(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6504285
(24)【登録日】2019年4月5日
(45)【発行日】2019年4月24日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 29/503 20150101AFI20190415BHJP
F21V 29/70 20150101ALI20190415BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20190415BHJP
【FI】
F21V29/503 100
F21V29/70
F21Y115:10
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2018-24895(P2018-24895)
(22)【出願日】2018年2月15日
(62)【分割の表示】特願2014-145513(P2014-145513)の分割
【原出願日】2014年7月16日
(65)【公開番号】特開2018-110123(P2018-110123A)
(43)【公開日】2018年7月12日
【審査請求日】2018年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】茂野 孝紀
【審査官】
田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−147000(JP,A)
【文献】
特開2011−165438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/503
F21V 29/70
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱部品を有する回路基板と、前記発熱部品から発生する熱を放散させる放熱部材と、この放熱部材と前記回路基板との間に装着された伝熱シートと、を備え、
前記放熱部材は、前記伝熱シートの装着方向を特定する辺を有する取付溝を有し、
前記伝熱シートは、前記装着方向を特定する辺に対応する形状を有し、
前記装着方向を特定する辺は、端部にいくほど幅狭となる凸または凹形状を有する
ことを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱部品を有する表示ユニットから発生する熱を外部に拡散するための放熱部材および伝熱シートを備えた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発熱部品を有する表示ユニットから発生する熱を外部に拡散するための放熱部材および伝熱シートを備えた照明装置において、伝熱シートの装着忘れや貼付位置のずれを確認できるようにする技術が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−330587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、貼付位置のずれを確認することはできるが、組み付け性において改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、伝熱シートの組み付け性がよい放熱部材を備えた照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る照明装置Aは、
発熱部品21を有する回路基板2と、前記発熱部品21から発生する熱を放散させる放熱部材1と、この放熱部材1と前記回路基板2との間に装着された伝熱シート3と、を備え、
前記放熱部材1は、前記伝熱シート3の装着方向を特定する辺110を有する取付溝11を有し、
前記伝熱シート3は、前記装着方向を特定する辺110に対応する形状を有
し、
前記装着方向を特定する辺110は、端部にいくほど幅狭となる凸または凹形状を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、伝熱シートの組み付け性がよい放熱部材を備えた照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明装置の表示ユニット構成図。
【
図2】本発明の実施形態に係る照明装置の放熱部材の取付溝の上面図およびB−B断面図。
【
図3】本発明の実施形態に係る照明装置の放熱部品の取付溝の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
【0012】
本発明に係る照明装置Aは、放熱部材1と、LED(発熱部品)21を実装した表示ユニット2と、伝熱シート3とを備える。
【0013】
放熱部材1は、例えば、アルミニウムなどの金属を金型鋳造したヒートシンクからなり、表示ユニット2を螺子固定するための螺子孔10と、伝熱シート3を装着するための取付溝11が形成されている。
【0014】
放熱部材1と、表示ユニット2と、伝熱シート3には、それぞれ対応する螺子孔10,20,30を有しており、放熱部材1の取付溝11に伝熱シート3を貼り付けた後、表示ユニットのLED21が実装されている面の裏面を伝熱シート3に重ねて、放熱部材1に表示ユニット2が螺子固定される。このように、伝熱シート3を挟んで表示ユニット2が放熱部材1に螺子固定されることにより、放熱部材1と表示ユニット2とが互いに密着して接触熱抵抗を小さくして効率良く放熱される。
【0015】
表示ユニット2は、例えば、LED(Light Emitting Diode)21が実装された回路基板であって、フラットケーブル22を介して電源供給されると、LED21が光輝する配線が形成されている。
【0016】
伝熱シート3は、熱伝導性や電気絶縁性に優れたシート状の樹脂からなり、放熱部材1に表示ユニット2を螺子で固定する際に、間に介在することで互いの密着性を高める効果を得るものである。
【0017】
放熱部材1の取付溝11は、
図2(a)に示すように、端部にいくほど幅狭となる案内辺110を有する溝が形成されている。また、伝熱シート3は、この案内辺110に対応する形状を有し、伝熱シート3をこの取付溝11の案内辺110に沿わせて、取付溝11に装着される。
【0018】
このように構成することで、伝熱シート3が取付溝11に案内されて、放熱部材1の適切な位置に貼り付けることができる。
【0019】
また、放熱部材1の取付溝11は、
図2(b)に示すように、端部にいくほど溝が深くなるような緩やかな傾斜溝とすることで、伝熱シート3が案内辺110に案内されやすくなる。
【0020】
また、案内辺110は、
図3に示すように、端部にいくほど幅狭となる中心線Cで対称な形状(
図3の(a))や、中心線Cで対称な凹形状(
図3の(b))や、中心線Cで対称な凸形状(
図3の(c))などの変形をしてもよい。
図3の形状は、それぞれ案内辺110へ伝熱シート3を沿わせると、案内溝11の中央に伝熱シート3が案内される。
【0021】
上述した照明装置Aは、例えば、表示ユニット2が照射する光を背面に受けて画素単位で透過/不透過する液晶パネルと組み合わせた液晶照明装置に適用することができる。
また、照明装置Aは、放熱部材1の一部が露出するように表示ユニット2を覆う筐体を備えて、表示ユニット2は発する熱を放熱部材1によって筐体外に放散する構成としてもよい
【0022】
以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略した。
【符号の説明】
【0023】
A :照明装置
1 :放熱部材
10 :螺子孔
11 :取付溝
110 :案内辺
2 :表示ユニット
20 :螺子孔
21 :LED(発熱部品)
22 :フラットケーブル
3 :伝熱シート
30 :螺子孔
C :中心線