【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の諸態様は、テキストを入力するためのコンピュータ実装方法およびコンピュータ装置に関する。
【0008】
本発明のさらなる態様によると、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、データベースから候補語の第1のセットを選択することと、ユーザに選択させるために上記候補語の第1のセットのうちの少なくとも1つを表示することと、ユーザによって生成された連続入力パターンを検出し、上記連続入力パターンに沿ってまたは近接して配置されている1つまたは複数の候補語を識別し、識別された各候補語をテキスト入力フィールドに入力することと、を含み、上記連続入力パターンが予め定義されたリフレッシュジェスチャに対応しているか、または、上記連続入力パターンが予め定義された領域に入るかもしくは予め定義された領域から出ると、表示された候補語がリフレッシュされる、方法が提供される。入力パターンは、ユーザが、例えば、画面上でカーソルを動かしたり、タッチスクリーンに触れ続けることによって、なぞることができる。表示された候補語が自動的にリフレッシュされることを可能にすることによって、本方法は、ユーザが連続入力パターンをなぞることができるようにする。少なくとも一定の実施形態において、本方法は、ユーザが連続入力パターンをなぞりながら単語のシーケンスを入力することを可能にし得る。同じように、少なくとも一定の実施形態において、本方法は、ユーザが句を入力することを可能にし得る。候補語は、例えば、1つまたは複数の句を形成するシーケンスで表示することができる。
【0009】
カーソルを利用する実装例では、ユーザは、ボタンまたはキー(例えば、コンピュータマウス上のボタン)を押し、入力パターンがなぞられている間そのボタンまたはキーを押したままにすることによって、入力パターンを開始することができる。ユーザは、ボタンまたはキーを離すことによって、入力パターンを終了することができる。タッチスクリーンの実装例では、ユーザは、入力パターンを開始するために、タッチスクリーンに接触することができる(一般的には指でタッチスクリーンに触れることによって)。次いで、ユーザは、タッチスクリーンに接触したままタッチスクリーンに対して相対的に動かすことによって、入力パターンをなぞることができる。ユーザは、タッチスクリーンとの接触を終了することによって(一般的にはタッチスクリーンから指を離すことによって)、入力パターンを終了させることができる。
【0010】
表示された候補語をリフレッシュすることは、上記候補語の第1のセットから追加の単語を表示すること、および/または、上記データベースから候補語の第2のセットを選択し、上記候補語の第2のセットのうちの少なくともいくつかを表示することを含み得る。
【0011】
本方法は、ユーザに選択させるために上記第1のセットおよび/または上記第2のセットからの複数の候補語を表示することを含み得る。これらの複数の候補語は、1つまたは複数の単語クラスタ内に表示され得る。1つまたは複数の単語クラスタ内での単語の位置決めは、 ユーザによる選択の可能性に依存し得る。例えば、各単語クラスタ内の単語は、ユーザによる選択の可能性に応じて異なる層に表示され得る(例えば、1つまたは複数の前景層および/または背景層)。ユーザは、様々な層の間を移動することによって、異なる単語を区別することができる。これらの層は、例えば、奥行きの知覚を生じさせるために、パララックススクローリングで表示させることができる。本方法は、検出された入力装置の動きに応じて異なる層をスクロールさせることを含み得る。例えば、画面上に選択のために表示された候補語の異なる層の相対位置を変化させるために、慣性センサによって検出された動きが利用され得る。携帯電話機の場合、ユーザは、例えば、各層を互いに対して相対的に移動させるために携帯電話機を傾けることができる。ディスプレイは、各クラスタ内の単語の奥行き知覚を高めるために、例えばパララックスバリアを含む、3−Dディスプレイであり得る。
【0012】
本方法は、候補語のセットを関連した候補語の1つまたは複数のグループにグループ分けすることを含み得る。関連した候補語は、それぞれの単語クラスタに表示され得る。例えば、候補語は、トピック、文法構造、または文法規則に基づき得る。
【0013】
本方法は、候補語の選択を容易にするために、上記1つもしくは複数のクラスタ間および/または上記1つもしくは複数のクラスタ内で選択的にパンすることおよび/またズームすることを含み得る。例えば、本方法は、1つまたは複数の単語クラスタのズームインおよび/またはズームアウトをすることを含み得る。上記パンおよび/またはズームは、タッチスクリーンに加えられた圧力、滞留時間、選択の間隔、予め定義されたジェスチャの検出、モーションセンサによる動きの検出のうちの1つまたは複数に依存し得る。
【0014】
予め定義されたリフレッシュジェスチャは、上記入力パターンにおいて形成された輪形または円形を含み得る。輪形は、時計回り方向/反時計回り方向になぞることができる。輪形は、右から左への入力から左から右への入力に移行するために時計回り方向になぞることができ、左から右への入力から右から左への入力に移行するために反時計回り方向になぞることができる。この構成は反転させることもできる。例えば、入力テキストが左から右へ読まれる言語に関する場合は輪形は時計回りになぞられ得、入力テキストが右から左へ読まれる言語に関する場合は1つまたは複数の輪形は反時計回り方向になぞられ得る。
【0015】
本方法は、入力パターンの主な入力方向を判定することを含み得る。主な入力方向は、入力パターンがユーザによってなぞられる支配的な方向に対応する。主な入力方向は、例えば、入力パターンに対応付けられた動きベクトルを解析することによって決定され得る。主な入力方向は、水平(左から右へもしくは右から左へ)または垂直(上から下へもしくは下から上へ)であり得る。主な入力方向は、例えば、ユーザに選択させるために表示された候補語の位置決めに基づき得る。上記リフレッシュジェスチャは、入力パターンの主な入力方向の変化を含み得る。例えば、リフレッシュジェスチャは、「左から右へ」から「右から左へ」(またはその逆)の主な入力方向の変化を含み得る。主な入力方向の変化は、例えば、入力エリアの端またはディスプレイ画面の端で生じ得る。このため、ユーザに選択させるために表示された候補語は、ユーザが主な入力方向を変化させると自動的にリフレッシュされ得る。したがって、ユーザは、開始ノード等に戻る必要なしに入力パターンをなぞり続けてよい。
【0016】
表示された候補語は、主な入力方向の角度変化が予め定義された閾値を超えた場合にリフレッシュされ得る。例えば、角度閾値を45°、90°、または135°とすることができる。あるいは、本方法は、いつ主な入力方向が反転(すなわち、実質的に180°に等しい方向の変化)したかを判定することを含み得る。タッチスクリーンの実装例では、主な入力方向の反転は、マルチタッチイベントおよび/または2つ以上の連続した接触点を検出することによって判定され得る。
【0017】
予め定義された領域は、入力エリア(例えば単語ボード)の端を含み得る。本方法は、入力パターンが入力エリアを出たかまたは入力エリアの境界に到達したと判定すると、表示された候補語を自動的にリフレッシュすることを含み得る。入力エリアは、ディスプレイ画面の一部または全部とされ得る。入力エリアの境界を示すために、グラフィカル要素がディスプレイ画面上に表示され得る。あるいは、またはさらに、本方法は、入力パターンが予め定義された領域(リフレッシュノード等)に入ったと判定すると、表示された候補語を自動的にリフレッシュすることを含み得る。
【0018】
1つまたは複数の識別された候補語は、各単語が入力パターンとの関連で識別されると、順次テキスト入力フィールドに入力され得る。あるいは、1つまたは複数の識別された候補語、例えば入力パターンをなぞることが完了すると、まとめてテキスト入力フィールドに入力され得る。
【0019】
本方法は、記号クラスタ、数字クラスタ、英数字クラスタ、エモティコンクラスタ、文字クラスタ、および単語クラスタのうちの1つまたは複数を表示することを含み得る。1つまたは複数のクラスタは入力パターンの近くに表示され得る。例えば、上記1つまたは複数のクラスタは、タッチスクリーン上の現在のカーソルの場所または現在の接触イベントの近くに表示され得る。上記1つまたは複数のクラスタは、動的に予測され得る。
【0020】
上記1つまたは複数の識別された候補語は、各候補語に対応する1つまたは複数の選択ノードを含む格子構造で表示され得る。この格子構造は、ルートノードと、選択のための次の候補語を表示するために1つの層に配列された少なくとも2つ、3つ、または4つの子ノードとを含み得る。格子構造は、例えば次の次の単語等を表示するために、2つ以上の層を含み得る。例として、格子構造は、1つまたは複数の子ノードをそれぞれが有する2つの層を含み得る。第1の層における1つまたは複数の子ノードは次の単語に対応し、第2の層における1つまたは複数の子ノードは次の次の単語に対応する。2つ以上のルートノードを存在させることもできる。ユーザがある子ノード(候補ノードとする)を選択するためにルートノードから当該子ノードまでなぞっている間に、当該候補ノードの子ノードがリフレッシュされる。ルートノードに沿ったその他の子ノードは消え得る。新しいルートノードは上記候補ノードである。ユーザが、例えば現在のルートノードから子ノードへなぞり、現在のルートノードからなぞられた距離が関連する閾値を超えると、リフレッシュが開始されてもよい。
【0021】
格子構造は、例えば、4つの外側選択ノードと中心の選択ノードとを含むダイヤモンド形状を有し得る。入力パターンがある選択ノードまで延びていると、それに対応する候補語が選択され得る。上記選択ノードのうちの1つに対応付けられた候補語を選択するために入力パターンがその選択ノードに入ると、表示された候補語がリフレッシュされ得る。入力パターンが選択ノードの1つに入ると、当該選択ノードがルートノードとなり得る。選択された候補語はリフレッシュされないが、その他の選択ノードはそのうちのいくつかまたは全てがリフレッシュされる。新しいルートノードからつながるリフレッシュされた候補は、新しいルートノードの次単語予測である。ルートノードに隣接するノードが、新しいルートノードと同レベルの現在の単語予測を表してもよい。
【0022】
あるいは、上記選択ノードのうちの1つに対応付けられた候補語を選択するために、入力パターンが当該選択ノードまでの経路の途中である閾値距離を越えると、表示された候補語がリフレッシュされ得る。この閾値距離は、例えば、現在のルートノードと上記選択ノードのうちの1つとの間の中間点に相当する。ルートノードは、一般的には、直前に選択された選択ノードに相当するため、入力パターンが生成されるにつれて動的に変化し得る。本方法は、直前に選択された候補語の後に続くと予測される1つまたは複数の候補語を表示することを含み得る。
【0023】
本発明のさらなる態様によると、本明細書中に記載の方法を実行するようにプログラムされたコンピュータ装置が提供される。
【0024】
本発明のさらなる態様によると、
入力インタフェースと、
ディスプレイと、
一連のコンピュータ読み取り可能な命令の実行時に単語予測処理を実行するように構成された処理装置と、を含み、
上記単語予測処理が、
データベースから候補語の第1のセットを選択することと、
ユーザに選択させるために上記候補語の第1のセットのうちの少なくとも1つを表示することと、
ユーザによって生成された連続入力パターンを検出し、該連続入力パターンに沿ってまたは近接して配置されている1つまたは複数の候補語を識別し、識別された各候補語をテキスト入力フィールドに入力することと、を含み、
上記連続入力パターンが予め定義されたジェスチャに対応しているか、または、予め定義された領域に入るかもしくは予め定義された領域から出ると、上記表示された候補語がリフレッシュされる、コンピュータ装置が提供される。
【0025】
本発明のさらなる態様によると、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、
辞書から複数の候補語を選択することと、
ユーザに選択させるために上記候補語のうちの少なくともいくつかを表示することと、
ユーザによって生成された連続入力パターンを検出することと、を含み、
上記入力パターンがユーザによって生成されているときに、上記連続入力パターンに沿ってまたは近接して配置されている1つまたは複数の候補語を識別し、上記1つまたは複数の識別された候補語をテキスト入力フィールドに入力することを含む、方法が提供される。識別された候補語はそれぞれ順番にテキスト入力フィールドに入力され得る。候補語が順次テキスト入力フィールドに入力されることによって、ユーザは、一連の候補語を確認しながら進捗を判断することができる。入力パターンは入力ジェスチャを構成し得る。
【0026】
上記辞書は例えばデータベースであり得る。候補語は、単一頻度(unifrequency)、確率情報、文法規則(構文および/または意味論を含む)、ならびに文脈のうちの1つまたは複数に基づいて選択され得る。候補語を識別および選択するための適切な技術は、本出願人の以前の出願であるWO2005/093555号、WO2006/100505号、WO2006/100509号から知られており、その内容を参照により本明細書に援用する。
【0027】
上記辞書は、固体記憶装置のような適切な記憶媒体に格納することができる。辞書は、個々に、例えばセルラーデバイス、タブレット、ラップトップ、デスクトップパソコン、または他のコンピュータ装置に格納することができる。あるいは、辞書は、離れた場所に、例えばサーバ上に、格納し、ネットワークを通じてアクセスすることができる。このネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、またはインターネットである。辞書との有線または無線接続を確立することができる。例えば、広域携帯電話ネットワークのような電気通信ネットワークまたはIEEE802.11ネットワークのようなローカル無線ネットワークを通じて接続を確立することができる。同じように、本方法に対応付けられた計算ステップを、個々の場所またはリモートサーバ上で実行することができる。
【0028】
例えば単語間の関係および/またはデータ構造階層を識別するために、辞書内のエントリを関連付けることができる。辞書は、単語間の関係を識別するために、文法規則(例えば構文および/もしくは意味論に基づく)ならびに/または文脈を含み得る。同じように、辞書は、ユーザの過去の使用例および/または参照テキストの解析に基づいて単語間の関係を判定することができる。辞書内のエントリ間の関係は、例えば、確率および/または頻度データに基づいて判定することもできる。本方法は、互いに関連する候補語を選択し、当該関連する候補語を1つまたは複数の単語クラスタまたはグループで表示するために出力することを含み得る。単語クラスタのそれぞれは、ユーザに選択させるための複数の関連する候補語を含み得る。ユーザは、テキスト入力フィールドに入力する所望の単語を選択するために、ある特定の単語クラスタ内の単語を循環的に切り替えることができる。この循環動作は、滞留時間、圧力、独自のジェスチャの検出、例えばクラスタ内またはクラスタの近くに定められた専用の循環ノードの選択、等のうちの1つまたは複数に基づいて行うことができる。各単語クラスタ内の候補語は、空間的に離れて配置され得、例えばフォントサイズ、種類、色、フォーマット等によって視覚的に互いに区別され得る。候補語は、各単語クラスタ内かつ/または単語クラスタ間の順序付けおよび/またはランク付けされた単語であり得る。
【0029】
辞書は、既存のコーパスの解析から得られたデータを含み得る。あるいは、またはさらに、辞書は、例えばユーザのコミュニケーション媒体(ソーシャルアカウント、電子メール、メッセージングアプリケーション等)、ユーザが作成したコンテンツ、ユーザが好むブログ、アプリケーション、ブラウザ/検索エンジンを参照して新しいデータを生成するために動的に更新され得る。このデータは、学習ソースがはっきりと区別されていようといまいと、オンラインで提供され得る。辞書は、エディタ/文脈/文/段落/メッセージの先頭および/もしくは末尾や基礎をなすアプリケーションの種類のような、追加情報も利用し得る。
【0030】
単語クラスタは、混乱の可能性を低くするために、空間的に互いに離れて配置され得る。あるいは、またはさらに、単語クラスタは、例えばフォントサイズ、種類、色、フォーマットなどによって、視覚的に区別され得る。上記単語クラスタの最初のクラスタ内のある候補語が識別されると、上記単語クラスタの2番目のクラスタに表示された候補語の少なくともいくつかが、更新もしくはリフレッシュされ得る。2番目の単語クラスタの変更は、語尾を変化させること(例えば、単数もしくは複数を示すために、または、動詞の時制の変化を反映させるため)、あるいは、選択のための候補語のいくつかまたは全てを置き換えることであり得る。単語クラスタは、(a)単語、(b)句、(c)文のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0031】
本方法は、句読点、演算子、符号、数学記号のような記号を表示するために記号クラスタを表示することを含み得る。記号クラスタは、例えば入力パターンの近くに表示されるフローティングクラスタとすることもできる。本方法は、数字または英数字クラスタを表示することを含み得る。本方法は、候補記号をランク付けし、記号クラスタ内の候補記号をそれらの順位に基づいて表示することを含み得る。例えば、候補記号は、ランク付けされた順序で記号クラスタ内に表示され得る。
【0032】
本方法は、筋の通った文または句を組み立てるのに必要な単語のうちのいくつかのみを表示することを含み得る。表示される単語は、本明細書中でキーワードと呼ばれ、名詞および代名詞のような実詞であり得る。本方法は、介在する単語をキーワード間に自動的に挿入することを含み得る(例えば冠詞/不定冠詞および前置詞)。辞書は、ある候補語がキーワードであるかどうかを示すために、または、その単語を類別するために、フラグを含み得る。フラグは、候補語を修飾(qualify)および/または量化(quantify)し得、任意に、候補語を類別し得る。介在する単語は、例えば、いったん候補語が選択されると挿入の前にテキスト入力フィールドに表示され得る。
【0033】
本方法は、ユーザに順次選択させるための複数の候補語を同時に表示することを含み得る。少なくとも1つの候補語鎖が選択ツリーに表示され得る。候補語のそれぞれは、選択ツリーの1つのノードを表し得る。ユーザは、選択ツリーの一部または全部を通って入力パターンをなぞることによって、単語のシーケンスを選択することができる。単語のシーケンスは、上記選択ツリーにおける1つまたは複数の枝として表示され得る。複数のシーケンスは、選択ツリー内で異なる枝として表示され得る。枝は、相互に連結され得、いくつかの枝は共通のノードを有する。選択された語は、選択されるとテキスト入力フィールドに入力される。本方法は、ユーザが選択ツリー内の鎖を結合または分割できるようにする機能を含むこともできる。例えば、ユーザは、選択ツリー内の鎖を分割/結合するために、選択された語または単語間のリンクをドラッグアンドドロップすることもできる。あるいは、またはさらに、ユーザは、結合もしくは分割させる鎖を選択するために、タップのような点接触を行うこともできる。これにより、ユーザは、選択の前に候補語のシーケンスをさらに正確なものにすることができる。
【0034】
ユーザが表示された候補語をリフレッシュすることを可能にするために、リフレッシュノードが表示され得る。リフレッシュノードは、例えばタッチスクリーンディスプレイをタップすることによって、単独で選択することができる。リフレッシュノードは、選択ツリーの最後に表示することができる。本方法は、例えば候補語のシーケンスが選択ツリーから選択された後、なぞられるパターンがリフレッシュノードに入ると、上記少なくとも1つの鎖に表示された候補語をリフレッシュすることを含み得る。
【0035】
本方法は、入力パターンの一部分がなぞられる速度を測定することを含み得る。測定速度は、ユーザに選択させるために表示された候補語をリフレッシュするために用いられ得る。本方法は、測定速度が予め定められた速度閾値未満である場合には表示された候補語を循環的に切り替えること、および/または、測定速度が上記予め定められた速度閾値を超える場合には別の候補語を表示することを含み得る。本方法は、例えばある単語鎖のベースノードに対応する、定められた領域における速度を測定することを含むこともできる。あるいは、またはさらに、表示された候補語のリフレッシュまたは置換えは、電子機器が振られたことを検出することや予め定義されたジェスチャの入力を認識することのような他のイベントに応じて行うこともできる。
【0036】
本方法は、なぞられた入力パターンの一部分の角度方向を測定することを含み得る。この測定は、例えば、連続した表示された候補語間の予め定められた経路を基準として行うことができる。表示された候補語は、測定された角度方向に基づいて調節される。例えば、本方法は、測定された角度方向が予め定められた角度閾値未満の場合には表示された候補語を循環的に切り替えること、および/または、測定された角度方向が上記予め定義された角度閾値を超える場合には別の候補語を表示すること含むことができる。
【0037】
別の候補語に入れ替え、かつ/または、候補語属性(時制、複数、性等)をさらに正確なものにするために、1つまたは複数の技術が採用され得る。例として、このような技術は、角運動(ジェスチャ)、クラスタ内の専用スペース(例えば、「More」ノード)、滞留時間、別の候補語を循環表示させるかまたは単語属性をさらに正確なものにするためのクラスタ上での円状のジェスチャの検出のうちの1つまたは複数を含む。別の単語は語形変化等を含み得、追加の単語は次の優先度の単語を含み得る。
【0038】
本方法は、ディスプレイ上の接触圧を検出することを含むこともできる。接触圧は、例えば、(例えば、ある単語クラスタ内で)選択のための別の候補語を表示するため、または、選択された候補語について別の語形変化を提供するために用いられる。接触圧は、タッチスクリーン上の押圧点を識別し、接触時間および/またはタッチスクリーン上の接触領域の面積を測定することによって、測定され得る。接触圧を示すために、正規化値が出力され得る。例えば、接触面積を示すために、0〜1の正規化値が出力され得る。値が0であれば、タッチスクリーンに圧力が加えられていないことを示し、値が1であれば、圧力が加えられていることを示す(この値は、装置較正によっては一定の状況において1より大きくなり得る)。同様に、検出されたタッチイベントに対応付けられた接触面積の近似値が、例えば、ピクセルカバレッジを表す0〜1の正規化値として、出力され得る。グラフィカル表示は、例えば、接触圧の上昇が検出されたことに応じてズームインつまり拡大機能を実行し、かつ/または、接触圧の低下が検出されたことに応じてズームアウトつまり縮小機能を実行するために、検出された接触圧に応じて修正され得る。候補語は、検出された接触圧に応じて単語クラスタ内で前景および/または背景に移動され得る。ユーザが単語クラスタ内のある単語との見かけの接点を押した場合、本方法は、その単語を前景へ引き込むことを含み得る。
【0039】
表示された候補語のそれぞれは、それに対応付けられた明確な領域を有する。いつ候補語が選択されたのかを判定するために、タッチイベントの場所は、XY座標を用いて監視される。ある候補語の選択は、座標、圧力、滞留時間、単語境界における位置、前の単語クラスタにおける前の選択点、単語の文脈、単一頻度、トピック、単語間の関係等のうちの1つまたは複数の組み合わせであり得る。
【0040】
本明細書中に記載の方法は、連続入力パターンをなぞることによる候補語のシーケンスの選択を容易にし得る。入力パターンは、以下のイベントのうちの1つまたは複数が検出された場合、リセットされ得る:(a)入力パターンが単語ボードエリアの端に到達する、(b)入力パターンがエディタスペースまたは予め定められたスペースに入る、および(c)入力パターンがランダムな動きを含む。本方法は、任意に、リセット入力パターン(the reset input pattern)に対応付けられたテキスト入力フィールドに挿入されたいかなる単語をも除去することを含み得る。
【0041】
本方法は、入力パターンを画面上に表示することを含み得る。本方法は、識別された候補語のそれぞれを当該表示された入力パターンに沿って表示することも含み得る。したがって、結果として得られるなぞられたパターンは、識別済みの候補語で増大されている。ユーザがシーケンスを続行できるようにするために、例えば単語クラスタまたは選択ウィンドウに、追加の候補語が表示され得る。
【0042】
入力パターンが表示された候補語の上に所定の期間とどまっている場合は、表示された候補語について語形変化が表示される。例えば、ユーザに選択させるための別の語尾が表示され得る。語形変化は、マルチタッチ技術によっても表示および/または 選択され得る。例えば、第1の接触で入力パターンをなぞり、第2の接触で選択を行うことができる。
【0043】
本方法は、ユーザに1つのものとして選択させるために、いくつかの候補語を1つのグループ中に配列することを含み得る。単語は、例えば、句などを形成するように配列され得る。候補語のグループは、まとめてテキスト入力フィールドに入力され得る。
【0044】
本発明のさらなる態様においては、
入力インタフェースと、
ディスプレイと、
一連のコンピュータ読み取り可能な命令を実行するとき、単語予測処理を実行するように構成された処理装置と、を含み、
上記単語予測処理が、
データベースから複数の候補語を決定することと、
ユーザに選択させるために上記候補語の少なくともいくつかを上記ディスプレイに表示することと、
上記入力インタフェースを介して連続入力パターンを検出し、
上記入力パターンを検出するとき、上記連続入力パターンに沿ってまたは近接して配置されている1つまたは複数の候補語を識別し、識別された候補語のそれぞれを順番にテキスト入力フィールドに入力することと、を含む、コンピュータ装置が提供される。コンピュータ装置は、本明細書中に記載の方法を実行するように構成され得る。
【0045】
本発明のさらなる態様によると、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、
データベースから複数の候補語を選択することと、
関連した候補語を識別することと、
上記関連した候補語を互いの近くに表示することと、を含む方法が提供される。1つまたは複数の単語クラスタ内に、関連した単語の1つまたは複数のセットが表示され得る。
【0046】
本発明のさらなる態様によると、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、
データベースから複数の候補語を選択することと、
ユーザに選択させるために上記候補語の少なくともいくつかを上記ディスプレイに表示することと、を含み、
上記ユーザに選択させるために表示された候補語がキーワードからなり、ユーザによって選択されたキーワードの間に介在する単語を自動的に挿入することを含む、方法が提供される。
【0047】
本発明のさらなる態様において、処理装置によって実行されるとコンピュータに本明細書中に記載の方法を実行させる機械実行可能な命令がコード化された機械読み取り可能な記憶媒体が提供される。
【0048】
本発明のさらなる態様において、本明細書中に記載の方法を実行するようにプログラムされたコンピュータ装置が提供される。コンピュータ装置は、例えば格納された命令セットを実行することによって、本明細書中に記載の方法を実行するために動作可能な1つまたは複数電子マイクロプロセッサを含み得る。命令セットは、例えば、ハードウェアに(例えば、不揮発性メモリに格納または上記1つまたは複数電子マイクロプロセッサ上にコード化)提供され得、あるいは、ソフトウェアとして(例えば、機械読み取り可能な媒体上にまたはネットワークを通じて揮発性メモリにダウンロードされて)提供され得る。本明細書中に記載の方法は、個々の場所でコンピュータ装置上で実行することもでき、セルラー通信ネットワークまたはインターネット(例えば、WiFi(登録商標)接続を通じて)のようなネットワークを通じて離れた場所で実行することもできる。
【0049】
本明細書中に記載の方法は、携帯電話機、ラップトップ、またはタブレットコンピュータのような、タッチスクリーンを含む装置に特に適用される。入力パターンは、一般的には、ユーザが例えば指またはスタイラスタッチスクリーンに接触することによってなぞられる。タッチスクリーンは、例えば、デスクトップモニタ、ラップトップ、タブレットコンピュータ、または携帯電話機に設けられ得る。本発明は、タッチスクリーン装置に限定されず、ラップトップ、デスクトップコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ等)、またはビデオゲーム用コンソールのような他のコンピュータ装置に実装することもできる。入力パターンは、コンピュータマウス、コンピュータキーボード、 ジョイスティック、Dパッド、タッチパッド、トラックボール(roller ball)、カーソルキー、圧力検出装置、視標追跡、遠隔操作装置、遠隔追跡(例えばカメラを用いて)、投影キーボード、ユーザからの空中ジェスチャを検出するカメラセンサおよびウェアラブルセンサ、ならびにハードキーボード装置などのような様々な入力装置またはそれらの組み合わせを用いてなぞることができる。単語クラスタ内の単語を選択し、次のクラスタまでなぞり、次の単語等を選択し、連続した句、文を生成するために、加速度計のような他の関連技術が用いられてもよい。
【0050】
本発明のさらなる態様は、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、
データベース内の候補語の第1のセットを識別することと、
ユーザに選択させるために上記候補語の第1のセットをディスプレイに表示することと、
ユーザによってなぞられた入力パターンを検出し、上記入力パターンに基づいて、上記電子機器に入力するための上記候補語のうちの1つまたは複数を選択することと、を含み、
上記第1のセット内の候補語が、第1の単語クラスタ内に表示され、該第1の単語クラスタ内で、上記候補語は、各候補語がユーザに選択される可能性の統計的指標に応じて配列される、方法に関する。候補語は、曲がり点を参照した単語の識別が容易になるように、単語クラスタ内で配列され得る。例えば、候補語は、曲がり点の形成を促進するように、第1の単語クラスタ内で配列され得る。
【0051】
本方法は、ユーザによってなぞられた上記入力パターンにおける1つまたは複数の有意な点を識別することを含み得る。1つまたは複数の候補語は、上記1つまたは複数の有意な点を参照して選択され得る。1つまたは複数の有意な点は、有意な開始点(例えば、入力パターンの開始点)、有意な終点(例えば、入力パターンの終端)、有意な中間点、曲がり点、方向の変化、曲率の変化のうちの1つまたは複数を含み得る。上記候補語を選択するために、滞留時間および接触圧のような追加のパラメータも用いられ得る。
【0052】
表示された候補語のそれぞれに、選択ノードが対応付けられ得る。選択ノードは、上記候補語の位置に対応する上記ディスプレイ上の明確な領域であり得る。候補語は、識別された有意な点を上記選択ノードにマップすることによって識別され得る。例えば、ある有意な点が表示された候補語のうちの1つまたは複数に近いことが、入力するための候補語を選択するために利用され得る。有意な点は、入力パターンがなぞられているときに識別され得る。この技術は、入力パターンがユーザによってなぞられている間に候補語を識別することを可能にする。
【0053】
統計的指標は、履歴データ、例えば、各候補語の使用頻度(単一頻度データ)を含む。あるいは、またはさらに、統計的指標は、選択確率データを含み得る。選択確率 は、予め定義されていてもよく、算出されてもよい。選択確率は、例えばシーケンスを形成するために、2つ以上の単語が選択される可能性を示すために、合成された確率とすることもできる。選択確率データは、追加のデータ、例えば文脈データおよびインデックスを組み込み得る。
【0054】
上記第1の単語クラスタ内に表示するための候補語は、上記統計的指標に応じてランク付けされ得る。候補語は、選択の可能性が高い順にランク付けされ得る。このため、最も選択される可能性が高い候補語が最も高い順位の候補語になり得る。本方法は、候補語をそれらの相対的順位に基づいて表示することを含み得る。順位が近い候補語は、上記第1の単語クラスタ内に表示されるときに互いに離間され得る。候補語は、例えば、互いに1つまたは2つ違いの順位にある場合に、順位が近いとみなされ得る。連続した順位の候補語は、例えば、上記第1の単語クラスタを挟んで両側に表示され得る。特に、連続した順位の候補語は、上記第1の単語クラスタ内で少なくともほぼ正反対の位置に表示され得る。
【0055】
第1の単語クラスタは、第1の仮想中心(すなわち、単語クラスタの中心点)を有し得る。上記第1の単語クラスタ内の候補語のそれぞれは、上記第1の仮想中心から個別の距離をおいて表示される。(各候補語の距離は、例えば、その候補語に対応付けられた選択ノードの中心点から測定され得る。)候補語のそれぞれは、上記第1の仮想中心から上記統計的指標に関連した距離をおいて表示され得る。各候補語から上記第1の仮想中心までの距離は、例えば、候補語が選択される可能性の統計的指標に比例し得る。第1の仮想中心と各候補語との間の距離は、統計的指標に正比例し得る。したがって、候補語が選択される可能性が高いほど、ディスプレイ上の上記第1の仮想中心からその候補語までの距離が大きくなる。この技術によって、最も選択される可能性が高い候補語は、その他の候補語から離れた位置に表示されるので、ユーザによって識別されやすくなり、入力パターンが第1の単語クラスタ内のいくつかの候補語の上をなぞられることを回避するのに役立つ。あるいは、第1の仮想中心と各候補語との間の距離は、統計的指標に反比例してもよい。
【0056】
本方法は、データベース内の候補語の第2のセットを識別することを含み得る。上記第2のセットの候補語は、第2の単語クラスタ内に表示される。上記第2のセットの候補語は、第1のセットからの候補語の1つまたは複数の後に入力するために選択され得る。第2のセットを構成する候補語は、上記第1のセットからの候補語の後に順次入力するために識別され得る。
【0057】
上記第2のセットの候補語は、第2の単語クラスタ内で、各候補語がユーザに選択される可能性の統計的指標に応じて配列される。統計的指標は、上記候補語ごとに算出された選択確率であり得る。統計的指標は、使用頻度データを含むこともできる。統計的指標は、算出された選択確率を含み得る。
【0058】
上記第1のセットからのある候補語の後に上記第2のセットからのある候補語が選択される可能性を判定するために、合成選択確率が算出され得る。したがって、合成選択確率は、一対の連続する候補語が選択される可能性を示し得る。候補語は、算出された合成選択確率に基づいて上記第1のセットおよび/または上記第2のセット中に表示され得る。
【0059】
本方法は、上記第1および第2のセット中の比較的高い合成選択確率を有する一対または複数対の候補語を識別することを含み得る。本方法は、上記第1および第2の単語クラスタにおいて上記一対または複数対の候補語を互いの近くに表示することを含み得る。あるいは、またはさらに、本方法は、上記第1および第2の単語クラスタ内の上記一対または複数対の候補語を、上記単語対を構成する候補語間で他の候補語を横断することなく直線状の経路をなぞることができるように、表示することを含み得る。候補語は、合成確率が予め定義された閾値を超える場合に、比較的高い合成選択確率を有するとみなされ得る。
【0060】
上記第1の単語クラスタおよび/または上記第2の単語クラスタに表示された候補語は、上記候補語を互いの近くに位置決めするために中心点周りに回転され得る。回転は、第1および第2の単語クラスタにおいて上記候補語の所望の相対的な向きを達成するために行われ得る。本方法は、合成された確率に基づいて一対または複数対の候補語をランク付けし、上記第1および第2のクラスタ内の候補語を、単語対の順位が高いほど候補語間の距離が小さくなるように、表示することを含み得る。
【0061】
第1および第2の単語クラスタは、上記第1および第2の単語クラスタのそれぞれから1つまたは複数の候補語を選択するために、入力パターンを表示された候補語を通って連続的になぞることができるように、同時に表示され得る。第1および第2の単語クラスタは、上記ディスプレイ上で水平方向および垂直方向に互いにずらされ得る。
【0062】
上記第1および第2の単語クラスタと同時に第3の単語クラスタが表示され得る。第3の単語クラスタは、垂直方向および/または水平方向に上記第2の単語クラスタからずらされ得る。追加の単語クラスタ、例えば4つまたは5つの単語クラスタが同時に表示され得る。n個のクラスタ(nは整数)を同時に表示することを可能にするために、本明細書中に記載の技術が適用され得る。単語クラスタはそれぞれ、シーケンスにおける直前の単語クラスタから垂直方向および水平方向にずらされ得る。
【0063】
本明細書中に記載の候補語は、英数字と組み合され得る。英数字は、数字および/または句読点を含むかまたはそれらから成り得る。英数字は、ユーザに選択させるための候補語と共に表示され得る。英数字を、別個の英数字クラスタ内に表示することもできる。上記英数字クラスタ内の英数字は、選択可能性の統計的指標に基づいて配列することもできる。統計的指標は、例えば、句読点がその直前の1つまたは複数の単語、例えばユーザによって既に選択された候補語に対応付けられる可能性を示す確率データを含む。英数字クラスタ内の英数字の表示は、単独で特許性を有すると考えられる。
【0064】
本発明のさらなる態様によると、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、
英数字のセットを識別することと、
ユーザに選択させるためにディスプレイに上記英数字のセットを表示することと、
ユーザによってなぞられた入力パターンを検出し、上記入力パターンに基づいて、上記電子機器に入力するための上記英数字のうちの1つまたは複数を選択することと、を含み、
上記セットの英数字が、英数字クラスタに表示され、該英数字クラスタ内で、英数字は、各英数字がユーザに選択される可能性の統計的指標に応じて配列される、方法が提供される。統計的指標は、例えば、確率データを含み得る。上記英数字クラスタ内の上記英数字の位置を決定するために、1つまたは複数の文法規則も利用され得る。
【0065】
英数字クラスタは、本明細書中に記載のタイプの単語クラスタと順に表示することもできる。英数字クラスタは、上記単語クラスタの前または後に表示することができる。単語クラスタ内での候補語の表示を整えるための本明細書中に記載の技術は、英数字クラスタ内での英数字の表示にも適用され得る。同様に、単語クラスタとの関連での英数字クラスタの位置決めは、単語クラスタの相対的位置決めのための技術に基づき得る。
【0066】
本発明のさらなる態様によると、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、
候補語の第1のセットを識別し、上記候補語の第1のセットを第1の単語クラスタ内に表示することと、
候補語の第2のセットを識別し、上記候補語の第2のセットを第2の単語クラスタ内に表示することと、を含み、
上記第1および第2の単語クラスタは垂直方向および水平方向に互いにずらされている、方法が提供される。
【0067】
本方法は、候補語の第3のセットを識別し、上記候補語の第3のセットを第3の単語クラスタ内に表示することを含み得る。第3の単語クラスタは、上記第2の単語クラスタから垂直方向および/または水平方向にずらされ得る。さらに追加の単語クラスタも表示され得る。
【0068】
本発明のさらなる態様によると、電子機器にテキストを入力するためのコンピュータ実装方法であって、
データベース内の候補語のシーケンスを識別することと、
上記少なくとも1つの候補語のシーケンスをディスプレイに表示することと、
ユーザによってなぞられた入力パターンを検出し、上記入力パターンに基づいて、上記電子機器に入力するための上記候補語のうちの1つまたは複数を選択することと、を含み、
上記シーケンス内の連続した候補語が、上記ディスプレイ上で水平方向および垂直方向に互いにずらされ、上記連続した候補語の水平方向および/または垂直方向のずれが、上記連続した候補語が選択される可能性の統計的指標に基づく、方法が提供される。
【0069】
上記候補のシーケンスを通ってなぞられた入力パターンは、上記候補語のうちの1つに対応付けられた少なくとも1つの曲がり点を規定し得る。シーケンスは、例えば選択を確認するために選択ノードと共に表示されてもよい、2つ以上の候補語を含み得る。あるいは、シーケンスは、3つ以上の候補語を含み得る。
【0070】
候補語のシーケンスは、合成選択確率に基づいて識別され得る。
【0071】
水平方向のずれおよび/または垂直方向のずれは、連続した単語が選択される可能性に正比例または反比例し得る。
【0072】
本方法は、上記入力パターンにおける1つまたは複数の曲がり点を識別することを含み得る。上記シーケンスからの上記1つまたは複数の候補語の選択は、上記1つまたは複数の曲がり点への近さに基づき得る。
【0073】
本明細書において言及する水平および垂直は、ディスプレイの水平軸および垂直軸に関連している。これらの軸は、ディスプレイが縦向きの配置であるか横向きの配置であるかによって変化し得る。
【0074】
さらに、本発明を候補語に関して説明したが、本発明は例えば2つ以上の単語を含む候補句にも適用することができることが理解されるであろう。句は、データベースに格納されてもよく、動的にコンパイルされてもよい。また、本発明を数値および/または英数字に適用することもできる。
【0075】
本出願人の同時継続中のインド特許出願第260/CHE/2013号、2013年1月21日付出願、の全内容を参照により本明細書に援用する。
【0076】
本出願の範囲内で、先行する段落、特許請求の範囲ならびに/または以下の説明および図面において述べられた種々の態様、実施形態、例および代替例、特にそれらの個々の特徴が、単独でまたは任意の組み合わせで実施され得ることは、明らかに想定される。1つの実施形態に関して記載された特徴は、相容れないものでない限り、すべての実施形態に適用可能である。