特許第6512088号(P6512088)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6512088
(24)【登録日】2019年4月19日
(45)【発行日】2019年5月15日
(54)【発明の名称】SiC単結晶製造装置
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/36 20060101AFI20190425BHJP
   C30B 19/08 20060101ALI20190425BHJP
【FI】
   C30B29/36 A
   C30B19/08
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-242050(P2015-242050)
(22)【出願日】2015年12月11日
(65)【公開番号】特開2017-105681(P2017-105681A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年1月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】土井 雅喜
【審査官】 宮崎 園子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/122184(WO,A1)
【文献】 特開昭57−170900(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C30B 29/36
C30B 19/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液法によってSiC単結晶を結晶成長させるためのSiC単結晶製造装置であって、
前記SiC単結晶製造装置は誘導加熱コイルを有すること
前記誘導加熱コイルにおいて、捲回コイルの上若しくは下又はこれらの双方に、交番磁束を引き付ける性質を有する材料から形成されているリブが設けられており、それによって、前記誘導加熱コイル内部を貫く交番磁束の傾き角度が、鉛直方向に対して±0.9°以内であること
を特徴とする、前記SiC単結晶製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、SiC単結晶製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
SiC単結晶は、熱的、化学的に非常に安定であり、機械的強度に優れ、放射線に強く、しかもSi単結晶に比べて高い絶縁破壊電圧、高い熱伝導率等の優れた物性を有する。そのため、Si単結晶、GaAs単結晶等の既存の半導体材料では実現できない高出力、高周波、耐電圧、耐環境性等を実現することが可能である。従ってSiC単結晶は、大電力制御及び省エネルギーを可能とするパワーデバイス材料、高速大容量情報通信用デバイス材料、車載用高温デバイス材料、耐放射線デバイス材料等、といった広い範囲における、次世代の半導体材料として期待が高まっている。
【0003】
従来、SiC単結晶の成長法としては、代表的には、気相法、アチソン(Acheson)法、及び溶液法が知られている。
【0004】
気相法のうち、例えば昇華法では、成長させた単結晶にマイクロパイプ欠陥と呼ばれる中空貫通状の欠陥、積層欠陥等の格子欠陥、及び結晶多形が生じ易い等の欠点を有する。従来からSiCバルク単結晶の多くは昇華法により製造されているため、成長結晶の欠陥を低減する試みが行われている。
【0005】
アチソン法では、原料として珪石とコークスとを使用して電気炉中で加熱するため、原料中の不純物の影響等により、結晶性の高い単結晶を得ることは不可能である。
【0006】
溶液法は、黒鉛坩堝中で、Si及び場合により他の金属を含む融液であるSi融液を形成し、その融液中にCを溶解させてSi−C溶液とし、種結晶保持軸に接着されて低温部に設置された種結晶基板を該溶液に接触させることにより、該基板上にSiC結晶層を析出させて成長させる方法である。溶液法は、気相法に比べ熱平衡に近い状態において結晶成長が行われるため、低欠陥化が最も期待できる。
【0007】
SiC単結晶の製造するための装置は、従来からいくつか提案されている。例えば、加熱手段として誘導加熱コイルを備える単結晶製造装置が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2013−35705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1には、坩堝内の原料を加熱するための誘導加熱コイルを備える単結晶製造装置が記載されており、該製造装置によって均一性の高い高品質のSiC単結晶が再現性よく製造できると説明されている。しかし、本発明者の検討によると、特許文献1に記載の誘導加熱コイルを用いた加熱技術によると、結晶成長の際の結晶拡大角に差が生じてしまい、得られるSiC単結晶の均一性が必ずしも十分に高くはないとの結果を得た。
【0010】
本発明は、上記のような従来技術における欠点を解消するためになされたものである。従ってその目的は、均一性の高い高品質のSiC単結晶を、再現性良く安価に製造することの可能な、SiC単結晶の製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、溶液法によってSiC単結晶を結晶成長させるためのSiC単結晶製造装置であって、
前記SiC単結晶製造装置は誘導加熱コイルを有し、そして
前記誘導加熱コイル内部を貫く交番磁束の傾き角度が、鉛直方向に対して±0.9°以内であることを特徴とする、前記SiC単結晶製造装置を対象とする。
【発明の効果】
【0012】
本開示の装置によれば、均一性の高い高品質のSiC単結晶を、再現性良く安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、SiC単結晶製造装置の基本構成を示す概略断面図である。
図2図2は、図1の装置の誘導加熱コイルの捲回状態を模式的に示す図である。
図3図3は、交番磁場の傾きの定義を説明するための概略断面図である。
図4図4は、クランク状の折り曲げ部分を有する誘導加熱コイルの捲回状態を模式的に示す図である。
図5図5は、リブを有する誘導加熱コイルの捲回状態を模式的に示す図である。
図6図6は、実施例1及び比較例1のSiC単結晶製造装置における交番磁場について3方向の直径面で測定した傾き角度である。
図7図7は、実施例1及び比較例1におけるSi−C溶液の液面流動の様子を示す写真、流動ズレの値、結晶拡大角差、及び結晶成長面の写真である。
図8図8は、実施例及び比較例において使用した磁場測定装置のセンサの方向を説明するための概略図である。
図9図9は、実施例及び比較例における交番磁場の傾き角度を測定する手法を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書において、「(000−1)面」等の表記における「−1」は、本来、数字の上に横線を付して表記するところを「−1」と表記したものである。
【0015】
本開示のSiC単結晶製造装置は、
溶液法によってSiC単結晶を結晶成長させるためのSiC単結晶製造装置であって、
前記SiC単結晶製造装置は誘導加熱コイルを有し、そして
前記誘導加熱コイル内部を貫く交番磁束の傾き角度が、鉛直方向に対して±0.9°以内であることを特徴とする。
【0016】
本発明者は、上記特許文献1の技術によって製造されたSiC単結晶が均一性に欠ける理由について、種々考察した。その結果、特許文献1の技術を適用し、誘導加熱コイルによって加熱されたSi−C溶液は、溶液流動が面内対称から逸脱している程度が大きく、そのため成長界面における結晶成長が不均一となっていることを見出した。そして、このSi−C溶液の溶液流動における面内非対称性は、誘導加熱コイルによって該コイル内に発生する交番磁場が鉛直方向に対して傾いていることに起因するものであることを突き止めた。つまり、交番磁場が傾いていると、溶液表面内の同心円上におけるローレンツ力方向及び強さの双方において非対称となり、そのためSi−C溶液の溶液流動に面内非対称性が生じ、これが結晶成長の均一性を損なっているのである。
【0017】
溶液流動における面内非対称性は、「流動ズレ」の概念で表すことができる。この「
流動ズレ」とは、Si−C溶液の表面における流れが同心円からずれる現象をいい、溶液表面を撮影した画像から、非対称形状を平面的に定量化することによって評価される。
【0018】
半導体材料として好適なSiC単結晶を溶液法によって得るためには、Si−C溶液における上記の流動ズレを、概ね0.5mm以下とすることが有効であることが分かった。そして、このような流動ズレを実現するには、誘導加熱コイル内部を貫く交番磁束をできる限り鉛直に近い方向に調整することが有効であることを見出した。交番磁束の方向を鉛直に近づけることにより、溶液内のローレンツ力の対称性が確保される。すると、Si−C溶液の溶液流動における面内対称性が高くなるから、均一な結晶成長が可能となる。
【0019】
本開示は、坩堝の周囲に設置された誘導加熱コイルによって発生する交番磁束の傾き角度を、鉛直方向に対して±0.9°以内に調整することによって、均一な結晶成長が可能となることを明らかにするものである。
【0020】
従来技術における誘導加熱コイルは、坩堝を囲繞する断熱材の周囲に螺旋状に捲回されるのが通常である。坩堝は縦方向に配置されるから、螺旋状に捲回されたコイルは、鉛直線上の高さを変えながら徐々に積み重なって行く。以下、坩堝を囲繞する断熱材が円筒形である場合を例にとり、交番磁束の傾きについて説明する。
【0021】
図1に、溶液法によってSiC単結晶を製造するためのSiC単結晶製造装置の基本構成を示した。
【0022】
図1のSiC単結晶製造装置100は、Si−C溶液24を収容した坩堝10を備え、昇降可能な種結晶保持軸12の先端に保持された種結晶基板14をSi−C溶液24に接触させて、SiC単結晶を成長させることができる。坩堝10の外周は、断熱材18で覆われており、更にその外周に、誘導加熱コイル22が捲回されている。
【0023】
Si−C溶液24は、誘導加熱コイル22に高周波電流を印加することにより、加熱及び撹拌される。この誘導加熱コイル22に電流を印加すると、該コイル22の内部を貫く交番磁束(図示せず。)が発生する。
【0024】
Si−C溶液24は、原料を坩堝10に投入し、加熱融解させて調製したSiを含むSi融液に、好ましくは黒鉛坩堝に由来するCを溶解させることによって調製される。坩堝10を、黒鉛坩堝等の炭素質坩堝又はSiC坩堝とすることによって、坩堝10からCが融液中に溶解し、Si−C溶液24が形成される。
【0025】
Si融液は、Siの他にCrを含有することが好ましく、Ni、Al、Ti、Mn、Ce、Co、V、Fe等から選択されるその他の金属の1種以上を更に含有していてもよい。
【0026】
図2に、上記図1の装置における、従来の誘導加熱コイル22の捲回状態を模式的に示した。
【0027】
図3(a)は、図2に示した捲回コイルを180°対向する直径面で鉛直方向に切断した場合の断面図である。コイルを捲回すると、例えば、コイルが図3(a)の右側に示した任意の一点から一周後の同じ位置に至ったとき、dに相当する距離の段差が生じる。この段差dをコイルの直径Rに対する勾配(コイル勾配)θで表すと、θ=arctan(d/R)と計算される。
【0028】
交番磁束の傾き角度は、コイルの任意の一点における磁界の極角(図3(b)におけるθ1)と、これと180°対向する位置における磁界の極角(θ2)との平均値abs(θ1−θ2)/2の総平均と等しいから、上記のコイルの段差d及びコイルの直径Rから計算されたコイル勾配θと一致する(図3(c))。ただし、上記の「abs(θ1−θ2)」とは、極角θ1及びθ2の差の絶対値を示す。
【0029】
コイル内の磁界の極角θ1及びθ2は、市販の磁界測定器を用いて測定することができる。
【0030】
上記のコイル勾配θを小さくすることにより、コイル内部を貫く交番磁場の傾き角度を鉛直方向に近づけることができる。別法として、コイル勾配θを従来技術と同程度に維持しながら交番磁場の傾き角度を調節して、これを鉛直方向に近づけることが可能である。以下、これらの方法について説明する。
【0031】
第1の方法は、コイル勾配θが±0.9°以内となるように、コイルの直径R及び段差dを調節する方法である。
【0032】
第2の方法は、コイル勾配θが±0.9°以内となるようにコイルを捲回して行き、コイルが前回周期のコイルに至ったとき、又はその直前に、コイルをクランク状に折り曲げて前回周期のコイルとの重複を避け、再びコイル勾配θが±0.9°以内となるようにコイルの捲回を継続する方法である。この方法により、コイル勾配を0°とした場合のコイル捲回形状を図4に示した。この方法によると、コイルの直径R及びコイル単線の太さによらず、コイル勾配θを任意の所望値に設定することができ、θ=0°とすることも可能であることから、本発明の効果を最大限に発揮できる点で好ましい。
【0033】
第3の方法は、コイル勾配θを従来技術と同程度に維持しながら交番磁場の傾き角度を調節する方法である。例えば、捲回コイルの上若しくは下又はこれらの双方に、リブを設ける方法を例示することができる。このリブは、交番磁束を引き付ける性質を有する材料から形成されることができ、例えば鉄、銅等の導電体から形成されることが好ましい。リブの形状は、例えば、くさび状とすることができる。図5に、捲回コイルの上及び下の双方にリブ30を有する誘導加熱コイルの一例を模式的に示した。
【0034】
本開示の装置においては、好ましくは上記第1〜第3の方法のうちの1つ以上の方法により、誘導加熱コイルの内部を貫く交番磁束の傾き角度を±0.9°以下に調整することができ、これにより、均一性の高い高品質のSiC単結晶を、再現性良く安価に製造することが可能となる。
【0035】
本開示の装置を適用してSiC単結晶の製造を行う場合、結晶成長温度は1,800〜2,100℃とすることが好ましい。
【0036】
結晶成長時間は、所望の結晶成長量によって適宜に設定することができる。例えば10時間以上又は15時間以上とすることができる。本開示の装置を用いると、長時間連続して結晶成長を行った場合でも、均一な結晶を歩留まりよく形成することができる。
【0037】
本開示の装置を適用して得られるSiC単結晶は均一性に優れたものである。SiC単結晶の均一性は、例えば、結晶成長における結晶拡大角差によって評価することができる。
【0038】
SiC単結晶の成長を、本開示の装置を用いて溶液法によって行う場合、種結晶基板の下面のみがSi−C溶液に濡らされてメニスカスを形成するように、種結晶基板の位置を定めて結晶を成長させることが好ましい。このとき、結晶の成長が進むにつれて結晶成長面は徐々に拡大し、結晶拡大角が発生する。従来技術においては、高周波加熱によってSi−C溶液の流動に非対称性が生じることによって種結晶基板の着液位置が変動するため、結晶拡大角に誤差が生じ、均一な結晶を安定して製造することが困難であった。
【0039】
本開示の装置によると、Si−C溶液の面内対称性が高くなるため、結晶拡大角の誤差を少なくすることができる。本開示の装置を適用してSiC単結晶の成長を実施した場合、結晶成長面の180°対向する2つの位置における結晶拡大角の差を、例えば、10.3°以下とすることができる。
【実施例】
【0040】
(比較例1)
直径が50.8mm(2インチ)、厚みが700μmの円盤状4H−SiC単結晶であって、下面が(000−1)面を有する昇華法により作製したSiC単結晶を用意し、これを種結晶基板として用いた。
【0041】
種結晶基板の上面を、円柱形状の黒鉛軸の端面の略中央部に、黒鉛の接着剤を用いて接着した。
【0042】
単結晶製造装置としては、図1に示した装置を使用した。坩堝としては、内径120mm、外径160mmの黒鉛製坩堝を用いた。Si−C溶液は、Si−Cr系融液に黒鉛坩堝から十分な量のCを溶解させることにより調製した。
【0043】
誘導加熱コイルの仕様は以下のとおりとした:
サイズ:直径260mm、多価さ138mm
コイル線径:12mm
巻き回数:8ターン
電源周波数:1.1kHz
コイルの捲回状態:螺旋巻き(図2
【0044】
Si−C溶液の表面温度を2,000℃に設定して10時間の結晶成長を行った。このとき、誘導加熱コイル内に発生した交番磁場について、後述する手法によって3方向の直径面においてそれぞれ測定した傾き角度を表1及び図6に示した。また、Si−C溶液の液面流動の様子を示す写真、流動ズレの値、結晶拡大角差、及び結晶成長面の写真を図7に示した。図7における「Re」はRear(後方)、「Fr」はFront(前方)の意味であり、それぞれ、単結晶製造装置の正面を前方とする相対位置である。図9(a)でいうと、90°の位置が「Fr」に相当し、270°の位置が「Re」に相当する。
【0045】
本比較例1における交番磁場の傾き角度は最大で2.4°に達し、Si−C溶液の流動ズレは19mmであり、結晶拡大角差は35°であり、そして結晶成長面は不均一であった。
【0046】
(実施例1)
誘導加熱コイルを、コイル勾配を0°としてクランク状の折り曲げ部分を有する図4の態様で捲回した他は比較例1と同様の条件で結晶成長を行った。実施例1における交番磁場の傾き角度は±0.9°以下であり、Si−C溶液の流動ズレは0.5mmであり、結晶拡大角差は10.3°であり、そして結晶成長面は均一であった(表1、図6、及び図7)。
【0047】
以上の結果から、誘導加熱コイル内部を貫く交番磁束の傾き角度を鉛直方向に対して±0.9°以内に調整することにより、溶液法によって均一性の高い高品質のSiC結晶を得られることが検証された。
【0048】
(交番磁場の傾き角度の測定方法)
誘導コイルを上から見たときに、測定箇所方位0°の位置を任意に定め、0°から45°刻みで6点の測定点を設定した(図9(a))。これら6測定点のうち、0°の測定点と180°の測定点とが180°対向する直径面を規定する対の測定点となり、45°の測定点と225°の測定点とが対の測定点となり、そして90°の測定点と270°の測定点とが対の測定点となる(図9(b))。
【0049】
市販の磁界測定器のセンサを、コーンの方向が水平軸に対して35.3°の角度をなすようにセットし(図8参照)、この状態のセンサを、誘導加熱コイル内に入れた。ここで、各測定点において、センサのコーンが対の測定点を結ぶ直線と平行になり、コーンの中心を貫く直線が対の測定点を結ぶ直線と35mmのオフセットをとり、そして、センサの球状部先端と直近のコイルとの距離が30mmとなるようにした(図9参照)。
【0050】
図9には、磁界測定器が6個のセンサを有するように描画してあるけれども、これは説明のための便宜であり、1個のセンサを図9のように回転させて、各測定点における磁界の極角を測定した。各測定点における測定結果及び該測定結果から算出される交番磁場の傾き角度を表1に示した。
【0051】
【表1】
【符号の説明】
【0052】
100 単結晶製造装置
10 坩堝
12 種結晶保持軸
14 種結晶基板
18 断熱材
22 誘導加熱コイル
24 Si−C溶液
30 リブ
d 段差
R 誘導加熱コイルの直径
θ1 任意の測定点における磁場の極角
θ2 θ1を対となる測定点における磁場の極角
θ コイル勾配=交番磁場の傾き角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9