特許第6512977号(P6512977)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6512977駆動ローラユニット及びコンビネーションローラコンベア
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6512977
(24)【登録日】2019年4月19日
(45)【発行日】2019年5月15日
(54)【発明の名称】駆動ローラユニット及びコンビネーションローラコンベア
(51)【国際特許分類】
   B65G 13/07 20060101AFI20190425BHJP
   B65G 39/12 20060101ALI20190425BHJP
【FI】
   B65G13/07
   B65G39/12
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-143755(P2015-143755)
(22)【出願日】2015年7月21日
(65)【公開番号】特開2017-24839(P2017-24839A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】592053778
【氏名又は名称】株式会社日本設計工業
(74)【代理人】
【識別番号】100076129
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 圭佑
(74)【代理人】
【識別番号】100080458
【弁理士】
【氏名又は名称】高矢 諭
(74)【代理人】
【識別番号】100089015
【弁理士】
【氏名又は名称】牧野 剛博
(74)【代理人】
【識別番号】100144299
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 崇
(74)【代理人】
【識別番号】100150223
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 修三
(72)【発明者】
【氏名】名倉 成之
(72)【発明者】
【氏名】大島 久典
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4167836(JP,B2)
【文献】 登録実用新案第3045022(JP,U)
【文献】 特開2008−168998(JP,A)
【文献】 実開平06−045925(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 13/07
B65G 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアフレームのコンベア幅方向内側のローラ支持壁に着脱自在であって、前記ローラ支持壁へスペーサを介して取付けた状態で、該ローラ支持壁との間に駆動ローラ収納空間を形成するローラ副支持壁と、
前記駆動ローラ収納空間内において、コンベア長手方向に複数個配置され、各々が前記ローラ副支持壁に回転自在に支持された駆動ローラと、
前記駆動ローラと前記ローラ副支持壁との間に配置され、前記駆動ローラの各々に同軸的に設けられたスプロケットホイールと、
前記駆動ローラと前記ローラ副支持壁との間であって、前記スプロケットホイールの下側に配置され、且つ、該スプロケットホイールに巻掛けられ、これを同期して駆動するエンドレスチェーンと、
前記ローラ副支持壁における前記駆動ローラと反対側面に取付けられ、前記エンドレスチェーンに駆動力を付与する駆動モータと、
を有してなる駆動ローラユニット。
【請求項2】
請求項1において、
前記ローラ副支持壁はコンベア幅方向の断面において、前記ローラ支持壁のコンベア幅方向内側面に取付けられ、且つ、前記エンドレスチェーン及び前記スプロケットホイールの下側を被う連結部と、この連結部のコンベア幅方向内側端から上方に延在し、前記エンドレスチェーン、前記スプロケットホイール及び前記駆動ローラのコンベア幅方向内側を被う支持壁部とを有していることを特徴とする駆動ローラユニット。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記駆動ローラは、前記スプロケットホイールと同軸一体的に設けられ、且つ、これらを軸受を介して回転自在に支持するスペーサスリーブ及びこのスペーサスリーブを貫通するボルトにより、前記ローラ副支持壁の、前記コンベア幅方向外側面に、固定されていることを特徴とする駆動ローラユニット。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記ローラ副支持壁の上端には、前記エンドレスチェーン、前記スプロケットホイール及び前記駆動ローラの上端以外の部分を被うトップカバーが、着脱自在に取付けられていることを特徴とする駆動ローラユニット。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記ローラ副支持壁は、少なくとも前記エンドレスチェーンのためのチェーンガイド部材がコンベア長手方向に挿通されるガイド部材スロット及び前記駆動ローラを固定するためのボルト先端が螺合するナットが挿入されるスロットが構成されているアルミ押出成形部材から構成されていることを特徴とする駆動ローラユニット。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記ローラ副支持壁は、前記エンドレスチェーン、前記スプロケットホイール及び前記駆動ローラを内包するとともに、前記コンベアフレーム側の面が開口されていることを特徴とする駆動ローラユニット。
【請求項7】
平行に配置された第1コンベアフレーム及び第2コンベアフレームと、
前記第1コンベアフレームにおけるローラ支持壁のコンベア幅方向内側位置の同一搬送ライン上に配置された複数のコンベアローラと、
前記第2コンベアフレームにおけるローラ支持壁のコンベア幅方向内側位置の同一搬送ライン上に配置された複数のコンベアローラと、を有してなり、
前記第1コンベアフレーム及び前記第2コンベアフレームのうち少なくとも第1コンベアフレームにおける、前記コンベアローラは、少なくとも2個が駆動ローラ、残りがフリーローラとされ、
前記フリーローラは、前記第1コンベアフレームにおけるローラ支持壁、及び、前記第2コンベアフレームにおけるローラ支持壁に、それぞれ着脱自在に支持され、前記駆動ローラは、これよりも更にコンベア幅方向内側に配置されたローラ副支持壁に支持され、
前記ローラ副支持壁は、請求項1乃至6のいずれかに記載の駆動ローラユニットの一部を構成し、
前記駆動ローラユニットは、前記第1コンベアフレームに、前記ローラ副支持壁を介して着脱自在に取付けられていることを特徴とするコンビネーションローラコンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラコンベアに係り、特に、フリーローラから駆動ローラに容易に取替えることができる駆動ローラユニット及び該駆動ローラユニットを用いたコンビネーションローラコンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コンベアフレームに取付けられたユニットケースに、複数の駆動ローラを備えて、ユニットケース毎に着脱自在としたローラユニット及びローラ式コンベアが開示されている。
【0003】
前記ローラ式コンベアにおいては、コンベアフレームにおける、コンベア幅方向内側位置に、軸受及び歯車を内包するユニットケースを取付け、該ユニットケースからコンベア幅方向内側に突出した軸に、駆動ローラを支持したものであるために、コンベアフレームからコンベア幅方向内側への駆動ローラの突出量が多くなり、したがって、ユニットケースに取付けられていない他のローラもコンベア幅方向の同一位置に配置され、左右のコンベアフレーム間の距離に対して左右のコンベアローラ間のコンベア幅が大きく狭められてしまうという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4167836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、容易にフリーローラと交換できる複数の駆動ローラを内包する駆動ローラユニット及び、該駆動ローラユニットを用いた、左右のコンベアローラ間の距離が、左右のコンベアフレーム間に対して大きく狭められないようにした、コンビネーションローラコンベアを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を、次の実施例により解決することができる。
【0007】
(1)コンベアフレームのコンベア幅方向内側のローラ支持壁に着脱自在であって、前記ローラ支持壁へスペーサを介して取付けた状態で、該ローラ支持壁との間に駆動ローラ収納空間を形成するローラ副支持壁と、前記駆動ローラ収納空間内において、コンベア長手方向に複数個配置され、各々が前記ローラ副支持壁に回転自在に支持された駆動ローラと、前記駆動ローラと前記ローラ副支持壁との間に配置され、前記駆動ローラの各々に同軸的に設けられたスプロケットホイールと、前記駆動ローラと前記ローラ副支持壁との間であって、前記スプロケットホイールの下側に配置され、且つ、該スプロケットホイールに巻掛けられ、これを同期して駆動するエンドレスチェーンと、前記ローラ副支持壁における前記駆動ローラと反対側面に取付けられ、前記エンドレスチェーンに駆動力を付与する駆動モータと、を有してなる駆動ローラユニット。
【0008】
(2)平行に配置された第1コンベアフレーム及び第2コンベアフレームと、前記第1コンベアフレームにおけるローラ支持壁のコンベア幅方向内側位置の同一搬送ライン上に配置された複数のコンベアローラと、前記第2コンベアフレームにおけるローラ支持壁のコンベア幅方向内側位置の同一搬送ライン上に配置された複数のコンベアローラと、を有してなり、前記第1コンベアフレーム及び前記第2コンベアフレームのうち少なくとも第1コンベアフレームにおける、前記コンベアローラは、少なくとも2個が駆動ローラ、残りがフリーローラとされ、前記フリーローラは、前記第1コンベアフレームにおけるローラ支持壁、及び、前記第2コンベアフレームにおけるローラ支持壁に、それぞれ着脱自在に支持され、前記駆動ローラは、これよりも更にコンベア幅方向内側に配置されたローラ副支持壁に支持され、前記ローラ副支持壁は、上記に記載の駆動ローラユニットの一部を構成し、前記駆動ローラユニットは、前記第1コンベアフレームに、前記ローラ副支持壁を介して着脱自在に取付けられていることを特徴とするコンビネーションローラコンベア。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、複数の駆動ローラを内包する駆動ローラユニットがコンベアフレームのローラ支持壁に対してコンベア幅方向内側に離間したローラ副支持壁を有し、駆動ローラはローラ副支持壁とコンベアフレームにおけるローラ支持壁との間に位置するようにローラ支持壁に支持され、且つ、駆動ローラを駆動するためのエンドレスチェーンやスプロケットホイールをコンベアローラよりもコンベア幅方向内側に配置されているので、第1、第2コンベアフレーム間の距離と比較して、コンベアローラ間の距離を大きく狭めることがないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例に係るコンビネーションローラコンベアの一部を示す平面図
図2図1のII−II線示図
図3図1のIII−III線に沿う断面図
図4図1のIV−IV線に沿う断面図
図5図1のV−V線に沿う断面図
図6図1のVI−VI線に沿う断面図
図7】コンビネーションローラコンベアにおいて用いられる駆動ローラを拡大して示す断面図
図8】同駆動ローラの一部である分割ブッシュを示す斜視図
図9】同分割ブッシュを組合わせて構成した軸受ブッシュを示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【実施例】
【0012】
図1に示されるように、本発明の実施例に係るコンビネーションローラコンベア10は、平行に配置された第1コンベアフレーム11及び第2コンベアフレーム12と、第1コンベアフレーム11におけるローラ支持壁11Aのコンベア幅方向内側位置の同一搬送ライン11B上に配置された複数のコンベアローラ14と、第2コンベアフレーム12におけるローラ支持壁12Aのコンベア幅方向内側位置の同一搬送ライン12B上に配置された複数のコンベアローラ14とを備えて構成されている。
【0013】
第1コンベアフレーム11におけるコンベアローラ14は、駆動ローラ30と、駆動ローラ30以外のフリーローラ18とから構成されている。また、第2コンベアフレーム12にフリーローラ18のみが設けられている。
【0014】
フリーローラ18は、第1、第2コンベアフレーム11、12におけるコンベア幅方向内側面となるローラ支持壁11A、12Aにそれぞれ着脱自在に支持されている。
【0015】
一方、駆動ローラ30は、ローラ支持壁11Aよりも更にコンベア幅方向内側位置で、第1コンベアフレーム11のコンベア幅方向内側のローラ支持壁11Aに着脱自在に配置されたローラ副支持壁22に支持されている。該ローラ副支持壁22は、駆動ローラユニット20の一部を構成している。
【0016】
駆動ローラユニット20は、ローラ支持壁11Aへスペーサ38(図6参照)を介して取付けた状態で、該ローラ支持壁11Aとの間に駆動ローラ収納空間21Aを形成するローラ副支持壁22と、駆動ローラ収納空間21A内において、コンベア長手方向に複数個配置され、各々が前記ローラ副支持壁22に回転自在に支持された前記駆動ローラ30と、駆動ローラ30とローラ副支持壁22との間に配置され、駆動ローラ30の各々に同軸的に設けられたスプロケットホイール24と、駆動ローラ30とローラ副支持壁22との間であって、前記スプロケットホイール24の下側に配置され、且つ、該スプロケットホイール24に巻掛けられ、これを同期して駆動するエンドレスチェーン26と、ローラ副支持壁22における前記駆動ローラ30と反対側面に取付けられ、前記エンドレスチェーン26に駆動力を付与する駆動モータ28と、を備えて構成されている。
【0017】
なお、図1図2において、駆動ローラユニット20は1基のみ示されているが、2基以上又は第1コンベアフレーム全体のコンベアローラを全部駆動ローラユニット20としてもよい。
【0018】
更に、駆動ローラユニット20には2個又は3個の駆動ローラ30が備えられているが、これは複数個であればよい。
【0019】
実際には、駆動ローラ30の個数は、製造コストの点から、2〜8個の駆動ローラ30を備えた7種類の駆動ローラユニット20のうちから1又は2種類が選定されることになる。
【0020】
図3に示されるように、ローラ副支持壁22は、コンベア幅方向の断面において、ローラ支持壁11Aのコンベア幅方向内側面に取付けられ、且つ、エンドレスチェーン26及びスプロケットホイール24の下側を被う連結部22Aと、該連結部22Aのコンベア幅方向内側端から上方に延在し、エンドレスチェーン26、スプロケットホイール24及び、駆動ローラ30のコンベア幅方向内側を被う支持壁部22Bとを含んで構成されている。
【0021】
また、ローラ副支持壁22は、エンドレスチェーン26のためのチェーンガイド部材26Aがコンベア長手方向に挿通されるガイド部材スロット26Bと、駆動ローラ30を固定するためのローラ取付ボルト30Aの先端が螺合するナット30Bが挿入されるスロット30Cと、チェーンスライドガイド26Dがコンベア長手方向に挿入されるガイド部材スロット26Eが形成されているアルミ押出成形部材から構成されている。
【0022】
駆動ローラ30は、スプロケットホイール24と同軸一体的に設けられ、且つ、これらを、軸受30Dを介して回転自在に支持する筒状のスペーサスリーブ30E及び、スペーサスリーブ30Eを貫通する前記ローラ取付ボルト30Aにより、支持壁部22Bの、コンベア幅方向外側面に固定されている。
【0023】
ローラ副支持壁22の上端には、スプロケットホイール24、エンドレスチェーン26及び、駆動ローラ30の上端以外の部分を被うトップカバー32が着脱自在に取付けられている。トップカバー32には、駆動ローラ30の上端が露出するように、ローラ開口34が形成されている。
【0024】
駆動ローラユニット20は、図5図6に示されるように、コンベア長手方向における駆動ローラ30の間の位置で、ユニット取付ボルト36とナット36Aとにより、ローラ支持壁11Aのコンベア幅方向内側面に締付け固定されている。
【0025】
なお、ユニット取付ボルト36は、スペーサ38に挿通されていて、締付け固定時にスペーサ38が、ローラ支持壁11Aのコンベア幅方向内側面と、支持壁部22Bのコンベア幅方向外側面とに当接することによって、ローラ副支持壁22とローラ支持壁11Aとの距離が保持されるようになっている。
【0026】
ローラ副支持壁22の下側の水平の連結部22Aは、ボルト39によりローラ支持壁11Aに締付け固定されている。駆動モータ28の出力軸28Aには、駆動スプロケットホイール28Bが取付けられている。
【0027】
図5に示されるように、エンドレスチェーン26は、駆動スプロケットホイール28Bに巻回され、更に、各スプロケットホイール24の下側と、チェーンガイド部材26Aの上側の間を通って図5において左端の折返し部26CによりUターンされ、ローラ副支持壁22の水平の連結部22Aの上方を通って、駆動スプロケットホイール28Bに戻るようにされている。
【0028】
図1図5の符号23は、図5において右側から搬送されてくるワークWの先端を駆動ローラ30の上側に導くためのガイドローラを示す。
【0029】
図3に示されるように、フリーローラ18は、その中心を貫通する取付ボルト18Aの先端を、ローラ支持壁11A、12Aのローラ取付スロット15内のナット16に、螺合させることによって、あるいは、ナット16から緩めることによって、フリーローラ18を容易に着脱できるようにされている。
【0030】
図3の符号17は、搬送されるワークWのコンベア幅方向両端をガイドするために、ローラ支持壁11A及び12A上端に取付けられたサイドガイドを示す。
【0031】
次に上記実施例において用いられた、駆動ローラ30の詳細な構造について図7図9を参照して説明する。
【0032】
駆動ローラ30は、ローラ取付ボルト30A及びナット30Bによって、ローラ副支持壁22に締付け固定されたスペーサスリーブ30Eの外周に嵌合されている。
【0033】
軸受30Dの外周には、スプロケットホイール24と一体のスプロケットブッシュ24Aが嵌合され、該スプロケットブッシュ24Aの外周にはスプリングピン30Fによって一体的に回転するように取付けられている。
【0034】
スプロケットブッシュ24Aの外周には、軸受ブッシュ40がスプリングピン30Fにより、スプロケットブッシュ24Aと一体的に回転するように嵌合されている。
【0035】
軸受ブッシュ40は、図8に示される分割ブッシュ40A、40Bから構成され、これら分割ブッシュ40A、40Bは、同一構造で、図8において、下端には、フランジ部42と、その上の薄肉リング状部43と、更にその上の半割リング状部44とを連続一体的に備えて構成されている。
【0036】
このような同一構造の分割ブッシュ40A、40Bを、図7図9に示されるように、ローラ外周部30Gをローラ軸方向両側から挟み込みながら、分割ブッシュ40A、40Bにおける半割リング状部44を相互の薄肉リング状部43と半割リング状部44が重なる配置で組込むようにして取付けられる構造となっている。
【0037】
なお、駆動ローラ30は、ローラ外周部30Gの内周面と、含油された軸受ブッシュ40の外周面との間が、潤滑できるように緩く嵌合されていて、両者間での摩擦力によって、スプロケットブッシュ24Aに伝達される回転がローラ外周部30Gに伝達されるフリクションローラを構成している。
【0038】
したがって、該フリクションローラにおけるローラ外周部30Gと軸受ブッシュ40との摩擦が少ない場合は、わずかな抵抗があっても、ローラ外周部30Gの回転が止められることになる。
【0039】
この実施例では、軸受ブッシュ40が、2つの分割ブッシュ40A、40Bから構成され、且つ、半割リング状部44が段差をもって構成されているので、該半割リング状部44の直平面が重なる外周部では、駆動ローラ30の回転中に、ローラ外周部30Gの内周面に付着した潤滑油やごみを、2つの半割リング状部44の突合せ面の外周角部でこすり取ることができ、軸受ブッシュ40と、ローラ外周部30Gの間の摩擦係数を一定値以上に維持することができる。
【0040】
また、この実施例に係る駆動ローラ30は、ローラ外周部30Gを軸方向両側から分割ブッシュ40A、40Bによって挟込み、スプリングピン30Fによって回転止めが構成され、抜止めとして、スプロケットホイール24と反対側から軸用スナップリング45を嵌込めばよいので、軸受ブッシュ40を薄く構成できる。
【0041】
したがって、スプロケットホイール24の反対側の、駆動ローラ30の外側面からの突出量を少なくすることができ、従来比で駆動ローラ30の位置を第1コンベアフレーム11のローラ支持壁11Aに更に接近させて配置することができる。
【0042】
上記実施例において、第2コンベアフレーム12に設けられたコンベアローラは全てフリーローラとされているが、本発明はこれに限定されるものでなく、第2コンベアフレーム12においても、駆動ローラユニット20を着脱自在に取付けるようにしてもよい。
【0043】
また、第1コンベアフレーム11、第2コンベアフレーム12のいずれにおいても、コンベアローラ全部を、駆動ローラユニット20の駆動ローラ30によって構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、ローラコンベア及びローラコンベア用の駆動ローラユニットとして、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0045】
W…ワーク
10…コンビネーションローラコンベア
11…第1コンベアフレーム
11A、12A…ローラ支持壁
11B、12B…搬送ライン
12…第2コンベアフレーム
14…コンベアローラ
15…ローラ取付スロット
16、30B、36A…ナット
17…サイドガイド
18…フリーローラ
18A…取付ボルト
20…駆動ローラユニット
21A…駆動ローラ収納空間
22…ローラ副支持壁
22A…連結部
22B…支持壁部
23…ガイドローラ
24…スプロケットホイール
24A…スプロケットブッシュ
26…エンドレスチェーン
26A…チェーンガイド部材
26B…ガイド部材スロット
26C…折返し部
26D…チェーンスライドガイド
26E…ガイド部材スロット
28…駆動モータ
28A…出力軸
28B…駆動スプロケットホイール
30…駆動ローラ
30A…ローラ取付ボルト
30C…スロット
30D…軸受
30E…スペーサスリーブ
30F…スプリングピン
30G…ローラ外周部
32…トップカバー
34…ローラ開口
36…ユニット取付ボルト
38…スペーサ
40…軸受ブッシュ
40A、40B…分割ブッシュ
42…フランジ部
43…薄肉リング状部
44…半割リング状部
45…軸用スナップリング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9