特許第6504791号(P6504791)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6504791
(24)【登録日】2019年4月5日
(45)【発行日】2019年4月24日
(54)【発明の名称】ドレントラップ
(51)【国際特許分類】
   F16T 1/38 20060101AFI20190415BHJP
   F16T 1/22 20060101ALI20190415BHJP
【FI】
   F16T1/38 Z
   F16T1/22 Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-230896(P2014-230896)
(22)【出願日】2014年11月13日
(65)【公開番号】特開2016-94981(P2016-94981A)
(43)【公開日】2016年5月26日
【審査請求日】2017年10月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000133733
【氏名又は名称】株式会社テイエルブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(72)【発明者】
【氏名】浅田 哲夫
【審査官】 松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−064229(JP,A)
【文献】 実開昭61−061009(JP,U)
【文献】 特開2004−028195(JP,A)
【文献】 実開平05−069499(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0060241(US,A1)
【文献】 特開2011−246032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16T 1/00 − 1/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドレンの流入通路と、該流入通路のドレンが外周側から内周側へ通過する円筒状のフィルタと、該フィルタを通過したドレンが貯留される貯留室とを備えたドレントラップであって、
上記流入通路は、上記フィルタの外周面に向かって延び、下流端が分岐部となる主通路と、上記分岐部に接続され、ドレンが上記フィルタの外周に沿って互いに反対方向に流れる2つの周方向通路と、該2つの周方向通路のドレンが対向して合流する合流部と、上記フィルタの外周面と上記2つの周方向通路との間に設けられ、一部が上記合流部に連通しドレンが上記フィルタを通過する環状通路とを備え、
上記周方向通路の内周側の側壁を構成すると共に上記環状通路の外周側の側壁を構成し、環状において上記合流部に対応する部分が切除されてなるC形に形成された内周壁が、上記フィルタの外周側に間隔を置いて設けられ、
上記流入通路は、上記内周壁における上記分岐部に対応する部分が、上記主通路のドレンが衝突し上記2つの周方向通路に分岐する衝突壁を構成している
ことを特徴とするドレントラップ。
【請求項2】
請求項1に記載のドレントラップにおいて、
上記流入通路の上記衝突壁が設けられる箇所の底面には、ドレンが上記衝突壁に衝突することによって該ドレンから分離された異物を溜める凹部が設けられている
ことを特徴とするドレントラップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、蒸気システムや圧縮空気システムに発生するドレンを自動的に排出するドレントラップに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、ドレンが通過するフィルタ(スクリーン)を備えたドレントラップが知られている。このドレントラップでは、流入通路(入口)に流入したドレンが、フィルタを外周側から内周側へ通過して貯留室(トラップ室)に流入する。貯留室のドレンは、自動的に排出通路(出口)を介して外部に排出される。ドレンは、フィルタを通過することにより、ドレンに含まれる異物(ゴミ、錆、スケール等)がフィルタに捕捉される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−231462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したようなドレントラップでは、異物によるフィルタの目詰まりが起こるまでの期間をできるだけ長くしたいという要望があった。
【0005】
本願に開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルタの目詰まりが起こるまでの期間を延長することができるドレントラップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示の技術は、ドレンの流入通路と、該流入通路のドレンが通過するフィルタと、該フィルタを通過したドレンが貯留される貯留室とを備えたドレントラップを前提としている。そして、本願のドレントラップでは、上記流入通路は、ドレンが衝突する衝突壁を有し、該衝突壁に衝突した後のドレンが上記フィルタを通過するように構成されているものである。
【発明の効果】
【0007】
本願のドレントラップによれば、流入通路においてドレンが衝突する衝突壁を設けるようにしたため、ドレンは衝突壁に衝突することでドレンの流速が低下して流体力が減少する。そのため、ドレンに含まれる異物は流れずに落下する。つまり、ドレンから異物が分離される。こうして、本願のドレントラップでは、ドレンがフィルタを通過する前に、ドレンに含まれる異物を分離除去することができる。したがって、異物によるフィルタの目詰まりが起こるまでの期間を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係るドレントラップの概略構成を示す縦断面図である。
図2図2は、実施形態に係るドレントラップの概略構成を示す横断面図である。
図3図3は、図2におけるA−A線の断面図である。
図4図4は、流入通路の周方向通路を直線状に展開して示す図であり、(a)は平面図を示し、(b)は側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願に開示の技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0010】
本実施形態のドレントラップ1は、パイロット式のスチームトラップを構成し、例えば蒸気システムに設けられ、蒸気の凝縮によって発生したドレン(復水)が貯留され自動的に排出されるものである。図1に示すように、ドレントラップ1は、密閉容器であるケーシング10と、2つの排出機構20,30とを備えている。
【0011】
ケーシング10は、本体部11に蓋部12がボルトで締結されてなり、内部に貯留室13が形成されている。本体部11は、ドレンの流入通路14および排出通路15を有している。貯留室13の上部には、円筒状のフィルタ17(円筒部を有するフィルタ)が設けられている。流入通路14はフィルタ17を介して貯留室13の上部に連通しており、流入通路14のドレンはフィルタ17を通過して貯留室13に貯留される。貯留室13には、中空球形のフロート16が自由状態で設けられている。流入通路14の詳細については後述する。
【0012】
排出機構20は、貯留室13の下部に設けられており、貯留室13のドレンのみを排出通路15に排出するドレン用の排出機構である。排出機構20は、シリンダ部材21と、排出弁25とを備えている。
【0013】
シリンダ部材21は、貯留室13の壁部に貫通して取り付けられている。シリンダ部材21の内部は、軸方向に延びる排出路22となっている。また、シリンダ部材21には、径方向に貫通して貯留室13と排出路22とを連通させる連通孔23と、径方向に貫通して排出通路15と排出路22とを連通させる連通孔24とが形成されている。シリンダ部材21の貯留室13側では、連通孔23と排出路22とが交差する角部が排出弁25の弁座29となっている。つまり、排出機構20では、シリンダ部材21の排出路22および2つの連通孔23,24を介して貯留室13と排出通路15とが連通している。
【0014】
排出弁25は、シリンダ部材21の排出路22に収容されている。排出弁25は、略棒状に形成され、その先端部が弁体26となっている。また、排出弁25には、軸方向に貫通するパイロット流路27が形成されている。パイロット流路27は、フロート16によって前端側の開口が開閉される。シリンダ部材21の後端側には、圧力室28が形成されている。排出機構20では、パイロット流路27によって貯留室13と圧力室28とを連通させている。
【0015】
排出機構20では、圧力室28の圧力に応じて排出弁25がシリンダ部材21の軸方向に進退(変位)して弁体26が排出路22を開閉するように構成されている。即ち、貯留室13の水位が低い場合、排出弁25の前端にフロート16が接してパイロット流路27が閉じられ、弁体26によって排出路22が閉じられる(図1の状態)。貯留室13の水位が上昇すると、フロート16が排出弁25の前端から離隔してパイロット流路27が開く。そうすると、貯留室13のドレンがパイロット流路27を通じて圧力室28に流入し、圧力室28の圧力が上昇する。圧力室28の圧力が所定の圧力に達すると、その圧力によって排出弁25が前進し、排出路22が開く。これにより、貯留室13のドレンがシリンダ部材21を通じて排出通路15に排出される。
【0016】
排出機構30は、貯留室13の上部に設けられており、貯留室13内の低温の空気や低温のドレンを排出通路34に排出する低温流体用の排出機構である。排出機構30は、弁座31と、温度応動部材33とを備えている。弁座31には排出通路34に連通する排出孔32が形成されており、その排出孔32は温度応動部材33によって開閉される。温度応動部材33は、略円板状の密閉カプセルであり、図示しないが、内部に薄板ダイヤフラムと熱膨張収縮液が収容されている。排出通路34は、蓋部12に形成されており、排出通路15に接続されている。排出機構30では、貯留室13内の温度が高くなると、温度応動部材33が膨張して排出孔32を閉じる。貯留室13内の温度が低くなると、温度応動部材33は収縮して排出孔32を開き、貯留室13のドレンや空気が排出孔32から排出通路34に排出される。
【0017】
次に、本実施形態の流入通路14について図2図4も参照しながら詳細に説明する。流入通路14は、主通路41と、2つの周方向通路42,43と、合流部45と、環状通路46とをケーシング10内に有している。
【0018】
図2に示すように、主通路41は、流入通路14においてドレンが最初に流入する通路である。主通路41は、フィルタ17の外周面に向かって延びると共にフィルタ17の径方向に延びる直線状の通路である、主通路41の下流端は、2つの周方向通路42,43に接続されている。つまり、流入通路14では、主通路41と2つの周方向通路42,43との接続部が分岐部44となっており、主通路41のドレンが2つの周方向通路42,43に分岐(分流)するようになっている。
【0019】
2つの周方向通路42,43は、フィルタ17の外周側に設けられ、ドレンがフィルタ17の外周に沿って互いに反対方向に流れる通路である。つまり、周方向通路42,43ではドレンがフィルタ17の外周に沿って円弧状に流れる。周方向通路42,43は、ドレンが円弧状に流れることにより、そのドレンに含まれている異物(ゴミ、錆、スケール等)が遠心力によって周方向通路42,43の外周側に分離されて落下するように構成されている。つまり、ドレンよりも比重の高い異物が遠心分離される。なお、周方向通路42,43は、フィルタ17の略半周に対応する長さに形成されている。
【0020】
合流部45は、2つの周方向通路42,43のドレンが対向して合流する部分である。つまり、合流部45は、2つの周方向通路42,43のドレンが衝突(合流)することによって、該ドレンに含まれている異物が分離されて落下するように構成されている。合流部45は、フィルタ17の外周側において分岐部44と反対側に位置し、2つの周方向通路42,43の下流端が接続されている。環状通路46は、フィルタ17の外周面と2つの周方向通路42,43との間に設けられており、周方向の一部が合流部45に連通している。
【0021】
図2に示すように、本体部11には、周方向通路42,43の外周側の側壁および内周側の側壁を構成する外周壁47および内周壁48が形成されている。内周壁48は、環状の一部(合流部45に対応する部分)が切除されてなるC形に形成され、フィルタ17の外周側に間隔を置いて設けられている。内周壁48は環状通路46の外周側の側壁も構成しており、内周壁48とフィルタ17との間の空間が環状通路46となっている。
【0022】
そして、内周壁48は、分岐部44に対応する部分がドレンの衝突部49となっている。流入通路14では、主通路41に流入したドレンが、内周壁48の衝突部49に衝突し、その後2つの周方向通路42,43に分岐(分流)するようになっている。つまり、流入通路14における衝突部49は、2つの周方向通路42,43に分岐する前のドレンが衝突する衝突壁を構成している。衝突部49は、ドレンが衝突することによって、該ドレンに含まれている異物が分離されて落下するように構成されている。
【0023】
また、流入通路14の分岐部44には、底面50に凹部51が設けられている。凹部51は、平面視が円形に形成され、ドレンが衝突部49に衝突することによって分離された異物を溜める異物溜め部である。さらに、合流部45の底面50にも凹部54が設けられている。この凹部54は、平面視が長円形に形成され、2つの周方向通路42,43のドレンが衝突(合流)することによって分離された異物を溜める異物溜め部である。
【0024】
また、2つの周方向通路42,43には、通路方向に延びて合流部45の凹部54に接続される溝52,53が設けられている。溝52,53は、遠心力によってドレンから分離された異物を溜める異物溜め部である。図3にも示すように、溝52,53は、周方向通路42,43の底面50における外周側に設けられている。さらに、図4(a)にも示すように、溝52,53の幅Bは、周方向通路42,43において上流側(分岐部44)から下流側(合流部45)へいくに従って大きくなっている。さらに、図4(b)に示すように、溝52,53の深さDは、上流側(分岐部44)から下流側(合流部45)へいくに従って大きくなっている。つまり、溝52,53は、上記凹部へ向かうに従って下方へ傾斜している。なお、図4は、2つの周方向通路42,43のうち代表して周方向通路42について示している。
【0025】
また、環状通路46にも、ほぼ全周に亘って通路方向に延びる溝55が設けられている。この溝55も、上述した溝52,53と同様、遠心力によってドレンから分離された異物を溜める異物溜め部である。環状通路46においても、ドレンが円弧状に流れるため、ドレンに含まれている異物が外周側に分離される。溝55は、環状通路46の底面50における外周側に設けられている。
【0026】
また、図1に示すように、分岐部44の凹部51にはバルブ62で閉じられた排出口61が設けられている。図2に示すように、合流部45の凹部54にもバルブ64で閉じられた排出路63が設けられている。これら排出口61および排出路63は、凹部51,54に溜まっている異物をバルブ62,64が開けられることにより排出するためのものである。
【0027】
〈ドレンの流入動作〉
以上のように構成された流入通路14では、主通路41に流入したドレンが分岐部44において衝突部49に衝突する。この衝突により、ドレンに含まれている異物は分離されて凹部51に落下する。即ち、ドレンは、衝突部49に衝突することにより流速が低下して流体力が減少する。これにより、ドレンよりも比重の高い異物は流れずに落下する。こうして、分離された異物は凹部51に溜められる。ドレンは、衝突部49に衝突した後、2つの周方向通路42,43に分岐(分流)する。
【0028】
周方向通路42,43では、ドレンに含まれている異物(分岐部44で分離しきれなかった異物、即ちドレンに残留している異物)が遠心力によって外周側に分離されて溝52,53に落下する。つまり、ドレンよりも比重の高い異物が遠心分離される。ここで、溝52,53は周方向通路42,43の外周側に設けられているため、遠心力によって分離された異物は確実に溝52,53に落下する。さらには、溝52,53の幅Bが下流側へいくに従って大きくなっているため、分離された異物を効果的に溝52,53に溜めることができる。
【0029】
そして、溝52,53は合流部45の凹部54に接続されているため、溝52,53に溜まった異物はドレンの流れによって凹部54まで流される。つまり、周方向通路42,43において分離された異物が合流部45の凹部54に集められる。しかも、溝52,53は下流側(合流部45の凹部54)へいくに従って下方へ傾斜しているため、溝52,53に溜まった異物が容易にドレンの流れによって凹部54まで流れる。
【0030】
2つの周方向通路42,43を流れたドレンは、合流部45において互いに衝突(合流)する。このドレン同士の衝突により、ドレンに含まれている異物(分岐部44および周方向通路42,43で分離しきれなかった異物、即ちドレンに残留している異物)は分離されて凹部54に落下する。即ち、分岐部44での衝突作用と同様、ドレン同士が衝突することによりドレンの流体力が減少するため、ドレンよりも比重の高い異物は流れずに落下する。こうして、分離された異物は凹部54に溜められる。合流部45で衝突(合流)したドレンは、環状通路46に流れてフィルタ17を通過して貯留室13に流入する。環状通路46においても、ドレンに含まれている異物(分岐部44、周方向通路42,43および合流部45で分離しきれなかった異物、即ちドレンに残留している異物)が遠心力によって外周側に分離されて溝55に落下する。このように、流入通路14を流れるドレンは、分岐部44、周方向通路42,43、合流部45および環状通路46で異物が分離除去されてからフィルタ17を通過する。
【0031】
以上のように、上記実施形態のドレントラップ1によれば、流入通路14にドレンが衝突する衝突部49(衝突壁)を設けるようにしたため、この衝突によってドレンに含まれている異物を分離して落下させることができる。こうして、上記実施形態のドレントラップ1では、ドレンがフィルタ17を通過する前に、ドレンに含まれる異物を分離除去することができる。したがって、異物によるフィルタ17の目詰まりが起こるまでの期間を延長することができる。
【0032】
さらに、衝突部49(衝突壁)が設けられる箇所(分岐部44)の底面に、ドレンが衝突部49に衝突することによって該ドレンから分離された異物を溜める凹部51を設けるようにした。したがって、衝突壁で分離された異物を確実に溜めることができる。これにより、ドレンから一旦分離された異物が再びドレンと共に流れていくことを抑制することができる。
【0033】
また、上記実施形態では、流入通路14が周方向通路42,43を備えるようにしたため、ドレンに含まれている異物を遠心力によって周方向通路42,43の外周側に分離させることができる。つまり、異物を遠心分離することができる。さらに、上記実施形態では、流入通路14が、ドレンが互いに反対方向に流れる2つの周方向通路42,43を備えると共に、その2つの周方向通路42,43のドレンが対向して合流する合流部45を備えるようにした。これにより、2つの周方向通路42,43のドレンを互いに衝突させて、ドレンに含まれている異物を分離することができる。このように、上記実施形態では、衝突部49(衝突壁)だけでなく、周方向通路42,43および合流部45においてもドレンから異物を分離できるので、流入通路14における異物の分離作用を高めることができる。
【0034】
また、合流部45にも、ドレンから分離された異物を溜める凹部54を設けるようにしたため、一旦分離された異物が再びドレンと共に流れていくことを抑制することができる。
【0035】
また、周方向通路42,43では、底面50における外周側に溝52,53を設けるようにしたため、周方向通路42,43で分離された異物を溝52,53に溜めることができる。さらに、その溝52,53を合流部45の凹部54に接続するようにしたため、溝52,53に溜まった異物をドレンの流れによって凹部54に集めることができる。
【0036】
さらに、周方向通路42,43の溝52,53を下流側(合流部45の凹部54)へいくに従って下方へ傾斜させるようにしたため、溝52,53に溜まった異物をドレンの流れによって容易に凹部54に集めることができる。
【0037】
さらに、周方向通路42,43の溝52,53の幅を下流側(合流部45の凹部54)へいくに従って大きくするようにしたため、分離された異物を残らず溝52,53に溜めることができる。つまり、周方向通路42,43において分離された異物を効果的に溝52,53に溜めることができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、フィルタ17の外周側に設けた内周壁48の一部を衝突部49(衝突壁)としたが、本願の請求項に係る衝突壁は、主通路41の途中においてドレンの流れ方向に対向するように設けられる単独の板であってもよい。
【0039】
また、上記実施形態の流入通路は、ドレンが分岐(分流)せずに略直角に曲がって流れる通路を有し、その略直角に曲がる部分の側壁を衝突部(衝突壁)としてもよい。
【0040】
また、上記実施形態の流入通路は、フィルタの円筒部の一部をドレンが通過不可の衝突壁とし、その衝突壁にドレンを衝突させてからフィルタを通過させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本願に開示の技術は、ドレンが通過するフィルタを備えたドレントラップについて有用である。
【符号の説明】
【0042】
1 ドレントラップ
13 貯留室
14 流入通路
17 フィルタ
49 衝突部(衝突壁)
50 底面
51 凹部
図1
図2
図3
図4