特許第6516058号(P6516058)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6516058電流センサ及びこれに用いるバスバーの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6516058
(24)【登録日】2019年4月26日
(45)【発行日】2019年5月22日
(54)【発明の名称】電流センサ及びこれに用いるバスバーの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 15/00 20060101AFI20190513BHJP
   G01R 15/20 20060101ALI20190513BHJP
【FI】
   G01R15/00 300
   G01R15/20 C
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-198714(P2018-198714)
(22)【出願日】2018年10月22日
【審査請求日】2018年11月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115738
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲頭 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100121681
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 和文
(72)【発明者】
【氏名】堀 竜麿
【審査官】 島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2000−502448(JP,A)
【文献】 特開2015−034774(JP,A)
【文献】 特開2002−318251(JP,A)
【文献】 特開2015−132516(JP,A)
【文献】 特開2010−085228(JP,A)
【文献】 特開2003−329711(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/133621(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/187733(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/075623(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0160267(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 15/00
G01R 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象電流が流れるバスバーと、
前記バスバーから発生する磁界を検出する磁気センサと、を備え、
前記バスバーは、前記測定対象電流の一部が流れる検出配線部と、前記測定対象電流の残りの部分が流れる複数の分岐配線部とを有し、
前記磁気センサは、前記検出配線部に流れる前記測定対象電流の前記一部によって発生する磁界を検出し、
前記検出配線部は、前記複数の分岐配線部よりも電流経路が長く、
前記検出配線部と前記複数の分岐配線部は、電流方向と垂直な断面の形状が互いに等しいことを特徴とする電流センサ。
【請求項2】
前記バスバーは、前記検出配線部の一端及び前記複数の分岐配線部の一端に接続された入力配線部と、前記検出配線部の他端及び前記複数の分岐配線部の他端に接続された出力配線部とをさらに有し、前記検出配線部、前記複数の分岐配線部、前記入力配線部及び前記出力配線部からなる部分は、厚さが一定の金属板からなることを特徴とする請求項に記載の電流センサ。
【請求項3】
電流センサに用いるバスバーの製造方法であって、厚さが一定の金属板を用意し、前記金属板をパンチング加工することにより、入力配線部と、出力配線部と、一端が前記入力配線部に接続され、他端が前記出力配線部に接続された検出配線部と、一端がいずれも前記入力配線部に接続され、他端がいずれも前記出力配線部に接続された複数の分岐配線部とを有し、前記検出配線部の幅と前記複数の分岐配線部の幅が同じであるバスバーを作製することを特徴とするバスバーの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電流センサ及びこれに用いるバスバーの製造方法に関し、特に、大電流の測定に適した電流センサ及びこれに用いるバスバーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電流センサは、測定対象電流によって発生する磁界を磁気センサによって検出するタイプが一般的である。例えば、特許文献1には、測定対象電流が流れるバスバーを2分岐し、一方の分岐バーに流れる電流によって発生する磁界を磁気センサによって検出するタイプの電流センサが開示されている。
【0003】
特許文献1に記載された電流センサは、バスバーを2分岐し、その一方の分岐バーに磁気センサを割り当てていることから、バスバーに流れる測定対象電流が大電流であっても、分岐バーに流れる電流の電流量が抑えられることから、大電流の測定に適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−257866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された電流センサにおいては、2つの分岐バーの長さが同じであることから、単位断面積当たりの電流密度は同じであり、したがって、単位断面積当たりの発熱量も同じである。しかしながら、2つの分岐バーは断面積自体が互いに異なっていることから、熱容量が互いに相違する。このため、実際には2つの分岐バーには温度差が生じ、これにより電気抵抗率に差が生じることから、測定対象電流の分流比が変化してしまう。その結果、測定対象電流の測定値に誤差が生じるという問題があった。
【0006】
したがって、本発明は、バスバーに流れる測定対象電流を分流させることによって大電流の測定を可能とした電流センサにおいて、バスバーの温度差に起因する測定誤差を低減することを目的とする。また、本発明は、このような電流センサに用いるバスバーの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による電流センサは、測定対象電流が流れるバスバーと、バスバーから発生する磁界を検出する磁気センサとを備え、バスバーは、測定対象電流の一部が流れる検出配線部と、測定対象電流の残りの部分が流れる分岐配線部とを有し、磁気センサは、検出配線部に流れる測定対象電流の一部によって発生する磁界を検出し、検出配線部は、分岐配線部よりも電流経路が長く、検出配線部と分岐配線部は、電流方向と垂直な断面の形状が互いに等しいことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、分岐配線部よりも検出配線部の電流経路の方が長いことから、検出配線部に流れる電流の電流量をより低減することが可能となる。これにより、大電流の測定が可能となる。しかも、検出配線部と分岐配線部の断面形状が互いに等しいことから、電流経路の長さの差に起因する発熱量の差が熱容量の差によって相殺される。これにより、バスバーの温度差に起因する測定誤差を低減することが可能となる。
【0009】
本発明において、バスバーは分岐配線部を複数有しても構わない。これによれば、検出配線部に流れる電流の電流量がよりいっそう低減することから、より大電流を測定することが可能となる。
【0010】
本発明において、バスバーは、検出配線部の一端及び分岐配線部の一端に接続された入力配線部と、検出配線部の他端及び分岐配線部の他端に接続された出力配線部とをさらに有し、検出配線部、分岐配線部、入力配線部及び出力配線部からなる部分は、厚さが一定の金属板からなるものであっても構わない。これによれば、厚さが一定の金属板をパンチング加工することによって容易にバスバーを作製することが可能となる。
【0011】
本発明によるバスバーの製造方法は、電流センサに用いるバスバーの製造方法であって、厚さが一定の金属板を用意し、金属板をパンチング加工することにより、入力配線部と、出力配線部と、一端が入力配線部に接続され、他端が出力配線部に接続された検出配線部と、一端が入力配線部に接続され、他端が出力配線部に接続された分岐配線部とを有し、検出配線部の幅と分岐配線部の幅が同じであるバスバーを作製することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、厚さが一定の金属板をパンチング加工することにより、加工幅が一定である検出配線部及び分岐配線部を有するバスバーを作製していることから、検出配線部と分岐配線部の加工精度が完全に一致する。このため、加工精度の差に起因する測定誤差を低減することが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
このように、本発明によれば、バスバーに流れる測定対象電流を分流させることによって大電流の測定を可能とした電流センサにおいて、バスバーの温度差に起因する測定誤差を低減することが可能となる。また、本発明によれば、このような電流センサに用いるバスバーの製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の好ましい実施形態による電流センサの外観を示す略斜視図である。
図2図2は、本発明の好ましい実施形態による電流センサにおいて、ケース20の上蓋を除去した状態を示す略斜視図である。
図3図3は、バスバー10の形状を説明するための平面図である。
図4図4は、変形例によるバスバー10Aの形状を説明するための平面図である。
図5図5は、領域Aに印加される磁束の方向を説明するための模式図である。
図6図6は、磁気コア41を有する磁気センサ40を領域Aに配置した例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の好ましい実施形態による電流センサの外観を示す略斜視図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態による電流センサは、測定対象電流Iが流れるバスバー10と、バスバー10に取り付けられたケース20とを有している。バスバー10は、銅(Cu)などの良導体からなる金属板であり、y方向における厚みは一定である。特に限定されるものではないが、本実施形態による電流センサは、測定対象電流Iが大電流である場合を想定して、2枚のバスバー10を重ねて使用している。2つのバスバー10は、入力配線部13及び出力配線部14において、接続プレート18を介して固定される。このため、2つのバスバー10は接しておらず、これにより接触抵抗に起因する測定誤差の発生を防止している。入力配線部13、出力配線部14及び接続プレート18にはネジ穴19が設けられており、ネジ穴19を用いて測定対象となる機器に固定される。
【0018】
ケース20の内部には磁気センサが収容される。図2は、ケース20の上蓋を除去した状態を示す略斜視図である。図2に示すように、ケース20の内部には、回路基板30と、回路基板30に搭載された磁気センサ40が収容されている。ケース20は、それ自体が磁気コアであっても構わない。磁気センサ40の種類については特に限定されないが、フラックスゲートセンサ、MI(磁気インピーダンス)センサ、ホールセンサ、AMRセンサ、GMRセンサ、TMRセンサなどを用いることができる。図1に示した端子電極E1〜E4は、回路基板30から導出されたものであり、使用する磁気センサ40の種類に応じて所定の素子に接続される。例えば、磁気センサ40がフラックスゲートセンサであれば、端子電極E1,E2が検出コイルの一端及び他端に接続され、端子電極E3,E4が補償コイルの一端及び他端に接続される。
【0019】
図3は、バスバー10の形状を説明するための平面図である。
【0020】
図3に示すように、バスバー10は、入力配線部13と出力配線部14の間に接続された検出配線部11及び分岐配線部12A,12Bを有する。検出配線部11と分岐配線部12A,12Bは並列に接続されており、このため、入力配線部13から出力配線部14に測定対象電流Iが流れると、測定対象電流Iの一部である電流Idが検出配線部11に流れ、測定対象電流Iの残りの部分である電流Ib,Ibがそれぞれ分岐配線部12A,12Bに流れる。したがって、I=Id+Ib+Ibである。
【0021】
検出配線部11は、z方向に延在する第1及び第2の部分11,11と、x方向に延在する第3の部分11からなり、電流Idは、第1の部分11、第3の部分11及び第2の部分11の順に流れる。したがって、第1の部分11に流れる電流Idの向きと、第2の部分11に流れる電流Idの向きは互いに逆である。そして、磁気センサ40は、検出配線部11の第1の部分11と第2の部分11に挟まれた領域Aに配置される。
【0022】
一方、2つの分岐配線部12A,12Bは、いずれもx方向に延在しており、入力配線部13と出力配線部14を最短距離で接続している。したがって、電流経路の長さとしては、分岐配線部12A,12Bよりも検出配線部11の方が長い。これにより、検出配線部11に流れる電流Idがより低減される。本実施形態において2つの分岐配線部12A,12Bを並列に設けているのは、分岐配線部12A,12Bの抵抗値を下げることによって検出配線部11に流れる電流Idをより減らすためである。分岐配線部の本数については2本に限定されず、図4に示す変形例によるバスバー10Aのように、3つの分岐配線部12A〜12Cを並列に設けても構わない。
【0023】
模式図である図5に示すように、領域Aに磁気センサ40を配置すると、検出配線部11に流れる電流Idによって領域Aには同方向の磁束が印加される。図5に示す例では、検出配線部11の第1の部分11に流れる電流Idによって反時計回りの磁束φ1が発生し、検出配線部11の第2の部分11に流れる電流Idによって時計回りの磁束φ2が発生するため、領域Aに印加される磁束の向きはいずれもy方向となる。したがって、領域Aに磁気センサ40を配置し、磁気センサ40によってy方向における磁界の強度を検出すれば、検出配線部11に流れる電流Idの量を検出することが可能となる。そして、検出配線部11に流れる電流Idと、分岐配線部12A,12Bに流れる電流Ib,Ibの分流比は既知であることから、電流Idの検出値に基づいて測定対象電流Iを算出することが可能となる。
【0024】
図6に示すように、磁気センサ40は磁気コア41を備えていても構わない。図6に示す例では、z方向に開口した環状の磁気コア41を用い、磁気コア41に囲まれた領域に検出配線部11、可飽和磁性体M及びその周囲に巻回された検出コイルCを配置している。つまり、図1及び図2に示すケース20自体が磁気コア41である場合にこのような構成を得ることができる。このような磁気コア41を用いれば、外乱磁界が磁気コア41をバイパスすることから、外乱磁界の影響を低減することが可能となる。
【0025】
本実施形態においては、バスバー10のy方向における厚みが一定であり、且つ、検出配線部11及び分岐配線部12A,12Bの導体幅、つまり、電流方向に対して垂直な幅も一定である。具体的には、検出配線部11を構成する第1及び第2の部分11,11のx方向における幅、検出配線部11を構成する第3の部分11のz方向における幅、分岐配線部12A,12Bのz方向における幅は、互いに一致している。このことは、検出配線部11と分岐配線部12A,12Bの電流方向と垂直な断面形状が互いに等しいことを意味する。
【0026】
このため、分岐配線部12A,12Bのそれぞれの長さを2Lとし、検出配線部11の長さをkLとすると、検出配線部11、分岐配線部12A及び分岐配線部12Bの抵抗値の比は、k:2:2となり、したがって、検出配線部11に流れる電流Id、分岐配線部12Aに流れる電流Ib、分岐配線部12Aに流れる電流Ibの比は、2:k:kとなる。そして、検出配線部11及び分岐配線部12A,12Bは互いに同じ断面積を有していることから、検出配線部11、分岐配線部12A及び分岐配線部12Bにおける発熱量の比も、2:k:kとなる。
【0027】
ここで、検出配線部11は、分岐配線部12A,12Bに対してk/2倍の長さを有しており、且つ、検出配線部11及び分岐配線部12A,12Bは互いに同じ断面積を有していることから、検出配線部11、分岐配線部12A及び分岐配線部12Bの体積、つまり熱容量の比は、k:2:2となる。このことは、分岐配線部12A,12Bの方が検出配線部11よりもk/2倍速く熱を放出することを意味する。つまり、分岐配線部12A,12Bは、それぞれ検出配線部11よりもk/2倍の熱を発生する代わりに、k/2倍速く熱を放出することから、検出配線部11と分岐配線部12A,12Bの間で温度差が生じにくい。その結果、温度差に起因する抵抗値の変化が抑えられることから、測定対象電流Iを設計通りに分流させることが可能となり、温度差に起因する測定誤差が低減される。
【0028】
バスバー10は、銅(Cu)などからなる厚さが一定の金属板を用意し、この金属板に対してパンチング加工を施すことにより、検出配線部11、分岐配線部12A,12B、入力配線部13及び出力配線部14からなるバスバー10を一工程で作製することができる。金属板に対するパンチング加工においては、平面位置によって金属板の厚みや加工幅が異なっていると、平面位置によってパンチング条件に差が生じることから、設計通りの形状に加工することが困難である。これに対し、本実施形態のバスバー10は、使用する金属板の厚みが一定であり、且つ、検出配線部11及び分岐配線部12A,12Bの加工幅が一定であることから、高い加工精度を確保することが可能となる。これにより、加工精度のばらつきに起因する測定誤差についても低減することが可能となる。
【0029】
また、分流比を変更する場合には、同じ導体幅を持つ分岐配線部の本数を変更すればよい。分岐配線部の本数を変更した場合であっても、検出配線部と分岐配線部の導体幅を一致させておけば、発熱量の差が熱容量の差によって相殺されることから、温度差に起因する測定誤差を低減することが可能となる。
【0030】
また、本実施形態においては、2枚のバスバー10を重ねて使用することにより、バスバー10に流れる電流密度が半分に抑えられている。同じ電流密度は、2倍の厚みを有するバスバーを用いることによっても得られるが、この場合、使用する金属板の厚みが厚くなることからパンチング加工時における加工精度が低下する。これに比べ、2枚のバスバー10を重ねて使用すれば、金属板の厚みが半分となることから、パンチング加工時における加工精度を高めることが可能となる。しかも、金属板の厚みが薄いことから、高周波電流が流れた場合の表皮効果に起因する測定誤差も抑制される。
【0031】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0032】
10,10A バスバー
11 検出配線部
11 第1の部分
11 第2の部分
11 第3の部分
12A〜12C 分岐配線部
13 入力配線部
14 出力配線部
18 接続プレート
19 ネジ穴
20 ケース
30 回路基板
40 磁気センサ
41 磁気コア
A 領域
C 検出コイル
E1〜E4 端子電極
I 測定対象電流
M 可飽和磁性体
φ1,φ2 磁束
【要約】
【課題】バスバーに流れる測定対象電流を分流させることによって大電流の測定を可能とした電流センサにおいて、バスバーの温度差に起因する測定誤差を低減することを目的とする。
【解決手段】本発明による電流センサは、測定対象電流Iが流れるバスバー10と、領域Aに配置される磁気センサを備える。バスバー10は、測定対象電流Iの一部が流れる検出配線部11と、測定対象電流Iの残りの部分が流れる分岐配線部12A,12Bとを有する。検出配線部11は、分岐配線部12A,12Bよりも電流経路が長く、且つ、検出配線部11と分岐配線部12A,12Bは、電流方向と垂直な断面の形状が互いに等しい。本発明によれば、電流経路の長さの差に起因する発熱量の差が熱容量の差によって相殺されることから、バスバーの温度差に起因する測定誤差を低減することが可能となる。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6