(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して開示の技術の一例を詳細に説明する。
【0014】
[第1実施形態]
本実施形態では、開示の技術の一例として電子機器が携帯情報端末装置である場合、より具体的には、スマートフォンである態様について説明する。なお、本実施形態では、記載を簡略化するためにアプリケーションソフトウエアについて「アプリ」と称する場合がある。
【0015】
図1には、本実施形態の携帯情報端末装置10の一例の外観図を示す。
図1(1)は、(2)に示したX方向から筐体11を視認した側面図である。また、
図1(2)は、表面側(ディスプレイ20を備える面)の平面図である。また、
図1(3)は、裏面側の平面図である。
【0016】
図1(2)に示すように、携帯情報端末装置10の筐体11の表面には、ホームボタン16、インカメラ18、及びディスプレイ20を備える。本実施形態のディスプレイ20は、表示部(表示部20A、
図8参照)としての機能及びタッチパネル(タッチパネル20B、
図8参照)としての機能を備えたいわゆるタッチパネルディスプレイである。ホームボタン16は、ユーザにより操作(押下)された場合に、ホームアプリ(詳細後述)を起動させるためのボタンである。インカメラ18は、携帯情報端末装置10の表面側に位置する被写体を撮影する機能を有し、主に携帯情報端末装置10のユーザを撮影(いわゆる自撮り)するために用いられる。
【0017】
また、
図1(1)に示すように、携帯情報端末装置10の筐体11の側面には、音量をアップさせる音量ボタン12、音量をダウンさせる音量ボタン13、及び電源ボタン14を備える。
【0018】
また、
図1(3)に示すように携帯情報端末装置10の筐体11の裏面には、アウトカメラ22及び指紋認証ボタン24を備える。アウトカメラ22は、携帯情報端末装置10の裏面側に位置する被写体を撮影する機能を有する。指紋認証ボタン24は、ユーザの指紋認証を必要とする処理が行われる場合に、ユーザの指紋認証を行うための機能を有する。
【0019】
図2には、本実施形態の携帯情報端末装置10における表示制御処理に関する機能に係わる概略構成の一例を表すブロック図を示す。本実施形態の携帯情報端末装置10は、端末状態管理部30、タッチセンサ制御部32、ハードキー制御部34、アプリ管理部36、各種アプリ38、画面制御部40、及びタイマ42を備える。
【0020】
端末状態管理部30は、携帯情報端末装置10全体を管理する機能を有する。また、端末状態管理部30は、タッチセンサ制御部32、ハードキー制御部34、及びアプリ管理部36から受け取った情報を、画面制御部40に出力する。端末状態管理部30及び画面制御部40は、開示の技術の制御部の一例である。また、端末状態管理部30、タッチセンサ制御部32、及びハードキー制御部34は、開示の技術の検出部の一例である。
【0021】
タッチセンサ制御部32は、タッチパネルとしてのディスプレイ20を制御する機能を有する。具体的には、本実施形態のタッチセンサ制御部32は、ディスプレイ20に対するユーザ操作を認識してその情報を出力する機能を有する。
【0022】
ハードキー制御部34は、音量ボタン12、音量ボタン13、電源ボタン14、ホームボタン16、及び指紋認証ボタン24等のハードキー群(ハードキー群60)に対するユーザ操作を認識してその情報を出力する機能を有する。
【0023】
アプリ管理部36は、各種アプリ38の優先順位や実行(状態)等を管理する機能を有する。本実施形態の携帯情報端末装置10は、各種アプリ38として、ホームアプリ38A、ロックアプリ38B、覗き見防止アプリ38C、及びその他アプリ38Dを含む。
【0024】
ホームアプリ38Aは、ホーム画面(待受画面)をディスプレイ20に表示する機能を実現し、またホーム画面をカスタマイズできる機能を実現するアプリである。
図3には、本実施形態のホーム画面の具体例を表す図を示す。本実施形態の携帯情報端末装置10では、ホームボタン16がユーザにより操作(押下)されると、ホームアプリ38Aが起動し、ホーム画面100がディスプレイ20に表示される。
【0025】
ロックアプリ38Bは、予め定められた操作のみを受け付けるスクリーンロック機能(セキュリティロック機能も含む)を実現するアプリである。予め定められた操作の具体例としては、緊急通報を行うための操作やロック状態の解除に関する操作等がある。ロック状態では、ディスプレイ20には、ロック画面が表示される。
図4には、本実施形態のロック画面の具体例を表す図を示す。
図4に示すように、本実施形態のロック画面102は、ロック状態であることを表しており、また、ロック画面102上には、アプリのアイコン110(詳細後述)が表示されている。
【0026】
覗き見防止アプリ38Cは、ユーザ以外の第三者によるディスプレイ20の覗き見を防止する機能を実現するアプリである。具体的には、覗き見防止アプリ38Cは、覗き見防止フィルタを画面に表示する。
図5には、本実施形態の覗き見フィルタの具体例を説明する図を示す。
図5に示すように覗き見防止フィルタ106は半透明のフィルタであり、表示画面の前面の表示レイヤに表示することにより、画面に対して斜めの角度から下位レイヤの画面(例えば、アプリ画面104)を見辛くすることができる。覗き見防止フィルタ106を表示することにより、ディスプレイ20に対して斜めの角度から画面が見辛くなるため、ユーザと異なる第三者からディスプレイ20に表示されている画面の内容を覗き見されるのを防止することができる。
【0027】
なお、本実施形態の覗き見防止アプリ38Cは、覗き見防止フィルタ106の模様を設定したり、フィルタの透明度を変化させることにより、見辛さ(見易さ)を調整したりする機能も有する。
【0028】
なお、本実施形態では、ディスプレイ20の画面上に覗き見防止フィルタ106を表示する制御により、覗き見を防止する機能を実現しているが、覗き見を防止する機能の実現方法はこれに限らない。覗き見を防止する機能は、例えば、ディスプレイ20の明るさ(輝度)を調整することで実現してもよいし、ディスプレイ20が液晶の場合は液晶を透過して射出する光の射出方向を制御することで実現してもよい。また、覗き見を防止する機能は、上記各制御を組み合わせて実現してもよい。
【0029】
また、その他アプリ38Dは、携帯情報端末装置10に予めインストールされている、またはユーザがインストール(ダウンロード)した上記ホームアプリ38A、ロックアプリ38B、及び覗き見防止アプリ38C以外のアプリである。その他アプリ38Dの実行中は、ディスプレイ20には、その他アプリ38Dの実行に応じたアプリ画面104が表示される。
図6には、本実施形態のアプリ画面104の一例を示す。
【0030】
画面制御部40は、ディスプレイ20に表示する画面(レイヤも含む)を制御する機能を有する。ここで、本実施形態のアプリ管理部36におけるアプリの管理及び画面制御部40における表示画面の制御について説明する。
図7には、アプリ管理部36におけるアプリの管理及び画面制御部40における表示画面の制御を説明するための図を示す。
【0031】
携帯情報端末装置10のディスプレイ20に表示される画面は、アプリの状態に応じて変化する。本実施形態では、アプリの状態として複数(具体例として3つ)の状態が存在し、状態変化を行うことで、画面の表示及び非表示を実現している。
【0032】
本実施形態では、起動中のアプリについて実行中と、停止中と、2つの状態が存在する。起動中のアプリのうち、ディスプレイ20の前面に実行に応じた画面(アプリ画面104)が表示されている、いわゆるフォアグラウンドのアプリの状態を実行中という。
【0033】
また、起動中のアプリのうち、ディスプレイ20に画面が非表示(バックグラウンド)の状態のアプリの状態を停止中という。本実施形態では、停止中の状態には、バックグラウンドで実行中である場合も含む。
【0034】
一方、起動していないアプリの状態を終了という。
【0035】
なお、
図7では、実行中のアプリが1つの場合を図示したが、実行中のアプリが複数の場合も有る。この場合は、実行中である複数のアプリに応じた複数の画面がディスプレイ20に表示される。なお、実行中のアプリに応じて表示される画面は、レイヤが異なる場合がある。
【0036】
なお、覗き見防止アプリ38Cが起動している場合は、最前面のレイヤに覗き見防止フィルタ106が表示される。
【0037】
起動中のアプリには、優先順位が存在し、一例として、実行時間(具体例としては実行を開始した時刻)が新しい順に優先度が高くなる。
【0038】
例えば、あるアプリが新たに起動される場合、アプリ管理部36は、新たに起動されたアプリの優先順位を1位とする。そして、アプリ管理部36は、それまでディスプレイ20に画面を表示していたアプリの優先順位を下げ、停止中のアプリ群の先頭(停止中のアプリ群の中で最も高い順位)へと移動させる。画面制御部40は、優先順位が1位のアプリ(新たに起動したアプリ)のアプリ画面104をディスプレイ20に表示させる。また、画面制御部40は、優先順位が下げられたアプリが停止中(バックグラウンド)となるため、当該アプリのアプリ画面104を非表示とする。
【0039】
一方、フォアグラウンド(実行中)のアプリが終了した場合は、アプリ管理部36は停止中のアプリ群(バックグラウンドアプリ群)の先頭にいるアプリの優先順位を1位にする。また、画面制御部40は、当該アプリのアプリ画面104をディスプレイ20に表示する。
【0040】
なお、ロックアプリ38Bは、ディスプレイ20の画面オフ(消灯)後に、画面がオン(点灯)状態に変化した場合に実行中(フォアグラウンド)となり、ロック状態の解除後に終了状態となる。
【0041】
また、ホームアプリ38Aは、携帯情報端末装置10の電源起動時に最初に起動するので、基本的にバックグラウンドアプリ群の最も優先順位が低い位置にいる。しかしながらホームアプリ38Aは、ホームボタン16がユーザにより操作(押下)された場合には一気に優先順位が上がり、フォアグラウンド(実行中)となる。
【0042】
なお、本実施形態では、バックグラウンド(停止中)のアプリは、ユーザが明示的に終了させるか、メモリ(
図8、メモリ54参照)が枯渇してオペレーティングシステムによって強制終了されるまで、起動し続ける。
【0043】
タイマ42は、いわゆるソフトウエアタイマであってもよいし、ハードウエアタイマであってもよい。
【0044】
本実施形態の携帯情報端末装置10は、例えば
図8に示すハードウエアにより実現することができる。
【0045】
携帯情報端末装置10は、表示部20A、タッチパネル20B、CPU(Central Processing Unit)52、メモリ54、不揮発性の記憶部56、無線I/F(Interface)58、及びハードキー群60を備える。
【0046】
ディスプレイ20A、ディスプレイ20B、メモリ54、記憶部56、無線I/F58、及びハードキー群60は、図示を省略したバスやI/F等を介して、CPU52に接続されている。
【0047】
記憶部56はHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部56には、表示制御プログラム66が記憶されている。CPU52は、表示制御プログラム66を記憶部56から読み出してメモリ54に展開し、表示制御プログラム66が有するプロセスを実行する。
【0048】
表示制御プログラム66は、端末状態管理プロセス68、タッチセンサ制御プロセス70、ハードキー制御プロセス72、アプリ管理プロセス74、及び覗き見防止アプリ記憶領域86を有する。
【0049】
CPU52は、端末状態管理プロセス68を実行することで、端末状態管理部30として動作する。また、CPU52は、タッチセンサ制御プロセス70を実行することで、タッチセンサ制御部32として動作する。また、CPU52は、ハードキー制御プロセス72を実行することで、ハードキー制御部34として動作する。また、CPU52は、アプリ管理プロセス74を実行することで、アプリ管理部36として動作する。また、CPU52は、画面制御プロセス76を実行することで、画面制御部40として動作する。
【0050】
また、記憶部56における各種アプリ記憶領域80のホームアプリ記憶領域82は、ホームアプリ38Aが記憶される記憶領域として機能する。また、記憶部56における各種アプリ記憶領域80のロックアプリ記憶領域84は、ロックアプリ38Bが記憶される記憶領域として機能する。また、記憶部56における各種アプリ記憶領域80の覗き見防止アプリ記憶領域86は、覗き見防止アプリ38Cが記憶される記憶領域として機能する。また、記憶部56における各種アプリ記憶領域80のその他アプリ記憶領域88は、その他アプリ38Dが記憶される記憶領域として機能する。
【0051】
次に、本実施形態に係る携帯情報端末装置10の作用について説明する。
【0052】
本実施形態の携帯情報端末装置10で実行される表示制御処理は、第一処理及び第二処理の2つの処理を含む。
【0053】
本実施形態の携帯情報端末装置10では、一定時間以内に、ユーザ操作が行われなかった場合は、スリープ状態に移行し、ディスプレイ20の画面がオフ(消灯)状態になる。このようにスリープ状態に移行して画面がオフ(消灯)状態に移行する際に実行される表示制御処理が第一処理である。
【0054】
また、スリープ状態において、ユーザ操作に応じて起動要求を検出すると、スリープ状態から通常状態に復帰して、ディスプレイ20の画面がオン(点灯)状態になるとともに、ロック状態となる。このようにスリープ状態から復帰するにあたり画面がオン(点灯)状態及びロック状態になった後、ロック状態を解除する際に実行される表示制御処理が第二処理である。
【0055】
また、本実施形態の携帯情報端末装置10では、ロック状態を解除する際に、ディスプレイ20に表示する画面をユーザの操作に応じて切り替える。具体例として、本実施形態では、ロック状態の解除を要求する操作(以下、「解除操作」という)に付帯して行われた、画面の切り替えを指示するユーザ操作に応じてロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替える。なお、本実施形態において「解除操作に付帯」とは、ディスプレイ20にロック画面102が表示されている期間であればよく、解除操作と同時である場合の他、解除操作が行われたタイミングを含む所定の時間内である場合も含む。
【0056】
また、以下では、画面の切り替えを指示するユーザ操作の具体例として、音量ボタン12または音量ボタン13を操作する場合について説明する。音量ボタン12及び音量ボタン13のいずれも操作されなかった場合は、ロック状態の解除後にアプリ画面104(
図6参照)を表示する。一方、音量ボタン12が操作された場合は、ホーム画面100(
図3参照)をロック状態の解除後に表示するよう切り替えられる。音量ボタン13が操作された場合は、アプリ画面104及び覗き見防止フィルタ106(
図5(2)参照)をロック状態の解除後に表示するよう切り替えられる。
【0057】
まず、表示制御処理のうち第一処理について説明する。
図9には、携帯情報端末装置10で実行される表示制御処理の第一処理の一例のフローチャートを示す。
【0058】
図9に示した第一処理は、通常状態(スリープ状態ではない状態)において実行される。
【0059】
ステップS100で端末状態管理部30は、一定時間以内にユーザ操作が行われたか否かを判断する。具体的には、ユーザ操作が行われない無操作時間をタイマ42により計測し、計測した無操作時間が一定時間を超えたか否かをロックアプリ38Bが判断する。そして、無操作時間が一定時間を超えた場合は、端末状態管理部30に通知する。無操作時間が一定時間を超えていない場合は、一定時間以内にユーザ操作が行われたため、肯定判定となり、タイマ42が計測している無操作時間をリセットして待機状態となる。一方、無操作時間が一定時間を超えた場合は、一定時間以内にユーザ操作が行われなかったため、否定判定となり、ステップS102へ移行する。
【0060】
ステップS102で端末状態管理部30は、携帯情報端末装置10をスリープ状態に移行させる。具体的には、実行中のアプリの状態を停止中とする。なお、この際、アプリの優先順位は変動しない(
図12(1)、
図13(1)参照)。
【0061】
次のステップS104で画面制御部40は、ディスプレイ20の画面をオフ(消灯)状態にした後、第一処理を終了する。具体的には、端末状態管理部30が画面制御部40に、画面をオフ状態とする制御命令を出力する。画面制御部40は、当該制御命令に応じて、ディスプレイ20の画面をオフ(消灯)状態にする。
図10には、本実施形態の携帯情報端末装置10においてディスプレイ20の画面がオフ状態になった場合の具体例を表す図を示す。本ステップの実行により、ディスプレイ20の画面は、アプリ画面104を表示していた状態(
図6参照)から、オフ(消灯)状態(
図10参照)に変化する。
【0062】
このようにして第一処理が終了すると、携帯情報端末装置10は、第二処理を実行する。
【0063】
図11には、携帯情報端末装置10で実行される表示制御処理の第二処理の一例のフローチャートを示す。
【0064】
ステップS200で端末状態管理部30は、起動要求を検出したか否かを判断する。
【0065】
ユーザは、携帯情報端末装置10をスリープ状態から復帰させたい場合は、電源ボタン14、ホームボタン16、及び指紋認証ボタン24等のハードキー(ハードキー群60)の何れかを操作することにより起動要求を行う。そのため、端末状態管理部30は、ハードキー制御部34が起動要求を検出したか否かを判断する。
【0066】
なお、スリープ状態からの復帰を要求するためのユーザ操作は、上記に限定されるものではなく、例えば、ディスプレイ20のタッチ(タップ、フリック、及びスワイプ等を含む)操作や携帯情報端末装置10を握る動作であってもよい。
【0067】
ハードキー制御部34が起動要求を検出していない場合は否定判定となり待機状態となる。一方、起動要求を検出した場合は肯定判定となりステップS202へ移行する。なお、本実施形態の端末状態管理部30は、ハードキー制御部34が起動要求を検出した場合は、アプリ管理部36へ起動命令を出力する。
【0068】
ステップS202でアプリ管理部36は、上記起動命令に応じて優先順位が1位のアプリのアイコン110を取得する。本ステップの際、アプリの優先順位は、
図12(1)及び
図13(1)に示したスリープ状態と同様である。また、スリープ状態におけるアプリの優先順位は、スリープ状態に移行する前のアプリの順位と同様である。従って、ここで優先順位が1位のアプリとは、スリープ状態に移行する際に実行中であったアプリである。
【0069】
次のステップS204でアプリ管理部36は、ロックアプリ38Bの優先順位を1位に移動させる。また、アプリ管理部36は、その他のアプリの優先順位を1つずつ繰り下げる。これらの処理により、アプリの優先順位は
図12(2)及び
図13(2)に示した状態となる。
【0070】
次のステップS206でロックアプリ38Bは、ロック画面102上にアイコン110を配置する。具体的には、ロックアプリ38Bは、アプリ管理部36から上記ステップS204で取得したアイコン110を受け取る。そして、ロックアプリ38Bは、ロック画面102上にアイコン110を配置する。アイコン110を配置する位置は予め定められていればよく、ロック画面102に表示される他の表示(例えば、ロック状態であることを示す表示等)と重ならなければよい。なお、この段階では、ロック画面102上にアイコン110を配置するが、まだ、ディスプレイ20にはロック画面102は表示されておらず、画面はオフ(消灯)状態のままである。
【0071】
次のステップS208で画面制御部40は、ディスプレイ20の画面をオン(点灯)状態にする。また、画面制御部40は、優先順位が1位のアプリの画面をディスプレイ20に表示する制御を行う。
図12(2)及び
図13(2)に示すように、優先順位が1位のアプリはロックアプリ38Bである。そのため、ロックアプリ38Bが実行中となり、画面制御部40は、ロックアプリ38Bのロック画面102(
図4参照)をディスプレイ20に表示する。
【0072】
次のステップS210で端末状態管理部30が、一定時間以内にユーザ操作が行われたか否かを判断する。具体的には、ユーザ操作が行われない無操作時間をタイマ42により計測し、計測した無操作時間が一定時間を超えたか否かをロックアプリ38Bが判断して、無操作時間が一定時間を超えた場合は、端末状態管理部30に通知する。
【0073】
無操作時間が一定時間を超えた場合は、一定時間以内にユーザ操作が行われなかったため、否定判定となりステップS212へ移行する。ステップS212で端末状態管理部30は、ロックアプリ38Bを終了させ、また、上記第一処理(
図9参照)のステップS102の処理と同様に、携帯情報端末装置10をスリープ状態に移行させる。
【0074】
そして次のステップS214で画面制御部40は、上記第一処理(
図9参照)のステップS104の処理と同様に、ディスプレイ20の画面をオフ(消灯)状態にした後、ステップS200に戻り、上記処理を繰り返す。
【0075】
一方、無操作時間が一定時間を超えていない場合は、一定時間以内にユーザ操作が行われたため、肯定判定となり、ステップS216へ移行する。
【0076】
ステップS216で端末状態管理部30は、解除操作を検出したか否かを判断する。本実施形態では、ユーザは、ロック状態を解除したい場合、ハードキー(ハードキー群60)を操作することによりロック状態の解除を要求する。なお、解除操作はハードキーの操作に限定されるものではない。例えば、ディスプレイ20の画面へのタップ、スワイプ、パターン、暗証番号入力、及びパスワード入力等のタッチ操作の何れであってもよい。また例えば、インカメラ18を用いた顔認証、指紋認証ボタン24を用いた指紋認証、及びインカメラ18や赤外線カメラ(図示省略)等を用いた虹彩認証等の生体認証であってもよい。
【0077】
本実施形態では、具体例として、ハードキー制御部34の検出結果に基づいて、解除操作が行われたか否かをロックアプリ38Bが判断する。解除操作を検出した場合は、端末状態管理部30に通知する。
【0078】
解除操作を検出していない場合は、否定判定となり、ステップS210に戻る。一方、解除操作を検出した場合は、肯定判定となり、ステップS218へ移行する。
【0079】
ステップS218で端末状態管理部30は、音量ボタン12または音量ボタン13の操作が行われたか否かを判断する。具体的には、端末状態管理部30は、解除操作に付帯して、音量ボタン12または音量ボタン13の操作が行われたか否かをハードキー制御部34に問い合わせる。
【0080】
音量ボタン12及び音量ボタン13のいずれも操作されていない場合は、否定判定となり、ステップS226へ移行する。一方、音量ボタン12及び音量ボタン13のいずれかが操作された場合は、肯定判定となり、ステップS220へ移行する。
【0081】
ステップS220で端末状態管理部30は、音量をアップするための音量ボタン12が操作されたか否かを判断する。音量ボタン12が操作された場合は、肯定判定となり、ステップS222へ移行する。ステップS222でアプリ管理部36は、ホームアプリ38Aの優先順位を1位にする変更を行った後、ステップS226へ移行する。当該処理により、アプリの優先順位は
図12(3)に示した状態となる。なお、本実施形態では、ロック状態の解除後にホーム画面100を表示させる場合、スリープ状態に移行する前に実行していたアプリ(
図12(3)ではアプリa)を停止中にするが、終了させてもよい。
【0082】
一方、音量ボタン12が操作されなかった場合、すなわち音量ボタン13が操作された場合は、否定判定となり、ステップS224へ移行する。ステップS224でアプリ管理部36は、覗き見防止アプリ38Cに覗き見防止フィルタをディスプレイ20の画面(最前面のレイヤ)に表示するよう指示した後、ステップS226へ移行する。
【0083】
ステップS226でアプリ管理部36は、ロックアプリ38Bを終了させる。ロックアプリ38Bの終了に伴い、アプリ管理部36は、起動中のアプリの優先順位を1つずつ繰り上げる。ステップS222からステップS226へ移行した場合は、アプリの順位は、
図12(3)に示したようになり、ホームアプリ38Aの優先順位が1位となる。一方、ステップS218またはステップS224からステップS226へ移行した場合は、アプリの順位は
図13(3)に示したようになり、スリープ状態に移行する前に実行中であり、アイコン110を取得したアプリの優先順位が1位となる。
【0084】
次のステップS228で画面制御部40は、優先順位が1位のアプリに応じた画面をディスプレイ20に表示させた後、第二処理を終了する。
【0085】
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、スリープ状態に移行する前に実行中であったアプリのアイコン110をロック画面102上に表示することにより、ロック状態の解除後にディスプレイ20に表示されるアプリ画面104を示唆していた。本実施形態では、第1実施形態と異なる方法で、ロック状態中(ロック画面102の表示中)にロック状態の解除後にディスプレイ20に表示されるアプリ画面104を示唆する場合について説明する。
【0086】
本実施形態では、ロック画面102の表示中に、スリープ状態に移行する前に実行していたアプリのキャプチャ画像を表示することにより、ロック状態の解除後にディスプレイ20に表示されるアプリ画面104を示唆する。
【0087】
図14には、ロック画面102の表示中にキャプチャ画像を表示させるユーザ操作を説明するための図を示す。
【0088】
本実施形態の携帯情報端末装置10は、
図14に示したように、ユーザの頭部側の方が脚部側よりもユーザとの距離が近くなるように筐体11を傾けた場合に、傾き角度に応じてディスプレイ20にアプリのキャプチャ画像を表示する。
【0089】
図14(2)には、インカメラ18が設けられている側を上側、ホームボタン16が設けられている側を下側とし、上側がユーザの頭部側に対応し、下側が脚部側に対応する場合の携帯情報端末装置10の傾け方の具体例を示す。
図14(2)に示したように、上側が矢印A方向に移動した場合、下側が矢印B方向に移動した場合、及びその両方の場合、携帯情報端末装置10が傾いたことを検出してディスプレイ20にアプリのキャプチャ画像を表示する。
【0090】
なお、ロック状態中にキャプチャ画像105をディスプレイ20に表示させるために携帯情報端末装置10を傾ける方向は特に限定されない。しかしながら、
図14に示したように携帯情報端末装置10を傾けることにより、ユーザの周囲に存在する第三者からは、キャプチャ画像105を見辛くすることができるため好ましい。
【0091】
図15には、ロック画面102及びキャプチャ画像の表示の具体例を説明する図を示す。
図15(1)は、携帯情報端末装置10が上述した方向に傾いていない状態におけるディスプレイ20に表示される画面を表している。
図15(1)に示すように、携帯情報端末装置10が上述した方向に傾いていない場合、ロック画面102のみがディスプレイ20に表示される。
【0092】
一方、
図15(2)は、携帯情報端末装置10が上述した方向に傾いた状態におけるディスプレイ20に表示される画面を表している。
図15(2)に示すように、ディスプレイ20には、傾き角度に応じて上下方向が小さく変形されたロック画面102が表示される。小さく変形されたことにより、ディスプレイ20の画面領域の上部には、ロック画面102のレイヤよりも下位のレイヤの画像が表示される。そのため、キャプチャ画像105のレイヤを、ロック画面102のレイヤよりも下位としておくことにより、
図14(2)に示すように、ロック画面102が表示されてない表示領域にキャプチャ画像105が表示される。本実施形態の携帯情報端末装置10では、傾き角度が大きいほど(ユーザに対して携帯情報端末装置10が垂直に近付くほど、または携帯情報端末装置10が地面に対して水平に近いほど)、キャプチャ画像105の表示領域が大きくなる。
【0093】
なお、傾き角度が大きいほど、下位レイヤのキャプチャ画像105の表示領域が大きくなればよく、ディスプレイ20に表示されるロック画面102及びキャプチャ画像105の具体的な状態は特に限定されない。例えば、傾き角度(表示領域の大きさ)に応じてロック画面102及びキャプチャ画像105の少なくとも一方を圧縮して表示してもよい。
【0094】
また、キャプチャ画像105を表示する領域は、上述のように携帯情報端末装置10の傾き角度に応じて大きくなるが、大きさの上限を定めておくことが好ましい。
【0095】
図16には、本実施形態の携帯情報端末装置10における表示制御処理に関する機能に係わる概略構成の一例を表すブロック図を示す。また、
図17には、本実施形態の携帯情報端末装置10を実現するためのハードウエアの概略構成図を示す。
【0096】
図16に示すように、本実施形態の携帯情報端末装置10は、第1実施形態の携帯情報端末装置10(
図2参照)と異なり、さらに、ジャイロセンサ制御部35を備えている。ジャイロセンサ制御部35は、ジャイロセンサ62により携帯情報端末装置10の傾きを検知してその情報を出力する機能を有する。
【0097】
そのため、
図17に示すように、本実施形態の携帯情報端末装置10を実現するハードウエアは、第1実施形態の携帯情報端末装置10のハードウエア(
図8参照)と異なり、さらにジャイロセンサ62を備える。また、記憶部56に記憶されている表示制御プログラム66は、さらにジャイロセンサ制御プロセス77を含む。CPU52は、ジャイロセンサ制御プロセス77を実行することで、ジャイロセンサ制御部35として動作する。
【0098】
次に、本実施形態に係る携帯情報端末装置10の作用について説明する。
【0099】
本実施形態の携帯情報端末装置10で実行される表示制御処理も第1実施形態の携帯情報端末装置10で実行される表示制御処理と同様に、第一処理及び第二処理の2つの処理を含む。第一処理及び第二処理の各々において、第1実施形態と同様の処理を行うステップについては、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0100】
まず、本実施形態の第一処理について説明する。
図18には、本実施形態の携帯情報端末装置10で実行される表示制御処理の第一処理の一例のフローチャートを示す。
図18に示すように本実施形態の第一処理は、第1実施形態の第一処理(
図9参照)のステップS100とステップS102との間にステップS101の処理が設けられている。
【0101】
ステップS100で端末状態管理部30が一定時間以内にユーザ操作が行われたと判断した場合は、肯定判定となりステップS101へ移行する。
【0102】
ステップS101で画面制御部40は、ディスプレイ20に表示中の画面をキャプチャした後、ステップS102へ移行する。具体的には、画面制御部40は、現在実行中のアプリに応じて表示されているアプリ画面104をキャプチャする。
【0103】
従って、本実施形態の第一処理では、アプリ画面104をキャプチャした後に、スリープ状態に移行して、ディスプレイ20の画面がオフ(消灯)状態になる。
【0104】
なお、アプリ画面104をキャプチャするタイミングは、上記のようにスリープ状態に移行する直前に限られるものではない。例えば、携帯情報端末装置10にインストールされている各アプリについて、予めアプリ画面104を各々取得しておいてもよい。
【0105】
次に、本実施形態の第二処理について説明する。
図19には、本実施形態の携帯情報端末装置10で実行される表示制御処理の第二処理の一例のフローチャートを示す。
図19に示すように本実施形態の第二処理は、第1実施形態の第二処理(
図11参照)のステップS202に代わり、ステップS203が設けられている。また、本実施形態の第二処理は、第1実施形態の第二処理のステップS206が設けられておらず、ステップS208に代わり、ステップS208Aが設けられている。また、本実施形態の第二処理は、ステップS208とステップS210との間にステップS209A、S209B、及びS209Cが設けられている。
【0106】
ステップS200で端末状態管理部30が起動要求を検出した場合は、肯定判定となりステップS203へ移行する。
【0107】
ステップS203で画面制御部40は、スリープ状態に移行する前にキャプチャした(
図18、ステップS101参照)、アプリのキャプチャ画像を取得した後、ステップS204へ移行する。
【0108】
ステップS204でアプリ管理部36は、ロックアプリ38Bの優先順位を1位に移動させた後、ステップS208Aへ移動する。ステップS208Aで画面制御部40は、ディスプレイ20の画面をオン(点灯)状態にした後、ステップS209Aへ移行する。
【0109】
また、ステップS209Aでジャイロセンサ制御部35は、所定方向に傾きが変化したか否かを判断する。本実施形態では、所定方向として
図14を参照して説明した上述の方向に傾きが変化したいか否かをジャイロセンサ制御部35が検知する。傾きが変化していない場合は、否定判定となりステップS210へ移行する。一方、傾きが変化した場合は、肯定判定となりステップS209Bへ移行する。
【0110】
ステップS209Bで画面制御部40は、ジャイロセンサ制御部35が検知した傾き(角度)に応じて、キャプチャ画像105及びロック画面102を加工する(
図15(2)参照)。
【0111】
次のステップS209Cで画面制御部40は、加工した画面をディスプレイ20に表示させた後、ステップS210へ移行する。具体的には、画面制御部40は、上述したように、ロック画面102の下のレイヤにキャプチャ画像105を配置することにより、ロック画面102及びキャプチャ画像105をディスプレイ20に表示させる。
【0112】
なお、本実施形態の第二処理では、ステップS216で否定判定となった場合は、第1実施形態の第二処理(
図11参照)と異なり、ステップS209Aに移行する。
【0113】
従って、本実施形態の第二処理では、ロック画面102の表示中に、携帯情報端末装置10の傾きに応じてキャプチャ画像105がディスプレイ20に表示される。
【0114】
以上説明したように上記各実施形態の携帯情報端末装置10では、一定期間以内にユーザ操作が行われない場合は、スリープ状態に移行してディスプレイ20の画面がオフ(消灯)状態になる。そして、端末状態管理部30が起動要求を検出するとスリープ状態から復帰し、ロック状態になる。ロック状態では、画面制御部40により、ロック画面102上に、またはロック画面102と共に、スリープ状態の移行前に表示していたアプリ画面104を表す情報(アイコン110、キャプチャ画像105)が表示される。
【0115】
端末状態管理部30が、解除動作に付帯して(ロック画面102の表示中に)タッチセンサ制御部32やハードキー制御部34が検出したユーザ操作に応じて、ロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替える。上記各実施形態では端末状態管理部30は、ホーム画面100、アプリ画面104、アプリ画面104及び覗き見防止フィルタ106のいずれかが表示されるように切り代える。
【0116】
ユーザがロック状態に移行する前に実行していたアプリを覚えていない場合、ロック状態の解除後にユーザが意図しない画面が表示される懸念がある。
【0117】
例えば、仕事の休憩時間中にゲームをしていてロック状態に移行し、勤務時間中にロック状態を解除した際に、ゲームの画面を表示してしまうことがある。また、例えば、周囲に第三者が居ない場合に、第三者に開示したくない画面(プライベートな内容のメールや写真やブラウザ等)や秘匿情報(社内情報等)を閲覧した後にロック状態に移行し、公共の場でロック状態を解除することがある。
【0118】
これに対して、本実施形態の携帯情報端末装置10では、ロック画面が表示中に(解除動作に付帯して)、ユーザ操作により、ロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替えることができる。
【0119】
従って、ロック状態の解除後に、ユーザが意図しない画面がディスプレイ20に表示されるのを防止することができる。これにより、本実施形態の携帯情報端末装置10では、第三者に開示したくない画面(情報)をディスプレイ20に開示してしまうことを防止することができる。
【0120】
また、上記各実施形態の携帯情報端末装置10では、ロック画面102上に、または、ロック画面102と共に、スリープ状態の移行前に実行していた(表示していた)アプリのアプリ画面104を表す情報を表示する。
【0121】
そのため、ユーザが、ロック状態において、スリープ状態の移行前に実行していた(表示していた)アプリのアプリ画面104を知ることができるので、ユーザが意図しない画面がディスプレイ20に表示されるのを防止することができる。
【0122】
なお、スリープ状態に移行する前に表示していた(ロック状態の解除後に表示される)アプリ画面104を示唆する方法は、上記各実施形態に限定されず、アプリ(アプリ画面104)を表す情報であればよい。
【0123】
例えば、第2実施形態と同様にスリープ状態に移行する前にキャプチャ画像105をキャプチャしておき、キャプチャ画像105を第三者から内容がわからないように加工してロック画面102上に表示してもよい。例えば、キャプチャ画像105をサムネイル画像に加工して、サムネイル画像を、第1実施形態のアイコン110に代えてロック画面102上に表示してもよい。また例えば、キャプチャ画像105を変形したり、覗き見防止フィルタ106を起動する等してぼかしたりしてロック画面102上に表示してもよい。また、アプリ画面104で開いていたファイルのファイル名を文字として表示させてもよい。
【0124】
また、第2実施形態と同様に、ロック画面102の下位のレイヤにキャプチャ画像105を設定しておき、ユーザ操作に応じて、キャプチャ画像105の表示程度(領域、大きさ、及び見え方等)を変化させる方法も限定されない。例えば、ディスプレイ20の画面をスワイプ、または押下するユーザ操作を行うと、タッチ(接触)した部分のロック画面102を透過させ、下位のレイヤの画像(キャプチャ画像105)が表示されるようにしてもよい。また、ディスプレイ20の画面をユーザがスワイプするにつれ、ロック画面102の一部または全体の透過率を徐々に上げ、次第に下位のレイヤの画像(キャプチャ画像105)が表示されるようにしてもよい。
【0125】
また、例えば、ロック画面102上に、アプリの識別子や、名称等を表示してもよい。
【0126】
また、例えば、ロック画面102上またはロック画面102と共に、アイコン110、キャプチャ画像105、サムネイル画像、アプリの識別子、及び名称等を組み合わせて表示してもよいことは言うまでもない。
【0127】
なお、ロック状態においてアイコン110等を表示させるアプリは優先順位が1位のアプリに限らない。例えば、アイコン110が表示されている状態で特定の第1操作が行われる度に起動中の別のアプリのアイコンへ表示を切り替える。そして、特定の第2操作が行われると、そのとき表示していたアイコンに対応するアプリの画面を表示させるようにしてもよい。
【0128】
なお、上記各実施形態では、ロック画面102の表示中に(解除動作に付帯して)ユーザが音量ボタン12または音量ボタン13を操作したか否かによりロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替えていた。しかしながら、ロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替える方法(ユーザが指示する方法)は、これに限らない。
【0129】
例えば、ディスプレイ20に表示されているロック画面102上のユーザがタッチ(接触)する位置や接触の種類(タッチ、タップ、及びスワイプ等)に応じてロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替えてもよい。
【0130】
具体例として、ロック画面102上の特定部分へのタッチ(接触)の有無でロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替える方法について説明する。このような特定部分としては、例えば、ロック画面102上に表示されている画像や文字がある場合は、当該画像や文字等の部分や、特定の位置に応じた特定部分が挙げられる。なお、第1実施形態のようにロック画面102上にアイコン110が表示されている場合は、アイコン110が表示されている部分を特定部分としてもよい。
【0131】
図20には、特定部分へのタッチ(接触)の有無でロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替える場合について第二処理のフローチャートを示す。
図20(1)は、ホーム画面100及びアプリ画面104のいずれかに切り替える場合を示している。
図20(2)は、ホーム画面100と、アプリ画面104と、アプリ画面104及び覗き見防止フィルタ106と、のいずれかに切り替える場合を示している。なお、上記各実施形態の第二処理と同様の処理については同様の符号を付し、説明を省略する。
【0132】
図20(1)は、ロック画面102上の特定部分がタッチされた場合はアプリ画面104を表示し、その他の領域がタッチされるとホーム画面100を表示する場合を表している。
【0133】
図20(1)に示した場合では、上記各第二処理(
図11、
図19参照)のステップS218に代わりステップS219が設けられている。
【0134】
ステップS219で端末状態管理部30は、ロック画面102上の特定部分にタッチされたか否かを判断する。具体的には、端末状態管理部30は、タッチセンサ制御部32が特定部分にタッチされたことを認識したか否かにより判断する。
【0135】
特定部分にタッチされた場合は、肯定判定となりステップS226へ移行する。この場合は、ロック状態の解除後にディスプレイ20には、アプリ画面104が表示される。
【0136】
一方、特定部分にタッチされていない場合(特定部分以外のディスプレイ20の領域にタッチされた場合)は、否定判定となりステップS222へ移行する。この場合は、ロック状態の解除後にディスプレイ20には、ホーム画面100が表示される。
【0137】
一方、
図20(2)に示した場合では、
図20(1)に示した場合のS219で否定判定となった場合の処理が異なっている。
【0138】
図20(2)に示すようにステップS219で否定判定となった場合は、ステップS221へ移行する。ステップS221で端末状態管理部30は、タッチセンサ制御部32の認識結果に基づいて、ユーザがタッチした領域がロック画面102(ディスプレイ20)の上側の領域か否かを判断する。ここで、ディスプレイ20の上側とは、ディスプレイ20の中央からインカメラ18が設けられた方向の領域をいい、下側とは、ディスプレイ20の中央からホームボタン16が設けられた方向の領域をいう。なお、ステップS221では、ユーザがタッチした領域の判断は、ロック画面102上の特定部分を除いた領域が対象となる。
【0139】
ロック画面102の上側がタッチされた場合は、肯定判定となりステップS22へ移行する。この場合は、ロック状態の解除後にディスプレイ20には、ホーム画面100が表示される。
【0140】
一方、下側がタッチされた場合は、否定判定となりステップS224へ移行する。この場合は、ロック状態の解除後にディスプレイ20には、アプリ画面104及び覗き見防止フィルタ106が表示される。
【0141】
また、上記第二処理の例に限らず、例えば、ロック画面102上の特定の領域(アプリのアイコンやサムネイル画像など)のタップ後にロック状態を解除し、タップの回数等、に応じて画面を切り替えてもよい。
【0142】
また、例えば、ロック状態を解除する際の携帯情報端末装置10の持ち方(傾き)に応じて、解除後に表示する画面を決定してもよい。例えば、
図21(1)、(2)に示すように、携帯情報端末装置10が横向きの場合、及び
図21(3)に示すように上下逆の場合の各々に対してロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を予め対応付けておくようにする。そして、ジャイロセンサ制御部35(第に実施形態、
図16参照)で検出した携帯情報端末装置10の傾きに応じて、画面制御部40が画面を切り替えるようにしてもよい。
【0143】
また、例えば、ロック状態の解除前に携帯情報端末装置10を左右に振る動作を検出することで、解除後に表示する画面を決定してもよい。
【0144】
また、例えば、ロック状態を解除する複数種類の解除キー(指紋、パターン、及びパスワード等)を予め登録しておき、また、解除キーの種類毎に画面を設定しておくことで、解除キーに応じて解除後に表示する画面を決定してもよい。
【0145】
また、例えば、スワイプでロック状態を解除する場合は、スワイプした方向に応じて解除後に表示する画面を決定してもよい。具体例として、スワイプした方向がユーザからみて右方向の場合はホーム画面100を表示し、上方向の場合はアプリ画面104を表示し、左方向の場合はアプリ画面104及び覗き見防止フィルタ106を表示すると決定してもよい。
【0146】
また、ロック画面102上に、ロック状態の解除後にディスプレイ20に表示する画面を切り替える方法(ユーザ操作)について表示してもよい。
【0147】
なお、上記各実施形態では、スリープ状態に移行した場合に、ディスプレイ20の画面がオフ(消灯)状態になる場合について説明したが、ディスプレイ20の表示状態はこれに限らない。例えば、ディスプレイ20にスクリーンセーバ等、所定の画面(画像)を表示するようにしてもよい。また例えば、スリープ状態に移行すると共にロックアプリ38Bを起動したロック状態に移行して、ロック画面102をディスプレイ20に表示するようにしてもよい。
【0148】
また例えば、ロック状態に移行せずに、起動要求(スリープ常態からの復帰)に付帯して検出したユーザ操作に応じて、スリープ状態から復帰した後にディスプレイ20に表示する画面を切り替えてもよい。
【0149】
なお、スリープ状態の間にアプリの優先順位が変動した場合は、変動した優先順位に応じて上記各実施形態の第二処理を実行すればよい。
【0150】
なお、上記各実施形態では、ロック状態の解除後に表示する画面として、ホーム画面100と、アプリ画面104と、アプリ画面104及び覗き見防止フィルタ106との3種類を例示したが、これらに限らない。アプリ画面104の他は、どのような画面であってもよい。なお、この際のアプリ画面104とは、ロック状態の移行前に実行していたアプリ画面104に限らない。例えば、スリープ状態の間に優先順位が変動した場合は、変動した優先順位に準じてもよい。また、例えば、ロック状態の間にユーザ操作に応じて指示されたアプリ(例えば、ロック状態の解除後に実行するように指示されたアプリ)のアプリ画面104であってもよい。また、画面の種類は2種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。
【0151】
なお、上記各実施形態では、開示の技術の電子機器がスマートフォンである場合について説明したが、電子機器はこれに限らない。例えば、タブレット端末等に代表されるその他のPDA(Personal Digital Assistants)等であってもよい。また、例えば、いわゆるデスクトップ型のパーソナルコンピュータや、ラップトップ型のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0152】
また、上記各実施形態では、表示制御プログラム66が携帯情報端末装置10の記憶部56に予め記憶(インストール)されている状態を説明した。しかしながら、表示制御プログラム66を記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。記憶媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等が挙げられる。また、インターネット等の通信回線を介して、外部装置等から表示制御プログラム66にダウンロードすることも可能である。
【0153】
以上の上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0154】
(付記1)
表示部と、
前記表示部の消灯状態において、前記表示部の点灯指示を検出する検出部と、
前記検出部により前記点灯指示を検出した際に、前記点灯指示以外の付帯操作の有無を判定し、前記消灯状態に遷移する際に前記表示部に表示されていたアプリ画面と、当該アプリ画面以外の画面と、のいずれを、前記表示部の点灯状態に遷移する際、または前記点灯状態に遷移した後に表示されるロック解除画面から遷移する際、に前記表示部に表示させるかを前記判定の結果に応じて決定する制御部と、
を備えた電子機器。
【0155】
(付記2)
前記制御部は、前記ロック解除画面に、前記アプリ画面に対応するアプリケーションソフトウエアを表す情報を、前記表示部に表示させる、
付記1に記載の電子機器。
【0156】
(付記3)
タッチパネルを備え、
前記制御部は、前記タッチパネルにおける接触位置に応じて、前記表示部に表示させる画面を決定する、
付記2に記載の電子機器。
(付記4)
前記アプリケーションソフトウエアを表す情報は、前記アプリ画面のキャプチャ画像であり、
自装置の傾き角度を検出する傾き検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記ロック解除画面の表示中は、前記キャプチャ画像を、前記表示部の前記傾き検出部が検出した前記傾き角度に応じた大きさの領域に表示させる、
付記2または付記3に記載の電子機器。
【0157】
(付記5)
前記アプリケーションソフトウエアを表す情報は、前記アプリケーションソフトウエアのアイコン及び前記アプリ画面のキャプチャ画像の少なくとも一つである、
付記2から付記4のいずれか1つに記載の電子機器。
【0158】
(付記6)
前記制御部は、一定時間以内に操作が行われなかった場合は、前記表示部を消灯状態にさせる、
付記1から付記5のいずれか1つに記載の電子機器。
【0159】
(付記7)
コンピュータに、
表示部の消灯状態において、前記表示部の点灯指示を検出し、
前記点灯指示を検出した際に、前記点灯指示以外の付帯操作の有無を判定し、前記消灯状態に遷移する際に前記表示部に表示されていたアプリ画面と、当該アプリ画面以外の画面と、のいずれを、前記表示部の点灯状態に遷移する際、または前記点灯状態に遷移した後に表示されるロック解除画面から遷移する際、に前記表示部に表示させるかを前記判定の結果に応じて決定する、
ことを含む処理を実行させる表示制御プログラム。
(付記8)
前記ロック解除画面に、前記アプリ画面に対応するアプリケーションソフトウエアを表す情報を、前記表示部に表示させる、
付記7に記載の表示制御プログラム。
【0160】
(付記9)
タッチパネルにおける接触位置に応じて、前記表示部に表示させる画面を決定する、
付記8に記載の表示制御プログラム。
【0161】
(付記10)
前記アプリケーションソフトウエアを表す情報は、前記アプリ画面のキャプチャ画像であり、
自装置の傾き角度を検出し、
前記ロック解除画面の表示中は、前記キャプチャ画像を、前記表示部の前記傾き角度に応じた大きさの領域に表示させる、
付記8または付記9に記載の表示制御プログラム。
【0162】
(付記11)
前記アプリケーションソフトウエアを表す情報は、前記アプリケーションソフトウエアのアイコン及び前記アプリ画面のキャプチャ画像の少なくとも一つである、
付記8から付記10のいずれか1つに記載の表示制御プログラム。
【0163】
(付記12)
一定時間以内に操作が行われなかった場合は、前記表示部を消灯状態にさせる、
付記7から付記11のいずれか1つに記載の表示制御プログラム。