(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な説明では、説明のために、開示された実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられる。しかし、これらの具体的な詳細がなくとも、1つ又は複数の実施形態を実施することができることは明らかである。他の例では、図面を単純化するために、周知の構造及び装置を概略的に示す。本開示は、以下に与えられる詳細な説明と、説明のためにのみ与えられ、本開示を限定するものではない添付の図面から、よりよく理解されるであろう。
【0013】
図面は、実際の大きさ又は縮尺で描かれていない場合があるが、基本的な構造上の関係を強調するためには誇張することが必要な場合があり、理解を容易にするために簡略化している場合がある。
【0014】
本開示の技術的思想の下で種々の調整を行うことができる。本明細書において、「上」という用語は、「他のものの上に位置する」又は「他のものと接触している」と記載することができる。さらに、「上側」、「下側」、「上」及び「下」という用語は、本開示を説明するために使用されるが、これに限定するものではない。「実質的に」という用語は、構造の完全又はほぼ完全な範囲又は程度をいい、製造中に誤差を有することが許容されることを意味する。
【0015】
図1を参照する。
図1は、本開示の一実施形態による熱電モジュールの斜視図である。本実施形態において、熱電モジュール1が提供される。熱電モジュール1は、複数の熱電素子11、第1の電極12、第2の電極13、第1のベース基板14及び第2のベース基板15を備える。
【0016】
熱電素子11は、同じタイプの半導体材料を有する。具体的には、各熱電素子11は、p型半導体材料から構成されるか、あるいは、各熱電素子11は、n型半導体材料から構成される。
図1の視点からは、各熱電素子11は、X軸に沿った第1の長さ、Y軸に沿った第2の長さ、及びZ軸に沿った第3の長さを有する。
【0017】
第1の長さは、1ミリメートル(mm)から60mmの範囲である。第2の長さは、1mmから60mmの範囲である。第3の長さは、0.6mmから25mmの範囲である。
【0018】
各熱電素子11は、第1の長さに等しい2つの端及び第2の長さに等しい他の2つの端を有する2つの端面(end surfaces)を有する。2つの端面は、それぞれ第1の電極12と第2の電極13に電気的に接続される。熱電素子11は互いに離れており、熱電素子11は第1の電極12及び第2の電極13を介して並列接続される。
【0019】
本実施形態において、第1のベース基板14及び第2のベース基板15は共に、例えばセラミックから構成されるが、本開示はこれに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、第1のベース基板14及び第2のベース基板15は共に、セラミック製の外層及び金属製の内層の複合材料からなり、セラミックは電気絶縁性を有する。
【0020】
図2及び
図3を参照する。
図2は、
図1の熱電モジュール及び他の熱電モジュールが直列接続される斜視図であり、
図3は、
図2の熱電モジュールの分解図である。
【0021】
熱電モジュール1において、第1の電極12は、互いに一体化された並列接続部12a及び直列接続部12bを有する。第2の電極13は、互いに一体化された並列接続部13a及び直列接続部13bを有する。熱電モジュール1は、他の熱電モジュール1′と直列接続される。
【0022】
第1の電極12の並列接続部12a及び第2の電極13の並列接続部13aを介して、熱電素子11が互いに離間して並列接続される。熱電素子11は、第1の電極12の並列接続部12a及び第2の電極13の並列接続部13aの間に設けられる。
【0023】
熱電モジュール1′は、複数の熱電素子11′、第1の電極12′、第2の電極13′、第1のベース基板14′及び第2のベース基板15′を備える。
【0024】
熱電素子11′は、同じタイプの半導体材料を有する。第1の電極12′は、互いに一体化された並列接続部12a′及び直列接続部12b′を含む。第2の電極13′は、互いに一体化された並列接続部13a′及び直列接続部13b′を含む。第1の電極12′の並列接続部12a′及び第2の電極13′の並列接続部13a′を介して熱電素子11′が並列接続される。
【0025】
熱電素子11′は、第1の電極12′の並列接続部12a′及び第2の電極13′の並列接続部13a′の間に位置する。第1のベース基板14′は第1の電極12′上に配置され、第2のベース基板15′は第2の電極13′上に配置される。熱電モジュール1及び熱電モジュール1′は直列接続されるように、熱電モジュール1の第2の電極13の直列接続部13bは、熱電モジュール1′の第1の電極12′の直列接続部12b′に電気的に接続される。
【0026】
本実施形態において、熱電モジュール1の熱電素子11の配列方向及び熱電モジュール1′の熱電素子11′の配列方向は実質的に同一であり、熱電モジュール1及び1′は、熱電素子11の配列方向に対して実質的に垂直であるが、これに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、熱電モジュール1及び1′の配置の方向並びに熱電素子11の配置の方向は、同じであってもよいし、又はそれらの間に90°以上又は以下の角度を有してもよい。
【0027】
並列接続部12aは、複数の緩衝孔120及び複数の緩衝ノッチ(buffering notches)1200を有する。並列接続部13aは、複数の緩衝孔130及び複数の緩衝ノッチ1300を有する。
【0028】
緩衝孔120、緩衝ノッチ1200、緩衝孔130及び緩衝ノッチ1300が各々の熱電素子11の間に位置する。並列接続部12a′は、複数の緩衝孔120′及び複数の緩衝ノッチ1200′を有する。並列接続部13a′は、複数の緩衝孔130′及び複数の緩衝ノッチ1300′を有する。
【0029】
各々の熱電素子11′の間には、緩衝孔120′、緩衝ノッチ1200′、緩衝孔130′及び緩衝ノッチ1300′が配置される。
【0030】
第1のベース基板14は、複数の緩衝孔140及び複数の緩衝ノッチ1400を有する。第2のベース基板15は、複数の緩衝孔150及び複数の緩衝ノッチ1500を有する。緩衝孔140、緩衝ノッチ1400、緩衝孔150及び緩衝ノッチ1500は、各熱電素子11の間に位置する。
【0031】
第1のベース基板14′は、複数の緩衝孔140′及び複数の緩衝ノッチ1400′を有する。第2のベース基板15′は、複数の緩衝孔150′及び複数の緩衝ノッチ1500′を有する。緩衝孔140′、緩衝ノッチ1400′、緩衝孔150′及び緩衝ノッチ1500′は、各々の熱電素子11′の間に位置する。
【0032】
緩衝孔120及び130、緩衝ノッチ1200及び1300、緩衝孔140及び150、緩衝ノッチ1400及び1500は、温度が変化している間に熱電モジュール1に緩衝作用を与えることができる。
【0033】
緩衝孔120′及び130′、緩衝ノッチ1200′及び1300′、緩衝孔140′及び150′、緩衝ノッチ1400′及び1500′は、温度が変化している間に熱電モジュール1′に緩衝作用を与えることができる。これにより、熱電モジュール1及び熱電モジュール1′が、温度差に起因して互いに剥離することを防止することができる。
【0034】
なお、本開示は、上述した実施形態における緩衝孔及び緩衝ノッチの数に限定されるものではなく、1つの緩衝孔及び1つの緩衝ノッチを有していればよく、各々のベース基板は1つの緩衝孔及び1つの緩衝ノッチのみを有してもよい。
【0035】
本実施形態において、第1の電極12では、緩衝ノッチ1200は第1の電極12の互いに対向する2つの辺に位置し、緩衝孔120は緩衝ノッチ1200に各々対応して緩衝ノッチ1200の間に位置する。
【0036】
第1の電極12′では、緩衝ノッチ1200′は第1の電極12′の互いに対向する2つの辺に位置し、緩衝孔120′は緩衝ノッチ1200′に各々対応して緩衝ノッチ1200′の間に位置する。第2の電極13では、緩衝ノッチ1300は第2の電極13の互いに対向する2つの辺に位置し、緩衝孔130は緩衝ノッチ1300に各々対応して緩衝ノッチ1300の間に位置する。
【0037】
第2の電極13′では、緩衝ノッチ1300′は第2の電極13′の互いに対向する2つの辺に位置し、緩衝孔130′は緩衝ノッチ1300′に各々対応して緩衝ノッチ1300′の間に位置する。
【0038】
この実施形態において、第1のベース基板14上では、第1のベース基板14の互いに対向する2つの辺に緩衝ノッチ1400が位置し、緩衝孔140は緩衝ノッチ1400に各々対応して緩衝ノッチ1400の間に位置する。第1のベース基板14′では、第1のベース基板14′の互いに対向する2つの辺に緩衝ノッチ1400′が位置し、緩衝孔140′は緩衝ノッチ1400′に各々対応して緩衝ノッチ1400′の間に位置する。
【0039】
この実施形態において、第2のベース基板15にでは、第2のベース基板15の互いに対向する2つの辺に緩衝ノッチ1500が位置し、緩衝孔150は緩衝ノッチ1500に各々対応して緩衝ノッチ1500の間に位置する。第2のベース基板15′では、第2のベース基板15′の互いに対向する2つの辺に緩衝ノッチ1500′が位置し、緩衝孔150′は緩衝ノッチ1500′に各々対応して緩衝ノッチ1500′の間に位置する。
【0040】
図4を参照する。
図4は、
図1の第1の電極の半完成の平面図である。
図4は、半完成の第1の電極12及び半完成の第1の電極12′を示し、半完成の第2の電極13、13′の形状は、半完成の第1の電極12の形状と類似又は同一である。
【0041】
半完成の第1の電極12において、並列接続部12aは、第1の辺121及び第2の辺122を有し、第1の延長方向D1に延びる。第1の延長方向D1は、第1の辺121から第2の辺122に向かう方向と実質的に平行である。
【0042】
図1に示すように、熱電素子11は、第1の延長方向D1に沿って配列される。直列接続部12bは、第1の辺121から第1の延長方向D1に沿ってある距離延び、そして、第2の延長方向D2に沿って延びる。第2の延長方向D2は、第1の辺121と実質的に平行である。すなわち、直列接続部12bは、第1の辺121から第1の延長方向D1に沿って延びる第1の部分及び第1の辺121に実質的に平行な第2の延長方向D2に沿って延びる第2の部分を有している。
【0043】
第1の辺121を屈曲線とすることにより、第1の辺121において直列接続部12bを第2の電極13に向かって曲げることができる。結果として、第1の電極12が終了する。すなわち、第1の電極12の製造工程において、第1の電極12はシート全体であり、その後、第1の電極12の一部が切り取られて第1の電極12が曲げられる。
【0044】
図5、
図6及び
図7を参照する。
図5は、本開示の他の実施形態による他の熱電モジュールに接続された熱電モジュールの上面図であり、
図6は、
図5の熱電モジュールの側面図であり、
図7は、
図6の半完成の第1の電極の平面図である。
【0045】
本実施形態において、熱電モジュール2及び熱電モジュール2′が提供される。熱電モジュール2及び2′は、熱電モジュール1及び1′と類似である。
【0046】
熱電素子21は、第1の電極22及び第2の電極23の間に位置し、第1の電極22及び第2の電極23を介して並列接続される。熱電素子21′は、第1の電極22′及び第2の電極23′の間に位置し、第1の電極22′及び第2の電極23′を介して並列接続される。第1の電極22及び第2の電極23′は互いに電気的に接続され、熱電モジュール2及び熱電モジュール2が直列接続される。しかし、本実施形態において、ベース基板14及び15は存在しない。加えて、第1の電極22及び22′並びに第2の電極23及び23′の形状は
図2と異なる。
【0047】
図7は、半完成の第1の電極22を示しており、なお、半完成の第1の電極22′及び半完成の第2の電極23及び23′の形状は、半完成の第1の電極22の形状と類似又は同一である。
【0048】
第1の電極22は、並列接続部22a及び直列接続部22bを有する。並列接続部22a及び直列接続部22bは互いに一体化される。並列接続部22aは、第1の辺221、第2の辺222、及び第3の辺223を有している。
【0049】
第1の辺221及び第2の辺222は互いに対向しており、第3の辺223は第1の辺221及び第2の辺222の間に位置する。並列接続部22aは、第1の辺221から第2の辺222に向かう方向と実質的に平行な第1の延長方向D1に沿って延びる。
【0050】
図5に示すように、熱電素子21は、第1の延長方向D1に沿って配列される。直列接続部22bは、第3の辺223から第2の延長方向D2に沿ってある距離延びる。第2の延長方向D2は、第1の辺221と実質的に平行である。第3の辺223は屈曲線とすることにより、第3の辺223において直列接続部22bを第2の電極23に向かって曲げることができる。
【0051】
加えて、直列接続部22bは、第3の辺223と実質的に平行な他の屈曲線22b0を有する。直列接続部22bは、屈曲線22b0において曲げることができ、直列接続部22bを熱電素子21から離れるように曲げることができる。すなわち、第1の電極22の製造工程において、第1の電極22はシート全体であり、その後、第1の電極22の一部が切り取られて第1の電極22が曲げられる。
【0052】
本実施形態において、直列接続部22bは、第3の辺223の端部に接続されるが、本開示はこれに限定されるものではない。直列接続部22bは、第3の辺223の中央部又は第3の辺223の中央部に近い部分に接続されてもよい。
【0053】
図8、
図9及び
図10を参照する。
図8は、本開示の更に別の実施形態による他の熱電モジュールに接続された熱電モジュールの上面図であり、
図9は、
図8の熱電モジュールの側面図であり、
図10は、
図9の半完成の第1の電極の平面図である。
【0054】
本実施形態において、熱電モジュール3及び熱電モジュール3′が提供される。熱電モジュール3及び3′は、
図6の熱電モジュール2及び2′と類似である。熱電素子31は、第1の電極32及び第2の電極33の間に位置し、第1の電極32及び第2の電極33を介して並列接続される。
【0055】
熱電素子31は、第1の電極32′及び第2の電極33′の間に位置し、第1の電極32′及び第2の電極33′を介して並列接続される。第1の電極32及び第2の電極33′は互いに電気的に接続され、熱電モジュール3及び熱電モジュール3′が直列接続される。しかし、本実施形態において、第1の電極32及び32′並びに第2の電極33及び33′の形状は
図6と異なる。
【0056】
図10に示すように、
図10は半完成の第1の電極32を示し、なお、半完成の第1の電極32′並びに半完成の第2の電極33及び33′の形状は、半完成の第1の電極32の形状と類似又は同一である。
【0057】
第1の電極32は、並列接続部32a及び直列接続部32bを含む。並列接続部32a及び直列接続部32bは互いに一体化される。並列接続部32aは、第1の辺321、第2の辺322及び第3の辺323を有している。
【0058】
第1の辺321及び第2の辺322は互いに対向しており、第3の辺323は、第1の辺321及び第2の辺322の間に位置する。並列接続部32aは、第1の辺321から第2の辺322に向かう方向と実質的に平行な第1の延長方向D1に沿って延びる。
【0059】
図8に示すように、熱電素子31は、第1の延長方向D1に沿って配列される。直列接続部32bは、第3の辺323から第2の延長方向D2に沿ってある距離延びる。第2の延長方向D2は、第1辺321と実質的に平行である。第3の辺323を屈曲線とすることにより、第3の辺323において直列接続部32bを第2の電極33に向かって曲げることができる。すなわち、第1の電極32の製造工程において、第1の電極32はシート全体であり、その後、第1の電極32の一部が切り取られて第1の電極32が曲げられる。
【0060】
本実施形態において、直列接続部32bは第3の辺323の端部に接続されるが、本開示はこれに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、直列接続部32bは、第3の辺323の中央部又は第3の辺323の中央部に近い部分に接続されてもよい。
【0061】
図11、
図12及び
図13を参照する。
図11は、本開示の更に別の実施形態による他の熱電モジュールに接続された熱電モジュールの上面図であり、
図12は、
図11の熱電モジュールの側面図であり、
図13は、
図12の半完成の第1の電極の平面図である。
【0062】
熱電素子41は、第1の電極42及び第2の電極43の間に位置し、第1の電極42及び第2の電極43を介して並列接続されている。熱電素子41′は、第1の電極42′及び第2の電極43′の間に位置し、第1の電極42′及び第2の電極43′を介して並列接続される。第1の電極42及び第2の電極43′は互いに電気的に接続されるので、熱電モジュール4及び熱電モジュール4′は直列接続される。しかし、本実施形態において、ベース基板14、15は存在しない。加えて、第1の電極42及び42′並びに第2の電極43及び43′の形状は
図2と異なる。
【0063】
図13は、半完成の第1の電極42を示す。なお、半完成の第1の電極42′並びに半完成の第2の電極43及び43′の形状は半完成の第1の電極42の形状と類似又は同一である。
【0064】
第1の電極42は、並列接続部42a及び直列接続部42bを含む。並列接続部42a及び直列接続部42bは、互いに一体化される。並列接続部42aは、互いに対向する第1の辺421及び第2の辺422を有する。並列接続部42aは、第1の辺421から第2の辺422に向かう方向に実質的に平行な第1の延長方向D1に沿って延びる。
【0065】
図11に示すように、熱電素子41は、第1の延長方向D1に沿って配列される。第2の延長方向D2は、第1の辺421と実質的に平行である。直列接続部42bは、第1の辺421から第3の延長方向D3に沿ってある距離延びる。直列接続部42bは、第3の延長方向D3と実質的に平行な中間線42b1を有する。
【0066】
鋭角θは、第2の延長方向D2及び第3の延長方向D3の間にある。第1の辺421を屈曲線とすることにより、直列接続部42bは、第1の辺421において第2の電極43に向かって曲げることができる。すなわち、第1の電極42の製造工程において、第1の電極42はシート全体であり、その後、第1の電極42の一部が切り取られて第1の電極42が曲げられる。
【0067】
図14、
図15及び
図16を参照する。
図14は、本開示の更に別の実施形態による他の熱電モジュールに接続された熱電モジュールの上面図であり、
図15は、
図14の熱電モジュールの側面図であり、
図16は、
図15の半完成の第1の電極の平面図である。
【0068】
本実施形態において、熱電モジュール5及び熱電モジュール5′が提供される。熱電モジュール5及び5′は、
図6の熱電モジュール2及び2′と類似であるが、熱電モジュール5及び5′の配列方向は、熱電素子51の配列方向と実質的に同一である。
【0069】
熱電素子51は、第1の電極52及び第2の電極53の間に位置し、第1の電極52及び第2の電極53を介して並列接続される。熱電素子51′は、第1の電極52′及び第2の電極53′の間に位置し、第1の電極52′及び第2電極53′を介して並列接続される。熱電モジュール5及び熱電モジュール5′が直列接続されるように、熱電モジュール5の第1の電極52は熱電モジュール5′の第2電極53′と電気的に接続される。しかし、本実施形態において、ベース基板14、15は存在しない。加えて、第1の電極52及び52′並びに第2の電極53及び53′の形状は
図6と異なる。
【0070】
図16に示すように、
図16は半完成の第1の電極52を示しているが、半完成の第1の電極52′並びに半完成の第2電極53及び53′の形状は、半完成の第1の電極52の形状と類似又は同一である。
【0071】
第1の電極52は、並列接続部52a及び直列接続部52bを含む。並列接続部52a及び直列接続部52bは互いに一体化される。並列接続部52aは、互いに対向する第1の辺521及び第2の辺522を有する。並列接続部52aは、第1の辺521から第2の辺522に向かう方向に実質的に平行な第1の延長方向D1に沿って延びる。
【0072】
図14に示すように、熱電素子51は、第1の延長方向D1に沿って配列される。直列接続部52bは、第1の辺521から第1の延長方向D1に沿ってある距離延びる。第1の辺521を屈曲線とすることにより、直列接続部52bは、第2の電極53に向かって曲げることができる。
【0073】
加えて、直列接続部52bは、第1の辺521に実質的に平行な他の屈曲線52b0を有している。直列接続部52bの一部を熱電部品51から離れるように曲げることができるように、直列接続部52bは屈曲線52b0において曲げることができる。すなわち、第1の電極52の製造工程において、第1の電極52はシート全体であり、その後、第1の電極52の一部が切り取られて第1の電極52が曲げられる。
【0074】
図17、
図18及び
図19は、
図17は、本開示の更に別の実施形態による他の熱電モジュールに接続された熱電モジュールの上面図であり、
図18は、
図17の熱電モジュールの側面図であり、
図19は、
図18の半完成の第1の電極の平面図である。
【0075】
本実施形態において、熱電モジュール6及び熱電モジュール6′が提供される。熱電モジュール6及び6′は、
図9の熱電モジュール3及び3′と類似であるが、熱電モジュール6及び6′の配列方向は、熱電素子61の配列方向と実質的に同一である。
【0076】
熱電素子61は、第1の電極62及び第2の電極63の間に位置し、第1の電極62及び第2の電極63を介して並列接続される。熱電素子61′は、第1の電極62′及び第2の電極63′の間に位置し、第1の電極62′及び第2の電極63′を介して並列接続される。熱電モジュール6及び熱電モジュール6′は直列接続されるように、第1の電極62は第2の電極63′に電気的に接続される。しかし、第1の電極62及び62′並びに第2の電極63及び63′の形状は
図9と異なる。
【0077】
図19は、半完成の第1の電極62を示す。なお、半完成の第1の電極62′並びに半完成の第2の電極63及び63′の形状は、半完成の第1の電極62の形状と類似又は同一である。
【0078】
第1の電極62は、並列接続部62a及び直列接続部62bを含む。並列接続部62a及び直列接続部62bは互いに一体化される。並列接続部62aは、互いに対向する第1の辺621及び第2の辺622を有する。並列接続部62aは、第1の辺621から第2の辺622に向かう方向と実質的に平行な第1の延長方向D1に沿って延びる。
【0079】
図17に示すように、熱電素子61は、第1の延長方向D1に沿って配列される。直列接続部62bは、第1の辺621から延長方向D1に沿って一定の距離延びる。すなわち、第1の電極62の製造過程において、第1の電極62はシート全体であり、その後、第1の電極62の一部が切りとられて第1の電極62が曲げられる。
【0080】
図20、
図21及び
図22を参照する。
図20は、本開示の更に別の実施形態による他の熱電モジュールに接続された熱電モジュールの上面図であり、
図21は、
図20の熱電モジュールの側面図であり、
図22は、
図22の半完成の第1の電極の平面図である。
【0081】
本実施形態において、熱電モジュール7及び熱電モジュール7′が提供される。熱電モジュール7及び7′は、
図12の熱電モジュール4及び4′と類似であるが、熱電モジュール7及び7′の配置方向は、熱電素子71の配列方向と実質的に同一である。
【0082】
熱電素子71は、第1の電極72及び第2電極73の間に位置し、第1の電極72及び第2の電極73を介して並列接続される。熱電素子71′は、第1の電極72′及び第2電極73′の間に位置し、第1の電極72′及び第2電極73′を介して並列接続される。熱電モジュール7及び熱電モジュール7′が直列接続されるように、第1の電極72は第2電極73′に電気的に接続される。しかし、本実施形態において、第1の電極72及び72′並びに第2電極73及び73′の形状は
図12と異なる。
【0083】
図22は、半完成の第1の電極72を示す。なお、半完成の第1の電極72′並びに半完成の第2電極73及び73′の形状は半完成の第1の電極72の形状と類似又は同一である。
【0084】
第1の電極72は、並列接続部72a及び直列接続部72bを含む。並列接続部72a及び直列接続部72bは互いに一体化される。
【0085】
並列接続部72aは、第1の辺721、第2の辺722及び第3の辺723を有し、第1の辺721及び第2の辺722が互いに対向し、第3の辺723は、第1の辺721と第2の辺722の間に位置する。並列接続部72aは、第1辺721から第2辺722に向かう方向に実質的に平行な第1の延長方向D1に沿って延びる。
【0086】
図20に示すように、熱電素子71は、第1の延長方向D1に沿って配列される。直列接続部72bは、第3の辺723から第4の延長方向D4に沿ってある距離延びる。直列接続部72bは、第4の延長方向D4と実質的に平行な中間線72b1を有する。
【0087】
鋭角θは、第1の延長方向D1及び第4の延長方向D4の間にある。第3の辺723を屈曲線とすることにより、直列接続部72bを第2の電極73に向かって折り曲げることができる。すなわち、第1の電極72の製造工程において、第1の電極72はシート全体であり、その後、第1の電極72の一部が切り取られて第1の電極72が曲げられる。
【0088】
本実施形態において、直列接続部72bは、第3の辺723の端部に接続されるが、本開示はこれに限定されるものではない。他の実施形態において、直列接続部72bは、第3の辺723の中央部又は第3の辺723の中央部に近い部分に接続されてもよい。
【0089】
図23、
図24及び
図25を参照する。
図23は、本開示の更に別の実施形態による他の熱電モジュールに接続された熱電モジュールの上面図である。
図24は、
図23の熱電モジュールの側面図である。
図25は、
図24の半完成の第1の電極の平面図である。
【0090】
本実施形態において、熱電モジュール8及び熱電モジュール8′が提供される。熱電モジュール8及び8′は、
図2の熱電モジュール1及び1′と類似であるが、熱電モジュール8及び8′の配置方向は、熱電素子81と実質的に同一である。
【0091】
熱電素子81は、第1の電極82及び第2の電極83の間に位置し、第1の電極82及び第2の電極83を介して並列接続される。熱電素子81′は、第1の電極82′及び第2の電極83′の間に位置し、第1の電極82′及び第2の電極83′を介して並列接続される。第1の電極82は、第2の電極83′に電気的に接続されるので、熱電モジュール8及び8′は直列接続される。しかし、本実施形態において、第1の電極82及び82′並びに第2の電極83及び83′の形状は
図2と異なる。
【0092】
図25は、半完成の第1の電極82を示す。なお、半完成の第1の電極82′並びに半完成の第2の電極83及び83′の形状は、半完成の第1の電極82の形状と類似又は同一である。
【0093】
第1の電極82は、並列接続部82a及び直列接続部82bを含む。並列接続部82a及び直列接続部82bは互いに一体化される。並列接続部82aは、第1の辺821、第2の辺822及び第3の辺823を有し、第1の辺821及び第2の辺822は互いに対向しており、第3の辺823は、第1の辺821及び第2の辺822の間に位置する。並列接続部82aは、第1の辺821から第2の辺822に向かう方向と実質的に平行な第1の延長方向D1に沿って延びる。
【0094】
図23に示すように、熱電素子81は、第1の延長方向D1に沿って配列される。直列接続部82bは、第3の辺823から第2の延長方向D2に沿ってある距離延び、第1の延長方向D1に沿ってある距離延びる。第2の延長方向D2は、第1の辺821と実質的に平行である。第3の辺823を屈曲線とすることにより、直列接続部82bを第2の電極83に向かって曲げることができる。すなわち、第1の電極82の製造過程において、第1の電極82はシート全体であり、その後、第1の電極82の一部が切り取られて第1の電極82が曲げられる。
【0095】
本実施形態において、直列接続部82bは、第3の辺823の中央部に接続されるが、本開示はこれに限定されるものではない。他の実施形態において、直列接続部82bは、第3の辺823の中央部又は第3の辺823の端部に近い部分に接続されてもよい。
【0096】
図26を参照する。
図26は、本開示の更に別の実施形態による熱電モジュールの側面図である。本実施形態において、熱電モジュール9が提供される。熱電モジュール9は、
図2の熱電モジュール1と類似である。
【0097】
本実施形態において、熱電素子91は、第1の電極92及び第2の電極93の間に位置し、第1の電極92及び第2の電極93を介して並列接続される。第1の基板94は、第1の電極92上に配置され、第2のベース基板95は第2の電極93上に配置される。加えて、熱電モジュール9は、各熱電素子91の間に各々配置された複数の支柱(supporting pillar)96を更に備える。各々の支柱96の2つの部分は、第1の電極92の並列接続部92a及び第2電極93の並列接続部93aに接続される。
【0098】
本実施形態において、各々の支柱96の一端は、第1の電極92の並列接続部92aの緩衝孔920を貫通し、第1の基板94に固定するために第1の基板94の緩衝孔940の1つに埋め込まれる。各々の支柱96の他端は、第2の電極93の並列接続部93aの緩衝孔930を貫通し、第2のベース基板95に固定するために第2の電極93の並列接続部93aの緩衝孔920の1つに埋め込まれる。
【0099】
第1の電極92の並列接続部92aの各々の緩衝孔920及び第2の電極93の並列接続部93aの各々の緩衝孔930の内径は共に、各々の支柱96の外径より大きい。支柱96は、第1の電極92及び第2の電極93に接触しない。
【0100】
しかし、本開示は、上述した支柱96の配置方法に限定されるものではない。いくつかの実施形態において、各々の支柱96の一端は、第1のベース基板94から突き出てもよく、また、各々の支柱96の他端は、第2のベース基板95から突き出てもよい。
【0101】
いくつかの実施形態において、各々の支柱96の両端は、接着又は溶接により、第1の電極92の並列接続部92a及び第2の電極93の並列接続部93aに各々固定されてもよい。
【0102】
いくつかの実施形態において、各々の支柱96の一端は第1の電極92の並列接続部92aの緩衝孔920の1つを貫通し、第1の電極92の並列接続部92aの緩衝孔920の1つに固定され、各々の支柱96の他端は第2の電極93の並列接続部93aに固定するために第1のベース基板94から突き出ていてもよいし、突き出ていなくてもよい。
【0103】
このような熱電モジュールによれば、同じタイプの半導体材料を有する熱電素子が電極の並列接続部を介して並列接続されることにより、製造プロセス中において、異なる材料からなる熱電素子を交互に配置するための時間を費やす必要はなくなり、熱電モジュールは一貫した熱電性能を有する。加えて、異なる材料で熱電素子を準備する必要はない。その結果、本開示の熱電モジュールは、製造が容易である。
【0104】
さらに、熱電モジュールは電極の直列接続部を介して他の電子部品と電気的に接続することができ、熱電素子は電極の並列接続部を介して並列接続することができる。このように、熱電モジュールの電極は、電気的に接続するプロセスにかかる時間を節約するのに有利である。
【0105】
当業者には、本開示に様々な変更及び変形ができることは明らかである。本明細書及び実施例は、例示的な実施形態としてのみ考慮され、本開示の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの均等物により示されることが意図される。