特許第6509801号(P6509801)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6509801
(24)【登録日】2019年4月12日
(45)【発行日】2019年5月8日
(54)【発明の名称】組織除去のためのツール
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/56 20060101AFI20190422BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20190422BHJP
【FI】
   A61B17/56
   A61B17/16
【請求項の数】8
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2016-500742(P2016-500742)
(86)(22)【出願日】2014年3月6日
(65)【公表番号】特表2016-511074(P2016-511074A)
(43)【公表日】2016年4月14日
(86)【国際出願番号】US2014021252
(87)【国際公開番号】WO2014149863
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年2月28日
(31)【優先権主張番号】13/836,889
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】リヒター・イェルン
(72)【発明者】
【氏名】チェギニ・サルマン
(72)【発明者】
【氏名】トーメン・ダニエル
【審査官】 大屋 静男
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2002/0183758(US,A1)
【文献】 特表2011−528962(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/016698(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0149268(US,A1)
【文献】 特表2005−510259(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/56
A61B 17/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質除去器具であって、
カニューレであって、
カニューレボア、及び
前記カニューレの遠位端におけるカニューレ開口であって、前記カニューレボアへのアクセスを提供する、カニューレ開口を含む、カニューレと、
少なくとも部分的に前記カニューレ内に配置される回転機構であって、
細長いシャフトであって、前記回転機構の中心軸に沿った中央ボアと、前記中心軸に沿った前記細長いシャフトの遠位端におけるシャフト開口であって、前記シャフト開口と前記中央ボアとの間の流体連通を提供する、シャフト開口と、を有する、細長いシャフト、
前記細長いシャフトの一部分から延在する突起、
物質を標的領域から変位させるためのブレードであって、前記ブレードは前記細長いシャフトの前記遠位端および前記細長いシャフトの前記遠位端に隣接する外周に連結されかつそこから延在しており、前記ブレードは前記細長いシャフトの前記遠位端に隣接する前記外周から前記シャフト開口の径方向に延在しており、前記ブレードの少なくとも一部分が、前記シャフト開口の遠位に延在しかつ前記カニューレ開口から延在しており、前記ブレードが前記細長いシャフトに連結されている際に、流体が前記シャフト開口を通過することができる、ブレードを含む、回転機構と、を備え、
前記回転機構が、前記ブレードに前記標的領域から物質を変位させるように、前記カニューレ内で回転可能であり、
前記変位した物質が、前記カニューレボアを通じて前記標的領域から引き出される、物質除去器具。
【請求項2】
前記カニューレ開口が、前記カニューレの端壁上に位置される、請求項1に記載の物質除去器具。
【請求項3】
前記突起が、前記細長いシャフトの周囲に延在する螺旋状の表面を形成する、請求項1に記載の物質除去器具。
【請求項4】
前記回転機構の前記中央ボアが、潅注源に動作的に結合される、請求項1に記載の物質除去器具。
【請求項5】
前記回転機構の前記中央ボアが、ガイドワイヤを受容するようにサイズ決定及び構成される、請求項1に記載の物質除去器具。
【請求項6】
前記回転機構の近位端が、回転エネルギー源に動作的に結合される、請求項1に記載の物質除去器具。
【請求項7】
前記ブレードの一部分が、前記細長いシャフトの縦軸の周囲に延在する螺旋状の表面を形成する表面を含む、請求項1に記載の物質除去器具。
【請求項8】
回転した前記ブレードの直径によって画定される高さが、回転の間、略一定である、請求項に記載の物質除去器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、診断及び治療目的で、内部身体領域、特に、椎間板及び椎骨において、空洞を形成するためのツール及び手順に関する。
【背景技術】
【0002】
円板物質の処置及び除去のためのある診断及び治療手順は、椎間板を含む内部身体領域における空洞へのアクセス及び/又は空洞の形成を必要とする。椎間板は、弾性の軟組織物質(線維輪)の厚い外環、及び内部のゲル様の物質(髄核)を含む。健康な円板物質は、脊椎の可撓性を維持することに役立ち、脊椎にわたる負荷を消散する衝撃吸収材として作用する。円板物質の状態が、例えば、変性円板疾患、ヘルニア、及び/又は損傷の結果として悪化する時、患者は、脊椎の罹患領域の正常な整合又は湾曲の変形、並びに、慢性合併症、及び生活の質への全体的な悪影響に見舞われ得る。
【0003】
最近まで、医師は、かかる悪化及び関連する変形を、鎮痛薬、床上安静、ブレーシング、又は低侵襲脊椎手術で処置することに限定されていた。問題となる円板物質の外科的除去を完了して(例えば、椎間板切除)、円板空間への処置要素(例えば、骨グラフト、充填材等)、及び/又は金属ネジ/ロッドを使用した隣接する椎体の融合を提供することができる。椎間板での空洞の除去及び/又は創出のための標準的な外科器具としては、のみ、円板カッタ、やすり、下垂体鉗子、擦過器、キュレット、コブエレベータ、寸法測定器、根管針等が挙げられる。円板にアクセスするための外科的手順は、患者の生体構造及び/又は円板/椎骨状態に依存し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
円板物質を除去するためのほとんどのシステムの共通の欠点は、それらが、空洞を創出するために必要とされる多くのツールに適応するように、著しい切開及び筋収縮を必要とし、患者にとってより長い回復時間につながることである。したがって、最小侵襲の円板組織分離及び除去のための安全かつ効果的な装置及び方法を提供する、当該技術分野における必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、身体において空洞、特に、椎間板物質及び海綿骨において空洞を創出するためのツール及び方法を対象とする。本開示の態様は、物質除去器具を対象とする。物質除去器具は、カニューレと、回転機構とを含むことができる。カニューレは、カニューレボアと、カニューレの遠位端におけるカニューレ開口とを含むことができ、カニューレ開口は、カニューレボアへのアクセスを提供することができる。カニューレの全て又は一部分は、剛性又は可撓性物質から構築することができる。可撓性は、カニューレの物質特性、構造的特性及び/又はカニューレへの修正、及び/又は物質除去器具の別の部分との連結に基づいて達成され得る。回転機構は、少なくとも部分的にカニューレ内に配置することができる。回転機構は、中央ボア、及び中央ボアへのアクセスを提供する、細長いシャフトの遠位端における開口を有する、細長いシャフトを含むことができる。細長いシャフトの中央ボアは、切断領域に潅注を提供するために使用することができる。細長いシャフトの中央ボアは、ガイドワイヤを受容して、回転機構の配置を方向付けるようにサイズ決定及び構成することができる。細長いシャフトを含む、回転機構の全て又は一部分は、剛性又は可撓性物質から構築することができる。可撓性は、回転機構/細長いシャフトの物質特性、構造的特性及び/又は回転機構/細長いシャフトへの修正、及び/又は物質除去器具の別の部分との連結に基づいて達成され得る。カニューレ及び/又は回転機構の可撓性は、標的領域にアクセスする時、及び組織の除去中に、操縦/方向制御を提供するために使用することができる。細長いシャフトもまた、中央ボアを含むことができる。
【0006】
一態様において、回転機構はまた、細長いシャフトの一部分から延在する突起と、細長いシャフトの他の部分から延在するブレードとを含むことができる。ブレードは、標的領域から物質を変位させるために使用することができる。ブレードの少なくとも一部分は、カニューレ開口から延在することができる。回転機構は、カニューレ内で回転して、ブレードに、標的領域から物質を変位させることができる。変位された物質は、カニューレボアを通じて、標的領域から引き出すことができる。
【0007】
本開示の別の態様は、カニューレ及び回転機構を含むことができる、物質除去器具を対象とする。カニューレは、カニューレボアと、カニューレの遠位端におけるカニューレ開口とを含むことができる。カニューレ開口は、カニューレボアへのアクセスを提供することができる。回転機構は、少なくとも部分的にカニューレ内に配置することができる。回転機構は、細長いシャフトと、細長いシャフトの一部分から延在するネジ山とを含むことができる。ネジ山は、標的領域から物質を変位させるために使用することができる。ネジ山は、前側及び後側を有するフランクを含むことができる。後側は、回転機構の縦軸に対して90°未満のフランク角度を有することができる。回転機構の少なくとも一部分は、カニューレ開口から延在することができる。回転機構は、カニューレ内で回転して、ネジ山を、物質に衝突させ、その物質を標的領域から変位させることができる。
【0008】
本開示の更なる態様は、カニューレ及び回転機構を含むことができる、物質除去器具を対象とする。カニューレは、カニューレボアと、カニューレの遠位端におけるカニューレ開口とを含むことができる。カニューレ開口は、カニューレボアへのアクセスを提供することができる。回転機構は、少なくとも部分的にカニューレ内に配置され、かつ回転可能であり得る。回転機構は、細長いシャフトと、接続要素と、質量要素とを含むことができる。接続要素は、細長いシャフトに固定することができる。質量要素は、標的領域から物質を変位させるために使用することができる。質量要素は、接続要素に固定することができる。回転機構の回転は、接続要素を、回転機構の縦軸から離れた方向に移動させることができる。回転機構の回転はまた、質量要素を、縦軸からある距離において、回転機構の縦軸の周囲で回転させることができる。質量要素の回転は、質量要素を物質に衝突させ、その物質を標的領域から変位させることができる。
【0009】
本開示の別の態様は、カニューレ及び切断要素を含むことができる、物質除去器具を対象とする。カニューレは、カニューレボアと、カニューレの遠位端におけるカニューレ開口とを含むことができる。カニューレ開口は、カニューレボアへのアクセスを提供することができる。切断要素は、少なくとも部分的にカニューレ内に配置し、内側要素に取設することができる。切断要素は、カニューレの縦軸に沿った方向において、第1の位置から第2の位置までの内側要素の移動後、カニューレ開口から半径方向に拡張することができる。切断要素が拡張位置にある状態でのカニューレの回転は、切断要素を物質に衝突させ、その物質を標的領域から変位させることができる。
【0010】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細が、添付の図面及び以下の説明において記載されている。本発明の他の特性、目的、及び利点は、説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
デバイスは、以下の図面において更により詳細に説明される。図面は、好ましいデバイスの構造、及び単一で、又は他の特性と組み合わせて使用され得るある特性を例解するための例に過ぎない。本発明は、示される例に限定されるべきではない。
図1A】例示的な物質除去器具の斜視図である。
図1B】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図1C】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図1D】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図1E】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図1F】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図1G】例示的な物質除去器具の部分的断面図である。
図1H】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図2A】例示的なブレードの断面図である。
図2B】例示的なブレードの断面図である。
図3】例示的なブレードの側面図である。
図4】例示的なブレードブランクの側面図である。
図5】例示的な円板及び下位椎体の上側図である。
図6A】例示的な回転機構の側面断面図である。
図6B】例示的な回転機構の側面断面図である。
図6C】例示的な回転機構の側面断面図である。
図7A】例示的な回転機構の斜視図である。
図7B】例示的な回転機構の斜視図である。
図8】例示的な回転機構の部分的側面図である。
図9】例示的な回転機構の部分的側面図である。
図10】例示的な回転機構の部分的斜視図である。
図11A】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図11B】例示的な回転機構の部分的斜視図である。
図12A】例示的な回転機構の部分的側面図である。
図12B】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図12C】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図12D】例示的な物質除去器具及び椎体の後面図である。
図13A】例示的な回転機構の部分的側面図である。
図13B】例示的な回転機構の部分的斜視図である。
図13C】例示的なカニューレの部分的斜視図である。
図13D】例示的なカニューレの部分的側面断面図である。
図13E】例示的なカニューレの部分的上面断面図である。
図13F】例示的な回転機構及びカニューレの部分的斜視図である。
図14A】例示的な接続要素及び質量要素の側面図である。
図14B】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図14C】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図14D】例示的な物質除去器具の部分的斜視図である。
図15A】例示的な接続要素及び質量要素の斜視図である。
図15B】例示的な回転機構の部分的端面図である。
図15C】例示的な回転機構の部分的側面図である。
図15D】例示的な回転機構の部分的斜視図である。
図15E】例示的な回転機構の部分的端面図である。
図15F】例示的な回転機構の部分的斜視図である。
図16A】例示的な回転機構の部分的側面図である。
図16B】例示的な回転機構の側面図である。
図16C】例示的な回転機構の側面図である。
図17A】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図17B】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図17C】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図17D】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図17E】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図17F】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図17G】例示的な切断要素の部分的上面図である。
図18A】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図18B】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図18C】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
図18D】例示的な物質除去器具の部分的側面図である。
【0012】
種々の図面における同様の参照記号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明では、特定の用語は、単に便宜上使用されるに過ぎず、限定ではない。「右」、「左」、「下方」、及び「上方」という後は、参照する図面内での方向を指定する。「内」、「外」という語は、それぞれ、説明される特性又はデバイスの幾何学的中心に向かう、及びそれから離れる方向を指す。「遠位」及び「近位」という語は、説明される項目の文脈において、及び本明細書で説明される器具に対して採られる方向を指し、典型的に、かかる器具を使用する外科医の視点に基づく。「前方」、「後方」、「上位」、「下位」、「内方」、「側方」という語、並びに関連する語及び/又は句は、参照される人体における好ましい位置及び配向を指す。専門用語には、前述で列挙した語、その派生語、及び同様の意味を有する語が含まれる。
【0014】
加えて、種々の構成要素は、縦方向「L」及び側方方向「A」に沿って水平に、かつ横断方向「T」に沿って垂直に延在するとして、本明細書で説明され得る。本明細書において別途指示されない限り、「側方」、「縦」、及び「横断」という用語は、種々の項目の直交する方向成分を説明するために使用される。縦及び側方方向は、水平平面に沿って延在するとして例解される一方、横断方向は、垂直平面に沿って延在するとして例解され、種々の方向を包含する平面は、使用中に異なり得ることが理解されるべきである。したがって、「垂直」及び「水平」という方向の用語は、明確さ及び例解の目的で構成要素を説明するために使用されるに過ぎず、限定を意味しない。
【0015】
ここで、本発明のある実施例を、図面を参照して説明する。概して、かかる実施形態は、椎間板物質及び海綿骨における空洞のための物質除去器具に関する。
【0016】
図1A〜1Gは、例示的な物質除去器具100の斜視図を提供する。例示的な物質除去器具100は、カニューレ120と、回転機構140とを含むことができる。回転機構140は、シャフト142を含むことができる。シャフト142は、細長い円筒構造を画定することができる。別の実施例(図示せず)において、シャフト142は、例えば、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を有する断面を伴う、細長い構造を画定することができる。シャフト142は、可撓性物質(例えば、ポリマー、ニチノール)又は剛性物質から構築することができる。硬質及び/又は剛性物質から構築される例示的なシャフト142は、断面力に関して、全体の可撓性挙動を提供する、構造的修正(例えば、幾何学的切り欠き又は形状)を含むことができる。シャフト142の可撓性はまた、切断表面152とフランク158との間の連結(図示せず)によって達成することができる。
【0017】
シャフト142は、シャフト142本体の外側表面から延在するブレード146を含むことができる。ブレード146は、縦方向にシャフト142の長さに沿って、シャフト142の外側表面から半径方向に延在することができる。同様に、ブレード146は、シャフト142の遠位端148から延在することができる。例示的なブレード146は、約12mm〜約17mmのシャフト142の縦軸に沿った長さを有することができる。例示的なブレード146は、約0.4mm〜約2mmの範囲の厚さを有することができる。
【0018】
ブレード146は、ブレード146の外周囲に沿った切断表面152を含むことができる。切断表面152は、椎間板(例えば、核及び/又は輪物質)、及び/又は海綿骨内の標的領域から物質を変位させるために使用することができる。切断表面152は、図1Eに提供されるように、連続的な縁部を画定する。切断表面152はまた、断続的な縁部を画定することができる。例えば、図1A〜1D、1F、及び1Gに例解されるように、切断表面152は、切断表面152が標的領域に沿って移動する/それに衝突する際、物質の除去を支援するように、複数の溝154を含むことができる。溝154は、物質をより小さい断片に分解/切断し、それにより、それらを、標的領域から離れて、及び患者の身体の外へ輸送しやすくすることができる。図2A及び2Bは、例示的なブレード146の軸方向の断面図を提供する。図2Aに例解されるように、切断表面152は、鋭化した点/縁部において終端する、湾曲した又は丸みを帯びた表面を含むことができる。図2Bに例解されるように、切断表面152は、鋭化した点/縁部において終端する、角度が付いた又は面取りした表面を含むことができる。
【0019】
ブレード146はまた、回転機構140の縦軸の周囲で回転する部分を含むことができる。例えば、図1A〜1D、1F、及び1Gに例解されるように、ブレード146は、シャフト142の縦軸の周囲で回転する、螺旋状の表面を形成することができる。ブレード146の回転/ねじれの角度は、ブレード146が回転する時、内部円板/骨表面へのハンマー効果を防止するように決定することができる。ハンマー効果は、円板/骨物質が、ブレード回転中に変化するブレード146によって創出される空洞の高さの結果として衝突される時に生じる。結果として、ブレード146の回転/ねじれの角度は、回転したブレード146によって画定される幅/高さが略一定であるように決定することができる。
【0020】
図3は、種々の角度で回転される/ねじられる例示的なブレード146の例解図を提供する。行Aは、0°のブレードねじれを伴う例示的なブレード146を提供する。図3の左から右へ、ブレード146は、種々の配向で示される。ブレード146全体が0°、45°、及び90°間で回転する際、ブレード146によって画定される高さは、側面から見た時、著しく変化する。例えば、行Aは、0°のブレードねじれを有する例示的なブレード146を提供する。0°の配向において、ブレード146は、狭い高さプロファイルを有する。高さプロファイルは、ブレード146全体が45°〜90°の配向で回転する際、急激に増加する。0°のブレードねじれを伴うブレード146は、約70%変化するブレード高さを有し得ることが推定され得る。ブレード高さのかかる急激な変化は、ブレード146の回転中に、反対の円板表面へのハンマー効果を引き起こし得る。
【0021】
行Bは、約90°のブレードねじれを有する例示的なブレード146を提供する。図3の左から右へ、ブレード146全体が、0°、45°、及び90°間で回転する際、ブレード146によって画定される高さは、側面から見た時、約30%変化し得る。このブレード高さの変化もまた、ブレード146の回転中に、反対の円板表面へのハンマー効果を引き起こし得る。
【0022】
行Cは、約180°のブレードねじれを有する例示的なブレードを提供する。図3の左から右へ、ブレード146全体が、0°、45°、及び90°間で回転する際、ブレード146によって画定される高さの変化は、側面から見た時、最小(約ヌル)である。結果として、ハンマー効果は、最小である。
【0023】
したがって、本開示において、例示的なブレード146は、約90°未満のブレードねじれを有することができる。別の例示的なブレード146は、少なくとも約90°のブレードねじれを有することができる。別の例示的なブレード146は、少なくとも約180°のブレードねじれを有することができる。更なる実施例において、ブレード146は、約180°超のブレードねじれを有することができる。
【0024】
ブレード146のねじれ前/ブランク形状は、任意の好適な規則的又は不規則的形状を画定することができる。図4は、種々のブランク(ねじれ前)形状(列1)を伴う例示的なブレード146の例解図を提供する。例えば、行Aは、半径方向に湾曲及び延在する凸側縁部を伴う長方形形状を画定するブランクを有する、例示的なブレード146を提供する。行Bは、正方形の角部及び真っ直ぐな側縁部を伴う長方形形状を画定するブランクを伴う例示的なブレード146を提供する。行Cは、半径方向に内方に湾曲する凹側縁部を伴う長方形形状を画定するブランクを伴う例示的なブレード146を提供する。ブレード146のブランク形状はまた、標的領域との切断表面152の接触を最大化するように設計することができる。図4は、初期位置におけるねじれたブレード146(列2)、及び90°回転したねじれたブレード146(列3)を例解する。列3に例解されるように、90°回転において標的領域と接触する切断表面152の量は、行Cに提供されるブレード146の設計である、凹側縁部を伴う長方形形状で最大である。
【0025】
図1A、1B、1D、1E、及び1Gに例解されるように、シャフト142はまた、シャフト142本体の外側表面から延在する突起156を含むことができる。突起156は、シャフト142の周囲に延在する螺旋状の(又は渦巻き状の)表面を形成することができる。突起156の高さは、回転機構140がカニューレ120内で回転可能であるように構成することができる。カニューレ120内で回転する時、シャフト142/突起156は、標的領域から、かつカニューレボア122を通じて、変位した物質を移動させるためのコンベヤ(又はネジポンプ)として作用することができる。突起156は、複数のフランク158を含むことができる。フランク158が変位した物質と接触する時、シャフト142/フランク158の回転は、物質への軸方向における力を生成する。
【0026】
図8に関して以下でより詳細に説明されるように、突起156の種々のフランク158間のピッチは、変位した物質を除去する上で異なる効率性を提供するように、及び/又は回転機構140への軸方向力を制御することに役立つように、シャフト142の長さに沿って変化することができる。ピッチは、物質除去の割合、並びにカニューレ120を通って輸送されることが可能な変位した物質の粒径を定義するように調節することができる。例示的な回転機構140において、ピッチは、シャフト142の長さに沿って均一である。別の実施例において、ピッチは、種々のフランク158間で変化する。同様に、シャフト142の縦軸に沿った突起156の長さは、変位した物質を徐供する上で異なる効率性を提供するように、及び/又は回転機構140への軸方向力を制御することに役立つように、調節することができる。例示的な回転機構140において、突起156は、シャフト142の一部分に沿ってシャフト142から延在することができる。別の実施例(図示せず)において、突起156は、シャフト142の全長に沿って延在することができる。
【0027】
図1Hに例解される別の例示的な回転機構140は、複数の螺旋状の表面を形成するように、回転機構140の縦軸の周囲で回転する複数のブレード146を含むことができる。動作中、ブレード146は、シャフト142の縦軸の周囲で回転する。ブレード146は、第1の終端164で生じ、第2の終端168で終端する。第1及び第2の終端164、168は、細長いシャフト142に動作的に結合させることができる。以下でより詳細に概説されるように、回転機構140及び/又はカニューレ120は、標的領域における回転機構の方向付け及び配置を支援するように、可撓性又は剛性物質から形成することができる。
【0028】
シャフト142は、中央ボア160と、中央ボア160へのアクセスを提供する開口162とを含むことができる。開口162は、図1A〜1Hに例解されるように、シャフト142の端部に位置することができる。別の実施例(図示せず)において、開口162は、シャフト142の側方表面上に位置することができる。開口162は、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を画定することができる。例示的な回転機構140は、複数のボア開口162を含むことができる。例えば、ボア開口162は、ブレード146の各側に提供することができる。ボア160は、標的切断領域に潅注を提供するために使用することができるということが企図される。ボア160の近位端は、ボア開口162において潅注を提供するための潅注源に動作的に結合させることができる。潅注は、回転機構140と標的領域との間で生成される熱、及び/又は回転機構140とカニューレ120との間で生成される熱を消散することができる。潅注はまた、変位した物質(例えば、軟組織、骨、血液、又は他の間質液/物質)が、ブレード146、突起156、又はカニューレボア122の内表面に接着することを防止することができる。潅注はまた、標的領域からカニューレ120を通る変位した物質の流れを支援する。ボア160は、回転機構140の配置を方向付けるように、ガイドワイヤを受容するように、サイズ決定及び構成することができるということが更に企図される。別の実施例(図示せず)において、シャフト142は、ボア160を含むことなく、中実の構造を含むことができる。
【0029】
図1A〜1D及び1F〜1Hに例解されるように、回転機構140は、カニューレ120内に配置することができる。カニューレ120は、回転機構140の回転を可能にするようにサイズ決定及び構成される。カニューレ120はまた、カニューレボア122及び/又は回転機構140を通過する変位した物質に対して、トルク伝達要素として機能することができる。例示的な回転機構140において、カニューレ120の回転移動は、固定することができる。別の実施例において、カニューレ120は、回転機構140の同じ又は反対の方向において回転することができる。カニューレ120は、細長い円筒構造を画定することができる。カニューレ120は、可撓性物質(例えば、ポリマー、ニチノール)又は剛性物質から構築することができる。硬質及び/又は剛性物質から構築される例示的なカニューレ120は、断面力に関して、全体の可撓性挙動を提供する、構造的修正(例えば、幾何学的切り欠き又は形状)を含むことができる。
【0030】
例示的なカニューレ120は、約3mm〜約6mmの範囲の外径を有することができる。別の実施例において、カニューレ120は、約5mm〜約6mmの範囲の外径を有することができる。更なる実施例において、カニューレ120は、約5.5mmの外径を有することができる。カニューレ120は、回転機構140に適応するようにサイズ決定及び構成される中央ボア122を含むことができる。中央ボア122の内径は、約2mm〜約5mmの範囲であり得る。カニューレ120はまた、中央ボア122へのアクセスを提供する開口124を含むことができる。開口124は、物質除去器具100が患者内に位置する時、ブレード146の少なくとも一部分に、標的領域へのアクセスが提供されるように、回転機構140上に位置することができる。開口124は、図1A〜D及び1F〜1Hに例解されるように、カニューレ120の端部に位置することができる。この実施例において、ブレード146の少なくとも一部分を含む回転機構140は、カニューレ開口124から延在することができる。別の実施例(図示せず)において、開口124は、カニューレ120の側方表面上に位置することができる。この実施例において、カニューレ開口124は、ブレード146の少なくとも一部分を含む、回転機構140の少なくとも一部分が、カニューレ開口124から延在するように、サイズ決定及び位置することができる。開口124は、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を画定することができる。
【0031】
使用中、物質除去器具100は、隣接する椎骨間及び/又は椎骨間の中で骨物質及び/又は円板物質を除去することができる。円板物質の除去(例えば、椎間板切除)のために使用される時、円板アクセスは、後方及び/又は後側方経皮、エクストラペディキュラ手法を介して、得ることができる。ガイドワイヤが使用される場合、それは円板の中へ挿入することができる。図5に提供されるように、導入カニューレ102は、ガイドワイヤ上でスライドさせ、円板空間の中へ導入することができる。例示的な導入カニューレ102は、約3mm〜約7mmの外径を有することができる。次いで、カニューレ120及び回転機構140は、導入カニューレ102を介して、円板空間の中へ提供することができる。物質除去器具100(カニューレ120及び回転機構140)は、カニューレ開口124が円板内の標的領域に近接するように、位置することができる。一度標的領域に位置すると、回転機構140は、カニューレ120内で回転することができ、ブレード146を標的領域において円板物質に接触及びそれを変位させ、それにより、例えば、円板空間内に空洞を創出する。例示的な物質除去器具100において、回転機構140の近位端150は、回転エネルギー源に動作的に結合させることができる。
【0032】
変位した物質は、カニューレ開口124の中へ、かつカニューレボア122を通って、引き出すことができる。上で概説されるように、回転機構140の回転は、補助的吸入/吸引の使用を伴わずに、カニューレ開口124の中へ、かつカニューレボア122を通って、変位した組織を付勢する、ポンプ作用を創出することができる。別の実施例において、カニューレボア122の近位端は、標的領域及び/又はカニューレボア122からの変位した物質の除去を支援するように、吸引デバイスに動作的に結合させることができる。
【0033】
物質除去器具100は、空洞から抜去することができ、処置要素は、円板空間に提供することができる。処置要素は、例えば、カイフォプラスティのために使用されるもの等の充填材及び/又は可膨張体を含むことができる。充填材は、例えば、骨セメント、骨チップ、脱灰骨、及び/又はインプラントを含むことができる。
【0034】
図6A〜6Cは、別の例示的な物質除去器具200の側面断面図を提供する。例示的な物質除去器具200は、カニューレ220と、回転機構240とを含むことができる。回転機構240は、シャフト242を含むことができる。シャフト242は、細長い円筒構造を画定することができる。別の実施例(図示せず)において、シャフト242は、例えば、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を有する断面を伴う、細長い構造を画定することができる。シャフト142に関して上で概説されるように、シャフト242は、可撓性物質(例えば、ポリマー、ニチノール)又は剛性物質から構築することができる。硬質及び/又は剛性物質から構築される例示的なシャフト242は、断面力に関して、全体の可撓性挙動を提供する、構造的修正(例えば、幾何学的切り欠き又は形状)を含むことができる。シャフト242の可撓性はまた、切断表面252とフランク258との間の連結(図示せず)によって達成することができる。
【0035】
シャフト242は、中央ボア260と、中央ボア260へのアクセスを提供する開口262とを含むことができる。開口262は、図6A〜6Cに例解されるように、シャフト242の端部に位置することができる。別の実施例(図示せず)において、開口262は、シャフト242の側方表面上に位置することができる。開口262は、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を画定することができる。例示的な回転機構240は、複数のボア開口262を含むことができる。ボア260は、標的切断領域に潅注を提供するために使用することができるということが企図される。ボア260の近位端は、ボア開口262において潅注を提供するための潅注源に動作的に結合させることができる。潅注は、回転機構240と標的領域との間で生成される熱、及び/又は回転機構240とカニューレ220との間で生成される熱を消散することができる。潅注はまた、変位した物質(例えば、軟組織、骨、血液、又は他の間質液/物質)が、ネジ山256又はカニューレボア222の内表面に接着することを防止することができる。潅注はまた、標的領域からカニューレ220を通る変位した物質の流れを支援する。ボア260は、回転機構240の配置を方向付けるように、ガイドワイヤを受容するように、サイズ決定及び構成することができるということが更に企図される。別の実施例(図示せず)において、シャフト242は、ボア260を含むことなく、中実の構造を含むことができる。
【0036】
シャフト242は、シャフト242本体から外側表面から延在するネジ山256を含むことができる。ネジ山256は、シャフト242の周囲に延在する螺旋状の(又は渦巻き状の)表面を形成することができる。ネジ山256は、シャフト242の全長に沿って、シャフト242から延在することができる。別の実施例において、ネジ山256は、シャフト242の長さの一部分のみに沿って延在することができる。ネジ山256は、椎間板(例えば、核及び/又は輪物質)、及び/又は海綿骨内の標的領域から物質を変位させるために、ネジ山256の外周囲に沿った切断表面252を含むことができる。図6Cに例解されるように、切断表面252は、シャフト242の近位端250に向かって延在する縁部を含むことができる。例示的な切断表面252は、標的領域から物質を変位させるため、及びシャフト242の回転中に、フランク258の後ろに変位した物質を保持することに役立つために使用することができる。
【0037】
シャフト242の回転は、切断表面252を、標的領域における物質に接触させ、それを変位させることができる。同様に、シャフト242の回転は、変位した物質270を標的領域からシャフト242の近位端250(回転機構140に含まれる突起156と同様)に向かって移動させるためのコンベヤとしてネジ山256を作用させることができる。
【0038】
ネジ山256は、複数のフランク258を含むことができる。別の実施例(図示せず)において、ネジ山256は、単一のフランク258を含むことができる。各フランク258は、前側272及び後側274を含むことができる。各フランク258は、フランク角度(α)を画定することができる。本出願の目的上、フランク角度(α)は、フランク258の後側274、及びシャフト242の縦軸と平行の参照平面に対して定義される。図6Aに例解される例示的な回転機構240において、フランク258によって画定されるフランク角度(α)は、約90°である。90°のフランク角度(α)を有するネジ山256は、半径方向成分である、シャフト242の縦軸に垂直な単一の切断方向(矢印Aによって表されるような)を提供する。シャフト242の縦軸に対して平行な切断方向(軸方向成分)を提供するために、回転機構240は、剪断スリーブとして機能するカニューレ220を含むことができる。変位した物質270がシャフト242の近位端250、及びカニューレ220に向かって輸送されるにつれて、フランク258とカニューレ220との間の干渉は、標的位置から物質を分離する、及び/又は物質をより小さい片に破壊することができる。フランク258とカニューレ220との間の接点は、物質に対する追加の変位点を提供するため、ネジ山256の切断表面252が、カニューレ220が剪断スリーブとして使用されない時ほど鋭利である必要はない。
【0039】
図6Bに例解される別の実施例において、フランク角度(α)は、90°未満の角度であり得る。例えば、フランク角度(α)は、約30°〜約90°未満の範囲である。別の実施例において、フランク角度(α)は、約45°〜約90°未満の範囲であり得る。更なる実施例において、フランク角度(α)は、約70°であり得る。90°未満のフランク角度(α)では、ネジ山256の回転を介した、変位した物質270のより良好な保持及び輸送をもたらすことができる。別の実施例(図示せず)において、90°未満のフランク角度(α)を伴う例示的な回転機構240は、図6Aに関して上で説明されるように、剪断スリーブとして機能するカニューレ220を含むことができる。
【0040】
回転中、90°未満のフランク角度(α)を有するネジ山256は、半径方向切断成分である、シャフト242の縦軸に垂直な切断方向(矢印Aによって表される)、及び軸方向切断成分である、シャフト242の縦軸に平行な切断方向(矢印Bによって表されるような)を提供する。図7Aは、シャフト#が回転する(矢印Z)時の半径方向(矢印A)及び軸方向(矢印B)切断成分を例解する、例示的な回転機構240の斜視図を提供する。第3の切断方向は、側方(左右)又は垂直(上下)方向にシャフト242を移動させることによって、提供することができる。図7Bに例解されるように、回転機構240(矢印Z)の回転は、半径方向切断成分(矢印A)、及び軸方向切断成分(矢印B)を提供する。垂直方向(矢印Y)における遠位端回転機構#の移動は、側方切断成分(矢印C)を提供する。
【0041】
回転機構240に関して上で概説されるように、ネジ山256(回転機構140及び突起156と同様)の回転によって、標的から変位した物質を除去するように働く。回転機構240/ネジ山256が、シャフト242の近位端250に向かって、変位した物質を付勢するにつれて、反対方向における力は、遠位端248に向かう方向に回転機構240を方向付ける(「引っ張る」)。つまり、ニュートンの運動の第3法則と一致して、回転機構240/ネジ山256が標的領域内の物質に力(F1)を付与する時、物質は同時に、回転機構240に力(F2)を付与する。これらの力は、概して、大きさは等しく、方向は反対である。回転機構240へのこの力は、シャフト242を、標的領域において前方に「這わせ」、回転機構240の制御を困難にし得る。
【0042】
シャフト242の長さに沿ったネジ山256の種々のフランク258間のピッチの変化は、回転機構240への得られる軸方向力(前方力を含む)を制御することに役立ち得、変位した物質を除去する上での効率性を制御し得る。つまり、ピッチ幅は、物質への軸方向における力(例えば、変位した物質粒子への推進効果)を調節し、それにより、回転機構240への前方力を消散するように調節することができる。ピッチはまた、物質除去の割合、並びに標的領域から輸送されることが可能な変位した物質の粒径を定義するように調節することができる。図8に提供されるように、種々のフランク258間のピッチは、変化することができる。例えば、第1の組のフランク間のピッチ(P1)は、第2の組のフランク間のピッチ(P2)未満であり得る。図6A〜6Cの実施例に対して例解される、別の例示的な回転機構240において、種々のフランク258間のピッチは、シャフト242の長さに沿って均一である。
【0043】
シャフト242の長さに沿ったフランク258の高さの変化もまた、回転機構240への得られる軸方向力を制御するように、かつ変位した物質を除去する上での異なる効率性を提供するように調節することができる。概して、フランク258の高さは、回転機構240が、カニューレ220を通過し、カニューレ220の中で回転することができるように、構成される。図9は、隣接する椎体間の円板空間内に位置する、例示的な回転機構240の部分的側面図を提供する。図9に例解されるように、種々のフランク258の高さは、シャフト242の長さに沿って変化することができる。例えば、第1のフランク258Aの高さは、第2のフランク258Bの高さ未満であり得、全体のフランク高さ(H)は、遠位端248から近位端250に向かって徐々に増加する。フランク高さは、シャフト242の近位端250に向かって位置するフランク258が、上位及び/又は下位椎体の表面に近接する一方、シャフト242の遠位端248におけるフランク258が、骨成分と接触することなく、物質に衝突し、それを変位させることができるように、構成することができる。図6A〜6Cに例解される別の例示的な回転機構において、フランク258の高さは、シャフト242の長さに沿って一定のままであり得る。
【0044】
シャフト242の縦軸に沿ったネジ山256の長さの変化もまた、回転機構240への得られる軸方向力を制御するように、かつ変位した物質を除去する上での異なる効率性を提供するように調節することができる。図11Bに例解される例示的な回転機構240において、ネジ山256は、シャフト242の一部分に沿ってシャフト242から延在することができる。図6A及び6Bに例解される別の実施例において、突起156は、シャフト142の全長に沿って延在することができる。
【0045】
回転機構240への軸方向力もまた、回転機構240の一部分を包囲する筐体の使用によって制御することができる。図10に例解されるように、筐体は、シャフト242及びネジ山256を部分的に被覆する、スリーブ280を含むことができる。シャフト242は、スリーブ280内で回転することができる。スリーブ280は、第1のアーム282及び第2のアーム284、並びに遠位端286を含むことができる。シャフト242は、遠位端286に嵌合係合することができる。別の実施例において、シャフト242は、遠位端286から独立している。第1のアーム282と第2のアーム284との間の開放空間は、ネジ山256に標的領域の物質へのアクセスを提供することができる。例示的な回転機構240において、椎間(intervetebral)空間の中へ挿入される時、第1のアーム282及び第2のアーム284は、後方及び前方方向における切断窓を提供しつつ、上位及び下位椎骨に隣接する及び/又はそれに関連付けられる物質を保護することができる。
【0046】
回転機構240は、カニューレ220内に配置することができる。カニューレ220は、カニューレ120と同様の形態及び機能とすることができる。カニューレ220は、回転機構240の回転を可能にするようにサイズ決定及び構成される。カニューレ220は、可撓性物質(例えば、ポリマー、ニチノール)又は剛性物質から構築することができる。硬質及び/又は剛性物質から構築される例示的なカニューレ220は、断面力に関して、全体の可撓性挙動を提供する、構造的修正(例えば、幾何学的切り欠き又は形状)を含むことができる。上で概説されるように、カニューレ220はまた、カニューレボア222及び/又は回転機構240を通過する変位した物質に対して、トルク伝達要素として機能することができる。
【0047】
カニューレ220は、約3mm〜約15mmの範囲の外径を有する細長い円筒構造を画定することができる。別の実施例において、カニューレ220は、約5mm〜約6mmの範囲の外径を有することができる。更なる実施例において、カニューレ220は、約5.5mmの外径を有することができる。カニューレ220は、回転機構240の回転に適応するようにサイズ決定及び構成される中央ボア222を含むことができる。ボア222の内径は、約1mm〜約5mmの範囲であり得る。カニューレ220はまた、中央ボア#へのアクセスを提供する開口224を含むことができる。開口222は、物質除去器具200が患者内に位置する時、ネジ山256の少なくとも一部分に標的領域へのアクセスが提供されるように、回転機構240に対して位置することができる。
【0048】
図11A及び11Bに例解されるように、開口222は、カニューレ220の側方表面上に位置することができる。この実施例において、カニューレ開口222は、ネジ山256の少なくとも一部分を含む、回転機構240の少なくとも一部分が、カニューレ開口224から延在し、それにより、開口224の方向における切断を制限するように、サイズ決定及び位置することができる。開口224は、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を画定することができる。カニューレ220は、単一の開口224又は複数の開口224(図示せず)を含むことができる。別の実施例(図示せず)において、開口224は、カニューレ220の端部に位置することができ、ネジ山256の少なくとも一部分を含む回転機構240は、カニューレ開口224から延在することができる。
【0049】
カニューレ220はまた、回転機構240への軸方向力を制御するために使用することができる。図11A及び11Bに例解されるように、カニューレ220は、シャフト242及びネジ山256を部分的に被覆する。図11Aに提供されるように、開口224は、カニューレの側方表面上に位置することができ、カニューレ220の縦及び半径方向表面の両方に延在する細長い開口を画定することができる。開口224を提供することによって、開口224に近接するネジ山256のそれらの部分のみが、標的領域における物質と接触し、ネジ山256の対応する他の部分は、物質と接触せず、それにより、シャフト242の回転に起因する軸方向力、及び標的領域における物質との接触が低減される。カニューレ220は、回転機構240の遠位端248を被覆することができる。回転機構240の遠位端を被覆することによって、カニューレ220は、回転機構240への軸方向力が、回転機構240を前方に駆動することを防止することに役立つ。回転機構240の遠位端248の被覆はまた、非意図的に過剰な物質を除去すること及び/又は意図されない組織を損傷することを防止することに役立つ。
【0050】
使用中、物質除去器具200は、隣接する椎骨間の骨物質及び/又は円板物質を除去することができる。カニューレ220及び回転機構240は、円板/骨空間の中へ提供することができる。物質除去器具200(カニューレ220及び回転機構240)は、カニューレ開口224が円板内の標的領域に近接するように位置することができる。一度標的位置に位置され、回転機構240が、回転エネルギー源に動作的に結合されると、回転機構240は、カニューレ220内で回転し、ネジ山256を標的位置の円板物質に接触させ、それを変位させ、円板空間内に空洞を創出することができる。
【0051】
変位した物質は、カニューレ開口224の中へ、かつカニューレボア222を通って、引き出すことができる。上で概説されるように、回転機構240及びネジ山256の回転は、補助的な吸入/吸引の使用を伴わずに、変位した物質を標的領域から、かつカニューレボア#を通じて移動させるためのコンベヤ(又はネジポンプ)として作用することができる。別の実施例において、カニューレボア222の近位端は、標的領域及び/又はカニューレボア222からの変位した物質の除去を支援するように、吸引デバイスに動作的に結合させることができる。
【0052】
図12A〜12Dは、別の例示的な物質除去器具300の部分図を提供する。例示的な物質除去器具300は、カニューレ320と、回転機構340とを含むことができる。回転機構340は、シャフト342を含むことができる。シャフト342は、細長い円筒構造を画定することができる。別の実施例(図示せず)において、シャフト342は、例えば、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を有する断面を伴う、細長い構造を画定することができる。図12Aに提供されるように、シャフト342は、第1の直径を有する第1の部分370、及び第2の直径を有する第2の部分372を画定することができる。別の例示的な回転機構340において、シャフト342の直径は、シャフト342の縦の長さに沿って一定であり得る。更なる実施例において、シャフト342は、カニューレボア322を通じた送達中に、質量要素346に適応するように、切り欠き及び/又はヒンジを含むことができる。
【0053】
回転機構340もまた、シャフト342に固定される接続要素380、及び接続要素380に固定される質量要素346を含むことができる。接続要素380は、質量要素346をシャフト342に接続するための可撓性部材を備えることができる。例示的な接続要素380は、可撓性物質から形成されるワイヤ、ネジ山、及び/又はシートを含むことができる。他の例示的な接続要素380は、例えば、ニチノール(NiTi)ストリップを含む、事前形状化された高弾性物質を含むことができる。事前形状化された接続要素380は、カニューレ420内にある間、変形した形状に応力付加され得る。カニューレ420からの除去後、事前形状化された接続要素380は、その元の変形されていない形状に回復され得る。
【0054】
図12A〜12Dに例解されるように、質量要素346は、丸い/球形形状を有することができる。別の実施例において、質量要素346は、例えば、球形、楕円形、立方体、環状体、円筒、若しくは正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を画定することができる。質量要素346は、椎間板(例えば、核及び/又は輪物質)、及び/又は海綿骨内の標的領域から物質を変位させるための、質量要素346の周囲又は表面上の切断表面352を含むことができる。切断表面352は、鋭利な縁部、粗化された表面、ブラストされた表面、及び/又は任意の他の形態の研磨表面、及び/又は質量要素346上に形成された、若しくは質量要素346に取設された特性を含むことができる。例えば、図12A〜12Dに例解されるように、質量要素346は、標的領域から物質を変位させるための研磨表面を有する丸い/円筒質量を含むことができる。質量要素346は、約1グラム未満の重量を有し得る。別の実施例において、質量要素346は、約1グラムの重量を有し得る。更なる実施例において、質量要素346は、約1グラム超の重量を有し得る。例示的な質量要素346は、均一な重量分布を有する。別の実施例において、質量要素346の質量分布は、切断表面352において集中される。
【0055】
図12Bに例解されるように、質量要素346は、回転機構340(シャフト342、接続要素380、質量要素346)を、カニューレ320を介して身体/標的領域の中に挿入することができるように、接続要素380を介してシャフト342に取設することができる。
【0056】
回転機構340は、カニューレ320内の開口324から延在することができる。シャフト342の回転は、接続要素380及び質量要素346を、シャフト342から離れた方向に移動させることができる。図12C及び12Dに例解されるように、シャフト342の回転中、接続要素380は、シャフト342の縦軸から離れた方向に延在する。質量要素346が、シャフト342の縦軸周辺で回転するにつれて、それは、物質に衝突し、それを標的領域から変位させる。接続要素380の長さ、及び質量要素346の寸法は、シャフト342の回転によって創出される最大掘削直径(D)を画定するように調節することができる。図12Cに例解されるように、最大掘削直径(D)は、カニューレ320の外径及び/又は内径を上回り得る。
【0057】
シャフト342は、可撓性物質(例えば、ポリマー、ニチノール)又は剛性物質から構築することができる。硬質及び/又は剛性物質から構築される例示的なシャフト342は、断面力に関して、全体の可撓性挙動を提供する、構造的修正(例えば、幾何学的切り欠き又は形状)を含むことができる。図13A及び13Bに例解される例示的な回転機構は、可撓性物質から構築されるシャフト342を含む。硬質及び/又は剛性物質から構築される例示的なシャフト342は、断面力に関して、全体の可撓性挙動を提供する、幾何学的切り欠き又は形状(例えば、バネ)を含むことができる。図13Aに提供されるように、質量要素346は、接続要素380の使用を伴わずに、可撓性シャフト342に直接取設することができる。図13A及び13Bに例解される例示的な回転機構340において、シャフト342の質量の偏心円の中心(excentric center)及び質量要素346は、シャフト342を回転させる時、不均衡をもたらし得る。細長いシャフト342(質量要素346に加え)が物質に衝突し、それを変位させることができるように、細長いシャフト342の表面もまた、切断表面352を含む場合、不均衡な質量中心は、標的領域に円錐形状の空洞を創出し得る。
【0058】
所望の用途及び患者の生体構造に依存して、空洞の形状を変化させることが望ましい場合がある。可撓性シャフト342を使用する時、空洞の形状は、カニューレ開口324の形状を変更することによって、変化させることができる。例えば、開口324の形状は、図13C〜13Fに例解されるように変化させることができる。開口324は、開口の形状が可撓性シャフト342及び質量要素346の回転/通路を画定する、陥凹部分326及び突出部分328を含むことができる。特に、陥凹部分326は、シャフト342が直径(X)に回転することを可能にし、突出部分は、シャフト342が直径(X)に回転することを可能にし、ここで、Xは、Xを上回る。
【0059】
図14A〜14Dに例解される別の例示的な物質除去器具300において、接続要素380は、ストリップの一部分に取設される質量要素346を有する、可撓性ストリップの物質を含むことができる。例示的な回転機構340において、質量要素346は、接続要素380上に一体的に形成される。例えば、質量要素346は、接続要素380の折り畳まれた部分に形成することができる。質量要素346は、接続要素380及び質量要素346が展開位置にある時(例えば、シャフト342が回転しており、接続要素380がシャフト342から延在する時)、シャフト342の縦軸からの最も大きい距離を画定する、接続要素380上のある位置に位置することができる。折り畳まれた接続要素380のより軽い、より薄い、及び/又はより可撓性の部分は、質量要素346とシャフト342との間に位置することができる。質量要素346は、接続要素380及び質量要素346が展開されていない位置にある時、シャフト342の縦軸からの最も大きい距離を画定する、接続要素380上のある位置に位置することができることもまた、企図される。質量要素346の質量中心もまた、シャフト342の縦軸からの最も大きい距離を画定することができる時、質量要素342を回転軸から離れて移動させる得られる力は、より高い。つまり、ニュートンの第2法則(F=ma)を適用し、質量要素346への求心力(F)は、以下の式F=mωrを使用して判定することができ、ここで、mは、質量要素346の質量であり、ωは、質量要素346の回転速度であり、rは、回転半径(質量要素346と回転軸との間の距離)である。
【0060】
別の例示的な物質除去器具300が、図15A及び15Fに例解される。接続要素380は、シャフト342の周囲に巻き付けることが可能な平坦なストリップの可撓性物質である。質量要素346は、接続要素380の表面上に形成される、及び/又は接続要素380に固定される、鋭化したスパイク又は他の縁部/突起を含むことができる。接続要素380は、図15B〜15Dにおいて、展開されていない構成で示される。シャフト342が回転するにつれて、遠心力は、図15E及び15Fに例解されるように、接続要素380/質量要素346を、シャフト342の回転軸に対して外方に付勢する。接続要素380の特性(幅、厚さ、物質、事前形状化等)が、質量要素346への遠心力、及び/又はシャフト342の回転速度を改変し得るため、空洞の掘削直径は調節することができる。
【0061】
別の例示的な物質除去器具300が、図16A及び16Bに例解される。回転機構340の切断性能(即ち、時間単位当たりの切断又は分離された物質の量)を増加させるために、回転機構340は、複数の質量要素346を含むことができる。1つの質量要素346のみが使用される時、円板様の空洞が創出される(図16Cを参照されたい)。空洞を拡大するために、回転機構340は、軸方向に移動し(図16Cの距離「a」)、それにより、円筒形状の空洞を創出しなければならない。複数の質量要素346が使用される時、同じ量の軸方向移動(図16Bの距離「a」)が、単一の質量要素346の空洞よりも大きい空洞をもたらす。更に、単一の質量要素346が、ある割合(例えば、グラム毎秒)で円板物質を分離する場合、複数の質量要素346は、より大きい割合でより多くの円板物質を分離することができる(回転機構340を駆動する回転エネルギー源が、一定の旋回速度を維持することができると仮定)。
【0062】
図16Aに例解されるように、質量要素346は、シャフト342の長さの反対側に沿った、シフトされた/オフセットされた位置において、提供することができる。別の実施例(図示せず)において、質量要素346/接続要素380は、シャフト342の長さに沿った鏡像位置において、シャフト342から延在することができる。図16Bに例解される別の実施例において、複数の質量要素346は、シャフト342の片側から延在する。更なる実施例において、複数の質量要素346は、シャフト342の周囲(直径)の周辺の任意の位置から延在することができる。回転機構340は、偶数又は奇数の質量要素346を含むことができる。質量要素346の各々の質量は、変化することができるか、又は質量は、複数の質量要素346の各々に対して一定とすることができる。質量要素346及び接続要素380の各々のサイズ及び/又は形状は、変化することができるか、又はサイズ及び/又は形状は、複数の質量要素346の各々に対して一定とすることができる。
【0063】
回転機構340は、カニューレ320内に配置することができる。カニューレ320は、上で概説されるように、カニューレ120及びカニューレ220と同様の形態及び機能とすることができる。カニューレ320は、回転機構340の回転に適応するようにサイズ決定及び構成される、中央ボア(図示せず)を含むことができる。カニューレ320はまた、中央ボア322へのアクセスを提供する開口324を含むことができる。開口324は、物質除去器具300が患者内に位置する時、回転機構340(質量要素346を含む)に、標的領域へのアクセスが提供されるように、カニューレ320上に位置することができる。カニューレ320は、可撓性物質(例えば、ポリマー、ニチノール)又は剛性物質から構築することができる。硬質及び/又は剛性物質から構築される例示的なカニューレ320は、断面力に関して、全体の可撓性挙動を提供する、構造的修正(例えば、幾何学的切り欠き又は形状)を含むことができる。
【0064】
使用中、物質除去器具300は、隣接する椎骨間の骨物質及び/又は円板物質を除去することができる。図12Bに例解されるように、カニューレ320及び回転機構340は、展開されていない構成において、円板/骨空間の中へ提供することができる。カニューレ開口324は、円板/骨物質内の標的領域に近接する。図12C及び12Dに提供されるように、回転機構340は、標的位置においてカニューレ開口324から延在するように調節することができる。回転機構340/シャフト342は、回転機構340を回転させる回転エネルギー源に動作的に結合させることができる。例示的な回転機構は、約1,000rpm〜約20,000rpmの範囲の速度で回転することができる。シャフト342の回転に起因する遠心力は、質量要素346及び接続要素380を、回転軸(即ち、シャフト342の縦軸)から離れた方向に強制する。シャフト342の回転はまた、質量要素346に、ある角速度で、及び略円形軌道で、シャフト342の縦軸周囲を回転させる。質量要素346がシャフト342の軸の周囲を回転するにつれて、質量要素346の慣性及び軌道は、切断表面352を円板物質に接触させ、円板物質を標的位置から変位させる。必要とされる回転速度は、質量要素346の重量、及び質量要素の中心と回転軸との間の距離に基づいて判定することができる。
【0065】
図12Cに例解されるように、回転する質量要素346は、空洞のサイズを決定する回転の直径(D)を画定することができる。直径(D)は、接続要素380の長さ、及び質量要素346のサイズによって画定することができる。接続要素380の可撓性/抵抗もまた、直径(D)に影響し得る。例えば、可撓性接続要素380は、接続要素380の長さに沿って、円板空間に完全に拡張することができる。半可撓性接続要素380を使用する別の実施例において、接続要素380の抵抗は、回転中の完全な拡張に抵抗することができる。接続要素380の長さ及び/又は可撓性、並びに質量要素346のサイズは、回転の直径(D)が、上位及び下位椎体間の最大円板高さと同様であるように、提供され得る。同様に、接続要素380の長さ及び/又は可撓性、並びに質量要素346のサイズは、回転の直径(D)が、カニューレ320の外径を上回るように、提供され得る。
【0066】
図12Dに例解されるように、シャフト342は、軸方向に移動して、質量要素346を円板物質内で前進させ、それにより、追加の物質を除去し、空洞を拡大させることができる。同様に、シャフト342及び/又はカニューレ320は、除去するために側方及び/又は垂直方向に移動して、質量要素346を追加の円板物質に衝突させ、かつ空洞を側方及び/又は垂直方向に拡大させることができる。
【0067】
図17〜18は、他の例示的な物質除去器具400の部分的側面図を提供する。例示的な物質除去器具400は、カニューレ420と、切断要素446と、切断要素446に取設される内側要素480とを含むことができる。切断要素446は、カニューレ420内に配置することができる。カニューレ420は、上で概説されるようなカニューレ120、カニューレ220、及びカニューレ320と同様の形態及び機能とすることができる。カニューレ420は、可撓性又は剛性物質から構築することができる。カニューレ420は、切断要素446及び内側要素(図示せず)に適応するようにサイズ決定及び構成される、中央ボア(図示せず)を含むことができる。カニューレ420はまた、中央ボアへのアクセスを提供する開口424を含むことができる。開口424は、物質除去器具400が患者内に位置する時、切断要素446の少なくとも一部分に、標的領域へのアクセスが提供されるように、位置することができる。
【0068】
図17A、17B、及び17Fに例解されるように、カニューレ420は、単一の開口424を含むことができる。別の実施例において、カニューレ420は、カニューレ420の外側表面の周囲に位置する複数の開口424を含むことができる。例えば、図17C〜17Eに例解されるように、カニューレ420は、カニューレ420の反対側に提供される2つの開口424を含むことができる。開口424は、カニューレ420の側方表面上に位置することができる。
【0069】
図18A及び18Bに例解される別の実施例において、開口424は、カニューレ420の遠位端448の端部表面上に位置することができる。開口424は、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則的形状を含む、任意の好適な形状を画定することができる。
【0070】
切断要素446は、可撓性ブレード及び/又はワイヤを含むことができる。切断要素446の一部分は、内側要素の移動が、カニューレ開口424を通って半径方向に切断要素446を拡張するように、内側要素に固定することができる。拡張された切断要素446は、カニューレ420の外径を上回る外径を画定することができる。例えば、拡張された切断要素446は、カニューレ420の外径よりも約1mm〜約24mm大きい外径を画定することができる。つまり、切断要素446は、半径方向に、カニューレ420の外側表面から約2mm〜約12mm拡張することができる。
【0071】
例示的な物質除去器具400において、カニューレ420の縦軸に沿った方向における内側要素の移動は、切断要素446に力を印加し、開口424を通って半径方向に切断要素446を拡張させる。図17A〜17Eに例解される一実施例において、切断要素446の近位端は、カニューレ420の遠位端448に向かう方向(図17Eの矢印A)における内側要素の移動が、開口424を通って半径方向に切断要素446を拡張するように、内側要素に固定することができる。
【0072】
図17F及び17Gに例解される別の実施例において、切断446の半径方向の拡張は、切断要素446の形状を変更することによって制御することができる。例えば、切断要素446のプロファイルは、変形/半径方向の拡張が所望される部分において狭くすることができる。図17Gに例解されるように、切断要素446のプロファイルは、切断要素446の側面部分上の陥凹452を含むことによって狭くすることができる。陥凹452は、正方形、湾曲、又は任意の規則的若しくは不規則的形状を有することができることが企図される。
【0073】
図18A及び18Bに例解される別の実施例において、内側要素は、中央シャフト482、及びエンドキャップ484を含む。切断要素446の近位端は、カニューレ420に結合させることができ、切断要素446の遠位端は、エンドキャップ484に結合させることができる。カニューレ420の近位端450に向かう方向における中央シャフト482の移動は、切断要素446に力を印加し、開口424を通って半径方向に切断要素446を拡張させる。図18C及び18Dに例解される更なる実施例において、中央シャフト482及び/又はエンドキャップ484は、中央シャフト482の縦軸の周囲で回転することができる。切断要素446の近位端は、カニューレ420に結合させることができ、切断要素446の遠位端は、エンドキャップ484に結合させることができ、そのため、中央シャフト482/エンドキャップ484の回転は、切断要素446を中央シャフト482の周囲で回転させ、螺旋状の切断表面を形成させる。
【0074】
上で概説されるように、カニューレ420及び細長いシャフト424は両方とも、可撓性物質(又は可撓性反応を呈する物質)から構築することができる。可撓性物質から構築されるカニューレ420及び/又はシャフト424は、標的領域にアクセスする時の操縦を可能にする。可撓性はまた、物質除去器具400の可動範囲を増加させることができる。
【0075】
使用中、物質除去器具400は、隣接する椎骨間の骨物質及び/又は円板物質を除去することができる。切断要素446を含むカニューレ420は、カニューレ開口424が標的領域に近接するように、円板/骨空間の中へ提供することができる。一度標的領域に位置付けられると、切断要素446は、開口424から半径方向に拡張することができる。カニューレ420は、回転エネルギー源に動作的に結合させることができる。カニューレ420の回転は、拡張された切断要素446を、標的位置における円板物質に接触させ、円板物質を変位させ、円板空間内に空洞を創出する。空洞は、円板空間内で軸方向、側方、及び/又は垂直に回転カニューレ420/切断要素446を移動させることによって、拡張させることができる。
【0076】
本明細書で開示される種々の実施形態の特定の特性は、ユーザによって印加される力によって手動で、又は、代替的に、特殊モータ/電源を利用して、実施することができることに留意されたい。例えば、回転機構100、200、300、及び/又はカニューレ420の種々の構成要素の回転は、外科医によって手動で実施することができる。逆に、回転機構100、200、300、及び/又はカニューレ420の種々の構成要素の回転は、ある実装において、マイクロプロセッサ又は他のガイダンスシステムを利用して、切断表面の回転速度及び位置を調整し、標的身体内に空洞を最適に形成することができる、モータ式構成要素によって実施することができる。
【0077】
回転機構140、240、340、及びカニューレ420の各々は、中央ボアを各々含むことができるということが企図される。中央ボアは、切断領域への潅注を提供するために使用することができる。中央ボアは、回転機構140、240、340、及び/又はカニューレ420の遠位端に提供されるボア開口に潅注を提供するための潅注源に動作的に結合させることができる。潅注は、回転機構140、240、340、及び/又はカニューレ420と、標的領域との間で生成される熱を消散させるために提供することができる。潅注はまた、回転機構140、240、340、及び/又はカニューレ420と、カニューレ120、220、320、及び/又は導入カニューレ102との間で生成される熱を消散させることができる。潅注はまた、変位した物質(例えば、軟組織、骨、血液、又は他の間質液/物質)が、物質除去器具100、200、300、400のうちのいずれか1つに含まれるカニューレボア及び/又は導入カニューレ(cannual)のブレード、突起、ネジ山、切断表面、質量要素、切断表面、及び/又は内表面に接着することを防止することができる。潅注はまた、標的領域からカニューレ120、220、320、420を通る変位した物質の流れを支援することができる。回転機構140、240、340、及びカニューレ420の各々に含まれるボアは、回転機構140、240、340/カニューレ420の配置を方向付けるように、ガイドワイヤを受容するように、サイズ決定及び構成することができるということが更に企図される。例示的なガイドワイヤは、キルシュナーワイヤ(Kワイヤ)を含むことができる。
【0078】
説明される物質除去器具100、200、300、400の各々に対するカニューレ120、220、320、420は、可撓性挙動を呈することができるということもまた企図される。カニューレ120、220、320、420の全て又は一部分は、剛性又は可撓性物質から構築されてもよい。可撓性は、カニューレ120、220、320、420の物質特性、構造的特性及び/又はカニューレ120、220、320、420への修正、及び/又は物質除去器具の別の部分との連結に基づいて達成され得る。同様に、説明される物質除去器具100、200、300、400の各々に対する回転機構140、240、340の全て又は一部分はまた、可撓性挙動を呈することができる。特に、細長いシャフト142、242、342は、剛性又は可撓性物質から構築されてもよい。可撓性は、回転機構140、240、340/細長いシャフト142、242、342の物質特性、構造的特性及び/又は回転機構140、240、340/細長いシャフト142、242、342への修正、及び/又は物質除去器具100、200、300、400の別の部分との連結に基づいて達成され得る。カニューレ120、220、320、420及び/又は回転機構140、240、340の可撓性は、標的領域にアクセスする時、及び組織の除去中に、操縦/方向制御を提供するために使用することができる。
【0079】
物質除去器具100、200、300、400の1つ以上の構成要素は、例えば、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、及びコバルトクロム、コバルトクロムモリブデン(CoCrMo)等の金属、又は他の金属を含む、既知の任意の生体適合性物質から作製されてもよい。他の物質としては、例えば、複合材料、ポリマー、又はセラミックが挙げられる。一実施例において、物質除去器具100、200、300、400の1つ以上の構成要素は、例えば、17−4PHステンレス鋼等のステンレス鋼を含む、放射線不透過性物質から構築することができる。同様に、本明細書で説明される1つ以上の構成要素は、放射線撮像中に、アセンブリの可視性を増強するように、放射線透過性物質から構築することができる。例示的な放射線透過性物質としては、「ライフサイエンス」グレードPEEK(Ketron 450G PEEK)が挙げられ得る。ライフサイエンスグレードPEEKは、摩耗及び摩滅特性を改善し、かつ高い降伏強度を提供することができる。物理的又は化学的特性を改善するように、本明細書で説明される種々の構成要素に、プラズマ溶射チタンコーティング又はヒドロキシアパタイト(Hydroxypatite)等のコーティングを追加又は適用してもよい。更に、当業者はまた、本明細書で説明される種々の構成要素を、移植及び空洞創出に望ましい任意の寸法で構築することができるということを理解するであろう。
【0080】
前述の説明及び図面は、本発明の好ましい実施形態を表すが、添付の特許請求の範囲において定義されるように、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な追加、修正、組み合わせ及び/又は置き換えを行うことができることが理解されよう。特に、本発明が、他の特定の形態、構造、配設、比率で、また他の要素、材料、及び構成要素を用いて、その趣旨又は本質的な特性から逸脱することなく具現化され得ることが、当業者には明らかとなるであろう。当業者は、本発明が、本発明の原理から逸脱することなく、特定の環境及び動作要件に特に適合される、本発明の実践において使用される、構造、配置、比率、材料、及び構成要素の多くの修正を伴って、並びに別の方法で、使用され得ることを認識するであろう。加えて、本明細書において記述されている形体を単独で、又は他の形体と組み合わせて使用することもできる。したがって、ここに開示した実施形態は、いかなる点においても例示的なものであり、限定的なものではないと解釈されるべきであり、本発明の範囲は、添付の「特許請求の範囲」によって示され、上記の説明に限定されるものではない。
【0081】
当業者は、広い発明概念から逸脱することなく前述の実施形態に変更を行うことができることを理解されたい。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に制限されず、以下の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の趣旨及び範囲内の修正をも包含することを意図するものと理解される。
【0082】
〔実施の態様〕
(1) 物質除去器具であって、
カニューレであって、
カニューレボア、及び
前記カニューレの遠位端におけるカニューレ開口であって、前記カニューレボアへのアクセスを提供する、カニューレ開口を含む、カニューレと、
少なくとも部分的に前記カニューレ内に配置される回転機構であって、
細長いシャフトであって、中央ボア、及び前記中央ボアへのアクセスを提供する、前記細長いシャフトの遠位端における開口を有する、細長いシャフト、
前記細長いシャフトの一部分から延在する突起、
物質を標的領域から変位させるための、前記細長いシャフトの他の部分から延在するブレードであって、前記ブレードの少なくとも一部分が、前記カニューレ開口から延在する、ブレードを含む、回転機構と、を備え、
前記回転機構が、前記ブレードに、前記標的領域から物質を変位させるように、前記カニューレ内で回転可能であり、
前記変位した物質が、前記カニューレボアを通じて前記標的領域から引き出される、物質除去器具。
(2) 前記カニューレ開口が、前記カニューレの端壁上に位置される、実施態様1に記載の物質除去器具。
(3) 前記カニューレ開口が、前記カニューレの側方表面上に位置する、実施態様1に記載の物質除去器具。
(4) 前記突起が、前記細長いシャフトの周囲に延在する螺旋状の表面を形成する、実施態様1に記載の物質除去器具。
(5) 前記回転機構の前記中央ボアが、潅注源に動作的に結合される、実施態様1に記載の物質除去器具。
【0083】
(6) 前記回転機構の前記中央ボアが、ガイドワイヤを受容するようにサイズ決定及び構成される、実施態様1に記載の物質除去器具。
(7) 前記回転機構の近位端が、回転エネルギー源に動作的に結合される、実施態様1に記載の物質除去器具。
(8) 前記ブレードが、前記細長いシャフトから半径方向に延在する、実施態様1に記載の物質除去器具。
(9) 前記ブレードが、前記細長いシャフトの前記遠位端から延在する、実施態様1に記載の物質除去器具。
(10) 前記ブレードの一部分が、前記細長いシャフトの縦軸の周囲に延在する螺旋状の表面を形成する表面を含む、実施態様1に記載の物質除去器具。
【0084】
(11) 前記回転したブレードの直径によって画定される高さが、回転の間、略一定である、実施態様9に記載の物質除去器具。
(12) 物質除去器具であって、
カニューレであって、
カニューレボア、及び
前記カニューレの遠位端におけるカニューレ開口であって、前記カニューレボアへのアクセスを提供する、カニューレ開口を含む、カニューレと、
少なくとも部分的に前記カニューレ内に配置される回転機構であって、
細長いシャフト、
標的領域から物質を変位させるための、前記細長いシャフトの一部分から延在するネジ山であって、前記ネジ山が、前側及び後側を有するフランクを含み、前記後側が、前記回転機構の縦軸に対して90°未満のフランク角度を有する、ネジ山を含む、回転機構と、を備え、
前記回転機構の少なくとも一部分が、前記カニューレ開口から延在し、
前記回転機構が、前記ネジ山を、物質に衝突させ、その物質を前記標的領域から変位させるように、前記カニューレ内で回転可能である、物質除去器具。
(13) 前記変位した物質が、前記ネジ山の回転によって、前記カニューレボアを通って、前記標的領域から付勢される、実施態様12に記載の物質除去器具。
(14) 前記カニューレ開口が、前記カニューレの側方表面上に位置する、実施態様12に記載の物質除去器具。
(15) 前記ネジ山が、前記細長いシャフトの前記一部分の外側表面の周囲に螺旋状のネジ山を形成する、実施態様12に記載の物質除去器具。
【0085】
(16) 前記ネジ山が、複数のフランクを含み、
第1の組のフランク間のピッチが、第2の組のフランク間のピッチとは異なる、実施態様12に記載の物質除去器具。
(17) 前記ネジ山が、複数のフランクを含み、
第1のフランクの高さが、第2のフランクの高さとは異なる、実施態様12に記載の物質除去器具。
(18) 前記複数のフランクの全体の高さが、前記回転機構の遠位端から近位端まで増加する、実施態様17に記載の物質除去器具。
(19) 物質除去器具であって、
カニューレであって、
カニューレボア、及び
前記カニューレの遠位端におけるカニューレ開口であって、前記カニューレボアへのアクセスを提供する、カニューレ開口を含む、カニューレと、
少なくとも部分的に前記カニューレ内に配置され、かつ前記カニューレ内で回転可能である回転機構であって、
細長いシャフト、
前記細長いシャフトに固定される接続要素、及び
標的領域から物質を変位させるための質量要素であって、前記接続要素に固定される、質量要素を含む、回転機構と、を備え、
前記回転機構の回転が、前記接続要素を、前記回転機構の縦軸から離れた方向に移動させ、前記質量要素を、前記縦軸からある距離において、前記回転機構の前記縦軸の周囲で回転させ、
前記質量要素の回転が、前記質量要素を物質に衝突させ、その物質を前記標的領域から変位させる、物質除去器具。
(20) 前記接続要素が、可撓性ワイヤである、実施態様19に記載の物質除去器具。
【0086】
(21) 前記質量要素が、切断表面を含む、実施態様19に記載の物質除去器具。
(22) 物質除去器具であって、
カニューレであって、
カニューレボア、及び
前記カニューレの遠位端におけるカニューレ開口であって、前記カニューレボアへのアクセスを提供する、カニューレ開口を含む、カニューレと、
少なくとも部分的に前記カニューレ内に配置される切断要素であって、内側要素に取設される、切断要素と、を備え、
前記切断要素が、前記カニューレの縦軸に沿った方向における第1の位置から第2の位置までの前記内側要素の移動後、前記カニューレ開口から半径方向に拡張し、
前記切断要素が前記拡張位置にある状態での前記カニューレの回転が、前記切断要素を物質に衝突させ、その物質を標的領域から変位させる、物質除去器具。
(23) 前記切断要素が、可撓性ブレードを備える、実施態様22に記載の物質除去器具。
(24) 前記内側要素を、前記カニューレに対して回転させることができ、前記切断要素を回転させ、前記内側要素の縦軸の周囲で渦巻き状の切断表面を形成する、実施態様22に記載の物質除去器具。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図17F
図17G
図18A
図18B
図18C
図18D