(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記注意喚起度決定部は、前記合流地点から前記進行方向の前方における前記走行中道路の複数のレーンを区画するレーン区画線が車線変更を禁止する線である場合には、当該レーン区画線が車線変更を許容する線である場合に比べて、前記接続レーンと前記走行中レーンとが同じレーンである場合の前記注意喚起度を高くし、前記接続レーンと前記走行中レーンとが異なるレーンである場合の前記注意喚起度を低くする請求項1に記載の運転支援システム。
前記注意喚起度決定部は、信号機により前記走行中道路と前記合流道路との車両の通行期間が分けられている場合には、前記信号機により前記走行中道路と前記合流道路との車両の通行期間が分けられていない場合に比べて、前記注意喚起度を低くする請求項1又は2に記載の運転支援システム。
前記注意喚起度決定部は、前記合流地点よりも前記進行方向の前方における前記走行中道路のレーン数が、前記合流地点よりも手前における前記走行中道路のレーン数と前記合流道路のレーン数との合計である合計レーン数以上である場合には、前記合流地点よりも前記進行方向の前方における前記走行中道路のレーン数が前記合計レーン数未満である場合に比べて、前記注意喚起度を低くする請求項1から3のいずれか一項に記載の運転支援システム。
前記現在位置及び前記道路データと、設定された目的地とに基づいて、前記自車両を前記目的地まで案内する経路である案内経路を、案内する道路のレーンである案内レーンを含めて探索する経路探索部を、更に備え、
前記注意喚起度決定部は、前記現在位置よりも前記進行方向の前方における前記案内レーンと、前記接続レーンとのレーン間隔が近いほど前記注意喚起度が高くなるように、前記注意喚起度を決定する請求項1から4のいずれか一項に記載の運転支援システム。
前記注意喚起度決定部は、前記合流道路に加えて、前記合流地点よりも前記自車両の進行方向の前方において前記走行中道路から分岐する分岐道路がある場合であって、前記分岐道路が前記走行中道路の道路幅方向における前記合流道路と反対側にある場合には、前記分岐道路が前記走行中道路の道路幅方向における前記合流道路と同じ側にある場合に比べて、前記注意喚起度を高くする請求項1から5のいずれか一項に記載の運転支援システム。
前記注意喚起度決定部は、前記合流地点から前記自車両の進行方向に予め定められた判定距離内において前記走行中道路から分岐する道路のみを前記分岐道路とする請求項6に記載の運転支援システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.実施形態
本発明に係る運転支援システム1の実施形態について説明する。
運転支援システム1は、自車両30の運転者による運転を支援するシステムである。運転支援システム1は、
図1に示すように、自車位置取得部5、道路データ取得部6、レーン判定部7、注意喚起度決定部8、及び注意喚起実行部9などの機能部を備えている。
【0014】
自車位置取得部5は、自車両30の現在位置を取得する。道路データ取得部6は、道路の接続関係及びレーン配置の情報を含む道路データを取得する。レーン判定部7は、少なくとも現在位置及び道路データに基づいて、自車両30が走行している道路である走行中道路32、及び当該走行中道路32における自車両30が走行しているレーンである走行中レーン33を判定する。注意喚起度決定部8は、現在位置、走行中道路32、及び道路データに基づいて、走行中道路32が複数のレーンを有する場合であって、自車両30の進行方向の前方において走行中道路32に合流する合流道路37がある場合に、当該合流道路37に関しての自車両30の運転者に対する注意喚起の程度である注意喚起度を決定する。注意喚起実行部9は、現在位置が走行中道路32と合流道路37との合流地点34よりも手前にある状態で、注意喚起度に応じた注意喚起を行う。このような構成において、注意喚起度決定部8は、合流道路37が接続される走行中道路32のレーンである接続レーン35と、走行中レーン33とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定する。
以下、本実施形態に係る運転支援システム1について詳細に説明する。
【0015】
1−1.運転支援システム1
運転支援システム1は、単数又は複数のCPU等の演算処理装置を中核部材として備えるとともに、当該演算処理装置からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(ランダム・アクセス・メモリ)や、演算処理装置からデータを読み出し可能に構成されたROM(リード・オンリ・メモリ)や、大容量のデータを記憶及び読み出し可能に構成されたフラッシュメモリやハードディスク等の記憶装置等を有して構成されている。そして、運転支援システム1のROM等に記憶されたソフトウェア(プログラム)又は別途設けられた演算回路等のハードウェア、或いはそれらの両方により、運転支援システム1の各機能部5〜10などが構成されている。各機能部5〜10などの機能を演算処理装置に実現させるための運転支援プログラムは、演算処理装置が参照可能なRAMやROMなどの記憶装置に記憶される。
【0016】
本実施形態では、運転支援システム1は、情報端末装置2に組み込まれている。情報端末装置2は自車両30に搭載され、自車両30と共に移動する。典型的には、運転支援プログラムが、情報端末装置2の記憶装置に記憶されて、運転支援システム1を構成する。例えば、運転支援システム1は、ユーザが持ち運び可能な多機能携帯電話や携帯型情報端末装置、或いは、自車両30に搭載されるナビゲーション装置や、テレビ、動画再生、音楽再生などのためのAV(音響・映像)装置や、情報端末装置などに組み込まれる。
【0017】
なお、運転支援プログラムは、情報端末装置2の記憶装置に予め記憶されていたり、DVD−ROMやフラッシュメモリなどの記憶媒体に記憶されてユーザに配布されたり、ネットワークサーバから通信網を介してユーザに配信されたりする。配布又は配信された運転支援プログラムは、情報端末装置2の記憶装置に記憶される。
【0018】
1−2.自車位置取得部5
自車位置取得部5は、自車両30の現在位置を取得する自車位置取得処理を行う機能部である。
本実施形態では、自車位置取得部5は、位置検出装置20などから取得した自車両30の位置関連情報に基づいて、自車両30の現在位置(座標)を判定するように構成されている。位置検出装置20は、GPS(Global Positioning System)受信機や、加速度センサや、方位センサや、道路に設置されたビーコンから発信される地点位置情報を含む電波や光を受信する受信機などの位置情報を検出するための各種装置を備えている。本実施形態では、位置検出装置20は、情報端末装置2に備えられている。また、自車位置取得部5は、携帯電話回線の基地局や無線LANのアクセスポイントなどから発信される基地局などの地点位置情報を含む電波を、通信装置で受信して、自車両30の現在位置を判定するように構成されてもよい。
【0019】
1−3.道路データ取得部6
道路データ取得部6は、道路の接続関係及びレーン配置の情報を含む道路データを取得する機能部である。道路データには、道路の交差点などの各地点を示すノードデータや、各ノード間を連結する道路を示すリンクデータなどから構成される道路ネットワークのデータ等が含まれる。各ノードデータには、その地点の位置座標や地点属性、信号機の有無や信号機の構成、地点名称等のデータが含まれ、各リンクデータには、リンクの始点及び終点の位置座標やリンク長、有料道路や一般道路等の道路属性、レーン数や各レーンの形状や各レーンに設定された進行方向等などのレーン情報、道路幅、通行可能な車両種類、道路の各レーンを区画するレーン区画線の配置や種類などのレーン区画線情報、各種の交通規制等のデータが含まれる。
【0020】
本実施形態では、道路データ取得部6は、情報端末装置2の記憶装置に記憶された道路データベース21から道路データを取得するように構成されている。或いは、道路データベース21は、外部の情報端末装置に記憶されており、道路データ取得部6は、情報端末装置2が備えた通信装置(不図示)による無線通信又は有線通信などのデータ通信及び通信網を介して、外部の情報端末装置から道路データを取得するように構成されてもよい。
【0021】
情報端末装置2が備える通信装置は、無線通信又は有線通信などのデータ通信を行うデータ通信装置である。無線通信には、携帯電話回線、無線LAN、ブルートゥース(Bluetooth、登録商標)などがある。有線通信には、有線LAN、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)などがある。通信装置は、無線通信又は有線通信などのデータ通信により、携帯電話通信網やインターネットなどの通信網に接続する。或いは、通信装置は、ブルートゥースやUSBや無線LANなどのデータ通信により、ユーザが所持している携帯電話などのデータ通信装置と接続され、データ通信装置が接続可能な携帯電話回線などのデータ通信を介して、通信網に接続されるように構成されてもよい。
【0022】
1−4.レーン判定部7
レーン判定部7は、少なくとも現在位置及び道路データに基づいて、自車両30が走行している道路である走行中道路32、及び当該走行中道路32における自車両30が走行しているレーンである走行中レーン33を判定する機能部である。
レーン判定部7は、自車両30の現在位置に対応する道路を走行中道路32と判定する。例えば、レーン判定部7は、道路データに含まれる道路ネットワークと、位置検出装置20から得た位置情報の履歴が示す経路と、のパターンマッチング(いわゆるマップマッチング)により、走行中道路32を判定するように構成される。
【0023】
レーン判定部7は、道路データから、走行中道路32のレーン数やレーンの構成等のレーンの情報を取得する。また、レーン判定部7は、自車両30の前方や後方の風景を撮像するカメラ24から取得した撮像画像を画像処理し、撮像画像内における、レーンや道路の境界を表す境界地物の位置関係や、走行中道路32のレーンの情報などから、走行中道路32における走行中レーン33を判定する。境界地物には、レーン区画線、路肩などの道路端、ガードレール、ポールなどが含まれる。また、レーン判定部7は、加速度センサやGPS受信機やビーコンなどの位置検出装置20から取得した位置関連情報に基づいて、走行中道路32における走行中レーン33を判定するように構成されてもよい。
【0024】
1−5.経路探索部10
経路探索部10は、現在位置及び道路データと、設定された目的地とに基づいて、自車両30を目的地まで案内する経路である案内経路を、案内する道路のレーンである案内レーンを含めて探索する機能部である。案内経路の探索には、ダイクストラ法などの公知の様々な方法を用いることができる。経路探索部10は、ユーザにより新たに目的地が設定された場合は、自車両30の現在位置から、設定された新しい目的地までの案内経路を探索して、新たな案内経路を設定するように構成されている。また、経路探索部10は、経路案内中に、自車両30が案内経路から外れて走行し、自車両30の現在位置と案内経路との距離が、予め定めた再探索距離以上になった場合に、自車両30の現在位置から、設定されている目的地までの案内経路を再探索して、新たな案内経路を設定するように構成されている。経路探索部10は、探索した案内経路に沿って自車両30を誘導する経路案内を行う。
【0025】
1−6.注意喚起度決定部8
注意喚起度決定部8は、現在位置、走行中道路32、及び道路データに基づいて、走行中道路32が複数のレーンを有する場合であって、自車両30の進行方向の前方において走行中道路32に合流する合流道路37がある場合に、当該合流道路37に関しての自車両30の運転者に対する注意喚起の程度である注意喚起度を決定する機能部である。ここで、注意喚起度決定部8が決定する注意喚起度は、注意喚起の程度の異なる注意喚起の内容を含む概念である。すなわち、注意喚起度決定部8は、注意喚起の程度をあらわす段階、例えば、数値や文字などで表された段階のパラメータを間接的に決定せずに、注意喚起度の異なる注意喚起の内容を直接的に決定するように構成されてもよい。
【0026】
図2及び
図3に示すように、合流車両36は、合流道路37から、合流道路37が接続される走行中道路32のレーンである接続レーン35に進入する。従って、合流車両36は、接続レーン35を必ず一旦は走行する。また、合流車両36が、そのまま接続レーン35を走行する確率は最も高くなる。なお、
図2及び
図3に示す例は、自車両30の走行中道路32が、高速道路の本線車道であり、合流道路37が、高速道路の本線車道に合流する道路である。すなわち、走行中道路32が主道路であり、合流道路37が主道路に合流する従道路である場合を想定している。一方、合流車両36が、合流地点34で、合流道路37から接続レーン35を横切って、接続レーン35の隣のレーンに進入して走行する確率は、接続レーン35を走行する確率よりも低くなり、接続レーン35から遠いレーンほど合流車両36が進入する確率が低くなっていく。なお、この場合も、合流車両36は、接続レーン35を横切るため、接続レーン35に必ず一旦は進入する。よって、合流車両36が走行中道路32の各レーンに進入する確率は、接続レーン35が最も高く(100%)、接続レーン35から遠いレーンほど低下していく。そのため、自車両30の走行中レーン33が接続レーン35に近いほど、合流車両36が自車両30に接近する可能性が高くなり、運転者は合流車両36に対して注意して運転する必要がある。
【0027】
そこで、注意喚起度決定部8は、接続レーン35と走行中レーン33とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定するように構成されている。
【0028】
注意喚起度決定部8は、接続レーン35と走行中レーン33の相対的なレーンの位置関係に基づいて、接続レーン35と走行中レーン33とのレーン間隔を判定する。本実施形態では、注意喚起度決定部8は、レーン間距離ではなく、レーン数によりレーン間隔を判定するように構成されている。例えば、注意喚起度決定部8は、走行中レーン33が接続レーン35と同じレーンである場合は、レーン間隔を「0」と判定し、走行中レーン33が接続レーン35の隣のレーンである場合は、レーン間隔を「1」と判定し、走行中レーン33と接続レーン35との間に別の1つのレーンがある場合は、レーン間隔を「2」と判定する。
【0029】
注意喚起度決定部8は、判定したレーン間隔に応じて、注意喚起の程度を表すパラメータ(以下、注意喚起度パラメータと称す)を決定し、決定した注意喚起度パラメータに応じて異なる注意喚起の内容を決定するように構成することができる。或いは、注意喚起度決定部8は、判定したレーン間隔に応じて、注意喚起の程度が異なる注意喚起の内容を決定するように構成することができる。
【0030】
注意喚起度パラメータは、注意喚起の程度をあらわす段階とされる。注意喚起の内容は、合流道路37に関しての自車両30の運転者に対する注意喚起の内容であり、注意喚起の程度に応じて異なる内容となる。注意喚起の内容には、注意喚起の案内メッセージ、及び注意喚起の画面表示の少なくとも一つが含まれる。注意喚起の内容には、注意喚起の案内メッセージ及び注意喚起の画面表示の一方又は双方に加えて、注意喚起の警告音が含まれてもよい。また、案内メッセージや注意喚起の画面表示や警告音による注意喚起の実行回数を異ならせることにより、注意喚起度が異なるようにされてもよい。注意喚起度に応じて案内メッセージや警告音の音量が変化されてもよい。
【0031】
本実施形態では、レーン間隔と注意喚起度との関係が予め定められたテーブルデータなどの注意喚起度設定データが記憶装置に記憶されており、注意喚起度決定部8は、注意喚起度設定データを用い、レーン間隔に基づいて、注意喚起度を決定するように構成されている。例えば、注意喚起度設定データは、レーン間隔と注意喚起度パラメータとの関係が予め定められたデータと、注意喚起度パラメータと注意喚起の内容との関係が予め定められたデータとされ、注意喚起度決定部8は、これら二種類の注意喚起度設定データを用い、レーン間隔に基づいて注意喚起度パラメータを決定し、決定した注意喚起度パラメータに基づいて注意喚起の内容を決定するように構成することができる。或いは、注意喚起度設定データは、レーン間隔と注意喚起の内容との関係が予め定められたデータとされ、注意喚起度決定部8は、このような一種類の注意喚起度設定データを用い、レーン間隔に基づいて注意喚起の内容を決定するように構成することができる。
【0032】
例えば、注意喚起度決定部8は、接続レーンと走行中レーンとのレーン間隔に応じて、注意喚起度パラメータを以下のように決定することができる。本例では注意喚起度パラメータは、注意喚起の程度を段階的に表す数値とされ、数値が0、1、2、3と大きくなるに従い、注意喚起度が次第に高くなる。ここでは、レーン間隔が近くなるに従い、注意喚起度が高くなるように設定される。
<注意喚起度パラメータの決定>
・レーン間隔=0:注意喚起度パラメータ=4
・レーン間隔=1:注意喚起度パラメータ=2
・レーン間隔=2:注意喚起度パラメータ=1
・レーン間隔=3以上:注意喚起度パラメータ=0
【0033】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の内容としての注意喚起の案内メッセージを以下のように決定することができる。レーン間隔が近くなる(又は注意喚起度パラメータの注意喚起度が高くなる)に従い、注意喚起の案内メッセージの注意喚起の程度が高くなるように設定される。
<案内メッセージの決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):
案内メッセージ=右側(又は左側)の合流道路からの合流車両にご注意ください。
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=2):
案内メッセージ=右側(又は左側)の合流道路からの合流車両の車線変更にご注意ください。
・レーン間隔=2(又は、注意喚起度パラメータ=1):
案内メッセージ=右側(又は左側)に合流道路があります。
・レーン間隔=3以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
案内メッセージ=なし
【0034】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の内容としての注意喚起の警告音を以下のように決定することができる。レーン間隔が近くなる(又は注意喚起度パラメータの注意喚起度が高くなる)に従い、注意喚起の警告音の注意喚起の程度が高くなる(本例では警告音の回数が多くなる)ように設定される。
<警告音の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):
警告音=3回(例えば、ピピッ、ピピッ、ピピッ)
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=2):
警告音=1回(例えば、ピピッ)
・レーン間隔=2(又は、注意喚起度パラメータ=1):
警告音=なし
・レーン間隔=3以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
警告音=なし
【0035】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、案内メッセージや警告音の音量を以下のように決定することができる。レーン間隔が近くなる(又は注意喚起度パラメータの注意喚起度が高くなる)に従い、案内メッセージや警告音の音量が大きくなるように設定される。音量の数値が0、1、2、3と大きくなるに従い、音量が次第に高くなり、音量=0は、音量がゼロになることを意味する。なお、音量が変化される場合は、案内メッセージの内容や警告音(回数)が変化されないように構成されてもよい。この場合は、案内メッセージの内容は、「右側(又は左側)の合流道路からの合流車両にご注意ください。」などとされる。
<音量の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):音量=4
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=2):音量=2
・レーン間隔=2(又は、注意喚起度パラメータ=1):音量=1
・レーン間隔=3以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):音量=0
【0036】
<注意喚起の画面表示の決定>
注意喚起の内容に注意喚起の画面表示が含まれる場合について説明する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が近いほど、注意喚起度が高くなるような注意喚起の画面表示を決定する。例えば、
図2及び
図3に示すように、注意喚起度決定部8は、自車両30周辺の道路表示に、注意喚起の画面表示を重ねて表示させる。注意喚起度決定部8は、合流道路37から走行中道路32の各レーンへの合流車両36の進入ルートを表す矢印線38の画面表示を決定する。ここで、注意喚起度決定部8は、接続レーン35に近い走行中道路32のレーンに係る矢印線38ほど、矢印線38の太さを太くする。また、注意喚起度決定部8は、走行中レーン33における自車両30の走行ルートを表す矢印線39の画面表示を決定する。注意喚起度決定部8は、自車両30の走行ルートの矢印線39と、合流車両36の進入ルートの矢印線38とが交差する部分に表示する、注意喚起マーク40の画面表示を決定する。注意喚起マーク40は、自車両30と合流車両36の接近の危険性を表す。ここで、注意喚起度決定部8は、注意喚起マーク40が表す注意喚起の程度(例えば、マークの大きさや形状や色彩)を、注意喚起度により異ならせる。例えば、接続レーン35と走行中レーン33とのレーン間隔が近く、注意喚起度が高いほど、注意喚起マーク40を大きくする。
【0037】
注意喚起度決定部8は、ナビゲーションのために表示画面に表示させている自車両30周辺の道路表示の縮尺が、道路のレーンを識別できるほど大きい場合は、当該道路表示に注意喚起の画面表示を重ねて表示させてもよい。或いは、注意喚起度決定部8は、ナビゲーションのための道路表示とは別に、レーンを識別可能な縮尺の道路表示を注意喚起用に表示画面に表示させ、当該注意喚起用の道路表示に注意喚起の画面表示を重ねて表示させてもよい。
【0038】
1−6−1.経路案内を行っている場合
経路探索部10により案内経路に従った経路案内が行われている場合は、自車両30は案内レーンを走行する可能性が高い。そのため、案内レーンが接続レーン35に近いほど、合流車両36が自車両30に接近する可能性が高くなり、運転者は合流車両36に対して注意して運転する必要がある。
【0039】
そこで、本実施形態では、注意喚起度決定部8は、経路探索部10により探索された案内経路に従って経路案内が行われている場合は、現在位置よりも進行方向の前方における案内レーンと、接続レーン35とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定するように構成されている。
【0040】
本実施形態では、注意喚起度決定部8は、経路探索部により探索された案内経路に従って経路案内が行われている場合は、接続レーン35と走行中レーン33とのレーン間隔を、接続レーン35と案内レーンとのレーン間隔に置き換えて、注意喚起度を決定する処理を行う。そのため、これまで説明した注意喚起度の決定、
図2及び
図3などの注意喚起の画面表示の例において、レーン間隔は、接続レーン35と案内レーンとのレーン間隔となる。
【0041】
なお、経路探索部10により経路案内が行われている場合であっても、レーンまでは案内されていない場合、すなわち、経路案内されている道路であれば、いずれのレーンを走行してもよい場合は、注意喚起度決定部8は、接続レーンと走行中レーンとのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定する。
【0042】
1−6−2.分岐道路42がある場合
図4及び
図5に示すように、合流道路37に加えて、合流地点34よりも自車両30の進行方向の前方において走行中道路32から分岐する分岐道路42がある場合には、合流道路37から走行中道路32に進入した合流車両36が、走行中道路32から分岐道路42に退出する可能性がある。特に、
図4に示すように、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と反対側にある場合は、合流車両36は、合流道路37から分岐道路42まで走行中道路32の各レーンを横断する可能性がある。そのため、
図2及び
図3に示した分岐道路42がない場合よりも、合流車両36が走行中道路32の接続レーン35以外の各レーンに進入する確率が高くなる。一方、
図5に示すように、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と同じ側にある場合は、合流車両36は、合流道路37から分岐道路42まで走行中道路32の接続レーン35を走行する可能性が高く、分岐道路42が有る場合であっても、走行中道路32の接続レーン35以外の各レーンに進入する確率は高くならない。よって、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合は、分岐道路42が合流道路37と同じ側にある場合よりも、走行中道路32の接続レーン35以外の各レーンに進入する合流車両36に対する運転者への注意喚起の程度を高める必要がある。
【0043】
そこで、本実施形態では、注意喚起度決定部8は、合流道路37に加えて、合流地点34よりも自車両30の進行方向の前方において走行中道路32から分岐する分岐道路42がある場合であって、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と反対側にある場合には、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と同じ側にある場合に比べて、注意喚起度を高くするように構成されている。
【0044】
本実施形態では、注意喚起度決定部8は、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と反対側にある場合には、注意喚起度を、分岐道路42がない場合の注意喚起度に比べて高くするように構成されている。一方、注意喚起度決定部8は、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と同じ側にある場合には、注意喚起度を、分岐道路42がない場合の注意喚起度と同じにするように構成されている。
【0045】
ただし、合流道路37と分岐道路42との距離が離れている場合は、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合であっても、合流車両36が、走行中道路32から分岐道路42に退出するために、合流地点34に近い位置で、走行中道路32の各レーンを横断する可能性はそれほど高くない。
【0046】
そこで、本実施形態では、注意喚起度決定部8は、合流地点34から自車両30の進行方向に予め定められた判定距離内において走行中道路32から分岐する道路のみを分岐道路42とするように構成されている。よって、合流地点34から判定距離以上に離れた分岐道路42があったとしても、注意喚起度決定部8は、分岐道路42が合流道路37と同じ側又は反対側にあるかに応じて、注意喚起度を変化させない。
【0047】
このように構成される場合は、これまで説明した注意喚起度の決定、
図2及び
図3の注意喚起の画面表示の例は、分岐道路42がない場合の例、及び分岐道路42があるが、分岐道路42が合流道路37と同じ側にある場合の例となる。
以下で、分岐道路42があり、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合における、注意喚起度の決定や注意喚起の画面表示の例を説明する。
【0048】
例えば、注意喚起度決定部8は、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合は、接続レーンと走行中レーンとのレーン間隔に応じて、注意喚起度パラメータを以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される注意喚起度パラメータの注意喚起度を、分岐道路42がない場合に比べて高くする(本例では1増加)ように構成されている。
<注意喚起度パラメータの決定>
・レーン間隔=0:注意喚起度パラメータ=4
・レーン間隔=1:注意喚起度パラメータ=3
・レーン間隔=2:注意喚起度パラメータ=2
・レーン間隔=3:注意喚起度パラメータ=1
・レーン間隔=4以上:注意喚起度パラメータ=0
【0049】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合において、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の案内メッセージを以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される案内メッセージの注意喚起の程度を、分岐道路42がない場合に比べて高くするように構成されている。
<案内メッセージの決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):
案内メッセージ=右側(又は左側)の合流道路からの合流車両にご注意ください。
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=3):
案内メッセージ=右側(又は左側)の合流道路からの合流車両の車線変更に十分ご注意ください。
・レーン間隔=2(又は、注意喚起度パラメータ=2):
案内メッセージ=右側(又は左側)の合流道路からの合流車両の車線変更にご注意ください。
・レーン間隔=3(又は、注意喚起度パラメータ=1):
案内メッセージ=右側(又は左側)に合流道路があります。
・レーン間隔=4以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
案内メッセージ=なし
【0050】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合において、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の警告音を以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される警告音の注意喚起の程度を、分岐道路42がない場合に比べて高くする(本例では、1回増加)ように構成されている。
<警告音の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):
警告音=3回(例えば、ピピッ、ピピッ、ピピッ)
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=3):
警告音=2回(例えば、ピピッ、ピピッ)
・レーン間隔=2(又は、注意喚起度パラメータ=2):
警告音=1回(例えば、ピピッ)
・レーン間隔=3(又は、注意喚起度パラメータ=1):
警告音=なし
・レーン間隔=4以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
警告音=なし
【0051】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合において、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、案内メッセージや警告音の音量を以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される音量の注意喚起の程度を、分岐道路42がない場合に比べて高くする(本例では、1増加)ように構成されている。
<音量の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):音量=4
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=3):音量=3
・レーン間隔=2(又は、注意喚起度パラメータ=2):音量=2
・レーン間隔=3(又は、注意喚起度パラメータ=1):音量=1
・レーン間隔=4以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):音量=0
【0052】
<注意喚起の画面表示の決定>
また、例えば、分岐道路42が合流道路37と反対側にある場合における、注意喚起の画面表示では、
図4に示すように、注意喚起度決定部8は、
図2及び
図3の分岐道路42がない場合に比べて、合流道路37から分岐道路42まで走行中道路32の各レーンを横断する横断ルートを表す矢印線41を追加する。また、注意喚起度決定部8は、接続レーン35と走行中レーン33とが異なるレーンである場合は、
図2及び
図3の分岐道路42がない場合に比べて、注意喚起マーク40の大きさを大きくするなどして、注意喚起マーク40の注意喚起度を高くする。
一方、分岐道路42が合流道路37と同じ側にある場合における、注意喚起の画面表示では、
図5に示すように、注意喚起度決定部8は、
図2及び
図3の分岐道路42がない場合に比べて、合流道路37から分岐道路42まで接続レーン35を移動する移動ルートを表す矢印線41を追加する。注意喚起度決定部8は、
図2及び
図3の分岐道路42がない場合に比べて、注意喚起マーク40の大きさを変化させない。
【0053】
1−6−3.レーン区画線が車線変更禁止線である場合
図6及び
図7に示すように、走行中道路32のレーン区画線が車線変更を禁止する線(以下、車線変更禁止線と称す)である場合は、
図2及び
図3に示したレーン区画線が車線変更を許容する線(以下、車線変更許可線と称す)である場合よりも、合流車両36が接続レーン35を走行する確率が高くなり、反対に、合流車両36が接続レーン35以外のレーンに進入して走行する確率は低くなる。また、走行中道路32のレーン区画線が車線変更禁止線である場合は、自車両30の車線変更も禁止されるため、自車両30の走行中レーン33が接続レーン35である場合は、自車両30が、接続レーン35に進入した合流車両36を避けるため、接続レーン35以外のレーンに車線変更し難くなる。そのため、速度調節などにより、自車両30と合流車両36との前後方向の相対位置をずらして、合流車両36を接続レーン35に合流させる必要がある。よって、接続レーン35と走行中レーン33とが同じレーンであって、合流地点34のレーン区画線が車線変更禁止線である場合は、レーン区画線が車線変更許可線である場合よりも、合流車両36に対する運転者への注意喚起の程度を高める必要がある。一方、接続レーン35と走行中レーン33とが異なるレーンであって、合流地点34のレーン区画線が車線変更禁止線である場合は、レーン区画線が車線変更許可線である場合よりも、合流車両36に対する運転者への注意喚起の程度を低くすることができる。
【0054】
そこで、本実施形態では、注意喚起度決定部8は、合流地点34から進行方向の前方における走行中道路32の複数のレーンを区画するレーン区画線が車線変更禁止線である場合には、当該レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて、接続レーン35と走行中レーン33とが同じレーンである場合の注意喚起度を高くし、接続レーン35と走行中レーン33とが異なるレーンである場合の注意喚起度を低くするように構成されている。
【0055】
このように構成される場合は、これまで説明した注意喚起度の決定、
図2及び
図3等の注意喚起の画面表示の例は、走行中道路32のレーン区画線が車線変更許可線である場合の例となる。
以下で、走行中道路32のレーン区画線が車線変更禁止線である場合における、注意喚起度の決定や注意喚起の画面表示の例を説明する。
【0056】
例えば、注意喚起度決定部8は、走行中道路32のレーン区画線が車線変更禁止線である場合は、レーン間隔に応じて、注意喚起度パラメータを以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が0の場合に決定される注意喚起度パラメータの注意喚起度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて高くする(本例では1増加)ように構成されている。レーン間隔が1以上の場合に決定される注意喚起度パラメータの注意喚起の程度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて低くする(本例では1減少)ように構成されている。
<注意喚起度パラメータの決定>
・レーン間隔=0:注意喚起度パラメータ=5
・レーン間隔=1:注意喚起度パラメータ=1
・レーン間隔=2以上:注意喚起度パラメータ=0
【0057】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、走行中道路32のレーン区画線が車線変更禁止線である場合は、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の案内メッセージを以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が0の場合に決定される案内メッセージの注意喚起の程度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて高くするように構成されている。レーン間隔が1以上の場合に決定される案内メッセージの注意喚起度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて低くするように構成されている。
<案内メッセージの決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=5):
案内メッセージ=右側(又は左側)の合流道路からの合流車両に十分ご注意ください。
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=1):
案内メッセージ=右側(又は左側)に合流道路があります。
・レーン間隔=2以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
案内メッセージ=なし
【0058】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、走行中道路32のレーン区画線が車線変更禁止線である場合における、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の警告音を以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が0の場合に決定される警告音の注意喚起の程度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて高くする(本例では、1回増加)ように構成されている。レーン間隔が1以上の場合に決定される警告音の注意喚起度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて低くする(本例では、1回減少)ように構成されている。
<警告音の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=5):
警告音=4回(例えば、ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピピッ)
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=1):
警告音=なし
・レーン間隔=2以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
警告音=なし
【0059】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、走行中道路32のレーン区画線が車線変更禁止線である場合における、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、案内メッセージや警告音の音量を以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が0の場合に決定される音量の注意喚起度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて高くする(本例では、1増加)ように構成されている。レーン間隔が1以上の場合に決定される音量の注意喚起の程度を、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて低くする(本例では、1減少)ように構成されている。
<音量の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=5):音量=5
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=1):音量=1
・レーン間隔=2以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):音量=0
【0060】
<注意喚起の画面表示>
また、例えば、走行中道路32のレーン区画線が車線変更禁止線である場合における、注意喚起の画面表示では、
図6及び
図7に示すように、注意喚起度決定部8は、
図2及び
図3の車線変更許可線の場合よりも、合流道路37から接続レーン35への合流車両36の進入ルートを表す矢印線38の太さを太くし、
図2及び
図3の車線変更許可線の場合よりも、接続レーン35以外のレーンへの合流車両36の進入ルートを表す矢印線38の太さを細くする。また、注意喚起度決定部8は、接続レーン35と走行中レーン33とが同じレーンである場合は、
図2及び
図3の車線変更許可線の場合よりも、注意喚起マーク40の大きさを大きくするなどして、注意喚起マーク40の注意喚起度を高くし、接続レーン35と走行中レーン33とが異なるレーンである場合は、
図2及び
図3の車線変更許可線の場合よりも、注意喚起マーク40の大きさを小さくするなどして、注意喚起マーク40の注意喚起度を低くする。
【0061】
1−6−4.合流地点34でレーン数が増加する場合
図8に示すように、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合には、
図2及び
図3などに示した合流地点34で走行中道路32のレーン数が増加しない場合よりも、合流車両36が接続レーン35を走行する確率が高くなり、反対に、合流車両36が接続レーン35以外のレーンに進入して走行する確率は低くなる。また、自車両30も、合流地点34で増加する接続レーン35を走行していない。よって、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合は、合流地点34で走行中道路32のレーン数が増加しない場合よりも、合流車両36に対する運転者への注意喚起の程度を低くすることができる。
【0062】
そこで、本実施形態では、注意喚起度決定部8は、合流地点34よりも進行方向の前方における走行中道路32のレーン数が、合流地点34よりも手前における走行中道路32のレーン数と合流道路37のレーン数との合計である合計レーン数以上である場合には、合流地点34よりも進行方向の前方における走行中道路32のレーン数が合計レーン数未満である場合に比べて、注意喚起度を低くするように構成されている。
【0063】
このように構成される場合は、これまで説明した注意喚起度の決定、
図2及び
図3等の注意喚起の画面表示の例は、合流地点34で走行中道路32のレーン数が増加しない場合の例となる。
以下で、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合における、注意喚起度の決定や注意喚起の画面表示の例を説明する。
【0064】
例えば、注意喚起度決定部8は、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合は、レーン間隔に応じて、注意喚起度パラメータを以下のように決定する。なお、合流地点34の手前では、自車両30は、増加する接続レーン35を走行していないため、レーン間隔は1以上になる。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される注意喚起度パラメータの注意喚起度を、レーン数が増加しない場合に比べて低くする(本例では1減少)ように構成されている。
<注意喚起度パラメータの決定>
・レーン間隔=0:注意喚起度パラメータ=4
・レーン間隔=1:注意喚起度パラメータ=1
・レーン間隔=2以上:注意喚起度パラメータ=0
【0065】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合は、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の案内メッセージを以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される案内メッセージの注意喚起の程度を、レーン数が増加しない場合に比べて低くするように構成されている。
<案内メッセージの決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):
案内メッセージ=右側(又は左側)の合流道路からの合流車両にご注意ください。
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=1):
案内メッセージ=右側(又は左側)に合流道路があります。
・レーン間隔=2以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
案内メッセージ=なし
【0066】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合は、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、注意喚起の警告音を以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される警告音の注意喚起の程度を、レーン数が増加しない場合に比べて低くする(本例では、1回減少)ように構成されている。
<警告音の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):
警告音=3回(例えば、ピピッ、ピピッ、ピピッ)
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=1):
警告音=なし
・レーン間隔=2以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
警告音=なし
【0067】
また、例えば、注意喚起度決定部8は、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合は、レーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)に応じて、案内メッセージや警告音の音量を以下のように決定する。注意喚起度決定部8は、レーン間隔が1以上の場合に決定される音量の注意喚起の程度を、レーン数が増加しない場合に比べて低くする(本例では、1減少)ように構成されている。
<音量の決定>
・レーン間隔=0(又は、注意喚起度パラメータ=4):音量=4
・レーン間隔=1(又は、注意喚起度パラメータ=1):音量=1
・レーン間隔=2以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):音量=0
【0068】
<注意喚起の画面表示>
また、例えば、合流地点34で走行中道路32のレーン数が合流道路37のレーン数以上増加する場合における、注意喚起の画面表示では、
図8に示すように、注意喚起度決定部8は、
図2及び
図3のレーン数が増加しない場合よりも、接続レーン35以外のレーンへの合流車両36の進入ルートを表す矢印線の太さを細くする。また、注意喚起度決定部8は、接続レーン35と走行中レーン33とが異なるレーンである場合は、
図2及び
図3のレーン数が増加しない場合よりも、注意喚起マーク40の大きさを小さくするなどして、注意喚起マーク40の注意喚起度を低くする。
【0069】
1−6−5.合流地点34に信号機がある場合
合流地点34に設置された信号機により走行中道路32と合流道路37との車両の通行期間が分けられている場合は、
図2及び
図3などに示した合流地点34に信号機が設置されていない場合よりも、合流車両36が自車両30に接近する可能性が大幅に低下する。
【0070】
そこで、本実施形態では、注意喚起度決定部8は、信号機により走行中道路32と合流道路37との車両の通行期間が分けられている場合には、信号機により走行中道路32と合流道路37との車両の通行期間が分けられていない場合に比べて、注意喚起度を低くするように構成されている。
【0071】
このように構成される場合は、これまで説明した注意喚起度の決定、
図2及び
図3などの注意喚起の画面表示の例は、合流地点34に信号機が設置されていない場合の例となる。
本実施形態では、注意喚起度決定部8は、合流地点34に信号機が設置されている場合は、注意喚起度をゼロに設定し、注意喚起を行わないように構成される。
【0072】
注意喚起度決定部8は、合流地点34に信号機が設置されている場合は、全てのレーン間隔において、合流地点34に信号機が設定されていない場合に比べて注意喚起度を低下させる、例えば、注意喚起度パラメータの注意喚起度をゼロまで低下させる。
・レーン間隔=0以上:注意喚起度パラメータ=0
また、注意喚起度決定部8は、合流地点34に信号機が設置されている場合は、全てのレーン間隔(又は注意喚起度パラメータ)において、合流地点34に信号機が設定されていない場合に比べて、各注意喚起の内容の注意喚起の程度を低下させる、例えば、ゼロまで低下させる。
・レーン間隔=0以上(又は、注意喚起度パラメータ=0):
案内メッセージ=なし
警告音=なし
音量=0
また、注意喚起度決定部8は、合流地点34に信号機が設置されている場合には、例えば、注意喚起の画面表示を表示させないように構成される。
【0073】
1−7.注意喚起実行部9
注意喚起実行部9は、現在位置が走行中道路32と合流道路37との合流地点34よりも手前にある状態で、注意喚起度に応じた注意喚起を行う機能部である。
注意喚起実行部9は、スピーカ22や表示装置23などを介して、注意喚起度に応じた注意喚起を行う。本実施形態では、
図1に示すように、スピーカ22及び表示装置23は、情報端末装置2に備えられている。注意喚起実行部9は、注意喚起度決定部8により決定された案内メッセージや警告音をスピーカ22から出力させたり、注意喚起の画面表示を表示装置23の表示画面に表示させたりする。注意喚起実行部9は、自車両30の現在位置が、合流地点よりも進行方向の手前の予め定めた開始距離範囲内に入った場合に、注意喚起を開始する構成とされている。注意喚起の実行回数は、少なくとも1回であるが、注意喚起実行部9は、合流地点と現在位置との距離が予め定めた距離縮まる毎、又は予め定めた時間間隔毎に、注意喚起を行うなど、注意喚起を複数回実行するように構成されてもよい。この際、注意喚起の実行回数が、注意喚起度に応じて変化されてもよい。また、注意喚起実行部9は、合流地点34でも注意喚起を行うように構成されてもよく、自車両30が合流地点34を通り過ぎた後、予め定めた距離範囲内でも注意喚起を行うように構成されてもよい。なお、注意喚起実行部9は、注意喚起度が低く、案内メッセージがないなど、注意喚起の内容がない場合は、注意喚起を行わない。
【0074】
1−8.フローチャート
注意喚起度決定部8の処理を
図9に示すフローチャートのように構成することができる。注意喚起度決定部8は、自車両30の進行方向の前方において走行中道路32に合流する合流道路37があるか否かを判定する(ステップ♯01)。注意喚起度決定部8は、合流道路37があると判定した場合(ステップ♯01:Yes)に、合流道路37に関しての自車両30の運転者に対する注意喚起の程度である注意喚起度を決定する処理を開始する。注意喚起度決定部8は、ステップ♯02で、接続レーン35と走行中レーン33の相対的なレーンの位置関係に基づいて、接続レーン35と走行中レーン33とのレーン間隔を判定する。注意喚起度決定部8は、経路探索部10により案内経路及び案内レーンが探索されて、案内されている場合は、接続レーン35と案内レーンとのレーン間隔を判定する。そして、注意喚起度決定部8は、ステップ♯03で、レーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定する処理を行う。
【0075】
注意喚起度決定部8は、合流道路37に加えて、合流地点34よりも自車両30の進行方向の前方において走行中道路から分岐する分岐道路42があるか否か判定する(ステップ♯04)。本実施形態では、注意喚起度決定部8は、合流地点34から自車両30の進行方向に予め定められた判定距離内において走行中道路32から分岐する道路のみを分岐道路42とする。注意喚起度決定部8は、分岐道路42があると判定した場合(ステップ♯04:Yes)に、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と反対側にある場合には、分岐道路42が走行中道路32の道路幅方向における合流道路37と同じ側にある場合に比べて、注意喚起度を高くする処理を行う(ステップ♯05)。
【0076】
注意喚起度決定部8は、合流地点34から進行方向の前方における走行中道路32の複数のレーンを区画するレーン区画線が車線変更禁止線であるか否か判定する(ステップ♯06)。注意喚起度決定部8は、レーン区画線が車線変更禁止線であると判定した場合(ステップ♯06:Yes)に、レーン区画線が車線変更許可線である場合に比べて、接続レーン35と走行中レーン33とが同じレーンである場合の注意喚起度を高くし、接続レーン35と走行中レーン33とが異なるレーンである場合の注意喚起度を低くする処理を行う(ステップ♯07)。
【0077】
注意喚起度決定部8は、合流地点34よりも進行方向の前方における走行中道路32のレーン数が、合流地点34よりも手前における走行中道路32のレーン数と合流道路37のレーン数との合計である合計レーン数以上であるか否か判定する(ステップ♯08)。注意喚起度決定部8は、合計レーン数以上であると判定した場合(ステップ♯08:Yes)に、合流地点34よりも進行方向の前方における走行中道路32のレーン数が合計レーン数未満である場合に比べて、注意喚起度を低くする処理を行う(ステップ♯09)。
【0078】
注意喚起度決定部8は、信号機により走行中道路32と合流道路37との車両の通行期間が分けられているか否か判定する(ステップ♯10)。注意喚起度決定部8は、信号機により通行期間が分けられていると判定した場合(ステップ♯10:Yes)に、信号機により走行中道路32と合流道路37との車両の通行期間が分けられていない場合に比べて、注意喚起度を低くする処理を行う(ステップ♯11)。
【0079】
〔その他の実施形態〕
最後に、その他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0080】
(1)上記の実施形態において、運転支援システム1が組み込まれた情報端末装置2に、位置検出装置20、道路データベース21、スピーカ22、表示装置23、及びカメラ24が備えられている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、位置検出装置20、道路データベース21、スピーカ22、表示装置23、及びカメラ24の一部又は全部は、情報端末装置2の外部に備えられ、無線通信又は有線通信などのデータ通信により情報端末装置2とデータ通信可能に構成されてもよい。
【0081】
(2)上記の実施形態(特に
図9のフローチャート)において、注意喚起度決定部8が、レーン間隔に応じて注意喚起度を決定した後、分岐道路が有る場合、禁止線がある場合、レーン数が増加する場合、又は信号機がある場合に応じて、注意喚起度を高くしたり、低くしたりするように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、分岐道路が有る場合、禁止線がある場合、レーン数が増加する場合、信号機がある場合、又はいずれの場合でもない場合のそれぞれの条件に対応した注意喚起度設定データが予め設定されており、注意喚起度決定部8は、各条件が成立した場合に対応した注意喚起度設定データを用い、レーン間隔に基づいて、注意喚起度を決定するように構成されてもよい。
【0082】
2.本発明の実施形態の概要
以上で説明した本発明の実施形態は、少なくとも以下の構成を備えている。
自車両(30)の運転者による運転を支援する運転支援システム(1)であって、自車両(30)の現在位置を取得する自車位置取得部(5)と、道路の接続関係及びレーン配置の情報を含む道路データを取得する道路データ取得部(6)と、少なくとも現在位置及び道路データに基づいて、自車両(30)が走行している道路である走行中道路(32)、及び当該走行中道路(32)における自車両(30)が走行しているレーンである走行中レーン(33)を判定するレーン判定部(7)と、現在位置、走行中道路(32)、及び道路データに基づいて、走行中道路(32)が複数のレーンを有する場合であって、自車両(30)の進行方向の前方において走行中道路(32)に合流する合流道路(37)がある場合に、当該合流道路(37)に関しての自車両(30)の運転者に対する注意喚起の程度である注意喚起度を決定する注意喚起度決定部(8)と、現在位置が走行中道路(32)と合流道路(37)との合流地点(34)よりも手前にある状態で、注意喚起度に応じた注意喚起を行う注意喚起実行部(9)と、を備え、注意喚起度決定部(8)は、合流道路(37)が接続される走行中道路(32)のレーンである接続レーン(35)と、走行中レーン(33)とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定する。
【0083】
このような構成により、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように注意喚起度を決定するので、合流車両(36)を検出するセンサなどにより、合流道路(37)を実際に走行している合流車両(36)を判定することなく、道路データから得られる合流地点(34)の道路形状と、自車両(30)の走行中レーン(33)の判定結果に基づいて、注意喚起度を適切に変化させることができる。
すなわち、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とのレーン間隔が近いほど、合流道路(37)から走行中道路(32)に合流車両(36)が合流した場合に、自車両(30)が合流車両(36)に接近する可能性が高くなる。上記の構成によれば、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度が決定されるので、運転者が合流道路(37)に対する注意の程度を判断し易くなり、運転者に合流道路(37)に対して適切に注意させることができる。
【0084】
また、本発明の実施形態では、注意喚起度決定部(8)は、合流地点(34)から進行方向の前方における走行中道路(32)の複数のレーンを区画するレーン区画線(31)が車線変更を禁止する線である場合には、当該レーン区画線(31)が車線変更を許容する線である場合に比べて、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とが同じレーンである場合の注意喚起度を高くし、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とが異なるレーンである場合の注意喚起度を低くすると好適である。
【0085】
走行中道路(32)のレーン区画線(31)が車線変更を禁止する車線変更禁止線である場合は、レーン区画線(31)が車線変更を許容する車線変更許可線である場合よりも、合流車両(36)が接続レーン(35)を走行する確率が高くなり、反対に、合流車両(36)が接続レーン(35)以外のレーンに進入して走行する確率は低くなる。また、走行中道路(32)のレーン区画線(31)が車線変更禁止線である場合は、自車両(30)の車線変更も禁止されるため、自車両(30)の走行中レーン(33)が接続レーン(35)である場合は、自車両(30)が、接続レーン(35)に進入した合流車両(36)を避けるため、接続レーン(35)以外のレーンに車線変更し難くなる。よって、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とが同じレーンであって、合流地点(34)のレーン区画線(31)が車線変更禁止線である場合は、レーン区画線(31)が車線変更許可線である場合よりも、合流車両(36)に対する運転者への注意喚起の程度を高める必要がある。一方、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とが異なるレーンであって、合流地点(34)のレーン区画線(31)が車線変更禁止線である場合は、レーン区画線(31)が車線変更許可線である場合よりも、合流車両(36)に対する運転者への注意喚起の程度を低くすることができる。
上記の構成によれば、レーン区画線(31)が車線変更禁止線である場合には、当該レーン区画線(31)が車線変更許可線である場合に比べて、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とが同じレーンである場合の注意喚起度を高くし、接続レーン(35)と走行中レーン(33)とが異なるレーンである場合の注意喚起度を低くするように構成されているので、レーン区間線の種類、及び自車両(30)の走行中レーン(33)に応じて、注意喚起度を適切に変化させ、設定することができる。その結果、運転者に合流道路(37)に対して適切に注意させることができる。
【0086】
また、本発明の実施形態では、注意喚起度決定部(8)は、信号機により走行中道路(32)と合流道路(37)との車両の通行期間が分けられている場合には、信号機により走行中道路(32)と合流道路(37)との車両の通行期間が分けられていない場合に比べて、注意喚起度を低くすると好適である。
【0087】
合流地点(34)に設置された信号機により走行中道路(32)と合流道路(37)との車両の通行期間が分けられている場合は、合流地点(34)に信号機が設置されていない場合よりも、合流車両(36)が自車両(30)に接近する可能性が低下する。上記の構成によれば、信号機により走行中道路(32)と合流道路(37)との車両の通行期間が分けられている場合には、信号機により走行中道路(32)と合流道路(37)との車両の通行期間が分けられていない場合に比べて、注意喚起度を低くするように構成されているので、信号機の有無に応じて、注意喚起度を適切に変化させ、設定することができる。その結果、運転者に合流道路(37)に対して適切に注意させることができる。
【0088】
また、本発明の実施形態では、注意喚起度決定部(8)は、合流地点(34)よりも進行方向の前方における走行中道路(32)のレーン数が、合流地点(34)よりも手前における走行中道路(32)のレーン数と合流道路(37)のレーン数との合計である合計レーン数以上である場合には、合流地点(34)よりも進行方向の前方における走行中道路(32)のレーン数が合計レーン数未満である場合に比べて、注意喚起度を低くすると好適である。
【0089】
合流地点(34)で走行中道路(32)のレーン数が合流道路(37)のレーン数以上増加する場合には、合流地点(34)で走行中道路(32)のレーン数が増加しない場合よりも、合流車両(36)が接続レーン(35)を走行する確率が高くなり、反対に、合流車両(36)が接続レーン(35)以外のレーンに進入して走行する確率は低くなる。また、自車両(30)も、合流地点(34)で増加する接続レーン(35)を走行していない。よって、合流地点(34)で走行中道路(32)のレーン数が合流道路(37)のレーン数以上増加する場合は、合流地点(34)で走行中道路(32)のレーン数が増加しない場合よりも、合流車両(36)に対する運転者への注意喚起の程度を低くすることができる。
上記の構成によれば、合流地点(34)よりも進行方向の前方における走行中道路(32)のレーン数が、合流地点(34)よりも手前における走行中道路(32)のレーン数と合流道路(37)のレーン数との合計である合計レーン数以上である場合には、合流地点(34)よりも進行方向の前方における走行中道路(32)のレーン数が合計レーン数未満である場合に比べて、注意喚起度を低くするように構成されているので、合流地点(34)における走行中道路(32)のレーン数の増加の有無に応じて、注意喚起度を適切に変化させ、設定することができる。その結果、運転者に合流道路(37)に対して適切に注意させることができる。
【0090】
また、本発明の実施形態では、現在位置及び道路データと、設定された目的地とに基づいて、自車両(30)を目的地まで案内する経路である案内経路を、案内する道路のレーンである案内レーンを含めて探索する経路探索部(10)を、更に備え、
注意喚起度決定部(8)は、現在位置よりも進行方向の前方における案内レーンと、接続レーン(35)とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定すると好適である。
【0091】
経路探索部(10)により案内経路及び案内レーンに従った経路案内が行われている場合は、自車両(30)は案内レーンを走行する可能性が高い。そのため、案内レーンが接続レーン(35)に近いほど、合流車両(36)が自車両(30)に接近する可能性が高くなり、運転者は合流車両(36)に対して注意して運転する必要がある。
上記の構成によれば、現在位置よりも進行方向の前方における案内レーンと、接続レーン(35)とのレーン間隔が近いほど注意喚起度が高くなるように、注意喚起度を決定するように構成されているので、案内レーンと接続レーン(35)とのレーン間隔に応じて、注意喚起度を適切に変化させ、設定することができる。その結果、運転者に合流道路(37)に対して適切に注意させることができる。
【0092】
また、本発明の実施形態では、注意喚起度決定部(8)は、合流道路(37)に加えて、合流地点(34)よりも自車両(30)の進行方向の前方において走行中道路(32)から分岐する分岐道路がある場合であって、分岐道路が走行中道路(32)の道路幅方向における合流道路(37)と反対側にある場合には、分岐道路が走行中道路(32)の道路幅方向における合流道路(37)と同じ側にある場合に比べて、注意喚起度を高くすると好適である。
【0093】
合流道路(37)に加えて、合流地点(34)よりも自車両(30)の進行方向の前方において走行中道路(32)から分岐する分岐道路(42)がある場合には、合流道路(37)から走行中道路(32)に進入した合流車両(36)が、走行中道路(32)から分岐道路(42)に退出する可能性がある。特に、分岐道路(42)が走行中道路(32)の道路幅方向における合流道路(37)と反対側にある場合は、合流車両(36)は、合流道路(37)から分岐道路(42)まで走行中道路(32)の各レーンを横断する可能性がある。そのため、分岐道路(42)がない場合よりも、合流車両(36)が走行中道路(32)の接続レーン(35)以外の各レーンに進入する確率が高くなる。一方、分岐道路(42)が走行中道路(32)の道路幅方向における合流道路(37)と同じ側にある場合は、合流車両(36)は、合流道路(37)から分岐道路(42)まで走行中道路(32)の接続レーン(35)を走行する可能性が高く、分岐道路(42)が有る場合であっても、走行中道路(32)の接続レーン(35)以外の各レーンに進入する確率は高くならない。よって、分岐道路(42)が合流道路(37)と反対側にある場合は、分岐道路(42)が合流道路(37)と同じ側にある場合よりも、走行中道路(32)の接続レーン(35)以外の各レーンに進入する合流車両(36)に対する運転者への注意喚起の程度を高める必要がある。
上記の構成によれば、分岐道路が走行中道路(32)に対して反対側又は同じ側にあるかに応じて、注意喚起度を適切に変化させ、設定することができる。その結果、運転者に合流道路(37)に対して適切に注意させることができる。
【0094】
また、本発明の実施形態では、注意喚起度決定部(8)は、合流地点(34)から自車両(30)の進行方向に予め定められた判定距離内において走行中道路(32)から分岐する道路のみを分岐道路とすると好適である。
【0095】
合流道路(37)と分岐道路(42)との距離が離れている場合は、分岐道路(42)が合流道路(37)と反対側にある場合であっても、合流車両(36)が、走行中道路(32)から分岐道路(42)に退出するために、合流地点(34)に近い位置で、走行中道路(32)の各レーンを横断する可能性はそれほど高くない。
上記の構成によれば、合流地点(34)から自車両(30)の進行方向に予め定められた判定距離内において走行中道路(32)から分岐する道路のみを分岐道路とするように構成されているので、合流地点(34)に近い分岐道路を考慮して、注意喚起度を適切に変化させ、設定することができる。その結果、運転者に合流道路(37)に対して適切に注意させることができる。
【0096】
上述した運転支援システムの種々の技術的特徴は、運転支援方法、運転支援プログラムにも適用可能である。