特許第6514249号(P6514249)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6514249金属ストリップのための組み合わされた溶接および圧延プラント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6514249
(24)【登録日】2019年4月19日
(45)【発行日】2019年5月15日
(54)【発明の名称】金属ストリップのための組み合わされた溶接および圧延プラント
(51)【国際特許分類】
   B21B 1/22 20060101AFI20190425BHJP
   B21C 47/00 20060101ALI20190425BHJP
   B21C 47/24 20060101ALI20190425BHJP
【FI】
   B21B1/22 J
   B21C47/00 G
   B21C47/24 F
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-28394(P2017-28394)
(22)【出願日】2017年2月17日
(65)【公開番号】特開2017-148869(P2017-148869A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2017年3月28日
(31)【優先権主張番号】102016000016930
(32)【優先日】2016年2月18日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】510152666
【氏名又は名称】ダニエリ アンド シー.オフィス メカニケ エスピーエー
【氏名又は名称原語表記】DANIELI&C.OFFICINE MECCANICHE SPA
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【弁理士】
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(72)【発明者】
【氏名】ヴィニョーロ ルチアーノ
(72)【発明者】
【氏名】セプルヴェレス クラウディオ
【審査官】 河口 展明
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭54−004851(JP,A)
【文献】 特開平07−100533(JP,A)
【文献】 特開2003−290826(JP,A)
【文献】 特開昭62−148117(JP,A)
【文献】 実開平02−127673(JP,U)
【文献】 特開2003−126910(JP,A)
【文献】 米国特許第06009736(US,A)
【文献】 米国特許第03365144(US,A)
【文献】 特開平06−079303(JP,A)
【文献】 特開平10−180333(JP,A)
【文献】 実開平06−070913(JP,U)
【文献】 特開2000−061530(JP,A)
【文献】 特開昭51−124651(JP,A)
【文献】 特開2010−269321(JP,A)
【文献】 特開2013−158784(JP,A)
【文献】 特開2011−143413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21B 1/00−11/00
B21C 45/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属ストリップの溶接および圧延プラントであって、
−予め定められたコイル重量制限または予め定められたコイル直径制限を有するコイルを受容する大きさの少なくとも2つの第1のリール(1)、
−前記少なくとも2つの第1のリール(1)の下流に配置される溶接ラインであって、前記少なくとも2つの第1のリール(1)から来る各コイルと次のコイルとの間に圧延可能な溶接継ぎ目を作るための少なくとも1つの第1の溶接機(2)を備える、溶接ライン、
−前記溶接ラインの下流に配置されて、相前後して配置される少なくとも2つの圧延スタンド(19)を有する冷間圧延機(9)、
−前記少なくとも2つの圧延スタンド(19)の下流に配置されて、圧延されたストリップ部を前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限まで巻き取る大きさの少なくとも1つの第2のリール(11、11’)、
−前記冷間圧延機(9)と前記少なくとも1つの第2のリール(11、11’)との間に配置される切断手段であって、前記切断手段は、前記少なくとも1つの第2のリール(11、11’)上に巻き取られた圧延ストリップの一部が前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限に到達するたびに、前記圧延ストリップを切断するのに適した、切断手段、
−前記少なくとも1つの第2のリール上に巻き取られた圧延ストリップの一部が前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限に到達するたびに、前記切断手段に制御信号を送るのに適したセンサ、を備え、
前記溶接ラインと前記冷間圧延機(9)との間に配置されて、垂直軸のまわりを回転するのに適した回転プラットフォーム(3)が設けられ、前記回転プラットフォーム(3)は、第3のリール(4)が前記溶接ラインから来るストリップの巻き取りリールとして選択的に用いられ、第4のリール(5)が前記冷間圧延機(9)に供給するためのストリップ巻き戻しリールとして選択的に用いられるように、前記回転プラットフォーム(3)上に位置する前記第3のリール(4)および前記第4のリール(5)を備え、
前記第3のリール(4)および前記第4のリール(5)は、前記少なくとも2つの第1のリール(1)から来る複数の前記コイルを接続することによって前記溶接ラインにより作られる重量80〜200メートルトンのおよび/または最大6メートルの直径を有するコイル(定義済みメガコイル)を巻き取る大きさであり、
前記回転プラットフォーム(3)は、前記第3のリール(4)に巻き取られたメガコイルがコイルから緩むことを防止するためのブロック手段(6、16)、および、前記第4のリール(5)に巻き取られたメガコイルがコイルから緩むことを防止するためのブロック手段(6’、16’)を備える、
溶接および圧延プラント。
【請求項2】
前記回転プラットフォーム(3)と前記冷間圧延機(9)との間に第2の溶接機(2’)が設けられ、前記第2の溶接機(2’)は、前記冷間圧延機(9)に入る第1のメガコイルの末尾を、前記第3のリール(4)または第4のリール(5)のいずれかから来る第2のメガコイルの先頭に溶接するように構成される、請求項1に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項3】
前記切断手段は、静的切断シャー(10)またはフライング切断シャー(12)のいずれかである、請求項1または2に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項4】
前記フライング切断シャー(12)が設けられるときに、二重の第2のリール(11’)または第2のリール(11’)のカルーセル(円形コンベア)(13)のいずれかが設けられる、請求項3に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項5】
前記予め定められた重量制限は、ストリップの幅1ミリメートル当たり10〜21キログラムの比重量である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項6】
前記予め定められたコイル直径制限は、ほぼ2000〜2100ミリメートルのコイル直径である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項7】
前記回転プラットフォーム(3)の上流に配置されて、一旦メガコイルが前記第3のリール(4)上または前記第4のリール(5)上のいずれかに巻き取られると前記ストリップを切断するように構成されるさらなる切断手段が設けられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項8】
前記冷間圧延機(9)と前記少なくとも1つの第2のリール(11、11’)との間に、前記切断手段だけが設けられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項9】
1つの回転プラットフォーム(3)だけが設けられる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項10】
前記回転プラットフォーム(3)は、前記少なくとも1つの第1の溶接機(2)と前記第2の溶接機(2’)との間に直接配置される、請求項2に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1の溶接機(2)と前記回転プラットフォーム(3)との間に酸洗い装置だけが設けられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の溶接および圧延プラント。
【請求項12】
請求項1に記載の溶接および圧延プラントによる金属ストリップの溶接および圧延プロセスであって、
a)予め定められたコイル重量制限または予め定められたコイル直径制限を有するコイルを少なくとも2つの第1のリール(1)から巻き戻して、それらを前記溶接ラインに供給するステップ、
b)少なくとも1つの第1の溶接機(2)によって、1つのコイルの末尾を次のコイルの先頭に溶接するステップ、
c)第1のメガコイルを第3のリール(4)上の巻き取るステップ、
d)冷間圧延機(9)に供給するための第1のメガコイルの巻き戻しリールとして第3のリール(4)が用いられる一方で、第2のメガコイルを巻き取るための巻き取りリールとして第4のリール(5)が用いられるように、回転プラットフォーム(3)を回転させるステップ、
e)第1のメガコイルを少なくとも2つの圧延スタンド(19)において圧延して、第1のメガコイルの圧延ストリップの第1の部分を少なくとも1つの第2のリール(11、11’)上に、前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限まで巻き取り、こうして第1の圧延コイルを定めるステップ、
f)前記第1の圧延コイルの形成後に、切断手段によって圧延ストリップを切断するステップ、
g)第1のメガコイルの圧延ストリップの残りの部分を前記少なくとも1つの第2のリール(11、11’)上に、前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限までさらに巻き取り、こうしてさらなる圧延コイルを定め、そして、前記さらなる圧延コイルの各々の形成後に、前記切断手段によって圧延ストリップを切断するステップ、を含み、
h)冷間圧延機(9)に供給するための第2のメガコイルの巻き戻しリールとして第4のリール(5)が用いられる一方で、次のメガコイルを作るためのストリップの巻き取りリールとして第3のリール(4)が用いられるように、ステップe)、f)および少なくとも部分的にステップg)に同時に、第2のメガコイルは第4のリール(5)上に巻き取られて、続いて回転プラットフォーム(3)は回転されて、第2のメガコイルのためのステップe)〜g)を実行し、
ステップc)とステップd)との間に、前記ブロック手段(6、6’、16、16’)によって、巻き取られた前記第1のメガコイルがコイルから緩むことを防止するステップが設けられる、
溶接および圧延プロセス。
【請求項13】
第2のメガコイルの形成および巻き取り時間は、第1のメガコイルの巻き戻しおよび圧延時間よりも短い、請求項12に記載の溶接および圧延プロセス。
【請求項14】
溶接は、圧延機へと入る第1のメガコイルの末尾と、前記第4のリール(5)から来る第2のメガコイルの先頭との間に設けられ、前記溶接は、請求項2に記載の第2の溶接機(2’)によって実行される、請求項12または13に記載の溶接および圧延プロセス。
【請求項15】
一旦メガコイルが第3のリール(4)上または第4のリール(5)上のいずれかに巻き取られると、ストリップは、回転プラットフォーム(3)の上流に配置されるさらなる切断手段によって切断される、請求項12〜14のいずれか1項に記載の溶接および圧延プロセス。
【請求項16】
前記ブロック手段は、前記第3のリール(4)および第4のリール(5)の各々のためのそれぞれの偏向板ローラ(6、6’)、および、前記偏向板ローラ(6、6’)の上に配置される対応する加圧ローラ(16、16’)を含み、そのため、前記対応する加圧ローラ(6、6’、16、16’)に起因して、ちょうど巻き取られたメガコイルの末尾は、前記偏向板ローラ(6、6’)上にブロックされることができる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の溶接および圧延プラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属ストリップを溶接および圧延するための組み合わされた溶接および圧延プラントに関する。
【背景技術】
【0002】
圧延と溶接の結合によりストリップを連続的に圧延する利点は、先頭を供給するおよび圧延される末尾が出るステップの間に欠陥を生成する危険性を低減させることによって、表面品質のプラント生産性に関して、1時間当たりの生産性でまたは圧延キロメートルで20%〜100%の増加をともなう、そして、厚みに起因した先頭および末尾材料の損失を低減させることによって、収率に関して、重要な利点を有する。
【0003】
連続圧延機の場合、プラントは、連続するコイルのストリップが溶接機を通して接合される入口部、最後のストリップが入口部に入るときに、供給される圧延プロセスが先行するストリップと接合されることを止めることができる保管部、プラントに沿って都合よく配置される、ストリップの張力および中央芯出しを監視するための制御システム、前後の4つまたは5つの圧延機スタンド、コイル巻き取りシステムを備える出口部、入って来るコイルを供給して、出ていくコイルを空にする適切なシステム、を備える。
【0004】
この種の解決策の欠点は、時々、圧延される製品の長さに基づいて、プラントの「ボトルネック」によって生産が制限されるということである。そしてそれは、コイルの寸法および重量にしたがって、各スタンドから得ることができる速度に関しておよび据え付けられた動力に関して相前後して配置される圧延機により表現可能な最大速度にしたがって、プラント入口部、保管部または圧延機でもよい。
【0005】
さらに、連続圧延を得るために必要な器材の点数の多さ、およびプラントを設置するために必要な重要な空間に起因して、投資のコストは高額である。
【0006】
特定の製造業者によって用いられる代わりの解決策は、いわゆる「巨大コイル」を圧延していた。そしてそれは、特定の場合に、重量60メートルトンで直径約3メートルである。不連続な相前後して配置される圧延機において使用されるこのシステムは、連続する圧延トレインによって得ることができる値に向けて生産性を漸近的にもたらして、その収率を改良しおよび圧延製品の表面品質を部分的に改良する。この解決策の利点は、圧延プラントのための減少した投資額である。しかし、この種の解決策は、コイルを取り扱う構造(例えば軌道および関連した天井クレーン)のための重要なコストを含む。そしてそれは、これらの高負荷を連続的にサポートするために、プラントの上流および下流で寸法決めされなければならない。
【0007】
このように、上述した欠点が解決されることのできる、マルチスタンドの相前後して配置される圧延機において連続圧延を得る方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
得ることができる最大生産能力を増加することができる、そして、従来の連続する相前後して配置される圧延機と同等の品質および収率を同時に得ることができる、しかし投資額がより低額である、組み合わされた溶接および、いくつかのスタンドを有する相前後して配置される冷間圧延プラントを製作することは、本発明の目的である。
【0009】
10〜21kg/mmの比重量の圧延ストリップのコイルが得られることのできるプラントを製作することは、本発明の別の目的である。したがって、それは、通常のコイル取扱い構造と互換性を持つ。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明は、以下を備える金属ストリップのための組み合わされた溶接および圧延プラントを作ることによって上記目的を達成する。
−予め定められたコイル重量制限または予め定められたコイル直径制限を有するコイルを受容する大きさの少なくとも2つの第1のリール、
−前記少なくとも2つの第1のリールの下流に配置される溶接ラインであって、前記少なくとも2つの第1のリールから来る各コイルと次のコイルとの間に圧延可能な溶接継ぎ目を作るための少なくとも1つの第1の溶接機を備える、溶接ライン、
−前記溶接ラインの下流に配置されて、相前後して配置される少なくとも2つの圧延スタンドを有する冷間圧延機、
−前記少なくとも2つの圧延スタンドの下流に配置されて、圧延されたストリップ部を前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限まで巻き取る大きさの少なくとも1つの第2のリール、
−前記冷間圧延機と前記少なくとも1つの第2のリールとの間に配置される切断手段であって、少なくとも1つの第2のリール上に巻き取られた圧延ストリップの一部が前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限に到達するたびに、圧延ストリップを切断するのに適した、切断手段、
−少なくとも1つの第2のリール上に巻き取られた圧延ストリップの一部が前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限に到達するたびに、前記切断手段に制御信号を送るのに適したセンサ、
溶接ラインと冷間圧延機との間に配置されて、垂直軸のまわりを回転するのに適した回転プラットフォームが設けられ、回転プラットフォームは、第3のリールが溶接ラインから来るストリップの巻き取りリールとして選択的に用いられ、第4のリールが冷間圧延機に供給するためのストリップ巻き戻しリールとして選択的に用いられるように、前記回転プラットフォーム上に位置する第3のリールおよび第4のリールを備え、
第3のリールおよび第4のリールは、少なくとも2つの第1のリールから来る複数の前記コイルを接続することによって前記溶接ラインにより作られる重量80〜200メートルトンのおよび/または最大6メートルの直径を有するコイル(定義済みメガコイル)を巻き取る大きさである。
【0011】
本発明の第2の態様は、以下を含む上述したプラントによって実行される金属ストリップの溶接および冷間圧延のための溶接および冷間圧延プロセスを提供する。
a)予め定められたコイル重量制限または予め定められたコイル直径制限を有するコイルを少なくとも2つの第1のリールから巻き戻して、それらを前記溶接ラインに供給するステップ、
b)少なくとも1つの第1の溶接機によって、1つのコイルの末尾を次のコイルの先頭に溶接するステップ、
c)第1のメガコイルを第3のリール上の巻き取るステップ、
d)冷間圧延機に供給するための第1のメガコイルの巻き戻しリールとして第3のリールが用いられる一方で、第2のメガコイルを巻き取るための巻き取りリールとして第4のリールが用いられるように、回転プラットフォームを回転させるステップ、
e)第1のメガコイルを少なくとも2つの圧延スタンドにおいて圧延して、第1のメガコイルの圧延ストリップの第1の部分を少なくとも1つの第2のリール上に、前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限まで巻き取り、こうして第1の圧延コイルを定めるステップ、
f)前記第1の圧延コイルの形成後に、切断手段によって圧延ストリップを切断するステップ、
g)第1のメガコイルの圧延ストリップの残りの部分を前記少なくとも1つの第2のリール上に、前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限までさらに巻き取り、こうしてさらなる圧延コイルを定め、そして、前記さらなる圧延コイルの各々の形成後に、前記切断手段によって圧延ストリップを切断するステップ、
h)冷間圧延機(9)に供給するための第2のメガコイルの巻き戻しリールとして第4のリール(5)が用いられる一方で、次のメガコイルを作るためのストリップの巻き取りリールとして第3のリール(4)が用いられるように、ステップe)、f)および少なくとも部分的にステップg)に同時に、第2のメガコイルは第4のリール(5)上に巻き取られて、続いて回転プラットフォーム(3)は回転されて、第2のメガコイルのためのステップe)〜g)を実行する。
【0012】
特に、本発明は、メガコイルを連続的に圧延することを提供し、こうして、少なくとも2つまたは3つの厚み減少、好ましくは少なくとも4つまたは5つの厚み減少を得る。
【0013】
この明細書において、「メガコイル」は、例えば、より小さいストリップの少なくとも2〜5の溶接から得られるストリップのコイルを意味する。概して、メガコイルは、80〜200メートルトンの重量および最大6メートル(好ましくは4〜6m)の直径を有する。
【0014】
重量制限および/または直径制限をセットすることによって、最終的圧延コイルの寸法および/または重量は、オートメーション・レベルで(特にオートメーション手段により)セットされる。好ましくは、第2のリール上に巻き取られる各最終的圧延コイルの重量制限は、1ミリメートル当たり10〜21Kg(Kg/mm)の範囲の最終的圧延コイルの比重量である。好ましくは、寸法制限は、第2のリール上に巻き取られる各最終的圧延コイルの直径制限である。前記直径制限は、約2000〜約2100mmの範囲である。
【0015】
それぞれの第2のリール上の圧延コイルによって到達される寸法制限および重量制限の第1の制限は、圧延機の出口で切断手段による切断を起動させる。特に、寸法制限または重量制限に到達したことをセンサが検出するときに、センサは、切断手段を作動させるために前記切断手段に制御信号を送る。
【0016】
都合のよいことに、本発明のプラントおよびプロセスは、予め定められた直径および/または予め定められた重量を有する最終的圧延コイルを得ることを許容する。
【0017】
特に、各メガコイルから始まって、複数の最終的圧延コイルが得られる。各最終的圧延コイルは、メガコイルよりも小さい直径および/または重量を有する。
【0018】
任意には、回転プラットフォームは、少なくとも1つの溶接機の直ぐ下流に配置される。あるいは、少なくとも1つの第1の溶接機と回転プラットフォームとの間に、酸洗い装置が設けられる。好ましくは、少なくとも1つの第1の溶接機と回転プラットフォームとの間には、酸洗い装置だけが設けられる。
【0019】
任意には、本発明のプラントは、1つの回転プラットフォームだけを備える。
【0020】
任意には、冷間圧延機と少なくとも1つの第2のリールとの間には、切断手段が設けられるだけである。
【0021】
任意には、回転プラットフォームは、メガコイルをブロックするためにブロック手段を備える。例えば、回転プラットフォームは、第3および第4のリールの各々のためのそれぞれの偏向板ローラを備える。偏向板ローラ上に配置された対応する加圧ローラに起因して、偏向板ローラ上で、ちょうど巻き取られたメガコイルの末尾は、回転プラットフォームに対して、したがって圧延機に供給するための巻き戻し位置においてちょうど巻き取られたメガコイルに対してブロックされる。
【0022】
本発明のプラントおよびプロセスのいくつかのさらなる利点があり、以下を含む。
−プラントはコイルを受容し、コイルは、おそらくすでに酸洗いされて、10〜21kg/mmの比重量を有する従来の寸法を有する。こうして、取扱いシステムにおよび天井クレーンの軌道に変更を回避することを許容する、
−メガコイルを形成するためのサイクルタイムは、それらを接合するための溶接時間とともに、メガコイルを形成するコイルの巻き戻し時間の合計によって、定義される、
−最も重荷となる条件下で、メガコイルを作るための時間がそれを巻き戻して/圧延するための時間よりも常に少ないように、プラントは寸法決めされる。こうして、メガコイル形成ラインをプラント生産性にとっての「ボトルネック」であることから回避する、
−巻き取られた末尾が続く巻き戻しのための準備がすでにできるように、回転プラットフォームは、偏向板ローラとともに回転する、
−巻き取りおよび巻き戻しの間、ストリップの中央芯出しを確実にするように、メガコイル巻き取りおよび巻き戻しアセンブリは、油圧アクチュエータによって制御されるスライド上に取り付けられる、
−回転の間、ストリップの中央芯出しを得るように、圧延機供給システムは、2つのローラ中央芯出しデバイスを含む。そのような中央芯出しデバイスは、圧延機に沿ってメガコイルの先頭の供給を促進するように、そして圧延の終端でメガコイルの末尾が出ることを促進するように、動力付きの加圧ローラも備える。
【0023】
有利な異型において、1つのメガコイルと次の1つとの間に圧延の連続性を得るために、回転プラットフォームと圧延機との間に別の溶接機すなわち第2の溶接機が設けられる。
【0024】
任意には、第2の溶接機が設けられるときに、回転プラットフォームは、少なくとも1つの第1の溶接機と第2の溶接機との間に直接配置される。特に、少なくとも1つの第1の溶接機と第2の溶接機との間には、回転プラットフォームだけがある。
【0025】
さらに、圧延機の下流にフライイングシャーと協働して作用する二重巻き取りリールまたはリールカルーセルを設置するために設けることによって、完全な連続圧延は、最終的圧延コイルを得るまで達成される。
【0026】
従属クレームは、本発明の好ましい実施形態を記載する。
【0027】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付図面を用いて、非限定的な例として開示された、好適なしかし排他的でない、組み合わされた溶接および圧延プラントの実施形態の詳細な記述を考慮してより明らかである。
【0028】
図面における同一の参照番号は、同じ要素または構成要素を識別する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本発明によるプラントの第1実施形態の概略図を示す。
図2図2は、本発明によるプラントの第2実施形態の概略図を示す。
図3図3は、本発明によるプラントの第3実施形態の概略図を示す。
図4図4は、本発明によるプラントの第4実施態様の概略図を示す。
図5図5は、二重ストリップ巻上げおよび巻き戻しシステムの概略図を示す。
図6図6は、上述した二重巻上げおよび巻き戻しシステムの動作シーケンスを示す。
図7図7は、本発明のプラントの第1の部分(それが酸洗い装置を含むとき)の概略図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図に関して、組み合わされた溶接および冷間圧延プラントの好ましい実施形態が示される。
【0031】
本発明のプラントは、以下をそのすべての実施形態に含む。
−予め定められたコイル重量制限または予め定められたコイル直径制限(好ましくは15〜21kg/mm(ストリップの幅1mm当たりのkg)の比重量または約2000〜2100mmの予め定められたコイル直径)を有するコイルを巻き取りまたは受容する大きさの少なくとも2つのリール1、
−前記少なくとも2つのリール1の下流に配置される溶接ラインであって、前記少なくとも2つのリール1から来る各コイルと次のコイルとの間に圧延可能な溶接継ぎ目を作るための少なくとも1つの溶接機2(好ましくはレーザータイプの)を備え、こうして連続ストリップを定める、溶接ライン、
−溶接ラインの下流に配置されて、相前後して配置される少なくとも2つの圧延スタンド19を有する冷間圧延機9、
−相前後して配置される前記少なくとも2つの圧延スタンド19の下流に配置されて、圧延されたストリップ部を前記予め定められたコイル重量制限または予め定められたコイル直径制限まで巻き取る大きさの少なくとも1つのリール11、11’、
−前記冷間圧延機9と前記少なくとも1つのリール11、11’との間に配置される切断手段(例えばシャー10、12)であって、少なくとも1つのリール11、11’上に巻き取られた圧延ストリップの一部が前記予め定められたコイル重量制限または予め定められたコイル直径制限に到達するたびに、圧延ストリップを切断するように構成された、切断手段、
−少なくとも1つの第2のリール上に巻き取られた圧延ストリップの一部が前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限に到達するたびに、前記切断手段に制御信号を送るように構成されたセンサ。
【0032】
都合のよいことに、溶接ラインと冷間圧延機9との間に配置されて、垂直軸のまわりを回転するように構成された回転プラットフォーム3が設けられる。回転プラットフォーム3は、リール4が溶接ラインから来るストリップの巻き取りリールとして選択的に用いられ、リール5が冷間圧延機9に供給するためのストリップ巻き戻しリールとして選択的に用いられるように、回転プラットフォーム3上に位置する2つのリール4、5を備える。
【0033】
2つのリール4、5は、リール1から来る複数のコイルを接続することによって溶接ラインにより作られる重量80〜200メートルトンのおよび/または最大6メートルの直径を有するコイル(定義済みメガコイル)を巻き取る大きさであるという事実に、さらなる利点がある。上述したメガコイルを作るために必要なコイルの数は、最初のストリップの長さにしたがって変化してよい。一般に、メガコイルを得るために3〜6のコイルが必要である。
【0034】
非制限的な例として、少なくとも2つの第1のリール1は、500〜700mmに含まれる外径を有する。概して、しかし排他的にではなく、少なくとも2つの第1のリール1は、50〜100kWのモータによって(例えば75kWのモータによって)作動する。
【0035】
非制限的な例として、少なくとも1つの第2のリール11または11’は、500〜700mmに含まれる外径を有する。概して、しかし排他的にではなく、少なくとも1つの第2のリールは、50〜100kWのモータによって(例えば75kWのモータによって)作動する。
【0036】
リール4、5は、最大200トンの重さのまたは最大6メートルの直径を有する大きい寸法のコイルの重量を担持することが可能な、例えば、高い厚みの管でまたは金属丸棒で作られる高い収容力のリールである。リール4、5の収容力は、500〜8000メートルの長さのストリップである。
【0037】
好ましくは、リール4、5は、同じ回転方向において常に回転するように構成される。
【0038】
好ましくは、2つのリール4、5は、回転プラットフォーム3の反対端または反対側と一体である(図5)。そしてそれは、1つのメガコイルが例えばリール4上に巻き取られて、別のメガコイルが他のリール5から巻き戻される予め定められた時間後に、垂直軸のまわりに180°回転するのに適している。
【0039】
リール4、5上にメガコイルを巻き取る/からメガコイルを巻き戻すためのモータの動力は、下流の圧延プロセスを最適化するために、巻き取る間、好ましくは15〜20N/mmの予め定められた引っ張り動作を得るように、そして巻き戻す間、好ましくは20〜50N/mmの予め定められた引っ張り動作を得るように、選択される。
【0040】
したがって、回転プラットフォーム3は、ストリップを巻き取る/巻き戻すためのデュアルシステムを定める。回転プラットフォームは、例えばラックシステムによって作動されることができる。好ましくは、プラットフォーム3の回転は、180°の回転が達成されることができる電気または油圧モータ32によって制御される(図5)。
【0041】
溶接ラインから来るストリップの巻き取り回転、および冷間圧延機9の圧延スタンド19に向かうストリップの巻き戻し回転を独立して制御するように、それぞれのリール4、5の回転コマンド31、30および31’、30’は、互いに独立している。
【0042】
回転プラットフォーム3の180°回転の間、回転コマンド31、30および31’、30’は、格納されるそれぞれの可動ジョイント29、29’によってそれぞれのリール4、5から結合を解かれる。
【0043】
リール4、5上に巻き取られる、そしてそれから巻き戻されるストリップは、対応する油圧シリンダ33、33’により制御されるそれぞれのマンドレルまたはスライド34、34’の軸方向移動によって、整列されて中央に保持される。
【0044】
各々のリール4、5のためのそれぞれの偏向板(deflector)ローラ6、6’は、プラットフォーム3自体に設けられる(図1図4)。偏向板ローラ6、6’の上に配置された対応する加圧ローラ16、16’に起因して、偏向板ローラ上で、ちょうど巻き取られたメガコイルの末尾は、回転プラットフォームに対して、したがって圧延機に供給するための巻き戻し位置においてちょうど巻き取られたメガコイルに対してブロックされる。
【0045】
酸洗い装置は、溶接ラインの溶接機2と回転プラットフォーム3との間に任意に設けられてよい。この場合、好ましくは、溶接機2と回転プラットフォーム3との間に酸洗い装置だけが設けられる。酸洗い装置の例は図7に示されていて、以下を順番に備える。
−連続ストリップを保管するための、そして酸洗いプロセスの連続運転を確実にするための入口保管手段20、
−引っ張りおよび適切な直径のローラのまわりに曲げを交替させる組み合わせ動作を通して、連続ストリップをカバーする酸化被膜の圧搾が得られて、こうして連続エッチングを促進する、スケールまたは酸化物ブレーカ21、
−上述したエッチングが連続ストリップ上で生じる酸洗いタンク22(例えば、要求される生産性にしたがって1〜4の酸洗いタンク)、前記タンク22は、酸性の酸洗い液を再循環させるためのそして加熱するための補助システムを備える。
【0046】
ストリップガイドシステム、引っ張り動作を制御するシステム、およびさまざまな補助システムは、酸洗い装置に沿って好ましくは設けられる。
【0047】
任意には、酸洗いタンク22の下流に、それらは設けられてよい。
−酸洗いタンク22を出る酸洗いされた連続ストリップがすすがれて、乾燥された後に保管される中間保管手段23、
−酸洗いされた連続ストリップのエッジを整えるためのトリマ24であって、トリマ24がストリップ幅または刃を変えるために止められる場合に、酸洗いプロセスのストッパを回避する機能に前記中間保管手段23が役立つ、トリマ24。
【0048】
あるいは、リール1から受容されるコイルが先に選択される場合、溶接機2とプラットフォーム3との間に酸洗い装置は設けられない。
【0049】
回転プラットフォーム3の上流に配置されて、一旦メガコイルが2つのリール4、5のうちの1つ上に巻き取られたならばストリップを切断するように構成される、さらなる切断手段(例えばさらなるシャー(図示せず))が設けられる。ここで、予め定められた重量制限(例えば80〜200メートルトンの範囲)、または予め定められたコイル直径制限(例えば4〜6メートルの範囲)に一旦到達すると、適切なセンサは、前記さらなる切断手段に制御信号を送る。この切断の後、回転プラットフォーム3は180°回転する。センサの例は、重量センサおよび/またはコイル直径センサである。
【0050】
酸洗い装置が設けられる場合、酸洗いされた連続ストリップのアイドラローラ26を有する蛇行経路25(図7)が前記さらなる切断手段の上流に設けられてよい。そしてその目的は、巻き取りリール4または5が止まるたびに、酸洗い装置によって処理されるストリップを保管することである。
【0051】
前記蛇行経路25は、おそらく直接設けられる。
−トリマ24と前記さらなる切断手段との間に、または、
−酸洗いタンク22と前記さらなる切断手段との間に。
【0052】
回転プラットフォーム3の直ぐ下流には、以下が順番に好ましくは設けられる(図1図4)。
−圧延機の入口でストリップを案内して、中央に芯出しするための器材、
−少なくとも2つまたは3つの、好ましくは4つまたは5つの圧延スタンド19を有する、逆転できない冷間圧延機9、
−切断シャー10、12、
−15〜21kg/mmの比重量を有するストリップ部または最大2000〜2100mmの直径を有するコイルを巻き取るように都合よく構成される、少なくとも1つのリール11、11’。
【0053】
圧延機の入口でストリップを案内して、中央に芯出しするための器材は、第1の3ローラ中央芯出しデバイス7および第2の2ローラ中央芯出しデバイス8を好ましくは備える。そしてそれは、それらの都合よく動力付きのそれぞれの加圧ローラ7’、8’によって、第1の圧延スタンド19へのストリップの供給を支援する。
【0054】
ストリップを冷却するための、そして油をさすための補助システム、および圧延プロセスをモニタするためのさらなる補助システムは、圧延機に沿って設けられることができる。
【0055】
本発明のプラントの第1実施形態(図1に示される)において、切断シャー10は、リール11上に巻き取られるストリップを切断する静的切断シャーである。
【0056】
本発明のプラントの第2実施形態(図2に示される)において、好ましくはレーザータイプのさらなる溶接機2’は、第1実施形態において設けられるすべての構成要素に加えて設けられる。このさらなる溶接機2’は、回転プラットフォーム3と冷間圧延機9との間に配置されて、圧延機に入る第1のメガコイルの末尾を、リール4またはリール5から来る第2のメガコイルの先頭に溶接するように構成される。特に、溶接機2’は、回転プラットフォーム3と、圧延機の入口でストリップを案内して、中央に芯出しするための器材との間に、好ましくは、巻き戻しステップにおけるリール4または5の偏向板ローラ−加圧ローラ・ペアと、第1のローラ中央芯出しデバイス7との間に、配置される。
【0057】
本発明のプラントの第3実施形態(図3に示される)は、それが以下を備えることを除いて、第1実施形態に等しい。
−静的切断シャー10の代わりにフライング切断シャー12、
−個々のリール11の代わりに、二重リールまたはリール11’のカルーセル(円形コンベア)13。
【0058】
フライング切断シャー12は、50〜500mpmの速度で圧延ストリップを切断するように好ましくは構成される。カルーセル13は、2つのリール11’を好ましくは備える。そしてそれは、互いに正反対で、圧延ストリップを代わりに巻き取る回転ドラム上にヒンジされる。両方の異型−カルーセルの有無にかかわらない二重リール−では、リールの一方が圧延コイルを巻き取るときに、他方のリールは、先に巻き取られた圧延コイルを供給する。
【0059】
本発明のプラントの第4実施形態(図4に示される)において、好ましくはレーザータイプのさらなる溶接機2’は、第3実施形態において設けられるすべての構成要素に加えて設けられる。図2の第2実施形態のように、このさらなる溶接機2’は、回転プラットフォーム3と冷間圧延機9との間に配置されて、圧延機に入る第1のメガコイルの末尾を、リール4またはリール5から来る第2のメガコイルの先頭に溶接するように構成される。特に、溶接機2’は、回転プラットフォーム3と、圧延機の入口でストリップを案内して、中央に芯出しするための器材との間に、好ましくは、巻き戻しステップにおけるリール4または5の偏向板ローラ−加圧ローラ・ペアと、第1のローラ中央芯出しデバイス7との間に、配置される。
【0060】
ここで、本発明の第1実施形態の動作を説明する。
【0061】
巻き戻しリール1は、溶接機2によって互いに溶接されるそれぞれのストリップを巻き戻しこうして、連続ストリップを定める。
【0062】
酸洗い装置(図7)が設けられる場合、連続ストリップは、酸洗いプロセスの連続運転を確実にするために入口保管手段20に保管される。まだ酸化被膜によってカバーされて保管手段20から出る連続ストリップは、スケールブレーカ4を横切る。そして、引っ張りおよび適切な直径のローラのまわりに曲げを交替させる組み合わせ動作を通して、酸化被膜の圧搾が得られて、こうして酸洗いタンク22における連続エッチングを促進する。次いで、連続ストリップは、酸洗いタンク22を通過し、その後すすがれて、乾燥される。設けられるときに、酸洗いされた連続ストリップは、中間保管手段23に入り、次いで、エッジトリマー24および蛇行経路25を横切る。
【0063】
連続ストリップは、溶接機2のまたは酸洗い装置の直ぐ下流で、回転プラットフォーム3の高い収容力のリール4または5上に巻き取られる。
【0064】
図6は、動作レジームにおける回転プラットフォーム3の動作シーケンスを概略的に示す。第1のステップ(図6a)では、リール4は、ストリップのメガコイルを巻き取り始める。一方、リール5は、圧延を始めるように圧延スタンド19に向かって、先に巻き取られた別のメガのコイルを巻き戻し始める。
【0065】
第2のステップ(図6b)では、圧延機がメガコイルを圧延することを完了する一方で、リール4は、ストリップの他のメガコイルを巻き取ることを完了する。ストリップは、前記さらなる切断手段によって回転プラットフォーム3の上流で切断される。そして、回転プラットフォーム3は、圧延スタンド19に向かってストリップの巻き戻し位置へとリール4をもたらすために回転し始める。特に、リール4上に巻き取られたメガコイルの末尾が続く巻き戻しのためにすでに準備されるように、プラットフォーム3は、偏向板ローラ6および関連した加圧ローラ16をそれとともに回転させる。こうしてメガコイルの先頭が圧延機に向けられる。
【0066】
第3のステップ(図6c)では、リール5がストリップの新たなメガコイルを巻き取り始める一方で、巻き戻し位置におけるリール4によって、ストリップは、リール4から巻き戻されて、圧延機に供給するための第2の位置にもたらされる。
【0067】
回転プラットフォーム3から巻き戻されるストリップのメガコイルの先頭は、リール4によるおよび偏向板ローラ6による調整された仕方において押されて、こうして3ローラ中央芯出しデバイス7および2ローラ中央芯出しデバイス8を通過する。そしてそれは、それらの加圧ローラ7’、8’によって、ストリップを圧延機に供給することを支援する。
【0068】
次いで、メガコイルの先頭は、相前後する冷間圧延機9、静的切断シャー10を横切り、そして巻き取りリール11(図1)上に巻き取られる。
【0069】
この点で、最後の圧延スタンドと巻き取りリール11との間に適切な張力が達成されるときに、圧延機9は、圧延し始める。
【0070】
リール1から来る2つのコイル間の接合溶接が圧延機の出口に到達するときに、または、リール11上に巻き取られたコイルがオートメーション(例えばオートメーション手段)によってモニタされる寸法または重量制限に到達するときに、圧延プロセスは止められる。少なくとも1つの第2のリール11上に巻き取られた圧延ストリップの一部が前記予め定められたコイル重量制限または前記予め定められたコイル直径制限に到達するたびに、センサは、前記切断手段に制御信号を送る。特に、センサは、静的切断シャー10に制御信号を送る。そして静的切断シャー10は、分離する切断を実行する(こうしてストリップを切断する)、そして、第1の圧延コイル(例えば10〜21kg/mmの比重量を有する、または約2000〜2100mmの直径を有する)は、巻き取りリール11から下ろされる。センサの例は、重量センサおよび/またはコイル直径センサである。
【0071】
既に知られているように、比重量は、プラントによって処理されるコイルの重量を定める鉄鋼産業において使用する方法である。
【0072】
例えば、18kg/mmが示されるときに、コイルの重量(kg)を算出するために幅(mm)と比重量(kg/mm)を乗算することが十分であることを、それは意味する。
【0073】
巻き取りリール11が新たな圧延コイルを受容するために準備されるときに、圧延スタンド19から出る得られる圧延ストリップの先頭は、リール11上に供給される。そして、リール11上に、15〜21kg/mmの比重量を有する、または2000〜2100mmの直径を有する第2の圧延コイルを得るまで、圧延は再び始められる。圧延機は再び停止し、静的切断シャー10は、リール11上に巻き取られた圧延ストリップに切断して、第2の圧延コイルは、リール11から下ろされる。メガコイルを形成する最後のコイルに対応するストリップ部、またはストリップ部、を圧延するまで、これらの動作は繰り返される。次いで圧延が停止し、圧延スタンド19は開放され、静的切断シャー10は圧延ストリップを再び切断し、そして、15〜21kg/mmの比重量を有する、または2000〜2100mmの直径を有する最後の圧延コイルは、リール11から下ろされる。
【0074】
メガコイルの末尾がリール4を離れるとすぐに、回転プラットフォーム3は回転し、こうして、圧延機に向けて巻き戻し位置へとリール5上に新たなメガコイルをもたらし、そして、溶接ラインから来るストリップの巻き取り位置へとリール4をもたらす。というのも、新たなメガコイルが加圧ローラ16’によって偏向板ローラ6上にブロックされる末尾とともにリール5によって巻き取られる一方で、ストリップは、さらなる切断手段によって回転プラットフォーム3の上流で切断されるからである。プロセスは、こうして間断なく続く。
【0075】
プラントの第2実施形態の動作に関して、それは上で記載されたそれと同一である。しかし、加えて、回転プラットフォーム3から来る次のメガコイルの先頭とともに圧延機に入るメガコイルの末尾の溶接が設けられる。この溶接は、溶接機2’によって実行される。そして溶接機2’は、回転プラットフォーム3と冷間圧延機9との間に配置されて、結果として次のメガコイルのための供給時間を減らす利点となる。というのも、次のメガコイルの先頭が先のメガコイルの末尾によって引っ張られるからである。こうして、圧延の連続性を増加させる。
【0076】
プラントの第3実施形態の動作に関して、それは第1実施形態のために記載されたそれと同一である。しかし、静的切断シャー10に代えて、リール11’の1つ上に巻き取られた圧延コイルがオートメーションによって提供された寸法または比重量に到達するときに、フライング切断シャー12によって、圧延ストリップのフライング切断が設けられる。2つのリール11’は、圧延コイルが第1のリール11’から下ろされる一方で、新たな圧延コイルの先頭が第2のリール11’上に巻き取られることを許容する。そして、プラントの質および生産性の明らかな利点を有する。これは、達成されるべき個々のメガコイルのための連続圧延を可能にする。
【0077】
プラントの第4実施態様の動作において、連続圧延は、連続する一連のメガコイルのために代わりに達成される。そしてこの種のプラントは、さらなる溶接機2’の、フライング切断シャー12の、二重リール11’の、またはリール11’のカルーセルの、利用を提供する。
【0078】
上記の実施形態において、溶接ラインは、溶接機2によって、リール1から来るコイルから始まる連続ストリップを生成する。あるいは、溶接ラインは、一連の別々のストリップを生成することができる。そして、溶接機2を出るこれらのストリップの各々は、単一のメガコイルを形成することに適しているリール1から来る例えば3〜6のコイルの結合によって形成される。ここで、回転プラットフォーム3の直ぐ上流のさらなる切断手段は、もはや必要とされない。さらに、溶接機2とプラットフォーム3との間に酸洗い装置が設けられなければならず、蛇行経路25は、おそらく直接設けられる。
−トリマ24と回転プラットフォーム3との間に、または、
−酸洗いタンク22と回転プラットフォーム3との間に。
【0079】
溶接機2から出るストリップが連続的でない場合、本発明のプラントの動作の初期部分は以下を提供する。
−第1のコイルは、メガコイルを形成するために、溶接ラインナップに沿ってリール1からリール4まで供給される、
−第1のコイル自体の完全な巻き戻しで、第1のコイルの末尾は、リール1を離れて溶接機2で止まる、
−他のリール1の第2のコイルは、溶接ラインに沿って供給されて、その先頭は溶接機2で止められる、
−溶接機2は、第1のコイルの末尾と第2のコイルの先頭との間に溶接を実行する。そして、これらのコイルの結合によって得られたストリップは、リール4上に巻き取られ始める、
−重量80〜200トンおよび最大6mの直径を有するメガコイルに結果としてなるストリップを得るまで、リール1から来る次のコイルだけを用いて溶接作業は続く、
−メガコイルの末尾は、偏向板ローラ6より上に配置される加圧ローラ16によってブロックされる。そしてプラットフォーム3は、180°回転する。こうして、巻き戻し位置にメガコイルをもたらす。
【0080】
動作の残りの一部は、上で記載されたそれに関して変化されない。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7