特許第6515065号(P6515065)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フェイスブック,インク.の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6515065
(24)【登録日】2019年4月19日
(45)【発行日】2019年5月15日
(54)【発明の名称】通信の確立
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20190425BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20190425BHJP
   H04W 4/00 20180101ALI20190425BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20190425BHJP
【FI】
   H04M11/00 302
   H04M1/00 R
   H04W4/00 110
   H04W88/06
【請求項の数】20
【全頁数】45
(21)【出願番号】特願2016-115162(P2016-115162)
(22)【出願日】2016年6月9日
(62)【分割の表示】特願2016-501661(P2016-501661)の分割
【原出願日】2014年3月12日
(65)【公開番号】特開2016-225989(P2016-225989A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2017年2月20日
(31)【優先権主張番号】13/843,643
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508178054
【氏名又は名称】フェイスブック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア、ヤエル
【審査官】 吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/008998(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/166907(WO,A2)
【文献】 特開2000−138665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F13/00
19/00
G06Q10/00−10/10
30/00−30/08
50/00−50/20
50/26−99/00
H04B7/24−7/26
H04M1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
99/00
H04W4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
無線通信装置の広帯域送受信機が、基地局と狭帯域通信チャネルを確立するための構成情報を含む初期広帯域信号を基地局から受信すること、
前記無線通信装置の前記広帯域送受信機が、ソーシャルネットワーキング・システムのユーザに関連する接続情報を含む応答広帯域信号を前記基地局に送信すること、
前記無線通信装置が、受信した構成情報に基づいて狭帯域通信チャネルを介して前記基地局と通信するための狭帯域送受信機を起動させること、
前記無線通信装置の前記狭帯域送受信機が、ユーザに関連するソーシャルネットワーキング情報を前記接続情報を受信した前記ソーシャルネットワーキング・システムから受信すること、ここで、前記ソーシャルネットワーキング情報は、前記基地局によって前記狭帯域通信チャネルを介して送信され、
前記無線通信装置が、前記ソーシャルネットワーキング情報をユーザに提示すること
を含む方法。
【請求項2】
前記ソーシャルネットワーキング情報は、
前記ソーシャルネットワーキングのユーザへのターゲット広告
前記ソーシャルネットワーキングのユーザの自動チェックイン
前記ソーシャルネットワーキングのユーザのユーザプロフィールに基づくカスタマイズされたテレビジョン番組またはビデオ番組
前記ソーシャルネットワーキング・システムに接続されたサービスデバイスまたは別のデバイスからのコンテンツのうちの一つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ソーシャルネットワーキング情報が、前記ソーシャルネットワーキング・システムの前記接続情報に基づく判定に従って前記基地局によって送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記判定は、ユーザと前記基地局の所有者との間のソーシャルグラフのつながりに基づく、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記判定は、前記ソーシャルネットワーキング・システムを介したユーザのエンティティへのチェックインに基づき、前記エンティティは、前記基地局の所有者と関連しているか、または前記基地局の所有者である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記基地局から送信された前記ソーシャルネットワーキング情報は、前記基地局によって前記ソーシャルネットワーキング・システムから取得されたものである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記基地局は、前記狭帯域送受信機が前記狭帯域通信チャネルを介して前記基地局と通信するように起動している間、ユーザに関連する前記ソーシャルネットワーキング情報を前記ソーシャルネットワーキング・システムから取得する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記無線通信装置が、前記基地局を介して前記ソーシャルネットワーキング・システムに情報を送信することを更に含み、前記情報は、前記狭帯域通信チャネルを介して前記基地局に送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記構成情報は、ソース装置識別情報、行先装置識別情報、チャネル識別情報、セキュリティ情報、シンボルレート情報、エラー訂正情報、チャネル等化情報、タイミング情報、プロトコル情報、物理層情報、媒体アクセス制御層情報、データリンク層情報、ネットワーク層情報、またはアプリケーション情報のうちの一つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記接続情報は、ソーシャルネットワーキング・システムのユーザについての識別子、前記無線通信装置についての識別子、前記狭帯域通信チャネルを介したネットワークへのアクセスの要求、パスワード、または秘密鍵のうちの一つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記初期広帯域信号および前記応答広帯域信号は、振幅偏移キー信号である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記狭帯域送受信機は、Wi−Fi送受信機、Bluetooth送受信機、セルラー送受信機、および無線周波数識別(RFID)送受信機のうちの一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
無線通信装置であって、
基地局と狭帯域通信チャネルを確立するための構成情報を含む初期広帯域信号を基地局から受信し、ソーシャルネットワーキング・システムのユーザに関連する接続情報を含む応答広帯域信号を前記基地局に送信するように構成された広帯域送受信機と、
受信した構成情報に基づいて狭帯域通信チャネルを介して前記基地局と通信するための狭帯域送受信機を起動させるように構成された回路であって、前記狭帯域送受信機は、ユーザに関連するソーシャルネットワーキング情報を前記接続情報を受信した前記ソーシャルネットワーキング・システムから受信するように構成され、前記ソーシャルネットワーキング情報は、前記基地局によって前記狭帯域通信チャネルを介して送信される、前記回路と、
前記ソーシャルネットワーキング情報をユーザに提示するように構成されたディスプレイとを備える無線通信装置。
【請求項14】
前記ソーシャルネットワーキング情報は、
前記ソーシャルネットワーキングのユーザへのターゲット広告
前記ソーシャルネットワーキングのユーザの自動チェックイン
前記ソーシャルネットワーキングのユーザのユーザプロフィールに基づくカスタマイズされたテレビジョン番組またはビデオ番組
前記ソーシャルネットワーキング・システムに接続されたサービスデバイスまたは別のデバイスからのコンテンツのうちの一つまたは複数を含む、請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項15】
前記ソーシャルネットワーキング情報が、前記ソーシャルネットワーキング・システムの前記接続情報に基づく判定に従って前記基地局によって送信される、請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項16】
前記判定は、ユーザと前記基地局の所有者との間のソーシャルグラフのつながりに基づく、請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記判定は、前記ソーシャルネットワーキング・システムを介したユーザのエンティティへのチェックインに基づき、前記エンティティは、前記基地局の所有者と関連しているか、または前記基地局の所有者である、請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項18】
前記基地局から送信された前記ソーシャルネットワーキング情報は、前記基地局によって前記ソーシャルネットワーキング・システムから取得されたものである、請求項13に記載の無線通信装置。
【請求項19】
前記基地局は、前記狭帯域送受信機が前記狭帯域通信チャネルを介して前記基地局と通信するように構成されている間、ユーザに関連する前記ソーシャルネットワーキング情報を前記ソーシャルネットワーキング・システムから取得する、請求項18に記載の無線通信装置。
【請求項20】
ソフトウェアを実装するコンピュータ読取可能な非一時的記憶媒体であって、前記ソフトウェアは、実行時に
基地局と狭帯域通信チャネルを確立するための構成情報を含む初期広帯域信号を基地局から受信し、
ソーシャルネットワーキング・システムのユーザに関連する接続情報を含む応答広帯域信号を前記基地局に送信し、
受信した構成情報に基づいて狭帯域通信チャネルを介して前記基地局と通信するための狭帯域送受信機を起動させ
ユーザに関連するソーシャルネットワーキング情報を前記接続情報を受信した前記ソーシャルネットワーキング・システムから受信し、ここで、前記ソーシャルネットワーキング情報は、前記基地局によって前記狭帯域通信チャネルを介して送信され、
前記ソーシャルネットワーキング情報をユーザに提示するように動作可能である、コンピュータ読取可能な非一時的記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一組の無線装置間で低遅延接続を達成するように設計された、狭帯域ヘテロダイン通信を用いる移動通信装置および方法における改良に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の無線装置は、広いレンジを有するため、任意の特定の時間に多くの他の無線装置に接触し得る。従って、装置が別の装置への、または別の装置からのデータ転送を求めている場合、所望の無線装置を選択する対象となる多くの装置が存在し得る。加えて、レンジ内の別の装置が特定の無線装置に干渉するか、またはそのセキュリティを侵害する可能性が存在する。セキュリティ侵害または干渉の課題についての潜在性を最小化するため、正式な接続プロセスが無線通信装置の間で開始されることがよくある。
【0003】
多くのRF通信システムは、干渉を最小化するため、周波数ダイバーシティを用いている。これにより、ロバストなシステムを設計することの助けとなるが、多くの技術設計と同様に、設計トレードオフが生じ、特に、遅延がもたらされる。利用可能なN個のチャネルがあり、装置が任意の1つのチャネル上に存在することの検出に最大時間τだけかかる場合、2つの装置の間に最大でNτの接続ペアリング遅延が存在する。典型的な多周波狭帯域通信システムにおいて、基地局は、特定の装置との通信のための周波数(チャネル)を指定し、2つの通信装置は、指定されたチャネル上で通信を確立するためにハンドシェイクプロトコルを行い、典型的には、他の装置は、例えば使用中のチャネルを検出することにより、または基地局との通信を確立するための指定された通信経路を用いることにより、他の装置により使用中のチャネルを回避することが要求される。
【0004】
遅延を改善するため、Nτが人間にとって知覚不可能であるように時間τを削減してもよい。しかし、周波数ホップ時間が典型的には無線チップの位相ロックループ(PLL)のループフィルタにより設定されるため、時間τを削減することは、難題であるかもしれず、これは、PLL雑音性能要件などの理由により制約され得る。また、アプリオリ(a priori)チャネル選択を用いるネットワークセッションを初期化するように新しい装置を刺激する媒体アクセス制御(MAC)層プロトコルを設計してもよい。これは、通信を発生させるために十分な信号対干渉雑音比(SINR)がこの特定のチャネルに存在する場合にピアツーピア環境において作動し得るが、接続済み装置のための他のチャネルを用いていない間に基地局がこのチャネル上の貴重な時間を費やしてしまうかもしれないため、基地局対装置モデルについては理想的でないかもしれない。MACレベルでは、無線が他の装置への接続の試みに費やすべき時間対接続済み装置との通信に費やすべき時間についての課題も存在する。このため、通信についての遅延を最小化しつつスループットを最大化することを試行する際、周波数ホッピング設計は、他の設計ほどロバストではないかもしれない。多くの無線プロトコルは、スループットおよび遅延の最適化について異なる設計トレードオフを有する。例えば、3Gおよび4Gなどの無線規格を用いる広域ネットワークでは、無線装置が環境内を動き回るため、装置対基地局の通信は長時間持続し、基地局のプロトコルは基地局のハンドオフに適したプロトコルを有するため、当初の関連付け遅延が大きいかもしれない。IEEE802.11Wi−Fi規格では、放送ビーコン命令の比較的低いデューティサイクル(典型的には100ms毎)およびチャネル数(2.4GHz周波数範囲において米国で11個の主要なWi−Fiチャネル)により、関連付け時間が数秒となる可能性がある。Bluetooth(登録商標) Low Energy(BTLE)規格では、遅延を改善するため、全40個のチャネルのうちの3つが通信開始用に予約されている。
【0005】
いくつかの無線装置は、赤外線通信ポートを介して、または無線周波数(RF)データ転送を用いて、データを転送することが可能である。BluetoothおよびWi−Fiなどのマイクロ波技術により、見通し外の装置対装置通信が可能である。しかし、セキュリティ上の問題のため、これらの技術では、装置をネットワークに加えなければならないセットアッププロセスが要求される。装置をネットワークに加えることなく装置の間でデータを交換するために近距離通信(NFC)を用いることが可能であるが、近距離通信は、10cm以下の距離でのみ機能し、実際、この距離は4cm以下である。近距離通信(NFC)は、13.56MHzで動作する、近距離のRFフィールドで動作する無線周波数識別(RFID)プロトコルである。近距離通信は、楕円曲線暗号法(ECC)および高度暗号規格(AES)などのセキュリティ特長を含む、ISO14443およびISO18092プロトコルのスーパーセットである。また、NFCは、BluetoothおよびWi−Fiなどの他の無線規格についての設定情報を交換するためにも用いられる。多くのBluetoothヘッドセットは、プロビジョニング目的のNFCタグを含んでいる。NFCヘッドセットを電話機の近くに配置する所作は、デジタル関連の意味合いを有する。
【0006】
別の無線システムを設定するためにNFCに依拠することには、不利益がある。第1に、無線装置におけるNFC機能の提供に関連する追加コストがある。携帯電話機がNFC無線を有する状況では、回路およびアンテナのための幾何学的容積が追加される可能性があり、それにより、バッテリ寿命、設計、および無線機能など、システムにおける他のコンポーネントとのトレードオフが生じ得る。第2に、NFCは、時系列でなければならない2つの物理層プロトコルを用いるため、セキュリティに係わる一部のトランザクションは、10ms未満である標準的なユーザインターフェースの遅延よりも明らかに長くかかる可能性がある。最後に、通信を確立するためのすべての相互作用が、0〜10cm以下で行われることが可能であるとは限らない。人による操作の範囲は、0.3〜1mであるのが典型的な、腕のリーチに限定される。また、静止している人が、彼/彼女が接続したいと潜在的に思う別の人または物体を見付ける可能性がある。彼/彼女は、この場所まで歩くことも可能であるが、無線装置は、原則的に、ほとんど知覚不能な時間で情報を交換できるため、移動の必要がなくなる。テレビジョンの動作がこの状況の例であるが、通信は、一般に、コネクションレスの赤外線プロトコル、またはBluetoothもしくはWi−Fiに基づく事前に関連付けられた装置により行われる。
【0007】
データを交換する1つの方法は、パスワードまたは秘密鍵によるものである。ユーザへの負担がより少ない別のデータを交換する方法は、2つ以上の装置のユーザがボタンを押すことにより短い時間ウィンドウの間、小さいセキュリティホールを開けてセキュリティキーを交換する、相互作用の時刻同期によるものである。いくつかの既存の移動装置は、ユーザが電話機をともに突き当てるときに記録される加速度計信号を交換することが可能である。加速度計信号の交換により、装置は、情報を交換することができるようになる。
【0008】
図1は、本発明の各実施形態を適用し得る従来技術の通信システム100の図である。(同様に、本発明の各実施形態は、以下で説明する図2A図2B図2C図2D図3A図3B図3C、および図4に示す従来技術の編成に適用し得る。)通信システム100は、基地局102、ならびに多数の無線装置104a、104b、104c、および104dを含む。基地局自体は、無線装置と同じ装置種類のものであってもよい(例えば、無線装置は、一部またはすべての通信トランザクションについて基地局として作用してもよい)。基地局は、無線通信装置により受信されたRF信号106を送信する。一実施形態によれば、基地局102は、電源に接続されている。電源は、電気コンセント、バッテリ、または他の電気源であってもよい。また、基地局102は、例えば構内通信網(LAN)、無線構内通信網(WLAN)、広域通信網(WAN)、セルラーネットワーク、または公衆交換電話網(PSTN)を含む、1つ以上の有線または無線ネットワークに結合するための1つ以上のネットワークインターフェースを含んでもよい。各実施形態によれば、無線通信装置104a〜104dは、1つ以上の携帯電話機、iPhone、ヘッドホン、ヘッドセット(マイクロホンおよびイヤホンを含む)、音楽プレーヤ、iPod、携帯情報端末、iPad、タブレット、ラップトップ、コンピュータ、カメラ、または他の種類の装置を含んでもよい。
【0009】
図2Aは、狭帯域通信システム200を介して互いに通信する一対の従来技術の通信装置の図である。各装置は、送信機および受信機経路において局部発振器(LO)を用いており、具体的には、一方の装置はLO1 205を用い、他方の装置はLO2 210を用いている。装置の一方は、基地局であっても(または基地局として作用しても)よく、他方は、無線装置であっても(または無線装置として作用しても)よい。各装置の受信機は限られた帯域幅を有するため、装置は、互いに通信するために、局部発振器(LO)を生成する局部クロックの正確性および精度内において、2つの装置がどのチャネルを共有するかを示す、チャネル計画を共有する。帯域幅の共有および外部の干渉体からのチャネルのロバスト性のため、多数の通信チャネルがあってもよい。例えば、2.403GHz〜約2.483GHzの2.4GHzWi−Fi帯域は、およそ11〜14個の重複するチャネルを有する。2つの装置は、同じチャネルを共有するとき、大きいチャネル帯域幅に対応する高いデータ転送速度で、およびプロトコルによっては低い遅延で、互いに通信することができる。2つの装置が同じチャネルを共有しないときは、それらの局部発振器を同じチャネルに切り替える間にいくらかの時間が経過する。例えば、いくつかのシステムでは、時間が約100μs〜数ミリ秒変化し得る。また、ビーコンまたはデータの広告フレームに関連付けられた遅延など、変化するチャネルに関連付けられたプロトコルレベルの遅延が存在し得る。装置の送受信機が他の装置と同じチャネルを占有する前に数回切り替えを行う場合、このプロセスは、数ミリ秒〜数秒かかり得る。
【0010】
図2Bは、RF信号の時間領域波形と、広帯域検出器235bおよび狭帯域検出器240bをそれぞれ用いた検出後の同じ信号の波形とを示す例である。本例において、205からの送信機は、GS1/EPCGグローバルGen2またはISO18000−6C RFIDプロトコルにより用いられるのが典型的な、位相反転振幅偏移キーイング(PR−ASK)変調を用いてデータを変調する。0および1ビットは、異なる持続時間を用いて符号化され、本例では、ビットシーケンス010011が符号化されている。RF変調225bおよび拡大バージョン230bは、915.0MHzにおけるRF周期を示している。送信機信号からのRF信号225bは、広帯域検出器を用いる送受信機210と、狭帯域検出器を用いる別個の独立した送受信機210との両方により検出される。広帯域検出器の波形235bは、ダイオードおよび単極低域フィルタ包絡線検出器を用いて得られる。広帯域検出器からの検出信号235bは、ソース波形220bと同様であるが、検出器の非線形性および単極フィルタの特性の結果として元のRF信号のいくらかのフィルタリングされていないひずみ部分を有する。しかし、信号忠実度は、元のビットシーケンスを抽出するために十分以上のものである。狭帯域検出器の局部発振器(LO)がソースに厳密に整合している(それらは同じチャネル上にある)ため、元のRF信号を狭帯域検出器に適用した結果である波形240bは、元の波形220bをひずみなく表したものである。高い信号忠実度により、元のビットシーケンスを手早く抽出することができる。
【0011】
図2Cは、送信機よりも1チャネルだけ高い(+10MHz)連続波(CW)干渉信号を加算した、図2Bと同様の例である。干渉信号の振幅は、送信機信号の振幅の1/2(すなわち、3dBだけ低くなる)である。送信機からの元の包絡線220cに対して、干渉を有するソース信号225cを示している。広帯域検出信号235cは、干渉を含む波形全体が非線形性単極フィルタを通過するため、さらなるひずみを示している。検出器が可変ゲインおよび可変閾値のうちの少なくとも一方を有する場合、元のビットシーケンスは、依然抽出し得るが、潜在的により高いビット誤り率を伴う。干渉体の振幅が1/2、すなわち−3dBとなるため、受信機は、もはやビットパターンを抽出することができない。しかし、干渉体が送信機よりも広帯域RF受信機から離れたままであるため、GS1/EPCGグローバルGen2またはISO18000−6C RFIDプロトコルに基づいてRFIDタグを用いて行われるように、広帯域RF受信機から確実にデータを抽出することが可能である。狭帯域検出器にチャネルフィルタがあるため、狭帯域検出信号240cは、240bと同一であり、狭帯域検出器からは干渉が排除される。
【0012】
図2Dは、205からの送信機のLOが915.0MHzを10MHzだけ上回る次のチャネルに変更されていることを除き、図2Bと同様の例である。広帯域検出器の場合、検出信号は、LOの周波数から比較的独立しているため、検出された包絡線235dは、本質的に235bと等価である。波形235dの信号忠実度は、元のビットシーケンスを抽出するために十分以上のものである。915.0MHzのLOを有する狭帯域検出器の場合、元の例と同様に、チャネルフィルタがLOの不整合のために送信信号を拒絶する。波形240dは存在しない。元のデータシーケンスを復元するために十分なダイナミックレンジが狭帯域受信機にあるかもしれないが、著しいLOの不整合を管理するために、受信機のモデムにおける大きい構造上の変更が要求されるかもしれない。チャネルの拒絶と、狭帯域装置の間での情報の即時の取得との間に、明示的なトレードオフが存在する。
【0013】
図3Aは、直接シーケンススペクトラム拡散(DSSS)または直交周波数分割多重(OFDM)変調のいずれかを用い、802.11プロトコルを用いてクライアントがアクセスポイント(AP)に接続する、従来技術の編成の時系列図である。基地局とクライアントとの両方は、発振器を用いる狭帯域送受信機を動作させており、2.4帯域および5GHz帯域のうちの少なくとも一方において動作するチャネルを選定しなければならない。基地局は、その局部発振器をCH1に設定し、かかる周波数は、運営する特定の国に固有の特定周波数となる。例えば、米国では、2412MHz(CH1)から2462MHz(CH11)までの11個のチャネルが存在する。図3Aに示す例において、APへの接続を試みるクライアントは、その局部発振器LO2をCH5に設定する。APに接続するためにクライアントに情報を提供するために用いられる、APからのビーコンパケットは、CH1上にあるため、CH5におけるクライアントは、ビーコンパケットが見えない。チャネル上で衝突がない場合、APは、典型的には、100ms毎にビーコンパケットを送信する。衝突がある場合、この間隔は、100msの倍数となる可能性もある。ビーコンフレームが見えないクライアントは、ビーコンフレームを見付けるために別のチャネルにジャンプしなければならない。衝突がない考えられる最悪の場合、11個のチャネルでは、APと同じチャネルに行くのに、最大で11×100ms=1.1s、平均で6×100ms=600msかかる可能性もある。衝突を考慮したとき、これが、クライアントが意図するAPを見付けるまでに数秒かかる可能性がある理由である。Wi−Fiダイレクトなどのクライアントツークライアント(またはピアツーピア)モデルでは、一方のクライアントがAPの役割を果たさなければならず、他方のクライアントがもう一方のクライアントのチャネルに整合しなければならないため、データ通信を確立する同じ構造が要求される。2人よりも多い多数のユーザが接続を望む場合、すべてのクライアントが接続されるまでの時間は、相当長引く可能性がある。
【0014】
図3Bは、BTLEプロトコルを用いて周辺装置が中央システムに接続し、プロトコルがチャネル共有アルゴリズムにFHSSを指定する、従来技術の編成の時系列図である。このプロトコルでは、2402〜2480MHzの範囲における全40個のチャネルのうち、3つが他の装置のための広告チャネルであり、残りの37チャネルがデータ用である。図示の例では、中央システムがその局部発振器を広告チャネルの1つであるチャネル38、すなわち2426MHzに設定し、周辺装置がチャネル37、すなわち2402MHzで通信を確立するように試みている。周辺装置は、通信を確立する中央システムを探すためにADV_DIRECT_INDパケットを提供するが、2つの狭帯域装置は、同じチャネル上にないため、互いに見付けることができない。正しくないチャネル上にいることにより、周辺装置がチャネルを切り替えるまでに最大で10msが経過する可能性もある。次いで、周辺装置は、静的アルゴリズムまたはテーブル駆動法のいずれかで、別のチャネルを選定し、チャネル38に達する。このチャネルは、中央システムと同じチャネルであるため、周辺装置により送られたADV_DIRECT_INDメッセージは、十分なSINRがあれば、中央システムに届くことが可能である。中央システムは、SCAN_REQ応答で応答し、パケットを周辺装置に送ることができる。本例では、周辺装置が中央システムに接続する時間は20ms未満であるが、一般に、3つの広告チャネルでは、接続時間は10ms未満、20ms未満、または30ms未満である可能性もある。平均20msの接続時間は、人間が知覚可能なスケールでは短い時間であるが、この間により多くのデータを送信するためにより短くすることも潜在的に可能である。
【0015】
図3Cは、GS1/EPCGグローバルGen2またはISO18000−6C RFIDリーダがGen2またはISO18000−6C RFIDタグとタグ上の広帯域送受信機を用いて通信する、従来技術の編成の時系列図である。タグは、860〜930MHzの世界的な周波数範囲に亘り動作することが可能である。タグは、RFフィールド自体により電力を得る(受動タグと称される)か、またはバッテリなどのローカル電源により電力を得る(セミ受動RFIDタグと称される)ことが可能である。Gen2またはISO18000−6Cプロトコルの実施形態における電源の選定により、システムのタイミングに変更はないが、タグの受信機感度を増大させ、より長距離の通信が可能になる。電源に関わらず、RFIDリーダは、振幅変調を用いてRFIDタグと通信し、タグは、後方散乱振幅変調を用いてRFIDリーダに通信する。いくつかの実施形態において、振幅変調は、両側波帯振幅偏移キーイング(DSB−ASK)、位相反転振幅偏移キーイング(PR−ASK)、または単側波帯振幅偏移キーイング(SSB−ASK)である。タグが後方散乱するとき、RFIDタグは、照会RF波の部分的成分の反射を生成する。そのアンテナに提示される回路のインピーダンスを変化させることにより、RFIDタグは、時系列的に、部分的成分の量を変調させて情報を伝達することが可能である。RFIDリーダの受信機は、この部分的成分を振幅偏移キー信号として抽出することが可能である。後方散乱システムにおいて、タグは、自らの局部発振器(LO)を生成せず、用いもしない。タグは、上記のように、リーダから生じたRF波上のASKデータを単に伝達する。これは、搬送波同期が要求されないことを意味するが、リーダからタグおよびその逆の経路損失が伝統的なアクティブ無線システムの経路損失の少なくとも2倍であることがトレードオフである。このため、アクティブ送信機を有する後方散乱システムの明示的なトレードオフは、後方散乱システムについては経路損失が2倍であるが、任意のチャネル上での遅延が平均してアクティブ無線システムよりも著しく少ないということである。
【0016】
図3Cに示す例では、RFIDタグがリーダのRFフィールドから電力を抽出することができるため、この時系列では電力状態が局部発振器状態に置き換わっている。リーダがその局部発振器を設定した直後、リーダは、タグの電力状態がOFF状態からONになるためにプロトコルに要求される時間の間、CWを送信する。リーダは、次いで、そのRF送信波を速やかに変調させてRFIDタグにデータを送ることが可能であり、タグは、データを解釈することが可能である。最後に、タグは、リーダにより送られた情報を処理し、リーダの情報に後方散乱応答で応答する。EPCG/GS1プロトコルでは、リーダがタグと通信することが可能な時間が、送信機のビット時間およびタグのビット時間とともに変化する。ビット0の時間、すなわちTariが6.25μsであり、RFIDタグの後方散乱リンク周波数(BLF)がFM0変調で640KHzである例の場合、リーダが16ビットの乱数、16ビットのプロトコル制御ビット、および16ビットの巡回冗長検査(CRC)に加えて96ビットの情報を得る時間は、概ね2.5msであり、RFIDタグからの各増分パケットが概ね1.0msである。BLFが400kHzである場合、この時間は、概ね2.7msであり、RFIDタグからの各増分パケットは、概ね1.2msである。BLFがMiller変調を用い、M=4およびBLFが256kHzである場合、この時間は、概ね4.8msであり、RFIDタグからの各増分パケットは、概ね3.2msである。実際、フィールドに多くのタグが存在する場合、増分パケットの取得レートは、e(自然対数の底)であるのが典型的なスロットALOHAプロトコルの効率により低下する、すなわち上記の数値よりも2.72倍遅くなる可能性がある。また、実際、いずれのRFプロトコルでも起こるように、チャネル雑音により、RFIDタグからのデータの取得レートが低下し得る。しかし、実際、本例において用いられる広帯域受信機システムについての接続時間は、上記のWi−FiまたはBluetoothの例よりも著しく高速であることが可能である。
【0017】
図4は、従来の移動通信装置400の送受信機部の概略図である。送信機側では、モデム450が、送信ベースバンド425によりアナログベースバンド信号に変換される一組のデジタル信号を生成する。送信ベースバンド425におけるデジタル−アナログ変換後、このブロックにおいて低域フィルタリングを実装してもよい。I&Q変調器420は、局部発振器信号430を送信ベースバンド信号と混合し、典型的にはそれらを単一の出力に組み合わせ、意図する無線周波数で変調を生じさせる。I&Q変調器420は、アナログミキサ、バッファ、増幅器、およびフィルタで構成されてもよい。この信号は、415でフィルタリングされ、増幅され、次いで、410で1つ以上のアンテナ405を通じて切り替えられる。受信側では、受信信号が1つ以上の切替アンテナ素子410を通じて入力され、低雑音増幅器(LNA)435により増幅され、次いで、I&Q復調器440を介してベースバンドに変換される。LNA435およびI&Q復調器440は、任意選択により、チャネルパワー測定用または自動利得制御(AGC)用のピーク検出器を含んでもよい。I&Q変調器420と同様に、I&Q復調器440も、アナログミキサ、バッファ、増幅器、およびフィルタで構成されてもよい。生成されたI&Qアナログベースバンド信号は、一連の増幅器、アナログ−デジタル変換器により処理され、受信ベースバンド445を構成する一連のデジタル動作を用いて処理され、モデムMAC450により受信されるデジタルストリームを発生させる。Bluetooth、Wi−Fi、GSM(登録商標)、RFIDリーダなどの多くの種類の無線は、このように高いレベルで、しかし恐らくは多数の独立した送信および受信サブコンポーネントとともに動作し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
特定の実施形態において、無線通信装置の広帯域受信機は、構成データ用の広帯域通信チャネルをポーリングする。構成データが受信されると、チャネルが確立され、接続情報が基地局に送信される。接続情報は、ソーシャルネットワーキングシステムのユーザについての識別子であってもよい。装置は、識別子に基づいて、基地局との狭帯域通信チャネルを確立する。狭帯域送受信機を用いて通信チャネルを確立している間、基地局は、識別子を用いて、ユーザについてのソーシャルネットワーキング情報の引き出しを開始する。狭帯域通信チャネルが確立されたら、無線通信装置は、そのチャネル上でソーシャルネットワーキング情報を受信する。
【0019】
狭帯域通信チャネルが確立されると、基地局は、例示であって限定でないユーザへのターゲット広告の供給、ユーザの自動チェックインの実施、ユーザプロフィールに基づくユーザへのカスタマイズされたTV番組の提供、またはユーザによる狭帯域通信チャネルへのアクセスが許可されているかの判定など、ユーザのためのソーシャルネットワーキングに関する機能が容易となる。
【0020】
特定の実施形態において、接続情報は、ユーザについてのパスワードまたは秘密鍵を含んでもよい。特定の実施形態において、装置は、基地局とセキュリティキーを交換するために短い時間ウィンドウの間、安全でない通信ポートを開いてもよい。特定の実施形態において、2つ以上の無線通信装置は、各々、加速度計を備えてもよく、デジタル信号は、加速度計信号を含み、無線通信装置は、各々、装置をともに「突き当てる」ことによりそれぞれの接続情報(例えば、交換された加速度計信号)を送信する。
【0021】
実施形態の上述の特長は、以下の添付の図面とともに下記の詳細な説明を参照することにより、より容易く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の各実施形態を適用し得る従来技術の通信システム100の図である。
図2A】狭帯域通信システム200を介して互いに通信する一対の従来技術の通信装置の図である。
図2B】RF信号の時間領域波形と、広帯域検出器および狭帯域検出器をそれぞれ用いた検出後の同じ信号の波形とを示す例である。
図2C】送信機よりも1チャネルだけ高い(+10MHz)連続波(CW)干渉信号を加算した、図2Bと同様の例である。
図2D】205からの送信機のLOが915.0MHzを10MHzだけ上回る次のチャネルであることを除き、図2Bと同様の例である。
図3A】直接シーケンススペクトラム拡散(DSSS)または直交周波数分割多重(OFDM)変調のいずれかを用い、802.11プロトコルを用いてクライアントがアクセスポイント(AP)に接続する、従来技術の編成の時系列図である。
図3B】Bluetooth Low Energy(BTLE)プロトコルを用いて周辺装置が中央システムに接続し、プロトコルがチャネル共有アルゴリズムにFHSSを指定する、従来技術の編成の時系列図である。
図3C】GS1/EPCGグローバルGen2またはISO18000−6C RFIDリーダがGen2またはISO18000−6C RFIDタグとタグ上の広帯域送受信機を用いて通信する、従来技術の編成の時系列図である。
図4】従来の移動通信装置400の送受信機部の概略図である。
図5A】本発明の例示的実施形態による装置400の高レベル概略ブロック図である。
図5B】クライアント側で広帯域受信機を用いて基地局からASKまたはPSK変調信号を受信する、本発明のWi−Fi実施形態の時系列である。
図5C】狭帯域送受信機と広帯域送受信機との両方を用いる3つの無線クライアント554a、554b、および554cの間の通信モダリティを示す概略図である。
図6】本発明の実施形態による、図5Aにおける装置に基づく新しい移動通信装置600の送受信機セクションの概略図である。
図7図2からの2つの移動通信装置であるが、それらの局部発振器(LO)の周波数705および710のそれぞれに基づいて異なる周波数で動作する狭帯域送受信機に加え、広帯域ASK送受信機730および720のそれぞれを有する、本発明の実施形態による図である。
図8】一例示的実施形態による、遅延を最小化およびスループットを最大化するために装置600などの装置の2つの受信機経路が情報をどのように用いることが可能であるかを示す、フロー図800である。
図9A】本発明の実施形態による広帯域ASK復調器の例示的実施形態を示す。
図9B】本発明の実施形態による基本的な包絡線検出器910を示す。
図9C】本明細書の実施形態とともに用いるための包絡線検出器および関連付けられた回路を示す。
図10】ソーシャルネットワーキングシステムに関連付けられた例示的ネットワーク環境を示す。
図11】例示的ソーシャルグラフを示す。
図12】特定の実施形態における方法ステップのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
上記の図面およびかかる図面に示す要素は、一貫したスケールまたはいずれかのスケールで示すものとは限らない。文脈上そうでないことが示唆されない限り、同様の要素は同様の符号により指示する。
【0024】
本発明の第1の実施形態において、一組のアンテナと、一組のアンテナの第1の部材に接続された狭帯域RF送受信機とを有する種類の改良された移動通信装置が提供される。本実施形態において、改良は、デジタル信号を発生させる、一組のアンテナの第2の部材に接続された広帯域振幅偏移キー受信機と、狭帯域RF送受信機および広帯域振幅偏移キー受信機に接続され、デジタル信号を処理することで、狭帯域RF送受信機のための通信チャネルを判定し、判定された通信チャネルに対応する狭帯域RF送受信機の周波数を設定する処理回路とを含む。
【0025】
任意選択により、狭帯域RF送受信機は、Wi−Fi送受信機、Bluetooth送受信機、GSM送受信機、CDMA送受信機、またはRFID送受信機の1つである。任意選択により、狭帯域RF送受信機は、広帯域RF受信機のための振幅偏移キーRF信号と、狭帯域RF信号との両方を送信するように構成されている。任意選択により、装置は、狭帯域RF送受信機と別個の広帯域受信機のための振幅偏移キー送信機をさらに含む。任意選択により、装置は、処理回路に接続された後方散乱振幅偏移キー送信機をさらに含み、後方散乱振幅偏移キー変調器は、狭帯域RF送受信機の周波数が設定されている間、デジタル信号に応答して広帯域送信を行うことができる。任意選択により、装置は、複数のアンテナと、狭帯域RF送受信機および広帯域振幅偏移キー受信機の各々を同一の一組のアンテナまたは別々の組のアンテナのいずれかに選択的に接続する、複数のアンテナならびに狭帯域RF送受信機および広帯域振幅偏移キーRF受信機に接続された切替マトリクスとをさらに含む。任意選択により、処理回路は、狭帯域RF送受信機の動作に関係する受信情報について狭帯域RF送受信機と広帯域振幅偏移キー受信機とを並列に監視するように構成され、処理回路は、狭帯域RF送受信機のための通信チャネルを判定し、関係する情報が狭帯域RF送受信機から受信される前に関係する情報が広帯域振幅偏移キーRF受信機から受信されるときに広帯域振幅偏移キーRF受信機から受信された情報に基づいて狭帯域RF送受信機の周波数を設定するように構成されている。また、任意選択により、デジタル信号は、ソース装置識別情報、行先装置識別情報、チャネル識別情報、セキュリティ情報、シンボルレート情報、エラー訂正情報、チャネル等化情報、タイミング情報、プロトコル情報、物理層情報、媒体アクセス制御層情報、データリンク層情報、ネットワーク層情報、またはアプリケーション情報の少なくとも1つを含む。
【0026】
別の実施形態において、本発明は、移動通信装置において狭帯域RF送受信機のための通信チャネルを選択する方法を提供する。本実施形態において、本方法は、移動通信装置において入力RF信号を受信するステップであって、入力RF信号は、振幅偏移キー変調法を用いて符号化されるステップと、広帯域振幅偏移キー復調を用いて入力RF信号を復調してデジタル信号を得るステップと、デジタル信号を処理して通信チャネルを判定するステップと、判定された通信チャネルに対応する狭帯域RF送受信機の周波数を設定するステップとを含む。
【0027】
任意選択により、狭帯域RF送受信機は、Wi−Fi送受信機、Bluetooth送受信機、GSM送受信機、CDMA送受信機、またはRFID送受信機の1つである。任意選択により、本方法は、狭帯域RF送受信機の動作に関係する受信情報について狭帯域RF送受信機と広帯域振幅偏移キーRF受信機とを並列に監視するステップをさらに含む。任意選択により、本方法は、狭帯域RF送受信機の周波数が設定されている間、後方散乱振幅偏移キー送信機を用いて入力RF信号に応答するステップをさらに含む。任意選択により、デジタル信号は、ソース装置識別情報、行先装置識別情報、チャネル識別情報、セキュリティ情報、シンボルレート情報、エラー訂正情報、チャネル等化情報、タイミング情報、プロトコル情報、物理層情報、媒体アクセス制御層情報、データリンク層情報、ネットワーク層情報、またはアプリケーション情報の少なくとも1つを含む。
【0028】
別の実施形態において、本発明は、一組のアンテナと、一組のアンテナの第1の部材に接続された狭帯域RF送受信機とを有する種類の改良された移動通信装置を提供する。本実施形態において、改良は、一組のアンテナの第2の部材に接続された広帯域RF受信機と、広帯域受信機からの受信信号を用いて狭帯域RF送受信機のための通信パラメータを判定する、狭帯域RF送受信機および広帯域RF受信機に接続された処理回路を含む。
【0029】
任意選択により、狭帯域RF送受信機は、Wi−Fi送受信機、Bluetooth送受信機、GSM送受信機、CDMA送受信機、またはRFID送受信機の1つである。任意選択により、狭帯域RF送受信機は、広帯域RF受信機のための振幅偏移キーRF信号と、狭帯域RFおよび広帯域振幅偏移キー信号との両方を送信するように構成されている。任意選択により、装置は、狭帯域RF送受信機と別個の広帯域RF受信機のための広帯域RF送信機をさらに含む。任意選択により、装置は、処理回路に接続された後方散乱送信機をさらに含み、後方散乱変調器は、狭帯域RF送受信機のための通信パラメータが設定されている間、デジタル信号に応答して広帯域送信を行うことができる。任意選択により、装置は、複数のアンテナと、狭帯域RF送受信機および広帯域RF受信機の各々をアンテナに選択的に接続する、複数のアンテナならびに狭帯域RF送受信機および広帯域RF受信機に接続された切替マトリクスとをさらに含む。任意選択により、処理回路は、狭帯域RF送受信機の動作に関係する受信情報について狭帯域RF送受信機と広帯域RF受信機とを並列に監視するように構成され、処理回路は、関係する情報が狭帯域RF送受信機から受信される前に関係する情報が広帯域RF受信機から受信されるときに広帯域RF受信機から受信された情報に基づいて狭帯域RF送受信機のための通信パラメータを設定するように構成されている。任意選択により、デジタル信号は、ソース装置識別情報、行先装置識別情報、チャネル識別情報、セキュリティ情報、シンボルレート情報、エラー訂正情報、チャネル等化情報、タイミング情報、プロトコル情報、物理層情報、媒体アクセス制御層情報、データリンク層情報、ネットワーク層情報、またはアプリケーション情報の少なくとも1つを含む。任意選択により、通信パラメータは、狭帯域RF通信のための周波数、狭帯域RF通信のためのチャネル、狭帯域RF通信のためのセキュリティパラメータ、または狭帯域RF通信のための接続トークンの少なくとも1つを含む。
【0030】
別の実施形態において、本発明は、移動通信装置において狭帯域RF送受信機のための通信パラメータを設定する方法を提供する。本実施形態の方法は、移動通信装置において入力RF信号を受信するステップであって、入力RF信号は、第1の変調法を用いて符号化される、ステップと、広帯域RF復調を用いて入力RF信号を復調してデジタル信号を得るステップと、デジタル信号を処理してデジタル信号から狭帯域RF送受信機のための通信パラメータを判定するステップと、狭帯域RF送受信機のための通信パラメータを設定するステップとを含む。
【0031】
任意選択により、狭帯域RF送受信機は、Wi−Fi送受信機、Bluetooth送受信機、GSM送受信機、CDMA送受信機、またはRFID送受信機の1つである。任意選択により、本方法は、通信パラメータに関係する受信情報について狭帯域RF送受信機と広帯域RF受信機とを並列に監視するステップをさらに含む。任意選択により、本方法は、狭帯域RF送受信機のための通信パラメータが設定されている間、後方散乱送信機を用いて入力RF信号に応答するステップをさらに含む。任意選択により、デジタル信号は、ソース装置識別情報、行先装置識別情報、チャネル識別情報、セキュリティ情報、シンボルレート情報、エラー訂正情報、チャネル等化情報、タイミング情報、プロトコル情報、物理層情報、媒体アクセス制御層情報、データリンク層情報、ネットワーク層情報、またはアプリケーション情報の少なくとも1つを含む。任意選択により、通信パラメータは、狭帯域RF通信のための周波数、狭帯域RF通信のためのチャネル、狭帯域RF通信のためのセキュリティパラメータ、または狭帯域RF通信のための接続トークンの少なくとも1つを含む。
【0032】
定義
本説明および付帯の請求項において用いられるように、下記の用語は、文脈がそうでないことを要求しない限り、以下に示す意味を有するものとする。
【0033】
移動通信装置は、(1)狭帯域送受信機を含む携帯型無線通信装置、または(2)かかる携帯型無線通信装置と通信することが可能な基地局装置の一方である。携帯型無線通信装置は、任意選択により、別のかかる携帯型無線通信装置と通信するように構成されてもよい。基地局装置は、任意選択により、携帯型無線通信装置により実装されてもよい。
【0034】
「一組」は、少なくとも1つの部材を有する。
用語「広帯域」は、通信用受信機において包絡線検出器を利用する無線通信技術をいうものである。広帯域通信送信機は、振幅変調(例えば、振幅偏移キーイング)、位相変調(例えば、位相偏移キーイング)、または周波数変調(例えば、周波数偏移キーイング)を利用することが可能である。一部のRFIDタグ技術は、例えば、広帯域通信を用いる。
【0035】
用語「狭帯域」は、通信用受信機においてヘテロダイン検出器を利用する無線狭帯域通信技術をいうものである。例には、Bluetooth、Wi−Fi、GSM、および特定のRFIDリーダ技術が含まれる。
【0036】
上述のように、狭帯域通信システム上での通信のために2つの装置を互いに接続するには、相当な量の遅延が生じる可能性がある。このため、本発明の実施形態において、装置は、加えて、装置が互いに近接しているときに装置の間の事実上の速やかな通信のために広帯域通信を用いる。装置の間の通信セッション全体(基地局から別の装置への一方向であってもよいし、または装置の間の双方向であってもよい)に広帯域通信を用いてもよいが、より典型的には、広帯域通信は、周波数ホッピング、ハンドシェイク、または狭帯域通信システムにおける他の遅れにより生じる遅延を伴うことなく、装置に狭帯域通信システム上で通信を素早く確立させる情報を渡すために用いられる。例えば、装置は、広帯域通信を用いて、装置識別情報(例えば、ソース装置アドレス、行先装置アドレス)、チャネル識別情報、セキュリティ情報(例えば、暗号化パラメータ)、シンボルレート情報、エラー訂正情報、チャネル等化情報、タイミング情報、プロトコル情報、物理層情報、媒体アクセス制御(MAC)層情報、データリンク層情報、ネットワーク層情報、および他の情報のうちの少なくとも一つなどを伝達することが可能である。広帯域通信を介して装置の間で渡される情報に基づいて、装置は、速やかに狭帯域通信システム上で通信を確立し、次いで広帯域通信から狭帯域通信に切り替えることが可能である。例えば、基地局は、チャネル番号を移動通信装置に渡し、移動通信装置を狭帯域通信システム上の基地局との通信のためのチャネルに速やかに移動させてもよい。
【0037】
広帯域検出と狭帯域検出とを組み合わせて用いることにより、確立された通信方法と並行して近くの装置と通信することができる。それにより、高帯域通信を維持することができ、遅延を著しく改善することが可能である。広帯域通信は、狭帯域通信から得られるメッセージを受信する感度は持たないため、遅延は、広帯域受信機を有さないシステムに対して改善するが、別の装置から一定の通信範囲内の無線装置にしか利点を提供しない。この種の復調器の1つの特性は、広帯域ASK検出を用いて互いに接続するように試みる2つの装置によりチャネルが占有されるにも関わらず、2つの装置が広帯域チャネルを通じて通信を速やかに開始することができることである。
【0038】
本発明は、特定の広帯域無線通信技術に限定されないが、ある特定の実施形態では、多くの無線周波数識別(RFID)システムにおいて用いられる種類の広帯域振幅偏移キーイング(ASK)技術が用いられる。広帯域ASK検出により、1つの装置が確立された通信と並行して近くの装置と通信することができるが、かかる通信は、あまりにも大きい経路損失を有する装置からのメッセージを受信する感度は持たない。従って、装置は、広帯域を介して通信するためには互いに相対的に近接していなければならない。RFIDベースの広帯域通信を用いることにより、装置の間の事実上の速やかな通信が可能になり、また、装置がRFIDタグなどの他のRFID装置と通信することが可能になる。
【0039】
図5Aは、本発明の例示的実施形態による装置500の高レベル概略ブロック図である。狭帯域通信システムの遅延を最小化する課題に対応するため、本発明の実施形態は、送信/受信ポートマトリクスまたはスイッチ510を介して一組のアンテナ50に接続された広帯域無線送受信機520を組み込んでいる。広帯域送受信機520の帯域幅は、アンテナ505の帯域幅よりも広いか、等しいか、または狭いかのいずれであることも可能である。狭帯域送信機を用いる装置が別の無線通信装置と速やかに通信することが可能であることを保証するため、RFID通信技術(例えば、図3Cに示すような)を用いる広帯域送受信機を用いることが可能である。クライアントをRFIDタグに限定せずに、実施形態は、RFIDタグのフロントエンドを狭帯域無線に組み込んでもよい。この組み込みは、多数の別々のまたは統合された設計の回路基板アセンブリとして行われてもよいし、または狭帯域および広帯域送受信機を同じ集積回路(IC)に統合してもよい。広帯域送受信機520は、狭帯域送受信機に関係し得る情報を受信および処理するとき、この情報を狭帯域送受信機515に転送する。一実施形態において、この情報は、Wi−FiまたはBluetooth通信において用いられるような、狭帯域送受信機515が接続すべきチャネルなどの物理層情報であってもよい。他の実施形態において、この情報は、物理層の設定用のシンボルレート情報、エラー訂正情報、またはチャネル等化情報であってもよい。他の実施形態において、この情報は、時刻同期またはパワー管理に有用であり得る媒体アクセス制御(MAC)用のタイミング情報であってもよい。さらに他の実施形態において、この情報は、データリンク情報、セキュリティキーおよびプロトコル、IPおよび他のネットワークプロトコル情報、またはアプリケーション情報などのOSIモデルの他の層に関係する情報でもあり得る。
【0040】
図5Bは、クライアント側で広帯域受信機を用いて基地局からASKまたはPSK変調信号を受信する、本発明のWi−Fi実施形態の時系列である。基地局からのこの変調RF波形は、クライアントの広帯域送受信機により受信され、接続先の基地局APのチャネルおよびSSIDのアクティブ無線を知らせる。広帯域送受信機を狭帯域送受信機と組み合わせることにより、本発明は、狭帯域のロバストなアクティブ無線通信を確立する際の遅延を最小化することを目標としている。ただし、ピアツーピアシステムが要求される場合は、基地局とクライアントとの両方が、ASK変調が可能な送信機、および広帯域受信機を持つこともあり得る。本発明の図面および説明を簡略化するため、広帯域受信機は、クライアント上にのみ示している。基地局は、その狭帯域送受信機のLOをチャネル1に設定し、次いで、そのチャネル(CH1)およびSSIDを含むASKビーコンパケットを有するそのRF送信信号を変調する。クライアントは、広帯域受信機を持っているため、基地局のチャネルに関わらずこの情報を受信することができる。クライアントは、そのLOをCH1に設定し、次いで、基地局に接続することができる。これにより、Wi−Fi規格のこの拡張において、近くのクライアントが基地局に接続することができるまでに最大で100msだけ待てばよく、広帯域受信機がない場合よりも6倍高速であることが保証される。任意選択により、広帯域送受信機は、LOが並行して変更されている間にASKビーコンパケットに応答するために、RFIDタグに見られるように、後方散乱ASK変調コンポーネントを含むことも可能である。クライアントが、広帯域受信機が変調データを解釈することが可能な範囲よりも遠くにある場合、クライアントは、図3Aにおいて略示した元の標準アルゴリズムに戻ることが可能である。参考に、広帯域電力型受信機の従来技術は、Wi−Fi無線での約−92dBmと比較して、バッテリ補助付きパッシブRFIDタグで約−34dBmである。
【0041】
狭帯域通信についての遅延を最小化するシステムの従来技術として、いくつかのシステムは、NFC HF RFIDプロトコルを用いてBluetoothおよびWi−Fiネットワークのより高速な設定を可能にし、遅延を削減している。これは、別個のアンテナを有する広帯域HF無線がクライアントと通信してUHFまたはマイクロ波無線を再構成する、本明細書に提示のものと同様の考えである。本発明の実施形態において、広帯域および狭帯域送受信機は、複数のアンテナを共有し、同じ送受信機のアナログおよびデジタルコンポーネントの多くを共有することが可能である。これにより、新しいアンテナもしくはスイッチまたは余分なアナログもしくはデジタルコンポーネントが要求されないため、コストを削減することができる。また、本発明は、遠距離通信も可能にする。NFCの典型的な動作距離は、最大で10cm、多くの場合1〜4cmであるが、UHFまたはマイクロ波後方散乱システムの場合、この通信距離は、典型的には、1〜20mであることが可能である。本発明では、実質的により大きく、有用な通信距離を用いて、狭帯域送受信機の遅延を削減することが可能である。NFCプロトコルは、2つの互換性のない物理層プロトコル、すなわちISO14443A/BおよびISO18092についてのアンブレラプロトコルである。2つの物理層プロトコルにより、セキュリティオーバーヘッドおよびプロトコル切替時間の実質的な時間(最大で1s)は、EPCG/GS1 UHF Gen2に基づくUHFもしくはマイクロ波プロトコル、その派生物、またはこれらの特定のアプリケーションのために作成されたカスタムプロトコルを用いて潜在的に実装され得るものよりもはるかに長くなる。従って、従来技術に対する本発明のコスト、エリア、および時間の節約により、無線通信技術の実質的により良好な動作点およびアプリケーションを提供することが可能である。
【0042】
図5Cは、狭帯域送受信機と広帯域送受信機との両方を用いる3つの無線クライアント554a、554b、および554cの間の通信モダリティ550を示す概略図である。クライアント554aは、554aの送信パワーならびに554bおよび554cの受信感度に依存する、564aとして示す狭帯域通信範囲を有する。クライアント554a〜554cにおける送受信機の受信感度は、基本データ転送速度、チャネル容量、実装マージン、および環境における干渉のレベルに依存する。図5Cに示すように、クライアント554bおよび554cは、554bおよび554cから554aまでの距離560および562がそれぞれ554aからの通信範囲564aよりも短いため、狭帯域通信を通じて554aからメッセージを受信することができる。説明を目的として、クライアント554bおよび554cの送受信機の送信機および受信機セクションが554aの送受信機と同じ動作および環境特性を有するものと仮定した場合、クライアント554bおよび554cのそれぞれの狭帯域通信範囲564bおよび564cは、それぞれ距離560および562よりも大きい。この仮定では、装置554bと554cとの両方が、554aと通信することが可能である。これらのシステムは、数々の通信チャネルおよび未知のレベルの干渉を用いているため、通信を開始または再確立する時間は、上でより詳細に検討したように、用いられるプロトコルによって数十ミリ秒〜数秒かかり得る。また、これらのシステムは、広帯域通信も用い、その目的のため、ヘテロダイン受信機を用いずに、広い帯域幅に亘り信号を整流する整流器または包絡線検出器を用いる。帯域幅、利得、または他の理由のため、クライアント554a〜554cの送受信機の受信機感度は、それらの対応する狭帯域受信機のものよりも低くてもよい。また、広帯域通信用のこれらの装置の送信パワーは、狭帯域通信用よりも低く、通信の範囲をさらに限定している。クライアント554aおよび554bについての広帯域通信範囲574aおよび574bは、それぞれ、クライアント554aと554bとの間の距離560よりも大きく、従って、クライアント554aと554bとの間の広帯域通信も可能である。このため、クライアント554aおよび554bは、狭帯域送受信機単体の場合と比較して、遅延が削減された高帯域通信が可能であり、特定のアプリケーションに適切な離隔距離560にあることができる。しかし、離隔距離562は、クライアント554aおよび554cのそれぞれの広帯域通信範囲574aおよび574cよりも大きいので、それらは、より大きい遅延の狭帯域通信でのみ通信することが可能である。本例では、ある状況下において、広帯域送受信機を用いる低遅延高帯域通信が、狭帯域通信よりも短い範囲に限定され得るが、既存の無線規格およびプロトコルを劣化させるものではないことを証明している。場合によっては、距離が削減される限定は、従来よりも高速にある種の情報を共有することを望むユーザが、この距離の限定が例えば視野に制限され得ることを知っていることを保証する際に有益であり得る。
【0043】
図6は、本発明の実施形態による、図5Aにおける装置に基づく新しい移動通信装置600の送受信機セクションの概略図である。送受信機セクションは、2つの装置が狭帯域通信システムにおいて別個のチャネル上に存在する場合であっても、デジタルデータが無線モデムPHYおよびMAC650により速やかに受信されることを可能にする広帯域ASK復調器642を含む。これは、LNA635および狭帯域I&Q復調器640とは別個のアンテナ605およびスイッチ610からのデータ経路であってもよく、受信ベースバンド645によりデジタル情報に変換されてもよい。ただし、広帯域復調器642は、ビットパターンを受信ベースバンド645に復号化するために局部発振器(LO)630を用いることは要求されず、故に、別の装置が送信することが可能な任意の周波数でビットを復号化することができる。また、広帯域復調器は、任意選択により、LNAコンポーネント635を用いることも可能である。送信機チェーン650、625、620、615(典型的には、図4に示す装置の送信機チェーン450、425、420、415と実質的に同じである)は、広帯域受信機のための信号(狭帯域通信システム上での通信用のI&Q復調信号に加え)を送信するように適合されるか、またはその他用いられてもよい。というのも、かかる送信機は、一般に、OFDM、PSK、およびASKを含む多数の変調法をサポートすることが可能だからである。代替として、別個の広帯域送信機が装置に含まれてもよい。広帯域ASK復調器642は、アンテナの帯域幅内の任意の周波数からパワーを受信してもよいため、狭帯域復調器640よりも頻繁に妨害を受け得る。広帯域ASK復調器642は、振幅レベルを用いて、2値シンボルの対応する高および低位相を設定する。ビット自体は、GS1 Generation 2 v1.20プロトコルにより用いられるPIE符号化のように、シンボルにおける時間差として復号化されてもよい。この振幅閾値化は、シンボルに存在するすべての情報は用いないため、シンボルの実装マージンが狭帯域受信機(650、645、640、635)よりも著しく高くなり得る。ただし、広帯域ASK復調器は、広い帯域幅に応答するが、異なるチャネルで入力されるより低いパワーの入力ASK信号を拒絶することが可能である。これは、GS1 Generation 2 v1.20プロトコルのDRMサブコンポーネントに記載されている。総合すると、広帯域送受信機を用いることにより、元の狭帯域送受信機の存在によるリンクマージンの実際の損失を伴わずに、リンクマージンに対する遅延の最小化のトレードオフが可能になる。本明細書に記載の実施形態は一例であるため、狭帯域および広帯域送受信機についての異なる構造が可能である。パワー最適化が送信機側で要求される場合、および広帯域および狭帯域動作が同時に要求される場合のうちの少なくとも一方において、独立した送信機チェーンを広帯域および狭帯域動作に用いることも可能である。受信機側では、基地局がクライアントに情報を送ることを可能にし、また、クライアントが接続要求などのメッセージ、物理層もしくはMACパラメータ、セキュリティ、またはデータリンク情報、セキュリティキーおよびプロトコル、IPおよび他のネットワークプロトコル情報、またはアプリケーション情報などのOSIモデルの他の層に関係する情報で速やかに応答することを可能にするため、広帯域ASK復調器642を復調器および変調器(アクティブおよびパッシブのうちの少なくとも一方)により置換することも可能である。
【0044】
図7は、図2からの2つの移動通信装置であるが、それらの局部発振器(LO)の周波数705および710のそれぞれに基づいて異なる周波数で動作する狭帯域送受信機に加え、広帯域ASK送受信機730および720のそれぞれを有する、本発明の実施形態による図である。一例では、一方の装置704は局部発振器LO1 705を用い、他方の装置709は局部発振器LO2 710を用い、リンクマージンが2つの装置の間での広帯域通信に十分である限り、装置は、典型的には2つの装置がそれらの局部発振器を同じチャネルに設定するよりもはるかに短い時間で、広帯域通信チャネルを介して関係する情報を交換することができる。上述のように、広帯域通信を介して渡された情報は、装置識別情報またはMACおよびPHY層の上方の無線もしくは層についての他の情報を含んでもよいが、一般に、装置の局部発振器が動作している周波数を少なくとも含む。一例示的実施形態において、遅延は、リンクマージンを削減するために最小化され、この情報の交換を可能にするため、2つの装置は、装置が狭帯域通信システムを介して通信することが可能な極限の範囲よりも互いに接近している。装置がこの低遅延データ交換のためには遠すぎる場合、装置は、通常の狭帯域復調器にフォールバックしてもよい(通常フォールバックする)。ただし、いくつかの実施形態では、装置の一方が専用の基地局装置であってもよく、他の実施形態では、装置の一方が基地局の役割を果たす。従って、例えば、装置704は、1つのトランザクションにおいて基地局として作用してそのLO705の周波数を装置709に送ってもよく、装置709は、別のトランザクションにおいて基地局として作用してそのLO710の周波数を装置704に送ってもよい。
【0045】
典型的には、基地局装置(または基地局装置として作用する装置、すなわち通信を開始するために用いられる装置)は、連続的に、または時折、所定の広帯域信号を送信する。基地局装置が別個の広帯域および狭帯域送信機を有する場合、装置は、狭帯域信号の送信と同時に広帯域信号を送信してもよい、例えば、装置は、広帯域送信機と狭帯域送信機との両方を用いて通信接続を確立するように同時に試みてもよい。基地局装置が広帯域送信と狭帯域送信との両方に共通の送信機を用いる場合、装置は、広帯域信号の送信と狭帯域信号の送信とを交互に行うことにより通信接続を確立するように試みてもよい。いずれの場合も、別の装置との広帯域通信が確立したら、上述のように装置の間で情報を渡すことが可能であり、装置は、かかる情報に基づいて狭帯域通信に切り替えることが可能である。
【0046】
基地局装置のレンジ内の適切な広帯域復調器を有するいずれの移動通信装置も、広帯域送信を受信することが可能である。基地局は、いずれの渡す装置とも通信を可能にしてもよいし、または1つ以上の特定の装置のみに通信を限定してもよい(例えば、装置アドレスまたは他の装置識別子を用いて)。通信は、単方向(すなわち、基地局装置から移動通信装置へ)であってもよいし、または双方向であってもよい(例えば、装置が二方向の通信接続を確立してもよいし、または他の方法でデータを互いに渡してもよい)。
【0047】
図8は、一例示的実施形態による、遅延を最小化およびスループットを最大化するために装置600などの装置の2つの受信機経路が情報をどのように用いることが可能であるかを示す、フロー図800である。図6に記載のように、広帯域復調器642は、狭帯域受信機635および640と並列の経路でデータを受信してもよい。並行して、狭帯域受信機および広帯域受信機は、データの存在について監視される。狭帯域受信機を監視するステップは、ブロック805において狭帯域受信機を起動するステップ、次いで反復的にチャネルを進めるステップ(ブロック810)、および狭帯域受信機がデータを有するかを確認するステップ(ブロック815)を含む。いずれかの経路が情報を有する場合(ブロック808またはブロック815においてYES)、かかるデータは、無線またはアプリケーションが動作する(ブロック825)ことが可能であるように、無線またはアプリケーションプロセッサを速やかに構成する(ブロック820)ために用いてもよい。そうでなければ、無線は、広帯域送受信機がシステムに導入される前に動作していたのと同じように動作する。すなわち、狭帯域送受信機は、基地局または他のクライアントと通信するように再び試みるために異なるチャネル上で動作するように再構成される。
【0048】
図9Aは、本発明の実施形態による広帯域ASK復調器の例示的実施形態を示す。アンテナポート605の1つからの902におけるRF信号は、包絡線検出器910に向けられ、かかる包絡線検出器は、非線形装置を用いてRF信号を整流し、効果的にベースバンドにダウンコンバートする。また、包絡線検出器の出力は、ビットスライシングを可能にする動的モジュールである閾値ユニット920にも入力される。ビットが送信機から適正に復号されることを保証するため、動的閾値が要求される。包絡線検出器910および閾値ユニット920の出力は、コンパレータおよびヒステリシスモジュール915に入力され、かかるモジュールは、2つのアナログ信号をデジタルアウトまたはDATAに変換する。ヒステリシス付きコンパレータ915からのレベルがCMOSデジタル回路のレベル(ビット1についてはV.sub.dd/2〜Vdd、ビット0についてはGND〜V.sub.dd/2)以内である場合、デジタル情報の出力ストリームは、タイミング情報をデジタルストリームに変える論理復号器に渡してもよい。
【0049】
図9Bは、本発明の実施形態による基本的な包絡線検出器910を示す。図9Bでは、バイパスコンデンサ932でのDC除去後、ダイオード934が入力信号を整流し、電流を発生させ、R.sub.env936およびC.sub.envで構成された低域フィルタは、包絡線トラッカまたは整流信号からの低域フィルタとして作用する。
【0050】
図9Cは、本明細書の実施形態とともに用いるための包絡線検出器および関連付けられた回路を示す。図9Cの概略図は、ジョン−ウック・リー(Jong−Wook Lee)およびボムソン・リー(Bomson Lee)著、「高Q設計アプローチに基づく長距離UHF帯域パッシブRFIDタグIC(Long−Range UHF−Band Passive RFID Tag IC Based on High−Q Design Approach)」、産業用電子機器についてのIEEEトランザクション(IEEE Transactions on Industrial Electronics)、57(7):2308−2316 (2009年)から取ったものである。図9Cは、包絡線検出器960、ヒステリシス付きコンパレータ965、電圧レベル設定および低域フィルタ970を含むCMOS回路を示している。この性質の回路について証明されている従来技術は、−20dBmに感応するパッシブRFIDタグであり、バッテリ補助パッシブタグは、−30〜−34dBmに感応することが証明されている。移動装置または基地局が1つ以上の無線タグと通信するためにRFIDリーダを含むが、タグエミュレーション回路も含む場合、広帯域復調回路は、本明細書に記載のアプリケーションのために有用であり得る。その場合、無線(アンテナ、切替回路、モデム、および対応するソフトウェア)の大部分が共有され、コストが削減される。RF対数検出器など、他の種類の包絡線検出器を用いてもよい。
【0051】
図10は、ソーシャルネットワーキング・システムに関連付けられている例示的なネットワーク環境1000を示している。ネットワーク環境1000は、ネットワーク1010によって互いにつながっているクライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、およびサードパーティ・システム1070を含む。図10は、クライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、サードパーティ・システム1070、およびネットワーク1010の特定の構成を示しているが、本開示は、クライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、サードパーティ・システム1070、およびネットワーク1010の任意の適切な構成を想定している。限定ではなく、例として、クライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、およびサードパーティ・システム1070のうちの複数は、ネットワーク1010を迂回して、互いに直接つながることが可能である。別の例として、クライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、およびサードパーティ・システム1070のうちの複数は、物理的にまたは論理的に、全体としてまたは部分的に互いに同一場所に配置されることが可能である。その上、図10は、特定の数のクライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、サードパーティ・システム1070、およびネットワーク1010を示しているが、本開示は、任意の適切な数のクライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、サードパーティ・システム1070、およびネットワーク1010を想定している。限定ではなく、例として、ネットワーク環境1000は、複数のクライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、サードパーティ・システム1070、およびネットワーク1010を含むことができる。
【0052】
本開示は、任意の適切なネットワーク1010を想定している。限定ではなく、例として、ネットワーク1010の1つまたは複数の部分は、アド・ホック・ネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイヤレスLAN(WLAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、ワイヤレスWAN(WWAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、インターネットの一部分、公衆交換電話網(PSTN)の一部分、セルラー電話ネットワーク、またはこれらのうちの複数の組合せを含むことができる。ネットワーク1010は、1つまたは複数のネットワーク1010を含むことができる。
【0053】
リンク1050は、クライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、およびサードパーティ・システム1070を通信ネットワーク1010に、または互いに接続することができる。本開示は、任意の適切なリンク1050を想定している。特定の実施形態においては、1つまたは複数のリンク1050は、1つもしくは複数の有線リンク(たとえば、デジタル・サブスクライバ・ライン(DSL)もしくはデータ・オーバ・ケーブル・サービス・インターフェース仕様(DOCSIS)など)、ワイヤレス・リンク(たとえば、Wi−Fiもしくはワールドワイド・インターオペラビリティー・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX)など)、または光リンク(たとえば、同期光ネットワーク(SONET)もしくは同期デジタル階層(SDH)など)を含む。特定の実施形態においては、1つまたは複数のリンク1050はそれぞれ、アド・ホック・ネットワーク、イントラネット、エクストラネット、VPN、LAN、WLAN、WAN、WWAN、MAN、インターネットの一部分、PSTNの一部分、セルラー・テクノロジーベースのネットワーク、衛星通信テクノロジーベースのネットワーク、別のリンク1050、または複数のそのようなリンク1050の組合せを含む。リンク1050は、ネットワーク環境1000の全体を通じて必ずしも同じである必要はない。1つまたは複数の第1のリンク1050は、1つまたは複数の点において1つまたは複数の第2のリンク1050とは異なることが可能である。
【0054】
特定の実施形態においては、クライアント・システム1030は、クライアント・システム1030によって実装またはサポートされる適切な機能を実行することができる、ハードウェア、ソフトウェア、もしくは組み込みロジック・コンポーネント、または複数のそのようなコンポーネントの組合せを含む電子デバイスであることが可能である。限定ではなく、例として、クライアント・システム1030は、デスクトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータもしくはラップトップ・コンピュータ、ネットブック、タブレット・コンピュータなどのコンピュータ・システム、eブック・リーダ、GPSデバイス、カメラ、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルド電子デバイス、セルラー電話、スマートフォン、その他の適切な電子デバイス、またはそれらの任意の適切な組合せを含むことができる。本開示は、任意の適切なクライアント・システム1030を想定している。クライアント・システム1030は、クライアント・システム1030のネットワーク・ユーザがネットワーク1010にアクセスすることを可能にすることができる。クライアント・システム1030は、自分のユーザがその他のクライアント・システム1030のその他のユーザと通信することを可能にすることができる。
【0055】
特定の実施形態においては、クライアント1030は、MICROSOFT INTERNET EXPLORER、GOOGLE CHROME、またはMOZILLA FIREFOXなどのウェブ・ブラウザ1032を含むことができ、1つまたは複数のアドオン、プラグイン、またはTOOLBARもしくはYAHOO TOOLBARなどのその他の拡張を有することができる。クライアント・システム1030のユーザは、ウェブ・ブラウザ1032を特定のサーバ(サーバ1062、またはサードパーティ・システム1070に関連付けられているサーバなど)へ導くユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)またはその他のアドレスを入力することができ、ウェブ・ブラウザ1032は、ハイパー・テキスト転送プロトコル(HTTP)要求を生成して、そのHTTP要求をサーバに通信することができる。サーバは、そのHTTP要求を受け入れて、そのHTTP要求に応答して1つまたは複数のハイパー・テキスト・マークアップ言語(HTML)ファイルをクライアント・システム1030に通信することができる。クライアント・システム1030は、ユーザに提示するためにサーバからのHTMLファイルに基づいてウェブページをレンダリングすることができる。本開示は、任意の適切なウェブページ・ファイルを想定している。限定ではなく、例として、ウェブページは、特定のニーズに従って、HTMLファイル、拡張可能ハイパー・テキスト・マークアップ言語(XHTML)ファイル、または拡張可能マークアップ言語(XML)ファイルからレンダリングすることができる。そのようなページは、限定ではなく、例として、JAVASCRIPT(登録商標)、JAVA(登録商標)、MICROSOFT SILVERLIGHTで書かれたスクリプトなどのスクリプト、AJAX(Asynchronous JAVASCRIPT(登録商標) and XML)などのマークアップ言語とスクリプトの組合せなどを実行することもできる。本明細書においては、ウェブページへの参照は、適切な場合には、(そのウェブページをレンダリングするためにブラウザが使用することができる)1つまたは複数の対応するウェブページ・ファイルを含み、その逆もまた同様である。
【0056】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、オンライン・ソーシャル・ネットワークをホストすることができるネットワークアドレス可能なコンピューティング・システムであることが可能である。ソーシャルネットワーキング・システム1060は、たとえば、ユーザプロフィール・データ、コンセプトプロフィール・データ、ソーシャルグラフ情報、またはオンライン・ソーシャル・ネットワークに関連したその他の適切なデータなどのソーシャルネットワーキング・データを生成すること、格納すること、受け取ること、および送信することが可能である。ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ネットワーク環境1000のその他のコンポーネントによって直接、またはネットワーク1010を介してアクセスされることが可能である。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、1つまたは複数のサーバ1062を含むことができる。それぞれのサーバ1062は、単一のサーバ、または複数のコンピュータもしくは複数のデータセンターにわたる分散サーバであることが可能である。サーバ1062は、限定ではなく、例として、ウェブ・サーバ、ニュース・サーバ、メール・サーバ、メッセージ・サーバ、広告サーバ、ファイル・サーバ、アプリケーション・サーバ、Exchangeサーバ、データベース・サーバ、プロキシ・サーバ、本明細書において記述されている機能もしくはプロセスを実行するのに適している別のサーバ、またはそれらの任意の組合せなど、さまざまなタイプのものであることが可能である。特定の実施形態においては、それぞれのサーバ1062は、サーバ1062によって実装またはサポートされる適切な機能を実行するためのハードウェア、ソフトウェア、もしくは組み込みロジック・コンポーネント、または複数のそのようなコンポーネントの組合せを含むことができる。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1064は、1つまたは複数のデータ・ストア1064を含むことができる。データ・ストア1064は、さまざまなタイプの情報を格納するために使用されることが可能である。特定の実施形態においては、データ・ストア1064内に格納されている情報は、特定のデータ構造に従って編成されることが可能である。特定の実施形態においては、それぞれのデータ・ストア1064は、リレーショナル・データベース、行のデータベース、相関関係データベース、あるいは他の適切なデータベースであることが可能である。本開示は、特定のタイプのデータベースを記述し、例示するが、本開示においては、任意の適切なタイプのデータベースが考えられる。特定の実施形態は、クライアント・システム1030、ソーシャルネットワーキング・システム1060、またはサードパーティ・システム1070が、データ・ストア1064内に格納されている情報を管理すること、取り出すこと、修正すること、追加すること、または削除することを可能にするインターフェースを提供することができる。
【0057】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、1つまたは複数のソーシャルグラフを1つまたは複数のデータ・ストア1064内に格納することができる。特定の実施形態においては、ソーシャルグラフは、複数のノード(複数のユーザ・ノード(それぞれが、特定のユーザに対応している)、または複数のコンセプト・ノード(それぞれが、特定のコンセプトに対応している)を含むことができる)と、ノード同士をつなげる複数のエッジとを含むことができる。ソーシャルネットワーキング・システム1060は、オンライン・ソーシャル・ネットワークのユーザに、その他のユーザと通信および対話する能力を提供することができる。特定の実施形態においては、ユーザたちは、ソーシャルネットワーキング・システム1060を介してオンライン・ソーシャル・ネットワークに参加し、次いで、自分たちがつながりたいと望むソーシャルネットワーキング・システム1060のその他の複数のユーザにつながり(すなわち、関係)を付加することができる。本明細書においては、「友達」という用語は、ユーザがソーシャルネットワーキング・システム1060を介して、つながり、関連付け、または関係を形成しているソーシャルネットワーキング・システム1060のその他の任意のユーザを指すことができる。
【0058】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ソーシャルネットワーキング・システム1060によってサポートされるさまざまなタイプのアイテムまたはオブジェクトに関してアクションを取る能力をユーザに提供することができる。限定ではなく、例として、それらのアイテムおよびオブジェクトは、ソーシャルネットワーキング・システム1060のユーザが属することが可能であるグループもしくはソーシャル・ネットワーク、ユーザが関心を抱く可能性があるイベントもしくはカレンダー・エントリー、ユーザが使用することができるコンピュータベースのアプリケーション、ユーザがサービスを介してアイテムを購入もしくは販売することを可能にするトランザクション、ユーザが実行することができる広告との対話、またはその他の適切なアイテムもしくはオブジェクトを含むことができる。ユーザは、ソーシャルネットワーキング・システム1060において、またはサードパーティ・システム1070の外部システム(ソーシャルネットワーキング・システム1060とは別個のものであって、ネットワーク1010を介してソーシャルネットワーキング・システム1060に結合されている)によって表されることが可能である任意のものと対話することができる。
【0059】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、さまざまなエンティティ同士をリンクできることが可能である。限定ではなく、例として、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザたちが互いに対話すること、ならびにサードパーティ・システム1070もしくはその他のエンティティからのコンテンツを受け取ることを可能にすることができ、またはユーザたちがアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)もしくはその他の通信チャネルを通じてこれらのエンティティと対話することを可能にすることができる。
【0060】
特定の実施形態においては、サードパーティ・システム1070は、1つもしくは複数のタイプのサーバ、1つもしくは複数のデータ・ストア、1つもしくは複数のインターフェース(APIを含むが、それには限定されない)、1つもしくは複数のウェブ・サービス、1つもしくは複数のコンテンツ・ソース、1つもしくは複数のネットワーク、または(たとえば、サーバが通信することができる)その他の任意の適切なコンポーネントを含むことができる。サードパーティ・システム1070は、ソーシャルネットワーキング・システム1060を運営しているエンティティとは異なるエンティティによって運営されることが可能である。しかしながら、特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060およびサードパーティ・システム1070は、ソーシャルネットワーキング・システム1060またはサードパーティ・システム1070のユーザにソーシャルネットワーキング・サービスを提供するために互いに連携して機能することができる。この意味において、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、サードパーティ・システム1070などのその他のシステムがインターネットを介してソーシャルネットワーキング・サービスおよび機能をユーザに提供するために使用することができるプラットフォーム、またはバックボーンを提供することができる。
【0061】
特定の実施形態においては、サードパーティ・システム1070は、サードパーティ・コンテンツ・オブジェクト・プロバイダを含むことができる。サードパーティ・コンテンツ・オブジェクト・プロバイダは、コンテンツ・オブジェクトの1つまたは複数のソースを含むことができ、それらのソースは、クライアント・システム1030に通信されることが可能である。限定ではなく、例として、コンテンツ・オブジェクトは、ユーザにとって関心がある物またはアクティビティに関する情報、たとえば、映画の開始時刻、映画のレビュー、レストランのレビュー、レストランのメニュー、製品の情報およびレビュー、またはその他の適切な情報などを含むことができる。限定ではなく、別の例として、コンテンツ・オブジェクトは、インセンティブ・コンテンツ・オブジェクト、たとえば、クーポン、ディスカウント・チケット、ギフト券、またはその他の適切なインセンティブ・オブジェクトを含むことができる。
【0062】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060はまた、ユーザによって生成されたコンテンツ・オブジェクトを含み、それらのコンテンツ・オブジェクトは、ソーシャルネットワーキング・システム1060とのユーザの対話を高めることができる。ユーザによって生成されたコンテンツは、ユーザがソーシャルネットワーキング・システム1060に付加、アップロード、送信、または「ポスト」することができる任意のものを含むことができる。限定ではなく、例として、ユーザは、クライアント・システム1030からソーシャルネットワーキング・システム1060へポストを通信する。ポストは、ステータス更新もしくはその他のテキスト・データ、ロケーション情報、写真、ビデオ、リンク、音楽、またはその他の類似したデータもしくはメディアなどのデータを含むことができる。コンテンツは、ニュースフィードまたはストリームなどの「通信チャネル」を通じてサードパーティによってソーシャルネットワーキング・システム1060に付加されることも可能である。
【0063】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、さまざまなサーバ、サブシステム、プログラム、モジュール、ログ、およびデータ・ストアを含むことができる。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ウェブ・サーバ、アクション・ロガー、API要求サーバ、関連性およびランキング・エンジン、コンテンツ・オブジェクト分類子、通知コントローラ、アクション・ログ、サードパーティ・コンテンツ・オブジェクト露出ログ、推測モジュール、認可/プライバシー・サーバ、検索モジュール、広告ターゲティング・モジュール、ユーザインタフェース・モジュール、ユーザプロフィール・ストア、つながりストア、サードパーティ・コンテンツ・ストア、またはロケーション・ストアのうちの1つまたは複数を含むことができる。ソーシャルネットワーキング・システム1060は、適切なコンポーネント、たとえば、ネットワーク・インターフェース、セキュリティー・メカニズム、ロード・バランサ、フェイルオーバ・サーバ、管理およびネットワークオペレーション・コンソール、その他の適切なコンポーネント、またはそれらの任意の適切な組合せを含むこともできる。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザ・プロフィールを格納するための1つまたは複数のユーザプロフィール・ストアを含むことができる。ユーザ・プロフィールは、たとえば、経歴情報、人口統計学的情報、挙動情報、ソーシャルな情報、またはその他のタイプの記述的情報、たとえば、職業経験、学歴、趣味もしくは好み、関心、親近感、またはロケーションを含むことができる。関心情報は、1つまたは複数のカテゴリに関連した関心を含むことができる。カテゴリは、一般的または具体的であることが可能である。限定ではなく、例として、ユーザが、あるブランドの靴に関する記事に対して「いいね!」を表明した場合には、カテゴリは、そのブランド、または「靴」もしくは「衣類」という一般的なカテゴリであることが可能である。ユーザに関するつながり情報を格納するために、つながりストアが使用されることが可能である。つながり情報は、類似のもしくは共通の職業経験、グループ・メンバーシップ、趣味、学歴を有しているか、または何らかの形で関連しているか、もしくは共通の属性を共有しているユーザ同士を示すことができる。つながり情報は、さまざまなユーザおよびコンテンツ(内部および外部の両方)の間におけるユーザ定義のつながりを含むこともできる。ネットワーク1010を介してソーシャルネットワーキング・システム1060を1つもしくは複数のクライアント・システム1030または1つもしくは複数のサードパーティ・システム1070にリンクさせるために、ウェブ・サーバが使用されることが可能である。ウェブ・サーバは、ソーシャルネットワーキング・システム1060と、1つまたは複数のクライアント・システム1030との間においてメッセージを受け取って回送するためにメール・サーバまたはその他のメッセージング機能を含むことができる。API要求サーバは、サードパーティ・システム1070が、1つまたは複数のAPIを呼び出すことによってソーシャルネットワーキング・システム1060からの情報にアクセスすることを可能にすることができる。ソーシャルネットワーキング・システム1060の上のまたは外のユーザのアクションに関してウェブ・サーバから通信を受け取るために、アクション・ロガーが使用されることが可能である。アクション・ログとともに、サードパーティコンテンツ・オブジェクトへのユーザの露出についてのサードパーティコンテンツオブジェクト・ログが保持されることが可能である。通知コントローラは、コンテンツ・オブジェクトに関する情報をクライアント・システム1030に提供することができる。情報は、通知としてクライアント・システム1030へ押し出されることが可能であり、または情報は、クライアント・システム1030から受け取られた要求に応答してクライアント・システム1030から引き出されることが可能である。ソーシャルネットワーキング・システム1060のユーザの1つまたは複数のプライバシー設定を実施するために、認可サーバが使用されることが可能である。ユーザのプライバシー設定は、ユーザに関連付けられている特定の情報がどのように共有されることが可能であるかを特定する。認可サーバは、ユーザが、たとえば、適切なプライバシー設定を設定することなどによって、自分のアクションをソーシャルネットワーキング・システム1060によって記録されること、またはその他のシステム(たとえば、サードパーティ・システム1070)と共有されることのオプトインまたはオプトアウトを行うことを可能にすることができる。サードパーティ・システム1070などのサードパーティから受け取られたコンテンツ・オブジェクトを格納するために、サードパーティコンテンツオブジェクト・ストアが使用されることが可能である。ユーザに関連付けられているクライアント・システム1030から受け取られたロケーション情報を格納するために、ロケーション・ストアが使用されることが可能である。広告価格設定モジュールが、ソーシャルな情報、現在時刻、ロケーション情報、またはその他の適切な情報を組み合わせて、関連がある広告を、通知の形式でユーザに提供することができる。
【0064】
図11は、例示的なソーシャルグラフ1100を示している。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、1つまたは複数のソーシャルグラフ1100を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。特定の実施形態においては、ソーシャルグラフ1100は、複数のノード(複数のユーザ・ノード1102、または複数のコンセプト・ノード1104を含むことができる)と、ノード同士をつなげる複数のエッジ1106とを含むことができる。図11において示されている例示的なソーシャルグラフ1100は、教示上の目的から、2次元のビジュアル・マップ表示で示されている。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060、クライアント・システム1030、またはサードパーティ・システム1070は、適切なアプリケーションに関してソーシャルグラフ1100および関連したソーシャルグラフ情報にアクセスすることができる。ソーシャルグラフ1100のノードおよびエッジは、データ・オブジェクトとして、たとえば(ソーシャルグラフ・データベースなどの)データ・ストア内に格納されることが可能である。そのようなデータ・ストアは、ソーシャルグラフ1100のノードまたはエッジの1つまたは複数の検索可能なまたはクエリ可能なインデックスを含むことができる。
【0065】
特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1102は、ソーシャルネットワーキング・システム1060のユーザに対応することができる。限定ではなく、例として、ユーザは、ソーシャルネットワーキング・システム1060と、またはソーシャルネットワーキング・システム1060を介して対話または通信する個人(人間のユーザ)、エンティティ(たとえば、企業、ビジネス、もしくはサードパーティ・アプリケーション)、または(たとえば、個人もしくはエンティティの)グループであることが可能である。特定の実施形態においては、あるユーザがソーシャルネットワーキング・システム1060とのアカウントに登録した場合には、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、そのユーザに対応するユーザ・ノード1102を作成し、そのユーザ・ノード1102を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。本明細書において記述されているユーザおよびユーザ・ノード1102は、適切な場合には、登録されているユーザ、および登録されているユーザに関連付けられているユーザ・ノード1102を指すことができる。追加として、または代替として、本明細書において記述されているユーザおよびユーザ・ノード1102は、適切な場合には、ソーシャルネットワーキング・システム1060に登録されていないユーザを指すことができる。特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1102は、ユーザによって提供された情報、またはソーシャルネットワーキング・システム1060を含むさまざまなシステムによって収集された情報に関連付けられることが可能である。限定ではなく、例として、ユーザは、自分の名前、プロフィール画像、連絡先情報、生年月日、性別、婚姻状況、家族状況、勤務先、学歴、好み、関心、またはその他の人口統計学的情報を提供することができる。特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1102は、ユーザに関連付けられている情報に対応する1つまたは複数のデータ・オブジェクトに関連付けられることが可能である。特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1102は、1つまたは複数のウェブページに対応することができる。
【0066】
特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1104は、コンセプトに対応することができる。限定ではなく、例として、コンセプトは、場所(たとえば、映画館、レストラン、ランドマーク、もしくは都市など)、ウェブサイト(たとえば、ソーシャルネットワーク・システム1060に関連付けられているウェブサイト、もしくはウェブアプリケーション・サーバに関連付けられているサードパーティ・ウェブサイトなど)、エンティティ(たとえば、人、企業、グループ、スポーツ・チーム、もしくは有名人など)、ソーシャルネットワーキング・システム1060内に、もしくはウェブアプリケーション・サーバなどの外部サーバ上に配置されることが可能であるリソース(たとえば、オーディオ・ファイル、ビデオ・ファイル、デジタル写真、テキスト・ファイル、構造化されたドキュメント、もしくはアプリケーションなど)、物的もしくは知的財産(たとえば、彫塑、絵画、映画、ゲーム、曲、アイディア、写真、もしくは執筆作品など)、ゲーム、アクティビティ、アイディアもしくは理論、別の適切なコンセプト、または複数のそのようなコンセプトに対応することができる。コンセプト・ノード1104は、ユーザによって提供されたコンセプトの情報、またはソーシャルネットワーキング・システム1060を含むさまざまなシステムによって収集された情報に関連付けられることが可能である。限定ではなく、例として、コンセプトの情報は、名前もしくはタイトル、1つもしくは複数のイメージ(たとえば、本の表紙のイメージ)、ロケーション(たとえば、住所もしくは地理的ロケーション)、(URLに関連付けられることが可能である)ウェブサイト、連絡先情報(たとえば、電話番号もしくはEメール・アドレス)、その他の適切なコンセプト情報、またはそのような情報の任意の適切な組合せを含むことができる。特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1104は、コンセプト・ノード1104に関連付けられている情報に対応する1つまたは複数のデータ・オブジェクトに関連付けられることが可能である。特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1104は、1つまたは複数のウェブページに対応することができる。
【0067】
特定の実施形態においては、ソーシャルグラフ1100内のノードは、ウェブページ(「プロフィール・ページ」と呼ばれる場合もある)を表すこと、またはウェブページによって表されることが可能である。プロフィール・ページは、ソーシャルネットワーキング・システム1060によってホストされること、またはソーシャルネットワーキング・システム1060にとってアクセス可能であることが可能である。プロフィール・ページは、サードパーティ・サーバ1070に関連付けられているサードパーティ・ウェブサイト上にホストされることも可能である。限定ではなく、例として、特定の外部ウェブページに対応するプロフィール・ページは、その特定の外部ウェブページであることが可能であり、そのプロフィール・ページは、特定のコンセプト・ノード1104に対応することができる。プロフィール・ページは、その他のユーザのうちのすべてまたは選択されたサブセットによって閲覧できることが可能である。限定ではなく、例として、ユーザ・ノード1102は、対応するユーザ・プロフィール・ページを有することができ、そのユーザ・プロフィール・ページにおいては、対応するユーザが、コンテンツを付加すること、言明を行うこと、またはその他の形で自分自身を表現することが可能である。限定ではなく、別の例として、コンセプト・ノード1104は、対応するコンセプトプロフィール・ページを有することができ、そのコンセプトプロフィール・ページにおいては、1人または複数のユーザが、特にコンセプト・ノード1104に対応するコンセプトに関連して、コンテンツを付加すること、言明を行うこと、または自分自身を表現することが可能である。
【0068】
特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1104は、サードパーティ・システム1070によってホストされているサードパーティ・ウェブページまたはリソースを表すことができる。サードパーティ・ウェブページまたはリソースは、数ある要素の中でも、コンテンツ、選択可能なもしくはその他のアイコン、または、アクションもしくはアクティビティを表す(たとえば、JAVASCRIPT(登録商標)、AJAX、もしくはPHPコードで実装されることが可能である)その他の対話可能なオブジェクトを含むことができる。限定ではなく、例として、サードパーティ・ウェブページは、「いいね!」、「チェックイン」、「食べる」、「推奨する」、または別の適切なアクションもしくはアクティビティなどの選択可能なアイコンを含むことができる。サードパーティ・ウェブページを閲覧しているユーザは、それらのアイコンのうちの1つ(たとえば、「食べる」)を選択することによってアクションを実行して、クライアント・システム1030に、そのユーザのアクションを示すメッセージをソーシャルネットワーキング・システム1060へ送信させることができる。そのメッセージに応答して、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザに対応するユーザ・ノード1102と、サードパーティ・ウェブページまたはリソースに対応するコンセプト・ノード1104との間においてエッジ(たとえば、「食べる」エッジ)を作成して、エッジ1106を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。
【0069】
特定の実施形態においては、ソーシャルグラフ1100内の1対のノードが、1つまたは複数のエッジ1106によって互いにつながることが可能である。1対のノードをつなげるエッジ1106は、それらの1対のノードの間における関係を表すことができる。特定の実施形態においては、エッジ1106は、1対のノードの間における関係に対応する1つまたは複数のデータ・オブジェクトまたは属性を含むことまたは表すことが可能である。限定ではなく、例として、第1のユーザは、第2のユーザが第1のユーザの「友達」であるということを示すことができる。この表示に応答して、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、「友達要求」を第2のユーザに送信することができる。第2のユーザがその「友達要求」を承認した場合には、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ソーシャルグラフ1100内で第1のユーザのユーザ・ノード1102を第2のユーザのユーザ・ノード1102につなげるエッジ1106を作成して、エッジ1106をソーシャルグラフ情報としてデータ・ストア1064のうちの1つまたは複数の中に格納することができる。図11の例においては、ソーシャルグラフ1100は、ユーザ「A」のユーザ・ノード1102と、ユーザ「B」のユーザ・ノード1102との間における友達関係を示すエッジ1106と、ユーザ「C」のユーザ・ノード1102と、ユーザ「B」のユーザ・ノード1102との間における友達関係を示すエッジとを含む。本開示は、特定のユーザ・ノード1102同士をつなげる特定の属性を伴う特定のエッジ1106を記述している、または示しているが、本開示は、ユーザ・ノード1102同士をつなげる任意の適切な属性を伴う任意の適切なエッジ1106を想定している。限定ではなく、例として、エッジ1106は、友達関係、家族関係、ビジネスもしくは雇用関係、ファン関係、フォロワー関係、ビジター関係、サブスクライバ関係、上下関係、互恵的関係、非互恵的関係、別の適切なタイプの関係、または複数のそのような関係を表すことができる。その上、本開示は一般に、ノード同士をつながっているものとして記述しているが、本開示はまた、ユーザ同士またはコンセプト同士をつながっているものとして記述している。本明細書においては、つながっているユーザ同士またはコンセプト同士への言及は、適切な場合には、1つまたは複数のエッジ1106によってソーシャルグラフ1100内でつながっているそれらのユーザ同士またはコンセプト同士に対応するノード同士を指すことができる。
【0070】
特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104との間におけるエッジ1106は、ユーザ・ノード1102に関連付けられているユーザによって、コンセプト・ノード1104に関連付けられているコンセプトに対して実行された特定のアクションまたはアクティビティを表すことができる。限定ではなく、例として、図11において示されているように、ユーザは、コンセプトに対して「いいね!を表明すること」、「通うこと」、「プレイすること」、「聴くこと」、「料理すること」、「勤務すること」、または「観ること」を行った可能性があり、それらのそれぞれは、エッジタイプまたはサブタイプに対応することができる。コンセプト・ノード1104に対応するコンセプトプロフィール・ページは、たとえば、選択可能な「チェックイン」アイコン(たとえば、クリック可能な「チェックイン」アイコンなど)、または選択可能な「お気に入りに追加」アイコンを含むことができる。同様に、ユーザがこれらのアイコンをクリックした後に、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、それぞれのアクションに対応するユーザのアクションに応答して「お気に入り」エッジまたは「チェックイン」エッジを作成することができる。限定ではなく、別の例として、あるユーザ(ユーザ「C」)が、特定のアプリケーション(オンライン音楽アプリケーションであるSPOTIFY)を使用して特定の曲(「ランブル・オン」)を聴く場合がある。このケースにおいては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、そのユーザに対応するユーザ・ノード1102と、その曲およびアプリケーションに対応するコンセプト・ノード1104との間において、(図11に示されているような)「聴いた」エッジ1106および「使用した」エッジを作成して、そのユーザがその曲を聴いてそのアプリケーションを使用したということを示すことができる。その上、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、その曲に対応するコンセプト・ノード1104と、そのアプリケーションに対応するコンセプト・ノード1104との間において、(図11に示されているような)「再生した」エッジ1106を作成して、その特定の曲がその特定のアプリケーションによって再生されたということを示すことができる。このケースにおいては、「再生した」エッジ1106は、外部アプリケーション(SPOTIFY)によって外部オーディオ・ファイル(「イマジン」という曲)に関して実行されたアクションに対応する。本開示は、ユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104とをつなげる特定の属性を伴う特定のエッジ1106について記述しているが、本開示は、ユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104とをつなげる任意の適切な属性を伴う任意の適切なエッジ1106を想定している。その上、本開示は、単一の関係を表すユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104との間におけるエッジについて記述しているが、本開示は、1つまたは複数の関係を表すユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104との間におけるエッジを想定している。限定ではなく、例として、エッジ1106は、ユーザが特定のコンセプトに対して「いいね!」を表明しているということ、およびその特定のコンセプトを使用したということの両方を表すことができる。あるいは、別のエッジ1106は、(図11において、ユーザ「E」を表すユーザ・ノード1102と、「SPOTIFY」を表すコンセプト・ノード1104との間において示されているような)ユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104との間におけるそれぞれのタイプの関係(または、単一の関係が複数集まったもの)を表すことができる。
【0071】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ソーシャルグラフ1100内でユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104との間においてエッジ1106を作成することができる。限定ではなく、例として、(たとえば、ユーザのクライアント・システム1030によってホストされているウェブ・ブラウザまたは専用のアプリケーションを使用することなどによって)コンセプトプロフィール・ページを閲覧しているユーザは、「いいね!」アイコンをクリックまたは選択することにより、コンセプト・ノード1104によって表されているコンセプトを自分が気に入っているということを示すことができ、その「いいね!」アイコンをクリックまたは選択することは、ユーザのクライアント・システム1030に、そのコンセプトプロフィール・ページに関連付けられているそのコンセプトをそのユーザが気に入っているということを示すメッセージをソーシャルネットワーキング・システム1060へ送信させることができる。そのメッセージに応答して、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、そのユーザとコンセプト・ノード1104との間における「いいね!」エッジ1106によって示されているように、そのユーザに関連付けられているユーザ・ノード1102とコンセプト・ノード1104との間においてエッジ1106を作成することができる。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、エッジ1106を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。特定の実施形態においては、エッジ1106は、特定のユーザ・アクションに応答してソーシャルネットワーキング・システム1060によって自動的に形成されることが可能である。限定ではなく、例として、第1のユーザが、画像をアップロードすること、映画を観ること、または曲を聴くことを行った場合には、エッジ1106は、第1のユーザに対応するユーザ・ノード1102と、それらのコンセプトに対応するコンセプト・ノード1104との間において形成されることが可能である。本開示は、特定の様式で特定のエッジ1106を形成することについて記述しているが、本開示は、任意の適切な様式で任意の適切なエッジ1106を形成することを想定している。
【0072】
特定の実施形態においては、広告は、テキスト(HTMLリンクされる)、1つ以上のイメージ(HTMLリンクされる)、1つ以上のビデオ、オーディオ、1つ以上のアドビ・フラッシュファイル、これらの適切な組み合わせ、あるいは1つ以上のウェブページ上に、1通以上の電子メールに示される、あるいはユーザによって要求された検索結果に関する任意の適切なデジタル形式の任意の他の適切な広告である。付加的に、あるいはこれに代えて、広告は、1つ以上のスンポンサード・ストーリ(例えばソーシャルネットワーキング・システム1060上のニュース・フィードあるいはティッカー・アイテム)である。スポンサード・ストーリは、ユーザによるソーシャル・アクションである(例えば、ページを「いいね!」し、ページで「いいね!」するかコメントし、ページに関連付けられたイベントに回答を促し(RSVPing)、ページに投稿された質問に投票し、場所にチェックインし、アプリケーションを使用するか、ゲームをプレイし、あるいはウェブサイトを「いいね!」するか共有する)。広告主は、例えば、ユーザのプロフィール・ページあるいは他のページの予め定められた領域内で示されたソーシャル・アクションを、広告主に関連付けられた付加的な情報とともに示し、他のユーザのニュース・フィードやティッカー内で立体表示するか強調表示し、あるいは他の方法で促進することにより促進する。広告主はソーシャル・アクションを促進するために支払いをする。ソーシャル・アクションはソーシャルネットワーキング・システム1060内で、あるいはそのシステム上で促進される。付加的に、あるいはこれに代えて、ソーシャル・アクションは、適切な場合ソーシャルネットワーキング・システム1060の外部で、あるいはこれから離れて促進されてもよい。特定の実施形態においては、ページは、ストーリを共有するとともに人々をつなぐことを促進するビジネス、組織、あるいは商標のオンラインの存在(ソーシャルネットワーキング・システム1060内の、あるいはシステムの外側のウェブページやウェブサイトなど)である。ページは、例えばアプリケーションを付加し、ストーリをポスティングし、イベントをホスティングすることによりカスタマイズされる。
【0073】
スンポンサード・ストーリは、ユーザのニュース・フィードにおけるストーリから生成され、ソーシャルネットワーキング・システム1060と関連付けられたウェブページを見る際に、ユーザのウェブ・ブラウザの表示内の特定の領域に促進される。スンポンサード・ストーリは、ユーザによって見られる可能性が高い。この少なくとも部分的な理由として、スンポンサード・ストーリが通常ユーザの友達、ファン・ページや、他のつながりによる交流や示唆を含むことが挙げられる。スンポンサード・ストーリに関して、特定の実施形態は、2011年12月15日に出願され、発明の名称が「オーガニック・アクティビティ・ストリームからのスンポンサード・ストーリ・ユニット生成」である米国特許出願第13/327557号明細書、2012年2月3日に米国特許出願第13/020745号として出願され、発明の名称が「オーガニック・アクティビティ・ストリームからのスンポンサード・ストーリ・ユニット生成」である米国特許出願公開第2012/0203831号明細書、あるいは2011年3月9日に米国特許出願第13/044506号として出願され、発明の名称が「スンポンサード・ストーリのための承認申請」である米国特許出願公開第2012/0233009号明細書に開示される1つ以上のシステム、コンポーネント、要素、機能、方法、作動、あるいは工程を利用する。これらの明細書は制限ではなく例として、その全体がここに開示されたものとする。特定の実施形態においては、スポンサード・ストーリは、2011年8月18日に出願され、発明の名称が「スンポンサード・ストーリのためのコンピュータ・ビジョン・コンテンツ検知」である米国特許出願第13/212356号明細書に開示されるような、広告主への明示的なつながりを欠く、アップロードされたイメージあるいは写真の製品を発見するためのコンピュータ・ビジョン・アルゴリズムを利用する。明細書は限定ではなく例としてその全体がここに開示されたものとする。
【0074】
上述したように、広告は、テキスト(HTMLリンク付けされる)、1つ以上の画像(HTMLリンク付けされる)、1つ以上のビデオ、オーディオ、1つ以上のアドビ・フラッシュファイル、これらの適切な組み合わせ、あるいは任意の適切なデジタル形式における任意の他の適切な広告である。特定の実施形態においては、広告は、サードパーティ・ウェブページ、ソーシャルネットワーキング・システム・ウェブ・ページ、あるいは他のページ内に表示されるように要求される。広告は、例えばページのトップのバナー領域に、ページの側部の欄に、ページのGUIに、ポップアップ・ウィンドウに、ページのコンテンツのトップ上に、あるいはページに対する他の位置などの、ページの専用部分に表示される。付加的に、あるいはこれに代えて、広告はアプリケーション、あるいはゲーム内に表示されてもよい。広告は、専用ページ内に表示され、ユーザがページにアクセスするかアプリケーションを利用するか、ゲームをプレイするに先だって、広告と対話するか広告を見ることをユーザに要求する。ユーザは、例えばウェブ・ブラウザを介して広告を見る。
【0075】
ユーザは任意の適切な方法で広告と対話する。ユーザは広告をクリックするか選択し、広告は広告に関連付けられたページにユーザ(あるいはユーザによって使用されるブラウザまたは他のアプリケーション)を案内する。広告に関連付けられたページでは、ユーザは、広告に関連付けられた製品やサービスの購入、広告に関連付けられた情報の受信、あるいは広告に関連付けられたニュースレターの購読などの付加的なアクションを行う。オーディオまたはビデオを備えた広告は、広告のコンポーネント(「再生ボタン」のような)を選択することにより再生される。特定の実施形態においては、広告は1つ以上のゲームを含み、ユーザや他のアプリケーションは広告に関してプレイする。広告は広告における投票や質問に応答するための機能を含む。
【0076】
広告は、ユーザが対話するソーシャルネットワーキング・システムの機能を含む。例えば、ユーザは広告によって「いいね!」するか、あるいは支持に関連付けられたアイコンやリンクを選択することにより、広告を支持することができる。同様に、ユーザは、広告に関連付けられたイベントを、別のユーザ(例えばソーシャルネットワーキング・システム1060を介して)あるいはRSVP(例えばソーシャルネットワーキング・システム160を介して)と広告を共有する。付加的に、あるいはこれに代えて、広告は、ユーザに向けられたソーシャルネットワーキング・システム・コンテキストを含んでいてもよい。例えば、広告は、広告の主題に関連付けられたアクションを行った、ソーシャルネットワーキング・システム1060内のユーザの友達に関する情報を表示する。
【0077】
ソーシャルネットワーキング・システムの機能やコンテキストは、任意の適切な方法で広告に関連付けられる。例えば、広告システム(広告に対する試みを受け取るとともに応答して広告を選択するためのハードウェア、ソフトウェア、あるいはその両者を含む)は、ソーシャルネットワーキング・システム1060からソーシャルネットワーキング機能あるいはコンテキストを検索し、ユーザに広告を供給する前に広告に検索されたソーシャルネットワーキング機能やコンテキストを組み込む。広告を備えたソーシャルネットワーキング・システム機能あるいはコンテキストを選択し提供する例は、2010年10月5日に米国特許出願第12/898662号として出願され、発明の名称が「ソーシャル支持へのオンライン広告の供給」である米国特許出願公開第2012/0084160号明細書、および2011年3月8日に米国特許出願第13/043424号として出願され、発明の名称が「閲覧ユーザ広告を表示するためのソーシャル支持情報の選択」である米国特許出願公開第2012/0232998号明細書に開示され、これらは限定ではなく例としてその全体がここに開示されたものとする。ソーシャルネットワーキング・システム機能あるいはコンテキストに関連付けられる広告と対話することにより、交流に関する情報が、ソーシャルネットワーキング・システム1060のユーザのプロフィール・ページに表示される。
【0078】
特定の実施形態は、広告がより関連するかより有用であると分かる可能性が高い、ユーザへの広告の配布を促進する。例えば、広告主は、広告がより関連するかより有用であると分かる可能性が高いユーザを識別し対象とすることにより、より高いコンバージョンレート(およびこれによる広告からのより高い投資効率(ROI))が得られる。広告主は、それらのユーザを識別するためにソーシャルネットワーキング・システム1060におけるユーザ・プロフィール情報を使用する。付加的に、あるいはこれに代えて、ソーシャルネットワーキング・システム1060が、広告主のためにそれらのユーザを識別するべくソーシャルネットワーキング・システム1060におけるユーザ・プロフィール情報を使用してもよい。限定ではなく、例として、特定の実施形態は、イベントの招待あるいは提案、クーポン、取引、あるいはウィッシュ・リストアイテムに関する提案、友達のライフイベントに関する提案、グループに関する提案、広告、あるいは社会広告を備えるユーザを対象とする。そのように対象とすることは、場合に応じて、ソーシャルネットワーキング・システム1060上で、あるいはそのシステム内で、あるいはソーシャルネットワーキング・システム1060から離れて、あるいはそのシステムの外部で、あるいはユーザのモバイル・コンピューティング・デバイス上で行われる。ソーシャルネットワーキング・システム1060上で、あるいはそのシステム内では、そのように対象とすることは、ユーザのニュース・フィード、検索結果、電子メール受信箱あるいは他の受信箱、通知チャンネルに向けられるか、ソーシャルネットワーキング・システム1060のウェブページの特定の領域、例えば、コンシェルジュやグループ・メンバー領域のウェブページ(同じコンセプト、ノード、あるいはオブジェクトに関連付けられた、右側レールの広告に沿ったグループ)、あるいは、ネットワーク分身領域(ユーザがウェブページ上の何を閲覧しているか、およびユーザの現在のニュース・フィードに基づく)に現れる。ソーシャルネットワーキング・システム1060から離れ、あるいはシステムの外部の場合、そのように対象とすることは、サードパーティ・ウェブサイトを通して提供され、例えば、広告交換あるいはソーシャル・プラグ・インを含む。ユーザのモバイル・コンピューティング・デバイス上の場合、そのように対象とすることは、モバイル・コンピューティング・デバイスにプッシュ通知によって提供される。
【0079】
ユーザを識別し対象とすることに使用される対象の基準は、ソーシャルネットワーキング・システム1060上の明示的なユーザの関心、あるいはソーシャルネットワーキング・システム1060上のノード、オブジェクト、エンティティ、商標、あるいはページに対するユーザの明示的なつながりを含む。付加的に、あるいはこれに代えて、そのような対象の基準は、暗黙、あるいは推論されるユーザの関心やつながりを含む(ユーザの履歴、人口学的アクティビティ、ソーシャル・アクティビティ、あるいは他のアクティビティ、友達のソーシャル・アクティビティや他のアクティビティ、購読、あるいはユーザに類似する他のユーザの上記のうち任意のもの(例えば、共有される関心、つながりやイベントに基づく)を分析することを含む)。特定の実施形態はプラットフォームを対象とすることを利用し、これはプラットフォームおよび「いいね!」の印象データ、文脈上の信号(例えば、「COCA−COLAのページを誰が今見ているか、あるいは、最近見たか。」)、軽いつながり(例えば「チェックイン」)、接続類似性、ファン、抽出されたキーワード、EMU広告、推論される広告、係数、類似性、あるいは他のソーシャルグラフの情報、友達の友達のつながり、ピンで留めや応援、取引、投票、家計収入、ソーシャル・クラスタやグループ、イメージあるいは他のメディアに検知された製品、ソーシャルグラフあるいはオープン・グラフ・エッジ・タイプ、地理予測、プロフィールまたはページのビュー、ステータス更新あるいは他のユーザによる投稿(この分析は自然言語処理あるいはキーワード抽出を含む)、イベント情報、あるいはコラボラティブ・フィルタリングを含む。場合に応じて、ユーザを識別し対象とすることはさらにプライバシー設定(ユーザ・オプトアウトなど)、データ・ハッシング、あるいはデータ変名化を含む。
【0080】
広告によりユーザを対象とするために、特定の実施形態は、2008年8月18日に米国特許出願第12/193702号として出願され、発明の名称が「ソーシャルネットワーキング・ウェブサイト上の社会広告および他の情報メッセージ並びにこれらの広告モデル」である米国特許出願公開第2009/0119167号明細書、2008年8月20日に米国特許出願第12/195321号として出願され発明の名称が「ソーシャル・ネットワークにおける対象とする広告」である米国特許出願公開第2009/0070219号明細書、2010年12月15日に米国特許出願第12/968786号として出願され発明の名称が「広告に関連付けられたオブジェクトと対話したユーザの友達を対象とするソーシャル広告」である米国特許出願公開第2012/0158501号明細書、あるいは2010年12月23日に米国特許出願第12/978265号として出願され発明の名称が「ソーシャルネットワーキング・システムにおける文脈に関連する類似性予測」である米国特許出願公開第2012/0166532号明細書に開示される1つ以上のシステム、コンポーネント、要素、機能、方法、作動、あるいは工程を利用する。これらの明細書はすべて限定ではなく、例としてその全体がここに開示されたものとする。
【0081】
広告は、ウェブ・ブラウザあるいは他のアプリケーションのためのプラグ・イン、フレーム要素、ニュース・フィード、ティッカー、通知(例えば、電子メール、ショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージ、あるいは通知を含む)、あるいは他の手段を使用して、提示乃至配布される。広告は、ユーザのモバイルまたは他のコンピューティング・デバイス上でユーザに提示乃至配布される。広告の配布に関して、特定の実施形態は、2010年12月15日に米国特許出願第12/969368号として出願され発明の名称が「サードパーティ・システム用のコメント・プラグ・イン」である米国特許出願公開第2012/0159635号明細書、2010年12月15日に米国特許出願第12/969408号として出願され発明の名称が「コメント・オーダリング・システム」である米国特許出願公開第2012/0158753号明細書、2006年8月11日に米国特許出願第11/503242号として出願され発明の名称が「ソーシャル・ネットワークのユーザに関するニュース・フィードの動的提供」である米国特許第7669123号明細書、2006年8月11日に米国特許出願第11/503093号として出願され発明の名称が「ソーシャル・ネットワーク環境におけるユーザ類似性に基づくニュース・フィードの提供」である米国特許出願公開第2008/0040475号明細書、2010年9月16日に米国特許出願第12/884010号として出願され発明の名称が「ニュース・フィードのためのアクションのクラスタリング」である米国特許出願公開第2012/0072428号明細書、2009年7月1日に米国特許出願第12/496606号明細書として出願され発明の名称が「ソーシャルネットワーキング・サービスにおけるつながりに関する情報収集」である米国特許出願公開第2001/0004692号明細書、2006年9月12日に米国特許出願第11/531154号として出願され発明の名称が「オンライン・ソーシャル・ネットワークにおけるユーザ・コンテンツに対する変更を追跡する方法およびシステム」である米国特許出願公開第2008/0065701号明細書、2007年1月17日に米国特許出願第11/624088号として出願され発明の名称が「外部ソースからのオンライン・ソーシャル・ネットワークのユーザのページのランディングに対する更新供給」である米国特許出願公開第2008/0065604号明細書、2010年4月19日に米国特許出願第12/763171号として出願され発明の名称が「統合ソーシャル・ネットワーク環境」である米国特許第8244848号明細書、2009年10月6日に米国特許出願第12/574614号として出願され発明の名称が「ソーシャルネットワーキング・サービスにおける位置ベースのコンテンツ・アイテムの共有」である米国特許出願公開第2011/0083101号明細書、2010年8月18日に米国特許出願第12/858718号として出願され発明の名称が「ソーシャルグラフ情報を使用したロケーションのランク付け」である米国特許第8150844号明細書、2011年3月18日に出願され発明の名称が「ユーザの通知寛容度に基づいたユーザへの通知の送信」である米国特許出願第13/051286号明細書、2011年4月28日に出願され発明の名称が「ユーザ装置にプッシュされる通知の管理」である米国特許出願第13/096184号明細書、2011年10月18日に出願され発明の名称が「プラットフォームに特有の通知配布チャンネル」である米国特許出願第13/276248号明細書、あるいは2011年2月1日に米国特許出願第13/019061号として出願され発明の名称が「ゲオ・ソーシャルネットワーキング・システム用のソーシャル・コンポーネントを備えたモバイルの広告」である米国特許出願公開第2012/0197709号明細書に開示される1つ以上のシステム、コンポーネント、要素、機能、方法、オペレーションあるいは下記に示された工程を利用してもよい。それはすべて限定ではなく、例として参照によってここに組込まれる。本開示は特定の方法で、特定のコンテンツに関して配布される特定の広告について記述し例示するが、本開示においては、任意の適切な方法で、任意の適切なコンテンツに関して配布される任意の適切な広告が考えられる。
【0082】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、互いに対する様々なソーシャルグラフエンティティのソーシャルグラフの類似性(以下「類似性」と呼ぶ)を決定する。類似性は、オンライン・ソーシャル・ネットワークに関連付けられる特定のオブジェクト間の関係または関心のレベルの強さを示し、オブジェクトは例えばユーザ、コンセプト、コンテンツ、アクション、広告、オンライン・ソーシャル・ネットワークに関連付けられる他のオブジェクト、あるいはその任意の適切な組み合わせなどである。類似性は、サードパーティ・システム1070や他の適切なシステムに関連付けられたオブジェクトに対してさらに決定される。各ユーザ、主題や、コンテンツのタイプにおけるソーシャルグラフのエンティティの全体的な類似性が確立される。全体的な類似性は、ソーシャルグラフのエンティティに関連付けられるアクションや関係の継続的なモニタリングに基づいて変化する。本開示は、特定の方法で特定の類似性を決定することを記述するが、本開示においては、任意の適切な方法で任意の適切な類似性を決定することが考えられる。
【0083】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は類似係数(以下「係数」と呼ぶ)を使用して、ソーシャルグラフの類似性を測定乃至定量する。係数は、オンライン・ソーシャル・ネットワークに関連付けられた特定のオブジェクト間の関係の強さを示すか定量する。係数は、ユーザがユーザのアクションにおける関心に基づいて特定のアクションを行う確率または予測される確率を測定する機能をさらに示す。このように、ユーザの将来のアクションはユーザの先のアクションに基づいて予想され、係数は、ユーザのアクションの履歴に少なくとも一部基づいて計算される。係数は任意の数のアクションを予想することに使用され、これは、オンライン・ソーシャル・ネットワーク内、あるいはそのネットワークの外部である。限定ではなく、例として、これらのアクションは、メッセージ送信、投稿内容、あるいは内容に関するコメントなどの様々なタイプのコミュニケーション、プロフィール・ページ、メディア、あるいは好適なコンテンツにアクセスしたり見るなどの様々なタイプの観察アクション、同じグループ内、同じ写真でのタグ付け、同じロケーションでのチェックイン、あるいは同じイベントへの参加などの2つ以上のソーシャルグラフのエンティティに関する様々なタイプの一致情報、あるいは他の適切なアクションを含む。本開示は、特定の方法で類似性を測定することを記述するが、本開示においては、任意の適切な方法で類似性を測定することが考えられる。
【0084】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、係数を計算するための様々な要因を使用する。これらの要因は例えば、ユーザ・アクション、オブジェクト間の関係のタイプ、位置情報、他の適切な要因、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態においては、係数を計算する場合、異なる要因が異なって重み付けされる。各要因のウェイトは固定であるか、あるいはウェイトは、例えばユーザ、関係のタイプ、アクションのタイプ、ユーザの位置などによって変化する。ユーザのための全体的な係数を決定するために、要因における格付けは、それらのウェイトに応じて組み合わされる。限定ではなく、例として、特定のユーザ・アクションは格付けとウェイトの両者を割り当てられ、特定のユーザ・アクションに関連付けられた関係は、格付けおよび関連するウェイト(例えば、これによりウェイトは100%になる)を割り当てられる。特定のオブジェクトへのユーザの係数を計算するために、ユーザのアクションに割り当てられた格付けは、例えば、全体的な係数の60%からなり、ユーザとオブジェクトとの間の関係は、全体的な係数の40%からなる。特定の実施形態において、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、係数を計算するために様々な要因のウェイトを決定する際に様々な変数を考慮する。例えば、情報がアクセスされてからの時間、減衰要因、アクセスの頻度、情報に対する関係あるいは情報がアクセスされたオブジェクトに対する関係、オブジェクトにつながるソーシャルグラフのエンティティとの関係、ユーザ・アクションの短期的または長期的な平均、ユーザ・フィードバック、他の適切な変数、あるいはこれらの任意の組み合わせなどである。限定ではなく、例として、係数は、特定のアクションによって得られる信号の強さを時間とともに減衰させる減衰要因を含み、これにより係数を計算する際に、より最近のアクションがより関連する。格付けおよびウェイトは、係数が基礎とするアクションの継続的な追跡に基づいて常に更新される。任意のタイプのプロセスやアルゴリズムが、各要因の格付けおよび要因に割り当てられるウェイトを割り当て、組み合わせ、平均するなどに使用される。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、履歴上のアクション、および過去のユーザ応答に向けられる機械学習アルゴリズム、あるいは様々な選択肢にさらされるとともに応答を測定することによってユーザから得られるデータを使用して、係数を決定する。本開示は、特定の方法で係数を計算することを記述するが、本開示においては、任意の適切な方法で係数を計算することが考えられる。
【0085】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザのアクションに基づいて係数を計算する。ソーシャルネットワーキング・システム1060は、オンライン・ソーシャル・ネットワーク上、サードパーティ・システム1070上、他の適切なシステム上、あるいはこれらの任意の組み合わせ上のアクションをモニタする。任意の適切なタイプのユーザ・アクションは追跡され、モニタされる。例示的なユーザ・アクションは、プロフィール・ページを見ること、コンテンツの形成または投稿、コンテンツとの対話、グループ連結、イベントにおけるリスト作成および参加確認、ロケーションでのチェックイン、特定のページのリンク貼り、ページ形成、およびソーシャル・アクションを促進する他のタスクを含む。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、特定のタイプのコンテンツでのユーザのアクションに基づいて係数を計算する。コンテンツはオンライン・ソーシャル・ネットワーク、サードパーティ・システム1070、あるいは別の適切なシステムに関連付けられる。コンテンツは、ユーザ、プロフィール・ページ、ポスト、ニュース記事、ヘッドライン、インスタント・メッセージ、チャット・ルーム会話、電子メール、広告、画像、ビデオ、音楽、他の適切なオブジェクト、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む。ソーシャルネットワーキング・システム1060は、1つ以上のアクションが主題、コンテンツ、他のユーザなどへの類似性を示すかどうか判断するためにユーザのアクションを分析する。限定ではなく、例として、ユーザが「コーヒー」やその変形に関連してコンテンツを頻繁に投稿する場合、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザが概念「コーヒー」に対して高い係数を有すると判断する。特定のアクションあるいはアクションのタイプは、他のアクションよりも高いウェイトおよび/または格付けを割り当て、これは全体的な計算された係数に影響する。限定ではなく、例として、第1のユーザが第2のユーザに電子メールを送る場合、アクションのウェイトや格付けは、第1のユーザが第2のユーザのユーザ・プロフィール・ページを単に見る場合よりも高い。
【0086】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、特定のオブジェクト間の関係のタイプに基づいて係数を計算する。ソーシャルグラフ1100を参照して、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、係数を計算する際に特定のユーザ・ノード1102およびコンセプト・ノード1104をつなぐエッジ1106の数および/またはタイプを分析する。限定ではなく、例として、配偶者タイプのエッジ(2人のユーザが結婚していることを示す)によってつなげられるユーザ・ノード1102は、友達タイプのエッジによってつなげられるユーザ・ノード1102よりも高い係数を割り当てられる。すなわち、特定のユーザにおけるアクションおよび関係に割り当てられるウェイトに応じて、全体的な類似性は、ユーザの友達に関するコンテンツにおけるよりもユーザの配偶者に関するコンテンツにおいてより高いと判断される。特定の実施形態においては、ユーザが別のオブジェクトと有する関係は、そのオブジェクトの係数の計算に関して、ユーザのアクションのウェイトおよび/または格付けに影響する。限定ではなく、例として、ユーザが第1の写真においてタグ付けされるが、単に第2の写真をいいね!する場合、コンテンツでタグ付けタイプの関係を有することは、コンテンツでいいね!タイプの関係を有するよりも高いウェイトおよび/または格付けを割り当てられるため、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザが第2の写真よりも第1の写真に対してより高い係数を有すると判断する。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、特定のオブジェクトで1人以上の第2のユーザが有する関係に基づいて第1のユーザの係数を計算する。すなわち、他のユーザがオブジェクトで有するつながりおよび係数は、第1のユーザのオブジェクトの係数に影響する。限定ではなく、例として、第1のユーザが1人以上の第2のユーザにつながるか高い係数を有し、それらの第2のユーザが特定のオブジェクトにつながるか高い係数を有する場合、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、第1のユーザが特定のオブジェクトに比較的高い係数をさらに有すると判断する。特定の実施形態においては、係数は特定のオブジェクト間の隔たりの次数に基づく。より低い係数は、第1のユーザが、ソーシャルグラフ1100における第1のユーザに間接的につながるユーザのコンテンツ・オブジェクトへの関心を共有する可能性が低減されることを示す。限定ではなく、例として、ソーシャルグラフ1100においてより近い(つまり、より小次の隔たり)ソーシャルグラフのエンティティは、ソーシャルグラフ1100においてさらに離間したエンティティよりも高い係数を有する。
【0087】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、位置情報に基づいて係数を計算する。地理的に互いに近いオブジェクトは、互いにより離れたオブジェクトよりもより関連付けられるか、より高い関心を有するものと考えられる。特定の実施形態においては、特定のオブジェクトへのユーザの係数は、ユーザ(あるいはユーザのクライアント・システム1030の位置)に関連付けられる現在位置へのオブジェクトの位置の接近に基づく。第1のユーザは、第1のユーザに近接する他のユーザやコンセプトにより関心を有する。限定ではなく、例として、ユーザが空港から1マイル(約1.6キロメートル)かつガソリン・スタンドから2マイル(約3.2キロメートル)にいる場合、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザに対する空港の近接に基づき、ユーザがガソリン・スタンドよりも空港により高い係数を有すると判断する。
【0088】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は係数情報に基づいてユーザに対して特定のアクションを実行する。係数は、ユーザがユーザのアクションへの関心に基づいて特定のアクションを実行するかどうかを予想するために使用される。広告、検索結果、ニュース記事、メディア、メッセージ、通知、あるいは他の適切なオブジェクトなどのユーザへの任意のタイプのオブジェクトを生成するか提示する際に、係数が使用される。場合に応じて係数は、そのようなオブジェクトをランク付け、および順序づけするためにも利用される。このように、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、ユーザの関心および現在の状況に関連する情報を提供し、関心のあるそのような情報を見つける確率を上げる。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、係数情報に基づいてコンテンツを生成する。コンテンツ・オブジェクトはユーザに特有の係数に基づいて、提供乃至選択される。限定ではなく、例として、係数はユーザのためにメディアを生成することに使用され、ユーザは、ユーザがメディア・オブジェクトに対して高い全体的な係数を有するメディアを提供される。限定ではなく、別例として、係数はユーザのために広告を生成することに使用され、ユーザは、ユーザが広告されるオブジェクトに対して高い全体的な係数を有する広告を提供される。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、係数情報に基づいて検索結果を生成する。特定のユーザのための検索結果は、クエリ・ユーザに対する検索結果に関連付けられた係数に基づいて、スコア付け乃至ランク付けされる。限定ではなく、例として、より高い係数を備えたオブジェクトに対応する検索結果は、より低い係数を有するオブジェクトに対応する結果よりも検索結果ページに、より高くランク付けされる。
【0089】
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、特定のシステムかプロセスからの係数のリクエストに応じて係数を計算する。ユーザが所与の状況で取る可能性の高いアクション(あるいは主題である)を予想するために、任意のプロセスが、ユーザのための計算された係数をリクエストする。リクエストは、係数を計算するために使用される様々な要因に使用する1組のウェイトを含む。このリクエストは、オンライン・ソーシャル・ネットワーク上で実行されるプロセスに、サードパーティ・システム1070(例えばAPIあるいは他の通信チャンネルを介した)に、あるいは別の適切なシステムに由来する。リクエストに応じて、ソーシャルネットワーキング・システム1060は係数を計算する(あるいは以前に計算され格納されている場合、係数情報にアクセスする)。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1060は、特定のプロセスに関して類似性を測定する。異なるプロセス(オンライン・ソーシャル・ネットワーク内部・外部の両者)は、特定のオブジェクトあるいはオブジェクトの組の係数をリクエストする。ソーシャルネットワーキング・システム1060は、類似性の基準をリクエストした特定のプロセスに関連する類似性の基準を提供する。このように、プロセスはそれぞれ、プロセスが類似性の基準を使用する、異なるコンテキストに適合する類似性の基準を受け取る。
【0090】
ソーシャルグラフの類似性および類似係数に関して、特定の実施形態は、2006年8月11日に出願された米国特許出願第11/503093号明細書、2010年12月22日に出願された米国特許出願第12/977027号明細書、2010年12月23日に出願された米国特許出願第12/978265号明細書、および2012年10月1日に出願された米国特許出願第13/632869号明細書に開示される1つ以上のシステム、コンポーネント、要素、機能、方法、作動、あるいは工程を利用し、これらの明細書は各々その全体がここに開示されたものとする。
【0091】
特定の実施形態では、ソーシャルネットワーキングシステムのユーザの間で消費されたコンテンツを能動的または受動的に共有するために、ケーブルテレビ事業者およびオンラインビデオサービスなどの狭帯域通信チャネルを用いるサードパーティコンテンツ配信サービスをソーシャルネットワーキングシステムと統合してもよい。かかる統合により、ソーシャルネットワーキングシステムのユーザは、ユーザの友人および最も近い縁故者により視聴された、「いいね」された、または視聴される予定のコンテンツを発見してもよい。同様に、ユーザは、あるコンテンツを「いいね」または「共有」するようにユーザインターフェース要素を能動的に選択することによりコンテンツを彼または彼女の友人および最も近い縁故者と明示的に共有する、または「共有」モードをイネーブルすることにより実質的にリアルタイムで現在閲覧中のコンテンツを受動的に共有してもよい。
【0092】
特定の実施形態において、ユーザは、ソーシャルネットワーキングシステムに統合された狭帯域通信チャネルに接続された、またはかかる狭帯域通信チャネルによりアクセス可能な、任意の装置またはサービスからのコンテンツを発見または共有してもよい。例えば、特定のユーザは、ソーシャルネットワーキングシステム上に格納されレンダリングされた彼または彼女の友人のプロフィールページをブラウズすることによるだけでなく、NetFlixまたはHuluなどのオーバザトップ(OTT)コンテンツ事業者のサードパーティウェブページにアクセスすることによっても、コンテンツを発見してもよい。特定の実施形態において、ユーザは、マルチシステムオペレータ(MSO)または他のケーブルテレビ事業者を通じて彼または彼女のテレビジョンセットを介してコンテンツを発見または共有してもよい。特定の実施形態において、ソーシャルデータは、ユーザのセットトップボックス(STB)によりMSOから受信され、ユーザのテレビジョンセット上に表示された電子番組案内を通じてユーザに提示されてもよい。特定の実施形態において、ソーシャルネットワーキングシステムのユーザは、スマートフォンまたはタブレットなどの携帯コンピュータ装置上でサードパーティサービス用の専用アプリケーションを介してコンテンツを発見または共有してもよい。例えば、ユーザは、ユーザのスマートフォン上に常駐するNetFlixアプリケーションを介して彼もしくは彼女の友人の好きな映画をブラウズするか、または彼もしくは彼女自身の好きな映画を共有してもよい。別の例として、ユーザは、AT&T U−Verseケーブルサービスにより提供されるユーザのデジタルビデオレコーダ(DVR)を管理するためのモバイルアプリケーションなど、MSOまたはケーブルテレビ事業者にもリンクしたスマートフォンアプリケーションを介してコンテンツを発見または共有してもよい。
【0093】
特定の実施形態では、様々なフォーマットの複数のサービスからの多数のコンテンツ記述子を単一のコンテンツ識別子にマッピングしてもよい。例えば、4人のユーザが、Hulu、NetFlix、Comcastケーブル、およびDish Network衛星TVから「オフィス(The Office)」ショーを視聴していることを共有してもよい。コンテンツを識別するための各個別のサービス提供者のフォーマットは、異なるフォーマットで、様々なテキストまたはメタデータを含み得る。これらの異質なコンテンツ記述子を単一のコンテンツ識別子に集中集約させない場合、異種のサービスのユーザからの共有は、無意味で使用不能である。故に、特定の実施形態により、様々なフォーマットのコンテンツ識別子をソーシャルグラフ内の単一のノードに整合させるためのシステムが提供される。
【0094】
カスタマイズされたテレビジョン番組の提供に関して、特定の実施形態では、限定でなく例として参照によりすべて本明細書に組み込まれる、下記において開示された1つ以上のシステム、コンポーネント、要素、機能、方法、動作、またはステップを利用してもよい:2012年4月5日に出願された米国特許出願第13/440,306号明細書「ソーシャルネットワーキングを通じたテレビジョンおよびビデオ番組の共有」;および2012年8月31日に出願された米国特許出願第13/602,011号明細書「ソーシャルネットワーキングを通じたテレビジョンおよびビデオ番組の共有」。
【0095】
本開示の特定の実施形態は、ソーシャルネットワーキング情報に基づいてネットワークアクセスを提供することを対象とする。特定の実施形態において、無線アクセスポイントは、狭帯域通信チャネル上で無線アクセスポイントを通じてネットワークにアクセスするクライアントシステムからの要求を受信してもよい。例えば、ユーザは、スマートフォン、ラップトップ、またはタブレットコンピュータを用いて無線アクセスポイントに接続し、無線アクセスポイントにより提供されるWi−Fiを通じてインターネットにアクセスするように試行してもよい。無線アクセスポイントは、クライアントシステムに関連付けられた識別子をソーシャルネットワーキングシステムに送ってもよい。ソーシャルネットワーキングシステムは、ユーザプロフィールの間の関係を格納する少なくとも1つのソーシャルグラフに編成されたユーザプロフィールを含んでもよい。ソーシャルネットワーキングシステムは、クライアントシステムに関連付けられた識別子に基づいて、および識別子を含むソーシャルネットワーキングシステムのユーザプロフィールに基づいて、ネットワークアクセス(例えば、Wi−Fi)がクライアントシステムに提供されるべきかを判定してもよい。ソーシャルネットワーキングシステムは、次いで、判定を無線アクセスポイントに送る。ソーシャルネットワーキングシステムは、ソーシャルネットワーキングシステムによる判定に従ってクライアントシステムにネットワークアクセスを提供してもよい。
【0096】
かかる実施形態により、小売業者などの実体は、ソーシャルネットワーキングシステムを通じて小売業者に「チェックイン」しようとする顧客に無料のWi−Fiを提供することができる。特定の実施形態において、顧客は、媒体アクセス制御(MAC)アドレスなど、ユーザプロフィールのユーザ名またはクライアントシステムの識別子を用いてチェックインしてもよい。チェックインプロセス中、小売業者は、顧客の装置を介してマーケティング情報を顧客に与えてもよい。いくつかの実施形態において、この情報は、ソーシャルネットワーキングシステムから得られた顧客についての情報に基づいてカスタマイズしてもよい。
【0097】
他の実施形態では、無線アクセスポイントの所有者が、どのソーシャルネットワーキングシステムのユーザが自動Wi−Fiアクセスを受信するかを指定することができてもよい。例えば、所有者は、所有者のユーザプロフィールを無線アクセスポイントに関連付けてもよい。所有者は、次いで、ソーシャルネットワーキングシステムの特定のユーザがパスワードを入力することなく無線アクセスポイントからWi−Fiにアクセスしてもよいことを指定してもよい。例えば、所有者は、ソーシャルネットワーキングシステムにおいて「友人」として所有者にリンクされたユーザが、ユーザの装置が無線アクセスポイントのレンジ内にあるときに無線アクセスポイントからWi−Fiアクセスを自動的に受信してもよいことを指定してもよい。
【0098】
ソーシャルネットワーキングのユーザが狭帯域通信チャネルにアクセスすることが許可されているかの判定に関して、特定の実施形態では、限定でなく例として参照によりすべて本明細書に組み込まれる、下記において開示された1つ以上のシステム、コンポーネント、要素、機能、方法、動作、またはステップを利用してもよい:2012年10月24日に出願された米国特許出願第13/659,688号明細書「ソーシャルネットワーキング情報に基づくネットワークアクセス」。
【0099】
図12は、特定の実施形態における方法ステップのフロー図である。ステップ1210において、無線通信装置は、構成データ用の広帯域受信機チャネルをポーリングしてもよい。ステップ1220において、構成データが受信されたら、無線通信装置は、構成データを用いて広帯域無線を構成してもよい。ステップ1230において、無線通信装置は、ソーシャルネットワーキングシステムのユーザについての識別子を送信してもよい。接続情報は、基地局と個人用通信装置との間の認証を容易にするように設計された、例示であって限定でない以下のようないずれかの情報を含んでもよい:暗号化されたユーザ識別子、交換されたパスワード、または秘密鍵;短い時間ウィンドウの間開かれた安全でない通信ポートを通じて交換された(例えば、ポートを開くタイミングを同期することにより)セキュリティキー;または交換された加速度計信号(例えば、装置をともに「突き当てる」ことにより)。ステップ1240において、無線通信装置は、基地局との狭帯域通信チャネルを確立してもよい。チャネルを確立するために用いられる狭帯域通信無線は、Wi−Fi送受信機、Bluetooth送受信機、セルラー送受信機、またはRFID送受信機を備えてもよい。狭帯域通信チャネルが確立されているとき、基地局は、ユーザについての識別子を用いて、ソーシャルネットワーキングシステムからユーザについてのソーシャルネットワーキング情報の引き出しを開始してもよい。狭帯域通信チャネルを確立するプロセスの間に識別子を受信することにより、ソーシャルネットワーキング情報および機能をユーザに提供するための遅延が削減され得る。ステップ1250において、無線通信装置は、狭帯域通信チャネル上でユーザについてのソーシャルネットワーキング情報のダウンロードを開始してもよい。この時点で、無線通信装置は、ソーシャルネットワーキングのユーザへのターゲット広告の提供、ソーシャルネットワーキングのユーザの自動チェックインおよび受動チェックインのうちの少なくとも一方の実施、ソーシャルネットワーキングのユーザのプロフィールに基づくカスタマイズされたテレビジョン番組の提供、またはソーシャルネットワーキングのユーザが基地局に接続することを許可されているかの判定など、ソーシャルネットワーキングのユーザのためのソーシャルネットワーキングに関する機能を提供することができてもよい。
【0100】
コミュニケーション、転送、あるいは2つ以上のエンティティに関する他のアクティビティを表すために、図面において矢印が使用される。両端が矢の矢印は、通常アクティビティが双方向に(例えば、一方向のコマンド/リクエスト、および別の方向の対応する応答、あるいはいずれかのエンティティによって開示されるピア・ツー・ピア通信)生じることを示すが、いくつかの状況では、アクティビティは必ずしも双方向に生じなくてもよい。矢が一端のみの矢印は、一方向のみの、あるいは大部分が一方向のアクティビティを通常示すが、所定の状況では、そのような方向のあるアクティビティが実際双方向を含む(例えば、送信者から受信者へのメッセージ、受信者から送信者への認証、あるいは転送に先だった接続の確立および転送後の接続の終了)ものといえる。したがって、特定の活動を表すために特定の図面に使用される矢印のタイプは例示的なものであり、制限と見なされるべきではない。
【0101】
標題が上部において便宜に使用されるが、本発明を任意の方法で制限するものと解釈されるものではないといえる。
「クライアント」、「サーバ」、「スイッチ」、および「ノード」のような用語は、ある実施形態において使用される装置を示すものとして使用されるが、明細書で特に要求されない限り、任意の所定の装置タイプに本発明を制限するものと解釈されるべきではないものといえる。従って、装置は、制限するものではないが、ブリッジ、ルータ、ブリッジ・ルータ(ブルータ)、スイッチ、ノード、サーバ、コンピュータ、器具、あるいは他のタイプの装置を含む。そのような装置は、装置機能を実行するために対応して構成されるコミュニケーション・ネットワークおよびプロセッサ(例えば、メモリを備えたマイクロプロセッサ、他の周辺装置、および/またはアプリケーションに特有のハードウェア)上で通信するために通常1つ以上のネットワーク・インターフェースを含む。コミュニケーション・ネットワークは、通常公衆および/または個人のネットワークを含み、例えばローカルエリア、ワイドエリア、メトロポリタンエリア、記憶装置、および/または他のタイプのネットワークを含み、制限するものではないが、アナログ技術、デジタル技術、光技術、無線技術(例えばブルートゥース)、ネットワーキング技術、およびインターネットワーキング技術を含むコミュニケーション・テクノロジーを使用する。
【0102】
装置は、通信プロトコルおよびメッセージ(例えば装置によって作成、送信、受信、格納、および/または処理されるメッセージ)を使用し、また、そのようなメッセージはコミュニケーション・ネットワークや媒体によって伝えられるものであるといえる。コンテキストが他の方法を要求しない限り、本発明は、任意の特定のコミュニケーション・メッセージ・タイプ、コミュニケーション・メッセージ・フォーマット、あるいは通信プロトコルに制限されるものと解釈されるべきではない。従って、コミュニケーション・メッセージは、通常フレーム、パケット、データグラム、ユーザ・データグラム、セル、あるいは他のタイプのコミュニケーション・メッセージを含むが、これらに限定されるものではない。コンテキストが他の方法を要求しない限り、特定の通信プロトコルの参照は例示的であり、場合に応じて別例は、今後周知となるか開発される通信プロトコルの変形を使用してもよい(例えば、随時形成されるプロトコルの変形や拡張)。
【0103】
ロジック・フローが開示される実施形態の様々な態様を実証するために開示されるが、本発明を任意の特定のロジック・フローやロジック実施に制限するものと解釈されるべきではないものといえる。開示されるロジックは、全体的な結果を変更することなく、あるいは本発明の実際の範囲から逸脱することなく、異なるロジック・ブロック(例えばプログラム、モジュール、機能や、サブルーチン)に分割されてもよい。随時、ロジック要素は、全体的な結果を変更することなく、あるいは本発明の実際の範囲から逸脱することなく、付加され、修正され、省略され、異なる順で実施され、あるいは異なるロジック構成(例えばロジックゲート、ループする原始関数、条件付きのロジック、および、他のロジック構成)を使用して実行される。
【0104】
本発明は、プロセッサ(例えばマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、あるいは汎用コンピュータ)と組み合わせた使用のためのコンピュータ・プログラム・ロジック、プログラマブル論理回路(例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいは他のPLD)と組み合わせた使用のためのプログラマブル・ロジック、個別のコンポーネント、集積回路(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む他の手段を含む様々な形態で実施されるが、これらに制限されるものではない。開示される機能のうちのいくらかあるいはすべてを実行するコンピュータ・プログラム・ロジックは、コンピュータ実行可能な形式に変換され、コンピュータ読取可能な媒体などに格納され、オペレーティング・システムの管理下でマイクロプロセッサによって実行される、1組のコンピュータ・プログラム命令として通常実行される。開示された機能のうちのいくらかあるいはすべてを実行するハードウェアベースのロジックは、1つ以上の適切に構成されたFPGAを使用して実行される。
【0105】
上述した機能のすべてあるいは一部を実行するコンピュータ・プログラム・ロジックは、様々な形態で実施され、ソース・コード形式、コンピュータが実行可能な形態、および様々な中間の形態(例えばアセンブラ、コンパイラ、リンカ、あるいはロケータによって生成される形式)を含むが、これらに制限されるものではない。ソース・コードは、様々なオペレーティング・システムあるいは操作環境と組み合わせた使用のための任意の様々なプログラミング言語(例えば、オブジェクトコード、アセンブリ言語、あるいはFORTRAN、C、C++、JAVA(登録商標)あるいはHTMLのような高水準言語)で実行される一連のコンピュータ・プログラム命令を含む。ソース・コードは各種データ構造およびコミュニケーション・メッセージを定義し使用する。ソース・コードはコンピュータ実行可能な形式(例えばインタープリタにより)であるか、あるいはソース・コードはコンピュータ実行可能な形式に変換される(例えば、トランスレータ、アセンブラ、あるいはコンパイラにより)。
【0106】
上述した機能のすべてあるいは一部を実行するコンピュータ・プログラム・ロジックは、シングル・プロセッサ(例えば同時に)上の異なる時間に実行され、あるいは複数のプロセッサ上で同じか異なる時間に実行され、単一のオペレーティング・システム・プロセス/スレッド、あるいは異なるオペレーティング・システム・プロセス/スレッド下で実行される。従って、用語「コンピュータ・プロセス」は、通常異なるコンピュータ・プロセスが同じか異なるプロセッサ上で実行されるかどうか、および同じオペレーティング・システム・プロセス/スレッドあるいは異なるオペレーティング・システム・プロセス/スレッド下で異なるコンピュータ・プロセスが実行されるかどうかにかかわらず、1組のコンピュータ・プログラム命令の実行を指す。
【0107】
コンピュータ・プログラムは、半導体記憶装置(例えばRAM、ROM、PROM、EEPROMあるいはフラッシュ・プログラマブルRAM)、磁気記憶装置(例えばディスケットや固定ディスク)、光メモリ装置(例えばCD−ROM)、PCカード(例えばPCMCIAカード)、あるいは他のメモリ素子のような知覚可能な記憶メディアに任意の形式(例えばソース・コード形式、コンピュータ実行可能な形式、あるいは中間の形式)に恒久的にあるいは一時的に固定される。コンピュータ・プログラムは、限定されるものではないが、アナログ技術、デジタル技術、光技術、無線技術(例えばブルートゥース)、ネットワーキング技術、およびインターネットワーキング技術を含む任意の様々なコミュニケーション・テクノロジーを使用して、コンピュータに伝達可能な信号の任意の形式に固定される。コンピュータ・プログラムは、印刷または電子文書を備えたリムーバブルストレージ・メディア(例えば、包装パッケージのソフトウェア)として任意の形態で配布されるか、コンピュータ・システムにプリインストールされるか(例えば、システムROMあるいは固定ディスク上に)、通信システム(例えば、インターネットやワールド・ワイド・ウェブ)上のサーバや電子掲示板から配布される。
【0108】
上述した機能のすべてあるいは一部を実行するハードウェア・ロジック(プログラマブル論理回路と組み合わせて使用されるプログラマブル・ロジックを含む)は、従来のマニュアルの方法を使用して設計されるか、あるいは、コンピュータ利用設計(CAD)、ハードウェア記述言語(例えばVHDLやAHDL)、あるいはPLDプログラミング言語(例えばPALASM、ABELや、CUPL)のような様々なツールを電子的に使用して、設計され、キャプチャされ、シミュレートされ、文書化される。
【0109】
プログラマブル・ロジックは、半導体記憶装置(例えばRAM、ROM、PROM、EEPROM、あるいはフラッシュ・プログラマブルRAM)、磁気記憶装置(例えばディスケットや固定ディスク)、光メモリ装置(例えばCD−ROM)、あるいは他のメモリ素子のような知覚可能な記憶メディアに恒久的にあるいは一時的に固定される。プログラマブル・ロジックは、限定されるものではないが、アナログ技術、デジタル技術、光技術、無線技術(例えばブルートゥース)、ネットワーキング技術、およびインターネットワーキング技術を含む任意の様々なコミュニケーション・テクノロジーを使用して、コンピュータに伝達可能な信号の任意の形式に固定される。プログラマブル・ロジックは、印刷または電子文書を備えたリムーバブルストレージ・メディア(例えば、包装パッケージのソフトウェア)として配布されるか、コンピュータ・システムにプリインストールされるか(例えば、システムROMあるいは固定ディスク上に)、通信システム(例えば、インターネットやワールド・ワイド・ウェブ)上のサーバや電子掲示板から配布される。いくつかの実施形態は、ソフトウェア(例えばコンピュータ・プログラム製品)およびハードウェアの両者の組み合わせとして実施される。まだ、他の実施形態は完全にハードウェア、あるいは完全にソフトウェアとして実施される。
【0110】
本発明は、本発明の真の主旨から逸脱することなく他の固有の形態で具体化し得るとともに、いくつかの変更および変形が、本明細書の教示に基づいて当業者にとって明かとなるであろう。本発明に対するいくつかの参照は、本発明の例示的な実施形態に対する参照を意図しており、文脈上他に要求されない限り、本発明の全ての実施形態に対する参照を構成すべきではない。記載された実施形態は、あらゆる点で一例であって、制限されるものではない。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12