(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6504114
(24)【登録日】2019年4月5日
(45)【発行日】2019年4月24日
(54)【発明の名称】DC−DCコンバータ
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20190415BHJP
【FI】
H02M3/155 C
H02M3/155 U
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-113401(P2016-113401)
(22)【出願日】2016年6月7日
(65)【公開番号】特開2017-221013(P2017-221013A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2018年4月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102500
【氏名又は名称】SMK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095636
【弁理士】
【氏名又は名称】早崎 修
(72)【発明者】
【氏名】飴井 俊裕
【審査官】
麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−10186(JP,A)
【文献】
特開2015−12666(JP,A)
【文献】
特開2009−112074(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0083715(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流入力電源に直列に接続し、直流入力電源と閉回路を形成する第1スイッチングトランジスタと、
所定周期で第1スイッチングトランジスタを開閉制御する第1ドライブ信号を第1スイッチングトランジスタの制御端子へ出力する第1ドライブ回路と、
負荷に接続する一対の高圧側接続線と低圧側接続線間に接続される第1キャパシタと、
第1スイッチングトランジスタの開閉動作により直流入力電源から流れる電流が断続し、一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧を、直流入力電源の入力電圧と異なる直流電圧に変換する第1インダクタと、
一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧に応じて第1ドライブ信号による第1スイッチングトランジスタの閉時間を制御し、出力電圧を定電圧制御する第1定電圧制御回路とを有する直流電圧変換回路部と、
第1スイッチングトランジスタの第1インダクタとの接続側の接続点Aの電圧Vdと、第1スイッチングトランジスタがスイッチング動作している間の接続点Aの電圧Vdの変動範囲で任意に設定する閾値電圧Vthとを比較する第1比較回路を有し、電圧Vdと閾値電圧Vthを比較した極性が、第1ドライブ信号の前記所定周期より長い検出期間で変化しない場合に、能動状態での第1スイッチングトランジスタの動作と判定する異常判定回路と、
直流入力電源と直流電圧変換回路部との間に接続され、異常判定回路が第1スイッチングトランジスタの能動状態での動作と判定した際に保護動作モードに移行し、直流電圧変換回路部の保護動作を実行する保護回路部とを備えたDC−DCコンバータであって、
保護回路部は、
直流入力電源と第1スイッチングトランジスタ間に接続される第2スイッチングトランジスタと、
第2スイッチングトランジスタの制御端子へ、常時は、第2スイッチングトランジスタを閉じ制御する第2ドライブ信号を出力し、保護動作モードで、所定周期で第2スイッチングトランジスタを開閉制御する第2ドライブ信号を出力する第2ドライブ回路と、
直流電圧変換回路部の入力側の一対の高圧側接続線と低圧側接続線間に接続される第2キャパシタと、
保護動作モードで、第2スイッチングトランジスタの開閉動作により直流入力電源から流れる電流が断続し、第2キャパシタの両端の電圧を、直流入力電源の入力電圧を降圧させた直流電圧に変換する第2インダクタと、
保護動作モードで、第2キャパシタの両端の電圧に応じて第2ドライブ信号による第2スイッチングトランジスタの閉時間を制御し、第2キャパシタの両端の電圧を定電圧制御する第2定電圧制御回路とを有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項2】
第2定電圧制御回路は、第1スイッチングトランジスタの両端に加わる電圧による第1スイッチングトランジスタの発熱量が、第1スイッチングトランジスタの最大放熱量を越えないように、負荷に接続する一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧よりわずかに高い電圧に、第2キャパシタの両端の電圧を定電圧制御することを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項3】
異常判定回路が第1スイッチングトランジスタの能動状態での動作と判定した際に、判定結果を外部へ通報する通報手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のDC−DCコンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチングトランジスタの開閉動作により直流入力電圧を負荷に適した安定した直流電圧へ変換するDC−DCコンバータに関し、更に詳しくは、スイッチングトランジスタの故障に対してフォールトトレラント機能を有するDC−DCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
DC−DCコンバータは、直流の不安定な入力電圧を安定した直流出力電圧に変換して負荷へ出力するもので、直流電圧で動作する種々の電子機器の電源として用いられている。DC−DCコンバータは、その動作原理から、変圧器で入力電圧を昇降する絶縁型と、インダクタに流れる電流をスイッチングトランジスタで断続し、直流入力電圧を異なる電圧や極性の直流出力電圧に変換する非絶縁型とに分けら、入力電圧と出力電圧が大きく異ならない上記各電子機器には、比較的簡単な回路素子から構成できる非絶縁型のDC−DCコンバータが採用されている。
【0003】
以下、特許文献1に記載の従来の降圧型DC−DCコンバータ100を、
図3を用いて説明する。DC−DCコンバータ100は、直流の入力電圧Viを降圧して負荷RLが接続する高圧側出力端子32aと低圧側出力端子33a間に出力する直流電圧変換部10と、後述する異常判定回路4及び保護回路7を備えている。直流入力電源30は、高圧側電源端子30aと低圧側電源端子30bの間に直流の入力電圧Viを発生させ、図に示すように、直流電圧変換部10の低圧側から高圧側を順方向とするダイオードD1とスイッチングトランジスタTr1及びスイッチングトランジスタTr2とが高圧側電源端子30aと低圧側電源端子30bの間に直列に接続されることにより閉回路を形成している。
【0004】
ダイオードD1とスイッチングトランジスタTr1との接続点Aは、インダクタL1を介して他側が高圧側出力端子32aとなった高圧側接続線32に接続され、また、ダイオードD1の接続点Aの他側は、低圧側電源端子30bと低圧側出力端子33a間に配線される低圧側接続線33に接続している。高圧側接続線32と低圧側接続線33間には、高圧側出力端子32aと低圧側出力端子33a間に接続される負荷RLへ安定した出力電流Io、出力電圧Voの直流電力を供給するため、コンデンサC1が接続されている。
【0005】
スイッチングトランジスタTr1は、FET(電界効果トランジスタ)で構成され、定電圧制御回路40からスイッチングトランジスタTr1のゲートに出力されるドライブ信号により開閉制御される。保護回路2となるスイッチングトランジスタTr2が常時は閉じ制御(オン制御)されているものとして、スイッチングトランジスタTr1が閉じ制御(オン制御)され、飽和状態で動作している間は、直流入力電源30からインダクタL1に電流が流れ、コンデンサC1を充電するが、出力電圧VoとなるコンデンサC1の充電電圧は、インダクタL1の自己誘導によって入力電圧Viより低い電圧となる。また、スイッチングトランジスタTr1が開制御(オフ制御)され、遮断状態で動作している間は、インダクタL1に蓄積された電気エネルギーがダイオードD1を通して環流する充電電流となって、コンデンサC1を充電し、出力電圧VoとなるコンデンサC1の充電電圧を維持する。
【0006】
出力電圧Voは、単位時間中のスイッチングトランジスタTr1の閉じ制御時間によりその電圧を制御できるので、定電圧制御回路40は、スイッチングトランジスタTr1を閉じ制御するドライブ信号のオンデューティを出力電圧Voから負帰還させ、出力電圧Voを負荷RLの動作電圧となるように定電圧制御する。このため、定電圧制御回路40は、高圧側接続線32と低圧側接続線33間に接続される一対の分圧抵抗R1、R2を有し、分圧抵抗R1、R2の接続点の電圧と、負荷RLの動作電圧をもとに所定の電位に調整した基準電源電圧Vrefを誤差アンプ41で比較し、パルス幅変調回路PWMへ出力している。パルス幅変調回路PWMは、発信器OSCから出力される一定周期の発信信号を誤差アンプ41の比較信号でパルス幅変調してドライブ回路42へ出力し、ドライブ回路42は、誤差アンプ41の比較信号に応じてオンデューティが調整されたドライブ信号をスイッチングトランジスタTr1のゲートへ出力する。これにより、例えば、出力電圧Voが負荷RLの動作電圧より高い場合には、ドライブ回路42からオンデューティを低下させたドライブ信号がスイッチングトランジスタTr1のゲートに出力され、単位時間内のオン制御時間が短縮されるので、出力電圧Voが低下する。逆に、出力電圧Voが負荷RLの動作電圧より低い場合には、オンデューティを増加させたドライブ信号がスイッチングトランジスタTr1のゲートに出力され、単位時間内のオン制御時間が延長されるので、出力電圧Voが上昇するので、出力電圧Voは、負荷RL毎に異なる所定の動作電圧に定電圧制御される。
【0007】
一方、落雷など何らかの原因で定電圧制御回路40のパルス幅変調回路PWM等が故障し、スイッチングトランジスタTr1を能動状態とする一定電位のドライブ信号がドライブ回路42からスイッチングトランジスタTr1のゲート(ベース)に出力されると、DC−DCコンバータ100は、スイッチングトランジスタTr1を常時閉じ状態(オン状態)とし、スイッチングトランジスタTr1のオン抵抗で入力電力を消費して入力電圧より低い出力電圧を出力するシリーズレギュレータ(ドロッパー回路)として動作する。
【0008】
しかしながら、スイッチングトランジスタTr1でのスイッチング損失をできる限り低下させて高効率に入力電圧を直流出力電圧に変換するDC−DCコンバータにおいては、放熱対策を講じたパワーMOSやパワー・トランジスタと異なり、オン抵抗により発生する熱エネルギーを発散できないスイッチングトランジスタTr1を用いているので、発熱して火災が発生するという重大事故発生の原因となっていた。しかも、スイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作していても、出力電圧や出力電流は、設定値から大きく変動することがないので、スイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作する異常を外部から発見できないまま、火災が発生する危険が高まるものとなっていた。
【0009】
そこで、特許文献1に記載のDC−DCコンバータ100では、スイッチングトランジスタTr1が能動状態で異常動作すると、スイッチングトランジスタTr1が所定周期で開閉動作せず、スイッチングトランジスタTr1のインダクタL1との接続側の接続点Aの電圧Vdが変化しないことに着目し、接続点Aに接続する異常判定回路4において、所定周期より長い検出期間に接続点Aの電圧Vdが変化しない場合に、能動状態でのスイッチングトランジスタTr1の動作と判定している。
【0010】
また、高圧側電源端子30aとスイッチングトランジスタTr1間に保護回路7となるスイッチングトランジスタTr2を接続し、スイッチングトランジスタTr2のゲートに異常判定回路4を接続させている。スイッチングトランジスタTr2は、異常判定回路4から出力されるドライブ信号により通常は閉じ制御(オン制御)され、異常判定回路4がスイッチングトランジスタTr1の能動状態の動作と判定した場合に、開制御(オフ制御)され、直流入力電源30からスイッチングトランジスタTr1への電流供給が停止され、これによりスイッチングトランジスタTr1の異常発熱を予防できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第5811237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述した従来のDC−DCコンバータ100によれば、スイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作した場合に、スイッチングトランジスタTr1への電流供給を停止し、直流電圧変換部10の動作を停止させるフェールセーフが働くので、未然にスイッチングトランジスタTr1の発熱による火災事故の発生を未然に防止できる。しかしながら、フォールトトレラントが考慮されていないので、スイッチングトランジスタTr1の異常動作が検出されると、負荷RLへの直流電力の供給も停止され、例えば、航空機の飛行、自動車の走行、エレベータの昇降等のシステムに用いられている場合には、これらのシステムに直流電力が供給されず、生命の危険のある更に重大事故を引き起こす原因となる。
【0013】
そこで、通常、DC−DCコンバータ100にフォールトトレラント機能を加える場合には、上述の直流電圧変換部10と同一構成の冗長電源回路を直流入力電源30と負荷RLに接続する高圧側出力端子32a及び低圧側電源端子30bとの間に並列に配設し、通常動作させる直流電圧変換部10のスイッチングトランジスタTr1の異常動作を検出した場合に、冗長電源回路を起動させて動作させる。
【0014】
しかしながら、このように同一構成の冗長電源回路を並列に設けると、DC−DCコンバータ100の全体の回路構成が複雑、大形化する。更に、スイッチングトランジスタTr1が異常動作している直流電圧変換部10は、発熱の危険を有するまま並列で動作を継続するので、故障した直流電圧変換部10の動作を停止させる手段を設ける必要があり、また、冗長電源回路への動作に切り換える切り換え手段を設ける必要がある。特に冗長電源回路への動作の切り換えは、冗長電源回路を起動させた後に直ちに安定した出力電圧の直流電力を供給することができないので、負荷RLへ直流電力の供給が途絶えることなく、冗長電源回路の動作へ切り換える切り換え制御は困難をともなうものであった。
【0015】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、冗長電源回路を設けることなく、簡単な回路構成で、スイッチングトランジスタTr1の能動状態での異常動作しても、負荷RLへ直流電力の供給を継続するDC−DCコンバータを提供することを目的とする。
【0016】
また、直流電圧変換部のスイッチングトランジスタTr1を能動状態で連続動作させても、発熱の危険がないDC−DCコンバータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載のDC−DCコンバータは、直流入力電源に直列に接続し、直流入力電源と閉回路を形成する第1スイッチングトランジスタと、所定周期で第1スイッチングトランジスタを開閉制御する第1ドライブ信号を第1スイッチングトランジスタの制御端子へ出力する第1ドライブ回路と、負荷に接続する一対の高圧側接続線と低圧側接続線間に接続される第1キャパシタと、第1スイッチングトランジスタの開閉動作により直流入力電源から流れる電流が断続し、一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧を、直流入力電源の入力電圧と異なる直流電圧に変換する第1インダクタと、一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧に応じて第1ドライブ信号による第1スイッチングトランジスタの閉時間を制御し、出力電圧を定電圧制御する第1定電圧制御回路とを有する直流電圧変換回路部と、第1スイッチングトランジスタの第1インダクタとの接続側の接続点Aの電圧Vdと、第1スイッチングトランジスタがスイッチング動作している間の接続点Aの電圧Vdの変動範囲で任意に設定する閾値電圧Vthとを比較する第1比較回路を有し、電圧Vdと閾値電圧Vthを比較した極性が、ドライブ信号の所定周期より長い検出期間で変化しない場合に、能動状態での第1スイッチングトランジスタの動作と判定する異常判定回路と、直流入力電源と直流電圧変換回路部との間に接続され、異常判定回路が第1スイッチングトランジスタの能動状態での動作と判定した際に保護動作モードに移行し、直流電圧変換回路部の保護動作を実行する保護回路部とを備えたDC−DCコンバータであって、
保護回路部は、直流入力電源と第1スイッチングトランジスタ間に接続される第2スイッチングトランジスタと、第2スイッチングトランジスタの制御端子へ、常時は、第2スイッチングトランジスタを閉じ制御する第2ドライブ信号を出力し、保護動作モードで、所定周期で第2スイッチングトランジスタを開閉制御する第2ドライブ信号を出力する第2ドライブ回路と、直流電圧変換回路部の入力側の一対の高圧側接続線と低圧側接続線間に接続される第2キャパシタと、保護動作モードで、第2スイッチングトランジスタの開閉動作により直流入力電源から流れる電流が断続し、第2キャパシタの両端の電圧を、直流入力電源の入力電圧を降圧させた直流電圧に変換する第2インダクタと、保護動作モードで、第2キャパシタの両端の電圧に応じて第2ドライブ信号による第2スイッチングトランジスタの閉時間を制御し、第2キャパシタの両端の電圧を定電圧制御する第2定電圧制御回路とを有することを特徴とする。
【0018】
第1スイッチングトランジスタの第1インダクタとの接続側の接続点Aの電圧Vdは、第1スイッチングトランジスタが飽和状態と遮断状態とを繰り返し正常にスイッチング動作している間の変動範囲で変動し、異常判定回路の第1比較回路が電圧Vdと閾値電圧Vthを比較した極性は、第1スイッチングトランジスタが開閉する所定周期内に変化する。第1スイッチングトランジスタが能動状態で動作すると、入力電圧Viがほぼ一定で、接続点Aの電圧Vdもほぼ一定の電位を保つので、第1比較回路が電圧Vdと閾値電圧Vthを比較した極性が、第1スイッチングトランジスタが開閉する所定周期より長い検出期間であっても変化しないことから、異常判定回路は、第1スイッチングトランジスタの能動状態の動作を判定し、保護回路部は保護動作モードに移行する。
【0019】
保護動作モードでは、第2スイッチングトランジスタが所定周期で開閉動作することにより、第2インダクタは、第2キャパシタの両端の電圧を、直流入力電源の入力電圧を降圧させた直流電圧に変換する。第2キャパシタの両端の電圧は、第2定電圧制御回路によって、直流入力電源の入力電圧を降圧させた安定した電圧に定電圧制御されるので、能動状態で動作する第1スイッチングトランジスタを介して一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧は、入力電圧を降圧させた安定した電圧で、負荷に供給される。
【0020】
能動状態で動作する第1スイッチングトランジスタの高圧側の電圧は、直流入力電源の入力電圧を降圧させた第2キャパシタの両端の電圧にほぼ等しいので、第1スイッチングトランジスタに印加される電圧値は、保護回路部が保護動作モードに移行することにより低下し、第1スイッチングトランジスタが能動状態で動作しても異常発熱の危険がない。
【0021】
請求項2に記載のDC−DCコンバータは、第2定電圧制御回路は、第1スイッチングトランジスタの両端に加わる電圧による第1スイッチングトランジスタの発熱量が、第1スイッチングトランジスタの最大放熱量を越えないように、負荷に接続する一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧に対する第2キャパシタの両端の電圧を定電圧制御することを特徴とする。
【0022】
能動状態で動作する第1スイッチングトランジスタでの電圧降下Vtrは、負荷に接続する一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧と第2キャパシタの両端の電圧の電位差であり、能動状態で動作する第1スイッチングトランジスタの発熱量は、Vtrの二乗に比例する。負荷に接続する一対の高圧側接続線と低圧側接続線間の出力電圧に対する第2キャパシタの両端の電圧を定電圧制御することにより、第1スイッチングトランジスタの発熱量を、第1スイッチングトランジスタの最大放熱量以下に制御できる。
【0023】
請求項3に記載のDC−DCコンバータは、異常判定回路が第1スイッチングトランジスタの能動状態での動作と判定した際に、判定結果を外部へ通報する通報手段を備えたことを特徴とする。
【0024】
外部に表れない第1スイッチングトランジスタの異常動作を、通報手段が外部へ通報する。
【発明の効果】
【0025】
請求項1の発明によれば、直流電圧変換回路部のスイッチングトランジスタが異常動作しても、直流電圧変換回路部に相当する別の冗長電源回路を並列に設けることなく、故障した直流電圧変換回路部の動作を停止させずに、負荷へ入力電圧を降下させた出力電圧の直流電力を継続して供給できる。
【0026】
また、直流電圧変換回路部のスイッチングトランジスタを能動状態のまま動作させても、スイッチングトランジスタの異常発熱の危険がない。
【0027】
請求項2の発明によれば、第1スイッチングトランジスタを能動状態のまま動作させても、確実に異常発熱させずに火災の発生を防止できる。
【0028】
請求項3の発明によれば、 外部に表れない第1スイッチングトランジスタの異常動作を、通報手段が外部へ通報するので、スイッチングトランジスタの発熱の危険を使用者へ伝えたり、DC−DCコンバータの動作を安全に停止させた後に、直流電圧変換回路部の故障箇所の修理や交換等の修復手段を講じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本願発明の一実施の形態に係る降圧型DC−DCコンバータ1の回路図である。
【
図2】異常判定・保護制御部11のブロック図である。
【
図3】従来のDC−DCコンバータ100の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の一実施の形態に係るDC−DCコンバータ1は、12Vの直流入力電圧Viを5Vの直流出力電圧Voに変換する降圧型DC−DCコンバータ1であり、以下、この降圧型DC−DCコンバータ1を、
図1と
図2を用いて説明する。
図1は、降圧型DC−DCコンバータ1の回路図であり、
図3に示す従来のDC−DCコンバータ100と比較して明らかなように、DC−DCコンバータ100の基本構成を変更せずに、保護回路2を加えたものである。従って、上述した従来の降圧型DC−DCコンバータ100と主要な回路構成が共通するので、実質的に同一若しくは同様に作用する構成については、同一の番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0031】
直流入力電源30は、直流入力電圧Viが10%程度電圧変動する不安定な電源で、+12Vの高圧側電源端子30aと0Vの低圧側電源端子30bの間に、保護回路2の一部を構成するスイッチングトランジスタTr2と、直流電圧変換部10の一部を構成するスイッチングトランジスタTr1及び低圧側から高圧側を順方向とするダイオードD1とが直列に接続されることにより、閉回路が形成される。
【0032】
スイッチングトランジスタTr1、Tr2は、いずれもPチャネルFET(電界効果トランジスタ)であり、スイッチングトランジスタTr1は、制御用ICで構成される定電圧制御回路40のドライブ回路42にゲートが接続し、ドライブ回路42から出力されるドライブ信号によってオン、オフ制御される。また、スイッチングトランジスタTr2は、保護回路2の後述するドライブ回路21の出力にゲートが接続し、通常は、ドライブ回路21から出力されるドライブ信号によってオン制御され、スイッチングトランジスタTr1の能動状態の動作が検出されると、ドライブ信号によってオン、オフ制御される。ここで、スイッチングトランジスタTr1、Tr2のオン制御とは、そのスイッチングトランジスタTr1、Tr2を飽和状態としてドレイン−ソース間を閉じ制御することをいい、オフ制御とは、遮断状態としてドレイン−ソース間を開制御することをいう。
【0033】
ドライブ回路42から出力されるドライブ信号は、例えば1μsecの固定周期Tに0Vのオン時間と+12Vのオフ時間を繰り返すパルス信号である。ドライブ回路42から+0Vのドライブ信号がスイッチングトランジスタTr1のゲートに出力されている間は、スイッチングトランジスタTr1がオン制御され、スイッチングトランジスタTr2がオン制御されている通常は、直流入力電源30からインダクタL1にコンデンサC1を充電する充電電流が流れる。このオン制御時間中の出力電圧VoとなるコンデンサC1の充電電圧は、インダクタL1の自己誘導によって+12Vの入力電圧Viより低い+5Vの電圧となる。
【0034】
また、ドライブ回路42から+12Vのドライブ信号がスイッチングトランジスタTr1のゲートに出力されると、スイッチングトランジスタTr1はオフ制御され、オフ制御時間中は、インダクタL1に蓄積された電気エネルギーがダイオードD1を通して環流する充電電流となってコンデンサC1を充電電圧と同極性で充電し、負荷RLの電力消費により低下する出力電圧Vo(コンデンサC1の充電電圧)を+5Vに維持する。
【0035】
この出力電圧Voが負荷RLの動作電圧となるように、定電圧制御回路40により定電圧制御される。定電圧制御回路40は、負荷RLが接続する高圧側接続線32の接続点B1と低圧側接続線33間に接続される一対の分圧抵抗R1、R2と、分圧抵抗R1、R2の接続点の電圧と、負荷RLの動作電圧をもとに所定の電位に調整した基準電源電圧Vrefを比較する誤差アンプ41と、発信器OSC1から出力される1MHzの固定周波数の三角波やのこぎり波などの信号を誤差アンプ41の出力でパルス幅変調するパルス幅変調回路PWM1と、パルス幅変調回路PWM1から出力される被変調信号をドライブ信号としてスイッチングトランジスタTr1のゲートへ出力するドライブ回路42を備えている。
【0036】
出力電圧Voが負荷RLの動作電圧より高い場合には、パルス幅変調回路PWM1によりパルス信号の1μsecの固定周期T中のオン時間が短縮制御され、オンデューティを低下させたドライブ信号がスイッチングトランジスタTr1のゲートに出力される。その結果、スイッチングトランジスタTr1の単位時間内のオン制御時間が短縮され、出力電圧Voが低下する。逆に、出力電圧Voが負荷RLの動作電圧より低い場合には、オンデューティを増加させたドライブ信号がスイッチングトランジスタTr1のゲートに出力され、単位時間内のオン制御時間が延長されるので、出力電圧Voが上昇し、出力電圧Voは、負荷RL毎に異なる所定の動作電圧に定電圧制御される。
【0037】
正常に動作する定電圧制御回路40により、出力電圧Voを負荷RLの動作電圧である5Vに定電圧制御する降圧型DC−DCコンバータ1では、例えば、オンデューティが44%のドライブ信号をスイッチングトランジスタTr1のゲートへ出力してスイッチングトランジスタTr1をスイッチング制御し、12Vの直流入力電圧Viを5Vの出力電圧Voに変換している。ここで、スイッチングトランジスタTr1が正常にスイッチング動作している間のスイッチングトランジスタTr1とインダクタL1との間の接続点Aの電位は、スイッチングトランジスタTr1がオン制御されている間に、高圧側電源端子30aの電位に等しい+12V、オフ制御されている間に、低圧側電源端子30bの接地電位から約0.5VのダイオードD1によるダイオード降下分Vf低下する−0.5Vとなり、−0.5Vから+12Vの間で変化する。
【0038】
異常判定・保護制御部11には、
図2に示すように、スイッチングトランジスタTr1とインダクタL1との間の接続点Aの電位を監視するために接続点Aに検出用端子SWを接続させた異常判定回路4と異常判定回路4の出力に接続するRSフリップフロップ回路5とが備えられている。異常判定回路4とRSフリップフロップ回路5は、高圧側電源端子30aに接続する定電流回路6と低圧側電源端子30bの間に接続され、定電流回路6により安定電位に変換される直流入力電源30を電源として動作している。
【0039】
異常判定回路4は、接続点Aの電圧Vdと、スイッチングトランジスタTr1がスイッチング動作している間の電圧Vdの変動範囲で任意に設定する閾値電圧Vthとを比較する図示しない比較回路を備えている。本実施の形態では、接続点Aの電圧Vdが0.5Vから+5Vの間で変動するので、前記閾値電圧Vthを、その間の+0.5Vに設定している。
【0040】
スイッチングトランジスタTr1が正常にスイッチング動作している間に、比較回路の極性は、少なくとも1μsecの固定周期T内に反転する。一方、パルス幅変調回路PWM1等が何らかの原因で故障し、スイッチングトランジスタTr1のゲートに出力されるドライブ信号が一定電位となるとスイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作し、直流入力電圧Viがほぼ一定の電位であるので、接続点Aの電圧Vdも一定電位となり、比較回路の出力の極性は固定周期T内に反転しない。そこで、異常判定回路4は、ドライブ回路42の固定周期Tより長い2μsecに設定した検出期間に、比較回路の出力の極性が一度も反転しない場合に、能動状態での異常動作と判定し、通常は「L」レベルの出力を「H」レベルに転じてRSフリップフロップ回路5のセット入力へ出力する。
【0041】
RSフリップフロップ回路5は、「L」レベルのリセット信号が入力された後、異常判定回路4からの「H」レベルのセット信号が入力されるまで、「L」レベルの出力信号を出力する。一方、スイッチングトランジスタTr1の能動状態の動作と判定した「H」レベルのセット信号が異常判定回路4から入力されると、次に「L」レベルのリセット信号が入力されるまで、「H」レベルの出力信号を出力する。
【0042】
RSフリップフロップ回路5の出力は、ドライブ回路21と図示しない警報表示装置に接続する出力端子FLAGに接続している。保護回路2は、スイッチングトランジスタTr1の正常動作と判定した「L」レベルの出力信号が出力されている間、通常動作モードで動作し、ドライブ回路21は、スイッチングトランジスタTr2のゲートへスイッチングトランジスタTr2をオン制御する+0Vのドライブ信号を連続して出力する。一方、RSフリップフロップ回路5から、スイッチングトランジスタTr1の能動状態の動作と判定した「H」レベルの出力信号が出力されている間、保護回路2は、保護動作モードで動作し、ドライブ回路21は、後述するパルス幅変調回路PWM2から出力される被変調信号をもとに、スイッチングトランジスタTr2をオン、オフ制御するドライブ信号をスイッチングトランジスタTr2のゲートへ出力する。また、出力端子FLAGから「H」レベルの出力信号を入力した警報表示装置は、スイッチングトランジスタTr1が異常動作していることを表示する。
【0043】
保護回路2は、
図1に示すように、直流電圧変換部10の入力側である直流入力電源30側に形成され、直流電圧変換部10の各回路素子と同様に作用する回路素子から構成されている。すなわち、高圧側電源端子30aと低圧側電源端子30bの間に、スイッチングトランジスタTr1とダイオードD1で形成される閉回路の直流入力電源30側に、高圧側電源端子30aと低圧側電源端子30bに対して、スイッチングトランジスタTr2と低圧側から高圧側を順方向とするダイオードD2を直列に接続した閉回路が形成される。
【0044】
また、スイッチングトランジスタTr2とダイオードD2との接続点とスイッチングトランジスタTr1の入力側(ソース)との間に、インダクタL2が接続され、インダクタL2とスイッチングトランジスタTr1との接続点B2と、低圧側接続線33間には、保護回路2が保護動作モードで動作している間に、スイッチングトランジスタTr1の入力側を安定した直流電圧とするコンデンサC2が接続されている。
【0045】
保護回路2が通常動作モードで動作している間は、スイッチングトランジスタTr2が常時オン制御され、直流電流が流れるスイッチングトランジスタTr2とインダクタL2の電圧降下を無視すれば、スイッチングトランジスタTr1には、直流の入力電圧Viが加えられ、直流電圧変換回路部10は、入力電圧Viを降圧し、定電圧制御した出力電圧Voの直流電力を負荷RLへ供給する。
【0046】
保護回路2が保護動作モードに移行すると、スイッチングトランジスタTr2は、ドライブ回路21から出力されるドライブ信号によりオン、オフ制御される。スイッチングトランジスタTr2がオン制御されている間は、直流入力電源30からインダクタL2に電流が流れ、コンデンサC2を充電するが、スイッチングトランジスタTr1の高圧側の直流電圧となるコンデンサC2の充電電圧は、インダクタL2の自己誘導によって入力電圧Viを降下させた電圧となる。また、スイッチングトランジスタTr2がオフ制御され、遮断状態で動作している間は、インダクタL2に蓄積された電気エネルギーがダイオードD2を通して環流する充電電流となって、コンデンサC2を充電し、スイッチングトランジスタTr1の高圧側の直流電圧となるコンデンサC2の充電電圧を維持する。
【0047】
スイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作している間のスイッチングトランジスタTr1の発熱量は、そのオン抵抗をr、接続点B2側のソースの電圧(コンデンサC2の充電電圧)と接続点A側のドレインの電圧(出力電圧Vo)間の差電圧をVtrとすれば、(Vtr)
2/rで表される。ここで、上述のように保護回路2が保護動作モードに移行すると、スイッチングトランジスタTr1の接続点B2側のソースの電圧が、入力電圧Viに比べて充分に低い電圧に低下し、接続点A側のドレインの出力電圧Voとの差電圧Vtrが低下するので発熱量は激減し、異常発熱の危険がなくなる。
【0048】
しかしながら、本実施の形態では、更にスイッチングトランジスタTr1の発熱量が最大放熱量Qmaxを超えないように、すなわち(Vtr)
2/r<Qmaxとなる差電圧Vtrに定電圧制御する定電圧制御回路12を保護回路2に備え、
図2に示すように、異常判定・保護制御部11に内蔵している。
【0049】
定電圧制御回路12は、定電圧制御する目標差電圧Vtrsetに相当する直流オフセット電圧を出力するオフセット電源24と、反転入力端子をSET端子に接続し、非反転入力端子をオフセット電源24を介してSENCE端子に接続させた誤差アンプ23と、発信器OSC2から出力される1MHzの固定周波数の三角波やのこぎり波などの信号を誤差アンプ23の出力でパルス幅変調するパルス幅変調回路PWM2と、保護回路2の保護動作モードでパルス幅変調回路PWM2から出力される被変調信号をドライブ信号としてスイッチングトランジスタTr2のゲートへ出力するドライブ回路21を備えている。
【0050】
誤差アンプ23の反転入力端子が接続するSET端子は、高圧側接続線32のインダクタL2とスイッチングトランジスタTr1との接続点B2に接続し、オフセット電源24を介して非反転入力端子が接続するSENCE端子は、負荷RLに接続する高圧側接続線32の接続点Cに接続し、これにより、誤差アンプ23は、出力電圧Voに直流オフセット電圧Voffを加えた電圧と、スイッチングトランジスタTr1の高圧側の電圧とを比較する。保護回路2が保護動作モードで動作している間は、インダクタL1に直流の出力電流が流れ、インダクタL1での電圧降下を無視すれば、誤差アンプ23は、スイッチングトランジスタTr1の高圧側と低圧側の差電圧差電圧Vtrを、直流オフセット電圧Voffで規定される目標差電圧Vtrsetと比較するものとなる。
【0051】
差電圧Vtrが目標差電圧Vtrsetより高い場合には、パルス幅変調回路PWM2によりパルス信号の固定周期T中のオン時間が短縮制御され、オンデューティを低下させたドライブ信号がスイッチングトランジスタTr2のゲートに出力される。その結果、スイッチングトランジスタTr2の単位時間内のオン制御時間が短縮され、コンデンサC2の充電電圧、すなわち、スイッチングトランジスタTr1の高圧側の電圧が低下し、差電圧Vtrが低下し、目標差電圧Vtrsetに近づく。逆に、差電圧Vtrが目標差電圧Vtrsetより低い場合には、オンデューティを増加させたドライブ信号がスイッチングトランジスタTr2のゲートに出力され、単位時間内のオン制御時間が延長されるので、コンデンサC2の充電電圧が上昇し、差電圧Vtrが上昇し、目標差電圧Vtrsetに近づき、これを繰り返して、スイッチングトランジスタTr1の両端の電圧は、目標差電圧Vtrsetに定電圧制御される。
【0052】
本実施の形態では、直流入力電圧Viを12V、通常動作している間の定電圧制御する出力電圧Voを5Vとしているので、目標差電圧Vtrsetを1Vとし、1Vの直流電圧を出力するオフセット電源24を用いる。
【0053】
これにより、スイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作を継続させても、スイッチングトランジスタTr1のオン抵抗rの両端に加わる電圧は1Vに定電圧制御され、直流入力電圧Viや出力電圧Voの電圧にかかわらず、スイッチングトランジスタTr1が異常発熱することがない。
【0054】
スイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作し、保護回路2が保護動作モードで動作していることは、上述のように警報表示装置による表示で使用者に伝達されるので、DC−DCコンバータ1の動作を安全に停止させることが可能となった後に、故障箇所を修理し復旧させることができる。
【0055】
尚、保護回路2が保護動作モードで動作している間に、何らかの理由でスイッチングトランジスタTr1を能動状態とする故障原因が解決し、スイッチングトランジスタTr1がスイッチング動作を再開した場合には、異常判定回路4が正常動作と判定してRSフリップフロップ回路5へ「L」レベルのリセット信号を出力するので、保護回路2は、スイッチングトランジスタTr2を常時オン制御する通常動作モードに復帰し、直流電圧変換部10は、正常動作に戻る。
【0056】
上述の各実施の形態では、スイッチングトランジスタTr1、Tr2として、PチャネルFETやNチャネルFETを用いているが、ドレインとソースの接続を逆にしたNチャネルFETやPチャネルFETとしてもよく、また、バイポーラトランジスタであってもよい。
【0057】
また、保護回路2が保護動作モードで動作する際に動作する定電圧制御回路12は、スイッチングトランジスタTr1の差電圧Vtrを定電圧制御するものであったが、コンデンサC2の充電電圧を定電圧制御し、スイッチングトランジスタTr1の高圧側の電圧を定電圧制御するものであってもよい。
【0058】
また、上述の実施の形態では、異常判定回路4がスイッチングトランジスタTr1の能動状態の動作と判定した時に、警報表示装置での表示によってスイッチングトランジスタTr1の異常動作を通報する例で説明したが、警報音などの発音など他の方法で使用者に伝達するものであってもよい。
【0059】
また、上述の実施の形態では、ドライブ信号の異常によりスイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作する例で説明したが、スイッチングトランジスタTr1自体の故障や回路素子間の接続異常など他の原因でスイッチングトランジスタTr1が能動状態で動作する場合にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、非絶縁型のDC−DCコンバータのスイッチング素子に、トランジスタを用いたDC−DCコンバータに適している。
【符号の説明】
【0061】
1 降圧型DC−DCコンバータ
2 保護回路
4 異常判定回路
10 直流電圧変換部
30 直流入力電源
32 高圧側接続線
33 低圧側接続線
40 定電圧制御回路
Vi 入力電圧
Vo 出力電圧
L1 インダクタ
L2 インダクタ
Tr1 スイッチングトランジスタ
Tr2 スイッチングトランジスタ
RL 負荷
C1 コンデンサ(キャパシタ)
C2 コンデンサ(キャパシタ)