【文献】
惣田智志, 外1名,“不変特徴量を用いた3次元物体の形状類似検索”,電子情報通信学会技術研究報告,日本,社団法人電子情報通信学会,2003年10月15日,第103巻, 第296号,p.85-90
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
参照3D(三次元)モデルと多数の(a plurality of)3D(三次元)モデルを比較対比するためのコンピュータに実装される方法において、該コンピュータに実装される方法は:
参照3D(三次元)モデルの記述子(ディスクリプタ descriptors)と、少なくとも多数の3D(三次元)モデルのうちの1つの一の記述子(ディスクリプタ)との間で、幾何学的(ジオメトリック)特性の類似性および相違性に従って信頼水準(信頼度 confidence level)を計算処理し、各々の記述子(ディスクリプタ)は、少なくとも3Dモデルの1つの面(フェース)と関連付けられる多数の特性を包含する工程と、
参照3D(三次元)モデルの記述子(ディスクリプタ)の特性と、少なくとも多数の3Dモデルのうちの1つの一の記述子(ディスクリプタ)の特性との間で、計算処理された信頼水準(信頼度 confidence level)を使用して、類似値を計算処理する工程と、
からなることを特徴とする参照3Dモデルと多数の3Dモデルを比較対比するためのコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
請求項1に記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法は、更に、参照3D(三次元)モデルの幾何学的(ジオメトリック)特性に従って多数の3D(三次元)モデルを再配置することからなることを特徴とする、請求項1に記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
請求項3または請求項4に記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法において、類似点および相違点を識別するために、第一の変換グループを用いて類似値を計算処理する工程(ステップ)を含むことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
請求項1乃至請求項8の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法において、記述子(ディスクリプタ)は、更に、G2連続性(G2 continuity)を有する一組の面(フェース)に関係するG2連続(G2 continuity)の幾何学的(ジオメトリック)特性を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
請求項1乃至請求項9の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法において、記述子(ディスクリプタ)の一部(portion)は、信頼水準(信頼度 confidence level)の計算処理に使用されることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
請求項1乃至請求項10の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法において、記述子(ディスクリプタ)は、少なくとも参照3Dモデルの選択された面(フェース)として(のために)生成される事を特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
請求項1乃至請求項10の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法において、信頼水準(信頼度 confidence level)の計算処理は、3Dモデルの一または複数の特性、および/または、3Dモデルの特性間における少なくとも一つの制約(条件)、によって影響を受けることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
請求項12に記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法において、制約(条件)は、オペレータ(操作者)によって入力されることを特徴とする請求項12に記載のコンピュータに実装される3D(三次元)モデルの比較方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
[本発明の実施例の詳細な説明]
【0050】
本発明の実施例は、
図1と
図2に基づいて説明され、参考(資料)3D(三次元)モデルと数多くの3D(三次元)モデルとの間の記述子(ディスクリプタ)に共存付随する類似性および相違性とを確定する一連の工程からなる。検討対象となる多数の3D(三次元)モデルは大変に異なっていることがある。目的が、いくつかの既知の3D(三次元)モデルと、参考にする3D(三次元)モデルとを比較対比するものである限り、その多数の数は低くてもよい。これに対し、目的が好適なまたは類似する3D(三次元)モデルを見つけることである場合は、数千またはむしろ数百万以上の既存の3D(三次元)モデルの記述子(ディスクリプタ)について探索調査を実行することになる。
図2は、図の1、2に示す基本ステップを実行することができるソフトウェアシステムのブロック図を示すものである。
【0051】
図3は、部品(パーツ)の3D(三次元)モデルの一例を示すものである。以下における実施例の詳述を簡単にするため、
図4は、
図3の3D(三次元)モデルを単純化した態様となっている。この単純化した態様が、以下の説明で使用される。図示では、上部と下部で異なるサイズの2つの円形開口と上部と下部とを連結する中間部という内容が示されている。
【0052】
図5では、面(フェース)にSi 1からSi 20のマークが付けられている。標識付けは全く任意なもので、他の3D(三次元)モデルとは相違してもよい。ここで、面f(フェース)が3D(三次元)モデルmの面(フェース)fを特定(識別)している。この実施例の記述子(ディスクリプタ)は、3D(三次元)モデルの種類(タイプ)の特性のリスト、タイプ(TypePar)によるパラメータ、ソリッドボディ(固体)や領域の場合、面(フェース)INT(N)である場合、面(フェース)の外周(INT(N-1)である場合にはそのボリューム(重量)、重力(GX、Y、Z)の中心、慣性モーメント(M1、2 、3)、慣性(Ai x, y, z with i = 1, 2, 3)の軸、3D(三次元)モデルを構成するための各立体または3D(三次元)モデルの完成またはモデルを形成するそれぞれの面(フェース)のための境界ボックスの寸法(BX、Y、Z)からなるものであってもよい。
【0053】
境界表現は、例えば、1以上の境界表現が特定された3D(三次元)モデルの対比のために存在する可能性があり、独自の特性は表わしていない。しかし、その独自の特性が、3D(三次元)モデルの比較対比には不可欠である。他のモデリングシステム(たとえば2D(二次元)CADシステム)で使用する3Dモデルの境界を構成する面(フェース)のセットは、必ずしも独自性のない可能性がある。この問題を解決するために“厳密なG2連続”面(フェース)が使用されている。かように、もし二つの面(フェース)が共通する縁に沿って、通常G2で表わされる幾何学的二次関数で連続している場合、面(フェース)は単一面を形成するようにグループ化される。同様に、面(フェース)の下部にある表面(underlying surface)が連続G2ではないものは、下部の面(underlying surface)がそれぞれ連続G2の面となるように、複数の面(フェース)に分割される。このような方法で処理することにより、境界表現の面(フェース)のレベルにおける独自な特性は復元される。
【0054】
表1は、
図6Aの3D(三次元)モデルの特性の値を示したものである。記述子(ディスクリプタ)(Mod3Dカラム)内の3D(三次元)モデルの識別子と、3D(三次元)モデルそれ自体との間のリンク(関連付け)は、例えば、ルックアップテーブルを用いて解決することができる。
【0055】
図6Bは、その他の3D(三次元)モデルを表示したものである。表2は、記述子(ディスクリプタ)の特性の値を示したものである。
【0056】
図1において、記述子(ディスクリプタ)を構築するためのステップ(工程)がS100である。全ての3D(三次元)モデルは、この工程の対象となる。前記ステップ(工程)は、異なる時間に行うことが出来る。適切な記述子(ディスクリプタ)は3D(三次元)モデルのデータと共に、または別々に格納することができる。
【0057】
図2において、3D(三次元)モデルは、S30のデータストア(情報格納庫)に格納される。データストアS30は、3D(三次元)モデルの単なるデータストア(情報格納庫)として、または分配(配送)ストレージ(格納庫)として構築される。記述子(ディスクリプタ)のジェネレータS32は、データストアS30で3Dモデルを読み込み、第二データストアであるS34内に記述子(ディスクリプタ)を保存する。該データストアS34はS30のデータストア内に統合することができるが、また、分離していてもよいが、また、リモート(遠隔地設置)であってもよい。
【0058】
システムは、比較対比される3D(三次元)モデルを制御する3Dモデル管理システムS40からなる。資料となる3D(三次元)モデルS42のセレクタ〈選択子〉またはジェネレータは、操作者が、資料となる3D(三次元)モデルを選択または生成(ジェネレート)することを許容する。資料となる3D(三次元)モデルの記述子(ディスクリプタ)は、記述子ジェネレータS32を用いて生成され、検索エンジンや比較エンジンS50に入力されることになる。S50エンジンは、データストアS34から記述子(ディスクリプタ)を入手または取得する。
【0059】
図2に記載されているシステムは、独立したワークステーション上に構築されてもよいが、データの処理、保管、管理を容易にするために、異なるコンピュータおよび/またはサーバ間に分散(拡散)させることもできる。
【0060】
図7Aは、
図4の3D(三次元)モデルに、
図6Bの第二の3D(三次元)モデルを重ね合わせたものである。後者(7A)は、資料3D(三次元)モデルとの差を表わしており、中央部分が長く(中心から中心までの距離が120ミリメートルから150ミリメートルに伸長し)、かつ、中央部分が30度の相違で底に接している。
図6Aの3D(三次元)モデルは、
図1および
図6Bの3D(三次元)モデルのステップS102で選択された資料の3Dモデルで、資料は方法を説明するためのものである。このような比較対比は、それぞれの利用可能な3Dモデルに対して行われる。
【0061】
図7Bは、異なる相対的な位置関係にある2つの3D(三次元)モデルを示している。従来技術に記されたシステムでは、3D(三次元)モデルを比較するために、一つの相対的な位置だけを使用している。相対的な位置関係は、2つの3D(三次元)モデルの“最良のフィット”を使用したり、又は、オペレータ(操作者)によって、それぞれの3Dモデルに特定の総合関連により自動的に決定される。以下の実施例で採用されている手法において記述子(ディスクリプタ)の面(フェース)の特性は、比較される3D(三次元)モデルの形状特性(初期3Dモデルの部品(パーツ))の整合(突合)を容認するすべての相対的な位置関係から決定される。
【0062】
2つの3D(三次元)モデル間での固体のレベルの比較は、研究目的のために有益な結果をもたらす可能性があるが、このような方法は、3D(三次元)モデルと、他の(高度の複雑性ある)3D(三次元)モデルで1つまたは複数の部品(パーツ)からなる探索調査される3D(三次元)モデルの内部、との同一性を探索するのには有効ではないかもしれない。面(フェース)の比較対比では、所望の3D(三次元)モデルを含む可能性のある3D(三次元)モデルを識別するために、その面(フェース)を対比(マッチング)させることが許容される。面(フェース)の対比(マッチング)は、2つの工程(ステップ)における記述子(ディスクリプタ)の比較対比の反復プロセスによって得られる。最初の工程(ステップ)では、内在的(固有)な3D(三次元)モデルの詳細仕様に基づいて、ペアリング(符合)する。一例としては、領域または固有の3次元モデルの慣性モーメントがある。二の工程(ステップ)としては、例えば3D(三次元)モデルの重心または慣性軸、3D(三次元)モデルにも記載されている整合系に依存した特性、さらに一般的には、3D(三次元)モデルのコンテキスト(凡例)のような3D(三次元)モデルの外因的特性に基づいて整合(突合)を試みる(施す)。
【0063】
面(フェース)の識別(ラベリングするという意味で)は、対比する3D(三次元)モデルの間で典型的に異なる。しかし、我々の簡略化した例についてのコンテキスト(凡例)では、ナンバリングは、プロセスの理解を容易にするために同一にしている。記述子(ディスクリプタ)の面(フェース)の内在的(固有)な特性を使用して、3D(三次元)モデルの間で面(フェース)を一致させている。例えば、特徴領域Int(N)、外周のInt(N-1)、および Si,5、Si,18、Si,6、Si,4の面(フェース)の3つの慣性モーメントM1、2、3の値は、独自性があり、かつ同一であるので、したがって、これらの面(フェース)は、最大信頼感指数1として、3D(三次元)モデルの間で一致している。これとは対照的に、面(フェース)のための固有の値のSi,7、Si,8、Si,16、Si,17には独自性はなく、面(フェース)の複数の潜在的なペアリング(符合)に包含され、例えば、S1,7は{S2,7、S2,8、S2,16、S2,17}に、また、S1,9も{S2,9、S2,25}となる。未確定な面(フェース)のペアリング(符合)は、調整(突合)工程の中で送出される。S1,1、S1,2、S1,3 と S2,1、S2,2、S2,3の表面は、それぞれ、固有の特性の値が独自的であるが、いくつかの値が2つの比較対比される3D(三次元)モデルの面(フェース)の間で異なる。2つの比較対比される3D(三次元)モデルの面(フェース)には、信頼感指数が1未満であるとしてペアー(対)にされている。この指数は他の方法を用いて算出することができる。簡略化のために、指数を計算するための簡単な方法が提示されている。その方法としては、各特性の指数の総計が使用されており、考察される特性の数で割ったものが考慮に入れられている。定量パラメータとして使用する場合、例えば、インデックス(指数)が1マイナス以下と計算されたとして、この特性の値とそれらの平均の値の差異の比率の絶対値は、たとえば、|(Vref-Vcomp/((Vref+Vcomp)/2)|となり、定性パラメータとして使用される場合、表(テーブル)の値は事例における差異に対応する。判りやすく言えば、この方法は、単に例として使用されたもので、他の実施例のプロセスでは異なった定義をされている。この指数は、本発明の実施例では、2つの3D(三次元)モデルの間における類似性の指数の決定に関与する。二つ比較対比される3D(三次元)モデルの数多くの面(フェース)が異なっていてもよく、本発明の工程の最終段階でも面(フェース)がペアー(対)にならないで残ることもある。
【0064】
記述子(ディスクリプタ)の簡略化した例と、ペアリング(符合)段階の後の前記実施例との比較の結果は表(テーブル)3に表示されている。
【0065】
表3は、面(フェース)の固有の特性との比較に次ぐ、不完全なペアリング(符合)(類似するが同一ではない3D(三次元)モデル)を示す固体の固有の特性の比較を示すものである。たとえば、同一の特性の値による完全な独自のペアリング(符合)とマルチペアリング(符合)、または、同一の特性の値によるペアリング(符合)とマルチペアリング(符合)、または、部分的にのみ同一な特性の値、それゆえ、1に満たない信頼値に基づくペアリング(符合)のようないくつかの例が示されている。曖昧さは、調整(突合)フェーズの次に投げられる。
【0066】
ペアリング(符合)処理は、3D(三次元)モデルの面(フェース)のレベルで記述される。同様のプロセス(処理)は、3D(三次元)モデルで存在すれば、複数の固体の立体レベルにも適用可能であると理解される。ペアリング(符合)は、同じ原理に基づく記述子(ディスクリプタ)の存在を例とする、ボリューム(INT(N))、地域(INT(N-1))、慣性の3モーメント(M1、2、3)により、固有の特性を使用して行われる。プロセス(処理)は、また、例えば、3D(三次元)モデルのアセンブリを比較するのに用いられ、より複雑なシステムのサブシステムを見つけることにも使用され得る。ステップS120(
図1参照)から始めると、信頼感指数は、プロセスにおいて、計算の効率を高めるために使用される一時的な類似係数に相当する。資料となる3D(三次元)モデルとの関係で計算された信頼感指数を有する3次元モデルは、オペレータによって決定された閾値を下回った場合、記述子(ディスクリプタ)と一時的な類似指数(
図1のステップS122)との間の比較対比は生成しない。この工程(ステップ)は、類似の蓋然性のある3D(三次元)モデルの迅速な表示を提供し、必要のない比較の改変をすることなしに、数多くの3D(三次元)モデルの取扱いを許容する。
【0067】
ペアリング(符合)は、3D(三次元)モデルとして知られている部分の記述子(ディスクリプタ)の内部パラメータを解析した(面(フェース)または面(フェース)のセット(形状特性)、1つまたはいくつかの固体)からなる3D(三次元)モデルか又はその一部を比較対比する。この段階では、各3D(三次元)モデルは、他の3D(三次元)モデルと比較した3D(三次元)モデルの相対的な位置を考慮することなく、単独と考えられている。
【0068】
3D(三次元)モデルのスケール(尺度)については、概してよく明示(定義)されていると考えられ、寸法の特性に対する低い信頼感指数がペアリング(符合)を拒否する理由と考えることができる。しかし、いくつかのケースでは、スケーリング(尺度)の要素は、面(フェース)のペアリング(符合)プロセス(処理)の中で決定されるので、ペアリング(符合)は、与えられたスケール(尺度)の要素と理解(悟る)することができる。
【0069】
資料となる3D(三次元)モデルと比較される、各3D(三次元)モデルの表(テーブル)における行(横列)の中のデータの追加は、
図1のステップS124において処理される。類似する3D(三次元)モデルの閾値が得られた場合、または使用可能なすべての記述子(ディスクリプタ)の比較が完了した場合、比較対比処理の更改(調整)が(ステップS126で)継続される。ステップS126から、この方法はさらに、例えば、多くの対になった面(フェース)、または対になった面(フェース)の面積の合計とすべての面積の合計の割合、更には、一時的に類似指数を決定するであろう他の関数、に基づけば、ほとんど類似とされる3D(三次元)モデルを識別するためのステップからなる。また、
図1を参照すると、本願発明の方法はさらに、3D(三次元)モデルの調整(突合)のステップを含んでいる。上記の定義に基づけば、3D(三次元)モデルは、一つまたは複数の面(フェース)、または1つもしくは複数の固体であってもよい。この方法はさらに、最も有望な3D(三次元)モデルに焦点を当てることからなるものである。
【0070】
図2で、比較対比するためのエンジンS52は、記述子(ディスクリプタ)の比較対比をするとともに、データストア(格納庫)S54の格納(ストーレージ)において、記述子(ディスクリプタ)の表(テーブル)に示された比較データのストレージ(格納)処理を行う。エンジンS50は、プロセス(処理)を制御し、類似度指数の計算を行う。
【0071】
図1に示す調整(突合)S140の工程(ステップ)は、アカウントに記述子(ディスクリプタ)と、記述子(ディスクリプタ)の外因性の特性と、さらに詳細には、3D(三次元)モデルの間の相対的な位置関係を考慮に入れることからなる。最終的な(信頼度=1を有する)ペアリング(符合)を使用して、整合(突合)システムの変換マトリックス(行列)が決定される。変換マトリックス(行列)は、資料となる3D(三次元)モデルの整合(突合)システムのように、共通の整合(突合)システムの中で比較された3D(三次元)モデルを再配置する。変換マトリックス(行列)による決定は、当技術分野でよく知られており、かなりルーチン(所定の)操作となっている。この段階では、いくつかの変換マトリックス(行列)が生成されている。3D(三次元)モデルに適用した場合、マトリックスのいくつかは、マトリックスの計算に貢献する3D(三次元)モデルの調整(突合)にのみ使用される。このように、マトリックスの関連性は低く、マトリクスは、ステップS142で廃棄される。
【0072】
判りやすく言えば、整合システムの変換または変換マトリックス(行列)は、少なくとも同一のグループの(計算公差を考慮に入れた)変換を確定明示するために記述子(3Dモデルの部品(パーツ)、例えば面(フェース))のすべての幾何学的特性の間の計算をしなくてもよい。丁度、最初の特性(例えば、第1の面(フェース))の変換が他の特性(例えば、他の面(フェース))の変換に応用できるように計算されているであろうように。したがって、共通の変換を持つ特性のグループが開発されてもよい。
【0073】
保持されている変換マトリックス(行列)を適用することにより得られた各再配置については、外因の特性は、(ステップ144)で比較対比される。ここの例では、2つのマトリックス(行列)が保持されている。第1のマトリックスM1は、3D(三次元)モデルを
図7Aに示すように配置する。すでに積極的に対となった面(フェース)、Si,5、Si,6およびSi,18は、調整(突合)して完全に整合一致している。面(フェース)は、特定の位置において同一と判定される。生成したマトリックス(行列)を使用して、Si,7、Si,8、Si,9、 Si,15、Si,16およびSi,17の面(フェース)のペアリング(符合)の曖昧さは解消された。残りの面(フェース)は、調整(突合)され、また、位置決めのために同一と判定される。最後に、面(フェース)S1,2とS1,10の記述子の外因の特性が、S2,10とS2,14と比較対比される。比較対比によって、複数の値が同一、また、その他は、相違すると認定される。面(フェース)は、1未満の信頼感指数と調整(突合)される。面(フェース)は相違すると識別され、識別された相違は、マーキング段階で実証開示される記述子(ディスクリプタ)の比較対比の使用により認証(格付)される。第2のマトリックスM2は、3D(三次元)モデルを
図7Bに示されるように配置するために適用される。積極的に対になった面(フェース)Si,4およびSi,6は、調整(突合)して完全に整合一致する。したがって、対になった面(フェース)は、この第2の位置決めで同一と宣言される。最後に、Si,11、Si,12、とSi,13は、1以下のインデックス(行列)を使用して調整し、これにより、特定の位置決めのための相違を形成する。信頼感指数の所定の閾値に基づいて、例えば、Si,3のような面(フェース)も調整(突合)する。複数の変換マトリックス(行列)は、いくつかの面(フェース)を何度も調整(突合)するように導くことがある。そのような場合、最高の信頼感指数のある調整(突合)が使用される。これらのマトリックス(行列)は、すべてのケース内の全ての曖昧さを解決はしないで、時々、いくつかの面(フェース)が孤立したまま残存する。このような面(フェース)は、新しい面(フェース)であるか、若しくは、大幅に修正された面(フェース)である。
【0074】
表4は、この実施例のために調整(突合)の段階で追加されたデータである。表4の全てのデータ、または、プロセス(処理)の継続に何らかの関心のあるデータ、および、操作者が必要とするデータだけが格納されるであろう。
【0075】
本発明において導入されたマルチポジショニングの原則が、3D(三次元)モデルの比較対比と相違の概念を完全に再定義すること、および、3D(三次元)モデルの部品(パーツ)(形状特性)を比較対比することが可能であることが判明した。したがって、比較対比は、すべての変換マトリックス(行列)を用いて実行することができ、または、1つまたは複数の特性マトリックス(行列)を用いてすることも、また、オペレータによって選択された記述子(ディスクリプタ)についてのいくつかの特性マトリックス(行列)規定を制約することによっても、実行することができる。判り易くは、ステップS146において、これらの選択に関わる類似性の指数を計算することができる。
【0076】
調整(突合)(ステップS148)中の固有特性の値は非関連と考えられるので、ペアリング(符合)工程の間に導入された複数またはあいまいな面(フェース)のペアリング(符合)を除去するための比較データのテーブルの切り捨てを含む更なる方法である。表5は、本実施例で内容を一掃した後の比較データを示している。
【0077】
3D(三次元)モデルの類似の数が十分な数に達するまで、または、すべての利用可能な記述子(ディスクリプタ)がステップS150で比較されるまでのいずれかが達成されるまで、比較プロセスの微細化を継続させる。
【0078】
判り易くいえば、3D(三次元)モデルを比較対比するようなプロセスでは、類似した3D(三次元)モデルの取得、類似性の指標に従った3D(三次元)モデルの分類、3D(三次元)モデルの分類(クラスタリング)の作成、類似特性と相違特性の強調表示、などの多くの応用が有効であり、さらに、3Dモデルを参照3Dモデルに置換する際に、参照(識別子)の識別または調整(突合)までを可能にしている。
【0079】
調整(突合)エンジンS56(
図2参照)は、データ格納庫S54で上記の操作とデータの更新を行う。
【0080】
図2を参照すると、この方法は、エンジンS52とS56で起動するデータ格納庫(ストア)S54のテーブルからのデータに依存しているエンジンS50を用いて参照する3D(三次元)モデルに最も近似する3D(三次元)モデルを特定することからなる。特定された3D(三次元)モデルは、システムS46を介してオペレータに表示する準備ができている。システムS46は、3D(三次元)モデルの要求されたビュー(立体図)を生成する。ビュー(立体図)を生成するために、システムS46は、データ格納庫(ストア)S30に格納された3Dモデルを取り出し、マーキングエンジンS45は、比較データ格納庫(ストア)S54からのデータを使用して、同一または相違する面(フェース)をマークしたり、3D(三次元)モデルの他の特性をマークしている。オペレータは、インタフェースS44を介して所望の設定やマーキングの基準を選択する。インタフェースS44は、また、システムS46で生成された3次元空間での3D(三次元)モデルのレイアウトを決定するプロパティ(特性)や機能を選択するもできる。特定の実施例では、S46は、CADシステムやWebブラウザ(Webビューア)を用いて結果を3D表示する。表示される3D(三次元)モデルのレイアウトとマーキングは、操作者のニーズに応じて変化する。例えば、いくつかの場合において、オペレータは、特定の位置決め用の、または複数の位置決め用の3D(三次元)モデルの同一部分(形状特性)の強調表示、または、1つまたは複数の特性の違いですら強調表示すること要求できる。
図9に示す、3D(三次元)シーン中の3D(三次元)モデルの位置およびマーキングに基づいて、いくつかの3Dモデルの比較を同時に通信するこのような方法は、全く新しいものであると考えられている。
【0081】
判り易く言えば、3D(三次元)モデルの比較では、面(フェース)、面(フェース)のセット(形状特性)または、固体の間の差異のいくつかの種類が比較して認定される。マーキングでは、オペレータ(操作者)の要請に応じて、これらの3D(三次元)モデルが識別される。以下には、オペレータ(操作者)の要請に応じた差異の種類の例の図示を提示する。最初の例では、オペレータは3D(三次元)モデルのセットの中でその特性形式が参照3D(三次元)モデルとして提示されたものと同一のものを、該特性形式を入力することなく検索する。この場合、ペアリング(符合)、調整(突合)、マルチ再配置および結果としての面(フェース)のマーキングの処理が行われる。面(フェース)のSi,4、Si,5、Si,6、Si,7、Si,8、Si,9、Si,15、Si,16、Si,17、Si,18の、それぞれ参照3Dモデル(i=1)上のものと、比較された(i=2)のものとは、指定された位置(変換行列)が完全に同一であり、したがって、同一のように説明され、それに応じて(例えばブルーのカラーが使用されて)マークされる。3D(三次元)モデルの面(フェース)Si,1、Si,2、Si,11、Si,13と面(フェース)S1,10、S1,14および面(フェース)S2,10とは最初に低信頼感指数によってペアリング(符合)される。信頼感指数は調整(突合)処理中に増加しているのが観察される。その面(フェース)は取り敢えず、同一の幾何学形状で異なるトポロジー(位相幾何形状)を持つものとして(例えば、緑色を使用して)マークされており、なぜなら、これらは同じ幾何学的特性(軸と半径の円筒表面S1,10、S1,14、S2,10と、同じ正常と位置の平坦な平面Si,1、Si,2、Si,11、Si,13)と、(周囲を特徴づける該記述子の外周)のトポロジー(位相幾何形状)が相違する他の記述子(ディスクリプタ)の特性(値)とを共有している。比較対比の済んだ3D(三次元)モデルの面(フェース)Si,13のペアリング(符合)および調整(突合)は、面(フェース)が変更された面(フェース)と同じであると結論するのに十分に高い(足る)という信頼のレベルには復元しない。この段階で、いくつか未整合(未突合)の面(フェース)が残っているが、最良の選択は残存することである。この場合、特性のタイプ(種類)は同一であり、信頼感指数の閾値に依存している。特性は「整合して(した結果)相違」(例えばハープルカラー(色紫色)を使用)と認定されるか、または、単に「整合しないので新規」(例えば赤色を使用)とされる。面(フェース)は、選択したすべての変換マトリックス(行列)の幾何学とも、それらのトポロジ(位相幾何形状)とも両方から異なっている。面(フェース)S2,19とS2,20は、「整合せず」(例えば赤色を使用)として識別される。
【0082】
別の例では、3D(三次元)モデルの一部(事実上の参照3Dモデルとなる)を、インタフェースS44(
図2参照)を介して、オペレータが選択する。3D(三次元)モデルの一部は、面(フェース)の機能、または、面(フェース)の他の構成要素(インターフェース)との接触、例えば、整合(突合)のステップのための位値(変換マトリックス行列)の確定のためにも使用されている面(フェース)S1,5、S1,1、S1,18並びに表面S1,6、S1,4を図示して表わしている。結果の釈明を容易にするために、オペレータは見つかった3D(三次元)モデルの上の同一面(フェース)(同一の幾何学的形状で調整(突合)された表面)に青色をマークし、同一の幾何学形状でトポロジー(位相幾何学形状)が相違する場合はシアン(青緑色)をマークし、最終的にその他の面(フェース)(考慮されていない、調整(突合)しない、新規)にはグレーから透明を入力する。さて、
図6Aと7Bの3D(三次元)モデルを参照すると、面(フェース)S2,5、S2,18が同一と識別され(それゆえ、青)、面(フェース)S2,1、S2,4、S2,6は幾何学的に同一であるとして(したがって、シアン)、その他のすべての面(フェース)は考慮されないとして(したがって、グレー、透明)となっている。
【0083】
判り易くいえば、オペレータ(操作者)は、適切なグラフィカル・インタフェースS44を使用して、例えば、面(フェース)Si,5、Si,6の中心から中心までの距離や直径または、Si,11、とSi,13の間の平行度および距離を割り付けるように、非常に精確な制約(条件)を設定することができる。これらすべての制約(条件)は、この実施例に含まれる記述子(ディスクリプタ)の特性から計算することができる。
【0084】
ラベルを付けて、または、相違する感触または特定の面(フェース)に付されたカラーで3D(三次元)モデルを表示することは、当該分野でよく知られている。
【0085】
違いは、カラー(色)、透明度、テクスチャ(感触)、ハッチ(網掛)、注釈または、マーキングと考えられる他のグラフィック効果を使用して表示される。3D(三次元)モデルの間の類似性は、ビューアに表示された3D(三次元)映像(シーン)の3D(三次元)空間内における3D(三次元)モデルの位置によって表わされる。類似度は、典型的には、オペレータ(操作者)の要求による相違性の最小数を持つ3D(三次元)モデルと認識される。
【0086】
範囲の広いマーキング(手段)が使用可能であることが理解されなければならない。したがって、類似度指数の関数計算によって得られた3D(三次元)モデルの三次元空間内のそれぞれの位置で類似度は表示される。また、類似性は、3D(三次元)モデルの相違性のマーキングからも察することができる。たとえば、参照3D(三次元)モデルの孔が、他の比較される3D(三次元)モデルの孔よりも直径は小さいが、同一の軸にある場合、3D(三次元)モデルは、あるいくつかの方法でマークされるが、一方で、直径も軸も異なる場合、前記孔は、異なる2つのタイプン相違を区別化するための異なるマーキングを使用してマークされる。
【0087】
ある実施例では、記述子(ディスクリプタ)の比較の方法は、利害ある関連か、逆に希薄な関連かの特性の定義によって影響される。特性の定義は、操作者による外因特性または内因(固有)特性によって明確化される。
図1のステップS152において、3D(三次元)モデルは類似指数、および、オペレータ(操作者)により明示された基準によって選択される。結果は、フォーマットされ、ステップS160で表示される。他の可能な形式の中で、
図9に示した3D(三次元)空間内に表示された3D(三次元)モデルは、上記のようなマーキングによる類似点と相違点の表示を付し、さらに3D(三次元)モデルの3D(三次元)空間内での位置決めの使用により、新しいものであること、および、結果の伝達方法を表示している。これらの結果は、テキスト形式(表、リスト、または他の形式)で送信されてよいものと理解している。
【0088】
図8は、
図4の簡略化された3D(三次元)モデルを示し、比較における制約(条件)を定義するためのインタフェースの例を表している。この場合、完全な3D(三次元)モデルは、類似性の評価のための多位置変更を許可することによって比較を行うために考慮に入れられ、制約(条件)として、(i)シリンダのSi,5、とSi,6の軸の間の距離が120と150ミリメートルの間である必要があること、(ii)面(フェース)Si,18とSi,5は平行でなければならないこと、(iii)Si,6は最終的に20ミリメートルの半径を持っていなければならないこと、最後的に(iv)面(フェース)Si,11とSi,13の間の距離は10ミリメートルよりも大きくなければならないこと、が課せられる。制約(条件)は、
図2に示された制約決定インタフェースS48を用いて決定される。オペレータ(操作者)は、3D(三次元)モデルのすべて又は一部のみを考慮すると決めることが出来る。この場合、オペレータ(操作者)は、使用する3D(三次元)モデルの部品(パーツ)(これもまた、3Dモデルである)を選択し、各部分について、オペレータは、3D(三次元)モデルの部分が、比較される3D(三次元)モデルと同一であるか単に類似するにすぎないかを表示する。オペレータはさらに、比較対比を行うためにマルチ再配置を使用するか整合システムを設定するかの可能性の選択をする。一例として、整合システムは、3D(三次元)モデルの現在の整合システム、または、制約(条件)が設定されて構築された特別の整合システムであってもよい。最後に、オペレータ(操作者)は、自身にとってより重要な制約(条件)を設定してもよい。例として、ユーザは、2つのシリンダのSi,5およびSi,6の中心と中心の距離について、120〜150ミリメートル(mm)とする制約(条件)を設定することができ、シリンダSi,6を半径620mmとすることや、面(フェース)Si,11とSi,13との距離として、10ミリメートル若しくはそれ以上とすることができる。オペレータ(操作者)は、したがって、記述子(Si,6の半径=20ミリメートル)の外因特性に直接に制約(条件)を設定し、それだけでなく、内因(固有)特性(軸Si,5とSi,6との間の距離、およびSi,18とSi,5との並行性)も設定する。この内因(固有)特性は、類似の指数の計算に加えるために、比較の結果(追加の欄)を含むテーブルに追加される。
【0089】
制約(条件)を定義する方法は、スケッチ(略図)やアセンブリ(部品)を制約(条件付け)するためにCADシステムにより提供される方法と類似しており、最新技術として知られている。
【0090】
判り易くいえば、制約がどの程度重みづけられるかと同様に、特性の一覧(inventory of properties)や利用可能な制約、それらの選択の方法(モード)、それらの配置および順序は、基礎的な機能を逸脱しない範囲において、多くのバリエーションに変化し得る。単純に二者択一(選択“保持(keep)/重要”ともう一つの“保留(withhold)/非重要”を区別すること)の提供よりむしろ、例えば、インターフェース(接点 interface)は、重要性の割合や他の較正値として表される、重量値(重み付け値 a value of weighting)を承認(容認 accept)し得る。同様に、オペレータ(操作者)は、オペレータ(操作者)の適用(application)には重要でないとみなされる3Dモデルの部分(パーツ)や一部分を除去する。例として、既定のサイズまたは容積(境界ボックス(bounding box))より小さいソリッドボディ(solid bodies)、または、3Dモデルの全領域(総面積)の特定の(若干の certain)割合より少ないエリアからなる面(フェース)(3Dモデルの単純化)は除去され得る。最大占有率の容積(体積)により比較を強制することもまた可能性がある(アセンブリ(組立品、 Assembly)における空間の予約(指定 reservation))。
【0091】
比較対比(comparison)のプロセス(工程)の間、例えば2つの円柱間の距離を表現することのような制約は、フィルター(Go/No Go)として用いられ、または、制約が満たされまたはそうでなければ満たされていないことを示すマーキング段階(marking stage)の間のみ介在し得る。これらの制約は、制約との適合性のしるし(indication)と看做され得る類似指数(インデックス index)の計算の際に考慮され得る。
【0092】
制約が満たされるとき、全てのプロセス(工程)は繰り返され得、または、類似指数(インデックス index)と既に選択された(選択済みの)3Dモデルのマーキングのみが計算(算出)され得ると理解されるであろう。
【0093】
ある実施態様では、3Dモデルは、計算された類似指数(インデックス index)に従い、記述子(ディスクリプタ)のペアリング(符合)と調整(突合)を基礎とする比較プロセス(工程)に倣って整頓される(順序付けられる ordered)。
図9は、参照3Dモデルと類似するヒンジ(蝶番)の構成要素(コンポーネント)の8つの3Dモデルの例を示す(例えば、提示された検索の目的のために、比較対比で用いられる3Dモデル)。3Dモデルは、同サイズの(isometric)3Dビュー(立体図)に配置される(例えば、CADシステムにおけるアセンブリ(組立品、 Assembly))。オペレータ(操作者)は、見方(視点 perspective)を変え得るのは明らかであろう。
【0094】
参照3Dモデルとして用いられる3Dモデルは、原点(または、右下角)に配置される。青い面(フェース)(*でマークされている)は、比較対比後の相違点のマーキングにおいて考慮される。灰色の面(フェース)(識別されない面(フェース))は、そのような面(フェース)が、例えば結果の説明(解釈、判断 interpretation)を促進するため、一致するか相違するかに拘わらず、マークされない。類似する3Dモデルは、3軸各々と関連する基準を用いて3D空間内に配置される。マーキング(カラー(色)、テクスチャ(感触)、透明度、注釈、など)は、他の基準や情報を示し得る。特に、この図面中、軸のうちの1つは、類似指数(インデックス index)を表すために用いられる。3Dモデルが参照3Dモデルと異なるほど、距離は軸に沿って増加する。同等の規模からなる類似指数(インデックス index)を有する3Dモデルは、第2の軸に沿って集められる(グループ化される)。このように、2つの3Dモデルは、参照3Dモデルの直接隣の最初の列に表示され、2つのモデルのうち1つは同一の(一致する)ものであり、他のものは正確に映し出した(反射投影した mirror)ものである(左/右手、例えば、平面対称性)。相異するが全制約を満たしている結果として生じた3Dモデル(黄色の面(フェース)ではなく、添付図面中ではどの面(フェース)もマークされていない)だけは、2行目に配置される。全ての制約を満たさず、参照3Dモデルとの比較するほど相違する3Dモデルは、次の行に表示される。3行目の最初の3Dモデルは、異なる溝(groove)を有しており、面(フェース)は、それに応じてマークされている(黄色、この図面中、*によってマークされている)。4つの孔とくりぬき(boring)(*でマークされた全ての面(フェース))は、同じ行中の3Dモデルにおいて相違する。
【0095】
現在の例において、第3の軸は用いられていない。第3の軸は、バージョン、発行源(origin of issue)、製造工程、またはその他のオペレータ(操作者)にとって興味深い3Dモデルの分類のような他の情報を示すために用いられる。
【0096】
判り易くいえば、参照3Dモデルは、既存のスキャン(走査)された構成要素(コンポーネント)(部品(パーツ)または機構(装置))、または、画面上でオペレータ(操作者)によって程度の差はあるが大雑把に写生(スケッチ roughly sketched)された3Dモデルから得られる。後者の場合においては、オペレータ(操作者)は、検索される3Dモデルの中に現れるにも拘らず、いくつかの詳細を除外(省略)し得る。そのようなインタフェースは、オペレータ(操作者)が、初期参照3Dモデルから、検索の結果中にリストアップされる結果として生じる3Dモデルのうちの一つに切り替えることを可能にする(許可する allow)。参照3Dモデルが置換されたとき、オペレータ(操作者)は、任意に、従前の対比(比較)制約を維持するか新たなものを定義し得る。
【0097】
前述の3Dモデル対比(比較)システムは、3Dモデルの検索、解析、または統合(区分、分類(クラスタリング))において強力なツールであり得ることが理解されるであろう。多くの産業および他の領域で、前述の方法のみならずシステムの利用は、製品の設計や製造段階を含む、製品のライフサイクルを通して時間の節約を可能にする(allow for)。
【0098】
図10に示すように、
図2のシステムは、複数のコンピュータ、ウェブ(クラウド)または、またはイントラネットで、分散型システムとして展開することができ、オペレータへ、3D(三次元)モデルのデータ格納庫(ストア)へ、記述子の格納庫へ、探索または比較対比エンジンへ、マーキングシステムまたは他のアドオンへ、のリモートアクセスを許可する。
図10の例では、探索、比較対比作業は、オペレータ(操作者)のワークステーションからリモートサーバによって実行される。マーキングエンジンと、付属の3D(三次元)映像(シーン)を計算するために使用されるエンジンとは、探索サーバ上にある。他の実施例では、マーキングエンジンは、クライアント側で実行することができる。3D(三次元)映像(シーン)と3D(三次元)モデルは、例えば、ブラウザ(Webブラウザ)での使用のためにオペレータに送られる。同様に、図によれば、記述子(ディスクリプタ)のストレージ(収納)がリモート(遠隔)でホスト(支援)されている。記述子(ディスクリプタ)の生成は、3D(三次元)モデルのデータを格納するための別のサービスとして構築することができる。また、
図10に示すシステムは、3D(三次元)モデルとは異なる、別の場所にある3つのデータ格納庫(ストア)を示すものである。
【0099】
このようなシステムの使用は、オペレータに、ブラウズ、探索、さらに、単一の顧客のワークステーションから複数の発信元の3D(三次元)モデルを比較対比することを可能にしている。
【0100】
このシステムの使用は、リモートサービスを使用して記述子(ディスクリプタ)を生成させる目的でオペレータ(操作者)に彼の既存の3D(三次元)モデルをアップロードすることを可能にしており、彼の3D(三次元)モデルの探索と比較対比が彼と彼一人によるものか、または、探索と比較対比が他のものを含んだものであるかを比較させる。
【0101】
表1は、
図6Aの3D(三次元)モデルの特性の値を示したものである。
【0102】
表2は、
図6Bの3D(三次元)モデルの特性の値を示したものである。
【0103】
表3は、3Dモデルのペアリング(符合)後の結果を示したものである。
【0104】
表4は、3Dモデルのペアリング(符合)および調整(突合)後の結果を示したものである。
【0105】
表5は、3Dモデルのペアリング(符合)および調整(突合)後に一掃した結果を示したものである(最終ではない)。