(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6502407
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】ドアロック制御装置
(51)【国際特許分類】
E05B 47/00 20060101AFI20190408BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
E05B47/00 J
E05B49/00 K
【請求項の数】19
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-48256(P2017-48256)
(22)【出願日】2017年3月14日
(65)【公開番号】特開2018-35658(P2018-35658A)
(43)【公開日】2018年3月8日
【審査請求日】2017年3月14日
(31)【優先権主張番号】105127795
(32)【優先日】2016年8月30日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】516315764
【氏名又は名称】キャンディー・ハウス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】古 哲明
【審査官】
家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−023688(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−1154019(KR,B1)
【文献】
特開2016−079665(JP,A)
【文献】
特開2014−136950(JP,A)
【文献】
特開2005−315067(JP,A)
【文献】
特開2009−084826(JP,A)
【文献】
特開平09−144403(JP,A)
【文献】
特開2002−070370(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアプレートの表面に突き出るように前記ドアプレートに設けられたベースと、前記ベースのトップ面に突き出るように前記ベースに設けられたサムターンとを有するドアロックに取り付けて使用されるドアロック制御装置であって、
前記ベースの前記トップ面に取り付けられるための載置モジュールと、前記載置モジュールを支持するために前記ドアプレートに当接するように前記載置モジュールと連結されている支持モジュールとを有し、前記載置モジュールは、前記ベースの前記トップ面に向かって取り付けられる内表面を有し、前記支持モジュールは、前記載置モジュールに対して前記内表面と垂直の方向である第1の方向と、前記内表面と平行する方向である第2の方向との一方又は両方に沿って移動可能に設けられているハウジングユニットと、
外部よりの無線信号を受信するように前記ハウジングユニットに設けられ、前記ドアロックの前記サムターンに連結して設けられた作動手段と回動手段と駆動手段とを備え、前記作動手段は前記回動手段を介して前記駆動手段と連結されるように前記載置モジュールに設けられ、前記駆動手段は前記無線信号の受信に応じて前記回動手段を駆動し、駆動された前記回動手段によって前記作動手段が回動され、前記作動手段の回動によって前記サムターンを回すように制御する制御ユニットと、を備え、
前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第1の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記内表面より突出する長さを調節することができ、
前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第2の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記作動手段に対しての距離を調節することができる、
ことを特徴とするドアロック制御装置。
【請求項2】
前記制御ユニットは更に電源供給手段を備え、
前記支持モジュールは、第1の収納空間を形成し、
前記電源供給手段は、前記第1の収納空間に設けられ、前記駆動手段に電力を供給するように前記駆動手段と電気的に連結されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のドアロック制御装置。
【請求項3】
前記支持モジュールは、前記第1の収納空間を形成した収容体を有し、
前記収容体は、前記支持モジュールの前記内表面より突出する長さを調節するように前記第1の方向に沿って移動可能に前記支持モジュールに装着されている、
ことを特徴とする請求項2に記載のドアロック制御装置。
【請求項4】
前記支持モジュールは更に、前記第1の方向において前記載置モジュールに相対的に定位されるように連結された固定体を有し、
前記収容体は、前記第1の方向に沿って移動可能に前記固定体に収納されるように装着されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のドアロック制御装置。
【請求項5】
前記固定体は、前記第2の方向沿いに延伸されて互いに対向する側壁部を有し、
前記側壁部はそれぞれ、前記収容体を装着した側に前記第1の方向沿いに延伸される第1のレールが互いに対向するように設けられ、
前記収容体は、前記第1のレールに対応して前記第1のレールに摺動可能な第1の定位部を設けている、
ことを特徴とする請求項4に記載のドアロック制御装置。
【請求項6】
前記第1のレールは、複数の凹部と複数の凸部が相互に連続して前記第1の方向に並ぶラックレールとして設けられ、
前記第1の定位部は、前記第1のレールの凹凸に対して前記第1の方向に弾性的に係合乃至離脱するように前記第1のレールにスライド可能な係止部材としてなっている、
ことを特徴とする請求項5に記載のドアロック制御装置。
【請求項7】
前記載置モジュールは、前記制御ユニットを配置するためのエリアを画成する取付部と、前記取付部と繋がる連結部とを含むように、前記内表面を有する内側カバーと、前記内側カバーから前記第1の方向の所定の間隔をおいて、取付空間を画成するように配置されている外側カバーとを有し、
前記取付部において、前記内側カバーの前記内表面には、前記取付空間が外部に連通する貫通孔が設けられ、
前記作動手段は、前記貫通孔を介して前記取付部に配置され、
前記連結部は、前記支持モジュールに連結されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のドアロック制御装置。
【請求項8】
前記支持モジュールは、前記載置モジュールに対して前記第2の方向に移動するように前記第2の方向に移動可能に前記連結部が装着保持された保持体と、前記載置モジュールの前記内表面より突き出ると共に前記保持体に定位されるように連結された固定体とを有する、
ことを特徴とする請求項7に記載のドアロック制御装置。
【請求項9】
前記保持体は、前記第2の方向沿いに延伸される少なくとも1つの第2のレールが設けられ、
前記載置モジュールは、前記第2のレールに対応すると共に前記第2のレールに摺動可能な少なくとも1つの第2の定位部が、前記外側カバーの前記連結部の前記取付部から離れた端に設けられている、
ことを特徴とする請求項8に記載のドアロック制御装置。
【請求項10】
前記第2のレールは、複数の凹部と複数の凸部とが前記第2の方向に相互に連続して並ぶラックレールとして設けられ、
前記第2の定位部は、前記第2のレールの凹凸に対して前記第2の方向に弾性的に係合乃至離脱するように前記第2のレールにスライド可能な係止部材として設けられている、
ことを特徴とする請求項9に記載のドアロック制御装置。
【請求項11】
前記回動手段は、前記作動手段と連結された被動歯車と、前記駆動手段と連結された駆動歯車と、前記被動歯車と前記駆動歯車との間に連結された複数の中間歯車とを有し、
前記複数の中間歯車は、前記被動歯車と前記駆動歯車との間の連結を保持するように前記複数の中間歯車の位置関係が前記載置モジュールと前記保持体の相対的な移動の位置に応じて調節されるように設けられている、
ことを特徴とする請求項10に記載のドアロック制御装置。
【請求項12】
前記制御ユニットは更に電源供給手段を備え、
前記駆動手段は、前記駆動歯車と連結されたモーターを備え、
前記支持モジュールは更に、前記固定体に収納される収容体と、前記収容体に連結される載置体とを有し、
前記保持体は、前記外側カバーより前記第1の方向の外側に配置された外側壁と、前記外側壁と前記第1の方向の間隔をおいて対向するように前記内側カバーより前記第1の方向の外部に配置された内側壁と、を有し、
前記載置体は、前記保持体に対して前記第2の方向沿いに往復動可能に設けられ、前記内側カバーと前記保持体の前記内側壁との間に配置されるように設けられた定位壁と、前記モーターを載置する収納溝を画成するように前記定位壁より前記第1の方向に延伸されたスロット壁とを有し、
前記収容体は、前記電源供給手段を装着する第1の収納空間と、前記スロット壁を収容する第2の収納空間とが仕切られて形成され、
前記スロット壁は、前記載置体が前記保持体を通り抜けて前記第2の収納空間に突き出て収納されるように設けられ、
前記電源供給手段は、前記第1の収納空間に設けられ、前記駆動手段に電力を供給するように前記駆動手段と電気的に連結されている、
ことを特徴とする請求項11に記載のドアロック制御装置。
【請求項13】
前記内側カバーの前記連結部は、前記第2の方向に沿って延伸される2つの第3のレールが互いに前記第1の方向と前記第2の方向とに直角する方向である第3の方向の所定の間隔をおいて設けられ、
前記載置体は更に、前記載置体が前記保持体に対して前記第2の方向沿いに往復動された時、前記第3のレールに対して弾性的に係合乃至離脱するように前記定位壁に前記第3のレールに対応して前記第3のレールにスライド可能に第3の定位部が設けられている、
ことを特徴とする請求項12に記載のドアロック制御装置。
【請求項14】
前記第3のレールは、複数の凹部と複数の凸部とが前記第2の方向に相互に連続して並ぶラックレールとして設けられ、
前記第3の定位部は、前記第3のレールの凹凸に対して前記第2の方向に弾性的に係合乃至離脱するように前記第3のレールにスライド可能な係止部材として設けられている、
ことを特徴とする請求項13に記載のドアロック制御装置。
【請求項15】
前記固定体は、前記第2の方向沿いに延伸されて互いに対向する側壁部を有し、
前記側壁部はそれぞれ、前記収容体を装着した側に前記第1の方向沿いに延伸される第1のレールが互いに対向するように設けられ、
前記収容体は、前記第1のレールに対応して前記第1のレールに摺動可能な第1の定位部を設けている、
ことを特徴とする請求項12に記載のドアロック制御装置。
【請求項16】
前記第1のレールは、複数の凹部と複数の凸部が相互に連続して前記第1の方向に並ぶラックレールとして設けられ、
前記第1の定位部は、前記第1のレールの凹凸に対して弾性的に係合乃至離脱することができる係止部材としてなっている、
ことを特徴とする請求項15に記載のドアロック制御装置。
【請求項17】
ドアプレートの表面に突き出るように前記ドアプレートに設けられたベースと、前記ベースのトップ面に突き出るように前記ベースに設けられたサムターンとを有するドアロックに取り付けて使用されるドアロック制御装置であって、
前記ベースの前記トップ面に取り付けられるための載置モジュールと、前記載置モジュールを支持するために前記ドアプレートに当接するように前記載置モジュールと連結されている支持モジュールとを有し、前記載置モジュールは、前記ベースの前記トップ面に向かって取り付けられる内表面を有し、前記支持モジュールは、前記載置モジュールに対して前記内表面と垂直の方向である第1の方向と、前記内表面と平行する方向である第2の方向との両方に沿って移動可能に設けられているハウジングユニットと、
外部よりの無線信号を受信するように前記ハウジングユニットに設けられ、前記ドアロックの前記サムターンに連結して設けられた作動手段と回動手段と駆動手段とを備え、前記作動手段は前記回動手段を介して前記駆動手段と連結されるように前記載置モジュールに設けられ、前記駆動手段は前記無線信号の受信に応じて前記回動手段を駆動し、駆動された前記回動手段によって前記作動手段が回動され、前記作動手段の回動によって前記サムターンを回すように制御する制御ユニットと、を備え、
前記載置モジュールは、前記制御ユニットを配置するためのエリアを画成する取付部と、前記取付部と繋がる連結部とを含むように、前記内表面を有する内側カバーと、前記内側カバーから前記第1の方向の所定の間隔をおいて、取付空間を画成するように配置されている外側カバーとを有し、
前記支持モジュールは、保持体と固定体と収容体とを有し、
前記保持体は、前記第2の方向に移動可能に前記連結部が挿入されて装着され、
前記固定体は、前記第1の方向に前記内表面から突き出ると共に前記第1の方向において前記載置モジュールに相対的に定位されるように前記保持体と連結され、
前記収容体は、前記第1の方向に前記固定体に対して移動可能に前記固定体に収納されるように装着され、
前記作動手段は、前記取付部に配置され、
前記回動手段は、前記作動手段と連結された被動歯車と、前記駆動手段と連結された駆動歯車と、前記被動歯車と前記駆動歯車との間に連結された複数の中間歯車とを有し、
前記複数の中間歯車は、前記被動歯車と前記駆動歯車との間の連結を保持するように前記複数の中間歯車の位置関係が前記載置モジュールと前記保持体の相対的な移動の位置に応じて調節されるように設けられ、
前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第1の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記内表面より突出する長さを調節することができ、
前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第2の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記作動手段に対しての距離を調節することができる、
ことを特徴とするドアロック制御装置。
【請求項18】
前記制御ユニットは更に電源供給手段を備え、
前記駆動手段は、前記駆動歯車と連結されたモーターを備え、
前記保持体は、前記外側カバーより前記第1の方向の外側に配置された外側壁と、前記外側壁と前記第1の方向の間隔をおいて対向するように前記内側カバーより前記第1の方向の外部に配置された内側壁と、を有し、
前記支持モジュールは更に、前記収容体に連結される載置体を有し、
前記載置体は、前記保持体に対して前記第2の方向沿いに往復動可能に設けられ、前記内側カバーと前記保持体の前記内側壁との間に配置されるように設けられた定位壁と、前記モーターを載置する収納溝を画成するように前記定位壁より前記第1の方向に延伸されたスロット壁とを有し、
前記収容体は、前記電源供給手段を装着する第1の収納空間と、前記スロット壁を収容する第2の収納空間とが仕切られて形成され、
前記スロット壁は、前記載置体が前記保持体を通り抜けて前記第2の収納空間に突き出て収納されるように設けられ、
前記電源供給手段は、前記第1の収納空間に設けられ、前記駆動手段に電力を供給するように前記駆動手段と電気的に連結されている、
ことを特徴とする請求項17に記載のドアロック制御装置。
【請求項19】
前記収容体は、前記第1の方向に移動可能に前記固定体に装着され、
前記収容体は、前記第1の方向沿いに延伸された凹凸状のレール壁で画成された第4のレールが設けられ、
前記固定体は、その前記内表面側に切り欠いてアーム状の弾性片が設けられ、該弾性片の自由端部が前記第4のレールの前記レール壁の凹凸に出入り可能に係合するブロックとして形成されている、
ことを特徴とする請求項18に記載のドアロック制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアロック制御装置に関し、特には、離れた場所から制御可能なリモコン式のドアロック制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、機械式のドアロックはキーを使って開錠・施錠をしてドアの開閉を行うようになっているが、キーを常に持ち歩いたり紛失したりした時取り扱うのが面倒なため、既設の機械式ドアロックと組み付けた、スマートフォンと協働してリモコン可能な制御モジュールが既に使われている。
【0003】
図1は、従来のドアロックの一例を示している。
図1中、ドアロック91はドアプレート92に設けられており、ベース911とサムターン912とデッドボルト913とを有し、サムターン912を回してデッドボルト913を出入りさせて施錠・開錠を行うようになっている。
図2は、従来の制御モジュールの一例がドアロック91に組み付けられていることを示している。
図2に示すように、制御モジュール93は、スマートフォン(図示省略)からの無線信号でサムターン912を回しドアロック91の開け閉めを行うように制御する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
制御モジュール93は、
図2に示すように、ドアプレート92に対して突き出て設けられたベース911におけるドアプレート92から離れた外表面から突き出ると共に、サムターン912の近くで組み付けられている。このため、制御モジュール93のベース911から突き出た部分がドアプレート92に対して宙に浮いているようになっているので、ベース911の外表面にて強固に保持されることができず、制御モジュール93のドアロック91への組み付けの安定性が低下する問題点がある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、ドアロックに対しての取付位置を調節可能であり、ドアロックへの取付安全性の向上を図ることができるドアロック制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、一の観点によれば、本発明は、ドアプレートの表面に突き出るように前記ドアプレートに設けられたベースと、前記ベースのトップ面に突き出るように前記ベースに設けられたサムターンとを有するドアロックに取り付けて使用されるドアロック制御装置であって、前記ベースの前記トップ面に取り付けられるための載置モジュールと、前記載置モジュールを支持するために前記ドアプレートに当接するように前記載置モジュールと連結されている支持モジュールとを有し、前記載置モジュールは、前記ベースの前記トップ面に向かって取り付けられる内表面を有し、前記支持モジュールは、前記載置モジュールに対して前記内表面と垂直の方向である第1の方向と、前記内表面と平行する方向である第2の方向との一方又は両方に沿って移動可能に設けられているハウジングユニットと、外部よりの無線信号を受信するように前記ハウジングユニットに設けられ、前記ドアロックの前記サムターンに連結して設けられた作動手段と回動手段と駆動手段とを備え、前記作動手段は前記回動手段を介して前記駆動手段と連結されるように前記載置モジュールに設けられ、前記駆動手段は前記無線信号の受信に応じて前記回動手段を駆動し、駆動された前記回動手段によって前記作動手段が回動され、前記作動手段の回動によって前記サムターンを回すように制御する制御ユニットと、を備え、前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第1の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記内表面より突出する長さを調節することができ、前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第2の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記作動手段に対しての距離を調節することができる、ことを特徴とするドアロック制御装置を提供する。
【0007】
また、他の観点によれば、本発明は、ドアプレートの表面に突き出るように前記ドアプレートに設けられたベースと、前記ベースのトップ面に突き出るように前記ベースに設けられたサムターンとを有するドアロックに取り付けて使用されるドアロック制御装置であって、前記ベースの前記トップ面に取り付けられるための載置モジュールと、前記載置モジュールを支持するために前記ドアプレートに当接するように前記載置モジュールと連結されている支持モジュールとを有し、前記載置モジュールは、前記ベースの前記トップ面に向かって取り付けられる内表面を有し、前記支持モジュールは、前記載置モジュールに対して前記内表面と垂直の方向である第1の方向と、前記内表面と平行する方向である第2の方向との両方に沿って移動可能に設けられているハウジングユニットと、外部よりの無線信号を受信するように前記ハウジングユニットに設けられ、前記ドアロックの前記サムターンに連結して設けられた作動手段と回動手段と駆動手段とを備え、前記作動手段は前記回動手段を介して前記駆動手段と連結されるように前記載置モジュールに設けられ、前記駆動手段は前記無線信号の受信に応じて前記回動手段を駆動し、駆動された前記回動手段によって前記作動手段が回動され、前記作動手段の回動によって前記サムターンを回すように制御する制御ユニットと、を備え、前記載置モジュールは、前記制御ユニットを配置するためのエリアを画成する取付部と、前記取付部と繋がる連結部とを含むように、前記内表面を有する内側カバーと、前記内側カバーから前記第1の方向の所定の間隔をおいて、取付空間を画成するように配置されている外側カバーとを有し、前記支持モジュールは、保持体と固定体と収容体とを有し、前記保持体は、前記第2の方向に移動可能に前記連結部が挿入されて装着され、前記固定体は、前記第1の方向に前記内表面から突き出ると共に前記第1の方向において前記載置モジュールに相対的に定位されるように前記保持体と連結され、前記収容体は、前記第1の方向に前記固定体に対して移動可能に前記固定体に収納されるように装着され、前記作動手段は、前記取付部に配置され、前記回動手段は、前記作動手段と連結された被動歯車と、前記駆動手段と連結された駆動歯車と、前記被動歯車と前記駆動歯車との間に連結された複数の中間歯車とを有し、前記複数の中間歯車は、前記被動歯車と前記駆動歯車との間の連結を保持するように前記複数の中間歯車の位置関係が前記載置モジュールと前記保持体の相対的な移動の位置に応じて調節されるように設けられ、前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第1の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記内表面より突出する長さを調節することができ、前記載置モジュールに対して前記支持モジュールが前記第2の方向に移動すると、前記支持モジュールの前記作動手段に対しての距離を調節することができる、ことを特徴とするドアロック制御装置をも提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るドアロック制御装置は、支持モジュールが載置モジュールに対して第1の方向に移動するように設けられると、支持モジュールの内表面に対して露出する長さを調節することができる。また、支持モジュールが載置モジュールに対して第2の方向に移動するように設けられると、作動手段に対しての支持モジュールの距離を調節することができる。このように作動手段はサムターンの取り付け位置に対応して取り付けることができ、支持モジュールがドアロックに安定して当接されて設けられることができるので、載置モジュールを支持して、作動手段がサムターンと安定して連結されることができる。
【0009】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する以下の実施形態の詳細な説明において明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】従来例のドアロックと制御モジュールの組み付けを説明する図である。
【
図3】本発明に係るドアロック制御装置の第1の実施例を示す斜視図である。
【
図5】支持モジュールが載置モジュールに対して第2の方向に移動するように保持体が第2の方向に移動可能に連結部が装着保持される状態を示す図である。
【
図6】載置体が保持体に対して第2の方向沿いに往復動可能に装着される状態を載置体から見て示す図である。
【
図9】収容体を
図6の組み立てられた構成に第1の方向に取り付ける状態を示す図である。
【
図10】
図9において左側から見た分解斜視図である。
【
図11】
図9において右側から見た分解斜視図である。
【
図13】
図3の一部を断面して示し、収容体が固定体に収納して装着された状態を示す図である。
【
図14】
図13において収容体が固定体に対して第1の方向に引き出された状態を示す斜視図である。
【
図16】
図13の構成がドアロックに取り付けられた状態を示す図である。
【
図17】第1の実施例において支持モジュールが載置モジュールに対して第2の方向に移動して長く引き伸ばされた状態を示す斜視図である。
【
図18】
図17の第2の方向に長く引き伸ばされた第1の実施例をドアロックに取り付けた状態を示す図である。
【
図19】
図5の組み立てられた構成において固定体側から見た図である。
【
図20】
図19において一部の構成要素を省略して示す図である。
【
図21】
図17の状態から第2の方向に最も引き伸ばされた状態を示す組立斜視図である。
【
図23】
図21の状態になったドアロック制御装置がドアロックに取り付けられた状態を示す図である。
【
図25】
図25において一部の構成要素を省略して示す図である。
【
図26】第1の実施例のドアロック制御装置が第1の方向及び第2の方向に長く引き伸ばされた状態を示す斜視図である。
【
図27】
図26の状態になったドアロック制御装置がドアロックに取り付けられた状態を示す図である。
【
図28】本発明に係るドアロック制御装置の第2の実施例を示す斜視図である。
【
図29】第2の実施例の第1の方向に長く引き伸ばされた状態を示す図である。
【
図30】第2の実施例において収容体が固定体に収納装着される状態を示す分解斜視図である。
【
図31】第2の実施例における収容体を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のドアドック制御装置におけるいくつかの実施例について図面を参照して説明する。なお、同一構成及び機能を有する構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0012】
(第1の実施例)
第1の実施例に係るドアロック制御装置は、従来から使われているドアロック91と組み付けて使用するのに適したものである。ドアロック91は、従来品が用いられており、ドアプレート92の表面から突き出るようにドアプレート92に設けられたベース911と、ベース911のトップ面911aから突き出るようにベース911に設けられたサムターン912とを備えている。本実施例に係るドアロック制御装置は、ハウジングユニット10と、制御ユニット20とを備えている。
【0013】
ハウジングユニット10は、ベース911のトップ面911aに取り付けられるための載置モジュール1と、載置モジュール1を支持するためにドアプレート92に当接するように載置モジュール1と連結されている支持モジュール2とを有する。
【0014】
載置モジュール1は、本例では、平面視でほぼ長方形になっており、ドアロック91のベース911のトップ面911aに向かって取り付けられる内表面121を有する。なお、載置モジュール1の高さ方向であって内表面121と垂直の方向を第1の方向D1とし、載置モジュール1の長辺方向であって内表面121と平行する方向を第2の方向D2とし、載置モジュール1の短辺方向であって第1の方向D1と第2の方向D2とに直角する方向を第3の方向D3としてそれぞれ定義する。
【0015】
支持モジュール2は、載置モジュール1に対して第1の方向D1と第2の方向D2のいずれかの方向に移動可能に設けられている。本例では、支持モジュール2は、載置モジュール1に対して第1の方向D1にも第2の方向D2にも移動可能になっている。
【0016】
載置モジュール1は、内表面121を有する内側カバー12と、内側カバー12から第1の方向D1の所定の間隔をおいて、取付空間13を画成するように配置されている外側カバー11とを有する。
図5〜
図7に示すように、載置モジュール1は、制御ユニット20を配置するためのエリアを画成する取付部14と、取付部14よりも幅が狭い連結部15とを含む。
【0017】
制御ユニット20は、外部よりの無線信号を受信するようにハウジングユニット10に設けられており、ドアロック91のサムターン912に連結して設けられた作動手段3と回動手段4と駆動手段5とを備え、無線信号を受信すると駆動手段5により回動手段4を駆動し、回動手段4を介して作動手段3が回動され、作動手段3の回動によってサムターン912を回すように制御するようになっている。載置モジュール1の取付部14において、内側カバー12の内表面121には、取付空間13が外部に連通する貫通孔16が設けられている。
【0018】
作動手段3は、貫通孔16を介して取付部14に配置されている。
【0019】
回動手段4は、作動手段3と連結された被動歯車41と、駆動手段5と連結された駆動歯車42と、被動歯車41と駆動歯車42との間に連結された複数の中間歯車43とを有する。なお、中間歯車43はその数を2つとして説明する。
【0020】
2つの中間歯車43は、それぞれの中心にそれぞれ第1の軸部材441と第2の軸部材442とが貫通して設けられ、第1の軸部材441と第2の軸部材442とは連結レバー45を使って該連結レバー45の相反する両端に設けられている。
【0021】
連結レバー45は、2つの中間歯車43の中心の間の距離を保持するためのものである。本例では、連結レバー45の真ん中にピン部材46が設けられている。内側カバー12には、第1の軸部材441が対応して移動自在に挿通するように第3の方向D3に沿って延伸された第1の案内溝122aと、第2の軸部材442が対応して移動自在に挿通するように斜めに延伸された第2の案内溝122bと、ピン部材46が対応して移動自在に挿通するように第2の方向D2に沿って延伸された第3の案内溝122cとが設けられている。
【0022】
駆動手段5は、駆動歯車42と連結されたモーター51を備えている。作動手段3は、クランプ爪31、31と支持板32と回し部材33とプラグ部材34とを備えている。2つのクランプ爪31、31は、互いに所定の間隔をおいて支持板32に固定して設けられ、クランプ爪31、31の間の間隔がサムターン912(
図1参照)を収容して保持するための挟み溝として形成されている。
【0023】
支持板32は、被動歯車41に移動可能に連結され、貫通孔16を通り抜けて内側カバー12から突き出されている。被動歯車41は、互いに所定の間隔をおいて一直線に並ぶ2つの横溝411がそれぞれ第3の方向D3に沿って延伸されて形成されている。支持板32は、互いに所定の間隔をおいて並列された2つの縦溝321、321がそれぞれ第2の方向D2に沿って延伸されて形成されている。このように、支持板32は、横溝411と縦溝321とに対応して摺動可能に設けられたピン部材(図示せず)を介して横向きと縦向きとに移動するようになっている。これによって、クランプ爪31の載置モジュール1に対する位置を微調節することができる。
【0024】
回し部材33は開錠・施錠するために手動で操作するものであり、クランプ爪31により被動歯車41を挟むように載置モジュール1の第1の方向D1に沿った外側に配置されている。回し部材33は、プラグ部材34を介して被動歯車41と連結されている。制御ユニット20は、手動モードにて制御作動された場合、回し部材33が手動で操作され、プラグ部材34を介して回し部材33の回動に連動して被動歯車41が回され、被動歯車41の回動に支持板32とクランプ爪31とが連動される。
【0025】
図6、
図9〜
図11に示すように、支持モジュール2は、載置モジュール1に対して第1の方向D1と第2の方向D2において移動・定位可能に構成され、保持体21と固定体22と収容体23と載置体24とを備えている。
【0026】
保持体21は、第2の方向D2に即ち縦向きに移動可能に連結部15が挿入されて装着され、この例では、
図5〜
図8等に示すように、外側カバー11より第1の方向D1の外側に配置された外側壁211と、外側壁211と第1の方向D1の間隔をおいて対向するように内側カバー12より第1の方向D1の外部に配置された内側壁212と、外側壁211及び内側壁212とにより、連結部15を装着する保持空間214を画成するように外側壁211と内側壁212とを連結している連結壁213とを有し、ほぼ第2の方向D2の上方より連結部15を保持空間214に挿入する開口を形成した有底ケース状に構成されている。内側壁212は、そのほぼ中央に保持体21の開口より第2の方向D2の下方に切り欠いて長孔212aが設けられている。
【0027】
また、中間歯車43によって、被動歯車41と駆動歯車42との間が連結されている状態が保持されるように、複数の中間歯車43の位置関係が載置モジュール1と保持体21の相対的な移動の位置に応じて調節できるように設けられている。
【0028】
固定体22は、
図9〜
図11に示されているように、第1の方向D1に内表面121から突き出ると共に第1の方向D1において載置モジュール1に相対的に定位されるように保持体21と連結され、また、内側壁212の保持空間214の反対側の外面部を覆うように設けられている。この例では、固定体22は、該内側壁212の外面部と当接して設けられた当接壁221と、該当接壁221の周りより突き出るように設けられた枠壁222とを有し、枠壁222と該当接壁221とにより第1の方向D1の外側に開口して外部と連通するキャビティ220を画成する筐体状になっている。当接壁221は、長孔212aに対応して貫通孔221aが設けられている。
【0029】
収容体23は、例えば
図9〜
図11に示すように、第1の方向D1に内表面121より突き出ると共に移動可能に固定体22に収納されるように装着されており、例えば
図12に示すように、固定体22の開口を遮蔽するように当接壁221と対向して配置されたカバー壁231aと、固定体22のキャビティ220に収納されるようにカバー壁231aより第1の方向D1に沿って突き出て設けられ、第1の方向D1の両側に下記の電池パック61(
図12参照)を装着保持する2つの第1の収納空間234と、長孔212aと貫通孔221aに対応して2つの第1の収納空間234の間に取り挟まれた第2の収納空間233(
図13、
図15参照)とを画成したフレーム壁231bと、第1の収納空間234を遮蔽するように断面がUの字形状に形成された覆い壁232と、を有する。
【0030】
載置体24は、保持体21に対して第2の方向D2沿いに往復動可能に設けられ、
図5〜
図7に示すように、内側カバー12と保持体21の内側壁212との間に配置されるように設けられた定位壁241と、モーター51を載置する収納溝240を画成するように定位壁241より第1の方向D1に延伸され、断面がUの字形状に形成されたスロット壁242とを有する。スロット壁242は、定位壁241が保持空間214に挿入された時、内側壁212及び固定体22を通って、即ち長孔212aと貫通孔221aを介して通り抜けて保持空間214の外側に向かって収容体23の第2の収納空間233内に突き出て収納される(
図13参照)。
【0031】
また、制御ユニット20は更に電源供給手段6を備えている。電源供給手段6は、駆動手段5に電力を供給するように駆動手段5と電気的に連結され、第1の収納空間234に設けられている。電源供給手段6は、
図12に示すように、2対の端子片62を設けて2つの電池パック61、61を対応する第1の収納空間234にそれぞれ装着して使用するようになっている。2つの第1の収納空間234は、電池パック61を簡単に着脱可能に装着するために、それぞれ背中合わせで外側に開放し、覆い壁232によって遮蔽される開口234a、234aが設けられている。電池パック61を交換する時、覆い壁232を外して開口234aが開放した状態で行う。
【0032】
固定体22の枠壁222は、例えば
図9、
図10に示すように、第2の方向D2沿いに延伸されて互いに対向する側壁部222a、222aを有し、側壁部222a、222aはそれぞれ、第1の方向D1沿いに延伸される1対の第1のレール223、223が互いに対向するように設けられている。第1のレール223は、
図13に示すように、複数の凹部223aと複数の凸部223bが相互に連続して第1の方向D1に並ぶラックレールとして設けられている。複数の凹部223aの両側面つまり凸部223bの両側面がテーパー状になり凸部223bのそれぞれが例えば
図13に示すようにそれぞれ人の字形に形成されている。
【0033】
収容体23は、
図9〜
図12に示すように、カバー壁231aにその周縁からつば状に突き出されてフランジ部235が設けられている。フレーム壁231bにおけるカバー壁231aの反対側の第2の方向D2沿いの縁部に1対の第1のレール223、223に対応して一対のフック状の第1の定位部236、236が設けられている。フレーム壁231bの該縁部と開口234aの間に第2の方向D2沿いに延伸される第1のリブ237aが設けられ、開口234aの第2の方向D2の上部に第1の方向D1沿いに延伸される第2のリブ237bが設けられている。収容体23が固定体22に対して第1の方向D1沿いに往復動された時、第1の定位部236が第1のレール223の凹凸に対して弾性的に係合乃至離脱することができる。これによって、収容体23が固定体22に対して固定体22の第1の方向D1の任意の位置に移動されて定位されることができる。
【0034】
覆い壁232は、第1のリブ237aに対応して第1のリブ237aが案内され嵌合されるように第2の方向D2に延伸される係止溝238aと、第2のリブ237bに対応して第2のリブ237bが係合されるように第1の方向D1に延伸されるスロット238bとが設けられている。
【0035】
覆い壁232をカバー壁231aに当接させながらフレーム壁231bと組み合わせる時、係止溝238aに第1のリブ237aが嵌合され、スロット238bに第2のリブ237bが係合されると共にフランジ部235と第1の定位部236、236との間に接合されると、覆い壁232がフレーム壁231bの開口234aを遮蔽してフレーム壁231bと一体状に組み合わされる。
【0036】
図13は、収容体23が固定体22に収容されてコンパクトに一体化された状態を示している。
図13に示すように、第1の定位部236、236が固定体22に収容されて一体化されると、第1の定位部236、236が摺動して対応する第1のレール223、223の固定壁221側の一端に位置される。第1の定位部236、236が第1のレール223の凹部223aの斜面に案内されて凸部223bを乗り越えるように、収容体23は固定体22に対して外側に引き出されて固定体22に対しての所定の位置に定位される。これによって、収容体23のフランジ部235と固定体22との距離を微調整することができ、固定体22から突き出された収容体23の長さを微調節することができる。
【0037】
また、
図14と
図15は、収容体23が固定体22に対して第1の方向D1に最大に引き出された状態を示している。収容体23が第1の方向D1に最大に引き出されると、第1の定位部236、236が対応する第1のレール223、223の固定壁221から離れた他端に位置される。
【0038】
図7、
図8及び
図16に示すように、載置モジュール1は、連結部15における回し部材33側の外表面の取付部14から離れた端に2つの第2の定位部17が互いに第3の方向D3の所定の間隔をおいて設けられている。保持体21の外側壁211は、第2の方向D2沿いに延伸される1対の第2のレール215、215が第2の定位部17に対応すると共に互いに第3の方向D3の所定の間隔をおいて設けられている。
【0039】
各第2のレール215は、複数の凹部215aと複数の凸部215bとが第2の方向D2に相互に連続して並ぶラックレールとして設けられている。複数の凹部215aの両側面つまり凸部215bの両側面がテーパー状になり凸部215bのそれぞれが例えば
図16に示すようにそれぞれ人の字形に形成されている。
【0040】
第2の定位部17は、連結部15が保持体21に対して第2の方向D2沿いに往復動された時、第2のレール215の凹凸に対して弾性的に係合乃至離脱するようにスライド可能なフック付の係止部材として設けられている。これによって、連結部15が保持体21に対して保持体21の第2の方向D2の任意の位置に移動されて定位されることができる。
【0041】
内側カバー12の連結部15は、第2の方向D2に沿って延伸される第3のレール123が互いに第3の方向D3の所定の間隔をおいて設けられている。第3のレール123は、複数の凹部123aと複数の凸部123bが相互に連続して並ぶラックレールとして設けられている。複数の凹部123aの両側面つまり凸部123bの両側面がテーパー状になり凸部123bのそれぞれが例えば
図6に示すようにそれぞれ人の字形に形成されている。
【0042】
載置体24は更に、定位壁241に第3のレール123に対応して載置モジュール1に向かって突き出るフック状の第3の定位部243が第3のレール123に対してスライド可能に設けられている。
【0043】
載置体24が保持体21に対して第2の方向D2沿いに往復動された時、第3の定位部243が第3のレール123の凹凸に対して弾性的に係合乃至離脱することができる。これによって、載置体24が保持体21に対して保持体21の第2の方向D2の任意の位置に移動されて定位されることができる。
【0044】
なお、固定体22の側壁部222a、222aはそれぞれ2つの第1のレール223、223が互いに対向するように設けられているが、収容体23が固定体22に対して所定の位置に定位されるように固定体22から突き出された収容体23の長さを調節することが可能であれば、各側壁部222aは第1のレール223を1つだけ設けてもよい。第2のレール215も同様に、1つだけ設けられてもよく、第2の定位部17も対応して1つだけ設けられてもよい。
【0045】
図16に示すように、連結部15が保持体21に全て収容されて、第2の定位部17が第2のレール215における保持空間214の底部側の最下端の凹部215aに嵌入されると、外側カバー11と保持体21とが第2の方向D2に相対的に移動せずに定位される。また、載置体24が保持体21に全て収容されて、第3の定位部243が第3のレール123における保持空間214の開口側の最上端の凹部123aに嵌入されると、定位壁241と固定体22とが対向すると共に、内側カバー12と載置体24とが第2の方向D2に相対的に移動せずに定位される。
【0046】
図17〜
図20に示すように、保持体21と載置モジュール1が相対的に移動されるように引っ張られると、第2の定位部17が第2のレール215における保持空間214の開口側の最上端の凹部215aに移動されて嵌入され、同時に第3の定位部243が第3のレール123における保持空間214の底部側の最下端の凹部123aに移動されて嵌入される。なお、第3の定位部243の第3のレール123での移動において、第3の定位部243の移動と同期に第2の定位部17が第2のレール215に対して移動される。
【0047】
また、この例では、第2のレール215は、第3のレール123よりも長くなっており、第3の定位部243が第3のレール123における保持空間214の開口側の最上端の凹部123aに嵌入されると、
図18に示すように、第2の定位部17が第2のレール215における保持空間214の開口側の最上端の凹部215a側に近づくように移動される。
【0048】
また、
図19と
図20に示すように、載置モジュール1と保持体21とが相対的に移動している間は、軸部材441、442がそれぞれ対応する案内溝122a、122bに沿って移動され、中間歯車43が連動されて動かされる。これにより、被動歯車41と駆動歯車42との係合が維持され所定に回動される。
【0049】
以上のように構成されたドアロック制御装置の動作及び作用について以下のように説明する。
【0050】
本実施例に係るドアロック制御装置は、
図16に示すようにドアロック91(
図16)に組み付けて使用される。
図21〜
図23に示すように、第3の定位部243が第3のレール123における保持空間214の開口側の最上端の凹部123aに嵌入されると、定位壁241が載置モジュール1の移動に連動されて定位壁241の一部が保持体21から引き出される。このようにして、載置モジュール1と保持体21とは相対的に移動されて引き伸ばされる。載置モジュール1と保持体21とが相対的に長く引き伸ばされた時、第2の定位部17が第2のレール215における保持空間214の開口側の最上端に向かって移動され、第2のレール215における保持空間214の開口側の最上端の凹部215aに嵌入されると、載置モジュール1と保持体21とは相対的に最も長く引き伸ばされる。また、
図24と
図25に示すように、載置モジュール1と保持体21とが相対的に長く引き伸ばされる間、定位壁241が移動して保持体21から引き出され、スロット壁242、モーター51及び駆動歯車42が連動されるので、駆動歯車42及び被動歯車41の間の係合を一定に保持することができる。
【0051】
図26と
図27は、収容体23が固定体22に対して第1の方向D1に沿って引き出され、載置モジュール1が支持モジュール2に対して第2の方向D2に沿って引き出された状態を示している。このように、載置モジュール1は支持モジュール2に対して第2の方向D2に伸縮するようにその長さを調節することができ、また、支持モジュール2は第1の方向D1に伸縮するようにその長さを調節することができる。従って、
図16、
図18、
図23及び
図27に示すように、ドアロック91の第1の方向D1の厚みTに応じて、支持モジュール2は第1の方向D1に伸縮して、支持モジュール2がドアプレート92に当接するように支持モジュール2の内表面121に対して突き出た長さが調節されることができる。また、ドアロック91のサムターン912と支持モジュール2に対する距離Lに応じて、載置モジュール1は支持モジュール2に対して第2の方向D2に伸縮して、支持モジュール2の作動手段3に対する距離を調節し、作動手段3の固定体22に対する距離を調節することができる。従って、本実施例に係るドアロック制御装置はドアロック91に対しての取付位置が調節可能であり、作動手段3がサムターン912の取付位置に応じてサムターン912を収容・保持することができ、支持モジュール2が安定してドアプレート92に当接して定位されることができる。
【0052】
(第2の実施例)
図28〜
図31には、本発明に係るドアロック制御装置の第2の実施例の構成を概略的に示している。第2の実施例に係るドアロック制御装置は、第1の実施例と同様に、従来から使われているドアロック91と組み付けて使用できるものである。ドアロック91は、従来品が用いられており、ドアプレート92の表面から突き出るようにドアプレート92に設けられたベース911と、ベース911のトップ面911aから突き出るようにベース911に設けられたサムターン912とを備えている。本実施例に係るドアロック制御装置は、第1の実施例と同様に、ハウジングユニット10と、制御ユニット20とを備えている。
【0053】
ハウジングユニット10は、ベース911のトップ面911aに取り付けられるための載置モジュール1と、載置モジュール1を支持するためにドアプレート92に当接するように載置モジュール1と連結されている支持モジュール2とを有する。
【0054】
載置モジュール1は、本例では、平面視でほぼ長方形になっており、ベース911のトップ面911aに向かって取り付けられる内表面121を有する。なお、第1の実施例と同様に、載置モジュール1の高さ方向であって内表面121と垂直の方向を第1の方向D1とし、載置モジュール1の長辺方向であって内表面121と平行する方向を第2の方向D2とし、載置モジュール1の短辺方向であって第1の方向D1と第2の方向D2とに直角する方向を第3の方向D3としてそれぞれ定義する。
【0055】
支持モジュール2は、例えば
図29、
図30に示すように、載置モジュール1に対して第1の方向D1において移動調節可能に構成され、固定体22と収容体23とを備えている。固定体22は、第1の方向D1と平行であって第2の方向D2と直角になるように載置モジュール1と一体状に構成され、載置モジュール1とはLの字形状になっている。固定体22は、第1の方向D1の一端に開放するキャビティ220’が形成されている。
【0056】
収容体23は、第1の方向D1に移動可能に固定体22のキャビティ220’に嵌入され装着されている。収容体23は、一例としては、
図30に示すように、第1の方向D1沿いに延伸された凹凸付の一対のレール壁で画成された第4のレール25が設けられ、固定体22は内表面121側の枠壁に切り欠いてアーム状の弾性片26が設けられ、弾性片26の自由端部が第4のレール25のレール壁の凹凸に出入り可能に係合するブロックとして形成されている。こうして、収容体23は、載置モジュール1に対しての第1の方向D1の移動で、キャビティ220’から露出された長さを調節することができる。
【0057】
この実施例における制御ユニット20は、第1の実施例における制御ユニット20とほぼ同様な構成を有するが、作動手段3を一つだけ備えている。また、収容体23は、2つの電池パック61を装着する第1の収納空間234と、モーター51(
図7参照)を装着する収納溝239とが形成されている。従って、本実施例に係るドアロック制御装置はドアロック91に対しての取付位置を調節することができる。この実施例に係るドアロック制御装置も第1の実施例と同様な効果が得られる。
【0058】
なお、第1の実施例では、支持モジュール2は、第1の方向D1と第2の方向D2とに沿ってそれぞれ移動するように構成されているが、場合によっては、第1の方向D1にだけ、或いは第2の方向D2にだけ沿って移動するようになってもよい。
【0059】
以上のように、本発明に係るドアロック制御装置によれば、載置モジュール1と支持モジュール2とは第1の方向D1と第2の方向D2との一方又は両方に伸縮移動するように構成されているので、第1の方向D1又は第2の方向D2における取付距離を調節することができる。例えば支持モジュール2が載置モジュール1に対して第1の方向D1に移動するようになっているので、支持モジュール2の内表面121から突出する長さを調節することができる。また、支持モジュール2が載置モジュール1に対して第2の方向D2に移動するようになっているので、作動手段3に対しての支持モジュール2の距離を調節することができる。このように作動手段3はサムターン912の取り付け位置に対応することができ、支持モジュール2がドアプレート92に安定して当接されることができるので、載置モジュール1を支持して、作動手段3がサムターン912と安定して連結されることができる。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明に係るドアロック制御装置は、離れた所から制御可能なリモコン式のドアロックに有用である。
【符号の説明】
【0062】
10 ハウジングユニット
1 載置モジュール
11 外側カバー
12 内側カバー
121 内表面
122a 第1の案内溝
122b 第2の案内溝
122c 第3の案内溝
123 第3のレール
123a 凹部
123b 凸部
13 取付空間
14 取付部
15 連結部
16 貫通孔
17 第2の定位部
20 制御ユニット
2 支持モジュール
21 保持体
211 外側壁
212 内側壁
212a 長孔
213 連結壁
214 保持空間
215 第2のレール
22 固定体
220、220’ キャビティ
221 当接壁
221a 貫通孔
222 枠壁
222a 側壁部
223 第1のレール
223a 凹部
223b 凸部
23 収容体
231a カバー壁
231b フレーム壁
232 覆い壁
233 第2の収納空間
234 第1の収納空間
234a 開口
235 フランジ部
236 第1の定位部
237a 第1のリブ
237b 第2のリブ
238a 係止溝
238b スロット
239 収納溝
24 載置体
241 定位壁
242 スロット壁
243 第3の定位部
25 第4のレール
3 作動手段
31 クランプ爪
32 支持板
321 縦溝
33 回し部材
34 プラグ部材
4 回動手段
41 被動歯車
411 横溝
42 駆動歯車
43 中間歯車
441 第1の軸部材
442 第2の軸部材
45 連結レバー
46 ピン部材
5 駆動手段
51 モーター
6 電源供給手段
61 電池パック
91 ドアロック
911 ベース
911a トップ面
912 サムターン
92 ドアプレート
D1 第1の方向
D2 第2の方向
D3 第3の方向
L 距離