【実施例】
【0109】
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0110】
実施例1〜6は、
図4−1および
図4−2に示した配線基板の製造方法(1)に関する例である。
【0111】
(実施例1)
<工程(A)>
セミアディティブ法を用いて、両表面に導体配線7が形成された回路基板1(面積170mm×200mm、導体厚さ15μm、基板厚さ0.4mm)を作製した。表面(第一面)側には電子部品接続用接続パッド3として使用される線幅25μm、間隔50μmの導体配線がある。裏面(第二面)側には外部接続用接続パッド4として使用される直径600μmの円形状の導体配線が形成されている。次に、真空ラミネータを用いて、厚さ25μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の両表面に真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、ソルダーレジスト層2が形成された。第一面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが30μmであり、電子部品接続用接続パッド3上の厚さは15μmであった。第二面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが38μmであり、外部接続用接続パッド4上の厚さが23μmであった。導体配線の密度がより小さい第一面では、導体配線の密度がより大きい第二面に比べ、ソルダーレジスト層2の厚さが8μm薄くなっていた。
【0112】
<工程(C1)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周よりも外側の領域に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0113】
<工程(C2)>
第二面のソルダーレジスト層2に対して、外部接続用接続パッド4上に直径500μmの円形開口部領域を設けるべく、円形開口部領域以外に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0114】
<工程(B)>
第一面及び第二面のソルダーレジスト層2上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を50秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部のソルダーレジスト層2の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmになるまで、平均20μmのソルダーレジスト層2を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面のソルダーレジスト層2の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面においても、平均20μmのソルダーレジスト層2が薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部のソルダーレジスト層2に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4上には約3μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0115】
<工程(C3)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、工程(B)において薄膜化された領域部分及びその薄膜化された領域の境界部から200μm外側までの領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0116】
<工程(D)>
1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度30℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて30秒間現像を行い、第二面の非露光部のソルダーレジスト層2を除去した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに、電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果として、ソルダーレジスト層2の厚さが0.5μm減少していた。
【0117】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0118】
次に、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定した。超深度形状測定顕微鏡(株式会社キーエンス(KEYENCE)製、品番「VK−8500」)を用いて表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0119】
超深度形状測定顕微鏡(株式会社キーエンス製、品番「VK−8500」)による算術平均表面粗さRaは、JIS B0601−1994 表面粗さ−定義に準じた計算式を用いている。なお、測定領域は900μm
2、基準長さは40μmとした。
【0120】
(実施例2)
工程(C1)と工程(C2)の順番を入れ替えた以外は実施例1と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、また、第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果としてソルダーレジスト層2の厚さが0.5μm減少していた。
【0121】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0122】
次に、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0123】
(実施例3)
工程(C3)における露光量を200mJ/cm
2とした以外は実施例1と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下6.0μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果としてソルダーレジスト層2の厚さが1.0μm減少していた。
【0124】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.0μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0125】
次に、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.50μmであった。
【0126】
(実施例4)
工程(C3)における露光量を1000mJ/cm
2とした以外は実施例1と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C3)における酸素の重合阻害による第一面のソルダーレジスト層2の膜減りは確認されなかった。
【0127】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0128】
次に、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.30μmであった。
【0129】
(実施例5)
工程(C3)における露光を、酸素雰囲気下において直接描画装置(商品名:LI−8500、大日本スクリーン製造社製)を用いて露光量400mJ/cm
2で行った以外は実施例1と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果としてソルダーレジスト層2の厚さが0.5μm減少していた。
【0130】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0131】
次に、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0132】
(実施例6)
工程(C3)において、密着露光方式にて露光を行った以外は、実施例1と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C3)において、密着露光時のエア抜きを十分行うことにより、非酸素雰囲気下で露光を行ったため、ソルダーレジスト層2表面が粗面化せず、結果として、ソルダーレジスト層2の厚さは減少しなかった。
【0133】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、導体パッド4が露出していた。
【0134】
次に、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.10μmであった。
【0135】
実施例1〜6では、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さのソルダーレジスト層2があるため、電子部品を実装する際に半田による電気的な短絡が起きるのを確実に防ぐことができた。また、外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣が存在しないため、外部電気基板に実装する際にも電気的絶縁不良が発生しない信頼性の高い配線基板を作製することができた。実施例1〜6を比較すると、電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面が平滑である実施例6で製造された配線基板よりも、実施例1〜5で製造された配線基板の方が、アンダーフィルとの密着性が高く、接続信頼性が優れていた。
【0136】
(比較例1)
<工程(A)>
セミアディティブ法を用いて、両表面に導体配線7が形成された回路基板1(面積170mm×200mm、導体厚さ15μm、基板厚さ0.4mm)を作製した。表面(第一面)には電子部品接続用接続パッド3として使用される線幅25μm、間隔50μmの導体配線がある。裏面(第二面)には外部接続用接続パッド4として使用される直径600μmの円形状の導体配線が形成されている。次に、真空ラミネータを用いて、厚さ25μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の両表面に真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、ソルダーレジスト層2が形成された。第一面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが30μmであり、電子部品接続用接続パッド3上の厚さは15μmであった。第二面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが38μmであり、外部接続用接続パッド4上の厚さが23μmであった。導体配線の密度がより小さい第一面では、導体配線の密度がより大きい第二面に比べ、ソルダーレジスト層2の厚さが8μm薄くなっていた。
【0137】
<工程(C1)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周よりも外側の領域に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0138】
<工程(C2)>
第二面のソルダーレジスト層2に対して、外部接続用接続パッド4上に直径500μmの円形開口部領域を設けるべく、円形開口部領域以外に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0139】
<工程(B)>
第一面及び第二面のソルダーレジスト層2上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を50秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部のソルダーレジスト層2の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmになるまで、平均20μmのソルダーレジスト層2を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面のソルダーレジスト層2の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面のソルダーレジスト層2も平均20μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部のソルダーレジスト層2に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約3μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0140】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面は厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていたが、外部接続用接続パッド4上には厚さ3μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0141】
電子部品を実装する際、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さのソルダーレジスト層2があり、半田による電気的な短絡を確実に防ぐことができたが、外部電気基板に実装する際、外部接続用接続パッド4上に残ったソルダーレジスト層2の残渣によって、半田バンプ接続において電気的絶縁不良が発生した。
【0142】
隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.03μmであった。電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト表面が平滑である比較例1で製造された配線基板よりも、実施例1〜5で製造された配線基板の方が、アンダーフィルとの密着性が高く、接続信頼性が優れていた。
【0143】
実施例7〜11は、
図5−1、
図5−2および
図5−3に示した配線基板の製造方法(2)に関する例である。
【0144】
(実施例7)
<工程(A)>
セミアディティブ法を用いて、両表面に導体配線7が形成された回路基板1(面積170mm×200mm、導体厚さ15μm、基板厚さ0.4mm)を作製した。表面(第一面)には電子部品接続用接続パッド3として使用される線幅25μm、間隔50μmの導体配線がある。裏面(第二面)には外部接続用接続パッド4として使用される直径600μmの円形状の導体配線が形成されている。次に、真空ラミネータを用いて、厚さ25μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の両表面に真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、ソルダーレジスト層2が形成された。第一面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが30μmであり、電子部品接続用接続パッド3上の厚さは15μmであった。第二面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが38μmであり、外部接続用接続パッド4上の厚さが23μmであった。導体配線の密度がより小さい第一面では、導体配線の密度がより大きい第二面に比べ、ソルダーレジスト層2の厚さが8μm薄くなっていた。
【0145】
<工程(C1)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から400μm離れた外周よりも外側の領域に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0146】
<工程(C2)>
第二面のソルダーレジスト層2に対して、外部接続用接続パッド4上に直径500μmの円形開口部領域を設けるべく、円形開口部領域以外に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0147】
<工程(B1)>
第一面及び第二面のソルダーレジスト層2上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部のソルダーレジスト層2の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面上5.0μmになるまで、平均10μmのソルダーレジスト層2を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面のソルダーレジスト層2の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面のソルダーレジスト層2も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部のソルダーレジスト層2に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約13μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0148】
<工程(C4)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周よりも外側の領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0149】
<工程(B2)>
10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部のソルダーレジスト層2の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmになるまで、平均10μmのソルダーレジスト層2を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面のソルダーレジスト層2の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。工程(C4)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周から400μm離れた外周までの領域のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果としてソルダーレジスト層2の厚さが0.5μm減少した。一方、第二面のソルダーレジスト層2も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部のソルダーレジスト層2に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約3μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0150】
<工程(C5)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、工程(B2)において薄膜化された領域部分及びその薄膜化された領域の境界部から200μm外側までの領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0151】
<工程(D)>
1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度30℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて30秒間現像を行い、第二面の非露光部のソルダーレジスト層2を除去した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに、電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C4)及び(C5)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面では、工程(C1)における密着露光で活性光線6が照射された領域以外のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果として、ソルダーレジスト層2の厚さが0.5μm減少していた。
【0152】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと19.5μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10.5μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0153】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ19.5μmのソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0154】
(実施例8)
工程(C1)と工程(C2)の順番を入れ替えた以外は実施例7と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまでソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C4)及び(C5)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面では、工程(C1)における密着露光で活性光線6が照射された領域以外のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果として、ソルダーレジスト層2の厚さが0.5μm減少していた。
【0155】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと19.5μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10.5μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0156】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ19.5μmのソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0157】
(実施例9)
工程(C4)及び(C5)における露光量を200mJ/cm
2とした以外は実施例7と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下6.0μmまでソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C4)及び(C5)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面では、工程(C1)における密着露光で活性光線6が照射された領域以外のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果として、ソルダーレジスト層2の厚さが1.0μm減少していた。
【0158】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと19μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、その段差に相当する厚さ11μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.0μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0159】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ19μmのソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.50μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.50μmであった。
【0160】
(実施例10)
工程(C4)及び(C5)における露光量を1000mJ/cm
2とした以外は実施例6と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまでソルダーレジスト層2が充填されており、工程(C4)及び(C5)における酸素の重合阻害による第一面のソルダーレジスト層2の膜減りは確認されなかった。
【0161】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0162】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmのソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.30μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.30μmであった。
【0163】
(実施例11)
工程(C4)及び(C5)において、密着露光方式にて露光を行った以外は、実施例7と同じ方法で、工程(A)〜工程(D)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣は見られなかった。また、第一面では、電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで、電子部品接続用接続パッド3間にソルダーレジスト層2が充填されていた。工程(C4)及び(C5)において、密着露光時のエア抜きを十分行うことにより、非酸素雰囲気下で露光を行ったため、ソルダーレジスト層2表面が粗面化せず、結果として、ソルダーレジスト層2の厚さは減少しなかった。
【0164】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0165】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmのソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.10μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.10μmであった。
【0166】
実施例7〜11では、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さのソルダーレジスト層2があるため、電子部品を実装する際に半田による電気的な短絡が起きるのを確実に防ぐことができた。外部接続用接続パッド4上にソルダーレジスト層2の残渣が存在しないため、外部電気基板に実装する際にも電気的絶縁不良が発生しない信頼性の高い配線基板を作製することができた。実施例7〜11を比較すると、電子部品接続用接続パッド3間及び周囲のソルダーレジスト層2の表面が平滑である実施例11で製造された配線基板よりも、実施例7〜10で製造された配線基板の方が、アンダーフィルとの密着性が高く、接続信頼性が優れていた。
【0167】
(比較例2)
<工程(A)>
セミアディティブ法を用いて、両表面に導体配線7が形成された回路基板1(面積170mm×200mm、導体厚さ15μm、基板厚さ0.4mm)を作製した。表面(第一面)には電子部品接続用接続パッド3として使用される線幅25μm、間隔50μmの導体配線がある。裏面(第二面)には外部接続用接続パッド4として使用される直径600μmの円形状の導体配線が形成されている。次に、真空ラミネータを用いて、厚さ25μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の両表面に真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、ソルダーレジスト層2が形成された。第一面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが30μmであり、電子部品接続用接続パッド3上の厚さは15μmであった。第二面のソルダーレジスト層2では、絶縁層8表面からの厚さが38μmであり、外部接続用接続パッド4上の厚さが23μmであった。導体配線の密度がより小さい第一面では、導体配線の密度がより大きい第二面に比べ、ソルダーレジスト層2の厚さが8μm薄くなっていた。
【0168】
<工程(C1)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周よりも外側の領域に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0169】
<工程(C2)>
第二面のソルダーレジスト層2に対して、外部接続用接続パッド4上に直径500μmの円形開口部領域を設けるべく、円形開口部領域以外に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0170】
<工程(B1)>
第一面及び第二面のソルダーレジスト層2上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部のソルダーレジスト層2の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面上5.0μmになるまで、平均10μmのソルダーレジスト層2を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面のソルダーレジスト層2の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面のソルダーレジスト層2も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部のソルダーレジスト層2に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約13μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0171】
<工程(C4)>
第一面のソルダーレジスト層2に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0172】
<工程(B2)>
10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部のソルダーレジスト層2の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmになるまで、平均10μmのソルダーレジスト層2を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面のソルダーレジスト層2の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。工程(C4)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周から400μm離れた外周までの領域のソルダーレジスト層2表面の光重合が抑制され、結果としてソルダーレジスト層2の厚さが0.5μm減少した。一方、第二面のソルダーレジスト層2も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部のソルダーレジスト層2に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約3μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0173】
次に、第一面及び第二面のソルダーレジスト層2を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと19.5μmのソルダーレジスト層2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10.5μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmのソルダーレジスト層2が充填されていた。また、第二面は厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmのソルダーレジスト層2の円形開口部が形成されていたが、外部接続用接続パッド4上には3μmのソルダーレジスト層2の残渣が残っていた。
【0174】
電子部品を実装する際、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さのソルダーレジスト層2があり、半田による電気的な短絡を確実に防ぐことができるが、外部電気基板に実装する際、外部接続用接続パッド4上に残ったソルダーレジスト層2の残渣によって、半田バンプ接続において電気的絶縁不良が発生した。
【0175】
隣接する電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト層2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.03μmであった。電子部品接続用接続パッド3間のソルダーレジスト表面が平滑である比較例2で製造された配線基板よりも、実施例7〜11で製造された配線基板の方が、アンダーフィルとの密着性が高く、接続信頼性が優れていた。
【0176】
実施例12〜16は、
図6−1、
図6−2および
図6−3に示した配線基板の製造方法(3)に関する例である。
【0177】
(実施例12)
<工程(A1)>
セミアディティブ法を用いて、両表面に導体配線7が形成された回路基板1(面積170mm×200mm、導体厚さ15μm、基板厚さ0.4mm)を作製した。表面(第一面)には電子部品接続用接続パッド3として使用される線幅25μm、間隔50μmの導体配線がある。裏面(第二面)には外部接続用接続パッド4として使用される直径600μmの円形状の導体配線が形成されている。次に、真空ラミネータを用いて、厚さ15μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の表面に、厚さ25μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の裏面に真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、第一ソルダーレジスト層2−1が形成された。第一面の第一ソルダーレジスト層2−1では、絶縁層8表面からの厚さが20μmであり、電子部品接続用接続パッド3上の厚さは5μmであった。第二面の第一ソルダーレジスト層2−1では、絶縁層8表面からの厚さが38μmであり、外部接続用接続パッド4上の厚さが23μmであった。
【0178】
<工程(C1)>
第一面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周よりも外側の領域に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0179】
<工程(C2)>
第二面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、外部接続用接続パッド4上に直径500μmの円形開口部領域を設けるべく、円形開口部領域以外に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0180】
<工程(B)>
第一面及び第二面の第一ソルダーレジスト層2−1上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmになるまで、平均10μmの第一ソルダーレジスト層2−1を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面の第一ソルダーレジスト層2−1も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約13μmの第一ソルダーレジスト層2−1の残渣が残っていた。
【0181】
<工程(C3)>
第一面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、工程(B)において薄膜化された領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0182】
<工程(A2)>
真空ラミネータを用いて、厚さ15μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を、工程(C3)まで完了した回路基板1の第一面の第一ソルダーレジスト層2−1上に、真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、第一面の第二ソルダーレジスト層2−2が形成された。第一面の第二ソルダーレジスト層2−2では、絶縁層8表面からの厚さが30μmであった。
【0183】
<工程(C6)>
第一面の第二ソルダーレジスト層2−2に対して、電子部品接続用接続パッド3の端部から400μm離れた外周よりも外側の領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0184】
<工程(D1)>
1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度30℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて30秒間現像を行い、第一面の非露光部の第二ソルダーレジスト層2−2及び第二面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1を除去した。これによって、アンダーフィル堰き止め用ダムを形成するとともに、第二ソルダーレジスト層2−2によって覆われていた第一ソルダーレジスト層2−1から露出した状態の電子部品接続用接続パッド3とその周囲の第一ソルダーレジスト層2−1が再び露出した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが0.5μm減少していた。
【0185】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0186】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0187】
(実施例13)
工程(C1)と工程(C2)の順番を入れ替えた以外は実施例12と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D1)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが0.5μm減少していた。
【0188】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0189】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0190】
(実施例14)
工程(C3)における露光量を200mJ/cm
2とした以外は実施例12と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D1)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下6.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが1.0μm減少していた。
【0191】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0192】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.50μmであった。
【0193】
(実施例15)
工程(C3)における露光量を1000mJ/cm
2とした以外は実施例12と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D1)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されており、工程(C3)における酸素の重合阻害による第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の膜減りは確認されなかった。
【0194】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0195】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.30μmであった。
【0196】
(実施例16)
工程(C3)において、密着露光方式にて露光を行った以外は、実施例12と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D1)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)において、密着露光時のエア抜きを十分行うことにより、非酸素雰囲気下で露光を行ったため、第一ソルダーレジスト層2−1表面が粗面化せず、結果として、第一ソルダーレジスト層2−1の厚さは減少しなかった。
【0197】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0198】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.10μmであった。
【0199】
実施例12〜16では、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さの第一ソルダーレジスト層2−1があるため、電子部品を実装する際に半田による電気的な短絡が起きるのを確実に防ぐことができた。外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1の残渣が存在しないため、外部電気基板に実装する際にも電気的絶縁不良が発生しない信頼性の高い配線基板を作製することができた。実施例12〜16を比較すると、電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1の表面が平滑である実施例16で製造された配線基板よりも、実施例12〜15で製造された配線基板の方が、アンダーフィルとの密着性が高く、接続信頼性が優れていた。
【0200】
実施例17〜21は、
図7−1、
図7−2および
図7−3に示した配線基板の製造方法(4)に関する例である。
【0201】
(実施例17)
<工程(A1)>
セミアディティブ法を用いて、両表面に導体配線7が形成された回路基板1(面積170mm×200mm、導体厚さ15μm、基板厚さ0.4mm)を作製した。表面(第一面)には電子部品接続用接続パッド3として使用される線幅25μm、間隔50μmの導体配線がある。裏面(第二面)には外部接続用接続パッド4として使用される直径600μmの円形状の導体配線が形成されている。次に、真空ラミネータを用いて、厚さ15μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の表面に、厚さ25μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の裏面に真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、第一ソルダーレジスト層2−1が形成された。第一面の第一ソルダーレジスト層2−1では、絶縁層8表面からの厚さが20μmであり、電子部品接続用接続パッド3上の厚さは5μmであった。第二面の第一ソルダーレジスト層2−1では、絶縁層8表面からの厚さが38μmであり、外部接続用接続パッド4上の厚さが23μmであった。
【0202】
<工程(C1)>
第一面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周よりも外側の領域に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0203】
<工程(C2)>
第二面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、外部接続用接続パッド4上に直径500μmの円形開口部領域を設けるべく、円形開口部領域以外に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0204】
<工程(B)>
第一面及び第二面の第一ソルダーレジスト層2−1上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmになるまで、平均10μmの第一ソルダーレジスト層2−1を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面の第一ソルダーレジスト層2−1も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約13μmの第一ソルダーレジスト層2−1の残渣が残っていた。
【0205】
<工程(C3)>
第一面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、工程(B)において薄膜化された領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0206】
<工程(D)>
1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度30℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて30秒間現像を行い、第二面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1を除去した。
【0207】
<工程(A2)>
真空ラミネータを用いて、厚さ15μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を、工程(D)まで完了した回路基板1の第一面の第一ソルダーレジスト層2−1上に、真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、第一面の第二ソルダーレジスト層2−2が形成された。第一面の第二ソルダーレジスト層2−2では、絶縁層8表面からの厚さが30μmであった。
【0208】
<工程(C6)>
第一面の第二ソルダーレジスト層2−2に対して、電子部品接続用接続パッド3の端部から400μm離れた外周よりも外側の領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0209】
<工程(D2)>
1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度30℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて30秒間現像を行い、第一面の非露光部の第二ソルダーレジスト層2−2を除去した。これによって、アンダーフィル堰き止め用ダムを形成するとともに、第二ソルダーレジスト層2−2によって覆われていた第一ソルダーレジスト層2−1から露出した状態の電子部品接続用接続パッド3とその周囲の第一ソルダーレジスト層2−1が再び露出した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが0.5μm減少していた。
【0210】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0211】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0212】
(実施例18)
工程(C1)と工程(C2)の順番を入れ替えた以外は実施例17と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D2)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが0.5μm減少していた。
【0213】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0214】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0215】
(実施例19)
工程(C3)における露光量を200mJ/cm
2とした以外は実施例17と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D2)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下6.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが1.0μm減少していた。
【0216】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0217】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.50μmであった。
【0218】
(実施例20)
工程(C3)における露光量を1000mJ/cm
2とした以外は実施例17と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D2)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されており、工程(C3)における酸素の重合阻害による第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の膜減りは確認されなかった。
【0219】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0220】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.30μmであった。
【0221】
(実施例21)
工程(C3)において、密着露光方式にて露光を行った以外は、実施例17と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D2)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)において、密着露光時のエア抜きを十分行うことにより、非酸素雰囲気下で露光を行ったため、第一ソルダーレジスト層2−1表面が粗面化せず、結果として、第一ソルダーレジスト層2−1の厚さは減少しなかった。
【0222】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0223】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.05μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.10μmであった。
【0224】
実施例17〜21では、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さの第一ソルダーレジスト層2−1があるため、電子部品を実装する際に半田による電気的な短絡が起きるのを確実に防ぐことができた。外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1の残渣が存在しないため、外部電気基板に実装する際にも電気的絶縁不良が発生しない信頼性の高い配線基板を作製することができた。実施例17〜21を比較すると、電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1の表面が平滑である実施例21で製造された配線基板よりも、実施例17〜20で製造された配線基板の方が、アンダーフィルとの密着性が高く、接続信頼性が優れていた。
【0225】
実施例22〜25は、
図8−1、
図8−2および
図8−3に示した配線基板の製造方法(5)に関する例である。
【0226】
(実施例22)
<工程(A1)>
セミアディティブ法を用いて、両表面に導体配線7が形成された回路基板1(面積170mm×200mm、導体厚さ15μm、基板厚さ0.4mm)を作製した。表面(第一面)には電子部品接続用接続パッド3として使用される線幅25μm、間隔50μmの導体配線がある。裏面(第二面)には外部接続用接続パッド4として使用される直径600μmの円形状の導体配線が形成されている。次に、真空ラミネータを用いて、厚さ15μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の表面に、厚さ25μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を上記回路基板1の裏面に真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、第一ソルダーレジスト層2−1が形成された。第一面の第一ソルダーレジスト層2−1では、絶縁層8表面からの厚さが20μmであり、電子部品接続用接続パッド3上の厚さは5μmであった。第二面の第一ソルダーレジスト層2−1では、絶縁層8表面からの厚さが38μmであり、外部接続用接続パッド4上の厚さが23μmであった。
【0227】
<工程(C2)>
第二面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、外部接続用接続パッド4上に直径500μmの円形開口部領域を設けるべく、円形開口部領域以外に活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0228】
<工程(B)>
第一面及び第二面の第一ソルダーレジスト層2−1上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmになるまで、平均10μmの第一ソルダーレジスト層2−1を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面の第一ソルダーレジスト層2−1も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約13μmの第一ソルダーレジスト層2−1の残渣が残っていた。
【0229】
<工程(C3)>
第一面の第一ソルダーレジスト層2−1に対して、工程(B)において薄膜化された領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0230】
<工程(A2)>
真空ラミネータを用いて、厚さ20μmのソルダーレジストフィルム(太陽インキ製造(株)製、商品名:PFR−800 AUS410)を、工程(C)まで完了した回路基板1の第一面の第一ソルダーレジスト層2−1上に、真空熱圧着させた(ラミネート温度75℃、吸引時間30秒、加圧時間10秒)。これにより、第一面の第二ソルダーレジスト層2−2が形成された。第一面の第二ソルダーレジスト層2−2では、絶縁層8表面からの厚さが30μmであった。
【0231】
<工程(C6)>
第一面の第二ソルダーレジスト層2−2に対して、電子部品接続用接続パッド3の端部から400μm離れた外周よりも外側の領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、露光量200mJ/cm
2で密着露光を行った。
【0232】
<工程(B3)>
第一面の第二ソルダーレジスト層2−2上の支持層フィルムを剥離した後、10質量%のメタケイ酸ナトリウム水溶液(液温25℃)を薄膜化処理液として用いて、第一面を上にして薄膜化処理液に回路基板1を25秒間浸漬させてミセル化処理(薄膜化処理)を行った。その後、ミセル除去液(液温25℃)のスプレーによるミセル除去処理、水洗処理(液温25℃)及び乾燥処理を行い、第一面の非露光部の第二ソルダーレジスト層2−2の厚さが電子部品接続用接続パッド3の表面上5.0μmになるまで、平均10μmの第二ソルダーレジスト層2−2を薄膜化した。光学顕微鏡で観察したところ、第一面の第二ソルダーレジスト層2−2の表面に処理ムラはなく、良好な面内均一性が得られた。一方、第二面の第一ソルダーレジスト層2−1も平均10μm薄膜化されていたが、薄膜化処理液中の気泡が第二面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1に付着し、膜厚不均一となっている箇所があった。また、外部接続用接続パッド4には約3μmの第一ソルダーレジスト層2−1の残渣が残っていた。
【0233】
<工程(C7)>
第一面の第二ソルダーレジスト層2−2に対して、電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周よりも外側の領域に、活性光線6が照射されるようなパターンのフォトマスク5を用いて、酸素雰囲気下での非接触露光により、露光量400mJ/cm
2で露光を行った。
【0234】
<工程(D1)>
1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度30℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて30秒間現像を行い、第一面の非露光部の第二ソルダーレジスト層2−2及び第二面の非露光部の第一ソルダーレジスト層2−1を除去した。これによって、アンダーフィル堰き止め用ダムを形成するとともに、第二ソルダーレジスト層2−2によって覆われていた第一ソルダーレジスト層2−1から露出した状態の電子部品接続用接続パッド3とその周囲の第一ソルダーレジスト層2−1が再び露出した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.5μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが0.5μm減少していた。また、工程(C7)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面の光重合が抑制され、結果として、厚さ20μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面の厚さが0.5μm減少していた。
【0235】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと19.5μmの第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10.5μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.5μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0236】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ19.5μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.40μmであった。
【0237】
(実施例23)
工程(C3)及び(C7)における露光量を200mJ/cm
2とした以外は実施例22と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D1)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下6.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1表面の光重合が抑制され、結果として、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1の厚さが1.0μm減少していた。また、工程(C7)における酸素雰囲気下での非接触露光により、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面の光重合が抑制され、結果として、厚さ20μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面の厚さが1.0μm減少していた。
【0238】
次に、第一面のソルダーレジスト層2−1及び2−2、第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと19μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ11μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ9.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0239】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ19μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.50μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.50μmであった。
【0240】
(実施例24)
工程(C3)及び(C7)における露光量を1000mJ/cm
2とした以外は実施例22と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D1)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されており、工程(C3)及び(C7)における酸素の重合阻害による第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第一面の第二ソルダーレジスト層2−2の膜減りは確認されなかった。
【0241】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施して、配線基板を得た。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10.0μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0242】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.30μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の領域の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.30μmであった。
【0243】
(実施例25)
工程(C3)及び(C7)において、密着露光方式にて露光を行った以外は、実施例22と同じ方法で、工程(A1)〜工程(D1)までを実施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面及び第二面ともに電子部品接続用接続パッド3及び外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2の残渣は見られなかった。また、第一面に配置された電子部品接続用接続パッド3の表面下5.0μmまで第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。工程(C3)及び(C7)において、密着露光時のエア抜きを十分行うことにより、非酸素雰囲気下で露光を行ったため、第一ソルダーレジスト層2−1及び第一面の第二ソルダーレジスト層2−2表面が粗面化せず、結果として、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第一面の第二ソルダーレジスト層2−2の厚さは減少しなかった。
【0244】
次に、第一面の第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2並びに第二面の第一ソルダーレジスト層2−1を硬化させるため、露光量1000mJ/cm
2で全面露光し、続いて、150℃で60分間熱硬化処理を施した。光学顕微鏡で観察した結果、第一面では、厚さ15μmの導体配線7が厚さ30μmと20μmの第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2によって被覆され、その段差に相当する厚さ10μmのアンダーフィル堰き止め用ダムが形成されていた。また、厚さ15μmの電子部品接続用接続パッド3が露出しており、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に厚さ10μmの第一ソルダーレジスト層2−1が充填されていた。また、第二面では、厚さ15μmの外部接続用接続パッド4上の一部に、厚さ38μm、直径500μmの第一ソルダーレジスト層2−1の円形開口部が形成されていて、外部接続用接続パッド4の一部が露出していた。
【0245】
次に、第一面に配置された複数の電子部品接続用接続パッド3の端部から200μm離れた外周と該端部から400μm離れた外周との間の領域にある厚さ20μmの第二ソルダーレジスト層2−2の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.10μmであった。また、隣接する電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1の表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは0.10μmであった。
【0246】
実施例22〜25では、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さの第一ソルダーレジスト層2−1があるため、電子部品を実装する際に半田による電気的な短絡が起きるのを確実に防ぐことができた。外部接続用接続パッド4上に第一ソルダーレジスト層2−1の残渣が存在しないため、外部電気基板に実装する際にも電気的絶縁不良が発生しない信頼性の高い配線基板を作製することができた。実施例22〜25を比較すると、電子部品接続用接続パッド3間の第一ソルダーレジスト層2−1及び電子部品接続用接続パッド3周囲の第二ソルダーレジスト層2−2の表面が平滑である実施例25で製造された配線基板よりも、実施例22〜24で製造された配線基板の方が、アンダーフィルとの密着性が高く、接続信頼性が優れていた。
【0247】
上記に説明したように、実施例1〜6によって製造された配線基板は、第一面の電子部品接続用接続パッド3の一部がソルダーレジスト層2から露出されている。この配線基板を使用してフリップチップ接続を行った場合、電子部品接続用接続パッド3が高密度に配置された配線基板においても、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さのソルダーレジスト層2があるため、電子部品を実装する際に半田による電気的な短絡が起きるのを確実に防ぐことができる。また、絶縁層8と電子部品接続用接続パッド3の接着強度及び電子部品接続用接続パッド3と半田との接着強度が大きくなり、高い接続信頼性が得られる。さらに、工程(C3)における露光が酸素雰囲気下での非接触露光方式によって行われている場合、電子部品接続用接続パッド3周囲のソルダーレジスト層2の表面が十分粗面化しているため、アンダーフィルとの密着性が良く、高い接続信頼性が得られる。また、第二面の外部接続用接続パッド4の表面上にもソルダーレジスト層2の残渣がないため、外部基板に実装する際、半田接続における電気的絶縁不良の発生がない高い接続信頼性が得られる。
【0248】
上記に説明したように、実施例7〜25によって製造された配線基板は、電子部品接続用接続パッド3の一部がソルダーレジスト層2(第一ソルダーレジスト層2−1)から露出され、さらに、二段構造のソルダーレジスト層2(第一ソルダーレジスト層2−1及び第二ソルダーレジスト層2−2)によって形成されたアンダーフィル堰き止め用ダムを有する。この配線基板を使用してフリップチップ接続を行った場合、電子部品と配線基板との間に充填するアンダーフィルが周囲に溢れて、電気的接続信頼性に悪影響を及ぼすことを防止することができる。また、電子部品接続用接続パッド3が高密度に配置された配線基板においても、隣接する電子部品接続用接続パッド3間に十分な厚さのソルダーレジスト層2(第一ソルダーレジスト層2−1)があるため、電子部品を実装する際に半田による電気的な短絡が起きるのを確実に防ぐことができる。絶縁層8と電子部品接続用接続パッド3の接着強度及び電子部品接続用接続パッド3と半田との接着強度が大きくなり、高い接続信頼性が得られる。さらに、配線基板の製造方法(2)の工程(C4)及び(C5)、配線基板の製造方法(3)、(4)、(5)の工程(C3)、配線基板の製造方法(5)の工程(C7)における露光が酸素雰囲気下での非接触露光方式によって行われている場合には、電子部品接続用接続パッド3間や周囲のソルダーレジスト層2(第一ソルダーレジスト層2−1、第二ソルダーレジスト層2−2)表面が十分粗面化しているため、アンダーフィルとの密着性が良く、高い接続信頼性が得られる。また、第二面の外部接続用接続パッド4の表面上にもソルダーレジスト層2(第一ソルダーレジスト層2−1)の残渣がないため、外部基板に実装する際、半田接続における電気的絶縁不良の発生がない高い接続信頼性が得られる。