(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6506475
(24)【登録日】2019年4月5日
(45)【発行日】2019年4月24日
(54)【発明の名称】ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションを実現する方法及びビット転送ルータ
(51)【国際特許分類】
H04L 12/721 20130101AFI20190415BHJP
【FI】
H04L12/721 Z
【請求項の数】22
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-518734(P2018-518734)
(86)(22)【出願日】2016年6月20日
(65)【公表番号】特表2018-530969(P2018-530969A)
(43)【公表日】2018年10月18日
(86)【国際出願番号】CN2016086462
(87)【国際公開番号】WO2016188501
(87)【国際公開日】20161201
【審査請求日】2018年4月11日
(31)【優先権主張番号】201510658730.5
(32)【優先日】2015年10月12日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王翠
(72)【発明者】
【氏名】張征
(72)【発明者】
【氏名】胡方偉
(72)【発明者】
【氏名】黄孫亮
【審査官】
松崎 孝大
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2016/042505(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0078377(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0181309(US,A1)
【文献】
L. Ginsberg, Ed. et al.,BIER support via ISIS,draft-ietf-bier-isis-extensions-00,Internet Engineering Task Force (IEFT),2018年 4月27日,<URL: https://tools.ietf.org/pdf/draft-ietf-bier-isis-extensions-00.pdf>
【文献】
C. Wang and Z. Zhang,OSPF Extension for BIER-Lite,draft-wang-bier-lite-ospf-extension-00,Internet Engineering Task Force (IETF),2015年10月13日,<URL: https://tools.ietf.org/pdf/draft-wang-bier-lite-ospf-extension-00.pdf>
【文献】
C. Wang and Z. Zhang,IS-IS Extension for BIER-Lite,draft-wang-isis-bier-lite-extension-00,Internet Engineering Task Force (IETF),2015年10月16日,<URL: https://tools.ietf.org/pdf/draft-wang-isis-bier-lite-extension-00.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/721
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
BIER域のビット転送ルータに適用された、ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法であって、
自ノードにおいてBIERに関するビット列長さ情報を取得することと、
前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報を同じBIER情報のカテゴリー−長さ−値TLVにパッケージすることと、
ルーティングプロトコルで前記BIER情報のTLVを通告することと、を含む、
ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法。
【請求項2】
前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記BIER関連情報は、サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記ビット転送ルータの指標とを更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記BIER関連情報は、マルチトポロジー指標情報を更に含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記BIER情報のTLVは、ラベル指標を更に含み、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用することを表示し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを表示する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ルーティングプロトコルは、中間システムツイ中間システムプロトコル、開放型最短パス優先プロトコル及びボーダーゲートウェイプロトコルうちのいずれか一種を含む、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ルーティングプロトコルは、IPv4ネットワークプロトコル及び/又はIPv6ネットワークプロトコルをサポートする、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ビット転送ルータであって、
自ノードにおいてビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERに関連するビット列長さ情報を取得するように設置された取得モジュールと、
前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報を同じBIER情報のカテゴリー−長さ−値TLVにパッケージするように設置されたパッケージモジュールと、
ルーティングプロトコルでBIER情報のTLVを通告するように設置された通告モジュールと、を含む、
ビット転送ルータ。
【請求項9】
前記取得モジュールにより取得した前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む、
請求項8に記載のビット転送ルータ。
【請求項10】
前記BIER関連情報は、サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記ビット転送ルータの指標とを更に含む、
請求項8に記載のビット転送ルータ。
【請求項11】
前記パッケージモジュールによりパッケージされた前記BIER情報のTLVは、ラベル指標を更に含み、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用することを表示し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを表示する、
請求項8に記載のビット転送ルータ。
【請求項12】
BIER域のビット転送ルータに適用された、ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法であって、
BIER情報を受信し、前記BIER情報の同じカテゴリー−長さ−値TLVにおいて前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報がパッケージされていることと、
前記BIER情報を処理することと、を含む、
ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法。
【請求項13】
前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記BIER関連情報は、サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記BIER情報を送信するビット転送ルータの指標と、を更に含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記BIER関連情報は、マルチトポロジー指標情報を更に含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
報知−未知−マルチキャストBUMメッセージを受信し、前記BIER関連情報を前記BUMメッセージのBIERヘッダにパッケージし、BIER転送ルールに応じて前記マルチキャストメッセージを転送することを更に含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記BIER情報を処理することは、前記BIER情報のTLVに含まれるラベル指標を解析し、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを含む、
請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
ビット転送ルータであって、
BIER情報を受信し、前記BIER情報の同じカテゴリー−長さ−値TLVにおいて前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報がパッケージされているように設置された受信モジュールと、
前記BIER情報を処理するように設置された処理モジュールと、を含む、
ビット転送ルータ。
【請求項19】
前記受信モジュールにより受信されたビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む、
請求項18に記載のビット転送ルータ。
【請求項20】
前記受信モジュールにより受信された前記BIER関連情報は、サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記BIER情報を送信するビット転送ルータの指標とを更に含む、
請求項18に記載のビット転送ルータ。
【請求項21】
報知−未知−マルチキャストBUMメッセージを受信し、前記BIER関連情報を前記BUMメッセージのBIERヘッダにパッケージし、BIER転送ルールに応じて前記マルチキャストメッセージを転送するように設置された転送モジュールを更に含む、
請求項18に記載のビット転送ルータ。
【請求項22】
前記処理モジュールが前記BIER情報を処理することは、前記BIER情報のTLVに含まれるラベル指標を解析し、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを含む、
請求項18〜21のいずれか一項に記載のビット転送ルータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IPマルチキャスト技術分野に関するが、それに限定されず、特にビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションを実現する方法及びビット転送ルータに関する。
【背景技術】
【0002】
BIER(Bit Index Explicit Replication、ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーション)技術は、最近二年間、IETF(Internet Engineering Task Force、インターネットエンジニアリングタスクフォース)により検討されているマルチキャスト技術である。
図1に示すように、その基本原理は、各BIER域内のノードに唯一のBFR−id(Bit−Forwarding Router Identifier、ビット転送ルータの指標)を配信し、ビット列(BitString)中の各ビットBitがいずれも1つのBFR−idに対応するものである。例えば、BFR−idが1であるBFR−1が対応したBitStingは00001であり、BFR−idが2であるBFR−2が対応したBitStingは00010であり、これにより類推すればよい。マルチキャストメッセージがBFR−1に到達したと、この際にBFR−1がBFIR(Bit−Forwarding Ingress Router、ビット転送入口ルータ)となり、BFR−1がある形態でどのようなBFERs(Bit−Forwarding Egress Router、ビット転送入口ルータ)がこのマルチキャストトラフィックを必要とするかを決定し、例えば、BFR−2とBFR−3がマルチキャストトラフィックを必要とすることを取得した場合、これらのそのマルチキャストトラフィックを必要とするBFERsが対応したBFR−idをビット列BitString 00110として組み合わせてBIERヘッダにパッケージし、そして拡張されたIGP(Interior Gateway Protocol、インテリアゲートウェイプロトコル)が生成したBIFT(Bit Index Forwarding Table、ビットインデックス転送テーブル)でそのBIERヘッドがパッケージされたマルチキャストデータメッセージを転送し、転送時にBFR−idが5であるBFR−5で転送し、BFR−5はBFR−4に接続されてもよい。そのうち、BFR−2、BFR−3、BFR−4はそれぞれ受信装置2、受信装置3、受信装置4と相互作用する。
【0003】
BIER技術には、以下の基本概念がある。
【0004】
サブ域(Sub−domain):異なるBIERトポロジーを表示するために用いられ、OSPF(Open Shortest Path First、開放式最短パス優先)/ISIS(Intermediate System−to−Intermediate System、中間システムツー中間システム)のマルチトポロジーに対応でき、1つのBIER域内に複数のsub−domainを有してもよく、各sub−domainはサブ域指標(sub−domain−id)により表示され、[0〜255]をとし、長さが8bitsである。
【0005】
ビット転送ルータプリフィックス(BFR−prefix):各BFRノードのアドレス情報は、IPv4又はIPv6であってもよく、各台のBFRのアドレス情報は1つのBIER域内に唯一であり、Router−id(ルータ指標)に相当である。BFR−prefixは、一般的にBFR機器のloopback(ループバック)アドレスである。
【0006】
ビット転送ルータ指標(BFR−id):各BFRノードにより配信されたID情報であり、自然数であり、同じBFRは、異なるsub−domainにおいて異なるBFR−ID情報を配信することができる。[1〜65535]をとし、長さが16bitsである。一般的には、BFR−idが<SI:XYZW>のフォーマットで標識され、SIはSet Identifier(セット指標)であり、後述する。XYZWでBitString(ビット列)を標識し、これから分かるように、このフォーマットにおいてBitStringLengthの長さが4である。
【0007】
ビット列長さ(BitStringLength、BSLと略称する):BIER技術で転送する際に、ビット列の長さは、最小64ビットで、順次に128、256、512、1024、2048、最大4096ビットである。メッセージにおいて4bitsで標識することができ、例えば、BSLが64であると、メッセージにおいて0001で標識し、BSLが128であると、メッセージにおいて0010で標識し、BSLが256であると、メッセージにおいて0011で標識し、BSLが512であると、メッセージにおいて0100で標識し、BSLが1024であると、メッセージにおいて0101で標識し、BSLが2048であると、メッセージにおいて0110で標識し、BSLが4096であると、メッセージにおいて0111で標識する。
【0008】
セット指標(Set Identifier、SIと略称する):使用されたBSL長さが1つのsub−domainにおける全てのノードのBFR−idを含むには不十分である場合、例えば、1つのsub−domainにおいて10個のノードがあるが、BSLは4ビットでしかない場合、異なるレイヤに分ける必要があり、異なるレイヤは異なるSIで標識される。Sub−domainの意味はSIよりも上位である。
【0009】
BFR−id/BSL/SIの推算関係は以下のとおりである:SI=(BFR−id−1)/BSL。BP=(BFR−id−1)modulo(BSL)+1。そのうち、BPはBit Position(ビット位置)の略記であり、そのBFR−idが相応なSet(セット)に属するBitStringフォーマットを標識する。例えば、域内に10個のノードがあり、BSLが4であり、計算によってSI=(10−1)/BSL=2、BP=(BFR−id−1)modulo(BSL)+1=2を得て、BPが2であり、即ちこの時のBitStringにおける第2の位置1を標識することにより、この際に、BFR−idが10であるBFRが<SI:XYZW>で標識された結果は<10:0010>である。同様に、BFR−idが8であるBFRが<SI:XYZW>で標識された結果は<01:1000>である。
【0010】
ラベル(Label):BIERパッケージはMPLS(Multi−Protocol Label Switching、マルチプロトコルラベルスイッチング)パッケージである場合、BIERヘッドをパッケージする以外、BIERヘッドの外部にラベルヘッドをパッケージする必要もある。当該ラベルは各BFRにより配信されるものであり、ローカル意義を有し、当該ラベルは、FEC(Forwarding Equivalence Class、転送等価クラス)に対して配信するラベルではなく、各BFRにおいて<sub−domain/BSL/SI>のトリプレットに対して配信するラベルであり、それぞれの素子が異なる場合、配信されたラベルが異なり、更に、各BFR機器によってIGPプロトコルでそのラベル情報を通告する。そしてBFRは各<sub−domain/BSL/SI>に基づいて相応なラベル転送テーブルを形成する。Sub−domain IDとBSLとが同様であると、IGPは一回、複数のラベルを異なるSIに配信することができる。このラベルの定義は伝統的なMPLSラベルと異なり、更にこのラベルはBGP(Border Gateway Protocol、ボーダーゲートウェイプロトコル)又はMPLSプロトコルで通告するものではなく、IGPプロトコルでBIER基本情報を通告しながら通告するものである。マルチキャストメッセージがデータ面パッケージを行う際に、MPLSフォーマットのパッケージをサポートすれば、入口ルータBFIRにおいてsub−domain/BSL/SIとラベルのマッピングを行う必要があり、マッピングが完成した後、BIERヘッドにおいてsub−domain/BSL/SI情報をパッケージする必要がなく、そのラベルヘッドをパッケージし、基本のBIERヘッド情報を別に増加すればよい。そのうち、
図2に示すように、メッセージ転送時にパッケージされたヘッダフォーマットは外層イーサネットヘッドと、MPLSラベルと、BIERヘッドと、Payload(ペイロード)とを含み、MPLSラベルヘッドがパッケージされた後、パッケージされたBIERヘッドのメッセージフォーマットは
図3に示すようにする。中間ノードはラベルを検索することによって対応したsub−domain/BSL/SI及びBFR−idの情報を取得し、これらの情報でインデックスを行って対応したBIER転送テーブルBIFTを検索してから、BitStringの値に基づいて転送テーブルBIFTにマッチングした転送テーブル項目における次のジャンプの情報を検索し、そしてラベルヘッドとBIERヘッドを改めてパッケージしてメッセージを次のジャンプに転送する。
【0011】
上記言及したBIFTは、IGPプロトコルで拡張されるものであり、現在、拡張をサポートするIGPは、主にIS−ISプロトコルとOSPFプロトコルとを含み、
図4に示すように、IS−ISプロトコルがBIER技術をサポートするためのプロトコル拡張IS−IS LSAであり、
図5に示すように、OSPFプロトコルがBIER技術をサポートするための技術拡張OSPF LSA(Link−State Advertisement、リンク状態通告)である。これから分かるように、プロトコル拡張に記載されたBIER info sub−TLV(sub−type−length−value、サブカテゴリー−長さ−値)は、sub−domain−idとBFR−idとを含み、記載されたBIER MPLS Encapsulation(パッケージ)sub−sub−TLV(サブサブTLV)は、BSLとラベル値又はラベル範囲を含む。
【0012】
これから分かるように、いわゆるBIERのMPLSパッケージは、実際にラベル面でBGP又はMPLSなどのラベル配信プロトコルをサポートするものではなく、ラベルの概念でBGP/MPLSラベル配信プロトコルをサポートしないシーンでラベルの配信、通告及び転送などの全部機能を使用する。この適用は、複雑なマルチトポロジー、マルチsub−domain(サブ域)、マルチSetのマルチキャストネットワークにおいて、ある程度の優勢がある。例えばネットワークでテーブルを検索する効率を向上させ、ラベルの単一の要素のマッチングは、<sub−domain−id、BSL、Set Identifier>トリプレットのマッチングより容易である。しかし、ラベル概念の引用は、制御面に対して複雑性をもたらし、転送面にもMPLS面の転送を増加した。IPTV(Internet Protocol Television、インターネットテレビ)のような簡単なマルチキャスト適用シーンで、マルチキャストソースが相対的に一定であり、マルチキャスト域の出口ルータも相対的に一定であり、そのシーンで、制御面とデータ面の転送技術として複雑なMPLSを使用する必要がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
以下は、本明細書で詳細に説明される主旨の概要である。本概要は特許請求の範囲の保護範囲を制限するものではない。
【0014】
本発明の実施例は、BIER域においてMPLS制御面とデータ面に対するサポートを軽減することができるマルチキャストを実現する方法及びビット転送ルータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施例は、以下の技術態様を提供する。
【0016】
BIER域のビット転送ルータに適用された、ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法であって、
自ノードにおいてBIERに関するビット列長さ情報を取得することと、
前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報を同じBIER情報のカテゴリー−長さ−値TLVにパッケージすることと、
ルーティングプロトコルで前記BIER情報のTLVを通告することと、を含む、ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法。
【0017】
好ましくは、前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0018】
好ましくは、前記BIER関連情報は、サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記ビット転送ルータの指標と、を更に含む。
【0019】
好ましくは、前記BIER関連情報は、マルチトポロジー指標情報を更に含む。
【0020】
好ましくは、前記BIER情報のTLVは、ラベル指標を更に含み、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用することを表示し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを表示する。
【0021】
好ましくは、前記ルーティングプロトコルは、
中間システムツー中間システムプロトコル、開放型最短パス優先プロトコル及びボーダーゲートウェイプロトコルうちのいずれか一種を含む。
【0022】
好ましくは、前記ルーティングプロトコルは、IPv4ネットワークプロトコル及び/又はIPv6ネットワークプロトコルをサポートする。
【0023】
ビット転送ルータであって、
自ノードにおいてビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERに関連するビット列長さ情報を取得するように設置された取得モジュールと、
前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報を同じBIER情報のカテゴリー−長さ−値TLVにパッケージするように設置されたパッケージモジュールと、
ルーティングプロトコルでBIER情報のTLVを通告するように設置された通告モジュールと、を含む、ビット転送ルータ。
【0024】
好ましくは、前記取得モジュールにより取得した前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0025】
好ましくは、前記BIER関連情報は、サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記ビット転送ルータの指標とを更に含む。
【0026】
好ましくは、前記パッケージモジュールによりパッケージされた前記BIER情報のTLVは、ラベル指標を更に含み、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用することを表示し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを表示する。
【0027】
BIER域のビット転送ルータに適用された、ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法であって、
BIER情報を受信し、前記BIER情報の同じカテゴリー−長さ−値TLVにおいて前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報がパッケージされていることと、
前記BIER情報を処理することと、を含むビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIERを実現する方法。
【0028】
好ましくは、前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0029】
好ましくは、前記BIER関連情報は、
サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記BIER情報を送信するビット転送ルータの指標と、を更に含む。
【0030】
好ましくは、前記BIER関連情報は、マルチトポロジー指標情報を更に含む。
【0031】
好ましくは、報知−未知−マルチキャストBUMメッセージを受信し、前記BIER関連情報を前記BUMメッセージのBIERヘッダにパッケージし、BIER転送ルールに応じて前記マルチキャストメッセージを転送することを更に含む。
【0032】
好ましくは、前記BIER情報を処理することは、
前記BIER情報のTLVに含まれるラベル指標を解析し、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないこと、を含む。
【0033】
ビット転送ルータであって、
BIER情報を受信し、前記BIER情報の同じカテゴリー−長さ−値TLVにおいて前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報がパッケージされているように設置された受信モジュールと、
前記BIER情報を処理するように設置された処理モジュールと、を含むビット転送ルータ。
【0034】
好ましくは、前記受信モジュールにより受信されたビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0035】
好ましくは、前記受信モジュールにより受信された前記BIER関連情報は、サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記BIER情報を送信するビット転送ルータの指標とを更に含む。
【0036】
好ましくは、前記ビット転送ルータは、
報知−未知−マルチキャストBUMメッセージを受信し、前記BIER関連情報を前記BUMメッセージのBIERヘッダにパッケージし、BIER転送ルールに応じて前記マルチキャストメッセージを転送するように設置された転送モジュールを更に含む。
【0037】
好ましくは、前記処理モジュールが前記BIER情報を処理することは、前記BIER情報のTLVに含まれるラベル指標を解析し、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを含む。
【0038】
コンピュータ可読記憶媒体であって、上記方法を実行するためのコンピュータ実行可能コマンドが記憶される、コンピュータ可読記憶媒体。
【0039】
以上のように、本発明の実施例は、BIER技術で非MPLSネットワークにおいてビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションを実現することで、BIER域においてMPLS制御面とデータ面に対するサポートを軽減することができるマルチキャストを実現する方法とビット転送ルータを提供する。
【0040】
図面と詳細な説明を閲覧して理解することにより、ほかの態様についても理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】関連技術に係るBIER技術アーキテクチャの模式図である。
【
図2】関連技術に係るBIER−MPLSでパッケージされたデータ面の模式図である。
【
図3】関連技術に係るBIER−MPLSパッケージでのBIERヘッダの構造模式図である。
【
図4】関連技術に係るIS−ISプロトコル拡張でBIER制御面を実現する模式図である。
【
図5】関連技術に係るOSPFプロトコル拡張でBIER制御面を実現する模式図である。
【
図6】関連技術に係るBIER−MPLS転送原理の模式図である。
【
図7】本発明の実施例に係る送信側のマルチキャストを実現する方法のフローチャートである。
【
図8】本発明の実施例に係る送信側のビット転送ルータの模式図である。
【
図9】本発明の実施例に係る受信側のマルチキャストを実現する方法のフローチャートである。
【
図10】本発明の実施例に係る受信側のビット転送ルータの模式図である。
【
図11】本発明の実施例1に係るIS−ISプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づく参照フォーマット1の模式図である。
【
図12】本発明の実施例1に係るIS−ISプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づく参照フォーマット2の模式図である。
【
図13】本発明の実施例2に係るOSPFプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づく参照フォーマットの模式図である。
【
図14】本発明の実施例4に係るBGPプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づく参照フォーマットの模式図である。
【
図15】本発明の実施例5に係るBIERヘッド参照フォーマットの模式図である。
【
図16】本発明の実施例5に係るBIER転送を実現する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
なお、矛盾しない限り、本出願における実施例及び実施例における特徴は、互いに組合せ可能である。
【0043】
本発明の実施例は、IPTVのような簡単なマルチキャストネットワークにおいて、簡易バージョンでラベルをサポートする必要がないBIER技術を引用することで、IPネットワークにおけるマルチキャストトラフィックの転送を実現することを意図する。
図6を参照しながら、関連技術におけるBIER−MPLSの転送原理を後述する。
【0044】
図7は、本発明の実施例に係る送信側のBIERを実現する方法のフローチャートである。
図7に示すように、本実施例の方法は、ステップ11〜13を含む。
【0045】
ステップ11、自ノード(即ち当該方法を適用したノード)においてBIERに関連するビット列長さ情報を取得する。
【0046】
ステップ12、前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報を同じBIER情報のTLV(type−length−value、カテゴリー−長さ−値)にパッケージする。
【0047】
ステップ13、ルーティングプロトコルで前記BIER情報を通告する。
【0048】
好ましくは、前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0049】
好ましくは、前記BIER関連情報は、サブ域指標情報、セット指標情報、前記ビット転送ルータの指標及びマルチトポロジー指標情報うちの1つ又は複数を更に含む。
【0050】
好ましくは、前記BIER情報のTLVは、ラベル指標を更に含み、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用することを表示し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを表示する。
【0051】
好ましくは、前記ルーティングプロトコルは、IS−ISプロトコル、OSPFプロトコル及びボーダーゲートウェイプロトコルうちのいずれか一種を含む。
【0052】
好ましくは、前記ルーティングプロトコルは、IPv4ネットワークプロトコル及び/又はIPv6ネットワークプロトコルをサポートする。
【0053】
図8は、本発明の実施例に係る送信側のビット転送ルータの模式図である。
図8の示すように、本実施例に係るビット転送ルータは、
自ノード(即ち自ルータ)においてBIERに関連するビット列長さ情報を取得するように設置された取得モジュールと、
前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報を同じBIER情報のカテゴリー−長さ−値TLVにパッケージするように設置されたパッケージモジュールと、
ルーティングプロトコルでBIER情報を通告するように設置された通告モジュールと、を含む。
【0054】
好ましくは、前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0055】
好ましくは、前記パッケージモジュールによりパッケージされた前記BIER情報のTLVは、ラベル指標を更に含み、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用することを表示し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSサブTLVを使用しないことを表示する。
【0056】
図9は、本発明の実施例に係る受信側のBIERを実現する方法のフローチャートである。
図9に示すように、本実施例に係る方法はステップ21〜22を含む。
【0057】
ステップ21、BIER情報を受信し、前記BIER情報の同じTLVにおいて前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報がパッケージされている。
【0058】
ステップ22、前記BIER情報を処理する。
【0059】
好ましくは、前記ビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0060】
好ましくは、前記BIER関連情報は、
サブ域指標情報と、セット指標情報と、前記BIER情報を送信するビット転送ルータの指標と、マルチトポロジー指標情報とを含む。
【0061】
1つの好ましい実施例において、上記方法は、
BUM(Broadcast−Unkown−Multicast、報知−未知−マルチキャスト)メッセージを受信し、前記BIER関連情報を前記BUMメッセージのBIERヘッダにパッケージし、BIER転送ルールに応じて前記マルチキャストメッセージを転送することを更に含む。
【0062】
好ましくは、ステップ22において、前記BIER情報を処理することは、
前記BIER情報のTLVに含まれるラベル指標を解析し、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないこと、を含んでもよい。
【0063】
図10は、本発明の実施例に係る受信側のビット転送ルータの模式図である。
図10に示すように、本実施例に係るビット転送ルータは、
ビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションBIER情報を受信し、前記BIER情報の同じTLVにおいて前記ビット列長さ情報を含むBIER関連情報がパッケージされているように設置された受信モジュールと、
前記BIER情報を処理するように設置された処理モジュールと、を含む。
【0064】
好ましくは、前記受信モジュールにより受信されたビット列長さ情報は、1つ又は複数のビット列長さを含む。
【0065】
好ましくは、前記処理モジュールが前記BIER情報を処理することは、前記BIER情報のTLVに含まれるラベル指標を解析し、前記ラベル指標がセットされたと、BIERマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSパッケージサブTLVを互換・使用し、前記ラベル指標がセットされていないと、BIER MPLSパッケージサブTLVを使用しないことを含む。
【0066】
1つの好ましい実施例において、前記ビット転送ルータは、
BUMメッセージを受信し、前記BIER関連情報を前記BUMメッセージのBIERヘッダにパッケージし、BIER転送ルールに応じて前記マルチキャストメッセージを転送するように設置された転送モジュールを更に含む。
【0067】
以下は、実施例を結び付けて説明する。
図6に示すように、関連技術におけるBIER−MPLSの転送原理に応じ、BFIR(即ちBFR1)ノードがマルチキャストメッセージを受信した場合、MPLSヘッド+BIERヘッドをパッケージし、そしてメッセージをBFR2に転送し、BFR2がメッセージ受信した後、ラベルに基づいてラベル転送テーブルを検索してラベルの情報とBIFT情報を取得しながら、ラベルに基づいて当該ラベルに対応した<sub−domain/BSL/SI>トリプレット情報を解析し、そしてBIERヘッドにおけるBitString(ビット列)を結び付けてBIFTを検索し、次のジャンプの近隣情報を検索した後、次のジャンプの近隣により配信された新たなMPLSヘッド+BIERヘッドを更新・パッケージして転送する。これにより類推すれば、BFR3において同様にMPLSヘッド+BIERヘッドを更新し、メッセージをBFER4に転送し、BFER4がラベル情報に基づいて<sub−domain/BSL/SI>トリプレット情報を解析するとともに、MPLSヘッド+BIERヘッドを剥離し、そしてメッセージをBIER域から転送する。MPLSヘッドは、一般的にMPLS Label(ラベル)を含む。
【0068】
本発明の実施例に係る技術でBIERを配置した後、複数のBFR間の転送はMPLSラベルに頼る必要がなく、BIERヘッドのみに基づいて転送すればよく、ネットワーク処理プロセスを簡素化させる。簡単でMPLSラベルをサポートする必要がないネットワークにおいてBIER技術を配置することに適用される。
【0070】
現在、IS−ISプロトコル拡張でBIER制御面を実現する際に、IPv4ネットワークに対して、IS−ISプロトコルのExtended IP reachability(拡張IP到着可能性)TLV(TLVカテゴリーが135である)とMulti−Topology Reachable IPv4Prefixes(マルチトポロジー到着可能なIPv4プリフィックス)TLV(TLVカテゴリーが235である)で拡張し、及びIPv6ネットワークに対し、IS−ISのIPv6Reachability TLV(TLVカテゴリーが236である)とMulti−Topology Reachable IPv6Prefixes TLV(TLVカテゴリーが237である)で拡張し、拡張フォーマットは
図4に示した。
【0071】
本発明の実施例は、相対的に簡単なマルチキャストネットワークにおいて、BIER域においてMPLS制御面とデータ面に対するサポートを軽減し、BIERヘッドのみによってデータ面の転送を行うことを意図する。そのため、上記
図4に定義したIS−IS BIER Info sub−TLVを修正し、IS−ISプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づくsub−TLVメッセージ参照フォーマットは、
図11又は
図12に示すようにしてもよい。
【0072】
そのうち、関連技術に係るBIER Info sub−TLV for IS−ISのフォーマットに加えて(
図4参照)、2つの新たなフィールドが定義されてもよい。或いは、1つのBIER Info sub−TLVが新たに定義されてもよく、関連技術におけるBIER Info sub−TLVに記載された情報が記載される以外、さらに2つの新たなフィールドが定義される。1つはMフィールドであり、MPLS−BIERを使用するか否か、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVの記載を必要とするか否かを表示し、Mフィールドを1としたと、MPLS−BIERを使用し、即ち記載されたBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを互換・使用することを表示し、Mフィールドを0としたと、MPLS−BIERを使用せず、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを記載又は使用せずに、BIERヘッドを直接使用して転送する。別の1つの重要なフィールドはBSL指標フィールドであり、1つ又は複数のBitStringLengthを標識し、Mフィールドが0である場合、このフィールドが有効である。Mフィールドが1である場合、ルールに応じてこの際のフィールドが有効であるか、或いはBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVに記載されたビット列長さ情報フィールドが有効であるかを選択する。このように、BIER情報を転送する時に、MPLSに頼って転送する必要はない。
【0073】
そのうち、BSL指標フィールドは、参照フォーマットにより実現でき、各bitが1つのBSLを標識する。例えば、
【0074】
00000001でBSLを64bitsとして標識する。
【0075】
00000010でBSLを128bitsとして標識する。
【0076】
00000100でBSLを215bitsとして標識する。
【0077】
00001000でBSLを512bitsとして標識する。
【0078】
00010000でBSLを1024bitsとして標識する。
【0079】
00100000でBSLを2048bitsとして標識する。
【0080】
01000000でBSLを4096bitsとして標識する。
【0081】
BSL指標に2つのビットセットがあり、例えば01000001の場合、現在サポートしたBSLは64bitsと4096bitsであり、BSL指標に3つのbitセットがあり、例えば00011100の場合、現在サポートしたBSLは1024bits、512bits及び256bitsである。
【0083】
関連技術において、OSPFプロトコル拡張はBIER制御面を実現し、IPv4ネットワークに対し、OSPFv2プロトコルのExtended Prefix TLVで拡張し、及びIPv6ネットワークに対し、OSPFv3のExtended LSA TLVで拡張し、拡張フォーマットは
図5に示すようにする。
【0084】
本発明の実施例は、相対的に簡単なマルチキャストネットワークにおいて、BIER域においてMPLS制御面とデータ面に対するサポートを軽減し、BIERヘッドのみによってデータ面の転送を行うことを意図する。そのため、上記
図5に定義したOSPFプロトコルで拡張されたBIER情報サブTLVを修正し、OSPFプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づくsub−TLVメッセージ参照フォーマットは、
図11に示すようにしてもよく、
図12又は
図13に示すようにしてもよい。
【0085】
そのうち、関連技術に係るBIER Info sub−TLV for OSPF(OSPFプロトコルで拡張されたBIER情報サブTLV)のフォーマットに加えて(
図5参照)、2つの新たなフィールドが定義されてもよい。或いは1つのBIER Info sub−TLVが新たに定義されてもよく、関連技術におけるBIER Info sub−TLVに記載された情報が記載される以外、更に2つの新たなフィールドが定義される。1つはMフィールドであり、MPLS−BIERを使用するか否か、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVの記載を必要とするか否かを表示し、Mフィールドを1としたと、MPLS−BIERを使用し、即ち記載されたBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを互換・使用することを表示し、Mフィールドを0としたと、MPLS−BIERを使用せず、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを記載又は使用せずに、BIERヘッドを直接使用して転送することを表示する。別の重要なフィールドはBSL指標フィールドであり、1つ又は複数のビット列長さ(BitStringLength)を表示し、Mフィールドが0である場合、そのフィールドが有効である。Mフィールドが1である場合、ルールに応じてその際にそのフィールドが有効であるか、或いはBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVに記載されたビット列長さ情報フィールドが有効であるかを選択する。
【0087】
OSPFプロトコルはBIER域のBFIRとBFER機器にOSPF仮想リンクを構築することをサポートすることができ、仮想リンクにより、本発明の実施例に言及した拡張TLV情報をBIER域のエッジ機器に直接送信することができ、BFIRとBFER機器はBIER情報を直接相互作用し、BIER域において中間ノードの情報記憶を低減させる。通告されたフォーマットは依然としてOSPFプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づくメッセージ参照フォーマットであり、
図11に示すようにしてもよく、
図12又は
図13に示すようにしてもよい。
【0088】
そのうち、関連技術に係るBIER Info sub−TLV for OSPFのフォーマットに加えて(
図5参照)、2つの新たなフィールドが定義されてもよい。或いは1つのBIER Info sub−TLVが新たに定義されてもよく、関連技術におけるBIER Info sub−TLVに記載された情報が記載される以外、更に2つの新たなフィールドが定義される。1つはMフィールドであり、MPLS−BIERを使用するか否か、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVの記載を必要とするか否かを表示し、Mフィールドを1としたと、MPLS−BIERを使用し、即ち記載されたBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを互換・使用することを表示し、Mフィールドを0としたと、MPLS−BIERを使用せず、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを記載又は使用せずに、BIERヘッドを直接使用して転送することを表示する。別の重要なフィールドはBSL指標フィールドであり、1つ又は複数のビット列長さBitStringLengthを表示し、Mフィールドが0である場合、そのフィールドが有効である。Mフィールドが1である場合、ルールに応じてその際にそのフィールドが有効であるか、或いはBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVに記載されたビット列長さ情報フィールドが有効であるかを選択する。
【0090】
BGPプロトコルは、BIER域のBFIRとBFER機器にBGP近隣を構築することをサポートすることができ、拡張BGPプロトコルにより、本発明の実施例に言及した拡張TLV情報をBIER域のエッジ機器に直接送信し、BFIRとBFER機器はBIER情報を直接相互作用し、BIER域において中間ノードの情報記憶を低減させる。通告されたフォーマットは依然としてBGPプロトコル拡張で記載されたBIER情報に基づくメッセージ参照フォーマットであり、
図14に示すようにしてもよい。
【0091】
そのうち、関連技術に係るBIER TLV for BGP(BGPプロトコルで拡張されたBIER TLV)のフォーマットに加えて、2つの新たなフィールドが定義されてもよい。或いは1つのBIER TLV for BGPが新たに定義されてもよく、関連技術におけるBIER TLVに記載された情報が記載される以外、更に2つの新たなフィールドが定義される。1つはMフィールドであり、MPLS−BIERを使用するか否か、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLV(BIER MPLSパッケージサブサブTLV)の記載を必要とするか否かを表示し、Mフィールドを1としたと、MPLS−BIERを使用し、即ち記載されたBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを互換・使用することを表示し、Mフィールドを0としたと、MPLS−BIERを使用せず、即ちBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVを記載又は使用せずに、BIERヘッドを直接使用して転送することを表示する。別の重要なフィールドはBSL指標フィールドであり、1つ又は複数のビット列長さBitStringLengthを表示し、Mフィールドが0である場合、そのフィールドが有効である。Mフィールドが1である場合、ルールに応じてその際にそのフィールドが有効であるか、或いはBIER MPLS Encapsulation sub−sub−TLVに記載されたビット列長さ情報フィールドが有効であるかを選択する。
【0093】
本発明の実施例においてルーティングプロトコルにおけるBIER情報拡張に基づき、関連技術においてMPLSラベルに記載された情報は、実質に対応した<sub−domain/BSL/SI>トリプレット情報であるので、MPLSラベルが転送に参与しない際に、
図3に定義したBIERヘッドに<sub−domain/BSL/SI>トリプレット情報を増加する必要がある。本発明の実施例に定義したBIERヘッド参照フォーマットは、
図15に示すようにしてもよい。メッセージ転送過程は、
図16を結び付け、ステップ101〜104を含んでもよい。
【0094】
ステップ101、入口ノードBFIR1は、マルチキャストメッセージを受信した後、当該マルチキャストメッセージが属するsub−domainと、Set Identifierと、使用されたBSLとを確定し、そして事前に取得したマルチキャストアドレスとBitStringとのマッピング関係(当該マッピング関係は制御面により事前に指定される)に基づき、当該マルチキャストメッセージが対応するビット列1を確定し、当該マルチキャストメッセージを目的ノードBFER4とBFER5に転送する必要があると知ってから、BIERヘッダをパッケージし(
図13に示すようにしてもよい)、そのBIER情報を転送する。
【0095】
ステップ102、BFR2は、メッセージを受信した後、BIERヘッダにおけるsub−domain情報、Set Identifier情報及びBSL情報に基づき、相応なBIFTを検索し、対応した次のジャンプの近隣がBFR3とBFER5であると検出したと、メッセージを複製し、1つはビット列2をビット列3として更新し、メッセージをBFR3に転送し、他の1つはビット列2をビット列5として更新し、メッセージをBFER5に転送する。
【0096】
ステップ103、BFR3はメッセージを受信した後、BIERヘッダにおけるsub−domain情報、Set Identifier情報及びBSL情報に基づき、相応なBIFTを検索し、対応した次のジャンプの近隣がBFER4であると検出したと、ビット列3情報をビット列4情報として更新し、メッセージをBFER4に転送する。それと同時に、BFER5はメッセージを受信した後、BIERヘッダにおけるsub−domain情報、Set Identifier情報及びBSL情報に基づき、相応なBIFTを検索し、ローカルがBFERであると発見したと、BIERヘッダをパッケージ解除し、マルチキャストメッセージを相応な受信機器に転送する。
【0097】
ステップ104、BFER4はメッセージを受信した後、BIERヘッダにおけるsub−domain情報、Set Identifier情報及びBSL情報に基づき、相応なBIFTを検索し、ローカルがBFERであると発見したと、BIERヘッダをパッケージ解除し、マルチキャストメッセージを相応な受信機器に転送する。
【0098】
コンピュータ可読記憶媒体であって、上記方法を実行するためのコンピュータ実行可能コマンドが記憶される、コンピュータ可読記憶媒体。
【0099】
当業者にとっては、上述した方法における全部又は一部のステップは、プログラムにより関連ハードウェアを命令して完成することができ、前記プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体、例えば読み取り専用メモリ、磁気ディスクや光ディスクに記憶されてもよいと理解すべきである。好ましくは、上記実施例の全部又は一部のステップは、更に1つ又は複数の集積回路により実現することができる。相応に、上記実施例におけるモジュール/ユニットは、ハードウェアの形態で実現することができ、更にソフトウェア機能モジュールの形態で実現することもできる。本発明の実施例は、何れかの特定形態のハードウェアとソフトウェアの組合せに限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明の実施例は、BIER技術で非MPLSネットワークにおいてビットインデックス付きエクスプリシットレプリケーションを実現することで、BIER域においてMPLS制御面とデータ面に対するサポートを軽減することができるマルチキャストを実現する方法とビット転送ルータを提供する。