特許第6501367号(P6501367)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6501367
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】オートタキシン阻害剤化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/04 20060101AFI20190408BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20190408BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20190408BHJP
   A61K 31/4155 20060101ALI20190408BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20190408BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20190408BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
   C07D401/04CSP
   C07D401/14
   C07D403/04
   A61K31/4155
   A61K31/4439
   A61P11/00
   A61P35/00
【請求項の数】21
【全頁数】124
(21)【出願番号】特願2016-533532(P2016-533532)
(86)(22)【出願日】2014年11月20日
(65)【公表番号】特表2016-537389(P2016-537389A)
(43)【公表日】2016年12月1日
(86)【国際出願番号】US2014066706
(87)【国際公開番号】WO2015077503
(87)【国際公開日】20150528
【審査請求日】2017年11月17日
(31)【優先権主張番号】61/907,965
(32)【優先日】2013年11月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/038,121
(32)【優先日】2014年8月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516079800
【氏名又は名称】ファーマケア,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ハッチンソン,ジョン,ハワード
(72)【発明者】
【氏名】ロナーガン,デイビッド
【審査官】 吉海 周
(56)【参考文献】
【文献】 特表2017−527550(JP,A)
【文献】 特表2016−531874(JP,A)
【文献】 特表2013−536200(JP,A)
【文献】 特表2013−523607(JP,A)
【文献】 特表2012−522733(JP,A)
【文献】 特表2012−522734(JP,A)
【文献】 特表2005−510474(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/166415(WO,A1)
【文献】 Barbayianni, Efrosini et al.,Autotaxin inhibitors: a patent review,Expert Opinion on Therapeutic Patents ,2013年,23(9),1123-1132.
【文献】 Albers, Harald M. H. G.; Ovaa, Huib,Chemical Evolution of Autotaxin Inhibitors,Chemical Reviews,2012年,112(5),2593-2603.
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(III)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物であって、
【化1】
式中、
は、−Cl、−Br、−CN、またはC−Cシクロアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、またはC−Cシクロアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシであり、
WはCH、CF、またはNであり、
はそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルであり、
は存在しないか、C−Cアルキレン、またはC−Cシクロアルキレンであり、
Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−OH、−CN、−B(OH)、−C(=O)NHSO、−C(=O)N(R10、−SONHC(=O)R、−CN、テトラゾリル、−OP(=O)(OH)または−P(=O)(OH)あり、
環Bは単環式のヘテロアリールであり、
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキル、置換または非置換のC−C10シクロアルキル、置換または非置換のC−C10ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、C−Cアルキレン−(置換または非置換のフェニル)、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、C−Cアルキレン−(置換または非置換の単環式のヘテロアリール)、置換または非置換の二環式のヘテロアリール、あるいはC−Cアルキレン−(置換または非置換の二環式のヘテロアリール)であり、
nは、0、1、または2であり、
は、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、あるいは置換または非置換の二環式のヘテロアリールであり、
10はそれぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールであり、あるいは、
同じN原子に付けられる2つのR10基は、それらが付いているN原子と一緒に置換または非置換の複素環を形成する、化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項2】
は−Cl、−Br、−CN、またはシクロプロピルであり、
は存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルであり、
Qは、−COH、または−CO(C−Cアルキル)であり、および、
環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである、
請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項3】
化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【化2】
式中、
は、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルであり、
はH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルであり、
は−Cl、−Br、−CN、またはシクロプロピルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシであり、および、
は、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシである、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項4】
化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する、請求項3に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【化3】
【請求項5】
化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する、請求項3に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【化4】
【請求項6】
は、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、−CH、−CHCH、−CF、または−CDである、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項7】
はC−Cアルキルである、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項8】
は、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFであり、
は、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFである、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項9】
はClであり、
はH、F、またはClである、請求項1乃至8のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項10】
は存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルである、請求項3乃至9のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項11】
は存在しない、請求項1乃至9のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項12】
化合物は、
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸;
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸;
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((1−(1−(2−(カルバモイルオキシ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((1−(1−(2−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ウレイドエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((1−(1−(3−カルボキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((1−(1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(エチル−d)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((1−(1−(6−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(ヘキシ−5−イン−1−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸;または、
3−((1−(1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項13】
前記化合物は、3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項14】
前記化合物は、3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項15】
前記化合物は、3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物。
【請求項16】
以下の構造を有する化合物の薬学的に許容可能な塩であって、
【化5】
はClであり、
はH、F、またはClであり、
WはCH、CF、またはNであり、
はH、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、−CH、−CHCH、−CF、または−CDであり、
は存在しないか、C−Cアルキレンであり、
はH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルである、薬学的に許容可能な塩。
【請求項17】
はClであり、
はH、F、またはClであり、
はHであり、
は存在せず、
は−CH、−CHCH、または−CHCHCHであり、
前記薬学的に許容可能な塩は、ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、N−メチルグルカミン塩、またはアンモニウム塩である、請求項16に記載の薬学的に許容可能な塩。
【請求項18】
はFであり、
は−CHCH、または−CHCHCHであり、
前記薬学的に許容可能な塩はナトリウム塩である、請求項17に記載の薬学的に許容可能な塩。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれか1つの化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物、および、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項20】
医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル、液体、懸濁剤、ゲル、分散剤、溶液、エマルジョン、軟膏、またはローション剤の形態である、請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項21】
哺乳動物の線維症または癌の処置に使用される製剤の製造における、請求項1乃至18のいずれか1つの化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願>
本出願は、2013年11月22日に出願された「AUTOTAXIN INHIBITOR COMPOUNDS」という表題の米国仮特許出願第61/907,965号と、2014年8月15日に出願された「AUTOTAXIN INHIBITOR COMPOUNDS」という表題の米国仮特許出願第62/038,121号の利益を主張するものであり、該文献の各々は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書には、オートタキシン阻害剤である化合物、こうした化合物を作る方法、こうした化合物を含む医薬組成物と薬物、およびオートタキシン活性に関連する疾病、疾患、または障害の処置でこうした化合物を使用する方法が記載されている。
【0003】
リゾホスファチジン酸(LPA)は、例えば、分裂促進因子、化学誘引物質、および多くの細胞タイプの生存因子として機能する脂質メディエーターである。
LPAシグナル伝達は例えば癌と繊維性疾患に関係づけられる。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載される化合物はオートタキシン(ATX)阻害剤である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるオートタキシン阻害剤は、ATXおよび/またはLPAがその病因または病状に関係するか、関与するか、またはさもなければその少なくとも1つの症状に関連する疾患または疾病の処置または予防のための薬剤として有用である。ATXおよび/またはLPAの生理活性の阻害は様々な疾患または疾病に役立つ。ATX−LPAシグナル伝達経路は繊維性疾患と癌に関係づけられる。
【0005】
本明細書に記載される化合物は、オートタキシン活性がその総体症状または悪化の原因である疾患または疾病の処置で使用される。1つの態様では、本明細書に記載される方法、化合物、医薬組成物、および薬物は、オートタキシン阻害剤を含む。
【0006】
1つの態様では、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物が本明細書に記載されており、
【0007】
【化1】
式中、
は、−F、−Cl、−Br、−CN、ビニル、C−Cシクロアルキル、−NH、−NH(C−Cアルキル)、−N(C−Cアルキル)、−O−C−Cアルキル、または−S−C−Cアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、−NR10S(=O)、−C(=O)R、−OC(=O)R、−CO10、−OCO、−N(R10、−C(=O)N(R10、−OC(=O)N(R10、−NHC(=O)R、−NHC(=O)OR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールであり、
環Aは、単環式のアリール、二環式のアリール、単環式のヘテロシクロアルキル、単環式のヘテロアリール、または二環式のヘテロアリールであり、
はそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、−NR10S(=O)、−C(=O)R、−OC(=O)R、−CO10、−OCO、−N(R10、−C(=O)N(R10、−OC(=O)N(R10、−NHC(=O)R、−NHC(=O)OR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−C重水素化アルキル、C−Cヘテロアルキル、置換または非置換のC−C10シクロアルキル、置換または非置換のC−C10ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールから独立して選択され、
mは0、1、または2であり、
は存在しないか、C−Cアルキレン、C−Cフルオロアルキレン、またはC−Cシクロアルキレンであり、
Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−OH、−CN、−B(OH)、−C(=O)NHSO、−C(=O)N(R10、−SONHC(=O)R、−CN、テトラゾリル、−OP(=O)(OH)、−P(=O)(OH)、またはカルボン酸生物学的等価体であり、
は存在しないか、C−Cアルキレン、またはC3−C7シクロアルキレンであり、
は−S−、S(=O)、S(=O)、または−O−であり、
環Bは、単環式のアリール、二環式のアリール、単環式のヘテロアリール、または二環式のヘテロアリールであり、
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、−NR10S(=O)、−C(=O)R、−OC(=O)R、−CO10、−OCO、−N(R10)、−C(=O)N(R10、−OC(=O)N(R10、−NHC(=O)R、−NHC(=O)OR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキル、置換または非置換のC−C10シクロアルキル、置換または非置換のC−C10ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、C−Cアルキレン−(置換または非置換のフェニル)、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、C−Cアルキレン−(置換または非置換の単環式のヘテロアリール)、置換または非置換の二環式のヘテロアリール、あるいはC−Cアルキレン−(置換または非置換の二環式のヘテロアリール)であり、
nは、0、1、または2であり、
は、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、あるいは置換または非置換の二環式のヘテロアリールであり、
10はそれぞれ、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールから独立して選択され、あるいは、
同じN原子に付けられる2つのR10基は、それらが付いているN原子と一緒に置換または非置換の複素環を形成する。
【0008】
任意のおよびすべての実施形態について、置換基は列挙された代替物の部分集合の中から選択される。例えば、いくつかの実施形態では、Xは−O−、−S−、−S(=O)−、または−S(=O)−である。他の実施形態では、Xは−(O)−または−S−である。他の実施形態では、Xは−S−、−S(=O)−、または−S(=O)−である。いくつかの実施形態では、Xは−S−である。
【0009】
いくつかの実施形態では、Rは、−F、−Cl、−Br、−CN、ビニル、シクロプロピル、シクロブチル、−NH、−NH(CH)、−N(CH、−OCH、または−SCHである。
【0010】
いくつかの実施形態では、Rはビニル、シクロプロピル、またはシクロブチルである。
【0011】
いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルまたはシクロブチルである。
【0012】
いくつかの実施形態では、Rは−F、−Cl、または−Brである。
【0013】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、またはC−Cアルキレンであり、Lは−S−、S(=O)、またはS(=O)である。
【0014】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、または−CH(CH)−である。
【0015】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−C(CHCH−、シクロプロピル−1,1−ジイル、シクロブチル−1,1−ジイル、シクロペンチル−1,1−ジイル、またはシクロヘキシル−1,1−ジイルであり、Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−C(=O)NHSO、またはテトラゾリルである。
【0016】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、または−CH−であり、Qは−COH、または−CO(C−Cアルキル)である。
【0017】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は式(II)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0018】
【化2】
【0019】
いくつかの実施形態では、環Aは、フェニル、ナフチル、1−4つのN原子と0または1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、0−4つのN原子と1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、1−4つのN原子と0または1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリール、あるいは0−4つのN原子と1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリールであり、環Bは、フェニル、ナフチル、1−4のN原子と0または1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、0−4のN原子と1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、1−4のN原子と0または1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリール、あるいは0−4のN原子と1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリールである。
【0020】
いくつかの実施形態では、環Aは、フェニル、ナフチル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、または、アザインドリルである。
【0021】
いくつかの実施形態では、環Aはフェニルまたはナフチルである。
【0022】
いくつかの実施形態では、環Aはフラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0023】
いくつかの実施形態では、環Aはピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルまたは、トリアジニルである。
【0024】
いくつかの実施形態では、環Aはフラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、またはチアジアゾリルである。
【0025】
いくつかの実施形態では、環Aはキノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、またはアザインドリルである。
【0026】
いくつかの実施形態では、Rはそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキルである。
【0027】
いくつかの実施形態では、Lは−S−である。
【0028】
いくつかの実施形態では、Lは存在しない。
【0029】
いくつかの実施形態では、式(I)または式(II)の化合物は、式(III)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0030】
【化3】
式中、
WはCH、CF、またはNである。
【0031】
いくつかの実施形態では、Lは存在せず、Qは−COHである。
【0032】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物が本明細書に記載されており、
【0033】
【化4】
式中、
は、−Cl、−Br、−CN、またはC−Cシクロアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、またはC−Cシクロアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシであり、
WはCH、CF、またはNであり、
はそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルであり、
は存在しないか、C−Cアルキレン、またはC−Cシクロアルキレンであり、
Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−OH、−CN、−B(OH)、−C(=O)NHSO、−C(=O)N(R10、−SONHC(=O)R、−CN、テトラゾリル、−OP(=O)(OH)、−P(=O)(OH)、またはカルボン酸生物学的等価体であり、
環Bは単環式のヘテロアリールであり、
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキル、置換または非置換のC−C10シクロアルキル、置換または非置換のC−C10ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、C−Cアルキレン−(置換または非置換のフェニル)、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、C−Cアルキレン−(置換または非置換の単環式のヘテロアリール)、置換または非置換の二環式のヘテロアリール、あるいはC−Cアルキレン−(置換または非置換の二環式のヘテロアリール)であり、
nは、0、1、または2であり、
は、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、あるいは置換または非置換の二環式のヘテロアリールであり、
10はそれぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールであり、あるいは、
同じN原子に付けられる2つのR10基は、それらが付いているN原子と一緒に置換または非置換の複素環を形成する。
【0034】
いくつかの実施形態では、Rは−Cl、−Br、−CN、またはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rは−Clである。
【0035】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−C(CHCH−、シクロプロピル−1,1−ジイル、シクロブチル−1,1−ジイル、シクロペンチル−1,1−ジイル、またはシクロヘキシル−1,1−ジイルであり、および、Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−C(=O)NHSO、またはテトラゾリルである。
【0036】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルであり、Qは−COHまたは−CO(C−Cアルキル)である。
【0037】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、または−CH−であり、Qは−COHまたは−CO(C−Cアルキル)である。
【0038】
いくつかの実施形態では、環Bは、1−4つのN原子と0または1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、あるいは0−4つのN原子と1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリールである。
【0039】
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0040】
いくつかの実施形態では、Rはそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルである。
【0041】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルであり、Qは−COHである。
【0042】
いくつかの実施形態では、Lは存在せず、Qは−COHである。
【0043】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0044】
【化5】
【0045】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFであり、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFである。
【0046】
いくつかの実施形態では、RはClであり、RはH、F、またはClである。
【0047】
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0048】
いくつかの実施形態では、環Bはピラゾリルである。
【0049】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0050】
【化6】
【0051】
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルである。
【0052】
はH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルであり、Rは−Cl、−Br、−CN、またはシクロプロピルであり、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシであり、および、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシである。
【0053】
いくつかの実施形態では、Rは−Cl、または−Brである。いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルである。
【0054】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0055】
【化7】
【0056】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0057】
【化8】
【0058】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、−CH、−CHCH、−CF、または−CDである。
【0059】
いくつかの実施形態では、RはC−Cアルキルである。
【0060】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFであり、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFである。
【0061】
いくつかの実施形態では、RはClであり、RはH、F、またはClである。
【0062】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルである。
【0063】
いくつかの実施形態では、Lは存在しない。
【0064】
いくつかの実施形態では、式(I)、式(II)、または式(III)の化合物は、式(IV)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0065】
【化9】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0066】
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルである。
【0067】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。
【0068】
いくつかの実施形態では、RはClである。
【0069】
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルである。
【0070】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。
【0071】
いくつかの実施形態では、RはH、F、またはClである。
【0072】
いくつかの実施形態では、環Bは、フェニル、ナフチル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、または、アザインドリルである。
【0073】
いくつかの実施形態では、環Bはフェニルまたはナフチルである。
【0074】
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0075】
いくつかの実施形態では、環Bはフラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、またはチアジアゾリルである。
【0076】
いくつかの実施形態では、環Bはピラゾリルである。
【0077】
いくつかの実施形態では、環Bはピラゾリルであり、および、Rはそれぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルであり、
nは1である。
【0078】
いくつかの実施形態では、環Bはピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルまたは、トリアジニルである。
【0079】
いくつかの実施形態では、環Bは、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、またはアザインドリルである。
【0080】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は式(V)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0081】
【化10】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0082】
いくつかの実施形態では、RはH、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキルであり、RはH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルであり、Rは、−F、−Cl、−Br、−CN、C−Cシクロアルキル、−NH、または−O−C−Cアルキルであり、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルであり、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルである。
【0083】
いくつかの実施形態では、Rは、−F、−Cl、−Br、−CN、シクロプロピル、−NH、または−OCHである。いくつかの実施形態では、Rは−F、−Cl、または−Brである。いくつかの実施形態では、RはC−Cシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルである。
【0084】
いくつかの実施形態では、式(I)または式(V)の化合物は、式(VI)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0085】
【化11】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0086】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、−CH、−CHCH、−CF、または−CDである。いくつかの実施形態では、RはHである。
【0087】
いくつかの実施形態では、RはC−Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは−CH、−CHCH、または−CHCHCH、または−CH(CHである。
【0088】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。いくつかの実施形態では、RはClである。
【0089】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。いくつかの実施形態では、RはH、F、またはClである。
【0090】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物は、以下のとおりである:
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−1);
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−3);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−4);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−7);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ) 安息香酸(化合物番号1−2);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−10);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−16);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−13);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−34);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸 (化合物番号1−92);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−119);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−120);
3−((1−(1−(2−(カルバモイルオキシ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−121);
3−((1−(1−(2−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−122);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ウレイドエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−123);
3−((1−(1−(3−カルボキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−124);
3−((1−(1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−125);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−49);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−126);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(エチル−d)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−127);
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−31);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号2−1);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号2−2);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号2−3);
3−((1−(1−(6−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−128);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(ヘキシ(hex)−5−イン(yn)−1−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−129);
3−((1−(1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−130);または、
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(6−(3−(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソ−3H−スピロ[イソベンゾフラン−1,9’−キサンテン(xanthen)]−5−イル)ウレイド)ヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−131)。
【0091】
様々な変数について上に記載された基のどんな組み合わせも本明細書で企図される。明細書全体にわたって、基とその置換基は安定した部分と化合物を提供するために当業者によって選択される。
【0092】
1つの態様において、本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物、および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物が本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、静脈内投与、皮下投与、経口投与、吸入、経鼻投与、皮膚投与、または経眼投与による哺乳動物への投与のために処方される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル、液体、懸濁剤、ゲル、分散剤、溶液、エマルジョン、軟膏、またはローション剤の形態である。
【0093】
1つの態様において、本明細書に記載される疾患または疾病のいずれか1つを処置または予防する方法であって、治療上有効な量の本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を、それを必要としている哺乳動物に投与する工程を含む方法が本明細書に記載される。
【0094】
別の態様において、哺乳動物における癌、繊維症、またはその組み合わせを処置または予防する方法であって、治療上有効な量の本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を、それを必要としている哺乳動物に投与する工程を含む方法が本明細書に記載されている。
【0095】
1つの態様において、哺乳動物における癌を処置または予防する方法であって、治療上有効な量の本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を、それを必要としている哺乳動物に投与する工程を含む方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、癌はオートタキシン阻害剤を用いる処置に適している。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物に加えて、哺乳動物に第2の治療剤を投与する工程をさらに含む。
【0096】
1つの態様において、哺乳動物における線維症を処置または予防する方法であって、治療上有効な量の本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を、それを必要としている哺乳動物に投与する工程を含む方法が本明細書に記載されている。他の実施形態では、繊維症はオートタキシン阻害剤を用いる処置に適している。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物に加えて、哺乳動物に第2の治療剤を投与する工程をさらに含む。
【0097】
前述の態様のいずれかにおいてさらなる実施形態があり、有効な量の本明細書に記載される化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩は:(a)哺乳動物に全身に投与される、および/または、(b)哺乳動物に経口で投与される、および/または、(c)哺乳動物に静脈内投与される、および/または、(d)吸入によって投与される;および/または、(e)経鼻投与によって投与される;あるいは、および/または、(f)哺乳動物へ注入によって投与される;および/または、(g)哺乳動物に局所的に投与される;および/または、(h)点眼によって投与される;および/または、(i)哺乳動物に直腸で投与される;および/または、(j)哺乳動物に非全身的に、または局所的に投与される。
【0098】
前述の態様のいずれかにおいて、有効な量の化合物の単回投与を含むさらなる実施形態があり、化合物が哺乳動物へ一日に一度投与されるか、化合物が1日に複数回哺乳動物に投与されるさらなる実施形態を含む。いくつかの実施形態では、化合物は連続的な投薬スケジュールで投与される。いくつかの実施形態では、化合物は連続的な毎日の投薬スケジュールで投与される。
【0099】
ATX依存性の疾患または疾病の処置を含む前述の態様のいずれかにおいて、本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の投与に加えて、少なくとも1つの追加の薬剤を投与する工程を含むさらなる実施形態がある。様々な実施形態では、それぞれの薬剤は同時を含む任意の順に投与される。
【0100】
本明細書に開示された実施形態のいずれかにおいて、哺乳動物はヒトである。
【0101】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物はヒトに投与される。
【0102】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は経口で投与される。
【0103】
パッケージング材料と、パッケージング材料内の本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩と、および、化合物または組成物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、薬学的に許容可能なN−オキシド、薬学的に活性な代謝物、薬学的に許容可能なプロドラッグ、または薬学的に許容可能な溶媒和物がオートタキシンの活性を阻害するために、あるいは、オートタキシンの活性の阻害から利益を得る疾患または疾病の1つ以上の症状の処置、予防、または改善のために使用されるということを表示するラベルとを含む製品が提供される。
【0104】
本明細書に記載される化合物、方法、および組成物の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な記載から明白になる。しかしながら、本開示の精神と範囲内の様々な変化と修飾が詳細な記載から当業者に明らかとなるため、詳細な記載と特定の実施例は特定の実施形態を示しつつも一例として与えられるものに過ぎないことが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0105】
オートタキシンとLPA
およそ120kDaの糖タンパク質であるオートタキシン(ATX、NPP2、またはE−NPP2)は、細胞外のリゾホスファチジルコリン(LPC)と他のリゾリン脂質をリゾホスファチジン酸(LPA)に変換するリゾホスホリパーゼD活性を伴う分泌型ヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ(NPP)である。ATXは循環するLPA産生の大部分の原因であると考えられている。
【0106】
LPAは、オートクリンとパラクリンの様式でLPA1、LPA2、LPA3、LPA4、LPA5、LPA6、LPA7(LPA8)などの特定のGタンパク質共役受容体(GPCR)のセットを介して作用することで、様々な生物学的反応を引き起こす。例えば、リゾホスファチジン酸(LPA)のようなリゾリン脂質は細胞の増殖、分化、生存、移動、付着、浸潤、および形態形成のような生物学的機能に影響を与えることが知られている。加えて、LPAは血小板活性化、平滑筋収縮、アクチンストレスファイバーの形成、および細胞移動のようなプロセスである役割を果たすことが知られている。
【0107】
ATXとLPAは、動物とヒトの両方で血清、血漿、脳脊髄液、精液、尿、および唾液などの様々な生体液中で検出されており、特定の疾患を予言するための潜在的なバイオマーカーであることを示唆している。例えば、血清ATXの濃度と活性は慢性肝炎の患者と妊婦で増大する。加えて、ATX濃度は、術後の損傷または貧弱な栄養状態の結果として、術後の癌患者では低いことが分かっている。加えて、ATXは正常な発達に不可欠であることが知られている。例えば、ATX欠陥マウスは、卵黄嚢と胚の両方で深刻な血管の欠損を抱えて胎生期の9.5日目に死ぬ。さらに、胎生期の8.5日目に、ATX欠陥胚は、奇形の尿膜、神経管欠損、および非対称性の頭褶を備えていることが分かった。
【0108】

ATXは腫瘍の細胞運動、血管新生、増殖、および攻撃性を増加させることが実証されている。ATXは乳癌、腎癌、肝臓癌、神経膠芽腫、卵巣癌、および前立腺癌のような多くの腫瘍系譜でアップレギュレートされる。
【0109】
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される化合物を用いて癌を処置する方法が本明細書で開示される。
【0110】
ATXはヒトのメラノーマ細胞の調整培地から当初に単離された前転移性の酵素である。加えて、ATXの過剰発現は、乳癌、腎癌、ホジキン・リンパ腫、肝細胞癌、膵癌、および神経膠芽腫などの悪性腫瘍組織で頻繁に観察される。LPAはさらに細胞の運動性と侵襲性を増大させることにより腫瘍形成の原因となる。
【0111】
本明細書で使用されるような用語「癌」は、制御できない方法で増殖し、場合によっては転移(拡散)する傾向がある細胞の成長異常を指す。癌のタイプとしては、限定されないが、固形腫瘍(膀胱腫瘍、腸腫瘍、脳腫瘍、乳腫瘍、子宮内膜腫瘍、心臓腫瘍、腎臓腫瘍、肺腫瘍、肝臓腫瘍、子宮腫瘍、リンパ組織腫瘍(リンパ腫)、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、または他の内分泌器官(甲状腺)腫瘍、前立腺腫瘍、皮膚腫瘍(黒色腫または基底細胞癌)、または転移のあるまたは転移のない疾患の任意の段階の血液の腫瘍(白血病とリンパ腫など)が挙げられる。
【0112】
繊維症
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される化合物で繊維症を処置する方法が本明細書で開示されている。
【0113】
「繊維症」とは、本明細書で使用されるように、外傷、炎症、組織修復、免疫反応、細胞の増殖および新形成後に生じる細胞外マトリックス成分の蓄積を指す。
【0114】
いくつかの実施形態において、組織中の繊維症を減らす方法であって、繊維症を減らすか阻害するのに十分な量の本明細書で開示される化合物に、繊維症の細胞または組織を接触させる工程を含む方法が本明細書で開示されている。いくつかの実施形態では、繊維症は線維性疾患を含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、繊維症の減少または繊維性疾患の処置は、以下の1つ以上を減少させるか、または阻害することを含む:細胞外マトリックスタンパク質の形成または沈着;前繊維症性の細胞タイプの数(例えば、繊維芽細胞または免疫細胞の数);繊維症の病変内の細胞のコラーゲンまたはヒドロキシプロリンの含有物;繊維形成タンパク質の発現または活性;あるいは、炎症反応に関連した繊維症の減少を含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、繊維性疾患は原発性の繊維症である。いくつかの実施形態では、線維性疾患は特発性である。いくつかの実施形態では、繊維性疾患は、疾患;毒素;発作(例えば、環境危険);内科療法、あるいはその組み合わせに関連付けられる(例えば、続発する)。
【0117】
いくつかの実施形態において、繊維性疾患は、肺の繊維性疾患(肺線維症)、肝臓の繊維性疾患(肺線維症)、心臓または血管系の繊維性疾患(心臓繊維症)、腎臓の繊維性疾患(腎繊維症)、皮膚の繊維性疾患、胃腸管の繊維性疾患、あるいはこれらの組み合わせである。
【0118】
いくつかの実施形態では、繊維性疾患は肺の繊維性疾患である。いくつかの実施形態では、肺の線維性疾患は以下の1つ以上から選択される:肺線維症、特発性肺線維症(IPF)、通常間質性肺炎(UIP)、間質性肺疾患、特発性間質性肺炎(CFA)、閉塞性細気管支炎、または気管支拡張症。いくつかの実施形態では、本発明の方法で処置される肺の繊維性疾患は、癌治療に関連付けられる(続発する)。
【0119】
いくつかの実施形態では、繊維性疾患は肝臓の繊維性疾患である。
【0120】
いくつかの実施形態では、繊維性疾患は心臓の繊維性疾患である。
【0121】
いくつかの実施形態では、繊維性疾患は腎臓の繊維性疾患である。
【0122】
いくつかの実施形態では、繊維性疾患は皮膚の繊維性疾患である。
【0123】
いくつかの実施形態では、繊維性疾患は胃腸管の繊維性疾患である。
【0124】
化合物
その薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、活性代謝物、および薬学的に許容可能な溶媒和物を含む本明細書に記載される化合物は、オートタキシン阻害剤である。
【0125】
1つの態様において、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物が本明細書に記載されており、
【0126】
【化12】
式中、
は、−F、−Cl、−Br、−CN、ビニル、C−Cシクロアルキル、−NH、−NH(C−Cアルキル)、−N(C−Cアルキル)、−O−C−Cアルキル、または−S−C−Cアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、−NR10S(=O)、−C(=O)R、−OC(=O)R、−CO10、−OCO、−N(R10、−C(=O)N(R10、−OC(=O)N(R10、−NHC(=O)R、−NHC(=O)OR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヒドロキシアルキル、C−Cヘテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールであり、
環Aは、単環式のアリール、二環式のアリール、単環式のヘテロシクロアルキル、単環式のヘテロアリール、または二環式のヘテロアリールであり、
はそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、−NR10S(=O)、−C(=O)R、−OC(=O)R、−CO10、−OCO、−N(R10、−C(=O)N(R10、−OC(=O)N(R10、−NHC(=O)R、−NHC(=O)OR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−C重水素化アルキル、C−Cヘテロアルキル、置換または非置換のC−C10シクロアルキル、置換または非置換のC−C10ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールから独立して選択され、
mは0、1、または2であり、
は存在しないか、C−Cアルキレン、C−Cフルオロアルキレン、またはC−Cシクロアルキレンであり、
Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−OH、−CN、−B(OH)、−C(=O)NHSO、−C(=O)N(R10、−SONHC(=O)R、−CN、テトラゾリル、−OP(=O)(OH)、−P(=O)(OH)、またはカルボン酸生物学的等価体であり、
は存在しないか、C−Cアルキレン、またはC3−C7シクロアルキレンであり、
は−S−、S(=O)、S(=O)、または−O−であり、
環Bは、単環式のアリール、二環式のアリール、単環式のヘテロアリール、または二環式のヘテロアリールであり、
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、−NR10S(=O)、−C(=O)R、−OC(=O)R、−CO10、−OCO、−N(R10)、−C(=O)N(R10、−OC(=O)N(R10、−NHC(=O)R、−NHC(=O)OR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキル、置換または非置換のC−C10シクロアルキル、置換または非置換のC−C10ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、C−Cアルキレン−(置換または非置換のフェニル)、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、C−Cアルキレン−(置換または非置換の単環式のヘテロアリール)、置換または非置換の二環式のヘテロアリール、あるいはC−Cアルキレン−(置換または非置換の二環式のヘテロアリール)であり、
nは、0、1、または2であり、
は、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、あるいは置換または非置換の二環式のヘテロアリールであり、
10はそれぞれ、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールから独立して選択され、あるいは、
同じN原子に付けられる2つのR10基は、それらが付いているN原子と一緒に置換または非置換の複素環を形成する。
【0127】
任意のおよびすべての実施形態について、置換基は列挙される代替物の部分集合の中から選択される。例えば、いくつかの実施形態では、Xは−O−、−S−、−S(=O)−、または−S(=O)−である。他の実施形態では、Xは−(O)−または−S−である。他の実施形態では、Xは−S−、−S(=O)−、または−S(=O)−である。いくつかの実施形態では、Xは−S−である。
【0128】
いくつかの実施形態では、Rは、−F、−Cl、−Br、−CN、ビニル、シクロプロピル、シクロブチル、−NH、−NH(CH)、−N(CH、−OCH、または−SCHである。
【0129】
いくつかの実施形態では、Rはビニル、シクロプロピル、またはシクロブチルである。
【0130】
いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルまたはシクロブチルである。
【0131】
いくつかの実施形態では、Rは−F、−Cl、または−Brである。
【0132】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、またはC−Cアルキレンであり、Lは−S−、S(=O)、またはS(=O)である.
【0133】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、または−CH(CH)−である。
【0134】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−C(CHCH−、シクロプロピル−1,1−ジイル、シクロブチル−1,1−ジイル、シクロペンチル−1,1−ジイル、またはシクロヘキシル−1,1−ジイルであり、Qは−COH、−CO(C−Cアルキル)、−C(=O)NHSO、またはテトラゾリルである。
【0135】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、または−CH−であり、Qは−COH、または−CO(C−Cアルキル)である。
【0136】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(II)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0137】
【化13】
【0138】
いくつかの実施形態では、環Aは、フェニル、ナフチル、1−4つのN原子と0または1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、0−4つのN原子と1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、1−4つのN原子と0または1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリール、あるいは0−4つのN原子と1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリールであり、環Bは、フェニル、ナフチル、1−4のN原子と0または1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、0−4のN原子と1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、1−4のN原子と0または1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリール、あるいは0−4のN原子と1つのOまたはS原子を含む二環式のヘテロアリールである。
【0139】
いくつかの実施形態では、環Aは、フェニル、ナフチル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、または、アザインドリルである。
【0140】
いくつかの実施形態では、環Aはフェニルまたはナフチルである。
【0141】
いくつかの実施形態では、環Aはフラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0142】
いくつかの実施形態では、環Aはピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルまたは、トリアジニルである。
【0143】
いくつかの実施形態では、環Aはフラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、またはチアジアゾリルである。
【0144】
いくつかの実施形態では、環Aはキノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、またはアザインドリルである。
【0145】
いくつかの実施形態では、Rはそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキルである。
【0146】
いくつかの実施形態では、Lは−S−である。
【0147】
いくつかの実施形態では、Lは存在しない。
【0148】
いくつかの実施形態では、式(I)または式(II)の化合物は、式(III)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0149】
【化14】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0150】
いくつかの実施形態では、Lは存在せず、Qは−COHである。
【0151】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物が本明細書に記載されており、
【0152】
【化15】
式中、
は、−Cl、−Br、−CN、またはC−Cシクロアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、またはC−Cシクロアルキルであり、
は、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシであり、
WはCH、CF、またはNであり、
はそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルであり、
は存在しないか、C−Cアルキレン、またはC−Cシクロアルキレンであり、
Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−OH、−CN、−B(OH)、−C(=O)NHSO、−C(=O)N(R10、−SONHC(=O)R、−CN、テトラゾリル、−OP(=O)(OH)、−P(=O)(OH)、またはカルボン酸生物学的等価体であり、
環Bは単環式のヘテロアリールであり、
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、−CN、−NO、−OH、−OR、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−S(=O)N(R10、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキル、置換または非置換のC−C10シクロアルキル、置換または非置換のC−C10ヘテロシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、C−Cアルキレン−(置換または非置換のフェニル)、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、C−Cアルキレン−(置換または非置換の単環式のヘテロアリール)、置換または非置換の二環式のヘテロアリール、あるいはC−Cアルキレン−(置換または非置換の二環式のヘテロアリール)であり、
nは、0、1、または2であり、
は、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、置換または非置換の単環式のヘテロアリール、あるいは置換または非置換の二環式のヘテロアリールであり、
10はそれぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cシクロアルキル、置換または非置換のフェニル、あるいは置換または非置換の単環式のヘテロアリールであり、あるいは、
同じN原子に付けられる2つのR10基は、それらが付いているN原子と一緒に置換または非置換の複素環を形成する。
【0153】
いくつかの実施形態では、Rは−Cl、−Br、−CN、またはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rは−Clである。
【0154】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−C(CHCH−、シクロプロピル−1,1−ジイル、シクロブチル−1,1−ジイル、シクロペンチル−1,1−ジイル、またはシクロヘキシル−1,1−ジイルであり、および、Qは、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−C(=O)NHSO、またはテトラゾリルである。
【0155】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルであり、Qは−COHまたは−CO(C−Cアルキル)である。
【0156】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、または−C(CHCH−である。いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、または−C(CHCH−である。いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、または−C(CH−である。いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、または−CH−である。
【0157】
いくつかの実施形態では、Lは−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、または−C(CHCH−である。いくつかの実施形態では、Lは−CH−、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、または−C(CHCH−である。いくつかの実施形態では、Lは−CH−、−CH(CH)−、または−C(CH−である。いくつかの実施形態では、Lは−CH−である。
【0158】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、または−CH−であり、Qは−COHまたは−CO(C−Cアルキル)である。
【0159】
いくつかの実施形態では、環Bは、1−4つのN原子と0または1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリール、あるいは0−4つのN原子と1つのOまたはS原子を含む単環式のヘテロアリールである。
【0160】
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0161】
いくつかの実施形態では、Rはそれぞれ、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルである。
【0162】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルであり、Qは−COHである。
【0163】
いくつかの実施形態では、Lは存在せず、Qは−COHである。
【0164】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0165】
【化16】
【0166】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFであり、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFである。
【0167】
いくつかの実施形態では、RはClであり、RはH、F、またはClである。
【0168】
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0169】
いくつかの実施形態では、環Bはピラゾリルである。
【0170】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0171】
【化17】
【0172】
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルである。
【0173】
はH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルであり、Rは−Cl、−Br、−CN、またはシクロプロピルであり、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシであり、および、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−Cフルオロアルコキシである。
【0174】
いくつかの実施形態では、Rは−Cl、または−Brである。いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルである。
【0175】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0176】
【化18】
【0177】
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0178】
【化19】
【0179】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、−CH、−CHCH、−CF、または−CDである。
【0180】
いくつかの実施形態では、RはC−Cアルキルである。
【0181】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFであり、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、または−OCHCFである。
【0182】
いくつかの実施形態では、RはClであり、RはH、F、またはClである。
【0183】
いくつかの実施形態では、Lは存在しないか、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、またはシクロプロピル−1,1−ジイルである。
【0184】
いくつかの実施形態では、Lは存在しない。
【0185】
いくつかの実施形態では、式(I)、式(II)、または式(III)の化合物は、式(IV)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0186】
【化20】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0187】
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルである。
【0188】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。
【0189】
いくつかの実施形態では、RはClである。
【0190】
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルである。
【0191】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。
【0192】
いくつかの実施形態では、RはH、F、またはClである。
【0193】
いくつかの実施形態では、環Bは、フェニル、ナフチル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、または、アザインドリルである。
【0194】
いくつかの実施形態では、環Bはフェニルまたはナフチルである。
【0195】
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0196】
いくつかの実施形態では、環Bは、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、またはチアジアゾリルである。
【0197】
いくつかの実施形態では、環Bはピラゾリルである。
【0198】
いくつかの実施形態では、環Bはピラゾリルであり、および、Rはそれぞれ独立して、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルであり、nは1である。
【0199】
いくつかの実施形態では、環Bはピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
【0200】
いくつかの実施形態では、環Bは、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、シンノリニル、フタラジニル、プテリジニル、ピリドピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、またはアザインドリルである。
【0201】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は式(V)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0202】
【化21】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0203】
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、−OR、−SR、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cヘテロアルキルであり、RはH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、またはC−Cジュウテロアルキルであり、Rは、−F、−Cl、−Br、−CN、C−Cシクロアルキル、−NH、または−O−C−Cアルキルであり、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルであり、Rは、H、ハロゲン、−CN、−OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cジュウテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、またはC−Cヒドロキシアルキルである。
【0204】
いくつかの実施形態では、Rは、−F、−Cl、−Br、−CN、シクロプロピル、−NH、または−OCHである。いくつかの実施形態では、Rは−F、−Cl、または−Brである。いくつかの実施形態では、Rは−Clである。いくつかの実施形態では、RはC−Cシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルである。
【0205】
いくつかの実施形態では、式(I)または式(V)の化合物は、式(VI)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0206】
【化22】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0207】
いくつかの実施形態では、式(I)または式(V)の化合物は、式(VII)の以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0208】
【化23】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0209】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、−CH、−CHCH、−CF、または−CDである。いくつかの実施形態では、RはHである。
【0210】
いくつかの実施形態では、RはC−Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは−CH、−CHCH、または−CHCHCH、または−CH(CHである。
【0211】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。いくつかの実施形態では、RはClである。
【0212】
いくつかの実施形態では、Rは、H、F、Cl、Br、I、−CN、−OH、−CH、−CF、−CD、−OCH、−OCHCH、−OCF、−OCHCF、または−CHOHである。いくつかの実施形態では、RはH、F、またはClである。
【0213】
いくつかの実施形態では、WはCH、CF、またはNである。いくつかの実施形態では、WはCHである。いくつかの実施形態では、WはCHまたはCFである。いくつかの実施形態では、WはCFである。いくつかの実施形態では、WはNである。
【0214】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0215】
【化24】
式中、
WはCH、CF、またはNであり、
【0216】
いくつかの実施形態では、Rは−Clまたはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Rは−Clである。いくつかの実施形態では、Rはシクロプロピルである。
【0217】
いくつかの実施形態では、Rは表1と2に記載される通りである。いくつかの実施形態では、Rは表1と2に記載される通りである。いくつかの実施形態では、Rは表1と2に記載される通りである。いくつかの実施形態では、R、R、およびRは表1と2に記載される通りである。いくつかの実施形態では、Lは表2に記載される通りである。
【0218】
様々な変数について上に記載された基のどんな組み合わせも本明細書で企図される。明細書全体にわたって、基とその置換基は安定した部分と化合物を提供するために当業者によって選択される。
【0219】
典型的な化合物は以下の化合物を含んでいる:
【0220】
【表1-1】
【0221】
【表1-2】
【0222】
【表1-3】
【0223】
【表1-4】
【0224】
【表1-5】
【0225】
表1の化合物が命名される:
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−1);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−2);
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−3);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−4);
3−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−5);
3−((6−クロロ−2−メトキシ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−6);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−7);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−8);
3−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−9);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−10);
3−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−11);
3−((6−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−12);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−13);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−14);
3−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−15);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−16);
3−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−17);
3−((6−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−18);
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−19);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−20);
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−21);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−22);
3−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−23);
3−((6−クロロ−2−メトキシ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−24);
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−25);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−26);
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−27);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−28);
3−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−29);
3−((6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−2−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−30);
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−31);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−32);
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−33);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−34);
3−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−35);
3−((6−クロロ−2−メトキシ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−36);
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−37);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−38);
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−39);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−40);
3−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−41);
3−((6−クロロ−2−メトキシ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−42);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−43);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−44);
3−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−45);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−46);
3−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−47);
3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−48);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−49);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−50);
3−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−51);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−52);
3−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−53);
3−((2,6−ジクロロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−54);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−55);
3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−56);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−57);
3−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−58);
3−((6−クロロ−2−メトキシ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−59);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−60);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−61);
3−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−62);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−63);
3−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−64);
3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物番号1−65);
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−66);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−67);
3−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−68);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−69);
3−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−70);
6−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−71);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−72);
6−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−73);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−74);
6−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−75);
6−((6−クロロ−2−メトキシ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−76);
6−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−77);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−78);
6−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−79);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−80);
6−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−81);
6−((6−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−82);
6−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−83);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−84);
6−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−85);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−86);
6−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−87);
6−((6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−88);
6−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−89);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−90);
6−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−91);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−92);
6−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−93);
6−((6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−2−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−94);
6−((2,6−ジクロロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−95);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−96);
6−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−97);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−98);
6−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−99);
6−((6−クロロ−2−メトキシ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−100);
6−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−101);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−102);
6−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−103);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−104);
6−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−105);
6−((6−クロロ−7−フルオロ−2−メトキシ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−106);
6−((2,6−ジクロロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−107);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−108);
6−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−109);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−110;
6−((2−アミノ−6−クロロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−111);
6−((6−クロロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−112);
6−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−113);
6−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−114);
6−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−115);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−116);
6−((2−アミノ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−117);
6−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−118);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−119);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−120);
3−(1−(1−(2−(カルバモイルオキシ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−(6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−121);
3−(1−(1−(2−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−(6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−122);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ウレイドエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−123);
3−(1−(1−(3−カルボキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−(6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−124);
3−(1−(1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−(6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−125);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−126);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−()エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−127);
3−(1−(1−(6−アミノヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)−(6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−128);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(ヘキシ(hex)−5−イニル(ynyl))−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−129);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−130);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(6−(3−(3’,6’−ジヒドロキシ−3−oxo−3H−スピロ[イソベンゾフラン−1,9’−キサンテン(xanthen)]−5−イル)ウレイド)ヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−131);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(4−(メチルアミノ)−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−132);
3−(6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イルチオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−133);
3−(1−(1−(4−アミノ−3,3−ジメチル−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イルチオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号1−134);
6−(1−(1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−(6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−135);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(4−(メチルアミノ)−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−136);
6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−137);
6−(1−(1−(4−アミノ−3,3−ジメチル−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−(6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物番号1−138)。
【0226】
【表2-1】
【0227】
【表2-2】
【0228】
【表2-3】
【0229】
表2の化合物が命名される:
3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号2−1);
3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号2−2);
3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号2−3);
3−((6−クロロ−2−シアノ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物番号2−4);
2−(3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−5);
2−(3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−6);
2−(3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−7);
2−(3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−8);
2−(3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−9);
2−(3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−10);
2−(3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−11);
2−(3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−12)
1−(3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−13);
1−(3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−14);
1−(3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−15);
1−(3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−16);
2−(3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−17);
2−(3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−18);
2−(3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−19);
2−(3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物番号2−20);
2−(3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−21);
2−(3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−22);
2−(3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−23);
2−(3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−24)
1−(3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−25);
1−(3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−26);
1−(3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−27);
1−(3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−28);
2−(6−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピリジン−2−イル)酢酸(化合物番号2−29);
2−(6−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−30);
1−(6−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−31);
2−(6−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピリジン−2−イル)酢酸(化合物番号2−32);
2−(6−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピリジン−2−イル)−2−メチルプロパン酸(化合物番号2−33);
1−(6−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボン酸(化合物番号2−34)。
【0230】
1つの態様では、本明細書に記載される化合物は、薬学的に許容可能な塩の形態をしている。同様に、同じタイプの活性を有するこうした化合物の活性代謝物は、本開示の範囲内に含まれている。加えて、本明細書に記載される化合物は、非溶媒和形態だけでなく、水、エタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を備えた溶媒和形態で存在することができる。本明細書に提示の化合物の溶媒和形態は、同様に本明細書で開示されるものとみなされる。
【0231】
「薬学的に許容可能な」とは、本明細書で使用されるように、化合物の生物学的活性または特性を妨げず、比較的無毒である担体または希釈剤などの材料を指し、つまり、材料は望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、あるいは化合物が含まれる組成物の成分のいずれに対しても有害に相互作用することなく、個体に投与される。
【0232】
用語「薬学的に許容可能な塩」とは、適切なアニオンと組み合わせて治療上活性な薬剤のカチオンの形態、あるいは代替的な実施形態では適切なカチオンと組み合わせて治療上活性な薬剤のアニオンの形態からなる、治療上活性な薬剤の形態を指す。Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use. International Union of Pure and Applied Chemistry, Wiley−VCH 2002. S.M. Berge, L.D. Bighley, D.C. Monkhouse, J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1−19. P. H. Stahl and C. G. Wermuth, editors, Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use, Weinheim/Zurich:Wiley−VCH/VHCA,2002.医薬品の塩は一般に、非イオン性の種よりも胃液と腸液で可溶性が強く、かつ迅速に溶解可能であり、したがって、固体の剤形に役立つ。さらに、その溶解度がしばしばpHに応じたものであるため、消化管の1つまたは別の部分における選択的な溶解が可能であり、こうした能力は遅延放出および徐放の挙動の1つの態様として操作可能である。さらに、塩成形分子が中性の形態と平衡状態にあり得るため、生体膜の通過を調節することができる。
【0233】
いくつかの実施形態では、薬学的に許容可能な塩は、本明細書に記載される化合物を酸と反応させることにより得られる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物(つまり遊離塩基形態)は塩基性であり、有機酸または無機酸と反応させる。無機酸としては、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、およびメタリン酸が挙げられる。有機酸としては、限定されないが、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸;2,2−ジクロロ酢酸;2−ヒドロキシエタンスルホン酸;2−オキソグルタール酸;4−アセトアミド安息香酸;4−アミノサリチル酸;酢酸;アジピン酸;アスコルビン酸(L);アスパラギン酸(L);ベンゼンスルホン酸;安息香酸;樟脳酸(+);カンフル−10−スルホン酸(+);カプリン酸(デカン酸);カプロン酸(ヘキサン酸);カプリル酸(オクタン酸);炭酸;桂皮酸;クエン酸;シクラミン酸;ドデシル硫酸;エタン−1,2−二スルホン酸;エタンスルホン酸;ギ酸;フマル酸;ガラクタル酸;ゲンチジン酸;グルコヘプトン酸(D);グルコン酸(D);グルクロン酸(D);グルタミン酸;グルタル酸;グリセロリン酸;グリコール酸;馬尿酸;イソ酪酸;乳酸(DL);ラクトビオン酸;ラウリン酸;マレイン酸;リンゴ酸(−L);マロン酸;マンデル酸(DL);メタンスルホン酸;ナフタレン−1,5−ジスルホン酸;ナフタレン−2−スルホン酸;ニコチン酸;オレイン酸;シュウ酸;パルミチン酸;パモ酸;リン酸;プロピオン酸;ピログルタミン酸(−L);サリチル酸;セバシン酸;ステアリン酸;コハク酸;硫酸;酒石酸(+L);チオシアン酸;トルエンスルフォン酸(p);および、ウンデシレン酸が挙げられる。
【0234】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、塩化物塩、硫酸塩、臭化物塩、メシル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩として調製される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は塩酸塩として調製される。
【0235】
いくつかの実施形態では、薬学的に許容可能な塩類は、本明細書に記載される化合物を塩基と反応させることにより得られる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、酸性であり、塩基と反応させる。こうした状況下で、本明細書に記載される化合物の酸性プロトンは、金属イオン、例えばリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオンと取り替えられる。いくつかの場合、本明細書に記載される化合物は、限定されないが、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、メグルミン、N−メチルグルカミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどの有機塩基と協調する。他の場合では、本明細書に記載される化合物は、アルギニン、リジンなどのアミノ酸とともに塩を形成する。酸性プロトンを含む化合物とともに塩を形成するために使用される許容可能な無機塩基は、限定されないが、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、N−メチルグルカミン塩、またはアンモニウム塩として調製される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、ナトリウム塩として調製される。
【0236】
薬学的に許容可能な塩に対する言及は溶媒付加形態を含むことを理解されたい。いくつかの実施形態では、溶媒和物は溶媒の化学量論または非化学量論のいずれかを含み、水、エタノールなどのような薬学的に許容可能な溶媒を用いる結晶化のプロセスの間に形成される。水和物は溶媒が水である場合に形成され、アルコラートは溶媒がアルコールの際に形成される。本明細書に記載される化合物の溶媒和物は、本明細書に記載されるプロセスの間に都合よく調製されるか、または形成される。加えて、本明細書で提供される化合物は随意に、溶媒和形態と同様に非溶媒和形態で存在する。
【0237】
本明細書に記載される方法と製剤は、本明細書に記載される化合物のN−オキシド(適切な場合)、結晶形態(多形体としても知られている)、または薬学的に許容可能な塩と、同様に、同じタイプの活性を有するこうした化合物の活性代謝物の使用を含んでいる。
【0238】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物の有機ラジカル(例えば、アルキル基、芳香族環)の部位は様々な代謝反応に弱い。有機ラジカルへの適切な置換基の取り込みにより、この代謝経路は減らされ、最小限に抑えられ、または除去される。特定の実施形態では、代謝反応に対する芳香環の感受性を減らすまたは取り除くための適切な置換基は、一例として、ハロゲン、ジューテリウム、アルキル基、ハロアルキル基、またはジュウテロアルキル基である。
【0239】
別の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、同位体で(例えば放射性同位元素で)、または発色団または蛍光性の部分、生物発光標識、あるいは化学発光標識を含む別の手段によって、標識される。
【0240】
本明細書に記載される化合物は同位体標識された化合物を含み、これは、1つ以上の原子が自然界で通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子と取り替えられるということを除けば、本明細書で提示される様々な式と構造において記載されるものと同一である。本化合物に組み入れることができる同位元素の例としては、例えば、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、36Clなどの、水素、炭素、窒素、酸素、フッ素、および塩素の同位元素が挙げられる。1つの態様において、本明細書に記載される同位体標識された化合物、例えば、Hと14Cなどの放射性同位元素が組み入れられる化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイに役立つ。1つの態様では、重水素のような同位元素を用いる置換は、例えば、インビボでの半減期の増大または必要用量の減少などの一層の代謝安定性に起因する特定の治療上の利点を与えるものである。
【0241】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は1つ以上の立体中心を有し、各立体中心はRまたはSの配置のいずれかで独立して存在する。本明細書で提示される化合物は、すべてのジアステレオマー形態、エナンチオマー形態、アトロプ異性体、およびエピマー形態と、これらの適切な混合物を含む。本明細書で提供される化合物と方法は、すべてのcis、trans、syn、anti、entgegen(E)、およびzusammen(Z)の異性体と、これらの適切な混合物を含む。
【0242】
個々の立体異性体は、必要に応じて、キラルのクロマトグラフィーカラムによる立体選択的な合成および/または立体異性体の分離などの方法によって得られる。ある実施形態では、本明細書に記載される化合物は、一対のジアステレオマー異性体化合物/塩を形成するために光学的に活性な分割剤に化合物のラセミ混合物を反応させ、ジアステレオマーを分離し、光学的に純粋なエナンチオマーを回復させることにより、その個々の立体異性体として調製される。いくつかの実施形態では、エナンチオマーの分解は、本明細書に記載される化合物の共有結合のジアステレオマー誘導体を用いて実行される。別の実施形態では、ジアステレオマーは溶解度の差に基づいて分離/分解技術によって分離される。他の実施形態では、立体異性体の分離は、クロマトグラフィーによって、またはジアステレオマー塩の分離、および再結晶化またはクロマトグラフィーまたはその任意の組み合わせによる分離によって、行なわれる。Jean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, ”Enantiomers, Racemates and Resolutions”, John Wiley And Sons, Inc., 1981.いくつかの実施形態では、立体異性体は立体選択的な合成によって得られる。
【0243】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物はプロドラッグとして調製される。「プロドラッグ」はインビボで親薬物に変換された薬剤を指す。状況によって、プロドラッグは親薬物よりも投与しやすいため、役に立つことがしばしばある。プロドラッグは、例えば、経口投与により生物学的に利用可能であるが、親薬物はそうではない。さらにまたは代替的に、プロドラッグは親薬物よりも医薬組成物中での溶解度が改善されている。いくつかの実施形態では、プロドラッグの設計は効果的な水溶解度を増大させる。プロドラッグの一例は、限定されないが、エステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、その後代謝的に加水分解され活性な実体を与える本明細書に記載される化合物である。プロドラッグのさらなる例は、酸性基に結合される短ペプチド(ポリアミノ酸)であり、このペプチドは代謝されることで活性な部分を暴露する。ある実施形態では、インビボ投与後、プロドラッグは、化合物の生物学的、薬学的、または治療的に活性な形態に化学変換される。ある実施形態では、プロドラッグは、化合物の生物学的、薬学的、または治療的に活性な形態へと1つ以上の工程またはプロセスによって酵素で代謝される。
【0244】
本明細書に記載される化合物のプロドラッグは、限定されないが、エステル、エーテル、炭酸塩、チオ炭酸塩、N−アシル誘導体、N−アシルオキシアルキル誘導体、三級アミンの四級誘導体、N−マンニッヒ塩基、シッフ塩基、アミノ酸共役体、リン酸エステル、およびスルホン酸エステルを含む。例えば、Design of Prodrugs, Bundgaard, A. Ed., Elseview, 1985 and Method in Enzymology, Widder, K. et al., Ed.; Academic, 1985, vol. 42, p. 309−396; Bundgaard, H. “Design and Application of Prodrugs” in A Textbook of Drug Design and Development, Krosgaard−Larsen and H. Bundgaard, Ed., 1991, Chapter 5, p. 113−191; and Bundgaard, H., Advanced Drug Delivery Review, 1992, 8, 1−38を参照。文献の各々は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される化合物のヒドロキシル基はプロドラッグを形成するために用いられ、ヒドロキシル基はアシルオキシアルキルエステル、アルコキシカルボニルオキシアルキルエステル、アルキルエステル、アリールエステル、リン酸エステル、糖エステル、エーテルなどには組み入れられる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物中のヒドロキシル基はプロドラッグであり、ヒドロキシルはインビボで代謝されることでカルボン酸基が提供される。いくつかの実施形態では、カルボキシル基を用いてエステルまたはアミド(つまりプロドラッグ)を提供し、これはその後インビボで代謝されることでカルボン酸基が提供される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、アルキルエステルプロドラッグとして調製される。
【0245】
プロドラッグがインビボで代謝されて本明細書に記載される化合物を生成するような本明細書に記載される化合物のプロドラッグ形態は、請求項の範囲内に含まれる。ある場合には、本明細書に記載される化合物のいくつかは別の誘導体または活性化合物のプロドラッグである。
【0246】
追加のまたはさらなる実施形態において、本明細書に記載される化合物は、代謝産物を生成するために生物への投与後に新陳代謝され、その後、この代謝産物を用いることで所望の治療効果を含む所望の効果が生まれる。
【0247】
本明細書で開示される化合物の「代謝産物」は、化合物が代謝される際に形成されるその化合物の誘導体である。用語「活性代謝物」は、化合物が代謝される時に形成される、化合物の生物学的に活性な誘導体を指す。用語「代謝される」とは、本明細書で使用されるように、特別の物質が生物により変化するプロセス(限定されないが、酵素により触媒される加水分解反応と反応を含む)の合計を指す。従って、酵素は、化合物への特定の構造的変化をもたらし得る。例えば、シトクロムP450は様々な酸化藩王や還元反応を触媒するが、その一方でウリジン二リン酸グルクロニルトランスフェラーゼは、芳香族アルコール、脂肪族アルコール、カルボン酸、アミン、および遊離スルフヒドリル基への活性化グルクロン酸分子の移動を触媒している。本明細書で開示される化合物の代謝産物は、宿主に対する化合物の投与と宿主からの組織サンプルの分析によって、または、インビトロでの肝細胞を用いる化合物のインキュベーションと結果として生じる化合物の分析によって同定される。
【0248】
化合物の合成
本明細書に記載される化合物は、標準的な合成技術を使用して、あるいは、本明細書に記載される方法と組み合わせて当業者に知られている方法を使用して、合成される。
【0249】
インドールは、レビュー「Practical methodologies for the synthesis of indoles」Humphrey and Kuethe, Chem. Rev., 2006, 106, 2875−2911.に記載されるような標準的な方法を用いる化学合成によって容易に調製される。化合物は、例えば、March’s Advanced Organic Chemistry, 6th Edition, John Wiley and Sons, Incに記載されるような標準的な有機化学技術を使用して調製される。溶媒、反応温度、反応時間の変化、および様々な化学試薬や他の反応条件などの本明細書に記載される合成形質転換の代替的な反応条件が用いられることもある。出発物質は市販の供給源から入手可能であるか、または容易に調製される。多くの官能基を有するインドールと2−オキシンドールの化合物が市販で入手可能である。
【0250】
いくつかの実施形態では、インドール化合物の調製は模式図1に示される一連の工程で始まる。
【0251】
【化25】
【0252】
いくつかの実施形態では、Boc保護された2−ヨードアニリン(I−1)を、薗頭クロスカップリングを用いてTMSアセチレンで処理してアルキンI−2を生成し、塩基で処理後にこれを環化して一般構造I−3のインドールを得た。
【0253】
他の実施形態では、インドール化合物の調製は模式図IIで示される一連の工程で始まる。
【0254】
【化26】
【0255】
レイングルーバー・バッチョ(Leimgruber−Batcho)インドール合成が模式図IIに記載される。置換されたO−ニトロトルエンII−1をジメチルホルムアミド・ジメチル・アセタール(DMFDMA)と反応させてビニル中間体II−2を得ることができる。その後、例えば、ホウ化ニッケルとヒドラジンを用いる還元的環化により一般構造II−3のインドールを得る。
【0256】
他の実施形態では、インドール化合物の調製は模式図IIIで示される一連の工程で始まる。
【0257】
【化27】
【0258】
バートリ(Bartoli)インドール合成は模式図IIIで示され、オルト置換ニトロベンゼン(III−1)を必要とする。ビニル・マグネシウム・グリニャール試薬によるIII−1の処理により、一般構造III−2のインドールがもたらされる。
【0259】
いくつかの実施形態では、2Hのインドールは模式図IVで示されるように官能化される。
【0260】
【化28】
【0261】
いくつかの実施形態では、不活性溶媒中のNCSまたはNBSを用いる一般構造IV−1またはIV−2の2−Hインドールの処理により、一般構造IV−3またはIV−4の2−クロロインドールまたはブロモインドールが得られる。
【0262】
さらに他の実施形態では、2−オキシンドールは模式図Vで示されるように本明細書に記載される化合物を調製するために用いられる。
【0263】
【化29】
【0264】
いくつかの実施形態では、V−1などの2−オキシンドールをPOClまたはPOBrで処理することで、2−クロロまたは2−ブロモの誘導体V−2を得る。いくつかの実施形態では、その後、化合物V−2をインドールのC−3で官能化し、NCSの存在下で適切に置換されたアリールチオールと反応させることによって3−チオエーテル基を導入し、構造V−3の化合物を得る。さらなる実施形態において、その後、2−ハロ置換基を2−シアノ置換基を含むV−4に変換させる。いくつかの実施形態では、この形質転換は、Pd(dba)のようなパラジウム触媒やキサントホスなどのリガンドのある状態で、例えばZn(CN)などの有機金属反応剤を用いて行われる。CuCNなどの代替的なCN源は高温で使用されることもある。2−シアノインドールを調製する他の方法は、対応する一級アミドの脱水を含む。いくつかの実施形態では、2−シクロプロピル基の導入は鈴木タイプのカップリング条件下においてシクロプロピルボロン酸でV−3を処理することにより達成され、V−5が生成される。
【0265】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるインドール化合物は、模式図VIで示されるように調製される。
【0266】
【化30】
【0267】
いくつかの実施形態では、ヒドラジンVI−1またはVI−2と、シクロプロピルケトンVI−3aを使用するフィッシャーインドール反応を用いて、一般構造VI−4(模式図VI)の2−シクロプロピルインドールを調製する。いくつかの実施形態では、3−チオ置換された2−シクロプロピルインドールVI−5は、シクロプロピルケトンVI−3bを使用して調製される。
【0268】
一般構造VII−1のN−Hインドールは、模式図VIIで示されるようにさらに修飾されることがある。
【0269】
【化31】
【0270】
NaHのような塩基による処理と、その後の求電子(例えば、BrCHCONR’R’’またはBrCHCHCOtBuまたはClCH2Aryl)によるアルキル化によって、一般構造VII−2の化合物を形成することができる。その後、標準的な化学転換を用いて、インドールN−置換基に化学的修飾を行うことができる。ウルマンタイプの条件を用いて直接的なアリール化またはヘテロアリール化を行い、VII−3が生成される。
【0271】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は実施例で概説されるように合成される。
【0272】
特定の化学用語
特段の定めのない限り、本出願で使用される次の用語は以下に与えられる定義を有する。用語「含む(including)」に加えて、「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含んだ(included)」などの他の形態の使用は、限定的なものではない。
【0273】
本明細書で使用される段落の表題は、組織化する目的のみのためで、記載された主題を制限すると解釈されるものではない。
【0274】
本明細書で使用されるように、C−CはC−C、C−C...C−Cを含む。ほんの一例として、「C−C」として指定された基は、その部分に1乃至4の炭素原子があることを示す(すなわち、基は、1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、または4つの炭素原子を含有する)。したがって、ほんの一例として、「C−Cアルキル」は、アルキル基に1乃至4の炭素原子があることを示す(すなわち、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから選択される)。
【0275】
「アルキル」基は脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は分枝鎖または直鎖である。いくつかの実施形態では、「アルキル」基は1乃至10の炭素原子を有し、すなわち、C−C10アルキルである。「1乃至10」などの数の範囲は、本明細書で出てくるときは常に、所定の範囲内の各整数を指す;例えば、「1乃至10の炭素原子」は、アルキル基が、1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子などから最大で10の炭素原子までからなることを意味するが、本定義はさらに、数の範囲が指定されていない用語「アルキル」の出現も包含するものである。いくつかの実施形態では、アルキルはC−Cアルキルである。1つの態様では、アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、またはt−ブチルである。典型的なアルキル基としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、三級ブチル、ペンチル、ネオペンチル、またはヘキシルが挙げられる。
【0276】
「アルキレン」基とは二価のアルキルラジカルを指す。上記の一価アルキル基のいずれかがアルキルからの第2の水素原子の除去によるアルキレンであってもよい。いくつかの実施形態では、アルキレンはC−Cアルキレンである。他の実施形態では、アルキレンはC−Cアルキレンである。典型的なアルキレン基は、限定されないが、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−CHCH−、−CHCH(CH)−、−CHC(CH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−などを含む。
【0277】
「ジュウテロアルキル」は、アルキルの1つ以上の水素原子が重水素と取り替えられたアルキル基を指す。
【0278】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素炭素二重結合が存在するアルキル基の一種を指す。1つの実施形態では、アルケニル基は式−C(R)=CRを有し、Rは同じこともあれば異なることもあるアルケニル群の残りの部分を指す。いくつかの実施形態では、RはHまたはアルキルである。アルケニル群の非限定的な例としては、−CH=CH、−C(CH)=CH、−CH=CHCH、−C(CH)=CHCH、および−CHCH=CHを含んでいる。
【0279】
用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素炭素三重結合が存在するアルキル基の一種を指す。1つの実施形態では、アルケニル基は式−C≡CRを有し、Rはアルキニル群の残りの部分を指す。いくつかの実施形態では、RはHまたはアルキルである。アルキニル基の非限定的な例としては、−C≡CH、−C≡CCH、−C≡CCHCH、−CHC≡CHが挙げられる。
【0280】
「アルコキシ」基は、アルキルが本明細書で定義される通りである(アルキル)O−基を指す。
【0281】
用語「アルキルアミン」は、xが0でありyが2であるか、あるいはxが1でありyが1であるか、あるいはxが2でありyが0である場合の、−N(アルキル)xHy基を指す。
【0282】
用語「芳香族」は、4n+2π電子を含む非局在化電子系を有する平面環を指し、nは整数である。用語「芳香族」は、炭素環式アリール(「アリール」、例えば、フェニル)と複素環式アリール(または「ヘテロアリール」または「複素環式芳香族」)基(例えばピリジン)の両方を含んでいる。この用語は単環式または縮合環の多環式(つまり、隣接する炭素原子対を共有する環)基を含んでいる。
【0283】
用語「炭素環式」または「炭素環」とは、環の骨格を形成する原子がすべて炭素原子である環または環系を指す。したがって、該用語は、環骨格が炭素とは異なる少なくとも1つの原子を含有している「複素環式」または「複素環」と、炭素環式とを区別している。いくつかの実施形態では、二環式の炭素環の2つの環の少なくとも1つは、芳香族である。いくつかの実施形態では、二環式の炭素環の両方の環は、芳香族である。
【0284】
本明細書で使用されるように、用語「アリール」は、環を形成する原子の各々が炭素原子である芳香族環を指す。1つの態様では、アリールは、フェニルまたはナフチルである。いくつかの実施形態では、アリールはフェニルである。いくつかの実施形態では、アリールはC−C10アリールである。構造によっては、アリール基はモノラジカルまたはジラジカル(つまり、アリーレン基)である。
【0285】
用語「シクロアルキル」は、単環式または多環式の脂肪族の非芳香族ラジカルを指し、環(つまり骨格原子)を形成する原子の各々は炭素原子である。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、スピロ環状化合物または架橋化合物である。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、随意に芳香環で縮合され、付着点は、芳香環炭素原子ではない炭素にある。シクロアルキル基は、3〜10の環状原子を有する基を含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、スピロ[2.2]ペンチル、ノルボルニル、およびビシクロ(bicycle)[1.1.1]ペンチルから選択される。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、C−Cシクロアルキルである。
【0286】
用語「ハロ」あるいは代替的に「ハロゲン」または「ハロゲン化物」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。いくつかの実施形態では、ハロはフルオロ、クロロ、またはブロモである。
【0287】
用語「フルオロアルキル」は、1つ以上の水素原子がフッ素原子と取り替えられたアルキルを指す。1つの態様では、フルオロアルキルはC−Cフルオロアルキルである。
【0288】
用語「ヘテロアルキル」は、アルキルの1つ以上の骨格原子が炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素(例えば、−NH−、−N(アルキル)−、硫黄、またはその組み合わせ)から選択されるアルキル基を指す。ヘテロアルキルはヘテロアルキルの炭素原子で分子の残りに付けられる。1つの態様では、ヘテロアルキルはC−Cヘテロアルキルである。
【0289】
用語「複素環」または「複素環式」は、環中に1〜4つのヘテロ原子を含む複素環式芳香族環(ヘテロアリールとしても知られている)とヘテロシクロアルキル環(複素脂環式基としても知られている)を指し、環の各ヘテロ原子は、O、S、およびNから選択され、各複素環基はその環系に3〜10の原子を有し、ただし、どんな環も2つの隣接するOまたはSの原子を含んでいないという条件とする。非芳香族複素環基(ヘテロシクロアルキルとしても知られる)は、その環系に3乃至10の原子を有する環を含み、芳香族複素環基は、その環系に5乃至10の原子を有する環を含む。複素環式基は、ベンゾ融合した環系を含む。非芳香族複素環基の例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、オキサゾリジノニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、ピロリン(pyrrolin)−2−イル、ピロリン(pyrrolin)−3−イル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリル、インドリン−2−オニル(onyl)、イソインドリン−1−オニル、イソインドリン−1,3−ジオニル、3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オニル、3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オニル、イソインドリン−1,3−ジチオニル、ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オニル、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オニル、およびベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オニル、およびキノリジニルである。芳香族複素環式基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニルである。前述の基は、可能であれば、C付加(またはC結合)されるか、あるいはN付加される。例えば、ピロールに由来する基は、ピロール−1−イル(N付加)またはピロール−3−イル(C付加)を含む。さらに、イミダゾールに由来する基は、イミダゾール−1−イルまたはイミダゾール−3−イル(両方ともN付加)またはイミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イルまたはイミダゾール−5−イル(すべてC付加)を含む。複素環式基は、ベンゾ融合した環系を含む。非芳香族複素環は、1つまたは2つのオキソ(=O)部分と随意に置換され、ピロリジン−2−オンなどである。いくつかの実施形態では、二環式の複素環の2つの環の少なくとも1つは芳香族である。いくつかの実施形態では、二環式の複素環の両方の環は芳香族である。
【0290】
「ヘテロアリール」または代替的に「複素環式芳香族」との用語は、窒素、酸素、および硫黄から選択される1つ以上の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。ヘテロアリール基の実例となる例は、単環式のヘテロアリールと二環式のヘテロアリールを含む。単環式のヘテロアリールは、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、およびフラザニルを含む。単環式のヘテロアリールは、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8−ナフチリジン、およびプテリジンを含む。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に0−4のN原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に1−4のN原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に0−4のN原子、0−1のO原子、および0−1のS原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に1−4のN原子、0−1のO原子、および0−1のS原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールはC1−C9ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、単環式のヘテロアリールはC1−C5ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、単環式のヘテロアリールは5−員または6−員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、二環式のヘテロアリールはC6−C9ヘテロアリールである。
【0291】
「ヘテロシクロアルキル」または「複素脂環式」基は、窒素、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含むシクロアルキル基を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルはアリールまたはヘテロアリールで縮合される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、オキサゾリジノニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジン−2−オニル、ピロリジン−2,5−ジチオニル、ピロリジン−2,5−ジオニル、ピロリジノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリジン−2−オニル、またはチアゾリジン−2−オニルである。ヘテロ脂環式との用語は、限定されないが、単糖類、二糖類、および少糖類を含む、炭水化物の環状形態もすべて含んでいる。1つの態様では、ヘテロシクロアルキルはC−C10ヘテロシクロアルキルである。別の態様では、ヘテロシクロアルキルはC−C10ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは環に0−2Nの原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは環に0−2Nの原子、0−2のO原子、および0−1のS原子を含有する。
【0292】
用語「結合」または「単結合」とは、結合によって連結された原子がより大きな下部構造の一部であると考えられる際の2つの原子、または2つの部分間の化学結合を指す。1つの態様では、本明細書に記載される基が単結合であるときに、参照された基は存在せず、それによって、残りの特定された基の間での単結合の形成が可能になる。
【0293】
用語「部分」は、ある分子の特定のセグメントまたは官能基を指す。化学的部分は、分子に埋め込まれたまたは付加された化学物質と認識されることが多い。
【0294】
「随意に置換された」または「置換された」との用語は、参照される基が、ハロゲン、−CN、−NH、−NH(アルキル)、−N(アルキル)、−OH、−COH、−COアルキル、−C(=O)NH2、−C(=O)NH(アルキル)、−C(=O)N(アルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)NH(アルキル)、−S(=O)N(アルキル)、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから個々におよび独立して選択される1つ以上の追加の基で随意に置換されることを意味する。他のいくつかの実施形態では、随意の置換基は、ハロゲン、−CN、−NH、−NH(CH)、−N(CH、−OH、−COH、−CO(C−Cアルキル)、−C(=O)NH2、−C(=O)NH(C−Cアルキル)、−C(=O)N(C−Cアルキル)、−S(=O)NH、−S(=O)NH(C−Cアルキル)、−S(=O)N(C−Cアルキル)、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cヘテロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cフルオロアルコキシ、−SC−Cアルキル、−S(=O)C−Cアルキル、および−S(=O)−Cアルキルから独立して選択される。いくつかの実施形態では、随意の置換基は、ハロゲン、−CN、−NH、−OH、−NH(CH)、−N(CH、−CH、−CHCH、−CF、−OCH、および−OCFから独立して選択される。いくつかの実施形態では、置換された基は、前述の基の1つまたは2つで置換される。いくつかの実施形態では、脂肪族炭素原子(非環式または環式)上の随意の置換基は、オキソ(=O)を含む。
【0295】
本明細書で使用されるように、製剤、組成物、または成分に関して「許容可能な」との用語は、処置されている被検体の一般的な健康に対する持続的な有害な影響を有していないことを意味する。
【0296】
用語「修飾する」とは、本明細書で使用されるように、ほんの一例として、標的の活性を増強すること、標的の活性を阻害すること、標的の活性を制限すること、または、標的の活性を拡張することを含む、標的の活性を変更するために、標的と直接または間接に相互作用することを意味する。
【0297】
本明細書で使用されるように、用語「修飾物質」は、標的と直接または間接に相互作用する分子を指す。相互作用は、限定されないが、アゴニスト、部分アゴニスト、インバースアゴニスト、アンタゴニスト、分解剤(degrader)、またはそれらの組み合わせの相互作用を含む。いくつかの実施形態では、修飾物質はアンタゴニストである。いくつかの実施形態では、修飾物質は分解剤である。
【0298】
用語「投与する」、「投与すること」、「投与」などは、本明細書で使用されるように、生物学的作用の所望の部位への化合物または組成物の送達を可能にするために使用され得る方法を指す。これらの方法は、限定されないが、経口経路、十二指腸内経路、非経口注入(静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内、または点滴を含む)、局所投与、および直腸投与を含む。当業者は、本明細書に記載される化合物および方法を用いて使用され得る投与技術に精通している。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物および組成物は、経口で投与される。
【0299】
用語「同時投与」などは、本明細書で使用されるように、一人の患者への選択された治療剤の投与を包含することを意味しており、同じまたは異なる投与経路によって、あるいは同じまたは異なる時間に薬剤が投与される処置レジメンを含むことを目的としている。
【0300】
「有効な量」、「治療上有効な量」という用語は、本明細書で使用されるように、処置されている疾患または疾病の症状の1つ以上をある程度まで軽減する、投与されている十分な量の薬剤または化合物を指す。結果は、疾患の徴候、症状、または原因の減少および/または緩和、あるいは生体系の他の所望の変化を含む。例えば、治療用途のための「有効な量」は、疾患症状の臨床的に有意な減少をもたらすのに必要とされる、本明細書に開示されるような化合物を含む組成物の量である。個々のケースでの適切な「有効な」量は、用量漸増試験などの技術を使用して随意に決定される。
【0301】
用語「増強する」または「増強すること」とは、本明細書で使用されるように、効能または継続時間のいずれかにおいて、所望の効果を増加または延長することを意味する。従って、治療薬の効果を増強することに関して、用語「増強すること」は、効力または持続時間のいずれかで、系に対する他の治療薬の効果を増加または延長する能力を指す。「増強させる有効な量」は、本明細書で使用されるように、所望の系において別の治療薬の効果を増強するのに十分な量を指す。
【0302】
用語「製薬の組み合わせ」とは、本明細書で使用されるように、1つを超える活性成分の混合または組み合わせに起因する生成物を意味し、活性成分の固定されたまたは固定されていない組み合わせを含んでいる。用語「固定された組み合わせ」は、有効成分、例えば、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および助剤が、単一の実体または用量の形態で同時に患者に両方とも投与されることを意味する。用語「固定されていない組み合わせ」は、有効成分、例えば、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および助剤が、特定の介在する時間制限なく、同時に、同時発生的に、また連続して、別々の実体として患者に投与されることを意味し、こうした投与は、患者の身体に有効レベルの2つの化合物を提供する。後者の用語はカクテル療法、例えば、3以上の活性成分の投与にも当てはまる。
【0303】
「キット」および「製品」との用語は同義語として使用される。
【0304】
「被検体」または「患者」との用語は哺乳動物を包含する。哺乳動物の例は、限定されないが、哺乳動物のクラスの任意のメンバーを含んでいる:ヒト、チンパンジーのようなヒト以外の霊長類、および他の類人猿並びにサル類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜;ウサギ、イヌ、およびネコなどの飼育動物;ラット、マウスおよびモルモットなどの、げっ歯類を含む実験動物を含む。1つの態様では、哺乳動物はヒトである。
【0305】
用語は「処置する」、「処置すること」、または「処置」は、本明細書で使用されるように、疾患または疾病の少なくとも1つの症状を緩和するか、軽減するか、または改善すること、さらなる症状を防ぐこと、疾患または疾病を阻害すること、例えば、疾患または疾病の発症を妨げること、疾患または疾病を軽減すること、疾患または疾病の退行を引き起こすこと、疾患または疾病によって引き起こされる状態を軽減すること、あるいは疾患または疾病の症状を予防的におよび/または治療的に止めることを含む。
【0306】
医薬組成物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、医薬組成物へ処方される。医薬組成物は、薬学的に使用される調製物への活性化合物の処理を促進する1つ以上の薬学的に許容可能な不活性成分を使用して、従来の方法で製剤される。適切な製剤は、選択される投与の経路に依存する。本明細書に記載される医薬組成物の要約は、例えば:The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975;Liberman, H.A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkins1999)(Lippincott Williams & Wilkins1999)で見ることができ、これらの文献は、開示のために引用することで本明細書に組み込まれる。
【0307】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、単独で、あるいは、医薬組成物中で薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される。本明細書に記載される化合物および組成物の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする方法によって達成され得る。こうした方法は、限定されないが、腸内経路(経口、胃、または十二指腸の栄養管、肛門坐剤、および直腸浣腸を含む)、非経口経路(動脈内、心臓内、皮内、十二指腸内、髄内、筋肉内、骨内、腹腔内、鞘内、血管内、静脈内、硝子体内、硬膜外および皮下を含む、注射または注入)、吸入、経皮、経粘膜、舌下、頬側、および局所(上皮、皮膚、浣腸、点眼、点耳、鼻腔内、膣を含む)の投与を介した送達を含むが、最も適切な経路は、例えばレシピエントの疾患および障害に依存することもある。ほんの一例として、本明細書に記載される化合物は、例えば、手術中の局所注入、クリーム剤または軟膏剤などの局所適用、注射、カテーテル、または移植によって、処置を必要としている領域へと局所的に投与され得る。投与は病変組織または臓器の部位での直接注射によるものでもあり得る。
【0308】
いくつかの実施形態では、経口投与に適した医薬組成物は、所定量の活性成分を各々含むカプセル剤、カシェ剤、または錠剤などの別々の単位として;粉末または顆粒として;水性液または非水性の液体中の溶液または懸濁液として;あるいは、水中油型エマルションまたは油液中の油中水型エマルションとして示される。いくつかの実施形態では、有効成分は、巨塊剤(bolus)、舐剤あるいはペースト剤として提供される。
【0309】
経口で使用することができる医薬組成物は、錠剤、ゼラチンで作られた押し出し型のカプセル剤、同様に、ゼラチンで作られた密閉カプセル剤、および、グリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤を含む。錠剤は、随意に1つ以上の副成分とともに、圧縮または成形によって作られてもよい。圧縮錠剤は、随意に結合剤、不活性希釈剤、平滑剤、表面活性剤または分散剤と混合して、粉末または顆粒などの自由流動形態で有効成分を適切な機械で圧縮することによって調製され得る。湿製錠剤は、不活性な液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作られ得る。いくつかの実施形態では、錠剤はコーティングされるかスコア化され、製剤されることで、その中の有効成分の遅延放出または制御放出をもたらす。経口投与のためのすべての製剤はこうした投与に適した量でなければならない。押し出し型のカプセル剤は、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/または滑石またはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、および随意に安定化剤と組み合わせて活性成分を含むことができる。ソフトカプセル剤において、活性化合物は、脂肪油、流動パラフィン、または液体のポリエチレングリコールなどの、適切な液体中に溶解または懸濁され得る。いくつかの実施形態では、安定剤が加えられる。糖衣錠コアは適切なコーティングと共に提供される。この目的のために、濃縮した糖溶液が使用されてもよく、これは随意に、アラビアゴム、滑石、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合液を含有し得る。染料または色素は、識別のために、または活性化合物の投与量の様々な組み合わせを特徴付けるために、錠剤またはドラゼーコーティングに加えられ得る。
【0310】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は注入によって、例えば、ボーラス注入または持続注入によって、非経口投与のために処方される。注入のための製剤は、追加の保存剤とともに、単位剤形で、例えば、アンプルまたは複数回投与用容器で提供されてもよい。組成物は、油性または水性のビヒクル中で懸濁液、溶液、またはエマルジョンなどの形態をとってもよく、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤などの調合剤を含有し得る。組成物は、単位投与用また複数回投与用の容器、例えば密封したアンプルおよびバイアル中に提供されてもよく、使用の直前に、粉末形態で、あるいは無菌の液体担体、例えば、生理食塩水または発熱性物質除去蒸留水の付加のみを必要とする冷凍乾燥(凍結乾燥)状態で保存され得る。即時の注射液および懸濁液は、以前に記載された種類の無菌の粉末、顆粒、および錠剤から調製されてよい。
【0311】
非経口投与用の医薬組成物は、製剤を所望のレシピエントの血液と等張にする抗酸化剤、緩衝液、静菌薬、および溶質を含み得る活性化合物の水性および非水性(油)の無菌の注入溶液;および、懸濁化剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の無菌の懸濁液を含む。適切な親油性溶媒またはビヒクルは、ごま油などの脂肪油、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成の脂肪酸エステル、またはリポソームを含む。水性の注射懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘度を増加させる物質を含み得る。随意に、懸濁液は、高濃度の溶液の調製を可能にするために化合物の溶解度を増加させる適切な安定剤または薬剤も含んでもよい。
【0312】
医薬組成物はデボー製剤として処方されてもよい。そのような長時間作用型の製剤は、移植によって(例えば皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与されてもよい。したがって、例えば、化合物は、適切な高分子材料または疎水性材料(例えば、許容可能な油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂で、あるいは難溶性誘導体として、例えば、難溶性塩として製剤されてもよい。
【0313】
頬側または舌下の投与については、組成物は、錠剤、ロゼンジ、パステル剤、または従来の方法で処方されたゲル剤の形態をとることがある。そのような組成物は、スクロースおよびアカシアまたはトラガントなどの香味をつけた(flavored)主成分中の有効成分を含み得る。
【0314】
医薬組成物は、例えば、カカオバター、ポリエチレングリコール、または他のグリセリドのような従来の坐剤基剤を含む、坐剤または保持浣腸剤などの直腸用組成物で処方されてもよい。
【0315】
医薬組成物は、非全身性の投与によって局所的に投与されてもよい。これは、外部の表皮または頬腔への本発明の化合物の投与およびそのような化合物の耳、目、および鼻への滴下を含み、その結果、化合物は、血流に著しく入ることはない。対照的に、全身投与とは経口、静脈内、腹腔内、および筋肉内の投与を指す。
【0316】
局所投与に適した医薬組成物は、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、またはペースト剤、および目、耳、または鼻への投与に適した液滴などの、炎症の部位への皮膚を通る浸透に適した液体または半液状の製剤を含む。有効成分は、局所投与のために製剤の0.001%乃至10%重量w/w、例えば、1%乃至2重量%を含み得る。
【0317】
吸入による投与用医薬組成物は、注入器、噴霧器、加圧されたパック、またはエアゾールスプレーを送達する他の便利な手段から、都合よく送達される。加圧されたパックは、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の適切な気体などの、適切な噴霧剤(propellant)を含み得る。加圧されたエアロゾルの場合、投与単位は、測定された量を送達するための弁を提供することによって決定されてもよい。代替的に、吸入または通気による投与のために、製剤は、乾燥粉組成物、例えば、化合物の粉末混合物、およびラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤の形態をとってもよい。粉末組成物は、粉末が吸入器または注入器を用いて投与され得る単位剤形、例えば、カプセル剤、カートリッジ、ゼラチン、またはブリスターパックで提供され得る。
【0318】
とりわけ上に記載した成分に加えて、本明細書に記載される化合物および組成物は、例えば、本製剤のタイプを考慮して従来の他の薬剤を含んでもよく、例えば、経口投与に適した薬剤は香味料を含んでもよい。
【0319】
投薬方法と処置レジメン
1つの実施形態では、本明細書に記載される化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩は、オートタキシン活性の阻害または減少から利益を得る哺乳動物の疾患または疾病の処置のための薬物の調製に使用される。そのような処置を必要としている哺乳動物において本明細書に記載される疾患または疾病のいずれかを処置するための方法は、本明細書に記載される少なくとも1つの化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、活性代謝物、プロドラッグ、または薬学的に許容可能な溶媒和物を、治療上有効な量で哺乳動物に投与する工程を含む。
【0320】
ある実施形態では、本明細書に記載される化合物を含む組成物は、予防的なおよび/または治療的な処置のために投与される。特定の治療用途では、組成物は、疾患または疾病の症状の少なくとも1つを治癒するまたは少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で、疾患または疾病に既に苦しんでいる患者に投与される。この使用に有効な量は、疾患または疾病の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態、体重、および薬物に対する反応、並びに処置する医師の判断に依存する。治療上有効な量は、限定されないが、用量漸増および/または投与量決定の臨床試験を含む方法によって随意に決定される。
【0321】
予防的な用途では、本明細書に記載される化合物を含む組成物は、特定の疾患、障害、または疾病になりやすいか、さもなければそのリスクのある患者に投与される。こうした量は「予防的に有効な量または投与量」であると定義される。この用途では、正確な量は患者の容態、体重などによって変わる。患者に使用される際、この使用のための有効な量は、疾患、障害、または疾病の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態および薬物に対する反応、並びに処置する医師の判断に依存する。1つの態様では、予防処置は、疾患または疾病の症状の再発を防ぐために、処置されている疾患の少なくとも1つの症状を以前に経験し、現在寛解期にある哺乳動物に、本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与する工程を含む。
【0322】
患者の状態が改善しない特定の実施形態において、医者の裁量により、化合物の投与は、患者の疾患または疾病の症状を寛解させるために、あるいはさもなければ制御または制限するために、慢性的に、すなわち、患者の寿命の間中を含む長期間行われる。
【0323】
患者の状態が改善している特定の実施形態では、投与されている薬の投与量は一時的に減らされるか、あるいは特定の時間にわたって一時的に中止される(つまり「休薬期間」)。特定の実施形態では、休薬期間の長さは、ほんの一例として、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、または28日以上を含む、2日から1年の間である。休薬期間中の用量減少は、ほんの一例として、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、および100%を含む、ほんの一例として、10%−100%である。
【0324】
いったん患者の状態が改善すると、必要に応じて維持量が投与される。続いて、具体的な実施形態では、投与の用量または頻度、あるいはその両方は、症状に応じて、改善された疾患、障害または疾病が保持されるレベルまで減少される。しかしながら、特定の実施形態では、患者は、症状の再発で長期間にわたって間欠処置を必要とする。
【0325】
こうした量に相当する所定の薬剤の量は、特定の化合物、疾患状態とその重症度、処置を必要とする被検体または宿主の同一性(例えば、体重、性別)などの要因に依存して変わるが、それにもかかわらず、投与されている特定の薬剤、投与経路、処置されている疾病、および処置されている被検体または宿主を含む症例の周囲の特定の環境によって決定される。
【0326】
しかしながら、一般に、成人のヒトの処置のために使用される投与量は典型的には1日当たり0.01mg−5000mgの範囲である。1つの態様では、成人のヒトの処置に利用される投与量は、1日当たり約1mg乃至約1000mgである。1つの実施形態では、所望の投与量は、単回投与で、あるいは、同時にまたは適切な間隔で投与される分割量で、例えば、1日当たり2、3、4回またはそれ以上のサブ用量として、好適に提供される。
【0327】
1つの実施形態では、本明細書に記載される化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩に関する一日の適切な投与量は、体重1kg当たり約0.01乃至約50mgである。いくつかの実施形態において、剤形中の有効成分の毎日の投与量は、個々の処置レジメンに関する多くの変数に基づいて、本明細書に示される範囲より少なくなるかまたは高くなる。様々な実施形態では、毎日の投与量および単位用量は、限定されないが、使用される化合物の活性、処置される疾患または疾病、投与の様式、個々の被験体の必要条件、処置されている疾患または疾病の重症度、および開業医の判断を含む、多くの変数に依存して変更される。
【0328】
こうした処置レジメンの毒性と治療の有効性は、限定されないがLD50とED50の測定を含む細胞培養または実験動物における標準的な製薬の手順によって決定される。毒性と治療効果との間の用量比が治療指数であり、これはLD50とED50との間の比率として表される。特定の実施形態では、細胞培養アッセイと動物研究から得られたデータは、ヒトを含む哺乳動物で使用するための治療上有効な毎日の投与量範囲および/または治療上有効な単位用量の製剤で使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物の毎日の投与量は、最小限の毒性のED50を含む血中濃度の範囲内にある。ある実施形態では、毎日の投与量範囲および/または単位用量は、使用される剤形および利用される投与経路に依存して、この範囲内で変動する。
【0329】
いくつかの実施形態では、肝臓毒性は適切なインビボアッセイで評価可能である。いくつかの実施形態では、肝臓毒性は、肝臓マーカーALT、AST、AlkP、およびビリルビンのレベルの任意の増加をモニタリングすることにより評価される。例えば、適切なイヌの肝臓毒性研究では、化合物(1−34)は望ましくない高い肝臓マーカーを示したが、一方で、化合物(1−13)は同じ効果を示さなかった。いくつかの実施形態では、5日間100mpkで投薬した際、化合物(1−13)については肝臓マーカーALT、AST、AlkP、およびビリルビンの増加は観察されなかった。
【0330】
前述の態様のいずれかにおいて、効果的な量の化合物が記述したさらなる実施形態である、本明細書で、あるいは、その薬学的に許容可能な塩は次のとおりである:(a)哺乳動物に全身に投与される、および/または、(b)哺乳動物に経口で投与される、および/または、(c)哺乳動物に静脈内投与される、および/または、(d)哺乳動物に注入によって投与される、および/または、(e)哺乳動物に局所的に投与される、および/または、(f)哺乳動物に非全身的または局所的に投与される、さらなる実施形態がある。
【0331】
前述の態様のいずれかにおいて、(i)化合物が一日に一度投与される;または、(ii)化合物が1日にわたって哺乳動物に複数回投与される、さらなる実施形態を含む、有効な量の化合物の単回投与を含むさらなる実施形態がある。
【0332】
前述の態様のいずれかにおいて、(i)化合物が連続的にまたは断続的に投与される(単回投与でのように);(ii)複数回投与の間隔が6時間ごとである、(iii)化合物が8時間ごとに哺乳動物に投与される、(iv)化合物が12時間ごとに哺乳動物に投与される、(v)化合物が24時間ごとに哺乳動物に投与される、さらなる実施形態を含む、有効な量の化合物の複数回投与を含むさらなる実施形態がある。さらなるまたは代替的な実施形態において、方法は、休薬期間を含み、ここで、化合物の投与は一時的に中断されるか、または投与されている化合物の量は、一時的に減らされ、休薬期間の終わりに、化合物の投与が再開される。1つの実施形態において、休薬期間の長さは2日から1年と様々である。
【0333】
ある例では、少なくとも1つの本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、1つ以上の他の治療剤と組み合わせて投与することが適切である。ある実施形態では、医薬組成物はさらに1つ以上の抗癌剤を含む。
【0334】
1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物の1つの治療効果は、アジュバントの投与によって増強される(つまり、アジュバントはそれ自体では最小限の治療効果しか持たないが、別の治療剤と組み合わせると、患者に対する全体的な治療効果は増強される)。あるいは、いくつかの実施形態では、患者が受ける効果は、本明細書に記載される化合物の1つを、同様に治療効果を有する別の薬剤(これは治療レジメンも含む)とともに投与することによって増加される。
【0335】
1つの特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は第2の治療剤と同時投与され、本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、および第2の治療剤は、処置されている疾患、障害、または疾病の様々な態様を修正し、それによっていずれかの治療剤単独の投与よりも大きな全体的な効果を与える。
【0336】
どんな場合も、処置されている疾患、障害、または疾病にかかわらず、患者が経験する全体的な効果は単に2つの治療剤の相加的なものであるか、あるいは患者は相乗的な効果を経験する。
【0337】
ある実施形態において、本明細書で開示される化合物の様々な治療上有効量は、さらなる治療上有効な薬剤、アジュバントなどの1つ以上の追加の薬剤と組み合わせて投与される場合、医薬組成物を処方する際に、および/または、治療レジメンの際に用いられる。併用療法レジメンで使用される薬物および他の薬剤の治療上有効な量は、随意に、有効成分自体に対して上に明記された手段と類似した手段によって決定される。さらに、本明細書に記載される予防/処置の方法は、規則正しい(metronomic)投薬の使用を包含する、つまり、毒性の副作用を最小限に抑えるために、より頻繁且つ少ない投与量を提供する。いくつかの実施形態では、併用療法レジメンは、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の投与は本明細書に記載される第2の薬剤での処置の前に、最中、または後に始められ、第2の薬剤による処置の間または第2の薬剤による処置の終了後のあらゆる時点まで継続する処置レジメンを包含する。併用療法レジメンは、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および組み合わせて使用されている第2の薬剤が、同時にまたは異なる時間に、および/または処置期間の増減する間隔で投与される処置を含む。併用処置はさらに、患者の臨床管理を援助するために様々な時点で開始および停止される定期的処置も含む。
【0338】
救済が求められる疾病を処置、予防、または改善する投与計画は、様々な要因(例えば、被検体が苦しんでいる疾患、障害、または疾病;被検体の年齢、体重、性別、食事、および医学的な状態)に従って修正される。したがって、いくつかの例では、実際に利用される投与レジメンは変化し、いくつかの実施形態では、本明細書に明記される投与レジメンから逸脱する。
【0339】
本明細書に記載される併用療法に関して、同時投与される化合物の用量は、使用される同時投与薬物の種類、使用される特定の薬物、処置されている疾患または疾病など依存して変化する。追加の実施形態では、1つ以上の他の治療剤と同時投与されたときに、本明細書に提供される化合物は、1つ以上の他の治療剤と同時に、または連続してのいずれかで投与される。
【0340】
併用療法では、多数の治療剤(そのうちの1つは本明細書に記載される化合物の1つである)は任意の順序で、または同時にさえ投与される。投与が同時である場合、複数の治療剤は、ほんの一例として、単一の統一した形態で、または複数の形態で(例えば、単一の丸剤、または2つの別個の丸剤として)提供される。
【0341】
本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、同様に、併用療法は、疾患または疾病の発症の前、最中、または後に投与され、化合物を含む組成物を投与するタイミングは変化する。したがって、1つの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、疾患または疾病の発症を防ぐために予防薬として使用され、疾患または疾病にかかる傾向のある被験体に継続的に投与される。別の実施形態では、化合物および組成物は、症状の発症の間にまたはその後できるだけすぐに被験体に投与される。特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、疾患または疾病の発症が検知されたまたは疑われた後に実用可能となってすぐに、および疾患の処置に必要な期間にわたって、投与される。いくつかの実施形態では、処置に必要な期間は様々であり、処置期間は各被験体の具体的なニーズに合わせて調節される。例えば、具体的な実施形態では、本明細書に記載される化合物または化合物を含有している製剤は、少なくとも2週間、約1か月から約5年間投与される。
【0342】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、化学療法、ホルモン阻害治療、放射線療法、モノクローナル抗体、またはその組み合わせと併せて投与される。
【0343】
化学療法は、抗癌剤の使用を含んでいる。
【実施例】
【0344】
以下の実施例は、例示目的のみに提供され、本明細書に提供される特許請求の範囲を限定しない。
【0345】
エチル2−フルオロ−3−メルカプトベンゾアート(中間体A)の合成:
【0346】
【化32】
【0347】
工程1:エチル3−ブロモ−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
エタノール(400mL)中の3−ブロモ−2−フルオロ安息香酸1(25.0g、114.15mmol)の撹拌溶液に、室温で濃縮したHSO(3mL)を加え、24時間還流温度で撹拌した。反応を、LC−MSによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を濃縮して、残留物を得た。残留物を、EtOAc(500mL)で希釈し、水(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、淡黄色液体として化合物2(26.0g、92%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.88−7.84(m、1H)、7.72−7.69(m、1H)、7.08−7.04(m、1H)、4.39(q、J=7.2Hz、2H)、1.39(t、J=7.2Hz、3H)。
【0348】
工程2:エチル2−フルオロ−3−((4−メトキシベンジル)チオ)ベンゾアート(3)の合成:
1,4−ジオキサン(250mL)を、30分間Nガスでパージすることによって脱気し、これに、1,4−ジオキサン(50mL;脱気した)中の化合物2(13.2g、53.4mmol)、(4−メトキシフェニル)メタンチオール(PMBSH)(8.2g、53.4mmol)、キサントホス(1.54g、2.66mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(19.6mL、106.8mmol)およびPd(dba)(1.22g、1.33mmol)の溶液を室温で加えた。反応混合物を、90℃に加熱し、2時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を、ヘキサン(450mL)で希釈し、15分間室温で撹拌した。結果として生じた溶液を、セライトを介してろ過し、ヘキサン(100mL)で洗浄した。濾液を、水(250mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、3−4%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、浅黄色固形物として化合物3(15g、88%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.78−7.74(m、1H)、7.43−7.39(m、1H)、7.19(d、J=8.0Hz、2H)、7.07−7.04(m、1H)、6.80(d、J=8.0Hz、2H)、4.41(q、J=7.2Hz、2H)、4.08(s、2H)、3.78(s、3H)、1.41(t、J=7.2Hz、3H)。LC−MS(ESI):89.7%;m/z 318.9(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.22分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0349】
工程3:エチル2−フルオロ−3−メルカプトベンゾアート(A)の合成:
TFA(54.5mL)中の化合物3(30.0g、93.75mmol)の撹拌溶液を、80℃に加熱し、不活性雰囲気下で12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、氷冷水(100mL)中に溶解し、固体の重炭酸ナトリウムで塩基化し、EtOAc(2×200mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、3%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、薄茶色シロップとして化合物A(11.7g、62%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.70−7.66(m、1H)、7.48−7.44(m、1H)、7.08−7.04(m、1H)、4.20(q、J=7.5Hz、2H)、3.67(s、1H)、1.40(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):91.8%;m/z 199.0(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 2.60分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0350】
4−ブロモ−1−プロピル−1H−ピラゾール(中間体B)の合成:
【0351】
【化33】
【0352】
THF(100mL)中の4−ブロモ−1H−ピラゾール(25.0g、170.10mmol)の溶液を、不活性雰囲気下での0℃でTHF(200mL)中のNaH(10.2g、255.0mmol;油中に60%)に滴下で加え、30分間撹拌した。その後、反応混合物を、室温に暖め、撹拌をさらに45分間継続した。これに、ヨードプロパン(31.8g、204.12mmol)を0℃で加え、室温に暖め、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(40mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、2−5%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、無色の油として中間体B(4−ブロモ−1−プロピル−1H−ピラゾール;27.3g、86%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.44(s、1H)、7.38(s、1H)、4.04(t、J=7.2Hz、2H)、1.90−1.82(m、2H)、0.92(t、J=7.2Hz、3H);MS(ESI):m/z 189(M+H)。
【0353】
4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール(中間体C)の合成:
【0354】
【化34】
【0355】
中間体Bのための手順に従うが、ヨードプロパンの代わりにEtIを使用して、中間体Cを、浅黄色液体として調製した。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.45(s、1H)、7.38(s、1H)、3.79(s、3H)。
【0356】
4−ブロモ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール(中間体D)の合成:
【0357】
【化35】
【0358】
中間体Bのための手順に従うが、ヨードプロパンの代わりにSEMクロリドを使用して、中間体Dを、黄色液体として調製した。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ8.15(s、1H)、7.63(s、1H)、5.38(s、2H)、3.52(t、J=8.5Hz、2H)、0.82(t、J=7.5Hz、2H)、0.04(s、9H)。
【0359】
4−ブロモ−1−(エチル−d)−1H−ピラゾール(中間体E)の合成:
【0360】
【化36】
【0361】
中間体Bのための手順に従うが、ヨードプロパンの代わりにヨウ化エチル−dを使用して、中間体Eを、無色の油として調製した。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.44(s、1H)、7.40(s、1H)。
【0362】
4−ブロモ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール(中間体F)の合成:
【0363】
【化37】
【0364】
中間体Bのための手順に従うが、ヨードプロパンの代わりに1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタンおよびNaH/THFの代わりにCsCO/DMFを使用して、中間体Fを、無色の油として調製した。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.55(s、1H)、7.54(s、1H)、4.67(q、2H)。
【0365】
実施例1:3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物1−1)の合成
【0366】
【化38】
【0367】
工程1:2,6−ジクロロ−1H−インドール(2)の合成:
不活性雰囲気下でのトルエン(25mL)中の6−クロロインドリン−2−オン1(500mg、2.99mmol)の撹拌溶液に、室温でN,N−ジメチルアニリン(362mg、2.99mmol)およびPOCl(918g、5.98mmol)を加え、110℃に加熱し、1時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、10%の水性のNaHCO溶液(30mL)でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、5%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、オフホワイト固形物として化合物2(350mg、63%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ8.09(br s、1H)、7.41(d、J=8.4Hz、1H)、7.28(s、1H)、7.09(d、J=8.4Hz、1H)、6.39(s、1H);MS(ESI):m/z 184(M−H
【0368】
工程2:2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール(3)の合成:
不活性雰囲気下でのトルエン(10mL)中の化合物2(350mg、1.89mmol)の撹拌溶液に、室温で4−ブロモ−1−プロピル−1H−ピラゾール(中間体B;422mg、2.27mmol)、リン酸カリウム(1g、4.72mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(66.7mg、0.75mmol)およびCuI(36mg、0.18mmol)を加え、120℃に加熱し、封管中で12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を、減圧下で除去し、粗製物を得た。これを、5−7%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、無色の油として化合物3(200mg、36%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.63(s、1H)、7.59(s、1H)、7.44(d、J=9.0Hz、1H)、7.14(s、1H)、7.11(d、J=9.0Hz、1H)、6.55(s、1H)、4.18(t、J=7.0Hz、2H)、2.02−1.97(m、2H)、0.98(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):59.4%;m/z 294.2(M+H);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.66分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0369】
工程3:エチル3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(4)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(20mL)中のエチル3−メルカプトベンゾアート(124.9mg、0.68mmol)の撹拌溶液に、0℃でNCS(109mg、0.81mmol)を加え、室温に暖め、1時間撹拌した。これに、化合物3(200mg、0.68mmol)を0℃で加え、室温に暖め、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(25mL)で希釈し、CHCl(3×25mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、分取HPLCによって精製し、無色の油として化合物4(15mg、5%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.90(s、1H)、7.79−7.77(m、1H)、7.69(s、1H)、7.66(s、1H)、7.48(d、J=9.0Hz、1H)、7.26−7.22(m、3H)、7.16(d、J=9.0Hz、1H)、4.32(q、J=7.5Hz、2H)、4.20(t、J=7.0Hz、2H)、2.02−1.98(m、2H)、1.37−1.34(t、J=7.5Hz、3H)、1.01(t、J=7.0Hz、3H);LC−MS(ESI):92.7%;m/z 475.8(M+H);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 5.03分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0370】
工程4:3−((2,6−ジクロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸の合成:
不活性雰囲気下でのTHF:HO(1:1、5mL)中の化合物4(15mg、0.031mmol)の撹拌溶液に、0℃でLiOH.HO(5.3mg、0.12mmol)を加え、室温に暖め、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、水(20mL)で希釈し、クエン酸で酸性化し、CHCl(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、オフホワイト固形物として表題化合物1−1(10mg、71%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD):δ8.12(s、1H)、7.78−7.75(m、3H)、7.49(d、J=8.4Hz、1H)、7.32−7.31(m、2H)、7.22−7.18(m、2H)、4.24(t、J=7.2Hz、2H)、2.02−1.93(m、2H)、0.98(t、J=7.2Hz、3H);MS(ESI):m/z 446.3(M);HPLC:98.8%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 2.94分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5のmL/分)。
【0371】
実施例2:3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物1−3)の合成
【0372】
【化39】
【0373】
工程1:6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール(2)の合成:
不活性雰囲気下でのトルエン(25mL)中の6−クロロ−1H−インドール1(1.0g、6.62mmol)の撹拌溶液に、室温でN,N’−ジメチルエチレンジアミン(233mg、2.64mmol)、リン酸カリウム(3.50g、16.55mmol)および4−ブロモ−1−プロピル−1H−ピラゾール(中間体B;1.23g、6.62mmol)を加え、その後、15分間アルゴン下で脱気した。これに、CuI(126mg、0.66mmol)を加え、チューブを密閉した。反応混合物を、140℃に加熱し、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物をろ過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、10−15%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、黄色油として化合物2(1.5g、88%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.68(s、1H)、7.62(s、1H)、7.55(d、J=10.0Hz、1H)、7.35(s、1H)、7.17(d、J=3.5Hz、1H)、7.11(d、J=10.0Hz、1H)、6.59(d、J=3.5Hz、1H)、4.17(t、J=7.5Hz、2H)、2.00−1.96(m、2H)、1.00(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):93.3%;m/z 260.2(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.04分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0374】
工程2:エチル3−((6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(3)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(20mL)中のエチル3−メルカプトベンゾアート(372mg、2.03mmol)の撹拌溶液に、0℃でNCS(271mg、2.03mmol)を加え、室温に暖め、45分間撹拌した。これに、化合物2(500mg、1.93mmol)を0℃で加え、室温に暖め、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(40mL)で希釈し、CHCl(3×20mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、10−15%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、黄色油として化合物3(700mg、83%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.89(s、1H)、7.76−7.74(m、1H)、7.72(s、1H)、7.68(s、1H)、7.49−7.47(m、2H)、7.40(s、1H)、7.24−7.23(m、2H)、7.15(d、J=8.4Hz、1H)、4.32(q、J=7.2Hz、2H)、4.18(t、J=7.2Hz、2H)、2.01−1.96(m、2H)、1.34(t、J=7.2Hz、3H)、1.00(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS(ESI):72.2%;m/z 440.4(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.87分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0375】
工程3:エチル3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(4)の合成:
CCl(10mL)中の化合物3(100mg、0.22mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での室温でNBS(44.85mg、0.25mmol)を加え、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(20mL)で希釈し、CHCl(3×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、10−15%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、オフホワイト固形物として化合物4(55mg、47%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.90(s、1H)、7.78−7.77(m、1H)、7.68(s、1H)、7.66(s、1H)、7.49(d、J=8.5Hz、1H)、7.25−7.24(m、2H)、7.20(s、1H)、7.14(d、J=8.5Hz、1H)、4.35(q、J=7.0Hz、2H)、4.20(t、J=7.5Hz、2H)、2.03−1.98(m、2H)、1.35(t、J=7.0Hz、3H)、1.01(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):93.3%;m/z 520.8(M+2);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 5.02分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0376】
工程4:エチル3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(5)の合成:
不活性雰囲気下でのDMA(20mL)中の化合物4(200mg、0.38mmol)の撹拌溶液に、室温で亜鉛粉末(5.02mg、0.07mmol)、ZnCN(67.8mg、0.58mmol)、キサントホス(89.5mg、0.15mmol)、Pd(dba)(70.85mg、0.07mmol)を加え、30分間マイクロ波下で120℃に加熱した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(20mL)で希釈し、CHCl(3×20mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、10−15%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、オフホワイト固形物として化合物5(60mg、33%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.99(s、1H)、7.87(d、J=7.5Hz、1H)、7.78(s、2H)、7.54(d、J=8.5Hz、1H)、7.42−7.27(m、3H)、7.24−7.22(m、1H)、4.36(q、J=7.0Hz、2H)、4.21(t、J=7.5Hz、2H)、2.02−1.98(m、2H)、1.36(t、J=7.0Hz、3H)、1.01(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):92.5%;m/z 465(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.92分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0377】
工程5:3−((6−クロロ−2−シアノ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸の合成:
THF:MeOH:HO(3:1:1、5mL)中の化合物5(60mg、0.12mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での0℃でLiOH.HO(16.3mg、0.38mmol)を加え、室温に暖め、4時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、水(15mL)で希釈し、クエン酸でpH〜2.0に酸性化した。得た固形物を、ろ過し、減圧下で乾燥し、オフホワイト固形物として表題化合物1−3(20mg、35%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD):δ8.23(s、1H)、7.88(s、1H)、7.87(s、1H)、7.82(d、J=8.0Hz、1H)、7.57(d、J=8.4Hz、1H)、7.43(d、J=8.4Hz、1H)、7.38−7.32(m、2H)、7.27(d、J=8.4Hz、1H)、4.25(t、J=7.2Hz、2H)、2.02−1.93(m、2H)、0.98(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS(ESI):96.4%;m/z 435.4(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 3.19分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分;HPLC:94.6%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 2.78分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5mL/分。
【0378】
実施例3:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物1−4)の合成
【0379】
【化40】
【0380】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのDME(20mL)中のエチル3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート1(実施例2、工程3;100mg、0.19mmol)の撹拌溶液に、室温でシクロプロピルボロン酸(16.6mg、0.19mmol)、KOAc(56.8mg、0.58mmol)を加え、15分間脱気した。これに、Pd(dppf)Cl(28.3mg、0.038mmol)を加え、85℃に加熱し、7時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(20mL)で希釈し、CHCl(3×20mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、8−10%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、51%の純度の43mgの化合物に2を得た。不純物を、分取HPLCによってさらに精製し、無色の油として純粋な化合物2(25mg、27%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.83(s、1H)、7.74(d、J=7.5Hz、1H)、7.69(s、1H)、7.65(s、1H)、7.41(d、J=8.5Hz、1H)、7.26−7.22(m、2H)、7.14−7.08(m、2H)、4.34(q、J=7.5Hz、2H)、4.21(t、J=7.0Hz、2H)、2.03−1.98(m、2H)、1.76−1.75(m、1H)、1.05−1.01(m、2H)、1.36(t、J=7.5Hz、3H)、1.00(t、J=7.0Hz、3H)、0.87−0.84(m、2H);LC−MS(ESI):89.7%;m/z 480.5(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.83分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0381】
工程2:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸の合成:
不活性雰囲気下でのTHF:HO(1:1、5mL)中の化合物2(25mg、0.05mmol)の撹拌溶液に、0℃でLiOH.HO(6.5mg、0.15mmol)を加え、室温に暖め、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、水(15mL)で希釈し、クエン酸で酸性化し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、n−ペンタン(2×5mL)で粉砕し、オフホワイト固形物として表題化合物1−4(10mg、43%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD):δ8.07(s、1H)、7.76(s、1H)、7.71(d、J=7.6Hz、1H)、7.68(s、1H)、7.38(d、J=8.0Hz、1H)、7.31−7.28(m、1H)、7.21−7.18(m、1H)、7.09−7.05(m、2H)、4.24(t、J=7.2Hz、2H)、2.02−1.97(m、2H)、1.86−1.82(m、1H)、1.01−0.97(m、5H)、0.85−0.82(m、2H);MS(ESI):m/z 452.3(M+H);HPLC:86.9%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 3.00分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5mL/分)。
【0382】
実施例4:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物1−7)の合成
【0383】
【化41】
【0384】
工程1:6−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール(2)の合成:
不活性雰囲気下でのTHF(100mL)中の1−クロロ−2−フルオロ−3−ニトロベンゼン1(10.0g、56.98mmol)の撹拌溶液に、室温でビニル臭化マグネシウム(THF溶液中に1M;170mL、170.94mmol)を加え、−40℃に冷却し、30分間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を、飽和したNHCl溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NHCl溶液(40mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、2%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、茶色油として化合物2(1.1g、11.4%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ8.36(br s、1H)、7.31(d、J=8.0Hz、1H)、7.25−7.22(m、1H)、7.08−7.05(m、1H)、6.56−6.54(m、1H)。
【0385】
工程2:6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール(3)の合成:
不活性雰囲気下でのトルエン(15mL)中の化合物2(1.1g、6.48mmol)の撹拌溶液に、室温でN、N’ジメチルエチレンジアミン(229mg、2.60mmol)、リン酸カリウム(3.44g、16.27mmol)、4−ブロモ−1−プロピル−1H−ピラゾール(中間体B;1.21g、6.50mmol)、CuI(124mg、0.65mmol)を加え、15分間アルゴン下で脱気し、140℃に加熱し、封管中で20時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、ろ過して、EtOAc(30mL)で希釈し、濾液を減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、8−10%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、茶色液体として化合物3(1.3g、72%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.64(s、1H)、7.60(s、1H)、7.31(d、J=7.5Hz、1H)、7.12−7.07(m、2H)、6.60(s、1H)、4.13(t、J=7.0Hz、2H)、1.99−1.91(m、2H)、0.97(t、J=8.0Hz、3H);LC−MS(ESI):93.5%;m/z 278.2(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.08分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0386】
工程3:エチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(4)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(5mL)中のエチル3−メルカプトベンゾアート(66mg、0.36mmol)の撹拌溶液に、室温でNCS(48.2mg、0.36mmol)を加え、50分間撹拌した。これに、化合物3(100mg、0.36mmol)を室温で加え、16時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(25mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、9%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、無色のシロップとして化合物4(100mg、61%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.88(s、1H)、7.77−7.76(m、1H)、7.69(s、1H)、7.67(s、1H)、7.43(s、1H)、7.27−7.24(m、3H)、7.15−7.12(m、1H)、4.33(q、J=7.5Hz、2H)、4.15(t、J=7.0Hz、2H)、1.98−1.94(m、2H)、1.35(t、J=7.5Hz、2H)、0.98(t、J=7.0Hz、3H);LC−MS:94.6%;m/z 458.4(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.91分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0387】
工程4:エチル3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(5)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(3mL)中の化合物4(150mg、0.32mmol)の撹拌溶液に、室温でNCS(87mg、0.65mmol)を加えた。16時間の撹拌後、NCS(87mg、0.65mmol)を、室温で再び加え、さらに24時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(15mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、水(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、7%のEtOAc/nヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、茶色固形物として化合物5(100mg、62%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.89(s 1H)、7.80−7.79(m、1H)、7.67(s、1H)、7.65(s、1H)、7.28−7.26(m、3H)、7.17−7.14(m、1H)、4.33(q、J=7.5Hz、2H)、4.18(t、J=7.5Hz、2H)、2.00−1.95(m、2H)、1.36(t、J=7.5Hz 3H)、0.98(t、J=7.5 Hz、3H);LC−MS(ESI):97.6%;m/z 492.4(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 5.07分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0388】
工程5:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸の合成:
不活性雰囲気下でのTHF:EtOH:HO(3:1:1、5mL)中の化合物5(100mg、0.20mmol)の撹拌溶液に、室温でLiOH.HO(25.6mg、0.61mmol)を加え、5時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、水(10mL)で希釈し、EtO(2×10mL)で洗浄した。水層を、1NのHClで酸性化し、CHCl(2×20mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、水(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、n−ペンタン(2×5mL)で粉砕し、オフホワイト固形物として表題化合物1−7(60mg、64%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ12.90(br s、1H)、8.31(s、1H)、7.82(s、1H)、7.72−7.70(m、2H)、7.37−7.28(m、4H)、4.16(t、J=6.8Hz、2H)、1.87−1.82(m、2H)、0.85(t、J=7.6Hz、3H);MS(ESI):m/z 464.2(M+H);HPLC:99.1%;カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 2.94分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5のmL/分)。
【0389】
実施例5:3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物1−2)の合成
【0390】
【化42】
【0391】
不活性雰囲気下でのTHF:HO(1:1、10mL)中のエチル3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート1(実施例2、工程3;70mg、0.13mmol)の撹拌溶液に、0℃でLiOH.HO(17mg、0.40mmol)を加え、室温に暖め、12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、クエン酸でpH〜2.0に酸性化し、水(15mL)で希釈した。得た固形物を、ろ過し、減圧下で乾燥し、オフホワイト固形物として表題化合物1−2(50mg、76%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD):δ8.10(s、1H)、7.77−7.75(m、3H)、7.49(d、J=8.4Hz、1H)、7.32−7.30(m、2H)、7.20−7.16(m、2H)、4.24(t、J=7.2Hz、2H)、2.02−1.93(m、2H)、0.98(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS(ESI):90.8%;m/z 488.8(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 3.35分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分;HPLC:96.4%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 2.96分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5のmL/分)。
【0392】
実施例6:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸(化合物1−10)の合成
【0393】
【化43】
【0394】
工程1:エチル3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのCCl(10mL)中のエチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート1(実施例4、工程3;500mg、1.09mmol)の撹拌溶液に、室温でNBS(391mg、2.18mmol)を加え、16時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を、水(30mL)で希釈し、CHCl(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、10%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、オフホワイト固形物として化合物2(360mg、62%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.89(br s、1H)、7.80−7.78(m、1H)、7.67(s、1H)、7.65(s、1H)、7.29−7.27(m、2H)、7.24−7.23(m、1H)、7.16−7.13(m、1H)、4.34(q、J=7.2Hz、2H)、4.19(t、J=6.8Hz、2H)、2.01−1.95(m、2H)、1.36(t、J=6.8Hz、2H)、0.98(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS(ESI):97.6%;m/z 536.8(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 5.03分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0395】
工程2:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)ベンゾアート(3)の合成:
不活性雰囲気下でのDME(5mL)中の化合物2(360mg、0.67mmol)の撹拌溶液に、室温でKOAc(197mg、2.01mmol)、Pd(dppf)Cl(98mg、0.13mmol)、シクロプロピルボロン酸(57.8mg、0.67mmol)を加え、20分間アルゴン下で脱気し、80℃に加熱し、16時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、EtOAc(40mL)で希釈し、セライトを介してろ過した。濾液を、水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、およびその後、分取HPLCによって精製し、白色固形物として純粋な化合物3(50mg、15%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.79(s、1H)、7.74(d、J=7.5Hz、1H)、7.67(s、1H)、7.63(s、1H)、7.25−7.18(m、2H)、7.12(d、J=8.0Hz、1H)、7.06−7.05(m、1H)、4.33(q、J=7.5Hz、2H)、4.18(t、J=7.5Hz、2H)、2.00−1.95(m、2H)、1.70−1.69(m、1H)、1.36(t、J=7.5Hz、3H)、1.07−1.05(m、2H)、0.99−0.97(t、J=7.5Hz、3H)、0.87−0.84(m、2H);LC−MS(ESI):99.7%;m/z 498.5(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 5.11分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0396】
工程3:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)安息香酸の合成:
不活性雰囲気下でのTHF:EtOH:HO(3:1:1、5mL)中の化合物3(50mg、0.10mmol)の撹拌溶液に、室温でLiOH.HO(12.6mg、0.30mmol)を加え、8時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、水(20mL)で希釈し、1NのHClでpH〜2に酸性化し、CHCl(2×20mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、n−ペンタン(2×5mL)で粉砕し、減圧下で乾燥し、オフホワイト固形物として表題化合物1−10(25mg、53%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ12.90(br s、1H)、8.26(s、1H)、7.79(s、1H)、7.66(d、J=7.6Hz、1H)、7.61(s、1H)、7.34(t、J=7.6Hz、1H)、7.19−7.16(m、3H)、4.15(t、J=6.8Hz、2H)、1.87−1.78(m、3H)、0.95−0.92(m、2H)、0.87−0.80(m、5H);MS(ESI):m/z 470.7(M+H);HPLC:97.8%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 3.00分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5のmL/分)。
【0397】
実施例7:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−16)の合成
【0398】
【化44】
【0399】
工程1:エチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(3mL)中のエチル2−フルオロ−3−メルカプトベンゾアート(中間体A;108mg、0.54mmol)の撹拌溶液に、室温でNCS(72mg、0.54mmol)を加え、1時間撹拌した。これに、化合物1(実施例4、工程2;150mg、0.54mmol)を加え、16時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(25mL)で希釈し、CHCl(2×25mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、10%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、オフホワイト固形物として化合物2(130mg、50%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.69(s 1H)、7.67−7.64(m、2H)、7.44(s、1H)、7.29−7.27(m、1H)、7.17−7.14(m、1H)、7.01−6.94(m、2H)、4.40(q、J=7.5Hz、2H)、4.15(t、J=8.0Hz、2H)、1.98−1.94(m、2H)、1.40(t、J=7.5Hz 3H)、0.98(t、J=8.0 Hz、3H);
LC−MS(ESI):97.6%;m/z 476.7(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.84分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0400】
工程2:エチル3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
不活性雰囲気下でのCCl(3mL)中の化合物2(200mg、0.42mmol)の撹拌溶液に、室温でNBS(150mg、0.84mmol)を加え、16時間撹拌した。反応を、TLCおよびLC−MSによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を、水(20mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、10−15%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、オフホワイト固形物として化合物3(100mg、43%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.71−7.67(m、1H)、7.66(s、1H)、7.64(s、1H)、7.31(d、J=8.8Hz、1H)、7.18−7.15(m、1H)、7.00−6.96(m、2H)、4.40(q、J=7.2Hz、2H)、4.18(t、J=7.2Hz、2H)、2.02−1.93(m、2H)、1.40(t、J=7.2Hz、3H)、0.97(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS(ESI):98.1%;m/z 556.2(M+2);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.94分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0401】
工程3:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(4)の合成:
不活性雰囲気下でのDME(5mL)中の化合物3(260mg、0.47mmol)の撹拌溶液に、室温でシクロプロピルボロン酸(40.4mg、0.47mmol)、Pd(dppf)Cl(69mg、0.09mmol)、KOAc(138mg、1.41mmol)を加え、90℃に加熱し、16時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応の完了後、反応混合物を、水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、7−9%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、70mgの化合物4を得て、これを、分取HPLCによってさらに精製し、黄色シロップとして純粋な化合物4(20mg、9%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.67(s、1H)、7.64−7.60(m、2H)、7.18(d、J=8.8Hz、1H)、7.10−7.06(m、1H)、6.95−6.91(m、1H)、6.79−6.75(m、1H)、4.41(q、J=7.2Hz、2H)、4.18(t、J=7.2Hz、2H)、2.00−1.93(m、2H)、1.74−1.67(m、1H)、1.41(t、J=7.2Hz、3H)、1.08−1.06(m、2H)、0.99(t、J=7.2Hz、3H)、0.87−0.84(m、2H);LC−MS(ESI):99.9%;m/z 516.5(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 5.00分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0402】
工程4:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸の合成:
不活性雰囲気下でのTHF:EtOH:HO(3:1:1、2.5mL)中の化合物4(30mg、0.058mmol)の撹拌溶液に、室温でLiOH.HO(7.3mg、0.17mmol)を加え、8時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、水(10mL)で希釈し、EtO(2×10mL)で洗浄した。水層を、1NのHCl溶液で酸性化し、CHCl(2×15mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、n−ペンタン(5mL)で粉砕し、オフホワイト固形物として表題化合物1−16(25mg、89%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ8.25(s、1H)、7.80(s、1H)、7.18−7.14(m、3H)、6.81(t、J=7.6Hz、1H)、6.42(t、J=7.6Hz、1H)、4.15(t、J=6.8Hz、2H)、1.87−1.76(m、3H)、0.95−0.93(m、2H)、0.86−0.80(m、5H);MS(ESI):m/z 488.4(M+H);HPLC:99.7%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 2.88分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5のmL/分)。
【0403】
実施例8:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−13)の合成
【0404】
【化45】
【0405】
工程1:エチル3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
CHCl(3mL)中のエチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート1(実施例7、工程1;100mg、0.21mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での室温でNCS(33.7mg、0.25mmol)を加えた。8時間の撹拌後、追加のNCS(33.7mg、0.25mmol)を室温で加え、24時間再び撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を、水(20mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、9−11%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、オフホワイト固形物として化合物2(50mg、47%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.71−7.67(m、1H)、7.66(s、1H)、7.64(s、1H)、7.30(d、J=8.8Hz、1H)、7.18(dd、J=8.4、6.0Hz、1H)、7.04−6.97(m、2H)、4.40(q、J=7.2Hz、2H)、4.18(t、J=7.2Hz、2H)、2.04−1.93(m、2H)、1.40(t、J=7.2Hz、3H)、0.97(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS(ESI):98.8%;m/z 510.4(M+H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.94分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0406】
工程2:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−プロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸の合成:
不活性雰囲気下でのTHF:EtOH:HO(3:1:1、5mL)中の化合物2(50mg、0.09mmol)の撹拌溶液に、室温でLiOH.HO(12.3mg、0.29mmol)を加え、5時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、水(10mL)で希釈し、1NのHClで酸性化し、CHCl(2×10mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、n−ペンタン(2×5mL)で粉砕し、オフホワイト固形物として表題化合物1−13(15mg、34%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ13.24(br s、1H)、8.29(s、1H)、7.83(s、1H)、7.64−7.60(m、1H)、7.36−7.34(m、2H)、7.15−7.05(m、2H)、4.16(t、J=7.2Hz、2H)、1.89−1.80(m、2H)、0.85(t、J=7.2Hz、3H);MS(ESI):480.1(M−H);HPLC:97.0%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 2.86分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5のmL/分)。
【0407】
実施例9:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−34)の合成:
経路1
【0408】
【化46】
【0409】
工程1:1−(2−アミノ−4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−クロロエタン−1−オン(2)の合成:
CHCl(80mL)中のAlCl(10.0g、75.01mmol)およびBCl(n−ヘキサン中に1M)(74mL、75.01mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での0℃でCHCl(20mL)中の、3−クロロ−2−フルオロアニリン1(9.0g、6.18mmol)を加え、その後、クロロアセトニトリル(11.6g、153.64mmol)の溶液を加えた。反応混合物を、30分間室温で撹拌し、還流温度に加熱し、さらに14時間維持した。その後、反応混合物を、0℃に冷却し、水性の3NのHCl溶液(100mL)を加え、還流まで温度を上げ、3時間撹拌した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、室温に冷却し、水(50mL)で希釈し、CHCl(2×150mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、n−ペンタンで粉砕することによって精製し、オフホワイト固形物として化合物2(4.5g、33%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ7.61(d、J=9.0Hz、1H)、7.35(br s、2H)、6.72(d、J=9.0Hz、1H)、5.06(s、2H)。
【0410】
工程2:6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール(3)の合成:
トルエン(50mL)中の化合物2(4.5g、20.3mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での0℃でシクロプロピル臭化マグネシウム(THF中に0.5M;102.0mL、50.9mmol)を加えた。反応混合物を、15分間0℃で撹拌し、その後、室温に暖め、撹拌をさらに1時間継続した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、飽和した塩化アンモニウム溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(3×75mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;1%のEtOAc/ヘキサン)、オフホワイト固形物として化合物3(2.7g、63%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ11.55(s、1H)、7.18(d、J=8.5Hz、1H)、6.97(dd、J=8.5、6.5Hz、1H)、6.16(s、1H)、2.03−1.99(m、1H)、0.99−0.96(m、2H)、0.83−0.80(m、2H);LC−MS(ESI):91.6%;m/z 208.1(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.32分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0411】
工程3:4−ブロモ−1−エチル−1H−ピラゾール(4)の合成:
THF(400mL)中のNaH(34.0g、0.85mol;鉱油中に60%)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での0℃でTHF(100mL)中の4−ブロモ−1H−ピラゾール(50g、0.34mol)の溶液を加えた。反応混合物を、室温に暖め、1時間同じ温度で維持した。反応混合物を、0℃に再び冷却し、5分間EtI(63.67g、0.408mol)をゆっくり加えた。結果として生じた溶液を、室温に暖め、その後、16時間撹拌した。(TLCによってモニタリングした)反応の完了後、反応混合物を、氷冷水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×250mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;4−6%のEtOAc/ヘキサン)、浅黄色液体として化合物4(43g、72%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.45(s、1H)、7.41(s、1H)、4.15(q、J=7.5Hz、2H)、1.47(t、J=7.5Hz、3H);MS(ESI):m/z 175.0(M+H)。
【0412】
工程4:6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール(5)の合成:
トルエン(50mL)中の化合物3(4.3g、20.5mmol)の溶液に、不活性雰囲気下での室温で4−ブロモ−1−エチル−1H−ピラゾール4(4.0g、22.8mmol)、リン酸カリウム(11.0g、51.2mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(722mg、8.2mmol)およびCu(I)I(390mg、2.0mmol)を加えた。反応溶液を、15分間アルゴンでパージし、その後、チューブを密閉した。反応混合物を、140℃に加熱し、16時間撹拌した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、室温に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、ろ過した。濾液を、水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;9%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として化合物5(3.9g、63%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.64(s、1H)、7.60(s、1H)、7.16(d、J=8.4Hz、1H)、7.01(dd、J=8.4と6.4Hz、1H)、6.12(s、1H)、4.25(q、J=7.2Hz、2H)、1.69−1.62(m、1H)、1.56(t、J=7.2Hz、3H)、0.92−0.87(m、2H)、0.76−0.72(m、2H);LC−MS(ESI):98.6%;m/z 304.3(M+H);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.23分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0413】
工程5:エチル3−ブロモ−2−フルオロベンゾアート(A2)の合成:
エタノール(400mL)中の3−ブロモ−2−フルオロ安息香酸A1(25.0g、114.15mmol)の撹拌溶液に、室温で濃縮したHSO(3mL)を加え、24時間還流温度で撹拌した。反応を、LC−MSによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を濃縮して、残留物を得た。残留物を、EtOAc(500mL)で希釈し、水(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、淡黄色液体として化合物A2(26.0g、92%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.88−7.84(m、1H)、7.72−7.69(m、1H)、7.08−7.04(m、1H)、4.39(q、J=7.2Hz、2H)、1.39(t、J=7.2Hz、3H)。
【0414】
工程6:エチル2−フルオロ−3−((4−メトキシベンジル)チオ)ベンゾアート(A3)の合成:
1,4−ジオキサン(250mL)を、30分間Nガスでパージすることによって脱気し、これに、室温で1,4−ジオキサン(50mL;脱気した)中の化合物A2(13.2g、53.4mmol)、(4−メトキシフェニル)メタンチオール(PMBSH)(8.2g、53.4mmol)、キサントホス(1.54g、2.66mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(19.6mL、106.8mmol)およびPd(dba)(1.22g 1.33mmol)の溶液を加えた。反応混合物を、90℃に加熱し、2時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、反応混合物を、ヘキサン(450mL)で希釈し、15分間室温で撹拌した。結果として生じた溶液を、セライトを介してろ過し、ヘキサン(100mL)で洗浄した。濾液を、水(250mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、3−4%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーを通って精製し、浅黄色固形物として化合物A3(15g、88%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.78−7.74(m、1H)、7.43−7.39(m、1H)、7.19(d、J=8.0Hz、2H)、7.07−7.04(m、1H)、6.80(d、J=8.0Hz、2H)、4.41(q、J=7.2Hz、2H)、4.08(s、2H)、3.78(s、3H)、1.41(t、J=7.2Hz、3H)。LC−MS(ESI):89.7%;m/z 318.9(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.22分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0415】
工程7:エチル2−フルオロ−3−メルカプトベンゾアート(6)の合成:
TFA(54.5mL)中の化合物A3(30.0g、93.75mmol)の撹拌溶液を、80℃に加熱し、不活性雰囲気下で12時間撹拌した。反応を、TLCによってモニタリングし、反応完了後、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を、氷冷水(100mL)中に溶解し、固体の重炭酸ナトリウムで塩基化し、EtOAc(2×200mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、3%のEtOAc/ヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーを通って精製し、薄茶色シロップとして化合物6(11.7g、62%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.70−7.66(m、1H)、7.48−7.44(m、1H)、7.08−7.04(m、1H)、4.20(q、J=7.5Hz、2H)、3.67(s、1H)、1.40(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):91.8%;m/z 199.0(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 2.60分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0416】
工程8:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(7)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(30mL)中のエチル2−フルオロ−3−メルカプトベンゾアート6(2.8g、14.0mmol)の撹拌溶液に、室温でNCS(1.9g、14.0mmol)を加え、2時間撹拌した。これに、CHCl(10mL)中の化合物5(3.9g、12.8mmol)を室温で加え、16時間撹拌した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、水(100mL)で希釈し、CHCl(2×80mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水(2×200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、n−ペンタン(2×50mL)で粉砕することによって精製し、浅黄色固形物として7(5.2g、81%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.66−7.7.60(m、3H)、7.18(d、J=8.4Hz、1H)、7.08(dd、J=8.4と6.5Hz、1H)、6.93(t、J=8.4Hz、1H)、6.79−6.75(m、1H)、4.40(q、J=7.2Hz、2H)、4.26(q、J=7.6Hz、2H)、1.74−1.68(m、1H)、1.56(t、J=7.2Hz、3H)、1.41(t、J=7.6Hz、3H)、1.08−1.04(m、2H)、0.89−0.84(m、2H);MS(ESI):m/z 502.5(M+H);HPLC:97.5%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 3.44分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5mL/分。
【0417】
工程9:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−34 ナトリウム塩)の合成:
1.0MのNaOH(10.25mL,10.2mmol)を、THF/MeOH(3:1)(56mL)中の化合物7(5.14g、10.2mmol)の溶液に加えた。混合物を、1.5時間65℃で加熱した。追加の1.0MのNaOH(0.23mL、0.2mmol)を、反応物に加え、0.5時間65℃で加熱した。混合物を、減圧下で濃縮し、薄ピンク固形物として粗製の酸ナトリウム塩(5.12g、100%)を得た。THF/EtOH(4:1)(6mL)中の粗製固形物(600mg)および数滴の水。混合物を、ろ過し、減圧下で濃縮し、沈殿物を形成した。固形物、ろ過し、THF/EtOH(9:1)で洗浄し、オフホワイト固形物として3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−34 ナトリウム塩;449mg)を得た。H NMR(300MHz、DMSO−d):δ8.26(s、1H)、7.79(m、1H)、7.18−7.13(m、3H)、6.81(t、1H)、6.43−6.38(m、1H)、4.21(q、2H)、1.84−1.72(m、1H)、1.42(t、3H)、0.96−0.93(m、2H)、0.84−0.80(m、2H);LC−MS:474(M)。
【0418】
工程9:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−34):
CHCl(1mL)および水(1mL)中で懸濁した化合物1−34 ナトリウム塩(50mg、0.10mmol)に、pH3まで飽和したクエン酸を加えた。懸濁液を、透明溶液になるまで撹拌した。有機質層を、分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、粗製物を得て、白色固形物(33mg、70%)として化合物Bを与えた。H NMR(300MHz、DMSO−d):δ13.39(s、1H)、8.24(s、1H)、7.79(s、1H)、7.57(t、1H)、7.22−7.06(m、3H)、6.80(t、1H)、4.21(q、2H)、1.84−1.72(m、1H)、1.42(t、3H)、0.96−0.88(m、2H)、0.86−0.80(m、2H);LC−MS:474(M).
【0419】
中間体7への代替経路:
【0420】
【化47】
【0421】
工程1:6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール(9)の合成:
トルエン(10mL)中の6−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール8(400mg、2.36mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での室温で4−ブロモ−1−エチル−1H−ピラゾール4(上記の工程3;414mg、2.36mmol)、リン酸カリウム(1.25g、5.91mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(84mg、0.95mmol)およびCu(I)I(45mg、0.24mmol)を加えた。結果として生じた溶液を、アルゴンでパージし、チューブを密閉した。その後、反応混合物を、16時間140℃に加熱した。(TLCによってモニタリングされた)反応の完了後、反応混合物を、室温に冷却し、ヘキサン(10mL)で希釈し、セライトの短いパッドを介してろ過した。濾液を、水(2x10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;8−10%のEtOAc/ヘキサン)、淡茶色の濃い液体として化合物9(224mg、36%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.64(s、1H)、7.61(s、1H)、7.31(d、J=8.0Hz、1H)、7.12−7.07(m、2H)、6.60−6.59(m、1H)、4.22(q、J=7.5Hz、2H)、1.55(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):94.7%;m/z 264.1(M+H);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 3.87分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0422】
工程2:エチル3−((6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(10)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(4mL)中のエチル2−フルオロ−3−メルカプトベンゾアート6(上記の工程7;212mg、1.06mmol)の撹拌溶液に、0℃でNCS(156mg、1.16mmol)を加え、1時間室温で撹拌した。反応混合物を、0℃に冷却し、CHCl(1mL)中の化合物3(280mg、1.06mmol)をゆっくり加え、16時間室温で撹拌した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、CHCl(15mL)で希釈し、水(2×20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;8−10%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として化合物10(300mg、61%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.69−7.64(m、3H)、7.44(s、1H)、7.27(t、J=8.0Hz、1H)、7.16(dd、J=8.5、6.0Hz、1H)、7.01−6.94(m、2H)、4.39(q、J=7.5Hz、2H)、4.24(q、J=7.0Hz、2H)1.57 t、J=7.0 Hz、3H)、1.40 t、J=7.5 Hz、3H);LC−MS(ESI):98.6%;m/z 462.3(M+H);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.70分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0423】
工程3:エチル3−((2−ブロモ−6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(11)の合成:
不活性雰囲気下でのCCl(10mL)中の化合物10(200mg、0.43mmol)の撹拌溶液に、室温でNBS(178mg、0.99mmol)を加え、16時間撹拌した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、水(10mL)で希釈し、CHCl(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;5−7%のEtOAc/ヘキサン)、オフホワイト固形物として化合物11(180mg、77%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.70−7.67(m、1H)、7.65(s、2H)、7.30(d、J=8.0Hz、1H)、7.17(dd、J=8.5と6.0Hz、1H)、7.00−6.98(m、2H)、4.40(q、J=7.5Hz、2H)、4.27(q、J=7.5Hz、2H)1.58 t、J=7.5 Hz、3H)、1.40 t、J=7.5 Hz、3H);LC−MS(ESI):99.5%;m/z 542.4(M+2);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.80分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0424】
工程4:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(7)の合成:
不活性雰囲気下でのトルエン(10mL)中の化合物11(150mg、0.27mmol)の溶液を、10分間室温でアルゴンでパージした。これに、シクロプロピルボロン酸(48mg、0.55mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(16mg、0.05mmol)、Pd(OAc)(6mg、0.02mmol)およびリン酸カリウム(202mg、0.01mmol)をは、アルゴン下での室温で加えた。結果として生じた溶液を、5分間室温でアルゴンで再びパージした。その後、反応混合物を、還流温度まで加熱し、3時間撹拌した。反応を、TLCおよびLC−MSによってモニタリングし、反応の完了後、反応物を、室温に冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、ろ過した。濾液を、水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;6%のEtOAc/ヘキサン)、浅黄色固形物として7を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.66−7.7.60(m、3H)、7.18(d、J=8.4Hz、1H)、7.08(dd、J=8.4、6.5Hz、1H)、6.93(t、J=8.4Hz、1H)、6.79−6.75(m、1H)、4.40(q、J=7.2Hz、2H)、4.26(q、J=7.6Hz、2H)、1.74−1.68(m、1H)、1.56(t、J=7.2Hz、3H)、1.41(t、J=7.6Hz、3H)、1.08−1.04(m、2H)、0.89−0.84(m、2H);LC−MS(ESI):92.9%;m/z 502.5(M);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.85分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分;HPLC:93.1%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 3.44分;ACN:0.025%のTFA(水性);0.5のmL/分)。
【0425】
実施例10:6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸(化合物1−92)の合成
【0426】
【化48】
【0427】
工程1:1−(2−アミノ−4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−クロロエタン−1−オン(2)の合成:
CHCl(80mL)中のAlCl(10.0g、75.01mmol)およびBCl(n−ヘキサン中に1M)(74mL、75.01mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での0℃でCHCl(20mL)中の、3−クロロ−2−フルオロアニリン1(9.0g、6.18mmol)を加え、その後、クロロアセトニトリル(11.6g、153.64mmol)の溶液を加えた。反応混合物を、30分間室温で撹拌し、還流温度まで加熱し、さらに14時間維持した。その後、反応混合物を、0℃に冷却し、水性の3NのHCl溶液(100mL)を加え、還流まで温度を上げて、3時間撹拌した。反応の完了後(TLC)、反応混合物を、室温に冷却し、水(50mL)で希釈し、CHCl(2×150mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、n−ペンタンで粉砕することによって精製し、オフホワイト固形物として化合物2(4.5g、33%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ7.61(d、J=9.0Hz、1H)、7.35(br s、2H)、6.72(d、J=9.0Hz、1H)、5.06(s、2H)。
【0428】
工程2:6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール(3)の合成:
トルエン(50mL)中の化合物2(4.5g、20.3mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での0℃でシクロプロピル臭化マグネシウム(THF中に0.5M;102.0mL、50.9mmol)を加えた。反応混合物を、15分間0℃で撹拌し、その後、室温にに暖め、撹拌をさらに1時間継続した。反応の完了後(TLC)、反応混合物を、飽和した(sat.)NHCl溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(3×75mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルカラムクロマトグラフィー;1%のEtOAc/ヘキサン)、オフホワイト固形物として化合物3(2.7g、63%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ11.55(s、1H)、7.18(d、J=8.5Hz、1H)、6.97(dd、J=8.5、6.5Hz、1H)、6.16(s、1H)、2.03−1.99(m、1H)、0.99−0.96(m、2H)、0.83−0.80(m、2H);LC−MS(ESI):91.6%;m/z 208.1(M−H);(カラム:X Select CSH C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.32分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0429】
工程3:6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール(5)の合成:
トルエン(50mL)中の化合物3(4.3g、20.5mmol)の溶液に、不活性雰囲気下での室温で4−ブロモ−1−エチル−1H−ピラゾール4(実施例2、工程3;4.0g、22.8mmol)、 リン酸カリウム(11.0g、51.2mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(722mg、8.2mmol)およびCu(I)I(390mg、2.0mmol)を加えた。反応溶液を、15分間アルゴンでパージし、その後、チューブを密閉した。反応混合物を、140℃に加熱し、16時間撹拌した。反応の完了後(TLC)、反応混合物を、室温に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、ろ過した。濾液を、水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製した(シリカゲルカラムクロマトグラフィー;9%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として化合物5(3.9g、63%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.64(s、1H)、7.60(s、1H)、7.16(d、J=8.4Hz、1H)、7.01(dd、J=8.4、6.4Hz、1H)、6.12(s、1H)、4.25(q、J=7.2Hz、2H)、1.69−1.62(m、1H)、1.56(t、J=7.2Hz、3H)、0.92−0.87(m、2H)、0.76−0.72(m、2H);LC−MS(ESI):98.6%;m/z 304.3(M+H);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.23分;5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0430】
工程4:メチル6−((4−メトキシベンジル)チオ)ピコリン酸塩(8)の合成:
不活性雰囲気下での1,4−ジオキサン(110mL)中のメチル6−ブロモピコリン酸塩7(8g、37.2mmol)の撹拌溶液に、室温で(4−メトキシフェニル)メタンチオール(5.7g、37.0mmol)、キサントホス(1.1g、1.9mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(13.6mL、74.0mmol)、Pd(dba)(847mg、0.9mmol)を加え、15分間アルゴン下で脱気し、還流まで加熱し、1時間撹拌した。反応の完了後(TLC)、反応混合物を、水(500mL)で希釈し、EtOAc(3×500mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製した(シリカゲルカラムクロマトグラフィー;10%のEtOAc/ヘキサン)、黄色固形物として化合物8(8g、75%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.78(d、J=7.6Hz、1H)、7.57(t、J=8.0Hz、1H)、7.42−7.40(m、2H)、7.29−7.25(m、1H)、6.82(d、J=8.4Hz、2H)、4.44(s、2H)、4.00(s、3H)、3.77(s、3H);LC−MS:95.7%;290.3(M+1);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 4.10分。5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0431】
工程5:メチル6−メルカプトピコリン酸塩(6)の合成:
不活性雰囲気下でのトリフルオロ酢酸(50mL)中の化合物8(6g、20.7mmol)の撹拌溶液を、還流まで加熱し、16時間撹拌した。反応の完了後(TLC)、揮発性物質を、減圧下で除去した。残留物を、EtOAc(500mL)で希釈し、水性のNaHCO溶液(3×250mL)で洗浄した。有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、薄茶色固形物として化合物6(3.5g、粗製物)を得た。LC−MS:61.1%;170(M+1);(カラム:X Select C−18、50×3.0mm、3.5μm);RT 1.41分。5mMのNHOAc:ACN;0.8mL/分。
【0432】
工程6:メチル6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸塩(9)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(50mL)中のメチル6−メルカプトピコリン酸塩6(3.15g、粗製)の撹拌溶液に、室温でNCS(2.49g、18.63mmol)を加え、1時間撹拌した。これに、CHCl(50mL)中のインドール5(5.6g、18.47mmol)を室温で加え、16時間撹拌した。反応の完了後(TLC)、反応混合物を、CHCl(100mL)で希釈し、水(3×100mL)で洗浄した。有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製した(シリカゲルカラムクロマトグラフィー;10%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として9(2.8g、32%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ7.79(d、J=7.5Hz、1H)、7.66(d、J=10.5Hz、2H)、7.51(t、J=7.5Hz、1H)、7.19(d、J=8.5Hz、1H)、7.10−7.07(m、1H)、6.78(d、J=8.0Hz、1H)、4.28(q、2H)、4.00(s、3H)、1.75−1.69(m、1H)、1.58(t、J=7.0Hz、3H)、1.09−1.08(m、2H)、0.87−0.84(m、2H);LC−MS:98.4%;m/z 471.4;(M+H);(カラム;X−select CSH C−18(50×3.0mm、3.5μm);RT 4.25分。5.0mMのNHOAc(水性):ACN;0.8mL/分);HPLC:98.1%;(カラム:Acquity BEH C−18(50×2.1mm、1.7μ);RT 3.02分。ACN:0.025%のTFA(水性);0.5mL/分)。
【0433】
工程7:6−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)ピコリン酸ナトリウム塩(化合物1−92 ナトリウム塩)の合成:
THF:水(4:1)(40mL)中の化合物9(2.81g、5.97mmol)の撹拌溶液に、1Mの水性のNaOH溶液(6.03mL、6.03mmol)を加え、混合物を1時間60℃で加熱した。反応の完了後、溶媒を除去し、薄茶色固形物として化合物1−92(2.83g、100%)を得た。LC−MS:457(M+1)。
【0434】
実施例11:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−119)の合成
【0435】
【化49】
【0436】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
実施例9、工程3および4の手順に従うが、工程3における中間体Bの代わりに中間体Dを使用して、表題化合物3を薄い茶色シロップとして得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.85(s、1H)、7.73(s、1H)、7.64(t、J=7.5Hz、1H)、7.20(d、J=8.0Hz、1H)、7.12−7.09(m、1H)、6.95(t、J=7.5Hz、1H)、6.79(t、J=6.5Hz、1H)、5.54(s、2H)、4.42(q、2H)、3.62(t、J=7.5Hz、2H)、1.70−1.65(m、1H)、1.42(t、J=7.0Hz、3H)、1.06−1.05(m、2H)、0.96(t、J=8.5Hz、2H)、0.89−0.87(m、2H)、0.03(s、9H);LC−MS(ESI):m/z 604.6(M+H)。
【0437】
工程2:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(4)の合成:
EtOH(17mL)中の化合物3(140mg、0.23mmol)の撹拌溶液に、室温で3NのHCl(4mL)を加え、3時間還流まで加熱した。反応の完了後(TLC)、混合物のpHを、EtN(2mL)で中和し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、n−ペンタンで粉砕し、減圧下で乾燥し、薄茶色固形物として4(90mg、90%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ13.21(br s、1H)、8.24(s、1H)、7.84(s、1H)、7.60(t、J=6.5Hz、1H)、7.21−7.11(m、3H)、6.84(t、J=6.5Hz、1H)、4.34(q、2H)、1.81−1.76(m、1H)、1.32(t、J=8.0Hz、3H)、0.93−0.90(m、2H)、0.84−0.79(m、2H);LC−MS(ESI):m/z 474.9(M+H)。
【0438】
工程3:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−119)の合成
THF:水(3:1)(4mL)中の化合物4(30mg、0.063mmol)の溶液に、室温で1Mの水性のNaOH溶液(0.063mL、0.063mmol)を加え、その後、一晩60℃で加熱した。反応の完了後、溶媒を除去し、オフホワイト固形物として化合物1−119 ナトリウム塩(29mg、100%)を得た。LC−MS:m/z 446(M+1)。
【0439】
実施例12:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−120)の合成
【0440】
【化50】
【0441】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのDMF(10mL)中のインドール1(実施例11、工程3;480mg、1.01mmol)の撹拌溶液に、室温でCsCO(1.32g、4.05mmol)および2−ブロモエタン−1−オール(152mg、1.27mmol)を加え、16時間撹拌した。混合物を、水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲル;55%のEtOAc/ヘキサン)、無色のシロップとして化合物2(100mg、19%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.72(d、J=6.8Hz、2H)、7.62(dt、J=、1.6Hz、1H(8.0Hz))、7.18(d、J=8.4Hz、1H)、7.10−7.07(m、1H)、6.94(t、J=8.0Hz、1H)、6.78(dt、J=8.0と1.6Hz、1H)、4.41(q、2H)、4.36−4.34(m、2H)、4.10(t、J=4.8Hz、2H)、2.72(br s、1H)、1.74−1.67(m、1H)、1.41(t、J=7.2Hz、3H)、1.08−1.04(m、2H)、0.90−0.85(m、2H);LC−MS:m/z 518.7(M+H)。
【0442】
工程2:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−120)の合成
実施例11、工程3の手順に従うが、工程3における中間体4の代わりに中間体2を使用して、表題化合物1−120 ナトリウム塩を、白色固形物として得た。LC−MS:m/z 490(M+1)。
【0443】
実施例13:3−((1−(1−(2−(カルバモイルオキシ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−121)の合成
【0444】
【化51】
【0445】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−フェノキシカルボニル)オキシ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのピリジン(2mL)中のインドール1(実施例12、工程1;50mg、0.096mmol)の撹拌溶液に、0℃でフェニルクロロ炭酸塩(18mg、0.11mmol)を加え、60℃に加熱し、1時間撹拌した。混合物を、水(20mL)で希釈し、1Nの水性のHCl(5mL)で酸性化し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲル;30%のEtOAc/ヘキサン)、黄色油として化合物2(20mg、32%)を得た。LC−MS(ESI):m/z 638.5(M+H)。
【0446】
工程2:エチル3−((1−(1−(2−(カルバモイルオキシ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
不活性雰囲気下でのTHF(3mL)中の化合物2(20mg、0.031mmol)の撹拌溶液に、15分間0℃でアンモニアガスを通し、室温に暖め、30分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、粗製物を、n−ペンタン(2×5mL)で粉砕することによって精製し、減圧下で乾燥し、薄茶色油として3(6mg、35%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.73(s、1H)、7.70(s、1H)、7.64(t、J=8.0Hz、1H)、7.20(d、J=8.5Hz、1H)、7.11−7.08(m、1H)、6.95(t、J=8.0Hz、1H)、6.79(t、J=8.0Hz、1H)、4.65(br s、2H)、4.54−4.47(m、4H)、4.42(q、2H)、1.74−1.70(m、1H)、1.43(t、J=7.5Hz、3H)、1.07−1.05(m、2H)、0.91−0.88(m、2H);LC−MS:m/z 561.7(M+H)。
【0447】
工程3:3−((1−(1−(2−(カルバモイルオキシ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−121)の合成
THF:水(3:1)(4mL)中の化合物3(5mg、0.009mmol)の溶液に、一晩室温で1Mの水性のNaOH溶液(0.009mL、0.009mmol)を加えた。反応の完了後、溶媒を除去し、オフホワイト固形物として化合物1−121 ナトリウム塩(5mg、100%)を得た。LC−MS:m/z 533(M+1)。
【0448】
実施例14:3−((1−(1−(2−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−122)の合成
【0449】
【化52】
【0450】
工程1:エチル3−((1−(1−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
不活性雰囲気下でのDMF(5mL)中のインドール1(実施例11、工程3;300mg、0.63mmol)の撹拌溶液に、室温でCsCO(310mg、0.95mmol)およびtert−ブチル(2−ブロモエチル)カルバマート2(213mg、0.95mmol)を加え、16時間撹拌した。混合物を、飽和した水性のNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得、これを、精製し(シリカゲル;30%のEtOAc/ヘキサン)、無色のシロップとして化合物3(200mg、51%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.71(s、1H)、7.65−7.62(m、2H)、7.19(d、J=8.5Hz、1H)、7.11−7.08(m、1H)、6.95(t、J=8.0Hz、1H)、6.79(t、J=6.5Hz、1H)、4.82(br s、1H)、4.41(q、2H)、4.34(t、J=5.0Hz、2H)、3.65−2.04(m、2H)、1.72−1.68(m、1H)、1.43(t、J=7.5Hz、3H)、1.29(s、9H)、1.06−1.03(m、2H)、0.89−0.85(m、2H);LC−MS:517.4(Des−Boc)(M+H)。
【0451】
工程2:エチル3−((1−(1−(2−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(4)の合成:
不活性雰囲気下での1,4−ジオキサン(5mL)における4.0MのHCl中の化合物3(200mg、0.32mmol)の溶液を、2時間0℃の室温で撹拌した。揮発性物質を、減圧下で除去した。残留物を、水(5mL)で希釈し、水性のNaHCO(5mL)で塩基化し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮し、オフホワイト固形物として4(130mg、81%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ8.24(s、1H)、7.82(s、1H)、7.60(t、J=6.8Hz、1H)、7.22−7.11(m、3H)、6.84(t、J=6.8Hz、1H)、4.33(q、2H)、4.17(t、J=6.0Hz、2H)、2.98(t、J=6.0Hz、2H)、1.84−1.80(m、3H)、1.32(t、J=7.2Hz、3H)、0.92−0.91(m、2H)、0.84−0.82(m、2H);MS:m/z 517.6(M+H)。
【0452】
工程3:3−((1−(1−(2−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−122)の合成
実施例11、工程3の手順に従うが、工程3における中間体4の代わりに中間体4を使用して、表題化合物1−122 ナトリウム塩を、オフホワイト固形物として得た。LC−MS:m/z 489(M+1)。
【0453】
実施例15:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ウレイドエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−123)の合成
【0454】
【化53】
【0455】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ウレイドエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成
不活性雰囲気下でのTHF(5mL)中のインドール1(実施例14、工程2;80mg、0.15mmol)の撹拌溶液に、0℃でEtN(0.04mL、0.31mmol)およびトリホスゲン(18.3mg、0.06mmol)を加え、1時間撹拌し、室温に暖め、2時間撹拌した。粗製イソシアネートのこの溶液に、10分間−78℃でアンモニアガスを通し、0℃に暖め、1時間撹拌した。混合物を、水で希釈し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、EtO(2×5mL)で粉砕することによって精製し、減圧下で乾燥し、オフホワイト固形物として2(30mg、34%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ8.19(s、1H)、7.82(s、1H)、7.60(t、J=7.2Hz、1H)、7.22−7.11(m、3H)、6.84(t、J=7.2Hz、1H)、6.04−6.03(m、1H)、5.53(br s、2H)、4.33(q、2H)、4.21(t、J=6.0Hz、2H)、3.43(t、J=6.0Hz、2H)、1.84−1.78(m、1H)、1.32(t、J=7.2Hz、3H)、0.92−0.91(m、2H)、0.87−0.85(m、2H);MS:m/z 560.6(M+H)。
【0456】
工程2:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2−ウレイドエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−123)の合成
実施例13、工程3の手順に従うが、工程3における中間体3の代わりに中間体2を使用して、表題化合物1−123 ナトリウム塩を、オフホワイト固形物として得た。LC−MS:m/z 532(M+1)。
【0457】
実施例16:3−((1−(1−(3−カルボキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−124)の合成
【0458】
【化54】
【0459】
工程1:エチル3−((1−(1−(4−(tert−ブトキシ)−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのDMF(5mL)中のインドール1(実施例11、工程3;200mg、0.42mmol)の撹拌溶液に、室温でCsCO(206mg、0.63mmol)およびtert−ブチル4−ブロモブタノアート(141mg、0.63mmol)を加え、16時間撹拌した。混合物を、氷冷水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;20%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色油として化合物2(180mg、70%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.67(s、1H)、7.64(s、1H)、7.63−7.60(m、1H)、7.18(d、J=8.4Hz、1H)、7.10−7.06(m、1H)、6.93(t、J=8.0Hz、1H)、6.77(t、J=7.6Hz、1H)、4.41(q、2H)、4.28(t、J=6.8Hz、2H)、2.28−2.19(m、4H)、1.74−1.66(m、1H)、1.46(s、9H)、1.41(t、J=7.2Hz、3H)、1.06−1.02(m、2H)、0.89−0.84(m、2H);LC−MS(ESI):m/z 618.6(M+H)。
【0460】
工程2:4−(4−(6−クロロ−2−シクロプロピル−3−((3−(エトキシカルボニル)−2−フルオロフェニル)チオ)−7−フルオロ−1H−インドール−1−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)ブタン酸(3)の合成:
不活性雰囲気下での1,4−ジオキサン(2mL)における4.0MのHCl中の化合物2(100mg、0.29mmol)の溶液を、16時間0℃の室温で撹拌した。揮発性物質を真空内で除去し、残留物を、水(5mL)で希釈し、水性のNaHCO(5mL)で塩基化し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、酸塩基処理によって精製し、白色固形物として3(50mg、56%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ12.75(br s、1H)、8.24(s、1H)、7.82(s、1H)、7.59(t、J=7.0Hz、1H)、7.22−7.10(m、3H)、6.84(t、J=7.5Hz、1H)、4.33(q、2H)、4.22(t、J=7.0Hz、2H)、2.21(t、J=7.5Hz、2H)、2.06−2.03(m、2H)、1.81−1.78(m、1H)、1.32(t、J=7.0Hz、3H)、0.89−0.88(m、2H)、0.82−0.81(m、2H);
MS:m/z 560.7(M+H)。
【0461】
工程3:3−((1−(1−(3−カルボキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−124)の合成
THF:水(3:1)(4mL)中の化合物3(10mg、0.018mmol)の溶液に、室温で1Mの水性のNaOH溶液(0.036mL、0.036mmol)を加え、その後、一晩60℃で加熱した。反応の完了後、溶媒を除去し、白色固形物として化合物1−124 ナトリウム塩(10mg、100%)を得た。LC−MS:m/z 532(M+1)。
【0462】
実施例17:3−((1−(1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−125)の合成
【0463】
【化55】
【0464】
工程1:エチル3−((1−(1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのDMF(3mL)中のインドール1(実施例16、工程2;150mg、0.26mmol)の撹拌溶液に、室温でEDCI.HCl(36mg、0.40mmol)、HOBt(61.5mg、0.40mmol)、NMM(0.07mL、0.67mmol)を加え、10分間撹拌した。これに、NHCl(17.1mg、0.32mmol)を室温で加え、16時間撹拌した。混合物を、水(30mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で乾燥して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲル;2%のMeOH/CHCl)、オフホワイト固形物として化合物2(15mg、10%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ8.23(s、1H)、7.81(s、1H)、7.60(dt、J=8.0、1.6Hz、1H)、7.29(br s、1H)、7.22−7.11(m、3H)、6.84(dt、J=8.0、1.6Hz、1H)、6.78(br s、1H)、4.33(q、2H)、4.20(t、J=6.4Hz、2H)、2.08−2.02(m、4H)、1.82−1.77(m、1H)、1.32(t、J=7.2Hz、3H)、0.92−0.88(m、2H)、0.86−0.80(m、2H);MS:m/z 559.6(M+H)。
【0465】
工程2:3−((1−(1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−125)の合成
実施例11、工程3の手順に従うが、工程3における中間体4の代わりに中間体2を使用して、表題化合物1−125 ナトリウム塩を、白色固形物として得た。LC−MS:m/z 531(M+1)。
【0466】
実施例18:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−49)の合成
【0467】
【化56】
【0468】
工程1:エチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
実施例9、工程3および4の手順に従うが、工程3における中間体Bの代わりに中間体Aを使用して、表題化合物3を、薄茶色固形物として得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.68(s、1H)、7.67−7.64(m、2H)、7.43(s、1H)、7.28(d J=8.4Hz、1H)、7.16(dd、J=8.4、6.0Hz、1H)、7.00−6.93(m、2H)、4.40(q、J=6.8Hz、2H)、3.99(s、3H)、1.40(t、J=6.8Hz、3H);LC−MS(ESI):m/z 448.4(M+H)。
【0469】
工程2:エチル3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(4)の合成:
不活性雰囲気下でのEtO(10mL)中の化合物3(150mg、0.33mmol)の撹拌溶液に、0℃でSOCl(87mg、0.65mmol)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を、水(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮し、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲル;15%のEtOAc/nヘキサン)、オフホワイト固形物として4(35mg、22%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.72−7.68(m、1H)、7.62(s、1H)、7.58(s、1H)、7.36(d、J=8.5Hz、1H)、7.24−7.19(m、1H)、7.08−6.79(m、2H)、4.42(q、J=7.0Hz、2H)、4.08(s、3H)、1.42(t、J=7.0Hz、3H);LC−MS:m/z 482.4(M)。
【0470】
工程3:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−49)の合成:
実施例11、工程3の手順に従うが、工程3における中間体4の代わりに中間体4を使用して、表題化合物1−49 ナトリウム塩を、黄褐色固形物として得た。LC−MS:m/z 454(M+1)。
【0471】
実施例19:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−126)の合成
【0472】
【化57】
【0473】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
実施例9、工程3および4の手順に従うが、工程3における中間体Bの代わりに中間体Fを使用して、表題化合物3を、オフホワイト固形物として得た。H NMR(400MHz、CDOD):δ8.23(s、1H)、7.88(s、1H)、7.61(dt、J=8.0、1.6Hz、1H)、7.20(d、J=8.4Hz、1H)、7.15−7.11(m、1H)、7.02(t、J=8.0Hz、1H)、6.84(dt、J=8.4、1.6Hz、1H)、5.04(q、2H)、4.39(q、2H)、1.81−1.73(m、1H)、1.41−1.38(m、3H)、0.98−0.90(m、2H)、0.88−0.84(m、2H);MS:m/z 556.5(M+H)。
【0474】
工程2:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−126)の合成
実施例11、工程3の手順に従うが、工程3における中間体4の代わりに中間体3を使用して、表題化合物1−126 ナトリウム塩を、オフホワイト固形物として得た。LC−MS:m/z 528(M+1)。
【0475】
実施例20:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(エチル−d)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−127)の合成
【0476】
【化58】
【0477】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(エチル−d)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
実施例9、工程3および4の手順に従うが、工程3における中間体Bの代わりに中間体Eを使用して、表題化合物3を、赤色固形物として得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.67−7.61(m、3H)、7.18(d、J=8.0Hz、1H)、7.09−7.07(m、1H)、6.94(t、J=8.0Hz、1H)、6.92−6.75(m、1H)、4.41(q、2H)、1.72−1.68(m、1H)、1.41(t、J=7.5Hz、3H)、1.08−1.05(m、2H)、0.89−0.85(m、2H);LC−MS(ESI):509.5(M+H)。
【0478】
工程2:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(エチル−d)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−127)の合成:
THF:MeOH:HO(2:2:1、5mL)中のインドール3(200mg、0.39mmol)の撹拌溶液に、室温でLiOH.HO(66mg、1.57mmol)を加え、8時間撹拌した。揮発性物質を真空内で除去した。残留物を、水(5mL)で希釈し、2Mの水性のHCl(5mL)で酸性化し、得た固形物を、ろ過し、水(25mL)で洗浄し、n−ペンタン(2×5mL)で粉砕し、減圧下で乾燥し、オフホワイト固形物として表題化合物1−127(110mg、59%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ13.49(br s、1H)、8.22(s、1H)、7.73(s、1H)、7.51(t、J=6.8Hz、1H)、7.19−7.13(m、2H)、7.04(t、J=8.0Hz、1H)、6.74(t、J=7.2Hz、1H)、1.80−1.73(m、1H)、0.91−0.90(m、2H)、0.82−0.80(m、2H);MS(ESI):m/z 480.8(M+H)。
【0479】
実施例21:3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−31)の合成
【0480】
【化59】
【0481】
工程1:エチル3−((6−クロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
実施例9、工程3および4の手順に従うが、工程3におけるインドール3の代わりにインドール1(実施例4、工程1)を使用して、表題化合物3を、薄茶色固形物として得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.69−7.64(m、3H)、7.44(s、1H)、7.27(t、J=8.0Hz、1H)、7.16(dd、J=8.5、6.0Hz、1H)、7.01−6.94(m、2H)、4.40(q、J=7.5Hz、2H)、4.26(q、J=8.0Hz、2H)、1.57(t、J=8.0Hz、3H)、1.57(t、J=7.5Hz、3H);LC−MS(ESI):m/z 462.5(M+H)。
【0482】
工程2:エチル3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(4)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(3mL)中の化合物3(100mg、0.21mmol)の溶液に、室温でNCS(58mg、0.43mmol)を加え、16時間撹拌した。反応混合物を、水(10mL)で希釈し、CHCl(2×15mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲル;14−17%のEtOAc/ヘキサン)、オフホワイト固形物として5(35mg、33%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.71−7.66(m、3H)、7.30(d、J=7.6Hz、1H)、7.19(dd、J=8.8、6.4Hz、1H)、7.04−6.97(m、2H)、4.40(q、J=7.2Hz、2H)、4.27(q、J=7.6Hz、2H)、1.58(t、J=7.6Hz、3H)、1.49(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS(ESI):m/z 496.7(M+H)。
【0483】
工程3:3−((2,6−ジクロロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物1−31)の合成
実施例11、工程3の手順に従うが、工程3における中間体4の代わりに中間体4を使用して、表題化合物1−31 ナトリウム塩を、オフホワイト固形物として得た。LC−MS:m/z 468(M+1)。
【0484】
実施例22:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物2−1)の合成
【0485】
【化60】
【0486】
工程1:6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール(2)の合成:
トルエン(50mL)中のインドール1(実施例4、工程1;2.0g、11.8mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での室温で3−ブロモピリジン(2.9g、17.7mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(418mg、4.73mmol)、KPO(6.3g、29.5mmol)、CuI(225mg、1.18mmol)を加えた。混合物を、15分間アルゴンでパージし、16時間封管中で140℃に加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、n−ヘキサン(20mL)を加え、5分間撹拌し、その後、ろ過した。濾液を、水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水およびブライン溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲル;10%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として化合物2(2.0g、69%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ8.84(s、1H)、8.66(d、J=5.0Hz、1H)、8.06−8.02(m、1H)、7.74−7.72(m、1H)、7.64−7.58(m、1H)、7.52(d、J=8.0Hz、1H)、7.28−7.24(m、1H)、6.82(m、1H)。
【0487】
工程2:エチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
不活性雰囲気下での1,2−ジクロルエタン(8mL)中の中間体A(243mg、1.21mmol)の撹拌溶液に、室温でNCS(163mg、1.21mmol)を加え、1時間撹拌した。これに、1,2−ジクロルエタン(2mL)およびNaHCO(204mg、2.45mmol)中の化合物2(200mg、0.81mmol)を、室温で加えた。室温での24時間の撹拌後、反応混合物を、水(15mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲル;10%のEtOAc/ヘキサン)、オフホワイト固形物として化合物3(50mg、9%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ8.91(s、1H)、8.70(d、J=5.0Hz、1H)、8.30(s、1H)、8.18−8.15(m、1H)、7.66−7.762(m、2H)、7.36−7.34(m、2H)、7.17−7.13(m、2H)、4.34(q、J=7.5Hz、2H)、1.32(t、J=7.5Hz、3H)。
【0488】
工程3:エチル3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(4)の合成:
不活性雰囲気下でのEtO(10mL)中の化合物3(50mg、0.11mmol)の撹拌溶液に、0℃でゆっくりSOCl(18mg、0.13mmol)を加え、1時間撹拌した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、水(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水、ブライン溶液で洗浄し、NaSOの上で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、分取HPLCによって精製し、オフホワイト固形物として4(17mg、32%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ8.93(d、J=2.4Hz、1H)、8.80(dd、J=4.8、1.6Hz、1H)、8.23−8.21(m、1H)、7.71−7.66(m、2H)、7.39−7.38(m、2H)、7.20−7.18(m、2H)、4.34(q、J=7.2Hz、2H)、1.32(t、J=7.2Hz、3H);LC−MS:m/z 479.4(M)。
【0489】
工程4:3−((2,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物2−1)の合成:
THF:水(3:1)(4mL)中の化合物4(16mg、0.033mmol)の溶液に、室温で1Mの水性のNaOH溶液(0.033mL、0.033mmol)を加え、その後、3時間60℃で加熱した。反応の完了後、溶媒を除去し、オフホワイト固形物として化合物2−1 ナトリウム塩(16mg、100%)を得た。LC−MS:m/z 451(M+1)。
【0490】
化合物4の調製のための代替経路:
【0491】
【化61】
【0492】
工程1:エチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(30mL)中の中間体A(1.18g、5.91mmol)の撹拌溶液に、室温でNCS(792mg、5.91mmol)を加え、1時間撹拌した。これに、CHCl(20mL)中のインドール1(実施例4、工程1;1.0g、5.91mmol)を、室温で加え、4時間撹拌した。TLCによる反応の完了後、反応混合物を、水(40mL)で希釈し、CHCl(2×60mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲル;10%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として化合物2(1.2g、55%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ12.60(br s、1H)、8.00(d、J=4.0Hz、1H)、7.61−7.57(m、1H)、7.24−7.17(m、2H)、7.09(t、J=8.0Hz、1H)、6.90−6.86(m、1H)、4.34(q、J=7.5Hz、2H)、1.32(t、J=7.5Hz、3H);MS:m/z 368.6(M+H)。
【0493】
エチル3−((6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
トルエン(5mL)中の化合物2(200mg、0.54mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での室温で3−ブロモピリジン(131mg、0.81mmol)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン(24.8mg、0.21mmol)、KPO(288mg、1.35mmol)、Cu(I)I(10.3mg、0.05mmol)を加えた。混合物を、15分間アルゴンでパージし、16時間封管中で140℃に加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、n−ヘキサン(6mL)を加え、5分間撹拌し、その後、ろ過した。濾液を、水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水およびブライン溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲル;10−12%のEtOAc/ヘキサン)、オフホワイト固形物として化合物3(130mg、54%)を得た。
【0494】
実施例23:3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物2−2)の合成
【0495】
【化62】
【0496】
工程1:エチル3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(2)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(5mL)中のインドール1(実施例22、工程2;60mg、0.13mmol)の撹拌溶液に、室温でNBS(60mg、0.33mmol)を加え、16時間撹拌した。混合物を、水(10mL)で希釈し、CHCl(2×25mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲル;10%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として化合物2(35mg、50%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ8.91)(s、1H)、8.81−8.80(m、1H)、8.20(d、J=8.5Hz、1H)、7.70−7.66(m、2H)、7.40−7.37(m、2H)、7.18(t、J=8.0Hz、1H)、7.16−7.13(m、1H)、4.33(q、2H)、1.32(t、J=7.5Hz、3H);MS:m/z 525.3(M+2)。
【0497】
工程2:3−((2−ブロモ−6−クロロ−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸(化合物2−2)の合成:
THF:HO(1:1、4mL)中の化合物2(35mg、0.06mmol)の撹拌溶液に、室温でLiOH.H20(11.2mg、0.26mmol)を加え、5時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物を、水(5mL)で希釈し、クエン酸で酸性化し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、n−ペンタン(2×5mL)で粉砕し、真空内で乾燥し、薄茶色固形物として表題化合物2−2(25mg、76%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ13.41(br s、1H)、8.93(s、1H)、8.81−8.80(m、1H)、8.20(d、J=7.5Hz、1H)、7.70−7.64(m、2H)、7.40−7.35(m、2H)、7.17−7.11(m、2H);LC−MS(ESI):m/z 497.3(M+2)。
【0498】
実施例24:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物2−2)の合成
【0499】
【化63】
【0500】
工程1:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
不活性雰囲気下でのCHCl(10mL)中の中間体A(190mg、0.95mmol)の撹拌溶液に、室温でNCS(128mg、0.95mmol)を加え、1時間撹拌した。これに、CHCl(5mL)中のインドール1(実施例9、工程2;200mg、0.95mmol)を、室温で加え、12時間撹拌した。混合物を、水(50mL)で希釈し、CHCl(3×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;5−10%のEtOAc/ヘキサン)、薄ピンク固形物として化合物2(300mg、77%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ11.91(s、1H)、7.89−7.84(m、1H)、7.57(t、J=8.0Hz、1H)、7.14−7.07(m、2H)、6.78(t、J=8.0Hz、1H)、4.35−4.29(m、2H)、2.32−2.25(m、1H)、1.33−1.28(m、3H)、1.15−1.10(m、2H)、1.08−1.03(m、2H);LC−MS(ESI):m/z 406.3(M−H)。
【0501】
工程2:エチル3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロベンゾアート(3)の合成:
トルエン(5mL)中の化合物2(100mg、0.24mmol)の撹拌溶液に、封管中のアルゴン下での室温で、3−ブロモピリジン(59.3mg、0.36mmol)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン(11.2mg、0.098mmol)、KPO(130mg、0.65mmol)、CuI(4.6mg、0.024mmol)を加えた。溶液を、アルゴンでパージし、140℃に加熱し、40時間撹拌した。混合物を、室温に冷却し、n−ヘキサン(6mL)を加え、5分間撹拌し、その後、ろ過した。濾液を、水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、水およびブライン溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。これを、精製し(シリカゲル;5−10%のEtOAc/ヘキサン)、薄茶色固形物として化合物3(10mg、8.4%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ8.77(br s、2H)、7.81(d、J=8.0Hz、1H)、7.68−7.62(m、1H)、7.53−7.50(m、1H)、7.25−7.23(m、1H)、7.17−7.11(m、1H)、6.96(t、J=7.6Hz、1H)、6.82(dt、J=8.4、1.6Hz、1H)、4.40(q、2H)、1.65−1.60(m、1H)、1.41(t、J=7.2Hz、3H)、0.91−0.82(m、4H);LC−MS(ESI):m/z 485.5(M+H)。
【0502】
工程3:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(ピリジン−3−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物2−3)の合成
実施例11、工程3の手順に従うが、工程3における中間体4の代わりに中間体3を使用して、表題化合物2−3 ナトリウム塩を、オフホワイト固形物として得た。LC−MS:m/z 457(M+1)。
【0503】
実施例25:3−((1−(1−(6−アミノエチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−128)の合成
【0504】
【化64】
【0505】
工程1:tert−ブチル(6−ヒドロキシヘキシル)カルバマート(2)の合成:
THF(20mL)中の6−アミノヘキサン−1−オール(1g、8.55mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での室温でBocO(1.86g、8.55mmol)を加え、6時間撹拌した。混合物を、水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×60mL)で抽出した。混合した有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲルクロマトグラフィー;30%のEtOAc/ヘキサン)、無色のシロップとして化合物2(1g、54%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ4.51(br s、1H)、3.63(t、J=6.4Hz、2H)、3.14−3.09(m、2H)、1.60−1.53(m、2H)、1.52−1.48(m、2H)、1.47(s、9H)、1.41−1.30(m、4H);LC−MS(ESI):m/z 118.1(M−Boc)。
【0506】
工程2:tert−ブチル(6−ブロモヘキシル)カルバマート(3)の合成:
トルエン(30mL)中の化合物2(1g、4.61mmol)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下での室温でPhP(1.81g、6.91mmol)およびCBr(2.29g、6.91mmol)を加え、3時間撹拌した。混合物を、水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×60mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、真空内で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、精製し(シリカゲル;20%のEtOAc/ヘキサン)、無色の油として化合物3(1g、78%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ4.51(br s、1H)、3.40(t、J=6.8Hz、2H)、3.13−3.08(m、2H)、1.89−1.82(m、2H)、1.52−1.42(m、13H)、1.37−1.31(m、2H)。
【0507】
工程3:3−((1−(1−(6−アミノヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−128)の合成
実施例14の手順に従うが、tert−ブチル(2−ブロモエチル)カルバマートの代わりに化合物3を使用して、表題化合物1−128 ナトリウム塩を、オフホワイト固形物として得た。LC−MS:m/z 545(M+1)。
【0508】
実施例26:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−(ヘキサ−5−イン−1−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−129)の合成
【0509】
【化65】
【0510】
実施例12の手順に従うが、工程1における2−ブロモエタン−1−オールの代わりに6−ブロモヘキサ−1−インを使用して、表題化合物1−129 ナトリウム塩を、白色固形物として得た。LC−MS:m/z 526(M+1)。
【0511】
実施例27:3−((1−(1−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−130)の合成
【0512】
【化66】
【0513】
実施例12の手順に従うが、工程1における2−ブロモエタン−1−オールの代わりに3−ブロモ−2,2−ジメチル−プロパノ−1−オールを使用して、表題化合物1−130 ナトリウム塩を、白色固形物として得た。LC−MS:m/z 481(M+1)。
【0514】
実施例28:3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−(6−(3−(3’,6’−ジヒドロキシ−3−オキソ−3H−スピロ[イソベンゾフラン−1,9’−キサンテン]−5−イル)ウレイド)ヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸ナトリウム塩(化合物1−131)の合成
【0515】
【化67】
【0516】
不活性雰囲気下でのCHCl(2mL)中のアミン1(実施例25;11.1mg、0.020mmol)の撹拌溶液に、フルオレセインイソチオシアネート(7.6mg、0.020mmol)を加え、その後、DIEA(3.4μL、0.020mmol)を加えた。その後、混合物を、一晩N下での室温で撹拌した。反応の完了後、混合物を蒸発乾固した。その後、粗製物を、分取HPLCによって精製し、オレンジ色固形物として3mgの表題化合物1−131を得た。LC−MS:m/z 934(M+1)。
【0517】
実施例29:2−(3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−7−フルオロ−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロフェニル)酢酸(化合物2−7)の合成:
【0518】
【化68】
【0519】
不活性雰囲気下でのトルエン(2.0mL)中の3−((6−クロロ−2−シクロプロピル−1−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)チオ)−2−フルオロ安息香酸化合物1−34(実施例9;30mg、0.058mmol)の撹拌溶液に、塩化チオニル(0.22mL、3.0mmolを加え、混合物を2時間85℃で加熱した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物を、トルエン(2.0mL)および(トリメチルシリル)ジアゾメタン溶液(ヘキサン中に2.0M、0.88mL、0.88mmol)中で再懸濁した。ガスの発生後、t−ブチルアルコール(2.0mL)を加え、混合物を50℃で0.5時間加熱した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0−20%のHx/EtOAC)によって精製した。分画の蒸発後、残留物を、1,4−ジオキサン(0.5mL)における4.0MのHCl中に溶解し、溶液を2時間室温で撹拌した。溶媒を除去し、残留物をHPLCによって精製し、透明皮膜として目標化合物を得た。MS(ESI):m/z 488.0(M+H)。
【0520】
実施例30:非経口医薬組成物
注入(皮下、静脈内)による投与に適した非経口医薬組成物を調製するために、本明細書に記載される1−100mgの化合物の水溶性塩、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を、滅菌水中に溶解し、その後、0.9%の無菌食塩水10mLと混合する。適切な緩衝液を、随意に、pHを調節するために随意の酸または塩基とともに加える。混合物を、注射による投与に適した単位剤形に組み込む。
【0521】
実施例31:経口溶液
経口送達用の医薬組成物を調製するために、本明細書に記載される十分な量の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩を、(随意の可溶化剤、随意の緩衝液、および矯味賦形剤(taste masking excipients)とともに)水に加え、20mg/mLの溶液を提供する。
【0522】
実施例32:経口錠剤
錠剤を、本明細書に記載される20−50重量%の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、20−50重量%の微結晶性セルロース、1−10重量%の低置換のヒドロキシプロピルセルロース、および1−10重量%のステアリン酸マグネシウムまたは他の適切な賦形剤を混合することによって調製する。錠剤を、直接圧縮によって調製する。圧縮錠剤の全重量を、100−500mgで維持する。
【0523】
実施例33:経口カプセル
経口送達用の医薬組成物を調製するために、本明細書に記載される10−500mgの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、デンプンまたは他の適切な粉末ブレンドと混合する。混合物を、経口投与に適した、硬ゼラチンカプセルなどの経口剤形に組み込む。
【0524】
別の実施形態では、本明細書に記載される10−500mgの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、サイズ4のカプセル、またはサイズ1のカプセル(ヒプロメロースまたは硬ゼラチン)に入れ、カプセルを密閉する。
【0525】
実施例34:局所ゲル組成物
医薬用の局所ゲル組成物を調製するために、本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、ヒドロキシプロピルセルロース、プロピレングリコール、イソプロピルミリステートおよび精製したアルコールUSPと混合する。結果として生じるゲル混合物を、その後、局所投与に適した、チューブなどの容器に組み込む。
【0526】
実施例35:ヒトのオートタキシンアッセイ
基質、リゾフォスファチジルコリン(LPC)がLPAに開裂されると、それから放出されたコリンの量を測定することによって、ATX活性を、Hep3Bのヒトの肝細胞癌細胞からの濃縮した調整培地において分析する。調整培地を、コンフルエントな(confluent)Hep3B細胞から収集し、Centriprep−30のろ過装置(Millipore)を使用して20倍濃縮する。オートタキシン阻害を分析するために、10−20μLの濃縮した調整培地を、37℃で15分間、DMSO中の2.5μLの試験化合物および72.5−82.5μLのlyso−PLD緩衝液(0.2%の脂肪酸なしのヒト血清アルブミンの存在下または欠如下で、100mMのTris pH9、500mMのNaCl、5mMのMgCl、5mMのCaCl、0.05%のTriton X−100)でインキュベートする。15分間のインキュベーション後、lyso−PLD緩衝液中で希釈した2mMのLPC(14:0;Avanti Polar Lipids Cat#855575C)の5μlを、100μMの終濃度のために加え、インキュベーションを37℃で1.5−3時間継続する。50mMのTris、pH8、4.5mMのMgCl中の、4.5mMの4−アミノアンチピリン、2.7mMのN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン、21units/mlのホースラディッシュペルオキシダーゼ,および3units/mlのコリンオキシダーゼを含有している、100μlの色混合物(color mix)を加え、インキュベーションを、555nmの吸光度を読み込む前に室温で15分間継続する。
【0527】
本明細書に記載されるヒトのオートタキシンアッセイにおける代表的な化合物の例示的な生物活性を、以下の表に示す:
【0528】
【表3】
【0529】
実施例36:ヒトの全血オートタキシンアッセイ
ヒトの全血中のATX活性の阻害を、37℃での延長したインキュベーション後に血漿中の20:4のLPAの濃度を測定することによって分析する。血液を、同意を得たヒトのボランティアから採取してヘパリンバキュテナーチューブに入れ、200μlの分割量を、DMSO中の2μlの試験化合物またはDMSO単独に加える。ビヒクルチューブの幾つかを、4℃で10分間800xgで直ちに遠心分離にかけ、血漿を、20:4のLPAのベースライン濃度を測定する処理のために除去した。ビヒクルまたは試験化合物を含有している残りの血液サンプルを、4℃で10分間800xgで遠心分離にかける前に4時間37℃でインキュベートして、血漿を得る。血漿を、以下のようにLCMSのために処理する:40μlの血漿を除去し、内部標準として125ng/mlの17:0のLPAを含有している5容量の(volumes of)メタノールを加え、混合物を、4℃で10分間4000xgで遠心分離にかける前に10分間−20℃でインキュベートした。150μlの上清を、LCMSによる20:4のLPA濃度の分析のために、96ウェルのプレートに移し、100μlの有機溶液(90:10:0.1の水/アセトニトリル/水酸化アンモニウム)で希釈した。20:4のLPAおよび内部標準(LPA 17:0)を、多重反応モニタリング(MRM)によって陰イオンモード(ESI)で四重極質量分析計(ABI Sciex 4000QTrap)上で分析した。移動相は、90%の水/10%のアセトニトリル(溶媒A)中に0.1%の水酸化アンモニウムおよび90%のアセトニトリル/10%の水(溶媒B)中に0.1%の水酸化アンモニウムを含有している。流量を、0.8mL/分で維持し、ランタイムの合計は3分であった。分析物を、以下のように直線勾配を使用して分離した:1)移動相を、10%のBで0.5分間保持した;2)Bを、次の1分間にわたって10%から90%に増加させた;3)Bを、90%で0.5分間一定に保持した;および4)Bを、最初の勾配条件に戻した。
【0530】
本明細書に記載される実施例および実施形態は、例示目的のみにあり、当業者に示される様々な変更または変化は、本出願の精神および範囲および添付の特許請求の範囲内に含まれることとする。