(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明に係る遊技場用装置、遊技場用システム及びプログラムの好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
【0008】
本実施形態に係る遊技場用システム1は、
図1に示すように、パチンコ機10a、スロットマシン10bなどの遊技機10、及び複数の遊技場用装置で構成されている。
【0009】
遊技場用装置としては、例えば、現金の投入(紙幣)と引き換えに遊技媒体を貸し出す貸出機20(20aは遊技球用,20bはメダル用)、台コンピュータ30、島コンピュータ40、遊技機ごとの遊技データを集計するホールコンピュータ50、遊技者(会員)の情報を管理する会員管理装置60、遊技者の操作に基づき遊技機10ごとの遊技データを閲覧可能に出力する情報公開装置70などを備えている。
これらの遊技場用装置は、それぞれ通信手段を備え、所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介してデータ通信可能に接続されている。
【0010】
ここで、遊技場用システム1の適用される遊技場について説明する。
遊技場には、
図1に示すように、パチンコ機10a及びスロットマシン10bがコーナー別に設置されている。
例えば、同じ機種名を有する複数の遊技機10が一つのグループを形成するように配置される機種別コーナーや、貸出機20aへの現金の投入と引き換えに貸し出される遊技媒体の貸出レートをコーナー別に区画した貸出レート別コーナー(例えば、1円コーナー、4円コーナー)が設けられている。
【0011】
このような遊技場において、遊技場用システム1は、遊技データ集計システムとして動作する。
具体的には、遊技機10及び貸出機20から出力される、アウト信号、セーフ信号、特別遊技状態信号(大当り信号)、スタート信号(1ゲーム特定信号)及び貸出信号などの遊技機10の稼動に係る遊技信号が、台コンピュータ30、島コンピュータ40などの中継情報処理装置を介して、ホールコンピュータ50に伝送される。
ホールコンピュータ50は、大当り回数、大当り発生確率、ゲーム回数、ベース、獲得遊技媒体数などの様々な遊技情報を遊技機10ごとに集計し、例えば、
図2に示す遊技データd1などを集計、管理する。
【0012】
遊技データd1は、例えば、遊技場内に設置された遊技機10それぞれを特定可能な遊技機番号、機種名、差玉データなどから構成されている。
差玉データは、獲得遊技媒体情報の一例であり、セーフ信号の入力数(セーフ数)と、アウト信号の入力数(アウト数)との差分(差玉)の時間的推移を示すデータである。
このデータは、稼働中のある一の時間とその時の差玉とを一組の数値データとし、この一組の数値データを稼働時間に亘って蓄積したものからなる。そして、この蓄積した数値データの時系列的なつながりにより、遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化を特定することができる。
このような蓄積した数値データの時系列的なつながりをグラフ化したものを実データ図形情報又はスランプグラフという。
【0013】
また、本実施形態の遊技場用システム1は、遊技情報公開システムとして動作する。
具体的には、ホールコンピュータ50において蓄積・管理されている遊技情報(遊技データd1を含む)を情報公開装置70を介して公開可能に構成されている。
情報公開装置70は、情報出力手段として液晶表示器などの表示手段を備え、この表示手段を介して遊技場内に設置された遊技機10すべての遊技情報を閲覧できるようになっている。以下、情報公開装置70について説明する。
【0014】
情報公開装置70は、本発明に係る遊技場用装置の一例であり、遊技場の出入口や遊技機10の設置される遊技機島の島端等に設けられ、遊技情報を視認可能に出力する出力手段を備える情報処理装置である。
この情報公開装置70は、例えば、
図3に示すように、CPU701、所定の制御プログラムが格納されたROM702、ホールコンピュータ50から受信した遊技情報を一時的に記憶するRAM703、CPU701からの命令により画面表示制御を行うGPU(Graphics Processing Unit)704、種々の画像データが記憶されたCGROM705、画像データを一時的に記憶するVRAM706、遊技情報等の画像データを表示するLCDモジュール707、ホールコンピュータ50等とデータ通信を行うためのインターフェースとなるI/F708、及び遊技者(会員)の所持する会員カード(例えば、ICカード)からカードID(識別情報)などの会員情報を読み取るリーダー709などを備えている。
【0015】
LCDモジュール707は、第1及び第2出力手段として動作するとともに、遊技者の操作を受け付け可能なタッチパネルを備え、このパネル上に表示される操作領域をタッチすることにより、GPU704やCPU701がこの操作領域に対するタッチ操作を検出し、さらに、指をタッチさせたまま移動させると、GPU704やCPU701が移動軌跡に沿った図形を描画データとして認識するようになっている。
【0016】
このように構成された情報公開装置70は、CGROM705に記憶されている画像データ、ホールコンピュータ50から受信する遊技情報、及び遊技者等によるタッチ操作に基づいて、以下に示す画面をLCDモジュール707に表示させる。
【0017】
例えば、LCDモジュール707に表示される画面として、
図4(a)に示すように、複数のパターン図形情報p1〜p6が表示されるパターン図形情報画面707aがある。
パターン図形情報p1〜p6は、CGROM705に予め記憶された画像データであり、ホールコンピュータ50において蓄積された遊技データd1を分析して、遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化の違いを複数のパターンに分類されたものを模式的に示した架空のスランプグラフである。これらのパターン図形情報p1〜p6は、過去から現在に至るまでの獲得遊技媒体(出玉)の増減傾向を模式的に示したものであり、今後想定される出玉増減の挙動を示すものではない。なお、パターン図形情報p1〜p6を示す線(実線)に続けて、今後想定させる出玉増減の挙動を点線その他のパターン図形情報と識別可能な線で表すこともできる。
このように表示されたパターン図形情報p1〜p6の中から、遊技者は好みの出玉増減傾向を示すパターン図形情報をタッチ操作により選択することができ、例えば、パターン図形情報p6を選択すると、
図4(b)に示す画面に遷移する。
【0018】
図4(b)は、複数の実データ図形情報j1〜j6を表示する実データ図形情報画面707bである。
実データ図形情報j1〜j6は、遊技場内に設置された遊技機10において遊技で獲得される遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化を表したスランプグラフであり、ホールコンピュータ50から受信する遊技データd1に基づいて作図される図形情報である。
また、ここで表示される実データ図形情報j1〜j6は、パターン図形情報画面707aにおいて選択されたパターン図形情報(p6)の示す遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化の態様と、遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化の態様が類似している遊技機10のスランプグラフを抽出したものである。
このようなスランプグラフの抽出は、CPU701がROM702に記憶されたプログラムを実行することにより、以下のように行われる。
【0019】
遊技データd1は、所定のタイミングでホールコンピュータ50から送信されるとともに、逐次RAM703に更新して記憶される。
CPU701は、RAM703の更新に伴い、遊技データd1からスランプグラフの作図に必要な作図構成データを遊技機10ごとに求める処理を行う。
例えば、作図構成データとして、所定時間帯ごとの差玉データのかたまりから近似する一次直線を求める。さらに、時間帯ごとに求めた一次直線から傾きを求める。また、連続する二つの時間帯同士においてそれぞれ求めた傾きの一方がマイナス、他方がプラスのときには、それぞれの時間帯をさらに細分化して、差玉が増から減又は減から増に転じる変曲点を求める。
CPU701は、このように求めた傾き、変曲点の座標及び数をスランプグラフの作図に必要な作図構成データとして、遊技機10ごとにRAM703に記憶させる。
また、ROM702には、パターン図形情報p1〜p6を構成する直線の傾き、変曲点の座標及び数などがそれぞれのパターン図形情報p1〜p6を特定可能なパターン図形構成データとして予め記憶されている。
【0020】
CPU701は、パターン図形情報画面707aにおいていずれかのパターン図形情報p1〜p6が選択されると、選択されたパターン図形情報p1〜p6に対応するパターン図形構成データをROM702から取得するとともに、このパターン図形構成データに類似する作図構成データを、RAM703に記憶されている遊技機10ごとの作図構成データの中から検索して抽出する処理を実行する。
【0021】
例えば、まず、RAM703に記憶されている遊技機10ごとの作図構成データから一つの作図構成データを取得するとともに、取得した作図構成データの構成要素と、選択されたパターン図形情報p6に対応するパターン図形構成データの構成要素同士をそれぞれ比較する。
具体的には、同じ時間帯における傾き、変曲点の座標及び数をそれぞれ比較する。
【0022】
次に、CPU701は、判定手段として動作し、類否の判定を行う。
類否の判定は、これらの構成要素ごとに設けられた所定の類否判定条件を満たすときには類似と判定し、満たさないときには非類似と判定する。
類否判定条件は、例えば、傾きの差異が±X%以内、変曲点座標の差異が±Y%以内、変曲点数の差異が±Z%以内など構成要素ごとに設けられた基準となっている。
なお、この基準は、タッチ操作等により設定変更可能とすることができる。これにより基準の緩和又は厳格化を任意に選択でき、抽出される作図構成データの数を調整することができる。
このような比較及び類否判定処理を、RAM703に記憶されている遊技機10ごとの作図構成データすべてに対して行い、類似する作図構成データをすべて抽出する。
【0023】
抽出された作図構成データは画像データに変換されてVRAM706上に展開され、GPU704が展開データをLCDモジュール707に転送することで、この作図構成データに対応する実データ図形情報j1〜j6が表示される。このとき、その作図構成データに対応する遊技機10を特定可能な遊技機番号(No.17など)、及び機種名(aaaなど)を実データ図形情報j1〜j6の近傍等にそれぞれ表示することにより、
図4(b)に示すように、選択されたパターン図形情報p6に類似する実データ図形情報j1〜j6が表示されることになる。
【0024】
また、実データ図形情報j1〜j6は、特別遊技状態の発生確率を尺度とするタイプ別に分類されて表示される。
各遊技機10は、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、大当り)を有し、その発生確率は機種(名)別に設定されている。
例えば、パチンコ機10aは、確率が高く出玉の小さい甘デジタイプ、確率が低く出玉の大きいマックスタイプ、甘デジタイプとマックスタイプの中間の出玉特性を有するミドルタイプなどのタイプ別に分類され、スロットマシン10bは、ボーナス遊技のみを有するAタイプ、AT又はART遊技を有するATタイプなどのタイプ別に分類される。
そこで、このようなタイプ別の分類に従って実データ図形情報j1〜j6を表示することもできる。
例えば、
図4(b)に示す実データ図形情報画面707bには、画面の上段に甘デジタイプ(j1,j2)、中段にミドルタイプ(j3,j4)、下段にマックスタイプ(j5,j6)それぞれに属するパチンコ機10aの実データ図形情報j1〜j6が表示されている。この場合、上・中・下段にそれぞれ該当するタイプ名を添えて表示することが好ましい。
なお、タイプを区分する態様は、上・中・下段に区分する態様に限らず、それぞれのタイプに属するパチンコ機10aを所定の枠で囲む、又は表示画面を分けるなどその他の態様を採用することもできる。この場合でも、枠ごと又は表示画面ごとなどに該当するタイプ名を添えて表示することが好ましい。
これにより、遊技者は好みの出玉増減傾向を示すパターン図形情報p6に類似する実データ図形情報j1〜j6の中にさらに好みのタイプの遊技機10が存在するか否かを確認することができる。
なお、特に図示にないが、パターン図形情報の選択に代えて、タッチ操作により機種名及び上記のタイプ名などの遊技機10を特定可能な情報を入力することができ、これにより、
図4(b)に示す実データ図形情報画面707bを直接表示させることもできる。このときに表示される実データ図形情報は、その機種名及びタイプに属する個々の遊技機10の実データ図形情報であり、それぞれが類似する関係を有するものではない。
そして、このように表示された実データ図形情報j1〜j6の中から、遊技者は好みの実データ図形情報をタッチ操作により選択することができ、例えば、実データ図形情報j6(遊技機番号「No.3」、機種名「fff」)を選択すると、
図4(c)に示す画面に遷移する。
【0025】
図4(c)に示す画面は、選択された実データ図形情報j6のさらに詳細な情報を表示する実データ図形情報詳細画面707cである。
実データ図形情報詳細画面707cでは、選択された実データ図形情報j6を拡大した拡大実データ図形情報s1(j6の出力態様変化情報)と、その情報s1に対応する遊技機10と同じ機種名を有する他の遊技機10の実データ図形情報j7〜j10と、情報s1に対応する遊技機10の遊技場内の位置を特定可能なマップ情報m1などが表示される。
さらに、実データ図形情報j7〜j10のいずれかをタッチ操作により選択すると、選択した実データ図形情報に対応する実データ図形情報詳細画面707cが表示されることになる。
【0026】
図4(d)は、
図4(c)と同様に、選択された実データ図形情報のさらに詳細な情報を表示する実データ図形情報詳細画面707dである。
この実データ図形情報詳細画面707dは、例えば、
図4(b)示す画面において、同じ機種名に属する個々の遊技機10の実データ図形情報を複数表示させ(ただし、それぞれの実データ図形情報が類似する関係を有するとは限らない)、その中から一つの実データ図形情報を選択したときに表示される画面である。
実データ図形情報詳細画面707dでは、選択された実データ図形情報を拡大した拡大実データ図形情報s1と、その情報s1に対応する遊技機10と同じ機種名を有する他の遊技機10の実データ図形情報j7〜j10と、情報s1に対応する遊技機10の遊技場内の位置を特定可能なマップ情報m1と、情報s1に類似する他の遊技機10の実データ図形情報j11〜j14が表示される。
情報s1に類似する他の遊技機10の実データ図形情報j11〜j14は、
図4(a)から(b)に遷移するときの処理であって、選択されたパターン図形情報p6に類似する実データ図形情報j1〜j6を抽出するときの処理に準じて抽出された実データ図形情報である。
これらの実データ図形情報j7〜j10,j11〜j14のいずれかをタッチ操作により選択すると、選択した実データ図形情報に対応する実データ図形情報詳細画面707cが表示されることになる。
【0027】
また、LCDモジュール707に表示される画面として、
図5(a)に示すように、選択されたパターン図形情報の保存の要否を問い合わせる図形情報保存画面707eがある。
この図形情報保存画面707eは、
図4(a)に示すパターン図形情報画面707aにおいて、好みのパターン図形情報が選択された後の所定のタイミングで表示される。
図形情報保存画面707eには、選択されたパターン図形情報p6と、保存の要否を問い合わせる「Yes」、「No」ボタンが表示され、「Yes」がタッチ操作されると、選択されたパターン図形情報p6が以下のように保存される。
【0028】
例えば、CPU701は、「Yes」ボタンのタッチ操作を検出すると、会員カードの挿入を促す画面をLCDモジュール707に表示させる。ここで、会員カードの挿入によりREADER709が会員カードからカードIDを読み取ると、CPU701は、読み取ったカードID(例えば、「123」)と選択されたパターン図形情報p6とを紐付けてRAM706に一旦記憶させた後、これらを一組の情報として、会員管理装置60に送信する。
会員管理装置60は、情報記憶手段として動作し、ハードディクスなどの記憶手段を備える情報処理装置であり、例えば、
図5(b)に示すように、カードIDとパターン図形情報を紐付けて記憶するパターン図形情報データd2を記憶しており、情報公開装置70からカードID(例えば、「123」)とパターン図形情報p6を受信すると、これらをパターン図形情報データd2として記憶する。このとき、受信したカードIDに対応するパターン図形情報が既に記憶されているときには、新たに受信したパターン図形情報に更新して記憶する。
これにより、好みのパターン図形情報が保存されることになる。
【0029】
このように保存されたパターン図形情報は、以下のように利用される。
図4(a)に示すパターン図形情報画面707aでは、好みのパターン図形情報を選択という手順を必要とする。しかしながら、好みのパターン図形情報は一般的に決まっており、変更されることはあまりない。そうすると、このような好みのパターン図形情報が決まっている遊技者に対して、常に、パターン図形情報画面707aの表示と、好みのパターン図形情報の選択という手順を遊技者に強いることは、時間の無駄であり、煩わしさを感じさせることになる。
そこで、上記のようにパターン図形情報を保存させることで、会員カードの挿入により、パターン図形情報画面707aの表示と、好みのパターン図形情報の選択という手順を介することなく、即座に
図4(b)に示す実データ図形情報画面707bを表示させることができる。
【0030】
具体的には、例えば、所定のメニュー画面等が表示されているときに、遊技者が会員カードを挿入すると、CPU701は、READER709が会員カードから読み取ったカードIDを会員管理装置60に送信する。
会員管理装置60は、抽出手段として動作し、カードIDの送信を、このカードIDに対応するパターン図形情報の返信要求とみなし、記憶手段に記憶されているパターン図形情報データd2からこのカードIDに対応するパターン図形情報を検索して情報公開装置70に返送する。
CPU701は、返送されたパターン図形情報に基づきこれに類似(関連)する実データ図形情報を抽出し、
図4(b)に示す実データ図形情報画面707bを表示させる。これにより、パターン図形情報画面707aの表示と、好みのパターン図形情報の選択という手順が省略され、遊技者は煩わしさから解放されることになる。
なお、パターン図形情報データd2は、RAM703及び情報公開装置70に接続されるその他の記憶手段(例えば、外付けハードディスク)に記憶させることができ、この場合には、会員管理装置60に代えて、当該記憶手段を情報記憶手段、CPU701を抽出手段として動作させることができる。
また、情報公開装置70において機種名を選択して遊技機10を抽出する場合や、遊技機のタイプを選択して遊技機10を抽出する場合には、カードIDに紐付けて保存する情報は、パターン図形情報に加え又はこれに代えて機種名、タイプとすることもできる。これにより、会員カードの挿入により、この会員カードのカードIDに紐付けられた機種名、タイプが取得され、これらのカテゴリに属する遊技機10を抽出することができ、機種名、タイプの選択という手順を省略することができる。
【0031】
また、パターン図形情報画面707aに代えて又は加えて、
図6(a)に示す描画データ図形情報入力画面707fを表示することもできる。
描画データ図形情報入力画面707fでは、遊技者がタッチ操作により好みの描画データ図形情報(描画スランプグラフ)b1をLCDモジュール707上に描くことができる。
描画データ図形情報b1は、パターン図形情報画面707aで選択されたパターン図形情報と同等に扱われ、
図6(b)に示すように、描画データ図形情報b1に類似する実データ図形情報j15〜j20が抽出され、実データ図形情報画面707gが表示されることになる。
この場合、描画データ図形情報b1は、パターン図形情報とは異なり、パターン図形構成データを有していないことから、描画データ図形情報b1からパターン図形構成データを求める必要がある。
【0032】
例えば、描画データ図形情報b1から、差玉が増から減又は減から増に転じる変曲点の座標及び数を求め、次いで、変曲点同士を結ぶ近似一次直線の傾きを求める。これにより、描画データ図形情報b1を特定可能な構成要素として、傾き、変曲点の座標及び数を求めることができる。
そして、これらの構成要素に基づいて、パターン図形情報から実データ図形情報を抽出するときと同様な処理により、類似する実データ図形情報j15〜j20を抽出することができ、
図6(b)に示す実データ図形情報画面707gが表示されることになる。
【0033】
また、このように表示された実データ図形情報j15〜j20の中から、遊技者は好みの実データ図形情報をタッチ操作により選択することができ、例えば、実データ図形情報j20(遊技機番号「No.15」、機種名「ddd」)を選択すると、
図6(c)に示す実データ図形情報詳細画面707cに遷移する。
この実データ図形情報詳細画面707cでは、選択された実データ図形情報j20を拡大した拡大実データ図形情報s2と、その情報s2に対応する遊技機10と同じ機種名(ddd)を有する他の遊技機10の実データ図形情報j21〜j24と、情報s2に対応する遊技機10の遊技場内の位置を特定可能なマップ情報m2とが表示される。
さらに、実データ図形情報j21〜j24のいずれかをタッチ操作により選択すると、選択した実データ図形情報に対応する実データ図形情報詳細画面707cが表示されることになる。
【0034】
また、LCDモジュール707に表示される画面には、
図7(a)に示すように、複数の稼働データ図形情報k1〜k7が表示される稼働データ表示画面707hがある。
稼働データ図形情報k1〜k7は、遊技機番号又は機種(名)のそれぞれ異なる遊技機10の稼働状態を示すデータであり、例えば、遊技機10の導入日からの経過(横軸)と、アウト数(縦軸)との関係を示している。経過は、時、日、週、月などの所定の単位で表すことができる。
このような稼働データ図形情報k1〜k7は、遊技データd1と同様に、ホールコンピュータ50において遊技機10又は機種ごとに集計、管理された稼働数値データをグラフ化したものであり、稼働の良し悪しを評価するときの指標として利用される。
【0035】
例えば、短い経過日数等でアウト数が大きく減少する傾向を示す稼働データ図形情報の遊技機10は、稼働の落ち込みの大きい不人気機種と評価され、経過日数に対してアウト数の減少が小さい傾向を示す稼働データ図形情報の遊技機は人気(優良)機種と評価される。
このような評価は、稼働データ表示画面707hを視認しながら行うこともできるが、稼働データk1〜k7が多数あるときには、その抽出に時間がかかる。
そこで、不人気機種の稼働データ図形情報パターンを示すパターン図形情報p7と、人気機種の稼働データ図形情報パターンを示すパターン図形情報p8とを予めCGROM705に記憶しておき、これらをパターン図形情報画面707a又はこれに代わる画面に表示させ、選択されたパターン図形情報p7,p8に類似する稼働データ図形情報の遊技機10を抽出することもできる。
【0036】
パターン図形情報p7,p8に類似する稼働データ図形情報の抽出は、
図4(a)から(b)に遷移するときの処理であって、選択されたパターン図形情報p6に類似する実データ図形情報j1〜j6を抽出するときの処理に準じて行われる。
特に、稼働データ図形情報の抽出では、変曲点の座標及び数よりも、直線の傾きが重視され、変曲点の座標及び数が所定の類否判定条件を満たさなくても、傾きが所定の類否判定条件を満たすときには類似と判定する。
このような抽出処理により、不人気機種の稼働データ図形情報パターンを示すパターン図形情報p7の選択により、
図7(b)に示すように、パターン図形情報p7に類似する稼働データ図形情報k1,k2の遊技機10(又は機種)が抽出され、人気機種の稼働データ図形情報パターンを示すパターン図形情報p8の選択により、
図7(c)に示すように、パターン図形情報p8に類似する稼働データ図形情報k6,k7の遊技機10(又は機種)が抽出されることになる。
【0037】
このような人気機種及び不人気機種の抽出は、線画として表されたパターン図形情報p7,p8に寄らずに、座標点の分布から抽出することもできる。
例えば、パターン図形情報p7に代えて、パターン図形情報p7上の座標点(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)のうちの少なくとも一つの座標点を類似基準点として採用することもできる。
これらのうちの少なくとも一つの座標点に近似する点を通る稼働データ図形情報を類似と判定することにより、稼働データ図形情報k1,k2の遊技機10(又は機種)を抽出することもできる。
なお、このような人気機種及び不人気機種の抽出は、遊技者のみならず、遊技場の管理者も利用することもできる。また、遊技者の利用を制限して遊技場の管理者のみが利用する画面とすることもできる。この場合には、管理者専用のカードを挿入し、READER709が特定のカードIDを読み取ったときに限り、
図7に示す画面を表示することもできる。
【0038】
また、パターン図形情報とこれに類似するものとして抽出された実データ図形情報、又は実データ図形情報とこれに類似するものとして抽出された実データ図形情報などの類似する図形情報同士の組合せにおいて、
図9、
図10に示すように、これらの図形情報を比較可能に表示することもできる。
【0039】
図9に示す例では、同じ速度の時間の流れに従って各図形情報がLCDモジュール707に作画される状態を表したコマ送り画面であり、各図(a),(b)とも(i)から(iii)に向かうにつれて時間が進む様子を示している。
各図とも作画の起点となる先端(ペン先)には、各図形情報に対応する機種固有のキャラクタが表されており、あたかもそのキャラクタが作画するように見せる演出を行う。
このような同じ時間の流れに従った作画表示により、各図形情報の示す時間の推移に伴う差玉(増減)の違い(高低差)を識別することができる。
なお、図(a),(b)は、各図形情報の作画過程が比較できるように同一の画面上に表示されることが好ましい。
【0040】
また、
図10に示す例は、類似する図形情報同士を同じスケールのグラフ内に表した画面表示例であり、(a)はグラフ外に各図形情報に対応する機種固有のキャラクタが表された画面表示例、(b)はグラフ内にキャラクタが表された画面表示例である。
このように類似する図形情報同士を同じスケールのグラフ内に表すことで、差玉の微妙な違い(増減差)を容易に識別することができる。
また、キャラクタにアニメーション表示(例えば、バトル演出)を行わせることにより、どちらの図形情報の方が遊技者にとって有利かなどの優位性を示すことができる。
【0041】
このように情報公開装置70は、タッチ操作により選択されたパターン図形情報又は実データ図形情報に基づき、これらと類似関係を有する遊技機10の図形情報として実データ図形情報を出力することができる。
【0042】
以上説明した情報公開装置70の特徴的な動作は、
図11に示すフローチャートに基づいて実行される。情報公開装置70のCPU701が実行可能なプログラムは、このフローチャートに基づいて作成され、ROM702に記憶されている。
【0043】
図11に示すフローチャートは、
図4(a)から
図4(b)、又は
図4(c)、
図4(d)から
図6(b)に遷移するときに実行される図形情報選択処理を示している。
この処理では、まず、パターン図形情報表示画面707aにおいて、いずれか一つのパターン図形情報が選択されたか否かの判定を行う(S1)。いずれか一つのパターン図形情報が選択されないときには(S1−No)、さらに、挿入された会員カードのカードIDに紐付けて記憶されるパターン図形情報の存否を判定する(S2)。
カードIDに紐付けて記憶されるパターン図形情報が存在しないとき(S2−No)、又は、会員カードが挿入されないときには、パターン図形情報の選択待ちとなる(S1)。
一方、いずれか一つのパターン図形情報が選択されたとき(S1−Yes)、又は、挿入された会員カードのカードIDに紐付けて記憶されるパターン図形情報が存在するときは(S2−Yes)、選択又は記憶されたパターン図形情報に類似する実データ図形情報を抽出する類似実データ検索処理を実行する(S3)。
【0044】
類似実データ検索処理では、パターン図形情報に対応するパターン図形構成データと、実データ図形情報に対応する実データ構成データとを比較し、所定の類否判定条件に基づき類否の判定を行う。
そして、類似と判定された実データ構成データに対応する実データ図形情報を表示する実データ図形情報画面707b(
図4(b)参照)を出力する(S4)。
ここで、好みの実データ図形情報が選択されると、
図4(c)に示す実データ図形詳細情報画面707cが出力される。
この実データ図形詳細情報画面707cでは、表示されている実データ図形情報s1に類似しない非類似の実データ図形情報j7〜j10を選択することができる(S5)。
ここで非類似の実データ図形情報j7〜j10のうちいずれかが選択されると(S5−Yes)、再び、類似実データ検索処理が実行され(S3)、非類似の実データ図形情報に類似する実データ図形情報が抽出され、例えば、
図6(b)に示す実データ図形情報画面707gが出力される。
【0045】
実データ図形情報画面707b、実データ図形詳細情報画面707c及び実データ図形情報画面707gなどの表示後、所定時間の経過したとき、又はこれらの画面表示時に所定のタッチ操作(例えば、メニュー画面に戻る操作)を行ったとき、
図5(a)に示す図形情報保存画面707eが出力される。
この図形情報保存画面707eでは、S1において選択されたパターン図形情報、又は、S5において新たに選択された実データ図形情報の保存の要否が問い合わされ、「Yes」ボタンがタッチ操作されると(S6−Yes)、会員カードの挿入を促す画面が表示され、ここで、会員カードの挿入によりREADER709が会員カードからカードIDを読み取ると、読み取ったカードIDと選択された図形情報が記憶されることになる(S7)。
なお、パターン図形情報ではなく、実データ図形情報の保存が要求されたときには、この実データ図形情報に類似するパターン図形情報が保存されることになる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態の遊技場用装置、遊技場用システム及びプログラムによれば、遊技者が選択したパターン、実データ、及び描画データ図形情報と類似する傾向の遊技データd1を示す遊技機の情報(例えば、実データ図形情報)を出力するので、好みの出玉傾向を示す遊技機を見つけ出すときの利便性が向上する。
【0047】
一方、従来の遊技場用装置では、遊技者の好みの遊技機を特定してこれに関する情報を表示する。しかしながら、遊技者は、過去から現在までに至る出玉の推移であって遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化を特定可能なスランプグラフに興味があり、このようなスランプグラフの態様が似ている遊技機を検索できるものではなかった。そのため、好みの遊技機が見つけにくく、遊技意欲が高まりきらないという問題があった。
特に、好みのスランプグラフを選択して、これ類似する出玉の推移を示す遊技機の検索が可能な遊技場用装置が望まれていた。
本実施形態の遊技場用装置、遊技場用システム及びプログラムによれば、従来の遊技場用装置が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
【0048】
以上、本発明の遊技場用装置、遊技場用システム及びプログラムの好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技場用装置、遊技場用システム及びプログラムは上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0049】
例えば、遊技場用装置を、遊技場の出入口や遊技機10の設置される遊技機島の島端等に設けられる情報公開装置70に適用したが、例えば、貸出機20などの台間機に設けられるモニタ装置、大当り回数、ゲーム回数などを表示する呼出ランプ装置などの遊技機10ごとに設けられる遊技場用装置に適用することもできる。
また、本実施形態では、好みのパターン図形情報を保存させるときに、会員カードの挿入を要求したが、これに代えて又はこれに加えて、パスワードなどの識別情報の入力を要求することもできる。なお、パスワードの入力要求は、保存のときに限り要求し、単に類似する実データ図形情報を検索(抽出)するときには、要求しないことが好ましい。
【0050】
また、本実施形態では、実データ図形情報j1〜j6を、特別遊技状態の発生確率を尺度とするタイプ別に分類して表示したが、これに代えて又はこれに加えて、抽出された実データ図形情報を選択されたパターン図形情報(又は実データ図形情報)に類似する割合が高い順に表示させることもできる。すなわち、選択されたパターン図形情報(又は実データ図形情報)に類似するものとして抽出された実データ図形情報を類似する割合が高い順にランク付けを行い、これらをランク付け順に表示させることもできる。
【0051】
また、パターン、実データ、及び描画データ図形情報を選択するとき、タイプ、機種名を選択条件に加えることもできる。これにより、類似する実データ図形情報を抽出するときに抽出対象の絞り込みがなされることから、パターン図形構成データ等に類似する作図構成データを複数の作図構成データの中から検索して抽出するときの処理負担が軽減される。
【0052】
また、遊技データd1から実データ図形情報(スランプグラフ)を作図するにあたり、作図構成データを求めたが、遊技データd1から実データ図形情報を作図する方法はこれに限らない。また、このような遊技データd1から実データ図形情報の作図は、情報公開装置70が行うことなく、他の遊技場用装置(ホールコンピュータ50、その他不図示の情報処理装置)が行い、作図データとしての実データ図形情報を情報公開装置70に送信することもできる。
また、作図のみならず、類否の判定などの類似する実データ図形情報を抽出するために必要な処理は、遊技場用システム1を構成する遊技場用装置(
図1に図示されない情報処理装置も含む)に分散させることができる。
【0053】
また、パターン、実データ、及び描画データ図形情報は、横軸を時間、縦軸を差玉としたスランプグラフであり、横軸の時間は、予め定められた期間とすることが好ましい。この期間は、遊技者又は遊技場の管理者が、例えば、時間、日、週、月等の単位からタッチ操作により任意の単位に設定変更可能であり、設定変更されると、パターン、実データ、及び描画データ図形情報はこの期間を横軸の単位とするスケールに統一されることになる。
【0054】
また、本実施形態では、パターン、実データ、及び描画データ図形情報と類似する傾向の遊技データd1を示す遊技機の情報として実データ図形情報を出力させたが、遊技データd1及びその他の遊技情報などを表示させることもできる。
また、本実施形態では、遊技データd1と、遊技者が選択したパターン、実データ、及び描画データ図形情報とが所定の対応関係を有する場合として、これらが類似関係を有する場合について説明したが、類似又は一致する関係を有する場合、一致する関係を有する場合、非類似の関係(例えば、傾向が逆な関係であり、
図4におけるp3とp4の関係、p5とp6の関係など)を有する場合でもよい。
【0055】
また、本実施形態では、遊技場用装置に出力される遊技情報をスランプグラフとしたが、その他の遊技情報を出力させることもできる。
例えば、遊技機10ごとの特別遊技状態(大当り)の発生回数、特別遊技状態間のゲーム回数、特別遊技状態の発生確率などの様々な遊技情報を出力させることができる。
【0056】
また、特別遊技状態の発生確率を出力するときには、特別遊技状態の発生回数を現時点までのトータルのゲーム回数で除したトータル確率のみならず、営業開始から最初に特別遊技状態が発生するまでのゲーム数の逆数、各特別遊技状態間におけるゲーム数の逆数、又は、特別遊技状態の発生回数を各特別遊技状態間におけるゲーム数の合計で除した商などの、いわゆる初当り確率(当り間確率)を出力することもできる。
この初当り確率は、特別遊技状態の発生に応じて更新して出力されるように構成され、そのため、特別遊技状態の発生後にゲーム回数が更新されても、新たな特別遊技状態が発生しない限り、更新されないという特徴を有している。
このような特徴は、以下のような構成から特定することができる。
【0057】
例えば、所定の遊技機において実行されたゲーム回数を計数するゲーム回数計数手段と、前記遊技機において所定の当り状態(特別遊技状態)が発生したこと特定する特定手段と、前記特定手段によって特定される当り状態の発生回数を計数する当り回数計数手段と、前記ゲーム回数計数手段および前記当り回数計数手段の計数結果に基づいて前記当りの発生確率を算出する算出手段と、を備えた遊技場用装置であって、前記ゲーム回数計数手段は、第1の当り発生までに実行された第1ゲーム回数と、前記第1の当り終了後に実行された第2ゲーム回数と、を計数可能とし、前記算出手段は、前記第1の当り発生後の所定時点における前記発生確率を、前記第2ゲーム回数を用いずに、前記第1ゲーム回数および前記当り状態の発生回数に基づいて算出することを特徴とする遊技場用装置。
【0058】
本実施形態の情報公開装置70は、ホールコンピュータ50からゲーム回数、特別遊技状態の発生を示す状態情報などの個々の遊技機10に関する遊技情報を受信することができ、上記特徴を実現可能な構成を備えている。
具体的には、CPU701がゲーム回数計数手段、特定手段、当り回数計数手段、及び算出手段として動作することで、特別遊技状態の発生後にゲーム回数が更新されても、これを初当り確率の算出に用いることなく、新たな特別遊技状態が発生しない限り、初当り確率を更新して表示させないという特徴を実現することができる。
また、このような各手段としての動作をホールコンピュータ50の制御部で行わせ、情報公開装置70は、その算出結果としての初当り確率のみを出力する構成とすることもできる。
【0059】
また、上記特徴を、情報公開装置70に代えて又は加えて、
図12に示す呼出ランプ装置80によって具現化させることもできる。
呼出ランプ装置80は、遊技機10ごとに設けられ、遊技場用システム1を構成する遊技場用装置であって、LEDなどのランプL1〜L3、店員を呼び出すときに操作する呼出ボタン81、遊技機10の遊技情報を表示する表示手段(例えば、LCD)83〜86、表示手段に表示させる遊技情報の内容を切り替えるデータ切替ボタン82などを備えている。
例えば、表示手段83〜86は、本日の大当り回数を示す特賞回数、営業開始から現在までのゲーム回数、トータル確率、初当り確率などをそれぞれ表示する。
【0060】
このような構成において、
図12に示す例を、ゲーム回数が400回のときに2回目の大当りが発生し、その後、20ゲームを進行させたときの表示例として説明すると、トータル確率は、大当り回数「2」を現在までのゲーム回数「420」で除した商「1/210」となり、一方の初当り確率は、400回以降に行われた「20」ゲームを用いることなく、大当り回数「2」を2回目の大当りが発生したときのゲーム回数「400」で除した商「1/200」となる。
【0061】
トータル確率は、400回以降、ゲーム回数が1ずつ増えるごとに、「2/401」、「2/402」、「2/403」・・・というように更新して表示されるものの、初当り確率は、400回以降、ゲーム回数が1ずつ増えたとしても、「1/200」まま値が変わることなく表示され、3回目の大当りが発生したときに、その値が更新されることになる。
このような違いを有することにより、それぞれの確率の役割が明確となる。
なお、
図12に示す例では、トータル確率、初当り確率それぞれ専用の表示手段を設けたが、例えば、確率の表示手段を一つとして、データ切替ボタン82の操作により、トータル確率、初当り確率それぞれを切り替え表示させることもできる。また、ゲーム回数は、営業開始から現在までのゲーム回数としたが、データ切替ボタン82の操作により、大当り間のゲーム回数に切り替えることもできる。
【0062】
また、以上説明した内容から以下のような特徴を有する遊技場用装置、遊技場用システム及びプログラムの発明を抽出することもできる。
【0063】
遊技場に設けられる遊技に関する情報を出力可能な出力手段と、操作者の操作を受け付け可能な操作受付手段と、を備える遊技場用装置において、前記出力手段は、遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化を特定可能な図形情報を出力する第1情報出力手段と、所定の遊技機における遊技によって獲得された遊技媒体に関する獲得遊技媒体情報と、前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報と、が所定の対応関係を有する場合に当該所定の遊技機に関する情報を出力する第2情報出力手段と、を備えることを特徴とする遊技場用装置。
【0064】
前記第1情報出力手段は、前記図形情報として、遊技媒体の増加または減少の少なくともいずれか一方の変化の態様が異なる複数の図形情報を出力可能とし、前記第2情報出力手段は、前記獲得遊技媒体情報と、前記複数の図形情報のうち前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して選択される前記図形情報と、が所定の対応関係を有する場合に前記所定の遊技機に関する情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の遊技場用装置。
【0065】
前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報と前記獲得遊技媒体情報が前記所定の対応関係を有することを判定する判定手段を備え、前記獲得遊技媒体情報は、前記所定の遊技機における遊技によって獲得された遊技媒体に増加または減少の少なくともいずれか一方への変化があったことを特定可能な情報を含み、前記判定手段は、前記図形情報が示す遊技媒体の増加または減少の少なくともいずれか一方への変化の態様と、前記獲得遊技媒体情報が示す前記所定の遊技機における遊技によって獲得された遊技媒体の増加または減少の少なくともいずれか一方への変化の態様と、が類似した態様である場合に前記図形情報と前記獲得遊技媒体情報が前記所定の対応関係を有すると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技場用装置。
【0066】
前記第2情報出力手段は、前記所定の遊技機に関する情報として、前記所定の遊技機における遊技によって獲得された遊技媒体の増加または減少の少なくともいずれか一方への変化を特定可能な図形情報を出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技場用装置。
【0067】
前記第2情報出力手段は、複数の遊技機それぞれの前記獲得遊技媒体情報と、前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報と、が所定の対応関係を有することにより、複数の遊技機に関する情報を出力する場合において、前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して、前記複数の遊技機に関する情報のうちのいずれかの情報が選択されると、選択された遊技機に関する情報の出力態様を所定の態様に変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の遊技場用装置。
【0068】
前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報は、遊技媒体の増加または減少の少なくともいずれか一方への変化の態様をパターン化したパターン図形情報であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技場用装置。
【0069】
前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報は、複数の遊技機のうち特定の遊技機における前記獲得遊技媒体情報に含まれる当該遊技機における遊技によって獲得された遊技媒体の増加または減少の少なくともいずれか一方への変化から特定される情報に基づいて生成される実データ図形情報であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技場用装置。
【0070】
前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報は、前記操作受付手段への操作によって遊技媒体の増加または減少の少なくともいずれか一方への変化の態様が作成される描画データ図形情報であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技場用装置。
【0071】
遊技場に設けられる遊技に関する情報を出力可能な出力手段と、操作者の操作を受け付け可能な操作受付手段と、を備える遊技場用システムにおいて、前記出力手段は、遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化を特定可能な図形情報を出力する第1情報出力手段と、所定の遊技機における遊技によって獲得された遊技媒体に関する獲得遊技媒体情報と、前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報と、が所定の対応関係を有する場合に当該所定の遊技機に関する情報を出力する第2情報出力手段と、を備えることを特徴とする遊技場用システム。
【0072】
遊技場に設けられる遊技に関する情報を出力可能な出力手段と、操作者の操作を受け付け可能な操作受付手段と、を備える遊技場用装置において実行可能なプログラムであって、前記出力手段を、遊技媒体の増加または減少の少なくもいずれか一方への変化を特定可能な図形情報を出力する第1情報出力手段と、所定の遊技機における遊技によって獲得された遊技媒体に関する獲得遊技媒体情報と、前記操作受付手段が操作を受け付けることに対応して前記第1情報出力手段によって出力される図形情報と、が所定の対応関係を有する場合に当該所定の遊技機に関する情報を出力する第2情報出力手段として機能させる ことを特徴とするプログラム。