【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的は、とりわけ請求項1に記載の方法によって、たとえ完全ではないとしても少なくとも一部は達成される。
上記の目的は、とりわけ初期気体ストリームからホスゲン化合物を抽出する方法によって、たとえ完全ではないとしても少なくとも一部は達成され、該方法は、少なくとも2つの側(すなわち気体側と液体側)を有する膜を含む少なくとも1つの膜コンタクターモジュールを含んだ少なくとも1つの抽出セルを含む膜抽出ユニットを供給する工程;ホスゲン化合物を含有する初期気体ストリームを膜コンタクターモジュールの気体側に流す工程;および、ホスゲン化合物を溶解するのに適した抽出剤液体ストリーム(an extractant liquid stream)が、気体ストリームからホスゲン化合物を吸収し、ホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリームをもたらすように、該抽出剤液体ストリームを膜コンタクターモジュールの液体側に流す工程;を含む。驚くべきことに、気体ストリーム中のホスゲンは、抽出剤を含有する液体ストリーム中に入り込むことができ、適切な膜を含む膜コンタクターモジュールを使用して、抽出剤と混ざり合い、及び/又は、抽出剤中に溶解する、ということを本発明者らは見出した。
【0009】
驚くべきことに、気体からのホスゲン化合物の抽出を可能にするのに適した膜があるということが見出された。さらに、初期気体ストリームがさらに他の気体(たとえば塩化水素)を含有する場合、初期気体ストリームを該膜に通すのが適切であり、このときホスゲン化合物が抽出剤液体中に抽出されて抽出剤液体中に溶解する一方で、他の気体(たとえば塩化水素)が実質的に気体ストリーム中に残留し、その結果、ホスゲン高含量の抽出剤とホスゲン低含量の第2の気体ストリームが得られる、ということが見出された。
【0010】
独立クレームと従属クレームは、本発明の特定の特徴と好ましい特徴を説明している。従属クレームからの特徴は、必要に応じて、独立クレームまたは他の従属クレームの特徴と組み合わせることができる。
【0011】
本発明の上記の特質、特徴、および利点、ならびに他の特質、特徴、および利点は、例を挙げて本発明の原理を示している添付図面と併せて考察すれば、下記の詳細な説明から明らかとなろう。この説明は、単に例示のためだけに記載されており、これによって本発明が限定されることはない。以下に引用されている参照数字は添付図面を表わしている。
(1) 初期気体ストリームからホスゲン化合物を抽出する方法であって、
少なくとも2つの側、すなわち気体側と液体側を有する膜を含む膜コンタクターモジュールを供給する工程;
ホスゲン化合物を含有する初期気体ストリームを膜の気体側に流す工程;および、
ホスゲン化合物を溶解するのに適した抽出剤液体ストリームが、気体ストリームからホスゲン化合物を吸収し、ホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリームをもたらすように、該抽出剤液体ストリームを膜コンタクターモジュールの液体側に流す工程;
を含む上記方法。
(2) 初期気体ストリームが、塩化水素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、及び/又は塩素、ならびにこれらのあらゆる組み合わせからなる群から選ばれる第2の気体化合物とホスゲン化合物とを含み;抽出剤液体ストリームが、第2の気体化合物に対してよりも、ホスゲン化合物に対してより高い溶解能力を有し;そしてホスゲン化合物低含量の第2の気体ストリームがもたらされる;(1)に記載の方法。
(3) ホスゲン化合物が、ホスゲン(COCl
2)、ブロモクロロホスゲン(COBrCl)、ジブロモホスゲン(COBr
2)、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 抽出剤液体が、ホスゲン化合物と第2の気体化合物との間のK値の比(K1/K2)である相対揮発度αに関して、0.02〜0.08の、好ましくは0.03〜0.07の、最も好ましくは0.04〜0.06の相対揮発度αをもたらし、ここでK1は、気相中のホスゲン化合物の濃度を液相中のホスゲン化合物の濃度で除して得られ、K2は、気相中の第2の気体化合物の濃度を液相中の第2の気体化合物の濃度で除して得られ、このとき抽出剤液体、第2の気体ストリーム、およびホスゲン化合物は、1バールおよび0℃にて非動的系となっている、(2)〜(3)のいずれか一項に記載の方法。
(5) ホスゲン化合物が、0.70〜1.40の、好ましくは0.8〜1.3のK1値を有し;及び/又は、第2の気体化合物が、8〜70の、好ましくは10〜45のK2値を有し;及び/又は、抽出剤液体が、0.001〜0.010の、好ましくは0.003〜0.007のK3値を有し、
ここで、K3=[気相中の抽出剤液体の濃度]/[液相中の抽出剤液体の濃度]であり、
このとき抽出剤液体、第2の気体ストリーム、およびホスゲン化合物は、1バールおよび0℃にて非動的系となっている、(2)〜(4)のいずれか一項に記載の方法。
(6) 抽出剤液体が、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、シクロヘキサン、およびトルエンからなる群から選ばれる、(1)〜(5)のいずれか一項に記載の方法。
(7) 気体側の圧力が液体側の圧力より高い、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の方法。
(8) 気体側の圧力が液体側の圧力より0.1〜10bara高い、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の方法。
(9) 膜コンタクターモジュールが、ホスゲンガスが膜を気体側から液体側に通過する一方で抽出剤が液体側に留まるに足る細孔径と厚さを有する微孔質膜を含む、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の方法。
(10) 膜コンタクターモジュールが、膜コンタクターモジュールの気体側に圧力を生成させることができるに足る細孔径と厚さを有する微孔質膜を含む、(1)〜(9)のいずれか一項に記載の方法。
(11) 膜コンタクターモジュールの膜が、ポリマー、セラミック、またはこれらの複合材料である、(1)〜(10)のいずれか一項に記載の方法。
(12) 膜コンタクターモジュールの膜が疎水性であり、及び/又は、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、シリコーンゴム、またはこれらの組合わせで造られている、(1)〜(11)のいずれか一項に記載の方法。
(13) ホスゲン化合物低含量の第2の気体ストリームを蒸留及び/又はストリッピング及び/又は溶媒洗浄して、第2の気体ストリーム中のホスゲン化合物の含量をさらに低下させる、(1)〜(12)のいずれか一項に記載の方法。
(14) ホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリーム中の、及び/又は初期気体ストリーム中の、気体化合物、ホスゲン化合物、及び/又はMCBの濃度を分析することをさらに含む、(1)〜(13)のいずれか一項に記載の方法。
(15) アミンをホスゲン化することによってアミンを対応するイソシアネート成分に転化させるための方法であって、
アミンとホスゲンを含む反応混合物をホスゲン化反応器に供給する工程;
反応混合物中のアミンとホスゲンの少なくとも一部を、対応するイソシアネート成分と塩化水素に転化させ、これによりイソシアネート成分、ホスゲン、および塩化水素を含む液体イソシアネートストリームを得る工程;
ホスゲンの少なくとも一部と塩化水素の少なくとも一部を、液体イソシアネートストリームから除去気体ストリームとして除去する工程;
必要に応じて、除去気体ストリームを一部凝縮させて、液体中間体混合物とこの部分凝縮工程からもたらされる気体ストリームとを得る工程;
必要に応じて、部分凝縮工程からもたらされる気体ストリーム及び/又は液体中間体混合物を蒸留及び/又はストリッピング及び/又は溶媒洗浄して、塩化水素とホスゲンを含む気体ベント混合物を得る工程;
除去気体ストリーム、または部分凝縮工程からもたらされる気体ストリーム、または気体ベント混合物、またはこれらの組合わせである、ホスゲンと塩化水素を含む初期気体ストリームを得る工程;および
(2)〜(10)のいずれか一項に従って初期気体ストリームからホスゲンを抽出する工程、このとき第2の気体化合物は塩化水素であり、ホスゲン低含量の第2の気体ストリームとホスゲン高含量の抽出剤が得られる;
を含む上記方法。
(16) アミンとホスゲンの反応混合物が、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、シクロヘキサン、およびトルエンからなる群から選ばれる溶媒をさらに含む、(15)に記載の方法。
(17) ホスゲン高含量の抽出剤を、アミンとホスゲン化合物のすくなとも一部を、対応するイソシアネート成分と塩化水素に転化させるための反応混合物中のホスゲン供給源の一部として使用する、(16)に記載の方法。
(18) ホスゲン高含量の第2の液体ストリームと液体中間体混合物とを混合する、(15)〜(17)のいずれか一項に記載の方法。
【0012】
用語の意味
本発明の文脈では、次の用語は下記の意味を有する。
(1) 異なっていることが明確に述べられている場合を除いて、成分のw%、wt%、%wt、もしくは「重量%」に言及しているとき、これは、該成分がその時に存在している流体あるいは物質の総重量に対する該成分の重量を表わしており、その比がパーセント値として表示される。
【0013】
(2) 特に明記しない限り、「bara」とは、「バール(bar)」という単位で表示される絶対圧力を表わしており、1バールは100kPaおよび0.987気圧に等しい。
(3) 膜コンタクターモジュールは、気体側における気相と液体側における液相が、ある相が他の相中に分散することなく、相間の物質移動を起こさせるために互いに接触するのを可能にする膜を含むデバイスである。膜コンタクターモジュールは、微多孔質の膜を含み、引き続きいかなる液体も、細孔を通過して膜の気体側に入り込むことはない。膜は、気相と液相との間のバリヤーとして作用し、気相と液相が膜の細孔にて干渉するのを可能にする。
【0014】
(4) 本発明によれば、塩化水素、すなわちHClは、そのようなものとしての化合物を表わしており、水と接触してイオン化する化合物である塩酸を表わしてはいない。
(5) 本発明によれば、「ホスゲン化合物」は、ホスゲン化反応をもたらすのに適している化合物であって、好ましくは、ホスゲン(すなわち、二塩化カルボニルまたはCOCl
2)、ブロモクロロホスゲン(すなわち、塩化臭化カルボニルまたはCOBrCl)、ジブロモホスゲン(すなわち、二臭化カルボニルまたはCOBr
2)、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる化合物である。
【0015】
(6) 本発明によれば、「溶解する(dissolve)」という用語は、抽出剤液体中のホスゲン化合物分子の実際の物理的状態に明確に対応している、という意図はない。本発明において使用されているように、抽出剤中へのホスゲン化合物の「溶解(dissolving)「は、ホスゲン化合物が、抽出剤液体中に溶解する、及び/又は、抽出剤液体と混ざり合うことを示している。
【0016】
詳細な説明
本発明の第1の態様は、初期気体ストリームからホスゲン化合物を抽出する方法に関し、該方法は、
少なくとも2つの側(すなわち気体側と液体側)を有する膜をもつ少なくとも1つの膜コンタクターモジュールを含む少なくとも1つの抽出セルを含んだ膜抽出ユニットを供給する工程;
ホスゲン化合物を含有する初期気体ストリームを膜の気体側に流す工程;および、
ホスゲン化合物を溶解するのに適した抽出剤液体ストリームが、気体ストリームからホスゲン化合物を吸収し、ホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリームをもたらすように、該抽出剤液体ストリームを膜の液体側に流す工程;
を含む。
【0017】
膜抽出ユニットに、少なくとも2つのインフロー(inflow)と少なくとも2つのアウトフロー(outflow)が供給される。膜抽出ユニットは、少なくとも1つの膜コンタクターモジュールユニットを有する少なくとも1つの抽出セルを含む。それぞれの膜抽出ユニットは、ホスゲン化合物を含有する初期気体流れを供給するための少なくとも1つのインフロー、抽出剤を供給するための少なくとも1つのインフロー、第2の気体ストリームのための少なくとも1つのアウトフロー、およびホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリームのための少なくとも1つのアウトフロー、を有する。
【0018】
膜コンタクターモジュールおよびこのモジュールからの膜は、少なくとも2つの側(すなわち、気体側と液体側)を有し、抽出セルを少なくとも2つの部分(すなわち、気体部分と液体部分)に分割している。ホスゲン化合物を含有する初期気体ストリームを抽出セルの気体部分に供給し、抽出剤を含有する液体ストリームを抽出セルの液体部分に供給する。膜コンタクターモジュールからの膜が、膜コンタクターモジュールの気体側で初期気体と接触し、膜コンタクターモジュールの液体側で抽出剤液体と接触する。膜コンタクターモジュールにより、初期気体と抽出剤液体が、膜コンタクターモジュールの膜の細孔にて互いに直接接触することが可能となる。膜の細孔にて、ホスゲン化合物を含有する気体と抽出剤液体との間に界面がつくり出される。この界面において、ホスゲン化合物が抽出剤液体中に溶解する。この結果、液体側に、ホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体が得られる。
【0019】
この第1の態様の1つの実施態様では、初期気体ストリームは、ホスゲン化合物、ならびに、一酸化炭素、二酸化炭素、塩化水素、窒素、及び/又は塩素からなる群から選ばれる第2の気体化合物を含む。抽出剤液体は、第2の気体化合物に対してよりもホスゲン化合物に対してより良好な溶媒である。ホスゲン化合物と気体化合物との溶解性の差によって、ホスゲン化合物は、膜コンタクターモジュールの細孔において抽出剤液体中に溶解する一方で、気体化合物は実質的に気体側に残留する。実際には、気体の一部が膜を通過する可能性があると考えられている。本実施態様のプロセスは、ホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリームのほかに、初期気体ストリームと比較してホスゲン化合物低含量で気体化合物高含量の第2の気体ストリームももたらす。本実施態様における抽出ユニットの1つのアウトフローは、ホスゲン化合物低含量の第2の気体ストリームのためのものである。
【0020】
好ましい第2の気体化合物はHClである。好ましいホスゲン化合物はホスゲン(COCl
2)である。イソシアネートを製造するプロセスには、しばしばHClとホスゲンの気体混合物が供給される。ホスゲンを再利用できるように、そしてHClが気体混合物から精製されるように、しばしばHClをホスゲンから分離することが要求される。
【0021】
他の好ましい第2の気体化合物はCOとCl
2の組合わせ物である。COとCl
2との反応からホスゲンが得られ、ホスゲンと未反応のCl
2と過剰のCOの混合物をもたらす。
本発明の方法は、ホスゲンを他の目的(たとえばイソシアネートの供給)に使用できるように、ホスゲンを該混合物から抽出するのに使用することができる。
【0022】
膜コンタクターモジュールは、膜の気体側での、ホスゲン化合物及び/又は気体化合物を含有する流入初期気体ストリームと、膜の液体側での抽出剤液体との間の境界面もしくはバリヤーとなるのが好ましい。
【0023】
したがって、初期気体ストリームが第2の気体化合物をさらに含む場合、膜抽出プロセスは、ホスゲン化合物と第2の気体化合物との間の分離をもたらす。膜は、たとえば、1種だけの特定の化合物を選択的に通過させることによって気体間の選択的分離を果たすことはない。分離は、ホスゲン化合物と第2の気体化合物の間の抽出剤に対する溶解性の違いのために起こる。ホスゲン化合物は、第2の気体化合物より抽出剤に対する溶解性が高い。
【0024】
従って抽出剤液体は、第2の気体化合物に対してよりホスゲン化合物に対して高い溶解能力を有する。
好適な抽出剤液体は、0.02〜0.08(好ましくは0.03〜0.07、最も好ましくは0.04〜0.06)の相対揮発度α〔ホスゲン化合物と第2の気体化合物との間のK値の比(K1/K2)である〕を有するものである。ここでK1は、気相中のホスゲン化合物の濃度を液相中のホスゲン化合物の濃度で除して得られ、K2は、気相中の第2の気体化合物の濃度を液相中の第2の気体化合物の濃度で除して得られ、このとき抽出剤液体、第2の気体ストリーム、およびホスゲン化合物は、1バールおよび0℃にて非動的系(non dynamic system)となっている。
K1=[気相中のホスゲン化合物の濃度]/[液相中のホスゲン化合物の濃度]
K2=[気相中の第2の気体化合物の濃度]/[液相中の第2の気体化合物の濃度]
好適なホスゲン化合物は、抽出剤液体、第2の気体ストリーム、およびホスゲン化合物が、1バールおよび0℃にて非動的系となっているときに、0.70〜1.40(好ましくは0.9〜1.3)のK1値を有する。
【0025】
好適な第2の気体化合物は、抽出剤液体、第2の気体ストリーム、およびホスゲン化合物が、1バールおよび0℃にて非動的系となっているときに、8.7〜70(好ましくは10〜46)のK2値を有する。
【0026】
ここで好適な抽出剤液体は、抽出剤液体、第2の気体ストリーム、およびホスゲン化合物が、1バールおよび0℃にて非動的系となっているときに、0.001〜0.015(好ましくは0.003〜0.007)のK3値を有し、ここでK3は以下のとおりである。
K3=[気相中の抽出剤液体の濃度]/[液相中の抽出剤液体の濃度]
たとえば、ホスゲン化合物がホスゲン、第2の気体がHCl、そして抽出剤液体がMCBである系では、ホスゲンとHClは、1バールおよび0℃にて約0.046の相対揮発度[α]〔K値の比(K1/K2)である〕を有し、ここでK1は、気相中のホスゲンの濃度を液相中のホスゲンの濃度で除して得られ、K2は、気相中のHClの濃度を液相中のHClの濃度で除して得られ、K1は、1バールおよび0℃にて約0.88であり、K2は、1バールおよび0℃にて約19.3であり、MCBは、1バールおよび0℃にて約0.0041のK値(K3)を有し、ここでK3は、気相中のMCBの濃度を液相中のMCBの濃度で除して得られる。
【0027】
このことは、1バールおよび室温にて、ホスゲン化合物のほとんどが抽出剤液体中に溶解する、ということを意味している。90〜99.9重量%(好ましくは95〜99重量%)のホスゲン化合物が抽出剤液体中に溶解するのが好ましい。第2の気体ストリームは、実質的に抽出剤液体中に溶解しない。10重量%未満(好ましくは5〜0重量%)の第2の気体ストリームが抽出剤液体中に見出されるのが好ましい。他の例は、「Yow-Lin Huang,Manfred Heilig,Hans Hasse,Jadran Vrabec,AIChE Journal Vol 57(2011) 1043-1060;分子シミュレーションによる塩化水素、ホスゲン、ベンゼン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、およびトルエンの気-液平衡(Vapor-liquid equilibria of hydrogen chloride, phosgene, benzene, chlorobenzene, ortho-dichlorobenzene, and toluene by molecular simulation)」から推測することができる。この文献は、本明細書中にその全体が参照として含まれる。
【0028】
抽出剤は、膜コンタクターモジュールの膜を溶解しないのが好ましい。抽出剤液体は、抽出されたホスゲン化合物が使用される他のプロセスに対して妨害を与えないように選定されるのが好ましい。たとえば、MCBはホスゲンを抽出するための適切な抽出剤であり、ホスゲン高含量のMCBは、イソシアネートを得るためのプロセスに使用することがてきる。
【0029】
1つの実施態様では、抽出剤液体は、不活性の芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、環状炭化水素、またはこれらのハロゲン化誘導体である。抽出剤液体の例は、モノクロロベンゼンやジクロロベンゼン等の芳香族化合物(たとえば、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、またはテトラリンやデカリン等のナフタレン誘導体);約5〜12個の炭素原子を有するアルカン(たとえば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、またはデカン);シクロヘキサン等のシクロアルカン;ならびに、ほとんど不活性のエステルとエーテル(たとえば、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、またはジフェニルエーテル);である。抽出剤は、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、シクロヘキサン、およびトルエンからなる群から選ばれるのが最も好ましい。最も好ましい抽出剤液体はMCBである。
【0030】
膜コンタクターモジュールの気体側における気体圧が、膜コンタクターモジュールの液体側における液体圧より高いのが好ましい。2つの側の間に圧力差があることで、気体側から抽出剤中へのホスゲン化合物の吸収が高められる。気体側での圧力が、液体側での圧力より0.1〜5bara高いのが好ましい。
【0031】
たとえば、気体側での圧力は大気圧より高い一方で、膜の液体側での圧力は大気圧以下である。1.2〜4baraの範囲の大気圧超の圧力を気体側に加えるのが好ましいのに対して、液体(抽出剤)側には0.1〜1.9baraの圧力を加えるのが好ましい。
【0032】
初期気体ストリームに、さらにスイープガスを供給することができる。スイープガスは、初期気体ストリームに対する圧力及び/又はインフロー速度を調整するのに役立つ。好適なスイープガスの例は、窒素と二酸化炭素である。
【0033】
膜コンタクターモジュールの膜は、幾つかの形態をとることができる。たとえば膜は、フラットシートまたはMarkel Corp(商標)から市販のEclipse membranes(商標)等の中空繊維膜であってよい。
【0034】
膜コンタクターモジュールは、微孔質材料で造られた膜を含むのが好ましい。膜メーカーによって示されている細孔径は変わってよく、プロセスを実施するのに使用される化学物質の種類に依存する。たとえば、膜の細孔径は、いったん膜が抽出剤と接触したら、拡大してもまたは収縮してもよく、この拡大または収縮は、膜の種類及び/又は使用される抽出剤の種類に依存する。さらに、細孔の形態が異なっていてもよい。膜の製造に応じて、細孔は、均一な形態を有してもよいし、あるいは細孔ごとに異なる形態を有してもよい。たとえば、形態は、実質的に円形であっても、あるいはどちらかと言えば長円形であってもよい。任意の特定の環境における膜の実際の性能は、他の幾つかの特性(たとえば、厚さや疎水性)もあるが、膜の細孔径と細孔の形態に依存する。
【0035】
膜コンタクターモジュールの膜は、0.03〜0.3μm(好ましくは0.05μm)の平均細孔径を有するのが好ましく、このとき細孔径は、たとえばPorous Materials社から市販のキャピラリーフローポロメーターを使用して圧縮ガスを用いて測定される。膜コンタクターモジュールの実際の性能はさらに、他の操作条件、たとえば初期気体ストリームと抽出剤の温度、膜コンタクターモジュールに加えられる圧力、初期気体ストリームと液体ストリームの流量、および膜の有効表面に依存する。膜コンタクターモジュールの性能はさらに、膜コンタクターモジュールの設計要素(たとえば、フラットシート膜または中空繊維膜の使用;インレット、アウトレット、バッフル、加熱要素、および冷却要素等の形状と配向)にも依存する場合がある。膜コンタクターモジュールの膜は、気体を液体側に通過させる一方で、抽出剤が膜を通り抜けるのを妨げる。さらに、この膜により、膜コンタクターモジュールの気体側に圧力を生成させることができる。これを得るために、細孔径、膜の厚さ、および材料の種類を組み合わせることで、膜を本発明のプロセスを行うのに適したものにすることができる。
【0036】
膜コンタクターモジュールの膜は、15μm〜120μmの平均厚さを有してよい。より薄い膜は適切ではない。なぜなら、こうした膜は、抽出剤液体の一部を通過させることができるからであり、及び/又は、膜の気体側に圧力がつくり出されるのを妨げることがあるからである。膜の厚さは、「Inspect」走査電子顕微鏡(FEI Corporation)を使用して測定される。
【0037】
膜コンタクターモジュールの膜は、ポリマー材料、セラミック材料、複合材料、または他の種類の材料であるのが好ましい。ポリマー膜を使用するのが好ましい。
膜コンタクターモジュールの膜は疎水性であるのが好ましい。適切な膜の良好な例は、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、またはシリコーンゴムで造られた疎水性膜である。
【0038】
工業的規模の膜コンタクターの設計または選択は、選定された膜の正確な特性;種々の流体ストリームの流量;種々の流体ストリームの物理的特性;種々の流体ストリームの化学的特性;インレットストリームの実際の組成とアウトレットストリームのターゲット組成;ことによると汚染する痕跡固体不純物の存在可能性;所望する操作温度と操作圧力;などの多くのパラメーターを考慮に入れるように行うことができる。たとえば、中空繊維膜の場合、気体流れを、繊維の外側を流れる抽出剤液体とともに繊維を通して移動させることもできるし、あるいは逆に、気体流れは、向流であっても、並流であっても、または直交流であってもよい。追加のミキシング装置をモジュール内に組み込むこともできる。一般的に適切である膜コンタクターの例としては、Membrana GmbH、Compact Membrane Systems社、またはMarkel Corporation等のサプライヤーから提供されるものがあるが、設計、製造、および据え付け等は、本発明の要求に適合するよう特異的に調整されることは言うまでもない。
【0039】
膜コンタクターモジュールはそれ自体に、適切な材料〔特殊ステンレス鋼を含む種々のグレードのスチール、エンジニアリングポリマーもしくはエンジニアリングプラスチック、セラミック、および複合材料(これらに限定されない)〕から製造された工学的設計のさらなる格納構造物を組み込むことができる。
【0040】
1つの実施態様では、初期気体ストリームは、痕跡量の溶媒をさらに含んでよい。痕跡量の溶媒とは、1ppm〜1重量%(好ましくは1ppm〜100ppm)の範囲の溶媒量として理解すべきである。
【0041】
1つの実施態様では、本発明のプロセスは、初期気体ストリーム中、及び/又は、ホスゲン低含量の第2の気体ストリーム中の気体化合物及び/又はホスゲン化合物の濃度を分析する工程をさらに含む。1つの実施態様では、本発明のプロセスは、抽出剤液体とホスゲン高含量の抽出剤中のホスゲンの濃度を分析する工程をさらに含む。
【0042】
初期気体ストリーム、第2の気体ストリーム、液体抽出剤ストリーム、及び/又はホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリームの組成を測定することができる。さらに詳細に言えば、ホスゲン化合物、抽出剤、及び/又は気体化合物の濃度も測定することができる。ユニットの性能をモニターすべく、測定は、分光分析法やクロマトグラフィー法などの1つ以上のオンライン分析法(近赤外線分光法、赤外線分光法、ガスクロマトグラフィー)によって行うことができる。ストリームが、二成分の単純な二元混合物であるか、あるいは純然たる二成分系に近い状態においては、キャリブレーションによる物理的特性(たとえば、密度や粘度など)の測定値を直接使用することができる。これらのデータを、たとえば温度測定値と組み合わせると、種々のストリーム中の2つの主要成分の比が得られる。特に、気体化合物、初期気体ストリーム中のホスゲン化合物、ならびに第2のアウトフロー気体ストリーム中のホスゲン化合物と気体化合物の濃度を、オンラインのFT-IR分光法によってモニターすることができる。オンライン分析からの結果は、プロセスの有効性をモニターするのに使用することができる。必要であれば、プロセス制御と装置制御の幾つかの態様を、自動的に、あるいは手動介入によって調整することができる。
【0043】
理解しておかねばならないことは、実施態様が工業プロセスの一部を形成するとき、初期気体ストリームは、さらなる成分(たとえばフェニルイソシアネート)あるいは溶媒(たとえばMCB)を含んでよい(どちらも気体形態である)。
【0044】
幾つかの実施態様によれば、膜抽出ユニットの第2の気体ストリームは、さらに蒸留することができ、及び/又はストリッピングすることができ、及び/又は溶媒で洗浄することができ、これによりホスゲン化合物及び/又は第2の気体化合物の含量をさらに低下させることができる。この溶媒は、膜抽出ユニットにおいて使用される抽出剤と同じであっても、異なっていてもよい。
【0045】
幾つかの実施態様によれば、本発明のプロセスは、ホスゲン高含量の抽出剤液体ストリームを分離する工程をさらに含んでよい。この実施態様は、第2の気体化合物の一部が膜コンタクターモジュールを通過する、という場合に使用することができる。気体化合物の実質的に全てが抽出剤液体中に溶解せず、従って気体と液体は、気/液分離器を介して容易に分離することができる。
【0046】
他の実施態様では、ホスゲン化合物低含量の第2の気体ストリームは、一部が再利用されるか、あるいは気体側において、インフローに供給するための初期気体ストリームと混合される。
【0047】
他の実施態様では、ホスゲン化合物高含量の第2の抽出剤液体ストリームは、一部が再利用され、及び/又は抽出剤液体と混合される。
膜抽出ユニットが幾つかの抽出セルを含む場合、先行する抽出セルからの流出する第2の気体ストリームは、分離効率を高めるために、後続する抽出セルに対するインフローであってよい。
【0048】
膜抽出ユニットが2つ以上の抽出セルを含む場合、これらのセルを互いに並列にて連結することができる(すなわち、初期気体流ストリームが、全ての抽出セルに対する供給物として使用される)。
【0049】
これとは別に、他の実施態様では、これら2つ以上のセルを直列に連結することができる。膜抽出ユニットの最も単純な形態では、初期気体ストリームが、直列状態のN個のセルの最初のセルに対する供給物として使用され、後続する各セルの供給物は、その前のセルの流出気体流である。
【0050】
さらに他の実施態様では、膜抽出セルは、後続するセルでの気体ストリームの凝縮を避けるための手段を含む。たとえば、連続したセルの間に凝縮器または加熱器を取り付けるとできる。これとは別に、あるいは追加する形で、セルは、温度調節を行うための手段(たとえば、加熱及び/又は冷却手段)を有してよい。
【0051】
本発明の第2の態様によれば、アミンをホスゲン化することによってアミンを対応するイソシアネート成分に転化させるための方法が提供され、該方法は、
アミンとホスゲンを含む反応混合物をホスゲン化反応器に供給する工程;
反応混合物中のアミンとホスゲンの少なくとも一部を、対応するイソシアネート成分と塩化水素に転化させ、これによりイソシアネート成分、ホスゲン、および塩化水素を含む液体イソシアネートストリームを得る工程;
ホスゲンの少なくとも一部と塩化水素の少なくとも一部を、液体イソシアネートストリームから除去気体ストリームとして除去する工程;
除去気体ストリームを必要に応じて一部凝縮させて、液体中間体混合物とこの部分凝縮工程からもたらされる気体ストリームとを得る工程;
部分凝縮工程からもたらされる気体ストリーム及び/又は液体中間体混合物を、必要に応じて蒸留及び/又はストリッピング及び/又は溶媒洗浄して、塩化水素とホスゲンを含む気体ベント混合物を得る工程;
除去気体ストリーム、部分凝縮工程からもたらされる気体ストリーム、気体ベント混合物、またはこれらの組合わせである、ホスゲンと塩化水素を含む初期気体ストリームを得る工程;および
本発明の第1の態様に従って初期気体ストリームからホスゲンを抽出する工程、このとき気体化合物は塩化水素であり、ホスゲン低含量の第2の気体ストリームとホスゲン高含量の抽出剤が得られる;
を含む。
【0052】
理解しておかねばならないことは、実施態様と好ましい特徴、ならびに本発明の第1の態様に関して前述した実施態様と好ましい特徴に対する利点は、変更すべきところは変更して、本発明のこの態様に対して当てはまる、という点である。
【0053】
本発明の方法は、実質的にあらゆるアミンを、ホスゲン化を介してその対応するイソシアネートに転化させるためのプロセスに適用することができる。本発明の方法は、たとえば、トルエンジアミン(TDA)をトルエンジイソシアネート(TDI)に転化させるための、ヘキメチレンジアミン(HDA)をヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)に転化させるための、イソホロンジアミン(IPDA)をイソホロンジイソシアネート(IPDI)に転化させるための、そしてメチレンジシクロヘキシルアミン(H12MDA)をメチレンジシクロヘキシルイソシアネート(H12MDI)に転化させるためのホスゲン化において使用するのに適している。理解しておかねばならないことは、上記のアミンは、粗製形態にて〔すなわち、アミンの製造プロセスで得られる異性体と他の成分(当業界によく知られている)との混合物として〕使用することができる、という点である。
【0054】
アミンは、粗製メチレン架橋ポリフェニルポリアミン(MDAとも呼ばれる)であるのが好ましい。この粗製メチレン架橋ポリフェニルポリアミンは通常、メチレンジフェニレンジアミンの異性体(いわゆる2,2'-MDA、2,4'-MDA、および4,4'-MDA)と、構造中に3つ以上のフェニル基と3つ以上のアミン基を含むメチレン架橋ポリフェニルポリアミンとが組み合わさった混合物である。この粗製メチレン架橋ポリフェニルポリアミンは通常、強酸(たとえば塩酸、硫酸、またはリン酸)の溶液の存在下にて、アニリンもしくはアニリン誘導体とホルムアルデヒドとを反応させることによって製造される。ホルムアルデヒドは種々の形態で供給することができ、水溶液として供給するのが好ましい。固体酸触媒によるプロセスも知られている。
【0055】
反応混合物は、溶媒をさらに含むのが好ましい。イソシアネートの製造に対して一般的に適している溶媒を使用することができる。これらは、不活性の芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、もしくは環状炭化水素、またはこれらのハロゲン化誘導体である。このような溶媒の例は、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン(たとえばオルトジクロロベンゼン)、トルエン、キシレン、ナフタレン誘導体(たとえばテトラリンやデカリン)等の芳香族化合物;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、またはデカン等の、約5〜12個の炭素原子を有するアルカン;シクロヘキサン等のシクロアルカン;ならびに、エチルアセテート、ブチルアセテート、テトラヒドロフラン、ジオキサン、またはジフェニルエーテル等のほぼ不活性のエステルおよびエーテル;である。溶媒は、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、シクロヘキサン、およびトルエンからなる群から選ばれるのが最も好ましい。溶媒は通常、液体形態のアミンのホスゲン化を容易にするために使用され、そして通常、アミンとホスゲンを混合して反応させる前に、アミンとホスゲンを溶解するのに使用される。溶媒が使用される場合、ホスゲン高含量の抽出剤を、アミンとホスゲンからのイソシアネートと塩化水素への転化に対して再利用することができる。
【0056】
当業者は、ホスゲン化反応が気相で起こることを知っている。一般には、溶媒は、反応のクエンチング段階及び/又は最終処理段階において使用することができる。ホスゲン化が気相で行われるときには、ホスゲンと溶媒を再利用することも可能であるが、ホスゲン/溶媒混合物を、先ずホスゲン(ホスゲン化のために使用することができる)と溶媒(クエンチング段階または最終処理段階のために使用することができる)を分離することによって処理しなければならない。
【0057】
液体イソシアネートストリームから除去された除去気体ストリームは通常、15〜50重量%のホスゲン、30〜80重量%の塩化水素、および0.01〜40重量%の溶媒を含む。イソシアネートストリーム中の、除去される気体ストリームは、75℃超の温度(一般には、−30℃〜160℃の範囲の温度)でもたらされる。このガス状混合物の一般的な圧力は、2〜40baraの範囲である。
【0058】
幾つかの実施態様によれば、凝縮は、ガス状混合物を60〜20℃の範囲の温度に冷却することを含んでよく、このとき冷却は、引き続いた段階で行うことができる。幾つかの実施態様によれば、凝縮は、ガス状混合物を20〜−40℃の範囲の温度に冷却することを含んでよく、このとき冷却は、引き続いた段階で行うことができる。
【0059】
アミンを対応するイソシアネート成分に転化させるために本発明の方法を使用し、これにより膜抽出ユニットを使用する結果、最終的には、ホスゲン低含量塩化水素のストリーム(実質的に純粋な塩化水素、あるいは実質的にホスゲン非含有の塩化水素)が得られる。実質的に純粋な塩化水素とは、該流体が1ppm〜0.1重量%(好ましくは1ppm〜100ppm)のホスゲンを含有する、ということを意味している。
【0060】
実質的に純粋な塩化水素は、同じ化学プラントでの他の化学プロセスにおいて使用することができる。これとは別に、この塩化水素を遠く離れた稼働プラントに移送することもできるし、あるいは水と混合することによって塩酸を得るために、この塩化水素を使用することができる。
【0061】
たとえば、製造されるイソシアネートがメチレンジフェニレンジイソシアネート(MDI)である場合、塩化水素の一部を、アニリンとホルムアルデヒドを縮合させてメチレンジフェニレンジアミン(該アミンのホスゲン化によってアミンを対応するイソシアネート成分に転化させるための、本発明のプロセスの前駆体アミン)にする製造設備に再循環(ガス状塩化水素として、または液体HClとして)することができる。これらのプロセスは、当業者には周知である。