特許第6512323号(P6512323)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6512323
(24)【登録日】2019年4月19日
(45)【発行日】2019年5月15日
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20190425BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20190425BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20190425BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20190425BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20190425BHJP
【FI】
   A63F9/00 513
   A63F13/69
   A63F13/79
   A63F13/792
   G06Q50/10
【請求項の数】11
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-41355(P2018-41355)
(22)【出願日】2018年3月7日
【審査請求日】2018年7月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】岡林 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】菊池 富雄
(72)【発明者】
【氏名】最上 直
(72)【発明者】
【氏名】松下 佳樹
(72)【発明者】
【氏名】磯部 英之
(72)【発明者】
【氏名】石川 伸
(72)【発明者】
【氏名】吉野 慎一
【審査官】 西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−142860(JP,A)
【文献】 特開2016−13150(JP,A)
【文献】 特開2016−2145(JP,A)
【文献】 特開2015−112115(JP,A)
【文献】 特開2008−43650(JP,A)
【文献】 特開2009−39272(JP,A)
【文献】 特開2002−18118(JP,A)
【文献】 ナムコのゲーセンに「プリペイドコイン」 ゲーム料金、10円単位で柔軟に,[online], 2009年6月26日, [2019年2月26日検索],URL,https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/26/news110.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F1/00−5/04,9/00−13/98,
G06Q50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な電子遊戯媒体が記憶される記憶手段と、
現在の状況情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した状況情報が示す現在の状況が予め定められた状況条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が肯定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を許可し、前記判定手段が否定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を制限する管理手段と、
前記プレイヤが所持している価値媒体を、前記状況条件に応じた変換レートに基づき前記価値媒体と異なる電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な電子遊戯媒体が記憶される記憶手段と、
現在の状況情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した状況情報が示す現在の状況が予め定められた状況条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が肯定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を許可し、前記判定手段が否定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を制限する管理手段と、
前記判定手段が肯定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費が許可されていることを、当該プレイヤに報知する報知手段と、
前記プレイヤが所持している価値媒体を、前記状況条件に応じた変換レートに基づき前記価値媒体と異なる電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項3】
前記電子遊戯媒体を第一電子遊戯媒体としたとき、
前記記憶手段には、前記第一電子遊戯媒体とは異なり、前記判定手段の判定に係らず、プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な第二電子遊戯媒体が記憶され、
前記変換手段は更に、前記価値媒体を、前記第二電子遊戯媒体に応じた変換レートに基づき前記第二電子遊戯媒体に変換し、変換した前記二電子遊戯媒体を前記プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得手段は、前記状況情報として、現在の時間情報を取得し、
前記判定手段は、前記現在の時間情報が予め定められた時間情報内であるという状況条件を満たしているか否かを判定する、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得手段は、前記状況情報として、前記ゲームを提供する提供者の環境情報を取得し、
前記判定手段は、前記環境情報が示す環境が予め定められた環境であるという状況条件を満たしているか否かを判定する、
請求項1乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、前記状況情報として、前記プレイヤの特性情報を取得し、
前記判定手段は、前記特性情報が示す特性が予め定められた特性の範囲内であるという状況条件を満たしているか否かを判定する、
請求項1乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記予め定められた状況条件は、複数の状況条件を含み、
前記記憶手段には、前記電子遊戯媒体として、前記複数の状況条件それぞれに対応する電子遊戯媒体が記憶され、
前記管理手段は、前記複数の状況条件のうち前記判定手段が肯定判定した状況条件に対応する電子遊戯媒体の消費を許可し、
前記変換手段は、複数の電子遊戯媒体の中から一つの電子遊戯媒体の選択を受け付け、前記価値媒体を、選択された電子遊戯媒体に対応する状況条件の変換レートに基づき、当該選択された電子遊戯媒体に変換する、
請求項1乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立した場合に、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した電子遊戯媒体とは異なる電子遊戯媒体をプレイヤに付与する付与手段、
を更に備える請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記変換手段は、前記判定手段が肯定判定した場合に、前記価値媒体を、前記状況条件に応じた変換レートに基づき前記電子遊戯媒体に変換する、
請求項1乃至8の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な電子遊戯媒体が記憶される記憶手段を備えるコンピュータを、
現在の状況情報を取得する取得手段、
前記取得手段が取得した状況情報が示す現在の状況が予め定められた状況条件を満たすか否かを判定する判定手段、
前記判定手段が肯定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を許可し、前記判定手段が否定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を制限する管理手段、
前記プレイヤが所持している価値媒体を、前記状況条件に応じた変換レートに基づき前記価値媒体と異なる電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な電子遊戯媒体が記憶される記憶手段を備えるコンピュータを、
現在の状況情報を取得する取得手段、
前記取得手段が取得した状況情報が示す現在の状況が予め定められた状況条件を満たすか否かを判定する判定手段、
前記判定手段が肯定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を許可し、前記判定手段が否定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を制限する管理手段、
前記判定手段が肯定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費が許可されていることを、当該プレイヤに報知する報知手段、
前記プレイヤが所持している価値媒体を、前記状況条件に応じた変換レートに基づき前記価値媒体と異なる電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームセンター等の店舗において、通貨等の価値媒体を、プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な物理メダルに変換するメダル貸出機が知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能なものとして、物理メダルの代わりに電子メダル(電子遊戯媒体)を導入し、価値媒体を、予め定められた変換レートに基づき、電子メダルに変換する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6096719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、現在の状況が朝や雨等の状況では、店舗は混雑しないことが予想されるため、電子メダルの価格を安く設定してプレイヤを集客したいというニーズや、現在の状況が昼や晴れ時等の状況では、店舗は混雑するため、電子メダルの価格を高く設定して収益を上げたいというニーズ等がある。また、このようなニーズは、店舗に限らず、オンラインゲームを提供する提供者等にもあると予想される。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、店舗等のゲーム提供者側は、価値媒体を、固定の価格の電子メダルに変換することしかできないので、上記のようなニーズを満たすことができず、この結果、現在の状況に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整するができないという問題があった。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、現在の状況に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整することができる情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な電子遊戯媒体が記憶される記憶手段と、現在の状況情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した状況情報が示す現在の状況が予め定められた状況条件を満たすか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が肯定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を許可し、前記判定手段が否定判定した場合に、前記プレイヤに対して前記電子遊戯媒体の消費を制限する管理手段と、当該プレイヤが所持している価値媒体を、前記状況条件に応じた変換レートに基づき前記価値媒体と異なる電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段と、を備える。
【0009】
上記一態様では、現在の状況が予め定められた状況条件を満たすと判定された場合に、プレイヤに対して電子遊戯媒体の消費を許可する一方で、現在の状況が予め定められた状況条件を満たさないと判定された場合に、プレイヤに対して電子遊戯媒体の消費を制限する。このように、プレイヤが電子遊戯媒体を消費することに状況条件を付けるので、その状況条件、言い換えれば現在の状況に応じて電子遊戯媒体の変換レートを調整できる。この変換レートを調整することができれば、現在の状況に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、現在の状況に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第一実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバを含むメダル管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示すメダル管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図1に示す店舗端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】第一実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
図5】口座テーブルの内容の一例を示す図である。
図6】状況条件・レートテーブルの内容の一例を示す図である。
図7】第一実施形態に係るメダル管理システムの処理のうち、価値媒体を電子メダルに変換する変換処理の流れの一例を示す図である。
図8】第一実施形態に係るメダル管理システムの処理のうち、ゲーム装置16がメダル管理サーバと連動して実行するゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
図9】変換先選択画面の一例を示す図である。
図10】第二実施形態に係る口座テーブルの一例を示す図であって、(A)〜(E)は、口座テーブルの内容の遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本発明の複数の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0013】
―――第一実施形態―――
まず、本発明の第一実施形態について説明する。第一実施形態に係る情報処理装置は、一つの装置で構成されても、二つ以上の装置で構成されてもよい。
【0014】
<全体構成>
図1は、第一実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバ10を含むメダル管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、メダル管理システム1は、メダル管理サーバ10と、ゲームサーバ12と、複数の店舗S(例えば店舗A、店舗B、店舗C等)にそれぞれ設置された店舗端末14と、複数のゲーム装置16と、を備える。これらの装置は、インターネットやイントラネット等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能に構成されている。なお、ゲーム装置16は、他の装置と直接通信せず、不図示のターミナル装置を介して、他の装置と通信してもよい。
【0016】
メダル管理サーバ10は、ゲームの際に消費される電子遊戯媒体を管理する装置である。電子遊戯媒体としては、例えば電子メダルやクレジット等が挙げられるが、本実施形態では電子メダルである場合を説明する。なお、電子メダルとは、物理メダルと異なり、無体物の情報である。本実施形態では、電子メダルは少なくとも二種類存在し、例えば状況条件付き電子メダル(第一電子遊戯媒体)と、通常電子メダル(第二電子遊戯媒体、通常メダル)と、が存在する。なお、この状況条件付き電子メダルは、当該状況条件付き電子メダルを消費することに予め定められた状況条件が付いているメダルである。また、メダル管理サーバ10は、店舗Sの外に設けられても中に設けられてもよい。また、メダル管理サーバ10は、店舗端末14又はゲームサーバ12と一体の装置であってもよい。
【0017】
ゲームサーバ12は、ゲーム装置16に関するデータ、例えばプレイヤのゲームの進行状況を示すプレイデータ等を管理する装置である。
【0018】
店舗端末14は、電子メダルの貸し出し(プレイヤ側から見た場合は「借り入れ」)やIDカードの発行が可能な装置である。
【0019】
複数のゲーム装置16は、ゲームプログラムを実行して、プレイヤに各種ゲームを提供する装置である。
【0020】
<ハードウェア構成>
図2は、図1に示すメダル管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0021】
図2に示すように、メダル管理サーバ10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。この他に、メダル管理サーバ10は、図示しない表示装置や操作装置等を備えてもよい。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0022】
制御装置20では、CPU22が記憶装置28或いはメモリ24等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能構成として機能する。この機能構成の詳細については後述する。
【0023】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、店舗端末14との間で各種の情報を送受信する。
【0024】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。記憶装置28は、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0025】
なお、メダル管理サーバ10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、メダル管理サーバ10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワーク上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、メダル管理サーバ10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、メダル管理サーバ10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。
【0026】
図3は、図1に示す店舗端末14のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、ゲーム装置16のハードウェア構成も、支払受付装置40や発行装置44が無いことを除いて、店舗端末14の構成と同様であるので、その説明を省略する。
【0027】
店舗端末14は、CPU30と、記憶装置32と、表示装置34と、入力装置36と、通信装置38と、支払受付装置40と、読取装置42と、発行装置44と、を備える。
【0028】
CPU30は、記憶装置32や表示装置34等の店舗端末14の各種装置を制御する。
【0029】
記憶装置32には、店舗Sに来店したプレイヤに対して受付画面等を表示するためのプログラムが記憶されている。
【0030】
表示装置34は、上記受付画面や電子メダルの借入画面等の各種画面を表示する。
【0031】
入力装置36は、プレイヤの入力操作を受け付け、その入力操作の内容を記憶装置32に入力する。
【0032】
通信装置38は、通信ネットワークNTを介して、メダル管理サーバ10等と通信する。
【0033】
支払受付装置40は、価値媒体の支払いを受け付ける装置である。価値媒体としては、例えば、通貨(電子マネー等の仮想通貨を含む。)、ポイント、クレジット、第一電子メダル、第二電子メダル、物理メダル等が挙げられる。本実施形態では、支払受付装置40は、少なくとも通貨の支払いを受け付ける。
【0034】
読取装置42は、プレイヤIDを記録したプレイヤカードからそのプレイヤIDを読み取るものである。なお、このプレイヤカードは、プレイヤだけでなく店舗Sも所持することも可能である。
【0035】
発行装置44は、プレイヤの操作に応じて、プレイヤカードを発行する装置である。
【0036】
<機能構成>
図4は、第一実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバ10の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0037】
図4に示すように、メダル管理サーバ10は、記憶手段60と、取得手段62と、判定手段64と、管理手段66と、変換手段68と、報知手段70と、付与手段72等の機能構成を備える。記憶手段60は、一又は複数の記憶装置28により実現される。残りの機能構成は、CPU22が記憶装置28に格納されているプログラムを実行することにより実現される。
【0038】
記憶手段60には、プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な状況条件付き電子メダルと、通常電子メダルが記憶される。第一実施形態では、状況条件付き電子メダルは、複数の状況条件毎に用意されている。これら状況条件付き電子メダルと、通常電子メダルは、プレイヤの識別情報(例えばプレイヤID)毎に、対応付けられて口座テーブル60Aに記述されている。この口座テーブル60Aは、店舗S毎に、記憶手段60に記憶されている。また、記憶手段60には、電子メダル毎に、言い換えれば、電子メダルに付された状況条件毎に、対応する変換レートが記憶されている。この変換レートも、第一実施形態では、条件・レートテーブル60Bに記述される。なお、この条件・レートテーブル60Bは、店舗S毎に個別に設けられてもよい。また、状況条件・レートテーブル60の変換レートは、適宜、ゲームを提供するゲーム提供者(店舗Sを含む。)がメダル管理サーバ10にアクセスして変更することができる。
【0039】
取得手段62は、現在の状況情報、特に、プレイヤ又はゲーム提供者に関する状況情報を取得する機能を有する。プレイヤに関する状況情報としては、プレイヤの年齢、体重、身長、誕生日、姿勢等のプレイヤの特性情報や、プレイヤの店舗Sの滞在時間や、入店時間等の時間情報、プレイヤによるゲームのプレイ回数、経験年数等のプレイヤのゲーム歴情報、プレイヤと一緒に来店した人数や、プレイヤと一緒にカップルやファミリーが来店したか否か等のプレイヤと一緒に来店した来店者情報等が挙げられる。また、提供者の状況情報としては、店舗Sのある地域における現在の時間情報(日時や時間、曜日、日付等を含む)、営業時間までの残り時間等の時間情報や、ゲーム提供者周辺の天気や、ゲーム提供者(店舗S)の現在のプレイヤ数(ゲーム装置16へのログイン状況情報等による店舗Sの混雑度合を含む。)、ゲーム提供者が提供するゲーム数等のゲーム提供者の環境情報が挙げられる。なお、現在の状況情報の取得方法としては、メダル管理サーバ10の制御装置20が動作させているプログラムによってゲーム装置16と通信して当該ゲーム装置16の記憶手段やカメラ等から取得する方法や、ゲームサーバ12と通信して当該ゲームサーバ12のプレイデータやプレイヤ情報から取得する方法、インターネット上のウェブサイトから取得する方法等が挙げられる。
【0040】
判定手段64は、取得手段62が取得した状況情報が示す現在の状況が予め定められた状況条件を満たすか否かを判定する機能を有する。状況条件としては、現在の時間情報が予め定められた時間情報内(時間帯内を含む。)であるという状況条件、提供者の環境情報が示す環境が予め定められた環境であるという状況条件、プレイヤの特性情報が示す特性が予め定められた特性の範囲内であるという状況条件が挙げられる。なお、これらの状況条件は、適宜、ゲームを提供する提供者がメダル管理サーバ10にアクセスして変更することができる。
【0041】
現在の時間情報が予め定められた時間情報内であるという状況条件としては、現在の時間情報が平日であるという状況条件や、現在の時間情報が休日であるという状況条件、現在の時間情報が朝の時間帯であるという状況条件、現在の時間情報が昼の時間帯であるという状況条件、現在の時間情報が夜の時間帯であるという状況条件等が挙げられる。提供者の環境情報が示す環境が予め定められた環境であるという状況条件としては、提供者周囲の天気が雨であるという状況条件や、店舗Sの混雑度合が閾値より低いという状況条件等が挙げられる。プレイヤの特性情報が示す特性が予め定められた特性の範囲内であるという状況条件としては、プレイヤの現在の年齢が0歳〜18歳までの範囲内であるという状況条件や、現在の日時がプレイヤの誕生日月であるという状況条件等が挙げられる。
【0042】
第一実施形態では、状況条件は、複数の状況条件を含んでおり、現在の時間情報が朝の時間帯であるという状況条件、現在の時間情報が昼の時間帯であるという状況条件、現在の時間情報が夜の時間帯であるという状況条件、現在の時間情報が平日であるという状況条件や、現在の時間情報が休日であるという状況条件を含む。
【0043】
管理手段66は、判定手段64が肯定判定した場合に、プレイヤに対して電子メダルの消費を許可し、判定手段64が否定判定した場合に、プレイヤに対して電子メダルの消費を制限する機能を有する。なお、「制限する」とは、消費を禁止すること以外に、消費枚数に上限を設けることを含む。第一実施形態では、状況条件が複数あるので、管理手段66は、複数の状況条件のうち判定手段64が肯定判定した状況条件に対応する電子メダルの消費を許可し、複数の状況条件のうち判定手段64が否定判定した状況条件に対応する電子メダルの消費を制限する。
【0044】
変換手段68は、例えばプレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している価値媒体を、状況条件に応じた変換レートに基づき、当該状況条件に応じた電子メダルであって、価値媒体と異なる電子メダルに変換し、変換した電子メダルを当該プレイヤのプレイヤIDに対応付けて記憶手段60に記憶する機能を有する。価値媒体としては、例えば、通貨、ポイント、クレジット、状況条件付き電子メダル、通常電子メダル、物理メダル等が挙げられる。また、状況条件に応じた電子メダルとしては、状況条件がない通常電子メダルと、状況条件がある状況条件付き電子メダルが挙げられる。第一実施形態では、状況条件付き電子メダルは、朝の時間帯に消費可能なモーニングメダルと、昼の時間帯に消費可能なアフターヌーンメダルと、夜の時間帯に消費可能なナイトメダルの枚数と、平日に消費可能なウィークデイメダルの枚数と、休日に消費可能なホリデイメダルを含む。なお、上記「プレイヤの変換操作」は、プレイヤの変換指示による店舗Sの店員の変換操作を含む。
【0045】
報知手段70は、判定手段64が肯定判定した場合に、プレイヤに対して電子メダルの消費が許可されていることを、当該プレイヤに報知する機能を有する。報知する方法としては、メールや電話、プッシュ通知等が挙げられる。
【0046】
付与手段72は、ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立した場合に、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した電子メダルとは異なる電子メダルをプレイヤに付与する機能を有する。例えば、プレイヤがゲームをプレイする対価として消費した電子メダルが通常電子メダルである場合、付与手段72は、状況条件付き電子メダルを付与する。なお、上記「報酬条件」としては、ゲームをクリアしたという状況条件、対戦で勝利したという状況条件、抽選で当選したという状況条件、スコアやポイント、技の回数が閾値以上となったという状況条件、ゲーム装置16において所定の場所にボールや物理メダル、カード等が位置したという状況条件等が挙げられる。
【0047】
<口座テーブル60Aの一例>
図5は、口座テーブル60Aの内容の一例を示す図である。
【0048】
図5に示すように、口座テーブル60Aには、例えばプレイヤID毎に、通常メダルのID及び枚数と、モーニングメダルのID及び枚数と、アフターヌーンメダルのID及び枚数と、ナイトメダルのID及び枚数と、ウィークデイメダルのID及び枚数と、ホリデイメダルのID及び枚数と、これらの消費可能な期限と、がそれぞれ対応付けて記述されている。また、図示していないが、口座テーブル60Aには、プレイヤID毎にパスワードも記述されている。
【0049】
<条件・レートテーブル60Bの一例>
図6は、条件・レートテーブル60Bの内容の一例を示す図である。
【0050】
図6に示すように、条件・レートテーブル60Bには、例えば日時(時間情報)に関する状況条件毎に、電子メダルのIDと、変換レートと、がそれぞれ対応付けて記述されている。この条件・レートテーブル60Bは、変換元の価値媒体毎に設けられている。なお、変換元の価値媒体が通貨以外の場合、変換先の変換レートは、図6に示す条件・レートテーブル60Bに記述されている変換レートにおいて、変換先の変換レート及び変換元の変換レートを取得し、取得した変換先の変換レート/変換元の変換レートによって算出することもできる。例えば、モーニングメダルからアフターヌーンメダルに変換する場合、図6において、変換元のモーニングメダルの変換レート「2.0」を取得し、且つ、変換先のアフターヌーンメダルの変換レート「1.43」を取得し、変換先のアフターヌーンメダルの変換レート「1.43」を変換元のモーニングメダルの変換レート「2.0」で除算することによって、変換元がモーニングメダルである場合の変換先の変換レートを取得することができる。
【0051】
<変換処理の流れの一例>
図7は、第一実施形態に係るメダル管理システム1の処理のうち、価値媒体を電子メダルに変換する変換処理の流れの一例を示す図である。なお、以下のステップの順番は、適宜、変更することができる。
【0052】
(ステップSP10)
店舗端末14は、表示装置34に受付画面を表示する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0053】
(ステップSP12)
店舗端末14は、受付画面におけるプレイヤの操作に応じて、表示装置34に借入画面を表示する。この借入画面には、例えばプレイヤカードを要求する旨等が記述されている。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0054】
(ステップSP14)
店舗端末14は、プレイヤの操作に基づき、プレイヤカードが有るか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP16の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP10の処理に戻る。
【0055】
(ステップSP16)
店舗端末14は、プレイヤカードを読み取り、プレイヤIDを取得する。この際、店舗端末14は、プレイヤにパスワードを求め、プレイヤを認証する認証処理を行ってもよい。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0056】
(ステップSP18)
店舗端末14は、変換元の価値媒体を選択するための変換元選択画面を表示する。第一実施形態では、変換元選択画面において、少なくとも通貨を選択できるようになっている。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0057】
(ステップSP20)
店舗端末14は、変換元選択画面において、プレイヤから、変換元となる価値媒体の選択を受け付ける。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0058】
(ステップSP22)
店舗端末14は、変換先の電子メダルを選択するための変換先選択画面を表示する。図9は、変換先選択画面100の一例を示す図である。図9に示すように、変換先選択画面100には、通常メダルを選択する選択ボタン102と、モーニングメダルを選択するための選択ボタン104と、アフターヌーンメダルを選択するための選択ボタン108と、ウィークデイメダルを選択するための選択ボタン110と、ホリデイメダルを選択するための選択ボタン112と、が設けられている。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0059】
(ステップSP24)
店舗端末14は、変換先選択画面100の選択ボタン102〜112を介して、プレイヤから、変換先となる電子メダルの選択を受け付ける。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0060】
(ステップSP26)
店舗端末14は、変換元となる価値媒体の変換量の入力を受け付けるための変換量選択画面を表示する。そして、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0061】
(ステップSP28)
店舗端末14は、変換量選択画面において、プレイヤから、変換元となる価値媒体の変換量の選択入力を受け付ける。ここで、価値媒体が通貨の場合には、当該通貨の投入を受け付けることで、変換量の選択入力を受け付ける。そして、処理は、ステップSP30の処理に移行する。なお、通貨の場合も変換レートに応じた金額で同じ枚数の各種メダルの貸し出しを行う。
【0062】
(ステップSP30)
店舗端末14は、ステップSP20〜28にて受け付けた入力内容や当該店舗端末14が設置されている店舗Sの店舗IDを含む変換要求を、メダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0063】
(ステップSP32)
メダル管理サーバ10は、店舗端末14から変換要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の変換手段68は、受信した変換要求に含まれる変換元の価値媒体の選択情報に対応する条件・レートテーブル60Bを取得する。続いて、変換手段68は、取得した条件・レートテーブル60Bの中から、受信した変換要求に含まれる変換先の電子メダルに応じた、言い換えれば、状況条件に応じた変換レートを取得する。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0064】
(ステップSP34)
変換手段68は、取得した変換レートに基づき、価値媒体を、変換要求に含まれる変換先の電子メダルの選択情報に対応する電子メダルに変換する。具体的には、変換手段68は、変換要求に含まれる価値媒体の変換量に対して、取得した変換レートを乗算して、電子メダルに変換する。そして、変換手段68は、変換要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aを取得する。続いて、変換手段68は、変換した電子メダルを、取得した口座テーブル60Aにおいて、変換要求に含まれるプレイヤIDに対応付けられている電子メダルに追加(加算)する。また、変換手段68は、口座テーブル60Aにおいて、追加した電子メダルに消費可能な期限を対応付けて記憶することで、追加した電子メダルに対して消費可能な期限を設定する。なお、口座テーブル60Aにおいて、追加した電子メダルに消費可能な期限が既に設定されている場合には、設定されているものを上書きして、追加した電子メダルに対して消費可能な期限を設定する。そして、処理は、ステップSP36の処理に移行する。なお、消費可能な期限が経過すると、管理手段66は、変換要求のタイミングにかかわりなく期限が経過した電子メダルの枚数をゼロにする。
【0065】
(ステップSP36)
変換手段68は、変換結果を店舗端末14に送信する。そして、処理は、ステップSP38の処理に移行する。
【0066】
(ステップSP38)
店舗端末14は、メダル管理サーバ10から、変換結果を受信する。これに応答して、店舗端末14は、受信した変換結果を表示装置34に表示する。そして、処理は、ステップSP10の処理に戻る。
【0067】
<ゲーム処理の流れの一例>
図8は、第一実施形態に係るメダル管理システム1の処理のうち、ゲーム装置16がメダル管理サーバ10と連動して実行するゲーム処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番は、適宜、変更することができる。
【0068】
(ステップSP50)
ゲーム装置16は、ゲームをプレイしようとするプレイヤのプレイヤカードを読み取り、当該プレイヤカードからプレイヤIDを取得する。そして、処理は、ステップSP52の処理に移行する。
【0069】
(ステップSP52)
ゲーム装置16は、更にパスワードの入力をプレイヤから受け付け、当該ゲーム装置16が設置されている店舗Sの店舗ID、プレイヤID、及び入力されたパスワードを含む認証要求を、メダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP54の処理に移行する。
【0070】
(ステップSP54)
メダル管理サーバ10は、ゲーム装置16から、認証要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の管理手段66は、認証要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aに、認証要求に含まれるプレイヤID及びパスワードの組が存在するか否かを判定することで、プレイヤの認証を行う。認証が成功した場合に、処理は、ステップSP56の処理に移行する。なお、図示していないが、認証が成功しなかった場合には、ゲーム装置16にエラーを返信し、図8に示す処理は終了する。
【0071】
(ステップSP56)
管理手段66は、ステップSP56からステップSP68までの間のステップSP58〜ステップSP66の処理を、当該処理が終わる毎に変数iをインクリメントしながら、変数iが1から定数Aになるまで繰り返す。
【0072】
(ステップSP58)
メダル管理サーバ10の取得手段62は、条件・レートテーブル60Bから、変数i番目の状況条件(i)を取得する。そして、処理は、ステップSP60の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP60)
取得手段62は、状況条件(i)に対応する状況情報を取得する。第一実施形態では、取得手段62は、状況条件(i)が現在の日時に関する状況条件であるので、これに対応して現在の日時を取得する。そして、処理は、ステップSP62の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP62)
メダル管理サーバ10の判定手段64は、取得した現在の日時が、状況条件(i)を満たすか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP66の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP64の処理に移行する。なお、状況条件(i)が「無し」を示す場合には、判定手段64の判定に係らず、処理は、ステップSP66の処理に移行する。
【0075】
(ステップSP64)
管理手段66は、プレイヤに対して、状況条件(i)に対応する電子メダルの消費を禁止する。第一実施形態では、管理手段66は、後述する電子メダル選択画面において、状況条件(i)に対応する電子メダルを選択不可とする。そして、処理は、ステップSP68の処理に移行する。
【0076】
(ステップSP66)
管理手段66は、プレイヤに対して、状況条件(i)に対応する電子メダルの消費を許可する。第一実施形態では、管理手段66は、後述する電子メダル選択画面において、状況条件(i)に対応する電子メダルを選択可能とする。そして、処理は、ステップSP68の処理に移行する。
【0077】
(ステップSP68)
処理は、変数(i)が定数Aである場合には、繰り返し処理を抜けて、ステップSP70の処理に移行し、変数(i)が定数A以外である場合には、ステップSP56の処理に戻る。
【0078】
(ステップSP70)
管理手段66は、複数の電子メダルのうち、消費を許可した電子メダルが選択可能な電子メダル生成画面の画面データを生成する。続いて、管理手段66は、生成した画面データを、ゲーム装置16に送信する。そして、処理は、ステップSP72の処理に移行する。
【0079】
(ステップSP72)
ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から、画面データを受信する。これに応答して、ゲーム装置16は、受信した画面データに基づき、電子メダル選択画面を表示する。なお、電子メダル選択画面は、図9に示す変換先選択画面100と同様の画面である。そして、処理は、ステップSP74の処理に移行する。
【0080】
(ステップSP74)
ゲーム装置16は、電子メダル選択画面において、プレイヤから、ゲーム装置16のゲームをプレイする対価として消費する電子メダルの選択を受け付ける。そして、処理は、ステップSP76の処理に移行する。
【0081】
(ステップSP76)
ゲーム装置16は、当該ゲーム装置16が設置されている店舗IDと、取得したプレイヤIDと、選択を受け付けた電子メダルのIDと、を含む消費要求をメダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP78の処理に移行する。なお、メダル管理サーバ10が店舗S内にある場合は、ゲーム装置16からの店舗IDの送信は不要となる。
【0082】
(ステップSP78)
メダル管理サーバ10は、ゲーム装置16から、消費要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の管理手段66は、消費要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aを取得する。続いて、管理手段66は、取得した口座テーブル60Aから、消費要求に含まれるプレイヤID及び電子メダルのIDに対応する電子メダルを減算することで、当該電子メダルを消費する。そして、処理は、ステップSP80の処理に移行する。
【0083】
(ステップSP80)
管理手段66は、ゲームの実行の開始を許可する開始許可をゲーム装置16に送信する。そして、処理は、ステップSP82の処理に移行する。
【0084】
(ステップSP82)
ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から開始許可を受信する。これに応答して、ゲーム装置16は、ゲームを開始し、当該ゲームをプレイヤに提供する。そして、処理は、ステップSP84の処理に移行する。
【0085】
(ステップSP84)
ゲーム装置16は、ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立したか否かを判定する。第一実施形態では、報酬条件は、対戦で勝利したという状況条件である。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP86の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には図8に示す一連の処理を終了する。
【0086】
(ステップSP86)
ゲーム装置16は、ゲームを開始するために消費した電子メダルのID、プレイヤのプレイヤID、ゲーム装置16が設置されている店舗Sの店舗IDを含む報酬要求をメダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP88の処理に移行する。
【0087】
(ステップSP88)
メダル管理サーバ10は、ゲーム装置16から、報酬要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の付与手段72は、報酬要求に含まれる電子メダルのIDに対応する電子メダルとは異なる電子メダル、特に状況条件付き電子メダルを、報酬要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aにおいて、報酬要求に含まれるプレイヤIDに対応する箇所に加算することで、プレイヤに付与する。そして、処理は、ステップSP90の処理に移行する。
【0088】
(ステップSP90)
付与手段72は、付与結果をゲーム装置16に送信する。そして、処理は、ステップSP78の処理に移行する。
【0089】
(ステップSP92)
ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から、付与結果を受信する。これに応答して、ゲーム装置16は、受信した付与結果を表示装置34に表示する。そして、図8に示す一連の処理が終了する。
【0090】
<効果>
以上、第一実施形態では、現在の状況が予め定められた状況条件を満たすと判定された場合に、プレイヤに対し電子メダルの消費を許可する一方で、現在の状況が予め定められた状況条件を満たさないと判定された場合に、プレイヤに対して電子メダルの消費を制限する。このように、プレイヤが電子メダルを消費することに状況条件を付けるので(状況条件付き電子メダルが存在するので)、その状況条件、言い換えれば現在の状況に応じて電子メダルの変換レートを調整できる。この変換レートを調整することができれば、現在の状況に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整することができる。
【0091】
また、第一実施形態によれば、価値媒体を、状況条件のない通常メダルにも変換できるので、電子メダルの選択肢を増やすことができるとともに、通常メダルを使えば、プレイヤに対して状況条件を気にせずゲームをプレイさせることができる。
【0092】
また、第一実施形態によれば、現在の日時が予め定められた日時内であるという状況条件を満たしているか否かを判定するので、日時に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整することができる。
【0093】
また、第一実施形態では、ゲームを提供する提供者の環境情報が示す環境が予め定められた環境であるという状況条件を満たしているか否かを判定してもよい。この場合、環境に応じて、ゲーム提供者の集客数(ゲーム装置16へのログイン数を含む)や収益を調整することができる。
【0094】
また、第一実施形態では、プレイヤの特性情報が示す特性が予め定められた特性の範囲内であるという状況条件を満たしているか否かを判定してもよい。この場合、プレイヤの特性に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整することができる。
【0095】
また、第一実施形態によれば、複数の電子メダルの中から一つの電子メダルの選択を受け付け、価値媒体を、選択された電子メダルに対応する状況条件の変換レートに基づき、当該選択された電子メダルに変換するので、プレイヤは、プレイヤの状況に合う状況条件付き電子メダルを選択し、変換することができる。
【0096】
また、第一実施形態によれば、ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立した場合に、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した電子メダルとは異なる電子メダルをプレイヤに付与するので、プレイヤに対して、様々な状況条件下でゲームをプレイさせることができる。
【0097】
また、第一実施形態によれば、現在の状況が予め定められた状況条件を満たすと判定された場合に、プレイヤに対して状況条件付き電子メダルの消費が許可されていることを、当該プレイヤに報知するので、プレイヤに対して、状況条件付き電子メダルの消費を促すことができる。
【0098】
―――第二実施形態―――
次に、第二実施形態について説明する。
【0099】
第一実施形態では、口座テーブル60AにおいてプレイヤID毎に、複数の電子メダルが記憶される場合を説明したが、第二実施形態では、口座テーブル60AにおいてプレイヤID毎に、一つの電子メダルのみが記憶される。
【0100】
図10は、第二実施形態に係る口座テーブル60Aの一例を示す図であって、図10(A)〜(E)は、口座テーブル60Aの内容の遷移を示す図である。
【0101】
図10に示すように、口座テーブル60Aには、プレイヤID毎に、電子メダルの枚数と期限と、が対応付けられている。
【0102】
ここで、第二実施形態では、現在の状況が予め定められた状況条件を満たすと判定された場合に、変換手段68は、口座テーブル60Aの電子メダルの枚数を、当該状況条件に応じた変換レートに基づき、他の枚数に変換する。例えば、図10(A)及び(B)に示すように、現在の日時が朝の時間帯であるという状況条件を満たした場合、変換手段68は、口座テーブル60AのプレイヤID毎に、当該状況条件に応じた変換レート「2.00」を電子メダルの枚数に乗算し、乗算結果を口座テーブル60Aに上書きする。なお、図10(B)において、図10(A)から遷移した箇所にはハッチングを付している。また、複数の状況条件が同時に満たされた場合には、変換手段68は、各状況条件に対応する変換レートを互いに乗算し、その乗算結果を用いて変換する。
【0103】
ここで、プレイヤID「P001」のプレイヤが、ゲームをプレイするために、現在の日時が朝の時間帯であるという状況条件下で、電子メダルを60枚消費する。そして、その状況条件が満たされなくなると、変換手段68は、電子メダルの枚数を元に戻すため、図10(B)及び(C)に示すように、口座テーブル60AのプレイヤID毎に、上記変換レートの逆数、すなわち変換レート「1/2.00」を電子メダルの枚数に乗算し、乗算結果を口座テーブル60Aに上書きする。なお、図10(C)において、図10(B)から遷移した箇所にはハッチングを付している。
【0104】
次に、例えば、図10(C)及び(D)に示すように、現在の日時が昼の時間帯であるという状況条件を満たした場合、変換手段68は、口座テーブル60AのプレイヤID毎に、当該状況条件に応じた変換レート「1.43」を電子メダルの枚数に乗算し、乗算結果を口座テーブル60Aに上書きする。なお、図10(D)において、図10(C)から遷移した箇所にはハッチングを付している。
【0105】
ここで、各プレイヤは電子メダルを消費しないまま、現在の日時が昼の時間帯であるという状況条件が満たされなくなると、変換手段68は、電子メダルの枚数を元に戻すため、図10(D)及び(E)に示すように、口座テーブル60AのプレイヤID毎に、上記変換レートの逆数、すなわち変換レート「1/1.43」を電子メダルの枚数に乗算し、乗算結果を口座テーブル60Aに上書きする。なお、図10(E)において、図10(D)から遷移した箇所にはハッチングを付している。なお、特定の時間帯が連続していて、そのそれぞれに変換レートが設定されている場合は、元の通常メダルに戻すことなく直接「変換先レート/変換元レート」を変換元のメダル枚数に乗算してもよい。
【0106】
以上、第二実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する他、各プレイヤの電子メダルが一つで済むので、プレイヤにとっても管理者側にとっても電子メダルの管理が容易となる。
【0107】
―――変形例―――
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0108】
例えば、第一実施形態では、変換手段68は、判定手段64の判定に係らず、価値媒体を、予め定められた状況条件に応じた変換レートに基づき電子メダルに変換する場合を説明したが、判定手段64が肯定判定した場合に、価値メダルを、予め定められた状況条件に応じた変換レートに基づき電子メダルに変換してもよい。この場合、肯定判定、すなわち、予め定められた状況条件が満たされないと、当該状況条件に応じた変換レートに基づき電子メダルに変換されないので、予め定められた状況条件を適宜調整することで、プレイヤが変換するタイミングを調整することができる。
【0109】
また、第一実施形態では、各電子メダルに消費期限が設定されていたが、消費期限が設定されていなくてもよい。また、管理手段66は、予め定められた状況条件を満たさなくなった場合に、当該状況条件に対応する電子メダルの枚数を所定値、例えばゼロにリセットしてもよい。
【符号の説明】
【0110】
10…メダル管理サーバ(情報処理装置)
60…記憶手段
62…取得手段
64…判定手段
66…管理手段
68…変換手段
70…報知手段
72…付与手段
【要約】
【課題】現在の状況に応じて、ゲーム提供者の集客数や収益を調整することができる。
【解決手段】情報処理装置は、プレイヤがゲームをプレイする対価として消費可能な電子遊戯媒体が記憶される記憶手段60と、現在の状況情報を取得する取得手段62と、状況情報が示す現在の状況が予め定められた状況条件を満たすか否かを判定する判定手段64と、判定手段64が肯定判定した場合に、プレイヤに対して電子遊戯媒体の消費を許可し、判定手段64が否定判定した場合に、プレイヤに対して電子遊戯媒体の消費を制限する管理手段66と、プレイヤが所持している価値媒体を、状況条件に応じた変換レートに基づき前記価値媒体と異なる電子遊戯媒体に変換する変換手段68と、を備える。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10