38mmol)、トリブチルチオフェン−2−イル−スタンナン(301μL、0.94mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(14mg、60μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(16mg、15μmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)を加えて80℃で18時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1〜クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−DMOTH)が248mg、黄色固体として得られた(収率82%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0255】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.00 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 7.59 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 7.56 (d, J= 4.0 Hz, 2H), 7.27 (dd, J = 5.2, 4.0 Hz, 2H), 6.85 (d, J= 4.0 Hz, 2H), 2.90 (m, 4H), 1.76 (m, 2H), 1.53 (m, 6H), 1.34 (m, 6H), 1.16 (m, 6H), 0.95 (d, J = 5.8 Hz, 6H), 0.88 (d, J = 6.4 Hz, 12H).
【0256】
実施例12
2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−EHTH)の合成
【化82】
【0257】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−EHTH、657mg、0.78mmol)、トリブチルチオフェン−2−イル−スタンナン(630μL、1.95mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(30mg、0.12mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(34mg、0.03mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(12mL)を加えて80℃で19時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1〜クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−EHTH)が525mg、黄色固体として得られた(収率89%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0258】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.00 (dd, J= 4.0, 0.8 Hz, 2H), 7.59 (dd, J = 5.2, 0.8 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 7.27 (dd, J = 5.2, 4.0 Hz, 2H), 6.82 (d, J= 4.0 Hz, 2H), 2.81 (m, 4H), 1.67 (m, 2H), 1.41-1.27 (m, 16H), 0.92 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 12H).
【0259】
実施例13
2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−BOTH)の合成
【化83】
【0260】
50mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−BOTH、1.1g、1.16mmol)、トリブチルチオフェン−2−イル−スタンナン(930μL、2.90mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(33mg、0.14mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(36mg、0.03mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(22mL)を加えて80℃で22時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1〜クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−BOTH)が0.99g、黄色固体として得られた(収率99%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0261】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.00 (dd, J= 4.0, 0.8 Hz, 2H), 7.58 (dd, J = 5.2, 0.8 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 7.27 (dd, J = 5.2, 4.0 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 4.0 Hz, 2H), 2.81 (m, 4H), 1.71 (m, 2H), 1.35-1.24 (m, 32H), 0.90 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 12H).
【0262】
実施例14
2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH)の合成
【化84】
【0263】
50mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−HDTH、1.1g、1.04mmol)、トリブチルチオフェン−2−イル−スタンナン(830μL、2.60mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(40mg、0.17mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(45mg、0.04mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(22mL)を加えて80℃で19時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1〜クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH)が1.01g、黄色固体として得られた(収率100%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0264】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.00 (dd, J= 4.0, 0.8 Hz, 2H), 7.58 (dd, J = 5.2, 0.8 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 7.27 (dd, J = 5.2, 4.0 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 4.0 Hz, 2H), 2.81 (m, 4H), 1.72 (m, 2H), 1.34-1.25 (m, 48H), 0.89 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.87 (t, J = 6.4 Hz, 12H).
【0265】
実施例15
2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−TDTH)の合成
【化85】
【0266】
100mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−TDTH、2.5g、1.95mmol)、トリブチルチオフェン−2−イル−スタンナン(1.6mL、4.88mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(55mg、0.23mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(62mg、0.06mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)を加えて100℃で23時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=1/9)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−テトラデシルドデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−TDTH)が2.21g、黄色固体として得られた(収率95%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0267】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.00 (dd, J= 4.0, 0.8 Hz, 2H), 7.58 (dd, J = 5.2, 0.8 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 7.27 (dd, J = 5.2, 4.0 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 4.0 Hz, 2H), 2.82 (m, 4H), 1.71 (m, 2H), 1.39-1.20 (m, 80H), 0.88 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.87 (t, J = 6.4 Hz, 12H).
【0268】
実施例16
2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−DMOTH−DSB)の合成
【0269】
【化86】
【0270】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−DMOTH、150mg、0.19mmol)およびテトラヒドロフラン(6mL)を加え−40℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.20mL、0.39mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリブチル錫クロリド(107μL、0.39mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−DMOTH−DSB)が163mg、薄褐色油状として得られた(収率63%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0271】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6): δ8.53 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.53 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.38 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 6.55 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.69 (m, 4H), 1.79 (m, 14H), 1.51 (m, 18H), 1.34 (m, 18H), 1.12 (m, 6H), 1.03 (t, J = 6.8 Hz, 18H), 0.96 (d, J = 7.2 Hz, 12H), 0.88 (d, J = 6.4 Hz, 6H).
【0272】
実施例17
2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−EHTH−DSM)の合成
【化87】
【0273】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−EHTH、500mg、0.67mmol)およびテトラヒドロフラン(10mL)を加え−50℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.74mL、1.47mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリメチル錫クロリド(1M溶液、15mL、1.47mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−EHTH−DSM)が309mg、黄色固体として得られた(収率43%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0274】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.16 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 2.82 (m, 4H), 1.66 (m, 2H), 1.42-1.30 (m, 16H), 0.90 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.46 (s, 18H).
【0275】
実施例18
2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−BOTH−DSM)
【化88】
【0276】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−BOTH、400mg、0.47mmol)およびテトラヒドロフラン(8mL)を加え−50℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.51mL、1.03mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリメチル錫クロリド(1M溶液、10mL、1.03mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−エチルヘキシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−BOTH−DSM)が149mg、黄色固体として得られた(収率27%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0277】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.16 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.82 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.82 (m, 4H), 1.71 (m, 2H), 1.35-1.22 (m, 32H), 0.89 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.47 (s, 18H).
【0278】
実施例19
2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSM)
【化89】
【0279】
30mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH、700mg、0.72mmol)およびテトラヒドロフラン(14mL)を加え−50℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.79mL、1.58mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリメチル錫クロリド(1M溶液、16mL、1.58mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSM)が518mg、黄色固体として得られた(収率55%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0280】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.16 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.82 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.82 (m, 4H), 1.71 (m, 2H), 1.35-1.25 (m, 48H), 0.88 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.87 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.47 (s, 18H).
【0281】
実施例20
2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSB)
【化90】
【0282】
50mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH、602mg、0.62mmol)およびテトラヒドロフラン(18mL)を加え−40℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.65mL、1.30mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリブチル錫クロリド(352μL、1.30mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSB)が634mg、薄褐色油状として得られた(収率66%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0283】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6): δ8.47 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.33 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 2.64 (m, 4H), 1.78-1.68 (m, 14H), 1.44 (m, 12H), 1.35-1.22 (m, 60H), 0.97 (t, J= 6.8 Hz, 18H), 0.91 (d, J = 7.2 Hz, 12H), 0.89 (d, J = 6.4 Hz, 6H).
【0284】
実施例21
2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−TDTH−DSM)
【化91】
【0285】
30mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジチオフェン−2−イル-ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−TDTH、1.5g、1.26mmol)およびテトラヒドロフラン(50mL)を加え−30℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、1.38mL、2.77mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリメチル錫クロリド(1M溶液、3.0mL、3.02mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−TDTH−DSM)が1.28g、黄色固体として得られた(収率67%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0286】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.15 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.35 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.84 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.82 (m, 4H), 1.71 (m, 2H), 1.39-1.20 (m, 80H), 0.88 (t J = 6.4 Hz, 6H), 0.86 (t, J = 6.4 Hz, 12H), 0.47 (s, 18H).
【0287】
実施例22
P−TDMOT−DBTH−O−IMTHの合成
【化92】
【0288】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−DMOTH−DSB、113mg、0.08mmol)、1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(O−IMTH−DB、35mg、0.08mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(3mg、3.3μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、13μmol)およびクロロベンゼン(10mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−TDMOT−DBTH−O−IMTHが71mg(69%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図1に示す。
イオン化ポテンシャル:5.24eV(HOMO −5.24eV)
【0289】
実施例23
P−THDT−DBTH−EH−IMTHの合成
【化93】
【0290】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSB、150mg、0.10mmol)、1,3−ジブロモ−5−(2−エチルヘキシル)チエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(EH−IMTH−DB、41mg、0.10mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(4mg、3.9μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(5mg、15.5μmol)およびクロロベンゼン(12mL)を加え120℃で22時間反応した。反応終了後、メタノール(60mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THDT−DBTH−EH−IMTHが109mg(91%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図2に示す。
イオン化ポテンシャル:5.36eV(HOMO −5.36eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):68000
Mn(数平均分子量):21100
【0291】
光電変換素子の作製・評価
前記のように得られたP−THDT−DBTH−EH−IMTHを
ドナー材料、PCBM(C61)(フェニルC61−酪酸メチルエステル)をアクセプター材料として用いて、ドナー材料:アクセプター材料=1:2(重量)(合計濃度24mg/mL)、および1,8−ジヨードオクタン(0.03mL/mL)をクロロベンゼンに溶解させて0.45μmのフィルターに通して混合溶液とした。
ITOが成膜されたガラス基板をオゾンUV処理して表面処理を行った後に、PEDOT−PSS([ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸))をスピンコーターで塗布した。次に、上記のドナー材料・アクセプター材料の混合溶液をスピンコーターで成膜して室温で減圧乾燥した。その上に、オルトチタン酸テトライソプロピルのエタノール溶液(約0.3v%)をスピンコートして雰囲気中の水分により酸化チタンに変換した膜を作製した。その後、電極であるアルミニウムを蒸着してデバイスとした。
得られたデバイスにソーラーシミュレーター(CEP2000、AM1.5Gフィルター、放射強度100mW/cm
2、分光計器製)を用いて特性評価を行った。その結果、Jsc(短絡電流密度)=8.64mA/cm
2、Voc(開放端電圧)=0.86V、FF(曲線因子)=0.58で変換効率4.34%であることが確認された。
【0292】
実施例24
P−THDT−DBTH−O−IMTHの合成
【化94】
【0293】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSM、90mg、0.07mmol)、1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(O−IMTH−DB、30mg、0.07mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(3mg、2.8μmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(4mg、11.1μmol)およびクロロベンゼン(7mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THDT−DBTH−O−IMTHが74mg(87%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図3に示す。
イオン化ポテンシャル:5.25eV(HOMO −5.25eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):34000
Mn(数平均分子量):12700
【0294】
光電変換素子の作製・評価
P−THDT−DBTH−EH−IMTHの代わりに、前記のように得られたP−THDT−DBTH−O−IMTHを用いたこと以外は実施例23と同様にして、デバイスを作製した。得られたデバイスにソーラーシミュレーター(CEP2000、AM1.5Gフィルター、放射強度100mW/cm
2、分光計器製)を用いて特性評価を行った。その結果、Jsc(短絡電流密度)=7.51mA/cm
2、Voc(開放端電圧)=0.79V、FF(曲線因子)=0.70で変換効率4.13%であることが確認された。
【0295】
実施例25
P−TEHT−DBTH−HD−IMTHの合成
【化95】
【0296】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−EHTH−DSM、100mg、0.09mmol)、1,3−ジブロモ−5−(2−ヘキシルデシル)チエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(HD−IMTH−DB、50mg、0.09mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(4mg、3.7μmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(6mg、14.9μmol)およびクロロベンゼン(7mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(40mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−TEHT−DBTH−HD−IMTHが39mg(37%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図4に示す。
イオン化ポテンシャル:5.25eV(HOMO −5.25eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):15900
Mn(数平均分子量):8100
【0297】
光電変換素子の作製・評価
P−THDT−DBTH−EH−IMTHの代わりに、前記のように得られたP−TEHT−DBTH−HD−IMTHを用いたこと以外は実施例23と同様にして、デバイスを作製した。得られたデバイスにソーラーシミュレーター(CEP2000、AM1.5Gフィルター、放射強度100mW/cm
2、分光計器製)を用いて特性評価を行った。その結果、Jsc(短絡電流密度)=5.55mA/cm
2、Voc(開放端電圧)=0.78V、FF(曲線因子)=0.64で変換効率2.81%であることが確認された。
【0298】
実施例26
P−TBOT−DBTH−DMO−IMTHの合成
【化96】
【0299】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ブチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−BOTH−DSM、100mg、0.09mmol)、1,3−ジブロモ−5−(3,7−ジメチルオクチル)チエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(DMO−IMTH−DB、38mg、0.09mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(4mg、3.6μmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(5mg、14.4μmol)およびクロロベンゼン(8mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(40mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−TBOT−DBTH−DMO−IMTHが26mg(27%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図5に示す。
イオン化ポテンシャル:5.23eV(HOMO −5.23eV)
【0300】
実施例27
P−TEHT−DBTH−ODD−IMTHの合成
【化97】
【0301】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−EHTH−DSM、100mg、0.09mmol)、1,3−ジブロモ−5−(2−オクチルドデシル)チエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(ODD−IMTH−DB、55mg、0.09mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(4mg、3.7μmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(6mg、14.9μmol)およびクロロベンゼン(7mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(40mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−TEHT−DBTH−ODD−IMTHが91mg(76%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図6に示す。
イオン化ポテンシャル:5.27eV(HOMO −5.27eV)
【0302】
実施例28
P−TDMOT−DBTH−TDZの合成
【化98】
【0303】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−DMOTH−DSB、122mg、0.09mmol)、4,7−ジブロモベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(TDZ−DB、26mg、0.09mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(4mg、3.5μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、14.0μmol)およびクロロベンゼン(10mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−TDMOT−DBTH−TDZが31mg(38%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図7に示す。
イオン化ポテンシャル:5.11eV(HOMO −5.11eV)
【0304】
実施例29
P−THDT−DBTH−FFTDZの合成
【化99】
【0305】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSB、122mg、0.08mmol)、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロベンゾ[1,2,5]チアジアゾール(FFTDZ−DB、28mg、0.08mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(4mg、3.4μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、13.4μmol)およびクロロベンゼン(10mL)を加え120℃で23時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THDT−DBTH−FFTDZが27mg(29%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図8に示す。
イオン化ポテンシャル:5.55eV(HOMO −5.55eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):4500
Mn(数平均分子量):3300
【0306】
実施例30
P−THDT−DBTH−DMO−DPPの合成
【化100】
【0307】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSB、100mg、0.06mmol)、3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−(3,7−ジメチルオクチル)−2,5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオン(DMO−DPP−DB、49mg、0.06mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(3mg、2.6μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(3mg、10.4μmol)およびクロロベンゼン(10mL)を加え120℃で23時間反応した。反応終了後、メタノール(60mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THDT−DMO−DPPが26mg(26%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図9に示す。
イオン化ポテンシャル:5.10eV(HOMO −5.10eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):6100
Mn(数平均分子量):3600
【0308】
光電変換素子の作製・評価
前記のように得られたP−THDT−DBTH−DMO−DPPをドナー材料、PCBM(C61)(フェニルC61−酪酸メチルエステル)をアクセプター材料として用いて、ドナー材料:アクセプター材料=1:2(重量)(合計濃度24mg/mL)、および1,8−ジヨードオクタン(0.03mL/mL)をオルトジクロロベンゼンに溶解させて0.45μmのフィルターに通して混合溶液とした。
ITOが成膜されたガラス基板をオゾンUV処理して表面処理を行った後に、PEDOT−PSS([ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸))をスピンコーターで塗布した。次に、上記のドナー材料・アクセプター材料の混合溶液をスピンコーターで成膜して室温で減圧乾燥した。その上に、オルトチタン酸テトライソプロピルのエタノール溶液(約0.3v%)をスピンコートして雰囲気中の水分により酸化チタンに変換した膜を作製した。その後、電極であるアルミニウムを蒸着してデバイスとした。
得られたデバイスにソーラーシミュレーター(CEP2000、AM1.5Gフィルター、放射強度100mW/cm
2、分光計器製)を用いて特性評価を行った。その結果、Jsc(短絡電流密度)=6.66mA/cm
2、Voc(開放端電圧)=0.45V、FF(曲線因子)=0.62で変換効率2.02%であることが確認された。
【0309】
実施例31
P−THDT−DBTH−EH−OFTTの合成
【化101】
【0310】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−HDTH−DSM、90mg、0.07mmol)、4,6−ジブロモ−3−フルオロチエノ[3,4−b]チオフェン−2−カルボン酸(2−エチルヘキシル)エステル(EH−OFTT−DB、33mg、0.07mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(3mg、2.1μmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(4mg、8.4μmol)およびクロロベンゼン(7mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(40mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THDT−DBTH−EH−OFTTが80mg(87%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図10に示す。
イオン化ポテンシャル:5.10eV(HOMO −5.10eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):6700
Mn(数平均分子量):4800
【0311】
実施例32
P−TTDT−DBTH−EHP−IMTHの合成
【化102】
【0312】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−デシルテトラデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTH−DBTH−TDTH−DSM、100mg、0.07mmol)、1,3−ジブロモ−5−(2−エチルヘキシロキシ)チエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(EHP−IMTH−DB、33mg、0.07mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(3mg、2.6μmol)、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン(4mg、10.5μmol)およびクロロベンゼン(7mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(40mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−TTDT−DBTH−EHP−IMTHが79mg(79%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図11に示す。
イオン化ポテンシャル:5.30eV(HOMO −5.30eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):20200
Mn(数平均分子量):10300
【0313】
実施例33
2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビスチアゾール−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−DMOTH)の合成
【化103】
【0314】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−DMOTH、250mg、0.28mmol)、2−トリブチルスタンナニルチアゾール(263mg、0.70mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(12mg、11μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(10mg、45μmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を加えて80℃で24時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビスチアゾール−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−DMOTH)が208mg、黄色固体として得られた(収率92%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0315】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.17 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.60 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 6.88 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.92 (m, 4H), 1.80 (m, 2H), 1.53 (m, 6H), 1.34 (m, 6H), 1.18 (m, 6H), 0.96 (d, J = 5.8 Hz, 6H), 0.88 (d, J= 6.4 Hz, 12H).
【0316】
実施例34
2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビスチアゾール−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH)の合成
【化104】
【0317】
30mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−HDTH、800mg、0.76mmol)、2−トリブチルスタンナニルチアゾール(708mg、1.89mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(29mg、0.12mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(32mg、30μmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を加えて80℃で17時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水を加えクロロホルムで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビスチアゾール−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH)が684mg、黄色固体として得られた(収率94%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0318】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ8.15 (d, J= 3.46 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.60 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.85 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 2.84 (m, 4H), 1.75 (m, 2H), 1.23-1.37 (m, 48H), 0.89 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0319】
実施例35
2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−DMOTH−DSB)の合成
【化105】
【0320】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビスチアゾール−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−DMOTH、205mg、0.26mmol)およびテトラヒドロフラン(10mL)を加え−40℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.27mL、0.54mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリブチル錫クロリド(145μL、0.54mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−DMOTH−DSB)が158mg、薄褐色油状として得られた(収率45%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0321】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6): δ8.43 (s , 2H), 7.62 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.58 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 2.72 (m, 4H), 1.77 (m, 14H), 1.53 (m, 18H), 1.34 (m, 18H), 1.13 (m, 6H), 1.04 (t, J = 6.8 Hz, 18H), 0.96 (d, J = 7.2 Hz, 12H), 0.88 (d, J= 6.4 Hz, 6H).
【0322】
実施例36
2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−DMOTH−DSB)の合成
【化106】
【0323】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビスチアゾール−2−イル−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH、600mg、0.62mmol)およびテトラヒドロフラン(24mL)を加え−40℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.65mL、1.30mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリブチル錫クロリド(352μL、1.30mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH−DSB)が470mg、薄褐色油状として得られた(収率49%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0324】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6): δ8.36 (s , 2H), 7.60 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 6.56 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 2.68 (m, 4H), 1.81-1.64 (m, 14H), 1.46-1.28 (m, 60H), 1.21-1.15 (m, 12H), 1.13 (m, 6H), 0.97 (t, J = 6.8 Hz, 18H), 0.90 (t, J = 6.4 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.4 Hz, 6H).
【0325】
実施例37
P−THDMOT−DBTH−O−IMTHの合成
【0326】
【化107】
【0327】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−DMOTH−DSB、88mg、0.06mol)、1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(O−IMTH−DB、26mg、0.06mol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(3mg、2.5μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(3mg、10μmol)およびクロロベンゼン(8mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THDMOT−DBTH−O−IMTHが34mg(50%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図12に示す。
イオン化ポテンシャル:5.62eV(HOMO −5.62eV)
【0328】
実施例38
P−THHDT−DBTH−EH−IMTHの合成
【化108】
【0329】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH−DSB、130mg、0.08mmol)、1,3−ジブロモ−5−(2−エチルヘキシル)チエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(EH−IMTH−DB、35mg、0.08mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(4mg、3.4μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、13.4μmol)およびクロロベンゼン(8mL)を加え120℃で22時間反応した。反応終了後、メタノール(60mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THHDT−DBTH−EH−IMTHが78mg(76%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図13に示す。
イオン化ポテンシャル:5.61eV(HOMO −5.61eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):20300
Mn(数平均分子量):8800
【0330】
実施例39
P−THHDT−DBTH−EH−IMTHT
【化109】
【0331】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH−DSB、110mg、0.07mmol)、1,3−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−5−(2−エチルヘキシル)−チエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(EH−IMTHT−DB、42mg、0.07mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(3mg、2.8μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、11.3μmol)およびクロロベンゼン(8mL)を加え120℃で22時間反応した。反応終了後、メタノール(40mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THHDT−DBTH−EH−IMTHTが35mg(35%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図14に示す。
イオン化ポテンシャル:5.42eV(HOMO −5.42eV)
【0332】
実施例40
P−THHDT−DBTH−HTTの合成
【化110】
【0333】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH−DSB、120mg、0.08mmol)、5,5’−ジブロモ−3−ヘキシル[2,2’]ビチオフェニル(HTT−DB、32mg、0.08mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(3mg、3.1μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、12.3μmol)およびクロロベンゼン(10mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(60mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THHDT−DBTH−HTTが72mg(77%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図15に示す。
イオン化ポテンシャル:5.61eV(HOMO −5.61eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):8400
Mn(数平均分子量):1600
【0334】
光電変換素子の作製・評価
P−THDT−DBTH−EH−IMTHの代わりに、前記のように得られたP−THHDT−DBTH−HTTを用いたこと以外は実施例30と同様にして、デバイスを作製した。得られたデバイスにソーラーシミュレーター(CEP2000、AM1.5Gフィルター、放射強度100mW/cm
2、分光計器製)を用いて特性評価を行った。その結果、Jsc(短絡電流密度)= 4.67 mA/cm
2、Voc(開放端電圧) = 0.59 V、FF(曲線因子) = 0.59で変換効率1.62%であることが確認された。
【0335】
実施例41
P−THHDT−DBTH−EH−BDTの合成
【化111】
【0336】
20mLフラスコに、2,6−ビス[5−(2−ヘキシルデシル)チオフェン−2−イル]−4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチアゾール−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DTHA−DBTH−HDTH−DSB、120mg、0.08mmol)、2,6−ジブロモ−4,8−ビス(2−エチルヘキシロキシ)−1,5−ジチア−s−インデセン(EH−BDT−DB、47mg、0.08mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(3mg、3.1μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、12.3μmol)およびクロロベンゼン(10mL)を加え120℃で25時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THHDT−DBTH−HTTが70mg(64%)で濃赤色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図16に示す。
イオン化ポテンシャル:5.24eV(HOMO −5.24eV)
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):15200
Mn(数平均分子量):6500
【0337】
光電変換素子の作製・評価
前記のように得られたP−THHDT−DBTH−EH−BDTをドナー材料、PCBM(C61)(フェニルC61−酪酸メチルエステル)をアクセプター材料として用いて、ドナー材料:アクセプター材料=1:2(重量)(合計濃度30mg/mL)、および1,8−ジヨードオクタン(0.03mL/mL)をオルトジクロロベンゼンに溶解させて0.45μmのフィルターに通して混合溶液とした。
ITOが成膜されたガラス基板をオゾンUV処理して表面処理を行った後に、PEDOT−PSS([ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸))をスピンコーターで塗布した。次に、上記のドナー材料・アクセプター材料の混合溶液をスピンコーターで成膜して室温で減圧乾燥した。その上に、オルトチタン酸テトライソプロピルのエタノール溶液(約0.3v%)をスピンコートして雰囲気中の水分により酸化チタンに変換した膜を作製した。その後、電極であるアルミニウムを蒸着してデバイスとした。
得られたデバイスにソーラーシミュレーター(CEP2000、AM1.5Gフィルター、放射強度100mW/cm
2、分光計器製)を用いて特性評価を行った。その結果、Jsc(短絡電流密度)= 3.65 mA/cm
2、Voc(開放端電圧) = 0.74 V、FF(曲線因子) = 0.47で変換効率1.26%であることが確認された。
【0338】
実施例42
2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH)の合成
【化112】
【0339】
200mLフラスコに2,6−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−DI、1.5g、3.38mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−[1,3,2]ジオキサボロラン(TIPSTH−BP、3.1g、8.44mmol)、S−PHOS(2−ジシクロヘキシルホスフィノ2’,6’−ジメトキシビフェニル、111mg、0.27mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(140mg、0.14mmol)、および1,2−ジメトキシエタン(120mL)、水(30mL)を加えて110℃で18時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に水およびクロロホルムを加えてセライトろ過をしてからクロロホルムで2回抽出した。有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥して、次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)で精製することで、2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH)が0.83g、黄色固体として得られた(収率38%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0340】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.44 (s, 2H), 7.76 (d, J =3.6 Hz, 2H), 7.30 (d, J=3.6 Hz, 2H), 1.38 (m, 6H), 1.11 (d, J =7.5 Hz, 36H).
【0341】
実施例43
4,8−ジヨード−2,6−ビス−(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−TIPSTH)の合成
【化113】
【0342】
50mLフラスコに2,6−ビス−(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH、600mg、0.90mmol)およびテトラヒドロフラン(20mL)を加えて−30℃に冷却した後にリチウムジイソプロピルアミド(1.5M溶液、1.3mL、1.89mmol)を滴下した。次いで−80℃まで冷却してヨウ素(1.14mg、4.48mmol)を加えた後に室温で2時間反応した。反応終了後、10%亜硫酸水素ナトリウムを加えクロロホルムで抽出して得られた有機層を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。ろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、4,8−ジヨード−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−TIPSTH)が579mg(収率70%)、黄色固体として得られた。
1H−NMR測定、高分解能マススペクトル測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0343】
1H NMR (400MHz, CDCl
3): δ 7.77 (d, J = 2.8 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 2.8 Hz, 2H), 1.40 (sept, J = 7.2 Hz, 6H), 1.14 (d, J = 7.2 Hz, 36H).
【0344】
高分解能マススペクトル分析(APCI:大気圧化学イオン化法)
計算値:C
34H
46I
2N
2S
4Si
2+H: 921.0245
測定値: 921.02444
【0345】
実施例44
4,8−ビス−(チオフェン−2−イル)−2,6−ビス−(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH−THA)の合成
【化114】
【0346】
10mLフラスコに4,8−ジヨード−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−TIPSTH、46mg、0.05mmol)、2−トリブチルスタンナニルチアゾール(57mg、0.15mmol)、トリス(2−フリル)ホスフィン(2mg、8μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加体(2mg、2μmol)、およびテトラヒドロフラン(2mL)を加えて加熱還流下、21時間反応した。反応終了後、室温まで冷却した後に10%フッ化カリウム水溶液を加えクロロホルムで2回抽出して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで、4,8−ビスチアゾール−2−イル−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH−THA)が22mg(収率45%)、黄色固体として得られた。
1H−NMR測定、
13C−NMR測定、IRスペクトル測定、融点測定、高分解能マススペクトル測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0347】
1H NMR (500MHz, CDCl
3): δ8.20 (d, J= 3.3 Hz, 2H), 8.01 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.67 (d,J = 3.3 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 1.45 (sep, J =7.5 Hz, 6H), 1.19 (d, J=7.5 Hz, 36H).
13C NMR (125MHz, CDCl
3): δ165.74, 161.98, 148.32, 142.31, 142.10, 141.29, 136.67, 131.61, 130.24, 122.81, 121.00, 17.85, 4.11.
IR (KBr): 2941, 1864, 1539, 1474, 1460, 1323, 999, 976, 659 cm
-1.
融点:285℃で分解
高分解能マススペクトル分析(APCI:大気圧化学イオン化法)
計算値:C
40H
51N
4S
6Si
2+H:835.1971
測定値:835.1999
【0348】
実施例45
4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH−THA−DSB)の合成
【化115】
【0349】
20mLフラスコに4,8−ビスチアゾール−2−イル−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH−THA、110mg、0.13mmol)およびテトラヒドロフラン(4mL)を加え−40℃に冷却してリチウムジイソプロピルアミド(2M溶液、0.14mL、0.28mmol)を滴下して30分攪拌した。その後、トリブチル錫クロリド(75μL、0.28mmol)を加え室温に昇温して2時間攪拌した。反応終了後、水を加えトルエンで2回抽出して、有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をGPC−HPLC(JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)で精製することで、4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH−THA−DSB)が91mg、薄褐色油状として得られた(収率49%)。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0350】
1H NMR (400MHz, C
6D
6): δ8.42 (s, 2H), 7.93 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 1.74 (m, 12H), 1.48 (m, 12H), 1.43 (sep, J =7.5 Hz, 6H), 1.27 (m, 12H), 1.21 (d, J=7.2 Hz, 36H), 0.98 (t, J =6.8 Hz, 18H).
【0351】
実施例46
P−THTIPSTH−DBTH−O−IMTHの合成
【化116】
【0352】
20mLフラスコに、4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH−THA−DSB、88mg、0.06mmol)、1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピローロ−4,6−ジオン(O−IMTH−DB、26mg、0.06mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(3mg、2.5μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、10μmol)およびクロロベンゼン(8mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THTIPSTH−DBTH−O−IMTHが34mg(50%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図17に示す。
【0353】
GPC測定結果
Mw(重量平均分子量):31800
Mn(数平均分子量):3300
イオン化ポテンシャル:5.65eV(HOMO −5.65eV)
【0354】
光電変換素子の作製・評価
前記のように得られたP−THTIPSTH−DBTH−O−IMTHをドナー材料、PCBM(C61)(フェニルC61−酪酸メチルエステル)をアクセプター材料として用いて、ドナー材料:アクセプター材料=1:1.5(質量)(合計濃度20mg/mL)、および、1,8−ジヨードオクタン(0.03mL/mL)をクロロベンゼンに溶解させて0.45μmのフィルターに通して混合溶液とした。
【0355】
ITOが成膜されたガラス基板をオゾンUV処理して表面処理を行った後に、PEDOT−PSS([ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸))をスピンコーターで塗布した。次に、上記のドナー材料・アクセプター材料の混合溶液をスピンコーターで成膜して150℃でアニールした。その上に、オルトチタン酸テトライソプロピルのエタノール溶液(約0.3体積%)をスピンコートして雰囲気中の水分により酸化チタンに変換した膜を作製した。その後、電極であるアルミニウムを蒸着してデバイスとした。
【0356】
得られたデバイスにソーラーシミュレーター(CEP2000、AM1.5Gフィルター、放射強度100mW/cm
2、分光計器製)を用いて特性評価を行った。その結果、Jsc(短絡電流密度)=2.23mA/cm
2、Voc(開放端電圧)=0.80V、FF(曲線因子)=0.36であり、変換効率0.64%であることが確認された。
【0357】
実施例47
P−THTIPSTH−DBTH−O−DPPの合成
【化117】
【0358】
20mLフラスコに、4,8−ビス(5−トリブチルスタンニルチオフェン−2−イル)−2,6−ビス(5−トリイソプロピルシラニルチオフェン−2−イル)−ベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DBTH−TIPSTH−THA−DSB、106mg、0.07mmol)、3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ジオクチル−2,5−ジヒドロピローロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオン(O−DPP−DB、49mg、0.07mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(3mg、2.9μmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン(4mg、11.5μmol)およびクロロベンゼン(10mL)を加え120℃で24時間反応した。反応終了後、メタノール(50mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−THTIPSTH−DBTH−O−DPPが10mg(10%)で黒色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図18に示す。
イオン化ポテンシャル:5.13eV(HOMO −5.13eV)
【0359】
実施例48
2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジエチニルベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DY−DBTH−DMOTH)の合成
【化118】
【0360】
10mLフラスコに2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジヨードベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DI−DBTH−DMOTH、100mg、0.11mmol)、トリメチルシリルアセチレン(47μL、0.33mmol)、よう化銅(I)(2mg、8.8μmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(7mg、8.8μmol)、テトラヒドロフラン(2mL)、ジイソプロピルアミン(2mL)を加え45℃で44時間反応した。その後、減圧濃縮により揮発成分を留去して炭酸カリウム(15mg、0.11mmol)、メタノール(2mL)を加え室温で更に6時間反応した。反応終了後、水を加えクロロホルムで2回抽出して得られた有機層を水で洗浄して無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。次いでろ過・濃縮して得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製することで2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジエチニルベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DY−DBTH−DMOTH)が32mg(42%)、黄色固体として得られた。
1H−NMR測定により、目的とする化合物が生成したことを確認した。
【0361】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ7.55 (d, J= 3.6 Hz, 2H), 6.84 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 3.89 (s, 2H), 2.89 (m, 4H), 1.78 (m, 2H), 1.53 (m, 6H), 1.34 (m, 6H), 1.18 (m, 6H), 0.96 (d, J = 5.8 Hz, 6H), 0.88 (d, J = 6.4 Hz, 12H).
【0362】
実施例49
P−DMOTH−YDBTH−DMO−IMTHの合成
【化119】
【0363】
20mLフラスコに2,6−ビス[5−(3,7−ジメチルオクチル)チオフェン−2−イル]−4,8−ジエチニルベンゾ[1,2−d;4,5−d’]ビスチアゾール(DY−DBTH−DMOTH、50mg、0.07mmol)、よう化銅(I)(3mg、15μmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(4mg、5.8μmol)、テトラヒドロフラン(2mL)、ジイソプロピルアミン(2mL)を加え70℃で64時間反応した。反応終了後、メタノール(60mL)に反応液を加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をソックスレー洗浄(メタノール、アセトン、ヘキサン)した。次いでソックスレー抽出(クロロホルム)することでP−DMOTH−YDBTH−DMO−IMTHが31mg(43%)で濃赤色固体として得られた。紫外可視吸収スペクトルを
図19に示す。
GPC測定結果 Mw(重量平均分子量):8700
Mn(数平均分子量):5700
イオン化ポテンシャル:6.18eV(HOMO −6.18eV)