(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6509108
(24)【登録日】2019年4月12日
(45)【発行日】2019年5月8日
(54)【発明の名称】空調管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/33 20180101AFI20190422BHJP
F24F 11/46 20180101ALI20190422BHJP
F24F 11/58 20180101ALI20190422BHJP
F24F 11/64 20180101ALI20190422BHJP
F24F 11/79 20180101ALI20190422BHJP
F24F 11/80 20180101ALI20190422BHJP
F24F 11/88 20180101ALI20190422BHJP
F24F 11/89 20180101ALI20190422BHJP
【FI】
F24F11/33
F24F11/46
F24F11/58
F24F11/64
F24F11/79
F24F11/80
F24F11/88
F24F11/89
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-257547(P2015-257547)
(22)【出願日】2015年12月29日
(65)【公開番号】特開2017-120167(P2017-120167A)
(43)【公開日】2017年7月6日
【審査請求日】2017年9月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樋口 真樹
【審査官】
浅野 弘一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−070865(JP,A)
【文献】
特開2010−286123(JP,A)
【文献】
特開2008−116064(JP,A)
【文献】
特開2015−038402(JP,A)
【文献】
特開2012−063055(JP,A)
【文献】
特開平08−159534(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00−11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調機が設置された居室の各利用者の座席位置に取り付けられ、温度に基づいて色が変化する感温部材が表面に設けられた記憶媒体と、
体感温度分布情報を記憶する記憶手段と、
利用者が自己の座席位置に取り付けられた前記記憶媒体を撮影することで得られた撮影画像及び当該利用者の体感温度を示す体感温度情報を含む温度情報を取得すると、当該座席位置、当該利用者の識別情報及び当該座席位置の温度を特定し、特定した各情報と前記体感温度情報とを対応付して前記体感温度分布情報を生成し、前記記憶手段に登録する生成手段と、
を有することを特徴とする空調管理システム。
【請求項2】
前記記憶手段に蓄積された体感温度分布情報に基づいて前記居室内にいる各利用者の快適性を均等にするよう前記空調機の空調制御を行う空調制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の空調管理システム。
【請求項3】
入退管理システムから前記各利用者の入退情報を取得する入退情報取得手段を有し、
前記空調制御手段は、前記入退情報を参照することにより、外出先から戻ってきた利用者の快適性が向上するよう当該利用者の座席位置の空調制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の空調管理システム。
【請求項4】
前記記憶媒体には、当該座席位置を特定する情報又は当該利用者の識別情報の少なくとも一方が記憶されることを特徴とする請求項1に記載の空調管理システム。
【請求項5】
体感温度分布情報を記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータを、
利用者が、空調機が設置された居室内の自己の座席位置に取り付けられた記憶媒体であって温度に基づいて色が変化する感温部材が表面に設けられた記憶媒体を撮影することで得られた撮影画像及び当該利用者の体感温度を示す体感温度情報を含む温度情報を取得すると、当該座席位置、当該利用者の識別情報及び当該座席位置の温度を特定し、特定した各情報と前記体感温度情報とを対応付して前記体感温度分布情報を生成し、前記記憶手段に登録する生成手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調管理システム及びプログラム、特に居室内の温度管理に関する。
【背景技術】
【0002】
居室内の温度は、空調機に設定する温度によってコントロールすることができるが、気流や輻射熱等の影響で居室内の場所によって温度が異なってくる場合がある。このような居室内におけるいわゆる温度のムラを解消するための技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5208860号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
居室の利用者の体感温度は、各利用者の体質等によって異なってくる。従って、居室内における各場所の温度を均等にするよう制御しても、その温度が快適と感じる人がいるかもしれないし、暑すぎ若しくは寒過ぎと感じる人がいるかもしれない。また、室温を均等に制御する中で、室内機から吹き出す風が直接当たる場所に座席がある利用者は、夏場においては寒すぎると感じるかもしれない。すなわち、居室内における各場所の温度が均等になったとしても、利用者の快適性も均等になるとは限らない。
【0005】
本発明は、居室内にいる利用者の快適性を均等にするための空調制御に役立つ情報を生成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る空調管理システムは、空調機が設置された居室の各利用者の座席位置に取り付けられ、温度に基づいて色が変化する感温部材が表面に設けられた記憶媒体と、体感温度分布情報を記憶する記憶手段と、利用者が自己の座席位置に取り付けられた前記記憶媒体を撮影することで得られた撮影画像及び当該利用者の体感温度を示す体感温度情報を含む温度情報を取得すると、当該座
席位置、当該利用者の識別情報及び当該座席位置の温度を特定し、特定した各情報と前記体感温度情報とを対応付して前記体感温度分布情報を生成し、前記記憶手段に登録する生成手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、前記記憶手段に蓄積された体感温度分布情報に基づいて前記居室内にいる各利用者の快適性を均等にするよう前記空調機の空調制御を行う空調制御手段を有することを特徴とする。
【0008】
また、入退管理システムから前記各利用者の入退情報を取得する入退情報取得手段を有し、前記空調制御手段は、前記入退情報を参照することにより、外出先から戻ってきた利用者の快適性が向上するよう
当該利用者の座席位置の空調制御を行うことを特徴とする。
【0009】
また、前記記憶媒体には、当該座席位置を特定する情報又は当該利用者の識別情報の少なくとも一方が記憶されることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るプログラムは、体感温度分布情報を記憶する記憶手段
にアクセス可能なコンピュータを、利用者が、空調機が設置された居室内の自己の座席位置に取り付けられた記憶媒体であって温度に基づいて色が変化する感温部材が表面に設けられた記憶媒体を撮影することで得られた撮影画像及び当該利用者の体感温度を示す体感温度情報を含む温度情報を取得すると、当該座
席位置、当該利用者の識別情報及び当該座席位置の温度を特定し、特定した各情報と前記体感温度情報とを対応付して前記体感温度分布情報を生成し、前記記憶手段に登録する生成手段として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、居室内にいる利用者の快適性を均等にするための空調制御に役立つ情報を生成することができる。
【0012】
また、生成された情報に基づき居室内にいる利用者の快適性を均等にするよう空調制御を行うことができる。
【0013】
また、外出先から戻ってきた利用者の快適性が向上するよう空調制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る空調管理システムが適用される居室全体の概略的なレイアウト図である。
【
図2】本実施の形態において居室内に設置される各利用者の座席の構成の一例を示した図である。
【
図3】本実施の形態における空調管理システムのブロック構成図である。
【
図4】本実施の形態における空調制御装置のハードウェア構成図である。
【
図5】本実施の形態における体感温度分布情報生成処理を示したフローチャートである。
【
図6】本実施の形態において生成される体感温度分布情報を表示した場合における表示例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る空調管理システムが適用される居室全体の概略的なレイアウト図である。
図1には、居室1と、居室1内に配設された座席2と、居室1の天井に設置された空調機の室内機3a〜3dと、居室1の出入口に対応して設置された入退管理システムのカードリーダ(CR)4と、が示されている。各座席2は、各執務者(以下、「利用者」)に割り当てられ、固定的に使用されるものとする。利用者は、個人を識別する個人カードを常時携帯しており、居室1から入退する際には個人カードをカードリーダ4にかざすことになっている。これにより、各利用者の入退時刻、在室/不在が管理される。
【0017】
なお、
図1に示した座席2や室内機3a〜3d、またカードリーダ4の数や位置は、一例であってこれに限定するものではない。なお、以降の説明において、室内機3a〜3dを特に特定して説明する必要がない場合、「室内機3」と添字の英文字を省略して記載する。
【0018】
図2は、本実施の形態において各利用者の座席2の構成の一例を示した図である。
図2には、二次元コード21、パーソナルコンピュータ(PC)22及びスマートホン(以下、「スマホ」)23が示されている。二次元コード21は、各座席2を仕切るパーティション24に取り付けられ、温度に基づいて色が変化する感温部材が表面に設けられた記憶媒体である。二次元コード21には、座席2の位置を示す座標情報及び当該座席2の利用者の個人IDが記録されている。スマホ23は、撮影手段を有する携帯端末であり、各利用者によって個人的に使用される。本実施の形態では、スマホ23の撮影機能及び通信機能を利用するが、これらの機能が搭載された機器であれば、スマホ23以外の機器を用いてもよい。
【0019】
図3は、本実施の形態における空調管理システムのブロック構成図である。本実施の形態における空調管理システムは、
図2に示した二次元コード21及びスマホ23に加え、空調制御装置10を有している。
【0020】
図4は、本実施の形態における空調制御装置10のハードウェア構成図である。本実施の形態における空調制御装置10は、ハードウェア的には既存の空調コントローラ等コンピュータが搭載された装置を利用して実現可能である。本実施の形態における空調制御装置10は、CPU31、ROM32、RAM33、ハードディスクドライブ(HDD)34、空調管理システムの図示しない監視サーバやスマホ23等との間で通信を行うネットワークインタフェース(IF)35及び各空調機と通信を行う通信インタフェース(IF)36を内部バス37に接続して構成される。必要に応じてマウスやキーボード等の入力手段、ディスプレイ等の表示手段を接続してもよい。
【0021】
図3に戻り、空調制御装置10は、温度情報取得部11、体感温度分布情報生成部12、空調制御部13及び体感温度分布情報記憶部14を有している。温度情報取得部11は、利用者が自己の座席位置のパーティション24に取り付けられた二次元コード21を、スマホ23を用いて撮影することで得られた撮影画像及び当該利用者の体感温度を示す体感温度情報を含む温度情報をスマホ23から取得する。体感温度分布情報生成部12は、生成手段として設けられ、温度情報取得部11が温度情報を取得すると、当該利用者の座席の位置、当該利用者の識別情報及び当該座席位置の温度を特定し、特定した各情報と温度情報に含まれる体感温度情報とを対応付して体感温度分布情報を生成し、体感温度分布情報記憶部14に登録する。空調制御部13は、体感温度分布情報記憶部14に蓄積された体感温度分布情報に基づいて居室1内にいる各利用者の快適性を均等にするよう空調機の空調制御を行う。
【0022】
空調制御装置10における各構成要素11〜13は、空調制御装置10に搭載されたコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU31で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、体感温度分布情報記憶部14は、空調制御装置10に搭載されたHDD34にて実現される。あるいは、RAM33又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0023】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0024】
次に、本実施の形態における体感温度分布情報生成処理について
図5に示したフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、夏場において空調機は冷房運転されることを想定して説明する。暖房運転の場合は、上下や高低、暑いと寒いを逆にして読み替えればよい。
【0025】
居室1内の自分の座席2にいる利用者は、体感温度が高くて暑いという不快感を持った場合、あるいは室内機3から吹き出した風が直接当たるなどの理由で体感温度が低くて寒いという不快感を持った場合、スマホ23を用いて二次元コード21を撮影する。そして、利用者は、所定のアプリを起動して、自分の体感温度を入力する。本実施の形態では、体感温度として、暑い場合はプラスの値、寒い場合はマイナスの値、そして暑さ寒さの程度を数値で入力する。そして、スマホ23は、送信ボタンの押下等利用者により所定の操作が実行されると、撮影画像及び利用者により入力された体感温度を示す体感温度情報を含む温度情報を空調制御装置10へ送信する。
【0026】
空調制御装置10において、温度情報取得部11がスマホ23から送信されてきた温度情報を受信することで取得すると(ステップ101)、体感温度分布情報生成部12は、温度情報に含まれる二次元コード21の撮影画像を解析して、当該利用者の座席位置、個人ID及び感温部材の色から当該利用者の座席位置における温度を取得する(ステップ102)。そして、体感温度分布情報生成部12は、温度情報の受信日時と、特定した当該利用者の座席位置(座標情報)、個人ID及び当該利用者の座席位置における温度と、温度情報に含まれる体感温度情報とを対応付けることで体感温度分布情報を生成して体感温度分布情報記憶部14に登録する(ステップ103)。
【0027】
なお、本実施の形態では、二次元コード21に個人IDと座席2の座標情報を記録しておき、スマホ23から送信されてきた温度情報から個人IDと座席2の座標情報を取得するようにした。ただ、体感温度分布情報生成部12が個人IDと座席2の座標情報とを取得する方法は、これに限定する必要はない。例えば、個人IDと当該利用者の座席2の位置を示す座標情報とが対応付けされた個人情報がデータベース化されている場合、二次元コード21に個人IDのみを記録しておく。体感温度分布情報生成部12は、二次元コード21の撮影画像から得た個人IDをキーに、図示しない個人情報データベースをアクセスして当該利用者の座席位置を取得する。あるいは、二次元コード21に座標情報のみを記録しておき、その座標情報から個人IDを取得するようにしてもよい。二次元コード21に個人IDと座席2の座標情報の両方の情報を記録しておくと、体感温度分布情報生成部12は、個人情報データベースをアクセスせずに両方の情報を取得できる。ただ、利用者が使用する座席2が変更された場合、二次元コード21を新たに生成する必要が生じてくる。一方、二次元コード21に個人IDのみを記録しておくと、利用者は、二次元コード21を移動先へ持っていけばそのまま使用できる。また、二次元コード21に座標情報のみを記録しておくと、利用者は、二次元コード21をそのまま座席2に残して座席2を移動すればよい。
【0028】
以上のようにして生成した体感温度分布情報を表示させたときの表示例を
図6に示す。
図6には、
図1に示した居室1に等温線6a,6bと、座席2を示す矩形の中に、例えば座席2aのように体感温度と、が示されている。等温線6a,6bは、体感温度分布情報に含まれる各座席2の位置と当該位置における温度から得られる。体感温度は、体感温度分布情報に含まれる、利用者が入力した体感温度と、当該利用者の座席2の位置から得られる。
【0029】
例えば、居室1内において場所における温度のムラを解消しようと空調制御した結果、室内機3aの吹出口近傍に座席が設けられた利用者の何人かは、風が直接当たることによって寒く感じてしまうかもしれない。従って、このような場合は、風が遠くに行くように風向きを調整する。これにより、寒く感じていた利用者の不快感を解消することが可能になる。
【0030】
このように、空調制御部13は、体感温度分布情報を分析することで風向きや風量を調整するなど室内機3aの運転を制御する。あるいは、空調管理者が体感温度分布情報を参照して、空調制御装置10に指示をするようにしてもよい。
【0031】
本実施の形態においては、以上のように、居室1内における温度分布のみならず、利用者の体質の影響が出やすい体感温度を合わせて収集して温度に関する情報を管理するようにしたので、上記のように居室1内にいる利用者の快適性を均等にするための空調制御に役立つ情報を生成することができる。本実施の形態において生成する体感温度分布情報を用いることで、例えば、陽当たりの影響具合、室内機3の風向き等の要素の分析がより容易になる。
【0032】
ところで、本実施の形態における空調制御装置10は、入退管理システム5と連携して居室1の利用者の入退情報を取得するようにした。これにより、例えば、昼間の比較的長い時間、不在であった利用者が入室してきたとすると、その利用者は、外出先から戻ってきたと考えられる。この場合、その利用者は、汗の引かない状態であるとも考えられる。そこで、空調制御部13は、利用者がPC22にログインしたときに、入退管理システム5からの入退情報を解析することで当該利用者が外出先から戻ってきて座席2についたと判断すると、当該利用者の座席に向けて冷風を出力する。あるいは、温度設定を下げる。このようにして、外出先から戻ってきた利用者の不快感を早急に解消することができる。なお、当該利用者の座席位置は、カードリーダ4が読み取った個人カードの個人IDをキーに体感温度分布情報又は個人情報データベースを検索することで特定できる。
【0033】
本実施の形態においては、前述したように、基本的には自分の座席位置における快適性に不満のある利用者が自分のスマホ23から体感温度を入力して空調制御装置10に伝えるようにした。ただ、
図6に例示したような体感温度分布情報を得るためには、より多くの利用者から温度情報を収集するようにすることが好ましい。そこで、利用者による温度情報の入力を促すメッセージ等をスマホ23又はPC22に送り、表示させるようにしてもよい。あるいは、二次元コード21を撮影範囲に含むカメラ等の撮影手段を机上に設置し、PC22に接続する。そして、撮影手段に二次元コード21を定期的に撮影させる。PC22上で動作する所定のアプリケーションは、二次元コード21が撮影されたことを検出すると体感温度を入力させるウィンドウをディスプレイに表示して利用者に体感温度を入力させる。そして、PC22は、撮影画像と体感温度情報を含む温度情報を空調制御装置10に送る。
【0034】
なお、本実施の形態では、スマホ23の撮影機能及び通信機能を利用して温度情報を空調制御装置10に送るようにしたが、このような構成に限定する必要はない。例えば、PC22の通信機能を利用してスマホ23により生成された温度情報を空調制御装置10に送るようにしてもよい。この場合、体感温度は、スマホ23からではなくPC22から入力させるようにしてもよい。
【0035】
また、本実施の形態では、スマホ23の通信機能を利用することで、温度センサ手段として感温部材が表面に設けられた二次元コード21を設けたが、例えば汎用的な温度センサを各座席2に設置し、また空調制御装置10若しくはPC22に接続して、測定した温度を空調制御装置10に送れるようにしてもよい。ただ、温度センサ手段を設置する手間やコスト等を考慮すると、二次元コード21を利用するのが好適である。
【0036】
なお、本実施の形態では、居室1の温度に着目して説明したが、本発明を温度の代わり若しくは温度と組み合わせて湿度を管理するのに利用してもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 居室、2,2a 座席、3,3a,3b,3c,3d 室内機、4 カードリーダ、5 入退管理システム、6a,6b 等温線、10 空調制御装置、11 温度情報取得部、12 体感温度分布情報生成部、13 空調制御部、14 体感温度分布情報記憶部、21 二次元コード、22 パーソナルコンピュータ(PC)、23 スマートホン(スマホ)、24 パーティション、31 CPU、32 ROM、33 RAM、34 ハードディスクドライブ(HDD)、35 ネットワークインタフェース(IF)、36 通信インタフェース(IF)、37 内部バス。