特許第6501345号(P6501345)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6501345
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】サイドスタンドの位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   B62H 1/02 20060101AFI20190408BHJP
【FI】
   B62H1/02 B
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-249324(P2014-249324)
(22)【出願日】2014年12月9日
(65)【公開番号】特開2016-107919(P2016-107919A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2017年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000213954
【氏名又は名称】朝日電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】澤木 祐介
【審査官】 福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−056346(JP,A)
【文献】 特開2010−228566(JP,A)
【文献】 特開2008−288166(JP,A)
【文献】 特開2003−252264(JP,A)
【文献】 特開2008−084618(JP,A)
【文献】 特開2008−084615(JP,A)
【文献】 特公平06−031038(JP,B2)
【文献】 特開2007−210600(JP,A)
【文献】 特開2014−118042(JP,A)
【文献】 実開平02−068287(JP,U)
【文献】 国際公開第2013/046118(WO,A1)
【文献】 中国実用新案第202987389(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62H 1/00 − 1/14
H01H 21/00 − 21/88
H01H 19/00 − 19/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車を起立状態に保持するスタンド位置と格納された格納位置との間で揺動可能なサイドスタンドの位置検出装置において、
前記サイドスタンドのスタンド位置と格納位置との間の揺動に伴って回転する回転部材と、
該回転部材を回転自在に収容する収容ケースと、
前記回転部材の回転を検出することにより前記サイドスタンドがスタンド位置又は格納位置の何れの位置にあるか検出可能な位置検出手段と、
前記サイドスタンドの揺動と共に回転する当該サイドスタンドの回転軸に前記回転部材を締結して固定させる取付ボルトと、
を具備するとともに、前記回転部材は、前記サイドスタンドに係止可能な係止部と、前記取付ボルトを挿通させる開口の縁部から成り、当該取付ボルトの締付力を受ける締付部とが一体形成された一体部材を取り付けて成るものとされ、且つ、前記回転部材は、前記一体部材が固定されて前記サイドスタンドの揺動角度と対応した角度だけ前記収容ケース内で回転することを特徴とするサイドスタンドの位置検出装置。
【請求項2】
前記一体部材は、金属板をプレス加工して前記係止部及び締付部を形成して成ることを特徴とする請求項1記載のサイドスタンドの位置検出装置。
【請求項3】
前記回転部材は、前記一体部材をインサート成形にて固定して成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のサイドスタンドの位置検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車を起立状態に保持するスタンド位置と格納された格納位置との間で揺動可能なサイドスタンドの位置検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、二輪車のサイドスタンドは、当該二輪車のブラケットに取り付けられた回転を中心としてスタンド位置と格納位置との間で揺動可能とされ、スタンド位置でその先端が地面と当接することにより二輪車を起立状態に保持するとともに、運転者が上方に向かって蹴り上げることにより格納位置とされ、当該格納位置でその先端が地面に対して離間して二輪車に格納された状態となるよう構成されている。
【0003】
しかるに、例えば特許文献1で開示されているように、サイドスタンドがスタンド位置又は格納位置の何れの位置にあるかを検出するためのサイドスタンドの位置検出装置について従来より提案されている。かかる従来のサイドスタンドの位置検出装置は、サイドスタンドの所定位置に係合される係合ピン(係止部)と、係合ピンが取り付けられてサイドスタンドの揺動に伴って回転可能とされたロータ部材(回転部材)と、固定ボルト(取付ボルト)の締め付けによって生じるトルクを受けるトルク受け部材とを有して構成され、当該ロータ部材の回転を検知することにより、サイドスタンドの位置を検出し得るようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−56346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術においては、ロータ部材(回転部材)に係合ピン(係止部)及びトルク受け部材がそれぞれ取り付けられる構成であるため、サイドスタンドの揺動に伴って付与されるトルク及び固定ボルト(取付ボルト)の締付力を各々が受ける必要があり、係合ピン及びトルク受け部材のそれぞれに高強度が要求されるとともに、これら係合ピン及びトルク受け部材をそれぞれロータ部材に組み付ける必要があるので、組み付け作業性の悪化及び部品点数の増加を招来してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、サイドスタンドの揺動に伴って付与されるトルク及び取付ボルトの締付力を確実に受け得るとともに、組み付け作業性の向上及び部品点数の低下を図ることができるサイドスタンドの位置検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、二輪車を起立状態に保持するスタンド位置と格納された格納位置との間で揺動可能なサイドスタンドの位置検出装置において、前記サイドスタンドのスタンド位置と格納位置との間の揺動に伴って回転する回転部材と、該回転部材を回転自在に収容する収容ケースと、前記回転部材の回転を検出することにより前記サイドスタンドがスタンド位置又は格納位置の何れの位置にあるか検出可能な位置検出手段と、前記サイドスタンドの揺動と共に回転する当該サイドスタンドの回転軸に前記回転部材を締結して固定させる取付ボルトとを具備するとともに、前記回転部材は、前記サイドスタンドに係止可能な係止部と、前記取付ボルトを挿通させる開口の縁部から成り、当該取付ボルトの締付力を受ける締付部とが一体形成された一体部材を取り付けて成るものとされ、且つ、前記回転部材は、前記一体部材が固定されて前記サイドスタンドの揺動角度と対応した角度だけ前記収容ケース内で回転することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のサイドスタンドの位置検出装置において、前記一体部材は、金属板をプレス加工して前記係止部及び締付部を形成して成ることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のサイドスタンドの位置検出装置において、前記回転部材は、前記一体部材をインサート成形にて固定して成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、回転部材は、サイドスタンドに係止可能な係止部と、取付ボルトを挿通させる開口の縁部から成り、当該取付ボルトの締付力を受ける締付部とが一体形成された一体部材を取り付けて成るものとされ、且つ、回転部材は、一体部材が固定されてサイドスタンドの揺動角度と対応した角度だけ収容ケース内で回転するので、サイドスタンドの揺動に伴って付与されるトルク及び取付ボルトの締付力を確実に受け得るとともに、組み付け作業性の向上及び部品点数の低下を図ることができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、一体部材は、金属板をプレス加工して係止部及び締付部を形成して成るので、サイドスタンドの揺動に伴って付与されるトルク及び取付ボルトの締付力をより確実に受けることができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、回転部材は、一体部材をインサート成形にて固定して成るので、回転部材に対する一体部材の固定をより強固に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係るサイドスタンドの位置検出装置を示す3面図
図2】同サイドスタンドの位置検出装置を示す分解斜視図
図3】同サイドスタンドの位置検出装置の内部構造を示す断面図
図4】同サイドスタンドの位置検出装置における端子板を示す平面図
図5】同サイドスタンドの位置検出装置における一体部材を示す4面図
図6】同サイドスタンドの位置検出装置を二輪車に取り付けた状態を示す断面図
図7】同サイドスタンドの位置検出装置が取り付けられた二輪車のサイドスタンドがスタンド位置にある状態を示す模式図
図8】同サイドスタンドの位置検出装置が取り付けられた二輪車のサイドスタンドが格納位置にある状態を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るサイドスタンドの位置検出装置は、図6に示すように、二輪車の側方に形成されたブラケットFに対して段付ボルトD及び取付ボルトBによって取り付けられ、サイドスタンドTの位置を検出するためのもので、図1〜3に示すように、一体部材3が固定された回転部材2と、収容ケース4と、位置検出手段を構成する可動接点5、端子板7a、7bとを有して構成されている。
【0015】
サイドスタンドTは、二輪車を起立状態に保持するスタンド位置(図7参照)と格納された格納位置(図8参照)との間で揺動可能なもので、その先端は、スタンド位置にあるとき、地面に接して車体を支持し得るとともに、格納位置にあるとき、地面から離間して二輪車の走行を安全に行わせるものである。かかるサイドスタンドTは、ブラケットFに取り付けられた段付ボルトD(回転軸)を中心に揺動し得るとともに、当該段付ボルトDは、ナットNにて抜け止めされつつサイドスタンドTと共に軸回りに回転可能とされている。
【0016】
さらに、サイドスタンドTの外側には、図7、8に示すように、一端が車体に形成されたブラケットピンPに固定されるとともに、他端がサイドスタンドTの所定位置に固定されたサイドスタンドバネLが取り付けられている。かかるサイドスタンドバネLは、サイドスタンドTに付勢力を付与してスタンド位置又は格納位置に保持させるもので、サイドスタンドTがスタンド位置にあるとき、図7に示すように、サイドスタンドTに対して矢印a方向に付勢力を付与してブラケットFに当接させ、その位置を保持させるとともに、サイドスタンドTが格納位置にあるとき、図8に示すように、サイドスタンドTに対して矢印b方向に付勢力を付与してブラケットFに当接させ、その位置を保持させるようになっている。
【0017】
回転部材2は、サイドスタンドTのスタンド位置と格納位置との間の揺動に伴って回転するもので、図3に示すように、取付ボルトBの頭部Baの側方を覆う側方壁部2aと、一体部材3が取り付けられる凹部2bとを有した略円筒状の部材から成る。側方壁部2aは、回転部材2の下面に円環状に一体形成された部位であり、かかる側方壁部で囲まれた空間Aに取付ボルトBの頭部Baが位置するようになっている。
【0018】
凹部2bは、回転部材2の上面に円環状に形成された部位であり、一体部材3の外輪郭に倣った形状にて形成されている。そして、この凹部2bに一体部材3を固定(本実施形態においてはインサート成形)させると、図6に示すように、取付ボルトBの頭部Baが空間Aに位置するとともに、ネジ部Bbが一体部材3の中央孔3bに挿通可能とされている。
【0019】
一体部材3は、図5に示すように、サイドスタンドTに係止可能な係止部3aと、取付ボルトBのネジ部Bbを挿通させて当該取付ボルトBの締付力を受ける締付部3bとが形成された円板状の金属製部材(例えば鉄)から成るとともに、インサート成形時に樹脂が充填される複数の貫通孔3cが形成されている。本実施形態に係る一体部材3は、金属板をプレス加工して係止部3a及び締付部3bを一体形成して成るもので、係止部3aは金属板の縁部を曲げ加工にて折り曲げ、平面に対して略直交する方向に突出させて形成され、締付部3bは金属板の中央を抜き加工にて開口させて形成されるものである。
【0020】
しかして、サイドスタンドの位置検出装置1が二輪車に取り付けられると、図6に示すように、サイドスタンドTに形成された係止穴Taに係止部3aが挿通して係止されるとともに、取付ボルトBを段付ボルトDに締め付けた際の締付力を締付部3aの開口縁部にて受けることができる。これにより、一体部材3は、サイドスタンドTの揺動に伴って付与される負荷(回転トルク)を係止部3aが受けつつ、取付ボルトBによる締付力(締付トルク)を締付部3bの開口縁部にて受けるようになっている。
【0021】
これら係止部3a及び締付部3bは、1回のプレス加工にて同時に形成してもよく、複数回のプレス加工にて形成してもよい。なお、複数の貫通孔3cは、係止部3a及び締付部3bと同様、プレス加工(パンチ加工)にて形成されるもので、係止部3a及び締付部3bと同一工程又は別工程にて形成される。また、一体部材3の形状は、本実施形態の如く略円板状のものに限定されず、所定の部位に係止部3a及び他の部位に締付部3bが形成された一体の部材であれば、矩形状や異形等、他の形状であってもよい。
【0022】
一方、回転部材2は、一体部材3以外が樹脂成形にて形成されるもので、インサート成形によって固定部材3を凹部2bに固定させている。そして、インサート成形によって、一体部材3の貫通孔3cに樹脂が充填されて固化するよう構成されているので、一体部材3をより一層強固に回転部材2に固定することができる。なお、インサート成形に代え、一体部材3を汎用のネジや接着材等により固定させるようにしてもよい。
【0023】
収容ケース4は、回転部材2を回転自在に収容するもので、係止爪4aと、係止溝4bと、中央孔4cと、樹脂モールド部4dとを有して構成されている。係止爪4aは、図2に示すように、収容ケース4内に回転部材2等を挿入可能な開口の縁部において略等間隔離間して複数(本実施形態においては4つ)形成されたもので、全ての部品が収容ケース4内に収容された状態で熱により内側に変形され、当該部品(シール部材S2)を係止し得るよう構成されている。
【0024】
係止溝4bは、サイドスタンドの位置検出装置1を車体に取り付ける際、車体に突出形成されたブラケットピンPを係止可能な部位から成る。中央孔4cは、取付ボルトBを挿通してその頭部Baを回転させる工具等を挿通可能な部位から成る。樹脂モールド部4dは、図4に示すように、端子板7a、7bの配線Hとの接続端7aa、7baが位置する部位から成り、配線Hが接続端7aa、7baに接続された後、所定の樹脂を充填して固化させるようになっている。
【0025】
可動接点5及び端子板7a、7bは、本発明の位置検出手段を構成するもので、回転部材2の回転を検出することによりサイドスタンドTがスタンド位置又は格納位置の何れの位置にあるか検出可能とされている。具体的には、可動接点5が回転部材2の裏面側縁部に取り付けられるとともに、その可動接点5と対向する部位には端子板7a、7bがインサート成形にて固定されている。また、可動接点5は、バネ6によって端子板7a、7b側に付勢されており、端子板7a、7bに対する接触圧が付与されている。
【0026】
そして、サイドスタンドTの揺動に伴って回転部材2が回転すると、可動接点5が端子板7a又は端子板7b上を摺動することとなり、例えばサイドスタンドTがスタンド位置にあるとき、可動接点5が端子板7a又は端子板7bの何れか一方にのみ接触して配線Hに電流が流れず、オフ状態とされるとともに、サイドスタンドTが格納位置にあるとき、可動接点5が端子板7a及び端子板7bの両方に接触して配線Hに電流が流れ、オン状態とされるようになっている。これにより、オフ状態のとき、サイドスタンドTがスタンド位置にあり、オン状態のとき、サイドスタンドTが格納位置にあることを検出することができる。
【0027】
シール部材S1は、回転部材2の側方壁部2aと位置検出手段(可動接点5及び端子板7a、7b)の配設位置との間に配設され、回転部材2の回転を許容しつつシール可能なものである。また、シール部材S2は、収容ケース4内に回転部材2等を挿入可能な開口の縁部に沿って配設され、回転部材2の回転を許容しつつシール可能なものである。なお、図2、3中符号8は、シール部材S1の下方に配設される円環状のプレートを示している。
【0028】
本実施形態に係るサイドスタンドの位置検出装置1を二輪車の車体に取り付けるには、図6に示すように、係止部3aを係止穴Taに挿入してサイドスタンドTを係止するとともに、取付ボルトBを収容ケース4の中央孔4aから挿入し、その頭部Baが締付部3bの開口縁部に当接するまでネジ部Bbを段付ボルトD(サイドスタンドTの回転軸)に形成された取付穴Daに挿通して螺合させる。なお、取付穴Daの内周面には、ネジ部Bbのネジ形状と螺合し得るメネジが形成されており、取付ボルトBのネジ部Bbと噛み合って螺合し得るようになっている。
【0029】
しかして、サイドスタンドTの揺動と共に回転する当該サイドスタンドTの段付ボルトD(回転軸)に回転部材2が取付ボルトBによって締結されて固定されることとなる。そして、サイドスタンドTが段付ボルトDを中心としてスタンド位置と格納位置との間を揺動する際、当該サイドスタンドTと共に段付ボルトDが軸回りに回転するので、回転部材2がサイドスタンドTの揺動角度と対応した角度だけ回転する。この回転部材2の回転を位置検出手段(可動接点5及び端子板7a、7b)が検出することにより、サイドスタンドTがスタンド位置又は格納位置の何れの位置にあるか検出することができる。
【0030】
ここで、本実施形態においては、取付ボルトBの頭部Baが収容ケース4内に位置するよう構成されている。すなわち、収容ケース4内に形成される空間Aは、その深さ寸法α(開口から底面までの寸法)が取付ボルトBの頭部Baの寸法より大きくなるよう設定されているため、頭部Baが収容ケース4の中央孔4cから外部に突出してしまうのを回避できるよう構成されているのである。
【0031】
さらに、本実施形態に係る収容ケース4は、取付ボルトBの頭部Baの側方(図3中左右方向)に側方収容空間を有しており、当該側方収容空間に位置検出手段(可動接点5及び端子板7a、7b)及びシール部材S1が配設されている。これにより、少なくとも側方収容空間の分だけ収容ケース4が幅広(すなわち、図3における左右方向の寸法が側方収容空間の分だけ大きい)なものとなるので、一体部材3の径を比較的大きなものとすることができ、その縁部に係止部3aを形成すれば、サイドスタンドTが揺動する際、より大きな回転角度で回転部材2を回転させて精度向上に寄与させることができる。
【0032】
上記実施形態によれば、回転部材2は、サイドスタンドTに係止可能な係止部3aと、取付ボルトBを挿通させて当該取付ボルトBの締付力を受ける締付部3bとが形成された一体部材3を取り付けて成るので、サイドスタンドTの揺動に伴って付与されるトルク及び取付ボルトBの締付力を確実に受け得るとともに、組み付け作業性の向上及び部品点数の低下を図ることができる。
【0033】
また、本実施形態に係る一体部材3は、金属板をプレス加工して係止部3a及び締付部3bを形成して成るので、サイドスタンドTの揺動に伴って付与されるトルク及び取付ボルトBの締付力をより確実に受けることができる。さらに、本実施形態に係る回転部材2は、一体部材3をインサート成形にて固定して成るので、回転部材2に対する一体部材3の固定をより強固に行わせることができる。
【0034】
加えて、上記実施形態によれば、取付ボルトBの頭部Baが収容ケース4内に位置するので、収容ケース4から取付ボルトBの頭部Baが突出してしまうのを回避することができ、サイドスタンドTをスタンド位置又は格納位置に保持させるためのサイドスタンドバネL等が干渉してしまうのを防止することができるとともにレイアウトの自由度を向上させることができる。すなわち、サイドスタンドTがスタンド位置(図7参照)と格納位置(図8参照)との間で揺動する際、取付ボルトBの取付位置上方をサイドスタンドバネLの一部が通過するが、取付ボルトBの頭部Baが収容ケース4内に位置しているので、サイドスタンドバネLが取付ボルトBの頭部Baに干渉してしまうのを確実に防止できるのである。
【0035】
また、本実施形態に係る収容ケース4は、取付ボルトBの頭部Baの側方に側方収容空間を有し、当該収容空間に位置検出手段(可動接点5及び端子板7a、7b)が配設されたので、収容ケース4に形成された側方収容空間を有効利用することができる。さらに、本実施形態によれば、側方収容空間には、位置検出手段(可動接点5及び端子板7a、7b)の配設部位をシールするシール部材S1が取り付けられたので、収容ケース4に形成された側方収容空間をより一層有効利用することができるとともに、位置検出手段のシールを確実に行わせることができる。
【0036】
特に、本実施形態に係る回転部材2は、取付ボルトBの頭部Baの側方を覆う側方壁部2aが形成されたので、取付ボルトBの頭部Baをより確実に覆うことができるとともに、取付ボルトBの頭部Baが位置する空間と収容ケース4内の他の空間とを確実に画成させることができる。なお、本実施形態においては、取付ボルトBの頭部Baの側方を回転部材2に形成された側方壁部2aで覆っているが、側方壁部2aを形成せず、収容ケース4内に取付ボルトBの頭部Baが位置するものとしてもよい。
【0037】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば位置検知手段を構成する可動接点5及び端子板7a、7bに代えて、例えば磁石及びホールICにて回転部材2の回転を検出するもの等、他の形態の位置検知手段としてもよい。また、本実施形態においては、取付ボルトBの頭部Baが収容ケース4内に位置するよう構成されているが、取付ボルトBの頭部Baが収容ケース4の外部に突出したものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
サイドスタンドに係止可能な係止部と、取付ボルトを挿通させる開口の縁部から成り、当該取付ボルトの締付力を受ける締付部とが一体形成された一体部材を取り付けて成る回転部材を具備したものとされ、且つ、回転部材は、一体部材が固定されてサイドスタンドの揺動角度と対応した角度だけ収容ケース内で回転するサイドスタンドの位置検出装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 サイドスタンドの位置検出装置
2 回転部材
3 一体部材
3a 係止部
3b 締付部
4 収容ケース
5 可動接点
6 バネ
7a、7b 端子板
8 円環状プレート
T サイドスタンド
B 取付ボルト
Ba 頭部
D 段付ボルト(回転軸)
L サイドスタンドバネ
P ブラケットピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8