特許第6501909号(P6501909)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6501909スライドドアアセンブリ及びそれが用いられる地上ドック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6501909
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】スライドドアアセンブリ及びそれが用いられる地上ドック
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/635 20150101AFI20190408BHJP
   B64F 1/12 20060101ALI20190408BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20190408BHJP
   B64C 27/04 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
   E05F15/635
   B64F1/12
   B64C39/02
   B64C27/04
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-555672(P2017-555672)
(86)(22)【出願日】2015年4月27日
(65)【公表番号】特表2018-517080(P2018-517080A)
(43)【公表日】2018年6月28日
(86)【国際出願番号】CN2015077561
(87)【国際公開番号】WO2016172829
(87)【国際公開日】20161103
【審査請求日】2017年10月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン ミンシ
(72)【発明者】
【氏名】チェン シャンユ
【審査官】 伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−169983(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0124621(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0051048(US,A1)
【文献】 国際公開第93/023287(WO,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02799336(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64F 1/00
B64C 27/04
B64C 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人機のために着陸を提供する地上ドックに取り付けられ、着陸プラットホームと、着陸プラットホームに合わせて開放又は閉鎖されるスライドドアと、スライドドアを駆動して移動させる駆動アセンブリとを備えるスライドドアアセンブリであって、
前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアは、2つの互いにほぼ平行する平面に位置し、
前記駆動アセンブリは、前記スライドドアを開放又は閉鎖するように、前記スライドドアを駆動して前記スライドドアの位置している平面に平行移動させ
前記スライドドアアセンブリは、前記スライドドアの平行移動を補助するスライドアセンブリをさらに備える、ことを特徴とするスライドドアアセンブリ。
【請求項2】
前記駆動アセンブリは、動力源と、歯車と、ラックとを備え、
前記動力源は、前記歯車と接続され、
前記歯車は、前記ラックと噛合され、
前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアの一方には、前記動力源及び前記歯車が装着され、前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアの他方には、前記ラックが装着される、ことを特徴とする請求項1に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項3】
前記動力源は、前記着陸プラットホームに装着され、
前記ラックは、前記スライドドアの片側に装着される、ことを特徴とする請求項2に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項4】
前記歯車は、前記動力源に装着されると共に、前記動力源と前記着陸プラットホームとの間に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項5】
前記スライドドアは、対向する第1側及び第2側を備え、
前記動力源は、前記スライドドアの前記第1側の上端に装着され、
前記ラックは、前記スライドドアの前記第1側に装着される、ことを特徴とする請求項3に記載のスライドドアアセンブリ
【請求項6】
記スライドアセンブリは、幾つかの軸受を備え、
前記軸受は、前記スライドドアの側部に装着される、ことを特徴とする請求項に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項7】
前記スライドドアアセンブリの前記着陸プラットホームには、第1スライド溝が設けられており、
前記第1スライド溝は、前記軸受を収容すると共に、前記第1スライド溝における前記軸受のスライドに対して位置規制及び案内を行う、ことを特徴とする請求項に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項8】
前記スライドドアアセンブリは、前記スライドドアの側部に被せられる2つの蓋板をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項9】
無人機のために着陸を提供する地上ドックに取り付けられ、着陸プラットホームと、着陸プラットホームに合わせて開放又は閉鎖されるスライドドアと、スライドドアを駆動して移動させる駆動アセンブリとを備えるスライドドアアセンブリであって、
前記駆動アセンブリは、動力源と、歯車と、ラックとを備え、
前記動力源及び前記歯車は、前記着陸プラットホームに装着され、
前記ラックは、前記スライドドアに装着され、
前記動力源は、前記歯車を駆動して回転させ、
前記歯車は、前記ラックとの噛合伝動により前記スライドドアを前記ラックの延伸方向に沿って平行移動させるよう駆動することで、前記スライドドアを開放又は閉鎖する、ことを特徴とするスライドドアアセンブリ。
【請求項10】
前記歯車は、前記動力源に装着されると共に、前記動力源と前記着陸プラットホームとの間に位置する、ことを特徴とする請求項に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項11】
前記スライドドアは、対向する第1側及び第2側を備え、
前記動力源は、前記スライドドアの前記第1側の上端に装着され、
前記ラックは、前記スライドドアの前記第1側に装着される、ことを特徴とする請求項に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項12】
前記スライドドアアセンブリは、軸受をさらに備え、前記軸受の転動により前記スライドドアの平行移動を補助する、ことを特徴とする請求項11に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項13】
前記軸受は、前記スライドドアの第1側の両端及び/又は前記スライドドアの前記第2側の両端に装着される、ことを特徴とする請求項12に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項14】
前記スライドドアアセンブリの前記着陸プラットホームには、第1スライド溝が設けられており、
前記第1スライド溝は、前記軸受を収容すると共に、前記第1スライド溝における前記軸受のスライドに対して位置規制及び案内を行う、ことを特徴とする請求項12に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項15】
前記スライドドアアセンブリは、前記スライドドアの前記第1側及び前記第2側にそれぞれ被せられる2つの蓋板をさらに備える、ことを特徴とする請求項11に記載のスライドドアアセンブリ。
【請求項16】
無人機のために着陸を提供する地上ドックであって、
前記地上ドックに取り付けられた、請求項1〜15のいずれか一項に記載のスライドドアアセンブリを備える、ことを特徴とする地上ドック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人機の地上補助着陸を行うドック設備に関し、特にスライドドアアセンブリ及びそれが用いられる地上ドックに関する。
【背景技術】
【0002】
無人機産業の発展に伴って、地上補助着陸を行う従来のドック設備の一部は、無人機のハードウエアと交互にドアを開閉し、主に、回転ドアを大きい面取りで位置決めし、スイングさせる方式などで実現されている。従来の下から上に向かって押圧されるスイングドアの設計では、スイングドアが、押し開けられスイングされた後に、弾性構造によって復帰されている。
【0003】
従来のスライドドア式の設計には、その開放方式の制限により、動力源が必要とされないが、ドックと無人機の中間スペースとが一定のスイング距離を保持する必要があり、つまり、無人機の下部がスライドドアを避けるように一定のスペースを保持する必要がある。同時に、下から上への押し出し機能を有する機構も必要とされる。これによって、全体のドア部位の空間要求、及び他の部分の設計負担を高める。
【発明の概要】
【0004】
これに鑑み、本発明は、無人機との間の必要な距離を少なくするスライドドアアセンブリ、及びそれが用いる地上ドックを提供する。
【0005】
スライドドアアセンブリは、着陸プラットホームと、着陸プラットホームに合わせて開放又は閉鎖されるスライドドアと、スライドドアを駆動して移動させる駆動アセンブリとを備え、前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアは、2つの互いに平行する平面に位置し、前記駆動アセンブリは、前記スライドドアを開放又は閉鎖するように、前記スライドドアを駆動して前記スライドドアの位置している平面に平行移動させる。
【0006】
スライドドアアセンブリは、着陸プラットホームと、着陸プラットホームに合わせて開放又は閉鎖されるスライドドアと、スライドドアを駆動して移動させる駆動アセンブリとを備え、前記駆動アセンブリは、動力源と、歯車と、ラックとを備え、前記動力源及び前記歯車は、前記着陸プラットホームに装着され、前記ラックは、前記スライドドアに装着され、前記動力源は、前記歯車を駆動して回転させ、前記歯車は、前記ラックとの噛合伝動により前記スライドドアを前記ラックの延伸方向に沿って平行移動させるよう駆動することで、前記スライドドアを開放又は閉鎖する。
【0007】
地上ドックは、無人機のために着陸を提供し、前記地上ドックは、それに取り付けられたスライドドアアセンブリを備え、前記スライドドアアセンブリは、着陸プラットホームと、着陸プラットホームに合わせて開放又は閉鎖されるスライドドアと、スライドドアを駆動して移動させる駆動アセンブリとを備え、前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアは、2つの互いにほぼ平行する平面に位置し、前記駆動アセンブリは、前記スライドドアを開放又は閉鎖するように、前記スライドドアを駆動して前記スライドドアの位置している平面に平行移動させる。
【0008】
地上ドックは、無人機のために着陸を提供し、前記地上ドックは、それに取り付けられたスライドドアアセンブリを備え、前記スライドドアアセンブリは、着陸プラットホームと、着陸プラットホームに合わせて開放又は閉鎖されるスライドドアと、スライドドアを駆動して移動させる駆動アセンブリとを備え、前記駆動アセンブリは、動力源と、歯車と、ラックとを備え、前記動力源及び前記歯車は、前記着陸プラットホームに装着され、前記ラックは、前記スライドドアに装着され、前記動力源は、前記歯車を駆動して回転させ、前記歯車は、前記ラックとの噛合伝動により前記スライドドアを前記ラックの延伸方向に沿って平行移動させることで、前記スライドドアを開放又は閉鎖する。
【0009】
本発明の実施形態において、前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアが2つの互いに平行する平面に位置し、前記スライドドアがその位置する平面に平行移動し、スライドドアの方式が用いられることで、無人機がドックに着陸して前記スライドドアが開放される必要の場合、前記スライドドアと無人機との間の距離を少なくし、且つ前記スライドドアは平面における平行移動の開放方式を利用して使用が容易にする。これによって、前記スライドドアアセンブリの占用するスペースをできるだけ小さくして、着陸プラットホームのより多くのスペースを占用しておらず、ドックの他の付属設備のためにより多くの設計スペースが予め残され、ドックのスライドドアの上部及び下部の設備に与える空間的な影響を避け、無人機の下部の積載能力がより高くなり、地上ドックの厚み寸法を小さくする。
【0010】
さらに、1つの実施例において、前記駆動アセンブリは、動力源と、歯車と、ラックとを備え、前記動力源は、前記歯車と接続され、前記歯車は、前記ラックと噛合され、前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアの一方には、前記動力源及び前記歯車が装着され、前記着陸プラットホーム及び前記スライドドアの他方には、前記ラックが装着される。
【0011】
1つの実施例において、前記動力源は、前記着陸プラットホームに装着され、前記ラックは、前記スライドドアの片側に装着される。
【0012】
1つの実施例において、前記歯車は、前記動力源に装着され、且つ前記動力源と前記着陸プラットホームとの間に位置する。
【0013】
1つの実施例において、前記スライドドアは、対向する第1側及び第2側を備え、前記動力源は、前記スライドドアの前記第1側の上端に装着され、前記ラックは、前記スライドドアの前記第1側に装着される。
【0014】
1つの実施例において、前記スライドドアアセンブリは、前記スライドドアの平行移動を補助するスライドアセンブリをさらに備える。
【0015】
1つの実施例において、前記スライドアセンブリは、幾つかの軸受を備え、前記軸受は、前記スライドドアの側部に装着される。
【0016】
1つの実施例において、前記スライドドアアセンブリの前記着陸プラットホームには、第1スライド溝が設けられ、前記第1スライド溝は、前記軸受を収容すると共に、前記第1スライド溝における前記軸受のスライドに対して位置規制及び案内を行う。
【0017】
1つの実施例において、前記スライドドアアセンブリは、前記スライドドアの側部に被せられる2つの蓋板をさらに備える。
【0018】
1つの実施例において、前記軸受は、前記スライドドアの第1側の両端及び/又は前記スライドドアの前記第2側の両端に装着される。
【0019】
1つの実施例において、前記スライドドアアセンブリの前記着陸プラットホームには、第1スライド溝が設けられ、前記第1スライド溝は、前記軸受を収容すると共に、前記第1スライド溝における前記軸受のスライドに対して位置規制及び案内を行う。
【0020】
1つの実施例において、前記スライドドアアセンブリは、前記スライドドアの前記第1側及び前記第2側にそれぞれ被せられる2つの蓋板をさらに備える。
【0021】
1つの実施例において、前記地上ドックは、マニピュレーターと、電池又は燃料を収容するための収容室とを備える。
【0022】
1つの実施例において、前記マニピュレーターには、距離センサがさらに装着され、前記距離センサは、前記スライドドアアセンブリの前記スライドドアが開放されているか否かを感知することで、前記スライドドアアセンブリが正常状態であるか否かを判断することに用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態によるスライドドアアセンブリが地上ドックから分離した状態で正面に対する傾斜角度を沿う斜視模式図である。
図2図1のスライドドアアセンブリの裏面の平面模式図である。
図3】上端蓋板を取り外した図2のスライドドアアセンブリの平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の具体的な実施形態において、図面を参照して、本発明についてさらに説明する。
【0025】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態による地上ドック1は、無人機が前記地上ドックに着陸した場合に、前記無人機のエネルギー源又は積載物を交換することに用いられる。前記エネルギー源は電池や燃料などであってもよく、積載物は画像形成装置であってもよい。前記地上ドック1は、スライドドアアセンブリ100と、電池又は燃料を収容するための収容室200と、マニピュレーター300とを備える。
【0026】
前記スライドドアアセンブリ100は、着陸プラットホーム10と、着陸プラットホーム10に合わせて開閉されるスライドドア20と、スライドドア20を駆動して移動させる駆動アセンブリ30とを備える。
【0027】
前記着陸プラットホーム10及び前記スライドドア20は、いずれも平板状であってもよい。前記着陸プラットホーム10は、地上ドックに取り付けられ、無人機の地上補助着陸を提供すると共に、地上ドック1に貯蔵された無人機の電池又は燃料のために遮蔽を提供する。前記着陸プラットホーム10には、開口12が設けられている。
【0028】
前記スライドドア20は、対向する第1側22及び第2側24を備える。本実施形態において、前記スライドドア20は、ほぼ矩形状であり、その形状及び寸法がそれぞれ前記着陸プラットホーム10の開口12の形状及び寸法にほぼ相当する。前記第1側22及び第2側24は、矩形における2つの対向する幅方向の辺である。本実施形態において、前記着陸プラットホーム10及び前記スライドドア20は、2つの互いにほぼ平行する平面に位置する。図2に示す方向において、前記第1側22を上端と、前記第2側24を下端と定義することができる。前記スライドドア20は、前記駆動アセンブリ30により駆動されることによって、開放又は閉鎖するように、スライドドア20をその位置している平面に平行移動させる。前記スライドドア20が開放されている場合、前記着陸プラットホーム10の開口12が前記スライドドア20で遮蔽されていないため、前記マニピュレーター300は、収容室200の中に電池などの補給を掴み上げて前記開口12を通して地上ドック1から伸出し、地上ドック1に着陸した無人機に対してエネルギー又は積載物を補給するように電池などの交換を行うことができ、前記スライドドア20が閉鎖されている場合、前記着陸プラットホーム10の開口12が前記スライドドア20で遮蔽されているため、前記マニピュレーター300は、収容室200の中に収容されているので、伸出することができない。
【0029】
図3を同時に参照し、前記駆動アセンブリ30は、前記スライドドア20の開放又は閉鎖を駆動することができる。前記駆動アセンブリ30は、動力源32と、動力源32より駆動される歯車34と、歯車34と係合するラック36とを備える。本実施形態において、前記動力源32は、前記着陸プラットホーム10に装着される。さらに、前記動力源32は、前記着陸プラットホーム10の開口12の上端(図2に示す方向)に装着され、つまり、前記スライドドア20の第1側22に近接する箇所に装着される。本実施形態において、前記動力源32は、サーボモータであってもよい。前記歯車34は、前記動力源32に接続され、前記動力源32は、直接的に前記歯車34を駆動して回転させる。前記ラック36は、前記スライドドア20の第1側22に装着されると共に、前記歯車34と噛合することができる。他の実施形態において、前記動力源32を、それに装着された歯車34とともに、前記スライドドア20に装着し、前記ラック36を前記着陸プラットホーム10に装着することができる。これによって、同様に、動力源32により歯車34及びラック36を駆動して互いに伝動させ、さらに前記スライドドア20を駆動して平行移動させる。
【0030】
前記動力源32が前記歯車34を駆動して回転させるとき、前記歯車34は、前記ラック36をラック36の延伸方向に平行移動させるように駆動することで、ラック36が装着されたスライドドア20を駆動してスライドドア20の第1側22の延伸方向に平行移動させる。前記歯車34が時計回り方向(図2にす示す方向)に回転する場合、前記歯車34は、前記ラック36を左方に向かって移動させるように駆動する。このとき、前記スライドドア20を閉鎖するように、前記スライドドア20が、開口12を遮蔽するまで前記着陸プラットホーム10の開口12に近づく方向へ移動する。前記歯車34が反時計回り方向(図2に示す方向)に回転する場合、前記歯車34は、前記ラック36を右方に向かって移動させるように駆動する。このとき、前記スライドドア20を開放するように、前記スライドドア20が、開口12を完全に露出するまで前記着陸プラットホーム10の開口12から遠ざかる方向へ移動する。
【0031】
本実施形態において、前記着陸プラットホーム10及び前記スライドドア20が2つの互いに平行な平面に位置するので、前記駆動アセンブリ30により駆動されるスライドドア20及び前記着陸プラットホーム10の位置している2つの平面の間の距離をできるだけ小さくするために、前記歯車34はサーボモータと前記着陸プラットホーム10との間に装着される。これによって、前記ラック36が装着されたスライドドア20と前記着陸プラットホーム10との間の距離をできるだけ小さくすることができる。このようにして、前記スライドドア20を前記着陸プラットホーム10にできるだけ近い平面に平行移動で摺動させる。これによって、前記スライドドアアセンブリ100の占用するスペースをできるだけ小さくして、着陸プラットホーム10のより多くのスペースを占用しておらず、ドックの他の付属設備及び無人機の設計のためにより多くの設計スペースが予め残される。
【0032】
前記スライドドアアセンブリ100は、前記スライドドア20の平行移動を補助するスライドアセンブリ40をさらに備えてもよい。前記スライドアセンブリ40は、プーリーや、ローラ、軸受などの複数の選択肢を有することができる。本実施形態において、前記スライドアセンブリ40は、幾つかの軸受42を備える。前記軸受42の数は、4つである。前記軸受42は、前記スライドドア20の第1側22の両端及び第2側24の両端に装着される。前記スライドドアアセンブリ100の着陸プラットホーム10には、前記軸受42に対して2本の第1スライド溝44が設けられてもよい。1本の第1スライド溝44は、前記スライドドア20の第1側22の上部に設けられ、もう1本の第1スライド溝44は、前記スライドドア20の第2側24の下部に設けられ、前記第1側22の両端に装着された軸受42は、上端の第1スライド溝44に収容されることができ、前記第2側24の両端に装着された軸受42は、下端の第1スライド溝44に収容されることができる。前記スライドドア20がその第1側22の延伸方向に沿って平行移動するとき、前記軸受42は、前記第1スライド溝44にスライドすることができ、スライドドア20の平行移動に対して案内の役割を果たす。
【0033】
前記スライドドアアセンブリ100は、蓋板50を含んでもよい。前記蓋板50は、数が2つであり、前記スライドドア20の第1側22及び第2側24に被せられる。各蓋板50には、第2スライド溝(図示せず)が設けられてもよい。前記軸受42の装着位置は、前記蓋板50の第2スライド溝に正対することができる。前記第1スライド溝44及びそれに対向する第2スライド溝は共に、前記軸受42を収容し、軸受42のスライドに対して案内及び位置規制を行う。
【0034】
前記地上ドック1には、スライドドアアセンブリ100のスライドドア20が開放されているか否かを検出するための距離センサ(図示せず)がさらに装着されている。前記距離センサは、前記マニピュレーター300に装着されてもよい。前記距離センサには、1つの初期距離の値が予め設定される。前記距離センサは、赤外線距離センサであってもよく、垂直に上向きに信号を送信することができる。頂部に遮蔽物があれば、当該距離センサは、遮蔽物により戻された信号を受信することで、スライドドア20が正常に開放されているか否かを判断する。戻される信号がなければ、当該距離センサの上方に遮蔽物がないことを意味し、スライドドア20が開放状態であることを示す。
【0035】
無人機が既に地上ドック1の着陸プラットホーム10に着陸した場合、無人機に対して電池を交換するように、スライドドアアセンブリ100のスライドドア20が開放され、且つマニピュレーター300がスライドドア20を通して地上ドック1から伸出する必要がある。このとき、マニピュレーター300の上方への移動中に、前記距離センサはスライドドアアセンブリ100との距離が予め設定された値に達することを検出すると、距離センサはスライドドア20が開かれない結果を返信し、さらに、スライドドアアセンブリ100のスライドドア20が異常工作状態であることを判断することができる。このとき、距離センサは通信システムに信号を送信し、マニピュレーター300の上方への移動を停止させて初期位置に戻るよう制御し、さらに、無人機へ信号を送信し、当該地上ドック1が異常工作状態であるため無人機の充電を提供できなく、充電が必要の場合に次の地上ドックに赴かなければならないことを無人機に通知する。前記距離センサはスライドドアアセンブリ100との距離値を感知しないと、距離センサはスライドドア20が正常に開放されている結果を返信し、さらに、スライドドアアセンブリ100のスライドドア20が正常工作状態であることを判断することができ、マニピュレーター30は、上方への移動を無人機の位置に達するまで続け、さらに無人機に対して電池を交換する。
【0036】
本発明の実施形態によるスライドドアアセンブリは、歯車及びラックの方式を利用して動力伝達を行い、同時に軸受を用いて側面転動を行い、スライドドアの方式を利用し、前記スライドドア及び無人機の間の距離は小さくなり、且つ前記スライドドアは平面における平行移動の開放方式を利用して使用が容易にする。これによって、前記スライドドアアセンブリの占用するスペースをできるだけ小さくして、着陸プラットホームのより多くのスペースを占用しておらず、ドックの他の付属設備のためにより多くの設計スペースが予め残され、ドックのスライドドアの上部及び下部の設備に与える空間的な影響を避け、無人機の下部の積載能力がより高くなり、地上ドックの厚み寸法を小さくする。
【0037】
本発明の実施形態によるスライドドアアセンブリは、歯車及びラックの方式を利用して動力伝達を行うことに限定されない。前記歯車及びラックの伝動方式は、同等機能を有する他の伝動方式を使用して代替されてもよく、例えば、ベルト伝動や、チェーン伝動、リンク伝動などの機械伝動方式、又は液圧伝動や、気圧伝動などの非機械的伝動方式を使用することができる。
【0038】
当業者は、以上の実施形態は、本発明を説明するに過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、以上の実施例の適切な変更および変形がいずれも本発明の特許請求の範囲に属すことを理解すべきである。
【符号の説明】
【0039】
1 地上ドック
100 スライドドアアセンブリ
200 収容室
300 マニピュレーター
10 着陸プラットホーム
12 開口
20 スライドドア
22 第1側
24 第2側
30 駆動アセンブリ
32 動力源
34 歯車
36 ラック
40 スライドアセンブリ
42 軸受
44 第1スライド溝
50 蓋板
図1
図2
図3