(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6502122
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】レンジフード
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20190408BHJP
F24C 15/20 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
F24F7/06 101Z
F24F7/06 101B
F24C15/20 E
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-39411(P2015-39411)
(22)【出願日】2015年2月27日
(65)【公開番号】特開2016-161199(P2016-161199A)
(43)【公開日】2016年9月5日
【審査請求日】2017年11月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237374
【氏名又は名称】富士工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人 英知国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 康司
【審査官】
佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−136028(JP,A)
【文献】
特開2011−252690(JP,A)
【文献】
特開2002−162079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/06
F24C 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理器を有するキャビネットに設けられるレンジフードであって、
前記加熱調理器の使用に伴い上昇する空気に含まれる油煙を吸い込むための吸込口を有するフード部と、
前記キャビネット内に設けられ、前記フード部の前記吸込口から連通する風路を介して空気を吸引する送風機を有する本体部と、
前記風路を内部に有し、前記キャビネットの天板付近において前記フード部と前記本体部を接続する接続部と、
前記接続部と前記天板の間に介在する不燃部と、
を備え、
前記不燃部は、断熱性を有する部材からなる不燃材と不燃材枠を有し、
前記不燃材枠は、前記不燃材と前記天板の間に介在する不燃材外枠を有し、
前記接続部は、前記天板の上面より下方に存するフード部側接続部および前記フード部側接続部と接続される本体部側接続部を有し、
前記フード部側接続部の下端は、前記不燃材枠よりも下方に突出する、
レンジフード。
【請求項2】
加熱調理器を有するキャビネットに設けられるレンジフードであって、
前記加熱調理器の使用に伴い上昇する空気に含まれる油煙を吸い込むための吸込口を有するフード部と、
前記キャビネット内に設けられ、前記フード部の前記吸込口から連通する風路を介して空気を吸引する送風機を有する本体部と、
前記風路を内部に有し、前記キャビネットの天板付近において前記フード部と前記本体部を接続する接続部と、
前記接続部と前記天板の間に介在する不燃部と、
を備え、
前記不燃部は、断熱性を有する部材からなる不燃材と不燃材枠を有し、
前記不燃材枠は、前記不燃材と前記天板の間に介在する不燃材外枠を有し、
前記不燃材外枠は、前記天板の上面に対応するフランジと前記天板の下面に対応する締付部材を有し、前記フランジと前記締付部材で前記天板を挟持することにより固定される、
レンジフード。
【請求項3】
前記不燃材枠は、前記不燃材と前記接続部の間に介在する不燃材内枠をさらに有していることを特徴とする請求項1または2に記載のレンジフード。
【請求項4】
前記不燃材内枠の内周は、前記接続部の外周に対応していることを特徴とする請求項3に記載のレンジフード。
【請求項5】
前記フード部側接続部は、両端にガイド部を有し、前記ガイド部は、前記フード部側接続部の他の部分より下方に突出していることを特徴とする請求項1、3、または4に記載のレンジフード。
【請求項6】
前記天板と前記不燃材外枠の間にパッキンを介在させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレンジフード。
【請求項7】
前記不燃部は、一体として構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のレンジフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンジフードに関し、特に調理台に備えられるレンジフードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、主にアイランドキッチンにおいて、吸込口を有するフード部を加熱機器の奥側に調理台の天板上部に設け、フード部の吸込口から吸いこまれる油煙を吸引する送風機を有する本体部を調理台内部に設けたレンジフードが提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。ここで、レンジフードと可燃性の部分との間には消防法により不燃処理を施すことが義務付けられている。そのため、可燃性の調理台にこのような構成のレンジフードを取り付ける場合には、調理台とレンジフードの間に不燃材を介在させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−029389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、不燃材は非常に脆い材料のものが多く、レンジフードを使用するうちに不燃材が破損したり劣化したりといったことが起きるため、度々交換しなければいけないという問題が発生していた。
そこで、本発明は、容易にレンジフードと調理台の天板とを断熱することができ、かつ不燃材の破損や劣化を防ぐ構成としたレンジフードを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、加熱調理器を有するキャビネットに設けられるレンジフードであって、加熱調理器の使用に伴い上昇する空気に含まれる油煙を吸い込むための吸込口を有するフード部と、キャビネット内に設けられ、フード部の吸込口から連通する風路を介して空気を吸引する送風機を有する本体部と、風路を内部に有し、キャビネットの天板付近においてフード部と本体部を接続する接続部と、接続部と天板の間に介在する不燃部と、を備え、不燃部は、断熱性を有する部材からなる不燃材と不燃材枠を有し、不燃材枠は、不燃材と天板の間に介在する不燃材外枠を有
し、接続部は、天板の上面より下方に存するフード部側接続部およびフード部側接続部と接続される本体部側接続部を有し、フード部側接続部の下端は、不燃材枠よりも下方に突出するレンジフードが提供される。
これによれば、レンジフードと調理台の天板とを断熱することができると共に、調理台の天板に水や油等の液体をこぼしても不燃材が直接液体を吸うことがないから、不燃材の長寿命化につながり、また、レンジフードに外力がかかり不燃材に荷重がかかっても、不燃材外枠が不燃材の保護材として機能して力が分散するため、天板による不燃材の破損を防止することができる。また、不燃材は一般的に加工し難い材料であるものが多いため、直接調理台の天板に取り付けるのは困難だが、不燃材外枠を介して取り付けられるため施工性がよい。
【0006】
さらに、不燃材枠は、不燃材と接続部の間に介在する不燃材内枠をさらに有していることを特徴としてもよい。
これによれば、レンジフードに外力がかかり不燃材に荷重がかかっても、不燃材内枠が不燃材の保護材として機能して力が分散するため、レンジフードによる不燃材の破損を防止することができる。また、不燃材内枠が不燃材の保護材として機能するため、接続部を天板に取り付けようとする際に不燃材を傷つけたり、破損させてしまうことを防止することができる。
【0007】
さらに、
不燃材内枠の内周は、接続部の外周に対応していることを特徴としてもよい。
これによれば、フード部側接続部と本体部側接続部を取り付ける際、不燃材内枠がフード部側接続部の前後左右の位置決めとして機能するため、フード部側接続部と本体部側接続部の接続を容易に行うことができる。
【0008】
さらに、フード部側接続部は、両端にガイド部を有し、ガイド部は、フード部側接続部の他の部分より下方に突出していることを特徴としてもよい。
これによれば、フード部側接続部または本体部側接続部を取り付ける際、両端のガイド部のみに目を配ればよいので容易に取り付けることができる。また、フード部側接続部に設けられたガイド部が他のフード部側接続部よりも先に本体部側接続部に挿入されて位置決めを行うため、本体部側接続部と他のフード部側接続部とが衝突することなく、フード部側接続部や本体部側接続部が破損することを防止することができる。
【0009】
さらに、不燃材外枠は、天板の上面に対応するフランジと天板の下面に対応する締付部材を有し、フランジと締付部材で天板を挟持することにより固定されることを特徴としてもよい。
これによれば、天板の厚みに対応して容易にレンジフードを取り付けることができる。また、天板にねじ孔を設けることなく不燃材外枠を天板に設置可能であるため、地震等によってねじ孔から亀裂が入り天板が破損する事態を防止できる。
【0010】
さらに、天板と不燃材外枠の間にパッキンを介在させることを特徴としてもよい。
これによれば、天板に水や油等の液体をこぼしても、キャビネットの内部にそれらが侵入することを防ぐことができる。
【0011】
さらに、不燃部は、一体として構成されていることを特徴としてもよい。
これによれば、不燃部をキャビネットに容易に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、容易にレンジフードと調理台の天板とを断熱することができ、かつ不燃材の破損や劣化を防ぐ構成としたレンジフードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明に係る第一実施例のレンジフードの、(A)正面図、(B)平面図、(C)背面図。
【
図2】本発明に係る第一実施例のレンジフードの右上手前から見た斜視図。
【
図3】本発明に係る第一実施例のレンジフードのI−I断面における断面図。
【
図4】本発明に係る第一実施例のレンジフードのフード部の、(A)正面図、(B)平面図、(C)側面図、(D)背面図。
【
図5】本発明に係る第一実施例のレンジフードのフード部の、(A)底面図、(B)右下手前から見た斜視図。
【
図6】本発明に係る第一実施例のレンジフードの本体部の、(A)正面図、(B)平面図、(C)側面図、(D)背面図。
【
図7】本発明に係る第一実施例のレンジフードの本体部の右上手前から見た斜視図。
【
図8】本発明に係る第一実施例のレンジフードの不燃部の、(A)正面図、(B)平面図、(C)底面図、(D)右側面図、(E)左側面図。
【
図9】本発明に係る第一実施例のレンジフードの不燃部の、(A)左上手前から見た斜視図、(B)左下手前から見た斜視図。
【
図10】本発明に係る第一実施例のレンジフードの不燃部のII−II断面における断面図。
【
図11】本発明に係る第一実施例のレンジフードの、(A)I−I断面における断面図、(B)同断面における不燃部付近の部分拡大断面図。
【
図12】本発明に係る第一実施例のレンジフードの不燃部の分解図。
【
図13】本発明に係る第一実施例のレンジフードの分解図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る実施例について説明する。
<第一実施例>
図1乃至
図3を参照し、本実施例におけるレンジフード1を説明する。レンジフード1は、主にアイランドキッチンにおいて、加熱調理器CKを有しキッチン等の床に載置されるキャビネットCAと共に備えられるレンジフードである。キャビネットCAは、その天板PLに熱源HTを有する加熱調理器CKが設けられており、使用者は熱源HT(たとえば、IHクッキングヒーターなど)に鍋などを置いて料理を行う。レンジフード1は、その料理の際に発生する油煙が室内に拡がらないように、油煙を捕集し、脱油分、脱煙、脱臭などを行うものである。
【0015】
レンジフード1は、キャビネットCA内に設けられる本体部10と、キャビネットCAに立設したフード部20と、フード部20と本体部10を接続する接続部40と、接続部40と天板PLの間に介在する不燃部50とを備える。本体部10は、フード部20で油煙を含む空気を吸引するために空気の流れを発生させる送風機11と、フード部20から空気を吸引し、フード部20へ空気を送出するために、空気を通過させる本体部風路13と、本体部風路13上にあり、吸引した空気の中に含まれる煙や臭いを除去するための浄化装置12と、フード部20と接続するための接続部40(42)を備える。
【0016】
フード部20は、その下部に位置する接続部40(41)において本体部10と接続され、キャビネットCAの調理台の天板PLに設けられる加熱調理器CKの使用者側から見て奥側から立設する。フード部20は、天板から垂直に設けられる壁部211と、壁部211から延在し、キャビネットCAの奥側から手前側へ向かって上方へ傾斜する内面パネル21と、内面パネル21が捕集した油煙を吸い込むための吸込口22と、吸込口22から吸込んだ油煙から油脂分を捕獲する公知のフィルタ23と、フィルタ23を覆うように取り付けられる整流板24と、フィルタ23を通過した空気を本体部10へ導く吸引風路28と、本体部10が浄化した空気を導く吹出風路29と、その浄化した空気をレンジフード1から室内へ吹出す吹出口26と、壁部211から延在し、本体部10と接続される接続部40(41)とを備える。
【0017】
内面パネル21は、奥側から手前側へ向かって上方へ傾斜することで、使用者に圧迫感を与えることなく、加熱調理器CKの使用に伴い上昇する空気に含まれる油煙を捕集する。吸込口22は、吸引風路28を介して、送風機11と連通した凹部として内面パネル21に形成される。整流板24は、フィルタ23を覆うように着脱自在または開閉自在に取り付けられることでフード部20に意匠的な効果をもたらすと共に、吸込口22の奥側に位置する。また、整流板24は、障害物が減りより吸込み易くなると共に、清掃性が向上するので、内面パネルに対して面一に取り付けられている。
【0018】
壁部211は、その内部に吸引風路28と吹出風路29という空気の流れの向きが異なる2つの風路を奥行き方向に並列に有する。本体部10の送風機11が発生させた空気の流れは、連通するフード部20の吸込口22から始まり、吸引風路28と本体部風路13を介して送風機11に到達し、その後浄化装置12を通ってから吹出風路29を介して吹出口26から室内へ放出されることで終わる。
【0019】
接続部40は、壁部211から下方に延在するフード部側接続部41(
図4および
図5に示す)と、フード部側接続部41と適合するように本体部10から上方へ延在する本体部側接続部42(
図6および
図7に示す)から構成される。フード部側接続部41と本体部側接続部42のそれぞれは、その内部に吸引風路28と吹出風路29が奥行き方向に並列するようにして有する。
【0020】
レンジフード1は、工場出荷時には、フード部20と本体部10とは分離して出荷され、キャビネットCAが存する現場でフード部側接続部41と本体部側接続部42を接続することで組み立てられる。具体的には、本体部10をキャビネットCAの裏側から内部へ、本体部側接続部42が天板PLの開口部OPに適合するように配置され固定された後、フード部20のフード部側接続部41を天板PLの上方から開口部OPへ挿入し、その奥にある本体部側接続部42へ差し込むようにして接続する。なお、油の流れが本体部10の外へ流出しないようにするため、フード部側接続部41が本体部側接続部42の内側に嵌合するように接続することが好ましい。このようにして、フード部20は、キャビネットCAに立設する。
【0021】
また、本実施例では、本体部10とフード部20を接続するための接続部40は、天板PLの上面より下方に存するフード部側接続部41およびフード部側接続部41と接続される本体部側接続部42を有し、天板PL付近に存する。設置時において開口部OPの位置にあるのは、フード部側接続部41であるが、これに限定されず、本体部側接続部42が開口部OPの位置にあってもよい。この場合、本体部10をキャビネットCAの内部に配置する際、本体部側接続部42は開口部OPに挿入するようにして配置される。
【0022】
不燃部50は、接続部40と天板PLの間に介在するように存する。接続部40は風路を内部に有し、特に吸引風路28には、吸込口22で吸い込んだ熱せられた空気が流れる。そのため、レンジフード1の一部が可燃性の材料から成形された天板PLに直接接するようなことは、消防法上認められていない。不燃部50は、レンジフード1を不燃処理するための部材である。
【0023】
図4および
図5を参照し、フード部20について説明する。フード部20の内面パネル21は、キャビネットCAの奥側から手前側へ向かって上方へ傾斜することで、使用者への圧迫感を生じさせない程度に熱源の上方に位置し、加熱調理器CKで行う料理等により上昇する空気が含む油煙を捕集する。フード部20の底面視では、最も外周に周縁部25が、その内側に内面パネル21が、そのさらに内側の奥側に整流板24、手前側に吸込口22が存する。整流板24は、フィルタ23より一回り大きいので、フィルタ23を覆うように取り付けられている。吸込口22、およびフィルタ23を収める空間は、内面パネル21の凹部として形成されており、この凹部は、壁部211の内部を通る吸引風路28に連通している。
【0024】
フード部20は、壁部211とフード部側接続部41の境界にスカート状の化粧部材27を有し、化粧部材27は天板との間に位置する不燃部50を使用者から見えないようにする。吸引風路28を内部に有するフード部側接続部41は、天板PLの上面から下方に位置し、その下端411は、本体部側接続部42に嵌合する。吸引風路28は本体部風路13の上流側と、吹出風路29は本体部風路13の下流側と接続される。
【0025】
本実施例では、フード部側接続部41は、両端にガイド部412を有している。ガイド部412は、左右両端においてフード部側接続部41の他の部分より下方に突出し、左右両端のガイド部の端から端までの距離は不燃部の孔内周の左右面の距離に対応し、ガイド部の奥行き長さは不燃部の孔内周の奥行き長さに対応した長さとしている。これによれば、フード部側接続部41を取り付ける際、両端のガイド部412のみに目を配ってフード部側接続部を挿入することでガイド部が不燃部の孔内周面に沿うようにして移動するから、スムーズかつ容易に取り付けることができる。また、フード部側接続部41に設けられたガイド部412が他のフード部側接続部41よりも先に本体部側接続部42に挿入されて位置決めを行うため、本体部側接続部42と他のフード部側接続部とが衝突することなく、フード部側接続部41や本体部側接続部42が破損することを防止することができる。
【0026】
図6および
図7を参照し、本体部10について説明する。本体部10は、送風機(図示せず)を内部に含みキャビネット内に設置される。本実施例の場合、天板PLの開口部OPの位置に適合するように、本体部側接続部42が上方へ延在している。なお、本体部側接続部42は、天板PLの高さより低いが、これに限定されず、天板PLの高さより高く、本体部側接続部が開口部OPから突出していてもよい。本体部側接続部42の内部は、手前側に吸引風路28と対応し、奥側に吹出風路29に対応するように本体部風路13が存している。
【0027】
図8乃至
図10を参照し、不燃部50について説明する。不燃部50は、断熱性を有する部材からなる不燃材51と不燃材枠52を有する。不燃材51は、断熱性を有した材料であればよく、たとえば、ケイ酸カルシウム板、せっこうボード、ロックウール、グラスウォール、ケイ酸カルシウムの基材に粘土鉱物であるバーミキュライトを加えたモイスである。不燃材枠52は、不燃材51と天板PLの間に介在する不燃性で高硬度の、好ましくは金属製の不燃材外枠521を有する。この不燃材51と不燃材外枠521が接続部40と天板PLの間にあることにより、レンジフード1と天板PLとを断熱することができ、消防法の要求を満たすことができると共に、天板PLに水や油等の液体をこぼしても不燃材51が直接液体を吸うことがないから、不燃材の長寿命化につながり、また、レンジフードに外力がかかり不燃材51に荷重がかかっても、天板PLに対して不燃材外枠521が不燃材51の保護材として機能して力が分散するため、天板PLによる不燃材51の破損を防止することができる。また、不燃材51は一般的に加工し難い材料であるものが多いため、直接調理台の天板に取り付けるのは困難だが、不燃材外枠521を介して取り付けられるため施工性がよい。さらに、不燃材は不燃材外枠を介して取り付けることで天板に加工をする必要がなく容易に取り付けられるとともに、天板が脆い材料であっても不燃部装着後の天板の強度を保つことができるため天板の長寿命化につながる。
【0028】
本実施例では、不燃材外枠521は、天板PLの上面に対応するフランジ521Fと天板PLの下面に対応する締付部材521Cを有し、フランジ521Fと締付部材521Cで天板PLを挟持することにより固定させてもよい。これによれば、天板PLの厚みに対応して容易にレンジフード1をキャビネットに取り付けることができる。また、天板にねじ孔を設けることなく不燃材外枠521を天板に設置可能であるため、地震等によってねじ孔から亀裂が入り天板が破損する事態を防止できる。
【0029】
また、天板PLと不燃材外枠521の間にパッキン60を介在させてもよい。本図では、不燃材外枠521のフランジ521Fの下面にパッキン60を設けているが、これに限定されず、天板PLの端面に対応するように不燃材外枠521の部分にパッキン60を設けて、天板PLの開口部OPの断面との間で水密性を維持してもよい。これによれば、天板PLに水や油などをこぼしても、キャビネットCAの内部にそれらが侵入することを防ぐことができる。
【0030】
また、本実施例では、不燃材枠52は、不燃材51と接続部40の間に介在する不燃性で高硬度の、好ましくは金属製の不燃材内枠522をさらに有している。不燃材内枠522があることにより、レンジフード1に外力がかかり不燃材51に荷重がかかっても、接続部40に対して不燃材内枠522が不燃材51の保護材として機能して力が分散するため、レンジフード1による不燃材51の破損を防止することができる。また、不燃材内枠522が不燃材51の保護材として機能するため、接続部40を天板PLに取り付けようとする際に不燃材を傷つけたり、破損させてしまうことを防止することができる。
【0031】
本実施例のように、不燃材内枠522は、不燃材51と接続部40の間に介在するだけでなく不燃材51の上部を覆うようにフランジを有することが好ましい。このようにすることで、フード部側接続部材を不燃部の孔を通して取り付ける際に多少位置がずれてフード部側接続部材が不燃部に接触してしまっても、不燃材に直接接触せず不燃材内枠が衝撃を吸収するため、不燃材の破損を防ぐことができる。なお、不燃材外枠521は、不燃材内枠522と別体であると共に、 直接接触していない。不燃材内枠522は、熱せられた空気が通過する吸引風路28を内部に含む接続部40(本実施例では、フード部側接続部41)と接するために熱が伝達され易いが、その熱を天板PLなどに不燃材外枠521を介して伝達させないためである。
【0032】
図11を参照し、レンジフード1において不燃部50が如何に用いられるかを説明する。
図11(B)は、レンジフード1が据え付けられた時の不燃部50付近の拡大断面図である。不燃部50は、吸引風路28を内部に有するフード部側接続部41と天板PLの間に存する。これにより、レンジフード1と天板PLとを断熱することができる。また、不燃部50は、不燃材51と天板PLの間に不燃材外枠521を有する。これにより、天板PLに水や油等の液体をこぼしても不燃材51が直接液体を吸うことがないから、不燃材の長寿命化につながり、また、レンジフード1に外力がかかり不燃材51に荷重がかかっても、天板PLに対して不燃材外枠521が不燃材51の保護材として機能して力が分散するため、天板PLによる不燃材51の破損を防止することができる。
【0033】
また、不燃部50は、不燃材51とフード部側接続部41の間に不燃材内枠522を有する。これにより、レンジフード1に外力がかかり不燃材51に荷重がかかっても、不燃材内枠522が、フード部側接続部41に対して不燃材51の保護材として機能して力が分散するため、レンジフード1による不燃材51の破損を防止することができる。また、不燃材内枠522が不燃材51の保護材として機能するため、フード部側接続部41を天板PLに取り付けようとする際に不燃材51を傷つけたり、破損させてしまうことを防止することができる。
【0034】
また、不燃部50は、天板PLの端面に対応する部分だけではなく、天板PLの上面に対応するようにフランジ部分を有する。不燃材外枠521は、当該フランジ部分に対応するようにフランジ521Fを有すると共に、フランジ521Fから垂直上方に立ち上がる立ち上がり部分を有し、不燃材51のフランジ部分の端面を外力や水や油等の液体から保護する。また、不燃材内枠522は、フード部側接続部41に対応する部分だけではなく、当該フランジ部分に対応するように同様なフランジを有し、不燃材51のフランジ部分の上面を保護する。このように、不燃材枠52(不燃材外枠521および不燃材内枠522)が、不燃材51と、天板PLおよび接続部40(フード部側接続部41または本体部側接続部42)の間に介在することで、脆い不燃材からなる不燃材51を保護することができる。また、天板PLと不燃材外枠521の間にパッキン60を介在させている。これにより、水や油等の液体から不燃材を保護し、使用するうちに不燃材が劣化することを防止する。
【0035】
図12および
図13を参照し、不燃部50を天板PLに取り付ける方法を説明する。不燃部50の不燃材外枠521の下端部を、天板PLに設けられた不燃材外枠521の大きさと形状に適合する開口部OPに差し込み、フランジ521Fを天板PLの上面に載せる。フランジ521Fが天板PLの上面に載せられたら、締付部材521Cを天板PLの下面に当ててネジで締付部材521Cを締め上げると、フランジ521Fと締付部材521Cとで天板PLを挟持することとなる。これにより、不燃材外枠521は、天板PLに強固に固定される。
【0036】
不燃材外枠521が天板PLに固定されたら、不燃材51を、不燃材外枠521の内側の4面およびフランジ521Fの上面の4面に、配置する。図では8つの不燃材片が一体となっているようであるが、不燃材片は互いに接合されておらず、バラバラの状態である。すべての不燃材片を配置したら、不燃材内枠522を、不燃材51のそれぞれの片に当接して固定されるように配置して、不燃材内枠522と不燃材51とを固定する。このようにして、不燃部50は、天板PLに、すなわちキャビネットに取り付けられる。
【0037】
図13に示すように、不燃部50は、出荷時には一体として構成されて、ユニット化されており、レンジフード1をキャビネットに設置する際には、一体として取り扱えるように構成されていてもよい。これによれば、不燃部50をキャビネットに上記で説明した取り付け方法より容易に取り付けることができる。
【0038】
不燃部50を天板PLに取り付けたら、フード部側接続部41の下端411特にガイド部412を、不燃部50の孔を通して、化粧部材27が不燃部50のフランジ部(フランジ521Fを含む)を覆うまで、その下方に対応する位置に存する本体部10の本体部側接続部42に嵌め込む。フード部側接続部41の下端411は、不燃材枠52よりも下方に突出し、不燃材内枠522の内周は、フード部側接続部41の外周に対応している。こうすることにより、フード部側接続部41と本体部側接続部42を取り付ける際、不燃材内枠522がフード部側接続部41の前後左右の位置決めとして機能するため、フード部側接続部41と本体部側接続部42の接続を容易に行うことができる。
【0039】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0040】
1 レンジフード
10 本体部
11 送風機
12 浄化装置
13 本体部風路
20 フード部
21 内面パネル
211 壁部
22 吸込口
23 フィルタ
24 整流板
25 周縁部
26 吹出口
27 化粧部材
28 吸引風路
29 吹出風路
30 風路
40 接続部
41 フード部側接続部
411 フード部側接続部の下端
412 ガイド部
42 本体部側接続部
50 不燃部
51 不燃材
52 不燃材枠
521 不燃材外枠
521F フランジ
521C 締付部材
522 不燃材内枠
60 パッキン
CA キャビネット
CK 加熱調理器
HT 熱源
PL 天板
OP 開口部