(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
容器本体に収容された内容液を、液流路に設けられた開閉弁を開放させて混合室に送り込むと共に、容器本体の内部の空気を、空気流路を介して混合室に送り込み、送り込まれた内容液と空気とを混合室において混合し、混合室の下流側に設けられた発泡部材を通過させることで発泡させて、泡状の内容液としてノズル部から吐出させる泡吐出機構を備える泡吐出容器であって、
前記泡吐出機構は、前記空気流路の流路終端と前記混合室との間に介在して、内容液の吐出時に前記混合室に向かう内容液の一部を蓄液する、内容液を吸液する多数の連続気泡を有する発泡材による多孔質材によって形成されている蓄液部を有しており、該蓄液部は、前記空気流路の流路終端と隣接して、該流路終端よりも高い位置に配置される部分を含んで設けられている泡吐出容器。
容器本体に供給されるエアーによって内容液の液面を押圧することで、容器本体に収容された内容液を、前記液流路を介して前記混合室に送り込むと共に、容器本体の内部の空気を、前記空気流路を介して前記混合室に送り込む請求項1又は2記載の泡吐出容器。
容器本体は、外容器と、該外容器の内部に配設された加圧チャンバーとからなる二重構造を備えており、前記外容器と前記加圧チャンバーとは、下部開閉弁が設けられた流通口を介して連通しており、前記エアーは、前記加圧チャンバーに供給されて、これの内部に貯留された内容液の液面を押圧すると共に、前記加圧チャンバーの内部の空気を前記混合室に送り込む請求項3記載の泡吐出容器。
エアー供給機構を備えるディスペンサーのディスペンサー本体に着脱交換可能に装着して用いられ、前記エアー供給機構から容器本体に供給されるエアーによって、容器本体に収容された内容液の液面を押圧する請求項3又は4記載の泡吐出容器。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の好ましい一実施形態に係る泡吐出容器21は、
図1に示すように、例えば病院や介護用の施設等に設置して用いられるディスペンサー10のディスペンサー本体11に、好ましくはカートリッジ形式で着脱交換可能に装着して用いられる。すなわち、本実施形態の泡吐出容器21は、好ましくはディスペンサー本体11と共にディスペンサー10を構成している。ディスペンサー10は、エアーポンプ13と制御部15(
図4参照)とを備える電動式であり、泡吐出容器21の容器本体22に収容された内容液として、例えばハンドソープ等の洗浄剤を、好ましくはディスペンサー本体11のセンサー部20に手をかざすだけで、当該ディスペンサー10に手を直接触れさせることなく、泡状にして、所定量、自動的に吐出させる装置として使用される。
【0013】
本実施形態の泡吐出容器21は、好ましくはディスペンサー本体11に設けられたエアーポンプ13から供給されるエアーが、圧気(圧縮空気)となって容器本体22の内部に送り込まれて、容器本体22に収容された内容液の液面を押圧することで、内容液をノズル部26に送り出して、泡状にして吐出させるようになっている。
【0014】
また、本実施形態の泡吐出容器21は、ディスペンサー10によって内容液を泡状にして吐出させた後、内容液の次の使用時に、ディスペンサー本体11のエアーポンプ13から供給されるエアーによって内容液が加圧されて、液流路50(
図2参照)から送り出され始めた内容液が混合室51(
図2参照)に到達するまでの初期の段階で、泡状の内容液の吐出量が減少したり、泡質の低下を招くのを、効果的に抑制できるようにする機能を備える。
【0015】
そして、本実施形態の泡吐出容器21は、
図2及び
図3に示すように 容器本体22に収容された内容液を、液流路50に設けられた開閉弁52を開放させて混合室51に送り込むと共に、容器本体22の内部の空気を、空気流路53を介して混合室51に送り込み、送り込まれた内容液と空気とを混合室51において混合し、混合室51の下流側に設けられた発泡部材54a,54bを通過させることで発泡させて、泡状の内容液としてノズル部26から吐出させる泡吐出機構23を備えている。泡吐出機構23は、空気流路53の流路終端と発泡部材54aとの間に介在して、内容液の吐出時に混合室51に向かう内容液の一部を蓄液する蓄液部55を有している。本実施形態の流路終端は、空気流路53の端部開口53a(
図3参照)であり、端部開口53aと発泡部材54aとの間に介在して、好ましくは混合室51と近接する部分に、内容液の吐出時に混合室51に向かう内容液の一部を吐出終了後に蓄液する、蓄液部55を有している。本実施形態では、蓄液部55は、例えば内容液を吸液して蓄液する多孔質材56によって形成されている。なお、空気流路53の端部開口53aは、空気流路53の混合室51側に位置する部分であり、また空気流路53が液流路50と合流する部分に近接する部分である。このように、蓄液部55は、空気流路53の流路終端と液流路50が合流する部分に近接して配置されている。
【0016】
また、本実施形態では、蓄液部55は、好ましくは空気流路53の端部開口53a(流路終端)と混合室51との間に介在して設けられており、さらに好ましくは、蓄液部55は、空気流路53の端部開口53a(流路終端)と隣接して設けられている。
【0017】
本実施形態の泡吐出容器21は、上述のように、容器本体22に供給されるエアーによって内容液の液面(加圧チャンバー30の内部の内容液の液面)を押圧することで、容器本体22に収容された内容液を、液流路50を介して混合室51に送り込むと共に、容器本体22の内部の空気を、空気流路53を介して混合室51に送り込むようになっている。また、泡吐出容器21は、上述のように、エアーポンプ13を含むエアー供給機構を備えるディスペンサー10のディスペンサー本体11に着脱交換可能に装着して用いられ、エアー供給機構から容器本体22に供給されるエアーによって、容器本体22に収容された内容液の液面を押圧するようになっている。
【0018】
さらに、本実施形態の泡吐出容器21では、容器本体22は、外容器29と、外容器29の内部に配設された加圧チャンバー30とからなる二重構造を備えており、外容器29と加圧チャンバー30とは、底部開閉弁39aが設けられた流通口39を介して連通している。エアーは、加圧チャンバー30に供給されて、これの内部に貯留された内容液の液面を押圧すると共に、加圧チャンバー30の内部の空気を混合室51に送り込むようになっている。また、エアーの加圧チャンバー30への供給が停止すると、エアーによる内容液のノズル部26への送り出しは、停止するようになっている。
【0019】
底部開閉弁39aは、加圧チャンバー30の内部のエアーによる圧力状態によって、加圧チャンバー30の内部から外容器29側に内容液が流出するのを遮断し、又は外容器29側から加圧チャンバー30の内部に内容液が流入するのを許容する逆止弁として機能するようになっている。すなわち、底部開閉弁39aは、例えば加圧チャンバー30の内部が供給されエアーにより加圧されている状態では、内部から外容器29側に内容液が流出するのを遮断し、加圧チャンバー30の内部のエアーによる加圧が解放された状態では、外容器29側から内部に内容液が流入するのを許容する、逆止弁として機能するようになっている。
【0020】
本実施形態では、ディスペンサー10は、
図1、
図2、及び
図4に示すように、泡吐出容器21と、泡吐出容器21を着脱交換可能に装着するエアー供給機構を有するディスペンサー本体11とを含んで構成される。ディスペンサー10は、ディスペンサー本体11から供給されるエアーによって、容器本体22に収容された内容液を吐出させる、好ましくは電動式のディスペンサーである。
【0021】
泡吐出容器21は、容器本体22と、この容器本体22の口首部22a(
図2参照)に装着される泡吐出機構23とを具備している。泡吐出機構23は、
図2に示すように、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14(
図1参照)と連通して、供給されたエアーを容器本体22の内部に送り込むエアー通路部24と、容器本体22の内部で圧気によって押圧された内容液を混合室51に送り出す液流路50とを備えている。エアー通路部24には、エアーポンプ13からのエアーの供給を停止した際に、内部の圧気をエアー通路部24から外気に脱気させる排気弁27が設けられている。なお、エアー通路部24に排気弁27を設ける必要は必ずしも無い。好ましくは、例えば加圧チャンバー30の上端部に形成した切欠き又は小孔による排気路を設けたり、或いは加圧チャンバー30の上端面が当接する部分のノズルキャップ部32の天面板32aに形成した切欠きによる排気路を設けておくこともできる。エアーポンプ13からのエアーの供給を停止した際に、これらの排気路を介して、加圧チャンバー30の内部の圧気を加圧チャンバー30の外部に脱気させることができる。これらの排気路は、内容液は通過させないが、空気を通過させることが可能な程度の大きさの、微小な流路断面を有していることが好まし。
【0022】
本実施形態の泡吐出容器21と共にディスペンサー10を構成するディスペンサー本体11は、ディスペンサー10の主要部となる部分である。ディスペンサー本体11は、
図1及び
図4に示すように、エアーポンプ13と制御部15とを備える電動式であって、エアー供給機構として、エアーポンプ13と、エアー供給配管14と、制御部15とを具備している(
図4参照)。ディスペンサー本体11は、ホルダー部12に泡吐出容器21を着脱交換可能に装着させると共に、泡吐出容器21にエアーを圧気として供給するための、エアー供給機構のエアーポンプ13を備える。ディスペンサー本体11は、エアーポンプ13等が内部に配設された基台部16と、基台部16の周縁部分から垂直上方に立設して設けられた支柱部17と、支柱部17に取り付けられた接続ジョイント部18及びネックホルダー部19とを含んで構成されている。
【0023】
基台部16は、本実施形態では、天面板16a及び底面板16bによって上下の開口面が覆われた、中空の扁平な略円筒形状を有している。基台部16の中空内部には、エアーポンプ13及びこれの駆動装置13aや、エアー供給機構の制御部15としての制御基板等が配設されている。制御部15には、制御回路や信号処理回路等が組み込まれており、駆動装置13aによるエアーポンプ13の駆動を制御する。基台部16の底面板16bには、電池を交換可能に収納する電池ボックス16cが形成されている。基台部16の天面板16aの周縁部分には、支柱部17を立設させるための立設スリーブ16dが設けられている。立設スリーブ16dは、天面板16aから上方に突出して、エアーポンプ13と連通した状態で設けられている。この立設スリーブ16dに、支柱部17の下端部を、これの外周面を内周面に気密に密着させた状態で挿入固定することにより、支柱部17が、天面板16aから垂直上方に立設して取り付けられる。基台部16の天面板16aにおける、立設スリーブ16dが突出する部分以外の平坦な上面は、ネックホルダー部19と共に、吐出容器21を着脱可能に保持するホルダー部12を形成している。
【0024】
なお、電池ボックス16cに収納される電池は、乾電池の他、充電式の電池を用いることができる。また、エアー供給機構は、コンセントにつないで電力を得るタイプのものであっても良い。
【0025】
また、本実施形態では、基台部16における、立設スリーブ16dが突出する部分と径方向に対向する領域の外周面から外側に突出して、センサー部20が設けられている。センサー部20は、上方に向けて開口する略有底円筒形状の部分となっており、内部にセンサー20aが配設されている。センサー20aとしては、焦電センサーや、赤外発光ダイオードと赤外受光ダイオードとからなるセンサー等、例えば人感センサーとして知られる公知の各種のセンサーを使用することができる。センサー20aは、基台部16の内部に設けられた制御部15としての制御基板等と接続している。制御部15は、センサー20aに手や腕等の人体、またはスポンジやブラシ等の物をかざした際にセンサー20aが検知した信号を受けて、駆動装置13aによるエアーポンプ13の駆動が開始されるように制御できるようになっている。制御基板は、基板上に設けられた、集積回路、抵抗等の電子部品及び配線等からなり、電池、エアーポンプ13、センサー20a等と電気的に接続されている。制御部15によって、電圧が低下したときに電池交換を促すためにLEDを点滅させたり、電源スイッチが入ったときや、内容液を所定量吐出させる動作が終わったときに、一定時間センサー20aからの信号の入力を受け付けない、不感時間を設定したりすることもできる。
【0026】
支柱部17は、中空パイプ形状の部材からなる。支柱部17の中空内部には、上端部に取り付けられる接続ジョイント部18と共に、エアーポンプ13から供給されるエアーを吐出容器21のエアー通路部24に送り込む、エアー供給機構のエアー供給配管14が設けられている。エアー供給配管14は、支柱部17の中空内部に、例えばエアーポンプ13と接続ジョイント部18とを連通させるチューブ部材を配設することによって形成することができる。支柱部17は、上述のように、下端部を、天面板16aから突出する立設スリーブ16dに密着状態で挿入固定することにより、天面板16aの周縁部分から垂直上方に立設した状態で、基台部16に取り付けられている。支柱部17の上部中間部分には、当該支柱部17に支持させて、ネックホルダー部19が取り付けられる。支柱部17の上端部には、接続ジョイント部18が密着状態で取り付けられている。
【0027】
ネックホルダー部19は、支柱部17から張出し板部19aを基台部16の径方向内側に張り出させて設けられる部材である。ネックホルダー部19は、取付け基部19bと、張出し板部19aとからなる。張出し板部19aは、取付け基部19bの上端部から垂直に折れ曲がるように張り出して設けられている。取付け基部19bは、支柱部17の外径と同様の内径の半円形状の湾曲面となった挟込み面部19cと、一対の接合フランジ部19dとからなる。接合フランジ部19dは、挟込み面部19cの両側縁部から各々側方に張り出して設けられている。ネックホルダー部19は、取付け基部19bと略同様の形状の補助固定部材19gを用いて、支柱部17の所定の高さ位置に、張出し板部19aを張り出させて取り付けられる。すなわち、補助固定部材19gは、支柱部17の外径と同様の内径の半円形状の湾曲面となった対向挟込み面部19eと、対向挟込み面部19eの両側縁部から各々側方に張り出して設けられた一対の対向接合フランジ部19fとからなる。ネックホルダー部19の取付け基部19bの挟込み面部19cと、補助固定部材19gの対向挟込み面部19eとの間に支柱部17を挟み込んだ状態で、一対の接合フランジ部19dと一対の対向接合フランジ部19fを各々接合することで、支柱部17の所定の高さ位置に、ネックホルダー部19が、張出し板部19aを張り出させて取り付けられる。
【0028】
張出し板部19aは、支柱部17から基台部16の径方向内側に片持ち梁状に張り出して設けられる板状部分である。張出し板部19aには、
図4に示すように、張出し先端側の辺部から取付け基部19b側に凹状に切り欠いて、首部装着切込み19hが形成されている。首部装着切込み19hは、その取付け基部19b側の部分に、円弧形状部分19iを有している。円弧形状部分19iは、吐出容器21の容器本体22の、後述する外容器口首部29eの上段口首部29dの外径よりも僅かに大きな、これと略同様の内径の、円弧形状を有している。円弧形状部分19iは、半円を超える周長で形成されていると共に、張出し先端側の部分において、テーパー状に広がる装着導入部19jと接続している。
【0029】
本実施形態では、泡吐出容器21には、
図1に示すように、容器本体22の外容器口首部29eの上段口首部29dに設けられた、後述する環状係止リブ29fと、上段口首部29dに装着された、後述するコンボキャップ31との間の部分に、環状係止溝29hが形成されている(
図2参照)。容器本体22の底部を基台部16の天面板16aの上面に載置すると共に、環状係止溝29hの部分を、張出し板部19aの首部装着切込み19hに押し込んで、円弧形状部分19iの周縁部を環状係止溝29hに係止させることで、泡吐出容器21が、ディスペンサー本体11に着脱可能に装着される。すなわち、基台部16の天面板16aと、ネックホルダー部19とは、泡吐出容器21をディスペンサー本体11に着脱交換可能に装着させるホルダー部12を形成している。
【0030】
接続ジョイント部18は、支柱部17によるエアー供給配管14の縦方向の流路を横方向に方向変換させると共に、泡吐出容器21のエアー通路部24を形成する、後述の連通スリーブ部35を接続させる中空の部材である。接続ジョイント部18は、有天円筒形状の支柱側接続部18aと、支柱側接続部18aの外周面から基台部16の径方向内側に突出して設けられた、円筒形状の容器側接続部18bとからなる。支柱側接続部18aは、支柱部17の外径と同様の内径を備えており、これの内周面を支柱部17の外周面に気密に密着させた状態で、支柱部17の上端部に装着固定される。容器側接続部18bは、泡吐出容器21の連通スリーブ部35の外径よりも僅かに大きな、これと略同様の内径を有している。容器側接続部18bの内側には、Oリング等による公知のシール部材が配設されている。泡吐出容器21を、基台部16の天面板16aとネックホルダー部19とによるホルダー部12を介してディスペンサー本体11に装着する際に、泡吐出容器21の連通スリーブ部35の先端部分を、容器側接続部18bの内側に着脱可能に挿入する。これによって、接続ジョイント部18及び支柱部17によるエアー供給配管14と、泡吐出容器21のエアー通路24とが、気密に連通することになる。
【0031】
そして、ディスペンサー本体11と共にディスペンサー10を構成する本実施形態の泡吐出容器21は、内容液としてハンドソープ等の洗浄剤を収容したカートリッジ形式の容器となっており、ディスペンサー本体11に着脱交換可能に装着して用いられる。泡吐出容器21は、
図2に示すように、容器本体22と、容器本体22の口首部22aに装着される泡吐出機構23とを具備している。
【0032】
また、本実施形態では、容器本体22は、外容器29の内部に加圧チャンバー30を内容器として配置した、二重構造を備えている。泡吐出機構23は、容器本体22の加圧チャンバー30から送り出された内容液を、ノズル部26への発泡通路25において空気と混合して、発泡させた状態で吐出させるフォーマー機能を有している。フォーマー機能を有する泡吐出機構23によって混合されて発泡する、空気と内容液との気液比は、好ましくは5:1以上、更に好ましくは10:1以上である。本実施形態では、ディスペンサー本体11を電動式とすることで、高い気液比に発泡させた内容液を、継続して、また大量に吐出させることができる。ディスペンサー本体11を電動式とする場合の混合される空気と内容液との気液比は、泡質、泡量または経済性の観点から、好ましくは10:1以上、更に好ましくは15:1以上、特に好ましくは20:1以上であり、また好ましくは100:1以下であり、更に好ましくは60:1以下である。
【0033】
本実施形態では、容器本体22の外容器29は、例えば合成樹脂からなるボトル形状のブロー成形品であって、内容液を収容する有底の胴部29aと、胴部29aの上端部に連続する湾曲ドーム形状の肩部29bと、肩部29bの上端部から上方に突出して設けられた外容器口首部29eとを具備して形成される。外容器口首部29eは、下段首部29cと上段口首部29dとからなる。外容器口首部29eの上段口首部29dには、下段首部29cと近接する基端部側に、外側に突出すると共に周方向に連続して設けられた、環状係止リブ29fが形成されている。また、上段口首部29dの環状係止リブ29fよりも上方部分には、雄ネジ突条29gが形成されている。雄ネジ突条29gが形成された上段口首部29dには、外容器29に加圧チャンバー30を固定するための、周壁部の内周面に雌ネジ突条31aが形成されたコンボキャップ31が締着される。上段口首部29dにコンボキャップ31が締着された状態で、環状係止リブ29fとコンボキャップ31の下端との間の部分に、上述のネックホルダー部19の首部装着切込み19hに係止される環状係止溝29hが形成される。
【0034】
容器本体22の加圧チャンバー30は、例えば合成樹脂からなる射出成形品である。加圧チャンバー30は、有底の下端部から上方に向けて徐々に拡径した、細長い中空の略円筒形状を有している。加圧チャンバー30は、外容器口首部29eの内側に挿通させることが可能な外径を備える。加圧チャンバー30は、外容器29の底部近傍まで配置されることが好ましい。具体的には、加圧チャンバー30は、外容器29の底部近傍から、外容器口首部29eを通過して、上段口首部29dの上方まで延設する長さを備えるように形成されている。加圧チャンバー30の上端部分は、容器本体22の口首部22aとなる部分である。加圧チャンバー30における、口首部22aとなる上端部分との境界部には、外側に突出すると共に周方向に連続して、環状載置リブ30aが形成されている。環状載置リブ30aには、上面及び下面に、内周縁部から外周縁部に向けて延設する溝が形成されている。環状載置リブ30aを、外容器口首部29eの上段口首部29dの上端面に、Oリング状のコンボキャップシール40aを介在させて載置すると共に、これらを上段口首部29dの上端面とコンボキャップ31の環状天面板31bとの間に挟み込んだ状態で、コンボキャップ31を上段口首部29dに締着する。
【0035】
これによって、加圧チャンバー30が、外容器口首部29eから胴部29aの内部に吊り下げられた状態で、外容器29に一体として固定される。またこれによって、容器本体22の口首部22aとなる加圧チャンバー30の上端部分は、コンボキャップ31の環状天面板31bの内側の開口領域を介して、環状天面板31bよりも上方に、円筒形状に突出して配置される。加圧チャンバー30の上端部分による口首部22aの外周面には、雄ネジ突条22bが形成されている。この雄ネジ突条22bが形成された口首部22aに、周壁部の内周面に雌ネジ突条32bが形成されたノズルキャップ部32が締着されることにより、泡吐出機構23が、容器本体22に一体として取り付けられる。
【0036】
また、コンボキャップ31を上段口首部29dに締着して、加圧チャンバー30を外容器口首部29eに固定した状態では、コンボキャップシール40aの内周縁部と加圧チャンバー30の外周面との間の隙間、及び環状載置リブ30aの上面及び下面に形成された上述の溝を介することで、外容器29の内部は、内容液は漏れないが空気は吸気できる程度の止水性を保持した状態で、外気と連通することが可能になる。これによって、外容器29の内部が負圧になることで、外容器29から加圧チャンバー30への給液が妨げられるのを、効果的に回避することが可能になる。
【0037】
さらに、本実施形態では、加圧チャンバー30の底部に、外容器29と加圧チャンバー30とを連通する流通口39が開口形成されている。この流通口39には、底部開閉弁39aとして、好ましくはフロート弁が設けられている。底部開閉弁39aは、例えば加圧チャンバー30の内部が送り込まれるエアーにより加圧されている状態では、流通口39を介して内部から外容器29側に内容液が流出するのを遮断し、加圧チャンバー30の内部のエアーによる加圧が解放された状態では、流通口39を介して外容器29側から内部に内容液が流入するのを許容する、逆止弁として機能する。
【0038】
底部開閉弁39aとして用いられるフロート弁は、浮上して流通口39を開放した際に、加圧チャンバー30への内溶液の補充が短時間で完了するように、できるだけ弁体を大きくすることが好ましく、また浮上時に、流通口39を出来るだけ大きく開放できるようにすることが好ましい。フロート弁は、内容液との比重差が大きな材料を用いて形成して、弁体を浮上し易くすることができる他、例えば弁体の内部を空洞にして、浮力をさらに増大させることもできる。フロート弁は、弁体形状を球体とすることで、最も安定した状態で作動させることができる。フロート弁の弁体形状を平板状の弁体とすることで、加圧チャンバー30の底部近傍に残る内容液の残量を少なくすることができる。
【0039】
また、加圧チャンバー30は、使用する樹脂量を抑えてコストを低減し、且つ内圧に対して変形しない剛性を効率良く得ることができるように、内圧が集中することが少ない円形断面を有する筒形状に形成することが好ましい。加圧チャンバー30は、外容器29の底部に残った内容液を効率よく使用できるように、外容器29の底部近傍に至る長さを有することが好ましく、流通口39及び底部開閉弁39aは、加圧チャンバー30の底部に設けることが好ましい。加圧チャンバー30の内部に配置される後述するディップチューブ38は、加圧チャンバー30の底部近傍に至る長さを有することが好ましい。
【0040】
本実施形態では、加圧チャンバー30は、例えば3〜30mm程度、好ましくは4〜25mm程度、さらに好ましくは5〜20mm程度の内径の円筒形状又は略円筒形状を有しており、例えば50〜150mm程度、好ましくは100〜145mm程度の長さを有している。また、加圧チャンバー30の内周面とディップチューブ38との間には、0.5〜10mm程度の間隔が保持されていることが好ましく、加圧チャンバー30の底面とディップチューブとの間には、1〜20mm程度の間隔が保持されていることが好ましい。また、本実施形態では、加圧チャンバー30を形成するための合成樹脂として、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレン、PET、ポリカーボネート、アクリル、ポリアミド、ポリアセタール、塩化ビニル等を用いることができる。
【0041】
本実施形態では、容器本体22の口首部22aに装着される泡吐出機構23は、上述のように、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14(
図1参照)と連通して、供給されたエアーを容器本体22の内部に送り込むエアー通路部24と、容器本体22(加圧チャンバー30)の内部で圧気によって押圧された内容液を混合室51に送り出す液流路50とを備えている。また、泡吐出機構23は、上述のように、容器本体22に収容された内容液を、液流路50に設けられた開閉弁52を開放させて混合室51に送り込むと共に、容器本体22(加圧チャンバー30)の内部の空気を、空気流路53を介して混合室51に送り込み、送り込まれた内容液と空気とを混合室51において混合し、混合室51の下流側に設けられた発泡部材54a,54bを通過させることで発泡させて、泡状の内容液としてノズル部26から吐出させるようになっている。
【0042】
さらに、本実施形態では、泡吐出機構23は、
図1〜
図3に示すように、ノズルキャップ部32と、縦方向流路パイプ部33と、延長ノズルパイプ部34と、連通スリーブ部35と、フォーマージョイント37と、ディップチューブ38とを含んで構成されている。縦方向流路パイプ部33は、ノズルキャップ部32の天面板32aを上下に貫通して設けられている。延長ノズルパイプ部34は、連通基台部36の内部で縦方向流路パイプ部33の上端部と連通すると共に、ノズルキャップ部32の上方を通過して横方向に延設して設けられ、先端部分にノズル部26を備える。連通スリーブ部35は、連通基台部36から、延長ノズルパイプ部34とは反対側に突出して設けられている。フォーマージョイント37は、縦方向流路パイプ部33の下端開口を覆って装着されている。ディップチューブ38は、上端部分がフォーマージョイント37の下部筒状部57bのチューブ装着部57hに装着されて、加圧チャンバー30の底部近傍まで延設している。
【0043】
ノズルキャップ部32は、円形の天面板32aと、天面板32aの周縁部から下方に延設する周壁部とからなる。周壁部の内周面には、雌ネジ突条32bが形成されている。容器本体22の口首部22aの上端面とノズルキャップ部32の天面板32aとの間に、Oリング状のノズルキャップシール40bを介在させた状態で、外周面に雄ネジ突条22bが形成された口首部22aに、ノズルキャップ部32を締着する(
図1、
図2参照)。これによって、泡吐出機構23が、加圧チャンバー30との間に強固な止水性を保持した状態で、容器本体22に一体として取り付けられる。
【0044】
縦方向流路パイプ部33は、連通基台部36から天面板32aを貫通して下方に延設して設けられた、円筒パイプ形状を有する部分である。縦方向流路パイプ部33は、加圧チャンバー30の上端部分による口首部22aの内径よりも、小さな外径を有すると共に、ノズルキャップ部32の周壁部と同心状に配置されて設けられている。これによって、泡吐出機構23が容器本体22に取り付けられた状態で、縦方向流路パイプ部33の外周面と加圧チャンバー30の内周面との間には、ディスペンサー本体11のエアーポンプ13から連通スリーブ部35を介して送り込まれるエアーが流通可能な、エアー通路部24が保持される。縦方向流路パイプ部33には、これの下端開口を下方から覆って、混合室51や発泡部材54aや開閉弁52を備える、後述ずるフォーマージョイント37が、嵌め込むようして取り付けられる。
【0045】
延長ノズルパイプ部34は、上述のように、連通基台部36の内部で縦方向流路パイプ部33の上端部と連通すると共に、ノズルキャップ部32の上方を通過して横方向に延設して設けられた、細長い円筒パイプ形状を有する部分である。本実施形態では、延長ノズルパイプ部34は、容器本体22の底面と平行な方向に、容器本体22の外容器29による外周面を超えて、相当の長さで延設して設けられている。延長ノズルパイプ部34の先端部の斜め下方に折れ曲がった部分が、発泡した内容液を吐出させるノズル部26となっている。ノズル部26の先端は、容器本体22の外容器29の外周面を超えて、当該外周面から所定の距離を置いて配置されている。ノズル部26の先端と外容器29の外周面との離間距離(外容器29の径方向)は、好ましくは10mm〜100mmである。これによって、ディスペンサー21の使用者は、ノズル部26の下方で、ディスペンサー21に手を触れることなく、泡状の内容液を、手のひら等に容易に受け取ることが可能になる。延長ノズルパイプ部34の、ノズル部26と近接する先端部分の内側には、例えばメッシュ部材や多孔部材からなる出口側発泡部材54bが装着固定されている。
【0046】
連通基台部36の内部で連通する縦方向流路パイプ部33と延長ノズルパイプ部34とは、混合室51において空気と混合された内容液を、泡状に発泡させた状態でノズル部26に向けて送り出すための、発泡流路25を形成している。
【0047】
フォーマージョイント37は、
図3に拡大して示すように、外郭筒状体57と、外郭筒状体57の上部内側に装着される内側有底筒状体58とを含んで構成される。外郭筒状体57は、大径の上部筒状部57aと、小径の下部筒状部57bと、これらの間の部分の接続段差筒状部57cとを含んで構成される。内側有底筒状体58は、内側筒状部58aと、張出し底板部58bと、張出し底板部58bの下面から下方に突出して設けられた環状リブ部58cとを含んで構成される。外郭筒状体57の上部筒状部57aは、泡吐出機構23の縦方向流路パイプ部33の略下半部分の外径と、同様の内径を有しており、上部筒状部57aの内側に、内側有底筒状体58が上方から装着される。内側有底筒状体58の内側筒状部58aは、縦方向流路パイプ部33の略下半部分の内径と、同様の外径を有しており、張出し底板部58bの外周面は、外郭筒状体57の上部筒状部57aの内径と、同様の外径を有している。
【0048】
内側有底筒状体58は、張出し底板部58bの張出し部分の外周面を上部筒状部57aの内周面に沿わせるようにしながら、外郭筒状体57の接続段差筒状部57cの第1段差面57dに載置されると共に、環状リブ部58cの下端面を、接続段差筒状部57cの第2差面57eに当接させるまで上方から押し込んで、外郭筒状体57の上部筒状部57aの内側に取り付けられる。これによって、外郭筒状体57の上部筒状部57aと、取り付けられた内側有底筒状体58の内側筒状部58aとの間には、縦方向流路パイプ部33の下端部分の肉厚と同様の間隔を保持した状態で、円環状の嵌着凹部59が形成される。この嵌着凹部59に、縦方向流路パイプ部33の略下半部分を嵌め込んで接合することによって、フォーマージョイント37が、泡吐出機構23の縦方向流路パイプ部33の略下半部分に、一体として取り付けられる。
【0049】
また、本実施形態では、取り付けられた内側有底筒状体58の内側筒状部58aの上端内側部分には、発泡部材54aが取り付けられている。発泡部材54aよりも下方部分の、張出し底板部58bとの間の内側筒状部58aの内側領域が、混合室51を形成している。混合室51では、液流路50を介して送り込まれる内容液と、空気流路53を介して送り込まれる空気とが混合される。張出し底板部58bにおける内側筒状部58aの内側領域には、内容液や空気を混合室51に流入させるための流入孔58dが、複数箇所に貫通形成されている。なお、本実施形態では、混合室51の下流側に設けられて、内容液を発泡させる発泡部材54a,54bとして、好ましくは外周枠部とメッシュ板部とからなる公知の成形メッシュを用いることができる。
【0050】
さらに、本実施形態では、外郭筒状体57の内側面には、上部筒状部57aから、接続段差筒状部57cの第1段差面57dを経て、第2差面57eにおける小径の下部筒状部57bとの接続角部分に至るまで連続して延設して、細長い切欠き溝57fが形成されている。切欠き溝57fは、外郭筒状体57の周方向に間隔をおいて、複数箇所に形成されている。フォーマージョイント37が、泡吐出機構23の縦方向流路パイプ部33の略下半部分に一体として取り付けられた際に、これらの切欠き溝57fによって、縦方向流路パイプ部33の外周面、内側有底筒状体58の張出し底板部58bの外周面及び環状リブ部58cの外周面と、外郭筒状体57の内側面との間に、細長い連続する空間が保持される。これらの細長い連続する空間によって、空気流路53が形成される。切欠き溝57fによる空気流路53は、環状リブ部58cの下端面の内側角部分において、空気を流出させる端部開口53aを、環状リブ部58cの径方向内側に向けて開口させている。
【0051】
外郭筒状体57の下部筒状部57bは、ディップチューブ38と共に液流路50を形成する部分であって、略上半部分の開閉弁部57gと、略下半部分のチューブ装着部57hとを含んで構成される(
図2参照)。開閉弁部57gは、接続段差筒状部57cよりもさらに縮径した、小径の筒状部分であって、内部に弁座部材57iが装着固定されている(
図3参照)。装着固定された弁座部材57iのテーパー形状の弁座部に、当該弁座部と内側有底筒状体58の張出し底板部58bとの間の部分に遊嵌状態で配設された、好ましくはボール弁による開閉弁52を、密着状態で着座させる。これによって、液流路50の上端部を、開閉弁部57gの内部で、開閉可能に閉塞できるようになっている。
【0052】
下部筒状部57bのチューブ装着部57hは、段差部を介して内径及び外径が開閉弁部57gの内径及び外径よりもさらに縮径した筒状部分となっている。チューブ装着部57hには、
図2に示すように、チューブ装着部57hの外周面に内周面を密着させて、ディップチューブ38の上端部分が嵌め込まれている。ディップチューブ38は、可撓性を有する合成樹脂製のパイプ部材からなり、チューブ装着部57hから、加圧チャンバー30の底部近傍まで延設して設けられていることで、外郭筒状体57の下部筒状部57bと共に、液流路50を形成している。容器本体22の加圧チャンバー30の内部が圧気によって加圧された際に、内部の内容液の液面が押圧されることで、内容液を、液流路50を通過させて、加圧チャンバー30の底部から、上部開閉弁52を開放させながら、張出し底板部58bに形成された流入孔58d(
図3参照)を介して、混合室51に送り込むことができるようになっている。
【0053】
そして、本実施形態では、内側有底筒状体58を、外郭筒状体57の上部筒状部57aの内側に装着するのに先立って、内側有底筒状体58に多孔質材56を予め取り付けておく。多孔質材56は、本実施形態では、
図3に示すように、張出し底板部58bの下面から下方に突出する環状リブ部58cの内径と同様の外径を有する、円盤形状の部材となっている。多孔質材56は、張出し底板部58bの下方から、環状リブ部58cの内側に、嵌め込むようにして取り付けられる。これによって、内側有底筒状体58が、外郭筒状体57の上部筒状部57aの内側に一体として装着された際に、多孔質材56は、空気流路53の端部開口53aと発泡部材54aとの間の領域として、好ましくは空気流路53の端部開口53aと混合室51との間に介在して、混合室51と近接する部分に配設される。またこれによって、多孔質材56は、空気流路53の端部開口53aと隣接して設けられる。多孔質材56は、後述するように、内容液の吐出時に混合室51に向かう内容液の一部を吸液して、内容液を蓄液する、蓄液部55として機能する。
【0054】
また、多孔質材56は、連通している穴によって内容液を蓄液できることや、通気抵抗が少なく、保水力も適度であること等の観点から、例えばエアフィルターに用いられているフィルター部材を用いて形成することが特に好ましい。さらに、繊維自身が内容液を吸収するタイプの材料だと、保水はできても有効に活用ができないため、多孔質材56は、繊維内には蓄液せず、構造内に内容液を蓄えられるタイプの材料として、例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリオレフィン、レーヨン、ナイロン、アクリル等の合成繊維を用いて形成することが好ましく、不織布、編物、織物、結合物等が挙げられる。多孔質材56は、厚みが薄く、通気に優れるものを用いて形成することが好ましい。
【0055】
ここで、多孔質材56は、内容液の保持する観点から、その厚さ(無負荷で測定)は、0.2〜5mmとなっていることが好ましく、0.5〜2mmとなっていることが更に好ましい。また、多孔質材56は、多数の連続気泡を有する吸液スポンジ等の発泡材や、通気性を有するフィルター材等を用いて形成できる他、複数のメッシュを重ね合わせて形成することもできる。
【0056】
多孔質材56を発泡材を用いて形成する場合、発泡材は連通しているセルを有することが必要であり、セル数は50〜100個/25mmであることが好ましい。
【0057】
多孔質材56をフィルター材を用いて形成する場合、フィルター材としては例えば不織布を用いることができる。不織布の目付量は10〜200g/m
2が好ましく、50〜100g/m
2が更に好ましく、また不織布の厚さは、0.5〜5mmが好ましく、1〜2mmが更に好ましい。また、不織布の圧損は、5〜200Paが好ましく、5〜50Paが更に好ましい。圧損は、流速1m/sの空気をフィルター材に通した場合の上流側と下流側の圧力差である。
【0058】
多孔質材56を複数重ねたメッシュを用いて形成する場合、メッシュの目開は、20〜200μmが好ましく、30〜120μmがより好ましく、50〜100μmが更に好ましい。メッシュの線径は、25〜50μmであることが好ましい。また、重ねるメッシュの枚数は、1〜10枚が好ましく、2〜5枚が更に好ましい。メッシュの材質は、金属、ナイロン等の樹脂メッシュが挙げられるが、内容液と反応しなければ特に制限はない。
【0059】
さらに、多孔質材56や後述する液溜り部60等による蓄液部55における内容液の蓄液量は、吐出の初期の段階で所望量の内容液を混合室51に送り込むことができる範囲で、できるだけ小さくすることが、雑菌の発生等を抑制できる点で望ましい。蓄液部55の内容液の蓄液量は、内容液の一回分の使用量よりも少なくしておくことが好ましい。蓄液部55は、空気流路53の端部開口53aよりも高い位置に配置される部分を含んでいることが好ましい。
【0060】
また、本実施形態では、
図1及び
図2に示すように、泡吐出機構23の連通基台部36から、延長ノズルパイプ部34とは反対側に突出して、連通スリーブ部35が設けられている。連通スリーブ部35は、ディスペンサー本体11の接続ジョイント部18の容器側接続部18bの内径と、略同様の外径を有する円筒形状部分である。連通スリーブ部35の中空内部は、ディスペンサー本体11から供給されたエアーを容器本体22の加圧チャンバー30の内部に送り込む、エアー通路部24を形成している(
図2参照)。連通スリーブ部35のディスペンサー本体11側の先端には、エアー通路部24の、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14との連通口24aが開口している。
【0061】
連通スリーブ部35の先端部分の外周面には、周方向に連続して延設する切欠き凹部35aが形成されている。切欠き凹部35aには、Oリング状の連通部シール40cが取り付けられている。連通スリーブ部35の先端部分を接続ジョイント部18の容器側接続部18bの内側に挿入しつつ、吐出容器10をディスペンサー本体11に装着する際に、連通スリーブ部35の外周面を、連通部シール40cを介して容器側接続部18bの内周面に密着させる。これによって、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14と、吐出容器10のエアー通路部24とを、気密に連通することが可能になる。
【0062】
本実施形態では、
図2に示すように、連通スリーブ部35の中空内部における連通口24aと近接する部分には、段差係止部35bに支持させて、逆流防止弁28が設けられている。逆流防止弁28は、ディスペンサー本体11から供給されるエアーの通過を許容すると共に、エアー通路部24を介した、加圧チャンバー30からディスペンサー本体11への内容液やエアーの流出や、容器本体22の外部への内容液やエアーの流出を、遮断する機能を備えている。
【0063】
本実施形態では、連通スリーブ部35の内部のエアー通路部24は、連通基台部36の部分で下方に折れ曲がった折曲り通路部24cを介することで、縦方向流路パイプ部33の外周面と加圧チャンバー30の内周面との間に保持されたエアー通路部24と一体として連通している。本実施形態では、連通基台部36におけるエアー通路部24の、折曲り通路部24cの直上部に配置されて、脱気穴24bが、連通基台部36の天面に開口して形成されている。この脱気穴24bに、排気弁27が設けられている。排気弁27は、ディスペンサー本体11のエアーポンプ13から送られるエアーの供給を停止した際に、エアー通路部24の内部の圧気をエアー通路部24から外気に脱気させる。排気弁27は、公知の各種の弁体(ダックビルバルブ、アンブレラバルブ、圧力コントロール弁等)や、ゴアテックス(登録商標)のような防水通気性を備える布や、多孔質体からなる排気弁を用いることができる。また排気弁27は、電気信号により作動するソレノイド、サーボ機構等を使用して、設置されている排気弁を押圧し、排気させるような機構のものを用いることもできる。排気弁27は、エアー供給時には調圧弁としても機能しており、加圧チャンバー30内を、発泡に適した圧力(好ましくは3KPa以上20KPa以下、更に好ましくは6KPa以上15KPa以下、最も好ましくは8KPa以上12KPa以下)に調圧できるように設定されている。
【0064】
上述の構成を備える本実施形態の泡吐出容器21がディスペンサー本体11に装着されたディスペンサー10は、例えば病院や介護用の施設等に設置されて用いられる。使用者は、好ましくはディスペンサー10に直接手を触れることなく、センサー部20に例えば手をかざすだけで、自動的に内容液を泡状にして吐出させて、手のひら等に受け取って使用することができる。すなわち、使用者がセンサー部20に人体又は物をかざすと、センサー20aがそれを検知して、制御部15に検知信号を送る。センサー20aからの信号を受けた制御部15は、所定量の内容液を発泡した状態でノズル部26から吐出させるように、所定時間、駆動装置13aを駆動させて、エアーポンプ13からエアーを、泡吐出容器21の容器本体22の加圧チャンバー30に圧気として供給する。
【0065】
ディスペンサー本体11のエアーポンプ13から供給されるエアーが送り込まれることで、加圧チャンバー30は内部の圧力が上昇すると共に、上昇した圧力による圧気によって、加圧チャンバー30の内部の内容液の液面が押圧される。これによって、内容液が、ディップチューブ38及び外郭筒状体57の下部筒状部57bによる液流路50を介して、ボール弁による開閉弁52を押し上げるようにして開放させながら、多孔質材56及び流入孔58dを通過して、混合室51に送り込まれる(
図3参照)。また、外郭筒状体57の内側面に形成された切欠き溝57fによる空気流路53及び端部開口53aを介して、加圧チャンバー30の内部の圧気が、混合用の空気として多孔質材56及び流入孔58dを通過して、混合室51に送り込まれる。混合室51に送り込まれた内容液と空気は、混合室51において混合されると共に、発泡流路25を経てノズル部26に送り出される際に、発泡部材54a,54bを通過することで発泡して、泡状の内容液としてノズル部26から吐出される。
【0066】
使用者がセンサー部20に例えば手をかざして、エアーポンプ13から加圧チャンバー30に所定時間エアーが送り込まれた後に、制御部15からの制御によってエアーポンプ13の駆動が停止されてエアーの供給がストップする。エアーの供給がストップすると、加圧チャンバー30の内部の上昇した圧力は、排気弁27から圧気(エアー)が排気されることで速やかに低下して、泡の吐出が直後に停止する。排気弁27からの排気によって、加圧チャンバー30の内部のエアーによる加圧状態が解放され、例えば加圧チャンバー30の内部が大気圧に近くなると、加圧チャンバー30の底部に設けられた底部開閉弁39aが開いて、流通口39を介して内容液が加圧チャンバー30の内部に流入する。内容液は、外容器29の内部の液面と加圧チャンバー30の内部の液面とが同等のレベルになるまで、外容器29側から加圧チャンバー30の内部に流入する。なお、底部開閉弁39aによって内容液の流入が許容される加圧状態が解放された状態は、加圧チャンバー30の内部の圧力が、エアーによる加圧前の圧力状態まで戻ることを要しない。
【0067】
これらによって、電動式のディスペンサー10は、制御部15によって制御された所定時間、一定の吐出量で、内容液を泡状にして安定した状態で吐出させることが可能になる。
【0068】
そして、上述の構成を備える本実施形態の泡吐出容器21によれば、ディスペンサー10を駆動して内容液を使用してから、内容液の使用を終了して内容液が容器本体22の内部で加圧されなくなった後に、内容液の次の使用時に内容液が再度加圧されて、液流路50から送り出され始めた内容液が混合室51に到達するまでの初期の段階で、所望の量の内容液を速やかに混合室51に送り込むことを可能にして、初期の段階で泡状の内容液の吐出量が減少したり、泡質の低下を招くのを、効果的に抑制することが可能になる。
【0069】
すなわち、本実施形態の泡吐出容器21によれば、好ましくは空気流路53の端部開口53a(
図3参照)と混合室51との間に介在して、混合室51と近接する部分に、内容液の吐出時に混合室51に向かう内容液の一部を吐出終了後に蓄液する、好ましくは内容液を吸液する多孔質材56による蓄液部55が設けられている。
【0070】
したがって、本実施形態によれば、内容液の使用時に内容液が加圧されてボール弁による上部開閉弁52が開放された状態から、内容液が加圧されなくなって上部開閉弁52が閉塞されるまでの時間差によって、上部開閉弁52と混合室51との間の領域に充填されていた内容液の液位が下がることで、上部開閉弁52と混合室51との間の領域に、内容液が存在しない空隙部分が生じることになっても、空気流路53の端部開口53aと発泡部材54aとの間に介在して設けられた多孔質材56による蓄液部55に、内容液の吐出時に混合室51に向かう内容液の一部が蓄液されることになる。これによって、内容液の次の使用時に、内容液が再度加圧されて、上部開閉弁52を開放しながら液流路50から送り出され始めた内容液が、上部開閉弁52と混合室51との間の領域に充填されるのに先立って、好ましくは混合室51と近接する部分に配置された蓄液部55に蓄液されている内容液を、混合室51に迅速に送り込むことが可能になる。これらによって、本実施形態によれば、内容液の次の使用時に、内容液が再度加圧されて、送り出され始めた内容液が混合室51に到達するまでの初期の段階で、所望の量の内容液を、蓄液部55から速やかに混合室51に送り込むことを可能にして、ノズル部26から吐出される泡状の内容液の吐出量が減少したり、泡質の低下を招くのを、効果的に抑制することが可能になる。
【0071】
また、本実施形態の泡吐出容器21によれば、外容器29の内部に底部開閉弁39aを備える加圧チャンバー30を配設しただけの簡易な構成によって、容器本体22の内部の内容液の残量が少なくなっても、エアーを送り始めてから内部の圧力が上昇するまでの時間がかかり過ぎないようにして、送り込まれたエアーによって内部の圧力を速やかに上昇させることで、内容液の吐出が遅延するのを抑制したり、泡状にして吐出される内容液の泡質が変化するのを抑制したりすることが可能になる。
【0072】
すなわち、本実施形態の泡吐出容器21によれば、容器本体22は、外容器29と加圧チャンバー30とからなる二重構造を備えており、エアーポンプ13から供給されるエアーは、加圧チャンバー30に送り込まれて内部に貯留された内容液の液面を押圧することで、内容液をノズル部26に送り出すようになっている。また、底部開閉弁39aは、加圧チャンバー30の内部が加圧されている状態では、内部から外容器29側に内容液が流出するのを遮断し、加圧チャンバー30の内部の加圧が解放された状態では、外容器29側から内部に内容液が流入するのを許容するようになっている。
【0073】
これによって、エアーが送り込まれて圧力が上昇することで液面を押圧させる、内容液の上方のヘッドスペースを、外容器29のヘッドスペースの断面積及び容積よりもはるかに小さい断面積及び容積の、加圧チャンバー30のヘッドスペースの部分のみに留めることが可能になる。またこれによって、加圧チャンバー30の内部に貯留される内容液の残量が少なくなっても、加圧チャンバー30の断面積が小さいため、ヘッドスペースの容積も小さいまま保持することができるので、エアーを送り始めてから速やかに内部の圧力を上昇させて、圧気による内容液の吐出が遅延するのを効果的に抑制することが可能になる。
【0074】
またこれによって、エアーを加圧チャンバー30に送り込み続ける間、所定の気液混合比に設定された空気と内容液とを、スムーズに且つ安定した状態で混合室51に送り出すことができるので、内容液を空気と混合して泡状にして吐出させる際に、泡質が変化するのを効果的に抑制することが可能になる。
【0075】
そして、本実施形態によれば、ディスペンサー10は、内容液を、ディスペンサー本体11の内部に取り込むことなく吐出させることができると共に、エアーポンプ13の駆動を停止して脱気する際に、エアーに含まれる内容液がディスペンサー本体11のエアー供給配管14に入り込まないようにすることができる。これによって、ディスペンサー10を、さらに衛生的に使用することが可能になる
【0076】
すなわち、本実施形態によれば、ディスペンサー10は、ディスペンサー本体11からはエアーを送り込むだけで、ディスペンサー本体11の内部には、泡吐出容器21の容器本体22から内容液を取り込まない機構となっている。これによって、好ましくは泡吐出容器21をカートリッジ式に適宜交換することによって、残留する内容液を長期間滞留させることなく、ディスペンサー10を衛生的に使用することが可能になる。
【0077】
また、本実施形態によれば、泡吐出容器21の泡吐出機構23は、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14と連通して、供給されたエアーを容器本体22の内部に送り込むエアー通路部24を備えており、エアーポンプ13からのエアーの供給を停止した際に、内部の圧気を脱気させる脱気穴24b及び排気弁27が、エアー通路部24に設けられている。これによって、排気されるエアーにミスト状の内容液が含まれていても、エアーに含まれる内容液を、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14を経ることなく、泡吐出容器21のエアー通路部24に設けた脱気穴24b及び排気弁27を介して、外気に直接排出することが可能になる。またこれによって、エアーに含まれる内容液が、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14に入り込まないようにして、さらに衛生的に使用することが可能になる。また、上述のように、使用者は、ディスペンサー10に直接触れることなく、センサー部20に人体又は物をかざすだけで、自動的に内容液を吐出させて受け取ることができるため、ディスペンサー10を衛生的に使用することができる。また、排気弁27からの排気により、加圧チャンバー30の内部の加圧状態が開放されることによって、ノズル部26からの泡の吐出が速やかに停止するとともに、停止後のノズル部26の先端からの液垂れを効果的に防止することができる。
【0078】
さらにまた、本実施形態によれば、エアー通路部24における、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14との連通口24aに近接配置されて、逆流防止弁28が設けられている。これによって、エアーポンプ13の駆動を停止して脱気する際に、エアーに含まれる内容液が、ディスペンサー本体11のエアー供給配管14に入り込むのを、さらに確実に回避することが可能になる。
【0079】
そして、本実施形態では、泡吐出容器21を着脱交換可能に装着して用いるディスペンサー10のディスペンサー本体11は、エアーポンプ13と制御部15(
図4参照)とを備える電動式のものとなっている。電動式のディスペンサー10は、泡状の内容液を吐出させる吐出量を、エアーポンプ13の駆動時間によって容易に管理できるようになっている。このような電動式のディスペンサー10では、エアーポンプ13を駆動させて泡状の内容液を吐出させる際の、吐出の開始から終了に至るまでの間、内容液の泡質及び吐出量(吐出速度)を一定に保持することが望ましいことから、特に初期の段階で、内容液の泡質及び吐出量(吐出速度)を安定させることが可能な、本実施形態の泡吐出容器21を用いることが有効である。
【0080】
図5は、本発明の好ましい他の実施形態に係る泡吐出容器21’に取り付けられた泡吐出機構23’の要部を示すものである。
図5に示す泡吐出機構23’は、
図3に示す泡吐出機構23と比較して、蓄液部55の構成のみが相違している。ずなわち、
図5に示す泡吐出機構23’では、蓄液部55は、内容液を貯留して蓄液する、凹状の液溜り部60によって形成されている。なお、
図5に示す泡吐出機構23’では、
図3に示す泡吐出機構23と同様の構成部分については、同様の符号を付すことで、その詳細な説明については適宜省略する。
図3に示す泡吐出機構23と同様の符号を付した構成部分については、
図3に示す泡吐出機構23における説明が適宜適用される。
【0081】
そして、
図5に示す泡吐出機構23’では、フォーマージョイント37の内側有底筒状体58の環状リブ部58cの下端面が当接する、接続段差筒状部57cの第2差面57eの内周縁部から上方に立設して、円環状の内周壁61が、周方向に連続して設けられている。内周壁61は、第2差面57eの内周縁部から、環状リブ部58cの内周面と間隔をおいて、環状リブ部58cと同心状に立設していることで、環状リブ部58cとの間に、空気流路53の流路終端である端部開口53aを介して空気流路53と連通する、凹状断面の環状の液溜り部60を形成する。これによって、液溜り部60による蓄液部55は、好ましくは空気流路53の端部開口53aと混合室51との間に介在して、混合室51と近接する部分に、端部開口53aと隣接して設けられる。液溜り部60には、前回の内容液の吐出時に、混合室51に向かう内容液の一部が蓄液されることになる。なお、凹状断面の液溜り部60は、周方向に環状に連続して設けられている必要は必ずしも無く、空気流路53の端部開口53aと近接する部分にのみ設けられていても良い。
【0082】
図5に示す泡吐出機構23’を備える泡吐出容器21’によっても、内容液の次の使用時に、内容液が上部開閉弁52と混合室51との間の領域に充填されるのに先立って、好ましくは混合室51と近接する部分に配置された、液溜り部60による蓄液部55に蓄液されている内容液を、混合室51に迅速に送り込むことが可能になるので、上述の
図3に示す泡吐出機構23を備える泡吐出容器21と、同様の作用効果が奏される。
【0083】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、内容液を蓄液する蓄液部は、多孔質材や液溜り部以外の部材や構造を用いて形成することもできる。蓄液部が設けられた泡吐出機構を備える泡吐出容器は、ディスペンサー本体に着脱交換可能に装着されて、エアー供給機構から供給されるエアーによって液面を押圧することで内容液を泡状にして吐出させるものの他、ポンプヘッド部を押込み操作することで内容液を泡状にして吐出させるポンプフォーマー容器や、容器本体をスクイズ操作することで内容液を泡状にして吐出させるスクイズフォーマー容器等であっても良い。
【0084】
また、泡状にして吐出させる内容液は、ハンドソープ等の洗浄剤の他、活性剤を付加する事で泡状にすることが可能な手指消毒液や、整髪剤、固定剤、育毛剤等の頭髪用化粧料や、化粧水、乳液、美容液等の肌用化粧料や、シェービングフォーム、食器用洗剤等であっても良い。蓄液部に蓄液される内容液の粘度は、発泡性の観点から、1〜1000mPa・sが好ましく、1〜100mPa・sがより好ましく、1〜40mPa・sが更に好ましい。粘度の測定は、20℃にて行い、デジタル粘度計(viscometer TVB-10M(東機産業株式会社製))、ローターN0.3、回転数:30rpm)を用いて測定することができる。
【0085】
さらに、蓄液部は、空気流路の流路終端と混合室との間に介在して設けたり、空気流路の流路終端と隣接して設ける必要は必ずしも無く、少なくとも空気流路の流路終端と発泡部材との間に介在して設けられていれば良い。例えば、混合室の底面部を発泡部材等の蓄液可能な部材で形成して、蓄液部とすることもできる。蓄液部は、空気流路の端部開口から空気流路の内部に食い込ませた状態で設けることもできる。