特許第6502922号(P6502922)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6502922
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】輸送システム及びそのための変位装置
(51)【国際特許分類】
   B61B 13/12 20060101AFI20190408BHJP
   F16H 21/16 20060101ALI20190408BHJP
【FI】
   B61B13/12 Q
   F16H21/16
【請求項の数】21
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-510910(P2016-510910)
(86)(22)【出願日】2014年4月30日
(65)【公表番号】特表2016-525474(P2016-525474A)
(43)【公表日】2016年8月25日
(86)【国際出願番号】CA2014050408
(87)【国際公開番号】WO2014176694
(87)【国際公開日】20141106
【審査請求日】2017年4月27日
(31)【優先権主張番号】61/817,398
(32)【優先日】2013年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515303366
【氏名又は名称】モビリテ モンディアル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレール、グザビエ
【審査官】 川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第8371226(US,B2)
【文献】 特開昭49−015109(JP,A)
【文献】 特表2011−509883(JP,A)
【文献】 米国特許第5193462(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61B 13/00 − 13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣り合って延びて個々が開いた円形の断面を有する少なくとも2つの管状のレールを、その長さの少なくとも一部に沿って含むレール組立体と、
本体、
少なくとも1つの機関、
少なくとも1つの螺旋状の推進システムであって、前記少なくとも1つの機関に駆動係合し、個々の推進システムが、前記レールの1つの中に受容されてその内面に係合する第1の位置に配置され、前記第1の位置と前記推進システムが前記レールの別の1つの中に受容されてその内面に係合する第2の位置との間を可動である、少なくとも1つの螺旋状の推進システム、並びに
前記第1及び第2の位置の間の移動のために前記少なくとも1つの螺旋状の推進システムのうちの1つに係合する切替え機構
を有する、可動な変位装置と、
前記レール組立体の外側に配置され、前記変位装置に対してそれと共に変位するために取り付けられる輸送装置と
を含む、輸送システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの機関は、前記本体によって支持された機関を含み、前記変位装置は、前記本体によって回転可能に支持されて前記機関に駆動係合する主軸を含み、個々の推進システムは、前記主軸に駆動係合する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
個々の螺旋状の推進システムは、前記本体から離間した回転可能な支持シャフトと、前記支持シャフトの中心軸の周りをそれと共に回転可能であるように前記支持シャフトによって支持された回転可能な角度付きホイールのセットと、を含み、個々の支持シャフトは、機関に駆動係合し、個々のセットの前記角度付きホイールは、前記レールの前記内面に沿った螺旋状の動きを画定するために、前記支持シャフトの前記中心軸に対して0度より大きく90度より小さい角度で延びるそれぞれの軸の周りを回転可能である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
個々の螺旋状の推進システムは、前記本体から離間した回転可能な支持シャフトと、前記支持シャフトの中心軸の周りをそれと共に回転可能であるように前記支持シャフトによって支持された回転可能な角度付きホイールのセットと、を含み、前記少なくとも1つの機関は、個々の回転可能な支持シャフトに関連するそれぞれのハブ・モータを含み、個々のセットの前記角度付きホイールは、前記レールの前記内面に沿った螺旋状の動きを画定するために、前記支持シャフトの前記中心軸に対して0度より大きく90度より小さい角度で延びるそれぞれの軸の周りを回転可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
個々のセットの前記角度付きホイールの傾きは、ホイール軸と長手方向軸の間で可変の角度を有するように調節可能である、請求項3又は4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ホイール軸と前記長手方向軸の間の前記角度は、0度及び/又は90度の値に調節可能である、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記切替え機構は、前記レール組立体の中に画定された案内に係合する案内部材を含み、前記案内の高さは、前記レール組立体に沿って変化し、前記案内部材の高さの変化は、前記切替え機構を作動させる、請求項1から6までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記管状のレール組立体は、その前記長さの前記一部に沿って第3のレールを含み、個々の推進システムは、前記第3のレールの中に個々の推進システムが受容される第3の位置まで可動でもある、請求項1から7までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
開いた管状のレールの中に受容可能である変位装置であって、
レール組立体の長手方向軸に対応する使用中の長手方向軸を有する本体と、
前記本体に係合してそれに対して周方向に可動である少なくとも一対の支持部材であって、個々の支持部材が前記本体から離間された従動型の螺旋状の推進システムを支持する、少なくとも一対の支持部材と、
個々の対の前記支持部材を互いに対して反対方向に周方向に付勢する付勢部材と
を含む、変位装置。
【請求項10】
前記本体によって支持された機関をさらに含み、前記本体によって回転可能に支持され且つ前記機関に駆動係合する主軸をさらに含み、個々の推進システムは、前記主軸と駆動係合する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
個々の螺旋状の推進システムは、前記本体から離間した前記支持部材によって回転可能に支持された回転可能な支持シャフトと、前記支持シャフトの中心軸の周りをそれと共に回転可能であるように前記支持シャフトによって支持された回転可能な角度付きホイールのセットと、を含み、個々の支持シャフトは、機関に駆動係合し、個々のセットの前記角度付きホイールは、螺旋状の駆動の動きを画定するために、前記支持シャフトの前記中心軸に対して0度より大きく90度より小さい角度で延びるそれぞれの軸の周りを回転可能である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
個々の螺旋状の推進システムは、前記本体から離間した前記支持部材によって回転可能に支持された回転可能な支持シャフトと、前記支持シャフトの中心軸の周りをそれと共に回転可能であるように前記支持シャフトによって支持された回転可能な角度付きホイールのセットと、を含み、前記少なくとも1つの機関は、個々の回転可能な支持シャフトに関連するそれぞれのハブ・モータを含み、個々のセットの前記角度付きホイールは、螺旋状の駆動の動きを画定するために、前記支持シャフトの前記中心軸に対して0度より大きく90度より小さい角度で延びるそれぞれの軸の周りを回転可能である、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
個々のセットの前記角度付きホイールの傾きは、ホイール軸と長手方向軸の間で可変の角度を有するように調節可能である、請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
前記ホイール軸と前記長手方向軸の間の前記角度は、0度及び/又は90度の値に調節可能である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記付勢部材は、前記それぞれの対の前記支持部材に設けられた相補的な歯と噛み合う歯付き部材を含む、請求項9から14までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
個々の支持部材は、管状であり、前記本体を取り囲む、請求項9から15までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
個々の支持部材は、第1及び第2の位置の間で周方向に可動であり、個々の対の前記支持部材は、前記第1及び第2の位置で互いに対して異なった相対位置を有する、請求項9から16までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
開いた管状のレールの中に受容可能である変位装置であって、
レール組立体の長手方向軸に対応する使用中の長手方向軸を有する細長い本体と、
前記本体を取り囲んでそれに対して周方向に可動であるように連結された少なくとも1つの管状の支持部材であって、個々の支持部材が、主軸から離間されて前記主軸に駆動係合する支持シャフトを回転可能に支持し、前記支持シャフトが、螺旋状の駆動の動きを画定するために、前記本体の前記長手方向軸に対して0度より大きく90度より小さい角度で延びる軸の周りを回転可能である角度付きホイールのセットを支持し、前記角度付きホイールが、少なくとも1つの機関に駆動係合する、少なくとも1つの管状の支持部材と、
個々の支持部材に係合してその前記周方向の動きを作動させるための切替え機構と
を含む、変位装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つの機関は、前記本体によって支持された機関を含み、前記装置は、前記本体によって回転可能に支持されて前記機関に駆動係合する主軸をさらに含み、個々の回転可能な支持シャフトは、前記角度付きホイールの回転を駆動するために前記主軸と駆動係合する、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つの機関は、角度付きホイールの個々のセットのためのそれぞれのハブ・モータを含み、個々のセットの前記回転可能な支持シャフトは、前記角度付きホイールの回転を駆動するために前記それぞれのハブ・モータの回転子の一部を形成する、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
個々のセットの前記角度付きホイールの傾きは、ホイール軸と長手方向軸の間の可変の角度を有するように調節可能である、請求項18から20までのいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2013年4月30日に出願された米国特許仮出願第61/817,398号の優先権を主張し、その内容の全体を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本願は、一般に輸送システムに関し、さらに詳細には、管状のレール組立体を使用するそのようなシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
レールを基盤とした輸送システムは、単一のレールや2つのレールを使用しても又は電磁浮上システムを使用しても、配置するには概して高額となる。こうしたシステムは、必要なインフラを整えるために、通常、地面に対する大規模且つ永続的な改修を必要とする。また、そのようなシステムの配置は、利用可能な空間及び/又は地面の状態によって制限されることもある。さらに、従来のレールのインフラでは、一般に水面下又は不安定な土壌での使用に容易に適応できない。
【0004】
検査ロボットをパイプの内側で推進するために、スクリュー式推進装置が使用されてきた。そのようなロボットは、典型的にはパイプの内側に完全に包含されており、パイプの内面に対して螺旋状の軌道を有する少なくとも1セットのホイールを含み、パイプの長手方向に沿ってロボットを推進する。そのような推進装置を車両の駆動装置として使用することも試みられてきたが、改善の必要性は依然として残る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様では、輸送システムであって、隣り合って延びて個々が開いた円形の断面を有する少なくとも2つの管状のレールを、その長さの少なくとも一部に沿って含む管状のレール組立体と、本体、少なくとも1つの機関、少なくとも1つの螺旋状の推進システムであって、少なくとも1つの機関に駆動係合し、個々の推進システムが、レールの1つの中に受容されてその内面に係合する第1の位置に配置され、第1の位置と推進システムがレールの別の1つの中に受容されてその内面に係合する第2の位置との間を可動である、少なくとも1つの螺旋状の推進システム、並びに、第1及び第2の位置の間の移動のために個々のセットに係合する切替え機構、を有する、可動な変位装置と、レール組立体の外側に配置され、変位装置に対してそれと共に変位するために取り付けられる輸送装置と、を含む輸送システムが提供される。
【0006】
別の態様では、開いた管状のレールの中に受容可能である変位装置であって、機構が、レール組立体の長手方向軸に対応する使用中の長手方向軸を有する本体と、本体に係合してそれに対して周方向に可動である少なくとも一対の支持部材であって、個々の支持部材が本体から離間された従動型の螺旋状の推進システムを支持する、少なくとも一対の支持部材と、個々の対の支持部材を互いに対して反対方向に周方向に付勢する付勢部材と、を含む変位装置が提供される。
【0007】
特定の実施例では、個々の螺旋状の推進システムは、本体から離間した回転可能な支持シャフトと、支持シャフトの中心軸の周りをそれと共に回転可能であるように支持シャフトによって支持された回転可能な角度付きホイールのセットと、を含み、個々のセットの角度付きホイールは、レールの内面に沿った螺旋状の動きを画定するために、支持シャフトの中心軸に対して0度より大きく90度より小さい角度で延びるそれぞれの軸の周りを回転可能である。
【0008】
他の態様では、開いた管状のレールの中に受容可能である変位装置であって、レール組立体の長手方向軸に対応する使用中の長手方向軸を有する細長い本体と、本体を取り囲んでそれに対して周方向に可動であるように連結された少なくとも1つの管状の支持部材であって、個々の支持部材が、主軸から離間されて主軸に駆動係合する支持シャフトを回転可能に支持し、支持シャフトが、螺旋状の駆動の動きを画定するために、本体の長手方向軸に対して0度より大きく90度より小さい角度で延びる軸の周りを回転可能である角度付きホイールのセットを支持し、角度付きホイールが、少なくとも1つの機関に駆動係合する、少なくとも1つの管状の支持部材と、個々の支持部材に係合してその周方向の動きを作動させるための切替え機構と、を含む変位装置が提供される。
【0009】
以下、添付図面について言及する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】特定の実施例に係る輸送システムの図解的な3次元図である。
図2図1の輸送システムに使用可能である、特定の実施例に係るレール組立体の図解的な断面図である。
図3図1の輸送システムに使用可能である、特定の実施例に係る変位装置の図解的な上面の3次元図である。
図4図3の機構の図解的な底面の3次元図である。
図5A図3の機構のホイールの角度の図解図である。
図5B図3の機構の角度付きホイールのセットとその支持部材の図解的な側面の3次元図である。
図6図1に示されたような輸送システムの、別の特定の実施例に係る変位装置及びレール組立体の図解的な前面図である。
図7図1に示されたような輸送システムの、特定の実施例に係る変位装置及びレール組立体の図解的な3次元図である。
図8図1の輸送システムに使用可能である、別の特定の実施例に係る変位装置の側面図である。
図9図1の輸送システムに使用可能である、別の特定の実施例に係る変位装置の図解的な3次元図である。
図10】レール・システムに係合する図9の変位装置の図解的な3次元図である。
図11】別の特定の実施例に係る輸送システムの図解的な3次元図である。
図12】さらに別の特定の実施例に係る輸送システムの図解的な3次元図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、特定の実施例に係る輸送システム10が図解的に示されている。輸送システムは、管状のレール組立体12と、レール組立体12の中に受容された1つ又は複数の変位装置14、114と、個々の変位装置14、114に取り付けられてレール組立体12の外に延びる輸送装置16と、を全体として含む。
【0012】
レール組立体12は、開いた円形の断面を有する少なくとも1つの管状のレールを含む。図2を参照すると、特定の実施例では、レール組立体は、隣り合って延びて個々が開いた円形の断面を有する2つのレール18を含む。図示実施例では、レールは、共通壁20を共有し、これにより、個々の断面に画定された周方向の開口22が相互連通して、レール組立体12の共通開口を形成する。図6に示すように、そして、以下にさらに詳細に説明するように、連通する経路の間を変位装置14、114が可動であるように、レール組立体12が相互に連通する多数の経路を含む実施例では、2つの経路の間に接合部を画定するレール組立体12の部分は、変位装置が2つの経路の間を循環できるようにするために、他のレールと隣り合った少なくとも1つの追加の管状のレールを含む。
【0013】
図示した特定の実施例では、レール組立体12は、それを通る長手方向に画定された複数の導管24を含み、それらは、レール組立体12によって画定される経路に沿って中を通して、たとえば、電力、清浄水、廃水及び/又は汚水流、通信ケーブルなどを循環させるために使用することができる。要求に応じて多少の導管24を設けることができ又は代替的に導管24を省略することができると理解されよう。電力が1つ又は複数の導管24を介して循環される実施例では、そのようなものは、変位装置14、114、照明システム、循環照明、表示パネルなどに動力を供給するため、及び/又は、モバイル電気貯蔵システムを再充電するため、及び/又は、異なった設備の間で動力を循環させるため、使用することができる。導管24は、エネルギ発生及び貯蔵システムのモバイル・ネットワーク(networks of mobile energy generation and storage systems)、衛生及び水処理設備のモバイル・ネットワーク(networks of mobile sanitary and water treatment facilities)、通信手段のモバイル・ネットワーク(networks of mobile communication means)、シェルタ、住宅及び商業アプライアンス並びにインフラのモバイル・ネットワーク(networks of mobile shelter, housing and commercial appliances and infrastructures)、食品及び医薬流通のモバイル・ネットワーク(networks of mobile food and drug distribution)、健康及び教育アプライアンス並びにインフラのモバイル・ネットワーク(networks of mobile health and education appliances and infrastructures)、緊急及び人道アプライアンス並びにインフラのモバイル・ネットワーク(networks of mobile emergency and humanitarian appliances and infrastructures)、農業、林業、鉱業、建設業、商業及び工業の生産手段のモバイル・ネットワーク(networks of mobile agricultural, forestry, mining, construction, commercial and industrial productive means)、インフラ建設及び整備システムのモバイル・ネットワーク(networks of mobile infrastructure construction and maintenance systems)などのための設備の間の通信及び物流の管理のために使用することができる。レール組立体12は、統合型の連続的・対外的な機械又は誘導動力化システム(integrated and continuous exterior mechanical or inducting motorization system)を含むことができる。
【0014】
示した特定の実施例では、レール組立体12は、変位装置14、114がレール組立体12を介して循環しないときに、たとえば、従来のホイール付き車両がレール組立体12の上を進むことができるようにするため、開口22を介した堆積物(debris)若しくは液体の侵入を制限するため、並びに/又は、審美及び防護の手段として作動するため、開口22を被う取り外し可能なシールド26を含む。取り外し可能なシールド26は、2つの相補的なパネル28としてここに示されており、個々がそれぞれのレール18を被い、個々が適切な旋回連結部30を介してレールの外側に係合し、しかしながら、他の構成も可能にすることができる。取り外し可能なシールド26は、変位装置14、114が、たとえば、変位装置14、114及び/又は輸送装置16の一部に対するシールド26の係合を介して循環するにつれて開く。代替的に、取り外し可能なシールド26は、省略することができる。
【0015】
レール18は、水、雪、氷、砂、泥、岩などの堆積物を排除するために、装置14の変位に干渉しないように位置付け及び寸法決めされた規則的な間隔の側部開口を含むこともできる。
【0016】
図示しないが、レール組立体12の中、それを介して、及び/又は、それに沿って、構造的な補強材を含めることができる。レール組立体12は、地面の上に直接据え付け、地面の上方、水中、水面の上側に支持することなどができる。
【0017】
図3〜4を参照すると、特定の実施例に係る変位装置14が示されている。変位装置14は、示された実施例では略管状である本体40を含む。本体40は、レール組立体12の形状における大きなばらつきに順応できるようにするために、たとえば、万能型継手などの旋回継手によって相互連結された2つ以上の部分を含むことができる。図示実施例では、本体40は、それを貫通して延びる主軸42(図4参照)を回転可能に支持する。機関44(図3参照)も、本体40によって支持され、主軸42は、機関44に駆動係合する。特定の実施例では、機関44は、電気機関である。図示実施例では、機関44は、主軸42から離間され、適切な伝動システム46、たとえば、噛み合い歯車、駆動ベルト、歯付きホイール、チェーン、電磁機構など、を介して主軸42に連結される。別の実施例では、機関は、主軸42に直接連結することができ、たとえば、機関は、その回転子が主軸42に(一体化して又はそうでなく)直接取り付けられ、その固定子が主軸42を取り囲み且つ本体40に(一体化して又はそうでなく)連結される、電動モータにすることができる。
【0018】
別の実施例では、機関は、人力式にすることができる。他の構成も可能である。たとえば、機関は、車両及びワゴンに設置するか或いはインフラにより又はそれと共に設置するかのいずれかで、太陽電池パネル又は発電する他の受動的な手段で動作することができる。代替的に、機関は、内燃機関及び/又は燃料電池技術を含むがそれに限定されない燃料機関にすることができる。特定の実施例では、燃料は、ガス、液体又は固体のいずれの状態であるかにかかわらず、エタノール、水素、又はアルコール系燃料など、有機物の回復、発酵及び/又は腐敗から得られる任意の適切な形式の燃料である。
【0019】
変位装置14は、レール18のうちの一方の中に、その内面32(図2参照)に係合して受容される少なくとも1つの螺旋状の推進システム47を含む。図示実施例では、個々の推進システム47は、1セットの角度付きホイール48を含む。2つの隣り合う管状のレール18を含むレール組立体12のために構成された図示実施例では、変位装置14は、4つの推進システム47、したがって、4セットの角度付きホイール48を含み、すなわち、1レール18につき2つを含む。個々の推進システム47は、主軸42に対して径方向に離間した形式で延出し且つ角度付きホイール48のセットを支持する回転可能な支持シャフト50を含み、これにより、角度付きホイール48のセットと軸50は、軸50の中心軸51を中心にして全体として回転する。角度付きホイール48の個々のセットによって画定される外径は、ホイール48がすべての位置で均一な形式でレール18の内面32に接触するように、レール18の内径に対応する。
【0020】
個々の推進システム47は、回転可能な支持シャフト50と主軸42との間の係合を介して主軸42に駆動係合する。図示実施例では、駆動係合は、軸42、50にそれぞれ連結された噛み合い歯車52を介して実行される。駆動ベルト、歯付きホイール、チェーン、電磁機構などを含むがそれに限定されない他の構成も可能である。
【0021】
図5Aを参照すると、角度付きホイール48は、ねじのねじ山と同じようなそれぞれのレール18の内面32に沿った螺旋状の動きを画定するために、回転可能な支持シャフト50の長手方向軸51(変位装置14の長手方向軸にも対応し、それ自体は進行の方向)に対して0度より大きく90度より小さい角度Θで延びる軸Wの周りを回転可能である。軸W、軸51の双方を包含する面で見たときに、Θは、2つの軸W、軸51の間の最小の角度を指すことが理解される。特定の実施例では、ホイール48の傾きは、たとえば、加速及び制動の制御機能を提供するように、調節可能である。特定の実施例では、ホイール48の傾きは、(たとえば、変位装置14が動いていないときに支持シャフト50の回転を維持するような)0度のΘ、及び/又は、(たとえば、変位装置14が他の手段を介して動いているときにホイール48を自由に回転させるための)90度のΘ、を含むΘの範囲内で調節可能である。
【0022】
特に図4を参照すると、特定の実施例では、本体40は、さらなるコンパクト化のために角度付きホイール48が本体40と干渉せずにより接近して回転できるように、角度付きホイール48の個々のセットと軸方向に整列する凹所54を含む。
【0023】
図5Bを参照すると、特定の図示実施例では、個々の推進システム47は、本体40の周りに実装されてそれと同心状に延在する管状の支持部材56を介して本体40に連結される。個々の支持部材56は、他の支持部材56を含む本体40の残部に対して周方向に可動である。個々の支持部材56は、開いた断面を有し、それを横断して2つの長手方向に離間した径方向アーム58が連結され、その間には、支持シャフト50が回転可能に支持される。図示実施例では、角度付きホイール48のセットは、それぞれの角度付き軸Wの周りを回転可能であることに加えて一緒に回転するように支持シャフト50に連結された3つの規則正しく離間したホイール48を含む。
【0024】
特定の実施例では、推進システム47は、対でグループ化されており、一対のうちの推進システム47がその対の残りに対して反対方向に周方向に付勢されるようになっている。図3に戻って参照すると、同一対の推進システム47の隣接する支持部材56の間に配置され且つ支持部材56の隣接する歯付き縁部と噛み合う歯車の形式でここに図示された付勢部材60は、反対方向への付勢を提供する。他の構成、たとえば、個々の推進システム47が、支持部材56に連結された回転可能レバーとして画定されたレバー・アームをそれぞれ介して歯車に連結される構成も可能である。特定の実施例では、付勢は、レール組立体12の中で変位装置14の位置を安定させるのに役立つ場合がある。
【0025】
レール組立体12が図7に示されるような複数の連結経路を含む特定の実施例では、推進システム47は、レール18のうちの隣接するものの間で可動であるように少なくとも2つの位置の間を可動である。図示実施例では、支持部材56は、付勢部材60を含む切替え機構62によって周方向に移動される。図3を再度参照すると、切替え機構62は、駆動の際に、支持部材56を、推進システム47の角度付きホイール48がレール18の1つの方の中に受容される第1の位置と、推進システム47の角度付きホイール48がレール18のもう1つの方の中に受容される第2の位置と、の間を移動させるために、付勢部材60を回転させる。
【0026】
たとえば、特定の実施例では、図7を参照すると、個々の経路は、2つの隣り合うレールによって画定され、2つの経路の間の接合部は、3つ(又はそれ以上)の隣接するレールによって画定される。推進システム47は、すべての角度付きホイール48が相互に周方向に整列し且つ同じ1つのレールたとえば中央レール18cの中に受容される、第3の位置まで可動にすることができる。第3レール18’が2つの隣り合うレール18と併合する位置において、支持部材56は、移動することができ、これにより、それらの第1の位置で2つの隣り合うレール18のうちの異なる1つの中に初期に包含された、推進システム47の同一対のホイール48のセットの双方が、最初すべて中央レール18cの中に受容され、次いで、それらの第2の位置で第3レール18’及び中央レール18cのうちの1つの中に個々が受容されるようになっている。
【0027】
図3に戻って参照すると、図示実施例では、切替え機構62は、付勢部材60を駆動システム66に相互接続する駆動アーム64を含み、駆動アーム64の動きにより、対応する支持部材56の周方向位置を変更するために、付勢部材60が回転される。切替え機構62は、支持部材56の対の回転を同期させる。
【0028】
図3に示す実施例では、駆動システム66は、電動モータである。図6に示す代替の実施例では、駆動システム66は、たとえば、隣接するレール18の間の共通壁20によって画定される案内に係合する、案内部材、たとえば、案内ホイール68を含み、案内の高さは、切替え機構62の駆動を必要とされる所で変化する。案内ホイール68の高さの変化は、付勢部材60を駆動する。図示実施例では、案内ホイール68の高さの変化は、案内ホイール68を支持する支持アーム70を旋回させ、支持アーム70は、対応するように付勢部材60を動かすために駆動アーム64に連結される。
【0029】
切替え機構62は、たとえば、レール敷設インフラ(railing infrastructure)によって設置される補完的な案内手段と相互作用可能である、識別、許可及び/又は位置推定のための高性能の案内回路を含むことが可能である。切替え機構及び/又は推進システムは、たとえば、GPS(Global Positioning System)の位置推定に基づいて遠隔制御することが可能である。
【0030】
さらに図6を参照すると、特定の実施例では、変位装置14は、レール組立体12に対して長手方向に転がるように延びる、すなわち、それらの回転軸が装置14の長手方向軸Lに垂直に延びる、安定化ホイール72、74を追加的に含む。そのような安定化ホイールは、示した実例では、個々のレール18の内面32に接触するホイール72と、レール組立体12の発端部に係合するホイール74と、レールの中央接合部に係合するホイール76と、を含む。図示実施例では、発端部のホイール74は、発端部に沿って画定されたC形状の溝に受容され、中央のホイール76は、レールの中央接合部に沿って延びるC形状の突出部75の下に受容され、変位装置14をレール18内に保持するのを可能にしている。レール内の他の位置には、たとえば、側壁に沿って、同様の溝及び/又は保持の特徴部を設けることができる。安定化ホイール72、74、76は、特に、推進システム47が異なるレール18まで周方向に動くときに、変位装置14の安定性の改善に役立つことができる。いくつかの又はすべての安定化ホイール72、74、76は、付勢部材60によって与えられる付勢力に逆らうストッパに対応し、より効果的な螺旋の牽引のためにレール18の内面32に対する角度付きホイール48の安定した接触を確実化するのに役立つように、支持部材56にリンク接続することができる。特定の実施例では、いくつかの又はすべての安定化ホイール72、74、76は、たとえば、発端部、中央接合部、側壁などに沿った、レールの対応する線形の歯付き部分に係合する歯付きホイールである。
【0031】
全部のホイールがレール18の内側に配置される場合に、そのような構成により、脱線の危険性を低減することができ、また、輸送システム10が、地面の損傷及び/又は地面の形式に関してより柔軟性を有することができる。
【0032】
レール18の構成は、トラックの長さに沿って多様にすることができ、たとえば、中央のC形状の突出部75は、トラックの部分に沿ってのみ存在し、トラックの残りの部分がたとえば図2の20で示されるような中央壁を有することができる。この場合、中央のホイール76は、引っ込み式であり、又は、C形状の突出部75が欠けているトラックの部分に対して他の方法で可動である。
【0033】
特定の実施例では、輸送システム10は、直列に相互連結された2つ以上の変位装置14を含むことができ、付勢部材60及び/又はその切替え機構62は、経路の切替えの際に変位装置14を同期させるのに役立つように相互作用することができる。
【0034】
図示していないが、変位装置14は、洗浄装置、たとえば、変位装置14の前部に、離れて、又は下側に支持されてそれに対して相対的に固定又は可変の位置にある1つ又は複数のアームを含み、個々が、レール組立体12から堆積物を排出するため及び/又は変位装置14の通過のために防護シールド26に係合してそれを開かせるため、適切に形状付けされた装置を支持することができる。たとえば、ホイールのセットと共に回転する回転板は、角度付きホイールの一方又は個々のセットの前方に受容することができ、また、回転時に回転するホイールの経路からどんな堆積物も押し出す堆積物片付けブレードと、堆積物を地面に向けて安全に導くために堆積物片付けブレードを取り囲む機能的な封じ込め部と、を含むように形状付けることができる。或いは、一連の噴射、たとえば、変位装置がそれに沿って動く間に内側のレール敷設インフラ面に向けて主として導かれる空気、水及び/又は砂の噴射、を導くために位置付けされる堆積物片付けアーム・システムを含めることができる。
【0035】
特定の実施例では、変位装置14は、単一の管状のレール18の中で循環する。経路の切替えは、個々の推進システム47の角度付きホイール48を、他の経路を画定する隣接レールまで動かすことにより、上の記載と同様に行うことが可能である。たとえば、2つの経路の間の接合部は、2つの隣り合うレールによって画定することができ、推進システム47の角度付きホイール48は、角度付きホイール48のすべてが第1のレールに受容されていることに対応する第1の位置と、角度付きホイール48のすべてが第2のレールに受容されていることに対応する第2の位置と、の間を可動である。たとえば、単一のレール構成は、吊るすインフラ構成のため並びに非常に速く連続して進行する装置のため、また、レール敷設インフラの垂直断面通路を可能にするため、妥当なものにすることが可能である。
【0036】
特定の実施例では、変位装置14は、代替の二重及び単一のレール構成で循環することが可能であり、2つのレールが既定の切替え位置で融合し、したがって、二重レール構成の種々のレールの中の推進システム47が単一レール構成の整列した位置に連続的に移ることが可能になる。
【0037】
図8を参照すると、代替的実施例に係る変位装置114が示されている。この変位装置114は、単一の管状のレール18を含むレール組立体12のために構成される。したがって、個々の推進システム147の角度付きホイール148のセットは、互いに対して周方向に整列した形式で支持される。個々のセットは、変位装置114の本体140から径方向に延びる2つの支持アーム170の間に回転可能に支持される回転可能な支持シャフト150に支持される、3つの角度付きホイール148及び複数の磁石149を含む。本体140は、磁化される主軸142を回転可能に支持し、主軸142は、電磁連結器を介して支持シャフト150に駆動係合する。図示しないが、変位装置が別経路を画定する隣接レールまで移動できるように支持アーム170を周方向に移動させるため、機構を設けることができる。電磁駆動装置からエネルギを回復するため及び回復したエネルギを主軸142の駆動のために使用するため、回復手段を設けることができる。
【0038】
図9〜10を参照すると、別の実施例に係る変位装置214が示されている。変位装置14は、柔軟性のさらなる改善のために、旋回連結器241によって相互連結される2つの部分240、240’を含むようにここで示された本体を含む。この実施例では、個々の螺旋状の推進システム247は、本体240、240’から離間して延びるそのそれぞれの回転可能な支持シャフト250によって支持され且つその中心軸の周りを回転可能であるようにそれに連結された1セットの角度付きホイール248を含む。個々の推進システム247は、それぞれの回転可能な支持シャフト250によって画定されたその回転子を有するハブ・モータを介して独立して動力が供給される。代替的に、個々の角度付きホイール248は、それぞれのホイール・ハブ・モータの回転子として形成することができる。そのような構成により、有利なことに、角度付きホイール248は、それらの回転軸が回転可能な支持シャフト250の長手軸線に対して90度又は90度近くであるように角度付けされる場合に、電気を発生するために使用可能であるようにすることができる。
【0039】
先の実施例と同様に、角度付きホイール248の個々のセットによって画定される外径は、レール18の内径に対応し、これにより、ホイール248は、あらゆる位置で均一な形式でレール18の内面32に接触し、ホイールは、回転可能な支持シャフト250の長手軸線に対して軸の周りを0度より大きく90度より小さく回転可能である。ホイール248の傾きは、好ましくは、加速及び制動の制御機能を提供するために調節可能であり、0度及び/又は90度であるΘを含むために調節可能にすることができる。
【0040】
上述したように、推進システム247は、特定の実施例では、隣接するレール18の間を可動であるように、たとえば、少なくとも2つの位置の間で、互いに対して周方向に可動であり、互いに離れるように周方向に対で付勢される。特定の実施例では、本体部240、240’は、この相対的な動きを実現するために互いに対して回転する。別の実施例では、個々の推進システム247は、それぞれの本体部240、240’の内部に回転可能に受容された支持部材に連結され、本体部240、240’は、互いに対して固定した位置に留まっている。上述した付勢及び/又は切替えの機構のどれも、或いは、他のどの適切なタイプの付勢及び/又は切替えのシステムも使用することが可能である。
【0041】
安定化ホイール272は、角度付きホイール248の個々のセットに隣接して設けられ、安定化ホイール272は、回転する軸250の軸線に垂直に延びる固定軸の周りを回転する。発端部の安定化ホイール274は、本体部240、240’に回転可能に係合もする。
【0042】
螺旋状の推進システム47、147、247は、1セットの角度付きホイールを含むように記載されたが、上述した実施例のすべてを含む代替的実施例では、螺旋状の推進システムは、たとえば、液体環境、空中浮遊、及び/又は、誘導器システムによって駆動されるような磁気推進要素などのためのパドル又はブレード式の推進システム、を含むが、それに限定されない、任意の他の適切なタイプの螺旋状の推進システムにすることができると理解される。螺旋状の推進システムは、2つ以上のタイプの駆動機構、たとえば、水陸両用の推進のために、たとえば、角度付きホイール及びブレード又はパドル、を含むことができる。
【0043】
加えて、輸送システム10は、レールに係合して非従動型の推進システムを有し、且つ、従動型の推進システム、たとえば列車のような組立体のワゴンを有する変位装置14によって牽引又は押圧される変位装置14を含むことができると理解される。そのような非従動型の推進システムは、非螺旋状のシステム、たとえば、走行の軸に垂直な軸に沿って回転し且つレールの内面に係合するホイールを含むことができる。また、非従動型の推進システムは、隣接するレール18の間を可動であるように、たとえば、少なくとも2つの位置の間で、互いに対して周方向に可動であり、互いに離れるように周方向に対で付勢されるようにすることもできる。
【0044】
輸送装置16は、支持される負荷に応じて任意の適切な形状を採用することができる。たとえば単純に、設備や積荷が上に積載される平坦なプラットホームにすることができ、又は、より複雑に、たとえば、変位装置14、114によって担持される車両にすることができる。また、車両が取り付けられるプラットホームを含むことも可能である。
【0045】
たとえば、図1には、列車及び自動車と同じような2つのタイプの輸送装置16が示されている。図11には、ケーブル・カーに対応する輸送装置16が示され、図12には、エレベータ・プラットホームに対応する輸送装置16が示されている。単独又は組合せで使用できる可能な輸送装置16の非限定の実例は、リストされたそれらに類似するか又は相違するかにかかわらず、また、乗客及び/又は動物の受容/移動に適合されるが開放型又は閉鎖型を問わない、ワゴン(列車、地下鉄、モノレールなど)、乗用車、トラック、航空機、宇宙船、ボート、潜水艦、バス、路面電車、救急避難プラットホーム、他のタイプのプラットホーム、キャビン、ローラ・コースタ及び他の遊園地の乗り物、玩具、グライダ、ケーブル・カー、ジップ・カー、ホバークラフト、階段昇降機、チェア・リフト、他のタイプのリフト、梯子、車椅子、鋼索鉄道、及び他の機械;コンテナ、又は、任意のタイプ(ガス、液体若しくは固体の形式)の商品を受容及び/若しくは運搬するのに適合されたタンク車、一輪車、トロリ、ビン、ワゴンなどの他の機械;クレーン、可動ゲートウェイ、ホイスト、刈り取り機、草刈り機、梱包機、つかみ機、ドリル、他の建設用ツール、ロボット・アーム、ツールの取り付け可能な可動サポートなどの可動ツール;水門、エスカレータ、エレベータ、インペラ、コンベヤなどの他の可動要素;などの車両を含む。
【0046】
したがって、輸送システム10は、自動的に商品、動物及び/又は人間を短距離、中距離及び長距離を輸送するために使用することが可能である。
【0047】
輸送システム10は、水平又は実質上水平な面に沿った(たとえば、地面に沿った)、傾斜した面に沿った(たとえば、坂を上がったり下がったり)、鉛直又は実質上鉛直な面に沿った(たとえば、構造の内側の又はそれに沿ったエレベータ)、或いはそれらの組合せでの輸送のために使用することができる。輸送装置16は、(図1に示すように)レール組立体12の上端の上で、(図11に示すように)レール組立体12の下側で、又は、(図12に示すように)レール組立体12が鉛直に延びる場合にレール組立体12に沿って、輸送することができる。
【0048】
輸送システム10は、陸上で、地下で、水中若しくは水上で、又は空中若しくは宇宙空間中で、また、それらの組合せで、使用することが可能である。たとえば、輸送装置16は、変位装置14によって陸上及び水中又は水上の双方で可動である、乗客を受け入れるように適合された水陸両用キャビンにすることができる。
【0049】
輸送システム10は、レール上の輸送(たとえば、列車)を含む、従来の陸上輸送に代えて或いはそれと共に、使用することが可能である。たとえば、既存のレールは、レール組立体12の据え付けのためのサポートとして使用することが可能である。
【0050】
したがって、輸送システム10は、比較的単純に設置されるインフラに担持される、様々な速度、急勾配、規模、重量及び/又は容積、に適合するアクセス可能な輸送の手段を提供することが可能である。
【0051】
特定の実施例では、輸送システム10は、そうでなければ機能するのに化石燃料を要するであろう自動車、列車、バスなどの車両の交換及び回復を介して、化石燃料の使用の低減を可能にすることができる。
【0052】
有利なことに、特定の実施例では、管状のレール組立体12は、特に高架構造から吊るされた場合に、列車のレールよりも必要な地上のスペースを小さくすることができる。
【0053】
特定の実施例では、輸送システム10が発生させる騒音レベルは、とても低く、列車、地下鉄及び類似の輸送システムが発生させる通常の騒音レベルよりも低い。特定の実施例では、輸送システム10が必要とする走行のための動力は、列車、地下鉄及び類似の輸送システムに通常必要とされる動力レベルよりも低い。
【0054】
特定の実施例では、変位装置は、第2の輸送装置に連結された第2の変位装置を受容する第2のレール組立体を支持する輸送装置に連結され、したがって、第2の輸送装置の変位の可能性を増大させる。
【0055】
上記説明は、単なる例示であることを意味し、当業者は、開示した発明の範囲から逸脱することなく、記載した実施例に変更を加えることができるということを理解するであろう。本発明の範囲内に含まれる修正は、この開示の考察に照らして、当業者にとって明らかであり、そのような修正は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12