(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示処理部は、前記第2投稿情報受信部が受信した複数の投稿情報について、所定の上限数内で一又は複数の投稿情報を表示すると共に、一定時間毎に表示を更新する、請求項3乃至請求項5のいずれか1つに記載のゲームシステム。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<システム概要>
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの概要を説明するための模式図である。本実施の形態に係る情報処理システムは、複数のゲーム機1とゲームサーバ装置3とが有線又は無線のネットワークを介して通信を行うことによって、共通のゲームについて複数のユーザが協力又は対戦等のプレイを行うこと可能としたゲームシステムである。本実施の形態に係る情報処理システムは、いわゆるオンラインゲームを実現するゲームシステムである。
【0028】
本実施の形態に係る情報処理システムでは、ゲームに参加するユーザは、ゲーム機1にてメッセージを作成してゲームサーバ装置3へ投稿することができる。ゲームサーバ装置3は、投稿されたメッセージをこのゲームに参加する他の複数のユーザへ送信することにより、ユーザ間でのメッセージの共有を実現する。なおユーザ間でのメッセージを共有する方法は、ゲームサーバ装置3がゲーム機1へメッセージを送信する方法に限らない。メッセージ共有は、例えばゲームサーバ装置3がメッセージを公開し、ゲーム機1がゲームサーバ装置3へアクセスしてメッセージを閲覧する方法であってよく、少なくとも複数のユーザが共通の情報を利用することができる状態となればよい。またメッセージには、テキスト情報のみでなく、例えばイラスト若しくは手描き文字等の静止画像、動画像又は音声等の情報が含まれ得る。
【0029】
本実施の形態においてゲームサーバ装置3は、各ユーザに付されたユーザIDなどに基づいて、複数のユーザを1つのグループとして管理している。ゲームサーバ装置3は、ゲーム機1にてゲームサーバ装置3との通信を行って本ゲームシステムを利用中の複数のユーザ、即ちオンライン状態の複数のユーザを管理している。
図1においてはこのグループを破線で囲んだ第1グループとして図示してある。本例では、ユーザA〜Cの3人が1つのグループとして扱われる。
図1においては、第1グループを1つ図示してあるが、第1グループは複数存在してよい。ゲームサーバ装置3は、投稿されたメッセージがこのグループ内で共有されるよう、このグループに所属するユーザが使用しているゲーム機1へ送信する。なお第1グループが複数存在する場合、複数の第1グループを1つのゲームサーバ装置3が管理してもよく、複数の第1グループを複数のサーバ装置が管理してもよい。
【0030】
また本実施の形態に係る情報処理システムは、第1グループにて共有されたメッセージが所定の条件を満たした場合、このメッセージをSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に対して自動的に投稿する機能を備えている。ゲームサーバ装置3は、第1グループにて共有されたメッセージが所定の条件を満たすか否かを判定しており、所定の条件を満たしたメッセージをSNSサーバ装置5へ送信する。
【0031】
SNSサーバ装置5は、登録されたユーザが利用するゲーム機1、PC(パーソナルコンピュータ)7a及びスマートフォン7b等の端末装置からメッセージの投稿を受け付け、投稿されたメッセージを他のユーザが閲覧可能なように配信又は公開する処理を行う。SNSサーバ装置5が配信又は公開するメッセージは、
図1において一点鎖線で囲んで示した第2グループのユーザA〜C及びX〜Zが、ゲーム機1に限らず、PC7a及びスマートフォン7b等の種々の端末装置を利用して閲覧することができる。SNSサーバ装置5は、ゲームサーバ装置3から投稿されたメッセージも同様に、第2グループのユーザが閲覧可能なように配信又は公開する。
【0032】
本実施の形態においては、第2グループは第1グループを包含する。即ち、第1グループに含まれるユーザは、必ず第2グループに含まれる(
図1においてユーザA〜C)。第2グループのみに所属し、第1グループには所属しないユーザが存在してもよい(
図1においてユーザX〜Z)。第1グループに所属するユーザは、ゲーム機1を利用してゲームサーバ装置3及びSNSサーバ装置5の両方にアクセスすることができる。ゲーム機1以外の端末装置を利用する場合、ユーザはSNSサーバ装置5にアクセス可能であるが、ゲームサーバ装置3にアクセスすることはできない。
【0033】
なお上記のようなグループに関する条件は、一例であって、これに限るものではない。例えば第1グループに所属するが、第2グループには所属しないユーザが存在し得るシステムとしてもよい。また例えばゲーム機1以外の端末装置を利用して、ユーザがゲームサーバ装置3にアクセス可能なシステムとしてもよい。逆に、例えばSNSサーバ装置5に対するアクセスについても、ゲーム機1を利用したアクセスに制限されたシステムとしてもよい。
【0034】
<システム構成>
図2は、ゲーム機1の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るゲーム機1は、処理部10、記憶部11、記録媒体装着部12、表示部13、操作部14及び通信部15等を備えて構成されている。ゲーム機1の処理部10は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置を用いて構成されている。処理部10は、記録媒体装着部12に装着された記録媒体91に記録されたゲームプログラム91a又は記憶部11に記憶されたゲームプログラム91aを読み出して実行することにより、オンラインゲームに係る種々の情報処理を行う。
【0035】
記憶部11は、半導体メモリ素子又はハードディスクドライブ等を用いて構成されている。記憶部11は、ゲームプログラム91aなどの種々のプログラム及びこのプログラムの実行に必要なデータを記憶する。また記憶部11には、ゲームサーバ装置3から受信した他のユーザのメッセージを一時的に蓄積しておくメッセージ蓄積部11aが設けられている。記録媒体装着部12は、カード型、カセット型又はディスク型等の記録媒体91を着脱できるように構成されている。処理部10は、記録媒体装着部12に装着された記録媒体91からゲームプログラム91a及び種々のデータを読み出すことができる。また処理部10が記録媒体91に対してプログラム又はデータ等を書き込むことが可能な構成としてもよい。
【0036】
表示部13は、液晶パネルなどを用いて構成され、処理部10から与えられた画像を表示する。操作部14は、例えば押下式のボタン又は表示部13に設けられたタッチパネル等であり、ユーザによりなされた操作の内容(例えばボタンの押し下げ又は解放等)に応じた信号を処理部10へ与える。通信部15は、例えばインターネットなどのネットワーク99を介して、ゲームサーバ装置3、SNSサーバ装置5又は他のゲーム機1等との間で情報の送受信を行う。例えばゲーム機1は、通信部15にてサーバ装置との通信を行ってゲームプログラム91aなどをダウンロードし、記憶部11に記憶することができる。
【0037】
また本実施の形態に係るゲーム機1は、処理部10がゲームプログラム91aを実行することにより、ゲーム処理部21、表示処理部22、投稿処理部23、評価処理部24及び設定処理部25等がソフトウェア的な機能ブロックとして処理部10に実現される。ゲーム処理部21は、操作部14にて受け付けたユーザの操作などに応じて、ゲームに関する種々の判定処理又はイベント処理等を行う。表示処理部22は、ゲーム処理部21の処理結果に応じたゲーム画面を生成して表示部13へ与えることにより、表示部13にゲーム画面を表示する処理を行う。また表示処理部22は、ゲームサーバ装置3から受信したメッセージを表示部13に表示する処理を行う。
【0038】
投稿処理部23は、ユーザによるメッセージの入力を受け付ける処理、受け付けたメッセージを通信部15にてゲームサーバ装置3へ送信する処理、及び、ゲームサーバ装置3が送信した他ユーザのメッセージを通信部15にて受信する処理等を行う。受信した他ユーザのメッセージは、記憶部11のメッセージ蓄積部11aに蓄積され、表示処理部22により表示部13に表示される。
【0039】
評価処理部24は、ゲームサーバ装置3から受信したメッセージを表示処理部22が表示部13に表示した際に、このメッセージに対する評価を受け付ける処理を行う。評価処理部24は、操作部14を利用してユーザによりなされた特定のアクション(操作動作)を受け付けることによって、評価の受付を行う。また評価処理部24は、メッセージに対する評価を受け付けた場合、評価を受け付けた旨又は評価の内容等を評価情報としてゲームサーバ装置3へ送信する処理を行う。
【0040】
設定処理部25は、メッセージ表示に関する種々の設定を受け付けて記憶部11に記憶する処理を行う。設定処理部25は、例えばメッセージの表示件数又は表示間隔等の設定を受け付ける。また設定処理部25は、メッセージの表示を拒否するユーザに関する設定を受け付ける。表示処理部22は、設定処理部25にて受け付けられた設定を記憶部11から読み出して、この設定を反映させてメッセージの表示を行う。
【0041】
図3は、ゲームサーバ装置3の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るゲームサーバ装置3は、処理部30、記憶部31、記録媒体装着部32及び通信部33等を備えて構成されている。処理部30は、CPUなどの演算処理装置を用いて構成され、記憶部31に記憶されたサーバプログラム92aを読み出して実行することにより、オンラインゲームに係る種々の処理を行う。記憶部31は、不揮発性の記憶装置を用いて構成され、サーバプログラム92aなどのプログラム及び種々のデータを記憶することができる。本実施の形態において記憶部31は、オンラインゲームに参加するユーザに関する情報をユーザ情報31aとして記憶している。また記憶部31は、ゲーム機1から受信したメッセージを蓄積するメッセージ蓄積部31bが設けられている。
【0042】
記録媒体装着部32は、ディスク形などの記録媒体92を着脱できるよう構成されている。処理部30は、記録媒体装着部32に装着された記録媒体92からサーバプログラム92a及びその他の種々のデータを読み出して記憶部31にインストールすることができる。通信部33は、インターネットなどのネットワーク99を介してゲーム機1又はSNSサーバ装置5等との間でデータの送受信を行う。
【0043】
また本実施の形態に係るゲームサーバ装置3は、処理部30がサーバプログラム92aを実行することにより、ゲーム管理部41、ユーザ管理部42、投稿処理部43及び評価処理部44等がソフトウェア的な機能ブロックとして実現される。ゲーム管理部41は、複数のゲーム機1を利用して複数のユーザが参加して行われるオンラインゲームについて、ゲームの進行状況の管理又は複数のユーザ間で共有されるデータの管理等を行う。ゲーム管理部41は、例えば各ゲーム機1にて行われたゲームに関する操作又はこの操作に応じたゲーム内でのキャラクタなどのオブジェクトの変化等の情報を取得し、共通のゲームをプレイしている他のゲーム機1へ送信するなどの処理を行う。
【0044】
ユーザ管理部42は、オンラインゲームに参加するユーザに関する各種の情報を管理する。ユーザ管理部42は、オンラインゲームに参加し得るユーザのユーザIDに対応付けて、例えばパスワード、ゲーム中で使用するキャラクタに関する情報、ゲームの進行状況、又は、ゲーム内で使用できる仮想通貨の所持量等の情報を、記憶部31のユーザ情報31aに記憶して管理する。なお本実施の形態においては、ユーザ情報をゲームサーバ装置3が管理する構成とするが、これらのユーザ情報の一部又は全部をゲーム機1が記憶及び管理する構成としてよい。例えばゲーム機1がパスワードを記憶し、ゲームサーバ装置3がゲームの進行状況及び仮想通貨の所持量等を記憶しておく構成としてもよい。
【0045】
また本実施の形態に係るゲームにおいては、所定の複数のユーザを1つのチームとして扱っており、ユーザ管理部42は、各ユーザがいずれのチームに所属しているかを管理する。なおユーザ管理部42が管理するチームが、
図1において示した第1グループに相当する。
【0046】
投稿処理部43は、ゲーム機1が送信したメッセージを受信することにより、ユーザによるメッセージの投稿を受け付ける処理を行う。投稿処理部43は、受け付けたメッセージを記憶部31のメッセージ蓄積部31bに蓄積する。また投稿処理部43は、投稿を受け付けたメッセージを、このメッセージの投稿者が所属するチームの他のユーザへ配信する処理を行う。投稿処理部43は、記憶部31のユーザ情報31aから、メッセージの投稿者と同じチームに所属するユーザを検索し、該当するユーザが使用するゲーム機1へメッセージを送信する。
【0047】
評価処理部44は、ゲーム機1へ配信したメッセージがユーザにより評価された場合に、このゲーム機1が送信した評価情報を受信する処理を行う。評価処理部44は、メッセージ蓄積部31bに蓄積された各メッセージについて、ユーザによりなされた評価の量及び内容等を記憶して集計する。評価処理部44は、評価量などが所定の条件を満たしたメッセージを、このメッセージを作成したユーザが所属するチーム内のみでなく、ゲームに参加する全てのチームのユーザが使用するゲーム機1へ送信する。また評価処理部44は、所定の条件を満たしたメッセージをSNSサーバ装置5へ投稿する処理を行う。
【0048】
図4は、SNSサーバ装置5の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るSNSサーバ装置5は、処理部50、記憶部51、記録媒体装着部52及び通信部53等を備えて構成されている。処理部50は、CPUなどの演算処理装置を用いて構成され、記憶部51に記憶されたサーバプログラム93aを読み出して実行することにより、SNSに関する種々の処理を行う。記憶部51は、不揮発性の記憶装置を用いて構成され、サーバプログラム93aなどのプログラム及び種々のデータを記憶することができる。本実施の形態において記憶部51は、SNSを利用するユーザに関する情報をユーザ情報51aとして記憶している。また記憶部51は、ゲーム機1、ゲームサーバ装置3又は他の情報処理装置から受信したメッセージを蓄積するメッセージ蓄積部51bが設けられている。
【0049】
記録媒体装着部52は、ディスク形などの記録媒体93を着脱できるよう構成されている。処理部50は、記録媒体装着部52に装着された記録媒体93からサーバプログラム93a及びその他の種々のデータを読み出して記憶部51にインストールすることができる。通信部53は、インターネットなどのネットワーク99を介してゲーム機1又はゲームサーバ装置3等との間でデータの送受信を行う。
【0050】
また本実施の形態に係るSNSサーバ装置5は、処理部50がサーバプログラム93aを実行することにより、ユーザ管理部61及び投稿処理部62等がソフトウェア的な機能ブロックとして実現される。ユーザ管理部61は、SNSを利用するユーザに関する各種の情報を管理する。ユーザ管理部61は、ユーザIDに対応付けて、例えばパスワード、性別、年齢又は投稿履歴等の情報を、記憶部51のユーザ情報51aに記憶して管理する。なおSNSサーバ装置5が管理するユーザ全体が、
図1において示した第2グループに相当する。
【0051】
投稿処理部62は、ゲーム機1又は他の情報処理装置からのメッセージを受信することにより、ユーザによるメッセージの投稿を受け付ける処理を行う。投稿処理部62は、受け付けたメッセージを記憶部51のメッセージ蓄積部51bに蓄積する。また投稿処理部62は、投稿を受け付けたメッセージを配信又は公開する処理を行う。例えば投稿処理部62は、掲示板又はブログ等の態様でメッセージを公開し、ゲーム機1又は他の情報処理装置からの要求に応じて公開されたメッセージを送信してよい。また例えば投稿処理部62は、投稿されたメッセージを全ユーザ又は一部のユーザに対して送信してもよい。
【0052】
<ゲーム内でのメッセージ表示>
次に、本実施の形態に係るゲーム機1にて実現されるオンラインゲームの一例を説明する。ただし説明するゲームの内容などは一例であって、本技術はこれ以外の種々のゲームに適用することが可能である。
図5は、ゲーム画面の一例を示す模式図である。本実施の形態に係るオンラインゲームは、3次元の仮想空間として表現された世界を、各ユーザが操作するキャラクタが協力して探索するゲームである。ゲーム機1のゲーム処理部21は、ゲームプログラム91aと共に記憶部11若しくは記録媒体91に記憶されたデータ、又は、ゲームサーバ装置3から受信されたデータに基づいて、ポリゴン及びテクスチャ等で構成された3次元の仮想空間を生成する。ゲーム処理部21は、生成した3次元の仮想空間内に、ユーザが操作するプレイヤキャラクタ、これ以外のNPC(ノンプレイヤキャラクタ)、背景及び構造物等のオブジェクトをポリゴン及びテクスチャ等で構成して配置する。
【0053】
ゲーム機1の表示処理部22は、ゲーム処理部21が生成した3次元の仮想空間内に適宜に配置した仮想カメラによってこの仮想空間を撮影した場合の2次元画像を生成する。表示処理部22は、生成した2次元画像を、表示部13の表示に適した画像信号として出力することにより、表示部13にゲーム画面を表示する。
図5に示すゲーム画面では、プレイヤキャラクタの背後から仮想カメラにて撮影した3次元の仮想空間の様子を示している。またゲーム処理部21はプレイヤキャラクタのステータス情報などを管理しており、表示処理部22はゲーム処理部21からステータス情報を取得してゲーム画面中の右上側領域などに表示する。
【0054】
また本実施の形態においては、オンラインゲームに参加するユーザは、例えば10人〜30人程度のユーザで構成されるチームに所属する。各ユーザがいずれのチームに所属するかは、ユーザの意思に基づいて決定されてもよく、乱数などに基づいて決定されてもよい。また各ユーザがいずれのチームに所属するかは、ゲームサーバ装置3のユーザ管理部42にて管理されている。例えばユーザ管理部42は、ユーザIDとチームIDとを対応付けて記憶部31のユーザ情報31aに記憶しておくことにより、チームを管理する。なおチームに所属するユーザは固定されている必要はなく、例えばユーザがオンラインゲームを行う都度、ゲームサーバ装置3がランダムにチームを選択してこのユーザを所属させてもよい。
【0055】
本実施の形態に係るオンラインゲームでは、各ユーザが3次元仮想空間の世界を探索し、その結果をチームに所属する他のユーザへ報告することによって、共通の世界を複数のユーザが協力して探索する。ゲーム機1を使用してオンラインゲームをプレイしているユーザは、ゲーム中の任意のタイミングにてメッセージの入力を行うことができる。ゲーム機1の投稿処理部23は、ユーザによるメッセージの入力を受け付けて、受け付けたメッセージをゲームサーバ装置3へ送信する。また投稿処理部23により入力を受け付けたメッセージは、表示処理部22により表示部13に表示される。ゲームサーバ装置3の投稿処理部43は、ゲーム機1から受信したメッセージを記憶部11のメッセージ蓄積部31bに蓄積すると共に、受信したメッセージの投稿者であるユーザが所属するチームの他のユーザへ、このメッセージを送信する。ゲーム機1は、ゲームサーバ装置3から他ユーザのメッセージを受信した場合、このメッセージを表示部13に表示する。
【0056】
図5に示す例では、ゲーム画面中の左下側領域に、ユーザ間で報告されたメッセージのテキストが吹き出し101,102内に記載される態様で表示されている。本例では、上下に並べて表示された2つの吹き出し101,102のうち、下側の吹き出し101が自らのメッセージであり、上側の吹き出し102が他ユーザのメッセージである。各吹き出し101,102が自らのメッセージであるか又は他ユーザのメッセージであるかは、表示されている吹き出し101,102の向きにより判断することができる。なお自らのメッセージであるか又は他のユーザのメッセージであるかの区別は、吹き出し101,102の向きではなく、例えば吹き出し101,102の色又は形状等に基づいて行う構成としてもよい。
【0057】
本実施の形態において各メッセージは、ユーザが選択可能なメッセージのテーマと、ユーザが任意の情報を入力可能なメッセージテキストとを組み合わせて構成されている。
図5に示す他ユーザのメッセージは、テーマが「ロケーション報告」であり、メッセージテキストが「川を渡って北西へ進んだ地点に洞窟を発見しました。」である。また自らのメッセージは、テーマが「アイテム報告」であり、メッセージテキストが「南の洞窟で炎の剣を発見しました。」である。また他ユーザのメッセージには、吹き出し102内に評価ボタン103が設けられる。評価ボタン103については後述する。
【0058】
また本実施の形態においてゲームサーバ装置3から受信した他ユーザのメッセージは、このメッセージをいずれのユーザが作成及び投稿したかを判別不可能なように、ゲーム画面に表示される。また他ユーザのメッセージは、このメッセージがいずれのゲーム機1から送信されたかを判別不可能なように表示される。即ち、他ユーザのメッセージは、上記のテーマ及びメッセージテキストのみが表示され、このメッセージを投稿したユーザのニックネーム若しくはユーザID等の識別情報及び投稿に用いられたゲーム機に付されたID等の識別情報は表示されない。ここで、識別情報はユーザ又はゲーム機1に対して一意に付された情報であり、この情報に基づいてゲームサーバ装置3はユーザ又はゲーム機1を一意に識別することができる。識別情報は、例えば数字又は文字等を組み合わせた情報とすることができるが、ユーザ又はゲーム機1を識別し得る情報であればどのようなものであってもよい。なお、自らが作成したメッセージについても同様に、ユーザのニックネーム又はユーザID等の識別情報は表示されないが、表示された吹き出し101の向きにより自らのメッセージであることは判別可能である。
【0059】
例えばゲームサーバ装置3は、ゲーム機1からメッセージを受信してこれを他のゲーム機1へ送信する際に、投稿したユーザを判別し得る情報を付さずにメッセージを送信する。また例えば、ゲームサーバ装置3はメッセージにユーザIDなどを付して送信するが、これを受信したゲーム機1はメッセージを表示する際にユーザIDなどは表示しない。これらにより、上記のような匿名性の高いメッセージ表示を実現できる。
【0060】
図6は、メッセージ入力画面の一例を示す模式図である。本実施の形態に係るゲーム機1では、表示部13にゲーム画面が表示された状態で、ユーザが操作部14にて所定の操作を行うことにより、メッセージの入力を行うことが可能となる。所定の操作は、例えば操作部14に設けられた特定のボタンを押下する操作であってよく、ゲーム画面に表示されたアイコンに対するクリック又はタッチ等の操作であってもよく、これら以外の操作であってもよい。ゲーム機1の投稿処理部23は、操作部14にて所定の操作を受け付けた場合、表示処理部22にメッセージ入力画面を表示させる。
図6に示したメッセージ入力画面は、テーマ選択部111、ネタバレ注意選択部112、及び、メッセージテキスト入力部113が設けられている。
【0061】
メッセージ入力画面のテーマ選択部111には、ユーザが選択し得るメッセージのテーマが複数表示される。
図6に示す例では、「ロケーション報告」、「アイテム報告」、「エネミー報告」及び「その他」の4つのテーマが表示されている。また各テーマにはそれぞれチェックボックスが設けられている。ユーザは4つのチェックボックスのいずれか1つをチェックすることにより、メッセージのテーマを選択することができる。
【0062】
メッセージ入力画面のネタバレ注意選択部112は、投稿するメッセージに対してネタバレ注意のフラグを付すか否かをチェックボックスにより選択するためのものである。ネタバレ注意のフラグは、ゲームのストーリーなどの重要な個所を暴露する可能性があることをメッセージの投稿者が申告するためのものである。ネタバレ注意のフラグが付されたメッセージは、例えば吹き出し102にメッセージのテーマは表示されるが、メッセージテキストはユーザが入力したものではなく、「ネタバレ注意」のテキストが表示される。「ネタバレ注意」が表示されたメッセージは、例えばゲーム機1のユーザが吹き出し102に対するクリック又はタッチ等の操作を行うことにより、本来のメッセージテキストが表示される。
【0063】
メッセージ入力画面のメッセージテキスト入力部113は、ユーザが自由にテキスト情報を入力することができる。ただし文字数などの制限を課してもよい。本実施の形態においては、メッセージとしてテキスト情報を入力する構成とするが、例えば手描きの画像、写真撮影した画像又はゲーム画面をキャプチャした画像等をメッセージとして投稿することが可能な構成としてもよい。なおゲーム機1は、操作部14としてキーボードなどの入力装置を備えていない場合、メッセージ入力画面と共にソフトウェアキーボードを表示してテキスト情報の入力を受け付けてもよい。またユーザが一又は複数のテキスト情報を予め登録しておき、メッセージ入力画面において登録されたテキスト情報の選択を受け付け、選択されたテキスト情報をメッセージとして送信してもよい。
【0064】
メッセージの入力を終えたユーザは、メッセージ入力画面に設けられた”OK”ボタンに対する操作を行うことで、このメッセージをゲームサーバ装置3へ投稿することができる。ゲーム機1の投稿処理部23は、メッセージ入力画面にて入力されたテーマ及びメッセージテキストに、必要に応じてネタバレフラグを付して、ゲームサーバ装置3へ送信する。このとき投稿処理部23は、投稿者のユーザIDなどをメッセージに付してゲームサーバ装置3へ送信する。ゲーム機1からメッセージを受信したゲームサーバ装置3の投稿処理部43は、受信したメッセージを記憶部31のメッセージ蓄積部31bに蓄積する。また投稿処理部43は、受信したメッセージを、このメッセージの投稿者が所属するチームの他のユーザが使用するゲーム機1へ配信する。
【0065】
ゲームサーバ装置3が配信したメッセージを受信したゲーム機1の投稿処理部23は、受信したメッセージを記憶部21のメッセージ蓄積部11aに蓄積する。
図7は、ゲーム機1によるメッセージの蓄積及び表示を説明するための模式図である。本実施の形態においては、ゲーム機1の表示処理部22がゲーム画面に表示する他ユーザのメッセージの数は1つである。投稿処理部23は、ゲームサーバ装置3から受信したメッセージを、メッセージ蓄積部11aにその受信順序が判別可能なように蓄積していく。表示処理部22は、メッセージ蓄積部11aに蓄積された順序でメッセージを順次的に読み出して、ゲーム画面に1つずつ表示する。表示処理部22は、メッセージ蓄積部11aから1つのメッセージを読み出して表示し、例えば30秒などの所定時間が経過した後、表示しているメッセージを非表示とし、受信順序が最も早い未表示のメッセージをメッセージ蓄積部11aから読み出してゲーム画面に表示する。なお表示を終えたメッセージについては、メッセージ蓄積部11aから破棄してよい。
【0066】
なお本実施の形態においてゲーム機1は、他ユーザによる複数のメッセージを同時的に表示しないが、他ユーザのメッセージと自ら作成したメッセージとを同時的に表示することはできる。またゲーム機1は、自らが作成したメッセージについても、同時的に複数の表示は行わない。
【0067】
ただし上記のようなメッセージ表示に関する規則は、本ゲームでの初期設定であり、各ユーザは自らの好みに応じてこれを変更することができる。例えばユーザは、ゲーム機1を利用してゲームを行っている際に、操作部14にて所定の操作を行うことでメニュー画面などを表示部13に表示させ、メニュー画面から表示設定の項目を選択することで、メッセージ表示設定画面を表示させることができる。
図8は、メッセージ表示設定画面の一例を示す模式図である。
【0068】
メニュー画面にて表示設定の項目が選択された場合、ゲーム機1の設定処理部25は、表示処理部22にメッセージ表示設定画面を表示させる。本例のメッセージ表示設定画面では、「同時表示数」、「表示間隔」及び「ネタバレ表示」の3つの項目について設定を行うことができる。各設定項目は、チェックボックスに対するチェック操作を行うことによって、複数の選択肢の中から1つを選択することができる。
【0069】
「同時表示数」の設定項目は、ゲーム画面において同時的に表示される他ユーザからのメッセージの数を設定するための項目である。「同時表示数」は、例えば1つ、2つ又は3つのいずれかを設定することができ、初期設定では1つが選択されている。「表示間隔」の設定項目は、メッセージを表示してから非表示とするまでの時間、又は、1つのメッセージを表示してから次のメッセージを表示するまでの時間を設定するための項目である。「表示間隔」は、例えば30秒、1分又は2分のいずれかを設定することができ、初期設定では30秒が選択されている。例えば「同時表示数」が1つに設定され、且つ、「表示間隔」が1分に設定されている場合、ゲーム機1の表示処理部22は、1分毎にメッセージ蓄積部11aからメッセージを読み出し、読み出したメッセージを順次的に表示する。
【0070】
また例えば「同時表示数」が2つに設定され、且つ、「表示間隔」が2分に設定されている場合、表示処理部22は、2分毎にメッセージ蓄積部11aから2つのメッセージを読み出し、読み出した2つのメッセージを同時的に表示する。4つのメッセージA〜Dがメッセージ蓄積部11aに蓄積されている場合、表示処理部22は、まずメッセージA,Bを表示し、2分後にメッセージC,Dを表示する。なおこの場合に表示処理部22は、メッセージAを表示し、2分後にメッセージA,Bを表示し、更に2分後にメッセージB,Cを表示し、更に2分後にメッセージC,Dを表示してもよい。即ち表示処理部22は、「同時表示数」が2つであっても、メッセージを1つずつ更新して表示する構成としてよい。
【0071】
「ネタバレ表示」の設定項目は、ネタバレ注意のフラグが付されたメッセージの表示を許可するか、段階的に表示するか又は禁止するかを設定するための項目である。ネタバレ表示が許可に設定された場合、表示処理部22は、ネタバレ注意のフラグが付されたメッセージであっても、フラグが付されていないメッセージと同様の表示を行う。ネタバレ表示が段階表示に設定された場合、表示処理部22は、上述のようにメッセージテキストとして「ネタバレ注意」を表示して、段階的なメッセージ表示を行う。ネタバレ表示が禁止に設定された場合、表示処理部22は、ネタバレ注意のフラグが付されたメッセージを一切表示しない。
【0072】
ゲーム機1の設定処理部25は、メッセージ表示設定画面に設けられた”OK”ボタンに対する操作がなされた場合、各設定項目の入力を受け付ける。設定処理部25は、受け付けた設定を設定情報として記憶部11に記憶する。表示処理部22は、ゲーム画面においてメッセージ表示を行う場合に、記憶部11に記憶された設定情報を参照し、各項目に設定された条件に従って表示を行う。
【0073】
また本実施の形態においては、ゲームサーバ装置3から配信される他ユーザのメッセージに関して、ゲーム機1でのメッセージ表示を拒否する設定を行うことができる。例えばゲーム機1にてオンラインゲームをプレイしているユーザは、ゲーム画面に他ユーザのメッセージが表示された場合、このメッセージを指定して所定の拒否操作を行うことにより、メッセージ表示拒否設定を行うことができる。ゲーム機1の設定処理部25は、所定の拒否操作が行われた場合、指定されたメッセージを投稿したユーザを拒否リストに登録するための処理を行う。以後、ゲーム機1は、拒否リストに登録されたユーザが投稿したメッセージを表示しない。なお拒否リストは、各ゲーム機1が管理してもよく、ゲームサーバ装置3が管理してもよい。
【0074】
ゲームサーバ装置3が拒否リストを管理する構成では、ゲーム機1の設定処理部25は、拒否操作を受け付けた場合にその旨をゲームサーバ装置3へ通知する。このときに設定処理部25は、拒否されたメッセージを識別し得るメッセージIDなどの情報、又は、このメッセージを投稿したユーザを識別し得るユーザIDなどの情報をゲームサーバ装置3へ通知する。ゲームサーバ装置3のユーザ管理部42は、各ユーザについて、メッセージの表示を拒否する他ユーザのユーザIDなどを対応付けた拒否リストを記憶部31に記憶している。ユーザ管理部42は、ゲーム機1から表示拒否の通知が与えられた場合に、この通知に基づいて表示を拒否するユーザを特定し、特定したユーザのユーザIDを拒否リストに追加する。ゲームサーバ装置3の投稿処理部43は、投稿されたメッセージを送信する際に拒否リストを参照し、このメッセージの表示を拒否するユーザに対してはメッセージ送信を行わない。
【0075】
ゲーム機1が拒否リストを管理する構成では、ゲームサーバ装置3からゲーム機1へ配信されるメッセージに、このメッセージの投稿者を識別し得るユーザIDなどの情報を付しておく必要がある。ゲーム機1は、拒否されたメッセージを投稿したユーザを特定し、特定したユーザのユーザIDを拒否リストとして記憶部11に記憶している。ゲーム機1の表示処理部22は、ゲームサーバ装置3から受信したメッセージを表示する際に拒否リストを参照し、このメッセージが拒否リストに登録されたユーザの投稿したものである場合、メッセージ表示を行わない。又は、ゲーム機1の投稿処理部23は、ゲームサーバ装置3からメッセージを受信した際に拒否リストを参照し、このメッセージが拒否リストに登録されたユーザの投稿したものである場合、メッセージ蓄積部11aへの蓄積を行わずにメッセージを破棄する。
【0076】
なお上述のように、本実施の形態においてゲーム機1がゲーム画面に表示する他ユーザのメッセージには、このメッセージの投稿者を識別し得る情報が含まれていない。このためユーザは、メッセージの表示を拒否する場合に、ユーザを指定して拒否操作を行うのではなく、メッセージに対して拒否操作を行う必要がある。ゲーム機1は、拒否操作を受け付けた場合に、指定されたメッセージの投稿者が誰であるかをユーザに対して通知してもよく、この際に拒否操作のキャンセルを受け付けてもよい。
【0077】
<メッセージの評価>
本実施の形態に係る情報処理システムでは、ゲームサーバ装置3からゲーム機1へ送信されたメッセージに対して、ゲーム機1のユーザが評価を行うことができる。
図5に示したように、ゲーム機1にてゲーム画面に表示される他ユーザのメッセージの吹き出し102には、評価ボタン103が設けられている。ゲーム機1のユーザは、表示された他ユーザのメッセージを閲覧し、このメッセージが役立つ情報であるなどと判断した場合に、評価ボタン103に対する操作を行うことでメッセージに対する評価(良い評価)を与えることができる。評価ボタン103に対する操作は、例えば評価ボタン103をクリックする操作又はタッチする操作等とすることができる。また評価ボタン103を利用せず、ゲーム機1の操作部14に設けられた特定のボタンに対する操作などにより、メッセージの評価を受け付ける構成とすることもできる。
【0078】
ゲーム機1の評価処理部24は、評価ボタン103に対する操作を受け付けた場合、評価されたメッセージを識別する情報と共に、メッセージが評価された旨をゲームサーバ装置3へ通知する。ゲームサーバ装置3の評価処理部44は、投稿された各メッセージに対するユーザの評価数を集計して管理している。ゲーム機1からメッセージが評価された旨の通知が与えられた場合、ゲームサーバ装置3の評価処理部44は、通知に係るメッセージの評価数を増加させる。また評価処理部44は、各メッセージの評価数が所定の条件を満たしたか否かを判定する。
【0079】
本実施の形態において評価処理部44が判定に用いる所定の条件は、以下の2つである。
(条件1)チームに所属するユーザ数が15人以上の場合、メッセージの評価数が5以上であること。
(条件2)チームに所属するユーザ数が15人未満の場合、メッセージの評価数がユーザ数の1/3以上であること。
なお、上記の条件1は固定数に基づいて定められた条件であり、条件2は割合に基づいて定められた条件である。評価処理部44は、メッセージの投稿者が所属するチームの人数に応じて、上記の2つの条件のいずれかを用いて判定を行う。即ち評価処理部44は、チームに所属するユーザ数に応じて、判定の条件を変更する。なお上記の条件に記載した数値は一例であって、これに限るものではない。また所定の条件は、ゲームサーバ装置3において変更することが可能であり、例えばオンラインゲームの運営会社などが、オンラインゲームに参加するユーザ数などに応じて適宜の条件を設定することができる。
【0080】
本実施の形態においては、評価処理部44がメッセージの評価数が所定の条件を満たしたと判定した場合、このメッセージを再配信して各ユーザのゲーム機1に表示する処理を行う。以下、評価数が所定の条件を満たしたメッセージを高評価メッセージと呼ぶ。なおここで“高評価”は、良い評価又はプラス評価という意図であり、必ずしも絶対的に高い評価である必要はない。評価処理部44は、高評価メッセージと判定したメッセージを記憶部31のメッセージ蓄積部31bから取得して、ゲーム機1へ送信する。このときに評価処理部44は、高評価メッセージを投稿したユーザが含まれるチームのみでなく、ユーザ管理部42が管理するオンラインゲーム中の他のチームのユーザに対しても高評価メッセージを送信する。また評価処理部44は、高評価メッセージの投稿者を識別し得るユーザIDなどの情報を、この高評価メッセージと共に各ゲーム機1へ送信する。
【0081】
なお本実施の形態においては高評価メッセージをゲームサーバ装置3がゲーム機1へ配信する構成とするが、これに限るものではない。例えば高評価メッセージをゲームサーバ装置3又はSNSサーバ装置5が記憶しておき、ゲーム機1が所定のタイミングでゲームサーバ装置3又はSNSサーバ装置5にアクセスして高評価メッセージを取得する構成とすることができる。ゲーム機1は、例えばゲーム中の1分毎に高評価メッセージの取得を行ってよく、また例えばゲームプログラムの起動、オンラインゲームへのログイン、又は、ゲーム内のイベント終了等のタイミングで高評価メッセージの取得を行ってよく、これら以外のタイミングで取得を行ってもよい。
【0082】
ゲームサーバ装置3から高評価メッセージを受信したゲーム機1は、この高評価メッセージをゲーム画面中に表示する処理を表示処理部22にて行う。
図9は、高評価メッセージの表示を説明するための模式図である。ゲーム機1の表示処理部22は、ゲーム画面中の左上側領域に、吹き出し104を利用して高評価メッセージを表示する。高評価メッセージ用の吹き出し104は、他の吹き出し101,102よりも強調されて表示される。
図9においては、吹き出し104を太線とすることで強調表示を表現してあるが、強調表示の方法はこれに限らない。また吹き出し104には、メッセージのテーマ及びメッセージテキストを表示する領域に加えて、このメッセージを投稿したユーザのユーザIDを表示する領域が設けられている。高評価メッセージは、例えば1分間などの所定時間に亘って表示され、所定時間の経過後に表示とされる。
【0083】
なお本実施の形態において表示処理部22は、高評価メッセージ用の吹き出し104をゲーム画面の左上側領域、即ち通常のメッセージ用の吹き出し101,102とは異なる箇所に表示する構成としたが、これに限るものではない。表示処理部22は、高評価メッセージ用の吹き出し104を、吹き出し101,102と同様にゲーム画面の左下側領域に表示してもよい。この場合に表示処理部22は、吹き出し104と吹き出し101,102とを、例えば吹き出しの形、大きさ又は色等を変えることによって区別可能に表示することができる。
【0084】
なお、吹き出し102を用いて表示される他ユーザのメッセージは、ゲーム機1のユーザの設定に応じて、所定の時間間隔で所定数のメッセージが順次的に表示される。これに対して吹き出し104を用いる高評価メッセージの表示は、上記の他ユーザのメッセージの表示順序とは関係なく行われる。表示処理部22は、高評価メッセージを受信した場合、これをゲーム画面中に吹き出し104を用いて速やかに表示する。複数の高評価メッセージを同時的に又は連続的に受信した場合、ゲーム機1の表示処理部22は、これらを同時的に表示してもよく、所定の時間間隔で順次的に表示してもよい。
【0085】
なお高評価メッセージ用の吹き出し104を通常のメッセージ用の吹き出し101,102とゲーム画面の同じ個所に表示する構成とした場合、表示処理部22は、高評価メッセージの受信に応じて、他のメッセージの表示順序とは関係なく、受信した高評価メッセージの吹き出し104を割り込み的に優先して表示してよい。又は、表示処理部22は、高評価メッセージも他のメッセージと同様に、受信した順番で表示してよい。またいずれの場合であっても、表示処理部22は、高評価メッセージを他のメッセージより長い時間に亘って表示するなど、メッセージの種類に応じて表示時間に差を設けてよい。
【0086】
各ゲーム機1にてオンラインゲームを行うユーザは、ゲーム中に同じチームに所属する他ユーザに対してメッセージを送信することができる。各ユーザがゲーム機1にて作成したメッセージは、ゲーム機1からゲームサーバ装置3へ投稿される。ゲーム機1からメッセージの投稿を受け付けたゲームサーバ装置3は、このメッセージの投稿者が所属するチームの他ユーザが利用するゲーム機1へ、このメッセージを配信する。ゲームサーバ装置3から他ユーザのメッセージを受信したゲーム機1は、吹き出し102を利用してゲーム画面中に他ユーザのメッセージを表示すると共に、評価ボタン103にてこのメッセージに対する良い評価を受け付ける。ゲーム機1は評価を受け付けた場合にゲームサーバ装置3へ通知し、ゲームサーバ装置3は評価回数が所定の条件を満たした場合、このメッセージを高評価メッセージとして、このメッセージを投稿したユーザが所属するチームのみでなく、他のチームへも配信する。このメッセージ配信によって、チーム内のユーザのみでなく、より広い範囲でのユーザ間のメッセージ共有が実現できる。ゲームサーバ装置3から高評価メッセージを受信したゲーム機1は、吹き出し104を用いて高評価メッセージを強調して表示する。これによりチーム内で評価の高いメッセージを、他のチームへ配信することができる。
【0087】
また本実施の形態においては、各ユーザが他ユーザのメッセージを評価することができる回数が制限されている。例えば、初めに各ユーザに対して、他ユーザのメッセージを評価する権利が10回分与えられる。各ユーザがゲーム画面に表示された他ユーザのメッセージに対して評価ボタン103を利用した評価操作を行う都度、各ユーザが所有する評価権利は1回分減少する。よって各ユーザは、他ユーザのメッセージに対する評価を10回行うことができる。また各ユーザの評価権利は、例えば1時間毎などの所定時間毎に1回分増加する。ただし各ユーザが所有できる評価権利の上限は10回分である。
【0088】
このような評価権利の管理(評価回数の管理)は、ゲームサーバ装置3のユーザ管理部42が行う。ユーザ管理部42は、記憶部31のユーザ情報31aにて、各ユーザのユーザIDと、所有する評価権利回数とを対応付けて記憶している。ゲーム機1から評価がなされた旨の通知を受信した場合、ユーザ管理部42は、評価を行ったユーザを特定し、このユーザが所有する評価権利の回数を1回分減少させる。またユーザ管理部42は、所有する評価権利の回数が上限に達していないユーザについて、所定時間毎に評価権利の回数を1回分増加させる。なお本実施の形態においては各ユーザの評価権利の管理をゲームサーバ装置3が行う構成とするが、これに限るものではなく、各ゲーム機1がユーザの評価権利を管理する構成としてもよい。
【0089】
ただし所定時間毎の回数を増加させるのではなく、例えばゲームにおいて好成績を収めた場合又は特定のアイテムを発見した場合等に評価権利の回数を増加させてもよい。また例えばメッセージに対する評価がなされた場合、又は、評価によって高評価メッセージと判断され第2グループのユーザにメッセージが共有された場合等に、このメッセージを投稿したユーザについて評価権利の回数を増加させてもよい。更に、これら以外の条件に応じて回数の増加を行ってもよい。
【0090】
<SNSへの自動投稿>
本実施の形態に係る情報処理システムは、高評価が与えられたメッセージをSNSに対して自動的に投稿する機能を備えている。上述のようにゲームサーバ装置3の評価処理部44は、投稿されたメッセージについて評価数を管理しており、この評価数が所定の条件を満たした場合にこのメッセージをSNSサーバ装置5へ投稿する処理を行う。なお、SNSへの自動投稿を行う所定の条件と、上述のように高評価メッセージとして各ゲーム機1へ配信を行う所定の条件とは、同じ条件であってもよく、異なる条件であってもよい。本実施の形態においては、両条件が同じものであるとする。ゲームサーバ装置3の評価処理部44は、評価数が所定の条件を満たしたメッセージについて、そのテーマ及びメッセージテキストと、このメッセージを投稿したユーザのユーザIDとをSNSサーバ装置5へ送信する。
【0091】
SNSサーバ装置5は、インターネットのブラウザなどを利用することで種々の情報処理端末装置が閲覧することが可能な態様で、投稿されたメッセージを公開する処理を行う。SNSサーバ装置5は、例えばユーザから投稿されたメッセージをテーマ毎に分類し、電子掲示板の態様で公開する。SNSサーバ装置5にメッセージを投稿するためには予めのユーザ登録が必要であるが、メッセージの閲覧のみを行う場合にはユーザ登録の必要はない。SNSサーバ装置5のユーザ管理部61は、ユーザの登録を受け付ける処理を行い、ユーザのID及びパスワード等の情報を記憶部51にユーザ情報51aに記憶して管理している。
【0092】
SNSサーバ装置5の投稿処理部62は、ゲーム機1、PC7a又はスマートフォン7b等の端末装置からのメッセージの投稿を受け付ける処理を行う。また投稿処理部62は、ゲームサーバ装置3からのメッセージ投稿を受け付ける。いずれの装置からメッセージの投稿を受け付けた場合であっても、SNSサーバ装置5の投稿処理部62は、受信したメッセージを記憶部51のメッセージ蓄積部51bに蓄積すると共に、このメッセージを公開する。
【0093】
SNSサーバ装置5は、ゲームサーバ装置3が提供するオンラインゲームに関するメッセージを集めた掲示板を設けている。ゲームサーバ装置3から投稿されたメッセージは、この掲示板にて公開される。また各ユーザは、ゲーム機1、PC7a又はスマートフォン7b等を利用して、直接的にこの掲示板へメッセージを投稿することも可能である。ただし、ゲームサーバ装置3から投稿されたメッセージと、各ユーザから投稿されたメッセージとは、異なる掲示板にて公開してもよい。またユーザからの投稿は受け付けず、ゲームサーバ装置3からの投稿を受け付ける専用の掲示板であってもよい。
【0094】
本実施の形態に係るオンラインゲームの掲示板は、更に「ロケーション報告」、「アイテム報告」、「エネミー報告」及び「その他」の4つのテーマに分類して、投稿されたメッセージを公開する。SNSサーバ装置5は、ゲーム機1、PC7a又はスマートフォン7b等の端末装置からの要求に応じて、投稿されたメッセージが掲載された掲示板を表示するためのデータを生成して端末装置へ送信することにより、メッセージを公開する。
【0095】
ゲーム機1のユーザは、ゲーム機1が有するインターネットブラウザの機能を利用してSNSサーバ装置5へアクセスすることにより、掲示板にて公開されたメッセージを表示部13に表示して閲覧することができる。これにより、SNSサーバ装置5が管理する複数のユーザ間で、メッセージを共有することが可能となる。なおゲームプログラム91aにインターネットブラウザの機能を組み込んで、ユーザがオンラインゲームをプレイしている際に、これを中断することなく、SNSサーバ装置5へのアクセスが可能な構成としてもよい。
【0096】
<フローチャート>
次に、本実施の形態に係る情報処理システムにて行われる処理を、フローチャートを用いて説明する。
図10は、ゲーム機1によるメッセージの投稿処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るゲーム機1の投稿処理部23は、ゲーム処理部21によるゲーム処理中に操作部14にてメッセージ入力を行うための所定の操作がなされた場合、表示部13にメッセージ入力画面を表示する(ステップS1)。投稿処理部23は、メッセージ入力画面において“OK”ボタンに対する操作が行われたか否かにより、メッセージの入力が終了したか否かを判定する(ステップS2)。
【0097】
メッセージの入力が終了していない場合(S2:NO)、投稿処理部23は、ステップS1へ処理を戻し、メッセージ入力画面の表示を継続する。メッセージの入力が終了した場合(S2:YES)、投稿処理部23は、メッセージ入力画面によるテーマ及びメッセージテキスト等の情報の入力を受け付ける(ステップS3)。投稿処理部23は、入力を受け付けたメッセージを、通信部15によりネットワーク99を介してゲームサーバ装置3へ送信し(ステップS4)、処理を終了する。
【0098】
図11は、ゲームサーバ装置3によるメッセージの投稿処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るゲームサーバ装置3の投稿処理部43は、通信部33にてネットワーク99を介してゲーム機1からメッセージを受信したか否かを判定する(ステップS11)。メッセージを受信していない場合(S11:NO)、投稿処理部43は、ゲーム機1からメッセージを受信するまで待機する。ゲーム機1からメッセージを受信した場合(S11:YES)、投稿処理部43は、受信したメッセージを記憶部31のメッセージ蓄積部31bに蓄積する(ステップS12)。
【0099】
また投稿処理部43は、記憶部31に記憶されたユーザ情報31aを参照し、受信したメッセージを投稿したユーザと同じチームに所属する他のユーザを検索する(ステップS13)。投稿処理部43は、検索された同チームのユーザに対し、ステップS11にて受信したメッセージを通信部33にて配信し(ステップS14)、処理を終了する。
【0100】
図12は、ゲーム機1によるメッセージの表示処理の手順を示すフローチャートである。ゲーム機1の投稿処理部23は、通信部15にてゲームサーバ装置3から配信されたメッセージを受信したか否かを判定する(ステップS21)。メッセージを受信した場合(S21:YES)、投稿処理部23は、受信したメッセージが高評価メッセージであるか否かを判定する(ステップS22)。高評価メッセージである場合(S22:YES)、ゲーム機1の表示処理部22は、受信した高評価メッセージを、吹き出し204を利用して強調表示し(ステップS23)、ステップS25へ処理を進める。高評価メッセージでない場合(S22:NO)、投稿処理部23は、受信したメッセージを記憶部11のメッセージ蓄積部11aに蓄積して(ステップS24)、ステップS25へ処理を進める。メッセージを受信していない場合(S21:NO)、投稿処理部23は、ステップS25へ処理を進める。
【0101】
次いで、ゲーム機1の表示処理部22は、記憶部11のメッセージ蓄積部11aに未表示のメッセージが蓄積されているか否かを判定する(ステップS25)。メッセージが蓄積されていない場合(S25:NO)、表示処理部22は、ステップS21へ処理を戻す。メッセージが蓄積されている場合(S25:YES)、表示処理部22は、前回のメッセージ表示から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS26)。所定時間が経過していない場合(S26:NO)、表示処理部22は、ステップS21へ処理を戻す。前回のメッセージ表示から所定時間が経過している場合(S26:YES)、表示処理部22は、メッセージ蓄積部11aから最も古い未表示のメッセージを読み出す(ステップS27)。表示処理部22は、メッセージ蓄積部11aから読み出したメッセージを表示部13のゲーム画面中に吹き出し102を利用して表示し(ステップS28)、ステップS21へ処理を戻す。
【0102】
図13は、ゲーム機1によるメッセージ評価に係る処理の手順を示すフローチャートである。ゲーム機1の評価処理部24は、ゲーム画面中に表示された吹き出し102内の評価ボタン103に対する操作など、メッセージを評価するための所定の評価操作がなされたか否かを判定する(ステップS31)。評価操作がなされていない場合(S31:NO)、評価処理部24は、操作がなされるまで待機する。
【0103】
評価操作がなされた場合(S31:YES)、評価処理部24は、ゲーム機1のユーザがメッセージに対する評価が可能であるか否かを判定する(ステップS32)。即ち評価処理部24は、このユーザが有している評価権利の回数が1回以上残されているか否かを判定する。このときに評価処理部24は、ゲームサーバ装置3に対してユーザが有している評価権利の回数を問い合わせてもよい。評価が可能でない場合(S32:NO)、評価処理部24は、エラーメッセージを表示するなどのエラー通知を行って(ステップS33)、ステップS31へ処理を戻す。
【0104】
なお本実施の形態においては、評価操作がなされた後に評価権利の回数が残されているか否かを判定し、評価権利の回数が残されていない場合にエラー通知を行う構成としたが、これに限るものではない。評価権利の回数が残されていない場合には、例えば評価のためのボタンをグレーアウトするなどして、評価操作を受け付けない構成としてもよい。
【0105】
メッセージに対する評価が可能である場合(S32:YES)、評価処理部24は、表示されているメッセージに対してユーザの評価がなされた旨をゲームサーバ装置3へ通知し(ステップS34)、ステップS31へ処理を戻す。
【0106】
図14は、ゲームサーバ装置3によるメッセージ評価に係る処理の手順を示すフローチャートである。ゲームサーバ装置3の処理部30は、通信部33にてゲーム機1からメッセージに対する評価がなされた旨の通知を受信したか否かを判定する(ステップS41)。評価の通知を受信していない場合(S41:NO)、処理部30は、通知を受信するまで待機する。評価の通知を受信した場合(S41:YES)、処理部30のユーザ管理部42は、評価を行ったユーザに関する評価権利の回数を減少させる処理を行う(ステップS42)。また処理部30の評価処理部44は、評価がなされたメッセージに対して記憶している評価数に1を加算する(ステップS43)。
【0107】
次いで評価処理部44は、このメッセージを投稿したユーザが所属するチームのユーザ数が15人以上であるか否かを判定する(ステップS44)。ユーザ数が15人以上である場合(S44:YES)、評価処理部44は、メッセージの評価数が5以上であることを所定の条件として(ステップS45)、ステップS47へ処理を進める。ユーザ数が15人未満である場合(S44:NO)、評価処理部44は、メッセージの評価数がユーザ数の1/3以上であることを所定の条件として(ステップS46)、ステップS47へ処理を進める。
【0108】
次いで評価処理部44は、このメッセージに対する評価数が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS47)。所定の条件を満たすと判定した場合(S47:YES)、評価処理部44は、所定の条件を満たしたメッセージを、高評価メッセージとしてゲーム機1へ配信する(ステップS48)。また評価処理部44は、このメッセージを通信部33にてSNSサーバ装置5へ送信することにより、高評価メッセージをSNSサーバ装置5に投稿し(ステップS49)、処理を終了する。所定の条件を満たさないと判定した場合(S47:NO)、評価処理部44は、処理を終了する。
【0109】
図15は、ゲームサーバ装置3による評価権利管理処理の手順を示すフローチャートである。ゲームサーバ装置3のユーザ管理部42は、ユーザ情報31aに登録された各ユーザについて図示の処理を行う。ユーザ管理部42は、ユーザの評価権利の回数が上限に達しているか否かを判定する(ステップS51)。上限に達している場合(S51:YES)、ユーザ管理部42は、このユーザの評価権利の回数が減少するまで待機する。
【0110】
評価権利の回数が上限でない場合(S51:NO)、ユーザ管理部42は、このユーザの評価権利の回数が以前に増加又は減少してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS52)。所定時間が経過していない場合(S52:NO)、ユーザ管理部42は、所定時間が経過するまで待機する。所定時間が経過した場合(S52:YES)、ユーザ管理部42は、このユーザに関する評価権利の回数を1回分増加させて(ステップS53)、ステップS51へ処理を戻す。
【0111】
図16は、SNSサーバ装置5が行う処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るSNSサーバ装置5の投稿処理部62は、通信部53にてネットワーク99を介して、ゲーム機1、PC7a若しくはスマートフォン7b等の端末装置、又は、ゲームサーバ装置3から投稿されたメッセージを受信したか否かを判定する(ステップS61)。メッセージを受信していない場合(S61:NO)、投稿処理部62は、メッセージを受信するまで待機する。メッセージを受信した場合(S61:YES)、投稿処理部62は、受信したメッセージを記憶部51のメッセージ蓄積部51bに蓄積する(ステップS62)。また投稿処理部62は、受信したメッセージを、例えば掲示板などの態様で公開し(ステップS63)、処理を終了する。
【0112】
<まとめ>
以上の構成の本実施の形態に係る情報処理システムは、ゲームサーバ装置3及び複数のゲーム機1がネットワーク99を介した通信を行って、ゲーム機1を使用する複数のユーザが参加するゲームを実現するゲームシステムである。各ゲーム機1では、ゲーム処理部21により実現されるゲーム中に、投稿処理部23がメッセージの入力を受け付けてゲームサーバ装置3へ送信する。ゲームサーバ装置3では、投稿処理部43がゲーム機1から送信されたメッセージを受信してメッセージ蓄積部31bに蓄積すると共に、このメッセージの投稿者が所属するチームの他のユーザが使用するゲーム機1へ配信する。
【0113】
ゲームサーバ装置3から配信されたメッセージを受信したゲーム機1では、表示処理部22が受信したメッセージを表示部13に表示する処理を行う。このときに表示処理部22は、投稿者がいずれのユーザであるかを判別不可能な態様でメッセージを表示する。即ち表示処理部22は、メッセージを投稿したユーザのユーザIDなどを表示せず、匿名でのメッセージ表示を行う。これによりオンラインゲームにおけるユーザ間のメッセージ交換の敷居を下げることができ、オンラインゲームに不慣れなユーザであってもユーザ間のメッセージ交換を行いやすくなるため、オンラインゲームに参加するユーザ間でのコミュニケーションを促進することが期待できる。
【0114】
またゲーム機1の評価処理部24は、ゲーム画面中に表示したメッセージに対する評価の操作を受け付け、この評価操作に係る情報をゲームサーバ装置3へ送信する。ゲームサーバ装置3の評価処理部44は、メッセージに対する評価数を集計し、評価数が所定の条件を満たすか否かの判定を行う。ゲーム機1の表示処理部22は、所定の条件を満たすと判定されたメッセージを、これを投稿したユーザが判別可能な態様で表示する。詳しくは、ゲームサーバ装置3の評価処理部44は所定の条件を満たすメッセージを高評価メッセージとしてゲーム機1へ配信し、高評価メッセージを受信したゲーム機1の表示処理部22は、投稿者のユーザIDを付して高評価メッセージの表示を行う。このときにゲームサーバ装置3の評価処理部44は、高評価メッセージを投稿したユーザが所属するチームのみでなく、オンラインゲームの他のチーム又はSNSサーバ装置5が管理するSNSのユーザ等のように、より広い範囲のユーザに対して高評価メッセージを配信する。これによりオンラインゲームに参加するユーザのメッセージ投稿に対する意欲を向上することができると共に、投稿されるメッセージの質を高めることができる。また評価の高い有益な情報を多くのユーザが共有することができると共に、評価の低い情報がチームを超えて広く共有されることを防止できる。
【0115】
またゲーム機1の表示処理部22は、ゲームサーバ装置3から配信された情報をメッセージ蓄積部11aに蓄積し、蓄積された複数のメッセージを、所定数ずつ、一定時間毎に、蓄積された順番で表示する。表示処理部22は、表示したメッセージを一定時間経過後に非表示とする。例えば表示処理部22は、一定時間毎にメッセージ蓄積部11aから最も古い未表示のメッセージを1つ読み出して表示する。これにより複数のユーザ間で交換されるメッセージの表示処理においてリアルタイム性が廃されるため、メッセージ交換の敷居を下げることができる。
【0116】
またゲーム機1の設定処理部25は、表示処理部22によるメッセージ表示に係る設定を受け付ける。例えば、設定処理部25がメッセージの表示を切り替える一定時間に係る設定を受け付け、表示処理部22がこの設定に応じた一定時間毎にメッセージを取得して表示を行う。また例えば、設定処理部25が一度に表示するメッセージの数に係る設定を受け付け、表示処理部22がこの設定に応じた数のメッセージを一定時間毎に表示する。これにより、ゲームサーバ装置3から配信されたメッセージの表示に関して、各ゲーム機1のユーザが好みの表示設定を行うことが可能となる。
【0117】
また設定処理部25は、表示されたメッセージに対する所定の拒否操作を受け付ける。設定処理部25は、所定の拒否操作を受け付けた場合、対象のメッセージを投稿したユーザを拒否リストに登録する。ゲーム機1の表示処理部22は、拒否リストに登録されたユーザが投稿したメッセージを表示しない。これにより、ゲーム機1にてユーザが好まない不適切なメッセージ等が表示されることを防止し得る。
【0118】
またゲームサーバ装置3の評価処理部44は、所定の条件を満たすと判定した高評価メッセージをSNSサーバ装置5へ投稿する処理を行う。SNSサーバ装置5は、投稿されたメッセージを公開又は配信等することにより、このメッセージをゲーム機1及びPC7a等の端末装置にて共有可能な状態とする。これによりオンラインゲームのチーム(第1グループ)内で共有されたメッセージが、SNSのユーザによる第2グループにて共有可能となる。第1グループに参加するユーザと、第2グループに参加するユーザとは完全一致するものではない。第1グループはオンラインゲームのサービスに関するグループであり、第2グループはソーシャルネットワーキングサービスに関するグループであり、第1グループおよび第2グループはそれぞれ異なるサービスとして提供されるものである。また第2グループは第1グループより規模が大きい(ユーザ数が多い)。これにより、小さなグループで共有されたメッセージから評価の高いものを抽出して大きなグループで共有することが可能となる。また不適切なメッセージ等のように評価が低いメッセージが小さなグループから大きなグループへ拡散することを防止できる。これにより、大きなグループで共有するメッセージの質を高めることができる。
【0119】
またゲームサーバ装置3の評価処理部44は、メッセージに対してなされた良い評価の操作に応じて、このメッセージを高評価メッセージとするか否かを判定する。詳しくは、評価処理部44は、メッセージに対してなされた良い評価の数が所定の条件を満たすか否かに応じて、高評価メッセージとするか否かを判定する。評価処理部44が判定する所定の条件は、チーム(第1グループ)に含まれるユーザ数に応じて定まる条件である。これにより、チームの規模などに応じた適切な判定を行うことが可能となる。
【0120】
また本実施の形態に係る情報処理システムでは、各ユーザがメッセージに対する評価を行うことができる回数の上限が定められている。メッセージに対する評価を1回行った場合、評価を行ったユーザについて、評価できる回数が1回分減少する。ただし評価できる回数は、所定時間毎に1回分増加する。このように、メッセ―に対する評価を制限することによって、高評価メッセージとしてSNSサーバ装置5へ自動的に投稿されるメッセージが厳選され、メッセージの質を高めることができる。
【0121】
なお本実施の形態においては、オンラインゲームのユーザのチームを第1グループとし、SNSのユーザによるグループを第2グループとしたが、一例であって、これに限るものではなく、例えばオンラインゲームの全ユーザ又はフレンド関係にあるユーザのグループ等を、第1グループ又は第2グループとしてもよい。第1グループ及び第2グループは、オンラインゲーム又はSNS以外のサービスについてのグループであってよい。また第1グループは、オンラインゲーム中に複数存在するチームとしたが、これに限るものではない。また第2グループは、第1グループを含むグループとしたが、これに限るものではない。第1グループ及び第2グループは、その一部のユーザが重複する構成であってもよく、ユーザが全く重複しない構成であってもよい。第1グループ及び第2グループは、これを構成するユーザが完全には一致しない(少なくとも一部が異なる)構成であればよい。また第1グループのユーザをゲームサーバ装置3が管理し、第2グループのユーザをSNSサーバ装置5が管理する構成としたが、これに限るものではない。第1グループのユーザ及び第2グループのユーザを1つのサーバ装置が管理してもよく、3つ以上のサーバ装置に分散して管理してもよい。即ちオンラインゲーム及びSNSの両サービスを1つのサーバ装置が提供してもよく、3つ以上のサーバ装置の協働により提供してもよい。
【0122】
また
図5〜
図9に示したゲーム画面及び設定画面等は一例であり、これに限るものではない。またメッセージを吹き出し101,102,104を用いて表示する構成としたが、これに限るものではなく、メッセージの表示はどのような方法で行ってもよい。また高評価メッセージを吹き出し104にて強調表示する構成としたが、これに限るものではなく、強調表示を行わない構成であってよい。
【0123】
また本実施の形態に係る情報処理システムは、表示したメッセージに対する評価として、良い評価のみを受け付ける構成としたが、これに限るものではない。メッセージに対する良い評価及び悪い評価の両方を受け付ける構成としてよい。この場合、ゲームサーバ装置3の評価処理部44は、悪い評価の数を考慮して高評価メッセージの判定を行ってよい。またゲーム機1のメッセージ蓄積部11aは、不揮発性の記憶部に設ける必要はなく、揮発性の記憶部に設けてもよい。
【0124】
また本実施の形態において示したゲーム機1、ゲームサーバ装置3及びSNSサーバ装置5の処理の手順などは一例であって、これに限るものではない。また情報処理システムの装置構成及び各装置における機能の分担は、本実施の形態にて説明したものに限らない。例えば本実施の形態においてゲーム機1の機能として説明したものの少なくとも一部を、ゲームサーバ装置3又はSNSサーバ装置5が有していてもよい。また逆に、ゲームサーバ装置3又はSNSサーバ装置5の機能として説明したものの少なくとも一部を、ゲーム機1が有していてもよい。
【0125】
(変形例)
変形例に係るゲーム機1は、ゲームサーバ装置3が配信したメッセージをメッセージ蓄積部11aに蓄積し、このメッセージを表示処理部22が表示した後も蓄積し続ける。ゲーム機1のユーザは、例えばゲームのメニュー画面などにおいてメッセージ閲覧の項目を選択することにより、メッセージ蓄積部11aに蓄積されたメッセージを閲覧することができる。メッセージ閲覧の項目が選択された場合、ゲーム機1の表示処理部22は、メッセージ蓄積部11aに蓄積されているメッセージのタイトルなどを表示部13に一覧表示する。このときにゲーム機1の処理部10は、メッセージの投稿者又は投稿日時等の条件入力をユーザから受け付けて、メッセージの検索又はソート等を行ってもよい。
【0126】
メッセージ一覧が表示部13に表示された状態において、いずれか1つのメッセージの選択を受け付けた場合、表示処理部22は、選択されたメッセージの詳細を表示部13に表示する。なおこのときにゲーム機1の評価処理部24は、表示されたメッセージに対する評価を受け付けてもよい。
【0127】
また変形例に係るゲーム機1の処理部10は、メッセージ蓄積部11aに蓄積されたメッセージに対する削除の操作をユーザから受け付ける。削除の操作がなされた場合、処理部10は、削除対象のメッセージをメッセージ蓄積部11aから削除する。またゲーム機1は、メッセージ蓄積部11aに蓄積するメッセージの上限を定めて、この上限を超えた場合に古いメッセージから順に削除を自動的に行ってもよい。またゲーム機1は、例えば1週間又は1か月等のようにメッセージの蓄積期間を定めて、この期間を過ぎたメッセージを自動的に削除してもよい。
【0128】
このように変形例に係るゲーム機1は、ゲーム中に表示したメッセージを削除することなくメッセージ蓄積部11aに蓄積しておく。これによりユーザは、例えばゲーム中に見落としたメッセージをその後に再確認することができる。
【0129】
なお本変形例においては、ゲーム機1がメッセージを蓄積しておく構成としたが、これに限るものではない。例えばゲームサーバ装置3又はSNSサーバ装置5がメッセージを蓄積し、ゲーム機1は蓄積されたメッセージ及びその一覧等をゲームサーバ装置3又はSNSサーバ装置5から取得する構成としてもよい。