特許第6509872号(P6509872)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6509872
(24)【登録日】2019年4月12日
(45)【発行日】2019年5月8日
(54)【発明の名称】ホットメルト接着剤
(51)【国際特許分類】
   C09J 123/20 20060101AFI20190422BHJP
   C09J 5/06 20060101ALI20190422BHJP
   C09J 123/22 20060101ALI20190422BHJP
【FI】
   C09J123/20
   C09J5/06
   C09J123/22
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-541610(P2016-541610)
(86)(22)【出願日】2014年12月18日
(65)【公表番号】特表2017-504688(P2017-504688A)
(43)【公表日】2017年2月9日
(86)【国際出願番号】US2014071082
(87)【国際公開番号】WO2015095480
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2017年12月14日
(31)【優先権主張番号】61/918,434
(32)【優先日】2013年12月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(72)【発明者】
【氏名】ブネル, ウィリアム エル.
【審査官】 菅野 芳男
(56)【参考文献】
【文献】 特表2001−523285(JP,A)
【文献】 米国特許第06218457(US,B1)
【文献】 特表平09−511545(JP,A)
【文献】 米国特許第00545511(US,A)
【文献】 特表2013−540843(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0158176(US,A1)
【文献】 特開平01−144480(JP,A)
【文献】 米国特許第04824889(US,A)
【文献】 特開平11−323289(JP,A)
【文献】 米国特許第06211272(US,B1)
【文献】 米国特許第04761450(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0178333(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホットメルト接着剤組成物であって、
(i)40%より多くの非晶質ポリオレフィンの共重合体単位としての1−ブテンを含む、非晶質ポリオレフィンコポリマー組成物;および
(ii)少なくとも1つのブテンモノマーを含む、第二の非晶質ポリマーであって、該ポリマーは、少なくとも1000の分子量(MW)を有し、該ポリマーは、該ポリオレフィンと相溶性である、ポリマー
から本質的になるホットメルト接着剤組成物。
【請求項2】
前記接着剤は、粘着付与剤を実質的に含まない、請求項1に記載の接着剤。
【請求項3】
前記第二の非晶質ポリマーは、分子量が200〜20,000で、かつ100℃でのセイボルトユニバーサル秒(SUS)粘度が100〜20,000の粘性の液体を含む、請求項1または2に記載の接着剤。
【請求項4】
前記非晶質ポリオレフィンポリマーは、50wt.%未満の1つまたはそれより多くのアルファオレフィンCもしくはC4−20モノマーを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤。
【請求項5】
前記第二の非晶質ポリマーは、分子量が1500〜6000のポリイソブチレンを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤。
【請求項6】
前記接着剤は、50〜90wt.%の前記非晶質ポリマー、および10〜50wt.%の前記ポリイソブチレンがある、請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着剤。
【請求項7】
前記接着剤の密度は、0.9g-cm−3未満である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着剤。
【請求項8】
前記接着剤の密度は、0.87g-cm−3未満である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着剤。
【請求項9】
ホットメルト接着剤組成物であって、
(i)90〜10wt.%の非晶質ポリオレフィンコポリマー組成物であって、60%より多くの非晶質ポリオレフィンの共重合体単位としての1−ブテンを含む、組成物;
(ii)0.1〜50wt.%のポリイソブチレン
から本質的になり、;該接着剤は、粘着付与剤を実質的に含まず、;該接着剤の密度は、0.9g-cm−3未満であるホットメルト接着剤組成物。
【請求項10】
前記非晶質ポリマーは、50wt.%未満の1つまたはそれより多くのアルファオレフィンCもしくはC4−20モノマーを含む、請求項に記載の接着剤。
【請求項11】
前記ポリイソブチレンは、2000〜3000の分子量を有する、請求項9または10に記載の接着剤。
【請求項12】
前記接着剤の密度は、0.9g-cm−3未満である、請求項〜11のいずれか一項に記載の接着剤。
【請求項13】
前記接着剤の密度は、0.87g-cm−3未満である、請求項9〜12のいずれか一項に記載の接着剤。
【請求項14】
使い捨て製品であって、フィルム、繊維、セルロースシートまたは不織布と組み合わせた基材を含み、その間に請求項1〜13のいずれか一項に記載の接着剤を含む接着剤結合を有する、使い捨て製品。
【請求項15】
使い捨ておむつ製品であって、フィルム、繊維、セルロースシートまたは不織布と組み合わせた基材を含み、その間に請求項1〜13のいずれか一項に記載の接着剤を含む接着剤結合を有する、使い捨ておむつ製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国国内企業でありすべての国の指定についての出願人であるIFS INDUSTRIES INC.およびすべての国の指定についての発明者にすぎず米国国民であるWilliam L.Bunnelleの名義で2014年12月18日にPCT国際特許出願として出願され、そして2013年12月19日に出願された米国仮特許出願第61/918,434号に対する優先権を主張し、その内容はすべて本明細書中に参考によって援用される。
【0002】
開示されるものは、製品の構築において、セルロース系材料、フィルム、繊維または不織布などの基材に適用され得る、汎用ホットメルト接着剤材料である。接着剤組成物は、製品を組み立て、かつ力学的に安定な生産物を得るのに十分な溶解粘度、粘着および接着を得るために製造される。接着剤は、典型的に、製品の製造において有用な、所望でかつ有用な構築特性を得る割合で組み合わされた、ポリマー材料のブレンドを含む。1つの実施形態は、ホットメルト接着剤である。第二の実施形態は、ホットメルト接着剤の構築特性および態様を使用して製造される製品である。
【背景技術】
【0003】
一般的なホットメルト接着剤は、実質的に均一な熱可塑性のブレンドにおいて、ポリマーと添加剤とを組み合わせることによって作られる。改善された材料が、改善された適用機器における使用、ならびに現在および最新の製品の構築における使用のために必要とされる。相当の必要性が、材料の新しい配合の組み合わせを提供すること、および改善された接着剤を得るブレンド技術において存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
当該接着剤組成物は、第一の非晶質α−オレフィンコポリマーおよび第二のポリマーを含む。非晶質ポリマーは、ブテンおよび1つもしくはそれより多くのアルファオレフィンモノマー(エチレン、プロペン、ペンテン、オクテンなど)を含む、非晶質またはランダムのポリマーを含む。第二のポリマーは、希釈剤、粘度調節剤、増量剤または可塑剤として作用し得る、非晶質材料を含む。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書中で使用される場合、「ホモポリマー」は、一種類のモノマーの重合から生じるポリマー(すなわち、一種類の繰り返し単位から本質的になるポリマー)を意味する。
【0006】
本明細書中で使用される場合、用語「コポリマー(単数または複数)」とは、少なくとも2種の異なるモノマーの重合によって形成されるポリマー(単数または複数)をいう。例えば、用語「コポリマー」は、プロペンまたはブテン(好ましくは1−ブテン)などのモノマーとα−オレフィン(例えば、エチレン、1−ヘキセンまたは1−オクテンなど)との共重合反応生成物を包含する。
【0007】
本明細書中で使用される場合、用語「プロペンコポリマー」または「プロピレンコポリマー」は、40もしくは50wt.%よりも多いかまたはそれよりも多いプロペンと、エチレンおよびC〜C20α−オレフィンを包含する群から選択される少なくとも1種のモノマーとのコポリマーを意味する。
【0008】
本明細書中で使用される場合、用語「ブテンコポリマー」は、n−ブテン(1−ブテン)または2−ブテンと、C2−3およびC5−20アルファオレフィンの群から選択される少なくとも1種のモノマーとのポリマーを意味する。ブテンコポリマーは、典型的に、最小量が少なくとも約40もしくは約50wt.%またはそれよりも多くのブテンモノマー(1−ブテンなど)を含む。
【0009】
用語「非晶質」は、結晶性が実質的にないこと、(すなわち)5%未満および1%未満であることを意味する。用語「ヘテロフェーズ」ポリマーは、冷却された接着剤の塊において粘着強度を提供し得る、非晶質の特性および少なくともいくらかの実質的な結晶内容物(少なくとも5wt.%、10wt.%、20wt.%、40wt.%、または50wt.%の結晶内容物)を有するポリマーを意味する。結晶内容物は、立体規則性のブロックまたはシークエンスの形態で存在し得る。
【0010】
用語「シークエンスまたはブロック」は、組成、結晶化度または他の局面が同様である、繰り返しモノマーのポリマー部分を意味する。
【0011】
本明細書中で使用される場合、用語「オープンタイム」は、第一の基材への溶融したホットメルト接着剤組成物の適用と、基材上での当該接着剤の有用な粘着性またはウェットアウトが当該接着剤組成物の凝固により事実上止まる時間との間で経過した時間の量を意味する。オープンタイムはまた、「ワーキングタイム」とも呼ばれる。
【0012】
本明細書中で使用される場合、用語「基材」は、ホットメルト接着剤組成物との接触が意図される、少なくとも部分的にまたは完全に凝固した、繊維、フィルムまたは平面表面を有する任意の物品を意味する。いくつかの場合において、ホットメルト接着剤組成物の同じ領域、円、ビーズ、線、繊維または点は、2つまたはそれより多くの基材の間に接着剤結合を作る目的のために2つまたはそれより多くの基材と接触される。いくつかのそのような場合において、基材は、同じ物品の部分である:例えば、折りたたまれたフィルムまたは折りたたまれた不織布、折り重ねられた段ボールシートの二側面であって、当該二側面は、接着的に一緒に結合している。別のそのような場合において、基材は、異なる物品の部分である:例えば、第二のフィルム、不織布または段ボールシートへと接着的に結合されているプラスチックフィルムである。基材は、非透過性、透過性、多孔質または無孔質であり得る。
【0013】
本明細書中で使用される場合、用語「実質的に」は、ほぼ同じまたは均一であるが、定義される特性、定義などから少量の変動を許容するかまたは有することを意味する。例えば、粘度、溶融点などの、本明細書中に記載される測定された特性における測定可能または測定不可能な小さな変動は、ヒューマンエラーまたは方法精度から生じ得る。他の変動は、製造プロセスにおける固有のバリエーション、配合の熱履歴などによって引き起こされる。接着剤組成物は、それにもかかわらず、報告されるような特性を実質的に有していると言われる。
【0014】
本明細書中で使用される場合、用語「メジャーな割合」(major proportion)は、材料またはモノマーが、50wt.%より多く使用されることを意味する。本明細書中で使用される場合、用語「主要な成分」(primary component)は、材料またはモノマーが、その他と比較してより多い物質であるか、または混合物もしくはポリマーにおいてより高い濃度を有するが、50wt.%もの量はないかもしれないことを意味する。
【0015】
移行句「から本質的になる」は、請求の範囲を指定された材料へと限定するが、請求される材料の基本的かつ新規な性質に著しく影響を及ぼさない材料を包含する。これらの性質は、オープンタイム、粘着強度(引張強度)、剥離強度および粘度を包含する。意味のある量の第三のポリマーまたは意味のある量の粘着付与剤は、請求される材料の基本的かつ新規な性質に著しく影響を及ぼす。
【0016】
接着剤材料は、1−ブテンを含む、実質的に非晶質であるかまたはランダムに重合されたポリマー材料を含むポリオレフィンコポリマーを含む第一のポリマーと、ポリイソブチレンポリマーまたは同様の材料などの相溶性の非晶質液体ブテンポリマーを含む第二の非晶質ポリマーとを含む。ポリイソブチレンポリマーは、相当の割合(50モル%よりも高く、しばしば90モル%よりも高い)のイソブチレンモノマーを含む。
【0017】
第一の非晶質ポリマーは、典型的にブテン(例えば)1−ブテンを含み、エチレン、プロペンまたは第二のC4−40オレフィンポリマーを含有し得る、コポリマーまたはターポリマーであり得る。これらの実質的に非晶質の低結晶化度ポリマーは、10%未満、そして好ましくは5%未満の結晶性質を有する。
【0018】
非晶質ポリマーは、ブテンに基づくコポリマー(最小量は、少なくとも約30または40または50または60wt.%の1−ブテンである)であり、これはまた、ランダムブテン−α−オレフィンコポリマーとも呼ばれ得る。ブテンコポリマーは、プロペンに由来する1種またはそれより多くの単位(すなわち、モノマー単位)、エチレンまたは4〜約20の炭素原子を含むα−オレフィンに由来する、1種またはそれより多くのコモノマー単位を包含する。
【0019】
第一のコポリマーは、約30モル%〜約75モル%、好ましくは約40モル%〜約70モル%、約50モル%〜約65モル%の、ブテンに由来する単位を含む。ブテンに由来する単位に加えて、本コポリマーは、約70モル%〜約30モル%から約60モル%〜約40モル%までの、好ましくはエチレン、プロペン、または少なくとも1種のC5−10アルファ−オレフィンモノマーに由来する単位を含む。
【0020】
1つまたはそれより多くの実施形態において、α−オレフィンコモノマー単位はまた、エチレン、1−ブテン、1−ヘキサン(1−hexane)、4−メチル−1−ペンテン、および/または1−オクテンなどの他のモノマーに由来し得る。例示的なアルファ−オレフィンは、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1,2−メチルペンテン−1,3メチルブテン−1(pentene−1,2−methylpentene−1,3methylbutene−1)、ヘキセン−1,3−メチルペンテン−1,4−メチルペンテン−1,3,3−ジメチルブテン−1(hexene−1,3−methylpentene−1,4−methylpentene−1,3,3−dimethylbutene−1)、ヘプテン−1、ヘキセン−1、メチルヘキセン−1、ジメチルペンテン−1、トリメチルブテン−1、エチルペンテン−1、オクテン−1、メチルペンテン−1、ジメチルヘキセン−1、トリメチルペンテン−1、エチルヘキセン−1、メチルエチルペンテン−1、ジエチルブテン−1、プロピルペンタン−1(propylpentane−1)、デセン−1、メチルノネン−1、ノネン−1、ジメチルオクテン−1、トリメチルヘプテン−1、エチルオクテン−1、メチルエチルブテン−1、ジエチルヘキセン−1、ドデセン−1およびヘキサドデセン−1からなる群より選択される。
【0021】
1つまたはそれより多くの実施形態において、非晶質コポリマーは、約30モル%〜約75モル%、好ましくは約40モル%〜約00モル%の、ブテンに由来する単位と、約70モル%〜約30モル%から約60モル%〜約40モル%、約50モル%〜約65モル%までの、エチレン、プロペン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される少なくとも1種のアルファ−オレフィンモノマーに由来する単位とを含む。少量のα−オレフィンモノマー(単数または複数)は、約0.1〜20モル%の範囲で使用され得る。非晶質ポリマーは、約1,000〜約25,000またはそれ未満、好ましくは、約2,000〜約20,000の重量平均分子量(Mw)を有する。
【0022】
1つまたはそれより多くの実施形態において、第一のコポリマーは、約30モル%〜約70モル%、好ましくは約40モル%〜約60モル%の、ブテンに由来する単位と、約70モル%〜約30モル%から約60モル%〜約40モル%までの、プロペンに由来する単位とを含むが、一方で少量のα−オレフィンモノマー(単数または複数)が、約0.1〜20モル%の範囲で使用され得る。
【0023】
非晶質ポリマーは、約1,000〜約50,000またはそれ未満、好ましくは約5,000〜45,000の重量平均分子量(Mw)を有する。
【0024】
非晶質コポリマーは、190℃で、ASTM D3236によって測定した場合、10,000mPa・s(1センチポアズ(cps)=1mPa・s)未満(例えば、約2000〜8000mPa・s)の粘度を有する。溶融粘度は、ASTM D−3236に従って決定された。これはまた、本明細書中で「粘度」および/または「ブルックフィールド粘度」とも呼ばれる。
【0025】
非晶質ポリオレフィンのいくつかの例は、Huntsmanによって作られたRextacポリマーを包含し、Rextac E−62、E−65を包含する。例えば、ポリマーの記載について、Susticの米国特許第5,723,546号を参照のこと。これは明示的に本明細書中に援用される。他の有用な非晶質ポリマーは、Vestoplast(登録商標)およびEastoflex(登録商標)材料として販売される。
【0026】
接着剤材料は、第一のコポリマー中の1−ブテン成分と相溶性の第二のポリマーを含む。そのような相溶性は、少なくとも1種のブテンモノマー(1−ブテン、cisおよびtrans−2−ブテンならびにイソブチレン)異性体を含む、液体非晶質材料に起因する。従来の炭化水素の性質を有するホワイトオイルなどの従来の可塑化油とは異なり、有用な材料は、十分に相溶性であり、結果として、追加加工性の性質を改善し、粘度を低減し、接着結合を維持するが、一方で粘着特性を改善する。ポリマーのブレンドの用語「相溶性の、または相溶性」は、当該用語が本開示において使用される場合、(1)材料がブレンドされて均一なホットメルトになること、および(2)非晶質1−ブテンポリマーと第二の非晶質ポリマーとの、重量で(70/30〜50/50)の混合物の粘着強度が、構築目的のために維持されることを意味する。好ましい材料は、相溶性の増量剤、希釈剤および粘度調整剤(ポリイソブチレンポリマーなど)を含む。ポリマーは、メジャーな割合のイソブチレン単位を含み得るかまたは
[−C(CH−CH−]
として示され得、式中n=15〜75である。ポリイソブチレンなどの好ましい材料は、約200〜20,000、約200〜5,000または約500〜3,000の分子量を有する粘性の液体である。好ましい液体材料は、100℃で約100〜20,000のセイボルトユニバーサル秒(SUS)粘度を有する。ポリイソブチレンの特有の特徴は、低いガス透過性ならびに酸、アルカリおよび塩の溶液の作用への高い抵抗性ならびに高い誘電率である。それらは、太陽光および紫外線の作用下で次第に分解する(カーボンブラックの追加が、このプロセスを遅らせる)。工業において、ポリイソブチレンは、−80℃から−100℃までの温度でのモノマーのイオン性(AlClにより触媒される)重合によって生産される;それらは、ゴム工業の通常の機器を使用して処理される。ポリイソブチレンは、天然または合成ゴム、ポリエチレン、塩化ポリビニルおよびフェノール−ホルムアルデヒド樹脂と容易に化合する。
【0027】
いくつかの実施形態において、可塑剤は、約350と約10,000との間の平均分子量を有する、ポリプロピレン、ポリブテン、水素化ポリイソプレン、水素化ポリブタジエン、ポリピペリレン、ピペリレンとイソプレンとのコポリマーなどを包含する。他の実施形態において、可塑剤は、通例の脂肪酸のグリセリルエステルを包含する。
【0028】
上に示されるように、好ましい組成物の実施形態は、オープンタイム、基材の湿潤または接着剤材料への粘着力のいずれかの局面を追加し得る、有効量の従来の粘着付与剤材料を実質的に含まずに作られる。粘着付与剤の使用を避けることは、費用を低減し、配合者を供給不足の材料の使用から解放する。更に、粘着付与剤は、使い捨て製品に望ましくないにおいを付け得て、そしてまた、幼児用おむつにおいて使用されるポリエチレンバックシート材料を弱くさせ得る、(SBCに基づく接着剤において使用されるプロセスオイルのような)低分子量可塑剤のキャリアとして作用し得る。バックシートが完全な状態であることは、これらの製品において使用されるポリエチレンフィルムの厚さの縮小のため、より重要になりつつある。用語「従来の粘着付与剤樹脂」によって、一般的に接着剤分野および工業において入手可能である樹脂は、典型的なホットメルト接着剤において使用される。この範囲に包含される従来の粘着付与剤樹脂の例は、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族変性(aromatic modified)脂肪酸炭化水素樹脂、水素化ポリシクロペンタジエン樹脂、ポリシクロペンタジエン樹脂、ガムロジン、ガムロジンエステル、ウッドロジン、ウッドロジンエステル、トール油ロジン、トール油ロジンエステル、ポリテルペン、芳香族変性ポリテルペン、テルペンフェノール類芳香族変性水素化ポリシクロペンタジエン樹脂(terpene−phenolic, aromatic modified hydrogenated poly−cyclopentadiene resins)、水素化脂肪族樹脂、水素化脂肪族芳香族樹脂、水素化テルペンおよび変性テルペン、ならびに水素化ロジンエステルを包含する。従来の配合においてしばしば、そのようなレジンは、約5から約65wt.%まで、しばしば約20〜30wt.%に及ぶ量で使用される。
【0029】
更なる実施形態において、本明細書中に開示される組成物は、必要に応じて、酸化防止剤または安定剤を含み得る。当業者に公知である任意の酸化防止剤が、本明細書中に開示される接着剤組成物において使用され得る。適切な酸化防止剤の非限定的な例は、アルキルジフェニルアミン、フェニル−ナフチルアミン、アルキルまたはアラルキルで置換されたフェニル−ナフチルアミン、アルキル化p−フェニレンジアミン、テトラメチル−ジアミノジフェニルアミンなどのアミンに基づく酸化防止剤;および2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)ベンゼン;テトラキス[(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマート)]メタン(例えば、Ciba Geigy,New YorkからのIRGANOXTM1 010);オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナマート(例えば、Ciba Geigyから市販のIRGANOXTM 1076)などのヒンダードフェノール化合物、ならびにそれらの組み合わせを包含する。使用される場合、組成物中の酸化防止剤の量は、組成物の総重量の約0よりも多くから約1wt.%まで、約0.05から約0.75wt.%まで、または約0.1から約0.5wt.%までであり得る。
【0030】
更なる実施形態において、本明細書中に開示される組成物は、必要に応じて、放射線による組成物の分解を妨げ得るかまたは低減させ得るUV安定剤を含み得る。当業者に公知である任意のUV安定剤が、本明細書中に開示される接着剤組成物において使用され得る。適切なUV安定剤の非限定的な例は、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、アリールエステル、オキサニリド類、アクリル酸エステル、ホルムアミジンカーボンブラック、ヒンダードアミン、ニッケルクエンチャー、ヒンダードアミン、フェノール系酸化防止剤、金属塩、亜鉛化合物およびそれらの組み合わせを包含する。使用される場合、組成物中のW安定剤の量は、組成物の総重量の約0よりも多くから約1wt.%まで、約0.05から約0.75wt.%まで、または約0.1から約0.5wt.%までであり得る。
【0031】
更なる実施形態において、本明細書中に開示される組成物は、必要に応じて、増白剤(brightener)、着色剤または顔料を含み得る。当業者に公知である任意の着色剤または顔料が、本明細書中に開示される接着剤組成物において使用され得る。適切な増白剤、着色剤または顔料の非限定的な例は、トリアジン−スチルベン、クマリン、イミダゾール、ジアゾール、二酸化チタンおよびカーボンブラック、フタロシアニン顔料などの蛍光材料および顔料、ならびにIRGAZINB、CROMOPHTALB、MONASTRALB、CINQUASIAB、IRGALITEB、ORASOLB(これらのすべては、Ciba Specialty Chemicals、Tarrytown、N.Y.から入手可能である)などの他の有機顔料を包含する。使用される場合、組成物中の増白剤、着色剤または顔料の量は、組成物の総重量の約0よりも多くから約10wt%まで、約0.01から約5wt%まで、または約0.1から約2wt%までであり得る。
【0032】
本明細書中に開示される組成物はまた、必要に応じて、パフュームまたは他の付臭剤などのフレグランスを含み得る。そのようなフレグランスは、例えば、剥離ライナーの除去または組成物の圧縮でフレグランスを放ち得る、ライナーによって保持され得るかまたはマイクロカプセルなどの放出剤に含有され得る。
【0033】
更なる実施形態において、本明細書中に開示される組成物は、必要に応じて、充填剤を含み得る。当業者に公知である任意の充填剤が、本明細書中に開示される接着剤組成物において使用され得る。適切な充填剤の非限定的な例は、砂、タルク、ドロマイト、炭酸カルシウム、粘土、シリカ、雲母、珪灰石、長石、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物、ガラスビーズ、ガラスマイクロスフェア、セラミックマイクロスフェア、熱可塑性マイクロスフェア、重晶石、木粉およびそれらの組み合わせを包含する。使用される場合、組成物中の充填剤の量は、約0よりも多くから約60wt.%まで、約1から約50wt.%まで、または約5から約40wt.%までであり得る。
【0034】
【表1】
【0035】
当該ホットメルト接着剤組成物は、従来のホットメルト接着剤適用機器を用いる使用に適切な溶融レオロジーおよび熱安定性を有する。ホットメルト接着剤組成物のブレンドされた成分は、適用温度で低い溶融粘度を有し、それによって、組成物に溶剤または伸展油を含むことに頼らずに、コーティング装置(例えば、コーティング用ダイまたはノズル)を通じた組成物の流動を容易にする。ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度は、ローター番号27を176.66℃(50rpm、350゜F)で使用するBrookfieldサーモセルRVT粘度計を使用して、ミル(mille)パスカル秒またはセンチポアズ(cP)において、1500cPと3500cPとの間または約2000cP〜3000cPである。ホットメルト接着剤組成物は、約80℃〜140℃(いくつかの実施形態においては、約115℃〜130℃)の軟化点(ASTM D 3461−97(メトラー軟化点法についての)標準試験法)を有する。ホットメルト接着剤組成物の典型的であるが非限定的な工業用途は、低温柔軟性、熱抵抗性とホットメルト接着剤組成物を種々の基材へ適用する自動化手段における最終使用の効率との両方から恩恵を受ける、不織布材料、フィルム、微多孔質フィルムなどで作られた衛生用使い捨て消費者製品(例えば、おむつ、女性用ケアパッド、ナプキン、病院用の手術ドレープおよびパッドなど)を包含する。
【0036】
製品は、ホットメルト接着剤組成物によって接着的に結合した、任意の2つまたはそれより多くの基材を有する物品を包含する。そのような製品において接着的に結合される基材は、段ボール、紙、ポリエチレンテレフタラートなどのポリエステルなどの熱可塑性物質、ナイロンなどのポリアミド、またはポリプロピレン、熱硬化性ポリマーおよびそれらの組み合わせ、ブレンドもしくは層状複合体などの材料から形成され、いくつかの実施形態においては、ワックス、アクリレートポリマーもしくは他の材料のコーティング、着色剤、防腐剤、安定剤、加工潤滑剤など、およびこれらの材料のいずれかの組み合わせを包含する。基材は、固体で無孔質の物品およびシートならびに不織布、紙、詰め綿、伸縮性でかつ通気性のポリプロピレンおよびポリエチレンならびにコポリマーなどの多孔質の物品およびシートを包含する。
【0037】
別の局面は、ホットメルト接着剤組成物を使用する製造方法である。当該方法は、溶融した組成物を基材へと適用し、その後接着剤組成物の第一の基材への適用後0.1秒〜5秒以内に接着剤組成物を第二の基材と接触することを含み、その接触は、基材間に接着剤結合をもたらす。
【0038】
さらに別の局面は、ホットメルト接着剤組成物を含む製造品であり、当該製造品は、ある量のホットメルト接着剤組成物によって接着的に結合された少なくとも2つの基材を含む。典型的な製造品は、例えば、おむつ、女性用ケアパッド、ナプキン、ならびにそれらと同様の製品(低エネルギーおよびより高いエネルギーの材料の組み合わせから形成されるもの(例えば、ポリエチレン包装および/もしくはポリプロピレンラベルを有するパルプもしくは段ボール、または保護プラスチック製上面を有する不織布)など)などの衛生用使い捨て消費者製品を包含する。一般的に、ホットメルト接着剤組成物を使用して有利に結合される製品は、低温柔軟性、熱抵抗性と接着剤組成物を基材へ適用する自動化手段における最終使用の効率との両方から恩恵を受ける。
【0039】
ホットメルト接着剤組成物は、以下に記載されるような溶融ブレンドによって配合され、特定の成分および成分の量は、以下に示される。接着剤を使用して製造される製品において、当該製品は、ポリマーフィルムと繊維または繊維集合体(fiber mass)との間に接着結合を形成することによって製造され得る。製品はまた、ポリマーフィルムと不織布との間に形成される接着結合を含み得る。加えて、製品は、ポリマーフィルムの外部層を含む複数層構造物と繊維マップ(fiber map)または不織布を含む内部構成要素との間に接着結合を形成することによって製造され得る。
【0040】
接着剤材料は、一般に入手可能な消費者使い捨て製品の組み立てにおける構築接着剤として使用され得る。そのような製品は、幼児用おむつ、大人用おむつ、ベッドパッド、衛生用生産品および他の吸収性製品を包含する。少なくともポリマーフィルムと他のフィルムおよび繊維質材料と組み合わせることは、典型的にこれらの製品を構成する。繊維質材料は、織布または不織布、繊維マットの形態での繊維、繊維コレクション、繊維ボールなどの布地を包含し得る。
【0041】
そのような吸収性製品は、典型的に製品内に保持される吸収剤を含む。吸収剤は、通常、不織布の内部ライナーを使用して覆われる。そのようなライナーは、流体または水分を製品の内部から吸収剤内へ通過させる、スパンボンデッド不織布構造物などの高度に透過性の材料を含む。吸収性製品内に形成される吸収剤層または構造物は、典型的に、吸収性製品へ放出された液体または流体物質を実質的に吸収する目的のために、繊維集合体パッドまたはセルロース系もしくは木材パルプを含む。繊維または毛羽は、セルロース系繊維、合成繊維、または超吸収性材料をしばしば包含する木質繊維、セルロース系繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロペン繊維、もしくは他の繊維材料のブレンドなどのそれらの組み合わせを含み得る。超または高度に吸収性の材料は、吸収性製品の吸収能力を上昇させるために使用される。そのような材料は、変性天然ゴムおよび樹脂を包含する有機材料であるが、しばしばハイドロゲルなどの合成ポリマー材料を包含する。カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマーのアルカリ金属塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレン無水ポリマーおよびコポリマー、ポリビニルエーテルポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシアルキルセルロースポリマーおよびコポリマー、ポリビニルスルホン酸ポリマーおよびコポリマー、ポリアクリル系ポリマー、ポリビニルピロリドンポリマーおよびコポリマーが、吸収性機能において使用され得る。
【0042】
そのような使い捨て製品において使用される不織布層は、典型的に、天然または合成の繊維の結合された組み立て部品を含むほぼ平面の構造物である。
【0043】
そのような不織布材料は、しばしばスパンボンド法、メルトボンド法などを包含する種々の技術を使用して作られる。そのような不織布材料は、しばしば実質的にランダムなパターンに繊維またはロービングをランダムに配置することによって製造され、次いで、繊維の固有の結合特性を使用するか、または繊維に適用される樹脂材料を使用して繊維を結合することによって、熱で結合される。種々のポリマーが、ポリオレフィン、ポリエステル、エチレン酢酸ビニルポリマー、エチレンアクリル酸ポリマーなどを含む不織布材料を作るために使用され得る。
【0044】
製品の外部は、液体不浸透性であるポリマーフィルムをしばしば含む。特定の局面において、外部ポリマーフィルムは、外部ポリマーフィルムにより布様の、または不織布の性質を得るために、追加の外部層を使用して更に改変され得る。外部フィルムは、典型的に単層のポリマーフィルムを含むが、複数層フィルム構造物であり得る。典型的なポリマーシート材料は、フィルム層へと形成され得る、ポリエステル、ポリオレフィンまたは他の熱可塑性シート材料を包含する高引張強度ポリマーを含む。ポリオレフィンまたはポリエステルポリマー材料は、しばしばシートへ形成され、強度、柔軟性、穿刺抵抗性を改善するように処理される。二軸延伸、熱処理または表面処理を包含する技術は、ポリマーフィルムのフィルム性質を改善し得る。そのようなポリマーフィルムは、しばしば、約10から約100ミクロンに及ぶ厚さを有する。
【0045】
我々が言及する吸収性製品の1つの実施形態は、不浸透性および通気性のポリマーフィルムならびに布地、吸収剤層パッドまたはマットおよび不織布内部層を含む。この3つの構成要素の構造体は、適用される接着剤を使用し、不織布内部層をポリマーフィルムへ接着すると同時に、吸収剤層をその間に保持する製造技術を使用して組み立てられる。
【0046】
当該接着剤組成物は、ホットメルト接着剤として、溶融条件下で基材へ適用され得るか、またはポリマーフィルム不織布もしくは吸収性パッド上にコーティングされ得るか、適用され得るか、もしくはスプレーされ得る。接着剤は、ビーズ、ドットパターン、螺旋パターンまたは他の従来のパターンで、スロットコート、スプレーオンまたはアトマイジング性質を使用し、そのようなノードソン適用技術を使用して、典型的に適用される。好ましい実施形態において、接着剤組成物の組成物は、上昇した機械速度でスロットコート(ノードソントゥルーコートまたはスピードコートスロットを使用する)を使用して、基材へ適用される。
【0047】
材料は、典型的に、結果として生じる結合した材料の1平方メートルあたり約0.1〜約20または約0.2〜約10または約0.3〜約15グラム(g-m−2)の量で適用される。接着剤材料は、衛生用生産物または使い捨ておむつ製品について、0.5〜2g-m−2、0.6〜1.7g-m−2または0.7〜1.5g-m−2の追加率で使用され得る。同様の低い追加率は、ナプキン構築、弾性アタッチメントおよび他の使い捨て商品で達成され得る。開示される材料についての特に好ましい適用は、幼児用おむつ構築、おむつシャーシ構築、おむつコアの安定化、おむつ外側カバーのラミネーション、女性用ナプキン構築およびコアの安定化、女性用ナプキン接着ストリップなどである/を包含する(are include)。
【実施例】
【0048】
実験
多数のホットメルト接着剤組成物を、完全に均質化された溶融物を形成するために上昇させた温度で混合する条件下で、第一の非晶質コポリマーと、第二の相溶性コポリマーと酸化防止剤とをブレンドすることによって調製した。混合する温度は、均一性を得るために必要に応じて、約135から約200℃まで、好ましくは約150〜約175℃に変化させた。伝統的な加熱型撹拌ブレード(WiseStir(登録商標))混合機を、加熱容器において完全に均質化して最終の接着剤組成物になることを保証するために使用した。
【0049】
実施例1〜3
ホットメルト接着剤組成物を、以下に記載されるようなメルトブレンドによって配合した。ここで、特定の成分および成分の量は、次の表2において示される。
【0050】
【表2】
【0051】
比較例1
ホットメルト接着剤組成物を、以下に記載されるようなメルトブレンドによって配合する。ここで、特定の成分および成分の量は、次の表3において示される。
【0052】
【表3】
【0053】
比較例1および2は、有効に測定されるのに不十分な粘着/接着強度を有する、不均一な組成物を形成する。
【0054】
【表4】
【0055】
すべての試験は、接着および良好な結合を示す。実験2、3、4、5、9、12、15、16、17、19および20からのデータはすべて、好結果の構築製造についての必要性に勝る値を示す。
【0056】
データは、当該材料が、使い捨て吸収性製品において非常に優れた構築結合を提供することを示す。粘度は、特定の条件下での材料の流動への抵抗性に関することに留意のこと。この特有の特性は、流動性、湿潤の程度および溶融したポリマーによる基材の浸透を決定する。それは、ホットメルト接着剤材料としてのその加工性および有用性の指標を提供する。
【0057】
溶融粘度は、一般的に、ポリマーの分子量と直接関連しており、指定された温度でBrookfield DV−II + Pro(回転10rpm−スピンドル#SC4−27)を使用してミリパスカル秒(mP・s)またはセンチポアズ(cP)で報告される。
【0058】
摂氏温度または華氏温度でのメトラー軟化点は、典型的に、ASTM D3104を使用して測定される。非晶質な性質のポリオレフィン材料は、鮮明でも明確でもない溶融点を生ずる。むしろ温度が上昇するにつれて、非晶質ポリマーは、固体からソフトへ、そしてその後液体の材料へと次第に変化する。はっきりと定義されたガラス転移温度も溶融温度も、大抵示されない。この温度証拠(testament)は、一般的に、1分あたり2℃または1分あたり10゜Fの割合で加熱したポリマーサンプルのディスクが、試験物である鉄球(グラム(grams))が当該サンプルを通り抜けて落下することを許容にするのに十分なソフトさになる、精確な温度を測定する。摂氏温度または華氏温度で報告されるポリマーの軟化点は、典型的にポリマーの熱抵抗性、有用な適用温度および凝固点を示すため、摂氏温度または華氏温度で報告されるポリマーの軟化点は、重要である。
【0059】
剥離試験値を、表4に示されるようなラミネート条件を使用して、SMS不織布(11.6g-m−2)微多孔質ポリエチレンフィルム(0.5ミル/0.127ミクロン)からラミネートを形成することによって得た。ラミネートを、機械に直交する方向で1インチ/25.4mm幅の細片に裁断する。剥離力を、TMax引張り試験機を20in−sec−1/50.8cm−sec−1の割合で使用し、15段階にわたって平均化したピーク力(peek force)を伴って、室温でラミネートを引き離すことによって測定した。
【0060】
特許請求の範囲は、開示されたかまたは列挙された要素のいずれかを適切に含むか、からなるか、もしくは本質的にからなるか、または実質的に含まないかもしれない。本明細書中に例証的に開示される本発明はまた、本明細書中で特に開示されないいずれかの要素を含まずに適切に実施され得る。上に記載される種々の実施形態は、単なる説明として提供され、本明細書に添付される特許請求の範囲を限定するとは解釈されるべきではない。種々の改変および変更は、本明細書中で説明され、かつ記載される例示の実施形態および適用に従うことなく、そして以下の特許請求の範囲の正当な主旨および範囲から逸脱することなく、行われ得る。