(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ボルト駆動部材は、一端がモータの出力軸に接続され、他端には、モータの出力軸が回転する時、偏心距離が半径である円形軌跡により回転する突起ハンドルが形成されるクランク部材であることを特徴とする請求項1に記載の盗難防止錠。
前記ボルトには、内部にはストッパを備える駆動孔が形成され、前記突起ハンドルは前記駆動孔内に伸び、前記突起ハンドルは、ボルトをブロック溝から外される方向に移動するように、前記ストッパを支え回転するように配置されることを特徴とする請求項4に記載の盗難防止錠。
前記第1付勢部材は、一端がスロット内に固定され、他端が前記ロックピンの開口部ではない端に接続される引張ばねであることを特徴とする請求項2に記載の盗難防止錠。
前記位置センサは、第1リミットスイッチ及び第2リミットスイッチを含み、前記ボルトの両側には、第1リミットシート及び第2リミットシートが設けられ、前記第1リミットスイッチは、前記第1リミットシートの位置に対応され、前記第2リミットスイッチは、前記第2リミットシートの位置に対応され、前記ボルトが前記ブロック溝内に入る時、前記第1リミットシートは第1リミットスイッチを触発し、ボルトがブロック溝から外され最大移動距離に移動した時、前記第2リミットシートは第2リミットスイッチを触発することを特徴とする請求項8に記載の盗難防止錠。
錠本体部と、前記錠本体部の左右両側からそれぞれ伸び出し、Cの字形の開口部を形成するサイドアームとを含むケースを含み、前記ボルト及びボルト駆動部材は前記ケース内に格納され、前記サイドアームに沿ってその内にCの字形スロットが形成され、前記ロックピンは環状ロックピンであり、前記ロックピンは前記スロット内に移動することができるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の盗難防止錠。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、具体的な実施例を参照して本発明を詳細に説明する。簡単明瞭にするため、本文は当業者の公知する部品又は構造に対する具体的な説明は省略する。また、特定の実施例に合わせて本発明に対し説明を行ったが、該説明は本発明を説明された実施例に制限するものではないことを理解すべきである。反対に、該説明は添付の請求項により限定される本発明の精神と範囲に含まれることができる置き換え、改良及び同等の解決手段をカバーするものである。
【0008】
以下、自転車用盗難防止錠、盗難防止システムを例として説明し、ただし本盗難防止錠、盗難防止システムは無論、電動自転車、オートバイなどの任意の二輪車又は三輪車両に適用することができる。
【0009】
図1は本発明により提供される盗難防止システムの全体的なアーキテクチャを示す図である。
図1に示すように、該システムは移動通信装置1、クラウドコンピューティング装置2及び自転車3を含む。自転車3は盗難防止錠30を含む。移動通信装置1は、無線ネットワークによりクラウドコンピューティング装置2と通信を確立し、クラウドコンピューティング装置2は、無線ネットワークにより自転車の盗難防止錠30と通信を確立し、クラウドコンピューティング装置2及び/又は移動通信装置1は、自転車3の盗難防止錠30により送信される自転車状態情報などを受信し該自転車を管理し、また、移動通信装置1は、クラウドコンピューティング装置2により該自転車3の盗難防止錠30を制御し、又はクラウドコンピューティング装置2は、該自転車3の盗難防止錠30を直接に制御する。
【0010】
本発明において、移動通信装置1は、例えば、有線又は無線ネットワークなどの方式により信号を送受信することができ、又は、例えばメモリにおいて信号を処理したり、物理的記憶状態に記憶することができる。各移動通信装置1は、ハードウェア、ソフトウェア、又は埋め込み論理素子又は2つ以上のこのような部材の組合せの電子機器であって、移動通信装置により実施又はサポートされる適切な機能を実行することができてよい。例えば、移動通信装置はスマートフォン、タブレット型パソコン、携帯型電子メール装置、電子書籍、携帯型ゲーム機及び/又はゲームコントローラ、ノートパソコン、ネットブック、携帯型電子機器、スマートウエアラブル装置などであってもよい。本発明は如何なる適切の移動通信装置をカバーする。移動通信装置は該移動通信装置を使用するユーザーをネットワークにアクセスさせることができる。具体的には、移動通信装置は、アプリケーション処理部及び無線周波数/デジタル信号プロセッサを含む処理装置と、ディスプレイと、物理キー、ディスプレイにカバーされるタッチキー又はそれらの組合せを含むことができるキーパッドと、ユーザー識別モジュールカードと、ROM、RAM、フラッシュメモリ又はそれらの任意の組合せを含むことができるメモリ装置と、Wi−Fi及び/又はブルートゥースインターフェースと、無線電話インターフェースと、関連電池を備える電源管理回路と、USBインターフェース及びコネクタと、関連マイクロフォン、スピーカ及びヘッドセットジャックを備えるオーディオ管理システムと、様々な、例えばデジタルカメラ、全地球測位システム、加速器などの選択可能な付属部品と、を含むことができる。また、移動通信装置において、様々なクライアントアプリケイションをインストールすることができ、クライアントアプリケイションは、移動通信装置を使用し別の装置操作に適応されるコマンドを送信することを許容するのに用いられることができる。このアプリケイションは、サーバーからダウンロードして移動通信装置のメモリにインストールされてもよく、移動通信装置に予めインストールされておいてもよい。本発明において、移動通信装置1には自転車ユーザー端末アプリケイションがインストールされ、自転車ユーザー端末アプリケイションは、ユーザーが、盗難防止を含むことができるがそれに限定されない自転車3を管理する機能を実現することに寄与することができる。本発明の別の実施例において、移動通信装置1は、さらに保守要員アプリケイションをインストールすることができ、保守要員アプリケイションは保守要員が、盗難防止、保守を含むことができるがそれに限定されない自転車3に対する運営管理機能を実現することに寄与する。本発明の一部の実施例により、自転車ユーザー端末を実行することにより、移動通信装置1は自転車3の位置などを獲得することができる。そして、自転車3の盗難が発生された状況において、移動通信装置1でクラウドコンピューティング装置2からの提示メッセージを受信することができる。また、ユーザーは移動通信装置1により自転車3に対して長距離解錠を行うことができる。
【0011】
本発明において、クラウドコンピューティング装置2はサーバーである。ここは、サーバーとは、処理、データベース、通信施設を提供するサービスポイントに理解されるべきである。例えば、サーバーはかかる通信、データ記憶及びデータベース施設を備える単一の物理プロセッサを指してもよく、又はそれがネットワーキング又はクラスタのプロセッサ、かかるネットワーク及び記憶装置の集合体を指してもよく、そして、ソフトウェア及び1つ又は複数のデータベースシステム及びサポートサーバーにより提供されるサービスのアプリケーションソフトウエアに対し操作を行う。サーバーは機器構成又は性能において大きい差を有することができるが、サーバーは、一般的に、1つ又は複数の中央処理装置及びメモリを含むことができる。サーバーは、さらに、1つ又は複数の大容量記憶装置と、1つ又は複数の電源と、1つ又は複数の有線又は無線ネットワークインターフェースと、1つ又は複数の入力/出力インターフェース、又は1つ又は複数の、例えばWindows Server、Mac OS X、Unix、Linux、FreeBSDなどのようなオペレーティングシステムを含む。具体的には、クラウドコンピューティング装置は一体式サーバー又は複数のコンピュータ又はコンピュータデータセンターを渡る分散式サーバーであってもよい。サーバーは、例えば、ネットワークサーバー、ニュースサーバー、メールサーバー、メッセージサーバー、アドサーバー、ファイルサーバー、アプリケーションサーバー、対話サーバ、データベースサーバー、又はプロキシサーバーであるがこれに限らないような様々なタイプであってもよい。この一部の実施例において、各サーバーはハードウェア、ソフトウェア、又はサーバーにサポートされ又は実現される適切な機能を埋め込み論理素子又は2つ以上のこのような部材の組合せを含むことができる。本発明において、サーバーは自転車の管理をサポートするのに必要とする全機能を提供する。本発明において、クラウドコンピューティング装置は盗難防止錠により送信される信号が窃盗行為により生成されるものか否かを計算し判断することができる。また、クラウドコンピューティング装置は、警報を発するか又はしないように盗難防止錠を制御するため、盗難防止錠にコマンドを送信することができ、クラウドコンピューティング装置は、盗難防止錠30を周期的又はリアルタイムに状態情報(例えば、測位情報など)をアップロードさせるように、さらに盗難防止錠にコマンドを送信することができる。
【0012】
本発明において、無線ネットワークは、例えば、4Gネットワーク、3Gネットワーク、GPRS、Wi−Fiなどであってよいが、これに限らないく、如何なる適切な無線ネットワークをカバーする。また、クラウドコンピューティング装置2を移動通信装置1に連結される無線ネットワークは、クラウドコンピューティング装置2を自転車3に連結される無線ネットワークと同一無線ネットワークであってもよく、異なる無線ネットワークであってもよい。
「盗難防止錠機能モジュール」
【0013】
図2は本発明により提供される自転車盗難防止錠30の機能モジュールを示す模式図である。
図2に示すように、盗難防止錠30は、CPUモジュール301と、該CPUモジュール301にそれぞれ通信可能に接続される受/送信モジュール302、クロックモジュール303、測位モジュール304、振動センサモジュール305、警報モジュール306、錠制御モジュール307、メモリ313、及び各モジュールに電力供給する電力供給モジュール308を含む。
【0014】
CPUモジュール301は、盗難防止錠30の中央処理部であり、盗難防止錠30の各モジュールの動作などを全体的に制御し、例えばクラウドコンピューティング装置2からのコマンド、本盗難防止錠30の別の各モジュールからの情報などを処理し、別の各モジュールに制御コマンドを送信する。
【0015】
受/送信モジュール302は、例えば、後述のアンテナ、バッファメモリなどを含み、無線ネットワークに接続することができ、CPUモジュール301の制御により移動通信装置1、クラウドコンピューティング装置2などの外部装置の間に情報を受送信する。
【0016】
クロックモジュール303は、CPUモジュール301及び移動通信装置1、クラウドコンピューティング装置2が本自転車3の現在の時間情報を取得することができるように、CPUモジュール301に時間情報を提供する。例えば、クラウドコンピューティング装置2のクロックに準ずるような自転車3の現在の時間情報を必要としない場合、該クロックモジュール303がなくてもよい。自転車3が、例えば自転車が窃盗された時に、ちょうど通信環境が悪い様々な環境にある可能性があることを考慮すると、その後自転車3が通信可能な環境に移動することに伴い、クラウドコンピューティング装置2は盗難防止錠30により送信される情報などにより該自転車が窃盗されたことを知ることができるが、窃盗された具体的な時間を把握することができない。従って、好ましくは、盗難防止錠30は該クロックモジュール303を備え、適切な盗難防止策を採用させるために、自転車3が窃盗された時適時に窃盗された実際の時間をメモリに記憶して即刻又はその後にクラウドコンピューティング装置2及び/又は移動通信装置1に送信することができる。需要に応じて、該クロックモジュール303は、CPUモジュール301に集積されてもよい
【0017】
測位モジュール304は、例えばGPSモジュール又は北斗衛星測位モジュールなどであって、現時点の位置情報(以下、測位情報と称す)を収集しCPUモジュール301に報告することができ、CPUモジュール301の制御により、該測位情報は受/送信モジュール302により移動通信装置1及び/又はクラウドコンピューティング装置2などの外部装置に送信することができる。
【0018】
振動センサモジュール305は、例えば、加速度センサなど様々な振動を検出するセンサを採用してよく、振動を検出しCPUモジュール301に振動強度などの情報を提供することができるセンサであれば、加速度センサに制限されない。
【0019】
警報モジュール306は、例えば、CPUモジュール301による警報表示信号を受信した時、音声警報及び/又は光警報などの方式により現場で警報を行うことができる。説明すべきことは、本発明の盗難防止システムは、測位及び自転車追跡機能を備えるため、現場での警報に用いられる該警報モジュール306は、本発明の盗難防止システムに必須の構成要素ではない。
【0020】
錠制御モジュール307は、CPUモジュール301の指示により本盗難防止錠30のロックピンの解錠を実現し、本盗難防止錠30の錠状態情報(施錠状態、解錠状態)を監視しCPUモジュール301に報告することができる。
【0021】
メモリ313は、クロックモジュール303によりCPUモジュール301に提供される時間情報、測位モジュール304によりCPUモジュール301に提供される測位情報を記憶し、需要に応じて、振動センサモジュール305によりCPUモジュール301に提供される振動強度情報を記憶してもよい。
【0022】
電力供給モジュール308は、後述の電池などを含み、上記様々な電子モジュールに電力供給することができる。説明すべきことは、後述の実施例において、電力供給モジュール308は、電気エネルギー備蓄装置として電池を含んでいるが、外部からリアルタイムに電力供給されることができる状況において、例えば、太陽エネルギーにより電力供給される時、電池を備えず、例えば太陽光発電素子及びコンデンサなどの組合せにより該電力供給モジュールを実現してもよい。また、
図2において、電力供給モジュール308は、CPUモジュール301に電気的に接続され、CPUモジュール301を介し別の各モジュールに電力供給するるものであるが、各モジュールにそれぞれ電気的に接続し電力供給することができる。
【0023】
説明すべきことは、
図2に示すような各モジュールの全部は下記実施例のように錠と一体化に集積されるものであってもよく、その一部のモジュールは単独の車載電子装置(盗難防止監視装置)として錠の外に存在してもよく、必要な回路などにより錠との間に必要な関連情報を受送信することができればよい。例えば、錠制御モジュール307における後述のモータアセンブリ及び位置センサなどの盗難防止錠内に取り付ける必要がある部品以外、いずれも単独の車載電子装置(盗難防止監視装置)として錠の外に存在することができる。
「盗難防止システム」
【0024】
以下、本発明における盗難防止システムの盗難防止方法を説明する。
図10は本発明における盗難防止方法のプロセスを示す図である。
【0025】
先ず、CPUモジュール301は、予め設定されておいたサイクル(S101)に応じて定期的に自己をウェイクアップさせて錠制御モジュール307をウェイクアップさせ、現在の盗難防止錠の錠状態情報(S102)を尋ねる。
【0026】
錠制御モジュール307によりCPUモジュール301に戻される信号は、該盗難防止錠が解錠状態(S103の「解錠」)にあることを表示する場合、CPUモジュール301は自転車が正常に使用されている状態にあることと判断し、故に第1スリープモードを起動し、受/送信モジュール302、クロックモジュール303、測位モジュール304、警報モジュール306及び錠制御モジュール307にスリープ状態に入らせることを指示し、自分もスリープ状態に入り、振動センサモジュール305により送信される振動検出信号(S104)を無視又は遮蔽し、次のウェイクアップサイクル(S101)を待つ。そのため、自転車が正常に使用される時各モジュールのスリープにより節電になる。
【0027】
錠制御モジュール307によりCPUモジュール301に戻される信号は、該盗難防止錠が施錠状態(S103の「施錠」)にあることを表示する場合、CPUモジュール301は第2スリープモードを起動し、依然として受/送信モジュール302、クロックモジュール303、測位モジュール304、警報モジュール306及び錠制御モジュール307にスリープ状態に入らせることを指示し、自分もスリープ状態に入るが、振動センサモジュール305により送信される振動検出信号(S106)を無視又は遮蔽しない。
【0028】
この状況において、振動センサモジュール305は、振動を検出した時(S107の「ある」)、CPUモジュール301に振動検出信号を送信し、CPUモジュール301は該振動検出信号に基づいてウェイクアップされ、振動検出信号に含まれる振動強度情報(S108)を収集し、該振動強度は予め設定された閾値α(S109)を超えたか否かを判断する。
【0029】
振動強度が予め設定された閾値αを超えていない場合、該振動が破壊行為により引き起こされたものではないと判断し、偶然の軽微の揺れに過ぎず、故に第2スリープモードに戻る(S109の「いいえ」)。
【0030】
振動強度が予め設定された閾値αを超えた場合(S109の「はい」)、該振動が破壊行為により引き起こされたものだと判断し、故に全てのモジュールをウェイクアップさせ、引続き又は予め設定された時間間隔により断続的に測位情報、現在の時間情報などを収集し(S110)、警報モジュール306に警報を発させることを指示する(S111)。同時に、受/送信モジュール302により、クラウドコンピューティング装置2及び/又は移動通信装置1などの外部装置と通信することができるか否かを検出し(S112)、通信することができる場合(S112の「できる」)、収集された測位情報、現在の時間情報をクラウドコンピューティング装置2及び/又は移動通信装置1などの外部装置に報告する(S113)。一時的に通信することができない場合(S112の「できない」)、収集された測位情報、現在の時間情報などをメモリに記憶し(S114)、引続き又は予め設定された時間間隔により断続的にクラウドコンピューティング装置2及び/又は移動通信装置1などの外部装置と通信することができるか否かを検出し(S112)、通信することができる場合(S112の「できる」)、記憶された測位情報、現在の時間情報などをクラウドコンピューティング装置2及び/又は移動通信装置1などの外部装置に報告する(S113)。また、ステップS110において、引続き振動強度情報を収集し、ステップS114において該振動強度情報を記憶することができ、ステップS113において該収集された振動強度情報を一緒にクラウドコンピューティング装置2及び/又は移動通信装置1などの外部装置に報告する。
「盗難防止錠の具体的な実施例」
【0031】
図3〜
図9は、盗難防止錠30の具体的な実施例を示す。
【0032】
以下、説明しやすくするため、
図3の(A)に示す状態を基準とし、盗難防止錠30の幅方向を左右方向に定義し、盗難防止錠30の高さ方向を上下方向に定義し、盗難防止錠30の厚さ方向を前後方向に定義する。また、ある場合、
図3の(A)に示す盗難防止錠の面を正面又は前面を称し、
図3の(B)に示す盗難防止錠の面を背面又は後面を称する。
「ケースに関する」
【0033】
図3は、盗難防止錠30の全体的な外観を示す模式図であり、
図3の(A)は盗難防止錠30の正面図であり、
図3の(B)は盗難防止錠30の後面図である。
図4は盗難防止錠30の斜視図である。
【0034】
図3の(A)に示すように、本実施例の盗難防止錠30は馬蹄錠であり、そのケース309は全体的に馬蹄形に形成され、錠本体部と、前記錠本体部の左右両側からそれぞれ伸び出し、前記ほぼCの字形の開口部を形成するサイドアームを備える。錠本体部の頂部中央部には自転車などに該盗難防止錠30を取付けるための錠取付孔3094が形成され、例えば自転車のフレームパイプに嵌接することができる。
【0035】
錠取付孔3094の下方には測位モジュール取付部が設けられ、該部位にGPS保護カバー3043を取付け、その内部に後述のGPSモジュール3042などを格納する。
図4を参照し、錠取付孔3094とGPS保護カバー3043及びその近傍の周辺部位は、ケース309の正面の他の部位より前に突出し、正面平面内における投影面積が徐々に縮小する四角錐台形状に形成され(以下、四角錐台3095と略称する)、且つGPS保護カバー3043は、取り付けられた後、その正面、側面が全て四角錐台3095の他の部分にスムーズに移行するように設計される。そのため、後述のようにGPS保護カバー3043をケース309に固定した後、力を入れ該GPS保護カバー3043を開き難く、それにより盗難防止錠本体をよりよく保護し破壊されないようにすることができる。また、GPS保護カバー3043の下方に寄る位置には、後述の導光柱3063を露出させるための導光孔3105が設けられる。
【0036】
図3の(A)に戻り、四角錐台3095の下方は馬蹄錠のリング錠部分であり、下に開口するCの字形の開口部に形成される。後述の
図7を参照し、ケースの該リング錠部分の内部にはCの字形のスロット312が形成される。また、リング錠部分の1つのサイドアームにはロックピンハンドル3079を摺動するようにガイドするスライド孔がさらに形成される。
【0037】
また、
図5を参照し、上カバー3091の左右方向の一側(本実施例において右側である)の側壁には、窓3093がさらに設けられている。盗難防止錠30の耐損傷性を補強するため、好ましくは、例えばステンレスなどの金属材質を採用し盗難防止錠のケース309を構成し、ただし金属材質のケースはその内部に格納される受/送信モジュール302(アンテナ3021)の無線受送信を遮蔽又は過度にブロックし、該窓3093を設けることにより、ケース309がアンテナ3021の受送信する信号に対する影響を減ることができる。
【0038】
また、
図3の(B)に示すように、ケース309の背面、後述の電池室ケーシング310の透音孔3104に対応する位置には音声警報孔3096が設けられている。
「内部部材に関する」
【0039】
図5は盗難防止錠30の各構成部品を例示的に示す分解図である。
図5に示すように、該盗難防止錠30は、上カバー3091及び下カバー3092により構成されるケースと、電池室上カバー3101及び電池室下カバー3102により構成される電池室ケーシングと、電池室ケーシング内に格納される電池3081と、電池室ケーシング内に格納され、上記したCPUモジュール301、受/送信モジュール302、クロックモジュール303、振動センサモジュール305、音声警報モジュール3061、及び錠制御モジュール307の一部(モータドライバ、図示せず)が集積されるPCB基板311と、ボルト3071と、該ボルト3071に接続されるばね3078と、ボルト3071の左右両側に配置される第1リミットスイッチ3072A及び第2リミットスイッチ3072Bを含む位置センサと、ボルト3071の移動に動力を提供するモータ3077、モータ3077の出力軸側に取付けられるパッキング3076及び、モータ3077とパッキング3076を格納するモータボックス3075により組合せられるモータアセンブリと、モータ3077の出力軸に接続され該出力軸と共に回転するクランク部材3074と、ケースの下部に形成されるCの字形のスロット312内に格納される引張ばね3073A及びロックピン3073Bと、ロックピン3073Bに接続されケースから露出されるロックピンハンドル3079と、パッキング3041と、GPSモジュール及び光警報モジュールが集積されるGPS回路基板3042と、GPS保護カバー3043と、導光柱3063と、を含む。
「電池室に関する」
【0040】
図6は本実施例における電池室ケーシング310の形状構造を例示的に示す斜視図である。
図6に示すように、電池室ケーシング310は電池室上カバー3101と電池室下カバー3102をボルトにより接続することにより構成され、接続する一周に沿ってシールリング3103(
図5を参照する)を設け、内部に防水防塵の密閉空間を形成し、上記電池3081及びPCB基板311を格納するための電池室とする、。当然、電池室上カバー3101と電池室下カバー3102は係合、接着、リベット接合などの任意の方式により接合することができる。
【0041】
本実施例において、電池室ケーシング310は上下方向にケース309内の錠取付孔3094とCの字形スロット312の間の空間内に取付けられ、錠取付孔3094とCの字形スロット312に対応する位置に、錠取付孔3094とCの字形スロット312を回避する方式によりそれぞれ窪みを形成する(
図7を参照する)。
図6に示すように、電池室ケーシング310の厚さが一致していなく、左右方向に厚さが小さい薄肉シェル部と厚さが大きい厚肉シェル部とを含み、薄肉シェル部の内部空間が扁平であり、厚肉シェル部の内部空間が深く、薄肉シェル部と厚肉シェル部の間には階段状移行部が形成される。
【0042】
また、電池室ケーシング310の薄肉シェル部にはさらに電線を通すためのアウトレット3107が設けられ、PCB基板311の配線は該アウトレット3107から引き出され、後述のモータ及び位置センサに接続され、それのために電気エネルギーを提供し、制御信号を送受信する。該アウトレット3107は電池室上カバー3101の薄肉シェル部に設けられ、後述の錠制御モジュールのモータアセンブリ、位置センサは全て該電池室上カバー3101の薄肉シェル部に設けられ、故にアウトレットとモータアセンブリ及び位置センサとの配置位置をより近接させることができ、それにより配線の長さを短縮し、各部品の配置をよりコンパクトにすることができる。また、ケース309(下カバー3092)及び電池室ケーシング310(電池室下カバー3102)の錠取付孔に対応する部位にはインレット3108が設けられ(
図5を参照する)、該インレットにより、ケースの外部から電池室内に、例えば電池3081に充電する送電線などを引き入れることができる。該錠取付孔は自転車のフレームパイプに嵌接されることにより盗難防止錠の取付を実現し、故にフレームパイプの対応する部位に盗難防止錠30のインレット3108に対応するリード線孔をあけることによって、送電線などをフレームパイプ内部に隠れ配線させることができ、該送電線が簡単に破壊されることを避けることにより、盗難防止錠の自身の安全性を大幅に向上させる。
【0043】
図5及び
図7の(B)を参照し、電池室ケーシング310の左右両側壁の中央部のより上の位置には係合溝3105が設けられ、PCB基板311は板面法線が錠正面にほぼ平行する方式により係合溝3105に挿入されている。また、PCB基板311の前後方向における幅は電池室ケーシング310の厚さの変化に合わせて変化するものであり、即ち、PCB基板311の厚肉シェル部内に位置する部分の前後方向における幅が広く、薄肉シェル部内に位置する部分の前後方向における幅が狭い。また、本実施例において、電池3081は、例えばリチウムイオン電池を採用すると、全体形状がほぼ長方体形状であり、長方体の6つの面において面積が最大の面(以下、最大表面と称する)が前記PCB基板の板面にほぼ平行する方式により電池室ケーシング310の厚肉シェル部内に固定される。
【0044】
一般的に、PCB基板に各モジュールを取付けることに十分の空間を確保するため、PCB基板の面積を縮小する面において制限される。また、電池は十分の電池容量を確保するため、電池パックの体積を縮小する面においても制限される。従って、PCB基板の板面及びほぼ長方体形状の電池パックの最大表面が盗難防止錠の正面に平行する方式により盗難防止錠内に取付ける場合、盗難防止錠全体の厚さを抑制することができるが、盗難防止錠の正面面積を増やさなければならなく、Cの字形312及び錠取付孔3094が錠の正面に占める面積が縮小することができない状況において、錠の高さ方向(上下方向)又は幅方向(左右方向)に面積を増やすことによりPCB基板及び電池パックの取付要求を満足するしかなく、これは盗難防止錠全体が大きく見えることをもたらし、盗難防止錠の美しさを影響し、盗難防止錠の取付に影響する可能性がある。本実施例において、盗難防止錠の厚さ方向における空間を十分に利用し、PCB基板の板面及び電池の最大表面が錠の正面に垂直するようにCの字形312及び錠取付孔3094の間の空間に挿されることにより、錠の正面面積を過大に増やすことなく、錠がより美しく見え、取付けやすくするようにさせる。
【0045】
また、電池室ケーシングが薄肉シェル部及び厚肉シェル部を備えさせることにより、厚肉シェル部内における上記のように電池及びPCB基板の主要部分を取付け、電池及びPCB基板の取付空間を確保することができ、同時に薄肉シェル部の外側空間を利用し後述のモータアセンブリ、ボルト、位置センサなどを取付けることができる。このため、ケース309内の限定された空間内に各モジュールをコンパクトに配置することができ、それにより盗難防止錠全体の体積を減少することができる。
【0046】
また、電池室ケーシング310におけるケース309の窓3093に対応する側壁部に、
図7の(A)に示すように突起3107が形成され、該突起3107の形状が窓3093の形状にマッチングし、厳密に窓3093内に嵌設される。電池室ケーシング310全体は強度を確保するため硬質な金属又はプラスチックなどの材料を採用し構成することができるが、ただし少なくとも該突起3107がアンテナ3021の受送信に対し実質的な影響を与えない硬質材料により構成される。
「警報モジュールに関する」
【0047】
図5を参照し、本実施例において、警報モジュール306は音警報を生成することができる音警報モジュール3061(例えば、ブザ及びそのドライバ)及び光警報を発することができる光警報モジュール(例えば、LEDモジュール及びそのドライバ、図示せず)を含む。音声警報モジュール3061の取付位置に対応し、電池室ケーシング310(本実施例において、電池室下カバー3102の下方位置に設けられる)には透音孔3104が設けられ、該透音孔には防水透音膜が貼られ、警報音が外に伝達することに影響しなく、ほこり又は水などが該透音孔を通って電池室内に入ることの防止もできる。
【0048】
また、光警報モジュールはGPS回路基板3042に取付けられ、それは後述のGPS回路基板3042に設けられるピン3044により通信可能にCPUモジュール301に接続し、CPUモジュール301の制御において光警報を発する。また、後述のGPS保護カバー3043には導光孔3105(
図4を参照する)が設けられ、導光柱3063が該導光孔3105からGPS保護カバー3043の外部(
図3の(A)を参照する)に露出し、それによりLEDが発する光を盗難防止錠の外部に出すことができる。
【0049】
光警報モジュールを盗難防止錠外面に近接するGPS回路基板に設けることにより、LEDが発する光を盗難防止錠内部から外部にガイドするルートの長さを縮むことができ、光警報の輝度を保証するだけでなく、回路配線の設計を簡単化する。
【0050】
説明すべきことは、本実施例において音警報モジュール3061及び光警報モジュールを同時に備えるが、需要に応じてそのうちの1つのみを備えることができる。又は、前記のように本発明の盗難防止システムはさらに別の盗難防止策を有し、故に盗難防止錠30は該警報モジュール306を備えなくてもよい。
「受/送信モジュールに関する」
【0051】
PCB基板311に集積される受/送信モジュール302として、
図5及び
図8を参照し、PCB基板311のケース309の窓3093に近接する位置には、アンテナ3021が設けられている。そのため、アンテナが移動通信装置1、クラウドコンピューティング装置2と無線ネットワークにより信号を受送信する時、信号はケース309又は電池室ケーシング310に遮蔽又はブロックされ、情報の受送信が悪いことをもたらす状況を防止することができる。
「測位モジュールに関する」
【0052】
測位モジュール304として、本実施例においてGPSモジュールを採用する。
図5を参照し、前記のようにGPS保護カバー3043は四角錐台形状に形成され、その内部にGPS回路基板3042を格納した後、パッキング3041を挟んで上カバー3091の正面側の測位モジュール取付部に掛けられ、係合、接着、ボルト又はリベット接合などの方式により上カバー3091に固定される。GPS保護カバーは硬質(破損し難い)、且つGPS信号の受信に対し実質的な影響を与えない材質を採用し構成することが好ましい。このため、GPS回路基板3042は防水防塵するようにGPS保護カバー3043とパッキング3041により囲まれる密閉空間内に密閉され、PGS信号の受信を確保することができるだけでなく、GPS回路基板3042が損害されないように保護することができる。また、GPS回路基板3042のピン3044はパッキング3041、上カバー3091及び電池室ケーシング309(具体的には電池室上カバー3101である)の対応位置において設置されたピン貫通孔3106(
図5及び
図7の(A)を参照する)を貫通しPCB基板311に設けられるコネクタに挿し込まれることにより、GPS回路基板におけるGPSモジュール及び光警報モジュールがPCB基板311におけるCPUモジュール301と通信することができる。
「錠制御モジュールに関する」
【0053】
図7は本実施例における盗難防止錠30の内部構造を示す略図であり、(A)は正面から見る時の上カバー3091及びパッキング3041、GPS回路基板3042、GPS保護カバー3043を取外した後の様子であり、(B)は後面から見る時下カバー3092を取外した後の様子である。
図8は正面右から見る時、上カバー3091、電池室上カバー3101、及びパッキング3041、GPS回路基板3042、GPS保護カバー3043を取外した後の斜視図である。
【0054】
本発明における盗難防止錠の機械部分は、自身の移動により開口部を開放又は閉鎖することにより、解錠又は施錠し、ブロック溝が設けられるロックピンと、ロックピンのブロック溝に出入りすることによりロックピンの移動を拘束又は解放するボルトと、ロックピンに対し解錠方向に移動する力を付勢する第1付勢部材と、ボルトに対しロックピンのブロック溝に入る方向に移動する力を付勢する第2付勢部材と、を含む。
【0055】
錠制御モジュールは、CPUからの指示信号を受信し、モータアセンブリの出力軸の回転を制御するモータドライバと、モータドライバの駆動信号により出力軸を回転させるモータアセンブリと、モータアセンブリの出力軸に接続され、モータアセンブリの回転駆動力を、ボルトをロックピンのブロック溝から送り出す駆動力に変換するボルト駆動部材と、ボルトの位置を検出し、CPUにボルトの位置を表示する信号を出力する位置センサと、を含む。
【0056】
具体的な本実施例において、盗難防止錠30は馬蹄錠の形式を採用し、ロックピン3073Bはリングロックピンであり、ケース309に沿って設けられるリング形スロット312の移動により開口部を開放又は閉鎖することにより、解錠又は施錠を実現する。
【0057】
ボルト3071はロックピン3073Bに設けられるブロック溝を出入りすることにより、ロックピン3073BがCの字形312に沿って移動することを拘束又は解放する。
図8を参照し、ボルト3071の中央部にはクランク部材3074の突起ハンドルが伸びるための駆動孔が開設されている。
【0058】
第1付勢部材は本実施例において引張ばね3073Aに表現され、その一端はスロット312内に固定され、他端はロックピン3073Bの開口部ではない端に接続され、ロックピン3073Bに解錠方向に引く力を付勢する。当然、変形例において、例えば一端はスロット312内に固定され、他端はロックピン3073Bに解錠方向に弾く力を付勢するばねを採用してもよい。即ち、施錠時、ロックピン3073Bの開口部を閉鎖しばねを圧縮し、ばねがロックピンを弾き返す力を生成し、そのため、ボルトがブロック溝から外された時、ばねの力が解放され、ロックピンを弾き出すことにより、開口部を開放する。それ以外に、別の方式を採用し該機能を実現することができる。
【0059】
また、
図5を参照し、モータアセンブリは、本実施例において、ボルト3071の移動に動力源を提供するモータ3077と、モータ3077の出力軸側に取り付けられるパッキング3076と、モータ3077及びパッキング3076を格納するモータボックス3075と、を含む。モータ3077に対しパッキング3076及びモータボックス3075を設けることにより、防塵防水のモータアセンブリを形成することができ、盗難防止錠の耐環境性を向上させる。該モータアセンブリは、PCB基板311に取り付けられるモータドライバ(図示せず)の駆動により出力軸を回転させる。
【0060】
ボルト駆動部材は本実施例においてクランク構造を採用する。
図5を参照し、クランク部材3074の一端はモータアセンブリの出力軸に接続され、他端には、ボルトに形成される駆動孔に差し込む突起ハンドルが形成され、モータアセンブリの出力軸が回転する時、該突起ハンドルを、偏心距離が半径である円形軌跡に沿って回転するように駆動する。また、ボルト駆動部材は、当然本実施例のクランク構造に制限されず、モータアセンブリの回転駆動力を、ボルトをロックピンのブロック溝から送り出す駆動力に変換する構造であれば、任意の伝動方式を採用することができ、例えば、ウォーム構造を採用することができる。
【0061】
前記のようにボルト3071には駆動孔が形成され、該駆動孔内にはストッパが形成される。駆動孔は以下の解錠及び施錠過程を実現することができる形状に形成される。
【0062】
解錠過程において、ボルト3071がロックピンのブロック溝内に位置する時、クランク部材の突起ハンドルは駆動孔内の非ストッパ位置に待機し、解錠を準備する時、クランク部材の突起ハンドルは駆動孔内においてストッパ位置まで回転した時ストッパに阻止され、突起ハンドルはストッパを支え引き続き回転することにより、ボルト3071がブロック溝から外される方向に移動するように駆動し、この時ボルト3071にロックピン3073Bのブロック溝に入る力を付勢するばね3078が圧縮され、突起ハンドルが引き続き回転しストッパの阻止を超えた時、ロックピン3073Bがブロック溝から外される方向に移動する力を失い、それによりばね3078により付勢される力の作用でロックピンのブロック溝に入る方向に、ロックピンに当接するまで移動し、この時ロックピンは引張ばね3073Aの作用で解錠状態に変位し、ブロック溝は既にボルトに対応しない位置まで移動し、故にロックピンはロックピンの非ブロック溝部位に当接し、この時、クランク部材の突起ハンドルは第1位置まで戻るように回転して待機する。
【0063】
施錠過程において、ロックピン3073が施錠方向に引かれる場合、ブロック溝はロックピン3073Bの移動に伴いボルト3071に対応する位置まで移動した時、ボルト3071がばね3078の押す力によりブロック溝に入り、ロックピン3073Bの移動を留めることにより、施錠を完成させる。
【0064】
上記過程を実現するため、駆動孔は様々な形状を採用することができる。例えば、本実施例において、駆動孔はほぼ「b」の字形状に形成され、該「b」の字の右半円の頂部は前記ストッパに対応される。例えば、該「b」の字形駆動孔の右半円が縦糸に接続される部分の中央部位置は上記第1位置とし、突起ハンドルがここで待機し(以下、第1位置と称する)、解錠過程において突起ハンドルが反時計回りで右半円に沿って下から上に右半円の頂部(ストッパ)まで回転した時、突起ハンドルがストッパを支えボルトが全体的に上方(ブロック溝から送り出す方向)に移動するように駆動し、突起ハンドルが間もなくストッパを超える限界位置(以下、第2位置と称する)に達する時、ボルトが上方(ブロック溝から外される方向)に移動する最大位置に達し、そして突起ハンドルがストッパを超え、「b」の字形駆動孔の縦孔部分に入り、ボルトが上に支える力を失うことにより、ばね3078の押す力の作用において下方(ブロック溝に入る方向)に移動し、ロックピンに当接し、この時突起ハンドルが回転を停止し又は第1位置に戻るように回転して待機する。
【0065】
図9は駆動孔の例示的な形状を示す図である。「b」の字形駆動孔に関し、
図9の(A)に示すようなほぼ3/4真円であり、又は
図9の(B)に示すようなほぼ3/4長楕円であってもよい。該真円又は長楕円の直径又は短軸は突起ハンドルの回転軌跡円の直径以上であればよい。また、「b」の字形孔を採用しなく、
図9の(C)に示すように、ほぼ円孔内には、前記ストッパとして作用を発揮する突起を設けてもよい。従って、駆動孔の形状が様々であり、クランク部材に合わせ上記解錠及び施錠過程を実現することができるだけでよい。
【0066】
また、本実施例において、ボルト3071の位置を検出する位置センサ3072は、ボルト3071の左右両側にそれぞれ位置する第1リミットスイッチ3072A及び第2リミットスイッチ3072Bを含む。該2つのリミットスイッチは圧力センサを採用し実現することができる。具体的には、
図7の(A)を参照し、ボルト3071の両側において、その移動方向においてずらされる位置に第1リミットスイッチ3072A及び第2リミットスイッチ3072Bがそれぞれ設けられ、第1リミットスイッチ3072A及び第2リミットスイッチ3072Bは第1リミットシート3071A及び第2リミットシート3071Bに対応する位置にそれぞれ設けられる。ボルト3071がロックピン3073Bにおけるブロック溝に入る時、第1リミットシート3071Aが第1リミットスイッチ3072Aに当接され、第1リミットスイッチ3072Aを触発し第1リミット信号を生成しCPUモジュール301に報告し、そのため、CPUモジュール301は盗難防止錠が現時点において施錠状態にあることを知り、この時第2リミットシート3071Bが第2リミットスイッチ3072Bに分離していて、それを、リミット信号を生成するように触発することがない。
【0067】
解錠する必要がある時、CPUモジュール301は、モータアセンブリを回転駆動させるようにモータドライバに指示し、ボルト3071がクランクにより駆動されブロック溝から外され、この時2つのリミットシートがボルトの移動に伴い移動し、第1リミットシート3071Aが第1リミットスイッチ3072Aに分離していて、ボルト3071が引き続き移動し前記最大移動距離に達し又は接近する時、第2リミットシート3071Bが第2リミットスイッチ3072Bに当接し、それを、第2リミット信号を生成しCPUモジュール301に報告するように触発、そのため、CPUモジュール301は盗難防止錠が現時点において解錠状態にあることを知り、モータドライバに、モータを駆動することを停止することを指示する。この時、モータ出力軸に接続されるクランク部材の突起ハンドルが慣性の作用により第2位置を超えた後停止する。又は、CPUモジュール301が第2リミット信号を受信した時、突起ハンドルが第1位置に戻るように回転して待機することができるように、モータドライバにモータを引き続き所定時間回転駆動させた後停止させることを指示してもよい。
【0068】
以上、圧力センサ及びボルトにおけるリミットシートの組合せを例として解錠状態及び施錠状態を検出する実施例を説明したが、本発明はこれに制限されなく、さらに様々な方式を採用し解錠状態及び施錠状態を検出する目的を実現することができ、例えば、さらに、レーザーセンサ及びボルトにおけるビーコンの組合せを採用し該機能を実現することができ、又は、さらに、ボルトの移動方向に距離センサを設け、ボルトと距離センサとの間の距離を検出することにより位置検出信号を触発することができる。
【0069】
以上、自転車用馬蹄錠を例として本発明の盗難防止錠の例を説明したが、該盗難防止錠は明らかに馬蹄錠の形式に制限されず、如何なる開口部及びロックピンを備え、ロックピンの移動を利用し開口部を密閉又は開放する方式により施錠及び解錠を実現する錠に用いられることができる。当然、該盗難防止錠は自転車のみに適用できるだけではなく、任意の施錠する必要がある対象に用いられることができる。
【0070】
既に様々な概念を詳細に説明したが、当業者であれば、これら概念に対する様々な修正及び代替は本発明により開示される全体教授の精神において実現することができるものであることを理解すべきである。当業者は一般技術を運用するだけで過度な実験をする必要がない状況において請求項に説明される本発明を実現することができる。さらに理解できることは、開示される特定概念は説明的なものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではなく、本発明の範囲は添付の請求項及び同等の解決手段の全範囲により決定される。