(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ビア電極を含む第1絶縁フィルム、前記第1絶縁フィルムの上面及び下面とそれぞれ接する第1絶縁部及び第2絶縁部、前記第1及び第2絶縁部のそれぞれを覆う第2及び第3絶縁フィルム、及び前記第1及び第2絶縁部によって封止される上部コイル及び下部コイルを含み、金属磁性粉末及び絶縁樹脂を含む本体と、
前記本体の外部面上に配置される第1及び第2外部電極と、を含み、
前記上部コイルは、第1ビアパッド、及び前記第1ビアパッド上に形成される第1めっき層を含み、
前記下部コイルは、第2ビアパッド、及び前記第2ビアパッド上に形成される第2めっき層を含み、
前記第1及び第2ビアパッドのそれぞれの両端部は、前記第1及び第2めっき層の下面に対して突出した突出部を含み、
前記第1絶縁フィルムの上面及び下面のそれぞれは、前記第1及び第2絶縁部と区別される境界面であり、
前記第1ビアパッドは、前記第1絶縁フィルムの上面上に配置され、
前記第2ビアパッドは、前記第3絶縁フィルムの上面上に配置され、
前記第2めっき層は、前記第2ビアパッド上に配置され、上面が前記第1絶縁フィルムの下面に接触する、インダクタ。
前記第1及び第2ビアパッドの前記突出部の上面及び側面のうち前記第1及び第2めっき層が配置されていない上面及び側面は、それぞれ第1及び第2絶縁部によって覆われている、請求項1から4のいずれか一項に記載のインダクタ。
前記第3絶縁フィルムをさらに配置する段階の前に、絶縁部をさらに配置し、レーザーを用いて前記絶縁部に開口部が形成されるようにパターニングし、前記開口部を充填する工程をさらに含む、請求項11に記載のインダクタの製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0010】
なお、本発明を明確に説明すべく、図面において説明と関係ない部分は省略し、様々な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示し、同一思想の範囲内において機能が同一である構成要素に対しては同一の参照符号を用いて説明する。
【0011】
さらに、明細書全体において、ある構成要素を「含む」というのは、特に反対である記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。
【0012】
以下では、本発明の一例によるインダクタ及びその製造方法を説明するが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0013】
インダクタ
図1は本発明の一例によるインダクタの概略的な斜視図であり、
図2はI−I'線に沿って切断した概略的な断面図である。
【0014】
図1及び
図2を参照すると、インダクタ100は全体的に、本体1と、上記本体の外部面に配置される第1及び第2外部電極21、22と、を含む、
【0015】
上記本体1は、厚さ(T)方向において互いに対向する上面及び下面、長さ(L)方向において互いに対向する第1端面及び第2端面、及び幅(W)方向において互いに対向する第1側面及び第2側面を含むことで実質的に六面体形状で構成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0016】
上記本体は磁性材料11を含む。上記磁性材料は、例えば、フェライト又は金属系軟磁性材料であってもよい。上記フェライトとしては、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ni−Zn−Cu系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Ba系フェライト又はLi系フェライトなどの公知のフェライトを含むことができる。上記金属系軟磁性材料としては、Fe、Si、Cr、Al、及びNiからなる群より選択されたいずれか一つ以上を含む合金であることができ、例えば、Fe−Si−B−Cr系非晶質金属粒子を含むことができるが、これに制限されるものではない。上記金属系軟磁性材料の粒径は0.1μm以上20μm以下であってもよく、エポキシ樹脂又はポリイミドなどの高分子上に分散された形で含まれることができる。
【0017】
上記本体1内の上記磁性材料11により、絶縁材料及びコイルが封止される。
【0018】
上記コイルは、全体的にスパイラル状に実現されることができるが、これに制限されるものではない。
【0019】
図2を参照して、上記絶縁材料及び上記コイルの構造についてより詳細に説明する。
【0020】
まず、内部にビア電極Vを含む第1絶縁フィルム121は、約30μmの薄膜状を有する。上記第1絶縁フィルムの材料は、ABF、ポリイミド(Polyimide)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)などであってもよい。上記第1絶縁フィルムは、中央に貫通孔を含むことができ、この貫通孔の内部には磁性材料11が充填されて、磁性コアとして機能する。
【0021】
上記第1絶縁フィルム121は、第1絶縁部131と第2絶縁部132との間の境界面としての機能をする。第1及び第2絶縁部が第1絶縁フィルムの上面及び下面とそれぞれ接することで、第1絶縁フィルムの上面及び下面がそれぞれ第1及び第2絶縁部の境界面として構成されるようになる。
【0022】
上記第1及び第2絶縁部131、132は、約50μm以上70μm以下であってもよい。上記第1及び第2絶縁部の内部には、上部コイル16a及び下部コイル16bが埋め込まれているため、上記第1及び第2絶縁部の厚さは、実質的に上部コイル及び下部コイルの厚さと同一であればよい。
【0023】
上記第1及び第2絶縁部の材料は、上記第1及び第2絶縁部と接する第1絶縁フィルムの材料と同一又は異なる材料で構成されることができ、例えば、FR−4、BT、ポリイミドであってもよい。また、第1及び第2絶縁部と第1絶縁フィルムのそれぞれが同一の材料で構成されても、第1絶縁フィルムと第1絶縁部との間、及び第1絶縁フィルムと第2絶縁部との間の境界は明確に区別される。これは、第1絶縁フィルムならびに第1絶縁部及び第2絶縁部がそれぞれ個別の積層工程により形成されるためである。
【0024】
上記上部コイル16aは、複数の第1ビアパッド15a及び第1めっき層141aで構成され、上記下部コイル16bは、複数の第2ビアパッド15b及び第2めっき層141bで構成される。
【0025】
上記上部及び下部コイルは、全体的にスパイラル状に構成される。
【0026】
上記上部コイルにおいて、上記第1ビアパッドの両端部は突出部を含む。このような突出部は、第1ビアパッドの上面よりも、その上に配置される第1めっき層の下部の面積が狭いため形成されるものである。上記第1めっき層は、下部に行くほど狭い面積で構成されて、全体的にテーパー状の断面を含む。
【0027】
同様に、上記下部コイルにおいて、上記第2ビアパッドの両端部は、突出部を含む。このような突出部は、第2ビアパッドの上面よりも、その上に配置される第2めっき層の下部の面積が狭いため形成されるものである。上記第2めっき層は、下部に行くほど狭い面積で構成されて、全体的にテーパー状の断面を含む。
【0028】
また、上記第1ビアパッド15aは、第1金属薄膜層151aと、上記第1金属薄膜層151a上に配置される第1金属パターン層152aと、を含み、上記第2ビアパッド15bは、第2金属薄膜層151bと、上記第2金属薄膜層151b上に配置される第2金属パターン層152bと、を含む。この場合、第1ビアパッド15aのうち貫通孔に近い第1ビアパッドにはビア電極を充填して、上部コイルと下部コイルとが互いに連結されることができるようにする。より具体的には、第1ビアパッド内の第1金属薄膜層151aが第1絶縁フィルム121に形成されたビアホールの側面及び下面に薄くコーティングされるようにし、その上に第1金属パターン層を配置した後、上記ビアホールの内部を完全に充填する構造を有するようにする。
【0029】
上記第1及び第2ビアパッドのそれぞれは、約15μmの厚さを有することが好ましい。また、コイルのARとインダクタの全体サイズを考慮して適切に設計変更できることは言うまでもない。
【0030】
次に、上記第1及び第2めっき層はそれぞれ、実質的にコイルのアスペクト比を決定する機能をする。高アスペクト比のコイルが要求される場合には、上記第1及び第2めっき層の厚さを厚くするか、又は複数の工程を適用して、複数のめっき層が積層されるようにする。
【0031】
上記上部コイルの上面と磁性材料との間には、第2絶縁フィルム122がさらに配置されて、コイルと磁性材料との間の電気的絶縁が実現される。同様に、上記下部コイルの下面と磁性材料との間には、第3絶縁フィルム123がさらに配置されて、コイルと磁性材料との間の電気的絶縁が実現される。第2及び第3絶縁フィルムのそれぞれの厚さは、約10μm前後で構成されるようにすることが好ましい。その材料は、ABF(エポキシ樹脂+硬化剤)、PID(Photoimageable Dielectric)樹脂であってもよいが、薄膜状であって、絶縁特性及び成形特性に優れた材料であれば制限されずに適用可能できることは言うまでもない。
【0032】
次に、
図3a〜
図3uは
図2のインダクタの一製造方法の概略的な工程を示す。説明の便宜のために、第1、第2などの順序は、各構成要素が形成される順序に基づいて記載されるものであり、これは上述したインダクタの順次とは異なり得る。
【0033】
図3aは、支持部材31を設ける段階である。絶縁特性を有する薄膜状の支持部材であればすべて適用されることができ、例えば、従来のCCLのコアから上部及び下部の銅箔層を除去したものであることができる。その具体的な厚さは、限定されず、支持部材としての支持機能を適切に行うことができるものであれば十分であって、従来の設備施設をそのまま活用するためには約60μm前後の厚さで構成されることが好ましい。
【0034】
次に、
図3bは、上記支持部材の上面及び下面に、第1絶縁フィルム321a、321bを塗布する。上記第1絶縁フィルムを塗布する方法は、制限されないが、ラミネート工程を適用することができる。また、第1絶縁フィルムの材料は、ABF(エポキシ樹脂+硬化剤)、PID(Photoimageable Dielectric)樹脂、ポリイミドであることが好ましく、その厚さは約10μm前後であることができるが、これに制限されるものではない。
【0035】
図3cは、上記第1絶縁フィルム上に第1金属薄膜層331a、331bを形成するもので、上記第1金属薄膜層の材料は、電気導電性を有する材料であれば制限されないが、通常Cuである。また、第1金属薄膜層を形成する方式には何の制限もなく、化学めっき方式であってもよく、スパッタリング方式であってもよい。また、それ以外にも、当業者がプロセス条件及び要求される仕様に応じて適宜選択することができる。
【0036】
図3dは、上記第1金属薄膜層上にパターニングされた絶縁パターン34を配置する段階である。上記パターニングされた絶縁パターンは、所定の厚さを有するドライフィルムを露光/現像して、コイル状のパターンを有するように構成することで導出される。この場合、パターニングされた絶縁パターンの厚さや形状は適宜選択することができ、制限はないが、上記パターニングされた絶縁パターン内の開口部の厚さを、内部に充填される予定である金属パターン層の厚さよりも大きく構成することが好ましい。
【0037】
図3eは、上記パターニングされた絶縁パターン34内の開口部を充填する第1金属パターン層332a、332bを形成する段階である。上記第1金属パターン層を形成する方式には制限がないが、第1金属パターン層の真下の第1金属薄膜層をシードとして電解めっきを行うことができることは言うまでもない。第1金属パターン層の材料には制限がなく、Cuであることが最も好ましい。上記第1金属パターン層と、その下に既に形成されている第1金属薄膜層を組み合わせることで、第1ビアパッドが構成される。
【0038】
図3fは、
図3dの段階で形成されたパターニングされた絶縁パターンを除去する段階である。この場合、上記パターニングされた絶縁パターンの下部と接する第1金属パターン層及び第1金属薄膜層もともに除去されるが、これに対する具体的な説明は省略する。このように、上記パターニングされた絶縁パターンを除去すると、全体的にスパイラル状を有するようになり、断面が実質的に長方形である第1金属薄膜層と第1金属パターン層を含む第1ビアパッドが形成されることができるようになる。
【0039】
次に、
図3gは、上記第1金属薄膜層及び第1金属パターン層の上部及び下部に第1絶縁部322a、322bをラミネートする段階である。第1絶縁部のうち少なくとも一部は最終のチップにも残存するため、第1絶縁部の厚さは、所望のコイルの厚さと実質的に同一となるよう構成されることが好ましい。第1絶縁部の厚さを不要に厚くする場合には、別の絶縁部除去工程をさらに行わなければならないなど効率的ではない。上記第1絶縁部の材料は、限定されず、特に後述のように、印刷工程によりパターニングするのではなく、レーザー工程によりパターニングすることができるため、当業者にとっては第1絶縁部の材料選択の自由度が相対的に高い。
【0040】
次に、
図3hを参考にすると、第1絶縁部は、その下部の第1ビアパッドの形状に対応する形状、例えば、スパイラル状を有するようにレーザーでパターニングすることができる。第1絶縁部をパターニングする工程は、制限されないが、レーザー工程を適用することが好ましい。上記レーザー工程時に、ビームサイズ(Beam Size)などの条件を変更してパターニングの幅を適切に制御できることは言うまでもなく、第1ビアパッドと向かい合う第1絶縁部の開口部の下面の幅が上面の幅よりも狭い逆台形状の断面を有するようにパターニングする。この場合、第1絶縁部の開口部と、第1ビアパッドのうち第1金属パターン層の上面との間には所定の段差が形成される。ここで、所定の段差とは、コイルのめっき成長方向を基準として形成されることを意味する。具体的には、第1絶縁部の開口部の下面の面積が上記第1金属パターン層の上面の面積よりも小さいため、上記第1金属パターン層の上面の外側部は、実質的に第1絶縁部によって覆われた状態に維持される。
【0041】
図3iは、上記第1絶縁部の開口部の内部に第1めっき層333a、333bを形成する段階である。第1ビアパッドをシードとして電解めっき又は無電解めっきを適用するか、又は注入するなど、当業者がプロセス条件などを考慮して適切に選択することができる。上記第1めっき層の厚さは、実質的に第1絶縁部の厚さと同一となるように構成されることが好ましい。第1めっき層の厚さが第1絶縁部の厚さよりも厚い場合には、隣接するめっき層との間にショートが発生することがあり、第1めっき層の厚さが第1絶縁部の厚さよりも薄く、その薄さの程度が後工程又は環境に応じて収縮する程度よりも大きい場合には、別の除去工程をさらに備えなければならないため効率的ではない。
【0042】
図3jは、第1絶縁部及び第1めっき層上に第2絶縁フィルム323a、323bをラミネートする段階を示す。上記第2絶縁フィルムは、ビア電極が形成される空間であるため、上記ビア電極を支持することができる程度の厚さで構成されることが好ましく、実質的に約30μm前後であることが好ましい。
【0043】
次に、
図3kは、第2絶縁フィルムにビアホールを形成し、第2絶縁フィルム及び上記ビアホールの表面上に第2金属薄膜層334a、334bを形成する段階である。上記ビアホールを形成することにより、第2絶縁フィルムの下部に埋め込まれている第1めっき層の少なくとも一部が露出する。これにより、第1めっき層と第2金属薄膜層とが、上記ビアホールを介して互いに接触するようになる。
【0044】
図3lは、パターニングされた絶縁パターン34を配置する段階である。この段階は、実質的に
図3dの段階で説明されている、パターニングされた絶縁パターンを配置する段階と同一である。
【0045】
次いで、
図3mは、上記パターニングされた絶縁パターンの開口部内に第2金属パターン層335a、335bを充填する段階である。上記第2金属パターン層を充填する方式には制限がなく、例えば、第2金属薄膜層をシードにしてめっきなどを行うことができる。
【0046】
図3nは、パターニングされた絶縁パターンを除去する段階である。ここで、パターニングされた絶縁パターンの下に配置された第2金属薄膜層も除去されることが好ましい。その結果、
図3nの段階では、実質的に第2ビアパッドが導出され、上記第2ビアパッドは、第2金属薄膜層と、上記第2金属薄膜層上に積層される第2金属パターン層で構成される。上記第2ビアパッドは、ビアホールを充填してビア電極を形成するようになり、全体的にスパイラル状に構成される。
【0047】
図3oは、第2絶縁部324a、324bで上記第2ビアパッドを封止する段階であって、例えば、第2絶縁部をラミネートすることであり得る。第2絶縁部は、上述の第1絶縁部を形成する段階と実質的に同一の工程を経て形成されることができる。
【0048】
図3pは、上記第2絶縁部が開口部を有するようにパターニングする段階である。この場合、フォトリソグラフィ(Photo Lithography)を適用するよりも、レーザーを用いてパターニングすることが好ましい。上記開口部の断面は、下面が上面に比べて狭い逆台形状であり得る。上記開口部の各位置別サイズ又は具体的な断面の形状は、ビームサイズを調節することにより、当業者が適切に設計変更することができる。
【0049】
図3qは、上記第2絶縁部の開口部内を第2めっき層336a、336bにより充填する段階である。その充填方式としては、電解めっきや無電解めっきなどを適切に設定することができる。第2めっき層の厚さは、実質的に第2絶縁部の厚さと同一となるように構成されることが好ましい。第2めっき層の厚さが第2絶縁部の厚さよりも厚い場合には、隣接するめっき層との間にショートが発生することがあり、第2めっき層の厚さが第2絶縁部の厚さよりも薄く、その薄さの程度が後工程又は環境に応じて収縮する程度よりも大きい場合には、別の除去工程をさらに備えなければならないため効率的ではない。
【0050】
図3rは、第2めっき層上に第3絶縁フィルム325a、325bをラミネートする段階である。上記第3絶縁フィルムは、全体的に均一な厚さを有するが、例えば、約10μm前後であることが好ましい。
【0051】
図3sは、支持部材31を別に分離して、複数の本体41、42を形成する段階である。その結果、支持部材の上部及び下部にそれぞれ少なくとも2つの本体が形成されるため、本体間の対称性及び歩留まりを向上させるのに有利である。
【0052】
図3tは、本体の中央部を貫通する貫通孔Hを加工する段階である。後述の段階において、上記貫通孔の内部に磁性材料が充填されて、コアの透磁率を向上させることができる。
【0053】
図3uは、本体内部に磁性材料を充填してコイルと絶縁部とが全体的に封止されるようにしながら、ダイシングブレードを用いて両端部を加工する工程を行って(図示せず)、両端部に外部電極を形成する段階である。
【0054】
上記の説明を除いて、上述した本発明の一例によるインダクタの特徴と重複する説明は省略する。
【0055】
次に、
図4は、
図2に開示されたインダクタ100を変形したインダクタ200を示す。上記インダクタ200は、
図2のインダクタ100と対比して、第1及び第2めっき層を複数のめっき層(2層)で構成することでコイルのアスペクト比を増加させたこと以外は、実質的に同一のインダクタである。説明の便宜のために、同一の構成に対しては同一の符号を使用し、重複する構成についての説明は省略する。
【0056】
図4を参照すると、第1めっき層141aは、互いに対応するパターンとしての第1めっきパターン1411a及び第2めっきパターン1412aを含み、第2めっき層141bは、互いに対応するパターンとしての第1めっきパターン1411b及び第2めっきパターン1412bを含む。この場合、第1めっきパターン1411a、1411bの上側に第2めっきパターン1412a、1412bが配置され、第1めっきパターンと第2めっきパターンは、実質的に同一のコイルの断面形状を有することができる。上記第1及び第2めっきパターンは、互いに直接連結されることができ、又は所定の厚さの絶縁層を介して連結されることもできる。また、第1めっき層の第1めっきパターンを絶縁する第1絶縁パターン1311a、及び第1めっき層の第2めっきパターンを絶縁する第2絶縁パターン1312aは、第1絶縁部131を構成し、第2めっき層の第1めっきパターンを絶縁する第1絶縁パターン1321b、及び第2めっき層の第2めっきパターンを絶縁する第2絶縁パターン1322bは、第2絶縁部132を構成する。上記第1及び第2絶縁パターンも、第1及び第2めっきパターンと同様に上下に配置されて互いに直接連結されることができ、又は所定の構成を介して連結されることもできる。
【0057】
上記インダクタ200は、第1及び第2めっき層がそれぞれ単一のめっきパターンのみからなるインダクタに比べてRdc値を著しく低減するという効果を奏する。
【0058】
次に、
図5〜
図31は、
図4のインダクタ200の製造方法に関する概略的な工程図である。
図5〜
図31に示される製造方法のそれぞれの段階は、
図3a〜
図3uに示される製造方法と全体的に重複するが、いくつかの段階では差異がある。したがって、
図5〜
図31のうち
図3a〜
図3uと区別される段階、特に
図14〜
図16及び
図25〜
図27に図示された段階について詳しく説明する。
【0059】
まず、
図14〜
図16を見ると、
図3a〜
図3uとは異なって、第1めっき層1411a、1411bを形成した後、ビアホールを加工するための第2絶縁フィルムをラミネートする代わりに、第1絶縁パターン1311aと同一の第2絶縁パターン1312aをさらに積層する(
図14)。その後、上記第2絶縁パターン1312aをレーザーでパターニングして、上記第2絶縁パターンを貫通する開口部を形成し(
図15)、上記開口部内に第1めっき層1412aを形成する(
図16)。その結果、同一の第1めっき層1411aと第1めっき層1412aとが上下に直接積層された構造が構成されるようになる。この場合、
図3a〜
図3uの第1めっき層に比べて、高アスペクト比を有する第1めっき層が導出されることができ、インダクタのRdc特性が著しく改善されることができる。
【0060】
次に、
図25〜
図27を見ると、
図3a〜
図3uとは異なって、第2めっき層1411aを形成した後、第3絶縁フィルムをラミネートする代わりに、第1絶縁パターン1311aと同一の第2絶縁パターン1312aをさらに積層する(
図25)。その後、上記第2絶縁パターン1312aをレーザーでパターニングして、上記第2絶縁パターンを貫通する開口部を形成し(
図26)、上記開口部内に第2めっき層1412aを形成する(
図27)。その結果、同一の第2めっき層1411aと第2めっき層1412aとが上下に直接積層された構造が構成されるようになる。この場合、
図3a〜
図3uの第2めっき層に比べて、高アスペクト比を有する第2めっき層が導出されることができ、インダクタのRdc特性が著しく改善されることができる。
【0061】
その他、
図5〜
図31に示された各工程は、
図3a〜
図3uに示された各工程と重複するため、これに対する具体的な説明は省略する。
【0062】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【0063】
一方、本発明で用いられた「一例」という表現は、互いに同一の実施形態を意味せず、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されるものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明であると理解されることができる。
【0064】
また、本発明で用いられた用語は、一例を説明するために説明されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。この際、単数の表現は文脈上明確に異なる意味でない限り、複数を含む。