(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6508498
(24)【登録日】2019年4月12日
(45)【発行日】2019年5月8日
(54)【発明の名称】足の爪切り台
(51)【国際特許分類】
A45D 29/02 20060101AFI20190422BHJP
【FI】
A45D29/02 Z
【請求項の数】3
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2018-147999(P2018-147999)
(22)【出願日】2018年7月20日
【審査請求日】2018年8月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592214346
【氏名又は名称】青山 一夫
(72)【発明者】
【氏名】青山 一夫
【審査官】
吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第03870058(US,A)
【文献】
実開昭52−022779(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0045568(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0108627(US,A1)
【文献】
登録実用新案第3137518(JP,U)
【文献】
米国特許第04524789(US,A)
【文献】
実公昭48−025868(JP,Y1)
【文献】
英国特許出願公開第02201142(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を下にしたバケツ状容器の斜設した底部を斜設面とし、斜設面最高位置に足の親指と人差し指の間に入る先端を細くした突起を備え、斜設面下方外周に対をなす踵の位置を矯正する隆起を備え、斜設面下方において足が設置された際の足の幅方向に延びるように設けられた足の滑り止め隆起を備え、更に開口部にゴムまたは軟質樹脂の滑り止めを備えた足の爪切り台。
【請求項2】
上記斜設面は、傾斜角度が少なくとも10度以上30度以下に設定されている請求項1記載の足の爪切り台。
【請求項3】
上記足の爪切り台の開口部に出し入れ可能な腰かけを備えている請求項1又は2記載の 足の爪切り台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足の爪切り作業が容易な足の爪切り台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
足の爪切りについて、健常者であっても自己の足の爪を切ることは苦痛であって、然も老いては他人の世話になる。多くの場合、お年寄りを腰かけさせ、腰を低くした作業者の膝の上、又は腰かけより低い台の上に足を置き爪切り作業が行われている。
【0003】
しかし、前記作業者の膝の上の足も、低い台の上に置かれた足も作業者の爪切り具を持たない他方の手による押さえだけで、作業者が膝を折って腰を低くした姿勢を保ち作業を続けることは手のゆらぎを考慮すると安全に爪を切る上で問題があった。
【0004】
また、足の爪切りには作業者から見て方向の異なる足の左右があり、作業者は、爪を切る足を中に反対側に移動し作業を続けることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−436
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は爪を切る足が固定しない事、作業者の負担が大きい点であり、足の指位置を容易に動かないようにする足の爪切り台1と併せて腰を低くした作業者の腰掛け11を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は,爪を切る足の指位置を固定するため、開口部を下にしたバケツ状容器の斜設した底部を斜設面とし、斜設面最高位置に足の親指と人差し指の間に入る先端を細くした突起2を備え、斜設面下方外周に対をなす踵の位置を矯正する外周の隆起3と斜設面
下方において足が設置された際の足の幅方向に延びるように設けられた足の滑り止め隆起4を備え、且つ左右の足それぞれの使用可能を最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、使用者が下駄を履く感覚で足の親指と人差し指の間を斜設面最高位置にある突起2に差し入れ、同時に斜設面下方にある外周の隆起3に踵の外側を押しつけることで、斜設面上にある足は甲を手で押さえるのみで足の親指と人指し指の点、踵を外周の隆起3に接触した点、足裏に当たる足の滑り止め隆起4を感じ、足裏を接触面に押しつけ足の位置移動を抑制するという利点がある。
【0009】
足の左右の交代は前記の要領で簡易に出来、更に交代後の作業性について足の爪切り台1の向き、又は位置を変えることで作業者は作業位置を変えることなく爪切り作業の継続が出来る。該作業について作業者は腰掛け11の使用で無理な姿勢を取らずに済む。更に腰掛け11は足の爪切り台1の開口部9に収納される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る足の爪切り台の平面図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る足の爪切り台の正面図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る足の爪切り台と腰掛けの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は斜設面と前記斜設面最高位置に備えた突起2と斜設面下方外周に対をなす外周の隆起3と滑り止め隆起4を主体にした構造で、足の指位置決めと固定は同時に行われ、足の親指と人差し指が捉えた突起2の感覚と踵の外側に感じる外周の隆起3、更に足裏に感じる滑り止め隆起4を以て使用者は足の爪切り台1に足を押しつける形を取り更に斜設面からはみ出た指は斜設面端を掴み作業者の負担の軽減になる。
【0012】
斜設面最高位置に備えた突起2に左右足の親指と人指し指それぞれを入れ替えるだけで左右の足の交代が出来、且つ、位置決め固定が行われる。
【0013】
斜設面最高位置に備えた突起2と、外周の隆起3の制約だけで足の大小に関わりなく使用出来、大きい足は斜設面端からはみ出る指の部分が多く、小さい足は踵を外周の隆起3に接触のため外側に大きく振り、小指が斜設面端に揃うかたちになる。
【産業上の利用可能性】
【0014】
単純な構造で(例えば特許文献1参照)、斜設面最高位置にある突起2に足の親指と人差し指の間を差し入れることで足の位置決めと固定が出来、且つ、左右の足の使用、更に足の大小に関わらず使用することが出来る。
【0015】
足の爪切り台1開口部に収納される腰掛け11は作業者の無理な姿勢から解放し、作業性を良くし安全に爪切り作業ができる。
【0016】
プラスチック成形に適した製品で,部品数は少なく、大きさは軽量小型、5Lのバケツほどで一般家庭においても負担は軽く、介護関係に用途があると思われる。
【符号の説明】
【0017】
1 足の爪切り台
2 突起
3 外周の隆起
4 滑り止め隆起
8 開口部滑り止め
9 開口部
11 腰掛け
【要約】
【課題】 足を動かない状態にして指位置を固定し、足の爪切りをしやすくした足の爪切り台を提供する。
【解決手段】足を載せる斜設面上方に足の親指と人差し指の間に入る突起を備え、斜設面下方に対をなす踵に当てる隆起と、足の滑り止め隆起を備え足の位置決めと固定が同時に出来るようにした。
【選択図】
図4