特許第6502421号(P6502421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6502421
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】輸送容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/032 20060101AFI20190408BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
   B65D21/032
   B65D21/02 520
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-113285(P2017-113285)
(22)【出願日】2017年6月8日
(65)【公開番号】特開2017-218227(P2017-218227A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2017年9月8日
(31)【優先権主張番号】20 2016 103 062.5
(32)【優先日】2016年6月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517202641
【氏名又は名称】フィンケ フォルメンバウ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】マルクス,フィンケ
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06321925(US,B1)
【文献】 米国特許第06055713(US,A)
【文献】 実開昭60−129331(JP,U)
【文献】 米国特許第05415255(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0120835(US,A1)
【文献】 特開平07−291285(JP,A)
【文献】 特開2005−132485(JP,A)
【文献】 特開2005−350126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/032
B65D 21/02
B65D 19/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(2、3)は、容器底部および周辺容器壁(17)で形成され、前記容器底部(9)は、輸送パレット(4a、4b)の全領域または一部を覆うように構成されており、
前記周辺容器壁(17)は、直立壁およびその上に配置された補強材(18)で形成され、
前記容器(2、3)は、2つの側方容器部品(30)を有する容器部品から着脱自在に組み立てられ、互いに隣接して配置される容器部品は、前記周辺容器壁(17)および前記容器底部(9)の領域内に、連結および/または圧力ばめで共に接続され、
上部容器(2)が初期位置と旋回位置との間で移動可能なように、上下に直接配置される複数の容器が、当該容器の長手側(13)に沿って共に関節結合され、
前記初期位置は、直接下方に配置された容器(3)の上部の容器開口部を閉じるように、前記上部容器(2)が配置される位置であり、
前記旋回位置は、直接下方に配置された容器(3)の上部の容器開口部を開くように、前記上部容器(2)が関節結合の旋回軸で旋回する位置であり、
記容器部品(30)および少なくとも1つの中間容器部品(40)の一方が他方に対して着脱自在となるよう、前記容器部品(30)および少なくとも1つの中間容器部品(40)に設けられた連結および/または圧力ばめの片側または両側の表面上に、縦溝が形成される、プラスチック製の積み重ねられた容器を備える輸送容器(1)。
【請求項2】
前記上部容器(2)は、ロック手段(15)によって旋回位置にロックされることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の輸送容器(1)。
【請求項3】
前記上部容器(2)が初期位置において、その上に直接配置される前記容器(3)に配置されているとき、前記上部容器(2)は、閉鎖手段(29)によって上方へ旋回しないように固定されることが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の輸送容器(1)。
【請求項4】
前記容器底部(9)は、底面の少なくとも一部に開口部(10b)を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項5】
少なくとも1つの中間容器部品(40)は、前記2つの側方容器部品(30)の間に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項6】
前記2つの側方容器部品(30)は、片側が開いた箱部品として構成され、少なくとも1つの中間容器部品(40)は、両側が開いた箱部品として構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項7】
前記容器部品(30、40)の間の接続部は、ピンと溝との接続部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項8】
前記容器部品(30、40)の間の接続部は、突起部(11)が、対応する凹部(12)に連結方法で結合する連結接続部を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項9】
前記補強材(18)は、前記周辺容器壁(17)の直立壁から外側および/または内側に突出する補強リブを有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項10】
内側に突出する補強リブの場合において、押し込み台座は、前記容器(2、3)に着脱自在に配置される保管部品のために、そこに形成されることを特徴とする請求項9に記載の輸送容器(1)。
【請求項11】
積み重ねられた上部容器(2、3)の場合において、上端の前記容器開口部は、少なくとも部分的に蓋(21)で閉じられることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項12】
積み重ねられた下部容器(2、3)が1つ以上の前記輸送パレット(4a、4b)上に配置され、前記下部容器(3)の底部は、1つ以上の前記輸送パレット(4a、4b)の受領領域と完全に重なることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項13】
封着部品(70)は、前記容器部品(30、40)の両面上に配置されることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【請求項14】
前記容器底部(9)の全領域は、複数の輸送パレット(4a、4b)を覆い、前記輸送パレット(4a、4b)は、パレットコネクタ(50a、50b)によって共に接続されることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の輸送容器(1)。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、プラスチック製の積み重ねられた容器を備える輸送容器に関する。
【0002】
〔背景〕
様々な種類の物品および小物のための輸送容器は、それ自体が様々な実施形態において知られている。例えば、文献DE 19 42 864には、フォークリフト用の手段を備えたあらゆる種類の物品のための輸送容器が開示されている。この輸送容器は、必要に応じて異なる方法で組み立てることができる個々の部品から形成される。例えば、パレットおよび容器を追加で載置できるように縦に積み上げられたパレット群を形成できるような容器、または、側方から積荷を積んだり降ろしたりできるように取り外し可能な側壁を有し、側壁を挿入することによって閉じることが可能な単層または多層の容器などが挙げられる。
【0003】
また、組み立て可能な輸送容器は、文献DE 10 2014 105 871 A1で知られている。輸送容器の大きさは、輸送量を変更するために調節可能である。
【0004】
文献DE 40 37 696 A1には、互いに組み合わされるモジュール部品から形成されるモジュール容器システムが記載されている。このシステムでは、所定の長さの単位が等しくなっており、これらを組み合わせることによって、異なる容器を生成することが可能となっている。
【0005】
〔概要〕
本発明の目的は、汎用性があり、できる限り容易に積荷を積んだり降ろしたりできるような、プラスチック製の積み重ねられた容器を備える輸送容器を提供することである。
【0006】
この目的は、独立請求項1に記載のプラスチック製の積み重ねられた容器を備える輸送容器によって達成される。この実施形態は、従属請求項の主題である。
【0007】
本発明の一態様によれば、輸送容器には、プラスチック製の積み重ねられた容器が設けられており、容器は、容器底部と周辺容器壁とで形成され、容器底部は、輸送パレットの全領域またはその一部を覆うように構成されている。周辺容器壁は、直立壁とその上に配置された補強材とで形成されている。容器は、2つの側方容器部品を有する容器部品から着脱自在に組み立てられ、互いに隣接して配置された容器部品は、容器壁および容器底部の領域において、連結および/または圧力ばめで共に接続される。上部容器が初期位置と旋回位置との間で移動可能なように、上下に直接配置される複数の容器が、当該容器の長手側に沿って共に関節結合される。その初期位置は、直接下方に配置された容器の上部の容器開口部を閉じるように、上部容器が配置される位置であり、その旋回位置は、直接下方に配置された容器の上部の容器開口部を開くように、上部容器が関節結合の旋回軸で旋回する位置である。
【0008】
積み重ねられた容器において、一般に箱と称されることができるように、互いの上端に直接配置された容器は、少なくとも部分的に結合されるように、上端に配置される。したがって、一実施形態では、上部容器の底部領域内に、外部に連続的または不連続的に形成され得る突起部が、下部容器における対応する部分に結合する、例えば、下部容器の上部周縁部の領域に結合する。上部容器のための位置決め部品、および保管部品は、後者が例えば、床のような保管領域に配置されるとき、底部領域に突起部を設けて形成されてもよい。
【0009】
容器またはその容器部分は、射出成形部品として製造することができ、これにより、再生プラスチックを使用することができる。
【0010】
上部容器は、ロック装置によって旋回位置にロックされてもよい。少なくとも旋回位置でのロックは、上部容器が旋回位置にカチッと音がすることによって実行されてもよい。この場合、ロック装置は、上下に旋回する間、例えば、下部容器の上端に配置されたガイド部品と係合する突起部に沿って導かれるガイド部品を含んでもよい。端部位置では、上部容器が旋回位置に固定されるようにガイド部品がロックする。続いて、下方への旋回のために、上部容器を、下部容器上の位置に下方に旋回させることを可能にするために、ガイド部品をロック位置から解放することができる。
【0011】
上部容器がその真下に位置する容器の初期位置に配置されるとき、上部容器は、閉鎖装置によって旋回しないように固定することができる。それぞれのシャッターを閉じることによって、上部容器をその直下に位置する容器の初期位置に固定する1つ以上のシャッターが設けられてもよい。1つ以上のシャッターは、輸送容器の前面に配置されてもよい。1つ以上のシャッターが、前面側の領域、すなわち、後側に配置された関節結合の反対側の領域にのみ設けられてもよい。
【0012】
容器底部は、底面の少なくとも一部に開口部を含んでもよい。容器底部の少なくとも一部において、開口部が格子構造内に配置された格子床を設けてもよい。格子構造は、容器または箱それぞれの底面を完全に覆ってもよい。それは、その間にウェブおよび開口部が配置されることにより形成されてもよい。格子構造は、例えば、ハチの巣状または凧構造を用いて、格子床全体にわたって均一に形成されてもよい。または、容器底部は、部分的にまたは完全に閉鎖底部として構成される。
【0013】
側方部品は、片側で開いた箱部品として形成されてもよく、少なくとも1つの中間容器部品は、両側で開いた箱部品として形成されてもよい。側方容器部品および/または少なくとも1つの中間容器部品は、一体として形成されてもよく、または複数の組み立てられた壁部品から形成されてもよい。例えば、壁部分形成部品は、底部に挟み込まれる、または別の方法で、例えば着脱自在に固定されてもよい。一実施形態では、同じまたは異なる幅で形成される複数の中間容器部品は、側方容器部品間に配置される。
【0014】
容器部品間の接続部は、ピンと溝との接続部で設けられてもよい。ピンと溝との接続は、直立側壁の領域および/または容器底部の領域に形成されてもよい。それに加えて、または代替的に、容器部品は共にねじ込まれてもよい。この場合、開口部および対応するネジボスが容器部品に設けられてもよい。
【0015】
容器部品間の接続部は、凸部が対応する凹部に係合する連結接続部を有してもよい。嵌合接続部は、直立側壁の領域および/または容器底部の領域に形成されてもよい。突起部は、直立壁部分に配置され、容器部品が組み立てられたとき、対向する容器部品の対応する凹部に収容されるように、そこに固定される容器部品の方向に突出してもよい。
【0016】
縦溝は、容器の部品が着脱自在に組み立てられたときに互いに接触する表面部分の片側または両側の表面に配置されてもよい。表面上の縦溝は、容器の部品が係合する接続部の1つに隣接して配置されてもよい。その縦溝は、少なくとも部分的に、例えばピラミッド型または先端が切り取られたピラミッド型を有する平面歯状構造を有してもよい。
【0017】
補強材は、容器壁の直立壁から外方および/または内方に突出する補強リブを有してもよい。補強リブは、直立した平らな部分として容器の壁に形成されてもよい。容器の壁に対する補強リブの深さは、容器壁の高さにわたって変化してもよい。例えば、補強リブは、容器底部に隣接する足領域においてより深くてもよく、上端領域よりも広くてもよい。
【0018】
内側に突出している補強リブが設けられている場合において、それらは、容器内に配置され得る取り外し可能な保管部品のための押し込み台座を形成してもよい。断片は、1つまたは複数の押し込み台座に挿入されてもよい。例えば、直立壁の断片の形状において容器の受領容積を分割することができる。また、発泡体ブロックは、押し込み台座によって容器内に固定されてもよく、ブロックは、輸送容器内で輸送される対象物を受け取るように働く。
【0019】
堆積物の上端に配置された容器において、上部の容器開口部は、少なくとも部分的に蓋によって閉じられてもよい。蓋は、1つまたは複数の部品で構成されてもよい。蓋は容器から完全に取り外し可能であってもよい。一実施形態では、蓋は、容器の両側に取り付けられた蝶番である少なくとも2つの蓋の部分で構成されてもよい。その蓋の部分それぞれは、容器開口部の領域を覆ってもよく、容器開口部は、容器部品の1つに割り当てられる。このようにして、対応する蓋の部分は、例えば、さらなる中間容器部品を挿入することによって、容器が拡張されるときに、蓋に一体化されることが可能である。
【0020】
堆積物の底部に配置された容器は、1つ以上の輸送パレット上に配置されてもよく、下部容器の底部は、1つ以上の輸送パレットの受領面と完全に重なる。受領面は、ユーロプールパレットの半分または全領域に対応してもよい。1つ以上の輸送パレットは、固定手段によって輸送容器の堆積物に着脱自在に固定されてもよい。
【0021】
封着部品は、容器部品の両面に配置されてもよい。封着部品は、例えば、ゴムのような弾性材料から形成される封着片として形成されてもよい。封着部品は、任意に結合手段に固定された対応する表面に位置づけられてもよく、また、代替的に、それは、対応する表面に設けられた溝に位置づけられてもよい。封着部品によって、輸送容器を、防水、防塵、または気密にさせることが可能になる。一実施形態において、組み立てられるとき、それぞれの領域を密閉するために、封着部品は、隣接する壁の間の分割された異なる領域内に設けられてもよい。
【0022】
容器底部が複数の輸送パレットの全面を覆うように形成されるとき、複数の輸送パレットは、パレットコネクタによって共に接続されてもよい。容器底部の領域は、輸送パレットの領域と重なる。そのパレットの接続部は、例えば、金属、特にアルミニウムから形成された側面として生産されてもよい。ここで、パレットが互いに向かって動かされるとき、パレット接続部は、パレット上の対応する凹部に挿入されてもよい。隔板はパレット間に配置されてもよい。
【0023】
輸送固定手段は、例えば、発泡体片または発泡体シートとして形成された容器に配置されてもよい。一実施形態において、輸送固定手段は、平らに一方に配置されてもよい。輸送固定手段は、壁で、対応する押し込み台座に挿入されてもよい。
【0024】
1つ以上の支持輪は、例えば、底部に留められた容器に設けられてもよい。輸送容器に適応した輸送のための物品は、支持輪の補助で強く結び付けられることが可能である。取り付けポイントは、任意に追加する支持輪のために設けられてもよい。取り付けポイントは、支持輪の挿入のための穴を形成するために、取り付けポイントが再び動くことができるような、予め決定された限界点によって導き出されてもよい。
【0025】
閉鎖取っ手は、取り付けられた蝶番であってもよい。閉鎖状態において、固定取っ手は、閉鎖位置内の閉鎖取っ手を固定するために、固定棒または南京錠が固定取っ手の開口部に導かれることが可能であるように、閉鎖取っ手内の穴に係合してもよい。
【0026】
〔実施形態の説明〕
さらなる例示的な実施形態は、図面の図を参照してより詳細に直ちに説明される。
【0027】
図1は、プラスチック製の積み重ねられた2つの容器を備える輸送容器の概略斜視図を示す。
【0028】
図2は、図1の輸送容器の概略斜視図を示す。
【0029】
図3は、側方容器部品の概略斜視図を示す。
【0030】
図4は、中間容器部品の概略斜視図を示す。
【0031】
図5は、蓋が閉じた状態における、側方からの輸送容器の概略斜視図を示す。
【0032】
図6は、図5の輸送容器の概略斜視図を示す。
【0033】
図7は、図1の輸送容器のパレットの概略斜視図を示す。
【0034】
図8は、蓋の概略斜視図を示す。
【0035】
図9は、組み立て前における、さらなる輸送容器の概略斜視図を示す。
【0036】
図10は、組み立て後における、図9のさらなる輸送容器の概略斜視図を示す。
【0037】
図11は、容器およびそこに配置される輸送固定手段の図を示す。
【0038】
図12は、シールを有する一部の概略斜視図を示す。
【0039】
図13は、支持輪を有する容器の一部および支持輪の概略斜視図を示す。
【0040】
図14は、閉鎖取っ手を有する一部の概略斜視図を示す。
【0041】
図1および図2は、上部容器2および下部容器2が互いに直接上下に配置される輸送容器1の概略斜視図を示す。下部容器3は、2つのパレット4a、4b上に配置され、固定手段5によって着脱自在に固定されている。共に2つのパレット4a、4bに形成される受領面6は、下部容器3の底面7と完全に重なる。また、下部容器2の底面8も同じ大きさである。
【0042】
容器の底9は、底面8全体にわたって延伸する格子構造を有する格子床10として形成される。格子床10は、ウェブ10a、およびウェブ10aによって囲まれた開口部10bによって形成されている。格子床10には、突起部11および対応する凹部12が組み込まれている(図3も参照)。突出部11は、上部容器2および下部容器3が容器の部品から着脱自在に組み立てられるとき、対応する凹部12に配置される。ここで、図3および図4は、側方容器部品30および中間容器部品40の斜視図を示す。
【0043】
図5および図6により明確に示されているように、容器13の長手方向に沿って、上部容器2および下部容器3は、関節部14によって結合されて配置されている。ロック手段15は、ガイド部品15aと対応するガイドピン15bとを有している。ガイド部品15aの伸長凹部15cにおいて上下方向に揺動されているとき、ガイドピン15bは、図5および図6に示される旋回位置と図1および図2に示される初期位置との間に導かれる。図5および図6に示される旋回位置において、上部容器2は、ロック手段15によってロックされる。それを下方に旋回するために、ロック手段15が解放される。
【0044】
図示される実施形態では、2つの容器が互いに積み重ねられ、パレット4a、4bに配置されている。または、3つ以上のそのような容器を上下に積み重ねてもよい。
【0045】
上部容器2および下部容器3それぞれは、図3に示すように、2つの側方容器部品30から構成されており、図4に示すような中間容器部品40を備えている。または、複数の中間容器部品40は、2つの側方容器部品30、例えば最大で3つの間に配置されてもよい。それに加え、中間容器部品40を完全に省略してもよい。
【0046】
容器の底部の領域における突起部11および対応する凹部12による接続に加えて、容器2、3の直立側壁17の領域にピンと溝との接続部16が追加的に設けられている。突起部11、および、ピンと溝との接続部16の両方は省略されてもよく、容器部品30、40は、共にネジで留められてもよい。
【0047】
補強リブ18は、容器壁17から内外に突出する。図3に示されるように、補強リブ18と共に押し込み台座20を内側19に形成してもよく、例えば、発泡体部品は、それぞれの容器2、3内にそれらを設置するために押し込まれてもよい。一実施形態では、このような発泡体部品(図示せず)は、例えば連結方法にて輸送される対象物または部品を収容してもよい。輸送される対象物は、この方法でそれぞれの容器内に配置され、固定されてもよい。
【0048】
図1および図2に示すように、出し入れのために上部容器2を開放することが可能なように蓋21が上部容器2に旋回自在に設けられている。図8は、互いに対向する蓋部分の部品22、23によって形成される、蓋21の中央蓋部分21b(図9の下も参照)の上方からの概略図を示す。
【0049】
図7は、パレット4a、4bのうちの1つの斜視図を示す。パレット支持面26がパレット足24、25上に形成されている。パレット足24、25は、図示される実施形態では、ウェブ27bが配置された補強材27aを備えた閉じた底部27を有する。ウェブ27bは、収容空間28を形成し、対象物が容器2、3の格子床10を通って下方に落下することができる。パレット4a、4bの底部27は、容器2、3の底部全体の領域を覆っている。
【0050】
上部容器2は、閉鎖手段29によって下部容器3に固定される。示される実施形態では、そのいくつかが示されるように、それは、閉鎖取っ手29aに設けられる(図1を参照)。閉じたとき、閉鎖手段29は上部容器2が上方に上げられることを防ぐ。
【0051】
図9および図10は、組み立て前後における、さらなる輸送容器1の概略斜視図を示す。図9に対して、図10は、上部容器2および下部容器3を有する輸送容器を示す。ここで、先の図面に用いられたものと同じ特徴には、同じ参照番号を採用する。
【0052】
蓋部分21a、21b、21cは、中間容器部品40および側方容器部品30に結合されて設けられる。
【0053】
容器の底部9を形成するために、パレット4a、4bは、例えば、金属側面、特にアルミニウムとして形成されたパレットコネクタ50a、50bの補助によって共に固定される。ここで、パレット4a、4bが互いに向かい合うように動かされるとき、パレットコネクタ50a、50bは、パレット4a、4b内の対応する凹部に押し込まれる。隔板51はパレット4a、4b間に配置されてもよい。
【0054】
図11は、示される実施形態において、輸送固定手段60が配置され、発泡体片またはシートとして構成される容器の図を示す。示される実施形態において、輸送固定手段60は、一様に間隔が空けられている。輸送固定手段60は、壁で、対応する押し込み台座19に挿入される。
【0055】
図12は、示される実施形態において、例えば、ゴムのような弾性材料から形成される封着片として構成される封着部品70を有する部品の概略斜視図を示す。封着部品70は、任意に結合手段に固定され、また、代替的に、対応する表面71に設けられた溝内に位置付けられた対応する表面71に位置付けられてもよい。封着部品70の補助によって、輸送容器1を、防水、防塵、および/または気密にさせることが可能になる。図9の一実施形態において、封着部品は、組み立て中において、それぞれの領域を密閉するために、領域72a、72b、72c内に配置されてもよい。
【0056】
図13は、底部に留められた支持輪80を有する容器の一部および個々の支持輪の概略斜視図を示す。輸送容器内に受けられた輸送対象物を、支持輪80の補助によって、下に落とすことが可能である。示された実施形態において、取り付けポイント81は、支持輪の挿入のための穴を形成するために、取り付けポイント81が再び動くことができるような、予め決定された限界点によって形成されてもよい。
【0057】
図14は、取り付けられた蝶番である閉鎖取っ手29を有する一部の概略斜視図を示す。閉鎖状態(図14の右手側を参照)において、固定取っ手29は、閉鎖位置内の閉鎖取っ手29aを固定するために、固定棒または南京錠が固定取っ手90の開口部92に導かれることが可能であるように、閉鎖取っ手29a内の穴91に係合する。
【0058】
前述の説明、特許請求の範囲、および図面に開示された特徴は、様々な実施形態の実現のために個々、および任意の組み合わせの両方で重要であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】プラスチック製の積み重ねられた2つの容器を備える輸送容器の概略斜視図を示す。
図2図1の輸送容器の概略斜視図を示す。
図3】側方容器の部品の概略斜視図を示す。
図4】中間容器の部品の概略斜視図を示す。
図5】蓋が閉じた状態における、側方からの輸送容器の概略斜視図を示す。
図6図5の輸送容器の概略斜視図を示す。
図7図1の輸送容器のパレットの概略斜視図を示す。
図8】蓋の概略斜視図を示す。
図9】組み立て前における、さらなる輸送容器の概略斜視図を示す。
図10】組み立て後における、図9のさらなる輸送容器の概略斜視図を示す。
図11】容器およびそこに配置される輸送固定手段の図を示す。
図12】シールを有する一部の概略斜視図を示す。
図13】支持輪を有する容器の一部および支持輪の概略斜視図を示す。
図14】閉鎖取っ手を有する一部の概略斜視図を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14