特許第6502479号(P6502479)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6502479MCL−1タンパク質を阻害する化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6502479
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】MCL−1タンパク質を阻害する化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 513/08 20060101AFI20190408BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20190408BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20190408BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
   C07D513/08CSP
   A61K31/553
   A61P35/02
   A61P35/00
【請求項の数】27
【全頁数】216
(21)【出願番号】特願2017-511734(P2017-511734)
(86)(22)【出願日】2015年8月28日
(65)【公表番号】特表2017-525730(P2017-525730A)
(43)【公表日】2017年9月7日
(86)【国際出願番号】US2015047472
(87)【国際公開番号】WO2016033486
(87)【国際公開日】20160303
【審査請求日】2018年6月29日
(31)【優先権主張番号】62/043,929
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500049716
【氏名又は名称】アムジエン・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,ショーン・ピー
(72)【発明者】
【氏名】リー、ユインシャオ
(72)【発明者】
【氏名】リザーザブル,マイク・イライアス
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス,ブライアン・エス
(72)【発明者】
【氏名】パラス,ニック・エイ
(72)【発明者】
【氏名】テイガーリー,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ビモルラターナ,マルク
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シアンホン
(72)【発明者】
【氏名】ユイ,ミン
(72)【発明者】
【氏名】ザンカネラ,マニュエル
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ,リウシュヨン
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザレス・ブエンロストロ,アナ
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジーホン
【審査官】 伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/149124(WO,A1)
【文献】 特表2010−524956(JP,A)
【文献】 特表2009−501157(JP,A)
【文献】 特表2013−507380(JP,A)
【文献】 特表2013−518816(JP,A)
【文献】 特表2010−534636(JP,A)
【文献】 ZAPF, C. W. et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2011年,Vol. 21,pp. 3627-3631
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物:
【化1】
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またはその医薬的に許容可能な塩であって、
式中:
【化2】
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という記号によって示されるbが、一重またはシスもしくはトランスであり得る二重の化学結合であり;
Rが、ハロであり;
が、H、C1−6アルキル、または−(CHCHO)CHであり、ここで、nが1〜4の整数であり;
が、HまたはC1−6アルキルであり;
2Aが、HまたはC1−6アルキルであり;
が、HまたはC1−6アルキルであり;及び
3Aが、H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、または(CH−C3−6シクロアルキルであり、ここで、mが1〜4の整数である前記式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】

【化3】
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が、2重結合を示す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Rが、Clである、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、C1−6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が、CHである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
が、Hであり、R2AがC1−6アルキルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
が、Hであり、R3Aが、C1−6アルキルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
前記式Iの化合物が、式II:
【化4】
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を有するか、またはその医薬的に許容可能な塩であり、
式中:
、R、R2A、R、及びR3Aが、上に定義されるものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
【化5】
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から選択される構造を有する化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項11】
【化6】
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から選択される構造を有する化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項12】
請求項11に記載の化合物、または前記その医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項13】
骨髄細胞白血病1タンパク質(Mcl−1)を阻害するための、細胞と接触させる、有効量の請求項1〜9のいずれか1項または請求項11に記載の化合物を含む、細胞の(Mcl−1)の阻害をするための医薬組成物
【請求項14】
接触が、化合物を対象に投与することを含む、請求項13に記載の医薬組成物
【請求項15】
口的、非経口的、注射を介して、吸入を介して、経皮的、または経粘膜的に投与される、請求項13に記載の医薬組成物
【請求項16】
象が、癌を患っている、請求項13に記載の医薬組成物
【請求項17】
治療上有効な量の、請求項1〜9のいずれか、もしくは請求項11に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を含む、癌の治療のための医薬組成物
【請求項18】
癌が、血液系腫瘍である、請求項17に記載の医薬組成物
【請求項19】
癌が、乳癌、結腸直腸癌、皮膚癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、肺癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病からなる群から選択される、請求項17に記載の医薬組成物
【請求項20】
癌が、多発性骨髄腫である、請求項17に記載の医薬組成物
【請求項21】
療上有効な量の追加の医薬的に活性な化合物をさらに含む、請求項17に記載の医薬組成物
【請求項22】
前記追加の医薬的に活性な化合物が、カルフィルゾミブである、請求項21に記載の医薬組成物
【請求項23】
対象における癌の治療のための薬剤の製造のための、請求項1〜9のいずれか1項または請求項11に記載の化合物の使用。
【請求項24】
癌を治療するための薬剤の調製における、請求項1〜9のいずれか1項または請求項11に記載の化合物の使用
【請求項25】
癌が、血液系腫瘍である、請求項24に記載の化合物の使用
【請求項26】
癌が、乳癌、結腸直腸癌、皮膚癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、肺癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病からなる群から選択される、請求項24に記載の化合物の使用
【請求項27】
癌が、多発性骨髄腫である、請求項24に記載の化合物の使用
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2014年8月29日に出願の米国仮出願第62/043,929号の利益を主張し、当該文献は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、骨髄細胞白血病1タンパク質(myeloid cell leukemia 1 protein)(Mcl−1、MCL−1またはMCL1とも略される)を阻害する化合物、当該化合物を使用した、癌などの疾患または状態の治療方法、及び当該化合物を含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトの癌に共通する特徴の1つは、Mcl−1を過剰発現することである。Mcl−1が過剰発現することで、癌細胞のプログラム細胞死(アポトーシス)の進行が妨げられ、広範な遺伝子的損傷が生じているにもかかわらず、癌細胞が生き延びることが可能となる。
【0004】
Mcl−1は、タンパク質のBcl−2ファミリーのメンバーである。Bcl−2ファミリーは、アポトーシス促進性のメンバー(BAX及びBAKなど)を含み、当該メンバーは、活性化に際して、ミトコンドリア外膜においてホモオリゴマーを形成し、当該ホモオリゴマーは、アポトーシス誘発段階であるポア形成及びミトコンドリア内容物の漏出を引き起こす。Bcl−2ファミリーの抗アポトーシス性であるメンバー(Bcl−2、Bcl−XL、及びMcl−1など)は、BAX及びBAKの活性を遮断する。他のタンパク質(BID、BIM、BIK、及びBADなど)は、さらなる制御機能を示す。
【0005】
Mcl−1の阻害剤が、癌の治療に有用であり得ることが研究によって示された。MCl−1は、多数の癌において過剰発現される。Beroukhim et al.(2010)Nature 463,899−90を参照のこと。Mcl−1抗アポトーシス性遺伝子及びBcl−2−l−1抗アポトーシス性遺伝子を取り巻く増幅環境を有する癌細胞は、生存のためにこうした遺伝子の発現に依存している。Beroukhim et al.MCl−1は、多数の癌細胞におけるアポトーシスを再開させるための関連標的である。G.Lessene,P.Czabotar and P.Colman,Nat.Rev.Drug.Discov.,2008,7,989−1000、C.Akgul Cell.Mol.Life Sci.Vol.66,2009、及びArthur M.Mandelin II,Richard M.Pope,Expert Opin.Ther.Targets(2007)11(3):363−373を参照のこと。
【0006】
Mcl−1阻害剤の調製及び製剤化するための新たな組成物及び方法があれば有用であろう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Beroukhim et al.(2010)Nature 463,899−90
【非特許文献2】G.Lessene,P.Czabotar and P.Colman,Nat.Rev.Drug.Discov.,2008,7,989−1000
【非特許文献3】C.Akgul Cell.Mol.Life Sci.Vol.66,2009
【非特許文献4】Arthur M.Mandelin II,Richard M.Pope,Expert Opin.Ther.Targets(2007)11(3):363−373
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例4の化合物の、Mcl−1阻害剤としてのインビボでの効力を示す。
図2】実施例17の化合物の、Mcl−1阻害剤としてのインビボでの効力を示す。
図3】実施例20の化合物の、Mcl−1阻害剤としてのインビボでの効力を示す。
【発明の概要】
【0009】
1つの実施形態では、本発明は、式Iの化合物、
【化1】
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を提供し、式中、
【化2】
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という記号によって示されるbは、一重またはシスもしくはトランスであり得る二重の化学結合であり;Rは、ハロであり;Rは、H、C1−6アルキル、及び(CHCHO)CHであり、ここで、nは1〜4の整数であり;Rは、HまたはC1−6アルキルであり;R2Aは、HまたはC1−6アルキルであり;Rは、HまたはC1−6アルキルであり;ならびにR3Aは、H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、または(CH−C3−6シクロアルキルであり、ここで、mは1〜4の整数である。1つの実施形態では、Rは、Clである。1つの実施形態では、Rは、C1−6アルキルである。別の実施形態では、Rは、CHである。1つの実施形態では、Rは、Hであり、R2Aは、C1−6アルキルである。1つの実施形態では、Rは、Hであり、R3Aは、C1−6アルキルである。別の実施形態では、bは、2重結合を示す。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態では、式Iの化合物は、式IIの化合物、
【化3】
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であり、式中、R、R、R2A、R、及びR3Aは、上に定義されるものである。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態では、本発明は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、下記の構造を有する化合物:
【化4】
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またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦形剤を提供する。
【0012】
本発明の1つの実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化5】
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から選択される構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0013】
本発明の1つの実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化6】
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の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0014】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化7】
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の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0015】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0016】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0017】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化10】
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の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0018】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0019】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0020】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化13】
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の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0021】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化14】
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の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0022】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、
【化15】
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の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。
【0023】
本発明の1つの実施形態は、式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を含む医薬組成物対象とする。
【0024】
本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、細胞の骨髄細胞白血病1タンパク質(Mcl−1)の阻害方法を対象とし、当該方法は、Mcl−1を阻害するための、有効量の式Iの化合物と細胞との接触を含む。1つの実施形態では、接触は、インビトロで実施される。別の実施形態では、接触はインビボで実施される。1つの実施形態では、接触は、対象に対する化合物の投与を含む。1つの実施形態では、投与は、経口的、非経口的、注射を介して、吸入を介して、経皮的、または経粘膜的に実施される。1つの実施形態では、対象は、癌を患っている。
【0025】
本発明の1つの実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、癌の治療方法を対象とし、当該方法は、それを必要とする患者に対する、治療上有効な量の式Iの化合物、または式Iの化合物もしくはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物、及び医薬的に許容可能な賦活剤の投与を含む。1つの実施形態では、癌は、血液系腫瘍である。1つの実施形態では、癌は、乳癌、結腸直腸癌、皮膚癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、肺癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病からなる群から選択される。1つの実施形態では、癌は、多発性骨髄腫である。別の実施形態では、方法は、それを必要とする患者に対する、治療上有効な量である少なくとも1つの追加の医薬的に活性な化合物の投与段階をさらに含む。1つの実施形態では、追加の医薬的に活性な化合物は、カルフィルゾミブであり、上に記載の実施形態のいずれかと関連する。
【0026】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される専門用語及び科学用語はすべて、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。方法及び材料は、本開示における使用を対象として記載されるが、当該技術分野において知られる他の適した方法及び材料を使用することもできる。材料、方法、及び実施例は、例示にすぎず、限定を意図するものではない。出版物、特許出願、特許、配列、データベース項目、及び本明細書で言及される他の参照はすべて、参照によってそれらの全体が組み込まれる。矛盾が生じる場合は、定義を含めて、本明細書が優先するものとする。
【0027】
本開示の他の特徴及び利点は、下記の詳細な説明及び図、ならびに特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0028】
「−」という記号は、共有結合を示し、別の基に対する結合点を示すために、ラジカル基においても使用することができる。化学構造では、「−」という記号は、一般に、分子におけるメチル基を示すために使用される。
【0029】
本明細書では、破線及び太線の結合(すなわち、
【化16】
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)で示される1つ以上の立体中心を含む化学構造は、化学構造に存在する立体中心の絶対立体化学を示すことを意図する。本明細書では、単純線によって記号化された結合は、立体にはこだわらないことを示す。別段の反対記載がないかぎり、絶対的または相対的な立体化学を示さずに本明細書に例示される1つ以上の立体中心を含む化学構造は、化合物の可能な立体異性形態(例えば、ジアステレオマー、鏡像異性体)及びそれらの混合物のすべてを包含する。単一の太線または破線、及び少なくとも1つの追加の単純線を有する構造は、単一鏡像異性体系列の可能なジアステレオマーをすべて包含する。
【0030】
本明細書では、「約(about)」という用語は、実験誤差に起因する変動の説明を意味する。別段の明示的な記載がないかぎり、当該用語の明示的使用の有無を問わず、本明細書で報告される測定値はすべて、「約」という用語によって修飾されると理解される。文脈で明確に示されない限り、本明細書では、「a」、「an」、及び「the」という単数形は、複数の参照対象を含む。
【0031】
「アルキル」という用語は、直鎖または分岐鎖の炭化水素を意味する。アルキル基の代表的な例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、及びヘキシルが含まれる。典型的なアルキル基は1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、当該基は、一般に、C1−8アルキルと示される。
【0032】
本明細書では、「化合物」という用語は、示される構造の立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及び同位体をすべて含むことを意味する。別段の記載がないかぎり、名称または構造によって、1つの特定の互変異性形態として同定される、本明細書に記載の化合物は、他の互変異性形態を含むことを意図する。
【0033】
化合物、及びその医薬的に許容可能な塩はすべて、水及び溶媒などの他の物質と共に見出され得るものである(例えば、水和物及び溶媒和物)。
【0034】
「シクロアルキル」という用語は、環式の非芳香族炭化水素を意味する。シクロアルキル基の代表的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルが含まれる。シクロアルキル基は、1つ以上の2重結合を含み得る。2重結合を含むシクロアルキル基の代表的な例には、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、及びシクロブタジエニルが含まれる。一般的なシクロアルキル基は、C3−8シクロアルキル基である。
【0035】
本明細書では、「賦活剤」という用語は、活性医薬成分(API)以外の、任意の医薬的に許容可能な添加物、担体、希釈剤、補助剤、または他の成分を意味し、賦活剤は、典型的には、製剤及び/または患者に対する投与を目的として含まれる。Handbook of Pharmaceutical Excipients,5th Edition,R.C.Rowe,P.J.Sheskey,and S.C.Owen,editors,Pharmaceutical Press,2005,Hardback,928,0853696187。
【0036】
別段の明示的記載がないかぎり、「例えば(for example)」及び「など(such as)」という用語、ならびにそれらの文法的同等形態については、「及び限定はされないが(and without limitation)」という語句が後に続くと理解される。
【0037】
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。
【0038】
「患者」という用語は、イヌ、ネコ、雌ウシ、ウマ、ヒツジ、及びヒトなどの動物を含む対象を意味する。特定の患者は、哺乳動物である。患者という用語は、雄性及び雌性を含む。
【0039】
「必要とする患者(patient in need)」という用語は、癌などの、Mcl−1タンパク質が関与する1つ以上の疾患または状態を有する患者、またはそれらを有する危険のある患者を意味する。必要とする患者の特定は、対象の判断または医療専門家の判断によるものであり得、主観的(例えば、見解)または客観的(例えば、試験もしくは診断方法によって測定可能)であり得る。
【0040】
本明細書では、「非経口投与」及び「非経口的に投与される」という語句は、腸内投与及び局所投与以外の、通常、注射によって実施される投与様式を意味し、限定はされないが、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、関節内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、嚢下、くも膜下、脊髄内、及び胸骨下への注射及び注入が含まれる。
【0041】
非経口的な注射に適した組成物は、生理学的に許容可能な無菌の水性または非水性の溶液、分散液、懸濁液、またはエマルジョン、及び無菌の注射用の溶液または分散液への再構成のための無菌粉末を含み得る。適した水性及び非水性の担体、希釈剤、溶媒、または媒体の例には、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、及び同様のもの)、それらの適した混合物、植物油(オリーブ油など)、ならびにオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルが含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合は、必要な粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。
【0042】
本明細書で用いられる「医薬的に許容可能な」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、患者に対する投与に適しており、合理的な利点/危険比に見合うようなリガンド(ligand)、材料、組成物、及び/または投与形態を指す。
【0043】
本明細書では、「医薬的に許容可能な担体」という語句は、液体または固体のフィラー、希釈剤、賦活剤、溶媒、またはカプセル化材料などの医薬的に許容可能な材料、組成物、または媒体を意味する。本明細書では、「医薬的に許容可能な担体」という言葉には、医薬的投与に相溶性の緩衝剤、注射用無菌水、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、ならびに同様のものが含まれる。それぞれの担体は、他の製剤成分に対する相溶性を有しており、患者に対して有害ではないという意味において、「許容可能」でなくてはならない。医薬的に許容可能な担体として働くことができる材料のいくつかの例には、(1)ラクトース、グルコース、及びスクロースなどの糖、(2)コーンスターチ、ジャガイモデンプン、及び置換または非置換のβ−シクロデキストリンなどのデンプン、(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのセルロース及びその誘導体、(4)粉末化トラガカント、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)ココアバター及び坐薬ワックスなどの賦活剤、(9)ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、及びダイズ油などの油、(10)プロピレングリコールなどのグリコール、(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール、(12)オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル、(13)寒天、(14)水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、(15)アルギン酸、(16)発熱物質非含有水、(17)等張生理食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸緩衝液、ならびに(21)医薬製剤において用いられる他の非毒性の相溶性物質が含まれる。ある特定の実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、非発熱性であり、すなわち、患者に対して投与されるとき、顕著な体温上昇を誘導しない。
【0044】
「医薬的に許容可能な塩」という用語は、本明細書で提供される化合物の、相対的に非毒性である、無機酸及び有機酸の付加塩を指す。こうした塩は、本明細書で提供される化合物の最終的な単離及び精製の間に原位置(in situ)で調製するか、または化合物を、その遊離塩基の形態で、適した有機酸もしくは無機酸と個別に反応させることで形成される塩を単離することによって調製できる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸、ラクトビオン酸塩、ラウリルスルホン酸塩、及びアミノ酸塩、ならびに同様のものが含まれる。(例えば、Berge et al.(1977)“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1−19を参照のこと。)
【0045】
本明細書では、「全身性投与」、「全身性に投与される」、「末梢性投与」、及び「末梢性に投与される」という語句は、中枢神経系への直接的なもの以外の経路を介した、リガンド、薬剤、または他の材料の投与であり、その結果、それが患者の系に入り、したがって、代謝及び他の同様の過程に供される投与を意味し、当該投与は、例えば、皮下投与である。
【0046】
「治療上有効な量」という用語は、特定の疾患もしくは状態の1つ以上の症状を寛解、減弱、もしくは排除する化合物量、または特定の疾患もしくは状態の1つ以上の症状の発症を予防もしくは遅延させる化合物量を意味する。
【0047】
“治療(treating)”、“治療する(treat)”、または“治療(treatment)”という用語及び同様のものは、予防的(preventative)(例えば、予防的(prophylactic))、及び対症的な治療を含む。
【0048】
本明細書で提供される方法は、1つ以上、本明細書で提供される化合物を含む医薬組成物の製造及び使用を含む。医薬組成物自体も含まれる。
【0049】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、1つ以上の酸性官能基を含んでよく、したがって、医薬的に許容可能な塩基と医薬的に許容可能な塩を形成することが可能である。こうした実例における「医薬的に許容可能な塩」という用語は、本明細書で提供される化合物の、相対的に非毒性である無機塩基及び有機塩基の付加塩を指す。こうした塩は、化合物の最終的な単離及び精製の間に、原位置(in situ)で同様に調製するか、あるいは精製された化合物を、その遊離酸の形態で、医薬的に許容可能な金属陽イオンの水酸化物、炭酸塩、もしくは炭酸水素塩などの適した塩基と、アンモニアと、または医薬的に許容可能な有機1級アミン、有機2級アミン、もしくは有機3級アミンと、個別に反応させることによって、同様に調製することができる。代表的なアルカリ塩またはアルカリ土類塩には、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びアルミニウム塩、ならびに同様のものが含まれる。塩基付加塩の形成に有用である代表的な有機アミンには、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、及び同様のものが含まれる(前出のBerge et al.を参照のこと)。
【0050】
ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどの湿潤剤、乳化剤、及び潤滑剤、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香料添加剤、及び芳香剤、保存剤及び抗酸化剤
【0051】
医薬的に許容可能な抗酸化剤の例には、(1)アスコルビン酸、システイン塩酸塩、硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、及び同様のものなどの、水に可溶な抗酸化剤、(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロール、及び同様のものなどの、油に可溶な抗酸化剤、ならびに(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸、及び同様のものなどの金属キレート剤が含まれる。
【0052】
医薬組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤などの補助剤を含んでもよい。例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸、及び同様のものといったさまざまな抗菌剤及び抗真菌剤を含めることによって、微生物の活動予防を確実なものとしてよい。糖及び同様のものなどの浸透圧調整剤を組成物に含めることも望ましくあり得る。さらに、注射用医薬形態の吸収延長は、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなどの、吸収を遅延させる薬剤を含めることによってもたらしてよい。
【0053】
場合によっては、1つ以上、本明細書で提供される化合物の作用を延長するために、皮下注射または筋肉内注射に由来する化合物の吸収を遅延させることが望ましい。例えば、非経口的に投与される化合物の吸収遅延は、化合物を油媒体に溶解または懸濁することによって達成することができる。
【0054】
本発明の化合物は、患者に対して、治療上有効な量で投与される。化合物は、単独、または医薬的に許容可能な組成物もしくは製剤の一部として投与することができる。さらに、化合物または組成物は、例えば、ボーラス注射による、一度ですべての投与、一連の錠剤などによる複数回投与、または例えば、経皮送達を使用する、一定期間にわたる実質的に均一な送達、を実施することができる。化合物または組成物の用量は、期間と共に変化し得る。すべての組み合わせ、送達方法、及び投与順序を企図する。
【0055】
本発明の化合物、及びいくつかの実施形態では、他の追加の医薬的に活性な化合物は、患者に対して、経口的に、直腸内に、非経口的に(例えば、静脈内に、筋肉内に、もしくは皮下に)、大槽内に、腟内に、腹腔内に、膀胱内に、局所的に(例えば、粉末、軟膏、もしくは滴下剤(drop))、またはバッカルスプレーもしくは鼻腔用スプレーとして、投与することができる。医薬的に活性な薬剤を投与するために当業者が使用する方法はすべて企図する。
【0056】
本明細書に記載されるように調製される組成物は、当該技術分野において知られるように、治療されることになる疾患、ならびに患者の年齢、状態、及び体重に応じて、さまざまな形態で投与することができる。例えば、組成物が、経口的に投与されることになる場合、組成物は、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、またはシロップとして投与されてよい。あるいは、非経口投与に向けては、組成物は、注射物(静脈内、筋肉内、もしくは皮下)、滴下注入製剤、または坐薬として製剤化されてよい。眼粘膜経路による適用に向けては、組成物は、点眼剤または眼軟膏として製剤化されてよい。こうした製剤は、本明細書に記載の方法と併せて、従来の手段によって調製することができ、必要であるならば、活性成分は、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、矯正剤、可溶化剤、懸濁助剤、乳化剤、またはコーティング剤などの、任意の従来の添加物または賦活剤と混合されてよい。
【0057】
経口投与に適した製剤は、カプセル(例えば、ゼラチンカプセル)、カシェー、丸剤、錠剤、薬用キャンディー(風味付けされた基礎原料、通常は、スクロース及びアカシアもしくはトラガカントを使用)、粉末、トローチ(troche)、顆粒の形態として、または水性もしくは非水性の液体である溶液もしくは懸濁液として、または水中油型エマルジョンもしくは油中水型エマルジョンとして、またはエリキシル剤もしくはシロップとして、トローチ(pastille)(ゼラチン及びグリセリン、もしくはスクロース及びアカシアなどの不活性マトリックスを使用)、ならびに/または口腔洗浄剤として、ならびに同様のものとして存在してよく、それぞれが、所定量の、本明細書で提供される化合物を活性成分として含む。組成物は、ボーラス、舐剤、またはペーストとして投与されてもよい。経口組成物は、一般に、不活性な希釈剤または食用担体を含む。
【0058】
医薬的に適合性である結合剤及び/または補助剤材料を、経口組成物の一部として含めることができる。経口投与のための固体投与形態(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、粉末、顆粒、及び同様のもの)では、活性成分は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの1つ以上の医薬的に許容可能な担体、及び/または下記のいずれかと共に混合することができる:1)デンプン、シクロデキストリン、ラクトース、スクロース、サッカリン、グルコース、マンニトール、及び/またはケイ酸などのフィラーまたは増量剤、(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、微結晶セルロース、トラガカントガム、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及び/またはアカシアなどの結合剤、(3)グリセロールなどの保湿剤、(4)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン、コーンスターチ、またはタピオカデンプン、アルギン酸、プリモゲル、ある特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、(5)パラフィンなどの溶液遅延剤、(6)4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、(7)例えば、アセチルアルコール(acetyl alcohol)及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、(8)カオリン及びベントナイト粘土などの吸収剤、(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステローテス(Sterotes)、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物などの潤滑剤、(10)コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤、(11)着色剤、ならびに(12)ペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジ香料などの香料添加剤。カプセル、錠剤、及び丸剤の場合は、医薬組成物は緩衝剤を含んでもよい。ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコール及び同様のもののような賦活剤を使用して、ソフト充填及びハード充填のゼラチンカプセルにおけるフィラーとして、同様の型の固体組成物を用いることもできる。
【0059】
錠剤は、任意選択で、1つ以上の副成分と共に、圧縮または成形によって作成されてよい。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性な希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムもしくは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、または分散剤を使用して調製されてよい。成形錠剤は、適した機械において、不活性な液体希釈剤で湿潤化された粉末化化合物の混合物を成形することによって作製されてよい。
【0060】
錠剤、ならびに糖衣錠、カプセル、丸剤、及び顆粒などの他の固体投与形態は、任意選択で、腸溶コーティング及び医薬的な製剤化技術分野においてよく知られる他のコーティングなどのコーティング及びシェルを使用して作成または調製されてよい。固体投与形態は、例えば、所望の放出特性を提供するためにさまざまな割合で含められるヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソーム、マイクロスフェア、及び/またはナノ粒子を使用して、その場での活性成分の放出が遅延または制御されるように製剤化されてもよい。固体投与形態は、例えば、細菌保持フィルターに通す濾過によって無菌化されるか、または使用直前に、無菌水または何らかの他の無菌の注射用媒体に溶解することができる無菌の固体組成物形態にある無菌化剤を組み込むことによって無菌化されてよい。こうした組成物は、任意選択で乳白剤を含んでもよく、任意選択で遅延様式において、ある特定の腸管部分のみで、またはそこで優先的に、活性成分をそれが放出する組成物でもあってもよい。使用することができる包埋組成物の例には、重合体物質及びワックスが含まれる。活性成分は、適切であるならば、1つ以上の上に記載した賦活剤を含むマイクロカプセル化形態においても存在し得る。
【0061】
経口投与のための液体投与形態には、医薬的に許容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシル剤が含まれる。活性成分に加えて、液体投与形態は、例えば、水または他の溶媒などの当該技術分野において一般に使用される不活性な希釈剤と、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(具体的には、綿実油、落花生油、コーン油、麦芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ならびにソルビタンの脂肪酸エステルなどの可溶化剤及び乳化剤と、それらの混合物と、を含んでよい。
【0062】
不活性な希釈剤に加えて、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味剤、香料添加剤、着色剤、芳香剤、ならびに保存剤などの補助剤を含むこともできる。
【0063】
懸濁液は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天−、ならびにトラガカント、ならびにそれらの混合物などの懸濁剤を含んでよい。
【0064】
非経口投与に適した医薬組成物は、1つ以上の医薬的に許容可能な、無菌である水性もしくは非水性の溶液、分散液、懸濁液、もしくはエマルジョン、または使用直前に無菌である注射用の溶液もしくは分散液へと再構成し得る無菌粉末と組み合わせて、、本明細書で提供される1つ以上の化合物を含むことができ、当該医薬組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を意図するレシピエントの血液に対して等張性とする溶質、または懸濁剤もしくは増粘剤を含んでよい。
【0065】
1つの実施形態では、静脈内投与製剤(IV formulation)は、pHが8〜10の範囲内である緩衝溶液または非緩衝溶液として、ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリンを含む組成物からなる。静脈内投与製剤は、注射可能な状態にある無菌溶液、静脈内投与混合物(IV admixture)への希釈が可能な状態にある無菌溶液、または再構成のための無菌固体として製剤化することができる。静脈内投与製剤におけるAPIは、遊離の酸/塩基または原位置塩(in situ salt)として存在してよい。
【0066】
本明細書で提供される医薬組成物において用いて適した水性及び非水性の担体の例には、注射用の水(例えば、注射用の滅菌水)、静菌性の水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール、及び同様のものなど)、無菌緩衝液(クエン酸緩衝液など)、ならびにそれらの適した混合物、オリーブ油などの植物油、オレイン酸エチルなどの注射用有機エステル、ならびにCremophor EL(商標)(BASF,Parsippany,NJ)が含まれる。すべての場合において、組成物は、無菌でなくてはならず、容易に注射針を通過可能な程度に流動性を有しているべきである。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用によって、分散液の場合は、必要な粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。
【0067】
組成物は、製造及び貯蔵の条件下で安定であるべきであり、細菌及び真菌などの微生物による汚染活動から保護されなくてはならない。微生物活動の予防は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール、及び同様のものといった、さまざまな抗菌剤及び抗真菌剤によって達成することができる。多くの場合、組成物中に、例えば糖、マンニトール、ソルビトールなどのポリアルコール、及び塩化ナトリウムといった、等張剤を含めることが好ましいであろう。注射用組成物の吸収延長は、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンといった、吸収を遅延させる薬剤を組成物中に含めることによってもたらすことができる。
【0068】
無菌の注射用溶液は、必要量の活性化合物を、上に列挙した成分の1つまたは組み合わせと共に、適した溶媒に取り込んだ後、必要に応じて、濾過滅菌することによって調製できる。一般に、分散液は、活性化合物を無菌媒体へと取り込むことによって調製され、無菌媒体は、基礎的な分散媒体、及び上に列挙したものから必要となる他の成分を含む。無菌の注射用溶液の調製のための無菌粉末の場合は、調製方法は、凍結乾燥(freeze−drying)(凍結乾燥(lyophilization))であり、凍結乾燥することで、活性成分に任意の追加の所望成分が加わった粉末が、予め濾過滅菌したそれらを含む溶液から得られる。
【0069】
注射用デポ形態は、ポリ乳酸−ポリグリコール酸などの生分解性ポリマーにおいて、本明細書で提供される化合物のマイクロカプセル化マトリックスまたはナノカプセル化マトリックスを形成させることによって作製できる。ポリマーに対する薬剤の割合、及び用いる特定ポリマーの性質に応じて、薬剤の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。デポ注射用製剤は、生体組織に適合性であるリポソーム、マイクロエマルジョン、またはナノエマルジョンに薬剤を封入することによっても調製される。
【0070】
吸入による投与向けには、化合物は、適した噴霧剤(例えば、二酸化炭素などのガス)を含む加圧された容器もしくはディスペンサー、または噴霧器から、エアロゾルスプレーの形態で送達することができる。そのような方法には、米国特許第6,468,798号において説明されるものが含まれる。さらに、鼻腔内送達は、なかでも特に、Hamajima et al.,Clin.Immunol.Immunopathol.,88(2)、205−10(1998)において説明されるように達成することができる。リポソーム(例えば、米国特許第6,472,375号において説明されるようなものであり、当該特許は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)、マイクロカプセル化、及びナノカプセル化を使用することもできる。生分解性であり、標的設定が可能なマイクロ粒子送達系、または生分解性であり、標的設定が可能なナノ粒子送達系を使用することもできる(例えば、米国特許第6,471,996号において説明されるようなものであり、当該特許は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)。
【0071】
本明細書に記載されるような治療用化合物の全身性投与は、経粘膜的または経皮的な手段によっても実施することができる。本明細書で提供される化合物の局所的または経皮的な投与のための投与形態には、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、及び吸入剤が含まれる。活性成分は、医薬的に許容可能な担体、及び必要となり得る任意の保存剤、緩衝剤、または噴霧剤と共に、無菌条件下で混合されてよい。経粘膜的または経皮的な投与向けには、浸透することになる障壁に適した浸透物が、組成物において使用される。そのような浸透物は、一般に、当該技術分野において知られており、例えば、経皮投与向けには、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が含まれる。経粘膜投与は、鼻腔用スプレーまたは坐薬の使用を介して達成することができる。経皮投与向けには、活性化合物は、当該技術分野において一般に知られるような軟膏(ointment)、軟膏(salve)、ゲル、またはクリームへと製剤化される。
【0072】
軟膏、ペースト、クリーム、及びゲルは、本明細書で提供される1つ以上の化合物に加えて、動物性及び植物性の脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、及び酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの賦活剤を含んでよい。
【0073】
粉末及びスプレーは、本明細書で提供される化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、またはこうした物質の混合物などの賦活剤を含むことができる。スプレーは、クロロフルオロ炭化水素、ならびにブタン及びプロパンなどの揮発性の非置換炭化水素などの通例の噴霧剤をさらに含んでよい。
【0074】
本明細書で提供される化合物は、エアロゾルによって投与することができる。これは、本明細書で提供される化合物または組成物を含む水性のエアロゾル、リポソーム製剤、または固体粒子を調製することによって達成される。非水性(例えば、フッ化炭素噴霧剤)懸濁液を使用することが可能である。いくつかの実施形態では、超音波噴霧器が使用され、これは、超音波噴霧器が、化合物の分解をもたらし得る剪断に対する、薬剤の曝露を最小化するためである。
【0075】
通常、水性エアロゾルは、薬剤の水性溶液または水性懸濁液を、従来の医薬的に許容可能な担体及び安定剤と一緒に製剤化することによって作成できる。担体及び安定剤は、特定組成物の要件で変わるが、典型的には、非イオン性界面活性剤(TWEEN(登録商標)(ポリソルベート)、PLURONIC(登録商標)(ポロキサマー)、ソルビタンエステル、レシチン、CREMOPHOR(登録商標)(ポリエトキシレート))、ポリエチレングリコールなどの医薬的に許容可能な共溶媒、血清アルブミンのような無害なタンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンなどのアミノ酸、緩衝剤、塩、糖、または糖アルコールが含まれる。エアロゾルは、一般に、等張性溶液から調製される。
【0076】
経皮パッチは、本明細書で提供される化合物の、身体に対する制御送達を提供するという付加的な利点を有する。そのような投与形態は、薬剤を適切な媒体に溶解または分散することによって作製できる。皮膚をまたぐ化合物の流動を増加させるために、吸収促進剤を使用することもできる。速度制御膜の提供、または化合物のポリマーマトリックスもしくはゲルへの分散、のいずれかによって、そのような流動の速度を制御することができる。
【0077】
医薬組成物は、直腸送達及び/または経腟送達のための坐薬または停留浣腸の形態において調製することもできる。坐薬として存在する製剤は、本明細書で提供される1つ以上の化合物と、1つ以上の適した非刺激性の賦活剤または担体とを混合することによって調製でき、当該賦活剤または担体には、例えば、ココアバター、グリセリド、ポリエチレングリコール、坐薬ワックス、またはサリチル酸(salicylate)が含まれ、これらは、室温では固体であるが、体温では液体であり、それ故に、直腸腔または膣腔において溶解して活性薬剤を放出することになる。経膣投与に適した製剤には、当該技術分野において適切なものであると知られるような担体を含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡沫、またはスプレーの製剤も含まれる。
【0078】
1つの実施形態では、治療用化合物は、治療用化合物が身体から迅速排出されることがないように保護することになる担体と共に調製され、当該担体は、留置剤及びマイクロカプセル化送達系を含む制御放出製剤などである。エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの、生分解性の生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤は、標準的な手法を使用して調製するか、または商業的に入手(例えば、Alza Corporation and Nova Pharmaceuticals,Incから)することができる。リポソーム懸濁液(細胞抗原に対するモノクローナル抗体で選択された細胞を標的とするリポソームを含む)を医薬的に許容可能な担体として使用することもできる。こうしたものは、例えば、米国特許第4,522,811号において説明されるように、当業者に知られる方法に従って調製することができる。当該特許は、参照によってその全体が、すべての目的を対象に、本明細書に組み込まれる。
【0079】
本発明の化合物は、Mcl−1による阻害によって媒介される疾患、障害、または症状の治療において使用される。Mcl−1による阻害によって媒介される疾患、障害、または症状の例には、限定はされないが、癌が含まれる。癌の非限定例には、乳癌、結腸直腸癌、皮膚癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、肺癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病が含まれる。
【0080】
癌は、細胞腫(carcinoma)(皮膚外側細胞層、及び内膜に由来するものであり、例えば、乳房、腎臓、肺、皮膚)、肉腫(骨、筋肉、軟骨、及び血管などの結合組織から生じるもの)、ならびに血液系腫瘍(例えば、リンパ腫及び白血病であり、血液、または脾臓、リンパ節、及び骨髄などの造血臓器に生じるもの)が含まれ得る。癌細胞には、例えば、腫瘍細胞、新生物細胞、悪性細胞、転移性細胞、及び過形成性細胞が含まれ得る。
【0081】
1つの実施形態では、疾患、障害、または症状は、過剰増殖疾患であり、例えば、リンパ腫、白血病、細胞腫(例えば、腎臓、乳房、肺、皮膚)、多発性骨髄腫、または肉腫である。1つの実施形態では、白血病は、急性骨髄性白血病である。1つの実施形態では、過剰増殖疾患は、再発した癌であるか、または難治性の癌である。
【0082】
本明細書で提供される医薬組成物における活性成分の実際の投与量レベルは、患者に対して毒性を与えることなく、特定の患者、組成物、及び投与様式を対象として、所望の治療応答を達成するために有効である活性成分量が得られるように、変化させてよい。
【0083】
特定の投与量及び投与量範囲は、患者の要件、治療中の状態または疾患の重症度、用いる化合物の薬物動態特性、及び投与経路を含む、多数の因子に依存する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、非経口投与を目的として、他の物質が存在する中で、本明細書に開示の化合物を約0.1〜10%w/v含む水性の溶液において提供され得る。典型的な用量範囲には、1日当たり約0.01〜約50mg/体重kgが含まれ得、これは、1〜4つに分けた用量で与えられるものである。それぞれ分けた用量は、同一または異なる化合物を含んでよい。投与量は、患者の健康全般、ならびに選択する化合物の製剤及び投与経路を含むいくつかの因子に応じて、治療上有効な量とされることになる。
【0084】
本明細書に記載のような化合物を0.005%〜100%の範囲で含み、残部が非毒性担体で構成される投与形態または組成物が調製されてよい。こうした組成物の調製のための方法は、当業者に知られている。企図する組成物は、活性成分含量が約0.001%〜100%、1つの実施形態では、約0.1〜約95%、別の実施形態では、約75〜約85%であってよい。投与量は、患者の症状、年齢、及び体重、治療または予防されることになる疾患の性質及び重症度、投与経路、ならびに薬剤の形態に応じて変化することになるものの、一般に、化合物の1日の投与量は、成人患者で約0.01〜約3,000mgが推奨されており、これは、単一用量または分けた用量で投与されてよい。単一投与形態を製造するために担体材料と組み合わせることができる活性成分量は、一般に、治療作用を生成する化合物量となるであろう。
【0085】
医薬組成物は、1度に投与されるか、または多数の少用量へと分けて時間間隔を空けて投与されてよい。正確な投与量及び治療期間は、治療中の疾患に依存するものであり、既知の試験プロトコールを使用して経験的に決定されるか、またはインビボもしくインビトロでの試験データから推定することによって決定されてよいと理解される。濃度及び投与量の値は、軽減されることになる状態の重症度でも変わり得ると留意されることになる。任意の特定患者については、特定の投与量レジメンは、個々の必要度、及び組成物投与者または組成物投与の監督者の専門的判断に従って、期間にわたって調整されるべきであると共に、本明細書に示される濃度範囲は例示にすぎず、請求される組成物の範囲または実施を限定する意図はないとさらに理解されることになる。
【0086】
所与の患者において、治療効果に関して最も有効な結果を得ることになる、組成物の正確な投与時間及び/または量は、特定化合物の活性、薬物動態、ならびに生物学的利用率、患者の生理学的な状態(年齢、性別、疾患の型及び段階、全身的な身体の状態、所与の投与量に対する応答性、ならびに薬剤の型を含む)、投与経路等に依存することになる。しかしながら、上記のガイドラインは、例えば、最適な時間及び/または投与量の決定といった、治療を微調整するための基礎として使用することができ、患者の監視、ならびに投与量及び/またはタイミングの調整からなる日常的な実験を全く必要としないものであろう。
【0087】
本発明の化合物は、単独で、本発明の他の化合物との組み合わせで、または他の医薬的に活性な化合物もしくは薬剤と共に、投与することができる。他の医薬的に活性な化合物/薬剤は、本発明の化合物が対象とするものと同一の疾患もしくは状態の治療、または異なる疾患もしくは状態の治療を意図し得る。患者が複数の医薬的に活性な化合物または薬剤を投与されることになるか、または投与されているのであれば、化合物は、同時投与または逐次投与することができる。
【0088】
本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩は、1つ以上の追加の医薬的に活性な化合物/薬剤と組み合わせて使用されてよい。
【0089】
1つ以上の追加の医薬的に活性な化合物または薬剤は、複数用量レジメンの一部として、式Iの化合物とは別に投与されてよい(例えば、逐次的に、例えば、式Iを有する1つ以上の化合物(任意の亜属またはその特定の化合物を含む)の投与とは異なる重複スケジュールで)。他の実施形態では、1つ以上の追加の化合物/薬剤は、単一組成物において、式Iの化合物と一緒に混合された単一投与形態の一部であってよい。さらに別の実施形態では、1つ以上の追加の化合物/薬剤は、式Iを有する1つ以上の化合物が投与されるのとほぼ同時に投与される別の用量として与えることができる(例えば、式Iを有する1つ以上の化合物(任意の亜属またはその特定の化合物を含む)の投与と同時に)。式Iの化合物、及び1つ以上の追加の化合物/薬剤は両方共、約1〜100%の投与量レベルで存在し得、より好ましくは、単独治療レジメンにおいて通常投与される投与量の約5〜95%である。
【0090】
特定の実施形態では、追加の医薬的に活性な化合物/薬剤は、癌の治療に使用することができる化合物または薬剤である。例えば、追加の医薬的に活性な化合物/薬剤は、抗新生物剤、抗血管新生剤、化学療法剤、及びペプチド癌治療剤から選択することができる。別の実施形態では、抗新生物剤は、抗生物質型の薬剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、免疫剤、インターフェロン型の薬剤、キナーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される。追加の医薬的に活性な化合物/薬剤は、伝統的な小有機化学分子であり得るか、またはタンパク質、抗体、ペプチボディ(peptibody)、DNA、RNAなどの巨大分子、もしくはそのような巨大分子の断片であり得ることに留意されたい。
【0091】
癌治療に使用することができると共に、本発明の1つ以上の化合物と組み合わせて使用することができる追加の医薬的に活性な化合物/薬剤の例には、アセマンナン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アミホスチン、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アルグラビン、三酸化二ヒ素、BAM002(Novelos)、ビカルタミド、ブロクスウリジン、セルモロイキン、セトロレリクス、クラドリビン、クロトリマゾール、DA3030(Dong−A)、ダクリズマブ、デニロイキンジフチトクス、デスロレリン、ジラゼプ、ドコサノール、ドキセルカルシフェロール、ドキシフルリジン、ブロモクリプチン、シタラビン、HITジクロフェナク、インターフェロンアルファ、トレチノイン、エデルホシン、エドレコロマブ、エフロルニチン、エミテフール、エピルビシン、エポエチンベータ、リン酸エトポシド、エクシスリンド、ファドロゾール、フィナステリド、リン酸フルダラビン、ホルメスタン、ホテムスチン、硝酸ガリウム、ゲムツズマブゾガマイシン、ギメラシル/オテラシル/テガフールの組み合わせ、グリコピン、ゴセレリン、ヘプタプラチン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎児アルファフェトプロテイン、イバンドロン酸、インターフェロンアルファ、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−2、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−N1、インターフェロンアルファ−n3、インターフェロンアルファコン−1、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンベータ−1a、インターフェロンベータ−1b、天然型インターフェロンガンマ、インターフェロンガンマ−1a、インターフェロンガンマ−1b、インターロイキン−1ベータ、ヨーベングアン、イルソグラジン、ランレオチド、LC9018(Yakult)、レフルノミド、レノグラスチム、硫酸レンチナン、レトロゾール、白血球アルファインターフェロン)、リュープロレリン、レバミソール+フルオロウラシル、リアロゾール、ロバプラチン、ロニダミン、ロバスタチン、マソプロコール、メラルソプロール、メトクロプラミド、ミフェプリストン、ミルテホシン、ミリモスチム、不適合二本鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、ミトキサントロン、モルグラモスチム、ナファレリン、ナロキソン+ペンタゾシン、ナルトグラスチム、ネダプラチン、ニルタミド、ノスカピン、新規赤血球生成刺激タンパク質、NSC631570オクトレオチド、オプレルベキン、オサテロン、パクリタキセル、パミドロン酸、ペグインターフェロンアルファ−2b、ペントサンポリ硫酸ナトリウム、ペントスタチン、ピシバニール、ピラルビシン、ウサギ抗胸腺細胞ポリクローナル抗体、ポリエチレングリコールインターフェロンアルファ−2a、ポルフィマーナトリウム、ラルチトレキセド、ラスブリカーゼ、レニウムRe186エチドロネート、RIIレチンアミド、ロムルチド、サマリウム(153Sm)レキシドロナム、サルグラモスチム、シゾフラン、ソブゾキサン、ソネルミン、塩化ストロンチウム89、スラミン、タソネルミン、タザロテン、テガフール、テモポルフィン、テニポシド、テトラクロロデカオキシド、チマルファシン、チロトロピンアルファ、トレミフェン、ヨウ素131トシツモマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリメトレキサート、トリプトレリン、天然型腫瘍壊死因子アルファ、ウベニメクス、膀胱癌ワクチン、丸山ワクチン、メラノーマ溶解物ワクチン、バルルビシン、ベルテポルフィン、ビルリジン(virulizin)、ジノスタチンスチマラマー、アバレリックス、AE941、アンバムスチン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、bcl−2(Genta)、APC8015(Dendreon)、デキサミノグルテチミド、ジアジクオン、EL532(Elan)、EM800、エニルウラシル、エタニダゾール、フェンレチニド、ガロシタビン、ガストリン17免疫原、HLA−B7遺伝子治療(Vical)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒスタミン二塩酸塩、イブリツモマブチウキセタン、イロマスタット、IM862(Cytran)、インターロイキン−2、イプロキシフェン、LDI200(Milkhaus)、レリジスチム、リンツズマブ、CA125モノクローナル抗体(MAb)(Biomira)、癌MAb(Japan Pharmaceutical Development)、HER−2及びFc MAb(Medarex)、イディオタイプ105AD7MAb(CRC Technology)、イディオタイプCEA MAb(Trilex)、LYM−1−ヨウ素131MAb(Techniclone)、多形性上皮ムチン−イットリウム90MAb(Antisoma)、マリマスタット、メノガリル、ミツモマブ、モテクサフィンガドリニウム、MX6(Galderma)、ノラトレキシド、P30タンパク質、ペグビソマント、ポルフィロマイシン、プリノマスタット、RL0903(Shire)、ルビテカン、サトラプラチン、フェニル酢酸ナトリウム、スパルホス酸、SRL172(SR Pharma)、SU5416(SUGEN)、TA077(Tanabe)、テトラチオモリブデート、タリブラスチン、トロンボポエチン、エチルエチオプルプリンスズ、チラパザミン、癌ワクチン(Biomira)、メラノーマワクチン、メラノーマ腫瘍崩壊産物ワクチン、ウイルスメラノーマ細胞溶解物ワクチン、バルスポダール、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル、パシタキセル、イマチニブ、アルトレタミン、クラジブリン、シクロホファミン、デカラジン、イリノテカン、ミトスマイシン、ミトキサン、トポテカン、ビノレルビン、アドリアマイシン、ミスラム、イミキモド、アレムツズマブ、エキセメスタン、ベバシズマブ、セツキシマブ、アザシチジン、クロファラビン、デシタビン、デサチニブ、デクスラゾキサン、ドセタキセル、エピルビシン、オキサリプラチン、エルロチニブ、ラロキシフェン、フルベストラント、レトロゾール、ゲフィチニブ、ゲムツズマブ、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、イクサベピロン、ラパチニブ、レナリドミド、アミノレブリン酸、テモゾロミド、ネララビン、ソラフェニブ、ニロチニブ、ペグアスパルガーゼ、ペメトレキセド、リツキシマブ、ダサチニブ、サリドマイド、ベキサロテン、テムシロリムス、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、ボリノスタット、カペシタビン、ゾレドロン酸、アナストロゾール、スニチニブ、アプレピタント及びネララビン、またはそれらの医薬的に許容可能な塩が含まれる。
【0092】
癌治療に使用することができると共に、本発明の1つ以上の化合物と組み合わせて使用することができる追加の医薬的に活性な化合物/薬剤には、エポエチンアルファ、ダルベポエチンアルファ、パニツムマブ、ペグフィルグラスチム、パリフェルミン、フィルグラスチム、デノスマブ、アンセスチム、AMG102、AMG386、AMG479、AMG655、AMG745、AMG951、及びAMG706、またはそれらの医薬的に許容可能な塩が含まれる。
【0093】
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される組成物は、化学療法剤と一緒に投与される。適した化学療法剤には、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビノレルビン)、パクリタキセル、エピジポドフィロトキシン(例えば、エトポシド及びテニポシド)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン、ドキソルビシン、及びイダルビシン)、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミスラマイシン)、マイトマイシン、酵素(例えば、L−アスパラギンを全身性に代謝することで、細胞自身でアスパラギンを合成する能力を有さない細胞から欠乏させるL−アスパラギナーゼ)などの天然物、抗血小板剤、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド及びアナログ、メルファラン、ならびにクロラムブシル)、エチレンイミン及びメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン及びチオテパ)、CDK阻害剤(例えば、セリシクリブ、UCN−01、P1446A−05、PD−0332991、ジナシクリブ、P27−00、AT−7519、RGB286638、及びSCH727965)、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン(BCNU)及びアナログ、ならびにストレプトゾシン)、トラゼン−ダカルバジニン(DTIC)などの抗増殖/抗有糸分裂アルキル化剤、葉酸アナログ(例えば、メトトレキサート)、ピリミジンアナログ(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、及びシタラビン)、プリンアナログ及び関連阻害剤(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン、及び2−クロロデオキシアデノシン)などの抗増殖/抗有糸分裂代謝拮抗剤、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、エキセメスタン、及びレトロゾール)、ならびに白金配位錯体(例えば、シスプラチン及びカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシウレア、ミトタン、アミノグルテチミド、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤(例えば、トリコスタチン、酪酸ナトリウム、アピシダン、ヒドロキサミン酸サブエロイルアニリド、ボリノスタット、LBH589、ロミデプシン、ACY−1215、及びパノビノスタット)、mTor阻害剤(例えば、テムシロリムス、エベロリムス、リダフォロリムス、及びシロリムス)、KSP(Eg5)阻害剤(例えば、Array520)、DNA結合剤(例えば、Zalypsis)、PI3Kデルタ阻害剤(例えば、GS−1101及びTGR−1202)、PI3Kデルタ及びガンマ阻害剤(例えば、CAL−130)、多標的キナーゼ阻害剤(例えば、TG02及びソラフェニブ)、ホルモン(例えば、エストロゲン)及び黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロリド、及びトリプトレリン)などのホルモンアゴニスト、BAFF−中和抗体(例えば、LY2127399)、IKK阻害剤、p38MAPK阻害剤、抗IL−6(例えば、CNTO328)、テロメラーゼ阻害剤(例えば、GRN163L)、オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、MLN8237)、細胞表面モノクローナル抗体(例えば、抗CD38(HUMAX−CD38)、抗−CS1(例えば、エロツズマブ)、HSP90阻害剤(例えば、17AAG及びKOS953)、P13K/Akt阻害剤(例えば、ペリフォシン)、Akt阻害剤(例えば、GSK−2141795)、PKC阻害剤(例えば、エンザスタウリン)、FTI(例えば、Zarnestra(商標))、抗CD138(例えば、BT062)、Torc1/2特異的キナーゼ阻害剤(例えば、INK128)、キナーゼ阻害剤(例えば、GS−1101)、ER/UPR標的剤(例えば、MKC−3946)、cFMS阻害剤(例えば、ARRY−382)、JAK1/2阻害剤(例えば、CYT387)、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ及びベリパリブ(ABT−888))、BCL−2アンタゴニストが含まれ得る。他の化学療法剤には、メクロレタミン、カンプトテシン、イホスファミド、タモキシフェン、ラロキシフェン、ゲムシタビン、ナベルビン、ソラフェニブ、または前述のものの任意のアナログもしくは派生変異形が含まれ得る。
【0094】
本発明の化合物は、放射線療法、ホルモン療法、手術、及び免疫療法と組み合わせて使用されてもよく、こうした療法は、当業者によく知られている。
【0095】
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、ステロイドと一緒に投与される。適したステロイドには、限定はされないが、21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフプレドナート、エノキソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ホルモコータル、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ハロメタゾン、ヒドロコルチゾン、エタボン酸ロテプレドノール、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、フランカルボン酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノ酢酸、リン酸プレドニゾロンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバール、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサセトニド、ならびにそれらの塩及び/または誘導体が含まれ得る。特定の実施形態では、本発明の化合物は、嘔気を治療する追加の医薬的に活性な薬剤と組み合わせて使用することもできる。嘔気を治療するために使用することができる薬剤の例には、ドロナビノール、グラニセトロン、メトクロプラミド、オンダンセトロン、及びプロクロルペラジン、またはそれらの医薬的に許容可能な塩が含まれる。
【0096】
本発明の1つの態様は、別々に投与され得る医薬的に活性な化合物を組み合わせた、疾患/状態の治療を企図するため、本発明は、キット形態における、別々の医薬組成物を組み合わせにさらに関する。キットは、2つの別々の医薬組成物である、本明細書の化合物と第2の医薬化合物とを含む。キットは、別々の組成物を含む、分割ボトルまたは分割ホイルパケットなどの、別々の組成物を含むための容器を含む。容器のさらなる例には、シリンジ、箱、及びバッグが含まれる。いくつかの実施形態では、キットは、別々の成分を使用するための説明書を含む。別々の成分が、好ましくは、異なる投与形態において投与されるとき(例えば、経口及び非経口)、別々の成分が、異なる投与量間隔で投与されるとき、または処方する医療専門家が、組み合わせの個々の成分の用量設定を望むとき、キット形態は、特に有利である。
【0097】
本発明の化合物は、医薬的に許容可能な塩、エステル、アミド、またはプロドラッグとして投与することができる。「塩」という用語は、本発明の化合物の無機塩及び有機塩を指す。塩は、化合物の最終的な単離及び精製の間に原位置(in situ)で調製するか、または精製した化合物を、その遊離の塩基もしくは酸の形態で、適した有機もしくは無機の塩基もしくは酸と個別に反応させることで形成される塩を単離することによって調製できる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、及びラウリルスルホン酸塩、ならびに同様のものが含まれる。塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、及び同様のものなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属に基づく陽イオン、ならびに限定はされないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、及び同様のものを含む、非毒性のアンモニウム陽イオン、4級アンモニウム陽イオン、及びアミン陽イオンを含み得る。例えば、S.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts,”J Pharm Sci,66:1−19(1977)を参照のこと。
【0098】
「プロドラッグ」という用語は、インビボで変換されることで本発明の化合物を生成する化合物を意味する。変換は、血液中での加水分解を介するものなどのさまざまな機構によって生じてよい。プロドラッグの使用についての考察は、T.Higuchi and W.Stella,“Pro−drugs as Novel Delivery Systems,”Vol.14 of the A.C.S.Symposium Seriesによって、及びBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987において提供されている。
【0099】
例示として、本明細書の化合物が、カルボン酸官能基を含んでいるのであれば、プロドラッグは、(C−Cアルキル、(C−C1)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C−C)アルキル、N,N−ジ(C−C)アルキルカルバモイル−(C−C)アルキル、及びピペリジノ(C2−3)アルキル、ピロリジノ(C2−3)アルキル、またはモルホリノ(C2−3)アルキル、などの基で、酸性基の水素原子が置換されることによって形成されるエステルを含み得る。
【0100】
同様に、本発明の化合物が、アルコール官能基を含むのであれば、プロドラッグは、(C−C)アルカノイルオキシメチル、1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、(C−C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C−C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C−C)アルカノイル、α−アミノ(C−C)アルカノイル、アリールアシル、及びα−アミノアシルまたはα−アミノアシル−α−アミノアシルであって、それぞれのα−アミノアシル基が、天然起源のL−アミノ酸、−P(O)(OH)、−P(O)(O(C−C)アルキル)、またはグリコシル(糖質のヘミアセタール形態のヒドロキシル基を除去することで生じるラジカル)から独立に選択されるα−アミノアシルまたはα−アミノアシル−α−アミノアシル、などの基で、アルコール基の水素原子が置換されることよって形成され得る。
【0101】
本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心を含んでよく、それ故に、異なる立体異性形態で存在する。化合物の立体異性形態、ならびにラセミ混合物を含む、その混合物はすべて、本発明の一部を形成することを企図する。さらに、本発明は、幾何異性体及び位置異性体のすべてを企図する。例えば、化合物が2重結合を含むのであれば、シス形態及びトランス形態(それぞれZ及びEと命名される)の両方、ならびに混合物を企図する。
【0102】
ジアステレオマーの混合物などの、立体異性体の混合物は、クロマトグラフィー及び/または分画結晶化などの既知の方法によって、それらの物理化学的差異に基づき、それらの個々の立体化学成分へと分離することができる。鏡像異性体は、適切な光学的に活性な化合物(例えば、アルコール)と反応させることによって、鏡像異性体の混合物をジアステレオマーの混合物へと変換した後、当該ジアステレオマーを分離してから、個々のジアステレオマーを、対応する純粋な鏡像異性体へと変換(例えば、加水分解)することによっても分離できる。
【0103】
本発明の化合物は、非溶媒和形態、ならびに水(水和物)、エタノール、及び同様のものなどの医薬的に許容可能な溶媒との溶媒和形態において存在してよい。本発明は、溶媒和形態及び非溶媒和形態の両方を企図すると共に包含する。
【0104】
本発明の化合物は、異なる互変異性形態において存在し得ることも可能である。本発明の化合物のすべての互変異性体を企図する。当業者であれば、本明細書に含まれる化合物の名称及び構造は、化合物の特定の互変異性体に基づき得ることを認識するであろう。特定の互変異性体のみを対象として名称及び構造が使用され得るが、別段の記載がないかぎり、本発明は、すべての互変異性体を包含することを意図する。
【0105】
本発明は、合成化学者によく知られるなどの実験手法を使用してインビトロで合成される化合物、または代謝、発酵、消化、及び同様のものを介すものなどのインビボでの手法を使用して合成される化合物を包含することも意図する。本発明の化合物は、インビトロ及びインビボでの手法の組み合わせを使用して合成され得ることも企図する。
【0106】
本発明の化合物は、結晶状態を含むさまざまな固体状態、及び非結晶状態として存在してよい。本発明の化合物の、多形とも呼ばれる異なる結晶状態、及び非結晶状態を、本発明の一部として企図する。
【実施例】
【0107】
以下に示す実施例は、本発明の特定の実施形態を例示するものである。こうした実施例は、代表例であることを意図し、いかなる様式においても請求の範囲を限定する意図はない。
【0108】
下記の略語が本明細書で使用され得る:
【表1】
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【0109】
液体に関してパーセント(%)が使用されるとき、パーセントは、その溶液に関する体積によるパーセントであることに留意されたい。固体に関して使用されるとき、パーセントは、その固体組成物に関するパーセントである。
【0110】
生物アッセイ
無細胞Mcl−1:Bim親和性アッセイ(Mcl−1 HTRF)
Mcl−1/Bim相互作用の阻害は、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)アッセイを使用して測定した。組換えヒトMcl−1(C末端に6xHisタグを有し、残基171〜327を含むMcl−1)は、Amgen Inc(Thousand Oaks,CA)で生成させた。ヒトBim(残基51〜76)に由来するビオチン化ペプチドは、CPC Scientific(San Jose,CA)から購入した。TR−FRETアッセイは、全体積を40μLとして、384ウェルの白色OptiPlate(商標)(PerkinElmer,Waltham,MA)において実施した。0.1nMのMcl−1(171〜327)、0.05nMのビオチン−Bim(51〜76)、0.05nMのLANCE(登録商標)Eu−W1024抗−6xHis(PerkinElmer)、0.072nMのストレプトアビジン−XLent(Cisbio,Bedford,MA)、ならびに20mMのHepes、pH7.5、150mMのNaCl、0.016mMのBrij(登録商標)35、及び1mMのジチオスレイトールを含む結合緩衝液で段階的に希釈した試験化合物を含めたものを反応混合物とした。検出混合物(LANCE(登録商標)Eu−W1024抗−6xHis及びストレプトアビジン−XLent)を添加する前に、試験化合物は、Mcl−1(171−327)及びビオチン−Bim(51〜76)と、予め60分間インキュベートした。反応プレートをさらに一晩インキュベートした後、Envision(登録商標)多モード読み取り装置(PerkinElmer)で読み取った。蛍光シグナルは、320nm(バンド幅75nm)で励起した後の遅延時間を60μ秒として、620nm(バンド幅40nm)及び665nm(バンド幅7.5nm)で測定した。665/620nmのシグナル比は、Mcl−1/Bim相互作用に対応するものであり、すべてのデータ解析に使用した。試験化合物のIC50値は、GraphPad Prism(GraphPad Software,San Diego,CA)またはGenedata Screener(登録商標)(Genedata,Basel,Switzerland)において、4つのパラメーターのシグモイドモデルを使用し、競合曲線を解析することによって、2連のデータから決定した。
【0111】
細胞に基づくアッセイ(スプリットルシフェラーゼ)
細胞において、Mcl−1/Bakのタンパク質−タンパク質相互作用の阻害を決定するために、スプリットルシフェラーゼ補完アッセイを開発した。ヒトBakに融合したホタルルシフェラーゼのアミノ酸(1〜298)をコードするpcDNA−Luc(1〜298)−BAK発現ベクターを、ヒトMcl−1遺伝子に融合したホタルルシフェラーゼのアミノ酸(395〜550)をコードするpcDNA−Luc(395〜550)−Mcl−1発現ベクターと共に生成させた。ヒト胎児由来腎臓(HEK)293M細胞に対して、pcDNA−Luc(1〜298)−BAK及びpcDNA−Luc(395〜550)−Mcl−1を、3:1のDNA混合比で一過性に遺伝子導入した。一過性の遺伝子導入は、Lipofectamine(登録商標)LTX/Plus(商標)試薬(Life Technologies,Grand Island,NY)を使用して実施した。遺伝子導入の24時間後に、酵素に基づかない細胞解離緩衝液であるStemPro(登録商標)Accutase(登録商標)(Life Technologies)を使用して細胞を回収し、無血清Opti−MEM(登録商標)(Life Technologies)に再懸濁した。その後、0.3%のDMSOにおいて段階希釈した試験化合物を含むアッセイプレートへと、5000個細胞/ウェルの濃度で細胞を播種した。その後、細胞培養インキュベーター中、5%CO雰囲気下で、細胞を37℃で4時間インキュベートした。試験プレートを30分間室温になじませてから、30μLのSteady−Glo(登録商標)ルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega,Madison,WI)を、各試験ウェルへと添加した。検出試薬を添加してから25分後に、EnVision(登録商標)多標識プレート読み取り機を使用して発光を決定した。その後、GraphPad Prism(GraphPad Software,San Diego,CA)またはGenedata Screener(登録商標)(Genedata,Basel,Switzerland)において、ロジスティック4パラメーター適合モデルを使用して、XlfitでIC50値を計算した。
【0112】
細胞生存率アッセイ(OPM−2 10FBS)
RPMI1640及び10%のウシ胎仔血清(FBS)を含む完全増殖培地において、ヒト多発性骨髄腫細胞株であるOPM−2を培養した。10%のFBSを含む完全増殖培地中で、3000個細胞/ウェルの濃度とした細胞を、384ウェルプレートへと播種し、段階的に希釈した試験化合物と共に、37℃のインキュベーター中、5%のCO雰囲気下で16時間インキュベートした。製造者の推奨事項に従って、CellTiter−Glo(登録商標)アッセイ(Promega,Madison,WI)を使用して、細胞生存率を試験した。試験試薬を添加してから25分後に、EnVision(登録商標)多標識プレート読み取り機を使用して、発光を決定した。その後、GraphPad Prism(GraphPad Software,San Diego,CA)またはGenedata Screener(登録商標)(Genedata,Basel,Switzerland)において、ロジスティック4パラメーター適合モデルを使用して、XlfitでIC50値を計算した。
【0113】
こうした生物アッセイで試験した化合物の結果を以下に示す。
【表2】
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【0114】
OPM2多発性骨髄腫異種移植モデル
雌性胸腺欠損ヌード(Harlan,Inc.,Indianapolis,IN)マウスの皮下に、5百万個のOPM−2細胞を接種した。図1図2、及び図3は、さまざまな濃度の試験化合物で処理した結果を示し、活性化合物を含まない賦活剤として定義される媒体と比較したものであり、図2ではさらに、Millennium Pharmaceuticals,Inc.(Cambride,MA)から市販されている化合物であるボルテゾミブ(商標)と比較している。腫瘍の平均体積が100〜200mmに達した時点である14日後に処理を開始し、さらに10日間継続した。腫瘍体積及び体重を、それぞれ電子ノギス及び化学天秤を使用して1週間に2回記録した。反復測定ANOVA(RMANOVA)の後、ダネット(Dunnett)の事後解析を使用して統計解析を実施した。
【0115】
以下の合成スキームは、本発明の中間体及び化合物の一般的な調製方法を示すものである。
【0116】
一般的な合成スキーム
一般的な手順1
【化17】
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中間体IIIは、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、室温未満の温度、好ましくは約0℃で、適切な溶媒において、シクロブタンカルバルデヒドIIをオキサゼピンIと混合した。シアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、混合物をNaOH溶液に対して添加することで、化合物IIIを得た。
【0117】
一般的な手順2
【化18】
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中間体IVは、標準的なペプチド様化学を使用して調製することができる。例として、カルボン酸中間体AA及び中間体EEを含む適切な溶媒に対して、室温未満の温度、好ましくは約0℃でDMAPを添加した後、EDC塩酸塩を添加した。混合物を環境温度まで温めることで、カルボキサミドIVを得た。
【0118】
一般的な手順3
【化19】
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実施例A中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、カルボキサミドIVをDCMと混合した後、Hoveyda−GrubbsIIを添加した。混合物を環境温度まで冷却することで、実施例Aを得た。
【0119】
一般的な手順4
【化20】
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中間体Vは、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、適切な溶媒において、中間体AAを中間体EEと混合した後、Hoveyda−GrubbsIIを添加することで、化合物Vを得た。
【0120】
一般的な手順5
【化21】
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実施例A中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、室温未満の温度、好ましくは約0で、適切な溶媒において、N,N−ジメチルピリジン−4−アミンを化合物VIと混合した後、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩を添加した。得られた混合物を環境温度まで温めることで、実施例Aを得た。
【0121】
一般的な手順6
【化22】
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実施例B中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、室温未満の温度、好ましくは0℃で、実施例Aの溶液に対して水素化ナトリウムを添加した後、MeIを添加した。得られた混合物を環境温度まで温めることで、実施例Bを得た。
【0122】
一般的な手順7
【化23】
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実施例Cなどの中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、適切な溶媒において、実施例A及び/もしくは実施例B、ならびに/またはVIIならびに酸化白金(IV)を環境温度で混合することで、実施例Cを得た。
【0123】
本発明の化合物は、一般に、市販の出発材料から生成される合成中間体を混合し、さらに合成して調製することができる。こうした中間体の合成の概要を以下に示すと共に、提供する特定の実施例においてさらに例示する。
【0124】
中間体AA11A
(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化24】
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段階1:(R)−6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−スピロ[ナフタレン−1,2’−オキシラン]、及び(R)−6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−スピロ[ナフタレン−1,2’−オキシラン]
【化25】
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2Lの四つ首RBFに対して、6−クロロ−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタレノン(123g、681mmol)、トリメチルスルホニウムヨージド(143g、701mmol)、及びDMSO(1100mL)を充填した。KOH(76g、1362mmol)(小粒)を添加した。懸濁液を環境温度で2日間撹拌した後、未精製のままH NMRを測定したところ、出発材料の残存はなかった。800gのクラッシュアイスへと溶液を注ぎ入れ、MTBE(200mL)で洗い込んでから、追加分量のMTBE(700mL)を添加した。得られた混合物を5分間撹拌してから分配した後、下の水層をMTBEで2回抽出(500mL、300mL)し、最初のMTBE抽出物と一緒にした。一緒にした有機ストリーム(stream)をブラインで洗浄(600mLで2回)してから、330gのAl(中性)を添加した。得られた懸濁液を22℃で5分間撹拌し、濾過してからMTBE(400mL)で洗浄した。濾液を濃縮することで、生成物を赤色の粘性油(125g、94%)として得た。
【0125】
段階2:(S)−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルバルデヒド、及び(R)−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルバルデヒド
【化26】
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3Lの三つ首RBFに対して、ラセミ体である6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−スピロ[ナフタレン−1,2’−オキシラン](160g、822mmol)及びTHF(1760mL)を充填した。ドライアイス/IPA浴中で、バッチを−8℃まで冷却した後、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(boron trifluoride diethyl etherate)(5.07mL、41.1mmol)を3分かけて添加した。発熱によりバッチ温度は10℃に急上昇した。バッチを−5〜0℃で5分間撹拌した後、試料(冷却したNaHCO溶液へと投入して反応停止)をLC/MSで分析したところ、変換は完了していた。−5℃で、飽和NaHCO(300mL)を添加することによって反応物の反応を停止した後、MTBE(400mL)を添加してから、混合物を分液漏斗へと移し、MTBE(240mL)で洗い込んだ。分配した後、水層を幾分かの白色固体(ホウ酸またはホウ砂であると推定される)と共に捨てた。有機層をブライン(350mL)で洗浄し、減圧下で濃縮することで、赤色の油を得た。当該未精製の材料は、段階4において直接使用した。
【0126】
段階3:(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノール
【化27】
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3Lの三つ首RBFに対して、ラセミ体である6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルバルデヒドを充填し、ジエチレングリコール(1000mL)で洗い込んだ。ホルムアルデヒド(HO中37%溶液、652mL、8757mmol)を添加し、得られた2相のエマルジョンを、ドライアイス/IPA浴中で5℃まで冷却した。温度を20℃未満に維持しながら、KOH(45%の水溶液、652mL、11.9mol)を約30分かけて添加した。添加を完了した後、バッチ(20℃)を45℃まで徐々に加熱(注意:発熱反応)し、1時間保持した。HPLCによって分析したところ、変換は完了していた。粘性の不溶性タールが幾分か形成されたため、水性の反応後処理に先立って除去した。バッチに対してブライン(500mL)を添加し、混合物を、水相中の生成物含量が5%未満となるまでDCMで抽出した。一緒にしたDCM抽出物を750mLまで濃縮して赤色の油とし、HO(500mL)で洗浄すると、生成物が結晶化して析出し始めた。分離に際して、上にきた透明な水層を捨て、下層を、氷/HO浴中で30分間撹拌し、濾過してから、DCM(約100mL)及びHO(100mL)で洗浄した。乾燥空気/減圧下で、生成物を乾燥させることで、第1の調製物(crop)(113g、498mmol、収率57%)を得た。母液から得られたDCM層を分離し、200〜300g(KF=0.5%)まで濃縮し、結晶の種を加えてから、氷/HO浴で30分間撹拌した。生成物を濾過し、DCM(50mL)で洗浄してから、乾燥空気/減圧下で乾燥させることで、第2の調製物(crop)(14.3g、63.1mmol、収率7%)を得た。一緒にした6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノールの総収量は、127g(64%)であった。
【0127】
段階4:(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート
【化28】
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脱水DCM(450mL)中に2,6−ビス((R)−5,5−ジブチル−4−フェニル−4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)ピリジン(R,R−Kang触媒)(1.57g、2.64mmol)を含む溶液に対して、塩化銅(II)(0.355g、2.64mmol)を添加し、得られた緑色溶液を室温で1時間撹拌した。この溶液を、脱水DCM(800mL)中に(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノール(30g、132.73mmol)を含む溶液に対して、カニューレを介して添加した。得られた混合物を−78℃まで冷却すると、薄緑色の沈殿が観測された。その後、DCM(500mL)中に4−ブロモベンゾイルクロリド(34.77g、158.79mmol)を含む溶液を徐々に添加した後、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(20g、154mmol)を滴下して添加した。得られた反応混合物を−78℃で3時間撹拌した後、pH3のリン酸緩衝液(1L)で反応を停止し、激しく撹拌して環境温度まで温めた。その後、混合物をDCM(2L)で希釈し、層を分離した。有機相をpH3の緩衝液(1L)、飽和NaHCO(1L)、及びブライン(2L)で洗浄した後、NaSOで脱水し、濾過してから濃縮した。未精製の材料を、SiOゲル(100〜200メッシュ、ヘキサン中80%DCM)のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(45g、84%、鏡像異性体比(e.r)=91.4:8.6)を得た。ChiralCel(登録商標)OD−H(250mm x 4.6mm)、移動相:n−ヘキサン:IPA:90:10、分析時間:20分、流速:1mL/分、試料調製:IPA。保持時間(主要ピーク)−9.32分、保持時間(微量ピーク)−11.46分)。
【0128】
段階5:(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート
【化29】
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DCM(2.5L)中に(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(100g、244.5mmol)を含む溶液を撹拌しながら、当該溶液に対して、デス−マーチンペルヨージナン(121.4g、293.3mmol)を10℃で添加した。添加後に反応混合物を冷却浴から取り出し、環境温度で30分間撹拌した。その後、HO(9mL)を添加し、得られた2相の混合物を環境温度で30分間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却してから、10%Na/飽和NaHCO溶液を1:1で含む混合物を2L添加使用して、反応混合物の反応を停止した。反応混合物を環境温度でさらに10分間撹拌した後、層を分離し、水層をEtOAcで抽出(1.5Lで2回)した。一緒にした有機層を、1Lの10%Na/飽和NaHCO溶液、及び1Lのブラインで洗浄した後、NaSOで脱水し、濾過してから濃縮した。残留物を、SiOゲル(100〜200メッシュ、5%のEtOAc/ヘキサン)のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(80g、81%)を得た。
【0129】
表題化合物の鏡像異性体純度は、下記の手順によって改善することが可能であった:トルエン(950mL)に対して、(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(190g)を添加し、50℃まで加熱して完全に溶解させた。均一溶液を環境温度まで冷却し、ラセミ化合物を結晶の種として添加した。溶液を−25℃まで冷却し、一晩保持した。その後、母液をデカントし、濃縮することで、鏡像異性的に濃縮された160gの(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(キラルHPLCによって決定した鏡像異性体過剰率は、94%)を得た。キラルHPLC条件:カラム:ChiralCel(登録商標)OD−H(250mm x 4.6mm)、移動相:n−ヘキサン:IPA:90:10。分析時間:20分。流速:1mL/分。試料調製:エタノール。保持時間(主要ピーク):8.488分(96.97%)、保持時間(微量ピーク):9.592分(3.03%)。
【0130】
段階6:(R)−(6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メタノール
【化30】
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無水MeOH(1L)中に(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(75g、183.8mmol)を含む溶液に対して、p−TsOH(1g、9.2mmol)及びオルトギ酸トリメチル(58.4mL、551mmol)を添加し、出発材料が完全に消費されるまで(約4時間)反応混合物を還流した。反応物全体の体積を50%に濃縮し、THF(1L)及び1NのNaOH(1L、1mol)で希釈した。得られた反応混合物を40℃で一晩撹拌した後、減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(1.5L)で希釈した。水層を分離し、EtOAcで抽出(500mLで2回)した。一緒にした有機層を、1NのNaOH(1L)及びブライン(1L)で洗浄し、NaSOで脱水してから減圧下で濃縮した。未精製の材料を、100〜200メッシュサイズのSiOゲル(10%のEtOAc/ヘキサン)のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な(R)−(6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メタノールを薄茶色の濃厚油(44g、89%)として得た。
【0131】
段階7:TERT−ブチル−4−フルオロ−3−ニトロベンゾエート
【化31】
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t−ブタノール(2.5L)中に4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(100g、540.2mmol)を含む溶液に対して、DMAP(13.18g、108.04mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(248mL、1080.4mmol)を添加し、反応混合物を40℃で一晩加熱した。反応完了に際して、反応混合物をHOで希釈し、水相をEtOAcで抽出(1.5Lで3回)した。一緒にした有機層をHO(1Lで1回)、ブライン(1Lで1回)でさらに洗浄してから、NaSOで脱水した。溶媒を減圧下で除去して得られた未精製の材料を、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュサイズのSiOゲルを使用し、100%のヘキサンから、ヘキサン中のEtOAc含量を5%とする濃度勾配で溶出)によって精製することで、純粋なtert−ブチル−4−フルオロ−3−ニトロベンゾエート(70g、54%)を薄黄色の固体として得た。
【0132】
段階8:(R)−TERT−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート
【化32】
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脱水THF(3.5L)中に(R)−(6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メタノール(70g、259.2mmol)を含む溶液を0℃まで冷却し、LiHMDS(THF中1M、363mL、363mmol)を滴下して添加した。5分後、THF(500mL)中にtert−ブチル4−フルオロ−3−ニトロベンゾエート(74.9g、311mmol)を含む溶液を、滴下漏斗を介して滴下して添加し、得られた混合物を環境温度まで温めた。反応完了(約1時間)に際して、混合物を0℃まで冷却してから、混合物の反応を飽和NHCl溶液(1L)で停止し、混合物をEtOAcで抽出(1Lで3回)した。一緒にした有機層をNHCl(1L)及びブライン(1L)で洗浄し、NaSOで脱水してから、減圧下で濃縮した。そうして得た未精製の材料を、100〜200メッシュサイズのSiOゲル(5%のEtOAc/ヘキサン)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製することで、(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエートを黄色の濃厚油(110g、収率87%)として得た。
【0133】
段階9A:(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸
【化33】
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MeCN(1L)中に(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート(35g、71.25mmol)を含む溶液に対して、エルビウムトリフレート(4.3g、7.1mmol)及びHO(13mL)を添加した。得られた混合物を80℃まで加熱し、一晩保持した。その後、溶媒を減圧下で除去した後、残留物をEtO(1.5L)に溶解し、1NのHCl(500mL)及びブライン(500mL)で洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、濾過してから濃縮することで、(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸(30g)を得、これをさらに精製することなく使用した。
【0134】
代替方法として、(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸は、下記のように、(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノール(段階4)から調製してもよい。
【0135】
250mLの三つ首RBFに対して、塩化銅(II)(0.095g、0.02当量)、2,6−ビス((R)−5,5−ジブチル−4−フェニル−4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)ピリジン(0.42g、0.02当量)、及びTHF(28.5g、4体積量)を充填した。Nを使用して不活性雰囲気とした後、バッチを20℃で0.5時間撹拌した。均一な緑色溶液に対して、(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノール(8.0g、1.00当量)を添加した後、THF(14.2g、2体積量)及び4−メチルモルホリン(3.75g、1.05当量)を添加した。反応混合物を−20℃まで冷却してから、バッチに対して、THF(21.3g、3体積量)中に1−ナフトイルクロリド(7.06g、1.05当量)を含む溶液を、温度を−15℃未満に維持しながら、0.5時間かけて添加した。−20℃で20時間保持した後、反応スラリーから一定分量の試料を採取し、HPLCによってアッセイした。温度を−20℃に維持しながら、スラリーをフリットガラス漏斗に通して直接濾過した。冷却(−10℃以下)したTHFで反応容器を洗い込み(14.2g、2体積量で2回)、これを2分量に分けて使用して、フィルター上のケーキを洗浄した。フィルター上のケーキ(4−メチルモルホリン・HCl)を標識した容器に移した。母液及び洗浄液を濃縮して最小体積とした後、バッチ体積が6体積量となり、QNMRによる測定でトルエン/THF比が98:2(v/v)を超えるまで、トルエン充填による蒸留溶媒交換を実施した。20℃のバッチに対して、ヘプタン(11g、2体積量)を添加し、スラリーを85℃まで加熱した(溶解が観測された)。溶液を75℃まで冷却し、結晶の種(0.27g、0.02当量)を充填した。スラリーを3時間かけて20℃まで冷却し、1時間を超えて保持した。バッチをフリットガラスフィルターに通して濾過し、ケーキをトルエン/ヘプタン(3:1 v/v)(11g、2体積量)で洗浄した後、トルエン/ヘプタン(1:1 v/v)(11g、2体積量)で洗浄した。ケーキをN雰囲気下、環境温度で12時間乾燥させてから、乾燥ケーキをQNMRによってアッセイした(トルエン及びヘプタンが1重量%未満)。生成物を灰白色の固体(8.75g、重量調整後63%)として得た。
【0136】
ブリーチ(bleach)スクラバーで換気され、ジャケットを備えた60Lの反応器に対して、(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル1−ナフトエート(2.693Kg、88.6重量%、6.3mol)を充填した後、DCM(17.9Kg、5体積量)及びEtNiPr(2.84Kg、3.5当量)を充填した。Nを使用して不活性雰囲気とした後、バッチを撹拌し、0℃まで冷却した。反応器中のアルコールスラリー混合物に対して、新たに調製した三酸化硫黄ピリジンの溶液(7.43Kg、3体積量のDMSO中、2.10Kg、2.5当量の三酸化硫黄ピリジン)を、バッチの温度を15℃未満に維持しながら、30分かけて添加した。添加後、HPLCによってアッセイしたところ、変換率は99%超であった。バッチの温度を15℃未満に維持しながら、約20分かけてHO(14L、5体積量)を添加することによって、バッチの反応を停止した後、バッチにトルエン(16.8L、6体積量)を添加した。分配後、有機層をHO(14L、5体積量)及びトルエン(16.8L、6体積量)で処理した。上の有機層を、2NのHClで2回(各14L、5体積量)、及びブライン(14L、5体積量)で1回洗浄した。有機層を清潔な容器へと排出し、HPLCによってアッセイした後、インラインフィルターに通して清潔な60Lの反応器に戻した。バッチを濃縮して最小体積とした後、バッチ体積が28L(10体積量)となり、QNMRによる測定でMeOH/トルエン比が3:1(v/v)となるまで、メタノールへの溶媒交換を実施した。その後、バッチをインラインフィルターに通して、ジャケット付きの30Lの反応器に移した。バッチ温度を30℃に調整した後、バッチに対して、結晶の種としてアルデヒド(51g、0.02当量)を、MeOH(400mL)中のスラリーとして添加した。スラリーを30℃で30分保持した後、バッチ体積が11L(4体積量)となり、MeOH/トルエン比が99:1(v/v)以上となるまで、MeOHを使用して蒸留によるバッチの溶媒交換を実施した。その後、バッチを5℃まで冷却し、MeOH/HO混合物(3.70KgのMeOH+1.34KgのHO)を、1.5時間かけて添加することで、総溶媒体積を約5.5体積量、最終MeOH/HOを90/10(v/v)とした。バッチを30分かけて65℃まで加熱し、2時間かけて20℃まで冷却してから2時間保持した。バッチを、25μm以下の濾布を装着したAurora(登録商標)フィルターに通して濾過した。ケーキをMeOH/HO(10:1)で洗浄(2体積量で1回)した後、MeOH/HO(2:1)で洗浄(2体積量で1回)した。ケーキを、N雰囲気下、環境温度で、乾燥するまで4時間以上乾燥することで、生成物を灰白色の固体(1.99Kg、重量%の調整後72%)として得た。
【0137】
250mLの三つ口RBFに対して、(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル1−ナフトエート(10g、94.4重量%、95.3%LCAP、鏡像異性体過剰率99%超)、メタノール(100mL)、オルトギ酸トリメチル(7mL)、及びTsOH・HO(0.24g)を充填した。Nを使用してRBFを不活性雰囲気とし、撹拌を開始した。バッチを60℃まで加熱し、2時間保持した。HPLCによってアッセイしたところ、変換率は98%以上であった。
【0138】
エバポレーターを使用し、バッチを減圧下(約150〜190トル、外部温度約40℃)で濃縮して最小体積とした。THFを3回充填(各50mL)し、減圧下(約165トル、外部温度約40℃)で蒸留することによって、バッチをTHFへと溶媒交換した。最初にTHFを2回充填し、それぞれの充填後にバッチを濃縮して最小体積とした。最後のTHF充填及び蒸留を実施した後、QNMRによって試料を分析したところ、THF/MeOH(v/v)が20/1超の標的比であった。250mLの三つ首RBFに対して、LiOH・HO(10.46g、10当量)及びHO(50mL)を添加した。反応混合物を65℃まで加熱し、18時間保持した。HPLCによってアッセイしたところ、変換率は99%超であった。バッチを20℃まで冷却し、500mLの分液漏斗に移した。分液漏斗に対して、MTBE(106mL)を充填し、漏斗をよく振った。5分静置した後、底の水層を排出した。上の有機層を20%のKCOで2回洗浄(32mL及び11mL)した。バッチを250mLのRBFに移した。HPLCによるアッセイで、副生成物であるナフトエ酸(naphthanoic acid)は2%未満であった。エバポレーター(300ミリバール、外部温度約40℃)を使用して、減圧下でバッチを濃縮して最小体積とした。エバポレーター(約250ミリバール、外部温度約40℃)を使用し、THF(約50mL、約50mL)の添加及び蒸留によって、THFへとバッチを溶媒交換した。それぞれのTHF充填の後、バッチの体積が最小となるまで蒸留した。250mLのRBFに対して、THF(50mL)を充填した。KFによって試料を分析すると、HOは0%(許容可能は0.1%以下)であった。清潔かつ乾燥した250mLの三つ首RBFへと、バッチを洗練濾過(60mLの中間フリット(medium−frit)漏斗)し、洗い込み及び体積調整にはTHF(50mL)を使用した。バッチに対して、4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(4.61g、1.0当量)を添加し、混合物を−20℃まで冷却してから、バッチの温度を−20±10℃に維持しながら、1.5時間かけて20%のカリウムtert−ブトキシドのTHF溶液(40mL)を添加した(発熱性)。添加を完了した後、バッチを−20℃で保持し、1.5時間後に一定分量をHPLCによってアッセイしたところ、変換率は98%であった。フラスコ中のバッチに対して、温度を−20±10℃に維持しながら、飽和NHCl溶液(10mL)を添加した後、HO(20mL)及びMeTHF(34mL)を−20±20℃で添加した。混合物を20℃まで温め、13時間撹拌した。バッチを分液漏斗に移し、そのまま5分間静置してから、浮遊物(rag)を有機ストリームに保持しながら、底の水層を除去した。上の有機ストリームを、飽和NHCl溶液(10mL)及びHO(20mL)を使用して20℃で洗浄した。約5分間静置した後、水層を分離した。250mLの三つ首RBF中の総未精製有機ストリーム(KF=14%)に対して、MSA(4mL)を添加した。バッチを加熱して25時間還流(65℃)し、LCアッセイによって分析したところ、完全に変換(97%以上)されていた。
【0139】
バッチを20℃未満まで冷却し、KPO・HO(4.5g)及びHO(7mL)を添加した。バッチを分液漏斗に移し、底の水層を排出することで、アルデヒド生成物の未精製溶液を得た。一緒にした有機未精製ストリームを、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮し、最小体積とした。500mLのRBF中のバッチに対して、AcOH(約50mL、約50mL)を充填し、減圧下(30ミリバール、外部温度約40℃)で、ロータリーエバポレーターを使用して蒸留した。THFレベルをQNMRによって測定し、THFが存在しないことを確認した。混合物を250mLの三つ首口RBFに移し、AcOHを添加して総体積を約40mLに調整した際、結晶化が起きた。約1時間かけて、バッチに対してHO(12mL)を添加した。1時間を超えて保持した後、上清中の濃度をLCによってアッセイしたところ、9mg/mLであった。濃度が10mg/mLを超えるならば、少量のHO(0.2体積量)を添加することができ、LCによって確認した後、必要であればこの操作を繰り返す。バッチを濾過し、20%のHO/AcOH(23mL)で洗浄してから、N/減圧下で3.25時間乾燥させることで、表題化合物(8.22g)を灰白色の固体(純度補正収率82%)として得た。
【0140】
段階9B:(R)−TERTブチル4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート
【化34】
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無水アセトン(41mL)中に(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート(1g、2.033mmol)を含む溶液に対して、amberlyst(登録商標)−15(1g、2.033mmol、10mLの脱水アセトンで予め2回洗浄したもの)を添加した。混合物を50℃まで加熱し、3.5時間保持した後、濾過し、DCMで洗い込んだ。濾液を濃縮し、高減圧下で一晩乾燥させた(濾液は暗赤色へと変化した)。LC/MS及びNMRで分析することで、約10%の対応するカルボン酸、ならびに0.5当量のメシチルオキシドが存在していることが示唆された。さらに精製することなく、混合物を段階11に使用した。
【0141】
段階10:(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化35】
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AcOH(1L)中に未精製の(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸(30g、77.10mmol)を含む溶液を70℃まで加熱し、鉄粉(28g、500mmol)を添加した。得られた混合物を70℃で約4時間加熱した。その後、AcOHを減圧下で除去し、残留物をDCE(1L)に溶解した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(46.5g、740mmol)を分けて添加し、反応混合物を環境温度で1時間撹拌した。その後、反応物の反応をHOで停止した後、反応物に10%のクエン酸水溶液(500mL)を添加した。水相をDCMで抽出(1Lで2回)した。一緒にした有機層をブライン(500mL)で洗浄し、NaSOで脱水してから減圧下で濃縮した。100〜200メッシュサイズのSiOゲル(40%のEtOAc/ヘキサン)を使用したカラムクロマトグラフィーによって、残留物を精製することで、純粋な(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸を白色の固体(24g、2段階後99%)として得た。
【0142】
代替方法として、((1S,4R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホン酸を含む(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(1:1)は、下記のように調製してもよい。
【化36】
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圧力反応器に対して、(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸(20g、94重量%)、5%Pt/S/C湿潤(2.2g)、THF(400mL)、及びオルトチタン酸テトライソプロピル(0.5mL)を充填した。反応器を密封し、不活性ガスをパージ(少なくとも1回は撹拌しながら3サイクル)した後、Hをパージ(1サイクル)した。反応器をHで70psigまで加圧し、撹拌(950rpm)を開始した。反応器中のH圧を維持しながら(22〜30℃では70psig、50〜60℃では80psig、及び88〜91℃では90psig)、温度を90℃まで上昇させた。16時間後、反応器を環境温度まで冷却し、不活性ガスをパージ(3サイクル)した。反応物をHPLCによって分析することで、変換率が98%超であることを確認した。
【0143】
反応混合物をCelite(登録商標)パッド(2インチ)に通して濾過し、洗い込みには追加のTHFを使用した。濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残留物に対して、IPA(60mL)及び2〜4%のMeOH水溶液(10mL)を添加した。混合物を10分間撹拌した後、混合物を、Celite(登録商標)パッド(2インチ)に通して濾過した。MeOHを減圧下、40℃で蒸発させて濃縮したIPA溶液を環境温度まで冷却し、当該濃縮IPA溶液に対して、IPA(200mL)中に+CSA(56.0g)を含む溶液を2時間かけて滴下して添加した。CSA溶液を10%分添加した後、混合物に対して、表題化合物の結晶(10〜15mg)を種として添加し、その後、残りのCSA溶液を添加した。環境温度で一晩撹拌した後、混合物を濾過し、フィルター上のケーキを100mLのIPAで洗浄してから、減圧/N下、環境温度で乾燥させた。生成物は、白色の固体として単離される:((1S,4R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホン酸を含む(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(1:1)(収率85〜88%、鏡像異性体過剰率99.5%超)。
【0144】
段階11A:(S)−メチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化37】
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メタノール(6L)中に(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(130g、379mmol)を含む溶液に対して、amberlyst(登録商標)−15(130g、脱水メタノールで予め洗浄したもの)を添加し、加熱して10時間還流した。その後、濾過によってAmberlyst(登録商標)を除去し、メタノールで洗い込んだ(300mLで3回)。一緒にした濾液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な(S)−メチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレートを白色の固体(105g、77%)として得た。キラルHPLC条件:カラム:ChiralCel(登録商標)OD−H(250mm x 4.6mm、5μm)、移動相:n−ヘキサン:EtOH:95:05。分析時間:25分。流速:1mL/分。保持時間(微量ピーク):10.162分(1.98%)、保持時間(主要ピーク):12.292分(98.02%)。
【0145】
段階11B:(S)−TERTブチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化38】
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AcOH(20.22mL、353mmol)中に(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート(0.9g、2.018mmol)を含む70℃の溶液に対して、鉄(0.676g、12.11mmol)を添加した。混合物を4時間激しく撹拌した後、濃縮し、残留物を20mLの1,2−DCEで希釈した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドレート(Sodium triacetoxyhydroborate)(1.711g、8.07mmol)を添加し、混合物を環境温度で20分間撹拌した。反応停止に際し、20mLのHOを添加することによって、濃厚なスラリーが形成された。10%のクエン酸溶液を20mL添加すると、混合物の色は、薄くなった。層を分離し、水層を20mLのDCMで2回抽出した。一緒にした有機物を10mLの10%クエン酸及び10mLのブラインで洗浄した後、MgSOで脱水し、濾過してから濃縮した。残留物を3gのSiOゲルに吸着させ、ヘキサン中のEtOAc含量を5〜10%として精製することで、(S)−tert−ブチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(557mg、1.393mmol、収率69.0%)を得た。30%のEtOAcを含むヘキサンでさらに溶出することで、(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(132mg、0.384mmol、収率19.02%)を得た。
【0146】
段階12:(1R,2S)−1,2−シクロブタンジイルジメタノール
【化39】
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LAH(THF中1.0M溶液、1000mL、1000mmol)の溶液を、3000mLの三つ首RBF中、アルゴン気流下、環境温度で素早く撹拌しながら、当該溶液に対して、反応混合物の内部温度を50℃未満に維持しながら、固体の(1R,5S)−3−オキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2,4−ジオン(40g、317mmol)を2時間かけて徐々に添加した。反応物を、アルゴン雰囲気下、環境温度で一晩撹拌した。16時間後、反応混合物を氷浴によって10℃まで冷却し、アルゴンの高速気流下で、激しく撹拌(500rpm)しながら、温度を12〜15℃に維持する約1mL/分の速度で、36mLのHO溶液を添加漏斗によって滴下して添加した。その後、混合物を氷浴中で1時間、激しく撹拌(500rpm)した後、氷浴から取り出し、室温で1時間撹拌してから、氷浴で再度5〜10℃まで冷却した。混合物に対して、温度を10〜20℃に維持しながら、36mLの15%NaOH水溶液を45分かけて添加した。混合物に対して、温度を10〜20℃に維持しながら、108mLのHOを、添加漏斗によって、約1時間かけて滴下して添加した。HO添加の完了に際して、フラスコを氷浴から取り出し、室温になじませてから、アルゴン雰囲気下で一晩激しく撹拌した。16時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮することで、無色の僅かに不透明な油を得た。油をEtOに取り込んでから、無水MgSOを添加して撹拌し、Celite(登録商標)パッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮することで、32.8gの無色の油を得、さらに精製することなく、次の段階において使用した(収率89%)。
【0147】
段階13:シス−シクロブタン−1,2−ジイルビス(メチレン)ジアセテート
【化40】
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シス−1,2−シクロブタンジイルジメタノール(1.06g、9.15mmol)に対して、AcO(2.59mL、3.0当量)を添加し、得られた溶液を50℃まで加熱した。一晩撹拌した後、混合物をGCによってアッセイしたところ、変換は完了していた。その後、混合物を15mLのヘプタンで希釈し、減圧下で濃縮することで透明な油を得た。油を15mLのヘプタンに溶解し、濃縮して油へと戻す(AcOの共沸除去)ことで、表題化合物を油(1.827g、収率88%、内部標準として安息香酸ベンジルを使用したQNMRによる純度88.3%)として得た。
【0148】
段階14:((1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチルアセテート
【化41】
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撹拌装置を備えた12Lの三つ首RBFに対して、1Mのクエン酸ナトリウム溶液(682g、2320mmolのクエン酸三ナトリウム二水和物とHOとを混合し、総体積を約2.3Lとすることによって調製)及び3.48LのHO(約25℃)を充填した。氷/HO浴を使用して、混合物を約20.2℃まで冷却した。pH約8.46(pHプローブで測定)。その後、Pseudomonas fluorescens由来のアマノ(Amano)リパーゼ(41.8g、1547mmol)を一度の充填で添加し(pH約8.12)、混合物を環境温度で5分間激しく撹拌した。(1R,2S)−シクロブタン−1,2−ジイルビス(メチレン)ジアセテート(348g、1547mmol)を一度の充填で添加し、得られた混合物を、内部温度及びpHを監視しながら、環境温度で激しく撹拌した。混合物を一晩撹拌(約20.9℃及びpH約5.45)した後、一定分量を回収し、IPAcで抽出後にMeCNで希釈してからGCによって分析し、反応完了と見なした(出発材料(SM)残1.21%、鏡像異性体0.17%、ジオール1.8%)。反応混合物に対して、Celite(登録商標)(70g)を添加し、スラリーを、中間多孔度のガラスフィルター上に形成させたCelite(登録商標)パッドに通して濾過(高速濾過、15〜20分)し、2.5LのIPAで洗い込んだ。2相混合物を12Lの抽出器へと移し、1時間撹拌した。水層を分離してから、IPAcで抽出(4Lで1回)し、一緒にした有機抽出物を減圧下で濃縮することで、337.28g(鏡像異性体過剰率99.6%、HNMRによる分析で残留IPA約50〜60mol%、QNMR:37.63mg+安息香酸ベンジル(Aldrichカタログ番号B6630、ロット番号MKBG9990V、61.27mg、結果:約65重量%、補正収率89%)を得た。未精製の生成物は、そのまま次の段階に使用した。
【0149】
段階15:((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチルアセテート
【化42】
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2Lのアトラス(Atlas)反応器に対して、((1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチルアセテート(126.39g、QNMRによる分析で79.6重量%、636mmol)及び1LのDCMを充填し、ジャケット温度を20℃に設定した。ヨードベンゼンジアセテート(225g、700mmol)を固体として添加した(吸熱性の添加:温度は15℃まで低下)。TEMPO(3.97g、25.4mmol)を固体として一度に添加することで、濁ったオレンジ色の溶液が得られ、当該溶液は、20分にわたって継時的に透明となった。20℃で一晩撹拌した後、一定分量を回収し、MeOHで希釈してから、GCによって分析した。必要であれば、反応の完了促進に、ヨードベンゼンジアセテート及びTEMPOを増量充填に追加使用することができる。その後、反応混合物を1.8℃(内部温度、氷/ドライアイス/HO浴)まで冷却し、内部温度を5℃未満に保ちながら、DIPEA(194mL、1113mol)を、添加漏斗を介して65分かけて滴下して添加した。混合物を冷却浴から取り出し、撹拌しながらそのまま環境温度まで温めた。48時間後、一定分量を回収し、メタノールで希釈してから、GCによって分析したところ、トランス異性体:シス異性体の比は、12:1であった。その後、反応混合物を5℃未満まで冷却(氷/HO浴)し、HO(230mL)を10分かけて添加した(内部温度は14℃に到達)。有機層を分離し、HO(125mL)及び1MのNaHPO水溶液(90mL)で洗浄してから、減圧下で濃縮することで、273.4gの((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチルアセテートを得た(QNMR:68.85mg+安息香酸ベンジル(Aldrichカタログ番号B6630、ロット番号MKBG9990V、72.36mg)。未精製の生成物は、そのまま次の段階に使用した。
【0150】
段階16:((1R,2R)−2−((R)−(1H−ベンゾ[D][1,2,3]トリアゾール−1−イル)(ヒドロキシ)メチル)シクロブチル)メチルアセテート
【化43】
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8mLのMTBE中に未精製の((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチルアセテート(5g、10.27mmol)を含む溶液に対して、ベンゾトリアゾール(1.296g、10.00mmol)を固体として添加した(僅かに発熱性)。透明な溶液が次第に濁り、沈殿が生じた。混合物をそのまま一晩環境温度になじませた後、ヘプタンを添加した(6mL)。混合物を6時間保持した後、環境温度で濾過し、10mLの1:1 MTBE/ヘプタンで洗浄した。白色の固体を減圧下、フリット上で風乾し、2.48gの((1R,2R)−2−((R)−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)(ヒドロキシ)メチル)シクロブチル)メチルアセテートを得た。
【0151】
段階17:(S)−メチル5−(((1S,2R)−2−アセトキシシクロブチル)メチル)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化44】
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DCM(78mL)及びAcOH(38.8mL)中に(S)−メチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(5.0g、13.97mmol)(段階12)を含む溶液に対して、((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチルアセテート(段階16由来、4.36g、27.9mmol)を添加した。溶液を環境温度で10分間撹拌した後、0℃まで冷却し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.463mL、27.9mmol)を1時間かけて徐々に添加した。混合物を0℃で10分間撹拌した後、冷却したNaOH溶液へと徐々に注ぎ入れてから、EtOAc(120mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水してから濃縮した。残留物を220gのISCOgoldカラムに充填し、EtOAc/ヘキサンを0%〜10%として溶出することで、表題化合物6.0gの表題化合物を白色の固体として得た。m/z(ESI 陽イオン)498.1(M+H)
【0152】
段階18A:(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化45】
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MeOH(99mL)中に(S)−メチル5−(((1R,2S)−2−(アセトキシメチル)シクロブチル)メチル)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(段階18由来、1.530g、3.07mmol)を含む溶液に対して、KOH(0.278mL、10.14mmol)を添加した。混合物を環境温度で4時間撹拌した後、1NのHClで中和してpH=7としてから、減圧下で濃縮した。水性残留物をEtOAc(400mL)で抽出し、有機抽出物をブラインで洗浄後に、無水NaSOで脱水してから、SiOゲルの短いプラグに通して濾過することで、白色の固体として表題化合物を得た。(収量1.354g。m/z(ESI,陽イオン)456.2(M+H)
【0153】
代替方法として、(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレートは、下記のように調製してもよい。
【0154】
((1S,4R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホン酸を含む(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(1:1)(段階11)(32.22g、52.5mmol)、及び((1R,2R)−2−((R)−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)(ヒドロキシ)メチル)シクロブチル)メチルアセテート(段階17)(15.89g、57.7mmol)を、DCM(226mL、7mL/g)中に含むスラリーに対して、ナトリウムトリアセトキシルボロヒドリド(sodium triacetoxylborohydride)(13.90g、65.6mmol)を4回に分けて30分かけて添加した。((1R,2R)−2−((R)−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)(ヒドロキシ)メチル)シクロブチル)メチルアセテート(2.89g、10.50mmol)、及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(2.78g、13.12mmol)を、反応完了(HPLCアッセイによって決定)推進のために追加で添加した。その後、80mLのHOを添加し、得られた混合物を5分間撹拌した。層を分離し、有機相を60mLのHO及び20mLのブラインで洗浄した後、減圧下で濃縮して油とした。残留物を50mLのMeOHに溶解した後、環境温度で5NのNaOHを40mL添加した(発熱性)。反応完了(HPLCアッセイによって決定)に際して、133mLのMTBE及び35mLの1.5Mのクエン酸を使用して、反応混合物を分配した。有機相をRBFへと移し、常圧蒸留を介してMeCNへの溶媒交換を実施した。この溶液に対して、62℃で結晶の種を添加し(スラリーが生じた)、そのまま環境温度にした後、一晩保持した。スラリーを粗フリットガラス焼結漏斗に25℃で通して濾過し、フィルター上のケーキを60mLのMeCNを使用して洗浄した後、40℃の減圧乾燥器において乾燥し、恒量とした。最終質量:21.87g(HPLCによる分析で96.4重量%)。
【0155】
100mLの三つ首RBFに対して、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(4.53g、1.0当量)、MeOH(45mL、10体積量)、及びSOClの調製溶液(11.28mL、MeCN中1.0M、1.1当量)を順次充填した。N雰囲気下でバッチを55℃まで加熱し、18時間(またはHPLCによって決定する変換率が99%を超えるまで)撹拌した。その後、反応混合物をそのまま20℃まで2時間かけて冷却した。得られた白色のスラリーに対して、ヒューニッヒ塩基(Hunig’s base)(3.94mL、2.2当量)を添加した後、0.5時間保持した。HO(9mL、2体積量)を逆溶媒として1時間かけて添加した。白色のスラリーを、2時間を超えて保持し、バッチをフリットガラスフィルターに通して濾過してから、ケーキをMeOH/HO(5:1 v/v)(9.0mL、2体積量)、及びMeOH/HO(2:1 v/v)(9.0mL、2体積量)で順次洗浄した。ケーキをN雰囲気下で減圧して環境温度で12時間乾燥させた。生成物を白色の固体(4.36g、収率92%)として得た。
【0156】
段階18B:(S)−TERTブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化46】
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表題化合物は、中間体AA11A、段階18〜19Aを対象に記載した手順に従って、(S)−tertブチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA11A、段階12B)から合成した。
【0157】
段階19A:(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化47】
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によって不活性雰囲気とした1Lの三つ首RBF中の、DMSO(7.12mL、2.5当量)及びDCM(183mL、10体積量)の冷却(−70℃)溶液に対して、温度を−70℃未満に維持する速度で、塩化オキサリル(26.1mL、DCM中1.0M、1.3当量)を添加した。バッチを−70℃未満で30分保持した後、反応温度を−70℃未満に維持する速度で、DCM(183mL、10体積量)中に(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(段階19A由来、18.3g、1.0当量)を含めて調製した溶液を添加した。バッチを1.5時間保持した後、バッチの温度を−70℃未満に維持する速度で、EtN(22.4mL、4.0当量)を添加した。1時間保持した後、バッチをそのまま−20℃まで温めてから、HO(366mL、20体積量)を添加した。バッチを20℃で撹拌し、相を分離した。有機層を1NのHCl(183mL、10体積量)で2回洗浄してから、ブライン(183mL、10体積量)で洗浄した。有機層を洗練濾過してから、減圧下で濃縮することで、(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(19.91g、重量%補正収率94%)を黄褐色の泡沫として得た。
【0158】
段階19B:(S)−TERTブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化48】
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表題化合物は、中間体AA11A、段階20Aを対象に記載した手順に従って、(S)−tertブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA11A、段階19B)から合成した。
【0159】
段階20:(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化49】
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圧力等化添加漏斗、熱電温度計、及び磁性撹拌棒を備え、乾燥器で乾燥させた三つ首RBFを、アルゴンガスパージ下で環境温度まで冷却した。アルゴン陽圧のフラスコに対して、(1R,2S)−2−モルホリノ−1−フェニルプロパン−1−オール(40.2g、182mmol、Brubaker,J.D.;Myers,A.G.Org.Lett.2007,9,3523−3525による文献の手順に従って調製)を充填した。添加漏斗に対して、トルエン(450mL)を充填し、反応容器へと滴下させた。エチレングリコール−CO浴(約−12℃)中で溶液を冷却した後、ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M、72.6mL、182mmol)で処理することで、白色の固体沈殿が生じ、当該固体沈殿は、30分にわたる撹拌に伴って徐々に溶液へと溶け込んだ。ジビニル亜鉛溶液(605mL、182mmol、Brubaker,J.D.;Myers,A.G.Org.Lett.2007,9,3523−3525に従って調製。ジビニル亜鉛溶液の濃度は、ヨウ素に対する滴定によって決定した(Krasovskiy,A.;Knochel,P.Synthesis 2006,890−891、濃度は通常、約0.25Mであった)を添加し、溶液を冷却浴中で1時間撹拌して保持した。この際、内部温度は、−15℃であった。(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(段階20A由来、48.5g、107mmol)(トルエンで3回共沸)を、トルエン(200mL、150mLに加えて、25mLを使用したカニューレ/バイアルの洗い込み2回分)中の溶液として、カニューレ(16G)を介して約20分かけて添加した。内部温度は、−10℃まで上昇した。内部の反応温度を−5℃未満に維持しながら、混合物を90分間撹拌した。添加漏斗に対して、30%w/wのクエン酸水溶液(450mL)を充填した後、当該溶液を反応混合物に添加することによって反応を停止した。反応器を浴槽から取り出し、環境温度でそのまま撹拌した。溶液を分液漏斗に移し、フラスコをトルエン及び30%のクエン酸水溶液(各50mL)で洗い込んだ。層を混合した後、分離した。有機層は、HO(250mL)で洗浄した後、ブライン(250mL)で洗浄し、最後にMgSOで脱水した。溶液を濾過してから濃縮することで、黄色の油とし、これを一晩減圧した後、約90gを得た。ジアステレオマー比(dr)は、20:1であった。これを3バッチ分に分割し、10〜20%のEtOAc/ヘキサンを使用した1.5kgのSiOによるカラムクロマトグラフィーによって精製することで、(S)−メチル−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(43.3g、84%)を得た。水層及び洗浄液は、氷/HO浴中に置き、8NのNaOH水溶液を添加することによって塩基性化してpHを13超にした。その後、この溶液をトルエンで抽出した(250mLで3回)。一緒にした有機抽出物をHO(250mL)及びブライン(250mL)で洗浄した後、MgSOで脱水した。溶液を濾過してから濃縮することで、配位子(ligand)を収率95%超で回収した。
【0160】
段階21:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
THF(18mL)、MeOH(6.00mL)、及びHO(6.00mL)の混合物中に(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(段階21由来、4.59g、9.52mmol)を含む溶液に対して、LiOH・HO(0.799g、19.05mmol)を添加し、反応物を50℃で4時間撹拌した。反応混合物を約15mLまで濃縮し、0℃まで冷却してから、2NのHClで酸性化してpH=3とした。得られた粘性油を20mLのHO及び50mLのEtOAcで希釈し、透明な2層混合物を得た。EtOAc(約200mL)をさらに添加した。有機層を分離し、ブラインで洗浄後に、MgSOで脱水し、濾過してから減圧下で濃縮した。未精製の材料をカラム(220g)に充填し、下記の濃度勾配を使用してEtOAcを含むヘキサンで精製した:0〜2.5分は0%のEtOAc、2.5分〜6分は0〜20%のEtOAc、6分〜35分は20〜60%のEtOAc、35分〜40分は70%のEtOAc。当該精製によって、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(4.22g、9.02mmol、収率95%)を白色の固体として得た。
【0161】
中間体AA12A
(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
段階1A:(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化51】
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乾燥した三つ首RBFに対して、アルゴン雰囲気下で脱水ヘキサン(27mL)を充填し、0℃まで冷却した。この溶液に対して、ボラン−メチルスルフィド錯体(3.29mL、34.6mmol)及びシクロヘキセン(7.01mL、69.3mmol)を添加し、混合物を0℃で2時間撹拌した。得られた白色の懸濁液に対して、1−ペンチン(3.41mL、34.6mmol)を添加し、混合物を環境温度で0.5時間撹拌した。その後、混合物を−78℃まで冷却し、ヘキサン中に1.0Mのジエチル亜鉛を含む溶液(32.3mL、32.3mmol)を添加した。添加後に、混合物を0℃まで温め、3分間撹拌した後、再度−78℃まで冷却した。この溶液を溶液Aと名付けた。別のフラスコに対して、ヘキサン(50.9mL)及びトルエン(16.97mL)中に((S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA11A、段階20A,5.24g、11.54mmol)及び(2s)−3−エキソ−(モルホリノ)イソボルネオール(isoborneal)(0.486g、2.032mmol)を含む混合物を充填した。混合物を、固体がすべて溶解するまで環境温度で撹拌した後、0℃まで冷却した。アルゴン雰囲気下で、54mLの溶液Aを、シリンジを介して1.6時間かけて徐々に添加した。0℃で5分間撹拌した後、混合物の反応を飽和NHCl溶液(70mL)で停止し、混合物をHO(30mL)で希釈後に、EtOAcで抽出(270mLで3回)し、ブラインで洗浄、無水NaSOで脱水してから濃縮した。残留物を、330gのISCOgoldカラムに充填し、EtOAc/ヘキサンを0%〜5%として溶出することで、3.8gの表題化合物を白色の固体として得た。m/z(ESI,陽イオン)524.1(M+H)
【0162】
段階1B:(S)−TERTブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート、及び(S)−TERTブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((R,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化52】
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表題化合物は、中間体AA12A、段階1Aを対象に記載した手順に従って、(S)−tert−ブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(3.19g、中間体AA11A、段階20B)から合成した。未精製の材料をSiOプラグに吸着させ、330gのISCOgoldカラムによって精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を45分かけて0〜15%として溶出することで、(S)−tertブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(2.36g)を得た。さらに溶出することで、(S)−tert−ブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((R,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(0.45g)を得た。
【0163】
段階2:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
MeOH(98mL)及びTHF(98mL)(数滴のHOを含む)中に(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA12A、段階A由来、4.6g、8.78mmol)及びLiOH・HO(3.68g、88mmol)を含む混合物を50℃で一晩撹拌した。溶媒を除去し、残留物を1NのHClで酸性化してpHを2〜3にした。混合物をEtOAcで抽出(80mLで3回)し、一緒にした有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水MgSOで脱水してから、減圧下で濃縮することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(4.25g、8.34mmol、収率95%)を得た。
【0164】
代替方法として、表題化合物は、下記のように合成してもよい。
(S)−tert−ブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA12A、段階1B、第1溶出異性体、4.50g 7.95mmol)及びLiOH・HO(1.66g、39.7mmol)の固体混合物に対して、溶媒であるジオキサン/MeOH(1:1)(159mL)を添加した。混合物を65℃まで加熱し、一晩撹拌した。その後、混合物をHOで希釈し、1.0NのHClで酸性化してpHを約4にした。有機溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物にHOを添加した。その後、水性混合物をEtOAcで3回抽出し、一緒にした有機抽出物を濃縮した。残留物を120gのSiOゲルカラムで精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を0%〜70%とする濃度勾配で溶出することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(3.80g、7.45mmol、収率94%)を得た。
【0165】
中間体AA13A
(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化53】
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段階1A:(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化54】
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EtO(73mL)中に(1R,2R)−N−メチル−1−フェニル−1−(((1S,5S,10R)−10−(トリメチルシリル)−9−ボラビシクロ[3.3.2]デカン−9−イル)オキシ)プロパン−2−アミン(5.40g、14.54mmol)を含む懸濁液を充填した、アルゴン雰囲気下にある、乾燥器で乾燥済の200mLのフラスコを−78℃まで冷却してから、アリルマグネシウムブロミド(13.22mL、13.22mmol)溶液の滴下処理を実施した。混合物をそのまま環境温度まで温め、1時間撹拌した。その後、溶液(約0.17M、溶液A)を−78℃まで再冷却した。
【0166】
((S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA11A、段階20A、2.0g、4.41mmol)を含むEtO(22.03mL)を充填した、アルゴン雰囲気下にある200mLの別のフラスコを−78℃まで冷却した。この溶液に対して、40mLの上で参照した溶液Aを添加し、得られた混合物を−78℃で40分間撹拌した。その後、4−メチルモルホリン4−オキシド(3.10g、26.4mmol)を添加し、混合物をそのまま10分間、環境温度まで温めた。メタノール(10mL)を添加し、揮発性有機物を減圧下、環境温度で蒸発させた。追加のメタノール(100mL)を添加し、環境温度で1時間撹拌した後、混合物を濃縮した。残留物をEtOAc(450mL)で希釈し、1NのHCl(15mL)、NaCO溶液(10mL)、及びブライン(6mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水してから濃縮した。残留物を、220gのISCOgoldカラムに充填し、EtOAc/ヘキサンを0%〜5%として溶出することで、1.88gの表題化合物を白色の固体として得た。m/z(ESI,陽イオン)496.0(M+H)
【0167】
段階1B:(S)−TERTブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化55】
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表題化合物は、中間体AA13A、段階1Aを対象に記載した手順に従って、(S)−tert−ブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA11A、段階20B、3.0g)から合成した。未精製の材料を、220gのSiOゲルカラムで精製し、5%のEtOAcを含むヘキサンで60分間かけて溶出することで、(S)−tert−ブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(2.19g)を得た。
【0168】
段階2:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
MeOH(34mL)及びTHF(50mL)中に(S)−メチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA13A、段階1A由来、1.88g、3.79mmol)及びLiOH溶液(1M)(34.1mL、34.1mmol)を含む混合物を65℃で50分間撹拌した。環境温度まで冷却した後、混合物を1NのHClで酸性化してpHを2〜3にし、EtOAc(350mL)で抽出後に、無水NaSOで脱水してから濃縮することで、1.82gの表題化合物を白色の固体として得た。m/z(ESI,陽イオン)482.0(M+H)
【0169】
代替方法として、表題化合物は、下記のように合成してもよい。
DCM(3.717mL)中に(S)−tert−ブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA13A、段階1B、250mg、0.465mmol)を含む、環境温度の溶液に対して、TFA(0.929mL)を添加し、反応混合物を4時間撹拌した。その後、未精製の反応混合物を濃縮し、残留物をEtOAcに取り込み、飽和NaHCOで1回洗浄した後、MgSOで脱水し、濾過してから濃縮することで白色の泡沫を得た。未精製の材料は、さらに精製することなくそのまま使用した。
【0170】
中間体EE11
N,N−ビス(4−メトキシベンジル)アミン
【化56】
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トルエン(0.8L)中に4−メトキシベンズアルデヒド(Spectrochem、100g、734.5mmol)及び4−メトキシベンジルアミン(G.L.R.、100g、734.5mmol)を含む溶液を、Dean−Stark装置を使用して130℃で6時間還流した。反応をTLCによって監視し、完了に際して、過剰の溶媒を減圧下で除去し、残留物をメタノール(0.8L)に溶解した。得られた溶液を0℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(36.12g、954.8mmol)を分けて添加した。添加完了後、反応混合物を環境温度で3時間撹拌した。メタノールを除去し、残留物をHO(1.0L)及びEtOAc(2.0L)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出(1.0Lで2回)した。一緒にした有機層をHO、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を減圧下で除去し、得られた未精製の材料を、SiOゲル(100〜200メッシュサイズ)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン100%からEtOAcを25%含むヘキサンへと変化させる濃度勾配で溶出することで、表題化合物(160g、84.6%)を、無色であるが不透明の液体として得た。
【0171】
中間体EE12
N,N−ビス(4−メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【化57】
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無水2−ブタノン(175mL)中にメタンスルホンアミド(Sigma−Aldrich、5g、52.6mmol)、p−メトキシベンジルクロリド(14.98mL、110mmol)、KCO無水物(36.3g、263mmol)、及びヨウ化カリウム(0.873g、5.26mmol)を含む混合物を一晩還流(75℃)した。反応をTLC及びLC/MSによって監視し、完了に際して、混合物を環境温度まで冷却後に濾過し、EtOで洗浄してから濃縮した。未精製の材料(17.54g、52.3mmol、収率99%)は、さらに精製することなく使用した。MS(ESI,陽イオン)m/z:358.1(M+Na)。
【0172】
中間体EE13
N,N−ビス(4−メトキシベンジル)エタンスルホンアミド
【化58】
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DCM(2.5L)中にN,N−ビス(4−メトキシベンジル)アミン(中間体EE11、200g、775.19mmol)を含む溶液に対して、EtN(336.17mL、2325.5mmol)を添加し、反応混合物を0℃まで冷却した。エタンスルホニルクロリド(95mL、1007.75mmol)を滴下様式で添加した後、DMAP(19.0g、155.03mmol)を添加した。得られた混合物を環境温度で30分間撹拌した。反応をTCLによって監視し、完了に際して、混合物をHOで希釈した。層を分離し、水相をDCMで抽出(1.5Lで3回)した。一緒にした有機層をHO、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を減圧下で除去することで、未精製の材料を得た。当該未精製材料を、SiOゲル(100〜200メッシュ)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を0〜12%とする濃度勾配で溶出することで、表題化合物(145g、53.4%)を白色のふわふわした固体として得た。
【0173】
中間体EE14
N,N−ビス(4−メトキシベンジル)プロパンスルホンアミド
【化59】
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DCM(4.0L)中にN,N−ビス(4−メトキシベンジル)アミン(中間体EE11、405g、1569.7mmol)を含む溶液に対して、EtN(681.0mL、4709.3mmol)を添加し、反応混合物を0℃まで冷却した。プロパンスルホニルクロリド(231mL、2040.6mmol)を滴下様式で添加した後、DMAP(38.3g、313.9mmol)を添加した。得られた混合物を環境温度で30分間撹拌した。反応をTLCによって監視し、完了に際して、混合物を2.0LのHOで希釈した。層を分離し、水相をDCMで抽出(2.0Lで3回)した。一緒にした有機層をHO、ブラインで洗浄してからNaSOで脱水した。溶媒を減圧下で除去することで、未精製の材料を得た。当該未精製材料を、SiOゲル(100〜200メッシュ)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を0〜12%とする濃度勾配で溶出することで、表題化合物(300g、52.44%)を白色のふわふわした固体として得た。
【0174】
中間体EE15
ブタ−3−エン−1−スルホンアミド
【化60】
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段階1:ブタ−3−エン−1−スルホン酸ナトリウム
【化61】
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O(20mL)中に4−ブロモ−1−ブテン(LLBChem、3.01mL、29.6mmol)及び亜硫酸ナトリウム(4.11g、32.6mmol)を含む混合物を110℃で一晩撹拌した。反応をTLCによって監視し、完了に際して、HOを減圧下で除去し、残留物をアセトンで処理した。得られた固体を濾過することで、表題化合物を白色の固体(4.53g)として得た。当該固体は、そのまま次の段階に使用した。
【0175】
段階2:ブタ−3−エン−1−スルホンアミド
ブタ−3−エン−1−スルホン酸ナトリウム(4.50g、28.5mmol)及びオキシ塩化リン(70mL)の混合物を135℃で7時間撹拌した。その後、オキシ塩化リンを減圧下で除去することで、白色の固体を含む暗色の残留物を得た。この残留物をMeCN(20mL)で希釈した後、濾過して沈殿物を除去した。濾液を0℃まで冷却し、アンモニア溶液(30%水溶液)(30mL)の滴下処理を実施した。添加完了後、反応物を0℃で30分間撹拌した。混合物をEtOAc(300mL)で希釈し、ブラインで洗浄してから無水NaSOで脱水した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を、SiOゲル(100〜200メッシュ、1:1のEtOAc/ヘキサンで溶出)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製することで、表題化合物を白色の固体(1.55g、収率40%)として得た。MS(ESI,陽イオン)m/z:117.1(M+1)。
【0176】
中間体EE16
N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ブタ−3−エン−1−スルホンアミド
【化62】
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無水2−ブタノン(55.5mL)中にブタ−3−エン−1−スルホンアミド(中間体EE15、1.5g、11.10mmol)、p−メトキシベンジルクロリド(3.76mL、27.7mmol)、KCO無水物(7.67g、55.5mmol)、及びヨウ化ナトリウム(0.166g、1.110mmol)を含む混合物を一晩還流(75℃)した。反応をTLC及びLC/MSによって監視し、完了に際して、混合物を環境温度まで冷却し、濾過してから濃縮した。未精製の材料をSiOゲルプラグに吸着させ、SiOゲル(100〜200メッシュ)を介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を0〜30%として溶出することで、表題化合物(4.10g、10.92mmol、収率98%)を無色の油として得た。MS(ESI,陽イオン)m/z:376.2(M+1)。
【0177】
中間体EE17
(R)−ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド
【化63】
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段階1:(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド
【化64】
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N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ブタ−3−エン−1−スルホンアミド(中間体EE16、50.0g、133.2mmol)をトルエンで共沸し、減圧下で1時間乾燥させた。THF(890mL)を添加し、混合物を−78℃まで冷却した。その後、ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、63.9mL、159.9mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。この陰イオン溶液を、THF(300mL)中にMeI(16.8mL、266.5mmol)を含む、−78℃に冷却した溶液に対して徐々に添加した。得られた反応混合物−78℃でさらに15分間撹拌した。反応完了(TLCによって監視)に際して、混合物の反応を飽和NHCl溶液で停止し、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで脱水し、減圧下で濃縮することで、未精製の材料を得た。当該未精製材料を、SiOゲルを使用したカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を5〜10%として溶出することで、表題化合物を、半固体性質を有するラセミ混合物(22.0g)として得た。SFC(カラム:Chiralpak(登録商標)AD−H、50X250mm、5μm、移動相A:CO、移動相B:エタノール、アイソクラティック:COリサイクラーを作動させながらB含量40%、流速:200g/分、充填:上記にように調製した試料2.0mL(約100mg)、検出:230nmのUV、サイクル時間:5分、総溶出時間:10分、装置:Thar 350(Lakers))によって鏡像異性体を分離することで、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−2−スルホンアミドを第1溶出異性体(保持時間:2.22分)として、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−2−スルホンアミドを第2溶出異性体(保持時間:2.57分)として得た。
【0178】
段階2:(R)−ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド
DCM(2.8mL)中に(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(中間体EE17、段階1、第2溶出異性体、221mg、0.567mmol)を含む溶液に対して、トリフルオロ酢酸(1.7mL、22.70mmol)を滴下して添加した(透明な溶液が非常に迅速に暗色へと変化した)。7時間撹拌した後(30%のEtOAc/ヘキサンを使用してTLCによって分析したところ、出発材料は完全に消失していた)、混合物をEtOAcで希釈してから、飽和NaHCOで洗浄した後、EtOAcで逆抽出し、MgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料をクロマトグラフィー(12gのISCOgoldカラム、0〜40%のEtOAc ヘキサン)を介して精製することで、(R)−ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(70mg、0.469mmol、収率83%)を得た。
【0179】
中間体EE172
(S)−ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド
【化65】
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この中間体は、中間体EE17、段階2を対象に記載した手順を使用して、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(中間体EE17、段階1、第1溶出異性体)から合成した。
【0180】
中間体EE18
(R)−ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド
【化66】
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段階1:(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド
【化67】
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N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ブタ−3−エン−1−スルホンアミド(中間体EE16、40.0g、106.6mmol)を減圧下、トルエン中で2時間共沸した。アルゴン雰囲気下でTHF(700mL)を添加し、反応混合物を−78℃まで冷却した。ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、71.6mL、127.9mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。この陰イオン溶液を、THF(40mL)中にヨウ化エチル(36.44mL、340.1mmol)を含む、−78℃に冷却した溶液に対して徐々に添加した。その後、得られた反応混合物の反応を飽和NHCl溶液で停止し、反応混合物をそのまま環境温度にしてから、EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで脱水し、減圧下で濃縮することで、未精製の材料を得た。当該未精製材料を、SiOゲルを使用したカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を5〜10%として溶出することで、表題化合物を、半固体性質を有するラセミ混合物(24g)として得た。MS(ESI,陽イオン)m/z;404.03(M+1)。SFC(試料調製:MeOH:DCM(3:1)を試料溶液として、14.4g/200mL(72mg/mL)、カラム:Chiralpak(登録商標)AD−H、30X250mm、5μm、移動相A:CO、移動相B:MeOH(20mMのNH)、アイソクラティック:B含量50%、流速:100mL/分、出口圧力:100バール、充填:上記のように調製した試料溶液1.0mL(72mg)、検出:227nmのUV、サイクル時間:8分、総溶出時間:17分、装置:Thar350SFC)によって鏡像異性体を分離することで、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミドを第1溶出異性体として、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミドを第2溶出異性体として得た。
【0181】
段階2:(R)−ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド
この中間体は、中間体EE17、段階2を対象に記載した手順を使用して、(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド(中間体EE18、段階1、第2溶出異性体)から合成した。
【0182】
中間体EE182
(S)−ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド
【化68】
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この中間体は、中間体EE17、段階2を対象に記載した手順を使用して、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド(中間体EE18、段階1、第1溶出異性体)から合成した。
【0183】
中間体EE19
N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化69】
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段階1:ペンタ−4−エン−1−スルホン酸ナトリウム
【化70】
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撹拌装置、Nガスの入口、冷却器、及び温度プローブを備えた3Lの三つ首RBFに対して、5−ブロモ−1−ペンテン(Sigma Aldrich、200g、1342mmol)、亜硫酸ナトリウム(Strem Chemicals、186g、1476mmol)、及びHO(400mL)を充填した。混合物を加熱して4時間還流(100℃に設定し、93〜94℃で還流)した。一定分量をNMRで分析したところ、変換率は95%超であった。混合物を濃縮し、アセトンで共沸してHOを除去した。未精製の固体をアセトンで洗浄し、濾過することで、ペンタ−4−エン−1−スルホン酸ナトリウム(350g、2033mmol)を得た。
【0184】
段階2:ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化71】
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撹拌装置、Nガスの入口、冷却器、及び温度プローブを備えた3Lの三つ首RBFに対して、ペンタ−4−エン−1−スルホン酸ナトリウム(100g、581mmol)(段階1由来の未精製材料約150g)、及びオキシ塩化リン(Sigma Aldrich、532mL、5808mmol)を充填した。混合物を90℃まで加熱し、18時間保持した後、反応物を濾過し、固体をMeCNで洗浄した。有機溶液を濃縮し、MeCNで共沸してPOClを除去することで、85gのペンタ−4−エン−1−スルホニルクロリド中間体を得た。この材料(300mLのMeCN溶液)を、撹拌装置、Nガスの入口、冷却器、及び温度プローブを備えた1Lの三つ首RBFへと充填した。反応物を0〜5℃まで冷却し、NHOH(Sigma Aldrich、28%のNH、404mL、2904mmol)を30分かけて徐々に添加した。反応物を0〜5℃で1時間撹拌した後、EtOAc(300mL)を添加した。混合物をEtOAcで抽出してから濃縮することで、ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(50g、335mmol、収率57.7%)を茶色の油として得た。
【0185】
段階3:N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
表題化合物は、中間体EE16を対象に記載した手順に従って、ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(4.5g、30.2mmol)から合成した。未精製の材料を精製することで、N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(11.4g、29.3mmol、収率97%)を無色の油として得た。
【0186】
中間体EE20
(R)−ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化72】
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段階1:(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化73】
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THF(1.4L、THFは使用前に15分間アルゴンパージを実施)中にN,N−ビス(4−メトキシベンジル)エタンスルホンアミド(中間体EE13、140.0g、400.64mmol)を含む溶液を−78℃まで冷却し、ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.6M、200.0mL、520.83mmol)を滴下して添加した。得られた溶液を−78℃で10分間撹拌し、4−ブロモ−1−ブテン(73.2mL、721.15mmol)を2分かけて添加した。5分後、反応物をそのまま環境温度にしてから1時間撹拌した。TLCによって反応を監視し、完了に際して、混合物の反応を飽和NHCl溶液(400mL)で停止し、得られた水層をEtOAcで抽出(1.0Lで2回)した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を減圧下で除去することで、未精製の材料を得た。当該未精製材料を、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュサイズのSiOゲル)によって精製し、ヘキサン中のアセトン含量を0〜4%とする濃度勾配で溶出することで、表題化合物(ラセミ混合物、80.0g、49.5%)を無色の濃厚な油として得た。MS(ESI,陽イオン)m/z:404.25(M+1)。SFC(試料調製:MeOHを試料溶液として、75g/1.5L(50mg/mL)、カラム:Chiralpak(登録商標)IF、21X250mm、5μm、移動相A:CO、移動相B:MeOH(0.2%のDEA)、アイソクラティック:B含量40%、流速:80mL/分、出口圧力:100バール、充填:上記のように調製した試料溶液3.0mL(150mg)、検出:225nmのUV、サイクル時間:3.9分、総溶出時間:6分、装置:Thar80SFC)によって鏡像異性体を分離することで、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドを第1溶出異性体として、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドを第2溶出異性体として得た。
【0187】
段階2:(R)−ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
表題化合物は、中間体EE17、段階2を対象に記載した手順を使用して、(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド(中間体EE20、段階1、第2溶出異性体)から合成した。
【0188】
中間体EE202
(S)−ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
表題化合物は、中間体EE17、段階2を対象に記載した手順を使用して、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド(中間体EE20、段階1、第1溶出異性体)から合成した。
【0189】
中間体EE21
(R)−ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
【化75】
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段階1:(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
【化76】
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表題化合物は、中間体AA20、段階1を対象に記載した手順を使用して、N,N−ビス(4−メトキシベンジル)プロパンスルホンアミド(中間体EE14)から合成した。SFC(試料調製:MeOHを試料溶液として、40.55g/170mL(238.5mg/mL)、カラム:Chiralpak(登録商標)AD−H、50X150mm、5μm、移動相A:CO、移動相B:MeOH(20mMのNH)、アイソクラティック:B含量50%、流速:190mL/分、出口圧力:100バール、充填:上記のように調製した試料溶液1.5mL(357.8mg)、検出:227nmのUV、サイクル時間:17.5分、総溶出時間:21分、装置:Thar350SFC)によって鏡像異性体を分離することで、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミドを第1溶出異性体として、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミドを第2溶出異性体として得た。
【0190】
段階2:(R)−ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
表題化合物は、中間体EE17、段階2を対象に記載した手順を使用して、(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド(中間体EE21、段階1、第2溶出異性体)から合成した。
【0191】
中間体EE212
(S)−ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
【化77】
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表題化合物は、中間体EE17、段階2を対象に記載した手順を使用して、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド(中間体EE21、段階1、第1溶出異性体)から合成した。
【0192】
中間体EE22
(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化78】
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段階1:(4S,5S)−4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサチオラン2,2−ジオキシド
【化79】
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500mLの三つ首RBF(HOにより冷却を行う還流冷却器及びHClトラップを装備)に対して、(2s,3s)−(+)−2,3−ブタンジオール(Aldrich、15.00mL、166mmol)及びCCl(120mL)を添加した。その後、SOCl、reagentplus(14.57mL、200mmol)を、シリンジを介して20分かけて滴下して添加し、得られた混合物を98℃まで加熱して45分保持した後、そのまま室温まで冷却した。その後、反応混合物を氷/HO浴中で冷却し、MeCN(120mL)及びHO(150mL)を添加した後、塩化ルテニウム(III)(0.035g、0.166mmol)を添加した。その後、過ヨウ素酸ナトリウム(53.4g、250mmol)を30分かけて徐々に分けて添加した。得られた2相の茶色混合物を激しく撹拌しながら、1.5時間そのままにして、室温とした(内部温度が室温を超えることは決してなかった)。TLC(50%のEtOAcを含むヘプタン)によって分析したところ、変換は完了していた。その後、未精製の混合物を氷HOへと注ぎ入れ、300mLのEtOで2回抽出した。一緒にした有機層を200mLの飽和炭酸水素ナトリウムで1回、200mLのブラインで1回洗浄し、NaSOで脱水してから、ロータリーエバポレーターによって濃縮することで、(4S,5S)−4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサチオラン2,2−ジオキシド(21.2g、139mmol)を赤色の油として得た。
【0193】
段階2:(2S,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−オール
【化80】
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500mLのフラスコに対して、(4S,5S)−4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサチオラン2,2−ジオキシド(中間体EE22、段階1由来、21.2g、139mmol)及びTHF(220mL)を添加し、その際、溶液を−78℃まで冷却し、排出/アルゴン再充填を3サイクル実施した。溶液に対して、THF中にテトラクロロ銅(ii)ジリチウムを含む0.1Mの溶液(69.7mL、6.97mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した後、EtO中にアリルマグネシウムブロミドを含む1.0Mの溶液(397mL、397mmol)を、カニューレを介して80分かけて徐々に添加した。得られた混合物を0℃で4時間撹拌した。混合物の反応を200mLのHOで停止した。混合物をそのままにして室温とし、その際、揮発物はロータリーエバポレーターによって除去した。その後、水性残留物に対して、50%のHSO(150mL)を添加し、混合物を5分間撹拌した後、EtOを添加した(400mL)。混合物を室温で一晩激しく撹拌した。層を分離し、水層を300mLのEtOで抽出した。一緒にした有機層を300mLの飽和NaHCOで洗浄し、NaSOで脱水後に濾過してから、ロータリーエバポレーターによって濃縮することで(2S,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−オール(6.7g、58.7mmol)を透明な油として得た。
【0194】
段階3:2−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)チオ)ピリミジン
【化81】
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1000mLの脱気したTHF(30分間のアルゴン注入に加えて、5サイクルの排気/アルゴン充填を実施)中にトリブチルホスフィン(57.7mL、231mmol)を含む0℃の溶液を含む2000mLの乾燥RBFに対して、当該溶液を撹拌しながら、ジエチルアゾジカルボキシレート(トルエン中40重量%の溶液、103mL、262mmol)をアルゴン雰囲気下で滴下して添加した。(2S,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−オールの溶液(中間体EE22、段階2由来、17.6g、154mmol、NaSOで脱水)を、50mLのTHF溶液として、ホスフィン/ジエチルアゾジカルボキシレート錯体の溶液に対して、シリンジ−フィルター(0.45um)を介して滴下して添加した。得られたROH/ジエチルアゾジカルボキシレート/トリ−n−ブチルホスフィン混合物を0℃で15分間保持し(溶液は薄オレンジ色に変化した)、その際、ピリミジン−2−チオール(49.3g、439mmol)を、アルゴンの陽圧下で、反応容器の上部に対して(固体として)徐々に添加した。反応物を0℃で1時間撹拌した後、室温で15時間撹拌した(LC/MSによる分析で、12時間時点では反応は未完了)。その後、未精製の反応物を濾過して過剰なピリミジン−2−チオールを除去し、1000mLのEtOAcで希釈してから、500mLの1NのKCOで2回、500mLのブラインで1回抽出した。水層を300mLのEtOAcで逆抽出し、一緒にした有機層をNaSOで脱水した。その後、有機溶液を濾過し、溶媒をロータリーエバポレーターによって除去した。未精製物を濾過することで、反応中に生成した(E)−ジエチルジアゼン−1,2−ジカルボキシレートを除去した。濾液(125g)をSiOプラグ(500gのSiO、2LのDCMで溶出)に通し、溶媒を除去した後、75gの未精製の生成物を得た。未精製の生成物をCombiflash(登録商標)(125gのgoldSiOカラム)で再度精製し、10%のEtOAcを含むヘプタンで溶出することで、2−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)チオ)ピリミジン(20.37g、98mmol)を薄黄色の油として得た。
【0195】
段階4:2−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)スルホニル)ピリミジン
【化82】
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還流冷却器を備えた500mLの三つ首RBFに対して、フェニルホスホン酸(3.95g、24.96mmol)、酸化タングステン酸ナトリウム二水和物(sodium tungstate oxide dihydrate)(8.23g、24.96mmol)、テトラブチルアンモニウム硫酸塩(HO中50重量%溶液、28.7mL、24.96mmol)、触媒量の過酸化水素(HO中30%、12.75mL、125mmol)、トルエン(200mL)、及び2−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)チオ)ピリミジン(中間体EE22、段階3由来、52g、250mmol)を添加した。反応物を45℃で5分間撹拌し、その際、30%の過酸化水素を含むHO(58.6mL、574mmol)を分けて添加した(一度に10mL)。過酸化水素の一部を最初に添加してから5分後、発熱が観測された(65℃)。反応物を油浴から取り出して添加を停止し、温度が安定化するまでフラスコをHO浴中に置いた。フラスコをHO浴から取り出し、内部温度が45℃〜55℃で安定する速度で、過酸化水素を分けて添加した(約40分)。温度が60℃を超えたならば、氷浴を利用し、温度が45℃を下回ったならば、油浴を使用した。その後、反応物を45℃で1時間撹拌した。反応物を1400mLのEtOAcで希釈し、500mLのHOで2回、500mLのブラインで1回抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過してから濃縮した。未精製物をCombiflash(登録商標)(30gの未精製物当たり330gのgoldSiOカラム)で精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を0%〜50%として溶出することで、2−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)スルホニル)ピリミジン(55.7g、232mmol)を薄黄色の油として得た。
【0196】
段階5:(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルフィン酸ナトリウム
【化83】
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MeOH(400mL)中に2−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)スルホニル)ピリミジン(中間体EE22、段階4由来、52g、216mmol)を含む室温の溶液に対して、ナトリウムメトキシド溶液(51.0mL、223mmol)を70分かけて添加した。ナトリウムメトキシドは、分けて添加し、内部温度を監視した。内部温度が30℃を決して超えることのないように、添加速度を落とすか、または反応物をHO浴中で冷却した。ロータリーエバポレーターによって混合物を濃縮した後、ろう状の固体をMTBEで処理し(200mLのMTBEを添加し、スパーテルを使用して1時間撹拌することで凝集塊を破壊)、濾過(フィルター上のケーキに対してN気流を使用)してから、100mLの冷却MTBEで洗浄することで、(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルフィン酸ナトリウム(46g、250mmol)を灰白色の固体として得た。
【0197】
段階6:(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
1000mLの三つ首RBFに対して、(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルフィン酸ナトリウム(中間体EE22、段階5由来、46g、225mmol)、500mLのHO、及びKOAc(44.1g、449mmol)を室温で添加した。フラスコを45℃の油浴中に置き、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸(21.09g、187mmol)を90分かけて分けて添加した。反応物の内部温度を監視し、反応物を(必要であれば)油浴から取り出して発熱を制御した(Tmax=55℃)。反応を10分毎にLC/MSによって監視し、0.83当量のヒドロキシルアミン−O−スルホン酸を添加した後、反応が完了した。その後、混合物を室温まで冷却し、1000mLのEtOAcで抽出した。有機相を、500mLの1NのHClで3回、300mLの飽和炭酸水素ナトリウムで2回、200mLのブラインで1回抽出し、NaSOで脱水後に濾過してから、ロータリーエバポレーターによって濃縮することで、(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド(32g、181mmol)を白色の固体として得た。
【0198】
[実施例1].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,11’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.19,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化84】
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段階1:2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−オール
【化85】
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100mLのフラスコに対して、メチル2,2−ジメチルペンタ−4−エノエート(Sigma−Aldrich、8.40g、59.1mmol)、テトラヒドロホウ酸リチウム(4.06mL、124mmol)を添加した後、MeOH(5.26mL、130mmol)を徐々に(5分毎に1mL)添加した。反応物を22℃で2時間撹拌した。その後、反応物の反応を300mLのHOで停止し、反応物を300mLのEtOで2回抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過してから、ロータリーエバポレーター(0℃のHO浴を使用して4時間かけて徐々に実施すると共に、徐々に減圧して実施することで、トラップ内に生成物の痕跡はなかった)によって溶媒を除去することで、2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−オール(6.75g、59.1mmol、収率100%)を透明な油として得た。
【0199】
段階2:2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イルメタンスルホネート
【化86】
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DCM(40mL)中に2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−オール(段階1由来、6.5g、56.9mmol)を含む、−78℃まで冷却した溶液に対して、MsCl(6.75mL、85mmol)を添加した。添加後、混合物を氷浴中に置き、16時間撹拌した(16時間後、浴槽温度は室温であった)。反応物を濾過し、400mLのDCMで希釈した。有機層を200mLのHOで1回抽出し、200mLの1NのHClで再度抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過してから濃縮することで、オレンジ色の油を得た。未精製の生成物をCombiflash(登録商標)(80gのgoldSiOカラム)で精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を10%から50%として溶出することで、2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イルメタンスルホネート(6.66g、34.6mmol、収率60.8%)を透明な油として得た。
【0200】
段階3:2−((2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イル)チオ)ピリミジン
【化87】
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MeOH(8mL)中にピリミジン−2−チオール(962mg、8.58mmol)及びナトリウムメトキシド(メタノール中30重量%溶液、1.825mL、9.83mmol)を含む溶液を、2mLのMeOH中に2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イルメタンスルホネート(1500mg、7.80mmol)を含む溶液で処理した。溶液に対して、20mLのDMFを添加した後、反応混合物にアルゴンを10分間通気することによって、溶液を脱気した。2つの18ゲージの針を介してMeOHを排気しながら、反応物を130℃まで加熱して11時間保持した。反応物を300mLのEtOAcで希釈し、200mLのブラインで2回抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過してから濃縮した。未精製物をCombiflash(登録商標)(24gのgoldSiOカラム)で精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を10%から50%として溶出することで、2−((2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イル)チオ)ピリミジン(1250mg、6.00mmol、収率77%)を透明な油として得た。
【0201】
段階4:2−((2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イル)スルホニル)ピリミジン
【化88】
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25mLのフラスコに対して、フェニルホスホン酸(0.056mL、0.504mmol)、酸化タングステン酸ナトリウム二水和物(0.051mL、0.504mmol)、テトラブチルアンモニウム硫酸塩(HO中50重量%溶液、0.580mL、0.504mmol)、及び過酸化水素(水中30%、1.287mL、12.60mmol)を添加した。反応物を22℃で5分間撹拌し、その際、2−((2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イル)チオ)ピリミジン(段階3由来、1050mg、5.04mmol)を、5mLのトルエン溶液として添加した。反応物を22℃で30分間撹拌した後、50℃で1時間撹拌した。反応物を300mLのEtOAcで希釈し、100mLのHOで1回抽出した後、100mLのブラインで1回抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過してから濃縮した。未精製物をCombiflash(登録商標)(12gのgoldSiOカラム)で精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を10%から50%として溶出することで、2−((2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イル)スルホニル)ピリミジン(910mg、3.79mmol、収率75%)を透明な油として得た。
【0202】
段階5:2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−スルフィン酸ナトリウム
【化89】
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100mLのフラスコに対して、2−((2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−イル)スルホニル)ピリミジン(段階4由来、910mg、3.79mmol)及びMeOH(20mL)を添加し、その際、ナトリウムメトキシド溶液(メタノール中30重量%溶液、0.710mL、3.79mmol)を22℃で添加し、混合物を45分間撹拌した。その後、ロータリーエバポレーターによって反応混合物を濃縮し、残留物をEtOで処理した。固体を回収し、乾燥させることで、2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−スルフィン酸ナトリウム(465mg、2.52mmol、収率66.7%)を鮮やかなオレンジ色の固体として得た。
【0203】
段階6:2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化90】
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O(20mL)中に2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−スルフィン酸ナトリウム(段階5由来、465mg、2.52mmol)及び酢酸ナトリウム(414mg、5.05mmol)を含む室温の溶液に対して、ヒドロキシルアミン−o−スルホン酸(571mg、5.05mmol)を添加した。混合物を50℃まで加熱し、1時間撹拌した後、室温で4時間撹拌した。混合物をEtOAcで抽出後に、有機相をNaSOで脱水し、濾過してから濃縮した。未精製物をCombiflash(登録商標)(12gのgoldSiOカラム)で精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を10%〜50%として溶出することで、2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(246mg、1.388mmol、収率55.0%)を白色の固体として得た。
【0204】
段階7:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化91】
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100mLのフラスコに対して、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、100mg、0.196mmol)、2,2−ジメチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(段階6由来、104mg、0.588mmol)、及びDCE(2mL)を添加した。溶液にアルゴンを15分間通気し、その際、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(2−イソプロポキシベンジリデン)ルテニウム(VI)クロリド(12.29mg、0.020mmol)を、0.2mLのDCE溶液として室温で添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。その後、反応混合物に空気を5分間通気してから濾過した。濾液から溶媒を除去し、未精製の生成物をCombiflash(登録商標)(12gのgoldSiOカラム)で直接精製し、0.2%のAcOHを含むヘプタン中のEtOAc含量を50%〜90%として溶出することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(98mg、0.159mmol、収率81%)を白色の固体として得た。
【0205】
段階8:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,11’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.0〜3,6〜.0〜19,24〜]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
5mLのトルエンで2回共沸することによって予め乾燥させた(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(段階7由来、98mg、0.159mmol)を含む250mLのフラスコに対して、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(33.0mg、0.270mmol)及び100mLのDCMを添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、その際、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(60.9mg、0.318mmol)を添加した。反応物を室温で12時間撹拌した。その後、混合物の反応を100mLの1NのHClで停止し、混合物を300mLのDCMで抽出した。有機層を無水NaSOで脱水し、濾過してから、ロータリーエバポレーターによって濃縮した。未精製物を、Combiflash(登録商標)(12gのgoldSiOカラム)で最初に精製し、0.2%のAcOHを含むヘプタン中のEtOAc含量を30%〜70%として溶出した後、逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラム;Phenomenex,Torrance,CA;HO中のMeCN含量を10%〜90%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む45分の方法)で精製することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,11’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(2.5mg、4.17μmol、収率2.63%)を白色の固体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.35 (br. s., 1H), 7.70 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.18 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.93 (s, 2H), 6.85 − 6.79 (m, 1H), 5.98 − 5.82 (m, 1H), 5.69 (dd, J=8.1, 15.4 Hz, 1H), 4.27 − 4.17 (m, 1H), 4.14 − 4.01 (m, 2H), 4.15 − 3.94 (m, 1H), 3.79 − 3.60 (m, 2H), 3.25 (d, J=13.3 Hz, 2H), 3.14 − 2.95 (m, 1H), 2.86 − 2.62 (m, 2H), 2.49 − 2.21 (m, 3H), 2.14 − 1.89 (m, 4H), 1.86 − 1.80 (m, 3H), 1.69 − 1.61 (m, 1H), 1.48 − 1.36 (m, 1H), 1.26 (s, 6H)。 m/z(ESI,陽イオン) 599.0(M+H)
【0206】
[実施例2].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化92】
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段階1:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化93】
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DCM(411mL)中に(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA11A、7.7g、16.45mmol)及び(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド(中間体EE22、5.83g、32.9mmol)を含む、0℃に冷却した溶液に対して、DMAP(3.42g、28.0mmol)を添加した。その後、EDC塩酸塩(6.31g、32.9mmol)を徐々に分けて添加した。混合物を撹拌しながら、一晩そのままにして環境温度とした。混合物を1NのHCl及びブラインで洗浄し、水層をEtOAcで逆抽出した。一緒にした有機物をMgSOで脱水し、濾過してから濃縮した。黄色の油性残留物を220 ISCOgoldカラムに充填して精製し、EtOAc(0.3%のAcOH含有)/ヘプタンを0%〜20%として溶出することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(7.89g、12.58mmol、収率76%)を得た。
【0207】
段階2:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
アルゴン雰囲気下にある20Lの反応器に対して、14Lの1,2−DCEを充填した。(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(18.75g、29.9mmol)を、400mLの1,2−DCE溶液として添加した後、洗い込みに使用した400mLを充填した。反応器を密封し、アルゴンをパージした。Hoveyda−GrubbsII(1.873g、2.99mmol)を150mLの1,2−DCE溶液として添加した後、洗い込みに使用した50mLを添加した。ヘッドスペースをアルゴンで置換しながら、反応物を1時間かけて60℃まで加熱し、温度を9時間保持した。2−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)エタノール(1.501g、11.36mmol)を添加することによって反応を停止し、環境温度まで冷却してから、ロータリーエバポレーターによって濃縮して体積を約200mLとした。反応物を1LのRBFに移し、1,2−DCEで希釈して体積を500mLとした。52gのSilicycle Si−Thiol(SiliCycle Inc.,Quebec City,Quebec CANADA カタログ番号R51030B)を使用して、反応物を40℃で9時間撹拌しながら処理した後に濾過し、65mLのDCMで2回洗い込んだ。溶液をWhatman GF/Fフィルターカップ(GE Healthcare Bio−Sciences Pittsburgh,PA,USA)に通すことで、透明な黄色の溶液を得た。反応物を濃縮することで、未精製生成物の塊を27.4g得た。残留物を250mLのIPAc中でスラリー化し、蒸発乾燥処理を3回実施した。反応物を270mLのIPAcに懸濁し、加熱して溶解させ、そのまま環境温度まで冷却し、18時間撹拌した。固体を濾過し、65mLのIPAcで洗浄した。固体を30分間風乾した後、高減圧下に3時間置くことで、12.56gの(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを得た。これは、重量で91.7%であった。H NMR (500 MHz, CDCl) δ 8.06 (s, 1 H), 7.71 (d, J=8.56 Hz, 1 H), 7.17 (dd, J=8.44, 2.32 Hz, 1 H), 7.09 (d, J=2.20 Hz, 1 H), 6.91 (s, 3 H), 5.81 (ddd, J=14.92, 7.82, 4.16 Hz, 1 H), 5.71 (dd, J=15.41, 8.31 Hz, 1 H), 4.16 − 4.26 (m, 2 H), 3.83 (d, J=14.43 Hz, 1 H), 3.69 (d, J=14.43 Hz, 1 H), 3.25 (d, J=14.43 Hz, 1 H), 3.04 (dd, J=15.28, 9.66 Hz, 1 H), 2.68 − 2.84 (m, 2 H), 2.41 (見かけ上のqd, J=9.80, 3.70 Hz, 1 H), 2.25 − 2.34 (m, 1 H), 1.93 − 2.00 (m, 5 H), 1.74 − 2.11 (m, 9 H), 1.62 − 1.73 (m, 1 H), 1.43 (d, J=7.09 Hz, 3 H) 1.35 − 1.42 (m, 1 H) 1.03 (d, J=6.60 Hz, 3 H)。MS(ESI,陽イオン) m/z 599.2 (M+H)
【0208】
[実施例3].(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化94】
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1000mLのRBFに対して、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(実施例2、段階1、710mg、1.132mmol)及びDCM(569.00mL)を充填した。溶液にアルゴンを15分間通気した後、Hoveyda−GrubbsII(70.9mg、0.113mmol)を添加した。混合物を45℃で15時間撹拌した。環境温度まで冷却しながら、反応混合物に空気を20分間通気した後、減圧下で濃縮した。未精製の油をSiOゲルのプラグに吸着させ、220gのISCOgoldカラムを介して精製し、ヘプタン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)を、36分かけて、10〜20(15分)〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例3)を第1溶出微量異性体として、次いで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2)を第2溶出主要異性体として得た。こうして得た半純粋材料を、SiOゲルカラムに充填して精製し、5%のアセトンを含むDCMで溶出することで、表題化合物を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.83 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.11 (dd, J=1.6, 8.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.02 (s, 1H), 6.93 (d, J=8.1 Hz, 1H), 5.82 − 5.75 (m, 1H), 5.67 (dd, J=6.5, 11.4 Hz, 1H), 4.43 (s, 1H), 4.12 − 4.05 (m, 2H), 3.85 − 3.76 (m, 2H), 3.67 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.25 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.28 − 3.19 (m, 1H), 2.83 − 2.65 (m, 3H), 2.38 − 2.23 (m, 2H), 2.19 − 2.11 (m, 2H), 2.10 − 1.99 (m, 3H), 1.97 − 1.87 (m, 2H), 1.87 − 1.80 (m, 1H), 1.79 − 1.70 (m, 2H), 1.47 (d, J=7.3 Hz, 3H), 1.47 − 1.40 (m, 1H), 1.06 (d, J=6.6 Hz, 3H)。MS(ESI,陽イオン) m/z 599.1 (M+H)
【0209】
[実施例4].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン−13’,13’−ジオキシド
【化95】
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Me−THF(820mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2、32.6g、49.1mmol)(9.8%のトルエン含有、出発材料はMe−THFに完全溶解しなかった)及びMeI(15.2mL、245mmol)を含むスラリーに対して、N雰囲気下で、反応温度を−44℃〜−38℃に維持しながら、KHMDS(THF中1.0M、167mL、167mmol)を30分間滴下して添加した。混合物を−44℃で30分間撹拌した後、反応物をそのまま室温まで温め、1.5時間撹拌した(LC/MSによって反応完了を確認した)。反応混合物を5℃まで冷却し、温度を5℃〜14℃に維持しながら反応を停止(170mLの飽和NHCl水溶液及び170mLのHO)してから、酸性化(340mLの10%クエン酸溶液)した。有機層を分離し、水層をEtOAc(500mL)で逆抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し(500mLで3回)、脱水(MgSO)してから、減圧下で濃縮することで、未精製の標的化合物(30.1g、49.1mmol、定量的)(純度98%超であり、HPLCによる分析で1%を超える主要不純物を含まない)を鮮やかな黄色の固体として得た。同一スケールの反応を4回繰り返した後、未精製の生成物(4×49.1mmol=196mmol)をEtOAcにすべて溶解し、混合してから、減圧下で濃縮した。その後、一緒にした未精製の生成物を下記のように再結晶化した:未精製の生成物に対してエタノール(800mL)を添加し、得られたスラリー溶液を加熱しながら20分間振とうした。HO(250mL)を室温で30分間滴下して添加し、スラリーを0℃まで冷却した。スラリーを氷浴中で4時間保持した後、固体生成物を濾紙に通して濾過した。フィルター上のケーキを氷冷した30%のHOを含むEtOH(300mL)で洗浄し、2日間風乾した。生成物を高減圧下、40℃で4日間さらに乾燥させることで、純粋な標的化合物(115g、188mmol、収率96%)を白色の固体として得た。H NMR (600 MHz, DMSO−d) δ 11.91 (s, 1 H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.27 (dd, J = 8.5, 2.3 Hz, 1 H), 7.17 (d, J = 2.4 Hz, 1 H), 7.04 (dd, J = 8.2, 2.0 Hz, 1 H), 6.90 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 6.76 (d, J = 1.8 Hz, 1 H), 5.71 (ddd, J = 15.1, 9.7, 3.5 Hz, 1 H), 5.50 (ddd, J = 15.2, 9.2, 1.1 Hz, 1 H), 4.08 (qd, J = 7.2, 7.2, 7.2, 1.5 Hz, 1 H), 4.04 (d, J = 12.3 Hz, 1 H), 3.99 (d, J = 12.3 Hz, 1 H), 3.73 (d, J = 14.9 Hz, 1 H), 3.56 (d, J = 14.1 Hz, 1 H), 3.53 (dd, J = 9.1, 3.3 Hz, 1 H), 3.19 (d, J = 14.1 Hz, 1 H), 3.09 (s, 3 H), 3.03 (dd, J = 15.4, 10.4 Hz, 1 H), 2.79 (dt, J = 17.0, 3.5, 3.5 Hz, 1 H), 2.69 (ddd, J = 17.0, 10.7, 6.3 Hz, 1 H), 2.44−2.36 (m, 1 H), 2.24−2.12 (m, 2 H), 2.09 (ddd, J = 15.5, 9.6, 2.3 Hz, 1 H), 1.97 (dt, J = 13.6, 3.6, 3.6 Hz, 1 H), 1.91−1.80 (m, 4 H), 1.80−1.66 (m, 3 H), 1.38 (td, J = 12.3, 12.3, 3.5 Hz, 1 H), 1.33 (d, J = 7.2 Hz, 3 H), 0.95 (d, J = 6.8 Hz, 3 H); [α] (24℃, c = 0.0103 g/mL, DCM) = − 86.07 °; m.p. 222.6 − 226.0℃; FT−IR (KBr): 3230 (b), 2931 (b), 1688 (s), 1598 (s), 1570 (s), 1505 (s), 1435 (s), 1384 (s), 1335 (s), 1307 (s), 1259 (s), 1155 (s), 1113 (s), 877 (s), 736 (s) cm−1;元素分析 C3341ClNSに対する計算値: C, 64.64; H, 6.74; N, 4.57; Cl, 5.78; S, 5.23. 実測値: C, 64.71; H, 6.81; N, 4.65; Cl, 5.81; S, 5.11; HRMS (ESI) m/z 613.2493 [M + H](C3341ClNSは、613.2503に相当)。
【0210】
母液を減圧下で濃縮し、残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(200gのSiOを使用し、10%、及び10%から45%、及び45%のEtOA/ヘキサン w/0.3%AcOHとする濃度勾配溶出)によって、さらに精製することで、純粋な生成物(3.1g、5.1mmol、2.6%)を灰白色の固体として追加で得た。
【0211】
[実施例5].(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化96】
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THF中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例3、34mg、0.057mmol)を含む、0℃に冷却した溶液に対して、水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散液、22.70mg、0.567mmol)を添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌した後、MeI(0.018mL、0.284mmol)を添加した。反応混合物を環境温度で1時間撹拌した後、NHCl水溶液で反応を停止し、EtOAcで希釈した。有機層をMgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料を、カラムクロマトグラフィーを介して精製し、EtOAc(0.3%のAcOH含有)/ヘプタンを10〜40%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(34mg、0.054mmol、収率95%)を得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.29 (s, 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.01 (dd, J=1.6, 7.8 Hz, 1H), 6.92 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.88 (s, 1H), 5.90 − 5.80 (m, 1H), 5.54 (t, J=10.2 Hz, 1H), 4.14 − 4.04 (m, 3H), 3.87 − 3.79 (m, 2H), 3.73 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.32 (d, J=14.5 Hz, 1H), 3.23 (s, 3H), 3.28 − 3.19 (m, 1H), 2.82 − 2.73 (m, 2H), 2.62 (t, J=10.6 Hz, 1H), 2.55 − 2.44 (m, 1H), 2.29 − 2.21 (m, 1H), 2.10 − 1.97 (m, 4H), 1.97 − 1.80 (m, 4H), 1.75 (dd, J=8.9, 18.7 Hz, 1H), 1.48 (d, J=7.4 Hz, 3H), 1.43 (br. s., 1H), 1.08 (d, J=6.5 Hz, 3H)。MS(ESI,陽イオン) m/z 613.3(M+H)
【0212】
[実施例6].(1S,3’R,6’R,7’S,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化97】
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EtOAc(1.536mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2、7.5mg、0.013mmol)及び酸化白金(IV)(2.84mg、0.013mmol)を含む混合物を、H雰囲気下(風船)、環境温度で45分間撹拌した。その後、反応混合物をシリンジフィルターに通して濾過した。未精製の材料を、Redi−Sep(登録商標)の充填済SiOゲルカラム(4g)を介したクロマトグラフィーによって精製し、EtOAc(0.3%のAcOH含有)/ヘプタンを15%〜50%として溶出することによって、表題生成物を得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.24 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J=1.8 Hz, 1H), 6.99 (dd, J=2.0, 8.0 Hz, 1H), 6.93 (d, J=8.2 Hz, 1H), 4.10 (s, 2H), 4.05 (ddd, J=1.2, 7.2, 14.3 Hz, 1H), 3.82 (d, J=15.3 Hz, 1H), 3.74−3.69 (br. S., 1H), 3.68 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.23 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.06 (dd, J=7.3, 15.4 Hz, 1H), 2.84 − 2.68 (m, 2H), 2.38 (d, J=3.5 Hz, 2H), 2.08 − 1.96 (m, 3H), 1.96 − 1.88 (m, 1H), 1.88 − 1.75 (m, 2H), 1.74 − 1.56 (m, 4H), 1.47 (d, J=12.1 Hz, 2H), 1.40 (d, J=7.2 Hz, 3H), 1.32 − 1.26 (m, 2H), 1.23 − 1.15 (m, 2H), 1.00 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS(ESI,陽イオン) m/z 601.2 (M+H)
【0213】
[実施例7].(1S,3’R,6’R,7’S,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化98】
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表題化合物は、実施例6に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン−13’,13’−ジオキシド(実施例4)の混合物から合成した。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.14 (s, 1H), 7.72 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.00 (d, J=1.7 Hz, 1H), 6.95 (dd, J=2.0, 8.1 Hz, 1H), 6.92 (d, J=8.1 Hz, 1H), 4.10 (s, 2H), 4.07 (ddd, J=1.2, 7.1, 14.2 Hz, 1H), 3.81 (dd, J=2.0, 15.2 Hz, 1H), 3.68 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.25 (s, 3H), 3.22 (dd, J=9.0, 14.4 Hz, 1H), 3.03 (dd, J=8.6, 15.4 Hz, 1H), 2.83 − 2.69 (m, 2H), 2.60 − 2.51 (m, 1H), 2.41 − 2.32 (m, 1H), 2.07 − 2.01 (m, 1H), 1.99 − 1.88 (m, 2H), 1.88 − 1.77 (m, 1H), 1.76 − 1.68 (m, 1H), 1.68 − 1.58 (m, 2H), 1.53 − 1.46 (m, 2H), 1.45 − 1.42 (m, 1H), 1.40 (d, J=7.1 Hz, 3H), 1.29 (br. s., 1H), 1.25 − 1.21 (m, 2H), 1.20 − 1.10 (m, 2H), 0.99 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS(ESI,陽イオン) m/z 615.1 (M+H)
【0214】
[実施例8].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化99】
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段階1:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシ−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化100】
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100mLのフラスコに対して、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、500mg、0.980mmol)、ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(中間体EE19、878mg、5.88mmol)、及びDCE(14mL)を添加した。溶液にアルゴンを15分間通気し、その際、Hoveyda−GrubbsII(61.4mg、0.098mmol)を0.2mLのDCE溶液として室温で添加した。混合物を室温で撹拌し、アルゴンを2時間通気(バイアルに通気)した。その後、反応混合物に5分間空気を通気してから濾過することで、不溶性のスルホンアミドホモ2量体を分離した。未精製の生成物をCombiflash(登録商標)(24gのgoldSiOカラム)で精製し、0.2%のAcOHを含むヘプタン中のEtOAc含量を50%〜90%として溶出)することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシ−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2h,2’h−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(439mg、0.745mmol、収率76%)を白色の固体として得た。
【0215】
段階2:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
10mLのトルエンで2回共沸することによって予め乾燥させた(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシ−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(段階1由来、439mg、0.745mmol)を含む1Lのフラスコに対して、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(155mg、1.267mmol)及び400mLのDCMを添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、その際、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(286mg、1.490mmol)を徐々に添加した。その後、反応物を室温で18時間撹拌した。混合物の反応を200mLの1NのHClで停止し、混合物を600mLのEtOAcで抽出した。有機層を無水NaSOで脱水し、濾過してから、ロータリーエバポレーターによって濃縮した。未精製の生成物をCombiflash(登録商標)(24gのgoldSiOカラム)で精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を30%〜70%として溶出することで、表題化合物を白色の固体として得た。H NMR (500MHz, CDOD) δ 7.75 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=2.9, 7.6 Hz, 1H), 7.12 (d, J=3.7 Hz, 1H), 7.00 (dd, J=1.7, 8.8 Hz, 1H), 6.94 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.88 (d, J=2.2 Hz, 1H), 5.95 − 5.86 (m, 1H), 5.70 (dd, J=8.8, 15.9 Hz, 1H), 4.25 − 4.19 (m, 1H), 4.22 (dd, J=4.4, 8.6 Hz, 1H), 4.14 − 4.06 (m, 3H), 4.14 − 4.05 (m, 3H), 3.84 (d, J=15.2 Hz, 1H), 3.68 (d, J=15.2 Hz, 1H), 3.09 (dd, J=8.3, 15.9 Hz, 1H), 2.87 − 2.74 (m, 2H), 2.45 − 2.30 (m, 3H), 2.14 − 1.88 (m, 5H), 1.86 − 1.69 (m, 4H)。m/z(ESI,陽イオン) 571.2 (M+H)
【0216】
[実施例9].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化101】
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100mLのフラスコに対して、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例8、138mg、0.242mmol)、THF(10mL)、及び水素化ナトリウム(29.0mg、1.208mmol)を添加した。反応物を室温で15分間撹拌し、その際、MeI(0.092mL、1.480mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、その際、水素化ナトリウム(58.0mg、2.42mmol)及びMeI(0.092mL、1.480mmol)を追加で添加し、反応物を室温でさらに16時間撹拌した。反応物の反応を100mLの飽和NHClで停止し、反応物を400mLのEtOAcで抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過してから、ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した。未精製の生成物を、Combiflash(登録商標)(12gのgoldSiOカラム)で精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を10%〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(120mg、0.205mmol、収率85%)を灰白色の固体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.02 (s, 1H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1H), 7.10 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.97 − 6.87 (m, 2H), 6.84 (d, J=1.6 Hz, 1H), 5.88 (ddd, J=5.2, 8.1, 15.1 Hz, 1H), 5.53 (dd, J=8.7, 15.4 Hz, 1H), 4.30 (ddd, J=4.8, 9.8, 15.0 Hz, 1H), 4.15 − 3.98 (m, 2H), 3.84 − 3.69 (m, 2H), 3.67 (dd, J=3.8, 8.7 Hz, 1H), 3.36 − 3.21 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 3.01 (dd, J=10.3, 15.2 Hz, 1H), 2.87 − 2.64 (m, 2H), 2.52 − 2.29 (m, 3H), 2.25 − 1.91 (m, 5H), 1.88 − 1.75 (m, 3H), 1.71 − 1.60 (m, 2H), 1.41 (t, J=12.4 Hz, 1H)。m/z(ESI,陽イオン) 585.0 (M+H)
【0217】
[実施例10].(1S,3’R,6’R,7’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’Hスピロ[ナフタレン−1,22’[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化102】
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段階1:(1’S)−N−(ブタ−3−エン−1−イルスルホニル)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化103】
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DCM(140mL)中に(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA13A、1.82g、3.78mmol)及びブタ−3−エン−1−スルホンアミド(EE15、1.873g、13.86mmol)を含む、0℃に冷却した溶液に対して、DMAP(0.830g、6.80mmol)を添加した。EDC(1.303g、6.80mmol)を分けて添加し、環境温度で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(400mL)で希釈し、1NのHCl溶液(5mLで2回)、ブライン(3mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水してから濃縮した。残留物を80gのISCOgoldカラムに充填し、EtOAc(0.3%のAcOH含有)/ヘキサン(0.3%のAcOH含有)を0%〜15%として溶出することで、表題化合物(2.09g)を白色の固体として得た。m/z(ESI,陽イオン)599.0(M+H)
【0218】
段階2:(1S,3’R,6’R,7’S,9’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化104】
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1LのRBFに対して、(1’S)−N−(ブタ−3−エン−1−イルスルホニル)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(段階1由来、1.02g、1.70mmol)を含むトルエン(587mL)を充填した。混合物を環境温度で10分間撹拌して固体の出発材料を溶解した後、蒸発/N再充填を3サイクル実施した。均一溶液に対して、トルエン(20mL)中にHoveyda−GrubbsII(0.213g、0.340mmol)を含む溶液を添加した。混合物をN雰囲気下、106℃で75分間撹拌した後、空気を10分間通気して触媒を不活性化した後に濃縮した。残留物を、330gのISCOgoldカラムに充填し、0%〜25%のEtOAc(0.3%のAcOH含有)/ヘキサン(0.3%のAcOH含有)で溶出した。第2ピークが表題化合物(0.27g)であり、白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.96 (br. s., 1H), 7.78−7.65 (m, 1H), 7.37 (dd, J=1.96, 8.22 Hz, 1H), 7.16 (dd, J=2.35, 8.61 Hz, 1H), 7.10 (d, J=2.15 Hz, 1H), 7.04 (br. s., 1H), 6.98(m, 1H), 5.66−5.47 (m, 2H), 4.23−4.09 (m, 2H), 3.98 (ddd, J=5.18, 10.56, 15.55 Hz, 1H), 3.86 (dd, J=3.81, 9.49 Hz, 1H), 3.64−3.49 (m, 2H), 3.38 (td, J=4.74, 15.36 Hz, 2H), 2.92 (br. s., 1H), 2.81 (br. s., 1H), 2.79−2.73 (m, 2H), 2.73−2.63 (m, 1H), 2.52 (d, J=12.72 Hz, 1H), 2.40−2.25 (m, 2H), 2.18 (d, J=8.22 Hz, 1H), 2.01−1.52 (m, 8H)。m/z (ESI,陽イオン) 571.0 (M+H)
【0219】
段階3:(1S,3’R,6’R,7’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’Hスピロ[ナフタレン−1,22’[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
EtOAc(33mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,9’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(段階2由来、0.112g、0.196mmol)及び酸化白金(IV)(0.045g、0.196mmol)を含む混合物を、H雰囲気下、環境温度で3時間撹拌した。混合物をシリンジフィルターに通して濾過して固体触媒を除去し、溶液を濃縮することで、表題化合物(112mg)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.93 (m, 1H), 7.71 (m, 1H), 7.15 (m, 3H), 7.09 (d, J=2.35 Hz, 1H), 6.95 (m, 1H), 4.10 (m, 2H), 3.78−3.62 (m, 4H), 3.46−3.34 (m, 1H), 3.26 (d, J=14.28 Hz, 1H), 3.16 (dd, J=9.00, 15.26 Hz, 1H), 2.82−2.71 (m, 2H), 2.45−2.33 (m, 1H), 2.26−2.16 (m, 1H), 2.08−1.16 (m, 17H)。m/z (ESI,陽イオン) 573.2 (M+H)
【0220】
[実施例11].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
[実施例12].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化105】
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表題化合物は、(R)−ヘキサ−5−エン−スルホンアミド(中間体EE20)、及び(S)−ヘキサ−5−エン−スルホンアミド(中間体EE202)の混合物を使用して、実施例2に記載したものと類似の様式で調製し、所望の生成物である(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(逆相分取HPLCに由来する第1エピマー、実施例11)、及び(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(逆相分取HPLCに由来する第2エピマー、実施例12)を単離した。実施例11の共結晶構造によって、12位のメチル基の立体化学がRであることを確認した。(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド:H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.74 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=3.5, 11.5 Hz, 1H), 7.12 (d, J=1.8 Hz, 1H), 7.01 (d, J=9.2 Hz, 1H), 7.01 (d, J=7.6 Hz, 1H), 6.94 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.88 (s, 1H), 5.89 − 5.81 (m, 1H), 5.73 (dd, J=7.4, 14.5 Hz, 1H), 4.22 (dd, J=3.5, 7.6 Hz, 1H), 4.18 − 4.12 (m, 1H), 4.09 (d, J=2.0 Hz, 2H), 3.85 (d, J=15.1 Hz, 1H), 3.85 (d, J=15.3 Hz, 1H), 3.68 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.08 (dd, J=10.2, 15.1 Hz, 1H), 2.87 − 2.73 (m, 2H), 2.48 − 2.18 (m, 4H), 2.11 (d, J=13.7 Hz, 1H), 2.05 − 1.65 (m, 8H), 1.52 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.47 − 1.41 (m, 1H)。m/z (ESI,陽イオン) 585.2 (M+H);(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド:H NMR (400MHz, CD3OD) δ 7.73 (d, J=9.2 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=2.5, 8.6 Hz, 1H), 7.13 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.12 − 7.10 (m, 1H), 7.05 (dd, J=1.8, 8.0 Hz, 1H), 6.94 (d, J=8.6 Hz, 1H), 5.93 − 5.83 (m, 1H), 5.65 (dd, J=5.5, 15.5 Hz, 1H), 4.12 (d, J=6.8 Hz, 2H), 4.06 (dd, J=4.1, 10.2 Hz, 1H), 3.91 (dd, J=6.3, 12.5 Hz, 1H), 3.67 − 3.55 (m, 2H), 3.53 − 3.46 (m, 1H), 3.29 − 3.08 (m, 1H), 2.88 − 2.70 (m, 2H), 2.64 − 2.52 (m, 1H), 2.49 − 2.31 (m, 2H), 1.98 − 1.91 (m, 3H), 1.99 − 1.89 (m, 4H), 1.86 − 1.73 (m, 4H), 1.49 (d, J=7.4 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 585.2(M+H)
【0221】
[実施例13].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化106】
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表題化合物は、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例11)を使用し、実施例4に記載したものと類似の様式で調製し、所望の生成物である(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを白色の固体として単離した。H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.75 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=1.8, 8.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.00 (dd, J=2.2, 7.8 Hz, 1H), 6.95 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.86 (d, J=1.6 Hz, 1H), 5.92 − 5.84 (m, 1H), 5.58 (dd, J=9.0, 15.1 Hz, 1H), 4.85 − 4.85 (m, 1H), 4.20 (ddd, J=3.0, 6.7, 9.8 Hz, 1H), 4.08 (d, J=2.2 Hz, 2H), 3.86 (d, J=15.3 Hz, 1H), 3.73 (dd, J=2.9, 8.6 Hz, 1H), 3.67 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.26 − 3.23 (m, 3H), 3.08 (dd, J=10.3, 15.2 Hz, 1H), 2.88 − 2.72 (m, 2H), 2.54 − 2.25 (m, 4H), 2.12 (d, J=13.1 Hz, 1H), 1.99 − 1.71 (m, 7H), 1.53 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.50 − 1.40 (m, 1H)。m/z (ESI,陽イオン) 599.2 (M+H)
【0222】
[実施例14].(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化107】
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段階1:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((R)−ペンタ−4−エン−2−イルスルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化108】
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表題化合物は、実施例2、段階1を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA13A、166mg、0.344mmol)及び(R)−ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(中間体EE17、87mg、0.585mmol)から合成した。未精製の材料を精製することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((R)−ペンタ−4−エン−2−イルスルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(134mg、0.219mmol、収率63.5%)を得た。
【0223】
段階2.(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化109】
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500mLのRBFに対して、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((R)−ペンタ−4−エン−2−イルスルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(134mg、0.219mmol)を含むトルエン(146.00mL)を充填した。混合物を環境温度で10分間撹拌して固体の出発材料を溶解した後、蒸発/N再充填を3サイクル実施した。均一溶液に対して、トルエン(8mL)中にHoveyda−GrubbsII(27.4mg、0.044mmol)を含む溶液を環境温度で添加した。混合物をN雰囲気下、106℃で80分間撹拌した。溶液に空気を10分間通気して触媒を不活性化した後、混合物を濃縮した。未精製の暗色油をSiOゲルのプラグに吸着させ、24gのISCOカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を90分かけて10%〜20%〜40%として溶出することで、表題化合物の混合物を得た。
【0224】
段階3:(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化110】
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表題化合物(94mg、0.160mmol、収率79%)は、実施例6を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドの混合物(段階2由来、119mg、0.203mmol)から合成した。H NMR (400MHz, CDCl) δ 9.03 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.16 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.13 (dd, J=2.2, 8.2 Hz, 1H), 7.10 (br. s., 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.93 (d, J=8.2 Hz, 1H), 4.09 (s, 2H), 3.86 (td, J=5.3, 6.8 Hz, 1H), 3.74 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.70 (br. s., 1H), 3.65 (d, J=14.9 Hz, 1H), 3.25 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.13 (dd, J=8.2, 15.5 Hz, 1H), 2.85 − 2.68 (m, 2H), 2.44 (5重項, J=8.8 Hz, 1H), 2.25 (ddd, J=5.5, 9.6, 17.8 Hz, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 2H), 1.89 (dt, J=5.0, 9.5 Hz, 2H), 1.85 − 1.77 (m, 2H), 1.76 − 1.68 (m, 2H), 1.68 − 1.60 (m, 4H), 1.60 − 1.50 (m, 3H), 1.48 (d, J=7.0 Hz, 3H), 1.46 − 1.35 (m, 2H)。MS(ESI,陽イオン) m/z 587.1 (M+H)
【0225】
[実施例15].(1S,3’R,6’R,7’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化111】
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段階1:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((S)−ペンタ−4−エン−2−イルスルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化112】
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表題化合物は、実施例2、段階1を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA13A、15mg、0.031mmol)、及び(S)−ペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(中間体EE172、5.6mg、0.037mmol)から合成した。未精製の材料を精製することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((S)−ペンタ−4−エン−2−イルスルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(19mg、0.031mmol)を得た。
【0226】
段階2:(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化113】
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表題化合物は、実施例14、段階2を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((S)−ペンタ−4−エン−2−イルスルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(段階1由来、42.5mg、0.067mmol)から合成した。24gのISCOカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を、90分かけて10%〜20%〜40%として溶出した後、12gのISCOカラムを介した第2の精製を実施し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を0%から30%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第1溶出異性体(13.4mg、0.023mmol 収率34.3%)として、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第2溶出異性体(13.2mg、0.023mmol 収率34.3%)として得た。
【0227】
段階3:(1S,3’R,6’R,7’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化114】
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表題化合物(7.5mg、0.013mmol、収率71%)は、実施例6を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(段階2由来、10.8mg、0.018mmol)の混合物から合成した。H NMR (400MHz, CDCl) δ 9.72 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.30 (dd, J=2.0, 8.4 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.16 (dd, J=2.4, 8.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.94 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.10 − 4.05 (m, 2H), 3.85 − 3.76 (m, 1H), 3.70 (d, J=15.1 Hz, 1H), 3.60 (br. s., 1H), 3.60 (d, J=13.9 Hz, 1H), 3.26 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.23 − 3.14 (m, 1H), 2.83 − 2.69 (m, 2H), 2.33 (5重項, J=8.6 Hz, 1H), 2.12 (5重項, J=8.2 Hz, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 2H), 1.94 − 1.85 (m, 1H), 1.84 − 1.71 (m, 5H), 1.71 − 1.64 (m, 2H), 1.64 − 1.52 (m, 3H), 1.49 (d, J=7.2 Hz, 3H), 1.52 − 1.43 (m, 2H), 1.38 − 1.28 (m, 2H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 587.2 (M+H)
【0228】
[実施例16].(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化115】
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EtOAc(2.8mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例13、5mg、8.34μmol)及び酸化白金(iv)(0.379mg、1.67μmol,Omega)を含む混合物を、H雰囲気下(風船)、室温で3時間撹拌した後、Celite(登録商標)に通して濾過することで固体触媒を除去してから濃縮し、逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を40%〜95%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(4.4mg、7.32μmol)を得た。H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.73 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.16 (d, J=8.7 Hz, 1H), 7.11 − 7.03 (m, 2H), 6.93 (d, J=9.1 Hz, 2H), 4.14 − 4.03 (m, 3H), 3.83 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.69 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.33 − 3.29 (m, 3H 溶媒と重複), 3.23 (d, J=14.5 Hz, 1H), 3.06 (dd, J=9.1, 15.4 Hz, 1H), 2.85 − 2.71 (m, 2H), 2.62 (d, J=8.2 Hz, 1H), 2.36 (t, J=8.5 Hz, 1H), 2.10 − 1.84 (m, 5H), 1.84 − 1.56 (m, 6H), 1.55 − 1.40 (m, 6H), 1.38 − 1.24 (m, 3H)。m/z(ESI,陽イオン) 601.2 (M+H)+。
【0229】
[実施例17].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、
[実施例18].(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
[実施例19].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化116】
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表題化合物は、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA11A)、ならびに(R)−ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド(中間体EE21)及び(S)−ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド(中間体EE212)のラセミ混合物を使用して、実施例2に記載したものと類似の様式で調製し、所望の生成物である、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例17)を逆相分取HPLCに由来する第1溶出主要異性体として、(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例18)を逆相分取HPLCに由来する第2溶出微量異性体として、及び(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例19)を逆相分取HPLCに由来する第3溶出主要異性体として単離した。(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例17):H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.75 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=2.0, 8.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.00 (dd, J=1.8, 8.0 Hz, 1H), 6.93 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.87 (d, J=1.6 Hz, 1H), 5.90 − 5.82 (m, 1H), 5.73 (dd, J=7.8, 15.1 Hz, 1H), 4.21 (dd, J=3.7, 7.8 Hz, 1H), 4.09 (dd, J=12.1, 14.7 Hz, 2H), 4.02 (dd, J=6.5, 13.5 Hz, 1H), 3.85 (d, J=15.1 Hz, 1H), 3.68 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.29 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.08 (dd, J=10.0, 15.3 Hz, 1H), 2.88 − 2.73 (m, 2H), 2.46 − 2.22 (m, 4H), 2.16 − 2.05 (m, 2H), 2.02 − 1.79 (m, 8H), 1.73 (dd, J=9.0, 17.6 Hz, 1H), 1.46 (t, J=12.6 Hz, 1H), 1.20 (t, J=7.5 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 599.2 (M+H);(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例18)。H NMR (500MHz, CDOD) δ 7.75 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.12 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.03 (dd, J=2.0, 8.1 Hz, 1H), 6.97 − 6.92 (m, 2H), 5.62 − 5.55 (m, 2H), 4.49 (dd, J=3.5, 7.9 Hz, 1H), 4.09 (dd, J=12.5, 21.8 Hz, 2H), 3.88 (d, J=15.7 Hz, 1H), 3.71 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.62 (br. s., 1H), 2.87 − 2.74 (m, 2H), 2.49 − 2.38 (m, 3H), 2.26 − 2.10 (m, 3H), 2.06 − 1.89 (m, 8H), 1.84 − 1.73 (m, 3H), 1.55 − 1.40 (m, 1H), 1.16 (t, J=7.5 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 599.2 (M+H);及び(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例19):H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.74 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.13 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.08 − 7.02 (m, 2H), 6.95 (d, J=9.0 Hz, 1H), 5.92 (ddd, J=5.9, 14.7, 21.5 Hz, 1H), 5.66 (dd, J=6.1, 15.3 Hz, 1H), 4.15 − 4.05 (m, 3H), 3.74 − 3.62 (m, 3H), 3.47 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.51 − 3.43 (m, 1H), 2.88 − 2.74 (m, 2H), 2.58 − 2.33 (m, 3H), 2.24 − 2.03 (m, 4H), 1.97 − 1.73 (m, 8H), 1.63 − 1.45 (m, 1H), 1.17 (t, J=7.5 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 599.2 (M+H)+。
【0230】
[実施例20].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化117】
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表題化合物は、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例17)を使用して、実施例4に記載したものと類似の様式で調製し、所望の生成物である(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを白色の固体として単離した。H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.75 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.18 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1H), 7.12 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.00 (dd, J=1.8, 8.2 Hz, 1H), 6.94 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.86 (d, J=1.6 Hz, 1H), 5.94 − 5.85 (m, 1H), 5.58 (dd, J=8.9, 15.2 Hz, 1H), 4.13 − 4.02 (m, 3H), 3.85 (d, J=14.9 Hz, 1H), 3.74 (dd, J=3.9, 9.0 Hz, 1H), 3.68 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 3.22 − 3.04 (m, 1H), 2.88 − 2.73 (m, 2H), 2.54 − 2.39 (m, 2H), 2.33 (t, J=7.4 Hz, 2H), 2.12 (qd, J=7.3, 14.4 Hz, 2H), 2.02 − 1.69 (m, 10H), 1.45 (t, J=12.0 Hz, 1H), 1.21 (t, J=7.5 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 613.2 (M+H)
【0231】
[実施例21].(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化118】
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表題化合物は、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例20)を使用して、実施例6に記載したものと類似の様式で調製し、所望の生成物である(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを単離した。H NMR (500MHz, CDOD) δ 7.76 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.13 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.06 (dd, J=2.0, 8.3 Hz, 1H), 7.00 (d, J=1.7 Hz, 1H), 6.95 (d, J=8.3 Hz, 1H), 4.11 (ddd, J=2.9, 12.0, 14.2 Hz, 2H), 3.88 − 3.81 (m, 2H), 3.69 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.12 (dd, J=8.1, 14.9 Hz, 1H), 2.86 − 2.74 (m, 2H), 2.69 − 2.62 (m, 1H), 2.35 (t, J=7.7 Hz, 1H), 2.15 − 2.05 (m, 2H), 2.01 − 1.85 (m, 5H), 1.82 − 1.63 (m, 4H), 1.47 (br. s., 5H), 1.42 − 1.24 (m, 4H), 1.18 (t, J=7.6 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 615.2 (M+H)+。
【0232】
[実施例22].(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化119】
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比が1:1であるEtOAc:EtOH(3.0mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例18、5.2mg、8.68μmol)及び10重量%パラジウム(乾燥ベース)活性炭素、湿潤(4.6mg、4.34μmol)を含む混合物を、H雰囲気下、室温で一晩撹拌した後、Celite(登録商標)に通して濾過することで固体触媒を除去した。有機層を濃縮し、逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を40%〜95%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、(1S,3’R,6’R,7’S,12’R)−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(1.9mg、3.35μmol)を得た。H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.77 (d, J=7.0 Hz, 1H), 7.21 − 7.02 (m, 4H), 6.97 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.93 (d, J=2.2 Hz, 1H), 4.13 (dd, J=12.1, 22.7 Hz, 2H), 3.92 − 3.80 (m, 2H), 3.76 − 3.70 (m, 2H), 3.13 (dd, J=8.8, 19.2 Hz, 1H), 2.87 − 2.75 (m, 2H), 2.44 − 2.29 (m, 2H), 2.15 − 2.04 (m, 2H), 1.99 − 1.37 (m, 17H), 1.18 (t, J=7.6 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 567.2 (M+H)
【0233】
[実施例23].(1S,3’R,6’R,7’S,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化120】
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段階1:(S)−6’−クロロ−N−((R)−ヘキサ−5−エン−3−イルスルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(S)−6’−クロロ−N−((S)−ヘキサ−5−エン−3−イルスルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化121】
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表題化合物は、実施例2、段階1を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA13A、224mg、0.465mmol)、ならびに(R)−ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド(中間体EE18)及び(S)−ヘキサ−5−エン−3−スルホンアミド(中間体EE182、167mg、1.023mmol)のラセミ混合物から合成した。未精製の材料を精製することで、(S)−6’−クロロ−N−((R)−ヘキサ−5−エン−3−イルスルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び(S)−6’−クロロ−N−((S)−ヘキサ−5−エン−3−イルスルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミドの混合物(235mg、0.375mmol、収率81%)を得た。
【0234】
段階2.(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化122】
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表題化合物は、実施例14、段階2を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−N−((R)−ヘキサ−5−エン−3−イルスルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び(S)−6’−クロロ−N−((R)−ヘキサ−5−エン−3−イルスルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(段階1由来、235mg、0.375mmol)の混合物から合成した。未精製の材料を、24gのISCOカラムを介したクロマトグラフィーによる第1の精製に供し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を、60分かけて10%〜20%〜40%として溶出することで、表題化合物の混合物を得た。
【0235】
段階3:(1S,3’R,6’R,7’S,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化123】
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表題化合物(6.3mg、0.010mmol、収率52.3%)は、実施例6を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,12’S)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(段階2由来、12mg、0.020mmol)の混合物から合成した。H NMR (400MHz, CDCl) δ 10.11 (br. s., 1H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.36 (dd, J=2.1, 8.3 Hz, 1H), 7.28 (d, J=1.8 Hz, 1H), 7.15 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.08 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.93 (d, J=8.2 Hz, 1H), 4.06 (d, J=11.5 Hz, 1H), 3.99 (d, J=12.1 Hz, 1H), 3.76 (d, J=15.5 Hz, 1H), 3.65 − 3.61 (m, 1H), 3.59 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.57 − 3.50 (m, 1H), 3.16 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.09 (dd, J=8.5, 15.2 Hz, 1H), 2.83 − 2.67 (m, 2H), 2.25 (5重項, J=9.0 Hz, 1H), 2.20 − 2.08 (m, 3H), 2.03 − 1.88 (m, 3H), 1.89 − 1.74 (m, 7H), 1.72 − 1.57 (m, 3H), 1.55 − 1.39 (m, 2H), 1.36 − 1.19 (m, 2H), 1.10 (t, J=7.4 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 601.2 (M+H)
【0236】
[実施例24].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化124】
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段階1:(3R,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
【化125】
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表題化合物は、実施例26、段階1を対象に記載した手順に従って、N,N−ビス(4−メトキシベンジル)プロパン−1−スルホンアミド(中間体EE14、1512mg、4.16mmol)、及び(R)−ペンタ−4−エン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネート(Sigman,M.S.et al.;J.Am.Chem.Soc.,2012,134(28)、11408−11411による手順に従って調製、1999mg、8.32mmol)から合成した。(3R,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミドを分離不可能な混合物(335mg、0.776mmol、収率18.7%)として得た。
【0237】
段階2:(3R,4S)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
【化126】
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表題化合物は、実施例26、段階2を対象に記載した手順に従って、(3R,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド(335mg、0.776mmol、段階1)から合成した。(3R,4S)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミドを分離不可能な混合物(67.6mg、0.35mmol、収率45.5%)として得た。
【0238】
段階3:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルオクタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルオクタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化127】
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表題化合物は、実施例26、段階3を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、40mg、0.078mmol)、ならびに(3R,4S)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−4−メチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド(67.6mg、0.35mmol)の混合物から合成した。(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルオクタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルオクタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸の混合物(46mg、0.073mmol、収率92%)は、次の段階に使用した。
【0239】
段階4.(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例26、段階4を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルオクタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルオクタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(63mg、0.100mmol)から合成した。未精製の材料を、12gのISCOgoldカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を、24分かけて10〜40〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第2溶出異性体として得た。この材料を、12gのISCOgoldカラムを介したクロマトグラフィーによって再精製し、DCM中のアセトン含量を0〜10%として溶出することで、表題化合物(20mg、0.033mmol、収率32.7%)を得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.33 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.96 − 6.88 (m, 3H), 5.86 (ddd, J=3.9, 9.0, 15.1 Hz, 1H), 5.71 (dd, J=8.2, 15.1 Hz, 1H), 4.22 (dd, J=3.9, 8.2 Hz, 1H), 4.09 − 4.08 (m, 2H), 3.98 (ddd, J=1.2, 3.7, 8.8 Hz, 1H), 3.82 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.69 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.25 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.04 (dd, J=9.5, 15.4 Hz, 1H), 2.85 − 2.69 (m, 2H), 2.41 (ddd, J=3.7, 9.8, 18.4 Hz, 1H), 2.35 − 2.24 (m, 1H), 2.21 − 2.11 (m, 1H), 2.10 − 2.03 (m, 2H), 1.99 − 1.90 (m, 3H), 1.90 − 1.74 (m, 5H), 1.67 (5重項, J=9.5 Hz, 2H), 1.45 − 1.34 (m, 1H), 1.27 (t, J=7.4 Hz, 3H), 1.02 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 613.0 (M+H)
【0240】
[実施例25].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化128】
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表題化合物は、実施例4を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例24、10mg、0.016mmol)から合成した。未精製の材料を、カラムクロマトグラフィーを介して精製し、ヘプタン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を10〜40%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(7.3mg、0.012mmol、収率71.4%)を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.13 (s, 1H), 7.71 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.91 (s, 2H), 6.87 (s, 1H), 5.84 (ddd, J=3.4, 9.6, 15.1 Hz, 1H), 5.51 (dd, J=9.0, 15.2 Hz, 1H), 4.11 − 4.06 (m, 2H), 4.04 − 4.00 (m, 1H), 3.82 (d, J=15.4 Hz, 1H), 3.69 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.64 (dd, J=3.3, 9.2 Hz, 1H), 3.25 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.18 (s, 3H), 3.03 (dd, J=10.1, 15.3 Hz, 1H), 2.84 − 2.69 (m, 2H), 2.44 (ddd, J=3.2, 9.8, 18.6 Hz, 1H), 2.33 (5重項, J=8.8 Hz, 1H), 2.28 − 2.21 (m, 1H), 2.15 − 2.09 (m, 1H), 2.09 − 2.02 (m, 2H), 2.01 − 1.90 (m, 3H), 1.90 − 1.73 (m, 4H), 1.72 − 1.61 (m, 1H), 1.39 (t, J=12.6 Hz, 1H), 1.28 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.02 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 627.1 (M+H)
【0241】
[実施例26].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化129】
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段階1:(2R,3R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化130】
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N,N−ビス(4−メトキシベンジル)エタンスルホンアミド(中間体EE13、1030mg、2.95mmol)を減圧下、トルエン中で2時間共沸させた。アルゴン雰囲気下で、THFを添加し、溶液を−78℃まで冷却した。その後、N−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M、1.533mL、3.83mmol)を添加し、混合物を−78℃で60分間撹拌した。(S)−ペンタ−4−エン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネート(Sigman,M.S.et al.,J.Am.Chem.Soc.,2012,134(28)、11408−11411による手順に従って調製、1417mg、5.90mmol)を3mLの溶液として添加した。その後、THFを添加した。5分後、混合物をそのまま環境温度まで温め、アルゴン雰囲気下で一晩撹拌した。混合物の反応を飽和NHClで停止し、混合物をEtOAcで抽出後にMgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料をSiOゲルカートリッジに供してから、40gのISCOカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を5%〜10%〜20%〜40%として溶出することで、表題化合物を2.3:1で含む混合物(420mg、1.00mmol、収率34.1%)を得た。
【0242】
段階2:(2R,3R)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3R)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化131】
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DCM(5.029mL)中に(2R,3R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド(ジアステレオマーを2.3:1で含む混合物、420mg、1.00mmol)、ならびにアニソール(1.093mL、10.06mmol)を含む、環境温度の溶液に対して、トリフルオロ酢酸(2.99mL、40.2mmol)を徐々に添加した。一晩撹拌した後、混合物を濃縮した。残留物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄後に、EtOAcで逆抽出し、MgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料を、24gのISCOgoldカラムでのクロマトグラフィーを介して精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を0〜50%とする濃度勾配で溶出することで)、表題化合物(153mg、0.863mmol、収率86%)を2.3:1で含む混合物を得た。
【0243】
段階3:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化132】
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バイアルに対して、1,2−DCE(2.101mL)中に(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、75mg、0.147mmol)、ならびに(2R,3R)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3R)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドを2.3:1で含む混合物(153mg、0.863mmol)を充填した。溶液にアルゴンを通気した後、Hoveyda−GrubbsII(9.21mg、0.015mmol)を1mLの1,2−DCE溶液として環境温度で添加した。得られた混合物を環境温度で撹拌(アルゴンを通気し、バイアルを換気しながら)した。2時間後、反応混合物に5分間空気を通気してから濾過することで、不溶性のスルホンアミドホモ2量体を分離した。濾液を、12gのISCOgoldカラムに直接供して精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を16分かけて0〜20〜50〜100%として溶出することで、表題化合物(74mg、0.120mmol、収率82%)の混合物を得た。
【0244】
段階4.(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
DCM(59.900mL)中に(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(74mg、0.120mmol)(2.0mLのPhMeで予め3時間共沸)を含む0℃の溶液に対して、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(24.90mg、0.204mmol)を添加した。その後、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−’N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(46.0mg、0.240mmol)を徐々に分けて投与し、得られた混合物をそのまま環境温度まで温めながら、15時間撹拌した。混合物を1NのHCl及びブラインで洗浄し、水性物をEtOAcで逆抽出し、一緒にした有機物を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、濃縮した。未精製の材料を、12gのISCOgoldカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を24分かけて10〜40〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第1溶出主要異性体(19.5mg、0.033mmol、収率27.1%、純度90%)として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.31 (br. s., 1H), 7.65 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.62 (br. s., 1H), 7.14 (dd, J=2.4, 8.5 Hz, 1H), 7.10 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.93 (dd, J=2.0, 8.2 Hz, 1H), 6.90 (d, J=8.0 Hz, 1H), 5.66 (dd, J=3.7, 15.8 Hz, 1H), 5.58 − 5.45 (m, 1H), 4.22 (s, 2H), 4.15 − 4.08 (m, 2H), 3.87 (br. s., 1H), 3.74 (d, J=13.9 Hz, 1H), 3.33 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.11 (d, J=13.9 Hz, 1H), 2.79 − 2.69 (m, 2H), 2.57 − 2.39 (m, 2H), 2.06 − 1.92 (m, 2H), 1.91 − 1.81 (m, 4H), 1.80 − 1.73 (m, 4H), 1.71 − 1.55 (m, 2H), 1.41 (d, J=7.4 Hz, 3H), 1.04 (d, J=6.7 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 599.1 (M+H)
【0245】
[実施例27].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化133】
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表題化合物は、実施例26、段階4を対象に記載したように合成した。(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第2溶出微量異性体(11.5mg、0.019mmol、収率16.0%、純度95%)として単離した。H NMR (400MHz, CDCl) δ 9.08 − 8.57 (m, 1H), 7.72 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.06 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.93 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.03 (ddd, J=5.3, 8.2, 15.7 Hz, 1H), 5.76 (dd, J=7.8, 15.7 Hz, 1H), 4.20 (dd, J=3.2, 7.9 Hz, 1H), 4.14 − 4.03 (m, 3H), 3.78 − 3.63 (m, 2H), 3.29 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.12 (dd, J=9.9, 15.4 Hz, 1H), 2.85 − 2.68 (m, 2H), 2.62 (br. s., 1H), 2.55 − 2.42 (m, 1H), 2.36 (dq, J=3.2, 9.2 Hz, 1H), 2.26 − 2.16 (m, 1H), 2.14 − 2.07 (m, 1H), 2.04 − 1.93 (m, 3H), 1.90 (dd, J=4.1, 9.2 Hz, 1H), 1.87 − 1.74 (m, 3H), 1.73 − 1.63 (m, 1H), 1.46 (d, J=7.2 Hz, 3H), 1.46 − 1.39 (m, 1H), 1.07 (d, J=7.0 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 599.0 (M+H)
【0246】
[実施例28].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化134】
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段階1:(2R,3S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化135】
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表題化合物は、実施例26、段階1を対象に記載した手順に従って、N,N−ビス(4−メトキシベンジル)エタンスルホンアミド(中間体EE13、1148mg、3.29mmol)、及び(R)−ペンタ−4−エン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネート(Sigman,M.S.et al.;J.Am.Chem.Soc.,2012,134(28)、11408−11411による手順に従って調製、1579mg、6.57mmol)から合成した。(2R,3S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドを、2.4:1の混合物(539mg、1.29mmol、収率39.3%)として得た。
【0247】
段階2:(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化136】
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表題化合物は、実施例26、段階2を対象に記載した手順に従って、(2R,3S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド(539mg、1.29mmol)から合成した。(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドを、2.3:1の混合物(203mg、1.15mmol、収率89%)として得た。
【0248】
段階3:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化137】
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表題化合物は、実施例26、段階3を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、75mg、0.147mmol)、ならびに(2R,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドを2.3:1で含む混合物(153mg、0.863mmol)から合成した。(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸の混合物(73mg、0.118mmol、収率80%)は、次の段階に使用した。
【0249】
段階4.(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例26、段階4を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,6S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(73mg、0.118mmol)から合成した。未精製の材料を、12gのISCOgoldカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を24分かけて10〜40〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第1溶出微量異性体として得た。この材料を、逆相分取HPLCを介して再精製し、HO(0.1%のTFA含有)中のMeCN(0.1%のTFA含有)含量を50〜70%として溶出することで、表題化合物(5.8mg、0.0097mmol、収率8.2%、純度90%)を得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.21 (s, 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.18 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.14 (dd, J=2.1, 8.1 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.95 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.69 (br. s., 1H), 6.10 − 5.99 (m, 1H), 5.67 (dd, J=6.4, 15.4 Hz, 1H), 4.20 − 4.14 (m, 1H), 4.11 (d, J=12.1 Hz, 1H), 4.06 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.84 − 3.74 (m, 1H), 3.76 (d, J=15.5 Hz, 1H), 3.65 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.44 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.33 − 3.20 (m, 1H), 2.86 − 2.70 (m, 2H), 2.60 − 2.48 (m, 2H), 2.31 − 2.20 (m, 2H), 2.08 − 1.98 (m, 2H), 1.97 − 1.80 (m, 4H), 1.79 − 1.68 (m, 1H), 1.67 − 1.49 (m, 2H), 1.46 (d, J=7.2 Hz, 3H), 1.42 (br. s., 1H), 1.08 (d, J=7.0 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 599.1 (M+H)
【0250】
[実施例29].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化138】
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段階1:(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化139】
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N,N−ビス(4−メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(中間体EE12、1.05g、3.13mmol)を減圧下、PhMe中で12時間共沸させた。アルゴン雰囲気下で、THF(21mL)を添加し、溶液を−78℃まで冷却した。その後、ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M、1.63mL、4.07mmol)を添加し、混合物を−78℃で30分間撹拌した。ペンタ−4−エン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネート(Sigman,M.S.et al.;J.Am.Chem.Soc.,2012,134(28)、11408−11411による手順に従って調製、1.3g、5.41mmol)を、1.5mLのTHF溶液として添加した。添加完了後、混合物をそのまま環境温度まで温め、一晩撹拌した。LC/MSにより分析すると、所望の生成物への変換率は50%であったため、撹拌をさらに24時間延長したが、変換率は改善しなかった。その後、混合物の反応を飽和NHClで停止後に、混合物をEtOAcで抽出し、MgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料を、24gのISCOカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を10%〜20%〜60%として溶出することで、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミドのラセミ混合物(408mg、1.01mmol、収率32%)を得た。
【0251】
段階2:(S)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化140】
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表題化合物は、実施例26、段階2を対象に記載した手順に従って、(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(506mg、1.25mmol)から合成した。(S)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミドをラセミ混合物(152mg、0.93mmol、収率74%)として得た。
【0252】
段階3:(1’S)−TERTブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート、及び(1’S)−TERTブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート
【化141】
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バイアルに対して、1,2−DCE(3.028mL)中に((S)−tert−ブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(中間体AA12A、段階1B、第1溶出異性体、120mg、0.212mmol)、ならびに(S)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミドのラセミ混合物(156mg、0.954mmol)を充填した。溶液にアルゴンを通気し、Hoveyda−GrubbsII(13.28mg、0.021mmol)を、1.5mLの1,2−DCE溶液として環境温度で添加した。混合物を環境温度で1.5時間撹拌(アルゴンを通気し、バイアルを換気しながら)した(LC/MSよる分析で変換率70%)。その後、反応混合物に空気を5分間通気し、濃縮してから、24gのISCOgoldカラムに直接供して精製し、EtOAc/ヘキサンを16分かけて0〜20〜50〜100%として溶出することで、(1’S)−tertブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート、及び(1’S)−tertブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレートの混合物(63mg、0.096mmol、収率45.1%)を得た。
【0253】
段階4:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び
(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化142】
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(1’S)−tertブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート、及び(1’S)−tertブチル6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(63mg、0.096mmol)、ならびにLiOH一水和物(0.013mL、0.478mmol)の固体混合物に対して、ジオキサン/MeOH(1.911mL)を1:1で含む混合物を添加した。反応物を70℃まで加熱した。1.5時間後、反応の実質的な進行が観測されなかったため、HO(約0.4mL)を添加し、混合物を40時間撹拌した。その後、混合物の反応を1NのHCl(1.0mL)で停止し、混合物をブラインで希釈後に、EtOAcで抽出し、MgSOで脱水してから濃縮した。得られた未精製の材料を、さらに精製することなく、次の段階に使用した。
【0254】
段階5.(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例26、段階4を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイルヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(57mg、0.095mmol)から合成した。未精製の材料を、12gのISCOgoldカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を24分かけて10〜40〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第1溶出微量異性体(11mg、0.019mmol、収率19.9%、純度90%)として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.41 (s, 1H), 7.66 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.50 (br. s., 1H), 7.15 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.10 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.95 (dd, J=2.0, 8.2 Hz, 1H), 6.90 (d, J=8.0 Hz, 1H), 5.69 (dd, J=4.3, 15.8 Hz, 1H), 5.63 − 5.54 (m, 1H), 4.20 (s, 2H), 4.04 (d, J=15.3 Hz, 1H), 3.94 (dd, J=2.2, 5.2 Hz, 1H), 3.89 − 3.81 (m, 1H), 3.74 − 3.63 (m, 1H), 3.39 (d, J=15.3 Hz, 1H), 3.26 − 3.17 (m, 1H), 3.09 − 2.96 (m, 1H), 2.81 − 2.71 (m, 2H), 2.57 − 2.41 (m, 2H), 2.16 (dd, J=6.5, 11.7 Hz, 1H), 1.92 − 1.76 (m, 6H), 1.75 − 1.63 (m, 3H), 1.62 − 1.41 (m, 2H), 1.19 (d, J=6.1 Hz, 3H)。MS(ESI,陽イオン) m/z 585.1 (M+H)
【0255】
[実施例30].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化143】
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表題化合物は、実施例29、段階5を対象に記載したように合成した。(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第2溶出主要異性体(11.6mg、0.020mmol、収率21.0%)として単離した。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.44 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.95 − 6.90 (m, 2H), 6.89 (s, 1H), 5.82 (ddd, J=5.1, 7.6, 15.1 Hz, 1H), 5.70 (dd, J=8.2, 15.3 Hz, 1H), 4.24 (dd, J=3.9, 12.3 Hz, 1H), 4.20 (dd, J=4.7, 8.8 Hz, 1H), 4.10 − 4.05 (m, 2H), 3.82 (d, J=14.9 Hz, 1H), 3.69 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.25 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.05 (dd, J=9.6, 15.1 Hz, 1H), 2.98 (dd, J=8.0, 15.3 Hz, 1H), 2.84 − 2.67 (m, 2H), 2.41 (ddd, J=4.3, 9.8, 18.0 Hz, 1H), 2.36 − 2.28 (m, 1H), 2.24 (ddd, J=2.2, 7.9, 15.2 Hz, 1H), 2.08 − 1.99 (m, 2H), 1.98 − 1.87 (m, 3H), 1.87 − 1.74 (m, 4H), 1.68 (dd, J=9.4, 18.8 Hz, 1H), 1.46 − 1.35 (m, 1H), 1.15 (d, J=6.5 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 585.1 (M+H)
【0256】
[実施例31].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化144】
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表題化合物は、実施例4を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例29、8.0mg、0.014mmol)から合成した。未精製の材料を精製することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(8.1mg、0.014mmol、収率99%、純度94%)を得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.22 (s, 1H), 7.69 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.16 (dd, J=2.3, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.97 − 6.88 (m, 3H), 5.84 (td, J=6.3, 15.6 Hz, 1H), 5.48 (dd, J=7.3, 15.4 Hz, 1H), 4.15 − 4.03 (m, 2H), 3.64 (dd, J=6.5, 15.3 Hz, 1H), 3.61 − 3.56 (m, 2H), 3.55 − 3.46 (m, 2H), 3.38 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 3.23 (d, J=14.1 Hz, 1H), 2.84 − 2.68 (m, 2H), 2.48 − 2.31 (m, 2H), 2.27 − 2.15 (m, 3H), 2.02 − 1.93 (m, 1H), 1.93 − 1.82 (m, 3H), 1.77 − 1.63 (m, 3H), 1.56 − 1.44 (m, 1H), 1.16 (d, J=6.5 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 599.0 (M+H)
【0257】
[実施例32].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化145】
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表題化合物は、実施例4を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例30、8.0mg、0.014mmol)から合成した。未精製の材料を精製することによって、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(8.1mg、0.014mmol、収率99%)を得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.18 (s, 1H), 7.71 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.93 − 6.87 (m, 2H), 6.82 (s, 1H), 5.82 (ddd, J=5.7, 7.6, 14.9 Hz, 1H), 5.52 (dd, J=9.2, 15.3 Hz, 1H), 4.32 (dd, J=4.9, 15.3 Hz, 1H), 4.07 (s, 2H), 3.81 (d, J=14.9 Hz, 1H), 3.70 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.64 (dd, J=3.5, 9.2 Hz, 1H), 3.23 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.19 (s, 3H), 3.02 (dd, J=6.1, 15.3 Hz, 1H), 2.99 (dd, J=3.2, 15.2 Hz, 1H), 2.85 − 2.67 (m, 2H), 2.44 (ddd, J=3.3, 9.6, 18.6 Hz, 1H), 2.36 − 2.23 (m, 2H), 2.15 − 2.02 (m, 1H), 2.00 − 1.89 (m, 2H), 1.88 − 1.82 (m, 1H), 1.82 − 1.74 (m, 2H), 1.71 − 1.62 (m, 1H), 1.59 − 1.48 (m, 2H), 1.44 − 1.34 (m, 1H), 1.14 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS(ESI, 陽イオン) m/z 599.0 (M+H)
【0258】
[実施例33].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−11’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化146】
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段階1:(S)−2−エチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−エチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化147】
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表題化合物は、中間体26、段階1を対象に記載した手順に従って、N,N−ビス(4−メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(中間体EE12、1.10g、3.28mmol)、及びヘキサ−5−エン−3−イル4−メチルベンゼンスルホネート(Sigman,M.S.et al.;J.Am.Chem.Soc.,2012,134(28)、11408−11411による手順に従って調製、1.50g、5.90mmol)から合成した。(S)−2−エチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−エチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミドをラセミ混合物(435mg、1.04mmol、収率31.8%)として得た。
【0259】
段階2:(S)−2−エチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−エチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化148】
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表題化合物は、実施例26、段階2を対象に記載した手順に従って、(S)−2−エチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−エチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ペンタ−4−エン−1−スルホンアミドのラセミ混合物(435mg、1.04mmol)から合成した。(S)−2−エチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−エチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミドをラセミ混合物(149mg、0.84mmol、収率81%)として得た。
【0260】
段階3:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−(スルファモイルメチル)ヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−(スルファモイルメチル)ヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化149】
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表題化合物は、実施例26、段階3を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、80mg、0.157mmol)、ならびに(S)−2−エチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−エチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミドの混合物(149mg、0.84mmol)から合成した。未精製の材料を精製し、ヘプタン中のEtOAc含量を0〜20〜50〜100%とする濃度勾配で溶出した後、ヘプタン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を20〜50%とする濃度勾配によって溶出することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−(スルファモイルメチル)ヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−(スルファモイルメチル)ヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸を分離不可能な混合物(75mg、0.122mmol、収率77%)として得た。
【0261】
段階4.1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−11’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例26、段階4を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5S,E)−1−ヒドロキシ−5−(スルファモイルメチル)ヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,5R,E)−1−ヒドロキシ−5−(スルファモイルメチル)ヘプタ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(75mg、0.122mmol)から合成した。未精製の材料を、12gのISCOgoldカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を24分かけて10〜30〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−11’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第1溶出異性体(20.4mg、0.034mmol、収率28.0%)として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.45 (br. s., 1H), 7.67 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.44 (br. s., 1H), 7.15 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.10 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.96 (dd, J=1.8, 8.0 Hz, 1H), 6.91 (d, J=8.0 Hz, 1H), 5.71 (dd, J=4.7, 15.7 Hz, 1H), 5.66 − 5.55 (m, 1H), 4.24 − 4.13 (m, 2H), 3.96 (br. s., 1H), 3.92 (d, J=15.7 Hz, 1H), 3.79 (br. s., 1H), 3.64 (d, J=13.3 Hz, 1H), 3.42 (d, J=14.5 Hz, 1H), 3.30 − 3.11 (m, 2H), 2.79 − 2.71 (m, 2H), 2.56 − 2.41 (m, 2H), 2.29 (dd, J=5.5, 13.9 Hz, 1H), 1.91 − 1.75 (m, 7H), 1.75 − 1.63 (m, 4H), 1.45 (dt, J=7.6, 14.3 Hz, 2H), 0.92 (t, J=7.3 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 599.0 (M+H)
【0262】
[実施例34].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−11’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化150】
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表題化合物は、実施例33、段階4を対象に記載したように合成した。(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−11’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを第2溶出異性体として得た。この材料を、60%のEtOAcを含むヘプタンで溶出して再精製することで、純粋な表題化合物(15.7mg、0.026mmol、収率21.6%)を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.59 (br. s., 1H), 7.69 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.15 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.08 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.93 (dd, J=2.0, 8.1 Hz, 1H), 6.90 (d, J=8.1 Hz, 1H), 6.85 (d, J=1.5 Hz, 1H), 5.81 (td, J=6.6, 15.2 Hz, 1H), 5.68 (dd, J=8.3, 15.2 Hz, 1H), 4.19 (dd, J=3.9, 8.1 Hz, 1H), 4.12 (dd, J=5.9, 15.4 Hz, 1H), 4.06 (s, 2H), 3.78 (d, J=14.9 Hz, 1H), 3.68 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.23 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.13 (dd, J=6.7, 15.5 Hz, 1H), 3.02 (dd, J=9.7, 15.3 Hz, 1H), 2.82 − 2.68 (m, 2H), 2.39 (ddd, J=4.2, 9.8, 18.1 Hz, 1H), 2.36 − 2.25 (m, 2H), 2.06 − 1.96 (m, 3H), 1.96 − 1.88 (m, 2H), 1.87 − 1.70 (m, 4H), 1.69 − 1.56 (m, 3H), 1.42 − 1.35 (m, 1H), 0.90 (t, J=7.5 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 599.2 (M+H)
【0263】
[実施例35].(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化151】
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EtOAc(3.5mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例26、17mg、0.028mmol)、及び酸化白金(IV)(6.44mg、0.028mmol)を含む混合物をH雰囲気下(風船)、環境温度で50分間撹拌した。その後、反応混合物をシリンジフィルターに通して濾過した。未精製の材料を、Redi−Sep(登録商標)の充填済SiOゲルカラム(4g)を介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘプタン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を20%〜50%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(12.1mg、0.020mmol、収率70.9%)を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.55 (br. s., 1H), 7.67 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.48 (br. s., 1H), 7.14 (dd, J=2.4, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.03 (dd, J=1.7, 8.1 Hz, 1H), 6.92 (d, J=8.3 Hz, 1H), 4.22 − 4.13 (m, 2H), 4.05 − 3.96 (m, 1H), 3.66 (br. s., 1H), 3.61 (d, J=13.7 Hz, 1H), 3.51 − 3.45 (m, 1H), 3.43 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.28 (d, J=12.2 Hz, 1H), 2.81 − 2.69 (m, 2H), 2.62 − 2.53 (m, 1H), 2.48 − 2.41 (m, 1H), 2.16 − 2.08 (m, 2H), 1.91 (q, J=9.0 Hz, 1H), 1.87 − 1.78 (m, 3H), 1.78 − 1.72 (m, 1H), 1.68 (q, J=8.6 Hz, 2H), 1.59 (dd, J=6.1, 10.3 Hz, 2H), 1.50 − 1.43 (m, 1H), 1.41 (d, J=7.1 Hz, 3H), 1.37 − 1.25 (m, 4H), 1.00 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 601.0 (M+H)
【0264】
[実施例36].(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化152】
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表題化合物は、実施例35を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例27、9.4mg、0.016mmol)から合成した。未精製の材料を精製することで、(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(5.2mg、0.0087mmol、収率55.1%)を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 9.70 (br. s., 1H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.3 Hz, 1H), 7.16 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.10 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.97 (d, J=8.1 Hz, 1H), 4.18 (d, J=11.7 Hz, 1H), 4.12 (d, J=12.0 Hz, 1H), 3.69 − 3.57 (m, 3H), 3.49 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.38 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.33 (br. s., 1H), 2.90 (d, J=4.6 Hz, 2H), 2.82 − 2.70 (m, 2H), 2.46 − 2.36 (m, 1H), 2.31 − 2.20 (m, 1H), 2.11 − 2.01 (m, 1H), 1.99 − 1.91 (m, 3H), 1.90 − 1.78 (m, 3H), 1.77 − 1.70 (m, 2H), 1.70 − 1.62 (m, 4H), 1.61 − 1.55 (m, 1H), 1.45 (m, 1H), 1.42 (d, J=7.3 Hz, 3H), 0.97 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 601.1 (M+H)
【0265】
[実施例37].(1S,3’R,6’R,7’S,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化153】
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表題化合物は、実施例35を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例28、3.9mg、0.0065mmol)から合成した。未精製の材料を精製することで、(1S,3’R,6’R,7’S,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(2.8mg、0.0047mmol、収率71.6%、純度90%)を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 10.44 (s, 1H), 7.73 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.43 (dd, J=2.2, 8.3 Hz, 1H), 7.32 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.4, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.96 (d, J=8.3 Hz, 1H), 4.10 − 4.05 (m, 2H), 3.87 (d, J=15.4 Hz, 1H), 3.66 (d, J=13.9 Hz, 1H), 3.61 (q, J=8.8 Hz, 1H), 3.55 (ddd, J=1.2, 7.1, 14.4 Hz, 1H), 3.16 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.09 (dd, J=8.7, 15.3 Hz, 1H), 2.84 − 2.69 (m, 2H), 2.46 − 2.37 (m, 1H), 2.34 (d, J=8.6 Hz, 1H), 2.24 (5重項, J=8.8 Hz, 1H), 2.17 − 2.08 (m, 2H), 2.06 (d, J=8.8 Hz, 1H), 2.04 − 1.96 (m, 1H), 1.96 − 1.87 (m, 1H), 1.86 − 1.71 (m, 5H), 1.71 − 1.61 (m, 2H), 1.51 − 1.46 (m, 1H), 1.45 − 1.41 (m, 1H), 1.40 (d, J=7.3 Hz, 3H), 1.35 − 1.28 (m, 1H), 1.03 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 601.1 (M+H)
【0266】
[実施例38].(1S,3’R,6’R,7’S,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化154】
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段階1:(S)−ベンジル(2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルファン、及び(R)−ベンジル(2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルファン
【化155】
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2−メチルブタ−3−エン−1−オール(1.198mL、11.61mmol)、フェニルメタンチオール(2.044mL、17.42mmol)、及び2−(トリブチルホスホラニリデン)MeCN(4.67mL、17.42mmol)の混合物を100℃で2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈後に、飽和NHCl水溶液及びブラインで洗浄し、NaSOで脱水してから濃縮した。未精製の生成物を、30gのSiOゲルに吸着させてから乾燥した後、SiOゲルでのクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサンで溶出することで、表題生成物を無色の油(1.62g、72.4%)として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.44 − 7.27 (m, 5H), 5.84 (ddd, J=17.17, 10.32, 6.75 Hz, 1H), 5.16 − 5.03 (m, 2H), 3.79 (s, 2H), 2.58 − 2.39 (m, 3H), 1.19 − 1.14 (m, 3H)。
【0267】
段階2:(S)−2−メチルブタ−3−エン−1−スルホンアミド、及び(R)−2−メチルブタ−3−エン−1−スルホンアミド
【化156】
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133mLのエーテル中に(S)−ベンジル(2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルファン、(R)−ベンジル(2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルファン(0.650g、3.38mmol)、及びヨードソベンゼン(2.454g、11.15mmol)を含む混合物を激しく撹拌しながら、当該混合物に対して、濃HCl(18.31mL、220mmol)を徐々に添加した。得られた混合物を30分間撹拌した。反応混合物を密封し、層を分離した。有機層を減圧下で濃縮した。残留物を高減圧下で1時間乾燥させた。残留物を含めた8mLのDCM溶液を、10mLのDCM中に、7.0Mのアンモニアを含むメタノール溶液(2.414mL、16.90mmol)、N,N−DIPEA(2.94mL、16.90mmol)、及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(8.26mg、0.068mmol)を含む混合物に対して添加した。反応混合物を16時間室温で撹拌した後、濃縮した。未精製の生成物を、SiOゲルでのクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を0%〜60%として溶出することで、表題化合物(0.076g、15.1%)を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 5.82 (ddd, J=17.36, 10.03, 7.63 Hz, 1 H), 5.21 − 5.05 (m, 4 H), 3.25 − 3.07 (m, 2 H), 2.92 − 2.78 (m, 1 H), 1.20 (d, J=6.85 Hz, 3 H)。
【0268】
段階3:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((S)−2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((R)−2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化157】
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DCM(0.5mL)中に(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA13A、0.010g、0.021mmol)、(S)−2−メチルブタ−3−エン−1−スルホンアミド及び(R)−2−メチルブタ−3−エン−1−スルホンアミド(0.019g、0.124mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.012g、0.062mmol)、ならびに4−(ジメチルアミノ)ピリジン(7.60mg、0.062mmol)を含む混合物を室温で16時間撹拌した。クロマトグラフィーによって精製するために、混合物をカラム(5gのSiOゲル)に直接充填し、ヘキサン中のEtOAc(0.2%のAcOH含有)含量を0%〜50%として溶出することで、表題化合物(0.011g.86%)を得た。m/z (ESI,陽イオン) 613.2 (M+H)
【0269】
段階4:(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(116762−34−3)、及び
(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化158】
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トルエン(80mL)中に(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((S)−2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((R)−2−メチルブタ−3−エン−1−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(21mg、0.034mmol)を含む溶液に対して、蒸発/N再充填を3サイクル実施した。均一溶液に対して、1mLのトルエン中にHoveyda−GrubbsII(4.29mg、6.85μmol)を含む溶液を室温で添加した。反応混合物をN雰囲気下、106℃で2時間撹拌した。空気を混合物に通気した。反応液を室温まで冷却してから濃縮した。残留物を逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C18 5μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を40%〜90%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物の混合物を得た。
【0270】
段階5:(1S,3’R,6’R,7’S,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
EtOAc(2.0mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(116762−34−3)、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(段階4由来、1.6mg、2.73μmol)、及び酸化白金(iv)(0.621mg、2.73μmol)を含む混合物を、H雰囲気下(風船)、室温で2時間撹拌した。シリンジフィルターを使用した濾過で固体触媒を除去し、濾液を濃縮することで、未精製の生成物を得た。未精製の生成物を逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C18 5μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を40%〜90%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物を白色固体である第2溶出異性体として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ 9.02 (br. s., 1H), 7.73 − 7.69 (m, 1 H), 7.22 − 7.16 (m, 3 H), 7.09 (d, J=2.20 Hz, 1 H), 6.96 (d, J=8.07 Hz, 1 H), 4.16 − 4.09 (m, 2 H), 3.88 − 3.63 (m, 6 H), 3.28 − 3.22 (m, 1 H), 3.17 (dd, J=15.16, 5.87 Hz, 1 H), 3.13 − 3.07 (m, 1 H), 2.80 − 2.74 (m, 2 H), 2.36 − 2.29 (m, 2 H), 2.21 − 2.18 (m, 1 H), 2.03 − 1.98 (m, 2 H), 1.94 − 1.77 (m, 2 H), 1.75 − 1.27 (m, 9 H), 1.13 (d, J=6.85 Hz, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 587.2 (M+H)
【0271】
[実施例39].(1S,3’R,6’R,7’S,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化159】
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表題化合物は、実施例38における逆相分取HPLCに由来する第2溶出異性体として単離した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.38 (br. s., 1H), 7.69 (d, J=8.61 Hz, 1H), 7.29 (m, 1H), 7.25 − 7.15 (m, 2H), 7.10 (d, J=2.35 Hz, 1H), 6.98 (d, J=8.22 Hz, 1H), 4.16 (s, 2H), 3.89 − 3.83 (m, 1H), 3.67 (d, J=7.83 Hz, 1H), 3.61 − 3.44 (m, 4H), 3.41 (d, J=12.52 Hz, 2H), 2.81 − 2.68 (m, 3H), 2.23 − 2.06 (m, 3H), 2.02 − 1.72 (m, 5H), 1.64 − 1.51 (m, 5H), 1.49 − 1.38 (m, 2H), 1.25 − 1.13 (m, 1H), 1.06 (d, J=6.85 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 587.1 (M+H)
【0272】
[実施例40].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
[実施例41].(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化160】
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段階1:2−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化161】
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表題化合物は、5当量である2.5Mのブチルリチウムを含むヘキサン溶液(Aldrich)及び5当量のMeI(Aldrich)を使用して、中間体EE20において記載したものと類似の様式で調製し、所望の生成物である1−(トリフルオロメトキシ)ヘプタ−6−エン−3−スルホンアミドを薄茶色の油として単離した。
【0273】
段階2:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例2、段階1及び段階2に記載したものと類似の様式で、中間体AA11A及び段階1由来の2−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドを使用して調製し、所望の生成物である(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例40)を逆相分取HPLCに由来する第1主要異性体として、及び(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例41)を逆相分取HPLCに由来する第2主要異性体として単離した。(1S,3’R,6’R,7’S,8’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例40):H NMR (500MHz, CDOD) δ 7.75 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1H), 7.13 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.07 (br. s., 1H), 6.94 (d, J=7.8 Hz, 2H), 5.82 (br. s., 1H), 5.65 (dd, J=7.5, 15.5 Hz, 1H), 4.17 (br. s., 1H), 4.10 (dd, J=12.0, 46.0 Hz, 2H), 3.78 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.67 (d, J=13.4 Hz, 1H), 3.11 − 3.00 (m, 1H), 2.87 − 2.75 (m, 2H), 2.54 (br. s., 1H), 2.41 − 2.07 (m, 5H), 2.01 − 1.88 (m, 3H), 1.80 (dd, J=8.1, 14.2 Hz, 3H), 1.70 (dd, J=9.0, 18.3 Hz, 1H), 1.54− 1.42 (m, 2H), 1.45 (d, J=8.1 Hz, 6H)。m/z (ESI,陽イオン) 599.2 (M+H);(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例41):H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.76 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.29 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=2.2, 8.4 Hz, 1H), 7.17 (br. s., 1H), 7.13 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.96 (d, J=7.5 Hz, 1H), 5.68 − 5.60 (m, 1H), 5.53 (dd, J=8.4, 11.2 Hz, 1H), 4.59 (dd, J=1.8, 8.6 Hz, 1H), 4.11 (s, 2H), 4.07 (d, J=13.7 Hz, 1H), 3.74 (d, J=15.3 Hz, 1H), 3.45 (d, J=14.5 Hz, 1H), 2.90 − 2.75 (m, 2H), 2.72 − 2.53 (m, 1H), 2.50 − 2.40 (m, 1H), 2.40 − 2.23 (m, 2H), 2.14 (d, J=13.1 Hz, 1H), 2.08 − 1.96 (m, 4H), 1.96 − 1.78 (m, 5H), 1.53 (d, J=12.7 Hz, 6H) 1.52 − 1.46 (m, 1H)。m/z (ESI,陽イオン) 599.2 (M+H)
【0274】
[実施例42].(1S,3’R,6’R,7’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−エチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化162】
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段階1.N,N−ビス(4−メトキシベンジル)2−メチルペンタ−4−エン−2−スルホンアミド
【化163】
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N,N−ビス(4−メトキシベンジル)ブタ−3−エン−1−スルホンアミド(中間体EE16、500mg、1.332mmol)を減圧下、PhMe中で1時間共沸した。アルゴン雰囲気下でTHFを添加し、溶液を−78℃まで冷却した。その後、ブチルリチウム溶液(Sigma Aldrich、ヘキサン中2.5M、1.065mL、2.66mmol)を添加し、混合物を−78℃で60分間撹拌した。MeI(Sigma Aldrich、0.166mL、2.66mmol)を添加し、混合物を−78℃でさらに30分間撹拌した(LC/MSにより分析すると、モノメチル化生成物及びジメチル化生成物を1:1で含む混合物へと完全に変換されていた)。混合物の反応を飽和NHClで停止し、混合物をそのまま環境温度になじませ、EtOAcで抽出し、MgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料を、24gのISCOgoldカラムを介して精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を5〜10%とする濃度勾配で溶出することで、N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(173mg、0.429mmol、収率32.2%)を得た。
【0275】
段階2.2−メチルペンタ−4−エン−2−スルホンアミド
【化164】
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DCM中にN,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(173mg、0.429mmol)を含む溶液に対して、チオアニソール(0.503mL、4.29mmol)を添加した後、トリフルオロ酢酸(1.2mL、16.15mmol)を滴下して添加した。6時間撹拌後(30%のEtOAc/ヘキサンを使用してTLCによって分析したところ、出発材料は完全に消失していた)、混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄した後、EtOAcで逆抽出し、MgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料を、12gのISCOgoldカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を10〜50%とする濃度勾配で溶出することで、2−メチルペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(45mg、0.276mmol、収率64.3%)を得た。
【0276】
段階3:(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((2−メチルペンタ−4−エン−2−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化165】
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表題化合物は、実施例2、段階1を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA13A、41mg、0.085mmol)、及び2−メチルペンタ−4−エン−2−スルホンアミド(45mg、0.276mmol)から合成した。未精製の材料を精製することで、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((2−メチルペンタ−4−エン−2−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(45.8mg、0.073mmol、収率86%)を得た。
【0277】
段階4:(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び
(1S,3’R,6’R,7’S,9’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化166】
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表題化合物は、実施例14、段階2を対象に記載した手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−((2−メチルペンタ−4−エン−2−イル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド(45.8mg、0.073mmol)から合成した。未精製の材料を、12gのISCOカラムを介したクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc(0.3%のAcOH含有)含量を90分かけて10%〜20%として溶出することで、表題化合物の混合物を得た。
【0278】
段階5:(1S,3’R,6’R,7’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−エチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[16,18,24]トリエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物(6.4mg、0.011mmol、収率71%)は、実施例14、段階3を対象に記載した手順に従って、(1S,3’R,6’R,7’S,9’Z)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、及び(1S,3’R,6’R,7’S,9’E)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[9,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(段階4由来、9mg、0.015mmol)の混合物から合成した。H NMR (400MHz, CDCl) δ 10.50 (br. s., 1H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.47 (dd, J=1.2, 8.4 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.14 (dd, J=2.0, 8.2 Hz, 1H), 7.08 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.91 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.02 (d, J=12.1 Hz, 1H), 3.96 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.73 (d, J=15.5 Hz, 1H), 3.64 − 3.54 (m, 1H), 3.13 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.05 (dd, J=9.1, 15.6 Hz, 1H), 2.94 (d, J=8.6 Hz, 1H), 2.82 − 2.71 (m, 2H), 2.33 (5重項, J=8.6 Hz, 1H), 2.20 − 2.06 (m, 2H), 2.05 − 1.96 (m, 2H), 1.95 − 1.87 (m, 3H), 1.86 − 1.74 (m, 4H), 1.73 − 1.59 (m, 4H), 1.49 (s, 3H), 1.47 (s, 3H), 1.44 − 1.34 (m, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 601.2 (M+H)
【0279】
[実施例43].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−11’,12’−ジメチル−7’−(1−メチルエトキシ)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン−13’,13’−ジオキシド
【化167】
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THF(0.681mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2、20.4mg、0.034mmol)を含む、0℃に冷却した溶液に対して、水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散液、13.62mg、0.340mmol)を添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、2−ヨードプロパン(3.40μl,0.034mmol)を添加した。反応推進のために試薬を追加で添加しながら、反応混合物を環境温度で4日間撹拌した。その後、混合物の反応をNHCl水溶液で停止し、混合物をEtOAcで希釈した。有機層をMgSOで脱水してから濃縮した。未精製の材料を、Redi−Sep(登録商標)の充填済SiOゲルカラム(4g)を介したクロマトグラフィーによって精製し、EtOAc(0.3%のAcOH含有)/ヘプタンを10〜40%として溶出することで、表題化合物(0.6mg)を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.03 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.91 − 6.89 (m, 2H), 6.88 (s, 1H), 5.72 (ddd, J=3.4, 9.3, 15.2 Hz, 1H), 5.53 (dd, J=8.8, 15.4 Hz, 1H), 4.29 − 4.22 (m, 1H), 4.08 (s, 2H), 3.85 − 3.80 (m, 2H), 3.69 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.59 (td, J=6.1, 12.2 Hz, 1H), 3.28 − 3.22 (m, 2H), 3.02 (dd, J=9.7, 15.3 Hz, 1H), 2.83 − 2.70 (m, 2H), 2.39 − 2.24 (m, 2H), 2.20 − 2.02 (m, 3H), 2.01 − 1.89 (m, 3H), 1.83 (dd, J=5.6, 12.7 Hz, 1H), 1.81 − 1.75 (m, 1H), 1.70 − 1.59 (m, 1H), 1.44 (d, J=7.3 Hz, 3H), 1.43 − 1.35 (m, 1H), 1.09 (d, J=5.9 Hz, 3H), 1.04 (d, J=6.1 Hz, 3H), 1.02 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 641.0 (M+H)
【0280】
[実施例44].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化168】
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段階1:(2S)−メチルペンタ−4−エナール、及び(2R)−メチルペンタ−4−エナール
【化169】
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DCM(30mL)中に塩化オキサリル(6.65mL、74.9mmol)を含む−60℃の溶液に対して、DCM(20mL)中に無水DMSO(10.62mL、150mmol)を含む溶液をN雰囲気下で添加し、2分間撹拌した。DCM(20mL)中に2−メチルペンタ−4−エン−1−オール(5.00g、49.9mmol)を含む溶液を添加し、得られた混合物を−60℃で15分間撹拌した。その後、EtN(34.7mL、250mmol)を添加し、反応混合物を環境温度で20分間撹拌した。混合物の反応をDCM及びHOで停止した。有機層をブラインで洗浄し、脱水(MgSO)してから濾過した。さらに精製することなく、濾液を濃縮することで、表題化合物(4.90g、100%)を得た。
【0281】
段階2:(1S,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オール、及び
(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オール、及び
(1S,2S)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オール、及び
(1R,2S)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オール
【化170】
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THF(30mL)中に(2S)−メチルペンタ−4−エナール、及び(2R)−メチルペンタ−4−エナール(9.80g、100mmol)を含む溶液に対して、1.0Mのシクロプロピルマグネシウムブロミドを含む2−MeTHF(300mL、150mmol)を−78℃で添加した。反応混合物を環境温度で3時間撹拌した。混合物の反応を飽和NHCl水溶液で停止し、混合物をエーテルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、脱水(NaSO)してから濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィー(SiOゲル、0〜40%、EtOAc/ヘキサン)によって精製することで、表題化合物(4.20g、30.0%)を得た。
【0282】
段階3:(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド、及び
(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド、及び
(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド、及び
(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド
【化171】
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表題化合物は、実施例22(E22)、段階3〜6に記載したものと同様の手順に従って、(1S,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オール、(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オール、(1S,2S)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オール、及び(1R,2S)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−オールの混合物(段階2由来)を出発アルコールとして調製した。
【0283】
段階4:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例2、段階1及び段階2に記載したものと同様の手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A)、ならびに(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド、(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド、(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド、及び(1R,2R)−1−シクロプロピル−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド(段階3由来)の混合物から調製した。この未精製の油を、逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を50%〜90%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物を第1溶出異性体(12mg、6.7%)として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.15 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 2.3, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.93 − 6.88 (m, 3H), 5.91 − 5.63 (m, 2H), 4.22 (dd, J = 3.9, 7.6 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 3.68 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.40 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.25 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.04 (dd, J = 9.8, 15.3 Hz, 1H), 2.82 − 2.67 (m, 2H), 2.49 − 2.23 (m, 3H), 2.14 − 1.84 (m, 11H), 1.73 − 1.62 (m, 1H), 1.45 − 1.34 (m, 1H), 1.20 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.17 − 1.07 (m, 1H), 0.93 − 0.76 (m, 3H), 0.50 − 0.37 (m, 1H)。m/z (ESI,陽イオン) 625.2 (M+H)
【0284】
[実施例45].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化172】
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表題化合物(5mg、2.8%)は、実施例49における逆相分取HPLCによる分離から、第2溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 9.04 (br. s., 1H), 7.83 − 7.61 (m, 1H), 7.17 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.09 (m, 1H), 6.97 − 6.88 (m, 1H), 6.84 (m, 1H), 6.15 (br. s., 1H), 5.92 − 5.69 (m, 1H), 4.26 − 4.04 (m, 2H), 3.68 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.36 − 2.94 (m, 3H), 2.77 (m, 2H), 2.38 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 2.24 − 1.87 (m, 6H), 1.69 (dd, J = 9.8, 19.4 Hz, 2H), 1.53 − 1.41 (m, 1H), 1.30 − 1.06 (m, 10H), 0.83 (d, J = 3.1 Hz, 2H), 0.44 (br. s., 1H) m/z (ESI,陽イオン) 625.2 (M+H)
【0285】
[実施例46].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化173】
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表題化合物(9mg、5.0%)は、実施例49における逆相分取HPLCによる分離から、第3溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.21 (br. s., 1H), 7.66 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.44 (br. s., 1H), 7.14 (dd, J = 2.3, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.94 − 6.86 (m, 2H), 5.62 (br. s., 2H), 4.20 (s, 2H), 3.92 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 3.85 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 3.66 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.39 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.33 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.17 (d, J = 13.7 Hz, 1H), 2.74 (t, J = 5.3 Hz, 2H), 2.57 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 2.40 (td, J = 8.7, 17.1 Hz, 1H), 2.29 − 2.16 (m, 1H), 2.03 − 1.62 (m, 10H), 1.60 − 1.45 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.17 − 1.04 (m, 1H), 0.91 − 0.78 (m, 3H), 0.52 − 0.41 (m, 1H)。m/z (ESI,陽イオン) 625.2 (M+H)
【0286】
[実施例47].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化174】
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表題化合物(3mg、1.9%)は、実施例49における逆相分取HPLCよる分離で、最も遅く溶出する異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.14 (br. s., 1H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.22 − 7.06 (m, 3H), 6.98 − 6.91 (m, 1H), 6.62 (br. s., 1H), 6.05 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.69 (dd, J = 5.8, 15.2 Hz, 1H), 4.19 (br. s., 1H), 4.15 − 3.99 (m, 2H), 3.79 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 3.65 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 3.43 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 3.33 − 3.22 (m, 1H), 2.99 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.86 − 2.66 (m, 3H), 2.51 (br. s., 2H), 2.32 − 2.18 (m, 2H), 2.09 − 1.87 (m, 5H), 1.75 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 1.52 − 1.38 (m, 2H), 1.19 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.11 (br. s., 1H), 0.93 − 0.73 (m, 3H), 0.54 − 0.40 (m, 1H)。m/z (ESI,陽イオン) 625.2 (M+H)
【0287】
[実施例48].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化175】
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表題化合物(9.5mg、62%)は、実施例46に記載したものと同様の手順にを使用して、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロプロピル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例49)から調製した。H NMR (400MHz, CDCl) δ 8.15 − 7.94 (m, 1H), 7.71 (d, J = 8.41 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 2.35, 8.41 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 2.15 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 0.98 Hz, 2H), 6.86 (s, 1H), 5.81 − 5.70 (m, J = 3.13, 9.39 Hz, 1H), 5.51 (ddd, J = 1.17, 8.41, 14.67 Hz, 1H), 4.08 (s, 2H), 3.80 (d, J = 15.06 Hz, 1H), 3.69 (d, J = 14.28 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 3.33, 9.00 Hz, 1H), 3.45 (d, J = 10.17 Hz, 1H), 3.25 (d, J = 14.28 Hz, 1H), 3.17 (s, 3H), 3.03 (dd, J = 10.17, 15.26 Hz, 1H), 2.80 − 2.72 (m, 2H), 2.59 − 2.39 (m, 2H), 2.38 − 2.25 (m, 1H), 2.17 − 1.73 (m, 8H), 1.72 − 1.59 (m, 1H), 1.21 (d, J = 6.85 Hz, 3H), 1.17 − 1.08 (m, 1H), 0.92 − 0.78 (m, 4H), 0.47 − 0.37 (m, 1H)。m/z (ESI,陽イオン) 639.2 (M+H)
【0288】
[実施例49].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化176】
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段階1:(3R,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール、及び(3R,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール、及び(3S,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール、及び(3S,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール
【化177】
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THF(10mL)中に2−メチルペンタ−4−エナール(2.40g、24.4mmol)を含む溶液に対して、2.0Mのイソプロピルマグネシウムクロリドを含むTHF(24.4mL、48.9mmol)を0℃で添加した。反応混合物をそのまま環境温度まで温めた。環境温度で12時間撹拌した後、反応混合物の反応を停止し(飽和NHCl)、反応混合物を抽出(EtOで2回)してから洗浄(ブライン)した。一緒にした有機層を脱水(NaSO)してから、減圧下で濃縮した。残留物を、40gのISCOgoldカラムに供してCombi−Flash(登録商標)によって精製し、EtOAc/ヘキサンを0%〜20%として溶出することで、表題化合物(550mg、3.85mmol)を得た。
【0289】
段階2:(3S,4R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3R,4R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3R,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
【化178】
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表題化合物は、中間体EE22、段階3〜6に記載したものと同様の手順に従って、(3R,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール,(3R,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール,(3S,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール、及び(3S,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−オール(段階1由来)の混合物から調製した。
【0290】
段階3:(3S,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3S,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3R,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3R,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド
【化179】
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表題化合物は、実施例26、段階2を対象に記載したものと同様の手順に従って、(3S,4R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、(3S,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、(3R,4R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3R,4S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド(段階2由来)の混合物から合成した。
【0291】
段階4:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(異性体1)
表題化合物は、実施例2、段階1及び段階2に記載したものと同様の手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A)、ならびに(3S,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、(3S,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、(3R,4R)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミド、及び(3R,4S)−2,4−ジメチルヘプタ−6−エン−3−スルホンアミドの混合物から調製した。残留物を、40gのISCOgoldカラムに供してCombi−Flash(登録商標)によって精製し、EtOAc(0.5%のAcOH含有)/ヘキサンを10%〜100%として溶出することで、早めに溶出する異性体として粗生成物を得た。この粗生成物を、逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を50%〜90%とする濃度勾配溶出である、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって溶出することで、表題化合物の1つを白色の泡沫として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.30 (s, 1H), 7.79 − 7.70 (m, 1H), 7.66 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.14 (m, 1H), 7.10 (m, 1H), 6.95 − 6.87 (m, 2H), 5.67 (dd, J=4.1, 15.8 Hz, 1H), 5.44 − 5.34 (m, 1H), 4.29 − 4.13 (m, 3H), 4.04 (m, 1H), 3.89 − 3.77 (m, 2H), 3.29 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.05 (dd, J=3.5, 16.0 Hz, 1H), 2.78 − 2.69 (m, 2H), 2.62 − 2.53 (m, 1H), 2.48 (m, 1H), 2.31 − 2.19 (m, 1H), 2.05 − 1.70 (m, 9H), 1.61 (m, 1H), 1.37 (d, J=7.0 Hz, 3H), 1.35 − 1.26 (m, 4H), 1.17 (d, J=6.7 Hz, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 627 (M+H)
【0292】
[実施例50].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化180】
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表題化合物の1つは、実施例54に記載したように、Combi−Flash(登録商標)による分離を使用して、第2(遅めの)溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.13 (s, 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.91 (m, 3H), 5.79 − 5.67 (m, 2H), 4.22 − 4.13 (m, 2H), 4.09 (s, 2H), 3.90 − 3.78 (m, 1H), 3.69 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.24 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.03 (dd, J=9.3, 15.4 Hz, 1H), 2.83 − 2.70 (m, 2H), 2.46 − 2.37 (m, 1H), 2.35 − 2.23 (m, 2H), 2.19 − 1.91 (m, 6H), 1.88 − 1.75 (m, 3H), 1.70 − 1.61 (m, 1H), 1.44 − 1.30 (m, 7H), 1.14 (d, J=6.7 Hz, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 627 (M+H)
【0293】
[実施例51].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化181】
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表題化合物の1つは、実施例54に記載したように、Combi−Flash(登録商標)による分離を使用して、第3(遅めの)溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.11 (s, 1H), 7.77 − 7.69 (m, 1H), 7.16 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.13 − 7.06 (m, 1H), 7.00 − 6.88 (m, 3H), 5.85 − 5.60 (m, 2H), 4.24 − 4.06 (m, 4H), 3.95 − 3.80 (m, 1H), 3.69 (d, J=14.1 Hz, 1H), 3.51 − 3.34 (m, 2H), 2.83 − 2.70 (m, 2H), 2.46 − 2.24 (m, 3H), 2.18 − 1.90 (m, 6H), 1.87 − 1.70 (m, 4H), 1.35 (dd, J=7.0, 14.3 Hz, 7H), 1.22 − 1.07 (m, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 627 (M+H)
【0294】
[実施例52].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化182】
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表題化合物の1つは、実施例54に記載したように、Combi−Flash(登録商標)による分離を使用して、第4(遅めの)溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.11 (br. s., 1H), 7.71 (t, J=6.9 Hz, 1H), 7.25 − 6.87 (m, 5H), 5.88 − 5.43 (m, 2H), 4.20 − 4.02 (m, 3H), 3.84 (m, 1H), 3.74 − 3.55 (m, 2H), 3.55 − 3.40 (m, 1H), 3.40 − 3.12 (m, 1H), 2.82 − 2.62 (m, 3H), 2.53 (d, J=5.3 Hz, 2H), 2.32 (m, 3H), 2.08 − 1.62 (m, 8H), 1.37 − 1.12 (m, 10H); m/z (ESI,陽イオン) 627 (M+H)
【0295】
[実施例53].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化183】
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THF(1mL)中に生成物(実施例54由来、9mg、0.014mmol)を含む溶液に対して、鉱物油中に60%の水素化ナトリウム(1.43mg、0.036mmol)を含む分散液を添加した後、MeI(3.1mg、0.022mmol)を添加した。溶液を室温で一晩撹拌した。その後、反応物の反応を飽和NHCl及びブラインで停止し、反応物を抽出(EtOで2回)及び洗浄(ブラインで1回)した。一緒にした有機層を脱水(NaSO)してから、減圧下で濃縮した。残留物を、4gのISCOgoldカラムに供してCombi−Flash(登録商標)によって精製し、EtOAc(0.5%のAcOH含有)/ヘキサンを0%〜100%として溶出することで、表題化合物の1つの(7mg、10.9μmol)を無色の油として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.15 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.90 (m, 2H), 6.84 (m, 1H), 5.73 (ddd, J=3.9, 8.7, 15.2 Hz, 1H), 5.52 (dd, J=8.8, 15.5 Hz, 1H), 4.23 (m, 1H), 4.12 − 4.04 (m, 2H), 3.82 (d, J=15.1 Hz, 1H), 3.72 − 3.62 (m, 2H), 3.25 − 3.17 (m, 4H), 3.02 (dd, J=10.0, 15.5 Hz, 1H), 2.83 − 2.69 (m, 2H), 2.47 − 2.38 (m, 1H), 2.35 − 2.23 (m, 3H), 2.21 − 2.02 (m, 3H), 1.97 − 1.72 (m, 5H), 1.68 − 1.60 (m, 1H), 1.40 − 1.30 (m, 7H), 1.13 (d, J=6.7 Hz, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 641 (M+H)
【0296】
[実施例54].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−12’−(1−メチルエチル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化184】
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THF(1mL)中に、実施例54由来の生成物(10mg、0.016mmol)を含む溶液に対して、鉱物油中に60%の水素化ナトリウム(1.6mg、0.040mmol)を含む分散液を添加した後、2−ブロモエチルメチルエーテル(2.2mg、0.016mmol)を添加した。溶液を室温で約48時間撹拌した。その後、反応物の反応を飽和NHCl及びブラインで停止し、反応物を抽出(EtOで2回)及び洗浄(ブラインで1回)した。一緒にした有機層を脱水(NaSO)してから、減圧下で濃縮した。この未精製の生成物を逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を50%〜90%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物の1つ(4mg、5.8μmol)を白色の非結晶固体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.09 (s, 1H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.16 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.94 − 6.87 (m, 2H), 6.84 (s, 1H), 5.71 (ddd, J=4.0, 8.5, 15.3 Hz, 1H), 5.60 − 5.48 (m, 1H), 4.21 (m, 1H), 4.08 (s, 2H), 3.86 − 3.74 (m, 2H), 3.68 (d, J=13.9 Hz, 1H), 3.53 − 3.36 (m, 4H), 3.32 (s, 3H), 3.23 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.01 (dd, J=10.1, 15.2 Hz, 1H), 2.83 − 2.69 (m, 2H), 2.48 − 2.39 (m, 1H), 2.34 − 2.12 (m, 4H), 2.12 − 2.01 (m, 2H), 1.99 − 1.75 (m, 5H), 1.72 − 1.63 (m, 1H), 1.45 − 1.30 (m, 7H), 1.13 (d, J=6.8 Hz, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 685 (M+H)
【0297】
[実施例55].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2..03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化185】
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段階1:(R)−2−メチルペンタ−4−エナール、及び(S)−2−メチルペンタ−4−エナール
【化186】
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DCM(30mL)中に塩化オキサリル(6.65mL、74.9mmol)を含む−60℃の溶液に対して、DCM(20mL)中に無水DMSO(10.6mL、150mmol)を含む溶液をN雰囲気下で添加した。2分間撹拌した後、DCM(20mL)中に2−メチルペンタ−4−エン−1−オール(5.00g、49.9mmol)を含む溶液を添加し、得られた混合物を−60℃で15分間撹拌した。その後、EtN(34.7mL、250mmol)を添加した。環境温度で20分間撹拌した後、混合物の反応をDCM及びHOで停止した後、混合物を抽出(EtOで2回)及び洗浄(ブラインで1回)した。一緒にした有機層を脱水(NaSO)してから、減圧下で濃縮することで、表題化合物を得た。表題化合物は、さらに精製することなく、次の段階に使用した。
【0298】
段階2:(1R,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール、及び(1R,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール、及び(1S,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール、及び(1S,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール
【化187】
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THF(30mL)中に(R)−2−メチルペンタ−4−エナール、及び(S)−2−メチルペンタ−4−エナール(5g、50.9mmol)(実施例183、段階1)を含む溶液に対して、シクロブチルマグネシウムブロミド(17.8g、112mmol)を−78℃で添加した。反応物をそのまま室温まで温めた。室温で3時間撹拌した後、反応物の反応を停止し(飽和NHCl)、反応物を抽出(EtOで2回)及び洗浄(ブラインで1回)した。一緒にした有機層を脱水(NaSO)してから、減圧下で濃縮した。残留物を、40gのISCOgoldカラムに供してCombi−Flash(登録商標)によって精製し、EtOAc/ヘキサンを0%〜30%として溶出することで、表題化合物(4.2g、27.2mmol)を得た。
【0299】
段階2:(1S,2R)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1R,2R)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1S,2S)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1R,2S)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化188】
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表題化合物は、中間体EE22、段階3〜6に記載したものと同様の手順に従って、(1R,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール、(1R,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール、(1S,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール、及び(1S,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−オール(段階2由来)の混合物から調製した。
【0300】
段階3:(1S,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1R,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1S,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1R,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド
【化189】
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表題化合物は、実施例26、段階2に記載したものと同様の手順に従って、(1S,2R)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、(1R,2R)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、(1S,2S)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1R,2S)−1−シクロブチル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(段階2由来)の混合物から合成した。
【0301】
段階4:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,244]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例2、段階1及び段階2に記載したものと同様の手順に従って、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12)、ならびに(1S,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、(1R,2R)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、(1S,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(1R,2S)−1−シクロブチル−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(段階3由来)の混合物から調製した。残留物を、40gのISCOgoldカラムに供してCombi−Flash(登録商標)によって精製し、EtOAc(0.5%のAcOH含有)/ヘキサンを10%〜100%として溶出することで、粗生成物を早めに溶出する異性体として得た。この粗生成物を逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を50%〜90%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物の1つを白色の泡沫として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.26 (br. s., 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.16 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.95 − 6.89 (m, 3H), 5.91 (ddd, J=3.8, 8.9, 15.0 Hz, 1H), 5.70 (dd, J=8.1, 15.2 Hz, 1H), 4.25 (dd, J=3.8, 8.1 Hz, 1H), 4.12 − 4.05 (m, 3H), 3.84 (m, 1H), 3.68 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.25 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.09 − 3.02 (m,1H), 3.00 − 2.89 (m, 1H), 2.82 − 2.70 (m, 2H), 2.47 − 2.38 (m, 1H), 2.36 − 2.12 (m, 5H), 2.06 − 1.94 (m, 6H), 1.88 − 1.77 (m, 4H), 1.73 − 1.62 (m, 1H), 1.49 − 1.32 (m, 2H), 1.08 (d, J=6.8 Hz, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 639 (M+H)
【0302】
[実施例56].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化190】
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表題化合物の1つは、実施例55に記載したように、Combi−Flash(登録商標)による分離を使用して、第2(遅めの)溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.10 (br. s., 1H), 7.73 − 7.67 (m, 1H), 7.17 (m, 1H), 7.11 − 7.05 (m, 2H), 6.97 − 6.89 (m, 2H), 6.01 (m, 1H), 5.65 (dd, J=6.1, 15.5 Hz, 1H), 4.18 (m, 1H), 4.13 − 4.01 (m, 2H), 3.75 (m, 2H), 3.60 (m, 1H), 3.40 (m, 1H), 3.25 (m, 1H), 2.92 (m, 1H), 2.83 − 2.72 (m, 2H), 2.53 (m, 2H), 2.35 − 1.56 (m, 16H), 1.44 (m, 1H), 1.15 − 1.03 (m, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 639 (M+H)
【0303】
[実施例57].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−シクロブチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化191】
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表題化合物の1つは、実施例55に記載したように、Combi−Flash(登録商標)による分離を使用して、第3(遅めの)溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.22 (br. s., 1H), 7.67 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.58 (m, 1H), 7.15 (dd, J=2.3, 8.4 Hz, 1H), 7.10 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.94 − 6.88 (m, 2H), 5.78 − 5.61 (m, 2H), 4.26 − 4.18 (m, 2H), 4.07 (d, J=11.0 Hz, 1H), 4.02 − 3.87 (m, 2H), 3.72 (m, 1H), 3.36 (m, 1H), 3.14 (m, 1H), 3.00 − 1.60 (m, 21H), 1.55 − 1.40 (m, 1H), 1.10 (d, J=6.7 Hz, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 639 (M+H)
【0304】
[実施例58].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化192】
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段階1:(2S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(2R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチル−4−ペンテン−1−スルホンアミド
【化193】
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表題化合物は、実施例26、段階1に記載したものと同様の手順に従って、中間体EE12、及びペンタ−4−エン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネートから調製した。
【0305】
段階2:(2S,3R)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミド、及び(2R,3S)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミド、及び
(2R,3R)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミド
【化194】
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THF中に(2S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(2R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(600mg、1.49mmol)を含む溶液に対して、ヘキサン中に2.5Nのブチルリチウムを含む溶液(0.624mL、1.561mmol)をN雰囲気下、−78℃で添加した。反応物を−78℃で15分間撹拌した後、THF(1mL)中に(ブロモメチル)−シクロプロパン(0.288mL、2.97mmol)を含む溶液を添加した。反応混合物を−78℃で1時間撹拌した後、そのまま環境温度まで温めた。混合物の反応をHOで停止し、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をHOで洗浄してから脱水(NaSO)した。溶媒を蒸発させ、得られた残留物をクロマトグラフィー(SiOゲル、10〜50%、EtOAc/ヘキサン)によって精製することで、表題化合物を無色の液体として得た。
【0306】
段階3:(120637−9):(2S,3S)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3R)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2R,3S)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2R,3R)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化195】
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(2S,3R)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミド、(2R,3S)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミド、(2R,3R)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−1−シクロプロピル−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−3−メチル−5−ヘキセン−2−スルホンアミドの混合物(510mg、1.11mmol)を、アニソール(1.81g、16.7mmol)を含むTFA(3.81g、33.4mmol)で処理した。混合物を撹拌し、40℃で18時間加熱した後、濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィー(SiOゲル、ヘキサン/EtOAc、9:1〜1:1)によって精製することで、表題化合物を薄茶色の油として得た。
【0307】
段階4:(3S)−6’−クロロ−N−(((2R,3S)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(3S)−6’−クロロ−N−(((2R,3R)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(3S)−6’−クロロ−N−(((2S,3S)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(3S)−6’−クロロ−N−(((2S,3R)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化196】
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(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2S)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、250mg、0.49mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(141mg、0,74mmol)、DMAP(90mg、0.74mmol)、及びEtN(0.20mL、1.47mmol)を含むDCM(1mL)に対して、(2S,3S)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、(2S,3R)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、(2R,3S)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2R,3R)−1−シクロプロピル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミドの混合物(160mg、0.74mmol)を添加した。反応混合物を環境温度で3日間撹拌した。その後、混合物をDCMで希釈し、HOを添加した。有機層を脱水(MgSO)してから濃縮した。得られた残留物をクロマトグラフィー(SiOゲル、1:0〜1:1、ヘキサン/EtOAc+0.5%のHOAc)によって精製することで、表題化合物を得た。
【0308】
段階5:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
RBFに対して、(3S)−6’−クロロ−n−(((2R,3S)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、(3S)−6’−クロロ−n−(((2R,3R)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、(3S)−6’−クロロ−n−(((2S,3S)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び(3S)−6’−クロロ−n−(((2S,3R)−1−シクロプロピル−3−メチル−5−ヘキセン−2−イル)スルホニル)−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミドの上記混合物(210mg、0.30mmol)を含むDCE(100mL)を充填した。アルゴンを15分間フラスコへと通気した後、均一溶液に対して、Hoveyda−GrubbsII(65mg、0.35mmol)を添加し、フラスコの内容物を50℃で18時間撹拌した。反応混合物を冷却し、通気によって空気をフラスコへと2分間導入した。溶媒を蒸発させ、未精製の残留物を逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を25%〜75%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物を第1溶出異性体として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.08 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 7.19 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1 H), 7.10 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 6.99 (br s, 1 H), 6.97 − 6.89 (m, 2 H), 5.97 − 5.88 (m, 1 H), 5.72 (dd, J=8.1, 15.2 Hz, 1 H), 4.30 − 4.22 (m, 2 H), 4.10 (s, 2 H), 3.82 (d, J=14.9 Hz, 1 H), 3.69 (d, J=14.2 Hz, 1 H), 3.26 (d, J=14.2 Hz, 1 H), 3.06 (br s, 1 H), 2.85 − 2.71 (m, 2 H), 2.53 − 2.39 (m, 1 H), 2.33 (5重項, J=8.7 Hz, 1 H), 2.27 − 2.12 (m, 2 H), 2.09 − 1.86 (m, 5 H), 1.86 − 1.77 (m, 3 H), 1.75 − 1.61 (m, 1 H), 1.50 − 1.31 (m, 2 H), 1.23 − 1.12 (m, 1 H), 1.05 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.63 (d, J=7.8 Hz, 2 H), 0.35 − 0.25 (m, 1 H), 0.13 − 0.06 (m, 1 H)。m/z (ESI,陽イオン) 639.2 (M+H)
【0309】
[実施例59].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化197】
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表題化合物は、実施例58における逆相分取HPLCによる分離から、単一異性体(第2溶出ピーク)として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.17 (br s, 1 H), 7.79 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.24 − 7.15 (m, 2 H), 7.10 (s, 1 H), 6.98 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 6.67 (br s, 1 H), 6.03 (m, 1 H), 5.66 (dd, J=6.4, 15.2 Hz, 1 H), 4.32 − 4.02 (m, 3 H), 3.91 − 3.82 (m, 1 H), 3.80 − 3.72 (m, 1 H), 3.63 (m, 1 H), 3.42 − 3.38 (m, 1 H), 3.30 −3.20 (m, 1 H), 2.85 − 2.73 (m, 2 H), 2.55 −2.50 (m, 2 H), 2.29 (br s, 1 H), 2.20 −2.15 (m, 1 H), 2.10 − 1.60 (m, 9 H), 1.55 − 1.43 (m, 2 H), 1.42 −1.35 (m, 1 H), 1.13 (d, J=7.1 Hz, 3 H), 0.61 (d, J=8.6 Hz, 2 H), 0.30 − 0.25 (m, 1 H), 0.15 −0.11 (m, 1 H)。m/z (ESI,陽イオン) 639.2 (M+H)
【0310】
[実施例60].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化198】
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表題化合物は、実施例58における逆相分取HPLCによる分離から、単一異性体(第3溶出ピーク)として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.19 (br s, 1 H), 7.72 (br s, 1 H), 7.65 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1 H), 7.11 (s, 1 H), 6.92 (s, 2 H), 5.72 (dd, J=3.7, 15.7 Hz, 1 H), 5.55 (br s, 1 H), 4.27 − 4.20 (m, 2 H), 4.20 − 4.14 (m, 1 H), 4.14 − 4.10 (m, 1 H), 4.00 − 3.88 (m, 1 H), 3.79 (d, J=12.7 Hz, 1 H), 3.30 (d, J=13.9 Hz, 1 H), 3.10 (d, J=15.7 Hz, 1 H), 2.80 − 2.70 (m, 2 H), 2.58 − 2.39 (m, 2 H), 2.35 − 2.06 (m, 3 H), 2.05 − 1.93 (m, 3 H), 1.90 − 1.62 (m, 4 H), 1.70 − 1.64 (m, 1 H), 1.51 − 1.30 (m, 2 H), 1.24 − 1.15 (m, 1 H), 1.11 (d, J=5.1 Hz, 3 H), 0.71 − 0.50 (m, 2 H), 0.31 (qd, J=4.8, 9.4 Hz, 1 H), 0.15 (qd, J=4.6, 9.3 Hz, 1 H)。m/z (ESI,陽イオン) 639.2 (M+H)
【0311】
[実施例61].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
表題化合物は、実施例58における逆相分取HPLCによる分離から、単一異性体(第4溶出ピーク)として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 7.72 (d, J=11 Hz, 1 H), 7.50 − 7.44 (m, 1 H), 7.21 − 7.16 (m, 1 H), 7.15 − 7.05 (m, 2 H), 7.00 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 5.75 (m, 1 H), 5.54 (m, 1 H), 4.42 (br s, 1 H), 4.16 − 4.01 (m, 2 H), 3.90 (d, J=15.2 Hz, 1 H), 3.80 − 3.60 (m, 2 H), 3.25 − 3.04 (m, 2 H), 2.87 − 2.70 (m, 2 H), 2.27 − 2.10 (m, 3 H), 2.09 − 1.52 (m, 9 H), 1.53 − 1.39 (m, 3 H), 1.21 − 1.14 (m, 1 H), 1.08 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.71 − 0.50 (m, 2 H), 0.31 − 0.20 (m, 1 H), 0.16 − 0.10 (m, 1 H)。m/z (ESI,陽イオン) 639.2 (M+H)
【0312】
[実施例62].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化200】
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15mLのRBFに対して、鉱物油中に60%の水素化ナトリウムを含む分散液(8.3mg、0.203mmol)、及び(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(13mg、0.020mmol)を含むTHF(1mL)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、MeI(6.32μl,0.102mmol)を添加した。混合物を撹拌し、そのまま0℃から環境温度まで18時間温めた後、1.0NのHCl水溶液で混合物の反応を停止してから、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を脱水(MgSO)してから濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(SiOゲル、10〜40%、EtOAc+10%のメタノール/ヘキサン)によって精製することで、表題化合物を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.08 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.19 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1 H), 7.10 (d, J=2.2 Hz, 1 H), 6.96 − 6.90 (m, 3 H), 5.90 − 5.70 (m, 1 H), 5.53 (dd, J=9.8, 14.5 Hz, 1 H), 4.32 (dd, J=4.7, 7.0 Hz, 1 H), 4.10 (s, 2 H), 3.83 (d, J=15.1 Hz, 1 H), 3.74 − 3.66 (m, 2 H), 3.28 − 3.20 (m, 4 H), 3.02 (dd, J=10.2, 15.3 Hz, 1 H), 2.84 − 2.71 (m, 2 H), 2.51 − 2.43 (m, 1 H), 2.39 − 2.18 (m, 3 H), 2.14 − 1.92 (m, 4 H), 1.90 − 1.75 (m, 3 H), 1.65 − 1.50 (m, 2 H), 1.47 − 1.35 (m, 2 H), 1.25 − 1.18 (m, 1 H), 1.05 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.67 − 0.58 (m, 2 H), 0.34 − 0.26 (m, 1 H), 0.12 − 0.04 (m, 1 H)。m/z (ESI,陽イオン) 653.2 (M+H)
【0313】
[実施例63].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化201】
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段階1:(2R,3R)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3S)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2R,3S)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3R)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
表題化合物は、実施例58、段階2〜3に記載したものと類似の手順に従って、(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、ならびに(ブロモメチル)シクロブタンから調製した。
【0314】
段階2:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例58、段階4〜5に記載したものと類似の手順によって、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12)、ならびに(2R,3R)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、(2S,3S)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、(2R,3S)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド、及び(2S,3R)−1−シクロブチル−3−メチルヘキサ−5−エン−2−スルホンアミド(段階1由来)の混合物から調製した。残留物を逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を50%〜95%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物の1つを早めに溶出する異性体として得た。当該異性体は、白色の泡沫であった。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.09 (s, 1H), 7.70 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.16 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.95 − 6.88 (m, 3H), 5.82 − 5.68 (m, 2H), 4.19 (dd, J=4.1, 7.6 Hz, 1H), 4.08 (s, 2H), 3.93 (dd, J=2.5, 8.8 Hz, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.68 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.25 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.05 (dd, J=9.4, 15.3 Hz, 1H), 2.83 − 2.68 (m, 3H), 2.41 (m, 1H), 2.31 (m, 1H), 2.23 − 2.10 (m, 4H), 2.08 − 2.00 (m, 2H), 1.98 − 1.52 (m, 12H), 1.48 − 1.33 (m, 1H), 1.01 (d, J=6.8 Hz, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 653 (M+H)
【0315】
[実施例64].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロブチルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化203】
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表題化合物の1つは、実施例63に記載したように逆相分取HPLCを使用して、第2(遅めの)溶出異性体として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.05 (s, J=7.4, 7.4 Hz, 1H), 7.70 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1H), 7.14 − 7.08 (m, 2H), 6.97 − 6.90 (m, 1H), 6.65 (m, 1H), 6.00 (m, 1H), 5.65 (dd, J=6.1, 15.1 Hz, 1H), 4.19 − 4.02 (m, 3H), 3.76 (m, 1H), 3.61 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 3.43 (d, J=14.5 Hz, 1H), 3.24 (m, 1H), 2.83 − 2.73 (m, 2H), 2.73 − 2.62 (m, 1H), 2.55 − 2.46 (m, 1H), 2.35 − 2.10 (m, 5H), 2.08 − 1.96 (m, 3H), 1.95 − 1.81 (m, 6H), 1.79 − 1.65 (m, 5H), 1.47 (d, J=15.3 Hz, 1H), 1.16 − 1.07 (m, 3H); m/z (ESI,陽イオン) 653 (M+H)
【0316】
[実施例65].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
段階1:(4R,5R)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド、及び(4S,5S)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド、及び(4R,5S)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド、及び(4S,5R)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
表題化合物は、実施例58、段階2〜3に記載したものと類似の手順によって、(R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(実施例58、段階1)、ならびにイソブチルブロミドから調製した。
【0317】
段階2:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例58、段階4〜5に記載したものと類似の手順によって、(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12)、ならびに(4R,5R)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド、(4S,5S)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド、(4R,5S)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド、及び(4S,5R)−2,5−ジメチルオクタ−7−エン−4−スルホンアミド(段階1由来)の混合物から調製した。残留物を逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を50%〜95%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)によって精製することで、表題化合物の1つを、早めに溶出する異性体として得た。当該異性体は、白色の泡沫であった。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.09 (s, 1H), 7.71 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.3, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.96 − 6.90 (m, 3H), 5.86 − 5.78 (m, 1H), 5.76 − 5.68 (m, 1H), 4.22 − 4.12 (m, 2H), 4.09 (s, 2H), 3.84 (m, 1H), 3.69 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.26 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.05 (dd, J=9.4, 15.3 Hz, 1H), 2.83 − 2.70 (m, 2H), 2.46 − 2.28 (m, 2H), 2.18 − 1.91 (m, 8H), 1.88 − 1.76 (m, 3H), 1.76 − 1.66 (m, 1H), 1.46 − 1.31 (m, 2H), 1.04 − 0.98 (m, 9H); m/z (ESI,陽イオン) 641 (M+H)
【0318】
[実施例66].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
表題化合物の1つは、実施例65に記載したように、逆相分取HPLCを使用して、単一異性体(第2の、遅めの、溶出ピーク)として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.11 − 8.04 (m, 1H), 7.71 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.18 (dd, J=2.2, 8.4 Hz, 1H), 7.15 − 7.09 (m, 2H), 6.97 − 6.90 (m, 1H), 6.65 (m, 1H), 6.04 (m, 1H), 5.65 (dd, J=6.4, 15.4 Hz, 1H), 4.17 (m, 1H), 4.07 (q, J=12.2 Hz, 2H), 3.81 − 3.69 (m, 2H), 3.63 (m, 1H), 3.43 (d, J=14.3 Hz, 1H), 3.24 (m, 1H), 2.82 − 2.71 (m, 2H), 2.56 − 2.48 (m, 1H), 2.29 − 2.18 (m, 1H), 2.07 − 1.82 (m, 9H), 1.81 − 1.65 (m, 2H), 1.51 − 1.38 (m, 3H), 1.09 (d, J=7.0 Hz, 3H), 1.05 − 0.93 (m, 6H); m/z (ESI,陽イオン) 641 (M+H)
【0319】
[実施例67].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−(2−メチルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化207】
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表題化合物の1つは、実施例65に記載したように、逆相分取HPLCを使用して、単一異性体(第3溶出ピーク)として得た。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.17 (br. s., 1H), 7.74 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.10 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.73 − 5.66 (m, 2H), 4.43 (br. s., 1H), 4.23 (s, 2H), 4.15 − 4.04 (m, 4H), 3.90 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.33 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.22 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 3.11 (d, J = 15.1 Hz, 2H), 2.75 (d, J = 5.7 Hz, 3H), 2.51 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 2.07 − 1.88 (m, 10H), 1.06 − 1.00 (m, 9H) m/z (ESI,陽イオン) 641 (M+H)
【0320】
[実施例68].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化208】
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段階1:(4R,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び
(4S,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び
(4S,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び
(4R,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び
【化209】
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表題化合物は、実施例58、段階2に記載したものと同様の手順に従って、1−ブロモプロパンを使用し、(2S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(2R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(実施例58、段階1由来)から調製した。
【0321】
段階2:(4R,5S)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び
(4R,5R)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び
(4S,5S)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び
(4S,5R)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド
【化210】
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表題化合物は、実施例58、段階3に記載したものと同様の手順によって、(4R,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、(4S,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、(4S,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び(4R,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミドの混合物から調製した。
【0322】
段階3:(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5R,6S)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び
(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5R,6R)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び
(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5S,6S)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び
(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5S,6R)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸
【化211】
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1,2ジクロロエタン(2mL)中に(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2S)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A、120mg、0.24mmol)、(4R,5S)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド,(4R,5R)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、(4S,5S)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミド、及び(4S,5R)−5−メチル−7−オクテン−4−スルホンアミドの混合物(段階2由来、121mg、0.59mmol)を含む混合物に対して、反応フラスコへとアルゴンを20分間通気することによって、アルゴンを導入した。その後、Hoveyda−GrubbsIIを添加した。混合物を環境温度で2時間撹拌してから濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiOゲル、9:1〜0:1、ヘキサン/0.3%AcOH+EtOAc)によって精製することで、表題化合物として灰色の油を得た。
【0323】
段階4:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、HCl(98mg、0.51mmol)、及びDMAP(41.7mg、0.341mmol)を含む0℃のDCM(80mL)に対して、(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5R,6S)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5R,6R)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5S,6S)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸、及び(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E,5S,6R)−1−ヒドロキシ−5−メチル−6−スルファモイル−2−ノネン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸の混合物(110mg、0.170mmol)を添加した。その後、反応混合物をそののまま環境温度まで温め、18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、未精製の残留物をクロマトグラフィー(SiOゲル、9:1〜0:1、ヘキサン/EtOAc+0.3%AcOH)によって精製することで、灰色の油(65mg)を得た。逆相分取HPLC(Gemini(商標)分取C185μmカラムを使用し、HO中のMeCN含量を25%〜75%とする濃度勾配溶出であり、両溶媒が0.1%のTFAを含む30分の方法)よって油をさらに精製することで、第1溶出異性体を、白色の固体である表題化合物として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.07 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 7.19 (dd, J=2.0, 8.6 Hz, 1 H), 7.10 (s, 1 H), 6.98 − 6.88 (m, 3 H), 5.93 − 5.85 (m, 1 H), 5.72 (dd, J=7.9, 15.3 Hz, 1 H), 4.26 (dd, J=4.0, 8.2 Hz, 1 H), 4.16 − 4.06 (m, 3 H), 3.83 (d, J=14.9 Hz, 1 H), 3.70 (d, J=14.4 Hz, 1 H), 3.24 (d, J=14.2 Hz, 1 H), 3.03 (dd, J=9.8, 15.2 Hz, 1 H), 2.83 − 2.72 (m, 2 H), 2.45 (dd, J=3.7, 8.6 Hz, 1 H), 2.32 (t, J=9.0 Hz, 1 H), 2.16 − 1.94 (m, 7 H), 1.91 − 1.74 (m, 5 H), 1.74 − 1.62 (m, 2 H), 1.40 (t, J=12.8 Hz, 1 H), 1.10 − 0.98 (m, 6 H)。m/z (ESI,陽イオン) 627.2 (M+H)
【0324】
[実施例69].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
表題化合物は、実施例68における逆相分取HPLCによる分離から、第2溶出異性体として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 7.71 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 7.11 − 7.08 (m, 1 H), 7.00 − 6.87 (m, 2 H), 6.84 (br s, 1 H), 6.14 (br s, 1 H), 5.81 (br s, 1 H), 4.23 (br s, 1 H), 4.19 − 4.04 (m, 3 H), 3.69 (d, J=14.4 Hz, 2 H), 3.58 (br s, 1 H), 3.40 − 3.18 (br , 2 H), 3.15 − 3.00 (br s, 1 H), 2.85 − 2.70 (m, 2 H), 2.44 (br s, 1 H), 2.35 (br s, 2 H), 2.18 (br s, 1 H), 2.10 − 1.90 (m, 3 H), 1.80 − 1.63 (m, 6 H), 1.63 − 1.54 (m, 1 H), 1.48 (br s, 1 H), 1.11 (br s, 3 H), 1.05 − 0.99 (m, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 627.2 (M+H)
【0325】
[実施例70].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−12’−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化213】
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表題化合物は、実施例68における逆相分取HPLCによる分離から、第3溶出異性体として得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ ppm 8.32 (br s, 1 H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.23 − 7.16 (m, 2 H), 7.10 (s, 1 H), 6.97 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 6.66 (br s, 1 H), 6.08 (br s, 1 H), 5.66 (dd, J=6.2, 15.3 Hz, 1 H), 4.21 (br s, 1 H), 4.15 − 4.00 (m, 2 H), 3.83 − 3.60 (m, 3 H), 3.42 (d, J=14.7 Hz, 1 H), 3.25 (br s, 1 H), 2.85 − 2.74 (m, 2 H), 2.60 − 2.47 (m, 2 H), 2.38 − 2.18 (m, 2 H), 2.15 − 2.00 (m, 3 H), 2.00 − 1.58 (m, 9 H), 1.46 (br s, 1 H), 1.17 − 1.08 (m, 3 H), 1.07 − 0.96 (m, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 627.2 (M+H)
【0326】
[実施例71].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化214】
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段階1:(4S,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、及び
(4R,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、及び
(4S,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、及び
(4R,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド
表題化合物は、実施例58、段階2に記載したものと同様の手順に従って、1−ブロモブタンを使用して、(2S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド、及び(2R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−2−メチルペンタ−4−エン−1−スルホンアミド(実施例58、段階1由来)から調製した。
【0327】
段階2:(4S,5R)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、及び
(4S,5R)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、及び
(4S,5R)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、及び
(4S,5R)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド
【化215】
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表題化合物は、実施例58、段階3に記載したものと同様の手順によって、(4S,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、(4R,5R)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、(4S,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、(4R,5S)−N,N−ビス(4−メトキシベンジル)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミドの混合物から調製した。
【0328】
段階3:(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び
(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド
【化216】
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表題化合物は、実施例58、段階4に記載したものと同様の手順を使用して、(4S,5R)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、(4R,5R)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、(4S,5S)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミド、及び(4R,5R)−4−メチル−1−ノネン−5−スルホンアミドの混合物(段階2)、ならびに(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2S)−2−((S,E)−1−ヒドロキシヘキサ−2−エン−1−イル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(中間体AA12A)から調製した。
【0329】
段階4:(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
表題化合物は、実施例58、段階5に記載したものと同様の手順を使用して、(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1s,2e)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミド、及び(3S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((1S,2E)−1−ヒドロキシ−2−ヘキセン−1−イル)シクロブチル)メチル)−N−(((2R,3S)−3−(2−プロペン−1−イル)−2−ヘプタニル)スルホニル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2’H−スピロ[1,5−ベンゾオキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキサミドの上記混合物から調製した。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.07 (br s, 1 H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.19 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 7.11 − 7.09 (m, 1 H), 6.99 − 6.87 (m, 3 H), 5.93 − 5.86 (m, 1 H), 5.72 (dd, J=8.2, 15.3 Hz, 1 H), 4.26 (dd, J=3.9, 8.3 Hz, 1 H), 4.13 − 4.07 (m, 3 H), 3.83 (d, J=15.4 Hz, 1 H), 3.70 (d, J=14.4 Hz, 1 H), 3.24 (d, J=14.2 Hz, 1 H), 3.03 (dd, J=9.5, 15.2 Hz, 1 H), 2.83 − 2.72 (m, 2 H), 2.51 − 2.39 (m, 1 H), 2.32 (t, J=9.4 Hz, 1 H), 2.20 − 1.64 (m, 6 H), 1.63 − 1.63 (m, 7 H), 1.63 − 1.53 (m, 1 H), 1.50 − 1.33 (m, 3 H), 1.06 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.97 (t, J=7.3 Hz, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 641.2 (M+H)
【0330】
[実施例72].(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’R,12’R)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’R,12’S)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’R)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’Z,11’S,12’S)−12’−ブチル−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化217】
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表題化合物は、実施例71における逆相分取HPLCによる分離から、単一異性体(第2溶出ピーク)として得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ = 9.92 (br s, 1 H), 7.71 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.47 (d, J=8.1 Hz, 1 H), 7.20 − 7.12 (m, 1 H), 7.12 − 7.06 (m, 2 H), 6.98 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 5.75 (br s, 1 H), 5.53 (td, J= 2.4, 2.4, 11.8 Hz, 1 H), 4.41 (br s, 1 H), 4.13 − 4.01 (m, 2 H), 3.88 (d, J=15.4 Hz, 1 H), 3.64 (d, J=14.4 Hz, 1 H), 3.57 (br s, 1 H), 3.19 − 2.99 (m, 2 H), 2.83 − 2.71 (m, 2 H), 2.29 − 2.15 (m, 2 H), 2.13 − 2.02 (m, 2 H), 2.02 − 1.87 (m, 4 H), 1.77 − 1.63 (m, 7 H), 1.62 − 1.50 (m, 1 H), 1.49 − 1.31 (m, 3 H), 1.12 − 1.03 (m, 3 H), 1.02 − 0.88 (m, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 641.2 (M+H)
【0331】
[実施例73].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−7’−ブトキシ−6−クロロ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化218】
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THF(2mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2、60mg、0.1mmol)を含む溶液に対して、60%の水素化ナトリウムを含む鉱物油(20mg、0.5mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。1−ヨードブタン(92mg、54uL、0.5mmol)を添加して得られた混合物を0℃で4時間撹拌した後、HPLC−MSにより分析したところ、反応は完了していた。反応物の反応を飽和NHClで停止し、反応物をEtOAcで抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をSiOゲル(24g、HP SiO、Teledyne ISCO)でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中のEtOAc含量を15%〜65%として溶出することで、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−7’−ブトキシ−6−クロロ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシドを白色の固体(15mg、収率23%)として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.13 (s, 1 H), 7.70 (d, J = 8.4, 2.3 Hz, 1 H), 7.09 (d, J = 2.2 Hz, 1 H), 6.92 − 6.95 (m, 2 H), 6.89 (s, 1 H), 5.80 (ddd, J = 15.1, 9.6, 3.2 Hz, 1 H), 5.54 (dd, J = 15.1, 9.6 Hz, 1 H), 4.31−4.36 (m, 1 H), 4.07−4.11 (m, 2 H), 3.84 (d, J = 15.4 Hz, 1 H), 3.68−3.74 (m, 2 H), 3.39 (dt, J = 9.3, 6.7 Hz, 1 H), 3.22−3.27 (m, 2 H), 3.00 (dd, J = 15.2, 10.3 Hz, 1 H), 2.75−2.83 (m, 2 H), 2.41−2.47 (m, 1 H), 2.30−2.36 (m, 1 H), 2.14−2.21 (m, 1 H), 1.94−2.12 (m, 2 H), 1.73−1.88 (m, 4 H), 1.58−1.62 (m, 1 H), 1.48−1.55(m, 4 H), 1.20−1.42 (m, 4 H), 1.05 (d, J = 10.0 Hz, 3 H), 0.92 (t, J = 10.0 Hz, 3H); MS m/z (ESI,陽イオン) 656.0 (M+H)
【0332】
[実施例74].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン−13’,13’−ジオキシド
【化219】
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DMF(3.34mL)中に(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2,100mg、0.167mmol)を含む、0℃に冷却した溶液に対して、鉱物油中に60%の水素化ナトリウム(66.8mg、1.67mmol)を含む分散液を添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、2−ブロモエチルメチルエーテル(Alfa Aesar、0.078mL、0.834mmol)を添加した。反応混合物を環境温度で撹拌した。48時間後、混合物の反応をNHCl水溶液で停止し、混合物を水で希釈した後、EtOAcで抽出した。有機層をMgSO4で脱水してから濃縮した。未精製の材料を、Redi−Sepの充填済シリカゲルカラム(12g)を介したクロマトグラフィーによって精製し、EtOAc(0.3%のAcOH含有)/ヘプタンを10〜40%として溶出することで、表題化合物(61mg、0.093mmol、収率55.6%)を得た。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.02 (s, 1H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.91 (s, 2H), 6.86 (s, 1H), 5.79 (ddd, J=3.3, 9.6, 15.2 Hz, 1H), 5.54 (dd, J=9.8, 14.4 Hz, 1H), 4.26 (ddd, J=1.0, 7.3, 14.4 Hz, 1H), 4.12 − 4.04 (m, 2H), 3.82 (d, J=15.2 Hz, 1H), 3.75 (dd, J=3.3, 9.2 Hz, 1H), 3.69 (d, J=14.7 Hz, 1H), 3.53 − 3.49 (m, 1H), 3.48 − 3.41 (m, 2H), 3.39 − 3.34 (m, 1H), 3.32 (s, 3H), 3.25 (d, J=14.2 Hz, 1H), 3.02 (dd, J=10.3, 15.4 Hz, 1H), 2.83 − 2.70 (m, 2H), 2.49 − 2.41 (m, 1H), 2.36 − 2.28 (m, 1H), 2.21 − 2.13 (m, 1H), 2.13 − 2.07 (m, 1H), 2.05 (d, J=13.7 Hz, 1H), 1.99 − 1.91 (m, 3H), 1.89 − 1.77 (m, 3H), 1.71 − 1.59 (m, 1H), 1.44 (d, J=7.3 Hz, 3H), 1.39 (t, J=13.1 Hz, 1H), 1.02 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 657.1 (M+H)
【0333】
[実施例75].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−(2−メトキシエトキシ)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化220】
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表題化合物は、実施例74に記載したものと類似の様式で、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例17)、及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(Aldrich)を使用して調製した。H NMR (400MHz, CDOD) δ 7.75 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.19 (dd, J=2.2, 8.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.01 (dd, J=1.6, 8.2 Hz, 1H), 6.94 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.88 (d, J=1.6 Hz, 1H), 5.89 (ddd, J=6.1, 13.1, 21.5 Hz, 1H), 5.60 (dd, J=9.0, 15.1 Hz, 1H), 4.09 (dd, J=12.7, 15.3 Hz, 2H), 4.05 − 3.99 (m, 1H), 3.91 − 3.82 (m, 2H), 3.69 (d, J=14.5 Hz, 1H), 3.62 − 3.57 (m, 1H), 3.53 (dd, J=4.1, 8.0 Hz, 2H), 3.50 − 3.45 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.08 (dd, J=10.3, 15.2 Hz, 1H), 2.87 − 2.73 (m, 2H), 2.55 − 2.40 (m, 2H), 2.40 − 2.26 (m, 2H), 2.11 (dd, J=7.4, 15.1 Hz, 2H), 1.98 − 1.65 (m, 10H), 1.46 (t, J=10.9 Hz, 1H), 1.20 (t, J=7.4 Hz, 3H)。m/z (ESI,陽イオン) 657.2 (M+H)
【0334】
[実施例76].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化221】
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表題化合物は、実施例74に記載したものと類似の様式で、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−12’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例11)、及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(Aldrich)を使用して調製した。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 7.72 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.16 (dd, J=8.5, 2.2 Hz, 1 H), 7.10 (d, J=2.2 Hz, 1 H), 6.98 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 6.91 (d, J=8.2 Hz, 1 H), 6.85 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 5.80 − 5.87 (m, 1 H), 5.58 (dd, J=15.5, 8.8 Hz, 1 H), 4.03 − 4.18 (m, 3 H), 3.80 − 3.86 (m, 2 H), 3.41 − 3.68 (m, 5 H), 3.35 (s, 3 H), 3.06 (dd, J=15.3, 10.4 Hz, 1 H), 2.70 − 2.81 (m, 2 H), 2.24 − 2.53 (m, 4 H), 2.09 (d, J=13.7 Hz, 1 H), 1.68 − 1.96 (m, 7 H), 1.50 (d, J=7.0 Hz, 3 H), 1.39 − 1.47 (m, 2 H)。m/z (ESI,陽イオン) 643.2 (M+H)
【0335】
[実施例77].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化222】
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表題化合物は、実施例74に記載したものと類似の様式で、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例30)、及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(Aldrich)を使用して調製した。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.32 (s, 1 H), 7.68 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.17 (dd, J=2.2, 8.6 Hz, 1 H), 7.09 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.05 − 6.97 (m, 1 H), 6.92 (d, J=8.1 Hz, 1 H), 5.94 − 5.85 (m, 1 H), 5.51 (dd, J=7.0, 15.3 Hz, 1 H), 4.17 − 4.04 (m, 2 H), 3.75 − 3.68 (m, 2 H), 3.66 − 3.46 (m, 7 H), 3.44 − 3.34 (m, 4 H), 2.80−2.72 (m 2 H), 2.45 − 2.40 (m, 2 H), 2.22 − 2.10 (m, 3 H), 2.00 − 1.75 (m, 6 H), 1.75−1.55 (m, 2 H), 1.53−1.48 (m, 1 H), 1.18 (d, J=6.4 Hz, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 643.2 (M+H)
【0336】
[実施例78].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化223】
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表題化合物は、実施例74に記載したものと類似の様式で、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R)−6−クロロ−7’−メトキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例31)、及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(Aldrich)を使用して調製した。H NMR (500 MHz, CDCl) δ ppm 8.22 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.18 (dd, J=2.1, 8.4 Hz, 1 H), 7.09 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 6.95 − 6.88 (m, 2 H), 6.83 (s, 1 H), 5.88 − 5.80 (m, 1 H), 5.56 (dd, J=9.0, 15.2 Hz, 1 H), 4.36 (dd, J=4.8, 15.3 Hz, 1 H), 4.14 − 4.04 (m, 2 H), 3.85 − 3.78 (m, 2 H), 3.71 (d, J=14.2 Hz, 1 H), 3.60 − 3.48 (m, 3 H), 3.45 − 3.34 (m, 4 H), 3.23 (d, J=14.4 Hz, 1 H), 3.09 − 2.91 (m, 2 H), 2.84 − 2.71 (m, 2 H), 2.53 − 2.44 (m, 1 H), 2.36 − 2.23 (m, 2 H), 2.13 − 1.92 (m, 5 H), 1.89 − 1.74 (m, 3 H), 1.69 − 1.54 (m, 1 H), 1.39 (t, J=12.6 Hz, 1 H), 1.16 (d, J=6.6 Hz, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 643.2 (M+H)
【0337】
[実施例79].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化224】
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DMF中に、乾燥した(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(15mg、0.025mmol)(実施例2)、及び鉱物油中に60%の水素化ナトリウム(9.9mg、0.43mmol)を含む分散液、を含む混合物をアルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。1−(2−ブロモエトキシ)−2−メトキシエタン(22.6mg、0.124mmol)を環境温度で添加した。反応混合物18時間撹拌し、飽和NHCl水溶液で反応混合物の反応を停止し、反応混合物をEtOAcで抽出(3回)した。一緒にした有機層を脱水(MgSO)してから濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜50%、EtOAc+0.3%HOAc/ヘキサン)によって精製することで、表題化合物を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.09 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.18 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1 H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1 H), 6.95 − 6.87 (m, 3 H), 5.82 (ddd, J=3.2, 9.4, 15.1 Hz, 1 H), 5.54 (dd, J=9.1, 15.2 Hz, 1 H), 4.35 − 4.24 (m, 1 H), 4.16 − 4.05 (m, 2 H), 3.87 − 3.74 (m, 2 H), 3.70− 3.54 (m, 8 H), 3.45 − 3.44 (m, 1 H), 3.40 (s, 3 H), 3.23 (d, J=14.3 Hz, 1 H), 2.99 (dd, J=10.2, 15.3 Hz, 1 H), 2.84 − 2.71 (m, 2 H), 2.53 − 2.42 (m, 1 H), 2.38 − 2.24 (m, 1 H), 2.15 − 1.93 (m, 4 H), 1.90 − 1.72 (m, 3 H), 1.72 − 1.57 (m, 3 H), 1.49 (d, J=7.2 Hz, 3 H), 1.42−1.35 (m, 1 H), 1.05 (d, J=6.8 Hz, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 701.2 (M+H)
【0338】
[実施例80].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化225】
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表題化合物は、実施例79に記載したものと同様の手順で、1−(2−ブロモエトキシ)−2−メトキシエタンの代わりに1−ブロモ−2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタンを使用し、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2)から調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.97 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.19 (dd, J=2.2, 8.4 Hz, 1 H), 7.10 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 6.95 − 6.87 (m, 3 H), 5.86 − 5.75 (m, 1 H), 5.54 (dd, J=9.0, 15.1 Hz, 1 H), 4.35 − 4.22 (m, 1 H), 4.13 − 4.05 (m, 2 H), 3.86 − 3.76 (m, 2 H), 3.72 − 3.63 (m, 7 H), 3.63 − 3.54 (m, 5 H), 3.44 − 3.42 (m, 1 H), 3.40 (s, 3 H), 3.23 (d, J=14.3 Hz, 1 H), 2.99 (dd, J=10.1, 15.4 Hz, 1 H), 2.84 − 2.71 (m, 2 H), 2.48 (d, J=10.6 Hz, 1 H), 2.38 − 2.26 (m, 1 H), 2.21 − 1.90 (m, 4 H), 1.89 − 1.72 (m, 3 H), 1.70 − 1.58 (m, 3 H), 1.50 (d, J=7.2 Hz, 3 H), 1.45−1.32 (m, 1 H), 1.06 (d, J=6.8 Hz, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 745.2 (M+H)
【0339】
[実施例81].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−11’,12’−ジメチル−7’−(3,6,9,12−テトラオキサトリデカ−1−イルオキシ)−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化226】
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表題化合物は、実施例79に記載したものと同様の手順で、1−(2−ブロモエトキシ)−2−メトキシエタンの代わりにトリエチレングリコール2−ブロモエチルメチルエーテルを使用し、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−7’−ヒドロキシ−11’,12’−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例2)から調製した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 8.02 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.19 (dd, J=2.2, 8.4 Hz, 1 H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1 H), 6.94 − 6.88 (m, 3 H), 5.85 − 5.77 (m, 1 H), 5.54 (dd, J=8.5, 15.4 Hz, 1 H), 4.31 (q, J=7.4 Hz, 1 H), 4.09 (s, 2 H), 3.85 − 3.75 (m, 2 H), 3.74 − 3.62 (m, 11 H), 3.62−3.50 (m, 5 H), 3.45 − 3.42 (m, 1 H), 3.39 (s, 3 H), 3.23 (d, J=14.3 Hz, 1 H), 3.03 − 2.95 (m, 1 H), 2.83 − 2.72 (m, 2 H), 2.52 − 2.43 (m, 1 H), 2.32 (t, J=9.5 Hz, 1 H), 2.21 − 1.92 (m, 4 H), 1.90 − 1.74 (m, 3 H), 1.68 − 1.56 (m, 3 H), 1.50 (d, J=7.2 Hz, 3 H), 1.40 (t, J=13.2 Hz, 1 H), 1.06 (d, J=6.8 Hz, 3 H)。m/z (ESI,陽イオン) 789.2 (M+H)
【0340】
[実施例82].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または
(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド
【化227】
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表題化合物は、実施例74に記載したものと類似の様式で、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’R)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド、または(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’R,12’S)−6−クロロ−12’−(シクロプロピルメチル)−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2h,15’h−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例59)、及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(Aldrich)を使用して調製した。H NMR (400MHz, CDCl) δ ppm 8.05 (s, 1 H), 7.70 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 7.18 (dd, J=2.2, 8.5 Hz, 1 H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1 H), 6.96 − 6.90 (m, 3 H), 5.91 − 5.83 (m, 1 H), 5.56 (dd, J=9.0, 15.1 Hz, 1 H), 4.30 (dd, J=4.5, 7.2 Hz, 1 H), 4.09 (s, 2 H), 3.87 − 3.79 (m, 2 H), 3.74 − 3.67 (m, 1 H), 3.59 − 3.50 (m, 3 H), 3.48 − 3.41 (m, 1 H), 3.41 − 3.35 (s, 3 H), 3.23 (d, J=14.5 Hz, 1 H), 3.00 (dd, J=10.2, 15.3 Hz, 1 H), 2.84 − 2.71 (m, 2 H), 2.50 (d, J=10.6 Hz, 1 H), 2.37 − 2.16 (m, 3 H), 2.13 − 1.92 (m, 4 H), 1.91 − 1.73 (m, 3 H), 1.71 − 1.52 (m, 2 H), 1.51 − 1.34 (m, 2 H), 1.23 −1.14 ( m, 1 H), 1.05 (d, J=6.8 Hz, 3 H), 0.67 − 0.58 (m, 2 H), 0.29 (dd, J=4.4, 9.1 Hz, 1 H), 0.08 (dd, J=4.1, 9.0 Hz, 1 H)。m/z (ESI,陽イオン) 697.3 (M+H)
【0341】
[実施例83].(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−(2−メトキシエトキシ)−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン−13’,13’−ジオキシド
【化228】
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表題化合物は、実施例74に記載したものと類似の様式で、(1S,3’R,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)−6−クロロ−12’−エチル−7’−ヒドロキシ−11’−メチル−3,4−ジヒドロ−2H,15’H−スピロ[ナフタレン−1,22’−[20]オキサ[13]チア[1,14]ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ[8,16,18,24]テトラエン]−15’−オン13’,13’−ジオキシド(実施例24)、及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(Aldrich)を使用して調製した。H NMR (500MHz, CDCl) δ 8.08 (s, 1H), 7.71 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.17 (dd, J=2.4, 8.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.91 (d, J=0.7 Hz, 2H), 6.87 (s, 1H), 5.82 (ddd, J=3.4, 9.4, 15.3 Hz, 1H), 5.54 (dd, J=9.4, 15.8 Hz, 1H), 4.11 − 4.05 (m, 2H), 4.00 (dd, J=2.8, 9.4 Hz, 1H), 3.82 (d, J=14.9 Hz, 1H), 3.78 (dd, J=3.2, 9.0 Hz, 1H), 3.69 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.53 (ddd, J=3.4, 5.4, 9.3 Hz, 1H), 3.45 (dt, J=3.7, 5.0 Hz, 2H), 3.38 (ddd, J=3.4, 5.9, 9.5 Hz, 1H), 3.32 (s, 3H), 3.25 (d, J=14.4 Hz, 1H), 3.02 (dd, J=10.3, 15.4 Hz, 1H), 2.84 − 2.70 (m, 2H), 2.45 (ddd, J=3.7, 10.0, 19.1 Hz, 1H), 2.37 − 2.29 (m, 1H), 2.29 − 2.19 (m, 1H), 2.13 − 2.08 (m, 1H), 2.08 − 2.01 (m, 2H), 2.00 − 1.89 (m, 3H), 1.89 − 1.77 (m, 4H), 1.66 (5重項, J=8.6 Hz, 1H), 1.44 − 1.35 (m, 1H), 1.28 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.02 (d, J=6.8 Hz, 3H)。MS (ESI,陽イオン) m/z 671.1 (M+H) ; 693.1 (M+Na)
【0342】
前述の説明は、本発明の単なる例示にすぎず、本発明を、開示の化合物、組成物、及び方法に限定する意図はない。当業者に明らかである変形形態及び変更は、添付の特許請求の範囲に定義されるように、本発明の範囲及び性質の範囲内であることを意図する。前述の説明から、当業者は、本発明に必須となる特性を容易に確認することができると共に、その趣旨及び範囲から逸脱することなく、それをさまざまな用法及び条件に適応させるために、本発明のさまざまな変更及び変更形態を作ることができる。本明細書に示される特許及び出版物はすべて、参照によって、それらの全体が本明細書に組み込まれる。
図1
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図2
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図3
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