(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
コージェネレーション装置、例えば、家庭用燃料電池コージェネレーション装置は、貯湯ユニットと燃料電池ユニットとが併設されたシステムである。
【0003】
燃料電池ユニットでは、発電を目的としてガスを消費し続けており、発電に伴う発熱で、貯湯ユニット内の水を加熱して温水を生成する。
【0004】
発電は、基本的には常時運転状態であるが、例外がある。
【0005】
(例外1) 故障
【0006】
燃料電池ユニットの故障により、発電運転は停止する。
【0007】
(例外2) 微量漏洩監視機能対策
【0008】
例えば、マイコンメータには、ガス管の漏洩(特に、微量の漏洩)を検知する安全機能を搭載している。安全機能では、当該漏洩が30日間継続した場合に(警報カウンタがしきい値を超えた場合に)、警報を発令(警報ランプの点滅等)する。「継続」の定義としては、1時間以上の間隔をあけずにガスが流れていることとする。
【0009】
一方、燃料電池ユニットでは、他のガス消費機器とは異なり、発電を目的として、ガスを消費し続けることが、通常の仕様となっている。このため、上記安全機能が働かないように、30日が経過する前に、一定の発電休止期間を設けるようにしている。
【0010】
(例外3) 利用者等の操作に依存する発電停止
【0011】
例えば、設備設置直後のデフォルト仕様において、燃料電池ユニットの運転は停止状態の場合があり、利用者が発電停止状態に気付かずに利用している場合がある。
【0012】
(例外4) 季節による発電停止
【0013】
燃料電池の種類によっては、貯湯タンクがお湯で満たされると停止するものがある。そのような燃料電池では、熱需要が少なくなる夏期では、給水温度が高く、貯湯タンクがお湯で満たされやすくなるため、冬期に比べると発電時間が短くなって、1日の大半で発電運転が停止する場合がある。
【0014】
発電中か否かは、例えば、居室に設けられたリモコン等で報知されることがあるが、上記例外1〜例外4を総合すると、発電している状態も発電していない状態も、それぞれ理由があるため、仮に、発電し得る時期に発電していなくても、利用者は不信感を抱くことは少ない。
【0015】
従って、料電池ユニットが発電することが好ましい時期に発電していない場合、当該燃料電池ユニットが発電していないことを積極的に報知しなければ、コージェネレーション装置として、有効利用するができない。
【0016】
特許文献1には、発電を行って電力を供給する発電システムであって、少なくとも前記発電システムの起動および停止を制御する制御器と、前記発電システムの運転状況を報知する報知器と、を備え、前記制御器は、前記発電システムが故障しておらず、かつ、前記発電システムが発電していない期間が予め定められる第1期間以上になった場合に、前記報知器で前記発電システムが発電していないという運転情報および前記発電システムの運転の設定を確認するための設定情報のうちの少なくとも一方の情報を含む報知情報を報知する、発電システムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、特許文献1では、報知情報の報知の条件を、発電システムの故障と、第1期間以上発電していないこととしているため、発電の有用性に関わらず、単に、発電していないことを報知しているにすぎない。
【0019】
従って、利用者は、第1期間以上発電していないことを条件として、発電していないことの報知では、発電することが有利であるのか、不利であるのかを判断することができない。
【0020】
本発明は、発電の状況を報知する場合に、利用者の立場に立った有用な報知を行うことができる発電システムを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、発電を行って電力を供給する発電システムであって、少なくとも前記発電システムの起動および停止を制御する制御部と、前記発電システムの運転状況を報知する報知部とを備え、前記制御部は、前記発電システムが故障以外の要因で発電しておらず、かつ、
エネルギー消費設備の動作回数が所定回数以上になった場合に、前記報知部で前記発電システムが発電していないという運転情報および前記発電システムの運転の設定を確認するための設定情報のうちの少なくとも一方の情報を含む報知情報を報知することを特徴としている。
【0022】
本発明によれば、報知部では、発電システムの運転状況を報知する。この報知部において、発電システムが故障以外の要因で発電しておらず、かつ、エネルギー消費設備の動作状態に関して、予め定めた条件が成立した場合に、発電システムが発電していないという運転情報および発電システムの運転の設定を確認するための設定情報のうちの少なくとも一方の情報を含む報知情報を報知する。
【0023】
これにより、発電の状況を報知する場合に、利用者の立場に立った有用な報知を行うことができる。
【0028】
エネルギー消費設備の動作状態を当該エネルギー消費設備の動作回数とすることで、エネルギー消費設備におけるエネルギー消費状態(例えば、電力消費状態)を把握することができる。
【0031】
本発明は、
貯湯ユニットに併設された燃料電池ユニットとして適用されることで、コージェネレーション装置が構成され、前記燃料電池ユニットは、発電を目的としてガスを消費し、当該発電に伴う発熱で、前記貯湯ユニット内の水を加熱して温水を生成する発電システムであって、少なくとも前記発電システムの起動および停止を制御する制御部と、前記発電システムの運転状況を報知する報知部とを備え、前記制御部は、前記発電システムが故障以外の要因で発電しておらず、かつ、前記貯湯ユニットから温水の供給を受けて給湯する給湯設備の給湯回数が、所定回数以上になった場合に、前記報知部で前記発電システムが発電していないという運転情報および前記発電システムの運転の設定を確認するための設定情報のうちの少なくとも一方の情報を含む報知情報を報知することを特徴としている。
【0032】
燃料電池ユニットの発電により発生する熱を、貯湯ユニットに貯められた温水の加熱に利用することができる。
【0033】
このコージェネレーション装置での発電に関する報知は、ガスと電気とを共存させてエネルギーの有効利用する上で、有用な報知となる。
【0035】
給湯設備の給湯回数が増えると、貯湯タンク内の温水が減少することになり、その分、発電によって温水を加熱する必要がある。そこで、発電システムが故障以外の要因で発電しておらず、かつ、給湯設備の給湯回数が、所定回数以上になった場合に、発電システムが発電していないという運転情報および発電システムの運転の設定を確認するための設定情報のうちの少なくとも一方の情報を含む報知情報を報知する。
【0036】
これにより、発電の状況を報知する場合に、利用者の立場に立った有用な報知を行うことができる。
【0039】
これにより、発電の状況を報知する場合に、利用者の立場に立った有用な報知を行うことができる。
【0040】
このように本発明は、エネルギー消費設備の使用状況を、発電の状況の報知のトリガとすることができ、かつ、報知によって、使用者に対して、発電の有用性をアピールすることができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、発電の状況を報知する場合に、利用者の立場に立った有用な報知を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1には、本発明のコージェネレーション装置の一例としての、本実施の形態に係る家庭用燃料電池コージェネレーション装置、(以下、本実施の形態において、「
エネファーム(登録商標)10」という)の概略図が示されている。
【0044】
エネファーム(登録商標)10は、貯湯ユニット12と燃料電池ユニット14とが併設されたシステムである。なお、併設とは、物理的に隣接していることに限定するものではなく、相互に連携しあうことを意味する。すなわち、貯湯ユニット12と燃料電池ユニット14とが離れた状態で設置され、配管や電気配線等で連結するようにしてもよい。
【0045】
エネファーム(登録商標)10は、コントローラ16によって制御される。
【0046】
貯湯ユニット12は、貯湯タンク32を備えている。また、燃料電池ユニット14は、ガス供給管18からガス(例えば、都市ガス13A)を取り込んで水素を精製する燃料処理器20と、水素と酸素とによる改質を中心とした処理で発電しかつ蓄電するスタック22と、スタック22に蓄電された電力(直流)を交流に変換し、家屋48内の家電(家庭電化製品)や照明等の電力消費機器24に供給するインバータ28とを備えている。
【0047】
なお、
図1では、電力消費機器24の代表例として、家電及び照明を挙げているが、本実施の形態において、電力消費機器24とは、家電及び照明を含め、家屋48で必要とされる電気部品は全て電力消費機器を示すものとする(例えば、
エネファーム(登録商標)10に関わる制御対象機器12D、14D(
図2参照)、後述するリモコンパネル46、及びガスファンヒータ54等)。なお、電力消費機器24は、エネルギー消費機器の一部を構成する。
【0048】
燃料電池ユニット14では、スタック22で発電する際に発熱するため、冷却する必要がある。
【0049】
一方、貯湯ユニット12では、貯湯タンク32内に水道水等を取り入れ(給水)、家屋48の内部に設けられ、電力消費機器24と共にエネルギー消費機器を構成する給湯設備49(シャワー、風呂、シンク等)への給湯用、及び床暖房や空調設備等での熱交換用として利用するため、加熱(加温)する必要がある。
【0050】
このため、燃料電池ユニット14は、熱交換器30を備えており、スタック22での発電で発生した熱と、水道管33を介して貯湯ユニット12に設けられた貯湯タンク32内に供給する水との間で熱交換を行っている。
【0051】
なお、水道管33には、図示しないヒータ(主として、電気ヒータ)が設けられ、ヒータで水道管33を加熱することで、当該水道管33及び周辺機器の凍結防止を行う場合がある。
【0052】
燃料電池ユニット14の一部を構成するインバータ28は、商用電源60との切り替えを制御する切替部62に接続されている。切替部62は、コントローラ16の指示に基づき、電力供給源(燃料電池ユニット14で発電した電力又は商用電源60からの電力)を切り替える。
【0053】
切替部62の下流側には、電力の消費状態を監視するメータとして、電力スマートメータ63が取り付けられている。
【0054】
電力スマートメータ63には、切替部62による切り替えに依存して、燃料電池ユニット14で発電した電力、或いは、商用電源60からの電力が入力され、電力消費機器24へ供給されるようになっている。言い換えれば、利用者が電力消費機器24を利用する場合、何れかの電力が供給されるため、何ら支障はない。
【0055】
なお、電力スマートメータ63は、コントローラ16に接続されており、コントローラ16で制御されるリモコンパネル46に、電力源が表示されるようになっている。
【0056】
電力スマートメータ63では、消費される電力の推移(消費電力、単位時間当たりの電力量及び電力変化量、並びに、消費される時期及び時間帯等)を解析することで、予め定格の消費電力が既知とされている電力消費機器24の種類の特定及び動作状態(オン・オフのタイミングを含む)を認識することが可能となっている。この電力消費機器24で消費される電力の推移は、コントローラ16へ送出される。
【0057】
ガス供給管18には、マイコンメータ50が取り付けられている。マイコンメータ50の下流側には、分岐部18Aが設けられ、その一方の枝管18Bが前記燃料処理器20へガスを供給する管路となる。また、他方の枝管18Cは、家屋48内のガス機器(コンロ52、ガスファンヒータ54等)へガスを供給する管路である。
【0058】
マイコンメータ50は、供給するガスの流量を計測すると共に、ガスの供給における異常を監視する複数の機能を有している。主たる監視機能としては、異常流出監視機能、感震機能、圧力監視機能、及び長時間使用監視機能等がある。
【0059】
また、マイコンメータ50では、上記の主たる監視機能に加え、ガスの供給を積極的に遮断するものではないが、安全機能として、「微量漏洩監視機能」を搭載している。
【0060】
微量漏洩監視機能では、微量漏洩が30日間継続した場合に、警報を発令(警報ランプの点滅等)する。
【0061】
「微量」とは、前述した異常流出監視機能、圧力監視機能、及び長時間使用監視機能での監視で異常と判定されないガス流量であり、予め定めた単位時間当たりの漏洩許容範囲から定める。
【0062】
また、「継続」の定義としては、1時間以上の間隔を開けずにガスが流れていることとする。言い換えれば、1時間未満(例えば、59分)の流動途絶は、「継続」と認識する。
【0063】
ここで、
エネファーム(登録商標)10では、通常は、発電を目的としてガスを消費し続けているため、微量漏洩監視機能が働かないように、30日が経過する前に、一定の発電休止期間を設けるようにしている。一例として、27日の連続稼働毎に1回、一定時間(24時間)の発電休止期間を設け、安全機能の警報カウンタをリセットするようにしている。
【0065】
図2に示される如く、コントローラ16は、CPU34、RAM36、ROM38、I/O40、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス42で構成されたマイクロコンピュータ44を備える。
【0066】
I/O40には、貯湯ユニット12の制御対象機器12Dと、燃料電池ユニット14の制御対象機器14Dとが接続され、コントローラ16の制御によるそれぞれの動作が制御される。
【0067】
また、I/O40には、リモコンパネル46が接続されている。リモコンパネル46は、
エネファーム(登録商標)10が設置される対象の家屋48(
図1参照)の内部に設置され、利用者が
エネファーム(登録商標)10に関して指令を入力したり、
エネファーム(登録商標)10の状態を表示する機能を有する。
【0068】
貯湯タンク32(
図1参照)内の水温は、複数の温度層に分類される。I/O40には、貯湯タンク32に貯留された温水の温度を検出する複数のサーミスタ51(
図1では図示省略)が接続されている。
【0069】
水は、温度が高いほど上層となる。このため、貯湯タンク32内の水温は、最上層の温度が高く(高温)、下層に行くに従い温度が低くなり、最下層の温度が低い(低温)。
【0070】
サーミスタ51は、貯湯タンク32内の各層(例えば、4層に分類した場合は、4層各々)の温度を検出する。コントローラ16では、サーミスタ51で検出した温度に基づいて、水道管33からの給水時期や給水量等を制御する。
【0071】
図3は、本実施の形態に係るリモコンパネル46の正面図である。
【0072】
図3に示される如く、リモコンパネル46は外観が矩形状で、メインパネル56の上部には、表示部64が配置されている。
【0073】
また、表示部64よりも下側のメインパネル56は、複数の操作スイッチ群の配置領域68となっている。
【0074】
操作スイッチ群は、所謂ハードスイッチであり、給湯及び発電に関わる操作スイッチが配列されている。各操作スイッチの機能は、スイッチ操作面に標記されている。例えば、操作スイッチ群の上段は、
図3の左から順に、「発電設定」、「メニュー/戻る」、「▼」、「▲」、及び「確定」と表記されている。
【0075】
また、操作スイッチ群の下段は、
図3の左から順に、「発電設定」、「今日の実績」、「通話」、及び「ふろ自動」と表記されている。
【0076】
一例として、「発電設定」と表記された操作スイッチは、操作する毎に、発電のモードを切り替えることができる。また、「今日の実績」と表記された操作スイッチは、操作することで、電力の消費状態が目視できる画面に切り替えることができる。
【0077】
なお、
図3に示すリモコンパネル46は、表示部64、及び操作スイッチ群の配置位置、数、機能、形状等は、型式、年式、バージョン等によって変更される場合があり、
図3のリモコンパネル46の形状に限定されるものではない。
【0078】
ここで、リモコンパネル46の表示部64には、発電中か否かが表示(表示形態1)されるようになっている。また、リモコンパネル46の表示部64には、電力の供給元(商用電源又は
エネファーム(登録商標)10の燃料電池ユニット14)が表示されると共に、その消費電力(○○kW)が表示(表示形態2)され、さらに、必要に応じて、売電及び買電の状況や電力の自給率が表示(表示形態3)されるようになってい
る。
【0079】
このように、リモコンパネル46の表示部64の表示(表示形態1〜表示形態3等)を目視することで、現在の電力の状況を確認することができる。
【0080】
しかしながら、発電は、商用電源とのバランス、貯湯ユニット12側の貯湯タンク32内の温水の温度、微量漏洩監視での誤検知回避等、様々な理由のある条件に基づいて、発電しない場合があるため、利用者は、リモコンパネル46の表示部64の表示状態で、発電していないことを報知しても、何ら違和感を感じない。
【0081】
言い換えれば、発電する方が有用である時期であるにも関わらず、発電設定状態がオフになっていたとしても商用電源から電力が供給されるため、利用者は、これに気が付かず電力消費機器24を使用する場合がある。
【0082】
そこで、本実施の形態では、
エネファーム(登録商標)10の燃料電池システム14による発電機能が故障以外の要因で発電しておらず(すなわち、発電可能であるが発電しておらず)、かつ、エネルギー消費設備(電力消費機器24又は給湯設備49)の動作状態に関して、予め定めた条件が成立した場合に、リモコンパネル46の表示部64で、燃料電池システム14が発電していないという運転情報および燃料電池システム14の運転の設定を確認するための設定情報のうちの少なくとも一方の情報を含む報知情報を報知するようにした。
【0083】
より具体的には、エネルギー消費設備として、電力消費機器24を対象として、当該電力消費機器24の動作回数をカウントし、そのカウント値nが、予め定めたしきい値Nを超えた時点で、リモコンパネル46の表示部64にメッセージ(例えば、
図4(A)に示される如く、『発電停止中です(発電可能)。電力消費機器の利用回数が増えてきましたので、発電することをお勧めします。』等)を表示する。
【0084】
すなわち、電力消費機器24を動作する回数が多ければ多いほど、電力が消費されると予測されるため、発電が可能で発電停止中であることで、利用者に積極的に報知する。特に、電力消費機器24が給湯器の場合、貯湯タンク32内のお湯が消費されるため、発電可能な状態であるのに、発電停止中であることを、利用者に積極的に報知することは、快適な生活環境を維持するためにも有効である。
【0085】
例えば、
図4(B)に示す比較例においても、発電していないことは認識可能である。しかし、発電している状態も発電していない状態も、それぞれ理由があるため、
図4(B)のような表示形態では、仮に、発電し得る時期に発電していなくても、利用者は不信感を抱くことは少ない。
【0086】
そこで、本実施の形態では、メッセージを表示することで(
図4(A))、利用者への報知による認知度を高めている。
【0087】
なお、メッセージの報知は、表示に限らず、音声による報知や、警告灯の発光等、他の報知形態であってもよく、複数の報知形態を組み合わせてもよい。さらに、発電を促す報知が必要なとき、人感センサ等でリモコンパネル46の近傍を利用者が通過するときに、報知するように、報知のタイミングを厳選してもよい。
【0088】
以下に、本実施の形態の作用を、
図5のフローチャートに従い説明する。
【0089】
ステップ100では、発電状態を判定する。このステップ100で、発電中と判定された場合は、ステップ102へ移行して、現在、発電を促すメッセージが表示中であるか否かを判断する。
【0090】
このステップ102で肯定判定されると、ステップ104へ移行して、リモコンパネル46の表示部64に表示中の、発電を促すメッセージ表示終了を指示し、このルーチンは終了する(なお、リターンとは、他の図示しない制御を実行後、ステップ100へ戻ることを意味する。以下同じ)。なお、このステップ100→102→104の流れの処理は、使用者が、リモコンパネル46の表示部64に表示されたメッセージに気が付いて、発電を開始する指示操作を行ったときに状況に相当する。
【0091】
また、ステップ102で否定判定された場合は、このルーチンは終了する。このステップ100→102の流れの処理は、メッセージに関わらず、発電が行われている状況に相当する。
【0092】
一方、ステップ100で発電停止中と判定された場合は、ステップ106へ移行して、前回の判定は発電中であったか否かを判断する。
【0093】
このステップ106で肯定判定された場合は、今回の判定で発電停止となったと判断し、ステップ108へ移行して、カウント値nをリセット(n=0)して、ステップ110へ移行する。
【0094】
また、ステップ106で否定判定された場合は、既に、発電停止状態に移行していると判断し、ステップ112へ移行して、発電を促すメッセージが表示中であるか否かを判断する。このステップ112で否定判定された場合は、発電停止中、かつメッセージ表示前であると判断し、ステップ110へ移行する。
【0095】
また、ステップ112で肯定判定された場合は、発電停止中、かつメッセージ表示中であると判断し、このルーチンは終了する。
【0096】
ステップ110では、電力スマートメータ63から電力推移情報を取り込み、次いでステップ114へ移行して電力消費機器24の動作状態を推定する。このステップ114での動作状態の推定は、オン・オフ動作の有無である。
【0097】
次のステップ116では、電力消費機器24の一部又は全部を対象として、オン・オフ動作があったか否かを判断する。なお、電力消費機器24の中には、オン状態で、「強」、「中」、「弱」の異なる消費電力に切り替えたり、摺動抵抗器等、無段変速で消費電力を調整するものもあるが、この切り替えは無視してもよいし、考慮してもよい。
【0098】
ステップ116で否定判定された場合は、カウントアップする時期ではないと判断し、このルーチンは終了する。
【0099】
また、ステップ116で肯定判定された場合は、カウントアップする時期であると判断し、ステップ118へ移行して、カウント値nをインクリメント(n=n+1)し、ステップ120へ移行する。
【0100】
ステップ120では、カウント値nと比較するしきい値Nを読み出し、次いで、ステップ122へ移行して、カウント値nとしきい値Nとを比較する(n:N)。
【0101】
このステップ122で、n>Nと判定(肯定判定)された場合は、メッセージ表示時期であると判断し、ステップ124へ移行して、リモコンパネル46の表示部64に、発電を促すメッセージの表示を指示し、このルーチンは終了する。
【0102】
メッセージは、
図4(A)に示される如く、『発電停止中です(発電可能)。電力消費機器24の利用回数が増えてきましたので、発電することをお勧めします。』と表示され、
図4(B)の比較例に比べて、強調された表示形態により、使用者はいつもと異なる表示形態であることに気が付き、例えば、発電を行う意思があるが、発電を行う操作を忘れていて、発電を有効利用できない時期を減らすことができる。
【0103】
また、ステップ122で、n≦Nと判定(否定判定)された場合は、メッセージ表示時期ではないと判断し、このルーチンは終了する。
【0104】
このように本実施の形態では、エネルギー消費機器である電力消費機器24(家電及び照明等)の動作回数(オン・オフ動作回数)のカウント値nが、予め定めたカウント値(しきい値N)を超えた場合に(n>N)、予め定めた条件が成立したと判断し、リモコンパネル46の表示部64に、発電を促す表示(
図4(A)参照)を行うようにした。これにより、発電システムが故障以外の要因で発電していない場合において、電力消費機器24が多く利用されていることから、リモコンパネル46の表示部64へメッセージを表示することで、発電が有用であることを、利用者に認識させることができる。
【0105】
なお、エネルギー消費機器を給湯設備49とし、給湯設備49の動作回数に基づいて、メッセージの表示の有無を判別するようにしてもよい。また、給湯設備49の給湯量累積値に基づいて、メッセージの表示の有無を判別するようにしてもよい。
【0106】
給湯設備49は、電力消費機器24のように直接的に電力を消費するものではないが、
【0107】
給湯設備49を使用することで、貯湯タンク32内の温水が減少し、発電によって貯湯タンク32内へ供給する水を加熱することが好ましい。従って、給湯設備49の使用(動作回数)は、発電の要否に影響を及ぼすため、エネルギー消費機器であるということができる。
【0108】
また、給湯設備49は、電力消費機器24のように直接的に電力を消費するものではないが、少なからず給湯設備49の利用によって電力が消費される。従って、給湯設備49の給料量累積値は、発電の要否に影響を及ぼすため、エネルギー消費機器であるということができる。
【0109】
また、動作回数の比較において、電力スマートメータ63からの電力推移情報を解析することで、各電力消費機器24の種類を判別できることを利用して、例えば、電力消費機器24のそれぞれの定格の消費電力に基づいて重み付けを行い、動作回数のしきい値Nに差を設けるようにしてもよい。
【0110】
さらに、エネルギー消費機器が電力消費機器24の場合、動作状態は、動作回数に限定されるものではなく、当該電力消費機器24の消費電力累積値であってもよい。すなわち、電力スマートメータ63からの電力推移情報に基づいて、電力消費機器24毎の消費電力を推定し、累積していき。予め定めた所定値以上になった場合に、予め定めた条件が成立したと判断し、リモコンパネル46の表示部64に、発電を促す表示(
図4(A)参照)を行うようにしてもよい。
【0111】
また、本実施の形態では、電力スマートメータ63からの電力推移情報に基づいて、動作状態(動作回数等)を認識するようにしたが、動作回数は、一部又は全部のエネルギー消費機器のオン・オフ動作を直接監視するようにしてもよい。
【解決手段】エネルギー消費機器である電力消費機器24(家電及び照明等)の動作回数(オン・オフ動作回数)のカウント値nが、予め定めたカウント値(しきい値N)を超えた場合に(n>N)、予め定めた条件が成立したと判断し、リモコンパネル46の表示部64に、発電を促す表示を行うようにした。これにより、発電システムが故障以外の要因で発電していない場合において、電力消費機器24が多く利用されていることから、リモコンパネル46の表示部64へメッセージを表示することで、発電が有用であることを、利用者に認識させることができる。