(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動モード設定部は、前記セルからの出力値の分布が上限値を超える場合は、前記第1画素の蓄積時間および前記第2画素の蓄積時間を最大値に設定するとともに、前記トランジスタをオンする請求項4に記載の固体撮像装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に添付図面を参照して、実施形態に係る固体撮像装置を詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、固体撮像装置には、センサ部B1および画像処理部B2が設けられている。センサ部B1には、複数のセルが設けられた画素アレイ部1、読み出し対象となる画素を垂直方向に走査する垂直走査回路2、各画素の信号成分をCDSにてカラムごとに検出し、AD変換して出力するカラムADC回路3、読み出し対象となる画素を水平方向に走査する水平走査回路4および各画素の読み出しや蓄積のタイミングを制御するタイミング制御回路5が設けられている。水平走査回路4は、カラムADC回路3でカラムごとに並列に生成されたAD変換値を水平方向に直列に転送する水平レジスタを用いることができる。画素アレイ部1には、垂直OB(Optical Black)部6が設けられている。垂直OB部6には、撮像時の黒レベル基準の設定に用いられるOB画素が設けられている。この時、タイミング制御回路5は、OB画素から読み出された黒レベルが目標値に一致するようにOB画素の出力値を調整することができる。
画像処理部B2には、デジタルクランプ部21、感度調整部22、遅延素子23、25、キズ補正部24、画像切り出し部26、駆動モード設定部27、自動露光制御部28およびインターフェース部29が設けられている。
デジタルクランプ部21は、OB画素から読み出された黒レベルに基づいて画素PXから読み出された画像信号をクランプ(レベル固定)する。この時、デジタルクランプ部21は、OB画素からの出力値の平均値を画素PXの画像信号から減算し、所定の黒レベル値を加算することができる。
感度調整部22は、画素S1〜S4間で感度または蓄積時間が異なる時に、画素S1〜S4間で感度比が合うように、画素S1〜S4の出力値のデジタルゲインを調整する。画素S1〜S4間で感度比を合わせるため、感度比の逆数をデジタルゲイン倍することができる。なお、画素S1〜S4については後述する。
遅延素子23、25は、有効画素の判定時における画像信号の出力タイミングを合わせるための遅延に用いることができる。この時、遅延素子23、25はSRAMを用いることができる。なお、ここで言う有効画素は、画素S1〜S4の中から選択された1以上の画素である。この時、画素S1〜S4のうち出力値が所定範囲内にある画素を有効画素とすることができる。
キズ補正部24は、セルのキズが修復されるようにセルから読み出された画素信号を補正する。
画像切り出し部26は、画像の所定領域を切り出す(以下、デジタルクロップと言うことがある)。
駆動モード設定部27は、画素PXからの出力値の分布に基づいて画素PXの駆動モードを設定する。駆動モードとして、ノーマルモードと、HDR(High Dynamic Range)モードを設定することができる。ノーマルモードには、低照度モード(被写体が暗い時に起動されるモード)と高照度モード(被写体が明るい時に起動されるモード) を設定することができる。この時、ノーマルモードでは、画素S1〜S4に蓄積されている電荷をまとめて読み出すことができる(複数の画素から電荷をまとめて読み出すことを電荷加算ビニングと言うことがある)。HDRモードでは、画素S1〜S4を2以上のグループに分けた時に、そのグループごとに別個に電荷を読み出すことができる。この時、グループごとに感度が異なるように設定することができる。
自動露光制御部28は、画素PXの輝度値に基づいて自動露光制御を行う。この時、自動露光制御部28は、画像の所定領域における出力値の平均値が所定値になるように蓄積時間またはアナログゲインを調整することができる。
インターフェース部29は、画素信号を所定のフォーマットで出力する。このフォーマットは、例えば、CSI(Camera Serial Interface)2規格に準拠することができる。
【0009】
デジタルクランプ部21において、水平走査回路4を介して出力された画素信号の黒レベルが補正される。HDRモードでは、感度調整部22において、画素S1〜S4のグループ間で感度比が合うように、画素S1〜S4の出力値のデジタルゲインが調整される。一方、ノーマルモードでは、感度調整部22の処理が省略される。
キズ補正部24において画素信号のキズ補正が行なわれた後、画像切り出し部26において画像の所定領域が切り出される。
駆動モード設定部27において画素PXの駆動モードが設定されるとともに、自動露光制御部28において自動露光制御が行われる。ここで、駆動モード設定部27において駆動モードが設定されると、感度調整部22およびタイミング制御回路5に通知される。
タイミング制御回路5において、駆動モードに応じて画素S1〜S4の読み出しタイミング、画素S1〜S4の蓄積時間および画素S1〜S4のアナログゲインが設定される。
【0010】
次に、第1実施形態に係る固体撮像装置の画素アレイ部について
図2を用いて説明する。
図2(a)は、
図1の画素アレイ部の構成例を示す平面図、
図2(b)は、
図2(a)の画素アレイ部の4画素分の構成例を示す平面図である。
図2(a)および
図2(b)において、画素アレイ部1には、セルがロウ方向RDおよびカラム方向CDにアレイ状に配置されている。第1実施形態において、セルは4つの画素S1〜S4を含むとして説明する。セルPは、同色画素では互いに感度を等しくすることができる。画素S1〜S4は、同色画素について画素S1〜S4のうち少なくとも1個は他の画素と感度を異ならせることができる。画素S1〜S4は、互いに独立して読み出し可能である。また、画素S1〜S4は、互いに独立して蓄積時間を設定することができる。画素S1〜S4のうち少なくとも少なくとも1個は他の画素と感度を異ならせる方法として、感光面の受光量を異ならせるようにしてもよいし、蓄積時間を異ならせるようにしてもよい。画素S1〜S4の感光面の受光量を異ならせる方法としては、遮光層を設けるようにしてもよいし、受光面の面積を異ならせるようにしてもよいし、マイクロレンズのサイズを異ならせるようにしてもよい。
画素アレイ部1では、撮像画像をカラー化するために、4個のセルP1〜P4を1組としたベイヤ配列HPを用いることができる。このベイヤ配列HPでは、ベイヤ配列HPの第1の対角方向に2個の緑色画素Gr、Gbが配置され、ベイヤ配列HPの第2の対角方向に1個の赤色画素Rと1個の青色画素Bが配置される。なお、各画素S1〜S4は少なくとも光電変換部を持つ。光電変換部から信号を読み出す読み出し回路は、画素S1〜S4間で共有してもよいし、画素S1〜S4ごとに別個に設けるようにしてもよい。
なお、セルPを画素S1〜S4の構成とすることで、セルPに対する読み出しタイミング制御を画素S1〜S4に流用することを可能としつつ、セルPから感度の異なる画素信号を得ることができる。
【0011】
図3は、
図1の画素アレイ部の1画素分の構成例を示す回路図である。
図3において、1つのセルPには、画素S1〜S4、容量素子CAP、行選択トランジスタTD、増幅トランジスタTA、リセットトランジスタTR、読み出しトランジスタTE1〜TE4および切替トランジスタTC、浮遊拡散層としてのフローティングディフュージョンFDを含む。画素S1〜S4には、フォトダイオードPD1〜PD4がそれぞれ含まれている。ここで、行選択トランジスタTD、増幅トランジスタTA、リセットトランジスタTRおよび切替トランジスタTCはフォトダイオードPD1〜PD4にて共用されている。読み出しトランジスタTE1〜TE4は、フォトダイオードPD1〜PD4ごとに設けられている。また、増幅トランジスタTAとリセットトランジスタTRと読み出しトランジスタTE1〜TE4と切替トランジスタTCとの接続点には検出ノードとしてフローティングディフュージョンFDが形成されている。
【0012】
読み出しトランジスタTE1のソースは、フォトダイオードPD1に接続され、読み出しトランジスタTE2のソースは、フォトダイオードPD2に接続され、読み出しトランジスタTE3のソースは、フォトダイオードPD3に接続され、読み出しトランジスタTE4のソースは、フォトダイオードPD4に接続されている。
リセットトランジスタTRのソースは、読み出しトランジスタTE1〜TE4のドレインに接続されている。
リセットトランジスタTRおよび増幅トランジスタTAのドレインは、電源電位VDDに接続されている。増幅トランジスタTAのゲートは、読み出しトランジスタTE1〜TE4のドレインに接続されている。
行選択トランジスタTDのソースは、行選択トランジスタTDのソースは、垂直信号線Vlinに接続されて、行選択トランジスタTDのドレインは、増幅トランジスタTAのソースに接続されている。
切替トランジスタTCのドレインはフローティングディフュージョンFDに接続され、切替トランジスタTCのソースは容量素子CAPに接続されている。
各読み出しトランジスタTE1〜TE4のゲートには、リード信号READ1〜READ4が入力される。リセットトランジスタTRのゲートには、リセット信号RESETが入力される。行選択トランジスタTDのゲートには、行選択信号ADRが入力される。切替トランジスタTCのゲートには、切替信号FDWが入力される。各フォトダイオードPD1〜PD4から読み出された画素信号Vsigは、垂直信号線Vlinを介してカラム方向CDに伝送される。
【0013】
図4は、
図1の画素アレイ部の4画素分のレイアウト例を示す平面図である。
図4において、セルP1〜P4が2行2列に渡って正方状に配置されることでベイヤ配列HPが構成されている。例えば、セルP1において、フォトダイオードPD1〜PD4が半導体基板SBに正方状に配置されることで画素S1〜S4がそれぞれ構成されている。なお、半導体基板SBの材料は、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、InGaAsP、GaP、GaNおよびZnSeなどから選択することができる。
半導体基板SBの導電型はP型、フォトダイオードPD1〜PD4の導電型はN型に設定することができる。セルP1〜P4間には、容量素子CAP、行選択トランジスタTD、増幅トランジスタTA、リセットトランジスタTRおよび切替トランジスタTCが配置されている。行選択トランジスタTDおよび増幅トランジスタTAはロウ方向RDに隣接して配置されている。容量素子CAP、切替トランジスタTCおよびリセットトランジスタTRはカラム方向CDに隣接して配置されている。フォトダイオードPD1〜PD4の正方配置の中央には、フローティングディフュージョンFDが配置されている。この時、各フォトダイオードPD1〜PD4からフローティングディフュージョンFDまでの距離を互いに等しくすることができる。各フォトダイオードPD1〜PD4とフローティングディフュージョンFDとの間には、読み出しトランジスタTE1〜TE4が配置されている。増幅トランジスタTAのゲート電極とフローティングディフュージョンFDは配線H1を介して接続され、リセットトランジスタTRのソースとフローティングディフュージョンFDは配線H2を介して接続されている。行選択トランジスタTDのソースは垂直信号線Vlinに接続されている。フォトダイオードPD1〜PD4上にはマイクロレンズMLが別個に設けられている。
【0014】
図5は、
図4の容量素子の構成例を示す断面図である。
図5において、半導体基板SBには、不純物拡散層HU1、HU2が分離して形成されている。不純物拡散層HU1、HU2上には、ゲート絶縁膜31が形成されている。不純物拡散層HU1、HU2間のチャネル層上には、ゲート絶縁膜31を介してゲート電極32が形成されている。不純物拡散層HU2上には、ゲート絶縁膜31を介して容量電極33が形成されている。この時、不純物拡散層HU1は、リセットトランジスタTRのソースに用いることができる。不純物拡散層HU2および容量電極33は、容量素子CAPの容量電極に用いることができる。
【0015】
図6は、
図4の容量素子のその他の構成例を示す断面図である。なお、
図6では、裏面照射型CMOSセンサを例にとった。また、
図6では、容量素子としてMIM(Metal Insulator Metal)構造を示した。
図6において、半導体基板SBには、フォトダイオードPD1、PD2およびフローティングディフュージョンFDが分離して形成されている。フォトダイオードPD1、PD2およびフローティングディフュージョンFD上には、ゲート絶縁膜40が形成されている。フォトダイオードPD1とフローティングディフュージョンFDとの間のチャネル層上には、ゲート絶縁膜40を介してゲート電極41が形成されている。ゲート電極41は読み出しトランジスタTE1に用いることができる。フォトダイオードPD2とフローティングディフュージョンFDとの間のチャネル層上には、ゲート絶縁膜40を介してゲート電極42が形成されている。ゲート電極42は読み出しトランジスタTE2に用いることができる。ゲート絶縁膜40上には、ゲート電極41、42を覆うように層間絶縁膜43が形成されている。層間絶縁膜43上には、容量電極44、46で挟まれた誘電体層45が形成されている。容量電極44、46の材料は、AlまたはCuなどの金属を用いることができる。誘電体層45の材料は、SiO
2またはSiNなどの絶縁体を用いることができる。この時、容量電極44、46および誘電体層45は容量素子CAPとして用いることができる。半導体基板SBには、透明スペーサ層SPが形成されている。透明スペーサ層SP上にはカラーフィルタFLが配置されている。カラーフィルタFL上には、マイクロレンズMLが配置されている。マイクロレンズMLの材料は、例えば、アクリルまたはポリカーボネートなどの透明樹脂を用いることができる。
図6の構成では、
図5の構成に比べて容量素子CAPの面積を容易に増大させることができ、容量素子CAPの大容量化を図ることができる。
【0016】
次に、第1実施形態に係る固体撮像装置の動作について
図7を用いて説明する。
図7(a)は、低照度モードでの画素の駆動方法を示すタイミングチャート、
図7(b)は、高照度モードでの画素の駆動方法を示すタイミングチャート、
図7(c)は、HDRモードでの画素の駆動方法を示すタイミングチャートである。
図7(a)において、低照度モードでは、リセット信号RESETおよびリード信号READ1〜READ4が立ち上がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE1〜TE4がオンされる。この時、フォトダイオードPD1〜PD4に蓄積されていた電荷が排出される。リセット信号RESETおよびリード信号READ1〜READ4が立ち下がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE1〜TE4がオフされ、フォトダイオードPD1〜PD4での電荷の蓄積が開始される(時刻t1)。
次に、リセット信号RESETが立ち上がることで、リセットトランジスタTRがオンされる。この時、フローティングディフュージョンFDに蓄積されていた電荷が排出される(時刻t2)。
次に、リード信号READ1〜READ4が立ち上がることで、読み出しトランジスタTE1〜TE4がオンされる。この時、フォトダイオードPD1〜PD4に蓄積されていた電荷がフローティングディフュージョンFDに転送される(時刻t3)。
増幅トランジスタTAは、行選択トランジスタTDがオンしている時に、フローティングディフュージョンFDの電位に応じてソースフォロア動作を行うことで、フローティングディフュージョンFDの電位に対応した画素信号Vsigを垂直信号線Vlinを介して伝送することができる。この時、時刻t1から時刻t3までをフォトダイオードPD1〜PD4の電荷蓄積時間HT1とする。また、フォトダイオードPD1〜PD4に蓄積されていた電荷をフローティングディフュージョンFDに同時に読み出すことにより、画素S1〜S4の電荷加算ビニングを行うことができる。この電荷加算ビニングでは、画素S1〜S4に蓄積されている電荷が加算され、同時に読み出される。このため、画素S1〜S4から信号を別個に読み出した場合に比べて、感度を向上させることが可能となるとともに、読み出し速度を向上させることができる。
ここで、時刻t2、t3では切替信号FDWをロウレベルに設定し、切替トランジスタTCをオフすることができる。この時、容量素子CAPはフローティングディフュージョンFDから切り離される。このため、フローティングディフュージョンFDの容量素子CAPによる付加容量(以下、フローティングディフュージョンFDの容量素子CAPによる付加容量を単に付加容量と言う)をなくすことができ、電荷を電圧に変換する時の変換効率を上げることが可能となる。なお、この変換効率ηはη=q/CF・Gで与えることができる。ただし、qは電子の電荷量、Gは増幅トランジスタTAのゲイン、CFはフローティングディフュージョンFDの容量(容量素子CAPによる付加容量がある時は、フローティングディフュージョンFDの容量と容量素子CAPの容量との加算値)である。ここで言うフローティングディフュージョンFDの容量には、拡散容量の他、フローティングディフュージョンFDに接続される配線の配線容量も含む。変換効率を上げることで、少ない電荷からより大きな電圧を得ることが可能となる。この結果、信号読み出し時のSN比(信号対雑音比 (signal−to− noise ratio))を向上させることができ、低照度における撮像画像のノイズを低減することができる。
【0017】
図7(b)において、高照度モードでは、リセット信号RESETおよびリード信号READ1〜READ4が立ち上がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE1〜TE4がオンされる。この時、フォトダイオードPD1〜PD4に蓄積されていた電荷が排出される。リセット信号RESETおよびリード信号READ1〜READ4が立ち下がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE1〜TE4がオフされ、フォトダイオードPD1〜PD4での電荷の蓄積が開始される(時刻t4)。
次に、リセット信号RESETが立ち上がることで、リセットトランジスタTRがオンされる。この時、フローティングディフュージョンFDに蓄積されていた電荷が排出される(時刻t5)。
次に、リード信号READ1〜READ4が立ち上がることで、読み出しトランジスタTE1〜TE4がオンされる。この時、フォトダイオードPD1〜PD4に蓄積されていた電荷がフローティングディフュージョンFDに転送される(時刻t6)。
増幅トランジスタTAは、行選択トランジスタTDがオンしている時に、フローティングディフュージョンFDの電位に応じてソースフォロア動作を行うことで、フローティングディフュージョンFDの電位に対応した画素信号Vsigを垂直信号線Vlinを介して伝送することができる。この時、時刻t4から時刻t6までをフォトダイオードPD1〜PD4の電荷蓄積時間HT2とする。電荷蓄積時間HT2は、電荷蓄積時間HT1よりも小さくすることができる。電荷蓄積時間HT2を小さくすることで、高照度時にフォトダイオードPD1〜PD4から電荷が溢れるのを防止することができ、画像の明るい部分が潰れるのを防止することができる。また、フォトダイオードPD1〜PD4に蓄積されていた電荷をフローティングディフュージョンFDに同時に読み出すことにより、画素S1〜S4の電荷加算ビニングを行うことができる。
ここで、時刻t5、t6では切替信号FDWをハイレベルに設定し、切替トランジスタTCをオンにする。この時、容量素子CAPはフローティングディフュージョンFDに接続される。このため、フローティングディフュージョンFDの付加容量を増大させることができ、フォトダイオードPD1〜PD4からフローティングディフュージョンFDに転送された電荷がフローティングディフュージョンFDから溢れるのを防止することが可能となる。この結果、フローティングディフュージョンFDの電荷の飽和レベルを向上させることができ、高照度における撮像画像のダイナミックレンジを向上させることができる。
【0018】
図7(c)において、HDRモードでは、画素S1〜S4が2以上のグループに分けられる。
図7(c)の例では、画素S1〜S4を2個のグループに分け、画素S1、S2からなるグループを高感度画素(感度が高い画素)、画素S3、S4からなるグループを低感度画素(感度が低い画素)として用いる場合を示した。
リセット信号RESETおよびリード信号READ1、READ2が立ち上がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE1、TE2がオンされる。この時、フォトダイオードPD1、PD2に蓄積されていた電荷が排出される。
リセット信号RESETおよびリード信号READ1、READ2が立ち下がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE1、TE2がオフされ、フォトダイオードPD1、PD2での電荷の蓄積が開始される(時刻t11)。
次に、リセット信号RESETおよびリード信号READ3、READ4が立ち上がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE3、TE4がオンされる。この時、フォトダイオードPD3、PD4に蓄積されていた電荷が排出される。
リセット信号RESETおよびリード信号READ3、READ4が立ち下がることで、リセットトランジスタTRおよび読み出しトランジスタTE3、TE4がオフされ、フォトダイオードPD3、PD4での電荷の蓄積が開始される(時刻t12)。
次に、リセット信号RESETが立ち上がることで、リセットトランジスタTRがオンされる。この時、フローティングディフュージョンFDに蓄積されていた電荷が排出される(時刻t13)。
【0019】
次に、リード信号READ1、READ2が立ち上がることで、読み出しトランジスタTE1、TE2がオンされる。この時、フォトダイオードPD1、PD2に蓄積されていた電荷がフローティングディフュージョンFDに転送される(時刻t14)。
増幅トランジスタTAは、行選択トランジスタTDがオンしている時に、フローティングディフュージョンFDの電位に応じてソースフォロア動作を行うことで、フローティングディフュージョンFDの電位に対応した画素信号Vsigを垂直信号線Vlinを介して伝送することができる。この時、時刻t11から時刻t14までをフォトダイオードPD1、PD2の電荷蓄積時間HT3とする。また、フォトダイオードPD1、PD2に蓄積されていた電荷をフローティングディフュージョンFDに同時に読み出すことにより、画素S1、S2の電荷加算ビニングを行うことができる。電荷加算ビニングでは、画素S1、S2に蓄積されている電荷を加算することができ、感度を向上させることが可能となる。
次に、リセット信号RESETが立ち上がることで、リセットトランジスタTRがオンされる。この時、フローティングディフュージョンFDに蓄積されていた電荷が排出される(時刻t15)。
次に、リード信号READ3、READ4が立ち上がることで、読み出しトランジスタTE3、TE4がオンされる。この時、フォトダイオードPD3、PD4に蓄積されていた電荷がフローティングディフュージョンFDに転送される(時刻t16)。
増幅トランジスタTAは、行選択トランジスタTDがオンしている時に、フローティングディフュージョンFDの電位に応じてソースフォロア動作を行うことで、フローティングディフュージョンFDの電位に対応した画素信号Vsigを垂直信号線Vlinを介して伝送することができる。この時、時刻t12から時刻t16までをフォトダイオードPD3、PD4の電荷蓄積時間HT4とする。ここで、電荷蓄積時間HT4を電荷蓄積時間HT3より短くすることで、画素S1、S2を高感度化し、画素S3、S4を低感度化することができる。高感度化された画素S1、S2では、画像の暗い部分がノイズに埋もれるのを防止することができる。低感度化された画素S3、S4では、画像の明るい部分が飽和するのを防止することができる。また、フォトダイオードPD3、PD4に蓄積されていた電荷をフローティングディフュージョンFDに同時に読み出すことにより、画素S3、S4の電荷加算ビニングを行うことができる。電荷加算ビニングでは、画素S3、S4に蓄積されている電荷を加算することができ、感度を向上させることが可能となる。
【0020】
ここで、時刻t13、t14では切替信号FDWをハイレベルに設定し、切替トランジスタTCをオンすることができる。この時、容量素子CAPはフローティングディフュージョンFDに接続される。このため、フローティングディフュージョンFDの付加容量を増大させることができ、フォトダイオードPD1、PD2からフローティングディフュージョンFDに転送された電荷がフローティングディフュージョンFDから溢れるのを防止することが可能となる。この結果、フローティングディフュージョンFDの電荷の飽和レベルを向上させることができ、高感度化された画素S1、S2における撮像画像のダイナミックレンジを向上させることができる。
また、時刻t15、t16では切替信号FDWをロウレベルに設定し、切替トランジスタTCをオフすることができる。この時、容量素子CAPはフローティングディフュージョンFDから切り離される。このため、フローティングディフュージョンFDの付加容量を低減することができ、電荷を電圧に変換する時の変換効率を上げることが可能となる。この結果、信号読み出し時のSN比を向上させることができ、低感度化された画素S3、S4における撮像画像のノイズを低減することができる。
【0021】
図8は、
図1の固体撮像装置のモード判定方法の一例を示す図である。
図8において、
図1の駆動モード設定部27は、モードを判定するために、セルPからの出力値の分布を示すヒストグラムを生成することができる。このヒストグラムの生成には、ノーマルモードでの1フレーム目の出力値を用いることができる。この時、セルPからの出力値が大きい場合は、その画素で撮像される被写体が明るいことを示す。セルPからの出力値が小さい場合は、その画素で撮像される被写体が暗いことを示す。また、セルPからの出力値の頻度は、その出力値を示すセルPが幾つあるかを示す。
そして、例えば、ヒストグラムH1が得られた時は低照度モードを選択し、ヒストグラムH2が得られた時は高照度モードを選択し、ヒストグラムH3が得られた時はHDRモードを選択することができる。ヒストグラムH1は、極大値が1つで画素PXからの出力値の最大値が上限値Thを超えない場合である。ヒストグラムH2は、極大値が1つでセルPからの出力値の最大値が上限値Thを超えた場合である。ヒストグラムH3は、極大値が複数ある場合である。
【0022】
ヒストグラムH1は被写体が暗い場合である。このため、低照度モードを選択することにより、変換効率を向上させることができ、ノイズを減らすことができる。ヒストグラムH2は被写体が明るい場合である。このため、高照度モードを選択することにより、飽和レベルを向上させることができ、ダイナミックレンジを向上させることができる。ヒストグラムH3は被写体の輝度範囲が広い場合である。このため、HDRモードを選択することにより、被写体の暗い部分では変換効率を向上させることが可能となるとともに、被写体の明るい部分では飽和レベルを向上させることができ、ダイナミックレンジを向上させることができる。
【0023】
図9は、
図1の固体撮像装置の動作を示すフローチャートである。
図9において、初期設定ではノーマルモードに設定されている(S0)。そして、自動露光制御が収束したかどうかが判断される(S1)。そして、自動露光制御が収束していない場合、ノーマルモードで画素PXが駆動され(S2)、黒レベル補正が行われる(S3)。一方、S1で自動露光制御が収束したと判断された場合、HDRモードかどうかが判断される(S7)。そして、HDRモードの場合、HDRモードで画素PXが駆動され(S8)、黒レベル補正が行われる(S3)。一方、S7でHDRモードでないと判断された場合、ノーマルモードで画素PXが駆動され(S2)、黒レベル補正が行われる(S3)。
黒レベル補正後、HDRモードかどうかが判断される(S4)。そして、HDRモードでない場合、キズ補正が行われる(S5)。一方、S4でHDRモードと判断された場合、HDR合成が行われた後(S9)、キズ補正が行われる(S5)。
キズ補正後、デジタルクロップが行われる(S6)。次に、自動露出制御が行われ(S10)、被写体の輝度に応じて蓄積時間またはアナログゲインが調整された後(S11)、S1に戻る。
また、デジタルクロップ後、画素PXからの出力値のヒストグラムが生成される(S12)。そして、セルPからの出力値のヒストグラムに基づいてモード設定が行われ(S13)、S1に戻る。
【0024】
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
図10の構成では、
図1のセンサ部B1の代わりにセンサ部B1´が設けられている。センサ部B1´では、画素アレイ部1およびタイミング制御回路5の代わりに画素アレイ部1´およびタイミング制御回路5´が設けられるとともに、カラムADC回路3´および水平走査回路4´が追加されている。カラムADC回路3´および水平走査回路4´は、画素アレイ部1´に対してカラムADC回路3および水平走査回路4と反対側に設けることができる。
【0025】
図11(a)は、
図10の画素アレイ部の構成例を示す平面図、
図11(b)は、
図11(a)の画素アレイ部の4画素分の構成例を示す平面図である。
図11(a)および
図11(b)において、画素アレイ部1´には、光電変換した電荷を蓄積するセルP´がロウ方向RDおよびカラム方向CDにアレイ状に配置されている。セルP´に含まれる各セルP1´〜P4´は、4個の画素S1〜S3、S4´から構成されている。この時、画素S4´は各画素S1〜S3よりも面積を小さくすることができる。画素S1〜S3、S4´は、互いに独立して読み出し可能である。また、画素S1〜S3、S4´は、互いに独立して蓄積時間を設定することができる。画素S1〜S3の画素信号はカラムADC回路3で検出し、水平走査回路4を介してタイミング制御回路5´に転送することができる。画素S4´の画素信号はカラムADC回路3´で検出し、水平走査回路4´を介してタイミング制御回路5´に転送することができる。
また、駆動モード設定部27では、ノーマルモードおよびHDRモードの場合、画素S1〜S3からの画素信号を用いることができる。画素S4´は、光源の間欠発光に起因する点滅防止用画素として用いることができる。
【0026】
図12は、
図10の画素アレイ部の1画素分の構成例を示す回路図である。
図12において、1つのセルP´には、フォトダイオードPD1〜PD3、PD4´、容量素子CAP、行選択トランジスタTD1、TD2、増幅トランジスタTA1、TA2、リセットトランジスタTR1、TR2、読み出しトランジスタTE1〜TE3、TE4´および切替トランジスタTCが設けられている。
画素S1〜S3、S4´には、フォトダイオードPD1〜PD3、PD4´がそれぞれ含まれている。ここで、行選択トランジスタTD1、増幅トランジスタTA1、リセットトランジスタTR1および切替トランジスタTCはフォトダイオードPD1〜PD3にて共用されている。
行選択トランジスタTD2、増幅トランジスタTA2およびリセットトランジスタTR2はフォトダイオードPD4´に固有に設けられている。
読み出しトランジスタTE1〜TE3、TE4´は、フォトダイオードPD1〜PD3、PD´4ごとに設けられている。また、増幅トランジスタTA1とリセットトランジスタTR1と読み出しトランジスタTE1〜TE3と切替トランジスタTCとの接続点には検出ノードとしてフローティングディフュージョンFD1が形成されている。増幅トランジスタTA2とリセットトランジスタTR2と読み出しトランジスタTE4´との接続点には検出ノードとしてフローティングディフュージョンFD2が形成されている。
【0027】
そして、読み出しトランジスタTE1のソースは、フォトダイオードPD1に接続され、読み出しトランジスタTE2のソースは、フォトダイオードPD2に接続され、読み出しトランジスタTE3のソースは、フォトダイオードPD3に接続されている。読み出しトランジスタTE4´のソースは、フォトダイオードPD4´に接続されている。
リセットトランジスタTR1のソースは、読み出しトランジスタTE1〜TE3のドレインに接続され、リセットトランジスタTR1および増幅トランジスタTA1のドレインは、電源電位VDDに接続されている。
リセットトランジスタTR2のソースは、読み出しトランジスタTE4´のドレインに接続され、リセットトランジスタTR2および増幅トランジスタTA2のドレインは、電源電位VDDに接続されている。
行選択トランジスタTD1のソースは、垂直信号線Vlin1に接続され、行選択トランジスタTD2のソースは、垂直信号線Vlin2に接続されている。
増幅トランジスタTA1のゲートは、読み出しトランジスタTE1〜TE3のドレインに接続されている。増幅トランジスタTA1のソースは、行選択トランジスタTD1のドレインに接続されている。
増幅トランジスタTA2のゲートは、読み出しトランジスタTE4´のドレインに接続されている。増幅トランジスタTA2のソースは行選択トランジスタTD2のドレインに接続されている。
切替トランジスタTCのドレインはフローティングディフュージョンFD1に接続されている。切替トランジスタTCのソースは容量素子CAPに接続されている。
各読み出しトランジスタTE1〜TE3、TE4´のゲートには、リード信号READ1〜READ4が印加される。リセットトランジスタTR1のゲートには、リセット信号RESET1が印加され、リセットトランジスタTR2のゲートには、リセット信号RESET2が印加される。行選択トランジスタTD1のゲートには、行選択信号ADR1が印加され、行選択トランジスタTD2のゲートには、行選択信号ADR2が印加される。切替トランジスタTCのゲートには、切替信号FDWが印加される。各フォトダイオードPD1〜PD3から読み出された画素信号Vsig1は、垂直信号線Vlin1を介してカラム方向CDに伝送され、フォトダイオードPD4´から読み出された画素信号Vsig2は、垂直信号線Vlin2を介してカラム方向CDに伝送される。
【0028】
図13は、
図10の画素アレイ部の4画素分のレイアウト例を示す平面図である。
図13において、セルP1´〜P4´が2行2列に渡って正方状に配置されることでベイヤ配列HPが構成されている。ここで、フォトダイオードPD1〜PD3、容量素子CAP、行選択トランジスタTD、増幅トランジスタTA、リセットトランジスタTR、読み出しトランジスタTE1〜TE3および切替トランジスタTCについては、
図4と同様のレイアウトをとることができる。
フォトダイオードPD4´は、
図4のフォトダイオードPD4よりも感度を小さくするため、
図4のフォトダイオードPD4よりも小さくすることができる。フォトダイオードPD4´と分離されてフローティングディフュージョンFD2が配置され、フォトダイオードPD4´とフローティングディフュージョンFD2との間に読み出しトランジスタTE4´が配置されている。また、フォトダイオードPD4´を小さくした時の空スペースに行選択トランジスタTD2、増幅トランジスタTA2およびリセットトランジスタTR2を配置することができる。
【0029】
図14は、
図10の固体撮像装置の電荷蓄積時間の設定例を示すタイミングチャートである。
図14において、道路および標識などの照明に発光ダイオードが用いられることがある。発光ダイオードの照明では、発光ダイオードの駆動方法によっては間欠光PLが発生し、フリッカが発生することがある。間欠光PLとは、一定の時間間隔で離散的に発光する光である。このフリッカ(光の点滅)による撮像画像のチラつきを防止するために、間欠光PLの発光周期SY(間欠光PLが点灯と消灯を繰り返す時に今回点灯してから次回点灯するまでの時間)と等しくなるように各フレームF1、F2ごとに画素S4´の電荷蓄積時間TH5を設定することができる。このように電荷蓄積時間TH5を設定することにより、各フレームF1、F2の電荷蓄積がどのタイミングで開始された場合においても、間欠光PLの発光タイミングを外すことなく、常に点灯状態における撮像を実現することができる。
この時、間欠光PLの発光周期SYが長い場合は、それに伴って電荷蓄積時間TH5も長くなる。電荷蓄積時間TH5が長くなると、画素S4´に蓄積される電荷量も増大する。ここで、画素S4´を低感度化することにより、画素S4´に蓄積される電荷が飽和しにくくすることができる。このため、間欠光PLによる照明下で画素S4´で撮像された画像がつぶれるのを防止することができる。
間欠光PLの検出に画素S4´を使用せず、画素S1〜S3と同様に画素S4´を太陽光などの照明下での撮像に使用する場合には、感度調整部22において、画素S1〜S3と画素S4´とで感度比が合うように、画素S4´の出力値のデジタルゲインを調整することができる。そして、画素S1〜S3の出力値と画素S4´の出力値とをデジタル的に加算することで各セルP1´〜P4´の感度を向上させることができる。
【0030】
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態に係る固体撮像装置の1画素分の構成例を示す回路図である。
図15の構成では、
図12の構成に結合トランジスタTPが追加されている。結合トランジスタTPは、フローティングディフュージョンFD1、FD2間に接続されている。結合トランジスタTPのゲートには、切替信号FDW´が印加される。
そして、
図14の間欠光PLの検出に画素S4´を使用する場合には、結合トランジスタTPをオフすることができる。そして、画素S4´からの画素信号を個別に読み出すことで常に点灯状態における撮像を実現することができる。
一方、
図14の間欠光PLの検出に画素S4´を使用しない場合には、結合トランジスタTPをオンすることができる。画素S1〜S3、S4´の電荷加算ビニングにて画素信号を垂直信号線Vlin1を介して読み出すことにより、感度を向上させることが可能となる。この時、カラムADC回路3´および水平走査回路4´を停止させることができ、省電力化を図ることができる。
【0031】
(第4実施形態)
図16は、第4実施形態に係る固体撮像装置が適用されるデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
図16において、デジタルカメラ51は、カメラモジュール52および後段処理部53を有する。カメラモジュール52は、撮像光学系54および固体撮像装置55を有する。後段処理部53は、イメージシグナルプロセッサ(ISP)56、記憶部57および表示部58を有する。なお、
図1の画像処理部B2はイメージシグナルプロセッサ56に設けることができる。また、ISP56の少なくとも一部の構成は固体撮像装置55とともに1チップ化するようにしてもよい。固体撮像装置55は、
図1または
図10の構成を用いることができる。
図1または
図10の構成のうち画像処理部B2はISP56に設けるようにしてもよい。
【0032】
撮像光学系54は、入射光LIを取り込み、被写体像を結像させる。固体撮像装置55は、被写体像を撮像する。ISP56は、固体撮像装置55での撮像により得られた画像信号を信号処理する。記憶部57は、ISP56での信号処理を経た画像を格納する。記憶部57は、ユーザの操作等に応じて、表示部58へ画像信号を出力する。表示部58は、ISP56あるいは記憶部57から入力される画像信号に応じて、画像を表示する。表示部58は、例えば、液晶ディスプレイである。なお、カメラモジュール52は、デジタルカメラ51以外にも、例えばカメラ付き携帯端末またはスマートフォン等の電子機器に適用するようにしてもよい。
【0033】
(第5実施形態)
図17は、第5実施形態に係る固体撮像装置が適用されるカメラモジュールの概略構成を示す断面図である。
図17において、レンズ21で集光された入射光LIは、メインミラー101、サブミラー102及びメカシャッタ106を経て撮像素子107へ進行する。カメラモジュール100は、撮像素子107において被写体像を撮像する。撮像素子107は、
図1または
図10のセンサ部B1、B1´を用いることができる。
サブミラー102で反射した光は、オートフォーカス(AF)センサ103へ進行する。カメラモジュール100は、AFセンサ103での検出結果を使用するフォーカス調整を行う。メインミラー101で反射した光は、レンズ104及びプリズム105を経てファインダー108へ進行する。
【0034】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。